裁決要旨 4たな卸資産の評価
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070002
- 裁決年月日
- 令和7年7月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704040
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/4評価方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産に係る評価の方法について、法定評価方法である最終仕入原価法と、法人税法第22条第4項の規定において一般に公正妥当と認められる会計基準である企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」が認める低価法により評価しており適法であるから、これを否定する各更正処分(本件各処分)は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、棚卸資産の評価方法を、総平均法による原価法に基づく低価法に変更することについて税務署長の承認を受けているにもかかわらず、承認を受けた評価方法とは異なる上記の評価方法(本件請求人評価方法)により本件における棚卸資産(本件棚卸資産)を評価しているところ、法人税法第29条《棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法》並びに法人税法施行令第28条《棚卸資産の評価の方法》及び第31条《棚卸資産の法定評価方法》は、法人税法第22条第3項にいう別段の定めに当たり、同項各号に掲げる額について定める同条第4項は、内国法人が選定した評価の方法により評価しなかった場合における棚卸資産の評価の方法については適用されない。そして、請求人は、本件棚卸資産について選定した評価の方法により評価しておらず、また、本件請求人評価方法は、法人税法施行令第28条第1項に規定する評価の方法のいずれの方法にも該当しないことから、本件棚卸資産の評価方法は、法人税法第29条第1項及び法人税法施行令第31条の各規定に基づき、同施行令第28条第1項第1号ホに規定する最終仕入原価法による原価法となるところ、本件各処分は、最終仕入原価法による原価法としていることから、適法である。(令7. 7.17 仙裁(法・諸)令7-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050019
- 裁決年月日
- 令和6年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実際の在庫金額(実在庫金額)と損益計算書に計上した在庫金額とに差額(本件差額)が生じているのは、過去に在庫の評価益を計上したことから、原処分庁が請求人に対して行った実地の調査の対象となった各事業年度(本件各事業年度)の期末において、過去に計上した在庫の評価益を考慮して実在庫金額とは異なる在庫金額を計上した(本件商品計上)もので、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準(公正処理基準)に適合する旨主張する。しかしながら、本件商品計上は、本件各事業年度において実地棚卸を行い、本件各事業年度の期末における実在庫金額を把握したにもかかわらず、実在庫金額とは無関係な金額を計上したものであって、その計上の裏付けとなる事実も認められないから、本件差額は、実態のない本件商品計上に基づくものであり、また、法人税法第25条《資産の評価益の益金不算入等》第1項は、棚卸資産の評価益の計上を認めていないところ、請求人が計上した実在庫金額とは異なる在庫金額が評価益を計上したものであれば、評価益の金額を益金の額に算入することはできず、評価益の金額が益金の額に算入されないのであれば、本件差額はそもそも発生しないはずのものであるから、いずれにしても、本件差額は本件各事業年度の損金の額に算入すべきでない。(令6. 2.22 名裁(法・諸)令5-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270025
- 裁決年月日
- 平成27年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期末棚卸資産の計上額(本件棚卸資産計上額)について、期末在庫商品を個別に実地検査し、それぞれの商品のキズ等の劣化具合、型番遅れ等による陳腐化などにより在庫商品の価値を再評価した金額を集計して、含み損が残らない金額にして棚卸計上したものであり、適正に計上されている旨主張する。しかしながら、請求人は、棚卸資産の評価損の計上が認められる事実が生じていることを個別具体的に主張・立証せず、本件棚卸資産計上額は、従業員による実地棚卸しが行われた後に、請求人の代表者が、各商品の個々の状態や個別の評価額を検討することなく、一律の割合で減額したものであり、災害による著しい損傷、著しい陳腐化、破損、型崩れ、たなざらし、品質変化等の評価損の計上が認められる事実が生じているとは認めることはできない。(平27.11.13 大裁(法)平27-25)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270007
- 裁決年月日
- 平成27年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704040
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/4評価方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が原材料のはちみつの種類等を①国内産原材料と②外国産原材料の二つに区別(請求人区別)して期末棚卸資産の評価額を計算して申告したことについて、原処分庁が①国内産原材料は「採蜜源の花」別に、②外国産原材料は「採蜜国」別に区別(原処分庁区別)して期末棚卸資産の評価額を計算し、請求人区別の違法性を証明しないまま更正処分をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第28条《棚卸資産の評価の方法》第1項第1号ホ(最終仕入原価法)は、期末棚卸資産をその種類等の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、当該事業年度終了の時から最も近い時に取得をしたものの1単位当たりの取得価額(最終取得時の取得価額)をその1単位当たりの取得価額とする旨規定しており、取得価額が恒常的に明らかに異なる複数の期末棚卸資産について、それらを同じものとし、そのいずれかの取得価額で評価額を計算すれば、算定される売上原価は収益に対応するものにならないことは明らかであるから、取得価額が恒常的に明らかに異なるものは、「その種類等の同じもの」とはいえないと解するのが相当であるところ、①国内産原材料については「採蜜源の花」別に、②外国産原材料については「採蜜国」別に、それぞれの最終取得時の取得価額を見てみると、その取得価額に明らかに開差が認められるから、①国内産原材料については「採蜜源の花」が異なるもの、②外国産原材料については「採蜜国」が異なるものを「その種類等の同じもの」ということはできない。そうすると、請求人区別による期末棚卸資産の評価額の計算は、法人税法施行令第28条第1項第1号ホに規定する最終仕入原価法にのっとったものとは認められないことから適法ということはできず、恒常的に明らかに取得価額が異なるものを「その種類等の異なる」ものとして区別した原処分庁区別による期末棚卸資産の評価額の計算に違法な点はない。(平27. 9. 1 福裁(法)平27-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260045
- 裁決年月日
- 平成26年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300704010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/1たな卸資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度末に所有していた土地(本件土地)について、請求人がその取得時に今後相当の期間継続して保有することが予定されていたため、固定資産とする会計処理を選択したと認められることに加え、本件事業年度末において、本件土地に建築する建物の仕様等が具体的に定まっておらず、請求人が本件土地を通常の営業過程において販売する目的ないし意思で保有していたとは認められないことからすると、本件土地は棚卸資産に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が本件土地を取得するに至った経緯及び取得後の状況並びに本件土地に係る請求人の会計処理等について総合的に勘案すると、請求人が自社所有の状態を続ける目的で本件土地を固定資産に計上したものとは認められず、本件事業年度末において本件土地に新築する建物の仕様等が具体的に決まっていなくても、それは本件土地に係る大規模な工事計画の遅延の範疇の問題にすぎず、請求人は、本件事業年度末において本件土地をその営業過程において販売する目的をもって所有していたものと認めるのが相当であるから、本件土地は棚卸資産に該当するものと認められる。(平26.12. 1 東裁(法)平26-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230075
- 裁決年月日
- 平成24年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定した決算において貯蔵品タイヤ(本件貯蔵品タイヤ)の本数を過大に計上した分については消耗品費として当期の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、ある事業年度の末日において計上された在庫の数量又は金額が誤っていた場合には、当該事業年度の期中において計上された仕入れの数量又は金額を検証した上で誤りがなければ、当該事業年度の正しい在庫の数量又は金額に基づいて、前事業年度の末日における正しい在庫の数量又は金額を算定し直さなければ、計上された在庫の数量又は金額が誤っていたとする事業年度の仕入れについて、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算されたものとはいえないと解されるところ、本件事業年度の期中における仕入れに誤りはなく、本件事業年度の末日における本件貯蔵品タイヤの本数を前提に、前事業年度の末日における本件貯蔵品タイヤの在庫の本数及び金額を算定すると、請求人の申告における前事業年度の在庫の本数及び金額を下回ることとなる。そうすると、本件事業年度の期首における本件貯蔵品タイヤの在庫の金額を減少させるとともに、期末の本件貯蔵品タイヤの在庫の金額を減少させて、本件事業年度における本件貯蔵品タイヤに係る仕入金額を算定すると、結果的に、本件事業年度の所得金額に加算される金額が増加することとなるから、本件事業年度の末日における本件貯蔵品タイヤの本数及び金額が過大であるとされたとしても、本件更正処分に係る所得金額が過大となることはない。(平24. 1.23 名裁(法・諸)平23-75)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220082
- 裁決年月日
- 平成23年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当初たな卸データから当日出荷した商品や不良品及び預り品等誤って混入した商品の金額として推定金額を減額した修正たな卸データを作成し、当該修正たな卸データに基づく金額を期末商品たな卸高としていたことについて、確かに実地たな卸の不手際もあり期末たな卸商品の計上漏れがあったことは認めるが、残額については正当な修正額である旨主張する。しかしながら、当初たな卸データに当日出荷商品や不良品及び預かり品等が混入し、さらに重複計上や数量単位の誤りがあったためである旨の請求人の説明には不自然不合理な点が多く、その信用性は著しく低い。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、本件事業年度の期末商品たな卸高は、当初たな卸データのたな卸高と認められる。(平23. 5.11 関裁(法)平22-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220174
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人(月刊誌等の出版業)は、棚卸資産のうち、書店等から返品された雑誌等については、古紙としての価値があるにすぎないから、評価損の計上が認められるべきである旨主張する。しかしながら、棚卸資産について評価損が認められるのは、陳腐化等の事実が生じ、かつ、損金経理によりその帳簿価額を減額した場合であるところ、請求人の棚卸資産については評価損の計上が認められる状態にあったと認めるに足る証拠はなく、損金経理により棚卸資産の帳簿価額を減額した事実も認められないから、請求人は、当該雑誌等について、その評価損を損金の額に算入することはできない。一方、原処分庁は、平成20年12月期の請求人の棚卸資産の期首計上額が過少であると認めるに足る証拠の提出がされなかったことを理由に、売上原価が過少となっているとの請求人の主張は認められない旨主張する。しかしながら、請求人から提出された証拠資料によれば、棚卸資産の期首計上額が過少であると認められ、これにより過少となった売上原価の額を損金に算入して請求人の所得金額を再計算すると、更正処分の金額を下回ることから、更正処分はその一部を取り消すべきである。(平23. 3.25 東裁(法)平22-174)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220035
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、配合飼料の変動(上昇)等の一定の要件を満たす場合に交付される配合飼料価格差補てん金は、仕入れた配合飼料の購入量に応じた割戻しであるが、製造原価の額から控除していないため、肉用牛に係る期末棚卸高が過大に計上されていると主張する。しかしながら、仕入れに係る割戻しは一定期間に多額又は大量の取引をした仕入先から直接仕入代金の払い戻しを受けるのに対して、配合飼料価格差補てん金は、①原料価格の変動によって生じる畜産経営者の損失を補てんすることを目的とすること、②畜産経営者、国及び配合飼料メーカーが負担、助成した基金が原資であること、③価格の上昇という一定の条件が整った場合に補てん金が支払われること及び④請求人が支払った負担金は販売費及び一般管理費に計上されていることからすれば、当該補てん金は、自らが拠出した積立金の返還分、保険金ないしそれに類する金員及び補助金が混合した性質を有する金員と認められるので、仕入れに係る割戻しの性質を有するものではなく、営業外収入とすべき性質のものであると解するのが相当である。したがって、当該補てん金を製造原価の額から控除することは認められない。(平22.11.24 大裁(法)平22-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210094
- 裁決年月日
- 平成22年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、B土地の期末評価額(時価)の算定にあたり、予定されている無償譲渡が公正妥当な取引である以上、その譲渡価格(零円)が正しい市場価格(時価)である旨主張する。しかしながら、B土地については、評価対象地の近隣に適当な取引事例がなく、近隣に公示地もないのであるから、公示価格に相当するものとして算定される価額をもって時価とみるのが合理的であり、B土地はP市の固定資産税の土地評価における標準宅地に選定されているから、その時価は当該固定資産税の評価額をもとに算定するのが合理的であるところ、固定資産税評価額は、時価を表している地価公示価格の7割を目途として定められていることからすれば、固定資産税評価額を0.7で除して算出した価額が時価に相当する金額となる。そして、当該金額は原処分庁が認定した価額を上回ることとなるから原処分は適法と認められる。(平22. 1.13 東裁(法)平21-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210094
- 裁決年月日
- 平成22年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/1たな卸資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産販売業を主要な事業の一つとして営んでおり、賃貸の用に供していたA土地を売却して資金を回収することを取締役会で決議し、その後担当部署にて販売活動を行い、資産区分も固定資産から棚卸資産に変更していることから、A土地は固定資産ではなく棚卸資産に該当する旨主張する。しかしながら、A土地について、①事業用土地として取得され固定資産勘定に計上されていたこと、②取得直後から事業用固定資産として賃貸用店舗の敷地の用に供されていたこと、③期末時においても、賃貸用店舗の敷地及び駐車場として賃貸されていたこと、④取締役会の意思決定に基づき資産区分を固定資産から棚卸資産に変更した前後において、その利用状況、区画・形態の現況に何ら変化がなかったこと、⑤期末時において賃貸用店舗の賃借人が立ち退きに応じず、現実に分譲用のための区画形質の変更が困難な状況にあったことの各事実を総合勘案すれば、A土地は、通常の営業過程において販売を目的として所有する商品等としての土地(棚卸資産)に該当するとは認められず、固定資産というのが相当であるから、原処分は適法である。(平22. 1.13 東裁(法)平21-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鍵の予備在庫である期末棚卸商品の金額について、予備在庫一覧表(以下「本件予備在庫一覧表」という。)に記載された金額は誤りであり、請求人が改めて記憶などを基に再計算した金額が正当である旨主張する。しかしながら、本件予備在庫一覧表は、更正の請求時に請求人から鍵の予備在庫の基礎資料として提出されたものであること、請求人は、工事物件ごとに必要な個数に加えて予備在庫を仕入れていること、請求人の答述によれば、請求人が予備在庫をパソコンで管理していたと認められること、請求人の主張も曖昧で本件予備在庫一覧表の金額に誤りがあると認めるにたるものではないこと等からすれば、当該予備在庫一覧表の個数、金額等を不相当とする合理的な理由もなく、当該金額は正当な在庫金額を表したものと認めることができ、また、請求人の主張を裏付ける証拠資料の提出もないことから、請求人の主張には理由がない。さらに、請求人は、商品の一部分については不要であったため、注文しないか又はこの部分は廃棄したから、その部分を除いて期末棚卸商品の金額を算定すべきとも主張するが、当該商品の発注を止めたのは本件事業年度以降であること、廃棄の事実を確認する証拠資料もないことから、この点についても請求人の主張には理由がない。(平21. 8.24 東裁(法・諸)平21-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、各事業年度において計上した未成工事支出金の額には誤りがあり、各事業年度の未成工事の受注金額に当該各事業年度の帳簿書類等から算出した各未成工事の進ちょく率及び当該各事業年度の決算書等から算出した各未成工事の原価率を乗じて当該各事業年度の未成工事支出金の額を算出すると、各事業年度の工事原価の額が過少又は過大である旨主張する。しかしながら、①請求人における棚卸資産としての未成工事支出金の評価方法は最終仕入原価法であることから、各未成工事支出金の額は個々の原価の積上げとなり、個々の工事に係る原価率はそれぞれ異なるのが通常であるが(当審判所に顕著な事実)、請求人が計算した各未成工事の原価率は一定の率とされていること、②請求人の役員及び設計管理課長は、工事の進ちょく率は工事担当者の経験的数値である旨、あるいは個々の工事について実際の原価を積み上げることは無理である旨を答述していること、そして、③請求人がその主張する未成工事支出金の計算に係る具体的な資料や仕入れ等の明細を提示していなことなどの事実を総合すると、請求人がした未成工事支出金に関する計算は、合理的なものとは認められない。したがって、請求人の主張する未成工事支出金の額が正しいと認めるに足る資料はないから、請求人の主張は採用できない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170071
- 裁決年月日
- 平成17年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当期において消費税の新規課税事業者となったが、消費税法第36条第1項の規定により消費税額の調整の対象となる期首仕掛工事高と前期の期末仕掛工事高は同額を計上しなければならないから、当期の期首仕掛工事高を税抜経理方式によって算出しなかったことを理由に完成工事原価の額が過大であるとして行われた更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当期の消費税等の経理処理に当たって、その行うすべての取引について税抜経理方式を選択適用している請求人にあっては、当期の期首仕掛工事高を含めたすべての取引について、税抜経理方式を適用すべきであり、請求人の主張は認められない。なお、期首仕掛工事高を税抜経理処理しない場合でも、「仮受消費税等の額と仮払消費税等の額との差額」と「還付を受ける消費税等の額」との差額は当期の利益になるので、当期の所得金額等の額は更正処分に係る金額と同額となる。したがって、本件更正処分は適法である。(平17.11.25東裁(法)平17-71)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160022
- 裁決年月日
- 平成17年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、実地棚卸に基づき適正に期末棚卸高を計上しており、原処分庁が期末棚卸高計上漏れと認定した携帯電話機の在庫台数は無い旨主張する。しかしながら、当該携帯電話機について、①翌期の仕入れ以前に販売した事実があること、②原処分庁が在庫台数を算出した基礎資料の数値は相当であること、③その算定方法は当該携帯電話機の総仕入台数から総売上台数を控除する方法で合理性があることから、その算出結果も相当と認められ、当該算出結果に基づく台数が在庫としてあったと認められ、その価額を期末棚卸高計上漏れと認めるのが相当である。(平17.3.16広裁(法)平16-22)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150022
- 裁決年月日
- 平成16年3月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件作物について加工品の原料としては仕入当初から価値のないものであったため、棚卸資産として計上しなかった旨主張する。しかしながら、本件作物は、高級品の原料として従来使用していた作物が平成10年度は不作であったためその代用品として仕入れたものであり、当該高級品の原料としては適していないものと認められるものの、①本件作物のうち50袋を食品加工業者に有償で売却していること、②本件作物を原料として一般加工品等の試作を行い従業員及び知り合いの会社へ試食をさせていたこと及び③本件作物を低温倉庫に保管し在庫管理を行っていたことを併せ考えると、請求人は、本件作物の価直を認識しその使い道を模索していたものと認められ、請求人の主張するような全く価値のないものとは認められない。したがって、本件作物は、取得価額により棚卸資産として計上することが相当であり、請求人の主張は採用することができない。(平16.3.26仙裁(法)平15-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成15年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/3取得価額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医業収入の大半が社会保険収入である医療法人においては、社会保険収入について消費税が非課税収入となり、必然的に免税事業者を強制され、その結果、消費税法第30条の適用が受けられないことになる。したがって、請求人のような医療法人に係る棚卸資産のすべては非課税収入に対応する資産に該当することとなるので、棚卸資産の取得価額に消費税等相当額を含めるべきではない旨主張するが、法人税法第32条第1項第1号は、購入した棚卸資産の取得価額は、購入の代価に購入のために要した費用を加算した金額とする旨規定しており、免税事業者が棚卸資産を購入した際に支払う消費税等は、棚卸資産を購入するために要した費用と認められるから、購入した棚卸資産の取得価額は、支払った消費税等を含めた金額になると考えるのが相当である。(平15.11.11関裁(法)平15-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130048
- 裁決年月日
- 平成14年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件棚卸計上漏れ額は、既に除斥期間を経過し更正できない事業年度のものを含んでいるから、本件更正処分に係る所得金額は過大である旨主張するが、期末棚卸資産の価額は、各事業年度終了の時において有する棚卸資産のすべてを評価して計算することを要するから、当該棚卸資産の取得時期によって、期末棚卸資産に含めたり含めなかったりすることはできず、また、請求人の主張を「本件棚卸計上漏れ額を平成11年1月期の期末棚卸資産の価額に含める以上は、前期棚卸計上漏れ額を平成11年1月期の期首棚卸資産の価額に加えるべきである」との主張であると解したとしても、請求人は、前事業年度以前の棚卸原票その他棚卸資産の明細を証する書類を保存しておらず、その主張を裏付けるに足る証拠も提出しないのであるから、既に除斥期間を経過した事業年度の期末棚卸資産に計上すべき棚卸商品等が、その後前期末現在に至るまで継続して各事業年度の期末棚卸資産に計上されていなかったかどうかは明らかでないというほかなく、このような事情の下、原処分庁が、請求人の申告に係る前事業年度の期末棚卸金額を本件事業年度の期首棚卸資産の価額として採用していたとしても、そのことをもって本件更正処分を違法ということはできない。(平14. 1.31関裁(法・諸)平13-48)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130005
- 裁決年月日
- 平成13年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/1たな卸資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、パチンコ店を営む請求人が有するパチンコの景品のうち、遊技客が現金と交換することができる特定の景品は、外形上は客、換金業者、請求人と所有権が移転する形態をとっているが、その実態は、請求人内にとどまって繰り返し使用され、時の経過とともに価値が減少する減価償却資産であり、たな卸資産ではない旨主張するが、当該景品の所有権は、実際に客、換金業者、請求人の間を移転しており、その間の危険負担もその時に所有権を有している者が負っていること及び請求人も当該景品を遊技客に景品として払い出す目的で換金業者から仕入れていることから、その性質はタバコや菓子類の一般景品と変わるところがなく、請求人の通常の営業活動において短期的に消費される財貨ということができ、当該景品をたな卸資産に該当するとして行った更正処分は適法である。(平13.10. 9.熊裁(法)平13-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成13年10月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/3取得価額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去に販売したリゾート会員権の買取りは合意解約であるから、当初の売買契約がなかったものとして当該会員権の棚卸資産としての評価額を当初の販売時の原価(以下「当初販売原価」という。)で計上したことは正当である旨主張する。しかしながら、(1)請求人が会員と締結した合意解約は、会員が解約時まで施設を利用していた対価等の清算も、現状回復等に要する費用の清算も一切なされていないことから、いわゆる解除の遡及効を有しないものであり、また、(2)買取りに当たり、土地及び建物の金額が記載された買取金額計算書を会員に交付し、その対価を支払っているのであるから、本件取引は新たな売買と認められる。そうすると当該会員権の棚卸資産としての評価については、取得価額である買取金額計算書に明示された価額をもって、計算すべきであるから、当初販売原価での計上は認められない。(平13.10. 1.名裁(法・諸)平13-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704040
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/4評価方法
- 業種
- 木製工芸品製造
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度末の棚卸資産の評価について、請求人の算定に係る単価及び一定の調整率はそれぞれ合理的な根拠をもつものであるから認められべきであると主張する。しかしながら、当審判所が調査したところによると、最終仕入原価法により棚卸資産の評価をすることとして、その旨を届け出ている請求人は、最終仕入単価以外の単価を根拠として期末棚卸金額を算定し、また、原材料に含まれる一定の不良品割合等を請求人が独自に算定した調整率により加減して期末棚卸金額を算定しており、これらは、最終仕入原価法を選択している限り容認されるものでないから、請求人の主張には理由がない。(平12.8.21関裁(法)平12−10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110085
- 裁決年月日
- 平成12年5月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の申告した商品棚卸高(以下、「本件申告商品金額」という。)に本件在庫車両金額が含まれていないとして、本件在庫車両金額を棚卸商品計上漏れと認定して法人申告所得金額に加算したが、①本件申告商品金額の計算根拠が原処分庁から説明されていないことから、本件在庫車両金額を加算する根拠がないこと及び②本件各棚卸原表に記載されている商品は、その大部分に商品価値がないから、これを売却可能価額で評価すべきであるから、原処分庁が算定した棚卸商品の金額は不当であると主張する。しかしながら、①本件商品申告金額は請求人の確定した決算において計上されており、②本件各棚卸原表のうち、棚卸原表1の金額の70パーセントと棚卸原表4の金額の合計額が本件商品申告金額に1円単位まで一致すること、及び③申告納税制度の下では、請求人の確定した決算による本件商品申告金額の具体的な計算根拠を請求人自身で明らかにすべきところ、その計算根拠を明らかにする資料を当審判所に提示せず、また、他に請求人の主張にそう証拠資料もないことから、本件商品申告金額に本件在庫車両金額は含まれていないと認められる。また、法法第33条及び法令第68条第1項の規定により、請求人は平成9年4月期において、損金経理により帳簿価額の減額をしていないことから、売却可能価額では棚卸商品の評価はできず、原処分庁が本件商品申告金額に本件在庫車両金額を加算したことは不当ではない。(平12. 5.12関裁(法・諸)平11-85)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年10月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 平成2年9月期の売上げに計上された商品のうちには、当該事業年度中に対応する商品の仕入れのないものがあり、当該売上げに対応する棚卸商品の存在がうかがわれるところ、代表者らは当審判所に対し、「大型スーパーでの展示販売用の棚卸商品があった」旨答述し、その答述内容と、①受注内訳書に「展示品処分」と記載されているものがあること、②売上代金の一部に入金先を大型スーパーとするものがあること、③請求人の従業員は当審判所に対し、「各事業年度末の棚卸商品の状況を調べ、上記棚卸商品の金額を請求人の事務員に伝えた」旨、代表者らの上記答述に沿った答述をしていることを考え併せると、少なくとも大型スーパーでの展示販売用の棚卸商品が存在していたことが認められ、総勘定元帳の中に該当勘定が存在しないことのみをもって、平成2年9月期期首棚卸高が存在した旨の請求人の主張を直ちに排斥することはできない。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090074
- 裁決年月日
- 平成10年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/2期首、期末の在高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原反の仕入をし、仕入先を通じて染色整理加工業者に染色整理加工の委託をしていたところ、仕入先が自己破産の申立てをしたため、染色整理加工業者に対して、委託品は請求人が買い取った商品であるから返還するよう請求したが、染色整理加工業者は仕入先との委託品加工契約の約定(代物弁済)を理由に返還を拒否した。請求人は、商品の返還を受けられないため決算の申告において当該商品を在庫に計上せず、売上原価として損金に計上して申告したが、原処分庁は、委託品は請求人に所有権があるとして在庫に認定し更正したものである。審判所の判断は、染色整理加工業者は、委託品を仕入先の所有と信じて取引しており、上記約定に基づき代物弁済を受けたものと認められるから、当該委託品は請求人の在庫にはならないが、仕入先に対しては委託品相当額の返還請求権が発生するから、その債権を計上すべきであり請求人の主張は認められない。(平10.4.17名裁(法)平9-74)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090035
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300704040
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/4評価方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入価額の乱高下により棚卸資産の額が変動するから、最終仕入原価法を棚卸資産の評価の方法として採用すべきでない旨及び一時的に高騰した米価の価額を棚卸資産の最終仕入原価とすることは、公正妥当な会計処理の基準に従っていないので、一時的に高騰した価額を除外し最終仕入れに近接した価額で棚卸しの評価を行うべきである旨主張する。しかしながら、最終仕入原価法が棚卸資産の評価の方法として採用されていることには合理的な理由が認められ、また、最終仕入原価は、法人税法において「当該事業年度終了の時から最も近い時において取得したものの取得価額」と明確に規定している以上、最終仕入れに近接した価額という、非常にあいまいな価額を最終仕入原価として採用する余地はない。(平 9.10.31広裁(法・諸)平 9-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080217
- 裁決年月日
- 平成9年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300704040
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/4たな卸資産の評価/4評価方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が採用している「ふみ分け」と称するたな卸資産の評価方法は、請求人と同様の業種の法人では慣習的に採用されているもので意図的な評価方法ではなく機械的に算出されたものであり、たな卸資産の性格からして通期で考慮すれば売却された時点で収益が計上されることとなるので、たな卸資産の計上漏れとはならない旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する内容と同様のたな卸資産の申告漏れを起訴事実として、A地検が公訴を提起し、その後最高裁判所の判決がなされ、その判決においては、請求人が採用している「ふみ分け」と称するたな卸資産の評価方法について恣意的な利益調整を目的としたものと認定しており、当審判所が当該認定について原処分関係資料を調査したところによっても、当該判決が判示し認定した金額についてこの認定を揺るがすものはなく、他にこの認定を覆すに足る証拠もないから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 5.30東裁(法)平 8-217)
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