裁決要旨 1交際費課税の意義等
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和7年2月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、契約時の合意に反し行われた期日前返済又は借入利率の変更(期日前返済等)の違約行為に伴う違約金を請求人が借主に対して免除する場合の免除額については、①租税特別措置法(措置法)第61条の4《交際費等の損金不算入》第4項に規定する交際費等は費用であることが前提であり、当該免除額は性質上損失に当たるので交際費等に該当する余地はない旨、②当該違約金の免除は事務的な行為であるから、支出の目的の要件である親睦の度が密になる要素はなく、権利関係の処理であって物理的な行為ではないため行為の形態の要件も満たさないので交際費等に該当しない旨主張する。しかしながら、措置法第61条の4第4項に規定する交際費等に該当するか否かは、①支出の相手方、②支出の目的及び③行為の形態の三要件を満たすか否かにより判断されるところ、当該違約金の免除額のうち益金の額に算入されることとなるものについては、①免除された者は事業に関係ある者等に該当し、②良好な関係の構築と今後の継続的な取引の維持のために免除したことは、親睦の度を密にして事業の円滑な遂行を図るために行ったものであり、また、③借主が負担すべき違約金を請求人が免除するという経済的利益の供与であり、当該利益の供与は免除した違約金相当額の金銭の贈答に類する行為であると認められ、上記三要件を満たすことから、交際費等に該当する。(令7. 2. 6 熊裁(法)令6-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和5年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の売上先(本件売上先)の所長(本件所長)の指示に従って本件売上先から受領した架空売上分や水増し請求分に係る金銭(本件金銭)を交付しただけであり本件金銭は請求人でなく本件所長に帰属するものであるから、本件金銭の交付は金銭の贈与に当たらないから交際費等に該当せず、また、原処分庁はその交付が費用性の支出に該当する根拠を示さず、さらに当該金銭の額は請求人の本件売上先に対する売上金額等と比較すると経済的な合理性を欠くものであるから原処分庁の事実認定に誤りがある旨主張する。しかしながら、①本件所長は請求人の事業に関係する者であると認められ、②請求人は本件売上先から仕事を受注できることが利益になると考えていたことから、請求人には、本件所長との間の親睦の度を密にして事業の円滑な遂行を図る目的があったと認められ、③本件所長から要求された金銭をそのまま支出するものであったことから、金銭の贈答であったと認められるため、本件所長に対して支出した金銭は交際費等に該当する。(令5.10.10 関裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220197
- 裁決年月日
- 平成23年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら運営する水族館等(本件施設)の無償施設利用券(本件利用券)を報道関係者等へ交付したのは、販売促進及び広告宣伝を意図したもので、接待、供応を目的に実施したものではない旨主張する。しかしながら、①本件利用券による入場者に対しても有償で入場した者と同等の役務が提供されること、②本件利用券と同等の役務の提供が受けられるワンデーパスの販売価額が4,900円であること、③報道関係者等のみならずその家族も招待していること、④本件利用券とともに1人当たり2,000円の食事券も交付していること等を併せ考えると、請求人は、請求人の遂行する事業に関係のあるこれらの特定の者との親睦を密にして、その歓心を買って関係を良好なものとし、請求人の事業の円滑な遂行を図る目的で、本件利用券により本件施設を無償で利用させたと認められる。そして、本件利用券が現に使用されたときに、請求人が支出した費用のうちこれらの者に係る(対応する)費用が接待、供応のために支出されたとみるべきであるから、当該費用については、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第3項に規定する交際費等に該当すると判断するのが相当である。(平23. 4.25 東裁(法)平22-197)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220044
- 裁決年月日
- 平成23年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の株主優待制度に基づき株主に送付した優待品(本件株主優待品)の送付に係る送料(本件送料)について、①本件株主優待品は、請求人が開発し、取引先に提供した包装資材を基に製品化された商品であり、請求人がかかわって製造された製品を株主に提供するという広告宣伝のための支出的要素を強く帯びているものであり、広告宣伝費として取り扱われるべきものであること、②交際費課税の対象とされるためには、接待を受けるなど、受益者が直接利益を受けるという客観的状況の存在が必要であるところ、本件送料は、本件株主優待品の購入費用等と異なり、株主が直接利益を受けるものではないなどとして、本件送料が交際費等に当たらない旨主張する。しかしながら、本件株主優待品の送付は、請求人の事業関係者である株主の歓心を買って関係を良好なものとし、将来にわたって株主であることを奨励するものということができるから、贈答の性質を有する行為であると認めるのが相当である。そして、本件送料は、その贈答のために支出された費用であり、その支出によって本件株主優待品の受領という利益を請求人の株主は受けるのであるから、本件株主優待品の購入費用等の支出と同様に、本件株主優待品を受け取る株主が本件送料の支出による便益を享受するといえ、本件送料の支出の相手方であるということができる。そうすると、本件送料は、支出の相手方、支出の目的及び支出に係る行為の形態に照らし、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第3項に規定する交際費等に該当すると認めることができる。(平23. 1.24 関裁(法)平22-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190037
- 裁決年月日
- 平成20年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 神社が運営する結婚式場の料理業務を受託している請求人は、神社の奉賛会に対する奉賛金の支出について、租税特別措置法第61条の4第3項に規定する交際費等に該当せず、法人税法第37条第7項に該当する寄附金である旨主張する。 しかしながら、本件支出は、①奉賛会は実質は神社と一体であり、実質の支出の相手方は得意先である神社であり、②神社の宮司の要請に即して高額な寄附に応じており、支出の目的が事業関係者との間の親睦の度を密にして取引関係の円滑な進行を図ることにあると認められ、③行為の態様が金銭の贈与(贈答)であるから、交際費等に該当するための三要件をすべて満たす。そうすると、法人税法第37条第7項は交際費等に該当するものを寄附金から除くと規定していることから、本件支出は交際費等として、所得の金額の計算上、損金の額に算入されない。(平20. 2.13 大裁(法)平19-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180174
- 裁決年月日
- 平成19年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交際費等については本来接待等を受けた側で収益として計上し課税対象とすべきであるが、それができない場合に支出側で代替課税するというのが交際費課税制度制定の趣旨であり、本件のように、支出側で、ディストリビューターを外交員として扱い、その報酬について源泉徴収し、受領側で収入として計上しているような場合に、支出側でこれを交際費等と認定して損金算入を認めないのは二重課税である旨主張する。しかしながら、交際費課税制度制定の趣旨は、交際費等が人間の種々の欲望を満たす支出であるため、これを経費として無制限に認めると、いたずらに冗費・濫費を増大させるおそれがあること、そして、そのことが企業資本蓄積を阻害し、公正な取引を阻害することにより、正常な価格形成に歪み等を生じさせる可能性を防止することなどである。そうすると、租税特別措置法に規定する交際費等に該当するか否かは、当該規定の要件に該当するか否かにより判断されるのであり、経理処理上どのような取扱いをすることとしていたかによって交際費等該当性が左右されるとは解されない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 2.13 東裁(法)平18-174)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140036
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が取引先役員等であるA及びBに対する交際費と認定した840万円につき、同金員は預り金の返金であり、取引先関係者に支払われたと認める証拠はないと主張する。しかしながら、請求人は、その一部の540万円について、取引先関係者Aとの間で、同人に同額を支払う旨の契約書を交わしていること、請求人の担当者は、当該取引の仲介業者から840万円がA及びBに渡ると聞かされた旨答述していること仲介業者はA及びBの目の前でその発言をしたということ、そして、本当は取引先関係者に渡っていないのではないかとの疑いをさしはさむべき事情も見当たらないから、840万円は取引先関係者に渡ったものと認められる。そして、本件送金は、当該取引が成立した見返りとして、A及びBに支払われた謝礼金というべきもので、まさに交際費の支出に該当するものと認められる。(平14.12.19.広裁(法)平14-36)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100081
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302001000
- 争点
- 20交際費等の特例/1交際費課税の意義等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、甲物件の取引に関して、請求人がAに仲介手数料名目で交付した本件20,000,000円は損金の額に算入すべきである旨主張し、原処分庁は、架空経費である旨主張する。しかしながら、この支出は具体的な行為の対価としてなされたものではなく、Aの協力により請求人の事業が成功したことに対する感謝とAとの今後の協力関係を円滑にするためになされたと認められること等からすると、この20,000,000円は、措法第62条にいう「交際費等」に該当する。(平11. 3.26名裁(法・諸)平10-81)
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