裁決要旨 9資産の評価損
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020009
- 裁決年月日
- 令和2年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、中国の子会社(本件子会社)の出資持分について計上した評価損(本件評価損)について、本件子会社が、中国の土地使用権を取得するための支出金を貸借対象表の無形資産勘定に計上していたが、当該土地使用権が中国の行政機関に没収され、その代金も返金されない可能性があるなど、実体に照らして判断すると当該無形資産は無価値であり、このことは、法人税法施行令(令和2年政令第112号による改正前のもの)第68条《資産の評価損の計上ができる事実》第1項第2号ロに規定する事実に該当するから、本件評価損は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件子会社に対して土地使用権を没収する旨の通知等はされておらず、貸借対照表上の純資産価額は評価時点において取得直後から約26%下回っているにすぎず、また、評価時点での本件子会社の純資産価額が、貸借対照表上の純資産価額と大幅に異なっているとはいえないことから、本件子会社の資産状態が著しく悪化したとはいうことができず、本件評価損は損金の額に算入されない。(令2.12.16関裁(法)令2-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260104
- 裁決年月日
- 平成27年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、請求人の子会社(本件子会社)において、法人税法施行令第68条《資産の評価損の計上ができる場合》第1項第2号ハに規定する「ロに準ずる特別の事実」が生じているので、本件子会社に対する請求人の出資持分に係る評価損を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、この「ロに準ずる特別の事実」とは、同号ロとは異なる原因、すなわち、その有価証券を発行する法人そのものの資産状態以外の当該有価証券の価額の変動を生じさせる客観的な要素について、災害に準ずるような何らかの「特別の事実」が生じたことにより、当該有価証券の価額が著しく低下し、かつ、その価額の回復の見込みがないような場合を指すものと考えられるところ、本件子会社において法人税法施行令第68条第1項第2号ハに規定する「ロに準ずる特別の事実」が生じているとは認められないことから、本件子会社に対する請求人の出資持分に係る評価損を損金の額に算入することはできない。(平27. 5.20 東裁(法)平26-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260104
- 裁決年月日
- 平成27年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、法人税法施行令第68条《資産の評価損の計上ができる場合》第1項第2号ロに規定する「有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したこと」の判定は、法人税基本通達9−1−9《上場有価証券等以外の有価証券の発行法人の資産状態の判定》に定められた判断基準が唯一絶対の基準ではなく、請求人の子会社(本件子会社)には出資単位として「1株又は1口」という概念がないから、「当該事業年度終了の日における当該有価証券の発行法人の資本金1元当たりの純資産価額が当該有価証券を取得した時の当該発行法人に対する資本金1元当たりの純資産価額に比して50%以上下回ることとなったか否か」により判断すべきであって、これによると、本件子会社は「資産状態が著しく悪化している」といえるから、本件子会社に対する請求人の出資持分に係る評価損を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人の主張する方法では、本件子会社の設立後、請求人が出資持分を追加取得した時における本件子会社の純資産価額が全く考慮されておらず、有価証券を発行する法人の資産状態を判定する基準として合理的ということはできないところ、本件子会社の各出資者の地位を数量的に測定する単位は、株数又は口数に代えて米ドル数が用いられていることからすると、同通達に定める「1株又は1口当たり」を「1米ドル当たり」として純資産価額を計算するのが相当であり、これによると、本件子会社において1米ドル当たりの純資産価額が50%以上下回っているとはいえず、「有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化した」とは認められないので、本件子会社に対する請求人の出資持分に係る評価損を損金の額に算入することはできない。(平27. 5.20 東裁(法)平26-104)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230042
- 裁決年月日
- 平成24年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する預託金制ゴルフ会員権について、ゴルフ場経営会社の更生計画認可の決定により預託金の一部が切り捨てられたとして、法人税法施行令第68条《資産の評価損の計上ができる事実》第1項第3号ホの規定により、当該切り捨てられた金額を評価損として損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、同号ホについては、固定資産を有する内国法人について会社更生法の規定による更生計画認可の決定があったことにより、当該法律の規定に従って当該内国法人の有する資産につき評価換えをする必要が生じた場合をいうものと解するのが相当であるところ、請求人に会社更生法の規定による更生計画認可の決定がされた事実はなく、同法の規定に従ってその有する資産の評価換えをする必要が生じたということはできないから、法人税法施行令第68条第1項第3号ホの事実に該当するとはいえず、当該切り捨てられた金額を評価損として本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平24. 1.24 関裁(法)平23-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230104
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、非上場有価証券に係る評価損の計上につき評価損の対象とした法人(A社)は、当該事業年度末において、事業を再開する見込みは全くなかったのであるから法人税法施行令第68条《資産の評価損の計上ができる場合》第1項第2号に掲げる要件を満たし、評価損の損金算入が認められるべきである旨主張する。しかしながら、非上場有価証券に係る評価損を損金の額に算入するためには、①有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化した、②その事実のため、その有価証券の価額が著しく低下したという2つの特定事実の状態が、評価損を計上する事業年度の終了の時に存在していたことを要すると解するのが相当であるところ、A社には、請求人が評価損を計上した事業年度終了の時において、特別清算開始の命令があったこと等の事実はなく、また、評価する前の直近のA社の事業年度における資産状態が請求人によるA社の株式を取得した時の資産状態に比して50%以上下回った事実はなく、A社における主要資産の譲渡についても純資産価額に著しい悪化の影響を与えることは想定されず、評価損を計上した事業年度終了の日におけるA社の資産状態を示す同日における1株当たりの純資産価額は明らかでないことから、A社の資産状態が著しく悪化した事実があったと認めることはできず、また、当該事業年度終了の時にA社の株式の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回っていることが明らかであったということもできないことから、A社の株式の価額が著しく低下した事実があったと認めることもできない。したがって、評価損の額は、損金の額に算入することはできない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220174
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 月刊誌等の出版業を営む請求人は、棚卸資産のうち、書店等から返品された雑誌等については、古紙としての価値があるに過ぎないから、評価損の計上が認められるべきである旨主張する。しかしながら、棚卸資産について評価損が認められるのは、陳腐化等の事実が生じ、かつ、損金経理によりその帳簿価額を減額した場合であるところ、請求人の棚卸資産については評価損の計上が認められる状態にあったと認めるに足る証拠はなく、損金経理により棚卸資産の帳簿価額を減額した事実も認められない。よって、請求人は、当該雑誌等について、その評価損を損金の額に算入することはできない。(平23. 3.25 東裁(法)平22-174)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210063
- 裁決年月日
- 平成22年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、子会社の資産状況の悪化から「帳簿価額のおおむね50%相当額を下回る」こととなり、業績の回復が見込めないことが確実であったことから、子会社株式の有価証券評価損を計上したものであり、損金算入は認められるべきである旨主張する。しかしながら、非上場の子会社の株式について有価証券評価損が損金算入できる場合は、法人税法施行令第68条第1項第2号ロに規定する?有価証券を発行する子会社の資産状態が著しく悪化したため、?その価額が著しく低下した場合に限られる。子会社の資産状態が著しく悪化したかどうかについては、法人税基本通達9−1−9の定めに基づき判断することになるところ、当該事業年度の終了時における1株当たりの純資産価額は、取得時の1株当たりの純資産価額に比して50%以上下回っておらず、資産状態が著しく悪化した事実は認められないから、有価証券評価損の損金算入は認められず、請求人の主張は採用できない。(平22. 5.24 大裁(法)平21-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210117
- 裁決年月日
- 平成22年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 預託金制から株式制に転換されたゴルフ会員権は、その転換の前後においてもゴルフ会員権としての資産の同一性を維持しており、また、この転換により請求人が保有することとなった株式(以下「本件株式」という。)に対して付与された価額(払込価額)は、発行会社の時価純資産価額を算出して決定されたものではなく、他社の預託金問題の解決事例にならって単に額面金額の50%と決定したものに過ぎず、預託金債権を回収し株式制ゴルフ会員権に転換することを目的として付与された、特に法的又は経済的な裏付けのない名目的な価額に過ぎないから、本件株式の帳簿価額は、預託金制ゴルフ会員権の帳簿価額を引き継ぐこととするのが相当であり、転換に伴い帳簿価額を減額することは認められない。そして、本件株式は、一連の転換スキームに伴い取得したものと認められるところ、請求人が本件評価損が生じていると主張する平成19年8月期末における本件株式1株当たりの純資産価額は本件株式取得時の1株当たりの純資産価額に比しておおむね50%以上下回っているとは認められない。そうすると、本件株式を発行する法人の資産状況が著しく悪化したとは認められないから、本件株式について評価損を計上することは認められない。(平22. 2.15 東裁(法)平21-117)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の評価損について、法人税法施行令第68条第1項第2号ロに規定する「資産状態が著しく悪化したため、その株式の価額が著しく低下した」という事実が生じているから、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、非上場有価証券の発行法人の資産状態の著しい悪化の判断は、その評価時と取得時の発行法人の純資産価額を同一の基準によって評価し、これを比較して行うべきであるところ、評価時において本件株式発行法人の貸借対照表上の純資産価額が著しく減少したように見えるのは、専ら固定資産の減損処理に起因しており、①本件株式の取得時と評価時における本件株式発行法人の純資産価額を比較するに当たり、取得時において減損会計基準が存在せず、現状において取得時における本件株式発行法人の固定資産を回収可能価額で評価することが困難であること、また、②法人税法は、固定資産の減損処理をしても法人税法上の評価損として認められない限りそれを減価償却限度額の範囲でしか損金と認めておらず、本件株式発行法人が減損損失額の大部分を損金の額に算入していないことからすれば、評価時と取得時の純資産価額の比較可能性を担保するためには、評価時における本件株式発行法人の純資産価額は固定資産の減損処理を反映させずに算定するのが相当である。そうすると、本件株式発行法人において「資産状態の著しい悪化」の事実は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.13 金裁(法)平21-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200149
- 裁決年月日
- 平成21年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・281ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人がその外国子会社P社に対して増資した事業年度の終了時においてP社の資産状態が著しく悪化したためにその価額が著しく低下したとして損金の額に算入したP社株式の評価損(以下、この増資を「本件増資」いい、損金算入した株式評価損を「本件評価損」といい、これらを行った事業年度を「本件事業年度」という。)についてP社は業績等の回復の見込みあるから損金算入できないとして行った法人税の更正処分等に対し、①P社株式の価額の回復可能性の判断は翌事業年度の増資払込みを含めて行うべきではないこと、②本件増資は実質的には「つなぎ資金の貸付け」であり、本件増資にはP社の業績回復に直結する経済効果はないことから、P社株式の価額には回復が見込まれず、本件評価損の損金算入は認められるべきである旨主張する。しかしながら、P社株式の価額の回復可能性の判断は、本件事業年度終了の時までの株式発行法人の業況等や既に行われた事実のみで判断するのではなく、既に具体的に実行することが決定されている事業計画等がある場合には、これについても含めて判断するのが相当であり、本件においては、本件事業年度中に、請求人の取締役会において外国事業の経営改善計画として本件事業年度及び翌事業年度にA社に追加出資を行うことが決定されていること等からすれば、当該外国事業の経営改善計画も含めて判断することが相当である。そうすると、当該経営改善計画を実施すれば、P社は単年度ベースで利益が生じ、その資産状態が改善される方向にあったことが認められる。よって、本件事業年度終了の時において、P社の株式の価額の回復が見込まれないとはいえないから、請求人の主張は採用できない。(平21. 4. 2 東裁(法)平20-149)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190021
- 裁決年月日
- 平成20年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する本件土地の評価換えに係る評価損について、本件土地が、法人税法施行令第68条第3号ロの「1年以上にわたり遊休状態にあること」、同号ハの「本来の用途に使用することができないため他の用途に使用されたこと」又は同号トの「イからヘまでに準ずる特別の事実」のいずれかに該当し、その価額も帳簿価格を下回っているから、同法第33条第2項の規定により損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件土地は取得日以降一度も事業の用に供していないこと、本件土地購入時における市街化調整区域である等の要因以外の要因で取得のときから1年以上事業の用に供されないため本件土地の価額が低下した特別な事情は認められないこと、本件土地の価額が取得価額に比し下落しているとしても全国的土地価額の下落傾向によるものと認められることから、本件土地について法人税法施行令第68条第3号ロ、ハ及びト(法人税基本通達9-1-16(1))の要件に該当する事実はなく、同法第33条第2項の規定は適用できず、本件土地の評価損を損金の額に算入することはできない。(平20. 5.21 仙裁(法)平19-21)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180011
- 裁決年月日
- 平成19年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産として所有する本件土地について、宅地分譲開発が断念され、一般住宅用としても疑問視されたものであり、「はんぱ物」、「見切り品」及び「たなざらし」と同視でき、通常の販売価額や販売方法では販売できないことは明らかであることから、法人税法施行令第68条第1号ニに規定する「イからハまでに準ずる特別の事実」が生じた場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地について、土地自体の滅失又は毀損等の土地の形状の欠陥や性状等の変化が生じた事実はないことから、品質変化等により通常の方法によって販売することができなくなったとはいえず、請求人が主張する上記「特別の事実」が生じたとは認められない。(平19. 2. 5 仙裁(法)平18-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180011
- 裁決年月日
- 平成19年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産として所有する本件土地について、①河川法の規定で本件土地に接続する道路の拡幅許可が得られないこと、②接道義務が果たせないこと及び③上水道の配管に当たり100m以上も離れた本管に接続しなければならないことから、建売分譲地として通常の価格で販売することができなくなったものであり、法人税法施行令第68条第1号ロに規定する「資産の著しい陳腐化」に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地については、請求人が本件土地を取得する以前から河川法の規定による河川管理者からの道路の拡幅許可が必要であったうえ、接道義務が果たせないこと及び上水道の配管に当たり100m以上も離れた本管に接続しなければならないことが本件土地取得後に生じたと認めるに足る証拠はないことから、本件土地について請求人が主張する「資産の著しい陳腐化」が生じたとは認められない。(平19. 2. 5 仙裁(法)平18-11)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有している有価証券について、①法人税法施行令第68条第2号ロに規定する特定の事実が生じていること、②法人税基本通達9−1−12の趣旨は新株式を評価損の対象としない旨の趣旨を明らかにしたものであることから、旧株式のみを対象とした本件有価証券評価損の損金算入は認められるべきである旨主張する。しかしながら、有価証券評価損が損金の額に算入できるか否かの判断は、評価換えをした日の属する事業年度終了の時で判断することとなるところ、増資払込みからわずか3か月しか経過しておらず、増資による経済効果が判断できる相当の期間が経過したとは認められないこと、債務超過の状態が予想し難い新しい事態によって発生したなどの特段の事情も認められないことから、特定の事実が生じているとは認められず、本件有価証券評価損を損金の額に算入することはできない。また、同一銘柄の株式を取得の時期により区分して評価することは認められていないことから、法人税基本通達9−1−12の取扱いに当たっても、期末に有する同一銘柄の株式のすべてを対象としなければならないものと解される。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.5.24福裁(法)平16-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160024
- 裁決年月日
- 平成17年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、産業廃棄物の処分場として使用した本件土地は、もはや一般の山林とはいえず、その財産価値は激減していることから、法人税法施行令第68条第3号へに規定する「特別の事実」に該当し、法人税法第33条第2項の規定により本件土地の評価損は損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、「特別の事実」とは、災害等の異常な事態が発生し、それによる資産損失の程度が通常の予想を超えたものであると解されるところ、本件土地には当該事実があったとは認められないことから、本件土地の評価損を損金の額に算入することを認めなかった本件更正処分は相当である。(平17.3.11高裁(法)平16-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160026
- 裁決年月日
- 平成16年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産として所有する土地の時価が、バブル経済の崩壊に伴い著しく下落したことにより、帳簿価額を下回ることとなったことが法人税法施行令第68条第1号ニの「準ずる特別の事実」に該当するから、法人税法第33条第2項に基づき、本件評価損を損金に算入すべきであると主張する。しかしながら、本件土地の価額の下落は、単に物価変動等の事情によって低下したものであり、一般的な土地相場の下落によるものであると認められるので、法人税法施行令第68条第1号ニの「準ずる特別の事実」に該当しない。したがって、本件評価損については、法人税法第33条第2項の規定を適用することができない。(平16.11.11大裁(法)平16-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150071
- 裁決年月日
- 平成16年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鉄道により分断された土地のうち、一方の土地を譲渡したことにより他方の土地が利用不可能状態になったものであり、このことは「当該資産の所在する場所の状況が著しく変化したこと」に該当するとして他方の土地に係る評価損の損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、他方の土地は、分断された後においても市道に接面している土地であることからすれば、独立した土地として使用可能であったと認められる。また、一方の土地が譲渡された前後の事業年度中において、他方の土地自体の状況、例えば面積、地形、周辺環境等に著しい変化が起きたとは認められない。したがって、法人税法第33条第2項及び同法施行令第68条第3号に規定する事実が生じたとは認められないことから、評価損を損金の額に算入することはできない。(平16.6.10関裁(法)平15-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150142
- 裁決年月日
- 平成16年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・464ページ
要旨
○ 請求人は、仮に、本件各会員権が法人税法上有価証券とならないのであれば、固定資産となるが、本件各会員権は実質的に優先的プレー権がなく、預託金の返還も期待できず、著しく価格が下落したものであることが、法人税法施行令第68条第3号ヘに規定する「特別の事実」に当たるので、本件評価損は損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、固定資産の評価損が損金の額に算入されるのは、法人税法施行令第68条第3号に掲げる事実に限られるところ、①本件事業年度の末日までにおいて、請求人が、本件各ゴルフ場を優先的に利用する権利を失ったという事実は認められないこと、②固定資産の単なる取引価格の下落は、同号イからヘまでに掲げる固定資産の評価損の要件とはされていないこと、③その他これらの規定に該当する事実は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平16.1.15東裁(法)平15-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150142
- 裁決年月日
- 平成16年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・464ページ
要旨
○ 請求人は、預託金制ゴルフクラブの会員権は、①施設利用権の要素よりも取引相場における価値に大きなウエイトがあること②非会員を含む誰もがプレーすることができ、預託金の返還も期待できないものであることから、法人税法上のその他の有価証券となり、法人税法施行令第68条第2号の規定により、本件評価損を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、法人税法上の有価証券は、法人税法第2条第21号及び同法施行令第11条に規定されているものに限られるところ、本件会員権は、これらの規定のいずれにも該当しないことから、法人税法上の有価証券とはならず、本件評価損を法人税法施行令第68条第2号の規定に該当するとして損金の額に算入することはできない。(平16.1.15東裁(法)平15-142)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140095
- 裁決年月日
- 平成15年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・387ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地が地すべり防止区域の指定を受けたことにより、本件地すべり等防止法の許可を受けたものの、その際に付された許可条件を満たすための工事が工法上困難なものであるため、分譲マンションを建設することができない土地となっており、そのことが法人税法施行令第68条第1号ニの「準ずる特別の事実」に該当するから、本件評価損の損金算入が認められるべきである旨主張するが、請求人は分譲マンション建設のため本件都市計画法の許可及び本件地すべり等防止法の許可を受けており、本件土地に分譲マンションを建設し、それを販売することは可能であり、地すべり防止区域の指定を受けたことによって、通常の方法によって販売することができなくなったものとは認められないから、本件土地が地すべり防止区域の指定を受けたことは、「準ずる特別の事実」には該当しない。(平15.04.24.関裁(法)平14-95)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140095
- 裁決年月日
- 平成15年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・387ページ
要旨
○ 請求人は、近隣地区の土砂崩れによって、同様の状況にある本件土地も極めて危険な土地であると判断されたため、本件土地の価値が著しく低下しており、そのことが法人税法施行令第68条第1号ニの「準ずる特別の事実」に該当する旨主張するが、当該土砂崩れは、本件土地から約300m離れた場所で発生したものであり、それによって本件土地に物質的な欠陥が生じたものでもなければ、そのことから本件土地の性状等が変化したと認めることもできないのであって、したがって、本件土地が当該土砂崩れにより、通常の方法によって販売できなくなったとは認められず、上記「準ずる特別の事実」には該当しない。(平15.04.24.関裁(法)平14-95)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140059
- 裁決年月日
- 平成15年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709010
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/1たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・376ページ
要旨
○ 請求人は、帳簿から除外した期末たな卸商品につき、評価損を計上すべき事実があるから、販売可能な価格により算定した金額で評価されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各事業年度の終了時に計上すべき期末たな卸商品の大部分を帳簿から除外し、この除外したたな卸商品について法人税法第33条に規定する評価換えに伴う帳簿価額の減額をしておらず、当該たな卸商品に係る評価損を損金の額に算入するための要件を満たしているとはいえないため、販売可能な価格での評価はできない。(平15.03.11.大裁(法)平14-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140152
- 裁決年月日
- 平成15年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/3固定資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・401ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地に係る評価損の損金算入につき、同土地が法人税法施行令第68条第3号ロに規定する「1年以上にわたり遊休状態であること」に該当し、その価額も帳簿価額を下ることとなっているから、同法第33条第2項の規定により、本件評価損の額は本件事業年度の損金の額に算入すべきであると主張する。しかし、本件土地が1年以上にわたり遊休状態であることは認められるにしても、そのことにより本件土地の価額が帳簿価額を下ることとなったとは認められないため、本件評価損については、法人税法第33条第2項の規定を適用できず、同条第1項の規定により損金の額に算入することができないとした原処分は相当である。(平15.01.28.東裁(法)平14-152)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140006
- 裁決年月日
- 平成14年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、決算において、所有する非上場の子会社株式について、①当該子会社の資産状態が、営業不振等により著しく悪化し、そのために、②同社の純資産価額を参酌して算出した株式の価額が著しく低下し、近い将来その価額の回復も見込まれないと判断して、法人税法第33条第2項により評価損(以下「本件評価損」という。)を計上した。その際、請求人は、当該純資産価額の算定上、帳簿価額が時価として最大の金額を表すとの認識から、資産・負債の評価を帳簿価額に基づいて行ったもので、その全額を損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、純資産価額は時価で算出すべきところ、請求人が主張する資産等の帳簿価額のすべてが時価として相当な価額であるとする客観的な事実を認めることはできない。これに対して、資産等を財産評価基本通達の評価方法に準じて評価し、その評価額を基礎として1株当たりの純資産価額を算出した原処分の方法は、合理的な方法ということができ、これによって算出された期末の1株当たりの純資産価額は、取得時の1株当たりの純資産価額に比して50%以上下回っておらず、資産状態が著しく悪化したと認めることはできない。したがって、子会社株式の価額の著しい低下があったか否かを判断するまでもなく、本件評価損を損金の額に算入することは認められず、原処分は適法である。(平14.07.09.大裁(法)平14-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110125
- 裁決年月日
- 平成12年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・172ページ
要旨
○ 請求人は、本件株式のゴルフ会員権売買市場における取引価額が下落したことは、A社の開発の土地及び借地権の価額等の下落が主たる要因でA社の資産状態が著しく悪化したことは明白であり、本件評価損は法令第68条第2号ロの規定に該当すると主張するが、本件株式はBゴルフクラブの会員権としての地位を表章しているものであるところ、そのゴルフ会員権売買市場における取引価額は、ゴルフ場の施設利用権としての価値の上下を含む需要と供給の関係で成立するものであるから、その取引価額が下落したことをもって直ちに、発行会社であるA社の資産状態が著しく悪化したことを意味するものではないし、また、A社の資産状態が著しく悪化したとの事実を認めることができず、法令第68条第2号ロに規定する「有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化した」ことには該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平12. 5.30大裁(法)平11-125)裁決事例集 №59・172ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年12月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300709020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/9資産の評価損/2有価証券
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、有価証券の評価損を計上した株式2銘柄は、請求人の代表取締役が証券会社に開設した口座を借用して、信用取引により取得したものであり、期末の時価は、取得価額の50パーセント相当額を下回るから、評価損は損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、代表取締役の口座を使用して行われた株式の取引を、請求人の取引であるとする資料はなく、当審判所の調査によっても、その事実は確認されない。したがって、当該株式は、代表取締役が信用取引により取得したものを、請求人が代表取締役から時価により取得したものとみるのが相当であり、期末の時価は、請求人の取得時の時価の50パーセント相当額を下回らないから、評価損は損金の額に算入できない。(平 8.12.13関裁(法・諸)平 8-40)
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