裁決要旨 2営業権
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者が取締役を務める別の同族会社(A社)からゴルフ場(本件ゴルフ場)の営業を譲受けるに当たって締結した営業譲渡契約(本件営業譲渡契約)に定める営業譲渡の基準日以前に、請求人はA社に対して本件ゴルフ場の建物施設管理契約(本件建物施設管理契約)に基づき営業権を譲渡した経緯があり、A社には、当該基準日において本件ゴルフ場に係る営業権が生じているから、本件営業譲渡契約に基づき支払った金員(本件金員)は、営業権の譲受けの対価に当たる旨主張する。しかしながら、本件建物施設管理契約に係る契約書の内容によれば、当該契約は、本件ゴルフ場の建物及び施設の賃貸借契約と認められることから、本件建物施設管理契約をもって請求人がA社に対し本件ゴルフ場の営業権を譲渡したとは認められず、他に請求人がA社に対し本件ゴルフ場の営業を譲渡したことをうかがわせる事実も認められないから、本件金員は営業権の譲受けの対価でないことは明らかである。そうすると、請求人は、対価性のない金員をA社に支払ったこととなるので、本件金員は、請求人からA社に対する金銭の贈与と認められ、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金に該当する。(平24. 6.18 名裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者の妻が代表者を務めるA社から得意先を譲り受けた事実があるから営業権は架空ではない旨主張する。しかしながら、A社は、①工場が火災になったことにより操業不能となったこと、②優れた技術を有していないこと、③債務超過の状態であること、④得意先と独占的に取引を行っていないことの事実を総合勘案すれば、A社には営業権たる超過収益力を認めるに足りる証拠はなく、両当事者においてもA社の営業権の価値について積極的な評価をなしていないことが認められる。したがって、A社に営業権が存していたと認めることはできない。さらに、営業譲渡契約書は、①譲渡したとする日から1年近く後に作成されていること、②譲渡対価の支払期日、支払方法などの通常必要な事項の記載がないことから、その信用性に乏しい。のみならず、①営業譲渡にあたり、株主総会、取締役会のいずれも開催されていないこと、②譲渡したとする日後にA社と取引を行っていた者、譲渡したとする日に存在しない者が含まれていること、③得意先においても、取引の相手方が請求人に替わったとの認識はないこと、④譲渡対価の額について具体的な内容が話し合われた事実はないこと、⑤営業権の算出根拠に係る請求人の主張は著しく変遷し、その変遷について何ら合理的な説明がないこと、⑥A社は、営業権の譲渡に係る法人税の申告を行っていないことからすれば、A社から請求人への営業権の譲渡はなく、請求人の営業権は存在しないものと認められる。したがって、営業権は存在しないとし、それに係る営業権の償却費を認めないとした原処分は適法である。(平18. 9.20 広裁(法)平18-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160063
- 裁決年月日
- 平成17年4月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、合併から1年後に、合併により継承した資産の評価替えを行ったことにより発生した評価差額は営業権である旨主張する。しかしながら、営業権とは、当該企業が超過収益力を生ずることができる場合に、当該企業を構成する物又は権利と別個独立の財産的価値として評価を受けるべき事実関係をいい、法人の合併、他企業の買収のように営業の全部又は一部の包括的移転の際に実現すると解される。そして商法は、のれんは、有償で譲受け又は合併により取得した場合に限って貸借対照表の資産に計上することができる旨規定している。本件の場合、合併契約書に営業権に関する記載はなく、合併後の貸借対照表にも営業権は計上されていないことからすれば、請求人は、合併において、被合併法人が超過収益力を生ずることができる事実関係を評価して営業権として取得した事実はないと認められる。そして、請求人が営業権である旨主張する評価差額は、合併の1年後に、合併により承継した資産の評価替えを行い、それによって発生した評価損相当額を営業権として計上したにすぎないと認められる。したがって、請求人が計上した営業権は減価償却資産に該当せず、それに係る減価償却費を損金の額に算入しないとした原処分は適法である。(平17.4.13関裁(法)平16-63)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成14年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、営業譲受けに伴い引き受けた資産の総額と負債の総額との差額786.434.793円は、営業権に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人が営業譲受けに伴い引き受けたホテルは、許認可を受けて事業を行っていたものではないこと(2)A地区の温泉権には独占権はないこと(3)引き継いだ資産の中には、将来、収益を生み出すような特許権等の資産はないこと(4)ホテルのオープンから営業譲渡までの貸借対照表によれば、債務超過の状態にあり、その額は増加していることが認められることからすれば、請求人が営業譲受けに伴い引き受けたホテルには、他の企業を上回る企業収益を稼得することができる無形の財産的価値を有する超過収益力があるとは認められないことから、営業権は認められず、請求人の主張を採用することはできない。(平14. 3. 5.熊裁(法・諸)平13-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成10年11月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注費として支払った金員は、営業権の譲受け対価である旨主張し、原処分庁は、当該支払は請求人の代表者が個人的に支払うべきもので、同人に対する賞与である旨主張するが、支払先の事業者は、①下請を業とする小規模事業者であること、②貸金業者から高利の運転資金を借り入れ、利息の支払いに追われるなど、経営内容が劣悪であったこと及び③独占的な取引先や特殊技術を有しているとは認められないことからすると、当該事業者に超過収益力を有すると認めることはできず、また、売買当事者において通常なされてしかるべき、当該事業者の財務状況の調査・検討、売買契約書の作成、営業権の資産計上、営業権対価の譲渡所得の申告がいずれもなされていない上、売買価額が当初から確定しておらず、その後どの時点で確定したかも定かでないことなどの事情を考慮すると、営業権が存在するとは認められないから、請求人の主張は採用できない。また、当該支払を請求人の代表者が取得したと認めるに足る証拠もなく、さらに、請求人の代表者が当該事業者に対し、当該支払を個人的に支払わなければならない法律関係が存在するとも認められないから、結局、当該支払は、請求人が当該事業者の元従業員を吸収することに伴うトラブルを避ける等の目的でした金銭贈与であり、請求人から当該事業者に対する寄附金と認めるのが相当である。(平10.11.30広裁(法・諸)平10-33)
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