裁決要旨 1収益の益金算入基準
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和7年2月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、契約時の合意に反し行われた期日前返済又は借入利率の変更(期日前返済等)の違約行為に伴う違約金につき、請求人が、借主が期日前返済等を行う前にこれを免除した場合は、期日前返済等の時に発生した違約金を免除したにすぎないから、期日前返済等が行われたと同時に益金の額として収入すべき権利が確定していた旨主張する。しかしながら、期日前返済等が行われる前に、借主からの違約金の全部又は一部の免除の申出を請求人が承諾した場合は、これは当初合意の変更の申込みに対する承諾の意思表示と認められ、請求人と借主との間で違約金が発生しない、又は新たな違約金の額の合意が成立したとみるのが自然であるから、期日前返済等が行われた時において違約金が発生するような違約行為は存在せず、当該違約金の免除額に対する実現可能な権利自体が発生しないこととなる。したがって、期日前返済等が行われる前に当該違約金を免除した場合は、期日前返済等が行われた時に益金の額として収入すべき権利が確定していたと認めることはできない。(令7. 2. 6 熊裁(法)令6-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050011
- 裁決年月日
- 令和5年12月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.133
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、発注者から24回の月額均等分割払で受領し、部品の量産開始日を含む月から24か月に分割して毎月月末に収益に計上していた、請求人が所有権を有する金型等の製作費用相当額(金型等相当額)について、契約の変更により一括で受領しており、請求人が受領した時点で請求人の管理支配下に置かれ所得が実現したとして、金型等相当額を受領した日の属する事業年度において、全額を益金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、金型等相当額の負担に係る請求人と発注者との契約の法的性質及び当該契約に係る各役務の特質からすれば、請求人が受領した金型等相当額は、請求人から発注者に対し、継続的に日々提供される役務に応じて、1か月を単位として対価が支払われる約定に基づき、各月末日の経過ごとに、24回にわたり、過去1か月分の役務に対する対価として代金が確定し、その支払期日を翌月とする発注者と請求人との間の契約に基づき支払われるものと認められること及び金型等相当額の支払に関する基本契約書の条項が変更されていないことから、請求人が、部品の量産開始日を含む月から24回にわたり、毎月末日に収益に計上した会計処理は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に適合するものであり、一括で受領した金型等相当額の全額を受領した日の属する事業年度の益金の額に算入すべきとは認められない。(令5.12.21 名裁(法・諸)令5-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040014
- 裁決年月日
- 令和4年8月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地区画整理法第103条《換地処分》第1項に基づく換地処分による収益の額は、清算金額通知書により確定したのであって、換地処分の公告のあった日の翌日の属する事業年度(本件事業年度)においてはその額が確定していないため、本件事業年度の益金の額には算入されない旨主張する。しかしながら、収益をどの事業年度に計上すべきかは法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項に規定する一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従い、その収入すべき権利が確定したときの属する年度の益金に計上すべきであるところ、換地処分の効果は、土地区画整理法第104条《換地処分の効果》第1項に基づき同法第103条第4項の公告のあった日の翌日に生じ、同法第104条第8項に基づき清算金等もその公告のあった日の翌日に確定し、換地処分により収入すべき権利が確定することになるから、換地処分による収益の額は換地処分の公告のあった日の翌日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである。(令4. 8. 8 東裁(法・諸)令4-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030013
- 裁決年月日
- 令和4年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が平成31年3月期の益金の額に算入した各装置(本件各装置)の販売代金総額(本件各代金総額)は、本件各装置に係る契約(本件契約)が本件契約の一方当事者である中華人民共和国に所在する有限公司(本件有限公司)により解除されたこと、及び本件契約に定める役務の全てを請求人が履行しておらず、収益が確定していないことから、本件各代金総額は平成31年3月期の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件契約に係る解除通知書が請求人に送達された後に、本件有限公司との間で、本件契約を基本としながら、その支払期日等その一部を変更した新たな合意(本件新合意)を成立させており、本件契約の解除の有効、無効にかかわらず、本件各装置の売買等を内容とする契約が平成31年3月期において存在していたというべきである。また、本件新合意の内容は、本件各装置の販売部分と据付け等部分に区別することができるところ、本件各装置は、遅くとも平成31年3月期の末日までに中華人民共和国に出荷されており、当該出荷により引渡しがあったと認めるのが相当であるから、本件各装置の販売部分の代金である本件各代金総額は、本件各装置を引き渡した平成31年3月期の益金の額に算入される。(令4. 6.27 広裁(法)令3-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210074
- 裁決年月日
- 平成21年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む介護付有料老人ホームの入居一時金に係る収益計上基準について、請求人の会計処理の基準は、①各施設ごとに平均居住年数、残余平均余命を合理的、科学的に見積もり均等に収益を計上しているものであること、②費用収益対応の原則にも適応したもので厚労省指導指針に基づくものであること、③監査法人からも監査適正意見が継続して出されているものであること等からすれば、法人税法第22条第4項に規定する公正妥当な会計処理の基準に該当するものである旨主張する。しかしながら、厚労省指導指針は有料老人ホームが行うべき税法上の公正妥当な会計処理の基準を規定しているものではなく、監査法人の監査適正意見についても請求人の収益計上基準を法人税法上客観的な規範性をもつ公正妥当と認められる会計処理の基準に該当するか否かについて判断したものではない。また、本件の場合のように、本件各契約が入居者に対し終身にわたり請求人の施設を利用させるものであるところ、入居者の死亡する日が予測不可能であることからすれば、上記①の年数についても不確定なものであるといわざるを得ず、この収益計上時期と、返還請求権が一定の期間経過までに消滅するとされていることの整合性もなく、請求人の主張する収益計上基準を、客観的な規範性を持つ公正妥当と認められる会計処理の基準ということはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 9 東裁(法)平21-74)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件製品に係る所有権が移転するのは、検収が完了した時点になることから、本件収益計上日は、本件検収日によるべきである旨主張する。しかしながら、本件製品は、請求人から出荷された後、本件倉庫へ搬入され、請求人は、倉庫の担当者から受領印を押印した受領書を受け取っていることからすれば、この時点で本件製品が得意先の支配下に置かれたと考えられることから、本件搬入日が、本件製品の引渡しの日として合理的であると認められる。したがって、本件収益計上日を本件搬入日によることが合理的であるとした原処分は適法である。(平21.11.30 高裁(法・諸)平21-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210001
- 裁決年月日
- 平成21年8月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件甲取引は本件建物工事全体の中での工事請負であり、本件甲取引に係る収益の額及び原価の額は、本件建物工事全体が完成し、元請業者が一括して施主に引き渡した日の属する事業年度の益金の額及び損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が施主から本件建物工事を請負っている事実は認められず、本件甲取引の当事者は請求人と元請業者であるところ、本件甲取引については、①元請業者からの注文書ごとに個々の対価の額及び元請業者への納期が定められていること、②請求人は当該注文書ごとに対応する請書をそれぞれ発行していること、③当該各請書の定めに従って個々の指定品の販売を行っていること、④納品した個々の指定品については元請業者の検収を受け、納品書及び請求書を発行し、毎月分の代金を受領していること、⑤請書ごとの指定品の納品を了した都度、売上代金を確定させて残代金を精算していることから、注文書及び請書の授受によって個々の指定品の納入業務が個別に契約されたものと認められる。したがって、本件甲取引の収益及び原価の帰属の時期は、契約ごとに一の取引としてその帰属の時期を判断するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。なお、請求人は、本件甲取引が原処分庁の主張する収益計上基準で収益に計上すべきであるとすれば、未成工事で赤字の生じている本件乙取引についても同様の基準で収益に計上すべきである旨主張するところ、本件乙取引は、元請業者から一括して受注した請負工事であり、事業年度内にその検収も受け工事は完了していることから、本件乙取引に係る収益の額及び原価の額は、当該事業年度の益金の額及び損金の額に算入すべきである。(平21. 8.19 金裁(法・諸)平21-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、○○放送事業を包括的に譲渡しており、いまだ既存施設の撤去作業が終了していないことから、この譲渡に係る収益の額及び課税資産の譲渡等の対価は発生していない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の営業活動により、請求人の契約者(以下「本件既契約者」という。)が請求人の事業を継承する法人(以下「本件締結法人」という。)との契約(以下「本件新規契約」といい、本件新規契約を行った者を「本件新規契約者」という。)を行った場合には、請求人と本件締結法人が取り交わした「事業継承に関する覚書」(以下「本件覚書」という。)に基づき、本件締結法人から1契約者当たり○○○○円(以下「本件対価の額」という。)を受領することとなっているところ、請求人は、本件新規契約の獲得に向けた営業活動を行っていること、本件新規契約者が本件締結法人の放送を受信できるまでの作業のすべてを行っていること、請求人が本件対価の額を請求するまでの手順からすると、本件新規契約者が本件締結法人の放送を受信できるまでの作業を行い、その作業の完了をもって、本件締結法人に対し、本件対価の額の請求を行うことができ、また、現に、その請求を行っていることからすると、請求人は、本件新規契約の獲得及び本件新規契約者が本件締結法人の放送を受信できるまでの作業としての役務の提供(以下「本件役務提供」という。)を請け負ったものと認めるのが相当である。そうすると、本件請求額は、本件対価の額に本件事業年度及び本件課税期間における収入すべき権利及び課税資産の譲渡等による対価を収受する権利が確定している本件役務提供の件数を乗じたものであることから、本件事業年度の法人税の収益の額及び本件課税期間の消費税の課税資産の譲渡等の対価の額に該当する。(平21. 3.25 福裁(法・諸)平20-14)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れとして平成14年2月期の所得金額に加算したA商事に対する債権転売取引に係る売上代金は、法人税基本通達2−1−2に定める検収基準により平成15年2月期に計上すべきものである旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及びA商事の代表者の答述等によると、請求人は、平成13年11月2日、A商事に対して上記債権転売取引に係る書類を引き渡し、同日、A商事からその対価の全額を受領していることが認められるから、同日に収益の実現があったというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れとして平成15年2月期の所得金額に加算したA商事に対する債権転売取引に係る売上代金は、法人税基本通達2−1−2に定める検収基準により平成16年2月期に計上したものである旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及びA商事のBの答述等によると、請求人は、平成14年12月16日、Cが有する債権を買い受ける契約をCとの間で締結し、その代金の支払と引換えにCから当該債権転売取引に係る書類一式の引渡しを受けており、同日、A商事から、当該債権転売取引に係る書類一式の引渡しと引換えに売上代金を受領したものと認められる。したがって、上記売上は平成15年2月期に計上すべきものであるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180072
- 裁決年月日
- 平成18年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 割賦販売法に基づく前払式特定取引に該当する冠婚葬祭役務の提供事業者である請求人は、掛金の払込中断後5年を経過した払込済掛金(以下「長期中断払込済掛金」という。)を益金の額に算入するとした社団法人全日本冠婚葬祭互助協会作成の「冠婚葬祭互助会経理基準−事務処理マニュアル−」(以下「互助会経理基準」という。)は法人税法第22条第4項の「一般に公正妥当と認められる会計基準」に該当せず、仮に該当するとしても、加入者との間でその加入時に互助会経理基準にいう「特段の合意(保留扱いの合意)」をしており、掛金の払込が中断しても請求人が引き続き債務を負担することとなっているから、長期中断払込済掛金を益金の額にした本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、長期中断払込済掛金については、法的には払込中断加入者の返還請求権が消滅せず存続しているとしても、実質的には互助会事業者が自由に運用し得るものであり、所得の実現があったとみることができる状態が生じているといえるから、互助会事業者の管理支配下にある経済的利得として担税力を認め、これを雑収入として益金の額に算入するというのが互助会経理基準の趣旨であり、当該経理処理に何ら不合理な点はない。そして、互助会経理基準は、互助会業界の慣行として多数の互助会事業者に採用されているから、互助会事業者の一般に公正妥当な会計処理の基準であると認められる。また、互助会経理基準でいう「特段の合意」は、払込中断加入者との契約関係を速やかに整理するために、払込中断加入者に対して契約継続の意思の有無を確認して締結されるものであって、請求人が主張する加入時の「特段の合意」はこれに当たらない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.10.23 東裁(法)平18-72)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170006
- 裁決年月日
- 平成17年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、単に5年を経過した時点で特段の合意(保留扱いの合意)が成立した場合を除いて雑収入に計上するという業界の慣例となっている互助会経理基準と異なる独自の基準を採用して行った原処分は違法である旨主張する。しかしながら、長期中断払込済掛金は、払込中断加入者が月掛金の払込中断後5年間も払込済掛金を放置し、その間に権利の行使をしないのであるから、その後も復活等がされる可能性は少ないものと推認され、長期中断払込済掛金は、実質的には請求人がこれを管理支配下におき自由に運用できる状況にあって、所得の実現があったと同視することができる状態であるということができ、請求人の管理支配下にある経済的利得として担税力を認め、これを益金に計上する会計処理には何ら不合理な点はない。したがって、原処分庁がその全額を益金に計上すべきであるとして行った課税処分は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に適合するものと認められる。(平17.8.29大裁(法)平17-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170006
- 裁決年月日
- 平成17年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当社の会計処理は、業界の特質、加入者との契約の法律実体、会社の設立経緯・企業理念、地域社会ないしは消費者の単なる代行会社にすぎないことから形成されており、公正妥当といえる旨主張する。しかしながら、請求人の経理方式を主張する請求人と業界の慣例となっている互助会経理基準方式を採用する他の会員との間には、長期中断払込済掛金の実態について、①月掛金の払込中断後5年を経過した後も契約は法的には消滅していない、②長期中断払込済掛金を実質的に自由に運用できる点で差異は認められないにもかかわらず、請求人の経理方式によれば、請求人が月掛金の払込中断後5年目に所在確認を行った以後は払込中断加入者の所在確認を行わないことから、払込中断加入者から解約、施行の申出がなされない限り、長期中断払込済掛金は半永久的に収益に計上されないことになる。このことは、互助会経理基準に従い長期中断払込済掛金をすべて雑収入として益金の額に算入している他の会員の場合と比して、税負担に大きな格差を生じさせるものであり、課税の公平・適正を著しく欠くというべきである。このような請求人の経理方式は、法人税法の企図する公平な所得計算の要請という見地から是認し難いものであるから、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に該当するとは認められない。(平17.8.29大裁(法)平17-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成15年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件医業収入は本件医療行為の終了後2か月末の支払約定による振込入金をもって確定したと見るべきであり、この処理は法人税法第22条第4項に規定する「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」(実現主義)に準拠しており、請求人のこの会計処理を継続適用しているから妥当なものである旨主張するが、本件のような物の引渡しを要しない請負契約における収益については、役務の提供が完了してその対価を受領する権利が確定したときに実現したと考えるのが一般に公正妥当な会計慣行であると認められ、請負契約による報酬請求権が確定するときとは役務提供の完了するときであるから、請負契約による収益は、役務提供の完了した事業年度の益金の額に算入すべきと考えるのが相当である。(平15.11.11関裁(法)平15-25)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140029
- 裁決年月日
- 平成15年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が営業権の譲渡取引を賃貸借取引に仮装したとする認定に対し、2種類存在する契約では日付の新しい契約の方が有効であり、売買契約ではなく、賃貸借契約が正しいので、原処分庁の事実認定は誤っている旨主張する。しかしながら、契約の相手方の代表者は、賃貸借契約書には請求人の代表者から依頼され押印したもので、売買契約書が正しい旨答述し、当該答述には請求人の同族法人が記載者、譲渡先を名宛人とする平成11年2月11日付の念書の記載内容から、信ぴょう性が認められ、また、売買契約書で約定されたとおりの金額が授受されていることからすると、当該取引が売買契約に基づくものであると認めるのが相当である。そうすると、賃貸借契約書は事実に基づかないものであるから、賃貸借契約が後で作成されたとしても、それが有効となるものではないので、請求人の主張には理由がない。(平15.06.03.高裁(法・諸)平14-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140136
- 裁決年月日
- 平成14年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成8年9月期において保険契約に係る支払金額を雑収入に計上するとともに、同額を保険積立金としたことにつき、過去の保険積立金を減少させた経理処理の内容が明らかでなく、その処理は計上していなかった保険積立金を再度正当な金額で資産計上を行ったものと認められるから、それを同期の所得金額から減額する理由がないとするが、その雑収入処理は、単なる経理処理の誤りと認められるため、それを平成8年9月期における所得金額から減額すべきである。(平14.12.20.東裁(法・諸)平14-136)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成13年10月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、正規の簿記の原則に従い本件商品券の発行に係る収益を商品の引渡等のあった日の事業年度の収益として処理をしていたにもかかわらず、当該収益は本件商品券を発行した事業年度の収益であるとした原処分庁の判断には、法律上の根拠もなく違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人の本件商品券に係る経理処理には、法人税基本通達2−1−33(以下「本通達」という。)のただし書きに定める要件を満たしていないとして本件更正処分を行ったものであり、本通達の定める収益計上基準には、法人税法第22条第4項に規定する一般に公正妥当な会計処理の基準としての合理性があると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平13.10.11名裁(法)平13-17)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120013
- 裁決年月日
- 平成12年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、有償支給している外注先が期末に保有する原材料等に係る利益相当額について、加工後に支給金額で買い戻すことを理由に、未実現利益として損金計上することを主張する。しかしながら、法法第22条第4項で収益の額は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する旨規定されている。なお、棚卸資産の譲渡に係る具体的な収益計上の時期については法基通2−1−1で「棚卸資産の販売による収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入する。」と規定し、法基通2−1−2では、その引渡しの日の判定について取扱うこととしている。本件の場合、請求人が原材料等を有償支給した際に納品書、請求書等関係書類が作成され、それを基に決済され、外注先においても、支給時に材料仕入れと認識してしていることから、請求人が外注先へ原材料を販売した時、すなわち支給した時を、引渡しの時とみるのが相当である。以上のことから、有償支給に係る売上げは請求人が外注先へ支給した時に収益に計上するのが相当である。そうすると、期末の有償支給した外注先在庫に係る利益相当額を未実現利益として損金に計上することはできない。(平12.11.28高裁(法)平12−13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110047
- 裁決年月日
- 平成11年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300401000
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/1収益の益金算入基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。