裁決要旨 23収用等の場合の課税の特例
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060044
- 裁決年月日
- 令和7年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等に伴い取得した代替資産(本件代替資産)の一部について、租税特別措置法第64条の2《収用等に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例》に規定する圧縮記帳の特例(本件特例)の適用を受けていなかったのは、本件特例を適用できる代替資産の範囲を誤認したという錯誤によるものであるから国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件特例を適用する資産及び金額については納税者の任意の選択に委ねられており、本件特例を適用するためには、取得した代替資産について、圧縮限度額の範囲内でその帳簿価額を損金経理により減額し、又はその帳簿価額を減額することに代えてその圧縮限度額以下の金額を当該代替資産の取得の日を含む事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法により経理する必要があるところ、請求人は、本件代替資産の一部のみについて本件特例を適用した上で、法人税及び地方法人税の各確定申告書を提出している以上、請求人が、更正の請求で損金の額に算入することを求める金額については、各確定申告において損金の額に算入することを選択しなかったものと認められる。そうすると、請求人が本件代替資産の一部について本件特例を適用しなかったことは、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求事由には該当しない。(令7. 3.19 大裁(法)令6-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040014
- 裁決年月日
- 令和4年8月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税申告書の提出期限までに公共事業用資産の買取り等証明書等(本件各証明書)が発行されなかったため、換地処分に係る収益の計上時期や収用等に係る課税の特例の適用関係を検討することができなかったのであり、法人税申告書に損金算入に関する申告の記載や明細書等の添付がなかったことにつき、租税特別措置法第65条《換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例》第4項により準用される同法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第5項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、請求人は、換地処分以前から換地処分の時期や清算金の額などを認識し得る状況にあり、法人税申告書の提出期限までに、事業施行者にこれらを改めて確認することで、法人税申告書に損金算入に関する申告の記載及び明細書の添付をすることは可能であったほか、事業施行者との対応状況によれば、本件各証明書が法人税申告書の提出期限までに発行されなかったことについて客観的に見て請求人本人の責めに帰すことができない事情があったともいえないから、法人税申告書に損金算入に関する申告の記載及び明細書等の添付がなかったことにつき、「やむを得ない事情」があるとは認められない。(令4. 8. 8 東裁(法・諸)令4-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010076
- 裁決年月日
- 令和2年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、第一種市街地再開発事業の施行に伴う権利変換による建物等の明渡しに伴い取得した補償金(本件補償金)について、租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》第2項の規定を適用しなかったのは、請求人が、再開発組合による本件補償金の供託が事実であるか知ることは不可能であったことなどによるものであり、同条第5項に規定する「やむを得ない事情」があった旨主張する。しかしながら、同項に規定する「やむを得ない事情」とは、自然的災害、人為的災害、交通途絶等の客観的に見て本人の責めに帰すことができない事情をいうと解されているところ、請求人は、申告期限の半年以上前に、受領した書面から再開発組合が本件補償金を供託した旨主張していることを知り、事実関係を確認することは十分可能であったことから、客観的に見て請求人の責めに帰することができない事情であるとは認められず、「やむを得ない事情」があったとは認められない。(令2. 2.18 東裁(法)令元-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300023
- 裁決年月日
- 平成31年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った土地の譲渡について、租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》(平成30年法律第7号による改正前のもの)第1項に規定する特別控除(本件特別控除)を適用して確定申告書を提出するに当たり、①同条第4項に規定する「損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載」は、別表四に特別控除額の記載が欠けていたとしても、別表四と別表十(五)が密接不可分な関係にあることからすれば、必要事項を記載した別表十(五)及び法定書類を添付していれば充足すると解すべきであり、また、②別表十(五)から別表四に転記されなかったのは会計処理ソフトのシステム上の問題であるから同条第5項に規定する「やむを得ない事情」があったと認められ、本件特別控除を受けることができ、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①「損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載」とは、具体的には、別表四の「減算」欄に本件特別控除の適用により損金の額に算入する金額を記載することをいうと解されるところ、当該確定申告書には特別控除額の記載がなかったのであるから、同条第4項の適用要件を充足していない。また、②同条第5項に規定する「やむを得ない事情」とは、自然災害、人為的災害、交通途絶等の客観的にみて本人の責めに帰すことができない事情をいい、法の不知や錯誤等の主観的な事情はこれに該当しないものと解するのが相当であるところ、請求人の主張する会計処理ソフトのシステム上の問題という事由は、請求人が同システムにより自動転記されると誤信したことによる主観的な事情と認められる。したがって、請求人は、本件特別控除の適用を受けることができず、更正の請求ができる場合には該当しない。(平31. 1.22 関裁(法)平30-23)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、補償金の対象となった土地を含む各土地について、宅地開発に費用を要し、売却しても利益が見込めないため、取得以前から賃貸の駐車場や賃貸マンション等の用地として賃貸することを計画していたものであるから、租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》第1項の適用の対象となる固定資産に該当する旨主張する。しかしながら、同項の規定は、棚卸資産には適用されないところ、請求人が当該各土地を賃貸目的で所有していたことを認めるに足る証拠はなく、当該各土地に係る取得から売却までの請求人の経理状況のほか、請求人が当該各土地を使用し又は第三者に貸し付けたことがないことなどからすれば、請求人は一貫して当該各土地を販売する目的で所有していたとみるのが相当である。したがって、当該各土地は、棚卸資産に該当するものと認められ、同項の適用の対象となる資産には該当しない。(平29.12. 6 札裁(法)平29-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270069
- 裁決年月日
- 平成28年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用に伴い起業者(本件起業者)から受領した①動産移転料及び立木補償金は収用等の譲渡の目的となった資産の対価たる補償金であること、②移転雑費は建物等の再取得に不可欠な費用の補償であること、③営業補償金は収用を行う上で必要不可欠な補償であることから、これらの金額が租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》第1項の規定による特例の対象となる対価補償金に該当する旨主張する。しかしながら、同法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第3項は、同条第1項第1号等に規定する補償金の額は、名義がいずれであるかを問わず、資産の収用等の対価たるもの(対価補償金)をいうものとし、収用等に際して交付を受ける移転料その他当該資産の収用等の対価たる金額以外の金額を含まないものとする旨規定しており、同項の補償金等の額とみなされる同条第2項第2号所定の「資産の損失に対する補償金」の額も、土地の収用等に伴い取壊し又は除去により失った資産の対価に相当する金額をいうものと解するのが相当であるところ、本件において、動産移転料、立木補償金、移転雑費及び営業補償金は、いずれも収用等による譲渡の目的となった土地、建物又は工作物の対価に相当する金額が含まれているとは認められない。ただし、建物移転料が建物の再取得価額に満たないことから、租税特別措置法通達64(2)−5《収益補償金名義で交付を受ける補償金を対価補償金として取り扱うことができる場合》の定めに従い、営業補償金のうち、収益補償金に該当する金額のうち建物の再取得価額から建物移転料を控除した金額に達するまでの金額については、対価補償金として取り扱うことが相当である。したがって、動産移転料、移転雑費及び立木補償金はいずれも対価補償金に該当せず、営業補償金のうち一部の金額は対価補償金に該当し、その余は該当しない。(平28. 6.29 関裁(法)平27-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270032
- 裁決年月日
- 平成28年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用される土地の上にある建物(本件建物)の移転雑費補償金の一部として受領した設計工事監理費用及び申請手数料(本件設計工事監理費用等)について、建物の解体移築に不可避に発生する費用であり、また、本件建物の解体移築を前提にその附帯的諸経費を補填する補償金として計算されている実態をみれば、租税特別措置法関係通達64(2)−8《ひき(曳)家補償等の名義で交付を受ける補償金》に定める「移築するために要する費用」に当たり、租税特別措置法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第1項(本件特例)の適用を受ける補償金(対価補償金)に当たる旨主張する。しかしながら、本件特例の適用を受ける対価補償金とは、収用等された土地の上にある資産の対価に相当する部分に限られ、同通達64(2)−8に定める「移築するために要する費用として交付を受ける補償金」も飽くまで収用等された土地の上にある資産の対価に相当する部分に限られる。そうすると本件建物の対価に相当する部分は、国土交通省の「公共用地の取得に伴う損失補償基準の運用方針」所定の再築工法によって算定された建物移転料に包含されており、同運用方針において「法令上の手続に要する費用」として算定された本件設計工事監理費用等が本件建物の対価に相当する部分に当たらないことは明らかであり、本件特例の適用を受ける対価補償金には当たらない。(平28. 2.23 関裁(法)平27-32)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》の規定(本件特例)は、行政の必要のために国民が財産を喪失したことに対する補償金は損失補償として課税扱いしないという趣旨から、国の土地収用等に伴い国から補償金を受けた場合にその補償金については特別に損金算入処理を認めているところ、請求人の店舗の使用に不可欠な顧客用駐車場の土地が収用され、店舗がその用途を果たせなくなったために請求人は移転を余儀なくされ、その事実に基づいて、建物移転とこれに対する補償金の支払いを受けたのであるから、その補償金には本件特例がおしなべて適用されるべきである旨主張する。しかしながら、収用等される資産は、原則として、その資産を収用することができる公共事業の用に直接供されるものに限られるところ、租税特別措置法第64条第2項第2号が、収用等される土地の上にある資産の取壊し又は除去が土地の収用等と同じ性格のものであり、収用等に準じて課税の特例を認めるとの趣旨であることからすれば、同号に規定する「その土地の上にある資産」とは正に収用されることとなる土地自体の上にある資産をいうものと解するのが相当であり、このことは文理上も明らかである。また、租税特別措置法関係通達64(2)−8《ひき(曳)家補償等の名義で交付を受ける補償金》は、公共事業施行者の補償の仕方いかんにより課税上の差異が生じることのないよう課税の公平を図る趣旨から定められたものであり、同通達に定める「当該土地等の上にある建物又は構築物」も、租税特別措置法第64条第2項第2号に規定する「その土地の上にある資産」と同様、収用されることとなる土地自体の上にある物件をいうものと解するのが相当である。そうすると、本件において、店舗の移転補償金は、収用されることとなる土地自体の上にある物件の移転に要する費用等を補償したものではないから、本件特例の対象となる補償金に該当しない。(平27. 8.28 熊裁(法・諸)平27-3)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302304000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/4代替資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得した土地(本件土地)について、収用に伴い移転対象となったのは量販店の店舗であり、移転先については、一般の住宅や事務所、工場等と異なり交通の便がよく顧客が集まりやすい場所で駐車場も広くとれ、かつ、予算に見合うなどいくつも制約があることから、移転時期がたとえ2年から3年先に予定されていても、適切な移転候補地が見つかればこれを確保できるときに確保しておかなければならず、そのような意図で本件土地を取得したのであるから、本件土地の取得については、租税特別措置法関係通達64(3)−6《代替資産の先行取得期間》に定める通常1年を超えると認められる事情その他これに準ずる事情(特別な事情)がある旨主張する。しかしながら、請求人は、本件土地を取得する以前において、既に新店舗の敷地とするために収用土地から約200メートル離れた国道沿いの土地を取得し、その後当該土地上に建築した新店舗において営業を開始した一方、本件土地については、収用等があった日を含む事業年度までの間、店舗等の建設又は移転のための準備等を行っていなかったことが認められることから、請求人に店舗の営業等を停止することなく、店舗の移転を円滑に行うためにあらかじめ本件土地を取得する必要性があったとはいえず、請求人が代替資産として本件土地を先行取得したことについて、同通達に定める特別な事情があるとは認められない。(平27. 8.28 熊裁(法・諸)平27-3)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成26年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、請求人の建物の敷地として賃借していた土地の一部(本件土地)の公共用地の買取りに伴い起業者(本件起業者)から取得した補償金(本件建物補償金)について、①租税特別措置法関係通達(措置法通達)64(2)−3《対価補償金等の判定》の定めにより本件起業者の判断が尊重されるところ、本件起業者が請求人に交付した「公共事業用資産の買取り等の証明書」に「買取」と記載されていること、また、②本件建物補償金の算定根拠となった建物の庇部分を取り壊していることからすると64(2)−8《ひき(曳)家補償等の名義で交付を受ける補償金》の各定めに該当又は類似し、本件建物補償金の全額が、租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》第1項の規定による所得の特別控除の特例(本件特例)の対象となる補償金に該当する旨主張する。しかしながら、①措置法通達64(2)−3は、交付の目的が明らかでない補償金について、対価補償金、収益補償金、経費補償金、移転補償金又はその他対価補償金たる実質を有しない補償金のいずれに該当するかの判定が困難な場合に、課税上弊害がない限り、起業者が証明するところによる旨定めているのであって、請求人は、本件起業者から本件建物補償金の算定資料の交付を受けており、本件建物補償金については、その算定の内訳等が明らかであり、いずれの補償金に該当するかが判断できる。また、②請求人が本件起業者から交付を受けた本件建物補償金の算定資料によれば、本件建物補償金のうち、本件土地の買取りによって減少する展示場及び駐車場の代替として本件土地の外に立体駐車場を設置する費用の補償及び当該立体駐車場を設置する際に支障となる建物の移転に要する費用の補償の各金額は、いずれも本件土地の上に存する資産に係るものではないから、措置法通達64(2)−8の定めに該当しない。(平26. 6. 3 沖裁(法)平25-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230087
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、都市再開発法による第一種市街地再開発事業において、建物補償として受領した金員(本件建物補償金)は都市開発法第97条《土地の明渡しに伴う損失補償》第1項に基づく補償金であり、租税特別措置法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第2項第2号に規定する補償金に該当するから、対価補償金でなくとも租税特別措置法第65条の2《土地の明渡しに伴う損失補償》の規定の適用がある旨主張する。しかしながら、本件建物補償金は、権利変換の対象となった建物部分の解体工事に伴って生じた建物壁面等の損失を補償するものであり、建物の移転に伴う補償金とは性格と異にするものである。したがって、本件建物補償金に租税特別措置法第65条の2の規定の適用はない。(平24. 6.19 関裁(法)平23-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230087
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302302000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/2収用等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法関係通達64(3)-17《換地処分等により取得した資産の圧縮記帳の経理の特例》の定めに基づき権利変換による施設建築物の一部を実際に取得したときまで譲渡による収益の額を益金の額に算入する必要はない旨主張する。しかしながら、都市再開発法による第一種市街地再開発事業においては、権利変換により再開発事業の施行者に移転した資産の譲渡損益は、当該権利変換があった日の属する事業年度において計上すべきであるところ、この通達の定めは、譲渡資産の帳簿価額を取得資産の帳簿価額に付け替えることにより譲渡益と圧縮損の両建て経理を省略する方法を認めるものであって、換地処分等による譲渡損益の計上を次年度以降に繰り延べることを認めるものではないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平24. 6.19 関裁(法)平23-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230087
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、権利変換があった日の属する事業年度の確定申告書に必要な証明書を添付しているから、同事業年度において租税特別措置法第65条《換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例》に規定する特例(本件特例)が適用される旨主張する。しかしながら、本件特例の適用が認められるためには、確定した決算において必要な経理処理をすることが要件とされているところ、請求人はその経理処理を行っていないことから申告書に証明書等の添付があったとしても本件特例の適用は認められない。(平24. 6.19 関裁(法)平23-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230087
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302302000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/2収用等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、都市再開発法による第一種市街地再開発事業において、工作物等に係る補償金として受領した金員(本件工作物等補償金)は移転補償金に該当するから、租税特別措置法関係通達64(3)-15《経費補償金等の仮勘定経理の特例》の定めにより収益の計上を繰り延べることができる旨、さらには、当該工作物等については、翌事業年度において廃棄等したことにより対価補償金とみなされることになったことから、廃棄等した事業年度において租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》の規定が適用される旨主張する。しかしながら、本件工作物等補償金は、都市再開発法第97条《土地の明渡しに伴う損失補償》第1項に基づいて交付された対価補償金に該当すると認められることから同通達の定めの適用はなく、また、当該工作物等を廃棄等した事業年度において租税特別措置法第65条の2の規定も適用されない。(平24. 6.19 関裁(法)平23-87)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平230003
- 裁決年月日
- 平成23年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、駐車場として使用していた本件土地の公共用地の買取りに伴い、起業者から取得した自動車保管場所補償金名義の補償金(本件補償金)について、収用等による補償金は、収用等により生じた何らかの損失を補償するためのものであるところ、本件土地の買取りにより消滅するのは買取りされる本件土地のみで、その他に補償対象となるべき経済的損失がないことから、本件補償金の実質は本件土地の対価であるとして、租税特別措置法第65条の2《収用換地等の場合の所得の特別控除》第1項に規定する特別控除の特例(本件特例)の対象となる旨主張する。しかしながら、本件補償金は、起業者が、本件土地の買取りにより自動車保管場所の機能が失われることから、その機能回復のために立体駐車場を設置することとし、その設置に要する費用を算定し、請求人と合意の上で交付したものであり、自動車保管場所補償金の実質を有するものであるから、本件土地の対価たる性質はなく、本件特例の対象にはならない。(平23.11.16 高裁(法)平23-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220087
- 裁決年月日
- 平成23年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、権利変換により取得した資産につき、権利変換期日を含む事業年度において課税の特例の規定を適用しなかったことについて、①再開発組合から権利変換期日が記載された書面を受領した記憶はなく、権利変換期日を含む事業年度に課税の特例が適用可能である旨の説明も受けていなかったため、課税の特例の適用時期を誤解していたこと、②租税特別措置法第65条《換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例》第4項により準用される同法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第5項が規定するやむを得ない事情について、災害等の自己の責めに帰すことのできない客観的事情というように、殊更狭く解する必要はなく、適用要件が非常に難解な税法に関する知識不足の場合について、やむを得ない事情の対象外として税負担を求めることは、本来の法の意図するところからかけ離れており、極めて酷であること、③権利変換による物件の引渡しが完了した日を含む事業年度において請求人は自ら課税の特例を適用して申告しており、適用時期の遅滞のみをもって課税するのは、その立法趣旨に反することを理由に、請求人には、やむを得ない事情がある旨主張する。しかしながら、権利変換における課税の特例は、これを適用する者に対し、確定申告書等に損金算入に関する申告の記載や明細書等の添付など、一定の要件を課した上で、本来課税所得として実現した資産の譲渡益相当額について、一時的な税負担を軽減し、課税の繰延べを認めるものであり、この場合のやむを得ない事情とは、自然的災害、人為的災害、交通途絶等の客観的に見て納税者本人の責めに帰すことのできない事情をいうのであって、税法の不知ないし誤解等、納税者の主観的事情はこれには該当しないものと解される。請求人の主張は、結局のところ、税法の不知等によるものであるから、いずれも採用することができない。(平23. 6.28 大裁(法)平22-87)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産業を営む請求人は、請求人が取得した土地及び建物(本件土地建物)は賃貸の用に供する目的で取得した固定資産であり、本件土地建物が収用されたことに伴い租税特別措置法第64条の2の規定による特例を適用し、特別勘定繰入損の額を損金に算入し申告したことは適法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件土地建物を販売することを目的として取得したものであり、収用されるまでの間に本件建物の一部を賃貸の用に供した事実はあるものの、それは所有していた不動産を有効活用するために行った一時的な貸付けにすぎなかったと認められ、そうすると、本件土地建物は取得時から譲渡するまでの間、一貫して不動産業を営む法人が販売することを目的として所有していた不動産であり、請求人にとって商品の性質を有するものであるから棚卸資産に該当し、租税特別措置法第64条の2の規定による特例を適用することはできない。(平22.12.13 沖裁(法)平22-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220008
- 裁決年月日
- 平成22年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公共事業施行者であるA電力から地役権設定契約時に租税特別措置法第65条の2の規定による特例(以下「収用等の特別控除の特例」という。)の適用が可能である旨の説明を受けておらず、確定申告書提出期限までに地役権設定に係る補償金に係る買取証明書等の送付を受けていないという事情から、同法第65条の2第4項に規定する記載又は添付のない確定申告書を提出したものであり、これらの事情は、請求人の個別的事情によるものではなく、請求人の責めに帰すべきものではないから、同条第5項に規定する「やむを得ない事情」に当たる旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下における納税申告は、納税者自身の判断と責任においてなされるべきものであり、申告時に添付が要求される書類については、発行者に対して交付を請求するなどして納税者の責任で収集すべきであるから、単に書類の交付を受けていなかったというだけでは、それが客観的にみて本人の責めに帰すことのできない事情に当たるとはいえない。そして、本件補償金は収用等の特別控除の特例の適用の余地のある補償金であることは明らかであり、認定事実によれば、A電力は本件確定申告書の提出前に本件買取証明書等を発行できる状況にあり、請求人は、本件買取証明書等の交付を請求し、かつ、その交付を受けることが客観的に可能な状況にあったにもかかわらず、当審判所の調査の結果によっても、請求人が、本件確定申告書の提出期限までに、A電力に対して本件買取証明書等の交付を請求した事実を認めるに足りる証拠はない。以上からすると、請求人の主張する事情は、自己の責めに帰すべき個人的な事情にすぎず、「やむを得ない事情」に当たらないと解するのが相当である。(平22. 9. 2 関裁(法)平22-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210112
- 裁決年月日
- 平成22年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第65条の2第1項に規定する収用換地等の場合の所得の特別控除(以下「本件特例」という。)の適用について、本件土地区画整理事業は、請求人と収用元の市との覚書(以下「本件覚書」という。)とは別に年度ごとに年度計画がされ、その年度ごとに「移転着手届」、「移転完了届」、「承諾書」等の多数の書類を取り交わし、地域的な特定の場所を年度ごとに明確にして、それに対する補償額が決定されていることからすれば、租税特別措置法関係通達65の2−10(3)に該当する合理的と認められる事情があるから、一の収用換地に係る事業ではなく、年度ごとにそれぞれ別個の事業であり、当事業年度において本件特例が適用できる旨主張する。しかしながら、本件土地区画整理事業は、県知事から土地区画整理法第52条第1項の認可を受けた事業であるところ、事業計画が策定された以降、事業施行期間の延長以外の変更はないこと、及び本件覚書において移転補償金の総額が明記されこれを10年間の分割で支払う旨記載されていることからすれば、本件事業が「一の収用換地等」に係る事業であることは明らかであり、「一の収用換地等」に係る事業について、資産の収用等による譲渡を2回以上に分けて行い、その譲渡が2年以上の年にわたってされたときは、最初に当該譲渡があった年において譲渡された資産についてのみ本件特例を適用することができるのであるから、遅くとも前事業年度までには当該事業に係る譲渡が行われたと認められことからすれば、当事業年度において本件特例を適用することはできない。(平22. 5.20 関裁(法)平21-112)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210019
- 裁決年月日
- 平成22年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302304000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/4代替資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条第1項に規定する圧縮限度額の計算について、租税特別措置法施行令第39条第4項を適用した場合は、その事業の用に供するために取得したすべての資産の取得価額の合計額を「一個の代替資産」の取得価額として、これに差益割合を乗じて圧縮限度額を求めるべきであり、その範囲内で一個の代替資産の帳簿価額から損金経理により圧縮損を損金の額に算入すれば足りる旨主張する。しかしながら、同令第39条第4項は、代替資産の範囲を同条第2項及び第3項に規定するよりも広く認めて、法人の事業の用に供された資産を代替資産として圧縮記帳の対象としているにとどまり、同法第64条第1項の適用に当たり、代替資産の合計額を一個の代替資産とみなして圧縮限度額の計算を行い、その範囲内で任意に帳簿価額を減額することを認めたものではないから、請求人の主張には理由がない。また、請求人は、上記主張に関連して、本件更正処分は、租税特別措置法施行令第39条第4項を適用したものではないから、租税特別措置法関係通達64(3)-1により算出した差益割合は適用できない旨も主張する。しかしながら、本件取得資産の合計額を一個の代替資産とみるとの請求人の主張には理由がなく、また、同令第39条第4項が適用され、複数の資産が代替資産となる場合の同法第64条の適用に当たっては、個々の代替資産の取得価額に対して同通達により算出した差益割合を乗じ、代替資産のそれぞれについて圧縮限度額を算出するのであるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 仙裁(法)平21-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210019
- 裁決年月日
- 平成22年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条第1項に規定する圧縮限度額の計算において、本館及び新館の共有者との共同利用のために敷設したLANケーブル等を中心とした関連設備に対する補修工事である本件改修工事に係る費用は、事業を継続的に行うために支出されたものであって、収益を確保するための原価的要素となる費用であり、維持管理費用でもあることから、補償金から控除すべき「資産の譲渡に要した費用」には該当しない旨主張する。しかしながら、本件改修工事は、本件収用に伴い新館解体時から新社屋完成までの間、一時的にその業務を本館において行うための受変電設備の変更工事及び改修等の工事であり、また、その費用については、収用事業者が、収用額の積算において、仮住居補償として算定し、これを補償金として請求人に交付したものであり、かつ、本件収用がなければ発生することのなかった移転に係る工事費用であることからすると、同費用は、収用等による資産の譲渡に伴って支出しなければならないこととなった費用に該当するものであり、資産の譲渡に要した経費と認めるのが相当である。(平22. 3.25 仙裁(法)平21-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210019
- 裁決年月日
- 平成22年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条第1項に規定する圧縮限度額の計算において、租税特別措置法施行令第39条第2項の規定によれば、譲渡資産が建物の場合、代替資産には建物に建物附属設備が含まれ、また、「機械及び装置」を代替資産とする場合には、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表第二の区分ごとに代替資産として圧縮限度額を計算すべきところ、本件更正処分は、建物附属設備を代替資産としていながら建物を代替資産とせず、また、代替資産である「機械及び装置」について、減価償却資産の区分ではない「放送機器等を構成する部品」ごとに圧縮限度額の計算を行った違法がある旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第64条第1項は、法人が取得した代替資産につき、所定の経理により処理することを要件としているところ、本件建物については、所定の経理を行っていないことから、建物附属設備と一体の代替資産とすることはできず、また、「放送機器等を構成する部品」については、請求人の固定資産台帳において個々の減価償却資産と記帳され、個々の代替資産であると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 仙裁(法)平21-19)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成22年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件補償金の対象となっている本件建物等は収用等をされた本件事業用地と一体として利用していた土地の上に存していたから、収用等をされた土地の上にある資産として取り扱われるべきであり、本件補償金は租税特別措置法第65条の2第1項に規定する5000万円の特別控除の特例の対象となる旨主張する。しかしながら、土地収用法等の規定によって収用等をされる資産は、原則としてその資産を収用することができる公共事業の用に直接供されるものに限られるところ、収用等をされる土地の上にある資産の取壊し又は除去が土地の収用等と同じ性格のものであり、収用等に準じて課税の特例を認めることが相当であるとの租税特別措置法第64条第2項第2号の規定の趣旨からすれば、同号に規定する「その土地の上にある資産」とは、正に収用等されることとなる土地自体の上にある資産をいうものと解するのが相当であり、また、租税特別措置法関係通達64(2)−8に定める「当該土地等の上にある建物又は構築物」も同様に解するのが相当である。これを本件についてみると、本件事業用地の上には本件建物等は存していなかったものと認められ、本件補償金は、本件事業用地の収用等に伴って支払われた補償金ではあるものの、本件事業用地とは別の土地の上に存する資産について補償したものであり、収用等されることとなる土地の上の資産について補償したものではない。したがって、本件補償金は、本件特例の対象となる補償金に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.16 金裁(法)平21-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302304000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/4代替資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条第1項に規定する圧縮限度額の計算について、租税特別措置法施行令第39条第4項は代替資産の区分を定めたものであり、同項を適用した場合には、事業の用に供するために取得したすべての資産の取得価額の合計額を「一個の代替資産」の取得価額として、これに差益割合を乗じて圧縮限度額を求めるべきであり、その範囲内で一個の代替資産の帳簿価額から損金経理により圧縮損を損金の額に算入すれば足りる旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第64条第1項でいう「その取得価額」あるいは「その帳簿価額」とは、租税特別措置法施行令第39条第3項あるいは第4項が適用され、複数の資産が代替資産となる場合でも「個々の代替資産の取得価額」あるいは「個々の代替資産の帳簿価額」を指すものと解すべきであるから、租税特別措置法施行令第39条第4項を適用して法人の事業の用に供する資産のすべてを代替資産として取得した場合の租税特別措置法第64条第1項の適用にあっては、個々の代替資産の取得価額に対して租税特別措置法通達64(3)−1により算出した差益割合を乗じ、代替資産それぞれについて圧縮限度額を算出すべきである。そして、租税特別措置法施行令第39条第4項は、代替資産の範囲を同条第2項及び第3項に規定するよりも広く認めて、法人の事業の用に供された資産を代替資産として圧縮記帳の対象としているに止まり、租税特別措置法第64条第1項の適用に当たり、代替資産の合計額を一個の代替資産とみなして、法人が控除限度額の範囲で任意に代替資産の取得価額を減額することを認めたものではないから、請求人の主張には理由がない。(平21.12.17 仙裁(法)平21-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件収用に伴って行われた2棟の建物の解体工事のうち、先行して解体された新館で業務を行っていた販売・事業部門・調査資料室等の部署の業務を本館で継続するために行った本館の関連設備等の工事(以下「本件改修工事」という。)は、業務維持費用であるから、租税特別措置法第64条第1項に規定する資産の譲渡に要した費用に該当しない旨主張する。しかしながら、本件改修工事に係る費用は、収用事業者である国及び県により解体工事費の補償として仮住居補償の積算が行われた上で補償金の交付がなされ、かつ、本件収用がなければ発生することのない工事であったことからすると、販売部門等の業務維持のために要した維持管理費との性質を有するとしても、資産の譲渡に伴って支出しなければならないこととなった費用に該当することから、資産の譲渡に要した経費と認めるのが相当である。(平21.12.17 仙裁(法)平21-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条第1項には、圧縮限度額の計算において、損金経理により帳簿価額を減額した資産のみを代替資産とするとは明記されていないとし、租税特別措置法施行令第39条第4項の適用を前提とすれば、損金経理していない取得資産を含めたすべての取得資産を一個の代替資産として圧縮限度額の計算を行うべきであり、これによると原処分庁の主張する多額の圧縮限度超過額は発生しない旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第64条第1項は、圧縮限度額の範囲内で法人が取得した個々の代替資産につき、所定の経理により処理することを要件として、損金の額に算入することを認めているものであるから、所定の経理により処理されていない代替資産については、たとえ圧縮限度額としての金額が算出されるとしても、圧縮損計上の意思があったとは認められず、損金の額に算入される金額はない。(平21.12.17 仙裁(法)平21-9)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成21年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・369ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する本件建物等は請求人が営むガソリンスタンドの敷地と一体として使用していたものであるから、租税特別措置法第64条第2項第2号に規定する「その土地の上にある資産」として取り扱われるべきであり、土地収用法に定める事業(以下「本件事業」という。)に基因した本件建物等の移転について取得した移転等補償金(以下「本件物件移転等補償金」という。)は、同法65条の2第1項に規定する50百万円の特別控除の特例(以下「本件特例」という。)の対象となる旨主張する。しかしながら、土地収用法等の規定によって強制的に収用等をされる資産は、原則としてその資産を収用することができる公共事業の用に直接供されるものに限られ、本件特例が、収用等をされる土地の上にある資産の取壊し又は除去が土地の収用等と同じ性格のものであり、収用等に準じて課税の特例を認めることが相当であるとの趣旨から認められることからすば、同号に規定する「その土地の上にある資産」とは正に収用されることとなる土地自体の上にある資産をいうものと解するのが相当であり、このことは文理上も明らかである。また、租税特別措置法関係通達64(2)−8及び64(2)−9は、公共事業施行者の補償の仕方いかんにより課税上の差異が生じることのないよう課税の公平を図る趣旨から定められたものであり、同通達64(2)—8に定める「当該土地等の上にある建物又は構築物」も、同通達64(2)−9の対象となる「機械又は装置」も、ともに租税特別措置法第64条第2項第2号に規定する「その土地の上にある資産」と同様、収用されることとなる土地自体の上にある物件をいうものと解するのが相当である。そうすると、本件物件移転等補償金は、本件事業用地の地域外に存する資産の移転に要する費用等を補償したものであり、収用されることとなる土地の上の資産について補償したものではないから、本件特例の対象となる補償金に該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 5.25 金裁(法)平20-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190022
- 裁決年月日
- 平成20年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・342ページ
要旨
○ 請求人は、本件補償金の全額が、租税特別措置法第64条第1項に規定する補償金に該当すると主張する。しかしながら、本件動産移転費用補償金は、本店建物の屋内にある請求人所有の什器備品等の動産の移転費用の補てんに充てるためのものであり、移転補償金に該当し、対価補償金に該当しない。本件営業休止補償金は、休業期間中の収益減少及び損失額等を補償するものであり、収益補償金に該当し、対価補償金に該当しない。(平20. 3.24 福裁(法)平19-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第65条の2第5項に規定する「やむを得ない事情」とは、特例規定の要件の履行漏れが、①その納税者にとって初めてのケースで、②全くの善意で、かつ、③その適用要件をよく知らなかったことについて、本人の責めに帰するのは酷であると認められるような場合をいい、請求人は、申告が不要であると誤信していたから申告漏れとなったのであり、収用等の特別控除の適用には申告が必要であることを知った時点で、必要な書類を添付して修正申告をしたのであるから、これらの事情は上記「やむを得ない事情」に該当すると主張する。また、同法第33条の4の規定やその実務上の取扱いに関する事情などから、本件に例外的に収用等の特別控除の特例が適用されるべき旨主張する。 しかしながら、上記「やむを得ない事情」とは、自然的災害、人為的災害、交通途絶等の客観的にみて納税者本人の責めに帰すことのできない事情をいうものと解されるから、納税者の主張するような主観的事情はこれに該当しないというべきであり、また、同事情の存否は、申告の時点において判断されるべきものであり、納税者の主張するような確定申告後の事情についてはしんしゃくすべきではないと解するのが相当である。さらに、本件は、法人が資産を譲渡した場合の課税の特例を規定した同法第65条の2第1項の適用をめぐる争いであるから、請求人の主張する同法第33条の4の規定やその実務上の取扱いに関する事情は、仮にそれが認められるとしても、それにより本件に収用等の特別控除の特例が適用されるべきことにはならない。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170008
- 裁決年月日
- 平成17年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 302302000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/2収用等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 土地区画整理法第104条《換地処分の効果》第1項及び同条第8項によれば、換地計画に基づき換地処分が行われると、換地計画で定められたところに基づき、換地処分の公告のあった日の翌日において、一斉に土地の権利関係について異動が生じ、従前の土地所有者は、従前土地に換えて換地を新たに取得することになるとともに、換地計画で定められた清算金が確定する。したがって、換地処分により土地を譲渡した場合には、当該換地公告があった日の翌日に、当該土地に関する権利を取得したことになるから、換地処分による土地の譲渡益の計上及び本件特例の適用は、換地処分の公告があった日の翌日を含む事業年度においてなされるべきである。これを本件についてみると、本件換地処分の公告があった日の翌日は、平成11年6月○日であるから、この日を含む平成11年4月1日から平成12年3月31日までの事業年度(以下「平成12年3月期」という。)において、本件換地処分による譲渡土地の譲渡益を計上し、本件特例を適用するのが相当である。したがって、たとえ請求人が行った圧縮限度額の計算に誤りがあったとしても、平成12年3月期において是正されるべきものであるから、原処分庁が本件圧縮記帳における圧縮限度額の計算誤りを指摘して、圧縮限度超過額を益金の額に算入した平成13年3月期の法人税の更正処分は違法である。(平17.9.21広裁(法)平17-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150036
- 裁決年月日
- 平成16年1月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、補償金の対象である建物の取壊し完了から確定申告期限までには、補償金に対する課税関係を確認するための時間的余裕があったにもかかわらず、確定申告期限を徒過してから公共事業施行者に対して確認を行ったことは、請求人の主観的判断又は個人的事情によるものであり「やむを得ない事情」には該当しない旨主張する。しかしながら、①請求人は、公共事業者から本件補償金の課税関係ついて説明を受けていないこと、②買取り申出証明書及び買取り証明書のいずれも確定申告期限までに請求人に交付されていないことからすれば、確定申告において本件特例の適用を選択する余地は極めて小さかったと認められ、請求人が補償金に対する課税関係を公共事業施行者に確認しなかったことを批難することは酷である。したがって、公共事業施行者側の原因により、本件特例を適用できなかったという請求人の主張には理由があり、客観的にみて請求人の責めに帰すべき事情はないことから、「やむを得ない事情」があったものと認めるのが相当である。(平16.1.8関裁(法)平15-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140241
- 裁決年月日
- 平成15年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A開発経営公社へ譲渡された土地について、本来、P市が施行する土地区画整理事業において換地処分を受ける予定であったところ、当該土地区画整理事業のずさんな計画と遅延により当該公社へ譲渡されたのであるから、当該譲渡は、当該土地区画整理事業の一環として行われたものであり、当該譲渡には租税特別措置法第65条の2に規定する特例が適用される旨主張する。しかしながら、当該譲渡は、当該土地区画整理事業の施行者であるP市への譲渡ではなく、請求人が受領した譲渡代金は土地区画整理法の換地処分による清算金に該当しないこと等から、請求人は、租税特別措置法第65条の2に規定する要件に該当しない。(平15.05.08.東裁(法)平14-241)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140033ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成15年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302306000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/6特別控除額の計算
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・511ページ
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成14年法律第15号による改正前のもの。以下「措置法」という。)第65条の2の規定の適用ができる漁業補償金について、①請求人の関与税理士が参考とした文献に漁業補償に関する特別控除の規定が記載されていなかったこと、②確定申告書の提出期限までに同条の適用を受けるための証明書が届かなかったことから、同条の適用をせずに法人税の確定申告を行ったものであり、上記事情は同条第5項に規定する「やむを得ない事情」に該当するから特別控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、措置法第65条第5項に規定する「やむを得ない事情」とは、自然的災害、人為的災害、交通途絶等の客観的に見て本人の責めに帰すことのできない事情をいい、個人的な事情はこれに該当しないと解されているところ、漁業補償金につき申告記載などのない確定申告書は請求人の自己責任において提出されたものであり、しかも、このような確定申告書を提出したのは、要するに、関与税理士が確認した文献に漁業補償に関する特別控除の規定が記載されていないことをもって措置法第65条の2の適用はないと軽信したことによるのであるから、請求人が主張する事情は単に個人的な事情に過ぎないのであって、同条第5項に規定する「やむを得ない事情」には該当しない。さらに、確定申告書の提出期限までに同条の適用を受けるための証明書が届かなかったとする事情も、同条第5項に規定する「やむを得ない事情」には該当しないことは明らかであり、かえって、請求人が特別控除の適用を受けるための支払明細書の発行を請求すれば取得できる状態にあったにもかかわらず、漁業補償金には特別控除の適用がないと軽信していたため請求しなかったにすぎず、請求人が主張する事情は客観的に見て請求人の責めに帰すべき事情というべきものである。したがって、「やむを得ない事情」があるとする更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.02.17.名裁(法)平14-33)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140014
- 裁決年月日
- 平成14年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302306000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/6特別控除額の計算
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等の場合の所得の特別控除の特例の規定を適用し圧縮記帳の特例を適用せずに提出した本件確定申告書は、民法95条に規定する錯誤により提出したもので、その錯誤が、客観的に明白かつ重大であり、納税義務者の利益を著しく害する特段の事情にも当たるから、無効であり、圧縮記帳の適用があった場合に算出される所得金額を超える部分は取り消されるべきであると主張するが、①本件確定申告書は、特別控除の特例の適用を受けるものとして提出されたものであることは明らかであり、また、②本件確定申告書を提出した請求人の代理人の使用者が圧縮記帳の特例の規定があることを失念し、又は、その適用の可否を十分検討しないで収用等の場合の所得の特別控除の特例を適用した本件確定申告書を作成したとしても誤りではなく、本件確定申告書は有効である。(平14.10.02.関裁(法)平14-14)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302302000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/2収用等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等に係る本件譲渡代金の一部が本件事業年度末において留保金となっていたことから、本件留保金は受領した日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、土地等の譲渡に係る収益の計上時期は、当該土地等の引渡しのあった日の属する事業年度を原則とし、当該譲渡契約に関する契約の効力発生の日の属する事業年度も認められているところ、請求人は譲渡契約が締結された日並びに所有権移転登記がされた日の各日の属する事業年度において益金の額に算入していないのであるから、本件譲渡物件の譲渡代金は引渡しが完了した日の属する事業年度の益金の額に算入することになる。そして、引渡しの時期に当たっては、売買契約の内容及び履行状況、所有権移転登記の有無、譲渡代金の決済状況その他実質的にその資産に対する支配関係の変動をうかがわせる諸般の状況に照らして、現実的にその資産に対する支配関係の変動があった時期がいつかという観点から判断することとなり、これを本件についてみると、①所有権移転登記は平成10年11月X日にされていること、②本件譲渡代金の50.6パーセントが平成10年12月Y日までに決済されていること、③請求人は本件事業年度において本件譲渡代金のうち197,296,722円を計上していること、等を総合判断すると、本件譲渡物件の引渡し完了の日は、本件事業年度であると認めるのが相当である。したがって、本件留保金は本件事業年度の益金の額に算入するのが相当である(平14.08.30.高裁(法)平14-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特別勘定とすべきところを誤って前受金勘定としたが、定められたとおり圧縮記帳の計算を行い、事実上の特別勘定の経理をしていたのであるから本件特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例は、当該事業年度の確定した決算において所定の計算により算出した金額を特別勘定として経理したときに限り、その金額を当該事業年度の損金の額に算入できるとするものであり、また、本件特例の適用を受けるためには、確定申告書等に損金算入に関する申告の記載があり、かつ、確定申告書等にその旨を記載した明細書を添付することが要件とされているところ、請求人は本件申告書に添付された決算書においても圧縮記帳による特別勘定の経理処理をしておらず、また、収用換地等に伴い取得した資産の圧縮額等の損金算入に関する明細書の「特別勘定に経理した場合」欄には何ら記載をしていないのであるから、本件特例の適用は認められない。(平14.08.30.高裁(法)平14-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130067
- 裁決年月日
- 平成14年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物移転等の契約書をよく確認せず、本件補償金が借家人に対する補償であり特別控除の対象とならない補償金と思い込んでいたため確定申告で措置法65の2の特別控除(以下「本件特別控除」という。)の適用をしなかったが、このことは同条第5項の「やむを得ない事情」に当たり、市販図書では法の不知や錯誤等の外部的な事情によらない場合でも税務署長の判断により「やむを得ない事情」があったとして認められる場合があるとの記述があるので、請求人が確定申告において本件特別控除を適用しなかった事情を「やむを得ない事情」として認めるよう主張する。しかしながら、請求人には客観的に見て本人の責めに帰することのできない事情があったとはいえないため、請求人の主張を認めることはできない。(平14. 4.17名裁(法)平13-67)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130010
- 裁決年月日
- 平成13年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302305000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/5損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第64条の2第1項の適用につき、次期事業年度以降に代替地を取得する予定であり、本件事業年度終了時に受領しておらず、圧縮限度額の計算の基礎含めなかった補償金についても、それを含めなければ特別勘定に計上する金額の算出ができなかったものであるから、それを訂正した上での正しい納税額の算出を求める本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、同条項の適用を受けるためには、当該収用等のあった日を含む事業年度の確定した決算において特別勘定として経理する必要があるから、特別勘定として経理していない金額の損金の額に算入を求める本件更正の請求には理由がない。(平13.12. 7.高裁(法)平13-10)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130011
- 裁決年月日
- 平成13年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 当該資産について、事業認定が行われ得る状況にあった場合には、その買取りの対象となった資産は租税特別措置法第64条第1項第2号に規定する資産に該当するものと解するのが相当であるところ、県は、本件買取りの時において運輸大臣に対して飛行場変更許可申請書を提出していないことから、土地収用法に定める起業者として、本件事業を遂行する十分な意思を有し、また法的能力を有していなかったと認められるので、本件事業は事業認定が行われ得る状況にないと解される。したがって、本件土地は租税特別措置法第64条第1項第2号に規定する資産に該当しない。(平13.11.26金裁(法)平13-11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130011
- 裁決年月日
- 平成13年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 租税特別措置法第64条第4項は、明細書その他大蔵省令で定める書類の添付がある場合に限り、同条第1項の規定を適用することができる旨規定しているところ、この規定は、同条第1項の規定からも明らかなように、同項所定の要件を充足していても、収用に関する所定の書類が確定申告書に添付されていなければ適用することができないことを規定したものであって、その添付書類の記載内容が税務署長を拘束する趣旨を規定したものではなく、そして、税務署長は課税の適正を期するため調査を行う権限及び適正な課税標準に基づき課税処分を行う権限を有するものであるから、納税者から提出された収用証明書の記載内容に拘束されることなく、本件特例の適否について調査し認定判断を行うことができるものと解される。したがって、本件においても、原処分庁は、請求人から提出された収用証明書の記載内容に拘束されることなく、本件特例の適否について調査し認定判断を行うことができるものである。(平13.11.26金裁(法)平13-11)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120020
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 業種
- 食肉小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法第65条の2((収用換地等の場合の特別控除))第5項のいわゆる宥恕規定の「やむを得ない事情」とは、自然的災害等だけに限られず、個人的事情のみの場合であっても「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、措法第65条の2第5項の「やむを得ない事情」とは、自然的災害、人為的災害、交通途絶等の客観的に見て本人の責めに帰すことのできない事情をいうものと解され、個人的な事情はこれに該当しないというべきであるところ、経理担当者の入院、収用等の特別控除の手続の不知などの事情は、いずれも請求人の主観的あるいは個人的事情に過ぎず、また、確定申告書の提出に当たって、請求人に自然的災害等の本人の責めに帰すことができない事情があったと認めることはできない。したがって、請求人の事情は、本件宥恕規定における「やむを得ない事情」に該当しないとして行った本件更正処分は適法である。(平13.6.27札裁(法)平12−20)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110036
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借権消滅補償名目で支払われた本件補償金が本件土地賃貸借契約に基づく賃借権の消滅の対価であること及び本件事業施工者が発行した本件収用証明書に基づき申告をしたことから本件特例の適用がある旨主張する。しかしながら、本件土地賃貸借契約に基づく賃借権の存在は認められるものの本件賃借権の経済的価値は著しく低いものであり、土地造成費補償として支払われた対価補償金以外に賃借権の対価補償金と認められる補償金はないことから本件補償金は賃借権の消滅の対価として支払われたものとは認められない。また、申告書に添付された本件収用証明書は、請求人の再三の要請により本件事業施工者がやむを得ず発行したものであると認められる。(平12. 6.22熊裁(法)平11-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110132
- 裁決年月日
- 平成12年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302399000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等のあった日を含む事業年度の翌事業年度開始の日から収用等のあった日以後2年を経過する日までの期間内に代替資産を取得することができなかったことにつき、やむを得ない事情がある旨主張する。しかしながら、措法第64条の2第1項に規定する「やむを得ない事情」とは、措令第39条第11項の各号に掲げられている理由をいい、収用等に係る事業の施行期間や代替資産とすべき工場等の規模など客観的な理由をいうものと解するのが相当であるところ、請求人の主張する事情は、代替資産とすべき建物の敷地となる土地の引渡しが遅延したこと、阪神・淡路大震災が発生したことなどを理由に当該建物の建設工事の着工が遅れたとするものであり、当該やむを得ない事情には当たらないというべきである。(平12. 6.15大裁(法)平11-132)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成11年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302303000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/3対価補償金の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件公共事業に係る用地買収等により、賃借していた本件建物の一部から移転する旨の借家人補償契約を締結し本件補償金を受領したが、本件補償金は、本件買取証明書の適用欄に買取り等の対価以外の損失補償の交付名義ごとの支払金額の記載がないから、その全額が措法第65条の2に規定する補償金に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は①本件公共事業に係る説明会において各種損失補償の説明を受けていること、②その損失補償の算定に決算書等を使用するとの説明を受け、これに基づき損益計算書等を提出していること、③借家人補償契約に係る契約書において、損失補償の補償区分が明示されていること、④借家人補償契約の締結の際に本件公共事業の用地買収等の担当者から、損失補償の交付名義ごとの支払金額の説明を受けていること、⑤本件買取証明書に添付された本件支払調書には損失補償の交付名義ごとの支払金額の記載があること及び⑥上記⑤の送付に係る文書には「不明な点は照会してください」との記載があるにもかかわらず、照会を行っていないことから、本件補償金に買取り等の対価以外の損失補償の交付名義ごとの支払金額があったことを承知していたと認められ、本件補償金のうち建物等の移転補償を除く各種の補償金については、いずれも資産の収用等の対価たるものとは認められないことから、措法第65条の2に規定する補償金に該当しない。(平11. 3.16札裁(法)平10-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100086
- 裁決年月日
- 平成11年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302301000
- 争点
- 23収用等の場合の課税の特例/1収用等による譲渡の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地は棚卸資産に該当しないから、措法第65条の2の規定による特例を認めるべきである旨主張するが、不動産業者である請求人が譲渡した本件土地は、取得時の貸借対照表に棚卸資産に計上されていること及び取得後、自社利用した事実もなく、また、その予定があったとする証拠も認められないから、法人税法第2条第21号、法令第10条第7号に規定する棚卸資産に該当し、本件特例の規定を適用することはできない。(平11. 2.24大裁 (法) 平10-86)
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