裁決要旨 3資産・負債の帰属者
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成25年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203020
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/2負債の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、短資会社A社との株券等貸借取引(本件取引)の経済的実態は、請求人の株主BとA社が真の当事者であり、請求人は、単なる名義貸しによる法形式上の契約当事者にすぎなかったといえるから、請求人に費用及び収益を認識すべき額はない旨主張する。しかしながら、当事者によって選択された法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式とは明らかに一致しないものであるなどの特段の事情がない限り、当事者によって選択された法律的形式は、原則として経済的実質をも表現しているものという事実上の推定が働き、上記の法律的形式と経済的実質との不一致が明らかに立証された場合において初めて上記の推定を覆し、当該立証された経済的実質に従って法人税法上の法律関係が確定されることになると解するのが相当であるところ、本件取引に係る法律的形式によれば本件取引の主体は請求人であり、本件取引に係る支払利息及び株式賃貸料は全て請求人に帰属するものであることが推認され、そして、請求人は、B及びその長男が発行済株式の総数を保有する同族会社であり、B及びその親族の資産管理会社であると認められることからすれば、請求人がBの個人的な資金需要に応えるために本件取引によって調達した金員をBに交付している事実があったとしても、そのことをもって、請求人とBとの間、及び請求人とA社との間のそれぞれの法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式と明らかに一致しないものであるということはできず、また、A社からの要請により、B名義の株式ではなく請求人名義の株式の貸出しに応じたことをもって、法律的形式が経済的実質をも表現しているとの事実上の推定を覆すに足りる特段の事情があったと認めることはできないから、請求人とA社との間の本件取引においては、法律的形式どおりに、請求人が担保金の受領と引換えに株式を貸し出したことにより、A社に対し担保金に係る金利を支払い、Aから株式の賃貸料を受領したものであり、これらは全て請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平25. 7.11 東裁(法)平25-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220040
- 裁決年月日
- 平成22年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203011
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/1預貯金等(請求人に帰属するとした事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者の父母名義預金口座は、代表者父母に帰属するものであり、同口座に支出した代表者父母に対する役員報酬及び役員退職金は損金算入できる旨主張する。しかしながら、代表者は父母名義預金口座の帰属に係る民事訴訟において、同口座は請求人に帰属する旨供述しているところ、当該供述は、当審判所の調査による同口座に係る開設経緯、入出金状況、管理状況等の客観的事実とも符合するものであり信用することができるものである。したがって、父母名義預金口座は請求人に帰属するものと認められ、損金の額に算入した代表者父母に対する役員報酬及び役員退職金は、代表者父母に支給されていないことは明らかであるから、損金の額に算入することはできない。(平22. 8.24 東裁(法・諸)平22-40)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210030
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203020
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/2負債の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人のN社に対する未払金債務は債務免除を受けたものであるとして当該債務免除益の額を請求人の益金の額に算入する更正処分を行ったことに対し、請求人は、N社との取引はN社とS社との取引を仲介するための形式的な取引であり、請求人の実質的な債務ではないことから、債務免除益は発生しない旨主張する。しかしながら、請求人がN社とS社の取引を仲介したことは認められるものの、請求人は、当該取引についても請求人自身の取引として記帳し、売買代金の授受も自ら行い、これらの経理処理に基づき確定申告書を提出していたのであるから、請求人の主張を採用することができず、N社に対する未払金債務は請求人の債務であり、当該債務はN社からの債権放棄通知により消滅したものと認められる。したがって、請求人は、無償で経済的利益を得たこととなるから、債務免除益の額を益金の額に算入した原処分は適法である。(平22. 6.25 仙裁(法)平21-30)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300203019
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が使用する固定資産について、請求人と関係会社の間において、売買契約書が作成され、それに基づく登記及び経理処理がされているとしても、請求人が従前同様に当該固定資産を使用していたことが認められることから、売買の事実はなく、固定資産売却損の額を損金の額に算入しないとした法人税更正処分は適法である旨主張する。しかしながら、請求人と関係会社との当該固定資産の売買は、売買契約書の締結日に成立し、当該固定資産の引渡しは事業年度内に完了していると認められることから、請求人が従来どおり当該固定資産を使用していたとしても、その事実のみをもって、本件固定資産の売買がなかったとまで認めることはできない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平21.12.17 札裁(法・諸)平21-12)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300203019
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の関係会社が所有する固定資産について、関係会社と請求人の間において、売買契約書が作成され、それに基づく登記及び経理処理等がされているとしても、関係会社が従前と同様に固定資産を使用していたと認められることなどにより、固定資産の売買の事実はないから、固定資産に係る減価償却費及び消耗品費の額を損金の額に算入しないとした原処分は適法である旨主張する。しかしながら、関係会社と請求人との固定資産の売買は、売買契約書の締結日に成立し、当該固定資産は、当該固定資産の売買代金の相当部分の授受のあった日に関係会社から請求人に引渡しがあったものと認めるのが相当である。したがって、原処分庁の主張は採用できない。(平21.12.17 札裁(法)平21-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120007
- 裁決年月日
- 平成12年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300203019
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の所得の有無とその帰属を判定するについては、選択された法律的形式だけでなく、その経済的実質をも検討、吟味することは当然であるが、当事者によって選択された法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式とは明らかに一致しないものであるなどの特段の事情のない限り、当事者によって選択された法律的形式は原則として経済的実質をも表現しているものという事実上の推定が働くと解するのが相当である。審査請求人は、本件において、子会社引受けに係る本件孫会社株式の実質株主であった、と主張するが、その主張と矛盾する事実が認められ、また、議決権の行使及び利益配当請求権の行使など、請求人が実質株主であることを示す事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうすると、本件孫会社株式は子会社に帰属することが推定され、この推定を覆すに足りる事実は認められないから、子会社が実質的にも独立して事業活動を営んでいる法人である以上、本件孫会社株式については、子会社名義で引受けがなされ、子会社名義で払込みがなされたのであるから、特段の事情がない限り、本件孫会社株式は請求人でなく、子会社に帰属していたものと認められることになる。また、法人税法等は、会計処理と表示の基準を定め、企業による保有している有価証券のし意的な評価や、それによる利益操作の余地を排し、評価に客観性を持たせようとしている。仮に、本件孫会社株式を実質的に請求人に帰属していたとして、本件において、結果として、種類、銘柄が同一の株式を分割して評価損を計上していることは、上記基準を逸脱し、公正妥当な会計基準に反するものといわざるを得ない。(平12.7.7広裁(法)平12−7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120007
- 裁決年月日
- 平成12年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300203020
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/2負債の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、孫会社の整理損失総額のうち子会社の出資相当分は子会社が責任を負うべきであり、当然に、請求人が子会社へ求償すべきものであると主張する。しかしながら、株式会社の株主の責任は出資を限度とする有限責任であるから、出資損失を超えて子会社が孫会社の整理損失の一部を負担するには、債権者との間で保証契約を締結するなど、何らかの別途契約がなければならないが、原処分庁はこの点に関する証拠を提出せず、当審判所の調査によってもそうした契約の存在をうかがわせる証拠は見当たらない。また、整理損失を負担する旨の契約ないこと自体が請求人による子会社への利益供与であるとすることも考えられないではないが、子会社が孫会社の経営に実質的に関与した事実を確認できないこと、子会社が請求人の100%子会社であることからすると、子会社が孫会社の債務を保証しないことをもって、通常の経済行為から逸脱したものとし、これを請求人からの利益供与と認めるには足りないと言わざるを得ない。(平12.7.7広裁(法)平12−7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100208
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203019
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国子会社(以下「本件子会社」という。)名義で取得したキプロス国籍の船舶(以下「本件船舶」という。)は、請求人に帰属するものであるから、本件船舶に係る減価償却費等及び措法(平成8年法律第17号による改正前のもの)第65条の7第1項に規定する買換えによる船舶圧縮記帳損は損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件子会社はキプロス国によって設立が認められた法人であり、また、本件船舶は本件子会社が所有者として同国に船籍登録されていること、②請求人は本件船舶を請求人の所有とせずに、本件子会社の所有とすることによって、本件船舶を運航する際に、船舶職員法等の規定の適用を免れていること、③本件船舶の建造代価は本件子会社が請求人及びローン会社から借り入れた資金によって支払われていること及び④本件子会社は造船契約、ローン契約等種々の法律行為、経済取引を行っていることから判断すると、本件子会社が請求人の社内の一部門であるということはできず、また、本件船舶は本件子会社が取得したものと認められる。したがって、本件船舶に係る減価償却費等及び船舶圧縮記帳損は損金の額に算入することはできない。(平11. 6.30東裁(法)平10-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100111
- 裁決年月日
- 平成11年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203014
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/4土地
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の清算人らが平成6年12月27日に譲渡した土地は、昭和40年に死亡した請求人の元代表社員の個人財産を清算人らが相続により取得したもので、請求人の財産ではない旨主張するが、当該土地は、請求人が事業用地として使用していたこと、請求人の各事業年度の貸借対照表に計上した土地に当該土地が含まれるものと認められること、登記簿上の所有権者は請求人であること、当該土地の譲渡日を含む請求人の清算事業年度の損益計算書で当該土地の売却益を計上していること、及び当該土地が元代表社員の個人財産であるとする証拠資料が認められないことから、当該土地は、請求人所有の土地と認められる。(平11. 2.25東裁(法)平10-111)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100034
- 裁決年月日
- 平成10年11月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300203020
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/2負債の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 経営不振の会社の債権債務を引き継いで設立された請求人が、債権者との訴訟において、「前の会社と請求人とは別法人であって、債権債務を承継していない」と主張している事実をもって、当該債権債務の引継ぎがされていないとするのは正当でなく、審判所の調査によって認定した事実によれば、当該債権債務の引継ぎはされているものと認められる。(平10.11.30広裁(法・諸)平10-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090054
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203011
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/1預貯金等(請求人に帰属するとした事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の代表者は、金融機関の支店長とは古くからの知り合いであり、同支店長は請求人の代表者及び従業員から金員を預かった際に、請求人あての受取書を発行していること、預金通帳及び届出印鑑等の関係資料等を請求人の直接の管理下に置かず、同支店長において秘密裡に保管させていたこと並びに本件仮名預金の原資は請求人の架空借入金等であることから、本件仮名預金は請求人に帰属する。また、請求人は、仮名預金の原資である架空借入金等の真実の借入先は、Aである旨主張するが、請求人が主張する借入金の入金ないし返済金及び借入先などの会計処理等が一切なされていないなど余りに不自然があるとともに、請求人の代表者等の答述は首尾一貫しないため信用に足るものでなく、同預金の原資は請求人の売上計上漏れ及び架空経費からねん出されたと推認されるから、同預金は請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平10. 2.27名裁(法・諸)平 9-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080071
- 裁決年月日
- 平成8年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300203019
- 争点
- 2所得の帰属/3資産・負債の帰属者/1資産の帰属者/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者名義で取得した株式及び当該株式の取得に係る借入金の実質的な帰属者は請求人であるから、当該借入金に係る支払利息の額は請求人の損金の額に算入されるべきである旨主張するが、(1)当該株式の買付け及び当該借入金は代表者名義で行われていること、(2)代表者は、当該株式に係る配当金を自己の普通預金口座に振り込ませていること、(3)代表者は、当該株式及び当該借入金を自己の資産及び債務とするとともに、当該株式に係る配当金収入及び当該借入金に係る支払利息の額を自己の収入金額及び必要経費として所得税の確定申告書を提出していること、(4)当該株式の名義は、代表者名義のままであることから、当該株式及び当該借入金は請求人の代表者に帰属すると認められ、当該支払利息の額は損金の額に算入されない。(平 8.11.22東裁(法)平 8-71)
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