裁決要旨 1他人名義による事業

裁決要旨 1他人名義による事業

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支部名
高松
裁決番号
令070001
裁決年月日
令和7年8月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
業種
小売業(スタンドバー)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 類似の裁決が多数あるため、裁決要旨の表示を省略しています。(令7. 8.25 高裁(所・諸)令7-1)

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支部名
名古屋
裁決番号
令050004
裁決年月日
令和5年9月6日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、民事調停法第17条《調停に代わる決定》に基づく裁判所の決定を根拠として、飲食店に係る事業(本件事業)の経営者はAであって、請求人は本件事業から生ずる収益及び本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受していなかった旨主張する。しかしながら、本件事業から生ずる収益を享受する者が誰であるかは、所得税法第12条《実質所得者課税の原則》の趣旨に鑑み、事業許可等の名義のみならず、事業資産や事業資金の調達及び管理、利益の管理及び処分状況、従業員の雇用等、事業の運営に関する諸事情を総合的に勘案して判定すべきであるところ、請求人から提出された証拠資料等及び当審判所の調査によっても、請求人がAからの指示の下で本件事業を行っていたこと、請求人が売上金をAに渡していたこと、請求人がAから給与の支給を受けていたこと等の請求人の主張を認める事情はいずれもその存在が認定できない。したがって、本件事業を請求人以外の者が経営していたとはいえず、請求人が本件事業から生ずる収益及び本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受していなかったと認定することはできない。(令5. 9. 6 名裁(所・諸)令5-4)

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支部名
大阪
裁決番号
令050001
裁決年月日
令和5年7月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の母から旅館業を承継していないし、旅館の資金管理や従業員に対する指揮命令は、家業である旅館業に従事しているために行っているにすぎず、請求人が旅館業や飲食店営業の各許可を受けていることや、融資の正式審査前に金融機関の担当者の指摘に従って差し入れた書面に旅館の代表者と記載されていることをもって、請求人が旅館の経営主体であるとみることはできず、旅館の売上げは請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、平成27年以降、旅館の不動産は請求人の母から請求人が代表者を務める会社に徐々に移転しており、その頃には、請求人の母は高齢であり、介護保険制度上の要介護・要支援の認定を受け、旅館において具体的な業務に従事していなかったことからすれば、遅くともその頃には、旅館に係る事業を請求人が主体的に行っていたと認められる。また、金融機関に差し入れた書面は資金調達目的で作成して提出されたものであり、その記載が虚偽のものであることをうかがわせるような事情も見当たらないことからすると、作成時において、請求人が旅館の経営主体であることを対外的に明らかにしたものであるということができる。そして、旅館業と飲食店営業の各許可は、母から請求人に変更する申請がされており、実際にも旅館に係る売上げは請求人が自由に処分できる請求人名義の口座等に入金されており、請求人は、旅館の売上げを管理していたということができる。以上のことから、請求人は家業の従事者に留まらず、旅館の経営方針の決定について支配的影響力を持つ経営者であったと認められ、旅館から生ずる収益を享受していたのは、経営者である請求人であるということができる。したがって、旅館の売上げは請求人に帰属する。(令5. 7.14 大裁(所・諸)令5-1)

支部名
広島
裁決番号
令010012
裁決年月日
令和2年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自らの事業所得として申告した飲食業(本件事業)に係る所得について、請求人ではなく、本件事業に係る売上げが入金される請求人名義の預金通帳等(本件口座)を預けていた法人(本件法人)に帰属するものである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業を行うための営業許可等の名義人であり、本件事業に係る経費は、請求人が現金で直接支払うか、請求人了承の下に本件口座から出金されていることからすると、本件事業に係る資金を管理していなかったとは言い切れないことに加え、本件口座から請求人の所得税等が引き落とされるなど、請求人がその利益を処分していたものと認められる一方、本件口座から出金された使途不明の現金を本件法人が取得したと認められる証拠はなく、また、請求人が従業員の採用、従事管理、業務上の指示、報酬の支払を行っていたことからすれば、請求人が本件事業を遂行していたと認められるところ、以上を総合すると、請求人は、本件事業の事業主であり、その収益を享受する者と認められる。(令2. 3.26 広裁(所)令元-12)

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支部名
東京
裁決番号
平300132
裁決年月日
令和元年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の者の指揮命令の下に貸金業に従事していたのであって、当該貸金業に必要な資金を調達して支配的影響力を有し、貸金業から生ずる収益を享受していたのは他の者である旨主張する。しかしながら、貸金業から生ずる収益を享受する者が誰であるかは、所得税法第12条《実質所得者課税の原則》の趣旨に鑑み、単に貸金業登録の名義や申告の有無だけで判断するのではなく、事業資金の調達・管理、利益の管理・処分状況、従業員の雇用等、貸付けの実行、貸付条件及び貸付方法の決定等事業の運営に関する諸事情を総合的に勘案して判定すべきである。そして、請求人は、貸金業に係る事業資金の管理、利益の管理・処分、従業員の雇用等、貸付けの実行、貸付条件や貸付方法の決定のほか、貸付先との示談又は和解等をも行い、貸金業を運営していたと認められることなどを総合的に勘案すれば、当該貸金業から生ずる収益を享受する者は請求人であったと認められる。(令元.5.7 東裁(所・諸)平30-132)

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支部名
広島
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成28年11月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 原処分庁は、飲食店事業(本件事業)に係る営業許可及び各契約等の名義人が請求人であること、並びに請求人が本件事業に係る開業届出書及び所得税の期限後申告書を原処分庁に提出していることなどを総合すれば、請求人が、本件事業から生ずる収益を享受している旨主張する。しかしながら、請求人は、ともに本件事業に従事しているGの依頼に応じて当該各契約等を自らの名義に変更したにすぎず、Gは、請求人名義に変更後も本件事業の資金管理を行い、本件事業から生ずる利益を処分し、従業員の雇用、労務管理を含む本件事業の運営を行っており、加えて、請求人とGとの間で、Gが従業員の立場で当該運営を行う旨の特段の合意があったとは認められないことからすると、本件事業から生ずる収益を享受しているのは、請求人ではなくGであると認められる。(平28.11.15 広裁(所・諸)平28-6)

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支部名
大阪
裁決番号
平230045
裁決年月日
平成24年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①当初の確定申告をした親族又は関係人が実質所得者であり、請求人が申告していた事業場を除き、請求人が、原処分庁において請求人が実質所得者であると認定した事業場の経営を行っていた事実は存在せず、請求人の経営によってその利益が請求人に帰属した事実も存在しない、②長男から請求人に対する支払は、学費等に関する貸付金の返済であって、請求人の利益とはならない、③関係人から請求人に対する支払は、その関係人の事業場の開業資金に係る融資の返済であって、請求人の利益とはならないなどの主張をするが、三男が申告していた事業場については、本件各年分の同事業場の経営に係る利益は全て請求人に帰属するものというべきであり、次男及び四男が申告していた事業場については、平成18年4月以前のその経営に係る利益は全て請求人に帰属し、平成18年5月以降のその経営に係る利益は長男に帰属するものの、長男から請求人に支払われた分配金は請求人に帰属するものというべきであり、長男が申告していた事業場については、平成17年4月以前のその経営に係る利益は全て請求人に帰属し、平成17年5月以降のその経営に係る利益は長男に帰属するものの、請求人に支払われた分配金は請求人に帰属するものというべきであり、また、長男が申告していた又は長男が経営していると認定した他の2か所の事業場についてはその経営に係る利益のうち請求人に支払われた分配金については、請求人に帰属するものというべきである。また、請求人が長男の学費等を支出したことについて、請求人が長男に対して学費等に関する貸付けをしていたものということはできず、長男からの分配金の支払が、当該貸付けに対する返済であると認めることはできないし、請求人の関係人からの分配金の取得についても、請求人の貸付金に対する関係人からの返済であったと認めることはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)

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支部名
東京
裁決番号
平200111
裁決年月日
平成21年1月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
業種
その他事業の部(病院)
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、事務長が本件クリニックの経理事務、人事管理など事務全般を管理するとともに実質的に支配し、かつ、利益のほとんどを享受していたのであるから、本件クリニックの実質的な経営者は事務長であり、本件クリニックから生ずる所得は事務長に帰属すると主張する。しかしながら、請求人が、本件クリニックの経営者であったか否かについて、本件クリニックに係る事業の遂行に際して行われる法律行為の名義、当該事業への出資の状況、収支の管理状況、従業員に対する指揮監督状況等に照らし検討すると、①請求人は、本件クリニックの設立に当たり、請求人自らが開設者となることについては、請求人が医師の国家資格を有していないことから医療法上の制約があるため、歯科医師に開設者兼管理者となることを依頼して、本件クリニックの運営を企画したこと、②本件クリニックに係る建物等の賃貸借契約、薬品会社との取引契約はいずれも請求人が契約当事者であること、③本件クリニック設立に当たっての出資については、請求人以外の者からの出資の事実は認められないこと、④請求人が、歯科医師の去就に関する指揮命令をしていること、⑤請求人が海外渡航のための費用を事務長を介して本件クリニックの売上金から調達していたことや請求人の家族のために本件クリニックの売上金から積立てをしていたことは、請求人から事務長に対する指示であると強く推認されること並びに⑥本件クリニックにおける金銭トラブルについて、本件クリニックの売上金が請求人に帰属することを前提に処理が進められていたこと等に照らせば、①事業の遂行に際して行われる法律行為の名義は、請求人名義で行われ、②事業への出資者は請求人のみであり、③本件クリニックの売上金の管理については、一次的に事務長が行っていた事実はうかがえるものの、その最終的な処分権限ないし収支の管理は、飽くまで請求人が有していたものと優に推認されるところであり、また、④従業員の採用や解雇を含む本件クリニックにおける最終判断権限も請求人が有し、本件クリニックにおける指揮監督系統も、請求人から各医師ないし事務長らに行われていたと認められるところである。以上によれば、請求人が本件クリニックの経営者であると認められる。(平21. 1.14 東裁(所・諸)平20-111)

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支部名
東京
裁決番号
平190206
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、実質所得者課税の原則により、請求人が経営する法人の費用は、請求人の所得計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかし、所得税法第12条は、資産又は事業から生ずる収益の法律上帰属するとみられる者が単なる名義人であって、その収益を享受せず、その者以外の者がその収益を享受する場合には、その収益は、これを享受する者に帰属するものとして、この法律の規定を適用する旨規定しているところ、ここにいう収益を享受する者とは、その収益を受けるべき正当な権利者をいうものと解されるから、事業から生ずる収益の場合、その収益の基因となる事業を経営していると認められる者がだれであるかにより判定すべきである。これを本件についてみると、①有限会社法に基づく正式な手続を経て設立された法人が営業を行っていたこと、②店舗に係る営業許可、建物賃貸借契約、設備機器等のリース契約、水道光熱費等の各種経費の支払及び銀行取引は、いずれも有限会社名義ないし各店舗の名義によって行われていたこと、③有限会社が総勘定元帳を設け、記帳していたこと、④有限会社社名義で源泉徴収票を発行していたこと、⑤各事業年度において、有限会社の所得として、法人税の確定申告をしていること、⑥事業の廃止後に清算確定申告書を提出していることが認められ、これらの事実によれば、本件各店舗に係る事業は会社の経営であるということができる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.16 東裁(所)平19-206)

支部名
広島
裁決番号
平190036
裁決年月日
平成20年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人名義の風俗営業について、単なる名義人であり、当該営業に係る収益を享受しておらず、当該営業の実質経営者は第三者であるから、当該営業から生ずる収益は第三者に帰属する旨主張する。しかしながら、①当該営業に係る法律上の名義はすべて請求人であり、当該営業に係る事業所得の金額を請求人が申告していること、②請求人が当該営業の従業員等に指示して当該営業の収支の管理を行っていたこと、③当該営業の売上残金が請求人の指示に基づき請求人名義等の普通預金口座に振り込まれ、その一部が請求人に交付されていること及び④当該営業の従業員に対する指揮監督は請求人が行っていたことが認められ、これらのことからすれば、当該営業の経営主体としての実体を有する者は請求人であり、当該営業を経営している者は請求人である。また、請求人が主張する第三者が当該営業の収支を管理し、当該営業の従業員を指揮監督したとは認められず、請求人が当該営業の売上残金を当該第三者に渡したことを証する書類として提出した手帳の記載内容は信用することができず、手帳に記載された金員が当該第三者に渡されたと認めることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 5.28 広裁(所・諸)平19-36)

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支部名
東京
裁決番号
平190021
裁決年月日
平成19年9月3日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
業種
サービス業(その他の遊技場)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人がゲーム喫茶等を営んだとする各店舗は、ゲーム喫茶等として利用されていた事実はあるが、当該各店舗の一部については、請求人又は請求人が代表を務める法人が賃借していたが、これらの各店舗はいずれも転貸していたものであり、請求人は当該各店舗でゲーム喫茶を経営したことはない。 また、上記以外の各店舗については、請求人及び請求人が代表を務める法人のいずれも、これらの店舗を賃借すらしていない。 したがって、請求人は、ゲーム喫茶等の事業を一切行った事実はなく、原処分庁は事実を誤認している旨主張する。 しかしながら、いずれの店舗についても、①請求人が実質的な賃借人であること、②請求人以外に店舗を転貸した事実が認められないこと、③ゲーム喫茶等として利用されていたことからすると、請求人が同店舗において、ゲーム喫茶等を営んでいたとするのが相当である。 さらに、本件各店舗における事業の収支を請求人が管理していたことが窺われること、②本件各店舗の経営に対する相当の影響力が窺われること、③請求人は、本件各店舗における利益を享受していることを併せ考えると、本件各店舗のいずれの店舗についても、請求人をこれらの店舗の実質的な経営者と認めるのが相当である。 したがって、請求人は、少なくとも本件各店舗において、本件各年分を通じ事業を行っていたものであり、その事業に係る所得は、請求人に帰属すると認めるのが相当である。 (平19. 9. 3 東裁(所)平19-21)

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支部名
大阪
裁決番号
平180041
裁決年月日
平成18年12月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の妻Aはパチンコ店の開業に当たっての名義人である他、開業準備、日常業務、収入の管理及び従業員の採用等を行っていたことから、実質的にもパチンコ店の経営者であり、また、所得税法第12条は、法形式を利用して租税回避を行い、納税義務を免れんとする不当な納税者に対してのみ適用すべきであり、請求人には、租税負担を免れようとした形跡は全くなく、租税回避の動機が存在しない本件の場合には適用できない旨主張する。 しかしながら、所得税法第12条に規定する事業から収益を享受する者とは、事業による収益を実質的に支配しているか否かで判断すべきであり、収益の実質的な支配者がだれであるかは、当該事業に関する名義人と名義人以外の者の能力、関与の程度、収益の管理状況等を総合勘案して判断すべきである。本件においては、Aがパチンコ店の事業に係る各種の名義人になり、日常業務に従事している事実は認められるものの、請求人は、パチンコ店の開業場所の確保、駐車場用建物の契約、開業資金の調達、改築工事を主導的に行い、地元住民対策及び自動玉配給装置の工事の契約を主体的に行い、更に、従業員の採用の決定や、売上金を管理し、自らが仮名預金等の口座開設にかかわっていたことなどが認められ、このことを総合勘案すると、パチンコ店の経営について支配的影響力を持っていたのは請求人であり、パチンコ店からの収入に係る所得は請求人に帰属するとみるのが相当である。なお、所得税法第12条は、租税回避行為への対処を目的としてのみ設けられたものではなく、課税の公平、適正を期するため、その基礎となる所得の帰属についての表見的な他の法律上の形式又は効果にかかわらず、実質的な経済効果に着目し、その効果を現実に享受する者を税法上の所得の帰属者として課税しようとするものであり、請求人の主張は採用できない。(平18.12.18 大裁(所)平18-41)

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支部名
東京
裁決番号
平170171
裁決年月日
平成18年5月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件クリニックの経営者は本件各医師である旨主張するが、本件各医師は、本件クリニックにおける社会保険診療報酬の振込みを受けるために開設されていた本件各診療報酬口座の開設の事実を承知しておらず、診療報酬がいくら振り込まれていたのかも知らなかった旨答述していることからすれば、本件各診療報酬口座は、請求人により支配管理されていたものと見るのが相当であること、また、本件各医師が本件クリニックに係る入出金にはまったく関与していなかった旨答述していることからすれば、本件クリニックにおける入出金に関しては、請求人の管理下にあったものと見るのが相当であることなどから、本件クリニックの実質的な経営者は、請求人であって、本件各医師は、請求人に雇われた立場で、本件クリニックに係る医療法上の開設者兼管理者の地位にあったものとして、本件クリニックでの診療に従事していたものと見るのが相当である。したがって、本件クリニックの収益は請求人に帰属するものと認められる。(平18. 5.12 東裁(所・諸)平17-171)

支部名
名古屋
裁決番号
平160108
裁決年月日
平成17年6月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件クラブに係る平成12年分及び平成13年分の収益は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく風俗営業を許可された者(以下「本件名義人」という。)に帰属する旨主張する。しかしながら、①店舗の賃貸借契約の賃借人が請求人から本件名義人に変更等がされたとする客観的な証拠がなく、店舗の賃借人は請求人と認められること、②請求人が本件名義人に営業譲渡をしたことを明らかにする客観的な証拠がなく、請求人が営業譲渡の条件としたと主張する本件クラブの開業資金として借り入れた金員の本件名義人による返済についても、本件名義人がかかわっていたとは認められないこと、③経営の根幹ともいうべきタレントの招へい、酒の仕入れ等について本件名義人が関与しておらず、請求人が行っていたと認められることから、本件クラブに係る確定申告書が本件名義人名義で提出されていたとしても、本件名義人は単なる名義人であって、本件クラブに係る収益は請求人に帰属するとみるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平17.6.2名裁(所・諸)平16-108)

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支部名
名古屋
裁決番号
平150089
裁決年月日
平成16年6月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、他の眼科医が診療を行っている診療所に係る事業所得は、実質所得者課税の原則に基づき、当該診療所の経営に支配的影響力を有し、当該診療所の実質的経営者と認められる請求人に帰属すると主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が当該診療所に係る収益を享受している事実を立証しておらず、また、当該診療所の医療法に基づく開設届は他の眼科医名で行われており、健康保険法に規定する保険医療機関の指定も他の眼科医名で知事から受けるとともに、当該診療所に常務して診療を行っているのは他の眼科医であることなどを考慮すると、当該診療所に係る事業所得は請求人に帰属するものではなく、他の眼科医に帰属するものと認められる。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)

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支部名
広島
裁決番号
平120006
裁決年月日
平成12年7月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

所法第12条は、所得の帰属につき、形式と実質が相違している場合には、実質に則して所得の帰属を判定すべき旨規定しているところ、業務A又は業務Bに係る報酬の帰属についても、単にこれを経理処理の状況等の外観から形式的に判断するのではなく、各業務の嘱託契約の実質に則し、当事者の合理的な意思に合致するところにしたがって、真実の帰属を判定することが相当であると解される。本件についてみると、個々の顧客との間の業務Aの嘱託契約の内容を直接的に認定するに足りる証拠は見当たらないものの、提携先である(第三者の)法人が顧客として事務を嘱託した場合には、業務Aに係る報酬を支払うに当たり、請求人のために所得税を源泉徴収しているほか、当該法人以外にも同様に所得税の源泉徴収をしている顧客があることが認められることからすると、少なくとも、これらの顧客においては、請求人が設立した法人に対してではなく、請求人個人に対して報酬を支払うという認識を有していたことが推認される。また、本件業務A報酬に係る請求書及び領収証には、業務Aの肩書きを付した請求人の名が表示され、請求人が業務上使用する職印が押印されていることからすると、その発行者は請求人個人であると認められる。また、請求人が設立した法人において本件各業務報酬を受け入れるに当たり、請求人ら各資格者ごとに区分して経理がなされていることは、本件各業務報酬が請求人ら各資格者個人に対して支払われたという請求人ら自身の認識の反映とみることが自然である。さらに、業務A又は業務Bは、顧客に損害を与えた場合には、顧客との間に成立している信任関係に基づき、個人として賠償責任を負うのであるから、そうした責任を負う反面として、業務報酬も当該業務の嘱託を受けた個人に帰属させることが合理的であることを考え併せると、顧客から嘱託を受けるに当たっては、請求人ら各資格者と顧客との間で、当該各資格者に報酬が帰属することを内容とする嘱託契約が締結されていたものと認めるのが相当である。そうすると、本件各業務報酬は、請求人が設立した法人にではなく、当該業務の嘱託を受けた請求人ら各資格者にそれぞれ帰属するものと認められる。(平12.7.7広裁(所・諸)平12−6)

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支部名
大阪
裁決番号
平110064
裁決年月日
平成12年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200401010
争点
4所得の帰属/1実質所得者課税/1他人名義による事業
事例集登載頁
裁決事例集 №59・67ページ

要旨

○ 請求人は、医療法及び薬事法の規制により、請求人の営む眼科医院とコンタクトレンズ等の販売事業(以下「本件事業」という。)とを分離し、その経営者及び申告者名義を請求人の妻としたのであるから、租税回避を目的として制定された所法第12条の適用はなく、本件事業の収益は請求人の妻に帰属する旨主張する。しかしながら、本件事業は、眼科医院とその経営が明確に分離されているとは認められず、請求人がその経営方針の決定等について支配的影響力を有していること、また、所法第12条は、その基礎となる所得の帰属について表見的な他の法律上の形式又は効果にかかわらず、実質的な経営効果に着目し、その効果を現実に享受する者を税法上の所得の帰属者として課税しようとするものであり、他の法律上無効又は取り消し得べき行為であっても、その行為に伴って経済効果が発生している場合には、その効果を現実に享受する者について課税することは何ら妨げられないと解すべきであるから、本件事業の収益は、請求人に帰属する。(平12. 1.25大裁(所)平11-64)裁決事例集 №59・67ページ

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