裁決要旨 1更正、決定の手続
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070061
- 裁決年月日
- 令和7年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件更正通知書)には、本件更正処分の結論のみが記載され、原処分庁の判断過程、その根拠とした資料等の記載を欠いているから、本件更正処分には理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件更正処分を行うに至った理由が具体的な事実を摘示しながら記載されており、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に更正処分の理由を具体的に明示するものであると認められることから、本件更正処分の理由の付記に不備はない。(令7.11.14 東裁(法)令7-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070026
- 裁決年月日
- 令和7年9月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件更正通知書)には、原処分庁が認定した事実に関する判断のみが記載され、本件における重要な争点についての法令解釈に関する記載を欠いているから、本件更正処分には理由の提示又は理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件更正処分を行うに至った理由が具体的な事実を摘示しながら記載されており、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項及び法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められることから、本件更正処分の理由の提示又は理由の付記に不備はない。(令7. 9.17 東裁(法)令7-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070007
- 裁決年月日
- 令和7年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分(原処分)の通知書(本件通知書)における不動産鑑定評価書の原価法に関する記載には、借地権割合の根拠、建設費の根拠、近隣の地価公示の標準地を規準としなかった理由及び土地の更地価格の根拠などについて説明がなく、理由の付記の趣旨である納税者が検討及び反論できる程度の内容の記載がされていない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の理由として、原処分庁が認定した具体的事実の要点とその評価及び適用される法律等が記載されており、これにより、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨を充足する程度に原処分の理由が具体的に明示されていると認められるから、法の要求する更正理由の付記として不備はない。(令7. 9. 3 名裁(法)令7-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070002
- 裁決年月日
- 令和7年7月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税等の各更正処分(本件各処分)の理由の提示には、本件各処分において否認した項目の棚卸資産の区分ごとの内訳や金額及び請求人が棚卸資産の評価に用いた評価損割合について合理的な理由がないと評価した理由が示されていないこと並びに是正内容を的確に表現していない修正項目名を使用した誤りがあることから、本件各処分には理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、処分理由の記載に当たり、請求人が主張する上記の各事項を記載しなければならない旨や、請求人が主張する修正項目名にしなければならない旨を定めた法令の規定はないところ、これらの記載がなく、また、請求人主張の修正項目名になっていなくとも、本件各処分の通知書には、処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に示されているものと認められ、更正処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定の趣旨に照らして十分なものであると認められるから、本件各処分における理由の提示に不備はない。(令7. 7.17 仙裁(法・諸)令7-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060053
- 裁決年月日
- 令和7年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 請求人は、請求人に係る外国関係会社の総勘定元帳には、収入保険料が修正後の契約内容を記載した書面(カバーノート)を基に記載されているところ、原処分の通知書(本件各通知書)には、当該収入保険料を、修正前のカバーノートにおける金額と認定しており、これは帳簿書類の記載を否認するものであるにもかかわらず、本件各通知書には、当該否認の根拠及び判断過程について、帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料等の提示がない旨主張する。しかしながら、法人税法第126条《青色申告法人の帳簿書類》第1項に規定する「帳簿書類」とは、更正処分を受ける青色申告法人(本件においては請求人)の帳簿書類をいうと解すべきであり、請求人に係る外国関係会社の総勘定元帳は、請求人の帳簿書類ではないため、請求人の上記主張は採用できない。そして、本件各通知書には、外国子会社合算税制に係る要件に該当する事実及び根拠法令等が具体的に記載されており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められるから、原処分について理由付記の不備はない。(令7. 6. 5 名裁(法)令6-53)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060020
- 裁決年月日
- 令和7年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った法人税に係る更正処分の更正通知書(本件通知書)には、除斥期間を経過した事業年度に取得した固定資産の帳簿価額に係るものであり、税務上、帳簿価額の是正はできない旨を説明するにとどまり、このような記載では、帳簿価額が是正できない具体的根拠を知ることができないため、法の要求する更正の理由付記としては不備である旨主張する。しかしながら、本件通知書は、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえる。したがって、本件通知書の理由には、法の要求する更正の理由付記として不備はない。(令7. 3.17 札裁(法)令6-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060142
- 裁決年月日
- 令和7年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書の記載は、具体的にどのような事実、資料及び根拠を基に課税要件の充足性を判断しているか不明であり、理由付記制度の趣旨目的を充足していない旨主張する。しかしながら、法人税等の各更正処分に係る通知書には、子会社に対する仕入価格の調整として計上した金額が寄附金の額に該当することについて、更正の根拠が原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきであり、法人税等の各更正処分に係る通知書の理由付記に不備はない。また、消費税等の各更正処分等に係る通知書には、課税の根拠がその基礎となる事実関係を摘示して具体的に示されていると認めることができ、行政庁の恣意抑制及び被処分者の不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に処分の理由が明示されていると認められるから、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令7. 3.12 東裁(法・諸)令6-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060143
- 裁決年月日
- 令和7年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件更正通知書)の記載は、具体的にどのような事実、資料及び根拠を基に課税要件の充足性を判断しているか不明であり、理由付記制度の趣旨目的を充足していない旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、子会社等に対する仕入価格の調整及び親会社からの売上価格の調整として計上した金額がそれぞれ寄附金の額及び受贈益に該当することについて、更正の根拠が原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきであり、本件更正通知書の理由付記に不備はない。(令7. 3.12 東裁(法)令6-143)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050012
- 裁決年月日
- 令和6年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った法人税に係る更正処分は、帳簿の記載自体を否認したものであるにもかかわらず、更正通知書(本件通知書)には、帳簿記載以上の信ぴょう力のある資料の摘示がなく、更正の根拠の具体的な記載もないことから、理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の理由には、請求人の行った補助金に係る経理処理及び当該補助金の額が収益に計上されていないことが具体的に記載されている。これらの記載からすると、本件通知書には、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえる。(令6. 3.15 札裁(法)令5-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050028
- 裁決年月日
- 令和6年2月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.134
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書には、更正処分を行うまでの判断過程やその過程において適用した事実関係について具体的な記載がない上、金額の算定誤りもあることから、法人税法第130条《青色申告書に係る更正》第2項に規定する理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書に記載された金額の一部に金額の算定誤りがあったことは認められるものの、当該更正通知書には原処分庁の判断過程が省略することなく記載され、その記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制し、請求人に不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていることから、当該更正処分の理由付記に不備はない。(令6. 2.26 関裁(法)令5-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050005
- 裁決年月日
- 令和5年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした法人税の各更正処分(本件各更正処分)の理由付記について、①本件各更正処分は請求人に係る外国関係会社の帳簿書類の記載自体を否認するものであるにもかかわらず、更正をした根拠について帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示していない不備、②当該外国関係会社の各保険料収入が租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの)第39条の14《特定外国子会社等の範囲》第2項第1号イに規定する「その本店所在地国の法令により外国法人税の課税標準に含まれないこととされる所得の金額」に該当するとした根拠となる当該外国関係会社の本店所在地国の法令等を明示していない不備、③当該外国関係会社の主たる事業を保険業と認定した根拠が示されていない不備、④当該外国関係会社及び当該各保険料収入に係る保険契約に関する重要な事項について記載がないという不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、請求人及び当該外国関係会社における取引等について、帳簿上の記載を覆すことなくそのまま肯定した上で、租税特別措置法(平成29年法律4号による改正前のもの)第66条の6《内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入》第1項の規定により、当該外国関係会社の各事業年度の決算に基づく所得の金額を基礎として課税対象金額に相当する金額を算出し、当該金額を請求人の収益の額とみなして請求人の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入したものであるから、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合に当たらない。また、本件各更正処分の各通知書には、更正の根拠となる法令、原処分庁による判断結果及びその基礎とされた事実関係が具体的に明示され、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠が具体的に明示されているといえるから、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはなく、本件各更正処分の理由付記に不備があるとは認められない。(令5.10. 2 名裁(法)令5-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和5年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分(本件法人税各更正処分)の各更正通知書(本件各通知書)に記載された更正の理由には、調査段階から調査担当職員に書面で提出してきた請求人の主張に対する具体的な回答及び原処分庁が課税根拠としている適用法令の記載がなく、また、原処分庁の判断過程について省略することなく具体的に記載する必要があるから、理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、工事の請負に係る収益の額が各連結事業年度終了の時において確定していないと判断した上で、当該工事につき見積もられる工事の原価の額をその請負の対価の額とみなして、各連結事業年度の益金の額に算入すべき収益の額を再計算し、売上計上漏れの金額を算出して、当該金額を当該連結事業年度の連結所得に加算した旨が記載されており、原処分庁が本件法人税各更正処分を行うに至った理由が具体的に記載されているといえる。これらの記載内容からすれば、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保し、恣意を抑制するという点において支障がないというべきであり、また、請求人の不服申立てについても必要な材料が提供されているものということができるから、この点においても支障はないというべきである。さらに、更正の理由の付記を求めた趣旨に照らせば、本件各通知書に更正の理由として、調査段階での請求人の主張に対する具体的な回答及び条文の番号という形で適用法令を記載しなければならないと解する理由はなく、その内容を了知し得るものであれば、条文の番号の記載がなくとも理由の付記を求めた趣旨に反しないといえる。したがって、本件各通知書は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定が要求する理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に記載されているといえ、更正理由の付記として欠けるところはないと解するのが相当であり、本件法人税各更正処分の理由付記に不備はない。(令5. 7.11 東裁(法)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040143
- 裁決年月日
- 令和5年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件更正通知書)に付記された更正の理由には、原処分庁が設定した、請求人の国外関連者の比較対象法人の選定に係る除外基準(本件除外基準)に該当する法人(本件法人)が当該国外関連者の比較対象法人に選定されている理由を明示していない点、また、国外関連取引に係る分割対象利益等を3つに区分して算定するに当たり、当該国外関連取引を3つの個別の取引の集合体であるという法的評価をした旨及びその判断過程がいずれも記載されていない点などにおいて、不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書に付記された更正の理由は、本件法人を本件除外基準に該当しないと認定した上で、国外関連者の比較対象法人として選定したことを具体的に明示したものにほかならず、また、当該国外関連取引に係る分割対象利益等の具体的な算定方法として、当該国外関連取引を国外関連者ごとに3つに区分することが合理的であると判断した旨を明示しているなど、更正処分に至った判断過程を具体的に示しており、その記載内容は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められ、更正理由の付記として欠けるものではないというべきであるから、原処分に係る理由付記に不備はない。(令5. 6.28 東裁(法)令4-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040061ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項で要求される理由は、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合には、そのような更正をした根拠を帳簿以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示する必要があり、帳簿書類の記載自体を否認しない場合であっても、原処分庁の判断過程を省略することなしに記載する必要があるところ、本件の更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認して更正する内容について、認定根拠とされる資料の摘示がなく、それ以外の内容においても、結論のみが記載され、判断過程の記載を欠いていることから、本件の更正処分には理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、本件の更正の理由はいずれも帳簿書類の記載自体を否認する場合に当たらず、その記載内容は、いずれも判断に至る過程を示しており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められることから、理由付記の不備はない。(令4.12.20 東裁(法)令4-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040045
- 裁決年月日
- 令和4年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件更正通知書)には、①請求人が国外関連製造会社に対して無形資産を供与する取引を認定した根拠等、②棚卸資産輸入取引と無形資産取引を一体として検証する理由、③比較対象事業の比較可能性についての説明が一切ないため、本件更正処分には理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、帳簿上の記載を覆すことなくそのまま肯定した上で、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》の規定により、これらの取引が独立企業間価格で行われたものとみなして更正したものであり、帳簿書類の記載自体を否認するものではないところ、本件更正通知書の記載内容は、請求人が説明が一切ないと主張するいずれの事項についても、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由をその相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められ、同項の要求する更正理由の付記として欠けるものではないというべきであるから、本件更正処分の理由の付記に不備はない。(令4.11.18 東裁(法)令4-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040037
- 裁決年月日
- 令和4年10月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告書に係る法人税の更正処分につき、帳簿書類の記載を否認して更正する場合に該当するため、結論に到達した理由や根拠について、判断過程に省略のない更正の理由付記をすべきであるところ、原処分庁はその判断過程を省略したため、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、当該更正処分の更正通知書において、帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示した上で、その判断過程を記載しており、当該更正通知書は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の根拠を示したものといえるから理由付記に不備はない。(令4.10.26 東裁(法)令4-37)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分に係る各通知書(本件各通知書)には、企業提携に係る業務委託費等(本件費用)が有価証券の購入のために要した費用に当たるとする法令解釈の根拠が記載されておらず、また、事実認定において、判断の基礎とすべき有価証券を購入するという意思決定の時点も特定されていないから、本件各通知書における理由の提示は、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものといえず、不備がある旨主張する。しかしながら、当該各更正処分は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認して更正するものではないところ、本件各通知書には、原処分庁の判断過程がその根拠となる事実とともに具体的に記載されており、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠が具体的に明示されていると認められるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるものではない。(令4.10. 5 福裁(法)令4-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040026
- 裁決年月日
- 令和4年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による更正処分(本件更正処分)は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認したものであるにもかかわらず、本件更正処分の通知書(本件通知書)には、勘定科目、日付、金額及び支出先が記載されているにすぎず、更正の事実認定に係る具体的、個別的な事実の存在が明らかになっていない上、根拠資料の摘示もされていないことから、本件更正処分の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、その対象となった支払について、支払先、時期及び金額並びにその支払内容を肯定した上で、その支払が請求人の国外関連者に対する寄附金に該当すると評価したものと認められ、帳簿書類の記載自体を否認したものには当たらない。そして、本件通知書には、原処分庁が認定した事実及びその事実に基づき寄附金と評価される旨が記載されており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠が明示されているといえるから、本件更正処分の理由付記に不備は認められない。(令4. 9.26 東裁(法・諸)令4-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040021
- 裁決年月日
- 令和4年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税更正処分の通知書(本件更正通知書)の記載が事実とは異なること及び本件更正通知書からは課税所得金額の算定根拠が明らかではなく、請求人において検証することができないことから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する理由付記として不備がある旨主張する。しかしながら、仮に、本件更正通知書に、請求人の主張するような事実と異なる記載があったとしても、そのことをもって、更正処分が法人税法第130条第2項の趣旨に反し、同項の定める理由の付記の要件を欠いた違法な処分となるものではない。また、本件更正通知書には、更正処分に至った判断過程が具体的に示されているものと認められ、その記載内容は、処分行政庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由をその相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められる。したがって、同項の要求する更正理由の付記として欠けるものではないというべきであるから、法人税更正処分の理由の付記に不備があるとは認められない。(令4. 9. 6 東裁(法)令4-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和4年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に係る更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由には、原処分庁がいかなる事実に基づいて請求人が行った各債権放棄(本件各債権放棄)に相当な理由があるとは認められないという判断に至ったのか、具体的な内容やその経過などの記載がなく、また、極めて抽象的で具体性に欠けるため、請求人には理解できず、法人税基本通達9-4-1《子会社等を整理する場合の損失負担等》に該当しないとしているのか、同通達9-4-2《子会社等を再建する場合の無利息貸付け等》に該当しないとしているのか、それとも双方に該当しないとしているのかも定かではないから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、更正の理由として、本件各債権放棄をしたことについて相当な理由があるとは認められないという事実上の根拠を示すとともに、本件各債権放棄の額が法人税法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する寄附金の額に該当するという法律上の根拠を示しており、本件各債権放棄の額が寄附金の額に該当するという判断に至った過程を省略することなしに明示するものということができ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度のものというべきであるから、法の要求する更正の理由の付記として欠けるところはない。(令4. 8. 3 東裁(法)令4-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040011
- 裁決年月日
- 令和4年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に係る更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由には、原処分庁がいかなる事実に基づいて請求人が行った債権放棄(本件債権放棄)に相当な理由があるとは認められないという判断に至ったのか、具体的な内容やその経過などの記載がなく、また、極めて抽象的で具体性に欠けるため、請求人には理解できず、法人税基本通達9-4-1《子会社等を整理する場合の損失負担等》に該当しないとしているのか、同通達9-4-2《子会社等を再建する場合の無利息貸付け等》に該当しないとしているのか、それとも双方に該当しないとしているのかも定かではないから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、更正の理由として、本件債権放棄をしたことについて相当な理由があるとは認められないという事実上の根拠を示すとともに、本件債権放棄の額が法人税法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する寄附金の額に該当するという法律上の根拠を示しており、本件債権放棄の額が寄附金の額に該当するという判断に至った過程を省略することなしに明示するものということができ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度のものというべきであるから、法の要求する更正の理由の付記として欠けるところはない。(令4. 8. 3 東裁(法)令4-11)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030005
- 裁決年月日
- 令和4年3月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した各重ダンプトラック(本件各重ダンプ)について、本件各重ダンプが生産性向上等の要件を満たす機械及び装置である旨の証明書及び経営力向上計画に係る認定書を添付して、租税特別措置法第42条の6《中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》又は第42条の12の4《中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》の規定を適用して申告したが、法人税の各更正処分の通知書に記載された処分の理由には、これらの証明書や認定書が無効であるとする理由が記載されていないから、処分の理由に不備がある旨主張する。しかしながら、「機械及び装置」に該当するかは事実認定の問題であって証明書等の効力の問題ではなく、原処分の通知書に記載された処分の理由には、原処分庁が認定した事実から本件各重ダンプが、法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》第6号に掲げる「車両及び運搬具」と認められる旨及び「車両及び運搬具」は、租税特別措置法第42条の6第2項に規定する特定生産性向上設備等又は第42条の12の4第1項に規定する特定経営力向上設備等に該当しない旨が記載されており、処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠が具体的に明示されているといえるから、処分の理由に不備はない。(令4.3.14熊裁(法)令3-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030051
- 裁決年月日
- 令和4年1月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)は、帳簿書類の記載自体を否認して更正する場合に該当するから、原処分庁は、株式の低額譲渡による益金の計上漏れを認定するに当たり、帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に説明をする必要があったにもかかわらず、本件更正処分に係る通知書(本件更正通知書)記載の更正の理由にはその摘示はなく、更正の根拠が具体的に明示されていないなどとして、本件更正処分の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、原処分庁が、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項ないし第4項の規定に従い、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、正規の簿記の原則に従って作成された正確な会計帳簿における記載を否認して所得計算を行ったものではなく、同条第2項又は第3項の別段の定めに当たる法人税法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》第1項第1号の規定に基づいて法人税の課税標準等を計算し直したものであるから、本件更正処分は帳簿書類の記載自体を否認して更正したものには当たらない。そして、本件更正通知書には、原処分庁の判断過程とその基礎とした事実関係が具体的に示されており、これらの記載は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に更正をした根拠を具体的に明示するものであるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはなく、本件更正処分の理由付記に関して本件更正処分を取り消すべき不備は認められない。(令4. 1.20 東裁(法)令3-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030035
- 裁決年月日
- 令和3年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の記載からは、原処分庁が租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第6項の規定(推定課税規定)を適用して更正処分を行った理由が不明であり、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、更正通知書には、原処分庁が推定課税規定を適用して更正処分を行った理由について、法人税法第130条第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、更正通知書の理由の付記に不備はない。(令3.11.25 東裁(法)令3-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030008
- 裁決年月日
- 令和3年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分(本件処分)に係る更正通知書について、①本件処分は請求人の帳簿記載を否認して行われたものであるところ、法律上及び事実上の根拠が具体的に示されていないこと、②本件処分が事実に対する法的評価の相違により行われたものであるとしても、法的評価の根拠が具体的に示されていないことから、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分は請求人の帳簿記載を否認して行われたものではなく、更正通知書には、本件処分における原処分庁の判断過程が省略することなく記載されており、当該理由の記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制し、請求人に不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が要求する理由付記として欠けるものではない。(令3. 9.14 関裁(法)令3-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030022
- 裁決年月日
- 令和3年9月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、信ぴょう力のある資料が摘示されていないこと、事実誤認の記載、虚偽の記載、処分に関係のない記述が存在することを理由に、理由付記又は理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、総勘定元帳の外注加工費の記載内容について、関係者の証言内容等を具体的に記載した上で処分の原因となる事実関係の内容、判断過程及び計算過程が具体的に示されており、帳簿書類の記載を否認する根拠となる信ぴょう力のある資料を摘示し、当該否認の理由を具体的に明示したものといえ、青色申告の更正の理由付記として不備はない。(令3. 9. 7 東裁(法・諸)令3-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030017
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における更正処分(本件更正処分)は帳簿を否認してされた更正処分であるから当該否認の基礎となった時価がいかなる根拠、基準に基づいて算出されたものであるのかが更正通知書に記載されなければならないこと、原処分庁が本件における資産等の時価として認定した金額(本件金額)がいかなる根拠、基準に基づいて算出されたものであるのかを知ることは全く不可能であること及び更正の理由を納税者が推知できる場合であっても、その理由を納税者が推知できると否とに関わりがなく、付記すべき理由の程度が緩和されるものではないことから、本件における理由付記(本件理由付記)に違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は帳簿の記載自体を否認したものでなく、本件理由付記は、更正の根拠を更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであれば足りるところ、本件金額は、請求人が計算したものであり、かつ、当事者間で現実に形成された取引価格と認められ、また、本件理由付記に記載された本件金額の前には、本件における事業分割(本件分割)により移転した資産及び負債の価額である旨の記載があることからすると、本件金額は、原処分庁側で何らかの根拠をもって算定した価額ではなく、本件分割により交付された株式の算定基礎として現実に形成された取引価格を意味するものと受け取るのが通常であると認められる。したがって、本件理由付記は、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨・目的を充足するものであり、本件理由付記に違法があるとはいえない。(令3. 9. 1 東裁(法)令3-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)における更正の理由に記載された内容だけでは、なぜ原処分庁は、外注工事の対価としてA社に支払った金額(本件支出金)が寄附金に当たると判断したのか明らかではなく、具体的には、A社が行った事業活動を原処分庁がどのように判断したのかについての記載が認められないことから、本件更正処分の理由付記では原処分庁の判断の慎重及び合理性が担保できておらず、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要件を満たさない不適法なものである旨主張する。しかしながら、本件更正処分の理由付記には、①A社が本件外注工事を行った事実がないことの根拠を列記した上で、請求人は当該事実がないにもかかわらず、本件支出金の支払を行い、かつ、本件支出金の返還請求を行っていないこと、②A社の倒産を防止するためにやむを得ず本件支出金を行ったとの事実が認められないことから、本件支出金はA社に対する金銭の贈与として同法第37条第7項に規定する寄附金に該当する旨記載されており、原処分庁がどのような事実関係に基づき、結論に至ったのかという判断過程が示されている。これらの記載は、更正をした根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められるから、同法第130条第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(令3. 6. 23 福裁(法・諸)令2-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020008ほか 2件
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分には、数額の算出過程や根拠も明らかにされていないなど、理由付記すべき程度を満たしていない旨主張する。しかしながら、原処分は、請求人が法人としての事業の実体を有していないと原処分庁が認定した理由を列挙した上で、請求人が申告した収益、費用等に係る業務及び取引は、請求人の関係法人が行ったものであるとして原処分庁が認定した各加算減算項目、金額、日付及び理由等を示しており、このことは、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に明示され、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという趣旨目的を充足する程度に記載されているものといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるものではない。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020009
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は、原処分に先立ち行われた当初更正処分(本件当初更正処分)における理由付記不備を治癒すべく行ったものであり、理由の差し替えを目的とした処分は法の趣旨を無視した違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁が更正処分を取り消し、再度更正処分をすることができないとする法令の規定はなく、原処分庁は、適正な課税の実現を図るため、更正処分等の瑕疵を発見したときは、課税の公平の見地から当然の権限の行使としてこれを取り消して新たな更正処分をなし得るものと解すべきである。本件の場合、原処分庁が本件当初更正処分に係る理由付記に不備を発見し、本件当初更正処分を取り消して、本件当初更正処分の理由付記を是正して原処分を行ったことは、瑕疵ある処分を是正したものであり、法の趣旨を無視した違法な処分ではない(令3. 3.10 札裁(法)令2-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020016
- 裁決年月日
- 令和3年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が子会社に対してデット・エクイティ・スワップを行ったことに伴い生じた損失額(本件損失額)について、子会社が経営危機に陥っていないと判断した理由が記載されていないから、原処分の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の理由付記には、子会社の経営状況を基に本件損失額が経済合理性のない過剰支援であり、寄附金の額に当たると判断した旨記載されており、本件損失額を寄附金の額と判断して原処分を行った根拠が具体的に明示されていることから、理由付記に不備はない。(令3. 3. 2 仙裁(法)令2-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020047
- 裁決年月日
- 令和3年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税及び消費税等の更正処分に係る通知書に記載された内容は、請求人が下請業者に対して支払った金員の性質に全く言及していないなど、理由付記又は提示制度の趣旨及び目的の根幹に反するものであるから、理由の記載に不備があり、違法である旨主張する。しかしながら、当該通知書には、更正処分の根拠が、理由付記又は提示制度の趣旨及び目的を充足する程度に具体的に記載されており、請求人が下請業者に対して支払った金員がいかなる性質のものであるかについて言及していないことが理由付記又は提示制度の趣旨及び目的の根幹に反するものであるとは認められないから、理由の記載に不備があると解すことはできない。(令3. 1. 6 東裁(法・諸)令2-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020028ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)に記載された更正の理由について、元代表取締役に対する退職給与(本件金員)の支払を決定した株主総会の決議を否認せず、帳簿に記載された本件金員を役員給与と認定したことからすると、本件更正処分は帳簿否認であり、帳簿書類以上に信ぴょう力のある資料を摘示する必要があるし、仮に、帳簿否認に該当しないとしても、本件通知書には更正処分に至った判断過程に係る具体的理由の記載がないから、いずれにせよ理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人の帳簿の記載自体を覆すものではないから帳簿否認には該当せず、また、本件通知書には、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に明示されていることから、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制し、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の制度目的を充足する程度に更正の根拠が具体的に明示されていると認められることから、同項の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(令2.12.15大裁(法)令2-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020036
- 裁決年月日
- 令和2年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、法人税の更正処分(本件処分)に係る通知書(本件通知書)には、本件処分に係る根拠法令が記載されておらず、処分庁の判断の慎重・合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという理由付記の趣旨が守られていない旨主張する。しかしながら、本件各処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではないところ、本件通知書の記載内容からすれば、処分理由が原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められ、また、更正の理由付記の趣旨目的に照らせば、本件通知書に本件処分の根拠法令が記載されていることが要求されているとは解されない。(令2.12.4東裁(法)令2-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020020
- 裁決年月日
- 令和2年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分庁が行った法人税更正処分に係る理由付記(本件理由付記)には、不動産売買契約に関して売主に対して支払った固定資産税相当額は租税公課として損金の額に算入することができない理由として、当該固定資産税相当額の支払が私人間の契約や合意に基づくものといえる根拠を契約書等に記載の事実に基づきある程度詳細に記載する必要があるところ、理由として記載された根拠が相当ではないため、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、当該法人税更正処分は請求人の帳簿書類の記載自体を否認して更正するものではなく、本件理由付記には、請求人が支払った当該固定資産税相当額の課税上の取り扱いについての原処分庁の判断がその根拠とともに具体的に記載されており、原処分庁の判断の慎重及び合理性を担保してその恣意を抑制し、更正の理由を相手方に知らせて不服の申立ての便宜を与えられるという法人税法第130条第2項の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠を具体的に明示するものであり、理由の不備はない。(令2.10.20大裁(法)令2-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020019
- 裁決年月日
- 令和2年9月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分の対象となった減価償却資産(本件資産)が、更正処分の通知書に記載された機能を持つ資産には該当しないことからすると、当該資産に該当することを前提とする当該通知書の処分理由には、本件資産に係る償却限度超過額の発生理由の記載が一切ないこととなるため、更正処分の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件資産に係る更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合に当たるところ、当該更正処分の通知書の理由付記は、本件資産に係る償却限度超過額がなにゆえ算出されたかについて、具体的に事実上及び法律上の根拠を示しているということができ、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものであると認められることから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する理由の付記として欠けるものではない。(令2.9.9東裁(法)令2-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010108
- 裁決年月日
- 令和2年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、更正通知書の更正の理由には、請求人の前代表者の申述内容及び重要な資料である変更契約書の摘示がされておらず、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する更正処分の理由付記を欠く違法なものである旨主張する。しかしながら、更正通知書には、請求人の会計帳簿に記載のない預金口座に振込入金された各金員は、請求人の益金の額に算入されていないこと、当該各金員は変更契約書の元となる業務委託契約書に基づくコンサルタント報酬に該当するものであること、当該各金員の税抜金額は請求人の売上高に計上すべきものであると認められることが記載されており、帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示し、更正をした根拠を具体的に明示したものといえることから、法人税法第130条第2項の要求する理由付記として欠けるものではない。(令2.6.19東裁(法・諸)令元-108)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010015
- 裁決年月日
- 令和2年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、確定申告した事業年度において、金銭債権となった預託金制ゴルフクラブ会員権が貸倒れとして損金の額に算入できないとするならば、原処分は損金算入時期を明確にすべきところ、更正通知書には損金に算入すべき時期の記載がないから、当該更正通知書の更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書には、更正の根拠として預託金制ゴルフクラブ会員権の全額が回収できないことが明らかになった事実が認められない旨記載されており、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているのであるから、本件各更正処分の理由の提示に不備はないというべきである。(令2.5.26仙裁(法)令元-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010043
- 裁決年月日
- 令和2年3月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分(本件各処分)に係る各通知書に記載された更正の理由(本件付記理由)について、処分庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明示するものではないから、不備があるといえる旨主張する。しかしながら、本件各処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではないところ、当該各通知書には、その根拠及び判断過程が具体的に記載され、更正の根拠を理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものといえるから、本件付記理由には不備がない。(令2. 3.19 関裁(法)令元-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010081
- 裁決年月日
- 令和2年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分に係る通知書(本件更正通知書)には、請求人の被合併法人が譲り受けた株式(本件株式)について、その譲受け時における適正な価額と取得価額との差額は実質的に贈与を受けたと認められるという判断しか記載されておらず、その判断の根拠となる事実認定に関する記載が全くないため、本件更正通知書の理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件株式の適正な価額を算出する前提となる事実、当該適正な価額の算出過程、当該差額は受贈益として益金の額に算入される旨等が記載され、原処分庁がどのような事実関係に基づき、結論に至ったのかという判断過程が示されており、これらの記載は、更正をした根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められることから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(令2. 3. 2 東裁(法)令元-81)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010007
- 裁決年月日
- 令和元年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501010
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/1白色申告法人に対する更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の各更正処分に係る各通知書に、税額が増加することとなった具体的な理由及び納付すべき税額の計算の根拠の記載がないことから、理由付記に不備があり、当該各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、法人税法上、更正の理由を付記しなければならないのは、青色申告に係る更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書については、その更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はないところ、青色申告の承認の取消処分をした上で法人税の更正処分がされていることからすれば、当該処分に係る更正通知書に更正の理由が付記されていなくても、そのことをもって、当該処分が違法となるものではない。また、消費税等の更正処分については、消費税法及び地方税法に更正の理由を付記しなければならない旨を定めた規定はないことから、当該更正処分に係る更正通知書に更正の理由が付記されていなくても、そのことをもって、当該更正処分が違法となるものではない。(令元.11. 1 高裁(法・諸)令元-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年7月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)において、①原処分庁が適用した「残余利益分割法に準ずる方法」と同等の方法(本件方法)と、適用しなかった「残余利益分割法と同等の方法」との間でどのような違いがあるのか、②本件方法がどうして最適方法に該当するのか、③本件方法が「準ずる方法」の適法性要件を満たしているのか、といったことを全く読み取ることができないため、原処分庁が採用した本件方法に関して、法令等の適用関係やその判断過程を検証することができず、結論に到達した理由ないし根拠を理解することができないから、当該各更正処分の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、取引相手が請求人の国外関連者に該当すること、国外関連取引の内容及び対価の額、独立企業間価格を算定する最適方法として本件方法を選定した理由、分割対象利益の額の計算、基本的利益の額の計算及び残余利益の配分金額の計算の過程、独立企業間価格の算定及び国外移転所得金額の計算といった更正処分の根拠が記載されていることからすれば、法人税に係る各更正処分の理由付記は、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえるのであって、本件各更正通知書の記載に不備はない。(令元. 7. 2 名裁(法)令元-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300163
- 裁決年月日
- 令和元年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正処分(本件各更正処分)の理由付記には不備があり、更に、原処分庁の主張との関係では、違法な処分理由の差替えがあるとも評価し得る旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合に当たり、各通知書(本件各通知書)に記載された更正の理由の内容は、①各海外子会社(本件各海外子会社)が請求人の特定外国子会社等に該当する事実、②本件各海外子会社の主たる事業(本件事業)が租税特別措置法第66条の6《内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入》第3項(本件適用除外規定)に規定する著作権の提供を主たる事業とするものに該当すると認められる事実、③本件各更正処分の根拠法令及び④請求人の各事業年度の所得の金額等に加算すべき金額が記載されており、上記の記載内容は、原処分庁の判断の慎重及び合理性を担保してその恣意を抑制し、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められ、本件各通知書の理由の付記については、同項の要求する理由の付記として欠けるものではない以上、同項の趣旨目的を充足しないものとはいえない。また、本件事業が本件適用除外規定の対象とならない以上、審判所は、処分理由の差替えが違法であるか否かの判断を要さない。(令元. 6.20 東裁(法)平30-163)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300079
- 裁決年月日
- 令和元年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501034
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/4異議決定の理由との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の更正処分に係る通知書には、利益連動給与の算定方法が客観的であると認められるのが具体的にどのような場合であるかについて記載されていないから、その理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件の更正処分に係る通知書の記載は、問題とすべき法令の要件とその要件に当てはめるべき前提事実及び当てはめに際しての判断過程がいずれも記載されており、原処分庁の恣意抑制という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に更正の根拠が具体的に明示されているところ、法が、これを超えて法令の要件の一般的な解釈を示すことまでをも求めていると解することはできないから、請求人の主張は採用することができない。(令元. 6. 7 大裁(法)平30-79)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成31年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書に記載された理由は、記述が一貫せず、所得の金額に加算した法的根拠も示されていないため、不備がある旨主張する。しかしながら、①法人税の更正処分の理由のうち帳簿書類の記載自体の否認に係る部分については、帳簿書類の記載を否認する根拠となる資料を摘示し、当該否認の理由を具体的に明示したものといえるため、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が要求する青色申告に係る法人税の理由付記として不備はなく、また、②上記①以外の原処分に係る通知書に記載された理由については、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用条文を摘示して具体的に明示したものということができ、行政庁の恣意の抑制及び被処分者の不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度の理由が示されていると認められるから、原処分に係る通知書に付記又は提示された理由に不備はない。(平31. 3. 1 沖裁(法・諸)平30-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年10月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った法人税の更正処分に係る更正の理由付記(本件理由付記)について、請求人が支出した負担金(本件負担金)が繰延資産に該当する旨の記載はあるものの、事実関係の何が繰延資産の該当要件に当たるのかなどの具体的な記載が一切なく、更正の理由付記としては不十分である旨主張する。しかしながら、本件理由付記は、請求人が本件負担金について費用に計上した時期と金額、勘定科目及び損金の額に算入した額が具体的に特定され、それらのうち損金の額に算入されないとした金額及び本件負担金が繰延資産に該当すると判断した根拠の具体的な事実関係が記載されており、原処分庁は、判断過程を省略することなく本件理由付記を記載したものということができるから、本件理由付記の記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制し、請求人に不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえる。(平30.10.10 金裁(法)平30-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分(本件各更正処分)において、請求人が製造原価の雑費であるとして計上した下請会社等に対する支出金(本件支出金)を、原処分庁が寄附金であるとしたことは、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合に該当するにもかかわらず、本件各更正処分に係る通知書(本件各更正通知書)には、帳簿書類以上の信ぴょう力のある資料の摘示がされておらず、法律的根拠の説明もなく金銭の贈与と判断された過程の論理的な説明もないことから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由の付記として欠けている旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、①請求人の帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合に該当し、②本件各更正通知書に記載された更正の理由には、原処分庁が認定した事実が明示され、当該事実に基づき本件支出金は寄附金に該当するという法的評価が記載されていることから、更正の根拠が原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められ、同項の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平30. 8.29 福裁(法・諸)平30-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平290009
- 裁決年月日
- 平成30年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が貸倒損失に計上した金額(本件金額)を法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する「寄附金の額」に該当するとした更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書(本件更正通知書)の理由付記には不備があり違法である旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、①法人税基本通達9−6−1《金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の定めを前提として金銭債権の貸倒れとして損金の額に算入されない旨の判断が記載されているとともに、②貸倒損失に計上した本件金額が回収不能とはいえない債権を放棄したもので、それが経済的な利益の供与であるため「寄附金の額」に該当する旨の判断が記載されていることから、本件更正通知書の理由付記は、請求人において本件更正処分の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに十分に具体的な説明がされており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度のものといえる。したがって、本件更正通知書の理由付記は、法人税法第130条(青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはなく、本件更正処分を取り消すべき違法はない。(平30. 6.22 仙裁(法)平29-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290101
- 裁決年月日
- 平成30年3月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に記載した理由は、税務官庁が更正に至った判断過程を省略することなしに記載したものではないから、当該更正通知書の理由には不備があり、更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該更正通知書に記載された更正の理由は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものと認められ、同項の要求する更正理由の付記として欠けるものはないから、当該更正通知書の理由付記に不備はない。(平30. 3.20 東裁(法)平29-101)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290016
- 裁決年月日
- 平成30年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)に付記された理由には、①間接的な事実しか記載されておらず、太陽光発電設備の売買契約及び太陽光発電事業者の地位等の譲渡契約(本件各契約)に係る収益を、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの事業年度(本件事業年度)の法人税の確定申告における益金の額に算入すべきとする具体的な根拠理由が示されておらず、②原処分に係る調査の際の請求人の反論及び説明に対して、原処分庁の応答が何も記載されていないから、本件通知書には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁が、記載された各事実を基に、請求人の見解とは異なる法的評価を行ったことによるものであり、本件各契約に係る収益を本件事業年度の法人税の確定申告における益金の額に算入すべきと認定した根拠について、具体的事実を記載して説明しており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものと認められるから、本件通知書に記載された理由は、いずれも理由付記として不備はない。(平30. 2.21 広裁(法・諸)平29-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290082
- 裁決年月日
- 平成30年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、請求人と金銭の借入れに係る貸主との間に租税特別措置法施行令第39条の13《国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例》第11項第3号に規定する「当該非居住者等が当該内国法人の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係」があることにつき何ら具体的な理由を明示していないから、更正通知書の理由には不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書の理由には、原処分庁が認定した事実が記載され、原処分庁がどのような事実関係に基づき、当該貸主が請求人の租税特別措置法第66条の5《国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例》第4項第1号に規定する国外支配株主等に該当すると判断したのかが示されているといえるから、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由をその相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められ、同項の要求する更正理由の付記として欠けるものではないというべきであるから、当該更正通知書の理由の付記に不備はない。(平30. 2. 7 東裁(法)平29-82)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書に付記された各理由(本件各付記理由)においては、具体的な証拠や根拠等が提示されていないなど、帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料の摘示がされておらず、本件各付記理由には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各付記理由は、帳簿書類の記載自体を否認した部分については帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示し、その余の部分も含め原処分の理由となった事実等を具体的に示しているものというべきであり、上記のような内容の理由を記載することによって、原処分庁としては、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができる。したがって、本件各付記理由は、法の要求する理由の付記又は提示として不備はない。(平29. 9. 5 関裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290026
- 裁決年月日
- 平成29年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分に係る各通知書(本件各更正通知書)の記載事項からは、裁判上の和解に基づき支出した解決金が、法人税法上の損金不算入とされる役員給与に該当する理由が判然とせず、また、納税告知処分に係る各納税告知書(本件各納税告知書)の記載事項からは、当該解決金が給与に該当し、請求人に源泉徴収義務があることが判然としないから、これらの理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、当該解決金について、支出理由、支出相手先の地位及びこれに係る和解調書の内容から役員給与と認められる旨、並びに法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項各号に掲げる給与のいずれにも該当しないため損金算入できない旨が記載されており、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるものではない。また、本件各納税告知書には、和解が成立した旨、当該和解に基づき当該解決金が請求人の役員の地位にある者に支払われた旨、並びに当該解決金が所得税法に規定する賞与に該当し、請求人に源泉徴収義務がある旨が記載されおり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(平29. 9. 1 東裁(法・諸)平29-26)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年8月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)に係る通知書に付記された理由においては、法人税法第127条《青色申告の承認の取消し》第1項第3号に規定するいずれの要件に該当するのかが具体的に特定して摘示されておらず、また、更正処分等に係る通知書に付記された理由においては、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項又は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示して処分の具体的根拠を明らかにしたとはいえないから、原処分に係る理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件青色取消処分に係る通知書に付記された理由においては、役員給与の架空計上などの具体的な各事実関係や根拠法令などが端的に示されているから、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がされたかを、処分の相手方においてその記載自体から了知し得る程度に記載されているものと認められ、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという理由付記の趣旨目的にも欠けるところはないといえる。また、上記以外の各処分に係る各通知書で提示された理由においては、具体的な事実関係や根拠法令などが端的に示されているのであるから、いずれも、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的といえるから、原処分に係る通知書において付記又は提示された理由は、いずれも理由の付記又は提示として不備はない。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)に係る通知書に付記された理由においては、法人税法第127条《青色申告の承認の取消し》第1項第3号に規定するいずれの要件に該当するのかが具体的に特定して摘示されておらず、また、更正処分等に係る通知書に付記された理由においては、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項又は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める、帳簿書類に記載されている以上に信ぴょう力のある資料が摘示されていないから、原処分に係る理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件青色取消処分に係る通知書に付記された理由においては、役員給与の架空計上などの具体的な各事実関係や根拠法令などが端的に示されているから、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がされたかを、処分の相手方においてその記載自体から了知し得る程度に記載されているものと認められ、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという理由付記の趣旨目的にも欠けるところはないといえる。また、法人税及び復興特別法人税の各更正処分に係る通知書に付記された理由においては、更正等に係る勘定科目とその金額、根拠及び帳簿記載以上に信ぴょう力がある資料が記載されており、その記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨を充足する程度に具体的といえ、理由付記に不備はない。さらに、上記以外の各処分に係る各通知書で提示された理由においては、具体的な事実関係や根拠法令などが端的に示されているのであるから、いずれも、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的といえるから、原処分に係る通知書において付記又は提示された理由は、いずれも理由の付記又は提示として不備はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書に記載された理由は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項又は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示して処分の具体的根拠を明らかにしたものとはいえないから、原処分に係る理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、法人税及び復興特別法人税の各更正処分に係る各通知書に付記された理由においては、更正に係る勘定科目とその金額、根拠及び帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料が記載されており、その記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという、法人税法第130条第2項に規定する理由付記制度の趣旨を充足する程度に具体的といえ、理由付記に不備はない。また、上記以外の各処分に係る各通知書で提示された理由は、具体的な事実関係や根拠法令などが端的に示されているのであるから、処分理由の記載として、いずれも、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的といえるから、原処分に係る通知書に付記又は提示された理由は、いずれも理由の付記又は提示として不備はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書に記載された理由は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項又は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示して処分の具体的根拠を明らかにしたものとはいえないから、原処分に係る理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、法人税の更正処分に係る通知書に付記された理由においては、更正に係る勘定科目とその金額、根拠及び帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料が記載されており、その記載の程度は、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという、法人税法第130条第2項に規定する理由付記制度の趣旨を充足する程度に具体的といえ、理由付記に不備はない。また、上記以外の各処分に係る各通知書で提示された理由は、具体的な事実関係や根拠法令などが端的に示されているのであるから、処分理由の記載として、いずれも、原処分庁の恣意を抑制するとともに処分の相手方に不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的といえるから、原処分に係る通知書に付記又は提示された理由は、いずれも理由の付記又は提示として不備はない。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分に係る通知書(本件通知書)には、太陽光発電設備が事業の用に供されているか否かを判断する上で、最も重要な要素の一つである電力受給契約の締結年月日に誤りがあるので、理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載は、具体的に事実上及び法律上の根拠を示したものということができ、原処分庁の恣意抑制及び更正を受けた者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものと認められることから、理由付記の不備はない。また、更正の理由付記に不備があり違法となるのは、理由付記の記載の程度が理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものとはいえない場合であることから、更正通知書の記載に誤りがあること自体が直ちに理由付記の不備の有無を左右するものではない。(平29. 7. 7 大裁(法)平29-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280050
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の連結子法人が、租税特別措置法第68条の11《中小連結法人が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》に規定する特定機械装置等及び特定生産性向上設備等に該当する各クローラークレーン(本件各機械)を指定事業の用(中古敷鉄板等の小売)に供していた旨、及び、本件各機械に係る台帳は、本件各機械の賃貸先及び賃貸期間の記録並びに保守及び点検等の記録のための備忘録にすぎず、自社での使用状況を記載した書類ではない旨を原処分庁所属の調査担当職員に対して説明したが、当該説明を否定した理由の記載がないこと、また、②請求人が海外子法人から受注した工事(本件工事)が請負工事でない理由の記載もないことから、法人税更正処分に係る通知書に記載された処分の理由(本件付記理由)が請求人に対する説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、本件付記理由には、①本件各機械が、物品賃貸業の用に供されており、賃貸期間以外の期間は使用されていなかったとの事実が認められることから、本件各機械の特別償却費の額が損金の額に算入されない旨、また、②本件工事の承諾書によれば、本件工事において、請求人はクラッシュパイラー及びオペレーターの調達のみを行うとされていたこと、本件工事は出来高払(工事進行)基準が採用されていたこと、及び、危険負担の定めがないことなどの事実が認められることから、請求人が海外子法人に請求した金員の額は、その請求した連結事業年度の売上高に計上して益金の額に算入した旨が記載されている。このように、本件付記理由は、法人税更正処分の根拠法令、処分内容及び処分の原因となる事実関係の内容などが記載されていると認められ、原処分庁が、法人税更正処分における自己の判断過程を逐一検証することができ、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、また、恣意抑制という趣旨目的を損なうことはなく、さらに、不服申立ての便宜という要請に対しても必要な材料を提供しているから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由の付記の要件を欠くものではない。(平29. 6.27 関裁(法)平28-50)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280053
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の通知書に付記された理由(本件付記理由)には、①評価通達を準用した方法が採用されない理由、②請求人が依頼した不動産鑑定業者作成の各鑑定評価書が採用されない理由、③賃貸借契約等から生じる権利関係等を一切考慮しない理由の記載がなく、本件付記理由は、原処分庁が認定した事実関係、判断基準及び判断過程を請求人が推知することができる内容とはなっていないから、不利益処分の理由付記の趣旨を没却しており、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件付記理由は、原処分の根拠法令、処分内容及び各処分の原因となる事実関係の内容などが記載されていると認められ、原処分の理由となった事実等を具体的に示しており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という同項の要求する理由の付記としては十分であるというべきであって、同項に規定する理由の付記の要件を欠くものではなく、請求人の主張する上記のような事情の記載までが必要とされるものではないから、請求人の主張は採用できない。(平29. 6.27 関裁(法)平28-53)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成29年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分及び消費税等の更正処分等に係る各通知書に記載された処分の理由(本件各理由付記)は、処分の基準及び根拠等が明らかではないこと、原処分庁がいかなる事実関係に基づき、いかなる法令を適用したかが不明確であること、また、どの事実をどのように隠ぺい又は仮装したと認定したのかが不明であることなどから、本件各理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、法人税の更正処分の理由には、原処分庁の判断過程が省略することなく記載されており、当該理由付記は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の制度趣旨を充足しているといえる。また、消費税等の更正処分等の理由には、当該処分を行うこととした原処分庁による判断結果及びその基礎とされた事実関係が具体的に示されており、これらの理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の制度趣旨を充足しているといえる。したがって、本件各理由付記に不備はない。(平29. 6.22 金裁(法・諸)平28-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280015
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、①請求人が請け負った建築工事に係る各業者(本件各業者)の各申述が摘示されているにすぎず、これらの申述内容が信用でき、事実であることについて何ら信ぴょう力ある資料が摘示されていないこと、②本件各業者に対して支出した金員(本件各支出)の行方が全く記載されていないことから、本件各通知書の理由付記には不備があり、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分の根拠が、帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料が摘示されており、また、本件各通知書に、摘示した各申述の信用性や、本件各支出のその後の行方まで記載しなくても、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項及び行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に反するものでもなく、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、本件各通知書の理由付記に不備はなく、原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 5. 8 広裁(法・諸)平28-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280047
- 裁決年月日
- 平成29年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分に係る通知書及び当該更正処分以外の原処分に係る通知書において、金属スクラップの売買において追加で受領した金員(本件金員)の計上漏れ及び材料仕入高の重複計上(本件材料仕入高)について、その処分態様を社外流出とした根拠が記載されておらず、理由付記ないし理由提示の不備がある旨主張する。しかしながら、当該法人税の更正処分に係る通知書に記載された理由は、本件金員及び本件材料仕入高に係る帳簿書類の記載を否認する根拠資料を摘示し、当該否認の理由を具体的に明示したものといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する青色申告に係る法人税の更正の理由付記として不備はない。また、当該更正処分以外の原処分に係る通知書に記載された理由は、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に説明したものということができ、行政庁の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度の理由が示されているといえるから、同項本文の規定に基づく理由提示として不備はない。(平29. 3.10 大裁(法・諸)平28-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280085
- 裁決年月日
- 平成29年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、請求人への実地調査を行わず、請求人以外の者に対する国税犯則取締法に基づく犯則調査(本件犯則調査)により収集した資料を検討しただけで、関係者に対する聴き取り調査すら実施せずに更正処分(本件更正処分)を行っているから、本件更正処分は法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第1項にいう「帳簿書類の調査」を欠き違法である旨主張する。しかしながら、同条にいう「帳簿書類の調査」には既に収集済みの帳簿等の資料の検討をも含むものと解されるところ、原処分庁は、本件犯則調査により収集された請求人の帳簿書類及び本件犯則調査の担当職員が本件犯則調査の過程で把握した資料等を基礎として調査しているのであるから、本件更正処分は同項にいう「帳簿書類の調査」に基づき行われたものである。(平29. 2. 9 東裁(法)平28-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280066
- 裁決年月日
- 平成28年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分に係る通知書(本件各更正通知書)に示された理由においては、請求人が使用人(本件受給者)に対する給与として支給した金額(本件各支給額)について、請求人の代表者が、本件受給者の出勤簿を作成するなどして、本件受給者が請求人の従業員として労務に従事していたかのように事実を装った旨記載されているが、具体的に、出勤簿のどの年月日の記載が仮装された事実に基づくものであるかが提示されておらず、仮装の事実が具体的に示されていないから、理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、更正に係る勘定科目とその金額のみならず、更正をした根拠として、本件受給者の申述及び請求人の代表者が作成した本件受給者の勤務日が記録された出勤簿を摘示した上で、本件各支給額は代表者に帰属する旨及び本件受給者が請求人の従業員として労務に従事していたかのように事実を装っていたと認められる旨記載されていることから、本件各更正通知書における各更正処分の理由には、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨に照らし、同項の要求する更正の理由の付記として不備はない。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-66)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件更正通知書)には、①土地及び建物の各取得価額を売買契約書(本件契約書)に記載された価額によるべきとした具体的な理由の記載がないこと、②土地の価額の比較対象として記載された近接地の売買事例について、個別具体的な契約事実等が示されていないこと、③請求人の会計処理について、どのような法的解釈及び基準の下に誤っていると判断したのかについて具体的な記載がないことなどから、理由付記の不備による違法がある旨主張する。しかしながら、原処分は、帳簿書類の記載自体を否認することなしにされた更正処分であるところ、本件更正通知書には、①否認の対象とされた事項がその数額とともに具体的に記載され、②適用されるべき法令の条項及び法的な判断の基準が示され、③本件契約書の文言等についての法的評価を経た土地及び建物の各取得価額についての判断が示され、上記①ないし③を踏まえて、④請求人の申告における建物の固定資産除却損が損金の額に算入されないことから、同額を所得金額に加算した旨が記載されている。これらのことからすれば、本件更正通知書には、更正の根拠が、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、理由付記の不備による違法はない。(平28.11.18 熊裁(法)平28-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280013
- 裁決年月日
- 平成28年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に付記された理由には、本件更正処分に係る結論は記載されているものの、その理由や根拠についての記載がないから、本件更正処分には理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る通知書には、本件更正処分の判断の基礎となった具体的な事実関係及び本件更正処分の結論に到達した過程を明示していることが認められることから、本件更正処分に係る理由付記に不備はないというべきである。(平28.10. 3 大裁(法)平28-13)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年7月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 請求人は、請求人の子会社が複数の外国法人と締結した商材の販売に係る契約(本件契約)について、民法第667条《組合契約》第1項に規定する組合(任意組合)に当たるとの認定を前提に行った更正処分に係る通知書(本件更正通知書)には、複数の事実が羅列されているだけであり、任意組合と認定するための要件及びどの事実がどの要件を充足するのかが明らかにされていないから、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件契約が任意組合に該当するという原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実が具体的に明示されており、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているといえるから理由付記に不備はない。(平28. 7. 6 沖裁(法・諸)平28-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270150
- 裁決年月日
- 平成28年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分に係る通知書(本件各更正通知書)には、請求人の取締役(本件取締役)を請求人の株主と認定した理由が全く記載されていないことから、理由付記に重大な不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、本件取締役の株式保有割合等、事実を摘示した上で、本件取締役が使用人兼務役員に該当しないことの理由が根拠条文を示して記載されており、また、本件取締役に対する給与のうち、役員給与の損金不算入となり更正処分の対象となったもの及びその金額が具体的に明示されているということができる。そうすると、本件各更正通知書における更正の理由付記は、更正処分における原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(平28. 6.24 東裁(法)平27-150)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成28年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人から各船舶(本件各船舶)を譲り受けた者であるにもかかわらず、更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由には、請求人が本件各船舶を適正な価額よりも低廉で譲渡したという事実を前提として、本件各船舶の譲渡時における適正な価額と対価の額との差額が法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する収益の額に算入される旨記載されており、請求人とすれば、どのような事実について、どのような評価判断がなされたかを全く理解することができないから、原処分庁が当該評価判断に至った過程を検証し得る程度に処分の理由が記載されているとは認められず、理由付記の不備による違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書に付記された理由には、①請求人が本件各船舶を関連法人から譲り受けたこと及びその対価の額など更正処分の対象となった具体的事実、②原処分庁の鑑定評価額が本件各船舶の適正な価額であると認められる旨の原処分庁の評価判断、③適正な価額と譲渡の対価の額の差額も法人税法第22条第2項に規定する収益の額に含まれる旨の法令解釈が記載され、加算項目として、その冒頭に、益金の額に算入すべき受贈益の額が明示されており、原処分庁が、いかなる事実について、いかなる評価判断をして更正処分に至ったのかが具体的に記載され、また、請求人が本件各船舶の譲受人であることを前提として処分がなされたことを十分に看取できる程度に記載されているものといえる。したがって、本件更正通知書に係る理由付記は、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立の便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているといえるから、理由付記の不備による違法はない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270047
- 裁決年月日
- 平成28年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、更正通知書に記載された処分の理由(本件付記理由)には、請求人の現代表者(E)が代表取締役に就任する前に同人に支払った報酬(本件支払報酬料)が所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当する具体的な理由が記載されていないので、本件付記理由には不備がある旨主張する。しかしながら、本件付記理由には、①Eが法人税法第2条《定義》第15号及び法人税法施行令第7条《役員の範囲》第2号の規定により、請求人の役員に該当すること、②本件支払報酬料はEに対して給与を支給したものと認められること、③本件支払報酬料は法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第1号から第3号までに規定する役員給与に該当しないこと、④請求人が損金の額に算入した本件支払報酬料を全額所得金額に加算したことが記載されており、①については、その判断の基礎となった具体的事実関係が記載されているから、本件付記理由は、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されたものであるということができるから、本件付記理由には不備はないというべきである。(平28. 3.31 関裁(法・諸)平27-47)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成28年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分における更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由では、請求人の帳簿上の仕訳処理がどのように修正されたのかを十分に理解できないことなどから、本件更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書に付記された理由には、請求人が外国の子会社から解散による残余財産の分配を受けた事実に対する受取配当等の益金不算入額の算定に当たっての法人税法上の評価が明確に判別できる程度に記載されており、請求人は、この記載により受取配当等の益金不算入額の算定の過程を逐一検証することが可能と認められる。したがって、本件更正通知書に付記された理由は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度のものというべきであり、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》の要求する理由の付記として不備は認められない。(平28. 3.25 金裁(法)平27-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270073
- 裁決年月日
- 平成28年1月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った平成15年12月期及び平成16年12月期の法人税の各更正処分(本件各更正処分)における各更正通知書(本件各更正通知書)には、①販売権許諾等対価の額が請求人の益金の額に計上すべき理由及び②請求人が国外関連者に対して支払った金員が租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第3項に規定する寄附金と認定された理由等が説明されておらず、本件各更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書における更正の理由付記は、本件各更正処分における原処分庁の判断過程を省略することなく記載したものということができ、原処分庁としては、当該理由付記により、更正処分における自己の判断過程を逐一検証できるのであるから、その判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明示しているといえる。本件各更正通知書における更正の理由付記は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないと認められ、不備はないというべきである。(平28. 1. 6 東裁(法)平27-73)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成27年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)の理由付記について、請求人が開示表明した事実を確認したにすぎないにもかかわらず、あたかも、原処分庁の調査により当該事実を把握解明したかのように理由を記載しており、また、適用法令及び判断の根拠を具体的に明記していないことなどから、本件各通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の本店所在地に臨場し、帳簿書類やその他の資料を検討することで、請求人が各取引業者に支払った外注加工費の全容を把握したほか、当事者等に対する質問検査、取引金融機関への照会等を行うことによって原処分に係る課税要件事実を認定したものと認められる。また、本件各通知書には、仮装の手口、認定した根拠等が示され、更正の根拠を帳簿以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示しており、各処分の結論に達した判断過程を、その基礎となる事実関係及び適用法令を示して明らかにしたものであると認めることができることから、行政庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはなく、本件各通知書の理由付記に不備はないということができる。(平27. 9.10 大裁(法・諸)平27-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260128
- 裁決年月日
- 平成27年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税更正処分(本件法人税更正処分)に係る通知書に付記された更正の理由には、原処分庁が審査請求において本件法人税更正処分の適法性について主張する内容の一部が記載されておらず、当該付記された更正の理由には不備がある旨主張する。しかしながら、当該付記された更正の理由は、請求人の有する金銭債権(本件金銭債権)についての貸倒れの事実という課税要件事実に関して、その存否についての原処分庁の判断過程をその根拠を示して明らかにしたものと認められ、その判断の慎重及び合理性を担保するという点において欠けるところはなく、原処分庁の恣意を抑制し、また、納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると評価することができる。(平27. 6.24 東裁(法・諸)平26-128)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260049
- 裁決年月日
- 平成27年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの事業年度(平成23年3月期)の法人税の更正処分に係る通知書に付記された理由(本件付記理由)には、昭和63年4月1日から平成元年3月31日までの事業年度(平成元年3月期)以前の事実関係を認定して平成元年3月期の所得を更正するための理由しか記載されておらず、また、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》の規定によれば、平成元年3月期について事実認定することができないのであり、原処分庁が特定金銭信託契約及び投資一任契約の解約に係る損失(本件投資損失)を平成23年3月期の損金の額に算入を否認した理由が記載されていないことからすれば、更正の理由付記の趣旨と理由付記の程度を示した判例(最高裁昭和54年4月19日第一小法廷判決・民集33巻3号379頁)に従っておらず、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に違反している旨主張する。しかしながら、平成23年3月期の更正処分の内容は、本件投資損失を損金の額に算入すべき事業年度がいつであるのかの法的評価を示したものであり、更正処分の理由として、昭和63年9月に特定金銭信託契約及び投資一任契約の解約されていることから、本件投資損失は平成元年3月期以前の事業年度の損金の額に算入されるべきものと認められること、及び、本件投資損失の補填請求(本件損失補填請求)を履行している事実や請求の具体的な相手先も明らかでないことから、本件損失補填請求の権利が生じていたとは認められないこと等が記載されていることから、本件投資損失が平成23年3月期の損金の額に算入されないと判断した根拠を理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものであるということができ、法人税法第130条第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(平27. 6.23 関裁(法)平26-49)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260007
- 裁決年月日
- 平成27年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の各更正通知書(本件各更正通知書)の更正の理由と答弁書の記載振りが相違し、役員給与の認定根拠及び定期同額給与に該当しない根拠にそれぞれ一貫性がなく、更正の原因となる事実及び判断過程が不明確であるから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が青色申告に係る法人税を更正する場合に、更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に出たものというべきであるから、更正通知書に記載された更正の理由が、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはないと解するのが相当であるところ、①請求人が請求人の役員に支払った日当は、会議に出席するために直接必要な費用とは認めれないので当該役員に対する給与に該当する旨、②当該日当は毎月同額が支給されているものではないから、定期同額給与に該当せず、損金の額に算入されない旨が記載されており、これらの記載は理由付記制度の趣旨目的に充足する程度に明示されているということができ、加えて、更正処分後の事由によって当該更正処分の適法性が左右されるものではないから、本件各更正通知書に係る更正の理由付記に不備はない。(平27. 4.27 熊裁(法)平26-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260048
- 裁決年月日
- 平成27年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件更正通知書)には、いかなる理由や根拠に基づいて取引の主体を請求人の出資者個人と判断するに至ったか、請求人の主張はなぜ認められないのかという点が示されていないことから、原処分庁の判断の慎重や合理性が担保されず、法が求めている理由付記としては不十分である旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、取引の主体が請求人ではなく請求人の出資者個人である旨を説明してあり、請求人の代表者の申述等を根拠として、請求人がその主張の根拠とする証拠書類等を排斥し、前出の出資者個人が請求人を代理して当該取引を行ったものではないと述べているのであるから、本件更正通知書は、更正処分庁の判断の慎重性、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えているという趣旨目的を充足した内容であると認められる。よって、原処分を取り消すべき違法・不当があるとまではいえない。(平27. 3.13 大裁(法)平26-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260034
- 裁決年月日
- 平成27年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告に係る法人税の各更正処分の通知書(本件通知書)において、立替金の弁済として処理した拡売費が仕入割戻しに当たる具体的な理由について記載されていないため、処分の理由の記載に不備がある旨主張する。しかしながら、青色申告に係る法人税について、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合において更正通知書に付記すべき理由としては、単に更正に係る勘定科目とその金額を示すだけではなく、そのような更正をした根拠を帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示することを要するところ、本件通知書には、請求人が取引先から相殺確認書を受領し、拡売費について立替金と相殺する経理処理をしていたこと、及び、当該拡売費は取引先から請求人に対する仕入割戻しとして支払われるものであり、収益に計上すべきと認められるので、所得金額に加算した旨が記載されていることからすれば、単に更正に係る勘定科目とその金額を示すだけでなく、相殺確認書という信ぴょう力のある資料を摘示することによって更正をした根拠を明示したものであるといえ、青色申告に係る法人税について帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合の理由付記の程度を充足しているものと認められることから、処分の理由の記載に不備はない。(平27. 3.10 関裁(法・諸)平26-34)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260044
- 裁決年月日
- 平成27年3月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正通知書に記載された理由について、判断過程が明らかでないことなどから違法である旨主張する。しかしながら、上記各更正通知書には、原処分庁がどの事実に対してどのような過程で国外移転所得金額を算定して各更正処分を行ったかについて、その根拠及び判断過程が十分に理解できる程度に記載されているといえ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という更正の理由付記制度の趣旨目的は充足されているというべきであるから、各更正通知書の理由付記に不備があるとは認められない。(平27. 3. 5 大裁(法)平26-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260041
- 裁決年月日
- 平成27年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①「原資」とは資金源のことであり、企業のキャッシュ・フローを指すものであることから、会計処理の誤解釈による瑕疵があること、②いかなる事実関係に基づき結論付けられたのかその記載がないことから、理由付記の不備があり、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する要件を満たさない旨主張する。しかしながら、①日常用語としての「原資」とは、資金源、元手などの意味をも有する単語であり、一般的に使用されている用語であることからすると、「原資」という文言を使用したことが原処分の効力を失わしめるような理由付記の不備に当たるとはいえず、また、②本件事業年度に支出された脱退金(本件脱退金)について特定した上で、それに対する法的評価として本件脱退金の支払いが資本等取引に該当することをそのように判断した理由と共に述べる等、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という法人税法第130条第2項の理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示しているものと認められる。(平27. 2.13 大裁(法・諸)平26-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260045
- 裁決年月日
- 平成26年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の更正処分(本件更正処分)は帳簿書類で棚卸資産とされている土地(本件土地)を固定資産であるとしてなされたものであるから、帳簿書類の記載自体を否認するものであるというべきであるところ、本件更正処分に係る通知書(本件更正通知書)には、本件土地を固定資産であると判断する根拠となる事実及び信ぴょう力のある資料並びにその判断過程が具体的に示されていないから、本件更正通知書の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件土地に係る帳簿の記載のうち、当該土地の存在、その取得時期及び取得価額についての帳簿の記載を覆すことなくそのまま肯定した上で、本件土地が法人税法上の棚卸資産に該当するものか否かについて、請求人と評価を異にしたことにより本件更正処分を行ったものと認められるところ、本件更正通知書に付記された本件更正処分の理由をみると、請求人が本件土地について損失を計上した時期と金額、勘定科目及び所得金額の計算上損金の額に算入した額が具体的に特定され、原処分庁が、それらのうち損金の額に算入されないとした額及びその理由として、本件土地を棚卸資産ではなく固定資産に該当するものと判断したことが記載されているほか、その判断の根拠とした具体的な事実関係が記載されていると認められるから、当該理由の記載の程度によれば、原処分庁の恣意を抑制し、請求人に不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に、本件更正処分の理由が具体的に明示されているというべきであり、本件更正通知書の理由付記に不備はない。(平26.12. 1 東裁(法)平26-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260029
- 裁決年月日
- 平成26年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由には、その判断に至る過程ないし具体的な根拠の記載がなく、判断過程の記載に不備があるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要件を充たしておらず、本件更正処分が違法である旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、更正の理由として、判断の過程が、個別、具体的に記載されていることからすれば、請求人において更正の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに十分に具体的な説明がされているということができ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を損なうことはないというべきであるから、法人税法第130条第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平26. 9.18 東裁(法)平26-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260027
- 裁決年月日
- 平成26年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分における更正通知書(本件更正通知書)には、請求人が特殊支配同族会社に当たると判断した具体的な理由や具体的な事実の記載がないことから、本件更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、請求人が特殊支配同族会社に当たるとした理由、すなわち、業務主宰役員関連者が有する株式について、業務主宰役員関連者以外の者に贈与があったとは認められないと原処分庁が判断した理由が具体的に示されており、当該理由付記は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保するという点について欠けることはなく、また、納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明示しているといえるから、本件更正通知書における更正の理由付記は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきである。(平26. 9. 4 東裁(法)平26-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260011
- 裁決年月日
- 平成26年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における更正通知書(本件更正通知書)に付記された理由には更正処分の根拠理由が欠落しており、本件更正通知書に記載された内容が適切ではないことから、当該更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が、青色申告に係る法人税を更正する場合に更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に出たものというべきであるから、更正通知書に記載された更正の理由が、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないと解するのが相当であるところ、これを本件更正通知書についてみると、当該更正処分において損金の額に算入されないとした金額が、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項に掲げるいずれにも該当しないという判断によるものであることが示されており、特定の事実が何らかの課税要件を充足するということではなく、特定の事実が充足しないということを認定した結果であることからすると、原処分庁の判断過程を省略することなく記載したものであり、理由付記制度の趣旨目的に照らしても、当該更正処分の根拠理由が欠落したものと認められない。(平26. 7.25 東裁(法)平26-11)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平250006
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分の更正通知書に付記された使途秘匿金の支出に関する更正の理由(本件理由付記)には、「秘匿の意思」に係る事実認定や原処分庁の判断過程が具体的に記載されていないという不備があるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定に反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人が総勘定元帳の接待交際費勘定の借方に記載した金銭の支出について、当該総勘定元帳に記載された事実を肯定した上で、当該金銭の支出が単なる接待交際費ではなく租税特別措置法第62条《使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例》第2項に規定する使途秘匿金の支出に該当するという税法上の評価を行ったのであり、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示することが必要であるところ、更正の対象となる金銭の支出について、請求人の帳簿書類上の勘定科目、計上日及び金額を特定した上で、原処分庁が使途秘匿金の支出に該当すると認定した理由として、①金銭を支出した相手方の氏名等を正当な理由もなく帳簿書類に記載していなかったこと、②当該相手方の氏名等を秘匿していると認められること、及び③当該金銭の支出が資産の譲受けその他の取引の対価としてされたものとの事実も認められないこと、を記載しており、当該理由により、当該金銭の支出は租税特別措置法第62条第2項に規定する使途秘匿金の支出に該当すると判断したものと認められるから、原処分庁が更正をするに至った理由を具体的に明示している。そして、請求人としては、①金銭を支出した相手方の氏名等を帳簿書類に記載しなかったことにつき正当な理由があること、②当該相手方の氏名等を秘匿していないこと、又は③当該金銭の支出が何らかの取引の対価であること等を理由として不服申立てをすることができるのであるから、不服申立てをするに当たって何ら支障はないことから、法人税法第130条第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはなく、不備はない。(平26. 6.18 沖裁(法)平25-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250136
- 裁決年月日
- 平成26年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の各更正処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)の更正の理由の記載は、弁理士法の解釈を誤ったものであるから、当該各更正処分は理由付記不備により取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、帳簿書類の記載自体を否認することなく、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合において、更正通知書に付記すべき理由としては、当該更正処分がいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が示されているものであれば足りると解されるところ、本件各更正通知書において、原処分庁が損金の額に算入されないとした更正の理由が記載されており、当該各更正処分がいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することが可能であるから、本件各更正通知書に係る理由付記は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきであり、仮に、請求人の主張するとおりであるとすれば、それは、むしろ課税要件該当性の判断自体の是非の問題であるから、理由付記の不備についての違法性の根拠とはならない。(平26. 6.12 東裁(法)平25-136)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250131
- 裁決年月日
- 平成26年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書(本件更正通知書)には否認の結論が記載されているだけであるから、本件更正通知書の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が、青色申告に係る法人税について更正をする場合には、更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、青色申告制度の趣旨に鑑み、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるためであると解され、事実に対する法的評価の相違による更正処分の場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示す資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件更正通知書には、①請求人が修正申告書において土地圧縮積立金増加額を所得金額から減算していることに関し、②租税特別措置法第65条の8《特定の資産の譲渡に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例》第1項は、譲渡の日を含む事業年度の確定した決算において特別勘定を設ける等の方法により経理した場合に限り、その経理した金額に相当する金額を損金の額に算入する旨規定していることを根拠とし、③請求人は、確定した決算において圧縮積立金繰入を計上している事実を踏まえれば、④上記①の土地圧縮積立金増加額は、同項に規定する特別勘定を設ける等の方法により経理した金額ではないから、その事業年度の所得金額の計算上、損金の額に算入することができない旨の法的評価が記載されており、これによれば、本件更正処分の理由がいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に示されているといるから、本件更正処分に係る理由付記は、法人税法第130条第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきである。(平26. 6. 4 東裁(法)平25-131)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 請求人は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認する場合に当たるにもかかわらず、①更正をした根拠が具体的に明示されておらず、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示していないこと、また、②国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項が規定する「偽りその他不正の行為」の内容が記載されていないことから、更正通知書(本件更正通知書)の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、①本件更正通知書には、更正をした根拠等が詳細に記載されているとともに、請求人が従業員との間で交わした客観的な証拠である覚書という帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料が摘示されており、これらは更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度であると認められ、また、②国税通則法第70条第5項が適用されるか否かの理由まで付記すべきであると規定した法令は存しないところ、本件更正通知書に「偽りその他不正の行為」の内容が記載されていることからすれば、本件更正通知書の理由付記に不備はない。(平26. 2.21 金裁(法)平25-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250022
- 裁決年月日
- 平成26年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正通知書(本件更正通知書)の更正の理由は、否認処理の内容が不明で、説明が不十分であるから、本件の更正処分に係る更正の理由付記には違法となる瑕疵がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が青色申告に係る法人税について更正をする場合には更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨に出たものというべきであるから、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないと解するのが相当であるところ、本件更正通知書には、①請求人は貸付金(本件債権)をその全額が回収不能であるとして本件事業年度の貸倒損失に計上し、損金の額に算入している旨が示された上で、②本件債権について発生時期、発生原因、内容等が確認できる契約書その他の書類の保存がなく、本件債権の回収を依頼したとする仲介者から請求方法、請求状況等について報告を受けたことを確認できる書類等も一切存在していないことから本件債権はその存在が確認できないものと認められる旨の判断理由、③その結果、本件債権に係る貸倒損失は本件事業年度の損金の額に算入されない旨の判断結果が記載されており、これによれば本件債権の額を貸倒損失として損金の額に算入できないとした原処分庁の判断過程が相応に示されているということができるから、本件更正通知書の理由付記は、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の根拠を明示しているといえ、更正の理由付記として欠けることはないというべきである。(平26. 1. 7 名裁(法)平25-22)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250006
- 裁決年月日
- 平成25年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、車両の廃棄に係る固定資産除却損について、原処分庁が、車両の廃棄は当該事業年度より前に行われていたと認められるから、当該事業年度の損金の額に算入できないとして行った法人税の更正処分に対し、廃棄した時期によっては他の事業年度の所得に波及する場合もあることから、法人税の更正通知書(本件通知書)に車両が廃棄された時期が記載されていないことは、理由付記に不備があるというべきであり、本件通知書は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第2項に規定する要件を満たさない違法なものである旨主張する。しかしながら、本件通知書の更正理由の付記において、更正の対象となった勘定科目及びその金額の他、原処分庁が更正を行うに至った理由が具体的に明示されており、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえるから、法人税法第130条第2項の要求する更正理由の付記として欠けることはないというべきである。(平25.12. 5 熊裁(法)平25-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250057
- 裁決年月日
- 平成25年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分の理由は、更正通知書(本件更正通知書)に付記された更正の理由の文面上から明らかであることが必要であり、原処分庁の判断過程は、これを省略することなく具体的に記載する必要があること、また、原処分庁が、請求人が調査時に説明した事実関係と異なる解釈をするのであれば、その理由を付記する必要があるところ、本件更正通知書に付記された更正の理由には、契約書等の条項の解釈について一切触れておらず、具体的に契約書等のどの条項に基づいて雑収入計上もれと判断したのか、その判断の過程が具体的に記載されていないから、本件更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の更正の理由には、更正の対象とした取引を特定する契約書等を摘示した上で、益金の額に算入すべき内容が具体的に記載され、計上もれとなった金額の計算過程についても記載されていることから、当該更正処分における原処分庁の判断過程を省略することなく記載したものということができ、さらに、原処分庁は、当該理由の記載により、当該更正処分における自己の判断過程を逐一検証することができるのであるから、その判断の慎重及び合理性を担保するという点について欠けるところはなく、当該理由の記載の程度によれば原処分庁の恣意を抑制するという理由付記制度の趣旨目的をも損なうことはないのであり、加えて、納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものともいえるから、請求人が主張する契約書の条項の解釈や具体的な契約書の条項を記載していないとしても、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平25.10.30 東裁(法)平25-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株主に対して配付した株主優待券の使用に係る費用に関する部分の更正の理由として、原処分庁が、行為の形態に関し、本件の各更正通知書において「接待又は贈答」と記載していたにもかかわらず、審査請求においては「権利の贈答」と主張しており、本件各更正通知書からは、原処分庁が認定した行為の形態が「権利の贈答」であることは理解できないから、理由付記の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件の各更正通知書には、①請求人が株主優待のために支出した費用を損金の額に算入していること、②請求人の株主優待は、請求人が株主との間の親睦の度を密にしてその歓心を買い、事業の円滑な遂行を図ることを目的とした接待又は贈答であること、③したがって、当該株主優待に係る費用は、交際費等に該当すること、及び④上記①の額を所得金額に加算したことがそれぞれ記載されていることからすると、本件の各更正処分を行うに至った理由並びに当該更正処分の対象となった科目及び金額について更正の根拠を具体的に明示したものであると認められる。したがって、本件の各更正通知書の理由付記は、更正の根拠を原処分庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明示しているといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはなく、理由付記の不備の違法はない。(平25.10. 1 関裁(法)平25-8)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年7月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、更正通知書(本件更正通知書)に記載された理由について、請求人が取得した営業権を認めないとする内容にもかかわらず、負債の引継ぎを認めないとする理由が付記されていないなど、単に結論だけ記載していて、理由付記制度の趣旨に沿っていないことから、理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書における理由付記は、更正処分の対象となった勘定科目、金額及びその理由が記載されており、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められることから、更正の理由付記として欠けるところはないというべきである。(平25. 7.19 金裁(法・諸)平25-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年7月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員が請求人の関与税理士の提出した資料を確認せず、請求人が取得した営業権(本件営業権)について、繰延資産として償却をしている趣旨を関与税理士が説明したにもかかわらず、営業権としての償却を否認した更正処分は、帳簿種類の調査が不十分であり、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する調査の要件を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、同項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則《帳簿書類の整理保存》第59条第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解されるところ、調査担当職員は、請求人の法人税申告書並びに当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書を確認し、本件営業権に関し、帳簿に記載されるべき事項についても、関与税理士に対する聴取調査を含めて個別に確認し、これらに関する証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。そうすると、調査担当職員は、法人税法施行規則第59条に規定する帳簿書類を確認し、関与税理士から証拠資料の収集を行い、それらの評価等をしていると認められるから、法人税法第130条第1項所定の調査を行ったというべきである。(平25. 7.19 金裁(法・諸)平25-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240232
- 裁決年月日
- 平成25年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の各更正通知書の理由付記は、請求人が支払った各仲介手数料(本件各仲介手数料)がなにゆえに借地権を取得するために支出したものであるのか、また、なにゆえに借地権の取得価額に算入すべきものであるのか、その根拠法令及び判断過程が示されておらず、理由付記制度の趣旨目的を充足していないので、その記載に不備がある旨主張する。しかしながら、本件の各更正通知書には、本件各仲介手数料に関する更正の理由として、①請求人が締結した事業用定期借地権契約に係る仲介業者に対し支払った本件各仲介手数料の計上年月日及び金額等を特定し明らかにしていること、②本件各仲介手数料は、当該契約により設定された借地権を取得するために支出したものであり、借地権の取得価額に算入すべきものである旨が記載されていることからすれば、更正処分の対象となった勘定科目及びその金額のほか、原処分庁が更正を行うに至った理由が具体的に明示されているということができ、請求人において更正の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに十分な具体的な説明がされているということができるから、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえ、更正の理由付記として欠けるところはないというべきである。(平25. 6.13 東裁(法)平24-232)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240052
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に、請求人が譲渡した土地建物(本件土地建物)の時価が原処分庁が主張する額であるとする理由が十分に記載されていないから、更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る通知書に付記された理由には、更正処分の対象となった事実として本件土地建物を関係法人に請求人主張額で譲渡したことが記載されるとともに、これに対する法的評価として、本件土地建物に対する土壌汚染対策は必要なく、本件土地建物の譲渡時の時価は原処分庁主張額であると認めるのが相当であるから、譲渡差額は譲受人への贈与と認められ、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第8項の規定により寄附金の額に該当し、損金算入限度額を超える額が損金の額に算入されない旨が記載されている。そうすると、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていると認めることができるから、更正通知書に付記された理由に違法となる不備があるとはいえない。(平25. 5.28 関裁(法)平24-52)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240053
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に、請求人が譲り受けた土地建物(本件土地建物)の時価が原処分庁が主張する額であるとする理由が十分に記載されていないから、更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る通知書に付記された理由には、更正処分の対象となった事実として本件土地建物を請求人主張額で譲り受けたことが記載されるとともに、これに対する法的評価として、本件土地建物に対する土壌汚染対策は必要なく、本件土地建物の譲受け時の時価は原処分庁主張額であると認めるのが相当であり、譲受差額は譲渡人からの贈与と認められ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項の規定により受贈益に該当する旨が記載されている。そうすると、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていると認めることができるから、更正通知書に付記された理由に違法となる不備があるとはいえない。(平25. 5.28 関裁(法)平24-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240047
- 裁決年月日
- 平成25年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正通知書(本件各更正通知書)に付記された更正の理由に根拠となった条文が明示されておらず、どの法律のどの条文に従って更正処分が行われたのか明らかでないから、各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書の理由付記については、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件各更正通知書に付記された理由には、更正処分の対象となった事実として、請求人が外注費の額(本件外注費)を平成21年3月期の損金の額に算入したことが、そして、これに対する法的評価として、本件外注費は平成21年3月期よりも前の期間のものであるから平成21年3月期の損金の額に算入されないことが、それぞれ記載されているから、本件各更正通知書には、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていると認められ、また、更正通知書に根拠条文を記載すべき旨を定めた法令の規定はないから、本件各更正通知書の理由付記が、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を欠いているということはできない。(平25. 4.23 関裁(法・諸)平24-47)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240042
- 裁決年月日
- 平成25年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)には、請求人が購入した商品券(本件商品券)の購入費用が損金の額に算入されない理由として「使途が明らかでない」旨記載されているのみで、法的根拠も明記されていないから、本件各更正通知書は法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書における理由付記には、請求人が本件商品券の購入費用を交際費として計上したこと、及びこれに対する法的評価として本件商品券の使途が不明であり本件商品券の購入費用が損金の額に算入されない旨記載されていることから、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別ができる程度に理由が表示されていると認められる。したがって、本件各更正通知書の理由付記には、違法となる不備はない。(平25. 3.26 関裁(法)平24-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240043
- 裁決年月日
- 平成25年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)には、請求人が購入した商品券(本件商品券)の購入費用が損金の額に算入されない理由として「使途が明らかでない」旨記載されているのみで、法的根拠も明記されていないから、本件各更正通知書は法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書における理由付記には、請求人が本件商品券の購入費用を交際費として計上したこと、及びこれに対する法的評価として本件商品券の使途が不明であり、本件商品券の購入費用が損金の額に算入されない旨記載されていることから、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていると認められる。したがって、本件各更正通知書の理由付記には、違法となる不備はない。(平25. 3.26 関裁(法)平24-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240097
- 裁決年月日
- 平成24年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正処分に係る更正通知書には、関係会社が計上した売上高が請求人において計上すべき売上高であるとした根拠、請求人と関係会社との間に取引事実がないとした根拠が一切明らかにされていないから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書には、その理由として、売上金額を摘示した上で、当該売上金額は、請求人において計上すべきものと認められるから所得金額に加算した旨、及び仕入金額を摘示した上で、当該仕入金額は、当該関係会社との間に取引事実がなく、請求人の費用とは認められないから所得金額に加算した旨が付記されており、これによれば、更正処分の対象となった勘定科目、金額及びその理由が記載されていると認められ、上記以外の各項目に係る理由付記についても同様と認められるから、当該更正通知書における理由付記は、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえ、更正の理由付記として欠けることはないというべきである。(平24.11.16 東裁(法・諸)平24-97)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240033
- 裁決年月日
- 平成24年11月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に記載された理由について、判断過程が明らかでないなどから違法である旨主張する。しかしながら、本件の各更正通知書には、原処分庁がどの事実に対してどのような過程で国外移転所得金額を算定して本件の各更正処分を行ったかについて、その根拠及び判断過程が十分に理解できる程度に記載されているといえ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という更正の理由付記制度の趣旨目的は充足されているというべきであるから、本件の各更正通知書の理由付記に不備があるとは認められない。(平24.11. 8 大裁(法)平24-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240077
- 裁決年月日
- 平成24年10月16日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501010
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/1白色申告法人に対する更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 請求人は、虚偽の取引内容を帳簿書類に記載したとして行われた青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)は違法であり取り消されるべきであるから、更正通知書に更正の理由が付記されていない法人税の更正処分は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定に違反し、違法である旨主張する。しかしながら、法人税法上、更正の理由を付記しなければならないのは、青色申告書に係る更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書については、その更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はないところ、請求人に対して行われた青色申告の承認の取消処分は適法であるから、更正通知書に更正の理由が付記されていなくても、そのことをもって更正処分が違法となるものではない。(平24.10.16 東裁(法・諸)平24-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240046
- 裁決年月日
- 平成24年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正通知書には、請求人の類似法人の取締役に対する報酬額及び代表取締役に対する退職金額が記載されているが、当該各金額が相当であることの理由が付記されていないから、各更正通知書の更正理由の付記に不備がある旨主張する。しかしながら、各更正通知書の理由の付記においては、①請求人が損金の額に算入した役員給与等の額が具体的に記載されており、②類似法人の取締役に対する報酬額及び代表取締役に対する退職金額等を調査した結果、不相当に高額な部分の金額が認められる旨の判断を示した上で、当該不相当に高額な部分の金額は損金の額に算入されない旨が記載されていることからすれば、各更正通知書には、更正の理由として、更正処分の対象となった勘定科目及びその金額のほか、原処分庁が更正を行うに至った理由が具体的に明示されているということができる。そうすると、各更正通知書に係る更正理由の付記は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正理由の付記制度の趣旨目的に照らし欠ける点はないから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはないというべきである。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240041
- 裁決年月日
- 平成24年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は、帳簿書類の記載の否認による更正であるから、更正理由の付記においては、そのような更正をした根拠を帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することにより具体的に明示しなければならないところ、本件更正通知書の更正理由の付記には具体的な明示は認められないから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人が長期傷害保険に係る支払保険料を各保険会社へ支払ったとする帳簿書類の記載の事実を肯定した上で、当該支払保険料の一部について各事業年度の損金の額に算入することはできないと評価してされたものであり、帳簿書類の記載自体を否認することなしにされたものであると認めるのが相当であるから、本件更正通知書における更正理由の付記としては、更正をした根拠について帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料の摘示までは要せず、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていれば足りるというべきである。そして、本件更正通知書の更正理由の付記においては、損金の額に算入されない金額の対象となる保険料についてその明細が記載され特定されていること、また、支払保険料のうち4分の3に相当する金額は損金の額に算入されない旨及び当該金額が損金の額に算入されない理由として前払分として資産に計上すべきものである旨が記載されていることからすれば、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはないというべきである。(平24. 8.28 東裁(法)平24-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240014ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者に対する役務提供は報告書等の成果物の引渡しを条件に支払われるものではないことを根拠に、当該役務提供が日々確定するとした原処分の理由は、不明瞭、不十分で理由付記に不備があり違法である旨主張する。しかしながら、本件更正通知書に記載された更正の理由には、請求人は国外関連者に対する役務提供の対価を受取手数料として計上し、当該受取手数料は、①報告書等の成果物の引渡しを条件に支払われるものではないこと、②当該役務提供の対価の額は、各出張者の給与の日額により計算され、日々その支払を受けるべき金額が確定するものであること、③請求人が翌事業年度の受取手数料に計上した金額のうち、当該事業年度に既に支払を受けるべき金額が確定した受取手数料の金額を、各出張者の基本給及び残業手当を基に算定した旨が記載されており、当該受取手数料の計上に係る法的見解、所得金額に加算する金額の算定過程も具体的に示されていることからすると、本件更正通知書に記載された更正の理由は、原処分庁の恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの理由付記の趣旨を充足する程度に更正の根拠を具体的に明示するものであるといえるから、更正の理由付記の不備の違法は認められない。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に記載された更正の理由は抽象的な文言が記載されているだけで具体的な記載がなく、法的根拠も示されておらず、誤った事実を付記しているから、本件の法人税の更正処分に係る理由付記は法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の趣旨目的を充足していない違法なものである旨主張する。しかしながら、当該更正通知書の理由付記には、原処分庁がいかなる事実に対する法的評価を行ったかを明確に判断できる程度に更正の理由が記載されており、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的は充足されていると認められるから、本件の更正処分に係る更正通知書に理由付記の不備の違法は認められない。(平24. 7. 2 熊裁(法・諸)平24-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230253
- 裁決年月日
- 平成24年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に記載された更正の理由は、更正処分の結論を記載するのみであり、請求人の処理がなぜ誤っているのかについての具体的な法的根拠を示していないから、その理由付記には不備があり、各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書には、各営業権の取得価額は取引総額をもって判定すべきであり、顧客1軒当たりの金額をもって少額の減価償却資産の取得価額に該当するとした請求人の評価は誤りであるから、当該取引総額は、損金の額に算入されないとの判断を示していることが明らかである。そうすると、本件理由付記は、原処分庁の判断過程を省略することなしに記載したものということができ、また、請求人において更正の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに必要な材料が提供されているということができるのであるから、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を損うようなことはないというべきであり、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはなく、適法である。(平24. 6.20 東裁(法)平23-253)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230083
- 裁決年月日
- 平成24年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する更正処分は帳簿書類の記載を否認して更正する場合に当たるところ、更正通知書に記載された理由には勘定科目すら記載されておらず、更正に至った事実や証拠書類の記載がないから、当該更正通知書の付記理由は、法人税法第130条《青色申告に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を欠く旨主張する。しかしながら、当該更正通知書の理由付記においては、子会社との間で締結した協議書等に基づき、請求人が子会社からロイヤルティを受け取ることとなっている旨、当該ロイヤルティを免除した旨、当該免除が子会社に対する無償による経済的な利益の供与に当たる旨、及び当該免除の額が法人税法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する寄附金の額に該当し、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第3項の規定によりその全額が損金の額に算入されない旨が記載されており、勘定科目の記載はないものの、収益の計上をすべき根拠とした協議書等の具体的な資料を摘示した上で、当該ロイヤルティの免除の事実や当該免除の額が益金の額及び寄附金の額に当たること並びに当該寄附金の全額が損金の額に算入されないことが通常理解できる程度に記載されていると認めることができる。そうすると、当該更正通知書の理由付記は、更正の根拠及び判断過程について、具体的な資料や事実を摘示した上で、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものといえるから、本件における更正処分を帳簿書類の記載を否認する場合又は帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合のいずれに解するとしても、当該更正通知書の付記理由が法人税法第130条第2項に規定する理由付記の要件を欠くものとはいえない。(平24. 5.29 関裁(法)平23-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230224
- 裁決年月日
- 平成24年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に係る更正通知書に付記された理由には、その判断に至る過程ないし具体的な根拠の記載がなく、判断過程の記載に不備があるから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の要件を充たしておらず、更正処分が違法である旨主張する。しかしながら、当該更正通知書には、更正の理由として、判断の過程が、個別、具体的に記載されていることからすれば、請求人において更正の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに十分に具体的な説明がされているということができ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由付記制度の趣旨目的を損なうことはないというべきであるから、法人税法第130条第2項の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(平24. 5.17 東裁(法)平23-224)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成24年4月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、更正通知書に付記した理由については、架空の資産(建物附属設備)に係る減価償却費は損金の額に算入されないという法的評価を行ったものであるから、更正の理由付記に求められる要件を満たしている旨主張する。しかしながら、本件更正処分の態様は、請求人の固定資産台帳の記載を認めず、建物附属設備を架空の資産であると判断したものであるから、帳簿の記載自体を認めないで更正処分を行う場合に該当するところ、当該更正通知書に付記された理由は、どのような根拠で架空の資産と判断したのかについて資料の摘示がなく、その判断過程も記載されていないことから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する要件を満たさない違法なものである。(平24. 4. 9 札裁(法)平23-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成24年4月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、更正通知書に付記した理由(本件理由付記)は、請求人が収入から減算した決算修正仕訳に対する法的評価である旨主張する。しかしながら、本件理由付記をみると、更正の対象が当該決算修正仕訳であることの事実は記載されているが、収入から減算することができないことについての理由は何ら記載されておらず、資料の摘示もないことから、理由付記としては不十分なものといわざるを得ず、本件理由付記は法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する要件を満たさない違法なものである。(平24. 4. 9 札裁(法)平23-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230069
- 裁決年月日
- 平成24年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る通知書に付記された理由には、本件更正処分の根拠となる法令等の規定が何ら示されておらず、このことは更正の理由付記の不備に当たる旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人が退職給与として支給した金員(本件金員)について請求人と異なる法的評価をしたものであるから、法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分をする場合に当たるといえる。そうすると、本件更正通知書に付記された理由には、更正処分の対象となった事実として本件金員を支給したこと、及びこれに対する法的評価として、本件金員は資金繰り等の理由による一時的な未払であるとはいえないことから退職給与とは認められず、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》に規定する定期同額給与等以外の給与に当たる旨が記載されており、退職給与に関する法令や通達の記載はないものの、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていると認めることができるから、本件更正通知書に付記された理由に違法となる不備があるとはいえない。(平24.3.27 関裁(法・諸)平23-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230044
- 裁決年月日
- 平成24年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書には、移転価格税制における独立企業間価格の算定の基礎となる比較対象取引について、同種又は類似の棚卸資産の売買を同様の状況の下で行う取引が存在しない旨記載されているだけで、請求人の主張する比較対象取引が、どの点で比較可能性がないと認定したのか具体的な指摘がない上に、請求人の独立企業間価格の算定方法が認められないとする判断過程が示されておらず、この理由では原処分庁の判断を慎重足らしめることはできず、また、請求人が不服申立てを行うか否かを判断するに当たって支障を来すもので法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に違反し違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書に係る各更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではないところ、本件各更正通知書には、①更正の対象とした国外関連取引の内容、②取引の態様に応じた独立企業間価格の算定方法として、本件受注販売取引について再販売価格基準法に準ずる方法を選定した理由並びに採用した比較対象取引及びその差異の調整、本件在庫販売取引について利益分割法を選定した理由並びに利益分割に当たっての分割対象利益の算出及び当該利益の配分に用いた分割要因、本件役務提供取引について原価基準法に準ずる方法と同等の方法を選定した理由及び業務量を切り分ける指標、及び、③各取引に係る独立企業間価格の算定及び国外関連者への国外移転所得金額の計算という更正処分の根拠が記載されていることが認められる。そうすると、本件各更正通知書には、原処分庁がどの事実に対してどのような過程で国外移転所得金額を算定して本件各更正処分を行ったかについて、その根拠及び判断過程が十分に理解できる程度に記載されているといえ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という更正の理由付記制度の趣旨目的は充足されているというべきであり、本件各更正通知書の理由付記に不備があるとは認められない。(平24. 3.26 大裁(法)平23-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230178
- 裁決年月日
- 平成24年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の更正通知書の理由付記には記載誤り及び事実誤認があるからその理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、更正通知書に付記すべき更正の理由については、更正の根拠を原処分庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないと解するのが相当であるところ、原処分の更正通知書には、更正の理由として、原処分庁が更正処分を行うに至った理由並びに当該更正処分の対象となった科目、計算方法及び金額が記載され原処分庁の判断課程を省略することなく記載したものといえ、更正の根拠を理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているとものと認められるから、更正理由の付記として欠けるところはない。(平24. 3. 7 東裁(法・諸)平23-178)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230043
- 裁決年月日
- 平成24年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に寄附金と認定した判断材料の記載がなく付記された更正の理由には不備がある旨主張する。しかしながら、本件の法人税更正処分に係る通知書には、その理由付記において、帳簿の記載を否認した事項については、更正した根拠を帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示し、また、帳簿に記載された事実を前提している事項については、法的評価を判断過程を交え示していることから、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に則したものであり、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記として欠けるところはない。(平24. 1.24 関裁(法・諸)平23-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230104
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、有価証券の評価損の損金算入の可否を判断するに当たり、評価損の対象とした法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、有価証券の評価損が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四次葉において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び評価損の対象とした法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230104
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は帳簿の記載を否認して更正をする場合に当たり、この場合には、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示し、否認する具体的根拠を明らかにすることが必要とされるにもかかわらず、更正通知書に付記された理由には、否認の結論が示されているにすぎず、結論に至る具体的根拠が明示されておらず、また、仮に、帳簿書類の記載を否認して更正をする場合に該当しないとしても、更正通知書に付記された理由には、否認の結論のみで、結論に到達した具体的な根拠が全く記載されていないから、いずれの場合においても理由付記制度の趣旨・目的を充足しておらず、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人が評価損の対象とした法人の株式を保有している事実及びその金額をそのまま肯定した上で、請求人が確定申告において評価損を損金の額に算入したことに関し、原処分庁が評価損は損金の額に算入されないという法的評価をしてされたもの、すなわち、原処分庁が事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合に当たるというべきであり、この場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件更正通知書の理由には、更正処分の対象となった事実及び評価損の額について法的評価が異なる旨とその根拠が記載されているのであるから、更正処分の理由がいかなる事実に対する法的評価であるかが明確に判別できる程度に示されているというべきであり、理由付記の不備はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230105
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、貸倒損失の損金算入の可否を判断するに当たり、債務者である法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、貸倒損失が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び債務者である法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230105
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は帳簿の記載を否認して更正をする場合に当たり、この場合には、帳簿書類の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示し、否認する具体的根拠を明らかにすることが必要とされるにもかかわらず、更正通知書に付記された理由には、否認の結論が示されているにすぎず、結論に至る具体的根拠が明示されておらず、また、仮に、帳簿書類の記載を否認して更正をする場合に該当しないとしても、更正通知書に付記された理由には、否認の結論のみで、結論に到達した具体的な根拠が全く記載されていないから、いずれの場合においても理由付記制度の趣旨・目的を充足しておらず、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、貸倒損失の対象とした未収入金額が事業年度末に未収であったという事実及びその金額をそのまま肯定した上で、請求人が確定申告において当該未収入金額の全額を貸倒損失として損金の額に算入したことに関し、原処分庁が当該未収入金額の全額は貸倒損失として損金の額に算入されないという法的評価をしてされたもの、すなわち、原処分庁が事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合に当たるというべきであり、この場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件更正通知書の理由には、更正処分の対象となった事実及び貸倒損失について法的評価が異なる旨とその根拠が記載されているのであるから、更正処分の理由がいかなる事実に対する法的評価であるかが明確に判別できる程度に示されているというべきであり、理由付記の不備はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-105)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230037
- 裁決年月日
- 平成23年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第61条の6《繰延ヘッジ処理による利益額又は損失額の繰延べ》第1項が適用されないとする理由が記載されていないとして、本件各更正通知書の付記理由に違法がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書の付記理由には、①請求人が銀行との間で締結した通貨オプション取引契約がデリバティブ取引に該当する旨、②事業年度末に決済されたものとみなして算出した利益の額又は損失の額を益金の額又は損金の額に算入する旨、及び③前事業年度に決済したものとみなして算出した利益の額又は損失の額に相当する金額を損金の額又は益金の額に算入する旨が記載されている。そうすると、本件各更正通知書の付記理由に根拠条文等の記載はないものの、いかなる事実に対する法的評価であるかは判断できると認められ、法人税法第61条の5《デリバティブ取引に係る利益相当額又は損失相当額の益金又は損金算入等》第1項の規定に基づいて本件各更正処分がされたことについて、本件各更正通知書の付記理由が法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項に規定する理由付記の要件を満たさない違法なものとまではいえない。(平23.12.19 関裁(法)平23-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230027
- 裁決年月日
- 平成23年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、更正通知書に、請求人及び請求人の特定外国子会社等が費用に計上したもののうち、事業年度末に資産として計上すべきものがある旨を記載して更正処分を行ったもので、当該記載内容に不備はなく、法の要求する理由附記として欠けるところはない旨主張する。しかしながら、本件の更正通知書の上記の理由からすると、請求人等の帳簿書類の記載自体を否認して更正するものではないとしても、資産として計上すべきものがあることを理由とするものであるから、少なくとも、費用に計上したもののうち資産として計上すべきものを更正通知書の記載自体から特定し得る程度に記載すべきである。そうであるところ、本件の更正通知書の記載からは、資産として計上すべきものに該当するものの範囲を特定することができないから、処分庁の恣意の抑制及び相手方の不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的に照らしても、本件の更正通知書には、その理由附記不備の違法があるというべきである。(平23.12.14 大裁(法)平23-27)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平230004
- 裁決年月日
- 平成23年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正等通知書への理由附記について、平成18年7月期の更正処分の根拠として、平成18年法律第10号による改正前の法人税法第34条《過大な役員報酬の損金不算入》第2項と記載すべきところを、改正後の法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項と記載したことは、法令の適用誤りであり違法である旨主張する。しかしながら、改正前の法人税法第34条第2項と改正後の法人税法第34条第3項は同旨の規定であるところ、更正等通知書に附記された理由には、更正処分の対象となった事実とともに、請求人の実質的経営者である清算人の子である元代表取締役に対する役員給与が仮装して経理をすることにより支給された役員給与の額に該当する旨の法的評価が記載されていることからすれば、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度にその理由が明示されていることが認められるから、「法人税法第34条第3項」と記載したことをもって違法とはいえず、請求人の主張には理由がない。(平23.11.17 沖裁(法・諸)平23-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には、その課税根拠とした資料等が示されておらず、示されていてもその課税の根拠は全く異なっており、請求人は課税の根拠を知ることはできないから、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、事実に対する法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分をする場合に当たるところ、その理由付記においては、更正処分の対象となった事実(本件和解金の支払事実)及びそれに対する法的評価(いずれも損金の額に算入されない)が記載されており、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないから、法の要求する理由付記として欠けるところはない。(平23. 7. 5 熊裁(法・諸)平23-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220015
- 裁決年月日
- 平成23年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には算式が記載されているだけで、本件役員退職給与計上額のどこに誤りがあったのか、本件役員退職給与原処分庁算定額がなぜ正しいのかなど、更正したことについての具体的な説明が記載されておらず、記載された理由にも法律要件を欠く不備があるので、本件更正通知書の理由付記は違法である旨主張する。ところで、青色申告に係る更正処分の態様は、①帳簿の記載自体を認めないで更正処分をする場合、②事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合など様々であるが、理由付記の程度は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らして決せられるべきであり、上記②の法的評価の相違による更正処分の場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件更正通知書には、原処分庁がいかなる事実に対する法的評価を行ったかを明確に判別することができる程度に更正の理由が表示されているので、処分庁のし意を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的は充足されていると認められる。(平23. 5.25 仙裁(法)平22-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220206
- 裁決年月日
- 平成23年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告に係る更正理由の附記については、不服申立てへの便宜という理由附記制度の趣旨から否認に係る適用条文を明らかして、どのような法的根拠により処分をしたかを明らかにしなければならない旨主張する。しかしながら、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判断することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件は、請求人が届出をした法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第2号に規定する事前確定届出給与について各事業年度の末日においては債務が確定していないとの法的評価を行ったものであり、各更正通知書には、これらの法的評価が表示されていると認められることから、請求人の主張には理由がない。(平23. 5.19 東裁(法)平22-206)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成23年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人が支出した金員を交際費等とした認定は請求人の経費であることを否認して行われたものであるにもかかわらず、更正の理由には、その認定に至った根拠が具体的に記載されておらず更正の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、当該交際費等の認定は、帳簿の記載によって証明されるべき事実について、帳簿の記載に信ぴょう性がないとして、他の資料により、帳簿の記載自体を認めないとしたものではなく、請求人の帳簿の記載に基づき、その法的評価を行ったものであると認められるから、本件における更正の理由については、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に附記されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないというべきところ、その理由には原処分庁の法的評価に係る見解が示されており、更正の理由附記に求められる要件を満たしていると認められる。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220187
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正通知書には、各売買契約書に記載された消費税等の額を基にして建物と機械の取得価額を算出したとの記載はあるが、それらの消費税等の額がいくらでその金額によって建物と機械の取得価額をどのように算出したかの記載が一切ないから、理由附記に不備があると主張するが、各更正通知書は更正内容を理解し得る程度に具体的に記載されていると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平23. 4. 6 東裁(法・諸)平22-187)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220189
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件支払手数料に係る更正の理由附記には、本件支払手数料に係る更正処分の根拠法令ないし判断過程が全く明らかにされていないことから不備があり違法である旨主張するが、本件支払手数料に係る更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認することなしに行われた更正処分であり、また、更正通知書に記載された更正の理由は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由附記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはないから、請求人の主張は採用することができない。(平23. 4. 6 東裁(法)平22-189)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220179
- 裁決年月日
- 平成23年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分が同一の事実関係について従前と異なる判断を下したものと認められるところ、更正の理由には、新たに把握した事実があるか否か、判断を変更したのであればいかなる理由によるものかなどについての具体的な記載が一切なく、原処分庁の判断過程の検証を不可能とするものであるから、理由付記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、原処分は請求人の行った行為の法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分をする場合に当たるので、更正通知書に付記すべき更正の理由の程度については、更正の根拠が原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていれば足りるところ、原処分の更正通知書には、原処分庁が、認定した事実が記載され、かつ、当該各認定事実に基づき、請求人の行った行為を法人税の負担を不当に減少させる行為又は計算であると判断して法人税法第132条《同族会社の行為又は計算の否認》第1項の規定を適用したことが記載されており、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていると認められる。したがって、当該更正の理由は、原処分庁のし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの理由付記の趣旨を充足するものといえるから、更正の理由付記の不備の違法は認められない。(平23. 4. 1 東裁(法)平22-179)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220174
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、本件の更正の通知書の理由には、棚卸計上漏れ額が記載されているのみで、根拠条文や法解釈の記載がなく、請求人は、いかなる点をとらえて不服申立てをなすべきか不明であることから、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人の確定申告書の添附書類に記載された棚卸計上額を否認して更正するに当たり、請求人が作成した信ぴょう力のある資料を更正通知書に添付し、各棚卸資産の品名、数量及び製造原価を具体的に明示していることから、法の要求する更正理由の付記に不備はない。(平23. 3.25 東裁(法)平22-174)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、本件法人税各更正通知書に付記された更正の理由において、本件不正行為による損失の所得減算及び損害賠償請求権の所得加算の処理がなされていないところ、本件不正行為による損失及び損害賠償請求権の収益の計上については、更正の理由が付記されていないというべきである旨主張する。しかしながら、個々の更正処分につき要求される理由付記の程度は、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らし決せられるべきものであり、帳簿の記載自体を認めないで更正処分をする場合はともかく、法的評価の相異による更正処分の場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判断することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人が理由付記に不備があるとする本件売上代金等に係る更正処分は、法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分をする場合に当たるところ、その理由付記においては、更正処分の対象となった事実として、従業員Rが開設した本件貯金口座に請求人の売上先からの入金がされていたことが記載され、また、これに対する法的評価として、①本件貯金口座への入金額が請求人の売上げの入金であること、②本件貯金口座への入金額から仮受消費税を除いた金額及び本件貯金利息の金額を売上げ及び受取利息の計上漏れとして所得金額に加算したこと、③Rがこれらの金員を請求人に入金しておらず、請求人に当該金額に相当する資産損失が生じていること、④請求人がRに対し資産損失相当額の返還請求権を取得することが記載されているから、これがいかなる事実に対する法的評価であるか明確に判断できるのであって、本件法人税各更正通知書に付記された理由に違法となる不備があるということはできない。(平23. 2. 8 関裁(法・諸)平22-50)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220046ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成23年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501034
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/4異議決定の理由との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁が処分の理由等について説明をせずに原処分を行ったこと及び②更正通知書と異議決定書の理由が異なることを理由として、処分に違法がある旨主張する。しかしながら、①当審判所の調査の結果によれば、原処分庁が、本件調査により請求人の帳簿書類を調査して、請求人の青色申告書に役員退職給与の過大な部分が損金の額に算入されているという誤りがあると認められるのであるから、本件更正処分の手続は適法であるところ、更正処分を行うに当たり、納税者に処分の理由を説明した上で行うべきとする法令上の規定もないことから、たとえ、請求人の求める内容の説明及び回答がなかったとしても、これをもって原処分が違法となるものではない。また、②更正の理由付記制度の趣旨は、処分庁の恣意を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるというものであると解されるところ、本件更正通知書には、役員退職給与計上額について、A氏の退職給与相当額の算出過程を示し、当該金額を超える過大な役員退職給与は損金の額に算入されない旨が記載されているところであり、これらの記載は、同制度の趣旨目的を充足するものということができ、適法である。そして、異議決定時以降に理由を差し替えることができるかどうかは、それにより請求人の防御の機会を奪うことになるかどうかで判断すべきであり、原処分時及び異議決定時以降の各理由は、いずれも請求人が支給した役員退職給与の一部が過大であるとして損金算入を否認するという点で共通しており、当該理由に係る主要な事実は共通しているものと認められるから、請求人の防御の機会を奪うものではない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平23. 1.24 関裁(法)平22-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は平成19年7月に行った税務調査(平成19年7月調査)に基づく当初の各更正処分等が更正の理由の付記がないとして裁決(本件裁決)によって取り消された後、何ら調査をすることなく本件各更正処分等を行ったものであり、法人税法第130条第1項の規定に違反する旨主張する。しかしながら、原処分庁は、平成19年7月調査において請求人の帳簿書類を調査し、請求人の総勘定元帳に広告宣伝費等として計上された金額のうち関連法人の広告宣伝に係る支出金が寄附金に該当するものとして当初各更正処分等を行ったが、本件裁決によって当初各更正処分等に係る通知書に更正の理由の付記がないとして取り消されたことから、改めて本件各事業年度の法人税の調査を行う旨告知し、平成19年7月調査において収集した資料を検討した上で、本件各更正通知書に更正の理由を付記して本件各更正処分等を行ったことが認められる。そうすると、本件各更正処分等は、平成19年7月調査における帳簿書類の調査で収集した資料を分析・検討し、広告宣伝費等に関する請求人の帳簿の記載を前提に、上記支出金についての法的評価を行った上でされたものということができるから、法人税法第130条第1項の趣旨に照らしても、請求人の帳簿書類の調査に基づいて行われたものと認めることができる。(平22.12.17 関裁(法)平22-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に原処分庁が寄附金と認定した具体的な理由の記載がないことから、法人税法第130条第2項に規定する要件を欠いている旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項が、青色申告に係る法人税を更正する場合には、更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されるところ、青色申告に係る更正処分の態様は、帳簿の記載自体を認めないで更正処分をする場合や事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合など様々であるが、個々の更正処分につき要求される理由付記の程度は、法人税法第130条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らし決せられるべきものであり、帳簿の記載自体を認めないで更正処分をする場合はともかく、法的評価の相違による更正処分の場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判断することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人が理由付記に不備があるとする関連会社の広告宣伝に係る支出金についての更正処分は、法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分をする場合に当たるところ、その理由付記においては、更正処分の対象となった事実として前記支出金を支出したこと及びこれに対する法的評価として当該支出金は関連会社の広告宣伝費を負担したものであるから寄附金に該当することが記載されているから、当該更正通知書に付記された理由に違法となる不備があるということはできない。(平22.12.17 関裁(法)平22-37)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に付記された理由には、貸倒損失が認められないとした具体的事実及び判断過程が全く示されておらず、原処分庁の主張根拠を知ることができないから、法が要求している理由付記として不備があり違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項において、更正通知書に更正の理由を付記しなければならない旨規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解される。そして、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解されるところ、本件通知書には更正処分の対象となった事実(債務者の資産状況、支払能力等からみた事実)及び法的評価(本件金銭債権の全額が回収不能であるとは断定できないから、貸倒損失処理が認められないとされる理由)が記載されていることが認められ、理由付記に記載不備の違法はない。(平22.12.16 沖裁(法)平22-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220036
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の理由付記は、請求人が負担した金員が請求人からA社への寄附金であるとの理由が不十分かつ明確さを欠くものであり理由付記の要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、原処分に係る更正通知書には、①A社が請求人との間に連結完全支配関係を有する連結法人であること、②請求人が計上した子会社清算損のうちに、A社に対して法人税法第37条第7項に規定する寄附金と認められる金額が含まれていること、③同法第81条の6第2項に規定に基づき、当該寄附金の額が、請求人の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入されないことが付記されており、寄附金に係る更正処分が行われた根拠及び判断過程が十分に理解できる程度に記載されていることから、更正の理由付記の制度の趣旨目的は充足されており、更正通知書における更正の理由付記が、不十分であるとは認められない。(平22.11.24 大裁(法)平22-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220058
- 裁決年月日
- 平成22年9月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書には、対象国外関連取引は製品等の輸出取引及び役務提供取引と重要な無形資産に係る取引が一体となって事業が営まれていると結論だけが記載されており、本件各更正通知書にいう「重要な無形資産に係る取引」や「役務提供取引」が具体的にどの取引を指しているのかが不明確であり、理由付記の不備があるので、法人税法第130条第2項に違反し違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書に係る更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではないとともに、本件各更正通知書には、①更正の対象とした国外関連取引の内容及び対価の額、②独立企業間価格の算定方法として利益分割法を選定した理由、③利益分割に当たっての分割対象利益の算出、基本的利益の算出及び残余利益の配分の各過程並びに④独立企業間価格の算定及び国外関連者への所得移転額の計算といった更正処分の根拠が記載されていることが認められる。そうすると、本件各更正通知書の理由付記は、原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という更正の理由付記制度の趣旨目的を充足していると認められ、適法である。(平22. 9. 9 東裁(法)平22-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成22年8月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告に対する更正の際には、①更正の原因となる事実、②それへの法の適用、③結論について、その評価判断の過程が具体的に示されている必要がある旨主張する。しかしながら、青色申告書に対する更正の理由付記制度の趣旨目的は、法が青色申告制度を採用して、青色申告に係る所得の計算については、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨に出たものである。そうすると、原処分庁の恣意的処分の抑制及び不服申立ての便宜の観点からみて、その趣旨目的を完全に没却するものではない限り、違法となるものではないと解すべきである。本件の更正通知書に付記された更正の理由には、少なくとも、そのような更正をした根拠に係る資料を摘示していることが認められるから、当該更正通知書に係る更正処分を取り消さなければならないほどの違法性を有するものではないと認められる。(平22. 8. 5 大裁(法)平22-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平210018
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は請求人の帳簿書類の記載自体を否認して本件更正処分を行っているところ、本件更正通知書には、なぜ求償権でなく損害賠償金なのか、なぜ賠償債務でなく役員給与なのか具体的な理由の説明がされておらず、また、原処分庁が本件解決金を請求人の損害賠償金と主張するのであれば、請求人の被った損害の具体的事実を挙げる必要があるが、それが付記理由に記載されていないから違法であると主張する。しかしながら、本件更正通知書には、請求人における本件解決金の入金の事実、本件解決金相当額の請求人の代表者Aに対する支払の事実並びに本件借入金及び本件未払金について請求人の帳簿に記載されている事実を前提に、請求人の本件事業年度の所得金額に加算又は減算した勘定科目及び金額を示すとともに、本件調停調書の内容を摘示した上で、それを根拠として本件解決金の入金額並びに本件借入金及び本件未払金の消滅額を雑収入の計上漏れと認定したこと、また、代表者Aの普通預金口座に請求人から本件解決金相当額が振り込まれたことは、代表者Aに対し役員給与が支給されたものと認定したこと等が明らかにされており、請求人は、当該記載内容により更正の根拠及び理由を具体的に知ることができるものと認められる。したがって、本件更正通知書の理由付記は、本件調停調書という信ぴょう力のある資料を摘示するとともに、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申し立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に記載されているものと認められるから、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(平22. 6.24 熊裁(法・諸)平21-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210131
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前回調査において棚卸資産の価額の水増し計上(以下「本件棚卸粉飾額」という。)の修正方法について何ら指導がなく、指導することなく行われた各事業年度の各更正処分は違法又は不当であり、また、平成15年6月期の法人税の確定申告書に所得金額が過大に記載されているのは事実を仮装して経理したものではなく、法人税法第129条第2項の適用がないから、原処分庁は法定申告期限から5年を経過していない事業年度は職権により所得金額を減少させる更正処分をすべきであるにもかかわらず、これを行わずにした本件各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件棚卸粉飾額は、平成15年6月期の決算上の利益を過大に計上するために、棚卸資産の金額を水増しする経理処理をし、決算上の売上原価の額を実際の売上原価の額よりも少なく計上していたものであり、同事業年度の損金の額に算入すべきであり、本件各事業年度において請求人の有する棚卸資産に実際に損失が発生したとも認められないことから、本件各事業年度の損金の額に算入することはできないのであり、また、本件調査の時点において、平成15年6月期は法定申告期限から5年をすでに経過しており、納付すべき税額を減少させる更正処分はできなかったのであり、また、納付すべき税額を減少させる更正処分を行うことを更正の適法要件として規定していないことから、原処分は適法である。(平22. 6.24 関裁(法)平21-131)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210050
- 裁決年月日
- 平成22年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った本件各更正処分に係る理由附記(以下「本件各理由附記」という。)には、X社との商取引が是正の対象となる理由、単価の仮装、し意的な水増し、X社に対する資金援助及び金額の認定根拠などについての具体的な記述が全くされておらず、請求人が否認の根拠を知ることができないなど、明白な瑕疵があり、納税者に対する不服申立ての便宜を図る法人税法第130条第2項の趣旨を充足していないから、違法となる不備がある旨主張する。しかしながら、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正をする場合には、更正処分の根拠を原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の附記として欠けることはないと解されるところ、本件各更正処分は、帳簿書類に記載されていた事実を前提として、法人税法第37条第7項に規定する寄附金の適用という法的評価につき、原処分庁が納税者と見解を異にして更正したものであると認められ、本件各理由附記の内容は、更正処分の対象となった事実、それに対する法的評価である外注加工費が寄附金に該当する理由などが記載されており、原処分庁のし意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 6.11 名裁(法・諸)平21-50)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に更正の理由を付記しなかったこと及び更正処分をした具体的な理由を付記していないことは違法である旨主張する。しかしながら、被合併法人に係る平成15年3月期以後の青色申告の承認の取消処分及び合併法人に係る平成20年3月期以後の青色申告の承認の取消処分は適法であると認められるところ、これに伴い、被合併法人に係る平成15年3月期及び平成17年1月期並びに合併法人に係る平成20年3月期の法人税の確定申告書は、法人税法第127条第1項の規定により、青色申告書以外の申告書とみなされることとなる。そうすると、これらの期に係る更正通知書に更正の理由を付記する必要はないので、更正の理由が付記されていなくても違法ではない。また、被合併法人に係る平成14年3月期並びに合併法人に係る平成18年3月期及び平成19年3月期の更正通知書には、更正処分の対象及び原処分庁の判断の根拠が示されており、請求人が処分内容を理解し得る程度に具体的に記載されているので、違法ではない。(平22. 6. 2 高裁(法・諸)平21-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210049
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正の理由付記制度の趣旨は、更正をする処分庁の判断の慎重、合理性を担保してそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるというものであり、その記載内容に誤記がある場合においても、それが誤記であることが明白であり、その他の記載内容から更正をした根拠が具体的に明示されていると認められるものであれば、更正をする処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜の供与という理由付記制度の趣旨目的を充足するものといえ、当該更正処分は違法とはならないものと解されるところ、本件についてみると、コンサルタント料の金額については「万」の文字が誤記されたものであることは明白であるといえ、その他の記載内容をも総合すると、更正をした根拠が具体的に明示されていると認められるのであって、上記の制度趣旨からしても、更正理由書の記載は、更正処分を違法とするような記載ではないというべきである。したがって、当該誤記があることをもって、更正理由書には不備があるため原処分は違法であるとする請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 2 大裁(法・諸)平21-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210074
- 裁決年月日
- 平成21年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第130条第2項に規定する理由附記の要件は、更正処分に至った判断過程については具体的に明示することが必要とされているところ、本件各更正処分に係る更正通知書に記載された理由附記については、更正処分に至る判断過程すら明示されていないことから更正の理由と評価できるものではない旨主張する。しかしながら、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保として、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせ不服申立ての便宜を与えることをその目的としているものと解されるところ、本件についてみると、本件法人税各更正処分は審査請求人の申告の基礎となった具体的な収益の事実そのものを否定したものではなく、その収益の計上時期に対する法的評価を行なったものと認められることから、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていれば足り、本件法人税各更正処分における理由において法的評価を明らかにしており、その判断に至る過程を省略することなしに記載しているものと認められる。したがって、本件法人税各更正処分に係る理由附記は法人税法第130条第2項に規定する要件を満たす適法なものである。(平21.12. 9 東裁(法)平21-74)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平210005
- 裁決年月日
- 平成21年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告者である納税者の帳簿を否認して更正処分を行う場合には、帳簿書類の記載以上に信ぴょう性のある資料を摘示して処分の具体的根拠・理由を明らかにしなければならないとされるところ、本件更正通知書の理由付記には、それらが明らかにされておらず不備があるため、手続面で違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、請求人が所得金額の計算において、本件工事未収入金を貸倒損失として損金の額に算入した処理を修正するものであり、本件工事未収入金が存在するか、あるいは消滅しているのかという事実に対する法的評価の相違による処分であるため、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由を明示する必要があるところ、本件更正通知書に記載された理由の明示内容は、当該内容を明確に判別することができないとはいえないことから、法人税法第130条第2項に規定する理由付記として欠けるところがあるとは認められず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21.12. 7 沖裁(法)平21-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210005
- 裁決年月日
- 平成21年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分において、本件株式の価額について附記された理由には、①判断の基礎となる法令の根拠及び通達の記載がないこと、②本件株式の価額を「純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」により算定するのが相当であるとする具体的な理由の記載がないこと、③本件株式の価額を配当還元方式により評価することに課税上弊害があると判断した理由の記載がないことから、判断過程の記載に不備があり、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分が、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合に当たることは明らかであり、また、その理由附記には、更正処分の対象となった事実(本件株式が残余財産の分配により交付されたこと)及びそれに対する法的評価(本件株式の価額が過少であるとされる理由)が記載されていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.27 福裁(法)平21-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・413ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正処分において、本件株式の価額について附記された理由には、①判断の基礎となる法令の根拠及び通達の記載がないこと、②本件株式の価額を「純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」により算定するのが相当であるとする具体的な理由の記載がないこと、③本件株式の価額を配当還元方式により評価することに課税上弊害があると判断した理由の記載がないことから、判断過程の記載に不備があり、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分が、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合に当たることは明らかであり、また、その理由附記には、更正処分の対象となった事実(本件株式が残余財産に含まれていること)及びそれに対する法的評価(本件株式の価額が過少であるとされる理由)が記載されていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.27 福裁(法)平21-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210058
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の理由書は単に税法上の規定を記載したものであり、本来の更正の理由が全く記載されていない旨主張する。しかしながら、更正通知書に記載された更正の理由が理由付記制度の趣旨・目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けることはないと解されているところ、本件更正の理由書における記載内容は、原処分庁の判断過程を省略することなしに、請求人が不服申立てをすべきかどうかの判断を行うに十分な理由が具体的に示されているものと認められる。したがって、本件更正の理由書における記載内容は、原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはない。(平21.11.13 東裁(法)平21-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210059
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の理由書は単に税法上の規定を記載したものであり、本来の更正の理由が全く記載されていない旨主張する。しかしながら、更正通知書に記載された更正の理由が理由付記制度の趣旨・目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けることはないと解されているところ、本件更正の理由書における記載内容は、原処分庁の判断過程を省略することなしに、請求人が不服申立てをすべきかどうかの判断を行うに十分な理由が具体的に示されているものと認められる。したがって、本件更正の理由書における記載内容は、原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.11.13 東裁(法)平21-59)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210005
- 裁決年月日
- 平成21年10月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 宗教法人である請求人は、法人税の更正処分の理由附記において、墳墓(墓石・カロート)の永代使用料を物品販売業又は不動産販売業として収益事業の収入金額であるとする信ぴょう性のある資料及び具体的根拠を何ら示しておらず、脱漏した金額とその勘定科目及びその根拠についても記載していないから、更正の理由附記は不備であり違法である旨主張する。しかしながら、墓石及びカロートの永代使用料相当額が収益事業の収入金額に該当するとしたことについては、帳簿書類の記載自体を否認したものではなく、法的評価を下したものであり、その理由として、更正通知書の理由欄には、墓石の永代使用料収入は墓石の販売収入と認められると判断した事実に基づき記載され、また、収益事業の収入金額についてもその算定方法が記載されており、原処分庁が収益事業に該当するとした根拠及び収益事業の収入金額の算定方法が理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているものと認められ、法の要求する理由附記として欠けるところはないから請求人の主張には理由がない。(平21.10.23 札裁(法・諸)平21-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年9月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・383ページ
要旨
○ 請求人は、審査請求において、更正理由以外の理由である行為計算否認規定の適用を認めることは、不服申立制度における請求人の権利利益が守られないこととなるので、審査請求において、原処分庁が追加の主張をすることは認められないと主張する。しかしながら、法人税法第130第2項が青色申告書に係る更正に際し、その更正通知書に理由を付記しなければならない旨規定しているのは、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保して、そのし意性を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨であるから、追加主張の可否を判断するためには、原処分に付記された理由と審査請求に至って主張された理由との異同によって、上記更正理由の付記制度の趣旨が没却されるような結果となるか否かなどを考慮して検討すべきであるが、これを本件についてみると、原処分の更正理由では、①請求人のG社が増資の直前において債務超過の状態にあったこと、②G社が増資以降事業を継続又は拡大等しているとは認められないこと、③G社の主な債務が同社の役員が連帯保証人となっている借入金や役員からの借入金であること等を理由として、請求人からG社への増資払込みを経済的利益の贈与であると評価しているのに対し、審査請求では、当該増資払込みが通常の経済人の行為として不自然かつ不合理であることに着目し、行為計算否認規定を適用してこれを経済的利益の贈与であると主張しているに過ぎず、原処分庁が更正の理由として主張する事実は共通し、単にその法的評価を異にしているものであって、更正処分の取消しを求めている請求人に対し、防御の機会を奪うようなものではないことからすれば、このような理由の追加が理由付記制度の趣旨を没却するものということはできない。したがって、原処分庁の追加主張は認められる。(平21. 9.16 名裁(法)平21-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成21年9月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分等は理由付記がないから違法である旨主張する。しかしながら、法人税法上、更正の理由を付記しなければならないのは、青色申告に係る更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書については、その更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はないところ、青色申告の承認の取消処分以後に原処分庁が法人税の各更正処分をしていることからすれば、法人税の各更正処分に係る更正通知書に更正の理由が付記されていなくても、そのことをもって法人税の各更正処分が違法となるものではない。また、消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)の各更正処分については、消費税法及び地方税法に更正の理由を付記しなければならない旨を定めた規定はないことから、消費税等の各更正処分に係る更正通知書に更正の理由が付記されていなくても、そのことをもって消費税等の各更正処分が違法となるものではない。さらに、過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分については、国税通則法に賦課決定の理由を付記しなければならない旨を定めた規定はないことから、過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分に係る賦課決定通知書に賦課決定の理由が付記されていなくても、そのことをもって当該各賦課決定処分が違法となるものではない。(平21. 9. 8 大裁(法・諸)平21-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者との間の取引の対価が、独立企業間価格と異なる場合に、当該独立企業間価格で当該取引が行われたとみなして課税所得を計算する移転価格課税のような場合には、特に、その計算過程が明確にできるように、十分な説明を示す必要があり、更正の理由付記の程度も高度なものが求められる旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第66条の4の規定は、納税者と国外関連者との間の国外関連取引そのものを否定するものではなく、当該国外関連取引の価格を独立企業間価格に修正して課税所得を計算するものである。すなわち、帳簿書類の記載を信用できないとして更正するのではなく、帳簿書類の記載について納税者と法的な評価を異にして更正する場合に該当すると考えるのが相当であり、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足りる。これを本件の更正の通知書の記載内容に照らしてみれば、その根拠及び判断過程が十分に記載されており、理由付記制度の趣旨目的は充足されていることから、不十分であるとは認められない。(平21. 9. 1 大裁(法)平21-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210001
- 裁決年月日
- 平成21年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501010
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/1白色申告法人に対する更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の確定申告書を白色申告書で提出しているが、総勘定元帳等の帳簿書類を備えており、青色申告書と同等の状況にあるから、更正の通知書の更正の理由が附記されていない更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項の規定によれば、更正処分に当たって更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る事業年度の更正をする場合に限られ、白色申告書に係る事業年度の更正については、更正の通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はなく、請求人が提出した確定申告書は白色申告書であることから、更正の通知書に更正の理由が附記されていなくても違法ではない。(平21. 7. 1 関裁(法)平21-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210002
- 裁決年月日
- 平成21年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件理由付記には、法的根拠の記載がなく、不備の違法が存在する旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、本件賃借料の帳簿上の記載を否認することなく更正したものであり、また、本件理由付記には、本件賃借料の明細が具体的に明示され、当該賃借料は、翌事業年度の費用であり、本件事業年度の損金の額に算入されない旨が記載されるなど、原処分庁の本件賃借料に係る法的見解が示されている。そうすると、原処分庁は、本件理由付記において、上記のような内容の理由を記載することによって、本件更正処分における自己の判断過程を逐一検証できるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、原処分庁の恣意抑制という理由付記制度の趣旨目的を損なうことはない。また、本件理由付記の記載をそのような趣旨のものと解することができる以上、本件理由付記は、理由付記制度のもうひとつの目的である「不服申立ての便宜」という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものといえる。このように、本件理由付記の記載は、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないものというべきであるから、請求人の上記主張は採用できない。(平21. 7. 1 大裁(法)平21-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200024
- 裁決年月日
- 平成21年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には、請求人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの内容及びその役員に対する役員給与の支給状況が記載されておらず、職務に対する対価として相当と認められる金額を認定した基準の理由が明らかでなく、法人税法第130条第2項の予定する程度の理由付記を満たしておらず違法であると主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項が、青色申告書に係る法人税の課税標準等を更正する場合にその更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、原処分庁の判断に慎重を期させ、合理性を担保し、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を納税者に知らせて不服申立ての便宜を与えることにあるものと解される。また、更正処分に当たり、事実に対する法的判断につき納税者と見解を異にする場合には、いかなる事実に対する法的判断であるかを明確に判別することができる程度に理由が明示されていれば足り、それ以上に法的判断の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解されるところ、本件更正通知書に記載されたその理由をみると、その明示内容からして、それらの記載をもっていかなる事実に対する法的判断であるかが明確に判別することができないとはいえない。したがって、本件更正通知書に記載された理由は、法人税法第130条第2項に規定する理由付記として欠けるところはないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.29 高裁(法)平20-24)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200028
- 裁決年月日
- 平成21年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件法人税各更正通知書の理由付記には原処分庁の判断過程・事実関係が記載されておらず不備がある旨主張する。しかしながら、本件法人税各更正通知書には、①請求人は、請求人が関連会社と交わした業務委託契約に基づき、業務委託料を支払い、当該支払金額から仮払消費税額を差し引いた金額を損金の額に算入していること、②請求人は、本件施設の経営権を関連会社から無償で移譲を受ける契約及び業務委託契約を交わしたところ、当該業務委託契約において、請求人が関連会社に運営管理等の業務を委託している本件施設に係る収入及び支出を関連会社に帰属させていることから、請求人が関連会社に業務委託料として本件金員を支払う合理的な理由はなく、本件金員の支出は資金に行き詰った関連会社を経済的に支援することを意図して行われた資金援助のための贈与であり、法人税法第37条第7項に規定する寄附金に該当すること、③寄附金の損金算入限度額の計算により、損金不算入となる額を本件各事業年度の所得金額に加算する旨、原処分庁の判断過程が記載されているところであり、この記載により、請求人に不服申立てをすべきかどうかの判断に必要な資料を提供するものと認められる。したがって、本件法人税各更正通知書に記載された更正の理由は、原処分庁のし意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に則したものであり、法人税法第130条第2項に規定する理由付記として欠けるところはないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.17 熊裁(法・諸)平20-28)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200027
- 裁決年月日
- 平成21年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書には更正の理由付記に不備があるから、違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、本件各更正処分の対象となった事実として、請求人は、本件各社会保険料について、平成16年3月期においては、健康保険料○○○○円と厚生年金保険料○○○○円との合計額○○○○円を、また、平成19年3月期においては、健康保険料○○○○円と厚生年金保険料○○○○円との合計額○○○○円を未払費用にそれぞれ計上するとともに、本件各事業年度の所得金額の計算上、損金の額に算入しているが、本件各社会保険料は、その算定の基礎となる本件各賞与が本件各事業年度に支払われていないことから、本件各事業年度終了の日までに債務が確定していないため、平成16年3月期は○○○○円及び平成19年3月期は○○○○円が、それぞれ損金の額に算入されないこと、並びに平成19年3月期は、平成18年3月期の更正により債務未確定として所得金額に加算した健康保険料○○○○円と厚生年金保険料○○○○円との合計額○○○○円が損金の額に算入される旨がそれぞれ記載されている。そうすると、本件各更正通知書には、請求人の申告のいかなる点にどのような誤りがあり、更正された数値がどのようにして算出されたものであるかが理解できる程度に更正の理由が具体的に記載されていることから、本件各更正通知書は、更正の根拠について、理由付記制度の趣旨を充足する程度に明らかにしているものと認められる。したがって、本件各更正通知書は、法の要求する理由付記として欠けるところはないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 6.10 熊裁(法)平20-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200192
- 裁決年月日
- 平成21年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分では具体的根拠の記載がなく、認定の結果のみしか記載されておらず、法人税法第130条第2項が要求する水準の青色申告に対する更正の理由付記を欠いており、手続面で明らかに違法な処分である旨主張する。しかしながら、更正処分につき要求される理由付記の程度は、法人税法第130条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的な態様に照らして決せられるべきところ、帳簿書類に記載された事実を否認するのではなく、帳簿に記載された事実に対する法的評価について納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、帳簿の記載を覆すものではなく、処分の根拠を帳簿の記載以上に信憑力ある資料を摘示することによって具体的に明示することまでは要せず、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に更正の理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することまでは要しないと解するのが相当であり、本件各更正処分は、請求人の帳簿の記載を否認することなく、その帳簿に記載された支出の事実を前提として、その法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分等をする場合に当たると認められ、本件各更正理由に付記すべき更正の理由の程度については、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に記載されていることをもって足りるところ、本件各更正理由の記載は、原処分庁の判断課程を省略することなしに示しているものと認められる。したがって、本件各更正理由は、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはなく、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.10 東裁(法・諸)平20-192)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200193ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成21年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分では具体的根拠がなく、認定の結果のみしか記載されておらず、法人税法第130条第2項が要求する水準の青色申告に対する更正の理由付記を欠いており、手続面で明らかに違法な処分であり、また、原処分庁は審査請求時において更正処分時と異なる理由を主張しておりこの点からも違法である旨主張する。しかしながら、更正処分につき要求される理由付記の程度は、法人税法第130条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的な態様に照らして決せられるべきところ、帳簿書類に記載された事実を否認するのではなく、帳簿に記載された事実に対する法的評価について納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、帳簿の記載を覆すものではなく、処分の根拠を帳簿の記載以上に信憑力ある資料を摘示することによって具体的に明示することまでは要せず、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に更正の理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することまでは要しないと解するのが相当であり、本件各更正処分は、請求人の帳簿の記載を否認することなく、その帳簿に記載された支出の事実を前提として、その法的評価につき請求人と見解を異にして更正処分等をする場合に当たると認められ、本件各更正理由に付記すべき更正の理由の程度については、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に記載されていることをもって足りるところ、本件各更正理由の記載は、原処分庁の判断課程を省略することなしに示しているものと認められる。したがって、本件各更正理由は、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはなく、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.10 東裁(法・諸)平20-193)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200182
- 裁決年月日
- 平成21年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人と国外関連者であるC国法人との間で行った○○の輸入取引(以下「本件国外関連取引」という。)に租税特別措置法66条の4(移転価格税制)を適用し、販売費及び一般管理費を分割ファクターとする利益分割法により独立企業間価格を算定して行った更正処分等(以下「本件更正処分等」という。)に係る更正通知書(以下「本件更正通知書」という。)には、「分割対象利益の獲得に寄与したのは、請求人及び国外関連者両社の販売費及び一般管理費と認められることから、分割ファクターには、当該販売費及び一般管理費を用いるのが合理的と認められる」と結論だけが記載されているが、利益分割法の適用における分割ファクターは、何を分割ファクターに選ぶかにより結論が大きく異なる重要な点であることから、どうして販売費及び一般管理費を分割ファクターとして用いるのが合理的であるのかの理由を本件更正通知書に記載していないことは、法人税法第130条第2項に違反し違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分等は、帳簿書類の記載自体を否定するものではないところ、本件更正処分等の理由付記には、独立企業間価格の算定方法として利益分割法を選定した理由、販売費及び一般管理費を分割ファクターに用いるのが合理的であること、分割対象利益を本件国外関連取引に係る請求人と国外関連者の営業利益の合計額としたこと、請求人に帰属すべき営業利益の額及び独立企業間価格の算定過程といった更正処分の根拠が記載されていることが認められるから、本件更正処分等の理由付記は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という更正の理由付記制度の趣旨目的を充足していると認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 5.28 東裁(法)平20-182)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年4月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に附記された理由からは、原処分庁が広告宣伝費の額を寄附金の額に当たると判断した理由を具体的に知ることができず、当該更正通知書には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、事実に対する法的評価について納税者と見解を異にしてした更正処分であるから、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないものであると解されるから、当該更正通知書の附記理由は法人税法第130条第2項に規定する要件を満たしており、不備はない。(平21. 4. 3 関裁(法・諸)平20-46)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200058
- 裁決年月日
- 平成21年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議決定書において、①確定申告書に、交換により取得した土地の取得価額に係る法人税法第50条《交換により取得した資産の圧縮額の損金算入》第1項(以下「本件圧縮記帳規定」という。)に規定する損金算入に関する明細の記載がないこと、及び②交換により取得した土地の取得価額を貸借対照表に零円と計上しているから法人税法施行令第93条《圧縮記帳をした資産の帳簿価額》の規定に従っていないとの2点を更正処分の理由としているにもかかわらず、原処分庁が、本件の更正通知書の更正理由(以下「本件更正理由」という。)には、①の理由しか記載してないから、更正の理由付記に重大な不備がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第2項の規定は、同法が青色申告制度を採用し、青色申告に係る所得の計算については、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重・合理性を担保してそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解するのが相当であるし、更正通知書に記載すべき付記理由の限度について別段の規定はない。よって、更正通知書に記載された更正の理由が、理由付記制度の趣旨・目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けることはないと解するのが相当である。この点、本件更正理由には、所得金額に加算する額とともにその加算理由が記載され、原処分庁が何を根拠に本件圧縮記帳規定の適用を認めず、いかなる金額の更正処分を行ったかが示されており、理由付記制度の趣旨・目的を充足する程度に具体的に更正処分の理由が示されていると認められるから、本件更正理由に、②の理由の記載がなくても、更正の理由の付記の程度としては相当であるから、本件更正理由に記載の不備はなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 3.30 名裁(法)平20-58)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分及び源泉所得税の納税告知処分について、修正申告のしょうようの際の内容と異なるから、各更正通知書の理由欄には、売上計上漏れの事実のほか、①本件各事業年度の益金の額に算入されていない事実、②益金に算入しなければならない法的根拠、理由、③計算過程と金額、④所得金額に加算された利益の額がどのように処理されたか明確に記載すべき旨主張し、また、法人税法第34条第3項の適用における「隠蔽仮装の事実」も記載すべきであるにもかかわらずその記載がない旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書の理由欄には、単に本件各更正処分に係る勘定科目とその金額を示すだけではなく、売上げに関する取引年月日、売上先、取引内容及び金額が記載され、また、①代表者が集金している事実、②本件売上代金が益金の額に算入されていない事実、③本件売上代金の一部は代表者の個人名義で取引を行っている事実が記載されており、これらの事実から原処分庁が売上計上漏れ等と判断した根拠が具体的に明示されているほか、雑収入計上漏れなどと判断した根拠についても明示されていることが認められ、また、本件各更正処分の対象となった事実を記載することによって不服申立てに必要な材料を提供していると認められるから、本件各更正処分の理由付記はいずれも法の要求する理由付記として欠けるところはないというべきであり、原処分庁が本件売上代金相当額について、代表者に対する役員賞与に該当して本件各事業年度の損金の額に算入できないと記載しなかったとしても本件各更正処分は、違法とはならないというべきである。よって請求人の主張には理由がない。(平21. 3.27 札裁(所)平20-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200073
- 裁決年月日
- 平成20年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先であったA社の全株式を、その所有者であった同社の代表者から譲り受けた際、本件株式と営業権を資産に計上する経理処理を行い、その営業権に対する償却費を損金として計上したところ、原処分庁が、本件株式の譲受けは購入による有価証券の取得をした場合に該当することから、営業権の計上を認めないとする更正処分を行ったが、その更正の理由には端的に結論を示すものにとどまり、営業権の計上及びその償却費の損金算入を否認する積極的な理由は示されていないから、理由付記の趣旨を満たさないものであり、原処分は理由不備の違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項の更正の通知書に更正の理由を付記すべきことの規定は、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を納税者に知らせて不服申立ての便宜を与えるためと解されるところ、事実に対する法的評価につき見解を異にして更正をする場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、本件についてもこれを充足する程度には、その理由が明示されていると認められ、原処分は適法である。(平20.11.11 東裁(法)平20-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200044
- 裁決年月日
- 平成20年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由付記において課税根拠についての具体的な説明をすべきであるのにその説明がなく、このことは納税者の租税に対する受忍義務に不当な荷重を行っており、結果として理由付記に瑕疵がある旨主張するが、本件更正処分は、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にするものであることから、この場合、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足りるところ、原処分は、課税処分が行われた根拠及び判断過程を具体的に明らかにしているものと認められ、本件理由付記に瑕疵があるとは認められない。(平20. 9.26 東裁(法)平20-44)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書の理由付記は更正処分の根拠を帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示しているとは言えず、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意性を抑制する機能要件及び更正処分の理由を相手方に知らせて、不服申立ての便宜を与えるという機能要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、「契約№」、「契約日」、「賃貸人」及び「工事施工業者」別に「リース料計上額」を示しながら、①請求人で保管されている工事見積書、リース契約書等を調査した結果、②リース料は店舗造作設備や電気設備等を対象として支出されたものであり、③本件のリース取引は法人税法施行令第136条の3第1項の規定によるリース資産の売買があったものとされるリース取引に該当し、④法人税法第31条第1項の規定により店舗造作設備や電気設備等の取得価額を減価償却の方法により損金の額に算入することになるが、当該店舗造作設備や当該電気設備等を対象とする支払リース料は計上されていないことから、当該支払リース料は損金の額に算入できないという更正の理由が具体的に記載されており、更正の根拠を、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明らかにしているものと認められる。したがって、本件各更正通知書の理由付記に、法が要求する理由付記として欠けるところはないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 7 熊裁(法・諸)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成20年7月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の更正理由は、請求人が税務調査の段階で意見書等を提出して、本件事業に係る収益が収益事業に係る収益に該当しないことについて主張したにもかかわらず、説明義務を尽くさず、必要とされる理由を付記していない旨主張する。しかしながら、本件の更正理由は、本件の事業に係る収益が収益事業に係る収益に該当する旨を指摘するものであって、その記載内容によれば、原処分庁の判断の慎重さと合理性を担保しそのし意を抑制し、かつ、請求人の不服申立ての便宜を与えるのに必要十分な程度に示されているということができ、これ以上に請求人の税務調査の段階での主張に対する説明を記載する必要までは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平20. 7. 3 東裁(法)平20-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190199
- 裁決年月日
- 平成20年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事務所建物の減価償却費の計算を定率法により行ったことについて、原処分庁が、法人税法施行令第48条第1項第1号のロに該当するとして、当該建物の減価償却費の計算を定額法により更正処分を行ったのに対し、請求人が、当該更正処分に係る更正の理由附記には、処分権者の判断過程が省略されており、理由附記に不備があるから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項が青色申告に係る法人税の更正をする場合には、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないと規定しているのは、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障している趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解される。そのため、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分を行う場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明解に判別できる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解される。そして、本件各更正の理由には、請求人の行った減価償却の方法を記載した上で、法的根拠として法人税法施行令第48条第1項第1号ロに該当する旨の記載とともに、定額法により本件建物の償却限度額を再計算し、算出された償却超過額を所得金額に加算した旨が記載されており、請求人が不服申立すべきかどうかの判断を行うに十分な理由が示されていると認められる。したがって、理由附記制度の趣旨目的を充足するものと認められることから本件更正通知書の理由附記に不備はない。(平20. 6.10 東裁(法)平19-199)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件外注加工費について「外注加工費」という帳簿書類の記載自体を否認して更正しているにもかかわらず、何をもって「外注等」の役務の提供を受けていないと判断したのか、何をもって対価性が認められないと判断したのか、加えて、外注加工費の否認がなぜ直ちに寄附金に結びつくことになるのかを帳簿書類以上に信ぴょう性のある資料を摘示してその根拠を具体的に明示していないから、本件理由附記は違法である旨主張する。しかしながら、本件法人税各更正処分は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認したものではなく、帳簿書類に記載されていた事実を前提として、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》等の適用要件につき原処分庁が納税者と見解を異にして更正したものであると認められる。そして、本件理由附記についてみると、本件外注加工費に関しては、①本件外注加工費が本件各事業年度の損金の額に算入されているが、外注等の役務の提供を受けた事実がないこと、また、②対価性が認められないから寄附金に該当すること、そして、③寄附金の損金算入限度額を再計算した結果、増加する損金不算入額を所得金額に加算することが記載されており、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、本件法人税各更正処分が行われた根拠又は判断過程が具体的に記載されていることが認められる。したがって、本件理由附記は原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足しているものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190041
- 裁決年月日
- 平成20年5月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に附記すべき更正の理由は、帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示して処分の具体的根拠を明らかにすべきところ、本件附記理由は、具体性を欠き、事実誤認や記載誤りがあるから、記載不備の違法がある旨主張する。しかしながら、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合に要求される理由附記の程度は、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件附記理由は、更正処分の対象となった事実(本件各和解において、本件各内金の支払を完了した場合に本件金額の支払いを免除することとされた事実)及びそれに対する法的評価(本件金額が貸倒損失とは認められないとされる理由)が記載されていることが認められるから、本件附記理由には、記載不備の違法はない。(平20. 5. 2 関裁(法)平19-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190160
- 裁決年月日
- 平成20年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分の理由付記に、その更正処分の根拠たる法令等の規定が全く記載されていないため更正処分の適格性を欠く旨主張する。しかしながら、更正通知書に更正の理由を付記しなければならない旨規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨によるものと解されている。したがって、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、納税者の帳簿の記載を覆すものではないから、更正処分の根拠を原処分庁のし意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはないこととなる。本件更正通知書には、判断に至った理由、科目及び金額が記載されていることから、原処分庁のし意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足するものと認められるので、法人税法第130条第2項に規定する理由付記として欠けるところはなく、適法である。(平20. 4.10 東裁(法)平19-160)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成20年3月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の更正理由には、帳簿に記載されている業務委託費を否認しているにもかかわらず、どのような資料等から判断したかが示されていないから、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、更正通知書には、否認対象となる業務委託費の支払の範囲を示した上で、取引先に業務委託をした事実がないと判断した根拠が架空の業務委託書の存在を摘示することによって明示されており、法の要求する理由付記として欠けるところはないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.18 札裁(法・諸)平19-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成20年2月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、本件各償却費について損金算入を全額否認したにもかかわらず、繰延資産の償却費を否認したことが法人税法施行規則の別表4にいう留保処分なのか、社外流出処分なのか、仮に、社外流出であるならば、使途不明金又は架空経費ということになり、認定賞与等の処分があって当然であり、そのような処分もされていないことから本件各更正処分の理由が判然とせず、具体的な支出科目を更正通知書に記載しておらず、本件更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の理由付記は、本件調査において本件繰延資産についてその支出の事実及び内容等を具体的に明らかにするものが確認できなかったこと及び法人税法施行令第67条に規定する個々の繰延資産の償却に関する明細についても明らかではないことから、本件各償却費は損金の額に算入できないとした原処分の理由が記載されており、理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に明らかにしているものと認められるから、本件の理由付記に法が要求する理由付記として欠けるところはなく、また、法人税法施行規則の別表4にいう処分項目の記載は更正通知書の記載要件にはなっていないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.14 熊裁(法)平19-6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成20年2月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、繰延資産として経理処理した時の帳簿及び証拠書類を確認せずに繰延資産の償却費の損金算入を否認した原処分は、法人税法第130条第1項の規定に基づく調査を欠く違法な処分であると主張する。しかしながら、調査担当職員は本件事業年度の調査を行うとともに、繰延資産として経理された事業年度の決算関係資料を収集、分析、検討し、請求人の代表者等への質問検査、繰延資産に関する事実認定及び法的評価を行うなどの一連の調査を行っていると認めるのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.14 熊裁(法)平19-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190068
- 裁決年月日
- 平成20年2月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、寄附金に係る更正の理由附記(以下「本件更正の理由附記」という。)は、請求人が支払った地代(以下「本件地代」という。)について、①「貴社と利用条件が類似する近隣の地代の支払い状況に照らし」と記載されているだけで、近隣とする地域的類似性等の具体的な算定根拠が示されていないこと及び②「当該土地における地代として相当と認められる地代を超える部分の金額は寄附金の額に該当する」と記載されているだけで、どのような根拠で寄附金に該当するか示されていないことから、不備である旨主張する。しかしながら、本件更正の理由附記には、本件地代について、①本件各土地と利用条件が類似する近隣の土地の地代の支払状況に照らし、本件各土地の地代として相当と認められる地代を超える部分の金額は各事業年度いくらであるか、②当該超える部分の金額は法人税法第37条第7号に規定する寄附金に該当する旨及び③当該超える部分の金額に基づいて寄附金の損金不算入額を計算をすると各事業年度の金額はいくらであるかが記載されており、原処分庁の行った寄附金に係る更正処分について、なぜそのような判断に至ったのかという判断過程が具体的に示されていると認められる。そうすると、原処分庁は、本件更正の理由附記において、寄附金に係る更正処分が行われた根拠又は判断過程を更正の理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしていると認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.13 名裁(法)平19-68)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成20年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、繰延資産として経理処理した時の帳簿及び証拠書類を確認せずに繰延資産の償却費の損金算入を否認した原処分は、法人税法第130条第1項の規定に基づく調査を欠く違法な処分であると主張する。 しかしながら、調査担当職員は本件事業年度の調査を行うとともに、繰延資産として経理された事業年度の決算関係資料を収集、分析、検討し、請求人の代表者等への質問検査、繰延資産に関する事実認定及び法的評価を行うなどの一連の調査を行っていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 1.31 熊裁(法)平19-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成20年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、本件各償却費について損金算入を全額否認したにもかかわらず、繰延資産の償却費を否認したことが法人税法施行規則の別表4にいう留保処分なのか、社外流出処分なのか、仮に、社外流出であるならば、使途不明金又は架空経費ということになり、認定賞与等の処分があって当然であり、そのような処分もされていないことから本件各更正処分の理由が判然とせず、具体的な支出科目を更正通知書に記載しておらず、本件更正通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の理由付記は、本件調査において本件繰延資産についてその支出の事実及び内容等を具体的に明らかにするものが確認できなかったこと及び法人税法施行令第67条に規定する個々の繰延資産の償却に関する明細についても明らかではないことから、本件各償却費は損金の額に算入できないとした原処分の理由が記載されており、理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に明らかにしているものと認められるから、本件の理由付記に法が要求する理由付記として欠けるところはなく、また、法人税法施行規則の別表4にいう処分項目の記載は更正通知書の記載要件にはなっていないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 1.31 熊裁(法)平19-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190091
- 裁決年月日
- 平成19年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・181ページ
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分が調査を行わずになされた違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、査察調査の過程において把握された課税資料と部内資料等とを照合し、その検討結果に基づいて請求人の本件各事業年度の法人税の所得金額及び納付すべき税額を算出して本件各更正処分を行ったと認められるところ、当該課税資料は、適法に行われた査察調査の過程で把握された事実及び証拠等に基づいて作成されたものであり、当該課税資料を本件各更正処分に活用したことに違法はないと解される。また、原処分庁が当該課税資料を基として本件各更正処分をするに至るまでの判断及び認定過程が国税通則法第24条の規定する調査に含まれると解されることから、本件各更正処分は同条が規定するところの調査に基づいて行われたものであると認められる。 したがって、本件各更正処分が調査を行わずになされたものである旨の請求人の主張には理由がない。(平19.12.19 東裁(法)平19-91)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の更正通知書に付記された理由からは、原処分庁が、コンサルティング業務に全く実体がないとして課税処分をしたのか、対価の流れが理解できないとして課税処分をしたのか不明であり、更正の理由付記に不備があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら、法人税法第130条第2項が青色申告書に係る法人税の更正をする場合に更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿組織の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を納税者に知らせて不服申立ての便宜を与えるためと解されている。 また、青色申告に係る法人税についての更正処分の態様は様々であるから、個々の更正処分につき要求される理由付記の程度は、法人税法第130条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らし決せられるべきであり、更正通知書に記載された更正の理由が、更正の根拠を上記の理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由の付記として欠けることはないと解されている。 そうすると、本件の法人税の更正通知書には、更正処分の対象となった事実とともに、役員報酬の支払と認められる金額はコンサルティング料に仮装することにより請求人の実質経営者甲に支給された報酬の額に該当するため、法人税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)第34条第2項の規定により損金の額に算入できないことが付記されているから、原処分庁は、本件更正の理由付記において、当該課税が行われた根拠又は判断過程を理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分等について、請求人に対する適正な納税指導を行わず、いたずらに課税を急いでなされた処分であり、手続に違法がある旨主張する。しかしながら、法人税及び消費税では申告納税方式が採られており、納税者は法定の期限内に自主的に申告し、また、申告により納付すべき税額が確定することを原則とするが、その申告がない場合又は申告が不相当と認められる場合には税務署長の処分により納付すべき税額が確定することとされ、無申告や期限後申告などの申告義務違反に対しては、加算税が課されることとなっているから、税法に適合した納税義務の実現は、原則として納税者自らの判断と責任で行うものであり、原処分庁の指導の有無が、その者の納税義務に影響を及ぼすものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190038
- 裁決年月日
- 平成19年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書に付記された更正理由には、公益法人等である請求人が収益事業に属する資産を収益事業以外の事業のために支出した金額(以下「本件みなし寄附金の額」という。)を、外国法人税の控除限度額の計算上、国内業務及び国外業務に係る共通費用と認定して国外所得金額を計算し控除税額を減額する更正処分をしたことについて、その具体的根拠、理由及び適用法令が明示されておらず、本件更正通知書に法人税法第130条第2項に規定する更正の理由を付記したものとは認められないから、原処分は違法である旨主張する。 しかしながら、法人税法第130条第2項が青色申告に係る法人税の更正をする場合には更正通知書に更正の理由を付記しなければならないと規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨によるものと解されるところ、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、納税者の帳簿の記載を覆すものではないから、更正処分の根拠を原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはないと解される。 そして、本件更正処分は、請求人の本件みなし寄附金及び外国法人税の控除税額に関する帳簿書類の記載自体を否認せず、その帳簿書類の記載を前提としたうえで、法人税法施行令第142条による控除限度額の計算における本件みなし寄附金の額の法的評価について、請求人と見解を異にした更正をしたものであり、本件更正通知書には、判断に至った理由、科目、計算方法及び金額が記載されており、理由付記制度の趣旨目的を充足するものと認められることから、本件更正通知書の理由付記に不備はない。(平19. 9.21 東裁(法)平19-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件については、A国のB区に所在する子会社であるC社が営む事業に関する種々の事実に対して、製造問屋と判断するのか製造業と判断するのかが主要な論点であるところ、法人税の各更正処分に係る更正通知書に付記された理由(以下「本件更正の理由付記」という。)には、請求人のB区の子会社であるC社の主たる事業を製造業であると判断する根拠としていくつかの事実が記載されているが、当該事実の列挙と結論のみであって、それらの事実をどのように評価して製造業と判断したかの過程については具体的な記載がなく、製造問屋と製造業を分けるための明確な基準が示されていないことから、更正の理由付記の不備は明らかである旨主張する。 しかしながら、本件更正の理由付記は、①C社が、D社からA国工場を賃借し、D社から本件A国工場の経営管理を受託していること、②C社がD社と締結した契約書には、C社が本件A国工場の労務、財務管理、生産管理、技術指導等一切の生産活動を行い、すべての生産計画及び品質保証を責任を持って行う旨記載されていること、③C社が、本件A国工場に生産管理の責任者を派遣し、生産管理を行っていること、本件A国工場において製造上必要となる機械設備、原材料等を自社の資産に計上していることなどを記載した上で、C社の主たる事業は製造業であると認定し、その事業を主として本店所在地であるB区とは異なる地域で行っていることから、租税特別措置法第66条の6第3項の規定の適用はないとして、同条第1項の規定により特定外国子会社等に係る課税対象留保金額を具体的に算出するなど、C社の主たる事業が製造業であることを具体的に摘示した上で、本件各事業年度における特定子会社等に係る課税対象留保金額と認定した理由、計算過程及びその金額が具体的に明示されていると認められる。 そうすると、本件各更正処分に係る更正通知書の理由付記によって、本件各更正処分の判断過程を逐一検証できるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、原処分庁のし意の抑制という理由付記制度の趣旨目的を損なうことはないと認められる。また、本件更正の理由付記には、上記で述べたように、C社は特定外国子会社等に当たり同社の主たる事業は製造業と認定した事実と判断及び措置法第66条の6第1項の規定による特定外国子会社等に係る課税対象留保金額の加算漏れとなっている金額が具体的に明示されていることからして、理由付記制度のもうひとつの目的である、請求人の不服申立ての便宜という面からの要請も満たしていると認められる。 したがって、本件更正の理由付記は、法の要求する更正の理由付記の要件を満たしているというべきであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件については、請求人の関連会社でA国のB区に所在するC社が営む事業に関する種々の事実に対して、製造問屋と判断するのか製造業と判断するのかが主要な論点であるところ、法人税の各更正処分に係る更正通知書に付記された理由(以下「本件更正の理由付記」という。)には、請求人のB区の子会社であるC社の主たる事業を製造業であると判断する根拠としていくつかの事実が記載されているが、当該事実の列挙と結論のみであって、それらの事実をどのように評価して製造業と判断したかの過程については具体的な記載がなく、製造問屋と製造業を分けるための明確な基準が示されていないことから、更正の理由付記の不備は明らかである旨主張する。 しかしながら、本件更正の理由付記は、①C社が、D社からA国工場を賃借し、D社から本件A国工場の経営管理を受託していること、②C社がD社と締結した契約書には、C社が本件A国工場の労務、財務管理、生産管理、技術指導等一切の生産活動を行い、すべての生産計画及び品質保証を責任を持って行う旨記載されていること、③C社が、本件A国工場に生産管理の責任者を派遣し、生産管理を行っていること、本件A国工場において製造上必要となる機械設備、原材料等を自社の資産に計上していることなどを記載した上で、C社の主たる事業は製造業であると認定し、その事業を主として本店所在地であるB区とは異なる地域で行っていることから、租税特別措置法第66条の6第3項の規定の適用はないとして、同条第1項の規定により特定外国子会社等に係る課税対象留保金額を具体的に算出するなど、C社の主たる事業が製造業であることを具体的に摘示した上で、本件各事業年度における特定子会社等に係る課税対象留保金額と認定した理由、計算過程及びその金額が具体的に明示されていると認められる。 そうすると、本件各更正処分に係る更正通知書の理由付記によって、本件各更正処分の判断過程を逐一検証できるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、原処分庁のし意の抑制という理由付記制度の趣旨目的を損なうことはないと認められる。 また、本件更正の理由付記には、上記で述べたように、C社は特定外国子会社等に当たり同社の主たる事業は製造業と認定した事実と判断及び措置法第66条の6第1項の規定による特定外国子会社等に係る課税対象留保金額の加算漏れとなっている金額が具体的に明示されていることからして、理由付記制度のもうひとつの目的である、請求人の不服申立ての便宜という面からの要請も満たしていると認められる。 したがって、本件更正の理由付記は、法の要求する更正の理由付記の要件を満たしているというべきであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180064
- 裁決年月日
- 平成19年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分に係る更正通知書に付記された理由(以下「本件更正の理由」という。)について、法人税法第130条第2項に規定する更正の理由付記の趣旨を充足する具体的な明示がされていない不備があるので、違法である旨主張する。 しかしながら、本件更正の理由には、請求人の本社工場等で発生した金属くずの売却代金の一部が請求人の総勘定元帳に記帳されていない旨の記載があり、さらに、雑収入の計上漏れとした取引のすべてについて、検量年月日、数量、単価、取引金額及び品名(種類)(ただし、品名(種類)については平成14年5月期を除く。)が記載されていると認められることから、法人税の各事業年度の所得金額に加算した勘定科目と金額を単に示すだけでなく、雑収入の計上漏れとされる各取引の明細を摘示した上で、本件各事業年度における雑収入の計上漏れと認定した理由、計算過程及びその金額が具体的に明示されていると認められる。 そうすると、原処分庁は、法人税の各更正処分に係る更正通知書において、上記の理由を付記することによって、法人税の各更正処分における自己の判断過程を逐一検証できるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、原処分庁のし意の抑制という理由付記制度の趣旨目的を損なうことはないと認められる。また、本件更正の理由には、雑収入の計上漏れに係る売却先等の記載はないものの、上記で述べたように、雑収入の計上漏れとなっている各取引の明細の記載は具体的に明示されていることから、理由付記制度のもうひとつの目的である、請求人の不服申立ての便宜という面からの要請も満たしていると認められる。 したがって、本件更正の理由は、法の要求する更正の理由付記の要件を満たしているというべきであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 6 名裁(法・諸)平18-64)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180004
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件理由付記は、不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨・目的を充足する程度に具体的な明示となっていないので違法である旨主張する。 しかしながら、原処分庁が帳簿書類の記載自体を否認することなく、法的評価につき納税者と見解を異にして更正をする場合には、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しない。本件各更正処分は、本件建物の減価償却費に係る帳簿上の記載を覆すことなく、そのまま肯定した上で、減価償却費が損金の額に算入されるという請求人の確定申告書における法的評価を修正するものであると認められるところ、その通知書には、減価償却超過額に関する更正処分の根拠が具体的に記載されており、このことは、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足している。 したがって、本件理由付記が不備であるとする請求人の主張には理由がない。(平19. 3.26 沖裁(法)平18-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180024
- 裁決年月日
- 平成19年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件理由付記について、①比較法人の類似性の判断基準、②比較法人の事業規模、③比較法人の退職役員の勤続年数、報酬月額及び退職給与支給額等、④平均功績倍率法採用の理由が明らかにされていないから、本件理由付記は不十分である旨主張する。しかしながら、本件理由付記には、請求人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似すると認められる法人を比較法人としたこと、この比較法人の役員に対する退職給与の支給状況から平均功績倍率を把握したこと、平均功績倍率、前代表者の最終報酬月額、勤続年数を乗じた金額を適正役員退職給与額としたことが付記されていることから、比較法人の事業規模等を明らかにする具体的な数値まで示さなくても、請求人は本件更正処分に対し不服申立てをするか否かの判断をすることは可能であるということができる。したがって、法が理由付記を要求する趣旨に欠けることはないから、請求人の主張は採用できない。(平19. 1.10 広裁(法)平18-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正処分の理由とした本件誓約書では、本件教習料以外の費用についても定めているから、それに触れていない更正の理由付記には記載不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件法人税各更正処分は、タクシー事業を営む請求人が第二種免許未取得者の養成費として損金の額に算入した本件教習料について、その帳簿の記載をそのまま肯定した上で、法人税法上の損金に当たるか否かについて判断したものであるところ、その理由付記において、更正処分の対象となった事実(本件教習料の支払事実)及びそれに対する法的評価(損金の額に算入されない理由)が記載されているから、本件理由付記は、更正処分が行われた根拠又は判断過程について理由付記制度の趣旨を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。そうすると、本件理由付記に法が要求する理由付記として欠けるところはないから、更正の理由付記に記載不備の違法があるとの請求人の主張には理由がない。(平18.12.15 仙裁(法・諸)平18-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180071
- 裁決年月日
- 平成18年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・346ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正処分の理由附記について、「更正の原因となる事実」の記載が不十分であり、「当該事実に対する法の適用とそれに基づく法的評価の理由」の記載もなく、更正対象とされた取引の一つについて月額リース料等の誤記があり更正対象となる取引を特定できないから、理由附記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る更正の通知書には、本件更正処分の対象となった事実とともに、本件リースバック取引が実質的に金銭の貸借に当たる旨の法的評価が記載されており、原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に、その理由が明示されていると認められる。また、更正対象とされた取引については、契約日、検収日、リース期間、契約件数、物件代金支払日が併記され、これらにより更正対象とされた取引が特定されており、所得金額に加算する金額は正当に記載されていることから、上記の誤記をもって更正の理由附記に不備があるとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.10.19 東裁(法・諸)平18-71)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180027
- 裁決年月日
- 平成18年10月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る理由付記は、法人税法第130条第2項における更正の理由を付記すべき旨の規定に照らし、不備の違法が存在する旨主張する。しかしながら、売上げ及び仕入れの計上漏れに係る理由付記は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認して更正をするものと認められるところ、本件事業年度の所得金額に加算又は減算した勘定科目と金額を単に示すだけでなく、本件事業年度末及び前事業年度末における、①請求人の取引先に対する売掛金と取引先の請求人に対する買掛金の差額等、②請求人の取引先に対する買掛金と取引先の請求人に対する売掛金の差額等に基づき、売上げ及び仕入れの計上漏れと認定したことが、計算過程及び金額を明示した上で、具体的に記載されている。また、本件雑損失等に係る理由付記は、請求人の帳簿上の記載を否認することなく更正をするものと認められるところ、本件雑損失は、前事業年度以前の売上げの過大計上及び仕入れの過少計上と認められること、また、本件特別損失は、前事業年度以前の売上げの過大計上と認められることから、いずれも損金の額に算入されない旨が記載され、原処分庁の本件雑損失等に係る法的見解が示されているから、更正の根拠を、理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。したがって、本件更正処分に係る理由付記は、法が要求する理由付記として欠けるところはない。(平18.10.11 大裁(法)平18-27)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180010
- 裁決年月日
- 平成18年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る更正通知書に付記された更正の理由について、結論だけが示され、そこに至った判断過程が具体的に明示されていないから、本件更正処分は法人税法第130条第2項が求める具体的な更正の根拠の明示を欠いた違法な処分である旨主張する。ところで、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして青色申告書に係る法人税の更正をする場合には、更正処分の根拠を原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないと解される。これを本件についてみると、本件更正処分は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認したものではなく、帳簿書類に記載された事実を前提として、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》の適用要件につき原処分庁が納税者と見解を異にして更正をしたものであると認められる。そして、本件更正処分に係る更正通知書には、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価に関し、本件更正処分が行われた根拠又は判断過程が具体的に記載されており、当該記載内容は、上記理由付記制度の趣旨目的を充足していると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平18. 9.22 金裁(法)平18-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180001
- 裁決年月日
- 平成18年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には原処分の調査時における請求人の主張が認められない理由及び原処分庁の見解が正当なことの具体的な理由が記載されていないので理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が、青色申告書に係る法人税の更正通知書に更正の理由を付記しなければならないと規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されており、同趣旨に照らすと、更正通知書に記載された更正の理由が、更正の根拠を上記の原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由付記として欠けるところはないと解されている。これを本件についてみると、原処分庁は、本件契約書の内容から本件金員を含む本件契約金額が本件製品の納入の対価であり、本件製品が平成16年2月17日に納入されていることから、平成16年3月期の収益事業に係る益金の額として計上すべきであるとして、原処分の理由を具体的に記載している。したがって、本件理由付記は、原処分の根拠を上記理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に明らかにしているものと認められる。よって、本件理由付記に法が要求する理由付記として欠けるところがないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 9. 4 熊裁(法・諸)平18-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180002
- 裁決年月日
- 平成18年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・424ページ
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、原処分庁が、租税特別措置法施行令第39条の12第11項を適用して更正したと主張するにもかかわらずその旨を更正の理由として明示していないから、更正の理由附記に重大な瑕疵があると主張する。しかしながら、更正通知書には、更正の理由として、租税特別措置法(平成16年法律第14号による改正前のもの)第66条の4第7項を適用した旨を附記しているほか、具体的な計算過程も示しており、更正の理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の理由を明示しているから、更正の理由附記に違法があるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 9. 4 仙裁(法)平18-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170049
- 裁決年月日
- 平成18年6月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税の青色申告の承認の取消処分が取り消されることに伴い、請求人は遡及的に青色申告法人としての地位を回復することになり、法人税の更正処分に係る更正通知書には、法人税法第130条第2項に規定する更正の理由が付記されるべきところ、当該更正通知書には、その理由が付記されていないことから、法人税の更正処分は、法令の要件を欠く違法な処分であり、その全部を取り消すべきである。(平18. 6.15 広裁(法・諸)平17-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170044
- 裁決年月日
- 平成18年6月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税の青色申告の承認の取消処分が取り消されることに伴い、請求人は遡及的に青色申告法人としての地位を回復することになり、法人税の各更正処分に係る各更正通知書には、法人税法第130条第2項に規定する更正の理由が付記されるべきところ、当該各更正通知書には、いずれもその理由が付記されていないことから、法人税の各更正処分は、いずれも法令の要件を欠く違法な処分であり、その全部を取り消すべきである。(平18. 6. 9 広裁(法・諸)平17-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170042
- 裁決年月日
- 平成18年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職慰労引当金取崩益と退職慰労金は相殺処理されているから、その理由付記において退職慰労金を損金の額としない理由の付記も必要である旨主張する。 しかしながら、本件更正処分が退職慰労引当金取崩益を益金の額に加算する更正処分であるところ、本件理由付記には、当該課税処分が行われた根拠又は判断過程を理由付記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められるから、法が要求する理由付記として欠けるところがなく、請求人の主張には理由がない。(平18. 5.24 広裁(法)平17-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170061
- 裁決年月日
- 平成18年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正事業年度の帳簿書類について調査が行われた事実はなく、また、帳簿書類の提示を求められた事実すらもないから、本件各更正処分は、青色申告法人である請求人に対して帳簿書類を調査することなしに行われたものであって、法人税法第130条第1項の規定に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の本店所在地に臨場し、本件修正事業年度の帳簿書類の調査を行うとともに、本件各通信販売に係る書類の提示を求め、代表者及び取締役に対し、本件各通信販売及び本件郵便振替口座取引に関する質問調査を行い、代表者及び取締役の申述並びに関与税理士の取締役に対する説明並びに本件郵便振替口座が請求人の決算報告書に記載されていない事実から、本件各通信販売及び本件郵便振替口座取引が本件各事業年度の帳簿書類に記載されていない事実を確認し、これに関する証拠を収集し、評価し、本件更正各事業年度の所得金額に加算及び減算する額を認定するという手法により、本件法人税各更正処分に至ったものと認められる。したがって、本件法人税各更正処分は、請求人の帳簿書類を調査して行われた適法な処分と認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18. 5.23 大裁(法・諸)平17-61)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170061
- 裁決年月日
- 平成18年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の理由付記は、売上除外と認定した本件各通信販売に係る取引の日付・相手方・金額等を具体的に記載せず、不服申立てに資する内容に至らない不十分なものである旨主張する。しかしながら、本件更正の理由付記には、本件各通信販売に係る取引が請求人の帳簿書類に記録されていないこと並びに本件郵便振替口座の名義、口座番号及び入出金の内容等が記載されており、原処分庁が、これらの記載事項を具体的な根拠として、本件各通信販売に係る売上額から振替経費の額を控除した金額を当該事業年度の所得金額に加算したことが明らかにされているから、請求人は、申告の誤っている点及び更正された所得金額の算出過程などを更正の理由として具体的に知ることができると認められる。したがって、本件更正の理由付記の内容は、更正の理由付記として十分なものであるから、請求人の主張は採用できない。(平18. 5.23 大裁(法・諸)平17-61)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170010
- 裁決年月日
- 平成18年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分に係る更正の理由には、臨時的な給与を支給したとする具体的な証拠の説明がなく、事実関係を全く摘示していないので、更正の理由附記には重大な不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正処分が従業員給与手当として損金の額に算入した金額について、その帳簿記載をそのまま肯定したうえで、法人税法上の役員報酬に当たるか、役員賞与に当たるかについて判断したものであり、法的評価の相違による更正処分に該当し、また、その理由附記において、更正処分の対象となった事実(本件出向料の支払事実)及びそれに対する法的評価(役員賞与に該当する理由)が記載されていることが認められるから、理由附記に不備は認められない。(平18.2.28仙裁(法)平17-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170107
- 裁決年月日
- 平成18年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分の理由附記において、債務者であるA社が債務超過の状況にないと判断した具体的な根拠が示されていないから、更正の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、本件立替金に係る貸倒損失処理及び債権放棄という請求人の帳簿書類に記載されていた事実を前提として、原処分庁は、貸倒損失と認められず、また、寄附金に該当すると判断したものであるので、「帳簿書類に記載された基本的事実を前提とし、その事実に対する法的評価につき納税者と意見を異にして更正する場合」であると認められるから、理由附記の程度としては、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度(どの事項についてどのような法的評価をしたかを明らかにし得る程度)に記載されていることをもって足りると解されるところ、本件更正通知書には、①A社は債務超過の状況になく、本件立替金の全額を回収することが不能と認められないことから貸倒損失と評価できない旨、他方、②債権放棄は、A社の倒産を防止するためやむを得ず行った等の経済的合理性が存せず寄附金に該当する旨、③寄附金の損金不算入となる金額とそれを加算する旨が記載されており、原処分庁は自己の判断過程を逐一検証し得たものであり、かつ、請求人に不服申立てをすべきかどうかの判断に必要な資料を提供するものと認められるから、法人税法第130条第2項に規定する理由附記として欠けるところはないということができる。そして、その法的評価の論拠等についての記載までをも要するものではないから、請求人の主張には理由がない。(平18.2.8東裁(法)平17-107)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170030
- 裁決年月日
- 平成17年12月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501000
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分(以下「本件各更正処分」という。)の各更正通知書には、更正に至る理由の物的証拠、物的証拠の採用の理論的及び法的根拠の記載がなく、更正処分に対する明確な理由が付記されたものとは認められない旨主張する。しかしながら、法人税法が、青色申告に係る更正に際し、その更正通知書に更正の理由を付記すべきものとしているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、処分庁の判断の慎重と合理性を担保してそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるものというべきであるから、更正する場合の理由付記の程度としては、処分庁がいかなる事実をもって認定し、どのような根拠に基づいて更正の結論に達したかが客観的に理解できる程度であれば足りると解される。そうすると、本件各更正処分の各更正通知書に記載された更正処分の理由は、原処分庁の認定事実、更正の結論に達した根拠が客観的に理解できる程度に記載されていると認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.12.9名裁(法・諸)平17-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170002ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年8月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に偽りその他不正の行為及び重加算税の賦課決定についての理由が記載されていないと主張するが、更正通知書には各更正処分の内容が特定され、その金額及び計算根拠も明示されていることから、処分の内容を具体的に知ることができ、理由附記制度の趣旨及び目的に照らしてその要件を充足しているものと認められる。(平17.8.24大裁(法・諸)平17-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170014
- 裁決年月日
- 平成17年7月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度の更正処分に係る更正通知書に記載された更正の理由からは、本件コンサルティング費用を、なぜ、原処分庁は、本件株式の公開買付けの実行のために要した費用に該当すると判断し、その損金算入を否認したのか、具体的根拠を全く知ることができないことから、本件更正通知書には、具体的な更正の理由が附記されていない不備がある旨主張するが、本件更正処分は、本件コンサルティング費用について、帳簿書類の記載事実を否認して更正したものではなく、施行令第38条第1項第3号の規定により本件株式の取得価額を構成すると、その法的評価を請求人と異にして更正したものであるところ、本件更正通知書には、どの事実に対してどのような過程で本件株式の取得価額となる金額を算定し、更正処分を行ったかについて、その根拠及び判断過程が十分に理解できる程度に記載されているから、理由付記制度の趣旨目的は充足されており、理由付記が不十分であるとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平17.7.13東裁(法)平17-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告の更正通知書に附記された理由には事実誤認があり、かつ、不十分なものであるから、法人税法第130条第2項の規定に違反している旨主張する。しかしながら、青色申告に係る法人税について更正をする場合に更正の理由を附記すべき旨を規定している趣旨は、原処分庁の判断の慎重及び合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその相手方である納税者に知らせて不服申立てに便宜を与えることにあると解されている。そうすると、本件において、青色申告の更正通知書に附記された理由に、架空外注運送費については、その計上方法、金額及び計上年月が、また、交際費等については、その資金の出所、使途及び金額が記載されており、更正した数値がどのように算出されたものであるかが請求人に理解される程度に記載されているから、更正の理由の附記に違法は認められない。(平17.6.28仙裁(法)平16-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160111
- 裁決年月日
- 平成17年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分の理由付記のうち、有姿除却による固定資産除却損(以下「本件有姿除却損」という。)の損金算入を否定する理由の記載が不十分かつ不明確であり、更正の理由付記制度の趣旨目的に反しているから、本件有姿除却損に係る処分は、更正の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が、青色申告書に係る法人税の更正をする場合には、更正通知書に更正の理由を付記しなければならないと規定しているのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されている。したがって、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、納税者の帳簿の記載を覆すものではないから、更正処分の根拠を原処分庁のし意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由付記として欠けるところはないと解されている。そして、本件更正処分は、本件有姿除却損の損金算入に関する請求人の帳簿書類の記載自体を否認せず、その帳簿書類の記載を前提にしたうえで、法人税基本通達7−7−2《有姿除却》を適用する場合における有姿除却の判定に係る法的評価について請求人と見解を異にして更正をしたものであり、本件更正通知書には、判断に至った経緯、理由、科目、金額が記載され、更正処分の対象となった事実とともに、それに対する法的評価として、上記有姿除却の判定に係る判断過程が記載されていると認められ、本件更正の理由付記の程度は、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているから、更正の理由付記に不備はない。(平17.6.14名裁(法)平16-111)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には有価証券評価損が損金算入できる要件を満たしていないことの理由が記載されておらず不備である旨主張する。しかしながら、法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合は、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていれば足りると解するのが相当であり、本件更正通知書の更正の理由には、請求人が有価証券評価損を損金の額に算入した事実、及び有価証券評価損の損金性に対する原処分庁の法的評価が記載されており、更正処分庁のし意の抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているので、本件更正通知書の理由附記に不備はない。(平17.5.24福裁(法)平16-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160068
- 裁決年月日
- 平成17年3月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件理由附記には、それぞれの事業年度に、類似法人の非常勤取締役及び非常勤監査役の平均報酬支給額を超える金額は過大な役員報酬であるから損金の額に算入されないとして、損金不算入額等が記載されているところ、当該記載は、本件各更正処分が本件役員に対する報酬に係る帳簿上の記載を覆すことなく、そのまま肯定した上で、役員報酬であり損金算入されるという請求人の確定申告書における法的評価を修正するものであり、法人税法上は本件役員に対する報酬の一部が過大な役員報酬に該当するから損金の額に算入されないという原処分庁の見解を明らかにしている。したがって、本件理由附記は、当該課税処分が行われた根拠又は判断過程を上記理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。そうすると、本件理由附記に法が要求する理由附記として欠けるところはないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.3.25大裁(法)平16-68)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160010
- 裁決年月日
- 平成17年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には単に加算金額が記載されているのみで、所得金額の計算における誤りの内容及び加減算した理由が全く附記されていない旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではなく、修正申告書の「当期利益又は当期欠損の額」欄に記載すべき金額が確定申告書のそれと異なることから、この点について法的評価をしたものであると認められる。本件更正通知書には、上記の法的評価について更正処分の対象となった事実及び更正処分を行うに至った原処分庁の判断過程が明確に記載されており、原処分庁としては、上記のような内容の理由を記載することによって、自己の判断過程を逐一検証することができるのであるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、また、更正処分の対象となった事実及び更正処分を行うに至った原処分庁の判断過程を省略することなしに記載することによって、理由附記制度のもうひとつの目的である不服申立ての便宜という点についても、必要な材料を提供しているものということができるので、理由附記制度の趣旨目的を充足していると認められ、本件更正処分は相当である。(平17.2.14福裁(法)平16-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160010
- 裁決年月日
- 平成17年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書を提出した後になされた更正処分について、修正申告書提出後に原処分庁から帳簿書類の調査及び取引内容についての質問等を全く受けてなく、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類の調査に基づいた処分でないため違法である旨主張する。しかしながら、修正申告書が提出された平成15年5月9日以降、請求人の事務所に臨場しての帳簿書類の調査は行っていないものの、調査担当職員は、①確定申告書の提出後において各事業年度の帳簿書類の調査を行い、②帳簿書類の調査で把握した事項を基に、確定申告書及び顧問税理士から聴取した修正申告書の内容を比較検討し、③請求人の修正申告後の課税標準が適正か否かを判断するなど一連の調査が行われた事実が認められるので、本件更正処分は適法である。(平17.2.14福裁(法)平16-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160031
- 裁決年月日
- 平成16年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由には損金の額に算入しない旨の説明がされながら、なぜその処分になるのか等の具体的判断基準が証拠によって明示されていないから、本件理由附記には不備があり、違法であると主張する。ところで、法人税法第130条第2項が、青色申告に係る法人税について更正をする場合に更正通知書に更正の理由を附記すべきものとしているのは、同法が青色申告制度を採用し、青色申告に係る所得の計算については、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨によるものと解されるから、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合においては、単に更正に係る勘定科目とその金額を示すだけではなく、そのような更正を行った理由ないし根拠を具体的に示す必要があると解される。これを本件についてみると、本件理由附記には、請求人が本件事業年度に支払手数料に計上し支出した金員について、その金額の支出の内容を確認する請求書等の証拠資料がなく、また、具体的な説明もなく、役務の提供が明らかでないことを具体的根拠として、損金の額には算入できず、所得金額に加算したことが明らかにされているから、当該課税処分が行われた根拠又は判断過程を、理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。(平16.11.30大裁(法)平16-31)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年11月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、修正申告をしょうようした金額を大幅に超える金額で更正処分を行ったこと及び税務運営方針に違反し、更正処分を行うに当たり、事前に調査内容を説明しなかったことから、更正処分の手続等に違法がある旨主張する。しかしながら更正処分を行うに当たり、納税者に処分の理由を説明した上で更正をすべきことを定めた法令上の規定はなく、原処分庁が、更正処分を行うに当たり、請求人に対し、事前に処分の理由を説明しなかったとしても何ら違法ではない。なお、国税庁の税務運営方針は、国税内部における税務調査を含む事務運営の基本方針を示したものであって、調査等の方法を限定したものではない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.11.24福裁(法・諸)平16-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160011ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正理由の付記は、青色申告制度を採用して行った所得の計算が法定の帳簿書類による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されている。本件各更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認して更正処分をする場合に該当し、その理由付記の程度は、そのような更正をした根拠を帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示することを要すると解するのが相当であるところ、本件各更正処分に係る更正通知書には、ノートの記載内容を摘示した上で、請求人が売上げを除外したと認められる根拠が具体的に記載されており、本件各更正処分を違法とする不備はない。(平16.11.19広裁(法・諸)平16-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160017
- 裁決年月日
- 平成16年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成12年3月期の「翌朝へ繰り越す欠損金又は災害損失金」は、平成12年3月期の確定申告書に基づいて、更正通知書の更正の理由の記載に従って計算すると1,726,619円の差額が生じるが、当該差額について理由が付記されておらず、平成12年3月期の更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、平成11年3月期の法人税について修正申告書を提出し、翌朝へ繰り越す欠損金の金額が1,726,619円減少したものであり、その結果、法人税法第57条第1項の規定により平成12年3月期において損金の額に算入される欠損金額が減少したものである。つまり、平成12年3月期に繰り越されることとなった欠損金の額は、平成11年3月期において確定したものであり、平成12年3月期の更正処分によって確定したものではない。したがって、平成12年3月期に係る更正通知書に、平成11年3月期の修正申告で確定した当該1,726,619円についての更正の理由が付記されていないことに違法はなく、請求人の主張には理由がない。(平16.10.29関裁(法・諸)平16-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160029
- 裁決年月日
- 平成16年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の一部に理由がないものとして行われた本件更正処分において、当該理由がないことの理由が付記されていないことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項及びその他の法令において、更正の請求の一部に理由がないことの理由を付記すべき旨規定したものはないことから、本件更正通知書に本件更正の請求の一部について更正を行わなかったことの理由が付記されていないことに理由付記の不備による違法はない。(平16.8.5東裁(法)平16-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150100
- 裁決年月日
- 平成16年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る更正の理由について、原処分庁の判断に至った具体的理由が記載されておらず、法人税法第130条第2項に規定する要件を満たさない不適法なものである旨主張する。ところで、理由附記の程度については、本件のように帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正する場合においては、納税者による帳簿の記載を覆すものではないから、更正通知書に記載された更正の理由が、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはないと解されている。これを本件についてみると、本件理由附記には、請求人が本件事業年度に損金経理した2名の役員に対する役員退職金は、本件事業年度において両名に退職の事実がないから本件事業年度の損金の額に算入されないことが記載されているところ、当該記載は、本件更正処分が両名に対する退職金に係る帳簿上の記載を覆すことなく、そのまま肯定した上で、退職金であり損金算入されるという請求人の確定申告書における法的評価を修正するものであり、法人税法上は両名の退職がなかったものとして取り扱われるため損金算入されないという原処分庁の見解を明らかにしている。したがって、本件理由附記は、当該課税処分が行われた根拠又は判断過程を上記理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.6.25大裁(法・諸)平15-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150230
- 裁決年月日
- 平成16年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分等は、当初の各更正処分等の更正の理由を事実上差し換えたものであり、このことは法人税法第130条第2項の規定の趣旨を損なう旨主張する。確かに、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によれば、本件各更正処分等は、当初の各更正処分等の更正の理由附記に一部不十分な点があったので、これを是正するため、当初の各更正処分等の全部を取り消した後、改めてなされたものと認められる。しかしながら、行政庁は、自己の行った更正の理由附記に瑕疵があると知ったときは、自らその更正を取り消した上、改めて国税通則法第24条の規定に基づき適法な更正を行うことを妨げる理由はないというべきであることから、本件各更正処分等が違法であるといえず、請求人の主張は採用できない。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-230)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150230
- 裁決年月日
- 平成16年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書の理由においては、本件各更正処分の内容が不明確又は記載されていないから理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、申告の基礎となった具体的な支出の事実そのものを否定したものではなく、当該支出があったことを認めた上で、その支出の法的評価をしたものであり、本件各更正通知書には、本件各更正処分の法的評価がどのような事項についてどのような原処分庁の判断になったかを理解することができる程度に記載されており、上記に適した更正の理由附記ということができるから、本件各更正処分は適法である。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-230)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150039
- 裁決年月日
- 平成16年2月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件各更正処分が、帳簿記載の事実を否認するものではなく、本件外注費の支払の基本的な事実を認めた上で、本件外注費が交際費に該当するとの法的評価を与えたものであり、このような法的判断部分については、理由附記において、事実と法的判断の結論を示せば足りるから、本件各更正処分に係る理由附記に不備はない旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、本件外注費の支払先及び役務提供を否認しているから、単に法的評価にとどまるものではなく、帳簿書類の記載自体を否認したものと認められる。一方、本件理由附記は、なぜ本件外注費の支払先に支払事実がなく、実際の支払先は元請先の部長であると判断したのかという資料を摘示しておらず、なぜ、元請先の部長への支出が、当該元請先部長への謝礼等であると判断したのかの判断過程も明示していない。したがって、本件理由附記は、法人税法第130条第2項に規定する要件を満たすに足りる理由附記があったということはできないから、本件各更正処分は、その余の点について判断するまでもなく、その全部を取り消すのが相当である。(平16.2.10広裁(法・諸)平15-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150148
- 裁決年月日
- 平成16年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に付記された理由には更正処分の原因となる事実及びこの事実に関する法の適用判断の欠如があり法人税法第130条第2項に規定する理由付記の程度を満たしていない旨主張する。しかしながら、法的評価につき納税者と見解を異にして更正する場合には、原処分庁のし意の抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り法の要求する更正の理由の付記として欠けるところはないと解されるところ、本件は、退職金が役員の退職又は退職したと同様の事実を起因として支払われているか否かの法的評価に係るものであり、本件通知書には当該法的評価について更正処分の対象となった事項及びそれに対してどのような結論をとったかが通常理解できる程度に記載されているから更正の理由の付記に不備は認められない。(平16.1.21東裁(法)平15-148)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150028
- 裁決年月日
- 平成15年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501031
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/1理由付記の趣旨
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由は、更正をした根拠についての信ぴょう性のある資料を摘示して具体的に明示しておらず、また、どのような理由又は根拠に基づき請求人の支出金を租税特別措置法第62条第2項に規定する相当の理由がないと認定したかの判断過程が記載されていないため、法人税法第130条第2項の要件を満たしていないので、取り消すべきであると主張する。しかしながら、青色申告書に係る更正通知書に更正の理由附記が必要とされる趣旨は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立てに便宜を与えるためのものと解されるところ、原処分に係る更正通知書の更正の理由は、請求人の支出金が使途秘匿金に該当する理由並びに費用として計上した年月日及び金額が明確に記載されており、請求人が処分内容を理解し得る程度に具体的に記載されていると認められ、また、本件更正処分が税法上の法的評価を是正するものであるところ、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価が記載されているので、理由附記の趣旨に適合したものであると認められることから、原処分の理由附記に不備はない。(平15.11.25名裁(法)平15-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年7月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る理由附記は、単に更正した理由を概括的に提示したに過ぎず、更正処分の具体的根拠を知ることができないから、本件更正処分は理由不備の違法がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項の規定は、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されるところ、本件の更正理由は、請求人が損金算入するための法的要件を欠くことを指摘し、これを書類に記載された内容及び一部の従業員の申述等から当該法的要件を欠いていることを具体的根拠をもって指摘しており、請求人の不服申立ての便宜及び課税庁の見込みあるいは恣意による処分の抑制という制度の目的に照らしても、違法は認められないことから、原処分は相当である。(平15.7.31関裁(法)平15-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告に係る更正の理由附記が不十分であるとして本件各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項が青色申告書に係る更正に際し、その更正通知書に理由を附記しなければならない旨規定しているのは、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保して、恣意性を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨であり、理由附記の程度は、申告額のうちどの部分を、いかなる理由で、どのように訂正した結果、更正に係る所得金額が算定されたものであるかということが理解される程度に記載されていれば足りると解されている。そうすると、本件に係る更正の理由は、①雑収入(受贈益)計上もれについては、架空の譲渡契約に基づく入金であり返済の事実及び返済を約した事実もないと附記して、当該金員の譲受けがあったことを示し、②租税公課過大計上については、外国に納付したとする金員は法人税法第41条及び同法第69条に規定する外国法人税の額に該当する外国法人税ではないことを明示し、更正内容を理解し得る程度に具体的に記載されていることから、請求人の主張する本件更正処分に係る更正の理由附記が不十分であるとする違法は認められない。(平15.7.7名裁(法)平15-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分が請求人の親会社の法人税調査に起因した処分であり、原処分庁は請求人に何等の調査もせずA国税局の言うがままに本件各更正処分に及んだものであって、法人税法第130条第1項の規定する調査手続に違反した違法がある旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項の規定の趣旨は、青色申告制度は納税義務者に一定の帳簿書類の備付け及び記帳を義務付けており、納税義務者はこれに基づいて申告するのであるから、その帳簿書類を無視して更正されることがないことを納税義務者に保証するところにあり、また青色申告者の課税処分に関し、「その調査により所得の計算に誤りがあると認められる場合」とは、青色申告者の申告に係る所得について、その帳簿書類自体から計算の誤りを発見した場合のみならず、その帳簿書類に関する取引状況等の調査によって、帳簿書類に遺脱、誤記、誤算のあることを確認した場合を含むものと解される。さらに、「調査」とは、課税庁が行う課税標準又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものであり、課税庁の証拠書類の収集、証拠の評価あるいは経験を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であると解される。そうすると、原処分庁は、請求人の調査をA国税局との連携調査という手法で取り組み、それぞれの情報を交換して得られた資料情報等はもちろん、請求人に対する直前調査で把握した帳簿書類を含む資料情報等を基に調査し、課税要件事実の認定を行った上で本件各更正処分に至ったものと認められることから、請求人の主張する調査手続に違反した違法は認められない。(平15.7.7名裁(法)平15-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140039
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が当初の更正処分を取り消し本件更正処分等をするに当たり、当初更正処分等とその内容を変えているが、更正の通知書に具体的な変更理由の記載がなくまた、更正通知書に国税通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為についての記載がないことから違法である旨主張する。ところで、更正の理由を附記すべき旨規定している趣旨は、処分庁の判断の慎重及び合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を納税者に知らせて不服申立てに便宜を与えることにあると解されている。この趣旨からすると、処分の理由は、更正の通知書に附記された更正の理由の文面から明らかであることが必要であり、更正の理由付記の程度は、帳簿書類以上に信ぴょう力のある資料を摘示する必要はないにしても、判断過程については、これを省略することなく具体的に記載する必要があり、また、帳簿書類の記載自体を否定して更正する場合には、そのような更正をした帳簿書類以上に信ぴょう性のある資料を提示することによって具体的に明示する必要があると解するのが相当である。これを本件についてみると、本件調査の過程で収集された資料を摘示した上で、①収益計上が過少である事実、②収益計上の計算過程及び③収益計上もれ相当額が請求人に帰属するとした理由を明示しており、更正の理由に不備はなく違法とは認められない。また、変更理由の記載がないことをもって、更正処分が違法となるものでもない。(平15.06.30.仙裁(法・諸)平14-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140159
- 裁決年月日
- 平成15年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の通知書に付記された更正の理由では、①原処分庁が調査において会議費と認定した費用を交際費に該当するとして更正をしていること、②帳簿の記載を否認する更正について、帳簿記載以上に信憑性のある資料の摘示がなく、文面上から理由が明らかになっていないことから、法人税法第130条第2項に規定する更正の理由附記がなされていないと主張する。しかしながら、①更正の理由中に付記された「会議費」という記載は、請求人の帳簿等の中の更正対象となる費用を具体的に特定するための情報に過ぎないこと、②帳簿の「会議費」という記載を交際費等であるとしたのは当該費用の法的評価を記載したものに過ぎず、原処分は、帳簿記載を否認した更正とは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平15.02.05.東裁(法)平14-159)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140152
- 裁決年月日
- 平成15年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・401ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書の理由付記は、法人税法第33条第1項、同条第2項及び同法施行令第68条第3号の規定を羅列し同号イからヘまでのいずれにも該当しないと記載しているのみで、本件土地が同号ロ「1年以上にわたり遊休状態であること」に該当する事実があるにもかかわらず、同号に該当しないとする具体的理由が記されていないので違法であると主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件土地が固定資産であること、上記各規定の全文、及びこれらの規定に照らして判断すると、本件土地はイからヘまでのいずれにも該当しない旨が付記されており、請求人は遊休状態であることにより本件土地の価額が帳簿価額を下ることにならなければ本件評価損の損金算入が認められないことを理解でき、本件更正処分の理由附記は、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に更正処分の根拠が明示されていると認められるため、本件更正通知書の理由附記は違法ではない。(平15.01.28.東裁(法)平14-152)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140014
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・367ページ
要旨
○ 請求人は、「収受した開店祝い金の金額については、貴社に保管されていた大学ノートの記載内容に基づき算出しています」旨が記載された更正の理由附記につき、大学ノート記載の入金年月日の摘示がないから、理由附記に欠けており、違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書の更正の理由には、更正の原因となる事実を示す資料として大学ノートが摘示され、又別紙において入金先及び各入金額が摘示されており、法人税法第130条第2項の規定の趣旨を充足していると認められるため、入金年月日が摘示されていないことをもって、更正通知書に記載された更正の理由が理由附記に欠けることになるとは認められない。(平14.12.19.高裁(法・諸)平14-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140012
- 裁決年月日
- 平成14年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第130条第2項の要求する更正の理由附記の趣旨は、帳簿書類との関連において原処分庁が申告に係る所得の算出根拠に、いかなる点にどのように誤りがあると判断し、どのような根拠に基づいて更正の結論に達したかを、客観的に明らかにする程度のものであることを要するにもかかわらず、本件更正通知書には結論のみの記載しかしておらず、違法である旨主張するが、青色申告に係る更正処分において、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されれば足り、それ以上にその根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解され、本件更正処分に係るその理由附記において、更正処分の対象となった事実(本件役員退職給与額の支給事実)及びそれに対する法的評価(本件役員退職給与額が過大とされる理由)が記載されていることが認められるから、理由附記が不十分であるとする請求人の主張には理由がない。(平14.12.10.仙裁(法)平14-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、本件貯蔵品に係る在庫計上もれについて、請求人の会計帳簿を調査せず更正処分をしたものであるから法人税法第130条第1項の規定に反し、違法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁は、本件貯蔵品の調査について、①共通補助元帳、②8年度下期頒布在庫及び9年度下期頒布在庫に関する表並びに③広告宣伝用頒布品の購入に係る請求書及び領収証を調査していることが認められるから、法人税法第130条第1項の規定に違反するものではない。(平14.08.08.仙裁(法)平14-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分には本件貯蔵品を過大に認定した違法があるから、これに基づき記載された更正の理由附記は法人税法第130条第2項の規定に反し、違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項の趣旨は、青色申告に係る所得の計算について、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保証しているところ、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるものと解されている。ところで、青色申告に係る更正処分の態様は、①帳簿の記載自体を認めないで更正処分をする場合、②事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして更正処分をする場合など様々であるが、本件更正処分は②の更正処分に該当することは明らかであり、また、その理由附記の内容は更正処分の対象となった事実(本件貯蔵品の期末在庫計上漏れの事実)及びそれに対する法的評価(本件貯蔵品の期末在庫計上漏れによる広告宣伝費の過大計上)が記載されていることが認められるから、これを法人税法第130条第2項の規定に反していると認めることはできない。(平14.08.08.仙裁(法)平14-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130028
- 裁決年月日
- 平成14年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の更正の理由欄に、代表者が債務超過に陥っていないとする計算根拠が記載されておらず、理由附記に不備がある旨主張するが、青色申告に係る更正処分において更正の理由附記が必要とされるのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、課税庁の判断の慎重性、合理性を担保し、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を図ることにあると解されているところ、本件更正通知書には、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価の見解について記載されており、理由附記制度の趣旨及び目的を充足する程度にその理由が明示されていると認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.17熊裁(法)平13-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130042
- 裁決年月日
- 平成14年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に修理品の納入時期に関する事実関係を摘示したのみでいかなる法律上の根拠に基づき損金として認めないのか記載されていないから、修繕費が損金に算入されない理由が客観的に認識できず、更正の理由附記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、更正通知書の記載内容から、修繕費が本件事業年度の損金の額に算入されない理由が客観的に十分認識することができ、更正の理由に掲げられた事実は帳簿記載以上に信憑力のある資料等の摘示と認められ、また、更正通知書の記載内容から、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立てに便宜を与えるという更正の理由附記についての趣旨目的は反映されていると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平14. 5. 7.広裁(法・諸)平13-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130058
- 裁決年月日
- 平成14年2月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、更正通知書には本件リース料が昭和60年9月から平成3年6月までの期間に係るものであり、本件事業年度の費用ではないことが明記されているから、本件更正処分の理由附記に違法はない旨主張するが、本件通知書に附記された更正の理由には、本件リース料を本件事業年度の費用に当たらないとした理由又は当該期間の費用であると判断した理由について、その根拠とした資料、具体的な事実又は判断過程等が全く示されておらず、請求人においては、この附記理由からその根拠を知ることは不可能であるから、更正の理由として不十分であって、法人税法第130条第2項に規定する理由附記があったということはできない。(平14. 2.26関裁(法・諸)平13-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130048
- 裁決年月日
- 平成14年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501020
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/2更正決定の要件
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員の修正申告のしょうように応ずるつもりで修正金額の確認を求めているさなかに、原処分庁が一方的にかんしょう事項以外の項目も併せ更正したのは違法である旨主張するが、本件調査の過程で調査担当職員が、請求人に対して修正申告をするようしょうようした事実は認められるものの、その際請求人に示した修正対象項目及びその金額が確定的なものであったとは認められず、また、仮に請求人が主張する内容により修正申告すべき旨のしょうようがなされたとしても、税務署長は、国税通則法第24条((更正))又は同法第26条((再更正))の規定に基づき納税申告書又は先にされた更正に係る課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該納税申告書又は先にされた更正に係る課税標準等又は税額等を更正することができるのであるから、原処分庁が修正申告しょうよう後、更に調査を進めて当該しょうよう額を超える所得金額を認定し、当該認定額による更正処分を行ったとしても違法ではない。(平14. 1.31関裁(法・諸)平13-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成13年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前事業年度の損金の額に算入され、本件事業年度の損金の額に算入されないとした売上原価がいずれの工事に係る原価であるのかについて、更正の理由が記載されていないから不備がある旨主張するが、法人税法第130条第2項の規定は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるところ、本件の争点は売上原価の期間計算に関するものであり、更正処分の態様としては、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にした場合に該当すると解され、また、当該処分の前提となった前事業年度の更正通知書には、その対象となった具体的事実(期末調整仕訳表において仕掛品残高を過大計上した事実)及びそれに対する法的評価(平成8年7月期の損金の額に算入すべき原価等の額であるという理由)が、請求人の経理処理に対応して附記されているから、当該原価がいずれの工事に係るものであるのか明らかでないとしても、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはないと解すべきである。(平13.10.25関裁(法・諸)平13-22)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120020
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 業種
- 食肉小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・427ページ
要旨
○ 請求人は、修正申告書において措法第65条の2((収用換地等の場合の特別控除))第5項のいわゆる宥恕規定の適用を求めたのであるから、当該修正申告書を更正する場合には宥恕規定を適用しない理由を更正通知書に附記すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第2項については、青色申告者が作成した帳簿書類の記載内容を否認することなしに更正する場合の理由附記の程度については処分庁の判断の慎重、合理性を担保しその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという更正の理由附記の趣旨を充足するものであることが必要であると解されている。そうすると、更正通知書には、措法第65条の2が確定申告書等において適用されるものであるところ、修正申告書は確定申告書等に該当しないから収用等の特別控除額を損金の額に算入することができない旨が記載されており、この記載内容は更正の理由附記の趣旨を満たしたものであることが認められる。また、法人税法第130条第2項の規定が税務署長の裁量に係る宥恕規定の適用しなかった理由まで要求しているものとは解されない。したがって、本件宥恕規定の適用を認めなかった理由をその更正通知書に記載しなくとも更正処分が違法となるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平13.6.27札裁(法)平12−20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 業種
- 電機設備資材卸売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正理由書に十分な理由の附記がされていないこと及び事実関係に誤った記載があることから、理由附記が違法である旨主張する。青色申告書に係る更正処分を行う場合において、更正の理由附記が必要とされる法法第130条((青色申告書に係る更正))第2項の規定は、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保としてそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて、不服申立ての便宜を図るもののと解されている。そこで、本件更正理由書についてみると、確かに、やや的確性に欠ける点も認められるが、記載された理由全体をみると、本件取引の実態、請求人の本件取引の経理方法、益金に加算される原因など処分の対象及び原処分の判断が明記されていることが認められる。すなわち、納税者の申告について、どのような誤りがあり、それをどのように訂正し、また、その訂正した数額をどのように算出したかを理解できる程度に記載されているので、請求人は、原処分の理由を知ることができるものと認められ、理由附記制度の趣旨・目的に照らして欠けるところはないと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平13.2.26関裁(法)平12−88)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120066
- 裁決年月日
- 平成12年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 業種
- ショーケース組立加工業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件理由書において、合理的基準及び合理的理由の算定根拠等が一切示されておらず、結論のみの記載は法法第130条第2項に規定する更正の理由附記には該当しない旨、また異議決定書の理由において「更正の理由附記は、原処分のし意抑制及び不服申立ての便宜という制度の趣旨から、本件更正処分における更正の理由附記はこれを充足している」旨の記載があるが、同趣旨からすると、本件更正処分の理由附記が不備または不十分であることは明らかであるから、原処分庁の主張は独自の見解にのみ立って請求人の正当なる主張を論難するものに過ぎず、違法であると主張する。しかしながら、本件更正処分は、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にした更正処分であるから、本件理由書には、請求人が「売上値引」と処理していた事実及び「売上値引」と認められない理由等が具体的に記載され、この記載によって更正処分の対象となった事項及びそれに対してどのような結論をとったかが、本件理由書の記載自体から通常理解し得る程度に特定して記載されているものと認められるから、本件更正通知書に理由附記不備の違法はない。(平12.12.26関裁(法・諸)平12−66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120066
- 裁決年月日
- 平成12年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501034
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/4異議決定の理由との関係
- 業種
- ショーケース組立加工業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件理由書には、「売上値引に該当しない相手方への利益の供与は寄付金に該当する」旨の記載がなく、異議決定書のみに記載されたことは、原処分庁において、理由附記不備に気づき異議決定書に記載したものにほかならないから、本件更正処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正通知書に記載された以外のことが記載されているからといって、更正の理由を実質的に変更したものでない以上、そのことをもって本件更正処分が違法となるものではない。(平12.12.26関裁(法・諸)平12−66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120060ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成12年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 業種
- 機械製造業、機械販売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由として、(1)株式消却損の損金算入が認められない根拠を示しているとはいえず、さらに(2)記載されている内容が誤りであるから、更正の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、(1)については、更正の理由として株式消却損の損金算入が認められるすべての場合を列挙しなければならないというものではなく、本件の更正の理由をみても、法人が消滅した場合でないことを根拠に更正をしたことは明らかであり、また、(2)については、請求人の主張するとおり明らかな誤りといえるが、当該更正の理由の記載内容の全体を併せみれば、誤記であることが明らかであるから、記載内容及び計算過程の当否はともかく、当該更正通知書には更正をした根拠が具体的に明示されているということができ、更正の理由附記に不備があるとまではいえない。(平12.12.22東裁(法)平12−60)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110068
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501010
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/1白色申告法人に対する更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①調査権限の及ばない平成2年9月期及び平成3年9月期を調査したこと、②調査理由を全く説明せず、修正申告のしょうように応じないからと一方的にされた更正処分は、職権の濫用であり、③また、偽りその他不正の行為とは、悪質で高額な所得隠しをいい、期末に利益を圧縮した行為はこれに該当しない旨主張するが、④質問検査権を行使する上で、本件調査において調査担当職員の判断に合理性を欠いた点は認められず、⑤更正処分をするに当たり、納税者に調査結果の説明及び修正申告のしょうようをしなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、仮に、調査担当職員がこれらのことをしなかったとしても違法、不当ではなく、⑥架空の経費を計上してこれを基に所得金額を過少に算定して確定申告書を提出したことは、偽計その他の工作を伴う行為を行って、正当に納付すべき税額を過少に算定してその差額を免れたというべきであり、この行為は、通則法第70条第5項の規定に該当する。(平12. 6.29高裁(法・諸)平11-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件法人税各更正処分における更正の理由附記において、いずれの否認項目についても具体的判断過程の明示及び帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示していないので、理由附記に不備がある旨主張するが、本件の更正の理由附記については、いずれの否認項目についても勘定科目ごとに金額を明示し、さらに根拠資料を摘示して更正処分の具体的根拠を明示しており、これによって更正の内容の判断根拠は明らかであり、法の要求する更正の理由附記として欠けるところはないと認められる。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110116
- 裁決年月日
- 平成12年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501010
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/1白色申告法人に対する更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に更正の理由を附記しなかったから、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、法法第130条第2項の規定により、法人税の更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る課税標準等の更正する場合に限られるところ、青色申告取消処分は適法であることから、これに伴い請求人が提出した確定申告書は、青色申告書以外の申告書とみなされるから、原処分庁が更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、更正処分が違法となるものではない。(平12. 5. 9大裁(法・諸)平11-116)、(平12. 6. 8大裁(法・諸)平11-130,131)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110029
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法上の根拠となるべき条項を示すことなく行なわれた本件更正処分は、理由附記が不備であるから違法である旨主張するが、青色申告に係る更正処分において更正の理由附記が必要とされるのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、課税庁の慎重かつ妥当な判断による処分を担保するとともに、被処分者に対し処分理由を理解させ、もって不服申立ての便宜を与えるものと解されるが、更正の根拠につき適用条文の明示までも要求するものではなく、本件更正通知書には、処分の対象及び原処分庁の判断が明記されており、請求人は、原処分の理由を知ることができると認められるから、理由附記制度の趣旨及び目的に照らし欠けるところはないと認められる。(平11.12.22広裁(法)平11-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110037
- 裁決年月日
- 平成11年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分理由書には、請求人の米国子会社の事業年度終了の日である「6月30日」を「6月31日」と表記され、債権放棄を決議した「臨時取締役会」を「臨時株主総会」と表記されており、重要な税務調査事項についての誤りであるから、本件更正処分は違法である旨主張するが、米国子会社の事業年度終了の日を「6月31日」と表記したことについては、「6月31日」は実際には存在せず、明らかに「6月30日」を誤記したことが理解でき、また、「株主総会」との表示についても、本件債権の放棄を決議した請求人の機関の開催日及びその決議事項、当該債権の金額の記載には誤りはなく、請求人の機関名を誤記したことによって、本件更正の理由が不明確になるとは認められないから、請求人は、本件更正理由書により本件更正の内容及び理由を理解できるものと認められ、青色申告に係る更正について理由の附記を要求している趣旨からしても、当該誤りをもって、本件更正処分を取り消すのは相当でない。(平11.11.29東裁(法)平11-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成11年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分に係る更正通知書には更正理由が附記されていないので、違法で無効な更正処分である旨主張するが、青色申告に係る法人税について更正する場合、更正通知書に更正の理由を附記すべきものとしているのは、法法が、青色申告制度を採用し、青色申告に係る所得の計算については、それが法定の帳簿組織による正当な記載に基づくものである以上、その帳簿の記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重さ及び合理性を担保してそのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨に出たものと解される。そして、帳簿書類の記載自体を否認することなく、ただその法的評価につき納税者と見解を異にして更正する場合には、更正処分の根拠になる評価判断に至った過程自体について、原処分庁の恣意の抑制及び相手方の不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはないと解される。これを本件についてみると、更正の理由である①本件土地が新規取得土地等であること、②本件土地の所在地、面積、取得年月日及び基準取得金額が記載されていること及び③本件土地について新規取得土地等に係る負債利子の損金不算入額が計算されていることが明記されており、原処分庁の恣意の抑制及び相手方の不服申立ての便宜は図られていると認められるから、本件更正通知書に重大な瑕疵があるとは認められず、本件更正処分には違法はない。(平11. 9.21東裁(法)平11-13)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100054
- 裁決年月日
- 平成11年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501990
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分は、調査段階では本件調査担当者メモにより示した所得金額と大きな開差があることから、①不正確な根拠に基づくものであること、②国税局の調査担当者の説明と原処分庁が行った更正処分の内容が異なること、③調査担当者が虚偽の言辞を用い請求人らを欺いた署名押印を強要して本件申立書を提出させたことから、これらはいずれも違法な調査手続きであり、原処分を取り消すべきである旨主張する。 しかしながら、①調査担当者が示した本件調査担当者メモは、請求人の主張する本件簿外経費が認められた場合の所得金額に基づく法人税額等を説明するために示したものと認められ、結局請求人は具体的な証拠資料を提示しなかったことから、原処分庁が簿外経費支払の事実はないものとして本件更正処分を行ったものであり、②本件申立書は、請求人が自認するレンタル収入の除外等の事実が記載された本件申立書を代表取締役がその内容を認めた上で、署名押印して原処分庁へ提出したことが認められ、いずれも請求人の主張には理由がない。(平11.6.22熊裁(法・諸)平10-54)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成11年6月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・371ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件理由附記は、帳簿記載の事実を否認するものではなく、死亡退職した役員の妻に対して支払った年金が、寄付金に該当するとの原処分庁の法的見解を明らかにしているので、理由附記として不足はない旨主張する。しかしながら、帳簿書類に記載された事実を否認するのではなく、事実に対する法的評価の相違により更正をする場合には、帳簿書類以上に信ぴょう力のある資料を摘示する必要はないにしても、なぜそのような判断に至ったのかという原処分庁の判断過程については、これを省略することなく具体的に記載する必要があると解するのが相当であるところ、本件理由附記についてみると、なぜ死亡退職した役員の妻に対して支払った年金が寄付金に当たると判断したのか具体的な理由の記載がなく、その理由を知ることはできないので、本件理由附記は、法法第130条第2項に規定する要件を満たさない不適法なものといわざるを得ない。したがって、本件更正処分は、その余の点について判断するまでもなく、いずれも取り消すのが相当である。(平11. 6. 4福裁(法)平10-29)裁決事例集 №57・371ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100069
- 裁決年月日
- 平成11年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由には、譲渡がなかったと推認される理由しか記載されておらず、譲渡に対応する売上原価は否認の対象となっていないことから、更正の理由に不備があり、違法である旨主張するが、更正の理由には、譲渡が仮装取引であると認定した理由を附記しており、また、その結果、譲渡物件を請求人の棚卸資産と認定し棚卸資産の除外として所得金額に加算した旨記載されており、理由附記の制度、目的に照らし欠けるところはないものと認められる。(平11. 4.28広裁(法)平10-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100040
- 裁決年月日
- 平成10年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は更正の理由に本件金員がなぜ土地代金であると認めたのかが明記されておらず、更正の理由附記の瑕疵は、異議申立ての決定の理由によって追完されないから更正処分は無効である旨主張するが、原処分の更正通知書には、更正理由として①A社に対する建設着手金であるとして建設仮勘定に計上している本件金員について、請求人備え付けの帳簿書類を調査した結果、B社から土地を取得するために支払った代金の一部と認められる旨、また、②本件土地は、新規取得土地等に該当することから、本件金員についても新規取得土地等に係る負債の利子の損金不算入額を計算して所得金額を修正したものである旨等更正処分の理由が具体的に記載されていると認められるから、更正処分の理由の附記が不明確である旨請求人の主張は採用できない。(平10.12.17名裁(法・諸)平10-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100004
- 裁決年月日
- 平成10年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由附記において、譲り受けた株式の評価時点が明らかではなく、株価計算の過程が記載されていないことから、更正の具体的な根拠を知ることはできず記載不備である旨主張する。 しかしながら、当該更正通知書に記載された更正の理由には、処分の対象及び原処分庁の判断が明記され、評価時点についても間接的ではあるが記載されていることから、請求人の申告のいかなる点にどのような誤りがあり、また、更正された数値がどのようにして算出されたものであるかが理解できるものであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.7.6東裁(法・諸)平10-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100004
- 裁決年月日
- 平成10年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501990
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は請求人に対する調査権限を有しない職員が請求人の帳簿書類を調査して収集した調査資料を基になされているので、法法第130条第1項に違反している旨主張する。 しかしながら、更正通知書にはA税務署長及び国税局の職員の調査によりなされた旨の記載があることから、通則法第27条により原処分がなされたと認められるところ、本件担当職員が、国税局の職員から請求人に係る調査資料の引継ぎを受け、代表者らに面接して、当該資料を基に更正処分をする旨伝え、本件担当職員が引継ぎを受けた調査資料を検討の上更正処分がなされたという事実からすれば、本件担当職員の調査があったとみるのが相当であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.7.6東裁(法・諸)平10-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090252
- 裁決年月日
- 平成10年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由附記の一部には論理不明なものがあり、理由附記不備の違法がある旨主張するが、更正通知書の更正の理由において、寄付金の認定に関しては、請求人の子会社に対する増資払込金のうち発行価額を超える金額が寄付金と認められること及びその理由並びに有価証券売却損の過大計上に関しては、譲渡原価の算出過程及びその理由について記載されており、その記載内容は、課税庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨にかなう程度に更正の根拠を具体的に説明したものといえるから、本件更正処分の理由附記は、適法である。(平10. 6.29東裁(法)平 9-252)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090038
- 裁決年月日
- 平成10年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書の更正理由には法律上の根拠が明示されていないから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正の理由には、(1)本件保証料の支払が過大であると判断するに至った経緯、(2)本件保証料のうち過大と認定した金額及びその計算内容、(3)過大と認定した保証料を代表取締役であるAに対する給与と認定したこと及びその理由、(4)Aに対する給与と認定した金額が過大役員報酬と認められること及びその根拠法令並びに(5)過大役員報酬は損金の額に算入されないこと及びその根拠法令が記載されていることが認められる。したがって、本件更正通知書には、その理由附記において、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価が記載されていることが認められるから、請求人の主張は採用できない。(平10. 6.18熊裁(法・諸)平 9-38)、(平10. 6.18熊裁(法・諸)平 9-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090063
- 裁決年月日
- 平成10年2月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が親会社に支払った本件経営管理料の一部を原処分庁が寄付金と認定したことについて、更正通知書に親会社から提供された役務を事務管理業務及び従業員募集業務の2項目に限定したことの理由が記載されていないことから、理由附記に不備がある旨主張するが、法法第127条第2項の規定は、法定の帳簿組織による正当な記載に基づく所得の計算については、その帳簿を無視して更正されることがないことを納税者に保証する青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重性、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものであり、理由附記の程度としては、いかなる事実に対する法的評価であるか明確に判別できる程度に理由が記載されていれば足りると解されているところ、更正通知書には、更正処分の対象となった事実とそれに対する法的評価が記載されているから、理由附記が不備であるとの請求人の主張は認められない。(平10. 2.20関裁(法・諸)平 9-63)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090002
- 裁決年月日
- 平成9年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の更正の理由について、税法上の適用条文及び証拠が明示されてないことから更正処分は違法である旨主張するが、本件更正通知書の更正の理由には、(1)法人設立時において建物の存する土地を建物とともに取得したこと、(2)建物を事業の用に供することなく取り壊したこと及び(3)建物を取り壊した敷地を関連会社に駐車場用地として貸し付けていることから、建物の取得は当初から建物を取り壊しその敷地を利用する目的であったとして、開業費の額を敷地の取得価額に加算し、開業費の償却費を損金の額に算入しない旨明記されており、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはなく、さらに更正の根拠となる適用条文までも明示することは法律上の要件とする定めもないことから、本件更正処分は適法である。(平 9.12.25沖裁(法・諸)平 9-2)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090002
- 裁決年月日
- 平成9年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501990
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査は、調査担当者が3回の訪問調査を行っただけで、具体的に調査結果の内容も説明せず、否認の根拠となる証拠を明示していないことから更正処分は違法である旨主張するが、調査担当者が調査の際、納税者に対しその根拠となる証拠を明示することは法律上の要件とされてないことから、具体的に更正処分の内容の説明及び証拠の開示がなかったとしても、直ちに更正処分が違法となるものではなく、請求人の主張には理由がない。(平 9.12.25沖裁(法・諸)平 9-2)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書の理由附記に不備があり、違法である旨主張するが、青色申告書に係る更正処分を行う場合において、更正の理由附記が必要とされる趣旨は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えることにあると解されるところ、本件更正通知書には、更正処分の対象となった事実、それに対する法的評価及び根拠法令が明記されており、請求人は原処分の内容を具体的に知ることができるものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平 9.12.11熊裁(法)平 9-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090008
- 裁決年月日
- 平成9年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・274ページ
要旨
○ 請求人は、更正通知書において、どのような根拠及び計算を基に処分を行ったのか計数及び具体的理由が記載されておらず、更正の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件利息について、(1)本件各事業年度の益金の額に算入されていない事実、(2)益金の額に算入しなければならない根拠法令、理由、(3)計算過程、金額、及び(4)本件通達の要件に該当しない理由が記載されており、原処分庁のし意の抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度にその理由が明示されているから、更正の理由附記は適法である。(平 9.11.14熊裁(法)平 9-8) 裁決事例集No54・274ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080123
- 裁決年月日
- 平成9年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の更正理由に税法上の明確な根拠や説明の記載がなく、また、記述誤りがあるとして、更正処分を取り消すべきである旨主張するが、更正通知書には、単なる書き損じと認められる記載誤りがあるものの、処分の対象及び原処分庁の判断が明記されており、請求人の帳簿書類との関連において、申告に係る算出根拠にどのような誤りがあり、それをどのように訂正し、その訂正した数額をどのように算出したかを理解できる程度に記載されていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.10大裁(法)平 8-123)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080041
- 裁決年月日
- 平成9年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501990
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が法法第121条第1項に規定する青色申告書を毎期継続して提出しているところ、原処分庁は、本件ガスの仕入価額を同業者5社のブタンガスの仕入価額を基に推計を行っており、これは、青色申告書に係る法人税の課税標準等について推計課税を行うことを禁じた法法第131条に違反する旨主張する。しかしながら、本件の場合、請求人の備付帳簿書類を調査した結果、本件ガスの仕入価格に問題があり、同業者のブタンガスの仕入単価を基に仕入価額を計算した結果、請求人の本件ガスの仕入価額に誤りが認められたため更正処分を行ったというものであり、このように、本件ガスの仕入れという特定料目について、その仕入数量については請求人の記帳内容をそのまま認めた上で、その仕入単価については未確定であることから、法法第22条第3項第1号の規定及び法基通2−2−1に基づいて適正な価額を見積るために同業者の比準物品の仕入単価を採用して仕入価額を算定したという場合は、法法第131条にいう推計課税には当たらないと解するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 5.23熊裁(法)平 8-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080115
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 301501033
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/3理由付記の内容
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 青色申告に係る更正処分において更正の理由附記が必要とされるのは、青色申告制度の趣旨にかんがみ、処分庁の慎重かつ妥当な判断による処分を担保するとともに、被処分者に対し処分理由を理解させ、もって不服申立ての便宜を与えるためのものと解されるが、更正の根拠につき適用条文の明示までも要求するものではない。本件更正通知書には、処分の対象及び原処分庁の判断が明記されており、請求人は原処分の理由を知ることができると認められ、理由附記制度の趣旨及び目的に照らし欠けるところはないと認められる。(平 8.12.20東裁(法)平 8-115)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・98ページ
要旨
○ 請求人は、更正通知書に同封された更正の理由書は編てつされておらず、更正の理由が不明であるから、更正処分は、理由附記のない違法なものである旨主張する。しかしながら、更正通知書と更正の理由書が編てつされていないものとしても、当該通知書に同封された更正の理由書には、更正の基礎となった数値及び損金不算入とした時期等の記載があることから、更正通知書に同封された更正の理由書が、当該通知書に係る更正の理由書であることは、一般的に、容易に確認できる状態にあり、請求人は更正の理由を具体的に知ることができたものと認められ、請求人の主張には理由がない。(平 8.12.10仙裁(法)平 8-15) 裁決事例集No・98ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080001
- 裁決年月日
- 平成8年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 301501032
- 争点
- 15更正、決定、質問検査権/1更正、決定の手続/3青色申告法人に対する更正の理由付記/2理由付記のない更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、(1)飲食店ビルに係る賃借料は代表者の個人的費用であること、(2)代表者から取得したとする音響照明設備及び船舶は取得の事実がないことから、帳簿書類に隠ぺい又は仮装して記載した事実が認められるとして、青色申告の承認の取消処分及び法人税の更正処分等をした。しかし、賃借料は請求人の負担すべきものであり、音響照明設備及び船舶は取得の事実が認められることから、法人税の青色申告の承認の取消処分は取り消すのが相当であり、法人税の更正通知書に更正の理由が附記されていないので、法人税の更正処分等はその全部を取り消すべきものである。(平 8. 7. 9札裁(法・諸)平 8-1)
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