裁決要旨 3取得価額(有形減価償却資産)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和6年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一括して購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、それぞれの価額が売買契約書上明らかでないことから、本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額は、路線価及び固定資産税評価額を基に本件土地の価額を算定しこれを売買代金の総額から差し引いて本件建物の価額を求める方法(本件差引法)により算定することが合理的である旨主張する。しかしながら、固定資産税評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準により、一定の基準時における適正な時価として決定される価格とされているものであるから、固定資産評価基準の定める評価方法は、適正な時価を算定する方法として一般的な合理性を有するものと認められるところ、その評価方法によっては適正な時価を適切に算定できない特段の事情がない限り、原処分庁が主張する本件土地及び本件建物に係る各固定資産税評価額の価額比であん分して本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額を求める方法(本件あん分法)は、合理的な方法として採用することができる。そして、本件においては、上記特段の事情があるとは認められない。一方、本件差引法により算定した本件建物の価額は、本件土地及び本件建物に係る各固定資産評価額の比率とは大きく乖離した結果をもたらすものであって、客観的な交換価値としての範囲内にあるものとは通常認められず、本件建物について過大な評価が成立し得る事情がないから、本件差引法は、合理的な方法として採用することはできない。したがって、本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額は、本件あん分法を用いて算定することが相当である。(令6. 2. 5 熊裁(法・諸)令5-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050062
- 裁決年月日
- 令和6年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法施行令第54条《減価償却資産の取得価額》第1項第1号イに規定する「購入の代価」とは、当該資産の時価相当額をいうものと解すべき旨、請求人が一括して購入した土地及び建物の各売買代金の額は時価とかい離した実態のないものであるから、請求人が実際の時価を基に土地及び建物それぞれの取得価額を算定しても誤りではない旨、また、建物本体及び建物附属設備の取得価額の売買価額が一体となっている場合において、これらの取得価額を時価で算定することが誤りであると解すべき法的な根拠はなく、請求人は各物件に係る建物本体及び建物附属設備の取得価額を時価を基準として算定したものであるから、取得価額に誤りはない旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第54条第1項第1号イに規定する「購入の代価」とは、売買契約により定められた代金額が当該資産の適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情がない限り、当該売買契約により定められた売買代金の額をいうものと解され、売買契約書等において土地及び建物又は建物本体及び建物附属設備の取得価額それぞれの価額が明らかでないときは、租税負担の公平及び実質主義の観点から、租税法の基本原則に合致する合理的な方法により土地及び建物又は建物本体及び建物附属設備の購入の代価を区分する必要があると解される。本件においては、各物件に係る売買契約において定められた各売買代金の内訳が当該各資産の適正な価額と比較して不合理なものであるとすべき事情はなく、また、当該各物件のうち、売買契約書等において土地及び建物それぞれの価額又は建物本体及び建物附属設備それぞれの価額がいずれも明らかでないものについて、請求人が採用した算定方法は、合理的なものとは認められず、採用することはできない。(令6. 1.29 東裁(法)令5-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040144
- 裁決年月日
- 令和5年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と共に取得した建物の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額は、土地付建物売買契約書に記載された消費税等の金額に基づいて計算した金額ではなく、固定資産税評価額の比であん分する方法に基づいて計算した金額とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人及び売主との間で、当該土地付建物売買契約書に記載されたとおりの内容で合意があったものと認められ、両者の間に、特殊な利害関係や、租税回避の意思や脱税目的等のもとに故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、当該土地付建物売買契約書に記載された消費税等の金額に対応する金額は、特段不合理なものとは認められないから、当該金額を基に建物の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額を算定することが相当である。(令5. 6.29 東裁(法・諸)令4-144)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040144
- 裁決年月日
- 令和5年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者から取得した航空機の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額は、代表者が諸経費として負担した額を含めて計算した金額とすべき旨主張する。しかしながら、代表者において航空機の譲渡によって譲渡損益は生じていないと認識していたものと認められるものの、代表者が負担したと請求人が主張する費用のいずれについても、代表者が負担した事実を示す証拠はなく、仮に請求人がそれらの費用を負担していたとしても、当該費用が、当該航空機の取得価額を構成する購入の代価又は当該航空機を事業の用に供するために直接要した費用とは認められないことから、当該費用については、当該航空機の取得価額に含めることはできない。(令5. 6.29 東裁(法・諸)令4-144)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、売買により一括取得した土地及び建物について、まず当該土地の路線価に地積を乗じることにより当該土地の売買代金相当額を算出し、これを売買代金の総額から差し引くことにより当該建物の売買代金相当額を算出する方法(本件差引法)により算出すべきである旨主張する。しかしながら、本件差引法を用いて土地及び建物の売買代金相当額を区分した場合、土地の売買代金相当額に反映されるべき価額が反映されず、土地の売買代金相当額が客観的な時価に比して低額になる一方、当該価額が建物の売買代金相当額に転嫁され、建物の売買代金相当額が客観的な時価に比して高額になるという看過し難い不均衡が生じるから、本件差引法は合理的とは認められない。一方、原処分庁は、当該土地及び建物の各売買代金相当額は、土地及び建物の売買代金総額を各資産の固定資産税評価額比によりあん分する方法(固定資産税評価額比あん分法)により算出すべきである旨主張するところ、確かに、固定資産税評価額比は、土地及び建物の価額比を推認する手がかりとして一般的な合理性を有するものであるから、固定資産税評価額比あん分法は、一般的には合理的な算定方法であると認められる。しかしながら、本件の一部の建物には時価を増加させると認められる改修工事が実施されていたにもかかわらず、当該建物の固定資産税評価額にはこれらの時価の増加が反映されていない。他方、当該一部の建物及びこれと一括取得された土地について請求人が提出した不動産鑑定評価書における土地及び建物の積算価格の比は、土地及び建物の時価の価額比を推認する手がかりとして一定の合理性が認められる上、改修工事の実施を踏まえたものであり、当該一部の土地・建物については、固定資産税評価額比あん分法よりも当該積算価格比によりあん分する方法を用いることがより合理的であると認められる。したがって、当該一部の土地・建物については当該積算価格比によりあん分する方法を、他の土地・建物については固定資産税評価額比あん分法を用いるのが相当である。(令5. 6.21 金裁(法・諸)令4-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地及び建物の内訳の金額が区分されずに一括購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、減価償却費の計算の基礎となる本件建物の取得価額を算出する際、原処分庁が用いた土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して算出する方法(固定資産税評価額あん分法)ではなく、請求人が近傍類似であるとして選定した土地の価額を基に算出した本件土地の価額を売買代金から差し引いて算出する方法(本件土地差引法)が合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が本件土地差引法で用いた土地及びその価額は、本件土地と地域が異なる上、地番が不明で近隣地の価額として適正か否か判別できず、その価額も売買実例価額ではないから、適当な区分方法とはいえない。これに対し、原処分庁が採用した固定資産税評価額あん分法は、土地と建物の双方に利益が反映されることになり、また、固定資産税評価額は算出機関及び算出時期が同一であり、同一時期の時価を反映していると考えられる。したがって、原処分庁が採用した固定資産税評価額あん分法は合理的な区分方法と認められる。(令4.12.21 仙裁(法・諸)令4-6)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一括して購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、それぞれの価額が売買契約書上明らかでないことから、それぞれの購入の代価を区分するには、請求人が近隣地として選定した土地の販売価格を基に本件土地の価額を算定し、これを購入金額の総額から差し引くことによって本件建物の価額を算定する方法が合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が選定した土地は本件土地とは地理的条件や法令に基づく制限等が異なっている上、その利用価値が著しく低いといえることや、その土地の販売価格1㎡当たりの金額と本件土地が接する道路の路線価及び本件土地の近隣に存する地価公示地の地価公示価格1㎡当たりの金額との間には数倍の開差があることからすると、請求人が選定した土地の販売価格を基礎として算定した本件土地の価額は本件土地の実勢価格と乖離しているといわざるを得ず、本件建物の価額の合理性が担保されているとはいえないから、請求人の主張する差引法は合理的な方法であるとは認められない。他方、原処分庁が主張するそれぞれの資産の固定資産税評価額の価額比であん分して算定する方法は、①特に中古建物の場合は、固定資産税評価額を用いることで簡易、迅速に土地及び建物の価額を把握してあん分することができること、②固定資産税評価額は、土地の場合は路線価と同様に地価公示価格や売買実例等を基に評価し、建物の場合は再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び建物ともに時価を反映していると考えられること、③固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準で評価したものであるから、いずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられること等からすると、固定資産税評価額の価額比を用いることに合理性があると認められるから、本件土地及び本件建物のそれぞれの購入の代価を区分する方法として合理的な方法であると認められる。(令4.12.13 金裁(法・諸)令4-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成30年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が売買により土地(本件土地)とともに一括取得した区分所有建物の専有部分(本件建物)の取得価額について、原処分庁が用いた土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して算定した価額ではなく、売買契約において定められた価額とすべきである旨主張する。しかしながら、売買契約における本件建物の価額は、固定資産税評価額、路線価及び公示価格に比べて著しく低額で、また、本件土地の借地権割合が90%であることを考慮して売買総額に占める本件土地の価額の割合を低く定めるなど不合理な算定方法を用いた結果、客観的な価値と比較して著しく不合理なものと認められることから、合理的な基準により本件建物の取得価額を算定する必要がある。そこで、過去の売買価額及び相続税評価額などからより合理的な基準を検討したところ、土地及び建物の固定資産税評価額は、算出期間及び算出時期が同一で同一時期の時価を反映していること等から、土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して本件建物の取得価額を算定することには合理性があると認められる。(平30. 9.11 関裁(法・諸)平30-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290072
- 裁決年月日
- 平成30年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借地権(本件借地権)と一括取得した建物(本件建物)につき、減価償却費の計算の基礎となる購入の代価は、売買契約書に記載された建物の価額によるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産の「購入の代価」とは、原則として売買契約により定められた代金額をいうが、建物と土地が一括して売買された場合(借地権付建物が売買された場合を含む。)において、それぞれの代金額が適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情があるときには、合理的な基準により算定される当該資産の合理的な価額をいうと解するのが相当であるところ、請求人が行った本件建物及び本件借地権の代金額の割付けは、本件建物の価額が高額になりすぎていると認められ、本件建物と本件借地権それぞれの代金額が適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情が認められること、土地建物が一括して売買された場合の建物の算定方法のうち、あん分法(何らかの基準により算出した土地と建物の価額比により代金額をあん分することにより、土地及び建物の価額を算出する方法)は建物と土地の双方に売主の利益が反映されることになるので、本件建物及び本件借地権の価額を算定する方法として最も合理的であることから、本件の売買契約時における売買代金額に占める本件建物の価額を算出するに当たっては、固定資産税評価額を基礎としたあん分法を用いて算出することが合理的である。(平30. 5. 7 大裁(法・諸)平29-72)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290015
- 裁決年月日
- 平成30年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競争入札の結果、土地(本件土地)とともに取得した各建物(本件各建物)の取得価額について、①入札時点で本件土地及び本件各建物の個々の価額が提示されておらず、売買当事者間で個々の価額についてまで合意して売買契約を締結したものではないこと、②本件各建物には相当の固定資産税等が賦課されていること等、売買契約書に記載された本件各建物の価額(零円)によるべきでない特段の事情があるから、本件各建物の取得価額は、本件各建物の固定資産税の税額等を参考に算出した価額とすべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は本件各建物を落札した後に売買契約を締結しないことによって、落札の効力を失わせることができたにもかかわらず、契約を締結していること、②請求人と売主の間には特殊な利害関係がなく、請求人と売主が通謀して租税回避の意思や脱税目的等の下に故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの特段の事情が認められないこと、③売主は、鑑定を依頼した2名の不動産鑑定士が評価した評価額に基づいて本件各建物の価額を決定しているところ、その価額決定の経緯に不自然な点は見当たらないことから、請求人と売主は売買契約書に記載された内容で合意し売買契約の締結に至ったものと認められる。したがって、本件各建物の取得価額は、売買契約書に記載された価額によるのが相当である。(平30. 2. 7 広裁(法・諸)平29-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が一括取得した土地及び建物について、①建物の価額は、建物の客観的状態及び所有権移転登記完了後に賦課された不動産取得税の金額からみて高額になると予想され、かつ、②売買契約書(本件契約書)に記載された土地の価額は、請求人が以前に取得した隣接する土地の価額などからみて高額であることからすれば、本件契約書に記載された土地及び建物の価額は、時価と大きくかい離し、合理的に区分されたものとはいえないので、土地及び建物の購入の代価は、不動産取得税の賦課割合を基にあん分して算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件契約書には、土地及び建物それぞれの売買価額が明確に区分して記載され、明示されているから、土地及び建物の購入の代価は、それとは異なる金額が実際には合意された金額であったなどの特段の事情のない限り、本件契約書に記載された金額とするのが合理的である。本件において、建物の価額については、契約当事者の間に売買契約締結時において、建物を使用せずに解体する予定があったと認められることからすれば、その売買価額を零円とすることに合意したとしても不合理であったとはいえない。また、土地の価額は、請求人が約1年後に取得した隣接する土地の価額と比較した場合、合理性を欠くものであるとはいえない。したがって、本件契約書に記載された土地及び建物それぞれの売買価額を購入の代価とすべきではない特段の事情があるとは認められず、土地及び建物の購入の代価は、請求人と売主が本件契約書において合意し、請求人が実際に対価として支払うことになった金額とするのが相当である。(平28.11.18 熊裁(法)平28-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270052
- 裁決年月日
- 平成28年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物(本件建物)を一括して取得したところ、本件建物の取得価額(本件建物取得価額)について、当該取得に係る国有財産売買契約(本件契約)自体は有効であるが、土地及び本件建物の内訳の価額の合意はされたものではないなどとして、本件建物取得価額は、請求人が依頼した不動産鑑定士による鑑定評価額等から算定した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産を売買契約により取得した場合、購入の代価は、原則として当該売買契約により定められた金額がこれに当たると解されるところ、請求人が記名押印して締結された国有財産売買契約書(本件契約書)には、売買代金の内書として、消費税及び地方消費税(消費税等)相当額が記載されており、消費税の課税対象となるのは本件建物のみであるからすると、本件契約において、当該消費税等相当額から逆算した価額により本件建物の売買代金が定められていることが明らかであるというべきであり、請求人は、本件契約において土地及び本件建物の内訳の価額についても合意がされていると認められる。よって、本件建物取得価額は、本件契約書に定められた金額と認めるのが相当である。(平28. 3.11 大裁(法・諸)平27-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260112
- 裁決年月日
- 平成27年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、請求人が競売により一括で取得した土地及び建物(本件建物)等の取得価額の区分について、原処分庁が用いた土地及び家屋の固定資産税評価額の比率によってあん分する方法ではなく、請求人が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価における土地と建物等の評価額の比率によってあん分し、法人税に係る建物等の減価償却費の額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、鑑定評価による価額を用いたあん分法も一応合理性が認められる方法であるところ、請求人が用いた不動産鑑定士の評価額の計算が本件建物と構造の異なる建物に基づく査定を行っているなど必ずしも合理性のある算出方法となっていない一方、原処分庁が用いた土地及び家屋の固定資産税評価額は、いずれも同一の評価機関により算定されたものであり、かつ、同一時期の時価を反映しているものであることから合理性があるというべきである。よって、固定資産税評価額の比率によってあん分することが相当である。なお、原処分庁の固定資産税評価額の比率によるあん分は、本件建物に設置されたディスプレイ設備に係る固定資産税評価額に相当する額が含まれていないことから、原処分庁の計算は誤りである。(平27. 6. 1 東裁(法・諸)平26-112)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260108
- 裁決年月日
- 平成27年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括購入した建物の取得価額について、当該取得に係る売買契約書に記載されている土地及び建物の価額は合理的に区分されたものではないことから、当該契約書に記載された建物の金額(零円)をもとに算出することは適正でなく、当該売買契約に基づく支払金額を含む土地及び建物の取得に要した費用の額の合計額を土地及び建物に適正に配賦して算出すべきである旨主張する。しかしながら、当該売買契約については、契約締結に先立ち実施された入札において売主から提示された①土地及び建物が現況有姿での引渡しとなり、売主は瑕疵担保責任を負担しないこと、②建物の対価を零円とすること、③建物の経年変化を含む土地及び建物に関する留意点などの売却条件等について、請求人がこれらを承諾した上で購入申込みをし、当該購入申込みに際して請求人が提示した応札金額と同額の売買代金により締結されたものであったと認められること、また、請求人及び売主が通謀の上故意に実体と異なる内容を当該売買契約書に表示したなどの特段の事情は認められず、売主が提示した建物対価を零円とする売却条件は、売主における建物の価額としての評価を踏まえたものであり、当該売買契約において建物の価額を零円としたことに特段不合理な点も認められないことからすると、当該建物の購入代価は、当該売買契約書に記載されているとおり零円とするのが相当である。(平27. 5.25 東裁(法)平26-108)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成26年7月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに取得した建物の取得価額は、時価により最も合理的に算定すべきであるから、売買契約書に記載された建物の価額によらず、路線価及び建築統計年報(国土交通省)の建物の標準的な建築価額表に基づき算定した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件の売買契約(本件契約)は、請求人及び譲渡人が、契約当事者として売買契約書(本件契約書)に記載された内容で合意し、本件契約の締結に至ったものと認められ、両者の間に、同族会社であるなど特殊な利害関係や故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、本件契約書に記載された建物(本件建物)の価額は、第三者である不動産売買の仲介業者が固定資産評価額を基に算定した価額によって決定されたものであって、当審判所の調査によっても特段不合理な点は認められないことから、本件建物の減価償却に係る取得価額は、本件契約書に記載された本件建物の価額とするのが相当である。(平26. 7.15 大裁(法・諸)平26-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250050
- 裁決年月日
- 平成25年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)及び建物(本件建物等)の各金額が区分されずに一括購入した場合のそれぞれの取得価額について、本件建物等の金額を先に算出し、当該一括購入に係る代金総額から当該建物等の金額を控除した残額を本件土地の金額とする方法は合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する算出方法は、直ちに不合理な方法であるとはいえないものの、①土地及び建物が一括購入された場合に、必ずしも売買金額がそれぞれの客観的な交換価値の合計額とは限らなし、②建物等の評価額は、その評価方法の選択の仕方等により異なった評価額が算出され得るものであるから、その結果、土地の取得価額が低すぎたりすることがあり得ることなどを総合すると、必ずしも適切とはいえず、結果としてそれぞれの取得価額として不合理な金額が算出されることも考えられるところ、これを本件についてみると、請求人が主張する方法による本件土地の金額は、本件土地に係る路線価又は本件土地の近隣地の公示価格に基づいて算出される各金額と比較して著しく低額であり、結果として本件土地及び本件建物等の各取得価額は不合理な金額が算出されているというべきであるから、請求人が主張する方法による算定を合理的と認めることはできない。一方、 原処分庁の、当該代金総額を土地及び建物等の各固定資産税評価額の比に基づきあん分する方法は、①特に中古建物等の場合は、簡易、迅速に土地及び建物等の価額を把握してあん分することができること、②固定資産税評価額は、土地の場合は、路線価と同様に地価公示価額や売買実例等を基に評価し、建物等の場合は、再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び建物等ともに時価を反映していると考えられること、③土地及び建物等の固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準で評価したものであるから、いずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられることに照らし、合理的な算出方法である。(平25.10. 7 東裁(法・諸)平25-50)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、不動産を譲り受けた際に譲渡人に支払った未経過固定資産税等相当額(当該不動産に係るその譲受けの年度の固定資産税及び都市計画税のうち当該不動産の引渡日以後の所有期間分に相当する額をいう。)は、固定資産税等そのものであり租税公課であるから不動産の取得価額に含まれない旨主張する。しかしながら、固定資産税等は地方税法に基づき1月1日の不動産の所有者が納税義務を負うことになっており、賦課期日後に所有者となった譲受人が固定資産税等の納税義務を負うものではないから、譲受人が譲渡人に支払った未経過固定資産税等相当額を租税公課そのものであるということはできない。そして、売買当事者間で合意に基づき授受された未経過固定資産税等相当額は、あくまでも合意された売買の取引条件の一つであり、当該条件を満たさないことには売買取引そのものが完了しないと考えられるから、当該未経過固定資産税等相当額は取得関連費用ではなく、狭義の購入の代価として取得価額に含まれるとするのが相当である。(平25. 8.30 福裁(法)平25-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240042
- 裁決年月日
- 平成24年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が製作した、錠剤を打錠成型する機械の試作品(本件各試作品)は、試験用として製作されたものであり、これを社内テストに使用し、それ自体に更なる試作・研究を繰り返すなど、研究のプロセス(過程)にあったものであるから、本件各試作品の製作に要した費用は、工業化研究に該当する試験研究費であり、製造原価として損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、法人税法は、試験研究目的で取得した資産であっても、その機能や属性が機械装置である限り、固定資産として計上しなければならず、その使用目的のいかんにかかわらず、減価償却資産の実体を備えているものであれば、法定耐用年数で償却すべきであるとの考え方を採っているところ、本件各試作品は、①製作時点で機械装置としての機能である「自動で打錠成型する機能」を有しており、②請求人の工場内において顧客の要望に応じて実演を行うなど事業の用に供されていたと認められるので、その製作に要した費用の額は、法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》第3号に規定する機械装置の取得価額に該当するから、当該費用が損金の額に算入されないとしてされた更正処分は適法である。(平24.12. 1 大裁(法)平24-42)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、土地建物の譲渡契約における譲渡日以降の期間に対応する未経過分の固定資産税に相当する金額(未経過固定資産税相当額)を請求人が負担したことについて、未経過固定資産税相当額は、譲り受けた土地建物の取得価額に算入されるが、請求人が減価償却資産として計上している建物は、取得した建物のうち事業の用に供する本件建物のみであるから、本件建物以外の建物に係る未経過固定資産税相当額は、繰延資産である開業費に含まれる旨主張する。しかしながら、固定資産税は、その賦課期日である1月1日現在の所有者に課されるもので、賦課期日後に当該固定資産が譲渡された場合であってもその譲渡前の所有者が納税義務者とされていることから、売買当事者においてその譲渡時点における未経過固定資産税相当額を譲受人に負担させようとする取引慣行は、いわば売買の取引条件の一つとして行われるものであると考えられる。したがって、譲受人が未経過固定資産税相当額を負担することは、租税公課としての固定資産税の負担ではなく、飽くまでも売買の取引条件としての負担であることから、譲受人にとって未経過固定資産税相当額は、譲受けに係る資産の購入の代価を構成するものとして、当該資産の取得価額に含まれることとなる。そうすると、請求人が譲渡契約において取得の目的としている建物は、本件建物のみであることからすれば、請求人が支払った本件建物以外の建物に係る未経過固定資産税相当額は、本件建物の購入の代価の一部として支払ったものと認めるのが相当であるから、その全額を本件建物の取得価額に算入すべきである。(平24. 3.13 熊裁(法)平23-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220187
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括して取得した建物及び機械の取得価額を再調達価額等により算出した金額とすべきであると主張するが、本件においては、売主が保存する売買契約書に消費税等の額が記載されており、当該記載は契約当事者双方の契約意思を表示したものと認められることからすれば、請求人も建物及び機械に係る消費税等の額を認識していたと解すべきであるから、建物及び機械の取得価額は当該消費税等の額を基に算出するのが相当である。また、建物と機械の取得価額を区分する方法としては、本件においてはあん分法によることが合理的であると考えられるところ、それぞれの取得価額の算出に当たっては、同一の時期の合理的な同一の評価基準で評価した固定資産税評価額を用いてあん分することが適当と認められる。(平23. 4. 6 東裁(法・諸)平22-187)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200181
- 裁決年月日
- 平成21年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・161ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人がM国船籍の船舶を所有するM国法人3社と締結した契約(以下、M国船籍の船舶を「本件各船舶」、M国法人3社を「本件各M国法人」、これらの契約を「本件各契約」という。)は裸傭船契約であるから、本件各船舶に係る減価償却費は計上することはできないとして行った法人税の更正処分等(以下「本件更正処分等」という。)について、本件各契約は、裸傭船契約の書式を使用しているが、同時に船舶の買取りの権利・義務に関する覚書を締結することによる所有権留保付割賦売買契約に基づき請求人が本件各M国法人から本件各契締結約時に本件各船舶を取得したものであり、本件各船舶の取得価額を基に算定された減価償却費は損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各契約は、裸傭船契約書の書式を用いて行われており、その記載内容を読む限り、裸傭船契約(船舶賃貸借契約)であると解するのが自然である。そして、請求人にとっては、本件各船舶を自ら所有して、日本船籍の船舶として使用するよりも、本件各M国法人が所有するM国船籍の船舶を借りて使用する方が、経済的にメリットがあることからすれば、請求人が、売買契約ではなく裸傭船契約の法形式を選択することには合理性がある。さらに、請求人は、裸傭船契約であることを前提とした経理処理を行っているから、請求人自身、本件各契約を、所有権留保付割賦売買契約ではなく、裸傭船契約であると認識していたといえ、また、本件各M国法人も、その経理処理からすれば、本件各契約を裸傭船契約と認識していたといえる。以上によれば、本件各契約は、所有権留保付割賦売買契約ではなく、裸傭船契約(船舶賃貸借契約)であると認められる。そうすると、請求人が本件各契約締結時に本件各船舶を取得した事実はないため、原処分庁が行った本件更正処分等は適法である。(平21. 5.27 東裁(法・諸)平20-181)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200080
- 裁決年月日
- 平成20年11月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地売買契約書には、土地を売買する旨記載されているものの、本件土地の上に存する本件構築物等に関する記載が一切認められないこと及び譲渡人が譲渡価額は本件土地のみの価額であると認識していた旨を申述していていることからすると、請求人と譲渡人は、本件構築物等を無償で譲渡することで合意し、本件土地の売買取引(以下「本件取引」という。)を行っていたものと認められ、本件構築物等の取得価額は零円であるから本件構築物等に係る減価償却費は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人工場の違反建築物の是正勧告を受け土地を探さざるを得ない状況であったことがうかがえるほか、本件土地及び本件構築物等の取得後において、その取得の目的にそった事業の用に供している状況からみて、本件土地とともに本件構築物等を取得することを目的に土地売買取引を行ったものと認められ、また、本件取引が、請求人と譲渡人双方が本件土地と本件構築物等を一体として売買するとの認識のもとに行われ、実際に一体として引き渡されていることからすれば、本件土地売買契約書記載の金額は本件土地と本件構築物等との対価の合計額とみるのが相当であり、原処分庁の主張には理由がない。ただし、請求人の算定した本件構築物等の取得価額は、新規に造るとした場合の見積価額を基礎に、代表者の経験と判断を考慮して算定した価額であり、譲渡時点における適正な価額を示しているということは認められず、譲渡人における本件構築物等の取得価額から減価償却費の額を差し引いて本件各構築物等の価額を算定するのが合理的と認められる。これにより算定された本件構築物等の取得価額に基づいて減価償却費の額を計算すると、本件各事業年度の法人税の所得金額及び納付すべき税額は、本件各更正処分の額を下回るから、原処分は、いずれもその一部を取り消すべきである。(平20.11.25 東裁(法・諸)平20-80)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190047
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・711ページ
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括取得した建物の取得価額は、売買契約書に記載された建物の価額によらず、土地及び建物の時価である各固定資産税評価額の価額比であん分する方法により合理的に算定すべきである旨主張する。しかしながら、請求人及び売主であるA社は、契約当事者として売買契約書に記載された内容で合意し、売買契約の締結に至ったものと認められ、両者の間に、同族会社であるなど特殊な利害関係あるいは租税回避の意思や脱税目的等のもとに故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、売買契約書に記載された建物の価額は,特段不合理なものとは認められないから、売買契約書に記載された建物の価額を基にその取得価額を算定することが相当であり、単に当該価額が当該建物に係る固定資産税評価額を下回っているというだけで、売買契約書に記載された建物の価額によることなく、固定資産税評価額の価額比であん分する方法によることは相当でない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20. 5. 8 大裁(法・諸)平19-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190120
- 裁決年月日
- 平成20年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、土地と一括して購入した建物の取得価額を、路線価により算定した当該土地の取得価額を購入代金の合計額から控除する方法により算定し、減価償却費の計算を行ったことについて、原処分庁が、売主法人における当該土地及び建物それぞれの売却価格(当該売主法人の経験値によるあん分価格)は、当該土地及び建物の固定資産税評価額の価額比に近似する合理的なものであるから、当該売却価格を請求人における取得価額として減価償却費を算定すべきであるとして、法人税の更正処分等をしたのに対し、請求人は、請求人の算定方法は合理的であり、売主法人の区分に倣う必要はないから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、取得価額の算定が難しい中古の建物を土地とともに一括して購入した本件においては、土地又は建物どちらか一方の取得価額を算定した上で購入代金の合計額からそれを控除することにより他方の取得価額を算定する方法よりも、購入代金の合計額を当該土地及び建物の固定資産税評価額や相続税評価額の価額比によりあん分し、それぞれの取得価額を算定する方法が、より合理的と認められるところ、同方法により算定した取得価額と請求人が採用した方法により算定した取得価額には著しい差異が認められる一方、本件売主法人における当該土地及び建物の売却価格に基づく取得価額が、合理的と認められる固定資産税評価額や相続税評価額の価額比によりあん分する方法に基づき算定された取得価額に極めて近似していることからすれば、当該売主法人における区分が経験値によるものであったとしても、結果的に当該区分に基づく取得価額には合理性があると認められるから、当該取得価額を基礎として減価償却費の計算を行った原処分は相当と認められる。(平20. 3. 3 東裁(法・諸)平19-120)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170027
- 裁決年月日
- 平成17年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件の取得価額は、正当な取引による価格である旨主張する。しかしながら、本件一覧表、本件取引メモ及び本件明細表の記述に矛盾がなく、実際の資金の流れとも一致しており、当該各表の記載内容並びにAが裁判所に提出した陳述書に記載された内容及びBがC国税局長に提出した申述書の内容には信ぴょう性が認められ、本件物件に係る取引は、請求人の裏金をねん出する目的で、取得価額を意図的に水増していたものと推認できる。そして、請求人は、水増金額に係る架空の減価償却費及び固定資産売却損を計上することで、請求人の所得金額を過少なものにしていた。したがって、本件物件に係る減価償却費の計算においては、水増金額を本件物件の取得価額から除いて計算される減価償却限度額を超える部分の金額は当該各事業年度の損金の額に算入できない。(平17.12.7大裁(法)平17-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170028
- 裁決年月日
- 平成17年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件に係る取引は、正規の商取引契約に基づき、納品書、諸求書、金銭の授受等すべて正当な商取引行為であり、飽くまで、今までの関係や経緯とは別に、Yと正規の契約に基づき決済したものである旨主張する。しかしながら、請求人は、Yに利益を供与するため、Aと請求人との間に事業に関係のないYを単発で介入させ、本件物件の取得価額を水増しすることによってその資金を支払い、水増しした金額に係る架空の減価償却費を計上することで、請求人の所得金額を過少なものにしていた。したがって、本件物件に係る減価償却費のうち、当該水増金額を本件物件の取得価額から除いて計算される減価償却限度額を超える部分の金額は、当該各事業年度の損金の額に算入できない。(平17.12.7大裁(法)平17-28)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年8月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、コンクリート下地工事に要した額は検査ラインのテスター機器の入替工事に付随する工事に係るものであるから、減価償却資産の取得価額に算入すべきでる旨主張する。しかしながら、当該下地工事は、テスター機器の入替工事と同時期に行われたものであるが、工事場所は、テスター機器を入替工事した場所ではなく、検査ラインへ車両を搬入する走行路の2か所であり、また、工事内容は、検査車両の搬入路である既存の舗装路面の除去・廃棄に伴う工事であることが認められる。そうすると、当該下地工事に要した額は、法人税法施行令第54条第1項又は同第132条のいずれにも該当しない。したがって、コンクリート下地工事に要した額は、旧減価償却資産(舗装路面)を除去・廃棄するために要した費用であるので、損金の額に算入するのが相当であるから、原処分庁の主張は採用できない。(平16.8.12熊裁(法)平16-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150264
- 裁決年月日
- 平成16年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が設計会社に対して支出した本件業務に係る費用が、建物改修工事のために行った調査費と認められるので、本件建物の取得価額に算入すべきである旨、仮に調査費と認められないとしても本件建物を本社ビルとして事業の用に供するために直接要した費用であるから、本件建物の取得価額に算入すべき旨主張する。しかしながら、本件業務は、設計会社が請求人に対し、本件建物をより効率的かつ安全に活用していくために、各種の資料の提供と助言を行うことをその主な内容としていることから、本件業務に係る費用は建物改修工事のための調査費及び建物を事業の用に供するために直接要した費用に該当せず、本件業務の完了した事業年度の損金の額に算入するのが相当と認められる。(平16.4.15東裁(法)平15-264)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年10月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件施設の建物及び建物附属設備の工事代金を水増ししていないから、減価償却費の計算における当該資産の取得価額は申告額が正しい旨主張するが、請求人は本件施設の工事に際して二重に契約書を作成し、真正な契約金額より多い契約金額を支払ったように装い、当該金額を基に減価償却資産の取得価額を算出していることが認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14.10.21.熊裁(法・諸)平14-3)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と同時に取得した建物の価額(売買価額)について、取得時の相場を勘案しながら売主と買主により合意決定したもので合理的であり、その価額を修正、変更した原処分は、契約自由の原則に反するとと主張する。しかしながら、請求人は、合理的であると主張するのみで、その根拠を裏付ける証拠を何ら示しておらず、原処分庁は、請求人の締結した売買契約を無効としてその取引を否認したものでなく、再取得価額(建設省建築動態統計調査による構造別、用途別の工事費予定額等により建築単価を算定し、その建物の床面積を乗じて建物の新築価額を算出し、その新築価額を基礎にその建物の建築のときから契約時までの期間にわたった定率法による減価償却を行った場合の未償却残高を契約時の建物の再取得価額)と比較すると、売買価額の方が著しく高額となっていることから、これを放置すると建物の減価償却費が過大に計上され課税上の弊害が生ずることになり、課税の公平の見地から建物の価額を適正な取得価額に修正したものであり、契約自由の原則に反するものではない。(平13. 7. 9.沖裁(法)平13-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平110016
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産賃貸業を営む法人である請求人が賃借した土地の上に存した賃貸人所有の建物の取壊費用(以下「本件費用」という。)を支払ったが、その本件費用について、請求人は繰延資産に該当する旨主張し、原処分庁は借地権の取得価額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人において、借地権の設定の対価としての権利金の支出や既存建物の取得はなく、また、本件費用の支出によって土地の賃貸人は特別な経済的な利益を享受したとは認められないことから、請求人において借地権の取得はないとみるのが相当であり、本件費用を借地権の取得価額とすべき理由はない。本件費用は、賃貸建物を建設するために既存建物を取り壊した費用及び通常一般的に行われる整地の一環としてなされた土地の改良を伴わない工事の費用であると認められること、また、繰延資産は、資産の取得に要した金額となる費用は除くとされていることから、本件費用は、賃貸建物の取得価額に算入するのが相当である。(平12. 6.23金裁(法)平11-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110096
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件金員を本件建物の取得価額に振り替えたことは合理的な理由がなく、本件各事業年度において本件建物に係る減価償却費を損金の額に算入したことは認められないとしたことは事実の誤認であり、本件金員は、昭和59年9月18日付の本件不動産売買契約書のとおり本件建物の取得価額であるので、本件建物に係る減価償却費の金額の損金の額への算入は認められるべきである旨主張するが、昭和59年に貸付金(その後仮払金に振替処理)として経理したものが実際は建物代金であったとする証拠がないことから、原処分は適法である。(平12. 4.28名裁(法)平11-96)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110111
- 裁決年月日
- 平成12年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、電子機器本体に組み込まれたソフトウェアの取得価額は、当該電子機器を事業の用に供するために直接要した費用に該当するから、電子機器本体と一体となり取得価額を構成する旨主張する。しかしながら、電子機器本体は、一般に市販され、元来、単体で使用できるものであって、ソフトウェアは、電子機器本体が本来持っている機能を特別に追加したものであるから、両者を一体とみることはできず、ソフトウェアは、法基通8−1−7にいう繰延資産とするべきである。したがって、電子機器本体のみでは、措令第27条の6第2項の適用要件である1,600,000円以上とはならないから、措法第42条の6の法人税額の特別控除は適用できない。(平12. 4.27大裁(法)平11-111)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110080
- 裁決年月日
- 平成12年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が賃貸住宅を建設するに当たり、A公社との間で締結した業務委託契約に基づいてA公社に支払った建設事務費について、請求人は、賃貸住宅の取得価額に算入すべきでない旨主張するが、当該建設事務費は、その業務委託契約書等の規定から、賃貸住宅の建設等の過程において要した費用であって、当該資産の建設等のため、あるいは当該資産を事業の用に供するため直接要した費用の額と認められるから、当該建設事務費は賃貸住宅の取得価額に算入すべきであるとした原処分は適法である。(平12. 3. 8大裁(法)平11-80)
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