裁決要旨 2債権放棄等の事実
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270012
- 裁決年月日
- 平成28年4月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300714020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/14貸倒損失/2債権放棄等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、債権放棄に関する請求人と子会社との間の意思について、回収不能額が不確定な状態の下、子会社に対する売掛債権(本件売掛債権)の全額を放棄する旨の内容虚偽の債権放棄声明文(本件声明文)を作成し交付することで子会社の清算を進めることを企図し、その交付後において、子会社の請求人に対する返済不足額として確定した回収不能額を債権放棄する趣旨であることが明らかであるなどとして、本件声明文の交付をもって請求人が本件売掛債権を放棄したとは認められない旨主張する。しかしながら、本件売掛債権の放棄に至る経緯等からすれば、請求人は、子会社を破産させることなく清算する必要から本件売掛債権の全額を放棄したと認めるのが自然であり、本件売掛債権の放棄は、請求人の真意に基づくものといえることから、本件声明文の交付をもって、請求人は、本件売掛債権を有効に放棄したものと認められる。そして、請求人が子会社の清算に伴う損失負担を行う理由は認められないので、本件売掛債権の放棄に経済的合理性があるとはいえず、当該子会社の債務超過が相当期間継続した事実もないことから、本件売掛債権の放棄に係る損失の額は法人税法上の寄附金の額に該当する。(平28. 4.14 広裁(法)平27-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270046
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300714020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/14貸倒損失/2債権放棄等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から受け取った約束手形で不渡りとなったものに係る債権の一部について、当事業年度において、債務者の債務超過の状態が相当期間継続し回収不能と判断した上で、当該債務者に対して書面通知により債権放棄したのであるから、当事業年度の損金の額に算入したことは相当である旨主張し、原処分庁は、請求人が当該債権について、過年度において、その全額が回収できないことが明らかになったものと認められることから、その明らかになった事業年度において損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該書面通知による意思表示は債務者には到達しておらず債権放棄はその効力が生じていないことから、当該債権の一部は、法律上消滅していないと認められること、また、当該債権について、事実上もその全額が回収できないことが明らかになったと特定することはできないことから、当事業年度の損金の額に算入することはできない。(平27.10. 2 東裁(法)平27-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190041
- 裁決年月日
- 平成20年5月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300714020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/14貸倒損失/2債権放棄等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金額は、本件各和解によって、平成16年1月期において、法人税基本通達9−6−1(3)ロに定める「切り捨てられることとなった」という要件を満たすので、損金の額に算入されるべきである旨主張するが、本件各和解調書によれば、本件各和解における支払の免除は、本件各内金が完済されたときに初めてその効力が発生する停止条件付債務免除であると認められるところ、平成16年1月期において、本件各内金は完済されていないことから、本件各和解の条件は成就していないので、本件金額は、基本通達9−6−1(3)に定める「切り捨てられることとなった部分の金額」に当たらず、他に平成16年1月期において貸倒れが生じたと認めるに足る事実も見当たらないことから、平成16年1月期の損金の額に算入することができない。(平20. 5. 2 関裁(法)平19-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120098
- 裁決年月日
- 平成13年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300714020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/14貸倒損失/2債権放棄等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金は合併の際に債権放棄したものであるから貸倒損失を認めるよう主張するが、法法第22条第3項3号、法基通9−6−1及び9−6−2によれば、貸倒れとして損金の額に算入できるのは、債務者の資産状況、支払能力等からみて個々の貸付金の全額を回収できないことが明らかになった場合であり、さらに請求人が明らかに回収できないことについて自らが立証すべきところ、合併の際に債権放棄した旨主張するのみで、当該債権の回収のために、債務者の資産状況、支払能力等について検討したとする事実は見受けられるず、また、その全額が回収できないことが明らかであるとする証拠資料も提出されないことから、本件貸付金の貸倒損失は損金の額に算入することができない。(平13.4.27大裁(法)平12−98)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110058
- 裁決年月日
- 平成12年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300714020
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/14貸倒損失/2債権放棄等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件事業年度において完済された債権(以下「本件債権」という。)以外にも債務者に対する貸付金を有しているが、債務者の事業経営は、債務超過の状態が現在に至るまで長期間にわたって継続し債務は増加傾向にあることから、貸付金の回収は極めて困難であること、②債務者に対する貸付金に係る未収利息は、長期間にわたって支払いがないことから、回収は不可能であること、③本件債権に係る未収利息(以下「本件未収利息」という。)を債務免除することを債務者に告げていることから、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人は債務者に対して債務免除した事実を明らかにしている書面を作成していないと認められるから、本件未収利息は消滅したとは認められない。また、請求人は本件未収利息以外の債権を有しており、これら債権については、本件債権が本件事業年度において完済されていることからみても、その全額が、回収できないことが明らかになったとは認められない。したがって、本件未収利息は本件事務年度の貸倒損失に該当せず、損金の額に算入されないこととなる。(平12. 6. 7高裁(法)平11-58)
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