裁決要旨 1益金の額の範囲
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060045
- 裁決年月日
- 令和7年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の依頼した、請求人が譲渡した区分所有建物(本件建物)及び本件建物に係る土地賃貸借契約に基づく借地権(本件借地権)の鑑定評価書(原処分庁鑑定)は不合理なものでこれに基づく本件建物及び本件借地権の適正な価額とはいえず、請求人の依頼した鑑定評価書(請求人鑑定)は合理的なもので、これに基づく評価額が本件建物及び本件借地権の適正な価額である旨主張する。しかしながら、原処分庁鑑定は不動産鑑定評価基準にのっとって本件建物及び本件借地権を評価したものであり、資料の収集、評価の方法その他において不動産鑑定の手法を逸脱するような不合理な点はうかがわれず、請求人鑑定は、本件借地権を評価の対象としていないこと、本件建物を積算法のみで評価しており収益価格の検討をしていないことから、原処分庁鑑定による本件建物及び本件借地権の価額が通常の取引価額と認められる。(令7. 4. 2 名裁(法)令6-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010023
- 裁決年月日
- 令和元年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げには中古自動車の輸出先である外国法人(本件輸出先法人)からの預り金、具体的には、中古自動車の買付けに係る本件輸出法人に帰属すべき消費税等相当額が含まれている旨主張する。しかしながら、請求人は、本件輸出先法人からの送金額全額を売上勘定に計上し確定申告書を提出したのであるから、当該確定申告書に記載された金額が真実に反するものである旨主張する場合は、請求人が真実に反することを立証する必要があるところ、請求人が提出した証拠書類は、請求人の売上げに本件輸出先法人からの預り金が含まれているとする請求人の主張を認めるに足りる証拠とはいえず、本件輸出先法人との間の契約書その他の証書も存在せず、また、請求人が主張する口頭契約の詳細も不明であることから、請求人の売上げに本件輸出先法人からの預り金としての消費税等相当額が含まれていると認めることはできない。(令元.10. 8 大裁(法)令元-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、資産を時価よりも低い価額で取得する資産の低額譲受けは、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する「無償による資産の譲受け」や「その他の取引」にも該当しないことから、本件譲受出資持分の譲受けにおいて同項の適用はない旨主張する。しかしながら、資産の低額譲受けの場合においても、時価とその対価の額との差額部分については、経済的価値の流入があるのであり、「無償による資産の譲受け」と同様に取り扱い、当該差額部分は、収益の額として当該事業年度の益金の額に算入すべきものであり、その資産の取得価額の一部を構成すると解するのが相当であるから、本件譲受出資持分の譲受けにおける対価の額が当該譲受け時の適正な価額(時価)より低い場合は、その差額は収益(受贈益)の額として本件事業年度の益金の額に算入すべきこととなる。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220074
- 裁決年月日
- 平成22年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件事業年度に受領した本件委託料金の約77%が前受金である旨主張する。しかしながら、本件委託料金には、請求人が受領すべき独占保証契約金と請求人の代表者個人が受領すべき調査指導の対価の両方が含まれていると認められ、独占保証契約金については、将来の一定時期に返還することを義務付けられているわけではなく、契約に定める不履行が生じた場合であっても返還しない旨定められていることから、本件委託料金のうち独占保証契約金に相当する金額は、その受領した日の属する本件事業年度において益金の額に算入するのが相当である。そして、本件事業年度において、益金の額に算入すべき独占保証契約金の額は、本件委託料金に含まれている独占保証契約金と請求人の代表者個人が受領すべき金額が明確にされていないことから、それぞれの受領すべき金額の総額であん分して算定するのが合理的である。(平22.10. 4 東裁(法)平22-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 銀行業を営む法人である請求人は、①請求人が営業譲渡を受けて承継した貸出債権の債権金額と取得価額との差額に相当する金額(取得差額)は、信用リスクとその他調整額とで構成されており、金利調整差額はまったく含まれていないから、取得価額を上回る回収が実現した時点まで収益(償却益)を計上する必要はなく、②原処分庁が所得金額に加算した貸倒引当金の繰入限度超過額について、その更正の理由付記に不備があるとともに、貸倒引当金の当期繰入額の計算に事実誤認があるから、本件更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、①銀行業を営む法人においては、取得差額に信用リスク及び金利調整差額以外のその他の調整額が含まれていた場合、当該調整額は、金利調整差額と同様に、本来期間損益として認識すべきものであり、未経過の貸付期間を償却期間として、償却原価法により益金の額に算入すべきである。また、②貸倒引当金の繰入限度超過額に関する更正の理由付記に不備はなく、請求人は、貸倒引当金の繰入額を信用リスク相当額と認識して取得差額に係る償却益及び回収益と相殺をしているが、当該信用リスク相当額は損金算入の根拠を欠く金額であり、請求人が信用リスク相当額と認識し、貸倒引当金の繰入額として損金の額に算入した金額は過大と認められるから、当該金額を否認すべきである。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 6 東裁(法)平19-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180022
- 裁決年月日
- 平成19年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、下水道負担金相当額を不動産業者から受領したのは、同者に支払った手数料の減額として受領したものであり、雑収入には該当しない旨主張する。 しかしながら、本件下水道負担金相当額は、①本来請求人が負担すべき下水道負担金について、当該不動産業者が請求人に下水道負担金の支払は必要ないと誤って伝えていたいきさつから、両者の話し合いで当該不動産業者が負担をすることで決着し支払われたものであり、②請求人は、下水道負担金を支払う際の会計処理を仮払金の支出、下水道負担金相当額を受入れる際の会計処理を仮払金の戻りとしており、請求人が主張するような手数料の減額としての会計処理はされておらず、③当該不動産業者においても本件下水道負担金相当額を手数料の減額としてではなく、雑損失として会計処理されていることから、手数料の減額として支払われたものとは認められない。 したがって、原処分庁が本件負担金相当額を請求人の雑収入として益金の額に算入したことは相当である。(平19. 6.27 福裁(法)平18-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180268
- 裁決年月日
- 平成19年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上に係る収益計上時期は相手方に請求書が到達したときであるから、原処分庁が認定した収益の額には誤りがある旨主張する。 しかしながら、法人税法第22条第2項は、各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入すべき金額は、別段の定めのあるものを除き、資産の販売等に係る当該事業年度の収益の額とする旨規定し、同条第4項は、当該収益の額について、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する旨規定しているところ、企業会計上は、発生主義によって損益を認識すべきものとされており(企業会計原則第2損益計算書原則1A)、請負代金債権については、その支払時期が到来して初めて現実に収入し得るのであるから、この時に収益の額が発生するとして、益金の額に算入することが一般に公正妥当な会計処理であると解される。 そして、物の引渡しを要しない請負代金の支払時期は、民法第633条により、仕事の終了の時に到来したといえるから、物の引渡しを要しない請負においては、仕事を完成させた時に請負代金債権が発生(支払時期が到来)し、その収益の額は、当該日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであると解される。 そうすると、本件事業年度の収益の額に加算すべき金額及び減算すべき金額が認められ、これらの金額を加減算すると、本件事業年度の法人税に係る所得金額は更正処分に係る所得金額を上回るから、更正処分は適法である。(平19. 6.13 東裁(法・諸)平18-268)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、P共同企業体から解決金名義で支払われた金員は、先にQ社と請求人ら6名との間で合意した漁業補償金の一部であり、Q社の都合によりP共同企業体から支払われたにすぎず、これを6名で分割しているから、請求人に帰属するのは、その6分の1であると主張する。また、漁業補償金に係る工事の工期が平成9年4月1日から平成11年3月31日までであり、請求人の預金口座に振り込まれたのは同月12日であるから、請求人の平成11年12月期の益金の額に算入すべき旨主張する。 しかしながら、漁業補償金と解決金名義の金員とでは、その支払に係る覚書を交わした当事者やその記載内容が異なり、上記金員に係る覚書の記載内容は、漁業補償金の上乗せを求められた場合のトラブル防止のための解決金の類のものである旨のQ社担当者の答述とも符合することから、上記金員は、P共同企業体と請求人との契約に基づき支払われた請求人単独に帰属すべき解決金と認められる。 また、当該解決金については、請求人は、その受領に関し、役務の提供や資産の引渡しなど何らかの積極的義務を負わず、ただ工事に支障を及ぼすような行為を自ら、あるいは自らの関係者にさせないという不作為義務を負うにすぎないから、請求人のP共同企業体に対する解決金請求権は、自らこれを放棄するような特段の行為さえしなければ、契約日において確定的に取得したものといえる。そうすると、同請求権は、平成10年11月19日に覚書が交わされ、解決金を支払う旨の契約が成立したことによって確定したものと認めるのが相当であるから、平成10年12月期の益金の額に算入すべきこととなる。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180106
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する宿泊施設の特定の客室について、A前役員が役員を辞任した翌日から約3か月間は新任の役員との引継ぎのために使用したものであり、また、引継ぎを終えた後にA前役員が同室の宿泊予約をして使用した日の室料(割引料金)についてはこれを受領し、同人が当該予約により使用した日以外はホテルの担当者が無断で同室を確保していたのであるから、請求人は、A前役員が当該予約をして使用した日以外の日に係る室料を収受する必要はない旨主張する。しかしながら、請求人は、宿泊施設の特定の客室を一般客に販売しない客室すなわちA前役員専用の部屋として取り扱い、A前役員はこれを自由に使用していたのであり、また、同人はこれを自由に使用できる地位を与えられていたと認められる。そうすると、請求人は、A前役員に対して、宿泊施設の特定の客室を低廉又は無償で使用させていたのであるから、これを使用させたことによる室料を収受すべきであると認められるので、当該室料に相当する金額は、法人税法第22条第2項の規定により、益金の額に算入すべきである。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180044
- 裁決年月日
- 平成18年9月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・325ページ
要旨
○ 原処分庁は、審査請求人が譲渡人との間で行った譲渡人保有株式の売買契約(以下、当該株式を「本件株式」といい、当該売買契約を「本件売買契約」という。)に基づき本件株式の売買代金の返還として譲渡人から受領した金員(以下「本件金員」という。)は、本件売買契約の締結時点ではその発生が不確実であった事象に基因して本件株式の価値が減少したことにより生じた損失に対する一種の補てんであるとして、本件金員を益金の額に算入する更正処分をした。しかしながら、本件売買契約については、本件株式の売買時点において、本件株式の発行会社の予想利益及び既存債権のデフォルト見込額につき当事者間で合意をすることができなかったことから、本件株式の発行会社が所定の予想利益を達成し、かつ、既存債権が約定どおりに回収されることを前提条件として売買価額を設定し、当該前提条件の一方又は双方が満たされなかった場合には当該売買代金を減額する条件が付されたことが認められる。そして、そのような条件を付すことは、それが違法行為等となる場合を除き、当事者間で自由に決定されるものである。また、本件金員は、本件売買契約に基づいて算出された本件株式の売買代金の返還額であると認められる。したがって、本件金員は「損失に対する一種の補てん」であるとする原処分庁の主張は認められないから、原処分の全部を取り消すことが相当である。(平18. 9. 8 東裁(法)平18-44)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180001
- 裁決年月日
- 平成18年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下「補助金適正化法」という。)に規定する補助金等ではないが、同法にいう補助金等のみが法人税基本通達15-2-12(以下「本件通達」という。)の適用対象ではなく、本件金員は実質で判断すると本件通達で定める補助金等に該当することから、収益事業に係る益金の額に算入されず、仮に本件通達の補助金等に該当しないとしても、本件金員は本件製造施設の取得のために交付を受けたものであるから、法人税法第7条の収益事業以外の所得に該当する旨主張する。しかしながら、国が国以外のものに交付する補助金等は、すべて補助金適正化法の規定が適用されることから、補助金適正化法に規定する補助金等でなくても本件金員は実質で判断すると国からの補助金等に該当する旨の請求人の主張には理由がなく、また、本件金員を含む本件契約金額は、請求人と国との本件製品の納入に関する契約に基づく本件製品の納入の対価であると認められることから、請求人の主張には理由がない。したがって、本件金員は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する資産の譲渡に係る収益の額であるから、請求人の収益事業に係る益金の額に算入すべきである。(平18. 9. 4 熊裁(法・諸)平18-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150055
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・433ページ
要旨
○ 請求人の香港子会社に対する持株割合の減少及び請求人が所有する香港子会社の株式の資産価値の減少は、請求人ら及び請求人らの役員が合意して、著しく有利な発行価格(額面)で第三者割当増資をした結果にほかならず、請求人は、何ら対価を得ることなく、香港子会社の資産に対する株主としての持分を喪失し、当該増資割当先である英領ヴァージン諸島にある国際事業会社がこれを取得した事実は、それが両社の合意に基づくと認められる以上、法人税法第22条第2項に規定する無償による「資産の譲渡」又は「その他の取引」に当たると認められる。すなわち、法人税法第22条第2項に規定する取引とは、関係者間の意思の合致に基づいて生じた法的及び経済的な結果を把握する概念として用いられていると解するのが相当であり、本件のような両社間の合意に基づいて実現された香港子会社に対する持分の移転をも包含すると認められる。(平16.3.30広裁(法)平15-55)
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