裁決要旨 4低額譲渡

裁決要旨 4低額譲渡

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支部名
大阪
裁決番号
令070008
裁決年月日
令和7年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人に合併された法人(請求人被合併法人)は、関係法人に不動産(本件不動産)を売買契約(本件売買契約)により譲渡したところ、本件不動産の売買予約をした時の価額が予約完結権の行使によって本件売買契約を締結した時の適正な価額であり、譲渡対価の額(本件売買価額)との差額は生じていない旨主張する。しかしながら、本件不動産の適正な価額を本件不動産の引渡しがあった時点で再評価すると、当審判所が認定した本件不動産の適正な価額は本件売買価額を上回るところ、本件売買価額と本件不動産の適正な価額との差額(本件差額)が何らかの対価であったと認めるに足る証拠はなく、当該譲渡について通常の経済取引として是認することができる合理的な理由の存在も認めることができないから、請求人被合併法人は関係法人に対して本件差額に相当する金額を実質的に贈与したものというべきであり、本件不動産の譲渡は低額譲渡に該当し、当該上回る金額は法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金の額となる。(令7. 7.25 大裁(法)令7-8)

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支部名
大阪
裁決番号
令070008
裁決年月日
令和7年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人に合併された法人(請求人被合併法人)は、関係法人に不動産を売買契約(本件売買契約)により譲渡したところ、関係法人に生じる売却益については、法人税法第61条の13に規定される、いわゆるグループ法人税制が適用されるため法人税等が課されることはないと信じ、仮に関係法人に生じる売却益に対して法人税等が課されることを認識していれば売買を行わなかったとして、本件売買契約は民法第95条《錯誤》に基づき無効であり、原処分庁の処分は存在しない売買契約に基づいてされた違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件売買契約は、関係法人が本件売買契約に係る予約完結権を行使する旨の意思表示をしたことにより成立したものであるから、請求人被合併法人による本件売買契約に係る意思表示があったとは認められないので、請求人被合併法人による錯誤の主張はその前提を欠くものである。(令7. 7.25 大裁(法)令7-8)

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支部名
名古屋
裁決番号
令060045
裁決年月日
令和7年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人の主たる取引先の意向に沿うことは請求人の存続に必要不可欠であること、②昨今の業界の統廃合リスク等による収益悪化を回避するための譲渡であること、③主たる取引先のグループ会社以外に譲渡することは事実上考えられないことから、譲渡対価(本件対価)には合理的な理由がある旨主張する。しかしながら、本件対価は、その適正な価額に比して低く、また、借地権について無償で譲渡があったものと認められるところ、本件対価と適正な価額との差額(本件差額)は経済的利益の無償の供与であって、通常の経済取引として是認できる合理的な理由があるとは認められず、費用としての性質が明白で明確に区別し得るものとはいえず、②業界の統廃合リスクという抽象的なリスクでは本件差額に合理的な理由があるとも認められないから、本件差額は法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する「寄附金の額」に該当する。(令7. 4. 2 名裁(法)令6-45)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040039
裁決年月日
令和5年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が関連会社へ譲渡した非上場株式(本件株式)の譲渡価額について、請求人が本件株式を取得した後、本件株式の発行会社の収益性が著しく低下したという事情があり、本件株式の価額を法人税基本通達4-1-6《上場有価証券等以外の株式の価額の特例》に基づき純資産価額方式で算出すると零円であったため、これを基に決定したのであるから、適正な価額である旨主張する。しかしながら、本件株式については、取得時も純資産価額方式による評価額は零円であったと認められるところ、請求人は、請求人と特別な関係がない者との間で経済的合理性を考慮して成立した適正な価額で本件株式を取得したものであり、そして、本件株式の取得から譲渡までの期間(約1年10か月)において、本件株式の価額に影響を与えるような特段の事情があるとは認められないから、本件株式の適正な価額は、取得時から譲渡時までの間を通じて変動しておらず、本件株式の取得価額と同額であると認められる。したがって、請求人の主張する譲渡価額を適正な価額とすることには合理性がない。(令5. 5.26 関裁(法)令4-39)

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支部名
大阪
裁決番号
令020048
裁決年月日
令和3年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国外関連者であるA社に対するB社株式の譲渡価格(本件譲渡価格)とB社株式の法人税法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金不算入》第1項第1号に規定する「譲渡に係る対価の額」(本件価額)との差額について、請求人には、本件譲渡価格と本件価額との差額をA社に対して贈与する意思又は認識がなく、企業間の特殊な関係に基づく租税回避のための価格操作が認められず、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第8項に規定する「実質的に贈与した」ものとはいえないから、同条第7項に規定する「寄附金」に該当しない旨主張する。しかしながら、資産の譲渡の対価の額と譲渡の時における価額との差額については、贈与する意思又は認識等を必ずしも必要とするものではなく、通常の経済取引として是認できる合理的な理由があり、費用としての性質が明白で明確に区別し得るものでない限り、「寄附金」に該当するものと解され、本件譲渡価格と本件価額との差額については、通常の経済取引として是認できる合理的な理由があるとは認められないし、その費用としての性質が明白で明確に区別し得るものとも認められないから、同条第7項に規定する「寄附金」に該当する。(令3. 3.25 大裁(法)令2-48)

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支部名
熊本
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税基本通達9−1−19《減価償却資産の時価》(本件通達)による評価方法は、請求人が譲渡した船舶(本件船舶)の譲渡価額が低額か否かを判断する場合の適正な価額を算定する場合においても当然に妥当する旨主張する。しかしながら、本件通達は、資産について法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項及び同条第4項に規定する評価損を計上するに当たって、当該資産が、例えば、生産工程において使用される機械設備のように、そもそも市場での流通が予定されておらず、市場における客観的な価格が形成されていない資産である場合に、実務上の便宜に資するため、当該資産の価額の算定において、その評価方法を認める旨を示したものであり、評価損の計上事由が生じておらず、市場における売買価格が当事者双方によって検証され、本件船舶の類似船舶について客観的な価額が形成されていると認められる本件において、本件通達の評価方法によることは相当でない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-16)

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支部名
熊本
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁の行った、請求人が譲渡した船舶(本件船舶)の鑑定評価額の算定は、採用した売買事例の比準価格について譲渡資産と同一の尺度で比較・検証されていないほか、本件船舶の個別的要因が評価額に反映されておらず、また、費用性、市場性及び収益性の三つを考慮した複数の評価方法による検証が十分になされていないなど、本件船舶の適正な価額として合理性を認めることはできない。これに対し、請求人の鑑定評価額の算定は、本件船舶の減価の度合など個別的要因に係る資料を収集して評価時点の現況を考慮した上で、上記の三点に対応するコストアプローチ(原価法)、マーケットアプローチ(取引事例比較法)及びインカムアプローチ(収益還元法)の三手法により求めたそれぞれの評価額を比較検討し、当該三手法の中から最も相対的規範性が高いとするコストアプローチ(原価法)による評価額を採用したものであり、合理的かつ適切な方法により評価されたものといえることから、請求人の鑑定評価額をもって本件船舶の適正な価額と認めることが相当である。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-16)

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支部名
熊本
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、競合会社との共同事業実現のため、やむを得ず船舶(本件船舶)を譲渡対価の額(本件譲渡価額)で関連会社に譲渡したものであり、関連会社間の利益移転を目的としたものではなく、また、本件船舶を譲渡せず、請求人が直接傭船したとしても本件譲渡価額を上回る利益を得ることはできないのであるから、本件船舶を本件譲渡価額で譲渡したことには通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在し、本件譲渡価額と適正な価額との差額は法人税法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する寄附金に該当しない旨主張する。しかしながら、当該譲渡は、当該差額分低廉な価額で譲渡したものといえ、他に当該差額が何らかの対価であったと認めるに足る証拠はなく、通常の経済取引として是認することができる合理的理由の存在を認めることはできず、寄附金に該当すると認められるところ、請求人の主張は、関連会社グループ内の事情及び関連会社グループ内の当事者間のみにおいて享受できる利益を前提とした価格決定の理由をいうものにすぎず、当該差額が寄附金であるとの認定を左右しない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-16)

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支部名
熊本
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、競合会社との共同事業実現のため、やむを得ず各船舶(本件各船舶)を譲渡対価の額(本件各譲渡価額)で関連会社に譲渡したものであり、関連会社間の利益移転を目的としたものではなく、また、本件各船舶を譲渡せず、請求人が直接傭船しても本件各譲渡価額を上回る利益を得ることはできないのであるから、本件各船舶を本件各譲渡価額で譲渡したことには通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在し、本件各譲渡価額と適正な価額との差額は法人税法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する寄附金に該当しない旨主張する。しかしながら、当該譲渡は、当該差額分低廉な価額で譲渡したものといえ、他に当該差額が何らかの対価であったと認めるに足る証拠はなく、通常の経済取引として是認することができる合理的理由の存在を認めることはできず、寄附金に該当すると認められるところ、請求人の主張は、関連会社グループ内の事情及び関連会社グループ内の当事者間のみにおいて享受できる利益を前提とした価格決定の理由をいうものにすぎず、当該差額が寄附金であるとの認定を左右しない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-17)

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支部名
熊本
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁の行った、請求人が譲渡した各船舶(本件各船舶)の鑑定評価額の算定は、採用した売買事例の比準価格について譲渡資産と同一の尺度で比較・検証されていないほか、本件各船舶の個別的要因が評価額に反映されておらず、また、費用性、市場性及び収益性の三つを考慮した複数の評価方法による検証が十分になされていないなど、本件各船舶の適正な価額として合理性を認めることはできない。これに対し、請求人の鑑定評価額の算定は、本件各船舶の減価の度合など個別的要因に係る資料を収集して評価時点の現況を考慮した上で、上記の三点に対応するコストアプローチ(原価法)、マーケットアプローチ(取引事例比較法)及びインカムアプローチ(収益還元法)の三手法により求めたそれぞれの評価額を比較検討し、当該三手法の中から最も相対的規範性が高いとするコストアプローチ(原価法)による評価額を採用したものであり、合理的かつ適切な方法により評価されたものといえることから、請求人の鑑定評価額をもって本件各船舶の適正な価額と認めることが相当である。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-17)

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支部名
熊本
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成28年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税基本通達9−1−19《減価償却資産の時価》(本件通達)による評価方法は、請求人が譲渡した各船舶(本件各船舶)の譲渡価額が低額か否かを判断する場合の適正な価額を算定する場合においても当然に妥当する旨主張する。しかしながら、本件通達は、資産について法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項及び同条第4項に規定する評価損を計上するに当たって、当該資産が、例えば、生産工程において使用される機械設備のように、そもそも市場での流通が予定されておらず、市場における客観的な価格が形成されていない資産である場合に、実務上の便宜に資するため、当該資産の価額の算定において、その評価方法を認める旨を示したものであり、評価損の計上事由が生じておらず、市場における売買価格が当事者双方によって検証され、本件各船舶の類似船舶について客観的な価額が形成されていると認められる本件において、本件通達の評価方法によることは相当でない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-17)

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支部名
東京
裁決番号
平270097
裁決年月日
平成28年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者が理事長を務める学校法人に対し上場株式を譲渡し、その譲渡対価の額(本件譲渡対価の額)を市場価格のおおむね95%相当額としたことについて、相対で上場株式を譲渡する場合の価額は、当事者の思わくや事情により定まるもので市場の終値にはならず、本件譲渡対価の額は請求人及び譲渡先の当該学校法人の思わくや事情を踏まえ決定したものであること、法人税基本通達2−3−7《通常要する価額に比して有利な金額》の注書1は株式の価額と払込金額等の差額が当該株式の価額のおおむね10%相当額以上であるかどうかで判定する旨定めていることなどを理由に、本件譲渡対価の額は適正な価額であり、請求人に寄附金の額は生じない旨主張する。しかしながら、上場株式の譲渡については、特段の事情がない限り、取引日の金融商品取引所の終値を基礎として算出した価額をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、請求人の主張する思わくや事情等は、いずれも本件譲渡対価の額を適正な価額とみるべき特段の事情とは認められない。また、本件譲渡対価の額と適正な価額との差額について、通常の経済取引として是認することができる合理的な理由が存在するとは認められないから、請求人に、当該差額に相当する寄附金の額が生ずることとなる。(平28. 2.17 東裁(法)平27-97)

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支部名
東京
裁決番号
平250087
裁決年月日
平成26年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、金融商品取引所に上場されている株式(上場株式)を関連会社に譲渡する際の譲渡対価の額(本件各譲渡対価の額)を市場価額よりも低い価額としたことについて、金融商品取引所を経由せずに相対で取引されるような場合にはお互いの思惑や今後の予見的思慮等が働き売買価額が決定されること、各売買契約日直近の金融商品取引所における株価の安値と比較しても、特に異常な取引価額とは認められないこと、加えて、法人税基本通達2−3−7注書の1で「社会通念上相当と認められる価額を下回るかどうかは、当該株式の価額と払込金額等の差額が当該株式の価額のおおむね10パーセント相当額以上であるかどうかにより判定する」ことが処理として許容されており、本件各譲渡対価の額は、社会通念上妥当と認められる価額であることから、請求人に寄附金の額は発生しない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、金融商品取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、本件各譲渡対価の額は、各売買契約締結日等における金融商品取引所の終値で計算した額(本件各譲渡時市場価額)の約9割相当額となっており、その理由について、請求人から具体的かつ合理的な説明はなく、当審判所の調査の結果によっても特段の事情があったと認めることはできない。また、法人税基本通達2−3−7は新たな株式等の発行が有利発行であるかの判定に当たって、その払込金額等の決定方法等の実態をも考慮して定められたものであり、本件の場合とは事情が異なるから、これをもって本件各譲渡対価の額が適正な価額であるということはできない。以上によれば、本件各譲渡時市場価額をもって適正な価額と認めるのが相当であり、請求人は、合理的な理由もなく当該適正な価額よりも低い対価をもって株式を譲渡し、本件各譲渡時市場価額と本件譲渡対価の額との差額(譲渡差額)に相当する額を関係会社に供与したというべきである。(平26. 2.13 東裁(法)平25-87)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240052
裁決年月日
平成25年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係会社に譲渡した土地建物(本件土地建物)の土地(本件土地)には土壌汚染があるから、その譲渡対価の額を、本件土地の積算価格から土壌汚染対策費を控除して算定することには合理性があり、低廉譲渡による経済的利益の供与はないので、寄附金とすべき額はない旨主張する。しかしながら、土壌汚染が存在しないとした場合の本件土地建物の時価は、当審判所が依頼した不動産鑑定士による不動産鑑定評価書(審判所鑑定評価書)の鑑定評価額が、請求人が2年前に本件土地建物を購入した際の購入金額に近く、その内容に不合理な点も認められないことからすれば、審判所鑑定評価書の鑑定評価額を、土壌汚染が存在しないとした場合の本件土地建物の時価と認めるのが相当であり、次に、土壌汚染対策費用については、請求人が行った本件土地に係る土壌汚染調査は土壌汚染対策法に規定する詳細な調査ではなく、本件土地が汚染の拡散防止対策が必要であるかどうかが明らかでない上、請求人の主張する土壌汚染対策費用の見積額は、本件土地の汚染の拡散防止を目的とした工事費用として算定したものとは認められないのみならず、そもそも本件土地には既にアスファルト舗装等が施されており、必ずしも新たに汚染の拡散防止等の措置を講ずる必要があるとはいえず、現に、その後も何らの土壌汚染対策も施されておらず、その結果、何らかの問題が生じたとも認められないことなどを考慮すると、土壌汚染対策費用を控除する必要はないというのが相当である。そうすると、請求人は、本件土地建物の時価と譲渡価額との差額分を下回る金額で譲渡したというべきであり、当該差額に相当する金額を実質的に贈与等したというべきであるから、当該差額に相当する金額は寄附金の額に該当する。(平25. 5.28 関裁(法)平24-52)

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支部名
東京
裁決番号
平240177
裁決年月日
平成25年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、名義書換料等の諸費用が発生しない有価証券の相対取引においては、市場価格から1割程度減額した価格を取引価格とすることは、税法上認められるべきであり、また、いわゆる有利発行や相対取引で行われる株式公開買付けの場合に鑑みれば、市場価格に比して1割程度低い価格での売買は税法上妥当なものであるから、被合併法人であるa社が株式を譲渡したことについて寄附金の額は発生しない旨主張する。しかしながら、本件における譲渡株式は上場株式であるから、特段の事情がない限り、譲渡時の市場価格をもって当該譲渡株式の適正な価額と認めるのが相当である。また、株式の売買委託手数料が、通常、売買価額の1%程度にも満たない金額であることからすると、市場価格の1割相当額を減額して譲渡すべき理由はなく特段の事情があるとはいえず、また、当該譲渡株式は、関係会社との間の相対取引によって譲渡されたものであって、いわゆる有利発行や株式公開買付けの場合とは事情が異なるのであり、これらの場合において市場価格より1割程度低い価額での売買が税法上認められているとしても、このことをもって、当該譲渡株式の譲渡価額が適正な価額であるということはできない。したがって、a社は、当該譲渡株式の市場価額と譲渡価額との差額に相当する額を関係会社に供与したというべきであるから、当該差額に相当する額が寄附金の額となる。(平25. 3.19 東裁(法)平24-177)

支部名
東京
裁決番号
平240035
裁決年月日
平成24年8月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、関連法人に譲渡した建物等(本件建物等)の価額は、当該建物等を再建築した場合の価額(本件再建築見積価額)等に基づいて請求人が算出した価額によるべきであるから、当該譲渡は低額譲渡に該当しない旨主張する。しかしながら、建物等の適正な価額を求めるための合理的かつ適切な評価方法としては、一般に、①建物等の再調達原価を基礎とした原価法、②取引実例を基礎とした取引事例比較法、③賃料等の建物等が将来生み出すであろう収益を基礎とした収益還元法があるところ、請求人が①方法で算出するために用いた本件再建築見積価額は適正さを欠くものであると認められ、また、②の方法では、そもそも建物等が単独で売買される事例が少なく、本件においても適正な売買実例の把握はできないと認められ、さらに、③の方法についても、本件建物等の実際賃料によって算出される収益価格に大きな差異が生じていることから、いずれの方法によっても本件建物等の適正な価額を算定することはできない。ところで、地方税法第341条《固定資産税に関する用語の意義》は、固定資産税における価格とは適正な時価をいう旨規定しており、この適切な時価とは、正常な条件の下に成立する取引価額、すなわち、客観的な交換価値をいうものと解されるところ、本件建物等のように本件再建築見積価額等に基づき適正な価額が算出できない場合には、固定資産税評価額をもって適正な価額とすることにも合理性があると認められ、これにより算出した価額は、請求人が算出した価額を上回ることになるから、本件建物等の譲渡は低額譲渡に該当する。(平24. 8.16 東裁(法)平24-35)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230086
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、上場株式を関連会社に市場価格の9割相当額で譲渡したことについて、請求人の売り急ぎの事情に加え、買手側の希望価額を考慮するなどの事情により合意に至った取引であり、それ以外に特別な意図はないから税務上是認されるべき取引価額であり、譲渡時市場価格と譲渡価額との差額は経済的な利益の無償供与に当たらない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、上場された証券取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、 請求人が市場価格の9割相当額で譲渡したことについて合理的な説明がなく、その譲渡価額を適正価額とみるべき特段の事情があるとはいえないから、当該市場価格と譲渡価額の差額は寄附金の額に当たる。(平24. 6.19 関裁(法)平23-86)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230088
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 請求人は、上場株式を関連会社に市場価格の9割相当額で譲渡したことについて、相対取引の慣行として不当・不合理なことはなく、譲渡差額は寄附金の額に当たらない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、上場された証券取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、 請求人が市場価格の9割相当額で譲渡したことについて合理的な説明がなく、その譲渡価額を適正価額とみるべき特段の事情があるとはいえないから、市場価格と譲渡価額の差額は寄附金の額に当たる。(平24. 6.19 関裁(法・諸)平23-88)

支部名
大阪
裁決番号
平220015
裁決年月日
平成22年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係法人に譲渡した上場有価証券等以外の株式(以下「本件株式」という。)の価額は、関係法人の他には買い手は見つからず、本件株式の取引当時、多額な資金を必要とし、本件株式を売り急いでいた請求人にとって取引価額は譲歩できるぎりぎりの価額であり、関係法人から一方的に押し付けられたものではなく、熟慮し必要な検討もした後の適正な価額である旨主張する。しかしながら、本件株式の取引価額は株式発行法人の純資産価額を考慮することなく、本件株式の取得価額から、請求人が本件株式の保有期間中に受け取った配当金を差し引くことにより算出されたものであり、請求人に売り急ぎの状況は認められず、また、本件株式の取引において関係法人の代表取締役でもある請求人の取締役の影響を受けたことは疑いえないことから、取引価額の算定に合理性が認められず、本件取引は純資産価額により算定された価額を下回る低廉譲渡に当たることとなる。そうすると本件株式の時価算定は、法人税基本通達2−3−4に基づき、同通達9−1−13及び9−1−14を準用することにより、純資産価額等を参酌し、財産評価基本通達178から189−7までの例によることとなり、同算定額と取引価額との差額は寄附金と認めることが相当である。(平22. 9. 1 大裁(法)平22-15)

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支部名
札幌
裁決番号
平190005
裁決年月日
平成20年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、リース先各社に対するリース料を減額したことには相当の理由があるので、当初のリース料と減額したリース料との差額を寄附金の額に含めたことは誤りである旨主張する。しかしながら、請求人がリース料を減額したことに合理的な理由は認められず、当初のリース料を不相当とする理由も認められないことから、当初のリース料と減額したリース料との差額は、請求人からリース先各社に対する「無償による資産の譲渡等」に該当し、益金の額に算入される。また、リース先各社に対する経済的利益の供与に当たるから、寄附金として取り扱うのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20. 1. 7 札裁(法・諸)平19-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180063
裁決年月日
平成19年3月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、請求人が国外関連者に低額譲渡した機械等(以下「本件譲渡資産」という。)に係る譲渡損失及び譲渡費用は、国外関連者に対する寄附金に該当し、損金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件譲渡資産の譲渡は、対価性を有することが明らかであり、贈与の意図をもって行われた無償の取引ではないから、租税特別措置法第66条の4第3項を適用した原処分には法令の適用誤りがある。(平19. 3.30 関裁(法・諸)平18-63)

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支部名
大阪
裁決番号
平180068ほか 2件
裁決年月日
平成19年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 破産会社の破産管財人である請求人は、破産会社のした数件の土地等の売買に係る価額は、譲渡時点におけるA鑑定による評価額等によるべき旨主張し、原処分庁は、当該価額は、譲渡時点における相続税評価通達に基づく路線価方式により算出された価額等である旨主張する。 ところで、法人税法第22条第2項の規定の趣旨からすれば、資産の低額譲渡が行われた場合には、譲渡時における当該資産の適正な価額をもって同項にいう資産の譲渡に係る収益の額に当たると解するのが相当であり、ここでいう適正な価額とは客観的な交換価値をいい、当該不動産について事実的支配が移転した時点における当該土地及び建物の現況を考慮し、合理的かつ適切な評価方法によって評価すべきものであると解されるところ、法人税法には、法人が所有する不動産を譲渡した場合等における当該不動産の客観的な交換価値を評価する方法に関する具体的な定めはないことから、当該不動産の客観的な交換価値は、上記時点における当該土地及び建物の現況を考慮し、合理的かつ適切な評価方法によって評価すべきものである。そして、一般的には、土地の客観的な交換価値の評価方法は、公示価格に基づいて算出する方法が、また、建物、特に中古建物の客観的な交換価値の評価方法は、再建築価額に基づいて算出する方法が、それぞれ合理的かつ適切と認められるが、不動産が個別性を有することにかんがみ、当該不動産に係る不動産鑑定について、その内容等に対して合理性の検討がされた結果、その合理性が高いと判断できるもの、あるいは複数の異なる不動産鑑定が存在し、それらの比較検討により、その内容等の合理性が高いと判断できるものにあっては、当該鑑定の評価額をもって、客観的な交換価値とすることも、法人税法の規定から導かれる合理的かつ適切な評価方法として、許容することができるものと解される。 そして、本件においては、各土地等の売買時点における客観的な交換価値の評価額に関し、1件の売買に関しては、不動産鑑定基準に基づいてされた2つの鑑定が存在する。そして、A鑑定は、その内容が合理的であり、かつ、他のB鑑定との比較においても合理性が高いと認められるから、A鑑定による鑑定の評価額をもって、当該土地等の客観的な交換価値と認めるのが相当であり、他の売買に係る土地等については、土地に関しては公示価格に基づいて算出した額、また、建物に関しては再建築価額に基づいて算出した額をもって客観的な交換価値と認めるのが相当である。 なお、路線価は相続税の課税のために定められ、評価の安全性の観点から公示価格の80%程度となっていることに照らせば、原処分庁が主張する路線価そのものの価格をもって評価する方式により算出した価額を、譲渡等における土地の客観的な交換価値として採用することはできない。また、建物についても、中古建物を評価する場合は、建物取得時点の価額に基づいてその価額を算出するよりも、譲渡時等における再建築価額等に基づいて算出する方が、譲渡時等における客観的な交換価値として、より合理性があると認められるから、原処分庁が主張する当初取得価額から譲渡時までの減価償却費相当額を控除したものをもって、譲渡時等における建物の客観的な交換価値として採用することはできない。(平19. 3.30 大裁(法・諸)平18-68)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180042
裁決年月日
平成19年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、乙に対する貸付金その他の金銭債権(以下「本件金銭債権」という。)が不良債権であり、また、ほかに買受人もなかったところ、当時乙の財務・経理を担当していた使用人丙を代表者とする甲からの簿価の約5%の金額(以下「本件譲渡価額」という。)で買い取るとの申し出に応じて譲渡したものであるから、適切な譲渡価額である旨主張する。しかしながら、乙が債務超過の状況にあるなどの特段の事情はなく、乙が本件金銭債権の一部ではあるが請求人に返済を行っていた事実からみて、本件金銭債権の時価は本件金銭債権の簿価と認められる。また、本件譲渡価額で譲渡したことに合理的な理由があるとは認められない。したがって、本件金銭債権の簿価と本件譲渡価額の差額を甲に対する寄附金とした原処分に違法はない。(平19. 1.23 関裁(法)平18-42)

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支部名
東京
裁決番号
平150230
裁決年月日
平成16年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ゴルフ会員権の売却先は会員権業者である旨主張する。しかしながら、①請求人の売価額とグループ法人の買価額が同額であること、②売買の取引日は、売り買いとも同日であること、③請求人は、含み損の処理を目的とした関係会社間取引であると自認していることから勘案すれば、形式的には会員権業者を介在させているが、実質的には関係会社間における相対売買と認められる。当審判所において売買日前1か月の売買価格を調査したところ、原処分庁が時価として採用した金額での取引実例が認められたことから、原処分庁が時価として使用した金額は相当である。したがって、時価相当額と売買価格との差額は、請求人がグループ法人に経済的な利益を与えたことになるから、同差額は寄附金と認められる。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-230)

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支部名
広島
裁決番号
平120007
裁決年月日
平成12年7月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

法法第37条第7項の規定の趣旨は、法人がその資産を低額譲渡することは資産の贈与をすることと実質的に同じであることに着目し、低額譲渡の形式で租税回避の企図することの弊害を防ぎ公平な課税を期するためのものである。この場合、「実質的に贈与をしたと認められる」ためには、当該取引に伴う経済的な効果が贈与と同視し得るものであれば足り、譲渡者が贈与意思を有していたことは必要としないと解するのが相当である。一般に、同一資産を譲渡する場合、取引条件が同一であれば同一の取引価額(時価)が形成されるというべきであり、電気の供給取引においても同様であるが、取引価額に格差が設けられているとしても、他にはない特に不利な条件が課されているため、通常成立するであろうと認められる合理的な価額の範囲内に料金が設定されている場合には、時価より低廉な価額で取引がなされたという事実は認められないというべきである。本件の場合、一部の子会社に他の子会社より低額で電気の供給が行われている実態についてみると、請求人と子会社甲との間では、特約として、需給ひっ迫時における電気供給の遮断が取引条件として合意されているが、子会社乙との間では、電気料金に影響を与えるほどの取引条件の差異は認められず、他の関係会社よりも低額で電気を供給することに合理的な理由はなく、時価との差額を寄付金の額と認定することは相当であるが、原処分庁が認定した譲渡価額は合理的な価額と認められず、審判所が認定した価額により、更正処分の一部を取り消すのが相当である。(平12.7.7広裁(法)平12−7)

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支部名
東京
裁決番号
平100095
裁決年月日
平成11年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300712040
争点
7損金の額の範囲及び計算/12寄附金/4低額譲渡
事例集登載頁
裁決事例集 №57・342ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、法基通9−1−15を援用し、評価通達の例により計算した価額を通常取引価額とし、その価額と実際売買価額との差額を寄付金と認定し本件更正処分をしたことについて、本件株式の通常取引価額を単純に純資産価額方式により算定することは、実態認識を誤るものであり、法人税基本通達の本旨にもとり極めて不合理であるから、本件株式の通常取引価額については、将来の配当期待権の価額を資本還元した価額に重点を置き、市場流通性を考慮した純資産価額方式との併用により算定すべきであると主張する。しかしながら、請求人の主張する算定方法には合理性が認められず、また、取引相場のない株式の価額を定める評価通達は、当該株式の価額を合理的、かつ、その実態に即して評価し得るものと認められ、実務上定着しているもので一般的に妥当性と合理性を有するものであるから、本件更正処分は適法である。(平11. 2. 8東裁(法)平10-95)裁決事例集 №57・342ページ

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