裁決要旨 6役務提供による収益
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060035
- 裁決年月日
- 令和7年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行った受託販売(本件受託販売)に係る手数料(本件売上げ)は、販売委託契約書においてあらかじめ決められた期間にわたって分割して支払われる旨が定められており、その支払請求権は、顧客が商品を購入した後1月毎に発生するから、本件売上げはこれに応じて益金の額に算入すべきであり、また、請求人が販売を再委託したエージェントに支払う販売手数料(本件販売手数料)も本件売上げの計上に応じて分割して損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、顧客が商品を購入し、その代金を支払った時点で、本件受託販売に係る請求人の役務は完了し、その購入に係る本件売上げの全額について収入すべき権利が確定したものと認められるから、当該金額を当該支払の日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであり、また、本件売上げに対応する売上原価に該当すると認められる本件販売手数料は、当該事業年度にその全額を損金の額に算入すべきである。(令7. 2.20 名裁(法・諸)令6-35)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請負による建設工事等に係る収益の帰属の時期について、作業を結了した日を引渡しの日としてその収益計上を行うことを継続適用しているところ、請求人の行った特定の工事(本件各工事)の作業を結了した日は、いずれも原処分に係る事業年度終了の日の翌日以後であるから、本件各工事の請負代金等の合計額は、当該事業年度の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件各工事の引渡しの日については、遅くとも本件各工事に係る引渡書等に記載の引渡日等が本件各工事の種類及び性質、契約の内容等に応じてその引渡しの日として合理的であると認められる。そして、当該引渡日等は、いずれも当該事業年度内であるから、本件各工事の請負代金等の合計額は、当該事業年度の益金の額に算入するのが相当である。(令6.10. 4 金裁(法・諸)令6-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050011
- 裁決年月日
- 令和5年11月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、路線バスの運行業務に係る地方公共団体(本件地方公共団体)からの金員(本件金員)について、更正処分により運行期間の末日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであるとされた金員(別件金員)とほぼ同様の契約に基づくものであるから、別件金員と同様に運行期間の末日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件金員は請求人が主体となって行う事業に係る損失を補填するため本件地方公共団体から補助金交付要綱に基づき補助金として支払われたものであり、本件金員が、請求人による申請を受け、本件地方公共団体による審査を経て交付の決定及び額の確定(本件決定)がされた後、請求人に対し通知がされ、請求人が本件地方公共団体に対してこれらを請求できることになるものであることからすると、本件金員に係る収益は、本件決定がされた時点において実現し、その収入すべき権利が確定したというべきであるから、本件金員は本件決定がされた日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである。(令5.11.22 関裁(法・諸)令5-11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同企業体(本件共同企業体)の構成員として請け負った工場(本件工場)の新築工事(本件新築工事)はその追加変更工事と併せて一つの請負契約に基づくものであって、当該追加変更工事の一部である機械配線工事が原処分の事業年度(本件事業年度)の終了日以降も施工されていたことからすれば、本件事業年度内に本件工場の全部の完成引渡しはなかったと認められるから、本件新築工事に係る請負代金のうち本件共同企業体の構成員の出資割合に従って請求人に帰属する額(本件請求人帰属額)は本件事業年度の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件新築工事については、その請負契約(本件請負契約)において、本件新築工事が完了して検査に合格した場合には、本件共同企業体は本件請負契約の目的物を引き渡し、その発注者は完成払金を支払うこととされている。そして、本件共同企業体は、上記検査に合格した後、本件事業年度内に本件工場の鍵、本件新築工事に係る工事引渡書及び完成払金に係る請求書を交付している。その後、上記発注者は、当該請求書に基づき完成払金を支払い、本件工場の所有権の保存登記を行い、本件工場に各種機械を据え付け、製品の製造等を開始している。これらのことからすると、本件請負契約の目的物は本件工場であり、本件新築工事は本件事業年度内に完了し、本件工場は本件事業年度内に引き渡されたと認められる。他方、上記機械配線工事については、契約(合意)の時期及び工期、工事費の決定、工事の内容及び代金の支払の諸点について検討したところ、本件新築工事とは全く別のものと認められ、本件新築工事と上記機械配線工事は別個の請負というべきである。そうすると、上記のとおり、本件請負契約の目的物である本件工場の全部を完成して引き渡した時期は本件事業年度内であると認められることから、本件請求人帰属額は、本件事業年度の益金の額に算入するのが相当である。(令5. 9.11 金裁(法・諸)令5-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、太陽光発電設備(本件設備)の建設工事等の下請業者からの支払(本件対価2)は、本件設備による売電の開始以後、本件設備に関するリスク管理の責任を負担することの対価であり、請求人の役務の提供は、本件設備による売電が開始されたときから行うことになるから、本件対価2は係争事業年度の益金の額には算入されない旨主張する。しかしながら、当該下請業者の代表者は、本件対価2について、請求人の紹介により当該下請業者が元請業者から本件設備の建設工事等を受注することができたことに対する対価であり、当該元請業者への工事代金に上乗せした額を原資としたものであって、工事の完了後に請求人が当該下請業者に対して行う支援業務は存在せず、本件対価2は、当該支援業務の対価ではないなどと供述するところ、かかる供述は、各事実等と整合し信用することができる。そうすると、本件対価2は、当該下請業者が当該元請業者の下請として本件設備の建設工事等を受注できるよう、請求人が紹介又は仲介したという役務の提供の対価であり、当該役務の提供は、遅くとも、当該下請業者が当該元請業者から当該業務を受注した日までには全部完了していたと認められるから、本件対価2は、同日の属する事業年度(係争事業年度)の益金の額に算入される。(令5. 1.23 名裁(法・諸)令4-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、太陽光発電設備(本件設備)の資材納入等の下請業者からの支払(本件対価1)は、本件設備による売電の開始以後、本件設備に関するリスク管理の責任を負担することの対価であり、請求人の役務の提供は、本件設備による売電が開始されたときから行うことになるから、本件対価1は係争事業年度の益金の額には算入されない旨主張する。しかしながら、当該下請業者と取り交わした業務協定書の内容や当該下請業者の経理状況、請求人と当該下請業者のその後のやり取りからすると、当該下請業者には、本件設備の売電開始以後に請求人から支援を受けるという認識はなく、請求人においても具体的な支援を想定していなかったことが推認される。さらに、当該下請業者の担当者は、本件対価1は、請求人の紹介により、当該下請業者が元請業者から本件設備の資材納入等の業務を受注することができたことの対価であり、当該下請業者が元請業者から当該業務を受注した後は、本件設備を建設して行う売電事業について、請求人の関与は予定されていないなどと供述しており、かかる供述は、上記事実と整合するから、信用することができる。そうすると、本件対価1は、当該下請業者が当該元請業者の下請として本件設備の資材納入等の業務を受注できるよう、請求人が紹介又は仲介をしたという役務の提供の対価であり、当該役務の提供は、遅くとも、当該下請業者が当該元請業者から当該業務を受注した日までには全部完了していたと認められるから、本件対価1は、同日の属する事業年度(係争事業年度)の益金の額に算入される。(令5. 1.23 名裁(法・諸)令4-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和4年8月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人からシステムサービスの提供を受ける取引先との間の約款による合意、設計契約及びサービス利用変更契約は不可分の一つの契約であり、設計工事(本件設計工事)が完了したことは、システムの開発、更改、運用及び保守という総合的な役務の提供のための準備作業となる工程が終了したにすぎず、それ単体では「役務の提供」には当たらないから、工事費の全額が本件設計工事が完了した日の属する事業年度の益金の額に算入されることはない旨主張する。しかしながら、当該約款は当該設計契約及び当該サービス利用契約を統合する基本契約とはいえないし、当該設計契約及び当該サービス利用変更契約の目的、締結した時期、負うべき債務の性質等はそれぞれ異なるものであるから、これらの契約は一つの契約とはいえない。そして、当該設計契約は、本件設計工事という仕事の完成を顧客に約し、顧客がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約したもので、それ単独で物の引渡しを要しない請負契約であり、本件設計工事が完了した時点をもって「役務の提供」があったといえるから、工事費の全額が本件設計工事が完了した日の属する事業年度の益金の額に算入される。 (令4. 8. 8 東裁(法・諸)令4-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人が取り交わした土地の開発等申請及び造成工事等の業務(本件業務)に係る合意(本件合意)のうち、造成工事等は請求人が行わないこととなったのだから、請求人が請け負う本件業務の範囲は、土地の開発申請の業務(本件開発申請業務)に限られ、また、本件開発申請業務に係る収益は、知事から林地開発行為の許可がされた日の属する事業年度(本件事業年度)に計上すべきである旨主張する。しかしながら、本件合意に係る基本合意書では、請負人である請求人は、本件業務の「一切を行う」ものとされるとともに、注文主は、「一切を行う」ものとされる本件業務に「かかる費用」を支払うと記載されていることからすれば、本件契約において、請求人は、本件業務を一括して請け負い、その全てが完成して初めて注文者に対して、その報酬の請求をなし得ると解するのが合理的である。そうすると、本件合意に係る収益は、その目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日の属する事業年度の益金の額に算入すべきこととなるが、上記造成工事等は、本件事業年度までの間に完成していないことから、本件開発申請業務に係る収益は、本件事業年度に計上すべきではない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300064
- 裁決年月日
- 平成30年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れがあったとした事件業務に係る請求金額の一部について、①請求した金額ではなく調停により減額決定した金額であること、②着手金の支払がなく委任契約が途中解約されたことから零円であること及び③日当旅費は、委任契約上免除する旨の合意がありその支払もなかったことから零円であることなどから益金の額が過大である旨主張し、原処分庁は、当該事件業務の売上高は、請求人が保管していた顧客との委任契約書及び請求書を基に算出したもので、当該事件業務に係る契約が解除された等の事実は認められない旨主張する。しかしながら、収益はその収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金に計上すべきところ、①及び②については、請求人は報酬金を依頼人に請求していることから、この時点で当該報酬金の支払請求権が確定したものと認められ、当該請求金額は請求した事業年度の益金の額に算入されることとなり、③については、依頼人との委任契約書において、日当を免除する旨定められていることから、請求人は、当該依頼人に対して日当を請求する権利を有していたとは認められず、請求書に記載されている日当の額は益金の額には算入されない。そして、①の減額金額については、請求した事業年度の益金の額に算入されるものの、翌事業年度に減額が確定しており、当該減額金額は翌事業年度の損金の額に算入されること及び③の金額は益金の額に算入されないことになるから、それらの部分を取り消すべきである。(平30.11.14 東裁(法・諸)平30-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290022
- 裁決年月日
- 平成30年4月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、請求人が元請先から請け負った各工事(本件各工事)に係る注文書及び注文請書には、請負代金の支払条件として、元請先の検収に基づく出来高払いによることとされていることから、法人税基本通達2−1−9《部分完成基準による収益の帰属時期の特例》が定める特約又は慣習があり、出来高に応じた請求金額(本件各出来高請求金額)を出来高が検収された日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件各出来高請求金額は、本件各工事の工事監督者が本件各工事の出来高を査定したもので、本件各工事の出来高の請求書ではこの査定を「検収」と記載しているが、これは出来高の金額を確認する、あるいは出来高の金額の支払を認めるという意味で使用しているものであり、元請先が本件各出来高請求金額に相当する部分の完成を確認したものではない。そして、元請先は、工事の竣工検査における合格日(検査合格日)を検収日(引渡日)としているから、本件各工事はそれぞれの検査合格日に請求人の役務の提供が完了したと認められる。したがって、本件各工事に係る収益は、法人税基本通達2−1−5《請負による収益の帰属の時期》に定めるいわゆる工事完成基準により、本件各工事の請負代金の全額を本件各工事の検査合格日の属する事業年度に益金の額に算入すべきものである。(平30. 4.13 広裁(法・諸)平29-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290016
- 裁決年月日
- 平成30年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先との間で締結した太陽光発電事業者の地位等(本件各地位)の譲渡及び太陽光発電設備等(本件設備)の譲渡に係る各契約(本件各契約)の実質は、太陽光発電設備の建設及び引渡しを目的とした一体不可分の請負契約であって、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの事業年度(本件事業年度)の末日の時点で本件設備は完成しておらず、引渡しも未了であるから、本件各契約に係る収益は、本件事業年度の法人税の所得金額の計算上益金の額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、本件各契約は、互いに密接に関連するものと認められるが、あえて別々の契約とする法形式を採用したことや、本件各契約が単独でも履行可能であることからすれば、それぞれ別個の独立した契約であると解するのが相当である。そこで、各契約ごとに検討するに、①本件事業年度の末日までに、本件各地位の移転に必要な手続及び代金の精算は、いずれも完了していること、②本件事業年度の終了後に軽微な補修等を行った事実は認められるものの、本件設備は、本件事業年度の末日の時点で売電も開始されており、当該補修は、本件設備の完成、引渡しに影響を及ぼすものではなく、本件設備は、実質的に完成し、代金の精算を完了したものと認められる。したがって、本件各契約に係る収入すべき権利は、本件事業年度の末日の時点でいずれも確定していたのであるから、本件各契約に係る収益は、本件事業年度の所得金額の計算上益金の額に算入すべきである。(平30. 2.21 広裁(法・諸)平29-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成29年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№109
要旨
○ 請求人は、改修工事(本件工事)を請け負い、主要な工事を終えて発注者(本件発注者)に対し、竣工日を平成27年3月27日とする竣工届(本件竣工届)を提出し、本件発注者から工事完了年月日を同月31日とする工事検査通知書(本件検査通知書)を受領しているが、本件工事には、次期工事が開始されるまでの間、本件工事の完了箇所及び次期工事予定区域を囲うためにバリケードを設置して現場管理することが含まれ、それらを同年9月まで継続して行っていたのであり、本件工事は同年3月31日までに完了していなかったから、本件工事の請負代金の額は、同日を含む事業年度(本件事業年度)の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件工事には設置したバリケードの管理及び本件工事の施工区域の管理等は含まれておらず、請求人は、本件発注者に対して本件竣工届を提出して、同月31日付で本件工事の請負代金の残額を請求したこと、本件発注者は、請求人に対して本件検査通知書を発行し、同日以降、設置したバリケードの管理及び本件工事の施工区域の管理等をしていたことからすると、請求人は、本件発注者に対して、同日までに本件工事の全部を完了して引き渡したものと認められるから、本件工事の請負代金の額は、本件事業年度の益金の額に算入するのが相当である。(平29.10. 4 関裁(法・諸)平29-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を下請業者とする下請工事契約(本件下請契約)が、当事業年度において合意解除されたとする覚書(本件覚書)は、請求人の元課長(本件元課長)が、当時の請求人の代表者(本件前代表者)の了解を得ずに請求人の契約印を押印したものであり、本件前代表者が本件覚書の存在を知りその合意内容を承諾したのはその翌事業年度であるから、本件下請契約に係る前受金(本件前受金)は翌事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件元課長は、以前から継続して本件下請契約に関する業務を担当し、本件下請契約に係る工事(本件工事)の中断や中断延長に関する各覚書の作成等を行っており、当該各覚書には、請求人の契約印が押印されていたことも考慮すれば、本件元課長は、本件下請契約に関して請求人の契約印を使用することを許容されていたと認められる。また、発注者、元請業者及び請求人の間で、本件工事の一時中断に関する覚書(本件中断覚書)において、既に、特約事項として、本件下請契約の解除及び解除する場合には三者相互に債権債務はなく、一切の請求を求めない旨が合意されており、その後、訴訟上の和解の成立を受けて、本件中断覚書で合意していた内容を確定させるために本件覚書が作成されたと認められる。そして、請求人は、本件中断覚書及び訴訟上の和解の有効性は認めているところ、本件前代表者は、訴訟上の和解が成立した当事業年度において、発注者の代表者であったことも考慮すれば、本件元課長は、本件中断覚書及び訴訟上の和解に従って本件覚書を作成し、これに請求人の契約印を押印することについて、請求人の承諾を与えられていたと認めるのが相当である。したがって、本件下請契約は当事業年度において合意解除されたものと認められるから、本件下請契約の前受金は、当事業年度の益金の額に算入すべきである。(平29. 9. 5 関裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280050
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①海外子法人から受注した鋼矢板の打設工事(本件工事)が、請求人と海外子法人が共同企業体工事として請け負った工事の一部であること、一定工区の施工後に検収を経て引渡しとなること、施工内容に瑕疵があった場合には請求人の責任で補修等が発生することからすれば、鋼矢板の打設を完成させて引き渡すことを目的とした請負であり、施工ミスによる瑕疵が発覚したため対策補修費が当初の工事代金の額から減額された事情からすると、本件工事が完了し、その代金の額が確定したのは翌連結事業年度であったこと、②請求人は本件工事が極めて困難な工事であったことから、最低限の費用等を仮払請求したにすぎず、この請求時点で本件工事の代金が確定したものではないことから、本件工事に係る金員(本件各金員)は、当該請求をした日の属する連結事業年度の連結所得の金額の計算において益金の額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、本件工事においては、請求人が海外子法人へクラッシュパイラーの賃貸及びオペレーターの派遣を行い、当該オペレーターに当該機械を操作させることとされており、本件各金員の額が1日の作業ベースに基づいて算出されていたことからすれば、本件工事の性質は、当該機械の賃貸及びオペレーターの派遣を目的とする役務の提供であったと認めるのが相当である。そして、当該役務の提供は、日々の作業により完了するものであり、請求人が、当該役務の提供の対価として海外子法人に対して本件各金員の支払を請求した月末ごとに、当該役務の提供に係る収益が実現し、その収入すべき権利が確定したというべきであるから、本件各金員の額は、その請求した日の属する連結事業年度の益金の額に算入すべきである。(平29. 6.27 関裁(法)平28-50)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270011
- 裁決年月日
- 平成27年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、廃棄物一次仮置場(一次仮置場)での廃棄物の保管管理業務及び破砕処理業務(本件各業務)について、市が作成した打合せ簿からも明らかなとおり、平成25年2月に、一次仮置場用地を更地とし返還するまでの物の引渡しを要する請負業務に変更され、平成26年9月の検収をもって完了したのであるから、本件各業務に係る収益は、平成26年1月期の益金の額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、①本件各業務は、一次仮置場での廃棄物の保管管理業務及びコンクリートがらの破砕処理業務でそれぞれが反復継続した業務であること、②請求人は本件各業務の対価を作業従事人員や重機等の稼働実績により算定したこと、③請求人は月末締めで業務の対価を請求しその都度対価を受領したことなどから、本件各業務の業務内容は、物の引渡しを要しない請負契約であると認められ、本件各業務に係る収益は、業務を行った各月末において各月分の役務の提供が完了し、収益として計上すべきものと認められる。また、市が作成した打合せ簿が、本件各業務の内容の変更の合意があったことを明らかにした書面とは認められず、このほかに保管管理業務の発注元である市が、本件各業務の内容を変更したとする事実もないこと、さらに、廃棄物の搬出状況、搬出完了に係る確認の状況及び現場事務所の撤去の状況などから、本件各業務は遅くとも平成25年8月には完了したと認められるのであるから、本件各業務に係る収益は、平成26年1月期の益金の額に算入すべきものである。(平27.12.14 仙裁(法・諸)平27-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260027
- 裁決年月日
- 平成27年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が請け負った工事(本件工事)に係る追加工事(本件追加工事)は、本件工事の一部であって、本件追加工事が完了しなければ本件工事に係る設備(本件設備)が完成したとはいえず、本件追加工事が完了したのは本事業年度の翌事業年度であるから、本件工事に係る代金(本件請負代金)は本事業年度の益金の額には算入されない旨主張する。しかしながら、本件工事と本件追加工事は別々に契約された別個の工事であり、本件工事の完了は本件追加工事の完了とは別に判断すべきところ、本事業年度末までに、①本件工事は予定されていた工程を終了していたと認められること、②請求人は本件工事の発注者(本件発注者)からの連絡を受け、本件発注者に対し本件請負代金を請求していたこと、③請求人は工事完了届を作成し、本件発注者は検収書を作成していたこと、さらに、④本件発注者は本件設備を資産として計上していたことからすれば、本件設備は本事業年度末までに完成し、請求人から本件発注者に引き渡されたものと認められるので、本件請負代金は本事業年度の益金の額に算入すべきである。(平27. 3.18 名裁(法・諸)平26-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240014
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が国外関連者に対して行った役務提供取引は、双方合意の下、出張許可申請書に基づいて行われる取引であって、請求人が一方的に行ったものではなく、当該役務の内容が請負契約か準委任契約であるかに関係なく、当該役務の目的及び内容等の実態で、当該役務の対価の額がいつ確定するかを判断すべきであり、本件の場合は、役務提供の内容が設備の移管に付随した国外関連者の工場の立ち上げから連続生産といった一連の業務の中で必要となる製造技術、品質管理技術など広範囲にわたり、個々に業務を細分できるものではなく、また、1日単位で仕事が完結するものでもないから、法人税基本通達2−1−12《技術役務の提供に係る報酬の帰属の時期》の(1)の例外の定めには該当せず、役務の全部の提供を完了した日の属する事業年度の益金となる旨主張する。しかしながら、本件受取手数料の額は、国外関連者に出張した従業員の数及び現地出張期間の日数等によって算定されるもので、概ね毎月20日までに帰国した出張者ごとに計算されている事実からすると、当該役務提供の対価の額は日々確定するものと認められることから、各出張者の帰国を待たずに、日々受取手数料の額が確定する都度益金の額に算入するのが相当である。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240016
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、グループ法人(関係法人)に対して行った役務提供取引は、双方合意の下、出張許可申請書に基づいて行われる取引であって、請求人が一方的に行ったものではなく、当該役務の内容が請負契約か準委任契約であるかに関係なく、当該役務の目的及び内容等の実態で、当該役務の対価の額がいつ確定するかを判断すべきであり、本件の場合は、役務提供の内容が設備の移管に付随した関係法人の工場の立ち上げから連続生産といった一連の業務の中で必要となる製造技術、品質管理技術など広範囲にわたり、個々に業務を細分できるものではなく、また、1日単位で仕事が完結するものでもないから、法人税基本通達2−1−12《技術役務の提供に係る報酬の帰属の時期》の(1)の例外の定めには該当せず、役務の全部の提供を完了した日の属する事業年度の益金となる旨主張する。しかしながら、関係法人に対して行った役務提供取引に係る対価の額は、当該関係法人の現地工場に出張した従業員の数及び現地出張期間の日数等によって算定されるもので、概ね毎月20日までに帰国した出張者ごとに計算されている事実からすると、当該役務提供に係る対価の額は日々確定するものであると認められることから、各出張者の帰国を待たずに、日々当該役務提供に係る対価の額が確定する都度、益金の額に算入することが相当である。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230064
- 裁決年月日
- 平成24年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、請け負った施設等の修繕工事(本件工事)については事業年度末にその一部が完了しておらず、引渡しもしていないこと、また、本件工事の契約も解除されたことから工事代金の確定もなく、収益計上できない旨主張する。しかしながら、当該事業年度末までには本件工事は完了して施設が稼働し相手先にて使用収益されていると認められる。そして、工事代金が未確定の場合には事業年度終了の日の現況により適正に見積もることが相当とされるところ、請求人は本件工事に係る原価明細書を相手先に提示しており、その提示額は代金の見積額として合理的と認められるから、当該金額を当該事業年度の益金の額に算入すべきである。(平24. 3. 6 関裁(法・諸)平23-64)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220070
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、K社との間で締結したコンサルティング契約に定められた業務(本件開発業務)の完了は、地権者Mに対する代替地の譲渡が完了した平成21年9月期である旨主張する。しかしながら、当該コンサルティング契約によれば、本件開発業務は、請求人が区画整理事業地内の各地権者から土地売買の同意を得るなどの取りまとめを行うことであり、K社が当該各土地の引渡しを受けること(土地の買収が完了すること。)で完了するとされているところ、代替地の提供は請求人と地権者Mとの間の取り決めであってコンサルティング契約の内容を変更するものでない。そうすると、同土地の所有権移転登記がすべて完了した平成19年12月○日が同業務の完了の日と認められるから、本件開発業務の報酬は、同日の属する事業年度である平成20年9月期の収益に計上すべきである。(平23. 3.23 関裁(法・諸)平22-70)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220043
- 裁決年月日
- 平成22年12月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、道路新設に伴うテレビジョン電波受信障害の改善措置に係る施設の維持管理に関し、その対象となる地上波放送がアナログ地上波放送のみであり、また、その維持管理期間がアナログ地上波が終了する平成23年7月24日までであることを前提に、本件の対価の額の収益計上時期について、平成23年7月24日までの期間に応じて、収益として計上すべきである旨主張する。しかしながら、本件の全証拠によれば、本件維持管理については、アナログ地上波放送だけでなく、デジタル地上波放送が含まれ、また、本件維持管理期間は20年間であると認められるから、本件対価の額については、20年にわたり収益として分割計上することは認められる。(平22.12.13 大裁(法・諸)平22-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの管理会社から請け負ったマンションの鍵及び錠前の一括交換工事(以下「本件各工事」という。)に係る収益の計上時期について、当該工事の注文書に工事の完了日として記載された日(以下「本件各設定日」という。)に収益計上するのが合理的である旨主張する。しかしながら、物の引渡しを要する請負契約による収益計上時期については、目的物の全部を完成して相手方に引渡した日となるところ、本件各設定日は、飽くまでも工事の終了予定日であり、本件各設定日をもって一律に収益計上するのは合理的ではなく、本件各工事については、請求人は本件各設定日より前である本件事業年度末までに工事完了通知とみなされる①作業完了報告書②鍵受領書③請求書(以下「本件作業完了報告等」という。)を受注先に提出しており、引渡しが完了していると認められる。なお、本件各工事には部分的に未了となっているものもあるが、①未了部分は全体の戸数のうちのわずかであること、②その原因が請求人の責めに帰すものではないこと、③未了部分の鍵等は受注先に引渡されていること、④これらの各物件についても本件事業年度末までに本件作業完了報告書等が受注先に提出されていること及び⑤契約当事者である請求人と受注先の双方が未了の事実を認識した上で本件作業完了報告書等の授受及び代金の決済を行っていることからすると、当該各物件についても、本件事業年度の収益に計上するのが相当である。また、本件各工事のうち1棟は完了していないと認められるが、本件各工事以外で完了した工事を収益に計上していないものが認められ、これを所得金額に加算すると本件更正処分の金額を上回ることになるから、本件更正処分は適法である。(平21.8.24 東裁(法・諸)平21-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A団体から請け負った産業廃棄物等の撤去作業には、当該廃棄物等の分別処理の作業を含んでおり、当該廃棄物のうちいったん別の土地に搬出した土砂等については、再分別の作業が終了していないことから、請け負った役務は完了しておらず、当該撤去作業に係る対価を益金の額に算入する必要はない旨主張する。しかしながら、請求人とA団体とは、請負契約書記載の内容により請負契約を締結していたと認められることから、当該廃棄物の全部を本件土地から搬出することによって、請負契約に係る役務の提供を完了したというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平21. 7. 8 関裁(法・諸)平21-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190003
- 裁決年月日
- 平成19年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、大手建設会社(以下「ゼネコン」という。)から請け負った防水工事等(以下「本件工事」という。)については、①平成16年8月1日から平成17年7月31日までの事業年度(以下本件事業年度」という。)の翌事業年度の平成17年8月に下請業者に手直し工事をさせ追加経費を支払っていること、②本件事業年度末においては、当該ゼネコンとの間で本件工事の価額について交渉中であったことから、本件工事の引渡しが完了していないため、本件工事の引渡しの日の属する事業年度は、翌事業年度である旨主張する。 しかしながら、①ゼネコンが施主から請け負った建物建設工事(以下「本件建物建設工事」という。)は、平成17年6月30日に施主に引き渡されていることから、請求人からゼネコンへの引渡しが、当然、同日前に行われていると判断できること、また、請求人が主張する手直し工事は、工事完成後の補完、補修等の工事と判断するのが相当であること、②請求人が主張する工事価額の交渉については、ゼネコンの工事長の答述によれば、請求人の発行した平成17年7月6日付の請求書により、本件工事の工事代金の精算残額をゼネコンの工事長は確認していること及び請求人から本件工事の工事代金の精算残額についての交渉はなかったことが認められるから、本件事業年度末において請求人が主張する本件工事の価額に関する交渉の事実があったとは認められない。 したがって、本件工事の引渡しの日の属する事業年度は、本件事業年度である。(平19. 7. 4 名裁(法・諸)平19-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A工事の発注先に確認したところによればA工事は平成14年3月中に完成し、引き渡されているから、A工事に係る収入は平成14年3月期の収益に計上すべきである旨主張する。しかしながら、審査請求人は、請負工事に係る収益につき、継続して、受注施設に係る設備等が据付工事を要する場合には据付工事が完了した日の属する事業年度の、また、受注施設に係る設備等が据付工事を要しない場合には当該設備等の引渡しの日の属する事業年度の収益として計上しており、当該収益計上基準は法令等に照らして合理的と認められるところ、A工事は、①据付工事を要しないもので、②平成14年4月4日に請求人の工場から搬送用トラックでA工事に係る設備等が発送され、③同年4月5日に発注先から指定された場所へ搬入されたことが認められることから、A工事収入に係る収益の計上時期は、A工事に係る設備等の引渡日である平成14年4月5日が属する平成15年3月期と認められる。したがって、この点に関する原処分庁の主張には理由がない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170049
- 裁決年月日
- 平成18年6月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の産業廃棄物再生処理プラントの製造工事に係る収益について、当該プラントを相手方に引き渡した日の属する事業年度は、その完成日、県の完成確認検査日及び施主の資産計上日等からすれば平成15年11月期であるから、平成15年11月期の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該プラントの製造工事に係る契約において、請求人が履行すべき債務は、当該プラントの設計、製作、据付けに加えて負荷試運転及び調整工事を含むものとされ、その引渡しは、当該プラントの負荷試運転を行い施主に検収された時とする旨約定されているところ、当該プラントの検収が完了し相手方に引き渡した日の属する事業年度は平成16年11月期であるので、当該プラントの製造工事に係る収益は平成16年11月期の益金の額に算入すべきである。(平18. 6.15 広裁(法・諸)平17-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年2月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ケーブルテレビ事業を営む請求人は、新規にケーブルテレビ事業を開始する地域の町村との間で締結した、ケーブルテレビの専用幹線から加入者の自宅等までのケーブルの引込工事に係る工事料(以下「引込工事料」という。)を町村が助成する旨の契約に基づいて、町村から受領することとなる金員等(以下「本件引込工事料」という。)は、一定の負担を課すことを交付条件とする地方自治法上の補助金の性質を有するものであるから、その収益計上時期は、引込工事が完了した日ではなく、適法に放送業務を開始した日(以下「本件放送業務開始日」という。)の属する事業年度である旨主張する。ところで、法人税基本通達2−1−5では、請負による収益の額は、別に定めるものを除き、物の引渡しを要しない請負契約にあっては、その約した役務の提供の全部を完了した日の属する事業年度の益金の額に算入する旨定めているところ、法人税法第22条第4項に照らし、当審判所においてもこの取扱いは相当と認められる。そして、請求人作成に係る加入契約約款の内容からすると、ケーブルテレビのサービスを受けようとする者(以下「サービス希望者」という。)と請求人が締結する加入契約(以下「本件加入契約」という。)は、サービス希望者がケーブルテレビに加入する契約と引込工事を目的とする請負契約との混合契約であると解され、引込工事料は、そうした性質を有する本件加入契約に基づいて支払われるものと認められる。また、請求人は本件引込工事料を受領することにより、サービス希望者の引込工事料を減額又は無料としていることからすると、本件引込工事料の実質はサービス希望者が本件加入契約に基づいて支払うべき引込工事料を町村が代わって支払ったものであると認められる。そうすると、本件引込工事料の収益計上時期の判断に当たっては、上記通達によるのが相当であり、また、本件引込工事は物の引渡しを要しないものであるから、本件引込工事料の収益計上時期は、引込工事の全部を完了した日の属する事業年度となる。(平18.2.24名裁(法・諸)平17-41)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成16年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、信用保証料(以下「保証料」という。)は役務の提供の対価に該当し、その信用保証は債務者が借入金の返済が終了するまで継続することから、収益の計上時期は、債務者が借入金の返済を完了した時点であるから、保証料の全額を受領した時点で収益に計上すべきとした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、融資会社から債務者に対する融資が実行されたことにより、役務の提供は完了していること及び債務者らが借入金を繰上返済しても保証料は一切返還されないことから、収益は確定したと見るべきであり、当該保証料について、経費の発生が当該事業年度以降に見込まれるとしても、これを当該事業年度の収益の額に算入すべきであることは、法人税法第22条第2項及び第4項の規定に照らしても明らかである。また、請求人が債務保証の履行に充てるために保証料の一部を積み立てたとしても、そのことをもって、保証料の収益計上時期を将来に繰り延べる法的根拠はない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.3.17熊裁(法)平15-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成15年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件医業収入の額は、本件事業年度末において請求すべき金額を具体的に計算できないこと及び請求人は請求先に請求していないことから請求すべき金額は確定していないので、法人税法第22条第2項に規定する「当該事業年度の収益の額」に該当しない旨主張する。しかしながら、当該医療行為の終了時点において医業収入の額の算定は可能であると認められること、また、本件医療行為が本件事業年度末までに終了していることに争いがないことから、本件医業収入の請求の如何にかかわらず、本件行為が終了した本件事業年度の収益の額に算入すべきことになるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平15.11.11関裁(法)平15-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130010
- 裁決年月日
- 平成13年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/3その他の役務提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、終身無料で入園できる会員制クラブの入会金について、入園料そのものを一括収受した売上金であり、一定期間(10年間)に分割して収益計上すべきである旨主張する。しかしながら、当該入会金は会員たる地位等を付与する対価であり、また、返還義務がなく、すでに確定した収入金であり、会員資格を付与した時に益金の額に算入すべきであるから、会員証発行時において益金の額に算入することが一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に適合するものである。(平13.10.29広裁(法・諸)平13-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年6月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 業種
- 不動産代理仲介
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件業務委託契約の業務内容は、本件ゴルフ場用地の買収のみならず、完成に至るまでの総合コンサルタント、付随して生じる近隣住民とのトラブルの仲裁、解決であることから本件業務は終了していない旨主張する。しかしながら、法人税法第22条第2項に、「内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とする。」と規定し、また、同項に規定する収益について、どの事業年度の収益に計上すべきかについては、同条第4項において、「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する。」と規定されているところ、これらの規定については、ある事業年度内における営業活動の成果である収益は、その実現があった時の属する事業年度に計上すべきものであると解されており、そして、本件の場合、本件業務は本件ゴルフ場等の用地買収斡旋業務に係る協力であり、その業務は本件ゴルフ場の用地買収斡旋業務の完了とともに終了したと認められるから、本件業務委託契約に係る役務の提供は本件ゴルフ場の用地買収が100%達成された時点において終了したと認められるため、原処分は相当である。(平13.6.21福裁(法・諸)平12−43)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110005
- 裁決年月日
- 平成11年10月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が行った本件工事は、大手ゼネコンから本件注文書により発注を受けたもので、平成8年3月期に完成したと認定しているが、本件工事は、請求人と株式会社Nが共同企業体として、用地取得、造成、近隣対策等を行い、H商事に引き渡すという駐車場造成工事の工事委託契約を基本契約として行われたことが関係人の答述等から明らかであり、このことは、平成11年3月19日の精算書とも一致していること、また、同精算書によるとH商事に引き渡したのは、平成10年6月20日であると認められることから、本件工事の収益計上時期は、平成11年3月期であると認められる。なお、本件注文書に基づく本件工事代金には、本件工事以外の土地代や近隣対策費等の金額が約49%も含まれている事実からすると、当初から、本件工事代金には用地取得等に係る資金の一部を含むことが当事者間において了解されていたもので、融資の手段としての目的もあったものと推認される。したがって、原処分庁が本件注文書に係る本件工事だけを切り離して、平成8年3月期に完成したと認定したことは相当でない。(平11.10.12福裁(法・諸)平11-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100201
- 裁決年月日
- 平成11年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 業種
- スナック
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・287ページ
要旨
○ 請求人は、本件請負工事等に係る代金は入金されておらず未収入金も存在しない旨主張するが、本件請負工事等については、①本件発掘工事及び本件設置工事は役務提供を目的とした請負契約であり、本件賃貸は現場事務所等の賃貸借を目的とした契約であると認められ、②本件事業年度分の本件請負工事等は、いずれも請求人において実際に行われ完了しており、③本件請負工事等に係る原価相当額が請求人の所得の金額の計算上損金の額に算入され、④本件請負工事等及び請求人が請け負った他の工事の状況を見ること、それらの工事代金等については月単位で計算する商慣習となっていたことが認められる。そうすると、本件事業年度分の本件請負工事等に係る代金相当額は、本件請負工事等に対する工事代金が請求人のもとに入金されているか否かにかかわらず、本件事業年度の収益とすべきものであると解するのが相当である。(平11. 6.28東裁(法・諸)平10-201)裁決事例集 №57・287ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090168
- 裁決年月日
- 平成10年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、航空券の代理販売により各航空会社から受領する本件手数料の収益計上時期について、本件手数料が航空機に搭乗した顧客を対象に認められ、顧客が搭乗しなければ発生しないのであるから、顧客が航空機に搭乗した時である旨主張する。しかしながら、本件手数料は、(1)各航空会社と締結した旅客販売代理店協定に基づく手数料であり、その収受すべき金額が当該協定に基づく料率により明示されていること、(2)請求人が航空券を発券すると各航空会社から請求される航空券代金の請求書から本件手数料が控除され、結果として請求人は顧客から預かった航空券代金から本件手数料を収受したことになること及び(3)各航空会社は、請求人が航空券を発券した時において本件手数料を債務として認識していることから、本件手数料の収益計上時期は、請求人が航空券を発券した時と解するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.27東裁(法)平 9-168)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成9年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件設計監理料について、請求人の設計監理業務が不十分なことから設計監理料の減額が決まっていたものであり、(1)当該設計監理料に係る請求書等は誤って作成されたものであること、(2)平成5年6月末には請求人の設計監理担当者及び代表者と相手方の代表者との間で設計監理料の減額は認識されていたことから、売上げの計上漏れではない旨主張する。しかしながら、本件設計監理料に係る請求人の役務の提供は、平成5年6月期において完了していると認められることから、当該設計監理料に係る請求書等は誤って作成されたものとは認められず、仮に請求人が負担すべき費用であるとしても、本件報告書等は平成5年12月25日付及び同月27日付で作成されており、他に平成5年6月末までに設計監理料の減額が確定していたとする事実を認めるべき資料もないことから、原処分庁が、本件設計監理料を設計料収入として平成5年6月期の益金の額に算入したことは相当である。(平 9.11.26名裁(法)平 9-19)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300406020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/2手数料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成元年12月21日と平成3年2月19日にA社から不動産仲介手数料を受領しているが、不動産仲介に係る売買契約は平成3年7月3日に合意解除されており、それに基づきA社から不動産仲介手数料の返還を求める訴訟が提起され、その訴えが棄却された旨の判決が言い渡されたのは平成8年3月14日であることから、当該仲介手数料の収益計上時期は平成8年である旨主張する。しかしながら、不動産仲介業者の仲介手数料請求額は、仲介に必要な役務の提供があり、仲介に係る契約が有効に成立し、かつ、仲介手数料の額が具体的に定められておれば、その定められた日の属する事業年度の収益として計上すべきものであるため、当該仲介手数料の収益計上時期は平成元年と平成3年となり、請求人の主張は採用できない。(平 9. 6.30沖裁(法・諸)平 8-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080066
- 裁決年月日
- 平成9年3月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300406010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/6役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工事請負契約をしたマンションの収益計上時期について、一部の工事が未完成であること及び追加工事が完成していないことから、当該マンションは、平成5年4月期において引渡しが完了しておらず、平成5年4月期の収益に計上すべきでない旨主張する。しかしながら、当該マンションは平成5年4月期末までに(1)各工事発注者が当該マンションの所有権保存登記等を行っていること、(2)工事代金の全額又は大部分を受領していること、(3)各工事発注者が当該マンションの使用収益を行っていることから、平成5年4月期において引渡しが終了しているものと判断されるので、平成5年4月期の収益に計上すべきであるとした原処分は適法である。(平 9. 3. 7関裁(法・諸)平 8-66)
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