裁決要旨 2所得の発生
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の亡母(被相続人)が亡父から相続により取得した各土地(本件各土地)の第三者への売渡しは、被相続人の長男(本件長男)が不実の登記をして行ったものであり、被相続人はその不法行為による損害賠償請求権を取得したにすぎないため、被相続人に本件各土地の譲渡による所得は生じていない旨主張する。しかしながら、①被相続人は本件長男に対して本件各土地の売買代金相当額の支払を要求していること、②本件長男は被相続人の死亡後に被相続人に本件各土地の譲渡所得が生じたとして被相続人に係る準確定申告書を提出していることなどからすると、被相続人が本件各土地売り渡したと認められる。したがって、本件各土地の譲渡による所得は被相続人に生じたものといえる。(令7.12. 1 名裁(所)令7-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070013
- 裁決年月日
- 令和7年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の亡母(被相続人)が亡父から相続により取得した各土地(本件各土地)の譲渡は、登記手続や譲渡に伴う諸経費の支払など全て被相続人の長男(本件長男)名義で行われており譲渡代金も本件長男が取得していることから、被相続人に譲渡所得は生じていない旨主張する。しかしながら、①被相続人は本件長男に対して本件各土地の売買代金相当額の支払を要求していること、②本件長男は被相続人の死亡後に被相続人に本件各土地の譲渡所得が生じたとして被相続人に係る準確定申告書を提出していることなどからすると、被相続人が本件各土地をを売り渡したと認められる。したがって、本件各土地の譲渡による所得は被相続人に生じたものといえる。(令7.12. 1 名裁(所)令7-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050050
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父(本件被相続人)が株式譲渡をした外観が存在するとしても、本件被相続人は当該株式譲渡の各契約(本件各契約)に関与しておらず、本件各契約は不存在であるか、又は、本件被相続人は、本件各契約の当時、意思無能力であったから、本件各契約は無効であるなどと主張する。しかしながら、本件各契約は、請求人の兄が本件被相続人に代わって本件被相続人の記名押印をする方式によって顕名をした上で、本件各契約を締結したものとみるのが相当であり、請求人の兄を意思表示の主体とする本件各契約が存在する以上は、本件各契約が不存在であるとはいえず、また、本件被相続人が本件各契約の当時、意思無能力であったとは認められないから、本件各契約が本件被相続人の意思無能力により無効であるとはいえない。もっとも、本件被相続人による請求人の兄への代理権の授与の事実は認められないから、本件各契約は、請求人の兄による無権代理行為によるものと認められ、本件被相続人に対してその効力を生じない。(令6. 5.28 大裁(所)令5-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050050
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302990
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父(本件被相続人)を譲渡人とする株式の譲渡(本件各譲渡)に係る契約(本件各契約)が本件被相続人の意思無能力により無効である場合、本件各契約における譲受人たる法人からの譲渡代金(本件各譲渡代金)の振込みは、民法第705条《債務の不存在を知ってした弁済》の非債弁済に当たり、本件被相続人は当該譲受法人に本件各譲渡代金を返還しなくてもよいのであるから、経済的成果が消失していないことを理由に課税するのは著しく不当である旨、また、たとえ本件各譲渡に係る課税処分が維持されるとしても、それは経済的成果の範囲内である本件各譲渡代金の額の限度においてである旨主張する。しかしながら、本件各契約の当時、本件被相続人が意思無能力であったことは認められないことに加え、所得税は、取得した経済的成果に担税力を認めて課税するものであり、本件被相続人にとって取得した経済的成果である本件各譲渡代金が、本件被相続人又はその相続人らによって返還されておらず、本件各譲渡代金による経済的成果が現実に失われていない以上、本件被相続人は、本件各譲渡代金の返還義務の有無にかかわらず課税されることとなる。また、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第2号は、譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合に当該資産についてその時点において生じている増加益の全部又は一部に対して課税できなくなる事態を防止する趣旨のものであるから、本件各譲渡においては、本件各譲渡の対象となった株式の「その時における価額」に相当する金額により資産の譲渡があったものとみなして課税されることとなる。(令6. 5.28 大裁(所)令5-50)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050027
- 裁決年月日
- 令和6年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式売買契約書の内容を確認せずに署名押印したが、当該契約に係る株式を保有していたという認識はなく、当該契約書に係る契約は実体がなく不存在である旨主張する。しかしながら、当該契約書に係る株式は、請求人が従前代表取締役を務めていた会社に係る保有株式が、法人の合併や分割の経過に基づき、保有していたことが認められる。そして、当該契約書は、その成立の真正を疑わせる事情はなく、真正に成立したと認められるから、その記載内容を別異に解すべき特段の事情がない限り、その記載どおりの合意がなされたと認めるべきところ、「株式売買契約書」と題され、株式の銘柄、数量及び約定金額等が記載されているのであるから、これが株式を売買するための契約に係る書面であることは一見して明らかであり、また、当該記載と同じページの下部に請求人が譲渡人として自ら署名押印しているのであるから、その記載を確認することもなく署名押印したなどとは不自然というほかない。以上で述べたほか、当該契約書に係る契約は、その記載内容を別異に解すべき特段の事情があるとは認められないから、その記載内容どおりの合意が成立したものと認めるのが相当であり、実体のない不存在のものであったとは認められない。(令6. 5. 8 名裁(所)令5-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030044
- 裁決年月日
- 令和3年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302013
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/3代物弁済による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師による医学意見書の見解からすると、請求人の父(本件被相続人)が、本件被相続人を担保提供者とする代物弁済予約契約(本件契約)の締結時に意思能力を欠いていたことが認められ、本件契約の内容は本件被相続人の意思に沿うものではないことから、本件契約は無効である旨主張する。しかしながら、意思能力の有無については、医学的要素と法的要素の組合せにより判断されることになるところ、医学的要素については、本件契約の締結時に本件被相続人の認知機能が低下していたことが意思能力を欠くと評価されるほど重度のものかどうかについて、医療の専門家の間でも見解が分かれている状況にあるものの、改訂長谷川式簡易知能評価スケールやミニメンタルステート検査の点数などから、本件被相続人は成年後見を付する必要がある程度ではなかったものと認められる。また、法的要素については、本件契約の内容は、法律的な思考や判断等を必要とするもので、平易なものとはいえず、根抵当権の極度額が高額で負担の程度が小さいものとはいえないものの、本件契約の締結に至る経緯や、本件被相続人が本件契約を締結した理由を踏まえると、本件契約の締結は、本件被相続人の意思に沿うものであったと認められ、加えて、本件契約は、弁護士が本件被相続人に本件契約の内容を確認させながら手続が行われていたことも踏まえると、本件被相続人は、本件契約の意味内容を理解した上で締結したものと認められる。したがって、本件被相続人は、本件契約の締結時において、本件契約により自己が負担すべき義務の意味内容を理解する能力があったといえるから、意思能力を欠いていたとは認められず、本件契約は有効に成立していたものと認められる。(令3.12.16 東裁(所)令3-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030044
- 裁決年月日
- 令和3年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302049
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父(本件被相続人)が代物弁済予約契約(本件契約)により担保提供をした不動産(本件不動産)の所有権移転登記は完了していないので、代物弁済契約は成立していないか、又は少なくとも効力は発生していないとして、本件不動産の所有権は移転しておらず、譲渡があったと認めることはできない旨主張する。しかしながら、代物弁済契約に基づく資産の譲渡に係る収入すべき権利の確定時期は目的物件の所有権が移転したときであるところ、本件契約に係る契約書には、本件被相続人が死亡したときは、その死亡を停止条件として、本件不動産の所有権は、債権者に対し、代物弁済として移転するものとする旨定められており、これは、本件被相続人の死亡の時点を不確定期限として定めた契約といえ、そうすると、本件契約は、本件被相続人が死亡した日(本件相続開始日)に条件が成就してその期限が到来し、本件不動産の所有権が債権者に移転したものと認められるから、本件相続開始日に、本件不動産の譲渡に係る収入すべき権利が確定したと認めるのが相当である。したがって、本件相続開始日において、所得税法第33条《譲渡所得》に規定するところの資産の譲渡があったと判断するのが相当である。(令3.12.16 東裁(所)令3-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020075
- 裁決年月日
- 令和3年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302014
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/4財産分与による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、離婚による財産分与は既に夫婦が実質的に共有していた全財産の分割に伴う名義の変更にすぎないから「資産の譲渡」に該当せず、また、請求人は請求人のした財産分与(本件財産分与)により相手方から金銭を取得しておらず、本件財産分与によって請求人に経済的利益が生ずることもないから、請求人に譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額はなく、本件財産分与により請求人に譲渡所得が生じたとはいえない旨主張する。しかしながら、所得税法第33条《譲渡所得》第1項にいう「資産の譲渡」とは、有償無償を問わず資産を移転させる一切の行為をいい、夫婦の一方の特有財産が離婚に伴う財産分与として他方に分与され、当該他方がそれを取得する場合には、当該一方の特有財産が当該他方の有する財産となるため、そこに資産の移転、すなわち資産の譲渡が存することは明らかであるから、離婚に伴う財産の分与は、同項に規定する「資産の譲渡」に該当し、また、金銭の授受がなくても、経済的利益を享受する場合には、その経済的利益の価額は所得税法第36条《収入金額》第1項に規定する「収入すべき金額」となり、財産分与の義務の消滅は、それ自体一つの経済的利益ということができるから、離婚に伴う財産分与をした者は、これによって分与義務の消滅という経済的利益を享受し、当該経済的利益の価額は、分与者の「収入すべき金額」となる。したがって、離婚に伴う財産分与をした者には、所得税法第33条第1項に規定する譲渡所得が生じるから、本件財産分与により請求人の特有財産を相手方に分与した請求人には、同項に規定する譲渡所得が生じたといえる。(令3. 4.22 東裁(所)令2-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020036
- 裁決年月日
- 令和3年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302016
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/6競売による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、平成28年中に死亡した被相続人の相続人であり、被相続人が所有していた土地(本件土地)が強制競売(本件強制競売)により売却された後、同人が死亡したのであるが、請求人らは、本件土地は、誤った判決(本件判決)に基づいて本件強制競売に付され、盗られたというべきものであり、また、被相続人の弟(弟)が強制競売の申立てをし、弟及び配当要求をした弟の妻(弟ら)が配当を受けたものであって、被相続人が売却して所得を得たものではないから、被相続人には譲渡所得は発生していない旨主張する。しかしながら、請求人らは本件判決の内容の誤りを主張するにすぎず、本件強制競売の手続は、有効に成立した本件判決を債務名義として適法に行われたと認められるのであり、本件強制競売の手続が無効であることをうかがわせる事情は認められず、本件土地の所有権移転の効果を妨げる事情は認められない。また、本件強制競売による本件土地の売却代金は、本件判決に表示された金銭債権の債務者である弟らに配当されているところ、当該配当手続によって、本件判決に表示された被相続人の債務はその限度で消滅し、被相続人は当該債務の消滅という利益を享受するのであるから、被相続人が本件土地の譲渡による所得を得ていないとはいえない。(令3. 2. 9 大裁(所)令2-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010090
- 裁決年月日
- 令和2年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、株式(本件株式)を法人に遺贈する旨の亡母名義の遺言書(本件遺言書)は、自筆証書遺言の方式を充足しておらず、亡母には遺言能力もなかったから、本件遺言書に係る遺言(本件遺言)は無効であり、本件株式に所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項の規定の適用はない旨主張する。しかしながら、①請求人の援用する本件遺言書が亡母によって書かれたものではないとする筆跡鑑定の結果はその所見について根拠がないこと、②亡母には本件遺言書を書く動機があったこと、③請求人自身、本件遺言書が亡母によって書かれたものであることを前提とした行動を取っていたこと、④亡母の後見開始の審判の時期は本件遺言書の作成日よりも相当後であり、亡母に遺言能力がなかったとは認められないことから、本件遺言書は、亡母が、その全文、日付及び氏名を自書し、押印して作成したものと認められ、民法(平成30年法律第72号による改正前のもの。)第968条《自筆証書遺言》に規定する自筆証書遺言の方式を充足し、亡母は遺言能力を有していたことから、本件遺言は有効であると認められる。したがって、本件株式には、所得税法第59条第1項の規定の適用がある。(令2.4.1東裁(所)令元-90)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010089
- 裁決年月日
- 令和2年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、訴訟上の和解に基づき行った取引相場のない株式(本件株式)の譲渡(本件譲渡)について、①本件株式の譲受者は、和解条項に示された利害関係人の財団法人(本件財団法人)ではなく、実質的には当該訴訟の相手である請求人の弟個人であること、②本件株式の譲渡価額は、裁判所の介在の下、利害の対立する第三者間と変わらない関係で決定した時価であることを理由に、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第2号の規定の適用はない旨主張する。しかしながら、①請求人は、譲渡制限株式である本件株式について、本件財団法人に対する譲渡を履行するため、本件株式の発行会社に対する譲渡承認及び名義書換の各請求書に署名押印(実印)をしていること、②本件財団法人は、請求人に本件株式の譲渡代金を支払い、本件株式を取得して基本財産としていることからすると、本件株式の譲受者は本件財団法人と認められる。また、本件譲渡は、遺産の帰属を争う訴訟をしていた請求人とその弟の間での紛争解決の一環として行われたものであるところ、本件株式の譲渡価額は、訴訟相手の弟からの一方的な提示価額をその検証をすることもなく了承したものであって、裁判所が算定又は提示して決定した価額でもないことから、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立する価額であるとは認められない。そこで、本件株式の所得税法第59条第1項に規定する「その時における価額」を算定すると、本件譲渡には所得税法第59条第1項第2号の規定が適用される。(令2. 3.24 東裁(所)令元-89)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300017
- 裁決年月日
- 平成31年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産(本件不動産)を売却した後、本件不動産の譲受人(本件譲受人)から契約解除等を求める訴訟が提起され、いまだ係属中であることから、本件不動産の引渡しは、当該訴訟が終結し、損害賠償金の精算等が終わった時と解すべきであり、本件不動産の売買代金等(本件売買代金等)は平成27年分の譲渡所得の総収入金額に算入すべきものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、平成27年8月27日に、本件譲受人に対し、所有権移転登記に必要な書類を交付しており、本件不動産の引渡しを行ったことが認められるから、本件売買代金等は平成27年分の譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入すべきである。(平31. 1.22 名裁(所)平30-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300065
- 裁決年月日
- 平成30年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①各売買契約書、買付依頼書及び売渡契約書を作成していること、②売買代金の授受は請求人と請求人の長男(請求人長男)との間で行われていること、③各売買契約書に記載されている土地(本件各土地)に係る固定資産税は、所有者である請求人長男から受領して請求人が支払っていることから、請求人から請求人長男に対する本件各土地の譲渡の事実があると主張する。しかしながら、請求人長男は、本件各土地の売買の内容を理解せず請求人に言われるがまま契約書に署名した旨の申述をしており、さらに、請求人長男から請求人への譲渡代金の支払があったことも確認できないことや請求人長男に対して本件各土地の所有権移転登記も行われていないことなどを併せ考えれば、請求人と請求人長男との間で本件各土地の譲渡はなかったと認められる。(平30.11.19 東裁(所)平30-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各交換契約書(本件各交換契約書)に基づいて譲渡した土地の対価として取得した土地が平成26年中に請求人に所有権移転登記されていることなどから、当該譲渡所得の収入すべき時期が平成26年中である旨主張する。しかしながら、本件各交換契約書は、その作成経緯等を総合考慮すると、契約当事者の真の意思に基づかずに作成されたものであり、その効力は生じておらず、請求人が行った土地取引は、別途作成された請求人の真の意思を表す合意書(本件合意書)に基づくものであると判断される。そして、本件合意書には、合意事項が履行できない事態になれば、合意を破棄する旨の約定があることからすれば、請求人が取得した土地は、請求人が譲渡する土地の引渡しを完了条件とする停止条件付の譲渡契約に係る代金の決済であったと解され、また、請求人が譲渡する土地の所有権移転登記が平成27年中にされていることなどからすれば、譲渡所得の収入すべき時期は、平成27年中であると判断するのが相当である。(平30. 7.26 広裁(所)平30-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302022
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/2交換
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行った土地の譲渡が、各交換契約書(本件各交換契約書)に基づいた等価交換であり、当該譲渡に係る譲渡所得には所得税法第58条《固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例》第1項の規定が適用される旨主張する。しかしながら、本件各交換契約書は、その作成経緯等を総合考慮すると、契約当事者の真の意思に基づかずに作成されたものであり、その効力は生じておらず、請求人が行った土地取引は、別途作成された合意書(本件合意書)に基づくものであると判断される。そうすると、請求人が取得した土地は、本件合意書の相手方が「交換のために取得したものと認められるもの」に該当するから、所得税法第58条第1項の規定は適用されない。(平30. 7.26 広裁(所)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290121
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権(本件会員権)を譲渡する意思があり、ゴルフ会員権取扱業者(譲受人)においても、本件会員権を取得して代金を支払う意思があったから、請求人は譲受人に対して本件会員権を譲渡している旨主張する。しかしながら、請求人が譲渡したと主張する時点においては、本件会員権の名義書換は停止され、その再開が見込まれる時期についても請求人に通知されていない状況であったところ、請求人は、譲受人との間で売買契約書の作成や将来の名義書換の保証及び年会費の負担等の別途約定をしておらず、名義書換申請書、退会届等の書類も作成していない。また、ゴルフ場の運営会社に対しては、譲渡の通知や手続等に関する連絡を行っておらず、譲受人に対しては、旧運営会社の特別清算手続に伴って本件会員権の名義書換手続に使用できないこととなった預託金証券を引き渡していたのであるから、本件会員権の譲渡が行われるとした場合の手続が執られていない。そして、譲受人において、請求人から購入したとする取引台帳及び請求人に対して売却したとする取引台帳が、いずれも譲受人が購入した時に作成されていることからすると、請求人から購入したとする取引台帳の作成の時点で、後日、請求人に対して売却したとする取引台帳に沿って、請求人が、購入代金を支払うことが予定されていたものと認められる。さらに、請求人が本件会員権の年会費を譲渡したとする後に支払っていることも併せると、本件会員権に係る売買契約はなかったものと認められるのであるから、請求人は、本件会員権を譲渡したとは認められない。(平30. 5.14 東裁(所)平29-121)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290096
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302049
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期について、確定申告で所得税基本通達36−12《山林所得又は譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期》ただし書の定めにより資産の譲渡に関する契約の効力発生の日を選択(本件選択)したことにつき錯誤があったことにより、その収入すべき時期は同通達本文の定めにより各不動産の引渡しがあった日の属する年(契約の翌年)となるから、本件の更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件選択に錯誤があったことを理由として収入すべき時期の変更を認めた場合には、納税義務の確定が納税者の意思によって左右されることになり妥当ではなく、また、本件においてそのような変更が許されるとする特段の事情を見いだすこともできない。(平30. 3. 7 東裁(所)平29-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280123
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№107
要旨
○ 請求人は、源泉徴収の選択をした特定口座(源泉徴収選択口座)を通じて行われた上場株式の譲渡(本件譲渡)について、本件譲渡に関する契約の効力発生の日(約定日)を本件譲渡に係る譲渡所得の収入すべき時期として申告を行うことは可能であると主張する。しかしながら、源泉徴収選択口座の制度を利用することを選択した者は、譲渡をした日を基準に金融商品取引業者等が収入金額及び必要経費等の計算を行うことを前提に同制度を選択したものと解されるため、同制度において前提とされる計算と異なる日を選択して申告を行うことは予定されていないと解すべきであり、本件においては、特定口座内において処理される収入金額等の額が受渡日を基準に計算され、その状況により特定口座年間取引報告書も作成され請求人に報告されていること、また、特定口座源泉徴収選択届出書の提出期限が、特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る決済日であること、さらに、本件譲渡に係る所得税等の源泉徴収は、受渡日に行われていることから、金融商品取引業者等は、受渡日を基準として所得計算等を行っていたといえ、金融商品取引業者等の行う所得計算等に基づき申告を行うことを選択した後において、約定日を本件譲渡に係る譲渡所得の収入すべき時期として申告することはできない。(平29. 5. 8 東裁(所)平28-123)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280019
- 裁決年月日
- 平成29年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302022
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/2交換
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開発業者との契約に基づき行った交換(本件交換)について、所得税基本通達33−6の6《法律の規定に基づかない区画形質の変更に伴う土地の交換分合》(本件通達)の要件を満たし、譲渡がなかったものとして取り扱われる旨主張する。しかしながら、本件通達は、土地区画整理法等の法律の規定に基づかない私的な区画整理を行うための交換分合が土地区画形質の変更に必要最小限の範囲内で行われるものであることといった所定の要件を満たす場合に限り、当該交換分合による土地の譲渡はなかったものとする例外的な取扱いをすべきことを定めたものであるところ、本件交換前の請求人の所有地も、本件交換後の請求人の所有地も、いずれも全体として既存の北側道路に接面する不整形地であり、本件交換の前後を通じて不整形地という状況に何ら変わりがないことなどからすると、本件交換は、請求人にとって不整形地の整理などのためのものではなく、請求人の土地の利用の増進を図るものとはいえない。そして、本件交換により引き渡した土地と引渡しを受けた土地の位置関係及びその形状などからして、本件交換は、土地所有者相互間における相隣関係の問題として単に土地の境界線を整理しただけというようなものではなく、四囲の状況からみて必要最小限の範囲内で行われたと評価できるようなものではない。したがって、本件交換は、本件通達の要件を満たさず譲渡がなかったものとして取り扱うことはできない。(平29. 3. 6 名裁(所)平28-19)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302049
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務を履行するために行った資産の譲渡による所得(本件譲渡所得)は、その売却代金の全てが保証債務の履行に充てられているのであるから、保証債務の履行に伴う求償権の行使に係る裁判が係属中の間は、請求人の所得として確定していない旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項は、その年分の所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めのあるものを除きその年に収入すべき金額と規定し、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期については、所得税基本通達36−12《山林所得又は譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期》において、譲渡所得の基因となる資産の引渡しがあった日と定めているところ、保証債務の履行に伴う求償権の行使に係る裁判が係属中の譲渡所得の計算について別段の定めはなく、本件譲渡所得は請求人の所得として確定している。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の保有する転換社債型新株予約権付社債(本件新株予約権付社債)が、会社更生法による更生計画に基づき民法上の「指名債権」に権利変更され、その一部が免除されたことについて、当該免除された金額(本件損失)は、株式等の譲渡をしたことによる損失であり、租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項及び第6項(本件特例)に規定する上場株式等に係る譲渡損失に該当する旨主張する。しかしながら、本件損失が株式等の譲渡をしたことにより生じた損失であるというためには、本件新株予約権付社債が請求人から他に移転していることが前提となるところ、請求人は、権利者として更生会社に対して必要な手続を行い、その結果、更生会社から弁済額及び免除額の通知を受けているのであるから、請求人が本件新株予約権付社債を他に移転させたとは認められない。したがって、本件損失は、株式等の譲渡をしたことにより生じた損失ということはできず、本件特例は適用できない。(平28.12. 8 金裁(所)平28-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270035ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302022
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/2交換
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開発業者との契約に基づき行った交換(本件交換)について、所得税基本通達33−6の6《法律の規定に基づかない区画形質の変更に伴う土地の交換分合》(交換分合通達)又は所得税基本通達33−6の7《宅地造成契約に基づく土地の交換等》(宅地造成通達)の適用があるから、資産の譲渡がなかったものとして取り扱われる旨主張する。しかしながら、本件交換により取得した土地(本件取得土地)は本件交換により譲渡した土地(本件譲渡土地)と相当離れた場所に所在しており、本件譲渡土地と本件取得土地の位置が照応しているとはいえず、その位置の相違は四囲の状況からみて必要最小限の範囲内のものであるとは認められない。したがって、交換分合通達又は宅地造成通達を適用することはできない。(平28. 6.16 名裁(所)平27-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270029
- 裁決年月日
- 平成28年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貴金属製造販売業者(本件会社)との間で締結した金地金に係る契約(本件契約)については、自己所有の他社製金地金(本件金地金)の保管取引であり、その実態は寄託であるから、所得税法第33条《譲渡所得》第1項に規定する「資産の譲渡」に該当する取引はなかった旨主張する。しかしながら、本件会社の窓口担当者等は、本件金地金を預かるためには、本件金地金を本件会社に売却し、本件会社から同量の本件会社製の金地金を購入することが必要になる旨説明し、請求人は、本件会社との間で、本件契約の手続をした。そうすると、請求人は、本件会社との間で、本件金地金を本件会社に売却し、本件会社から同量の本件会社製の金地金を購入した上で、これを本件会社に預かってもらうことを内容とする契約、すなわち売却、購入と寄託という要素が複合した契約である本件契約を締結をした。したがって、請求人は本件金地金を本件会社に売却したものであり、所得税法第33条第1項に規定する「資産の譲渡」に該当する取引があったと認められる。(平28. 4. 8 名裁(所)平27-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260036
- 裁決年月日
- 平成27年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302990
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する土地を収用する旨の権利取得裁決(本件裁決)によって定められた土地に対する損失の補償金(本件権利取得補償金)について、本件裁決は裁判所で係争中であること、本件権利取得補償金は供託され、請求人は未だ受領していないのであるから課税客体は存しないことなどから、本件権利取得補償金に係る更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、土地収用法第95条《権利取得裁決に係る補償の払渡又は供託等》及び第101条《権利の取得、消滅及び制限》の各規定によれば、権利取得裁決があったときは、起業者は、権利取得裁決において定められた権利取得の時期までに土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する補償金を払い渡す義務を負う反面、当該権利取得の時期において起業者が当該土地の所有権を取得し、当該土地に関するその他の権利等が消滅することとなる。そうすると、被収用者は、法律上、権利取得裁決において定められた権利取得の時期に、土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する補償金に係る権利を行使をすることができることになり、その時点において、所得税法第36条《収入金額》第1項に規定する「収入すべき金額」が確定したものということができる。なお、この場合において、被収用者が権利取得裁決を争い、これに対して取消訴訟を提起しているとしても、当該裁決の効果は、権限ある国家機関によって取り消されるまでは公定力を有し適法である。以上のことから、本件権利取得補償金は、本件裁決において定められた権利取得の時期が属する年分の平成23年分の譲渡所得の総収入金額に計上すべきであると認められ、また、同年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分のいずれにも誤りはないから、当該更正処分及び当該賦課決定処分のいずれも適法である。(平27. 5.13 名裁(所)平26-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260071
- 裁決年月日
- 平成27年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302029
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人からA法人に対する贈与を原因とする所有権移転登記がされた土地(本件土地)につき、本件土地の真実の所有者であるA法人に名義を戻したにすぎないから、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項に規定する譲渡所得の基因となる資産の移転はなかった旨主張する。ところで、本件の争点は、本件土地の所有権移転の事実の有無であるが、その前提として、名義変更前の本件土地の所有者が請求人か、A法人かが争われているところ、登記はその記載事項につき事実上の推定力を有するから、登記事項は反証のない限り真実であると解される。これを本件についてみると、請求人に対する所有権移転登記がされた以降、請求人が役員を退任するまで地代の支払がされていなかった事実は、A法人が同族会社であることからすると、名義変更前の所有者が請求人であるという事実と十分に両立し得るものである。また、A法人による本件土地に係る固定資産税の支払の計上は、請求人個人が確定申告において、同額を必要経費に算入しており、いわゆる二重計上であることからすると、A法人は当該固定資産税に係る金員を出捐したと直ちに認めることはできない。したがって、これら事実は、上記推定を覆すに足りる事情には該当せず、名義変更前の本件土地の所有者は請求人であると認められる。そして、請求人とA法人は、本件土地につき贈与契約書を作成していたところ、本件においては、請求人やA法人が敢えて真意とは異なる贈与契約書を作成しなければならないような特段の事情は認められないから、請求人からA法人に対する贈与により本件土地の所有権の移転があったと認められる。したがって、所得税法第59条第1項に規定する譲渡所得の基因となる資産である本件土地の所有権の移転があったと認められる。(平27. 2.20 東裁(所)平26-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250009
- 裁決年月日
- 平成25年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件覚書(著作権の譲渡等に関して、請求人、甲社及び乙社を当事者とする覚書)に表示された日(本件覚書表示日)では、譲渡代金の一部の支払が済んでいなかったため、当該著作権の2分の1(本件譲渡持分)は請求人から乙社に移転していない旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項は、現実の収入がなくても、その収入の原因たる権利が確定的に発生した場合には、その時点で所得の実現があったものとして、当該権利発生の時期の属する年度の課税所得を計算するという建前(いわゆる権利確定主義)を採用しているものと解されるところ、本件覚書は、①真正に成立したと認められる処分証書であること、②作成経緯からすると本件覚書表示日に作成されたものと認められることから、本件覚書に係る合意の成立時期は、本件覚書表示日頃であるものと認められる。また、本件覚書には、本件譲渡持分の移転時期に関する特約も存在しない。したがって、本件譲渡持分は、当該合意の成立と同時に、請求人から乙社へ移転したものと認められる。(平25. 7. 8 東裁(所)平25-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成25年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人に対する株式の寄附(本件寄附)は、租税特別措置法(平成20年法律第23号による改正前のものをいう。)第40条《国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税》第1項の要件を満たしており同規定を適用すべきものであるから、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第1号に規定する贈与に該当しない旨主張する。しかしながら、本件寄附に係る租税特別措置法第40条第1項に規定する譲渡所得等の非課税の承認申請は国税庁長官によって不承認処分がされているから、本件寄附は所得税法第59条第1項第1号に規定する贈与に該当する。(平25. 3.26 関裁(所)平24-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240017
- 裁決年月日
- 平成24年8月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 原処分庁は、請求人の有していた旧運営会社に対する①旧ゴルフ場の優先的施設利用権(プレー権)及び②預託金返還請求権などから成る契約上の地位(旧会員権)については、旧運営会社から新運営会社への事業譲渡(本件事業譲渡)により、上記①のプレー権が消滅したものと認められ、また、旧会員権を有する会員(旧会員)に対しては、上記①のプレー権とは別の権利である暫定的プレー権が付与されたものと認められるから、本件事業譲渡後における旧ゴルフ場の会員権は、上記②のみを内容とするものであり、当該会員権の譲渡は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない旨主張する。しかしながら、本件事業譲渡に際しては、旧運営会社と旧会員との間の旧会員権に係る権利義務関係の処理について、(イ)旧会員のうち本件事業譲渡後も引き続き、新運営会社に対する新ゴルフ場のプレー権及び預託金返還請求権などから成る契約上の地位(新会員権)の保有を希望する者に対しては、旧会員権そのものを会員権管理会社に取得させるのと引き換えに、新会員権を付与させ、また、(ロ)新会員権の取得を希望しない旧会員についても、上記(イ)の旧会員権の取得及び新会員権の付与に係る手続が完了するまでの間、旧会員が新ゴルフ場を利用することができるよう、新運営会社の親会社であるスポンサー会社が旧会員の優先的施設利用を承認することを取り決めたものと認めるのが相当であるから、本件事業譲渡において、新会員権の取得を希望する旧会員から会員権管理会社に対する譲渡の対象とされたのは、上記①のプレー権及び上記②の預託金返還請求権から成る契約上の地位としての旧会員権そのものであって、旧会員権の譲渡時においてプレー権の存在が前提とされていたものといわざるを得ない。したがって、新会員権の取得を希望する請求人は、旧運営会社に対するプレー権を含む契約上の地位としての旧会員権を会員権管理会社に譲渡したものと認められるから、譲渡所得の基因となる資産を譲渡したものと認められる。(平24. 8. 2 大裁(所)平24-17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230087
- 裁決年月日
- 平成24年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件端株の売却を取引証券会社へ申し出たところ、同証券会社の担当者の強引な営業活動により、本件端株と同一銘柄である本件株式までもが売却されたのであって、本件株式の譲渡(本件株式譲渡)は、請求人の意思によらず行われたものであるから、なかったものとされるべきである旨主張する。しかしながら、本件株式譲渡は、同証券会社の担当者から持ちかけられた話に応じて、請求人が返事をしたため行われたと認められるものの、請求人の意思によらずに行われたとまでは認められず、また、請求人は、本件株式を売った記憶がなかったため、本件株式譲渡の取消しが可能であれば取り消したいとの意思を有していたが、取消しができないのでやむを得ず本件株式と同銘柄、同株数の買付け(本件買付け)を行ったことが認められるものの、請求人が本件買付けを行ったことをもって、請求人には本件株式譲渡の意思がなかったとまでは認められない。他に、請求人の意思によらず本件株式譲渡が行われたことをうかがわせる事実も認めることはできない。加えて、同証券会社が、本件株式譲渡を取り消したことをうかがわせる事実は認められず、本件株式譲渡について、請求人が無効の訴えを提起した事実やその他に、判決等によって無効が確認され又は取り消された事実も認められない。以上によれば、本件株式譲渡が、請求人の意思によらずに行われたと認めることはできない。(平24. 3.22 名裁(所)平23-87)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年12月に本件甲土地を、平成22年1月に本件乙土地をそれぞれ買主に引き渡したのであるから、平成21年分の譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額は、本件甲土地の売買代金等だけであり、本件乙土地の売買代金等を譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき年分は平成22年分となる旨主張する。しかしながら、資産の譲渡に係る対価の受領が完了した場合には、その時点で現実の収入により所得が実現したということができるから、資産の譲渡に係る対価の額は、その現実の受領の完了時より遅れて総収入金額に算入されることはないというべきであるところ、請求人は、買主から平成21年12月に本件甲土地及び本件乙土地の売買代金等の全額の支払を受け、当該各土地の譲渡に係る対価の受領が完了したのであるから、本件乙土地の売買代金等を譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき年分は、本件乙土地の売買代金等の受領が完了した日の属する平成21年分と認めるのが相当である。(平23.11. 7 広裁(所)平23-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230020
- 裁決年月日
- 平成23年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 請求人は、請求人と請求人の母との間で請求人が所有する土地等の持分(本件請求人持分)を売買する旨の契約(本件売買契約)を締結したのは、銀行からの融資を受けるため融資担当者(本件融資担当者)から強制されたことによるものであるから、本件売買契約は、民法第94条《虚偽表示》第1項に規定する虚偽表示に該当する無効なものであり、所得税法第33条《譲渡所得》第1項に規定する「資産の譲渡」に該当しない旨主張する。しかしながら、本件売買契約は、請求人及び請求人の母において、請求人の借財を増やさないために本件請求人持分を買い取ることを意図して売買という法形式を自ら選択したものとみるべきであって、虚偽表示に該当するとは認められない。また、所得税法第33条第1項に規定する「資産の譲渡」があったか否かについては、売買の場合、売買契約の締結、売買代金の決済、物件の引渡し及び所有権の移転登記等実質的にその資産の移転をうかがわせる諸般の事情に照らして判断するのが相当であるところ、本件売買契約に係る契約書(本件売買契約書)が請求人及び請求人の母により作成されたことに争いはなく、実際に、本件売買契約書に記載の金額と同額の金員の移動があり、本件請求人持分の移転登記もされていることなどのことからすると、これら一連の事実は、上記の「資産の譲渡」に該当するものと認められる。(平23.10. 6 名裁(所)平23-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230052
- 裁決年月日
- 平成23年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年中に、居住用財産である建物及び借地権(本件居住用財産)並びに同借地権の対象地(本件底地)の譲渡契約(本件譲渡契約)を行い、同契約日に手付金を受領するとともに、同建物の鍵の引渡しを了していることなどから、本件居住用財産の引渡しは平成20年中になされた旨主張する。しかしながら、譲渡所得の収入すべき時期は、その資産の引渡しがあった日によることとされており、これは、譲渡者が資産を引渡した時には、相手方に対してその譲渡代金を請求することが確定的となり、譲渡代金相当額を収入すべき金額として認識し得る状態となったとみることができるからであるところ、資産の引渡しがあった日とは、所有権移転時期に関する契約上の記載はもとより、代金支払の約定、実際の代金の支払状況、登記関係書類の引渡し状況等にかんがみ、実質的に当該資産に対する支配管理の変動があった時期はいつかという観点から判断するのが相当である。本件の場合、①本件譲渡契約の特約において、本件居住用財産と本件底地の譲渡は一体として行われることとされ、実際にそのとおり履行されたこと、②本件底地の取得契約と本件譲渡契約とのいずれにおいても、引渡日が売買代金の全額受領日であると定められ、同日は平成21年中であったこと、③当該売買代金の全額受領日に所有権移転登記の必要書類のやりとりが行われ、同日、所有権移転登記が行われたことを総合すると、同日をもって、本件居住用財産及び本件底地が請求人の支配を離れて買主へ移転し、請求人が買主に対してその譲渡代金を請求することが確定的になったものと認められるから、本件居住用財産の引渡日は、平成21年中であったと判断するのが相当である。また、請求人が平成20年中に居住用財産である建物の鍵を買主に引渡したとの主張は、請求人の事情が許す範囲で買主に対する便宜を図ったことを示すにすぎないものである。(平23.10. 5 東裁(所)平23-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230004
- 裁決年月日
- 平成23年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の譲渡は、請求人の父Sと弟Tが、請求人の知らないところで全く勝手に行っていたものであるから、無効である旨主張する。確かに、本件株式の売却を発案したのはSであったこと、Sが請求人の本件株式の売却を計画したのは、グループ会社に対する請求人の影響力を取り除こうという目的であったこと、譲受会社の取締役会において出席役員の間で請求人の了解は得ないでおこうという話がなされたことからすれば、本件株式の譲渡は、Sが、請求人に無断で、請求人の委託を受けたとして行った無権代理による売買契約によるものであると認められ、これを覆すに足る証拠はない。しかしながら、請求人は、Tから、譲受法人からの金員が入金された通帳を受け取り、その入金を知った段階で、当該金員が本件株式の譲渡代金であることを認識したものと認めるのが相当であり、請求人は、当該金員を原資として自己の生活費用等や、Sの相続に係る相続税の納付、ローンの繰上返済や賃貸用マンションの購入費用等に費消している事実が認められるから、Sによる本件株式の売買契約を追認したものと認めるのが相当である。以上によれば、請求人によるSの無権代理行為の追認により、本件株式の譲渡があったと認められる。(平23. 7. 5 東裁(所)平23-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220025
- 裁決年月日
- 平成22年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、弁護士から強く迫られて、本件各不動産に係る売買契約書に署名・押印したが、当該売買契約書には売買物件等も記載されていなかったから、当該売買契約書に係る売買契約は成立しておらず、本件各不動産の譲渡の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各不動産について所有権移転登記又は所有権移転仮登記がされていること、請求人が、当該売買契約に係る念書に記載された売買代金の一部を受領していること並びに当該売買契約書に記載の買主に請求人の滞納税金及び銀行借入金の支払を委任し、実際にこれらの納付等がされていることからすれば、請求人に対し、当該売買契約に係る売買代金の支払があったというべきであり、譲渡の事実がない旨の請求人の主張は採用できない。(平22. 8. 2 東裁(所)平22-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210166ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成22年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した不動産に係る譲渡所得について、当該不動産の引渡しの日は、当該不動産を明け渡した平成20年7月28日である旨主張する。しかしながら、請求人は、売買契約締結日である平成19年11月29日に、売買代金の9割に相当する金額を受領し、所有権移転登記手続に必要な書類を交付しているところ、その後平成20年7月28日までの請求人の占有は、使用貸借又は明渡猶予によるものにすぎないというべきであるから、平成19年11月29日の時点で民法第183条《占有改定》による引渡しがあったと解するのが相当であり、契約の効力発生の日も、引渡しの日も平成19年11月29日であったと認められる。(平22. 5. 26 東裁(所)平21-166)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210037
- 裁決年月日
- 平成22年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がその損失金額を損益通算したゴルフ会員権の譲渡について、当該ゴルフ会員権には預託金返還請求権及び優先的施設利用権があるから、譲渡所得の基因となる資産に該当し、その譲渡による損失金額は他の所得と損益通算できる旨主張する。しかしながら、ゴルフ会員権が譲渡所得の基因となる資産に該当するためには、ゴルフ会員権の取得時点における①優先的施設利用権、②預託金返還請求権及び③年会費納入等の義務からなる契約上の地位が、譲渡時点においても維持されている必要があるところ、本件譲渡に先立ち、当該ゴルフ会員権に係るゴルフ倶楽部の経営会社が当該ゴルフ倶楽部の営業譲渡をしたことにより請求人の優先的施設利用権は、当該経営会社に対する損害賠償請求権という金銭債権に転化していることから、当該ゴルフ会員権は、その譲渡時点において、同会員権取得時における上記内容が維持されているとはいえないから、譲渡所得の基因となる資産に該当しない。したがって、その譲渡による損失金額を他の所得と損益通算することはできない。(平22. 2.18 大裁(所)平21-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210002
- 裁決年月日
- 平成21年7月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302023
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/3代物弁済
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務の存否を裁判で争っていたが、本件債務の弁済に代えて本件物件を譲り渡すという和解条項等を内容とする本件和解を成立させていることからすれば、請求人が本件債務の存在を認めた上で、本件債務の弁済に代えて本件物件を譲渡したと認められる。そして、請求人が、本件和解による代物弁済により本件物件を譲り渡した行為は、資産を移転させる行為であるから、所得税法第33条第1項にいう「資産の譲渡」に当たる。この点について、請求人は、本件和解においては、本件債務の金額が明らかにされていない旨主張するが、債務の金額が和解調書に記載されていないからといっても、本件債務が存在し、かつ、本件債務が確定していたのは明らかであり、確定した債務を消滅させるために本件代物弁済が行われていると認められる。また、請求人は、本件和解により何ら利益を得ていない旨主張するが、資産の所有者が当該資産を債務の代物弁済に供すれば、当該債務の消滅又は減少という経済的利益を得るのであるから、請求人が本件和解による代物弁済により利益を得ていないとはいえない。(平21. 7. 3 関裁(所)平21-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成21年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、引渡日が平成16年1月6日であるA株式会社、株式会社B及び株式会社Cの株式(以下「本件各株式」という。)の譲渡について、約定日が平成15年12月29日であるので、平成16年分の上場株式に係る総収入金額に算入されない旨主張する。ところで、租税特別措置法通達37の10−1は、株式等に係る譲渡所得等の総収入金額の収入すべき時期は、資産の引渡日によるとし、ただし書において、納税者の選択で約定日により総収入金額に算入して申告があったときはこれを認めると定めており、当該ただし書は、原則として、引渡日により総収入金額に算入するのであるが、納税者が約定日に基づき総収入金額に算入して申告を行った場合には、これを認めるとするものであるから、納税者の申告行為をもって、約定日を総収入金額の収入すべき時期として選択することができると解するのが相当である。そうすると、請求人は、平成15年分の所得税の確定申告並びに平成17年6月2日及び平成19年6月29日にされた同年分の修正申告において、本件各株式を含め株式に係る譲渡所得の申告をしていないのであるから、本件各株式に係る譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期として約定日を選択したとは認められない。したがって、本件各株式の譲渡所得等の総収入金額の収入すべき時期は、引渡日である平成16年1月6日となるから平成16年分の総収入金額に算入されることとなり、この点に関する請求人の主張は採用できない。また、請求人は、上場株式の取得費は実額で計算しているが、その一部については、原処分庁が計算した取得費の金額と異なる旨主張する。ところで、上場株式の譲渡による譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除する取得費は、取得に要した金額の合計額とし、二回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券については、総平均法に準ずる方法によって算出した一単位当たりの金額により計算するとしている。また、平成13年9月30日以前に取得した株式については、上場株式等の取得費の特例を適用することができ、譲渡した同一銘柄の上場株式のうちに、上場株式等の取得費の特例の適用がある上場株式とその適用がない上場株式とが含まれる場合には、当該適用がある上場株式については同特例を適用し、当該適用がない上場株式については総平均法に準ずる方法によって取得費を計算するとしている。ここにおいて、請求人は取得費を明らかにする資料を提出しないことから、当審判所において、前述した法令等の規定に基づき取得費を計算したところ、これらは、原処分庁の算定額と同額となるから、原処分庁の取得費の計算は適正であると認められ、請求人が主張する取得費の金額は採用することはできない。(平21. 4.21 高裁(所・諸)平20-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200161
- 裁決年月日
- 平成21年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302016
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/6競売による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割の審判において、本件土地が未分割のまま、競売となったが、これは本件最高裁判決における「特別な事情」に該当し、本件土地の譲渡所得の課税は、実際に分配された換価金銭に基づいて行うべきであり、また、原処分は本件売却代金の分配額及び担税力が零円であるにもかかわらず行われた違法なものである旨主張する。しかしながら、本件最高裁判決は、遺産に属する土地を譲渡した場合の譲渡所得の帰属などについて判示したものではないから、換価代金などの代償財産を遺産分割で遺産を取得した相続人に譲渡所得が帰属する根拠となるものではない。そして、資産が所有者の支配を離れて他に移転する機会に、その増加益を清算して課税するという譲渡所得の趣旨からすれば、不動産の競売に係る譲渡所得は、当該不動産が所有者の支配を離れて買受人に移転する代金納付の時点をもって収入すべき時期とするのが相当であり、実際に換価代金が分割された時点まで収入すべき時期が到来しないと解することはできない。また、遺産分割は相続開始の時点にさかのぼって効力を生ずる(民法第909条参照)とされているところ、相続開始の時点にさかのぼって効力が生ずるとされているのは、被相続人から遺産分割で遺産を取得した相続人に直接権利が承継されるようにするためであるから、不動産の所有権が第三者に移転して遺産ではなくなり、遺産とは別個の資産である代償財産を分割する場合には、もはや相続開始の時点から特定の相続人に直接承継されるべき遺産は存在しないから、相続開始時にさかのぼって遺産の共有状態が変更されることはないと解される。したがって、換価のための競売に係る譲渡所得は、各共同相続人に法定相続分に応じた共有持分の割合で帰属することとなり、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.10 東裁(所)平20-161)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200144ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成17年に取り交わした本件合意は、譲受法人が登録等されていないことや譲渡に当たり譲受法人側の虚偽の説明があったこと等から無効な契約であり、本件株式の譲渡は平成19年に取り交わした本件譲渡契約書に基づき行ったものであるから、請求人の本件株式に係る譲渡所得の収入すべき時期は平成19年である旨主張する。しかしながら、本件合意が締結された当時、いったん法人格を失っていた譲受法人がその後に復活していることや譲受法人から譲渡人である請求人に対して、本件株式の譲渡代金の一部が小切手で支払われ、請求人はこれを受領し、換金をしていること等からすれば本件合意は有効に成立していると認められる。そして、①本件合意書では、サインされた日付から本件株式の所有権は、譲受法人に引き継がれ、同時に、請求人は、株主責任について免責となることとされていること、②請求人保有の本件株式が譲渡されたとして株主名簿が書き換えられ、譲受法人に対する利益配当に係る利益処分案が承認可決されていること、及び③請求人は、譲受法人から本件株式の譲渡代金を受領していることからすれば、平成17年中に、請求人が現実に所持していた株券については占有改定による引渡しが、また、株券が存在しない株式については意思表示により移転がなされたと認められる。したがって、請求人の本件株式の譲渡に係る譲渡所得の収入すべき時期は平成17年であると認められる。(平21. 3.18 東裁(所)平20-144)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200040
- 裁決年月日
- 平成21年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、買主の了解を得た上で本件契約書を作成し、本件不動産を売り渡した旨主張する。しかしながら、買主は本件不動産を購入した事実を否定する旨の申述をしており、その信用性は高いということができる。また、買主には本件不動産を購入する必要もなく、契約の履行も約定どおりされていないことなどからすると、請求人が本件不動産を譲渡した事実はないと認めるのが相当であって、請求人の平成15年分の所得について、本件損失額を他の譲渡益や所得の金額から控除することはできない。(平21. 1.26 大裁(所)平20-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200108
- 裁決年月日
- 平成20年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ場経営会社との訴訟上の和解により受領した本件解決金は、同社に対するゴルフ会員権の譲渡代金であったと解すべき旨主張する。しかしながら、請求人は、訴訟において、ゴルフ会員権の譲渡を主張しておらず、ゴルフクラブを退会の上、本件保証金の返還を請求していたところ、①ゴルフ場経営会社の資力では本件保証金の全額を回収することは困難であると見込まれたこと、②他の会員からの経営会社に対する保証金返還請求が、保証金額の10%程度の返還で解決していたことなどから、裁判官の和解勧告を受け、本件保証金の10%の金額である本件解決金の受領による和解に応じたものである。そうすると、本件解決金は、本件保証金の一部の返還を受けると共に、残余の請求権を放棄した結果、受領した金員というべきであるから、本件保証金の返還請求権の弁済として受領したにすぎず、ゴルフ会員権という契約上の地位を不可分一体として移転したことによる対価ではない。したがって、本件解決金は、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡による譲渡代金には該当しない。(平20.12.18 東裁(所)平20-108)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190098
- 裁決年月日
- 平成20年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、発行法人の破産宣告による所有する株式(以下「本件株式」という。)の価値の喪失は、株式の譲渡による損失であり、請求人の各年分の株式等に係る譲渡所得の金額の算定上、他の上場株式等譲渡所得金額から本件株式の価値の喪失額を差し引くことができる旨主張する。しかしながら、譲渡所得とは、資産が所有者の支配から離れるのを機会に所有期間中の増加益を清算して課税しようとするものであり、株式等に係る譲渡所得の金額は、各年中の株式等の譲渡による総収入金額からその株式等の取得費及び譲渡に要した費用等の額を控除して算定するものであるところ、発行法人の破産宣告により本件株式の価値が喪失したとしても、本件株式の所有権は、請求人から離れておらず、本件株式についての譲渡の事実は発生していない。そうすると、請求人の主張する損失額は、譲渡した株式等の取得費及び譲渡に要した費用等の額に該当せず、請求人の各年分の株式等に係る譲渡所得の金額の算定上、請求人が譲渡した上場株式等に係る総収入金額から請求人の主張する損失額を控除することはできない。(平20. 6. 6 名裁(所)平19-98)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190086
- 裁決年月日
- 平成20年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の農地転用の許可ないし所有権移転登記等は平成18年に行われており、平成17年12月27日に本件土地の譲受人甲から受領した金員は仮受金であり、本件土地等に係る「優良住宅地等のための土地等の買取り等証明書」に記載された買取り年月日は平成18年3月29日であることから、本件土地に係る譲渡所得の総収入金額の収入すべき年分は、平成18年分であると主張する。しかしながら、請求人は、平成17年12月27日までに、甲から本件土地の売買代金の全額を受領しており、この時点で、本件土地の譲渡代金の全額を自己の所得として自由に処分することができる状態にあり、本件土地の譲渡による所得の実現があったと認められることから、当該所得の総収入金額の収入すべき時期は平成17年12月27日であり、請求人の譲渡所得の計算に当たり、売買代金の全額を平成17年分の収入金額とすることが相当である。(平20. 5. 9 名裁(所)平19-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190136
- 裁決年月日
- 平成20年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有していた土地が所有権移転登記されたのは、詐欺によるものであり、譲渡所得は生じていないので、売買により譲渡所得が生じているとした原処分は違法である旨主張する。 しかしながら、所得税法第33条第1項は、譲渡所得とは、資産の譲渡による所得をいう旨規定しているところ、同項にいう「資産の譲渡」とは、有償、無償を問わず譲渡性のある所有権その他の権利等保有資産を移転させる一切の行為をいうべきものであると解され、所有権を移転させる行為とは、売買の場合、売買契約の締結に始まり、売買代金の決済、物件の引渡し及び所有権移転登記等、実質的にその資産の移転をうかがわせる諸般の事情に照らして判断するものと解するのが相当であるところ、本件売買契約書においては、請求人の署名と実印の押印があり、また、土地の売買に関する全権限(契約・引渡し・金銭代理受領等)を第三者に委任する旨の委任状や登記申請に関する委任状にも請求人の実印が押印され、当該売買契約は有効に成立していると認められ、本件土地については法律的にも社会通念上からも、所有権を移転させる行為、すなわち資産の譲渡があったと認められるのであるから、原処分は適法である。(平20. 3.17 東裁(所)平19-136)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190105
- 裁決年月日
- 平成20年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件贈与登記を経由して取得した不動産の譲渡に係る所得について、本件贈与登記は贈与者が請求人に無断で勝手に行った内容虚偽のものであって贈与の事実は存在しないから、譲渡不動産の取得を前提とする不動産の譲渡による所得はない旨主張する。しかしながら、外観上自己に対する贈与を登記原因とした所有権移転登記がなされている場合には、贈与による所有権移転が存在することが推定されるから、これを否定するには、真実は贈与がなかったことを基礎付ける事実の主張及び立証をする必要があるところ、請求人は、当審判所に対し、自己が贈与を受けていない旨主張するものの、これを根拠付ける証拠資料の提出をせず、当審判所の調査によっても、請求人が贈与を受けていなかったことを示す証拠資料は見当たらない。加えて、本件贈与登記に係る登記申請書に添付された司法書士への委任状の記載内容及び請求人自身によるものと推認される権利者としての請求人の氏名の手書きの署名等からは、請求人が本件贈与登記の存在を認識していたことが認められ、本件贈与登記に係る贈与契約は、請求人が上記委任状を作成し、請求人が上記署名をしたときに成立していたと推認されるのであるから、譲渡不動産を贈与により取得した事実はない旨の請求人の主張には理由がない。(平20. 2. 4 東裁(所)平19-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190095
- 裁決年月日
- 平成20年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人の妻が代表取締役に就任している法人との間で締結した不動産売買契約に基づき、売買対象物件を譲渡してその結果生じた譲渡損失額を他の所得の金額から控除して申告したが、譲渡の実態が認められず、当該物件の支配ないし管理の移転も認められないから、請求人と当該法人との間で当該物件の譲渡はなかったとし、譲渡損失の金額を他の所得の金額から控除することはできないとした原処分は適法と認められる。(平20. 1.17 東裁(所)平19-95)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190011
- 裁決年月日
- 平成19年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・78ページ
要旨
○ 請求人は、平成17年に売買契約を締結した2件の土地のうち一方(以下「別件土地」という。)は平成17年分の譲渡として申告したが、他方(以下「本件土地」という。)については、①平成17年には仮登記の状態で、所有権移転登記に必要な書類の交付は行われていないこと、②契約書上、売買代金の全額支払いと同時に、所有権移転登記及び引渡しを行うこととなっているところ、平成17年中に売買代金の全額の支払いはなく、また、違約条項もあることから、理論上は契約解除が可能であること、③請求人は本件土地に関する開発行為施行同意書を発行しているが、これは本件土地が請求人の所有であることを証明するものであること、④買受会社から交付された優良住宅地等のための土地等の買取証明書に本件土地についての記載がないことなどを理由に、その譲渡の時期は平成17年ではない旨主張する。 しかしながら、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、原則として、その所得の基因となる資産の引渡しがあった日によるものと解するのが相当であり、引渡しがあった日の判定に当たっては、売買契約書上の文言にとらわれることなく、取引の諸事情、契約内容及び買主がその資産の使用を開始した時期などを総合的に見て、実質的にその資産に対する支配管理の変動があった時期がいつかという観点から判断すべきである。そして、買受会社は、本件土地及び別件土地を一括して買い受け、本件開発区域内の一団の土地の一部として宅地造成をすることを予定していたと認められ、請求人は、買受会社の開発行為に全面的に協力する旨を約した上で契約し、その直後に同社に開発行為施行同意書を提出していること、仮登記以後の本件土地の危険負担等は同社が負うこととなっていることからすると、請求人と買受会社の間では、本件契約時に本件土地の支配管理が請求人から買受会社に移転する旨の合意があり、その時に買受会社は本件土地の使用収益をすることが可能となったものと認められる。 そして、本件開発区域の造成工事は、平成17年10月に着工された上、請求人ら地権者の立ち入りもできなかったことから、この時に買受会社が現実に使用収益を開始し、実質的に支配管理の移転があったと認められるから、本件土地の譲渡の時期は平成17年であるとするのが相当である。(平19.11.14 広裁(所)平19-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190021
- 裁決年月日
- 平成19年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302049
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が租税特別措置法第33条第2項に規定する代替資産の取得期限までに代替資産を取得せず、義務的修正申告書の提出期限までに修正申告書を提出しなかったことから、原処分庁が租税特別措置法第33条の5第2項に基づき行った更正処分につき、①請求人は本件収用事業に反対であり、当該事業を承諾していないこと、②請求人は本件補償金(本件土地補償金及び本件立木補償金)の受取りを拒否しており現実の収入はないこと、及び③請求人が代執行令書による通知に対して行った審査請求に対して国土交通大臣が未だ裁決をしていないことから本件補償金には課税されるべきでなく、本件更正処分は取り消されるべきであると主張する。 しかしながら、土地収用法によれば、土地に対する補償金については権利取得裁決に定められた権利取得の時期に、その他の補償金については明渡裁決に定められた明渡しの期限に法律上その権利を行使することができることとなり、その時点において収入すべき権利が確定したと解されるところ、本件権利取得裁決及び本件明渡裁決は、本件各土地の権利取得の時期及び明渡しの期限をそれぞれ平成15年5月14日と定めており、同日に請求人の各補償金に係る収入すべき権利が確定したことから、本件土地補償金は平成15年分の分離長期譲渡所得の総収入金額に、本件立木補償金は同年分の山林所得の総収入金額にそれぞれ算入されるべきである。 なお、①課税は税法の規定に基づいて行われなければならず、請求人の本件収用事業の諾否に影響されるものではないこと、②その年分の各種所得の金額の計算上総収入金額に計上すべき金額は、その年分において収入すべき金額であり、その計上時期は収入すべき権利の確定した日となるので、実際に補償金を受領しているか否かは収入金額の計上時期の判断に当たって影響を与えるものではないこと、及び③請求人が国土交通大臣に対して行った審査請求は代執行令書による通知を取り消すことを求めたものであり、本件収用裁決の取消しを求めたものではなく、本件収用裁決は、権限ある国家機関によって取り消されない限り公定力を有していることから、請求人の主張にはいずれも理由がない。 したがって、本件補償金に係る所得は平成15年分の所得であるとして行った本件更正処分は適法である。(平19.10.12 名裁(所)平19-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190011
- 裁決年月日
- 平成19年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302023
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/3代物弁済
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が相続した相続財産から債務及び相続税額を控除した残りの財産(以下「本件相続財産」という。)及び自己が保有する株式をK社らに引き渡し、それに伴い1,000万円を受領した取引(以下「本件取引」という。)は、1億8,000万円相当の本件相続財産を相続する権利(相続分)を1,000万円で他の相続人らに譲渡したものであり、譲渡所得は発生しない旨主張する。 しかしながら、当審判所が認定した各事実によれば、請求人は、K社らの代理人である弁護士との間で、請求人が保有していたS社株式16,000株を1,000万円でK社に譲渡するとともに、本件相続財産等をK社らに対する債務の代物弁済として譲渡する内容の代物弁済等合意書と題する文書(以下「本件代物弁済合意書」という。)に署名・押印しており、本件代物弁済合意書は、法律事務の専門家である弁護士との間で交わされたものであること、さらに、その後、K社はS社株式16,000株を譲り受け、その譲渡代金1,000万円を支払っていること及び本件相続財産はK社らに代物弁済として譲り渡していることなど、本件代物弁済合意書の内容どおりに現実の履行がなされていることなどからすれば、本件取引は、本件代物弁済等合意書の記載内容どおりの合意に基づき、その履行としてK社に対する株式の譲渡及びK社らに対する債務を弁済するための代物弁済を行ったものであると認めるのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 9.11 大裁(所)平19-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180326
- 裁決年月日
- 平成19年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件分割は共有物の分割であるが、共有物の分割には、不動産の共有持分の譲渡、取得という概念を入れる余地はなく、本件分割に伴い受領した本件清算金に課税することは違法である旨主張する。 しかしながら、本件調停調書によれば、本件分割は共有物の分割であって、本件調停委員は、請求人の受ける経済的損失を金銭的に調整補償することを目的として、諸般の事情を総合的に考慮した上で、持分の価格以上の現物を取得する他の共有者に当該超過分の対価を本件清算金として請求人に対して支払わせ、過不足の調整をしたものと認められ、本件清算金は、共有物の分割の性質及び譲渡所得の課税の趣旨からすれば、本件分割により、請求人の所有に帰属する部分は他の共有者から譲り受け、また、他の共有者に帰属する部分は請求人の持分を譲り渡した結果、請求人が取得した持分の価格よりも請求人が譲り渡した持分の価格が不均衡となったための価格調整金であるから、請求人が譲り渡した持分の一部についての譲渡の対価であると認めるのが相当である。 したがって、本件清算金は、譲渡所得の課税の対象となるから、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.21 東裁(所)平18-326)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180065
- 裁決年月日
- 平成19年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らが所有する本件各土地の譲渡(以下「本件譲渡」という。)に係る本件売買契約は、譲受人とその関係者の恐喝、詐欺、横領により行われたものであり、請求人らの意思に基づいて行われたものではないから無効であり、本件譲渡自体が存在しない旨主張する。 しかしながら、本件譲渡に関しては、①請求人らの実印が押印された本件売買契約書が作成されていること、②本件売買契約に基づき本件各土地に関する所有権移転登記の手続きが行われていること、③請求人Ⅹ1は本件借入金の返済のために本件譲渡が行われた旨申述していること、④本件譲渡代金を請求人らが受領し、そのほとんどを請求人らが使っていること、⑤請求人らは、本件売買代金を譲渡所得として本件各期限後申告を行い、更正の請求をしていないことから、請求人らは本件譲渡所得が存在したことを認識していたと認められる。 また、本件譲渡に関して請求人らが譲受人に対して所有権移転登記等の抹消登記手続きを求めた訴訟においても、本件売買契約は有効に成立していると判断されており、他に本件売買契約が無効であると認めるに足る証拠資料もなく、当審判所の調査の結果によっても本件譲渡が無効であるとは認められない。 以上によれば、本件売買契約は有効に成立しており、請求人らが本件各土地の譲渡の対価として譲受人から本件譲渡代金を受領していると認められることから、請求人らには譲渡所得が発生しているというべきである。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 8 名裁(所)平18-65)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売却した本件土地の売買契約について、外国での投資話に出資するよう暴力団関係者と目される人物に強迫されて無理やり借入れをさせられ、その返済のために締結を強いられたものであり、自己の意に反した無効な契約であるとして、譲渡所得は生じない旨主張する。しかしながら、①売渡証明書及び売買契約書並びに保証金(手付金)に係る領収証に請求人自ら署名押印し、これらを作成していること、②売買代金を請求人が受領していることから、請求人は本件土地を譲渡により引き渡したものと認められ、本件土地の売買による所得については、その引渡しがあった平成15年分の譲渡所得として課税されることになる。なお、請求人は本件土地の売買代金を借入れの返済に充てた後においても残余金を投資に追加した旨主張しており、また、本件土地の売買に関し、強迫による売買契約無効確認請求訴訟や不法行為による損害賠償請求訴訟などが提起された事実は認められず、さらに、本件全資料によっても、借入れ及び売買契約が強迫によりなされたことを推認させる証拠資料も認められないことから、本件土地の売買契約が無効であるとする請求人の主張を直ちに採用することはできない。 (平18. 9. 6 金裁(所)平18-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180015
- 裁決年月日
- 平成18年8月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人のゴルフ会員権の売買は、極めて不自然かつ不合理であり、当該会員権は、請求人がゴルフクラブに対し退会届を提出するまでは、請求人に帰属していたと認められる旨主張する。 しかしながら、①平成13年11月19日付のゴルフ会員権売買契約書と題する書面(以下「本件売買契約書」という。)及び同月26日付のゴルフ会員権取引計算書と題する書面(以下「本件取引計算書1」という。)が存在し、本件売買契約書には、平成13年11月26日を取引期日として、売主請求人と買主甲との間で、本件会員権を売買代金○○○○円で売買する旨の記載があり、本件取引計算書1には、平成13年11月26日付で、甲が請求人から売買代金○○○○円で本件会員権を譲り受けた旨の記載があること、②平成13年11月28日付のゴルフ会員権取引計算書(以下「本件取引計算書2」という。)及び甲発行に係る領収証(以下「本件領収証」という。)が存在し、本件取引計算書2には、平成13年11月28日付で、乙が甲から、本件会員権を代金△△△△円及び取引手数料126,000円で譲り受けた旨の記載があり、本件領収証には、平成13年11月28日、甲が乙から本件会員権の代金及び取引手数料として××××円(△△△△円+126,000円)を受領した旨の記載があることなどの事実から、請求人は、平成13年11月26日、甲に対し、ゴルフ会員権を売買代金○○○○円で譲渡したものと認めることができる。 以上のとおり、本件譲渡損失の基因となる本件会員権の譲渡(本件売買)があり、その結果、本件譲渡損失が生じたものと認められるから、これに反する原処分庁の主張には理由がない。(平18. 8.22 名裁(所)平18-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170066
- 裁決年月日
- 平成18年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・246ページ
要旨
○ 請求人は、不動産売買契約及び施設相互利用契約から生じる権利を買取制度に基づき譲渡したことについて、本件不動産の共有持分権と本件施設利用権と預託金返還請求権の3つの権利が渾然一体となった施設利用権を譲渡したものであることから、そのすべてが資産の譲渡に該当する旨主張する。 所得税法第33条第1項にいう資産は、原則として、それぞれの権利ごとに1つの資産としてみるが、法律上あるいは事実上不可分一体あるいは分離不可能な権利である場合には、複数の権利等を例外的に1つの資産と判断することになると解される。そして、不動産売買契約及び施設相互利用契約から生じる権利は、上記3つの権利から構成されているものと認められ、不動産共有持分権は、独立した権利として法律上認められた権利であること、一般的には、売買契約に基づき取得する不動産の共有持分権は、独立した権利として市場流通性を有し取引の対象となり、本件施設利用権を有しているか否かにかかわらず、固定資産税などの負担が生じることが認められる。これらを踏まえれば、上記3つの権利は、法律上も事実上も不可分一体あるいは分離不可能なものとはいえないから、これらの権利が譲渡される場合において、これらを1つの資産として譲渡所得の対象となる資産と取り扱うことは相当ではない。 そして、請求人が解約合意により、本件不動産共有持分権を会社に譲渡し、譲渡代金を受け取ったことは、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡に該当するが、請求人は、自己の意思により、本件施設利用契約を解約して本件施設利用権を消滅させ、これに伴い本件保証金返還請求権に基づき保証金の返還を受けたと認められ、このことは、本件保証金返還請求権を譲渡したものでも、本件施設利用権の消滅の対価として本件保証金を受け取ったものでもなく、単に金銭債権を行使したことによるものであると認めるのが相当である。したがって、本件解約合意に基づく本件施設利用権の消滅及び本件保証金返還請求権に基づく保証金の返還は、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当しない。(平18. 6.16 大裁(所)平17-66)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平170007
- 裁決年月日
- 平成18年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302013
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/3代物弁済による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一次調停、本件合意書及び二次調停は一連の遺産分割であり、本件合意書及び二次調停の成立で初めて本件遺産分割が完了したものであるから、本件合意書及び二次調停に基づき行われた本件不動産(物件A及び物件B)の所有権移転は、「相続」による移転であり、所得税法第33条第1項の「資産の譲渡」には当たらない旨主張し、原処分庁は、本件遺産分割は一次調停において完了しているから、本件不動産(物件A及び物件B)の所有権移転は、一次調停における代償分割債務の履行のための代物弁済と認められ、「資産の譲渡」に当たる旨主張する。一次調停では、請求人は、一部の相続人らに対し、遺留分に対する価額弁償として、各○○○○円を支払うこととし、その債務の支払方法として、①未分割物件(物件A)を売却して分配するという換価分割の方法を採り、②その換価代金がその債務額に満たない部分については、請求人が金銭で負担するという方法を採ったものと認められる。しかしながら、期限までに物件Aの売却ができなかったことから、本件合意書では、物件Aについて換価分割から現物分割に変更し、上記②の金銭支払部分については、金銭ではなく、請求人所有の不動産(物件B)を引き渡すことで合意したものと認められる。したがって、物件Aの所有権移転は、未分割財産の移転であることから代物弁済による移転ではなく「相続」による移転と認められる一方、物件Bの所有権移転については、代償分割債務消滅のために請求人所有不動産を代物弁済したと認めるのが相当である。よって、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平18.3.1熊裁(所)平17-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170027
- 裁決年月日
- 平成18年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の売買について、本件土地の売買契約は無権限者により締結されたもので無効であるから、譲渡所得の課税は違法である旨主張する。しかしながら、請求人には、①所有権移転登記に必要な書類に実印を押印し、権利証及び印鑑証明書を送付していること、②売買契約書に請求人の氏名等を記載することを了承していること、③本件土地の仮差押抹消するために送金していること、④本件土地の譲渡に伴い通常の数十倍にもなった地方税を何ら異議をとどめず納付していることなどの事実が認められることから、本件土地の売買契約は有効に成立しており、原処分は相当である。(平18.2.28広裁(所・諸)平17-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170091
- 裁決年月日
- 平成18年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成13年分の所得税について、ゴルフ会員権の譲渡(以下「本件取引」という。)による譲渡損失が生じたとして、本件取引に係る平成13年11月16日付ゴルフ会員権取引計算書の写しを確定申告書に添付し、その損失と給与所得を損益通算した確定申告を行い、それに沿う主張をしている。しかしながら、①本件取引については、預託金証券等の引渡しがなく、約定等を書面により取り交わしていないこと、②請求人は、本件取引後も年会費を支払い、正会員としてゴルフプレーを行っていることなどからすると、本件取引は、ゴルフ会員権の売買という形式を作出するための行動と認めるのが相当であり、ゴルフ会員権の譲渡があったとはいえない。また、請求人は、ゴルフ会員権の譲渡損失を計上するために、本件取引により、ゴルフ会員権の売買という形式を作出した上で、本件計算書の日付を実際の作成日(平成14年1月)ではなく、平成13年11月16日付で作成することによって、平成13年中にゴルフ会員権の譲渡があったかのように仮装したものと認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18.1.6東裁(所)平17-91)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170057
- 裁決年月日
- 平成17年11月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302020
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が他の相続人とともに相続した土地持分について、①社会福祉法人に対して土地持分を無償にて寄附する旨が記載された寄附申込書に、請求人が署名、押印している、②社会福祉法人の理事会の議事録に、請求人の寄附申込みを受納することを承認した旨が記載されている、③請求人の寄附申込みを受納することを承認した旨が記載された寄附受領書が請求人に交付されていることから、請求人から社会福祉法人への贈与による土地持分の移転があったと認められるので、所得税法第59条第1項の規定により、寄附の時の時価で土地の持分の譲渡があったものとみなすべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、社会福祉法人と何ら関係がなく、土地持分の寄附による利益が何らないので、寄附には条件を付していたものであり、また、社会福祉法人もこれを了知していたものと認められるところ、その条件が成就した事実は認められず、請求人から社会福祉法人への贈与による土地持分の移転があったとは認められないから、原処分庁の主張には理由がない。(平17.11.4東裁(所)平17-57)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平170007ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成17年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302012
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/2交換による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、抵当権設定金銭消費貸借契約証書(本件証書)は請求人の意思の欠落した契約書であり、法的に無効であるため、請求人は連帯債務者ではないことから、代物弁済を基因とする譲渡所得課税は要件事実の適用解釈に瑕疵があり、本件決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件証書に押印し、さらに借用事実を確認する念書に連帯債務者兼物上保証人として署名、押印しているこれらの行為は、本件借入金が請求人自身の連帯債務であることを追認したものであると解するのが相当である。また、本件証書に基づきAに代位弁済させていることは、請求人も本件証書は無効な契約書ではないと自ら認めていることとなり、請求人の連帯債務者ではないとする主張は採用できない。これを本件についてみると、請求人は、Aに代位弁済してもらい、代位弁済により生じたAに対する債務を乙土地で弁済した事実が認められることから、連帯債務者である請求人は乙土地を代物弁済したもの、すなわち資産の譲渡があったものと認められる。よって、請求人の主張には理由がない。(平17.10.25沖裁(所)平17-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170021
- 裁決年月日
- 平成17年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金返還請求権の譲渡に先立ってゴルフクラブを退会することによりプレー権の根拠となる会員資格を譲渡したものであり、入会登録料相当額の本件損失金額は、会員資格の取得に要した費用であるから、所得税法第69条第1項を適用して他の各種所得と損益通算すべき旨主張する。ところで、預託金会員制ゴルフ会員権の譲渡が、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡として取り扱われているのは、売買等により金銭債権である預託金返還請求権及び年会費納入等の義務と併せてプレー権が一体不可分となって他の者に移転されることによるものであるからと解されるところ、当該ゴルフクラブの会則によれば、請求人が当該ゴルフクラブを退会したことは、請求人が有する会員の地位を喪失し、それに伴い、プレー権及び年会費納入等の義務が消滅するにすぎず、会員の地位は、第三者に移転しないことが認められる。そうすると、本件債権譲渡契約に基づき退会手続と同時に預託金返還請求権をゴルフ場運営会社以外のA社に譲渡した行為は、プレー権及び年会費納入等の義務までA社に譲渡するものではないから所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡に当たらない。また、当該ゴルフクラブの会則によれば、会員の地位は、預託金に関する権利と共にでなければ譲渡できないから、その権利とは別個に会員の地位を譲渡した旨の請求人の主張は理由がない。したがって、所得税法第69条第1項を適用して他の各種所得と損益通算することはできない。(平17.10.20大裁(所)平17-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170031
- 裁決年月日
- 平成17年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ場の入会保証金預託証書に裏書して(この裏書を、以下「本件裏書」という。)、ゴルフ場経営法人から同預託証書に記載された金員を受領した行為は資産の譲渡であるから、ゴルフ場経営法人から受領した金員と本件ゴルフ会員権を取得するために要した金額との差額(以下「本件差額」という。)を譲渡所得の金額の計算上生じた損失として他の各種所得の金額と損益通算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、ゴルフ場経営法人に退会届を提出し、同法人から預託金の返還を受けたのであって、それは、本件ゴルフ会員権を不可分一体のものとしてその経済的価値に基づいて取引の対象としたのではなく、本件経営法人と請求人との間の契約関係を解消するに当たって、金銭に関する債権債務関係を清算した(金銭債権を回収した)ものと認めるのが相当であるから、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡があったとは認められない。なお、本件裏書は、請求人がゴルフ場経営法人に対する預託金返還請求権の行使に伴う一連の返還手続きとして行われたものであることが認められ、本件ゴルフ会員権の譲渡について請求人及びゴルフ場経営法人双方の意思が合致した証としてなされたものとは認められないから、本件裏書があることをもって、請求人とゴルフ場経営法人との間で本件ゴルフ会員権の譲渡があったと認めることはできない。したがって、請求人の主張には理由がなく、本件差額は譲渡所得の金額の計算上生じた損失とは認められないことから、本件差額を他の各種所得の金額と損益通算はすることはできないとした原処分は適法である。(平17.8.29東裁(所)平17-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170019
- 裁決年月日
- 平成17年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、価額が下落した本件ゴルフ会員権を市場で売却すれば、多額の損失が生じ確定申告により相当の税金が還付されるところ、預託金返還請求訴訟の和解により支払われることとなった金員(以下「本件和解金」という。)の額が本件ゴルフ会員権の取得に要した金額を下回る場合には、結果として国は税金の還付金額を減少させることができるのであるから、本件和解金の額を譲渡代金と認め、譲渡所得の計算上生じた損失の金額を、他の各種所得の金額と損益通算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、預託金返還請求訴訟の裁判上の和解において、ゴルフ倶楽部の会員契約を合意解除し、ゴルフ場経営法人から本件和解金の支払を受けることとなったのであって、それは本件ゴルフ会員権を不可分一体のものとしてその経済的価値に基づいて取引の対象としたのではなく、ゴルフ場経営法人と請求人との間の会員契約関係を解消するに当たって、金銭に関する債権債務関係を清算した(金銭債権を回収した)ものと認めるのが相当である。そうすると、本件和解金を受領する行為は、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当しないと解するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がなく、請求人の主張する損失は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失とは認められないことから、その金額を他の各種所得の金額と損益通算することはできないとした原処分は適法である。(平17.7.25東裁(所)平17-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170011
- 裁決年月日
- 平成17年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権の預託金返還訴訟の勝訴判決を得た上で、その債権についてゴルフ場経営会社から民事再生法上の再生計画に基づいて一部債務免除された後の本件金員を受領した行為は、資産の譲渡に当たり、請求人は再生計画に同意しておらず預託金証書を返還していないことから預託金の返還には該当しないので、ゴルフ会員権の取得費と本件金員との差額を譲渡所得の金額の計算上生じた損失として、他の各種所得の金額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、預託金の返還を求めて提訴し、その判決は、請求人の預託金返還請求を認容したこと、②ゴルフ場経営会社が、再生計画において、請求人を会員債権者と認識し退会するか否かの意思確認を行ったところ、請求人は退会書を提出したこと、③ゴルフ場経営会社は、請求人の預託金返還請求権を再生計画に基づいて一部債務免除した後の本件金員を請求人に支払い、請求人はこれを受領していることからすれば、請求人は、預託金返還請求権に基づいて本件金員を受領したものと認められ、その行為は金銭債権の回収(清算)にすぎず資産の譲渡には当たらない。また、再生計画の効力は請求人が同計画に同意したか否かにかかわらず請求人にも及び、預託金証書は債権証書にすぎず商法上の有価証券ではないことから、請求人の各主張は、本件金員の受領行為が預託金の返還であることを否認する理由とはならない。したがって、請求人の主張する損失の金額を他の各種所得の金額から控除することはできないとした原処分は適法である。(平17.7.8東裁(所)平17-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160300
- 裁決年月日
- 平成17年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産宣告を受けた株式会社(破産会社)の株式(本件株式)も譲渡所得の基因となる資産である旨主張する。しかしながら、破産会社は原則として営業活動は廃止され、会社の消滅を目的として現有財産をもって債務を清算する手続きが進められるのであるから、株主が会社の経営に参与することを目的とする共益権及び営業活動の結果としての利益の配当や通常の清算手続において債権者への弁済後に残った株主に帰属すべき財産(残余財産)についての分配などの経済的利益を受けることを目的とする自益権を行使する余地は原則としてなくなることからすると、その後当該会社が再建する蓋然性が認められるなどの特段の事情のない限り(本件株式の発行会社に、当該事情があったと認めることはできない。)、破産会社の株式は、株主権を基礎として一般に認められる株式としての経済的価値を喪失する。そして、株式としての経済的価値を喪失した株式については、社会通念上、これが通常の株式取引の対象となるとは観念されず、もはや発行会社の業績や将来性、社会経済情勢など多様な要因に基づいてその経済的価値が変動する中でキャピタル・ゲイン又はキャピタル・ロスを生ずる資産としての性質を認めることはできない。このことは、法律上、破産会社の株主に株主権が存続しているか否かによって左右されるものではない。したがって、破産会社の株式は、譲渡所得の基因となる資産には該当しないと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平17.6.29東裁(所)平16-300)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160096
- 裁決年月日
- 平成17年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ゴルフ場の営業譲渡により、旧ゴルフ会員権は優先プレー権が消滅した預託金返還請求権のみの会員権となり、新ゴルフ会員権は預託金のない優先プレー権のみの会員権となる。請求人はゴルフ場が営業譲渡される以前に旧ゴルフ会員権をA法人に譲渡しており、これは、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡となるから、生じた譲渡損失は他の所得と損益通算できる旨主張する。しかしながら、旧ゴルフ会員権について、ゴルフ場が営業譲渡されるまでの間に請求人からA法人への譲渡はなかったと解するのが相当であり、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡はなく、損益通算も認められない。(平17.6.14大裁(所)平16-96)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160085
- 裁決年月日
- 平成17年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302031
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/1株式
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件株式の譲渡は認識せざるを得ないが、金額等が分かるものがないので、本件株式の譲渡価額や決済等を明らかにしてほしい旨主張する。しかしながら、本件株式については、①本件合意書及び本件確認書に基づき、同族法人M、K及びFの経営の分離に伴って株式等の譲渡や役員変更が行われていること、②本件株式をSへ譲渡することについては取締役会で議決されていること、③一方、Sにおいても、平成14年4月8日に本件株式を取得したとしていることの事実が認められる。④また、本件株式の譲渡代金は、当事者の合意により最終的にはKに対する債権(貸付金)になっていると推認できるが、そのことを請求人らは、平成14年4月以降、Kの役員としてその経営に当たっていて十分に認識できる立場にあったと認められる。そうすると、請求人らは、本件株式を平成14年4月8日にSへ譲渡し、その代金債権は、当事者で合意するところにより、金銭の授受ではなく、関係者間での債権債務の精算を経て、最終的にはKに対する債権(貸付金)となっていると判断できるから、請求人らの主張には理由がない。(平17.5.17大裁(所)平16-85)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160085
- 裁決年月日
- 平成17年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件各不動産の譲渡代金を受領していない旨主張するが、本件各不動産については、①本件合意書及び本件確認書に基づき、平成14年4月8日に売買契約が締結され、同日に登記手続に必要な書類の交付が行われていること、②譲渡代金は、譲受者からの未収金(債権)となった後、最終的にはKに対する債権(貸付金)になっていると推認できること、③また、譲受者への登記は、中間登記省略され、最終譲受者のSへ所有権が移転されていることなどの事実が認められるから、この点の主張は採用できない。(平17.5.17大裁(所)平16-85)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160076
- 裁決年月日
- 平成17年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有権の移転登記、権利証の引渡し、代金決済及び固定資産税の清算状況から、本件譲渡は、分譲住宅の購入者への直接・分割譲渡であり、収入すべき時期は平成13年分と平成14年分である旨主張する。しかしながら、土地開発業者の土地の取得目的及び利用状況、請求人の対応並びに取引の状況から総合的に判断すると、分譲住宅の購入者へは土地開発業者が直接売買契約を締結し譲渡したものであり、本件土地は一つの売買契約により請求人から土地開発業者への一括譲渡で、土地開発業者は、遅くとも開発行為に係る工事等を了した平成13年6月末には実質的に本件土地を支配管理していると認められる。そうすると、権利証の受渡しが登記日に行われたとしても、収入すべき時期は本件土地の引渡しがあったと認められる平成13年分とするのが相当であるので、請求人の主張には理由がない。(平17.4.14大裁(所)平16-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160020
- 裁決年月日
- 平成16年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件和解契約の特約によれば、債権者が平成19年1月末日までに本件土地を第三者に売却するまで本件代物弁済による代物弁済額は確定しないから、本件代物弁済による譲渡所得の収入金額の収入すべき時期は、平成14年中には到来していない旨主張する。しかしながら、本件和解契約においては、本件代物弁済は本件損害賠償債務のうち55,361,501円の支払に代えて行われる旨が定められており、そして、平成14年9月3日には代物弁済を原因とする所有権移転登記が行われ、同年11月中には引渡しも完了していたと認められる。また、本件和解契約においては、債権者が第三者に売却する価額をもって代物弁済額とする旨の定めは認められず、本件和解契約の特約は、債権者が本件土地を売却し損失が生じた場合に、請求人らがこれを補填する趣旨のものであるというべきであり、本件代物弁済による代物弁済額が55,361,501円であることに影響を及ぼすものではないと認められる。したがって、本件代物弁済による譲渡所得の収入金額の収入すべき時期は、平成14年中に到来していると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平16.11.5関裁(所)平16-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160026
- 裁決年月日
- 平成16年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件会員権に係る預託金預り証書の交付と引換えに、本件預託金の返還を受ける行為は、ゴルフ会員権の譲渡に当たるから、本件会員権の取得に要した費用と本件預託金との差額(損失額)については、損益通算を認めるべきであると主張する。しかしながら、請求人は、本件ゴルフ倶楽部及びそれを主宰する本件法人に退会届を提出し、会則に基づき本件預託金の返還を求めたのに対し、本件法人が退会届を承認したので、請求人が預託金預り証書を交付したのと引換えに、本件預託金の交付を受けている。そうすると、請求人は、本件預託金の返還請求権をその預託先である本件法人に対して行使し、預託金預り証書と交換に本件預託金の返還を受けたものということができ、本件会員権を預託金額で本件法人へ譲渡したとみることはできないから、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当しない。したがって、本件会員権の取得に要した費用と本件預託金との差額(損失額)は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失には当たらず、損益通算が認められている不動産・事業・山林所得の損失にも当たらないので、損益通算をすることはできない。(平16.10.25名裁(所)平16-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160026
- 裁決年月日
- 平成16年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に預託金額より低額で取得した預託金制ゴルフ会員権について、預託金の返還を受けた時には、その差額は所得として課税されるのに対し、本件取引のように預託金額よりも高額で取得し、預託金の返還を受けた場合に、差額(本件損失額)を所得金額から控除できないのは、同じ資産でありながら利益が生じた場合と損失が生じた場合とを別異に扱うこととなり、課税処分における法の下の平等に反することとなり、違憲である旨主張する。しかしながら、原処分庁の行った処分の基となった法令自体の適否及び法令が違憲か否かの判断をすることは、当審判所の権限に属さないことであるので、審理の限りではない。(平16.10.25名裁(所)平16-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡土地等の売却条件は仲介人が作成した念書記載のとおりであるところ、念書の内容が履行されていないから収入金額のすべてを受領しておらず、その見込みもないので、原処分庁が平成6年に譲渡があったとして本件更正処分を行ったのは違法である旨主張する。しかしながら、譲渡所得の収入すべき時期は、資産の引渡しがあったときと解すべきところ、①念書は請求人と仲介人とが交わしたもので、本件譲渡の条件を記したものではなく、②売買契約書が作成されていること、③土地の権利証の引渡しを行い、所有権移転登記等が完了していること、④売買代金の授受が完了し、譲渡土地等及び代替土地の引渡しを完了した旨の覚書に請求人が署名捺印していることからすれば、平成6年中に請求人が譲渡土地等の引渡しを行ったことは明らかである。また、本件譲渡を無効とする事実、売買契約が解約された事実及び収入すべき金額が回収不能となった事実も認められないことからすれば、請求人の主張には理由がない。(平16.8.2関裁(所)平16-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150048
- 裁決年月日
- 平成16年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ場経営会社の営業譲渡に伴う移籍(以下「本件移籍」という。)によって生じたゴルフ会員権(以下「本件会員権」という。)の預託金の減少額が、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額に当たり、他の各種所得の金額から控除されるべきである旨主張する。しかしながら、上記ゴルフ場の営業譲渡(以下「本件営業譲渡」という。)に係る営業譲渡契約書及び本件移籍に係る会員への連絡文書等から検討した結果、本件会員権の優先的施設利用権(以下「プレー権」という。)は、本件営業譲渡の前後を通じて新旧ゴルフ場経営会社によって保護され、請求人の会員としての地位は承継されたものと認められる。また、本件移籍が預託金を半額とし、据置期間を延長する旨の会員権変更申込みによって行われていることからも明らかなとおり、預託金返還請求権については本件会員権の預託金額を前提に返還されるべき金額の変更を行ったにとどまり、依然として請求人自身が預託金返還請求権を有することに何ら変更もない上、本件移籍により経営主体の変更にもかかわらず一貫して請求人のプレー権が存続していることからすれば、請求人が本件会員権を新ゴルフ場経営会社に譲渡したものと認めることはできない。そうすると、本件移籍に伴い、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡があったものと認めることはできず、本件会員権の契約の変更は、旧ゴルフ場経営会社との契約の解除、新ゴルフ場経営会社との契約の締結及び切り捨てられた預託金債権の金額を認識することなく、取得価額も減額しないと解するのが相当である。したがって、本件会員権の預託金の減少額が、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額に当たり、他の各種所得の金額から控除されるべきである旨の請求人の主張を認めることはできない。(平16.2.19名裁(所)平15-48)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件農地は代物弁済契約書に基づく債務を弁済しなかったことによって、代物弁済の完結権を行使されたものであるから、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、当該農地の引渡しがあった時であり、農地法第5条の許可があった日とする原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件農地は、請求人の主張する代物弁済により譲渡されたものとは認められず、売買契約により譲渡されたものと認めるのが相当である。そして、本件農地の譲渡については、所得税基本通達36−12の改正日(平成3年12月18日)以前に既に引渡し又は譲渡代金の決済が完了していることから、改正前通達が適用されることとなり、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、当該農地の転用許可があった日と引渡しがあった日とのいずれか遅い日となることから、原処分庁が農地法第5条の許可があった日とする更正処分は適法である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.12.8熊裁(所)平15-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成15年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続に係る代償債務の履行の過程で、裁判所の強制競売により、相続財産ばかりか請求人固有の財産までも失うこととなり、その財産状態が相続以前のそれより悪化していることを根拠に、請求人に帰属する利益は存在せず、課税の根拠となる利益も存在しない旨主張する。しかしながら、譲渡所得は、資産の値上がりによる増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に清算して課税するというものであるところ、資産の移転の事実と当該資産の増加益がある以上、請求人に帰属する譲渡所得を課税すべき利益(資産の増加益)がなくなるわけではないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.12.4広裁(所・諸)平15-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150012
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人とA法人との間の売買の契約は、無権代理による無効な契約であり、本件土地の所有権の移転の効果は発生しないのであるから、B法人に対する本件土地の所有権の移転及び譲渡自体が存在しない旨主張する。しかしながら、請求人の妻及び関係者等の供述等からすれば、請求人とA法人との売買契約及びA法人とB法人との売買契約は架空の契約であり、本件取引の実態は請求人からB法人に対し譲渡されたものと判断するのが相当と認められ、また、所有権移転登記等の手続書類や本件譲渡について、所得税確定申告を行っていることからすれば、請求人は、本件土地の取引を認識し、当該土地の譲渡から申告に係る計算並びに確定申告までを含めた全般の事務について妻に任せていたと判断するのが相当と認められる。この点、請求人は、「錯誤」を原因とした抹消登記により本件土地の所有名義を回復しているから本件更正処分は違法である旨主張するが、請求人が本件土地の所有名義を抹消登記により回復したとしても、本件更正処分は、売買契約が有効に成立し、履行がなされ、本件土地がB法人に移転したことを前提に行われたものであり、その後に本件土地の所有権が請求人に回復したからといって、譲渡があった事実がなくなるものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.9東裁(所)平15-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150013
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自分が行った不動産の売買契約は、要素に錯誤のある無効の取引であり、所有権の移転の効果は発生していないのであるから、同族会社に譲渡したと認定した原処分は違法であると主張するが、請求人及び関係者の供述、申述、また、事実、本件物件が同族会社に譲渡され所有権が移転していることや請求人が本件物件を譲渡したとして所得税の確定申告書を提出していることなどから判断すると、本件物件は請求人から同族会社に譲渡したものと認められ、これにより行われたした原処分は適法である。(平15.7.9東裁(所)平15-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成13年に生じた譲渡所得に係る損失の金額は、平成12年中に売却予定の不動産に対し買い手がつかなかったため、平成13年になって売却したものであるから、平成12年分の譲渡損失額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件売買契約の効力発生日及び本件譲渡物件の引渡日はともに、平成13年であると認められることから、請求人の主張は採用できない。(平15.7.9東裁(所)平15-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140073
- 裁決年月日
- 平成15年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、譲渡物件である本件土地のうち造成工事後第三者に分譲された区画の所有権移転登記手続に必要な書類の交付及び売買代金内金の受領は、いずれも平成13年になって初めて行われていることから、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は平成13年以降となる旨主張する。しかしながら、本件土地の買主である不動産業者が平成12年から本件土地の開発許可申請、造成工事の発注を行い、分譲区画の広告・販売及び当該各費用負担までしていること、並びに、請求人らが受領する売買代金の額は造成工事費の多寡及び分譲区画の売却代金の多寡いかんにかかわらず確定していることから、不動産業者は、自己の計算と危険において造成工事を開始したものと認められるので、造成業者が造成工事に着手した平成12年10月6日の時点で、実質的に本件土地を支配管理していると認められ、本件土地の引渡しを受けたものというべきである。また、平成12年10月6日の時点で、不動産業者が実質的に本件土地を支配管理していると認められる上、請求人らが受領する売買代金の額は、造成工事費の多寡及び分譲区画の売却代金の多寡いかんにかかわらず確定していることからすると、たとえ分譲区画に係る所有権移転登記手続に必要な書類の交付及び売買代金内金の受領が平成13年になって初めて行われたとしても、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、平成12年とするのが相当である。(平15.06.12.名裁(所)平14-73)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平140011
- 裁決年月日
- 平成15年6月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の引渡しがあった日は、所有権移転登記以前において、本件土地の引渡しの事実が明確ではないことから、本件土地の所有権移転登記の日である平成12年9月7日と解するのが相当であり、また、本件土地の譲渡代金の決済状況が明らかでないことから、本件譲渡所得の収入すべき時期は、本件土地の引渡しがあった所有権移転登記の日となり、課税年分は平成12年分であると主張する。しかしながら、所有権移転登記に必要な書類等の交付の状況、本件土地の支配の状況及び譲渡代金の収受等の状況から判断すると、本件譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、本件土地の譲渡代金の決済が行われたと推認される昭和55年であると認めるのが相当であるから、本件譲渡所得の課税年分を平成12年分とする原処分庁の主張は認められない。(平15.06.11.金裁(所)平14-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140261ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成15年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に関し、売買契約を締結後、相当の期間を経過した後に本件協定書に基づき未売却物件の返還及び売買代金の改定を行っていたところ、原処分庁がした本件決定処分等に対し、本件協定書により更改された売買金額によらず、当初の契約金額に基づく所得金額の認定には重大な過誤があるから、本件決定処分等は違法である旨主張する。しかしながら、本件契約は、その成立過程においても瑕疵が認められず、本件契約の締結後、農地法第5条の転用許可、開発行為等、その後の販売行為を行い、その結果、平成9年に所有権移転登記が完了した一連の経緯からみても、本件契約は有効に成立しており、取引はその主要部分について完了していることが認められる。一方、本件協定書は、最終的に引渡しがされた日以後相当の期間を経過した後に作成されたものと認められることから、本件契約を改定したものと認めることはできない。また、収入金額については、売買代金の一部を受け取っていない場合においても、本件契約が有効に成立し、権利が確定していることから、引渡しの日をもって本件契約書の売買代金の金額が確定していると認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.06.10.東裁(所)平14-261)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140233
- 裁決年月日
- 平成15年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 預託金会員制のゴルフ会員権は、本来、ゴルフ場施設の優先利用権と預託金返還請求権とが内在しているものであるところ、経営会社の倒産などにより閉鎖されたゴルフ場の場合には、施設利用権は消滅し、当該ゴルフ会員権の実質は、ゴルフ場経営会社に対する預託金返還請求権のみであると解されるから、その場合の当該ゴルフ会員権は、金銭債権にすぎず、譲渡所得の基因となる資産には該当しないと解するのが相当である。(平15.04.24.東裁(所)平14-233)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140237
- 裁決年月日
- 平成15年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(株)Aから金銭を借り入れるために本件土地の名義変更を行おうとしたところ、同社の代表者であるKはこれを奪取するために金銭消費貸借契約の約定を無視して売買契約書を作成し、所有権移転登記を行ってしまったものであるから、請求人は本件土地を譲渡しておらず、したがって譲渡所得は発生しない旨主張する。しかしながら、①請求人が譲渡したと自認する別件土地に係る売買契約書及び領収書に係る請求人の住所及び署名、印影と本件土地の売買に関する書類に係る請求人の住所及び署名、印影が同一であることから、本件土地の売買に関する書類は請求人自らが作成したものであると認められること、②本件土地に設定されていた大蔵省の抵当権を抹消するための請求人の一連の行為は、本件土地を売買することを目的に行われたものであると認められること、③請求人の代理人が本件土地の売買代金相当金を受領して請求人の納付すべき相続税の納付に充当していること、④請求人は、本件土地がKに奪取されたとする証拠を提出せず、さらに(株)Aに対する本件土地の返還請求等の法的手段を講じていないこと、から本件土地がKに奪取されたとする請求人の主張は採用できず、本件土地は(株)Aに譲渡したものであると認めるのが相当である。(平15.04.24.東裁(所)平14-237)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140205
- 裁決年月日
- 平成15年3月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、相続に伴う未分割財産が、その後に譲渡された場合、共同相続人が有する各共有部分を譲渡することにほかならないとし、遺産分割協議の成立していない本件土地において、請求人の持分である6分の1が買主に引き渡された時点をもって、譲渡所得の発生があった旨主張する。しかしながら、本件土地は、そもそも相続時にはすでに譲渡代金の80%が支払われており、しかも所有権移転登記も完了していたのであり、本件土地の引渡しは、請求人の兄が行い、譲渡代金についても請求人の兄がその全てを受領していることからして、請求人は本件土地については相続に係る共有持分を放棄していたものと認められるのであり、請求人には本件土地の譲渡に係る所得は生じないこととなるから、原処分庁が請求人に対し行った本件決定処分は違法であり、その全部を取り消すべきである。(平15.03.20.東裁(所)平14-205)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140076
- 裁決年月日
- 平成15年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302012
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/2交換による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・190ページ
要旨
○ 請求人は、本件交換は金銭の授受がないから納税義務は生じない旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりによりその資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会にこれを清算して課税する趣旨のものであり、資産の譲渡とは、有償無償を問わず資産を移転させる一切の行為をいうものであり、売買のほか交換などによる資産の移転が含まれると解されるから、資産の交換は、譲渡所得の課税の対象となる。資産の交換とは、自己の有する資産を相手に譲渡する対価として金銭の代わりに相手の有する資産を譲り受けるものであるから、交換により取得した資産の額すなわち交換に係る対価の額と交換により譲渡した資産の取得の時の価額との差額が、当該譲渡資産を所有していた間に生じた値上がり益となるから、当該譲渡資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会にその値上がり益について譲渡所得課税が行われるべきであって、交換に係る対価が金銭であるかそれ以外の物であるかによってその課税が異なるものではないから、請求人の主張は採用できない。(平15.02.27.関裁(所)平14-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140053
- 裁決年月日
- 平成14年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件預託金の返還は、実質的にゴルフ会員権の譲渡と同じであるから、本件取引に係る損失額については損益通算を認めるべきであると主張する。しかしながら、本件ゴルフ場の会則では、明確に本件ゴルフ会員権の譲渡手続と退会手続とを区別して規定しているところ、請求人は、退会届を提出し、本件預託金を受領しているのであるから、本件預託金の返還を受けたことが明らかである。そうすると、請求人は、本件預託金の返還請求権をその預託先である本件ゴルフ場に対して行使したにすぎず、本件会員権を譲渡したとはいえないから、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当しない。よって、本件取引により生じた損失は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失には当たらないから、他の所得の金額と損益通算することはできない。(平14.09.26.東裁(所)平14-53)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130026
- 裁決年月日
- 平成14年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と同族関係にある会社(以下「同族会社」という。)に対して行った農地の持分一部移転は、当該農地の権利のうち同族会社が取得した耕作権に相当する権利の部分を分割(資産の分割)したにすぎないので、その資産の分割は、共有地の分割と同様、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない旨主張する。しかしながら、同族会社が当該農地の耕作権に相当する権利を取得していたとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.12金裁(所)平13-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130067
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302014
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/4財産分与による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、夫婦間の財産分与契約(以下「本件契約」という。)を原因とする不動産(以下「本件不動産」という。)の所在権移転登記により、財産分与があったとして、措置法31条の土地等の譲渡に該当する旨主張する。しかしながら、本件契約を行なった当時は、夫が妻に対し、確定的な財産分与として本件不動産所在権を移転する意思を有していたとはいえず、将来的には、妻の意向に沿うような形で財産分与ができるようにしておくため、その登記名義のみをAに移転することとしたに過ぎず、また、妻も本件契約に基づいて、本件不動産の所有権を財産分与として取得したという認識は有していなかったと認められるから、本件契約によって、夫が妻に対し財産分与として本件不動産の譲渡する旨合意をしたとは認められない。したがって、本件不動産については、夫から妻に対する譲渡はなかったと認められるから、租税特別措置法31条1項の譲渡所得の発生は認められない。(平14. 3.27大裁(所)平13-67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130056
- 裁決年月日
- 平成14年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302029
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地ではなく本件山土砂を譲渡したものであり、本件土地を売却した事実はないから譲渡所得は発生しない旨主張するが、(1)請求人と不動産業者との間で、本件土地を16000000円で譲渡する旨の本件土地売買契約書が作成されていること、(2)請求人と不動産業者は、本件土地の所有権について本件裁判で争っていたが、本件判決において、請求人の主張は認められず、本件土地の譲渡があったと認定されていること、(3)本件土地の登記簿謄本によれば、所有権は、平成3年8月12日の売買を原因として、平成8年11月19日の受付で請求人から不動産業者に移転されていることなどから、本件土地は不動産業者に譲渡されたものと認めるのが相当である。(平14. 2.25関裁(所)平13-56)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平130011ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302022
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/2交換
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・130ページ
要旨
○ 本件通達(所得税基本通達33−6の6)にいう土地の区画形質の変更とは、土地の区画を整理し、又は土地の形状及び土質を変更し、利用しやすい土地にすることをいうと解され、必ずしも土地の形質の変更を伴わなければならないというものではない。本件一団の土地の区域内の本件当事者の各土地は、本件交換により、不整形地の解消をも含めそれぞれ公道に接する一画地に変更整理されていること及び本件当事者の所在する各画地は、宅地造成あるいは盛土工事が行われていることから、本件交換は、本件通達にいう土地の区画形質の変更に際して行われた交換分合と認めるのが相当である。また、各画地の使用状況及び環境等を勘案すれば、本件交換は、四囲の状況からみて必要最小限の範囲内で行われていると認めるのが相当である。そうすると、本件交換は、本件通達に定める交換分合に該当し、譲渡がなかったものとされる。(平13.12.20仙裁(所)平13-11)裁決事例集NO62・130ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130105
- 裁決年月日
- 平成13年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権を譲渡したのだから、この譲渡による損失の額は他の各種所得と損益通算等をすることができる旨主張する。しかしながら、請求人の主張する資産の譲渡は、預託金会員制のゴルフ会員権に係る金銭債権たる預託金の返還を受けた行為と認められるから、この行為は所得税法第33条第1項に規定する「資産の譲渡」に該当せず、請求人は、その損失の額について他の各種所得と損益通算等をすることはできない。(平13.12.19東裁(所)平13-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130063
- 裁決年月日
- 平成13年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A土地については平成9年12月18日に、B土地及びC土地(以下、A土地、B土地及びC土地を併せて「本件各土地」という。)については平成10年2月25日に、いずれも実測面積により売買する旨の契約をしたが、いずれの土地も契約時点においてその境界及び実測面積が確定していなかったため、引渡し日は、それらが確定したことを確認した本件確認書を取り交わした平成10年5月8日である旨主張するが、請求人及び請求人の夫は、平成9年7月31日に本件各土地の実測面積を基に本件を売買する旨の仮契約をし、その売買代金の金額を受領しているところ、その仮契約は平成9年12月18日に精算され、請求人が本件各土地の売買代金の全額を受領していることからすると、同日、請求人と買主との間で新たに仮契約の内容を追認した本契約が締結されたものと認められる。したがって、本件各土地の売買に係る所得は、平成9年中に生じたものとして申告するべきである。(平13.10.12東裁(所)平13-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130062
- 裁決年月日
- 平成13年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302014
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/4財産分与による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件所有権移転は贈与を原因として行ったものであるから、譲渡所得の対象とはならない。また、贈与に該当しないとしても、本件土地は夫婦共有財産であり、離婚に伴う財産分与は、夫婦共有財産の共有関係を解消するために行われる財産の清算であり、譲渡所得が生ずることはない旨主張する。しかしながら、離婚協議の経緯からすると、請求人と相手方との間には、本件土地を贈与する旨合意した事実はないと認められる。また、本件土地は、平成3年10月22日贈与を原因として、請求人に所有権移転登記がなされており、請求人の特有財産であると認められる。そして、本件所有権移転は、離婚に伴う財産分与の履行であると認めるのが相当であり、請求人は、本件所有権移転により分与義務の消滅という経済的利益を享受することになるから、財産分与による資産の譲渡についても譲渡所得が生ずるというべきである。(平13.10. 9.東裁(所)平13-62)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130004ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年7月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の譲渡に係る本件契約は履行の途上にあり、本件契約が有効に成立し、収入すべき金額が最終的に確定するのは本件ゴルフ会員権の入会保証金の返還をもってその履行が完了する平成14年7月末日である旨主張するが、本件契約は、平成8年1月30日に有効に成立し、譲受人に対する本件株式の引渡しは本件契約のとおり同日完了しているのであるから、本件株式に係る譲渡所得の計算上、総収入金額に算入すべき時期は平成8年となる。(平13. 7.13大裁(所)平13-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120191ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302029
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/7その他
- 業種
- 司法書士、会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地をA法人に寄附したことにより生じた譲渡所得の課税は、その後、本件土地の所有権移転登記を抹消すべき旨の確定判決があったから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件土地を基本財産とする被告は本件判決があった直後に解散し、被告にとって登記が抹消されたとしても特段の不都合は生じないものと認められること、本件判決は、原告と被告が親類関係にあるなどの状況下においてなされ、また、本件寄附が無効となるべき事実は認められないから、本件判決があったからといって原処分が違法となるものではない。(平13.6.22東裁(所)平12−191)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120193ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302029
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A公団に買収される際に、請求人の父Bから節税と言われて名義のみを貸したものであり、土地をもらった覚えはなく、本件所有権移転登記の申請書類に署名押印はしていないので、譲渡所得の申告が必要であったことは知らない旨主張する。しかしながら、Bは本件土地を請求人に贈与し、同土地はBから請求人に所有権移転登記がされているから、請求人は、同土地の所有権を取得したと認めるのが相当である。そして、同土地は、上記所有権移転登記から、登記原因を売買としてC法人へ所有権移転登記がされた約11年後まで請求人名義であったことが認められ、この間、請求人は、所有権抹消等の法的手段に出ていないのであるから、本件土地の所有権者は登記簿上の所有権者であったと推定するのが相当である。また、請求人は、本件土地の所有権をC法人へ移転する際に、登記申請に関する一切の行為を委任し、当該委任状には請求人の印鑑登録済の印鑑が押印されていること、そして、本件土地が、登記原因を寄附行為として、C法人へ所有権移転登記がされたことについて、請求人は、本件確認書で追認しているから、寄附行為は有効である。(平13.6.22東裁(所)平12−193)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 業種
- 整形外科医院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡資産の譲渡所得の帰属年分は、相手方との合意により定めた引渡しの日である平成9年1月1日の属する平成9年分であるとして修正申告し、原処分庁に認められた旨主張する。しかしながら、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、譲渡資産の所有権その他の権利が相手方に移転した日によるものとされており、土地、建物等のように登記が行われるものに係る所有権等の移転の日は、特段の事情がない限り、遅くとも登記の日と解されること及び本件においては、本件不動産売買契約書において「平成8年12月(空欄)日までに買主等にこの物件を引渡し、かつ所有権の移転登記を完了しなければならない」旨記載されており、本件物件の所有権移転登記が平成8年12月27日にされていることから、本件譲渡所得は当該登記の日の属する平成8年分に帰属すると認めるのが相当である。なお、修正申告をしたからといって請求人の主張が認められるというものではなく、また、買主は請求人の同族会社であること及び請求人と買主の間で作成された確認書は登記日以降において作成されたものであることを考慮すると当該確認書には信ぴょう性が認められないから、請求人の主張は採用できない。(平13.6.20高裁(所)平12−54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120110
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、資産の譲渡の当事者間で行われる当該資産に係る支配の移転の事実(例えば、土地の譲渡の場合における所有権移転登記に必要な書類等の交付)に基づいて判定した当該資産の引渡しがあった日によるものと解されているところ、売買契約書において、譲受人は所有権移転登記完了と同時に残金を請求人に支払う旨定めており、請求人は、甲土地の譲渡代金の決済について、ほぼ終わりに近づいたことから、甲土地に係る登記済権利証を用意して、譲受人に所有権移転の登記の手続を依頼したところ、甲土地の譲渡の係る所有権移転の登記が平成3年11月8日で受付が行われた旨答述していることからすれば、甲土地は平成3年中に引渡しがあったものと認められ、甲土地に係る譲渡所得の収入金額の計上時期は平成3年分となる。(平13.6.13関裁(所)平12−110)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120083ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302022
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/2交換
- 業種
- 呉服小売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件交換は、開発業者との間で売買の形式を採っているが、実質は、複数の地主間における必要最小限の範囲内の交換分合であり、基通33−6の6の定めに該当するから、本件交換は譲渡がなかったものとして取り扱われるべきである旨主張する。しかしながら、本件交換は、開発業者が宅地開発のために請求人に買収の申入れをしたが、請求人が応じなかったことから、次に、ほかの土地との交換を申し入れ、請求人がこれを承諾したことにより、請求人と開発業者とが土地の所有場所を変更しただけのものであって、一団の土地の利用の増進を図るために相互にその区域内に有する土地の交換分合を行ったものとは認められない。(平13.6.7名裁(所)平12−83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120171
- 裁決年月日
- 平成13年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・175ページ
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権の売買及び再売買は、必要書類及び売買代金の授受が問題なく行われた通常の取引であり、本件会員権の譲渡により譲渡損失が生じている旨主張する。しかしながら、(1)本件ゴルフ場は、請求人等から売買した連絡及び名義書換の申請を受けていないこと、(2)請求人は、会員権売買に係る本件細則に定める手続をしていないこと、(3)請求人は、本件会員権を譲渡した後となる時期に、メンバー資格でプレーしていること、(4)売買及び再売買の価格が同額であること、(5)請求人の主張する売買は、値下がりによる含み損を顕在化させ、損失金額の損益通算ができることが認められる。以上によれば、本件会員権の売買から再売買に至る一連の行為は、所得税の軽減を目的として売買取引の外形を仮装したものにすぎず、売買の実態がないのであるから、本件会員権の譲渡による損失が発生したものと認めることはできない。(平13.5.30東裁(所)平12−171)裁決事例集NO61・175ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120075
- 裁決年月日
- 平成13年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前所有者から代物弁済を原因として本件土地の所有権移転登記を受けたが、移転登記と同時に、買戻特約の合意をし、譲渡担保又はこれに類する担保のために登記を受けたのであり、本件譲渡は、買戻期間が経過したので担保権実行のために担保物である本件土地を売却して清算するために行ったものであるから、本件譲渡による所得が請求人に帰属するとした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、(1)本件買戻合意書には、前所有者が本件土地を従来どおり使用収益し、請求人に通常支払うと認められる債務に係る利子又はこれに相当する使用料に関する定めが明らかにされておらず、このほかに当事者間で本件土地について賃貸借契約を締結した事実が認められないこと、(2)前所有者は本件土地の譲渡について確定申告していることや請求人と前所有者の答述が一到していないことからすれば、当時、当事者間で明確に譲渡担保といえるような事実があったとまでは認められないことから、前所有者からの所有権移転登記のときに実質的にも所有権が請求人に移転したものであると認められ、本件譲渡による所得が請求人に帰属するとした原処分は相当である。(平13.5.18名裁(所)平12−75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売買契約はだまされて締結したものであり、詐欺により取り消したのであるから、課税原因である譲渡所得は発生しない旨主張するが、請求人は、本件売買契約の以前にも不動産を譲渡しており、そのうち支払のなかった譲渡代金については支払請求訴訟も提起するなど、広く不動産売買の知識は豊富と推認されるところ、売買代金の領収書を発行するとともに、所有権移転登記も障害なく進めながら、一切売買金代を受領していないとの主張は、にわかには信じ難い。また、本件売買契約が詐欺により締結されたことを推認させる証拠資料も認められないことから、本件売買契約は、詐欺により締結されたとは認められないというべきである。したがって、請求人は、本件土地を買主に対し売買により引渡したと認められ、かつ、本件売買契約には取消し原因は認められないのであるから、原処分は相当である。(平13.1.17大裁(所)平12−43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110098
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地は当初契約に基づき一括して譲渡されたものであり、その譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は本件土地全部の引渡しが完了した平成9年であって、本件土地の一部(本件土地から分筆された土地)の引渡しがなされた平成7年と平成9年に分かれるものではない旨主張する。しかしながら、本件土地については、現況のままでは農地転用の許可が受けられないため、やむを得ず当初の契約を変更し、本件土地を2筆の土地に分筆して別々に売買する旨の新たな合意があり、この合意に基づいて本件土地の一部については平成7年中にその引渡しと代金の受領がなされていると認められるから、原処分庁の主張には理由がない。(平12. 4.28名裁(所)平11-98)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110104
- 裁決年月日
- 平成12年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・99ページ
要旨
○ 請求人らは、本件エスクロー資金は、売主の補償責任を担保するため第三者に預託されたものであり、エスクロー期間が終了する平成10年3月14日まで受け取ることができる金額が確定しないから、平成9年分の譲渡所得に係る総収入金額に該当しない旨主張するが、所法第36条第1項による総収入金額の計算上、資産の譲渡に基づく収入金額は、当該資産の所有権その他の権利が相手方に移転した日の属する年分の総収入金額に算入すべきものと解するのが相当とするところ、請求人らが認めるように、本件株券は、買収契約書により平成9年3月14日に買主に引き渡されているのであるから、本件エスクロー資金を含む譲渡価額の総額は、平成9年分の譲渡所得に係る総収入金額に該当する。(平12. 4.14大裁(所)平11-104)裁決事例集 №59・99ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110088
- 裁決年月日
- 平成12年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302011
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/1譲渡の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、夫婦間で行ったゴルフ会員権の譲渡は、①当事者の合意に基づくものであり、売買契約書を作成し、その代金も決済済みであって、領収書も作成していること、②名義書換えは契約上の要件事実とはされておらず、所有権の移転の要件事実ともなっていないこと及び③担保として差し入れられた物件は、売買行為の対象とはならないという法律は存在しないことから正当な取引であり、当該譲渡に係る損失を他の所得と損益通算したことは適法である旨主張する。しかしながら、請求人らの本件会員権の譲渡については、売買契約書や領収書の作成されている事実は認められるものの、①売買契約書による本件会員権の受渡しの事実は認められないこと及び②代金決済等の売買がなされたことを推認せしめる事実は認められないことから、実際にはなかったと認めるのが相当であり、所法第33条に規定する資産の譲渡があったものとは認められない。(平12. 2.22東裁(所)平11-88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成11年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らが贈与した株式を、処分権限のある受贈者が売却して定期預金としたことによって、贈与者である請求人らに所得税が課せられるのは違法・不当である旨主張する。しかしながら、本件株式の贈与に係る譲渡所得が非課税となるためには、措法第40条第1項後段の規定により、国税庁長官の承認を受けることが要件であるところ、請求人らは、平成10年11月18日付で国税庁長官から不承認の通知を受けたのであるから、所法第59条第1項第1号の規定によって、請求人らに所得税が課税されることとなる。(平11.12.15広裁(所)平11-20)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成11年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地法第5条の規定による許可を受けなければならない農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、所基通36−12(平3.12.18改正)により、引渡しのあった日の属する昭和55年分である旨主張する。しかしながら、本件は、所基通が改正される前に譲渡農地の引渡し及び代金決済が完了していることから、改正前の通達が適用されることになり、契約締結の日の属する年分の確定申告をしていないので、本件農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、農地法第5条の許可のあった日の属する年分とするのが相当である。(平11.12. 8高裁(所)平11-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110035
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所基通33−2に定める手続を行っていないから、税務上譲渡担保であることが否定されることとなり、本件土地の譲渡は、平成3年分の譲渡となる旨主張する。しかしながら、本件土地の譲渡担保を原因とする平成3年6月10日付の所有権の移転は、本件譲渡担保契約の内容及び本件土地の利用状況等から、債権の担保を目的とするものであったことは明らかであり、そして、本件和解によって、本件譲渡担保契約が実行され、本件土地の所有権が完全に移転したことを確認しているものと認められる。そうすると、本件和解に基づき、本件土地を現状有姿でA法人へ引き渡した平成6年6月10日に、本件土地の譲渡があったものとするのが相当であり、本件土地の譲渡に係る譲渡の年分は、平成6年となる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.11.30名裁(所)平11-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110032
- 裁決年月日
- 平成11年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権のような預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、ゴルフ場経営者に対する預託金返還請求権という金銭債権の譲渡であるから、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しないと旨主張するが、一般に、預託金会員制のゴルフ会員権とは、入会保証金を預託して会員になった者とゴルフ場経営者との間のゴルフ場施設の継続的利用契約に基づく会員の契約上の地位を総称したものであり、具体的には、①ゴルフ場施設を会則等の規則に従い継続的かつ優先的に利用する権利、②預託した入会保証金を据置期間経過後退会することにより返還請求することのできる権利、③年会費の納入などの諸種の義務等を内容とする債権債務の総体であって、預託金返還請求権はその一部にすぎないと解されるところ、預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、このような債権債務が不可分一体となった契約上の地位を一つの経済的価値のあるものとして譲渡の客体とするものであるから、所法第33条第1項に定める譲渡所得の基因となる資産に該当すると解するのが相当であり、これを単なる金銭債権の譲渡と同視することはできない。(平11.11.19名裁(所)平11-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110024
- 裁決年月日
- 平成11年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地を譲渡したことは認めるが、譲渡代金を受領していないので譲渡所得は発生しないと主張するが、借入金の返済、仲介手数料等の支払により、請求人が土地の譲渡に係る収益を享受しているのは明らかであるので、請求人の主張は認められない。(平11.11. 4関裁(所)平11-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110007
- 裁決年月日
- 平成11年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302024
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/4財産分与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・47ページ
要旨
○ 請求人らは、本件不動産の所有権は、被相続人とその妻であるHの離婚前においてその全部若しくは2分の1がHに帰属している旨主張する。しかしながら、夫婦が婚姻中に相互の協力、寄与によって得た資産がいずれか一方の名義となっている場合には、その取得資金の拠出等の事実に基づき、他方の特有財産であることが明らかであるとき若しくは夫婦の共有財産であることが明らかであるときなど、当該名義が単なる名義借りであることが明らかである場合を除き、その名義人を当該資産の所有者として取り扱うのが相当である。(平11. 7.23大裁(所)平11-7)裁決事例集 №58・47ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110001
- 裁決年月日
- 平成11年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地は、請求人他2名が本件相続によって取得し、その後、本件売買契約によってその所有権は請求人他2名らの支配を離れて平成8年7月29日に譲受人に引渡されたものと認められ、このことは、所法第33条第1項に規定する資産の譲渡に該当する。そうすると、請求人が取得した本件土地の換価代金の分配金は、譲渡所得の課税対象になる。さらに、請求人は、民法第909条の規定により、遺産分割の効力は相続開始の時にさかのぼることから、被相続人から直接、換価分割した財産即ち金員を取得したことになる旨主張するが、遺産分割は、相続開始当時の承継財産を対象に行われ、この遺産分割について遡及効が認められるのであり、相続財産たる土地を譲渡することによって得た金員は、相続財産ではないから、分割した金員が相続開始の時にさかのぼって相続により取得する財産になるものではない。(平11. 7. 8広裁(所)平11-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100185
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権に係る預託金の返還は、資産の譲渡に該当し、これにより生じた本件会員権の取得価額と返還された預託金の額との差額は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額に当たる旨主張するが、預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡が所法第33条第1項に規定する「資産の譲渡」と取り扱われているのは、金銭債権たる預託金返還請求権と併せてゴルフ場施設の優先利用権とが売買等により一体不可分の他の者に移転されることになるものと解せられるところ、請求人及びゴルフ場経営法人が行った一連の行為は、ゴルフクラブからの退会に伴う預託金の返還請求と預託先からの預託金額の返還であって譲渡所得の基因たるゴルフ会員権の譲渡ではないから、この一連の行為は、同項に規定する資産の譲渡には該当しない。 なお、本件差額は、本件会員権に内在するゴルフ場施設の優先利用券という資産の消滅に基因するものであるところ、個人会員が有する当該優先利用権の性質は、当該会員のみが有するものであって、いわば当該会員のみが享受する一身専属的な権利であるから、当該優先利用権の消滅に伴う本件差額は、所法第45条第1項第1号に規定する「家事上の経費」に当たるものと解される。そうすると、本件差額は、請求人の公的年金等に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきものではない。 したがって、本件差額を譲渡所得及び雑所得の金額の計算上控除しないでした本件更正処分は適法である。(平11.6.21東裁(所)平10-185)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100087
- 裁決年月日
- 平成11年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に当たり、本件会員権の証券等の引渡し及び代金の決済を正常に行っており、本件取引の価格も通常の相場価格であることから、本件取引は正常な経済行為によるものであり、本件譲渡について、仮装、隠ぺいは行っていない旨主張する。 しかしながら、請求人は本件第一売買計算書の発行を受けるために、また、A及びBは請求人から手数料収入を得るために、本件一連の取引を行ったとみるほかなく、本件譲渡については、請求人には確定的に本件会員権をAに移転するという意思表示、また、Aには本件会員権を取得し、その代金を支払うという意思表示があったと認められることはできず、本件一連の取引は、本件会員権の売買という形式を作り出すためのものであった認めるのが相当である。 したがって、本件一連の取引は形式的な取引であって実態の伴わないものであり、真に売買があったと認めることができないので、本件譲渡は所法第33条第1項に規定する資産の譲渡があったことにはならないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.4.15関裁(所)平10-87)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平100007
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請負契約により建築された建物の下取りとして譲渡された本件土地について、①本件土地上に建物を建築してから両者を引き渡すという特約の解除が、平成9年に行われたこと、②本件土地の農地法第5条の規定による転用許可(平成8年12月24日付)があったことを知ったのが平成9年であること、③本件土地の代金決済(請負契約による建物との相殺)を平成9年3月4日(本件土地の所有権移転登記の日)に行っていることから、本件土地の譲渡所得の帰属年分は平成9年分であると主張する。しかしながら、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、譲渡所得の基因となる資産の引渡しがあった日によるものと解されているところ、①特約は、農地法第5条による転用許可を申請した時点で解除されていること、②代金相殺の日は、請求人の経理処理の日に過ぎないことから、請求人の主張には理由がなく、また、①請負契約による建物の引渡しを平成8年11月に受けていること、②11月に行われた請負契約の代金請求において、既に本件土地が相殺済であることを請求人が認識していること、③11月に本件土地の登記済権利証の授受が行われた後、本件土地が第三者に転売されていること等から、本件土地の引渡しは、平成8年中に行われたと認められる。したがって、本件土地の譲渡所得の帰属年分は原処分庁が主張する平成8年分であるが、請求人が平成9年分として申告した譲渡費用を一部容認した結果、原処分の一部を取り消すのが相当である。(平11. 3.31金裁(所)平10- 7)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平100008
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が信頼していた孫娘の夫に本件土地を詐取されたものであり、代金も受領していないのであるから譲渡所得は発生しない旨主張するが、被相続人は、孫娘夫婦に日ごろから不動産の権利証を預けたり、必要に応じて実印を使用させるなど財産管理を任せており、本件土地の譲渡に当たっては被相続人が①譲渡価格に対して意見を言い、②実印を使用させ、③買換えの特例を適用して確定申告をし、④譲渡所得に係る所得税を譲渡代金から納付していると認められることなどから、本件土地の譲渡は被相続人が自らの意思で行ったものであり、被相続人には譲渡所得が発生しているとして行った原処分は適法である。(平11. 3.31金裁(所)平10- 8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100146
- 裁決年月日
- 平成11年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302043
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/3交換による譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、昭和62年3月15日に交換譲渡物件を引き渡したこと及び所得税基本通達には資産の引渡しのあった日が譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期と定められていることから、同日が交換譲渡物件の収入金額の収入すべき時期である旨主張する。しかしながら、当該通達には資産の譲渡による所得についてその収入すべき時期は、原則として資産の引渡しの時と定められているが、これは、譲渡者が資産を引き渡したときには、相手方に対してその譲渡代金を請求できることが確定的となり、譲渡代金相当額を収入すべき金額として認識し得る状態となったとみることができることから、その資産の引渡しを課税の時期として捕らえたものと解されるところ、請求人らが交換取得物件の引渡しがあったと主張する昭和62年3月15日においては、譲渡の対価として取得する交換取得物件は存在せず交換取得物件を取得していないから、譲渡所得の収入金額は確定しておらず、仮に請求人らが主張する日に交換譲渡物件の引渡しがあったとしても、同日を交換譲渡物件の収入すべき時期であるとすることはできない。(平11. 3.29東裁(所)平10-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100144
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件宅地を譲渡した事実はない旨主張するが、①購入資金の融資元法人は、請求人の転売能力及び本件資産の市場性から請求人個人に本件借入金を融資したこと、②請求人は本件宅地の賃貸料を収入金額に、本件借入金の利息を必要経費に算入して不動産所得を計算して、所得税の還付を受けていること及び③関係法人は、平成4年に本件宅地及び本件借入金等の負債を引き継ぐ経理処理をしていることが認められるから、請求人は、本件借入金等の負債を対価として本件宅地を譲渡したものと認められる。(平11. 3.26東裁(所)平10-144)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100076
- 裁決年月日
- 平成11年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件農地は平成元年に引渡しをしたから、本件収入すべき時期を平成7年分とした本件確定申告は無効であり、本件更正の請求を認めるべきである旨主張するが、本件契約は地目変更を条件とした農地法所定の許可が必要な契約であり、本件契約当時において、その譲渡所得の総収入金額の収入すべき日の取扱いは引渡しの日と農地法の譲渡許可があった日とのいずれか遅い日と解されていたから、本件収入すべき時期をその遅い日の属する平成7年とした原処分は相当である。仮に、請求人の主張するとおり平成元年に引渡しがされていたとしても、請求人は、本件契約の日又は当該引渡しの日を収入すべき時期として選択しなかったのであるから、農地法第5条の規定による許可を受けた日をもって収入すべき時期とすべきである。(平11. 3.16関裁(所)平10-76)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100027
- 裁決年月日
- 平成11年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地(4筆)を含む本件14筆の土地を取得しておらず、また、本件土地の譲渡にも関与していない旨主張するが、請求人は、本件14筆の土地の名義人となった7名に名義借用を依頼し、名義料を支払っていること、本件14筆の土地取得のための借入金の実質債務者は請求人と認められること、本件14筆の土地の取得の翌年に譲渡された本件他の土地(10筆)の売買に至るまでの交渉等は、請求人が自己の判断で行っており、本件他の土地の譲渡収益は請求人が享受していると認められることなどから、請求人は、本件土地(4筆)を含む本件14筆の土地を取得したものと認められ、また、本件土地の譲渡代金の清算の大半が、請求人が実質債務者と認められる借入金の返済等に充てられていること及び本件土地は請求人の取得後、本件譲渡までの間に他の者に譲渡された事実は認められないことから、本件土地は、請求人が譲渡したものと認めるのが相当である。(平11. 2.25熊裁(所)平10-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100098
- 裁決年月日
- 平成11年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・152ページ
要旨
○ 請求人は、本件各取引は、金銭の授受を含め法律的に瑕疵なく行われたこと及び節税を目的としたもので合法的であるから、原処分庁が本件各取引を否認することは違法であり、また、有価証券市場における翌日買戻取引はクロス取引と同様のものであり、翌日買戻取引が税務上認められるのであるから、ゴルフ会員権の譲渡においてもこれが認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件売却計算書の発行を受けるために、一方、仲介業者は請求人から手数料収入を得るために、本件一連の取引を行ったとみるほかはなく、本件取引については請求人には確定的に本件各会員権を仲介業者に移転するという、また、仲介業者には本件各会員権を取得し、その代金を支払うという意思表示があったと認めることはできず、本件各会員権の売買という形式を作り出すための取引であったと認めるのが相当であるから、本件一連の取引は実体の伴わないものであり、真に売買があったと認めることができないので、本件取引は所法第33条に規定する資産の譲渡があったことにはならない。また、請求人の主張は本件各取引がクロス取引と同様のものであるとの前提に立ったものと解されるが、①本件各取引は証券取引所といった公開された市場を通じて行われたものではないこと、②本件各会員権は証券取引所に上場されているような有価証券ではないこと及び③本件各取引において受渡しされたとする本件各会員権のゴルフ会員権証書は同一のものであり、そのことは取引当事者間で取引当初より定められていたことの点において本件各取引はクロス取引と異なっており、請求人の主張はその前提を欠くものである。(平11. 2. 8東裁(所)平10-98)裁決事例集 №57・152ページ
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成11年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の売買が請求人の意思に反して行われたもので、その売買契約は要素に錯誤があり無効であるから、本件土地の譲渡所得は発生しない旨主張する。しかしながら、①売買契約書の作成時にその内容が請求人の意思に反したものであったとしても、その後に請求人の意向で覚書を締結し、売買契約書の内容を踏まえて新たな条件を追加しているのであるから、その時点で請求人が売買契約書の内容を追認し有効になったと認められること、②請求人は譲渡代金を借入金の返済等に使用したことを答述しており、その借入金返済事実は領収証等の証拠物からも明らかであること、③本件土地の売買に伴う所有権移転登記が有効に行われていること、④譲受人が本件土地を銀行取引等の担保に提供し使用収益していること等から、本件土地の売買は有効に成立し引き渡しが完了しているものと認められる。(平11. 1.27金裁(所)平10- 2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100052
- 裁決年月日
- 平成10年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302032
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/3有価証券等の譲渡等の事実の認定/2ゴルフ会員権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権をゴルフ場経営会社に返却し、預託金の返還を受けているが、これはゴルフ場施設の優先的利用権すなわちプレー権が請求人から同社へ移転したものであり、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当することから、これにより生じた損失は損益通算できる旨主張するが、この返却は請求人が本件ゴルフクラブの会則に定める二つの会員資格消滅事由のうち、退会に伴う本件預託金の返還を選択し、同社に対する金銭債権である本件預託金の返還請求権を具体的に行使したものにすぎず、当該返還請求権、会費納入等の義務と併せてプレー権を譲渡するものではないから、譲渡所得の基因となる資産の譲渡には該当しない。(平10.12.11大裁 (所) 平10-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100042
- 裁決年月日
- 平成10年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、譲渡物件を実際に引き渡した日の属する年分で判断すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の収入すべき時期は、原則として資産の引渡しがあった日によるものとされているが、この考え方は、私法上の所有権移転という法律関係によるものではなく、現実に利得を享受し、それを支配管理しているか否かという事実関係に着目して行うべきであり、買主から譲渡代金の全額を受領すれば、売主はその時点で現実に資産の譲渡による利得を支配管理することになるから、資産の引渡しの事実行為を確認するまでもなく、譲渡代金の全額を受領した時が資産の譲渡による所得の実現があった時となる。(平10.12. 7大裁 (所) 平10-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100041
- 裁決年月日
- 平成10年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302021
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/2不動産の譲渡等の事実の認定/1譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件所有権移転登記は実質的には譲渡ではない旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件不動産を取得した後、同不動産を自己の所有財産として認識した上で、いつでも処分可能な状況の下に維持、管理し、同不動産を譲渡したのであり、更に、本件所有権移転登記が単に金融措置としての債務の弁済の担保のために行われたものではないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。 なお、請求人は、Aに対し、本件借入金の弁済資金の入金及び本件不動産の固定資産税の支払について催促した旨答述するが、これらのことをもって上記の判断に影響を及ぼすものではない。(平10.12.4関裁(所)平10-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100026
- 裁決年月日
- 平成10年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、平成6年中に本件土地の譲渡があったとして課税しているが、本件土地の譲渡に係る売買代金の全額をいまだ受け取っておらず、本件土地の売買取引は未了であるから、平成6年中には本件土地に係る譲渡所得は発生していない旨主張する。しかしながら、本件土地は、不動産売買契約書、土地売買等届出書、不動産登記簿、宅地造成工事着手の事実、合意書及び不動産売買代金全額受領証明書等の物的証拠などから所有権移転登記の日である平成6年9月13日に本件土地の譲渡はあったと認められるから、原処分は適法である。また、所法第36条第1項にいう収入すべき金額とは、収入すべき権利の確定した金額をいうとされており、売買代金の授受に左右されるものではない。(平10.11.13名裁(所)平10-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100026
- 裁決年月日
- 平成10年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地は資金借り入れの担保として供したものであり、売買は行っていないので譲渡所得は発生していない旨主張する。しかしながら、土地売買の経緯、売買契約の締結、売買契約書の作成押印及び売買代金の授受等の事実関係並びに本件土地の譲渡はあったとする判決からすると、本件土地の譲渡はあったと認められる。また、本件譲渡所得の総収入金額に算入すべき時期は、判決によりなされた所有権移転登記手続命令により所有権移転手続がされた日と認定するのが相当である。(平10.11.13名裁(所)平10-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100020
- 裁決年月日
- 平成10年9月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件山林及び本件農地を一体とする譲渡がなされ、かつ、同時に契約が履行されたと認めるのが相当であるから、本件土地を本件山林と本件農地とに分割して、譲渡所得の収入すべき時期を別々とすることは相当でなく、本件売買代金の全部が請求人の平成元年分の譲渡所得の総収入金額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所基通36−12は、請求人が本件農地を譲渡する契約を締結した当時の本件農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に関する公的見解ということができ、請求人が本件農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期を本件農地の農地法所定の許可のあった日の属する年分とするとしたことは、本件通達の取扱いに従ったものというべきである。そして、請求人が本件通達を信頼しその信頼に基づいて平成元年分で本件農地の譲渡に係る所得を申告しなかったことについて、請求人の責めに帰すべき事由は認められない。また、原処分庁が本件農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期を平成元年分としたことは、本件通達にいう農地法所定の許可があった日がいまだ到来していないことから何ら課税処分を受けていない者と、請求人との課税の公平が著しく損なわれることになる。したがって、本件更正処分のうち本件農地の譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期を平成元年分としたことについては、取り消すのが相当である。(平10. 9.22東裁(所)平10-20)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090002
- 裁決年月日
- 平成9年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、亡父は自己が所有する本件土地建物の譲渡及び当該譲渡に係る確定申告を行っておらず、これらは、亡父の長男が、亡父の了解を得ないまま、勝手に行ったものであり、無効であるから、亡父には所得税の納税義務はない旨主張するが、関係人の答述等からすれば、亡父は長男に本件土地建物の管理、運用及び本件土地建物の譲渡に係る確定申告の手続について包括的に委任していたものと認めるのが相当であり、亡父の委任を受けて長男が行った本件土地建物の譲渡及び確定申告の効果は亡父に帰属する。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080098
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・129ページ
要旨
○ 本件は、借地権利金が譲渡所得の収入金額にみなされる場合に該当するものであるところ、請求人は、A土地については、平成2年7月31日に賃貸借契約が成立しているが、B土地については、他社が使用収益中のため賃貸借契約が成立していないのであるから、同土地に係る借地権利金の収入すべき時期は、平成3年であると主張する。しかしながら、(1)請求人は、平成2年7月31日までに両土地の借地権利金の97.5パーセントに相当する金員を受領し、同年8月10日までにはその全額を受領していること、(2)請求人及び賃借人の双方において両土地を一体のものとして取り扱っていること、(3)B土地に係る賃貸借契約が別途取り交わされていないこと、(4)B土地を使用している他社も平成2年7月31日の時点において平成3年3月31日に立ち退くことが確定していたことなどから、B土地についても平成2年7月31日の時点で賃貸借契約が成立しており、資産の増加益の利得が確定的に発生しているものと認められるから、同土地に係る借地権利金の収入すべき時期は、平成2年であると認めるのが相当である。(平 9. 6.30広裁(所)平 8-98) 裁決事例集No53・129ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080078
- 裁決年月日
- 平成9年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302042
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/2農地の譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地のうちの農地7筆について、平成6年中に、農地法第3条の規定による申請及び許可、条件付所有権移転仮登記の抹消並びに所有権移転登記があったことから、被相続人(請求人が納付義務を承継)がこれらを平成6年に譲渡したとし、本件土地に係る和解が成立した平成元年分の申告がなかったので、上記のとおり農地7筆が引き渡され、当該和解条項が成就した平成6年に本件土地全部が譲渡されたと認められるから、本件土地譲渡に係る譲渡所得の収入金額の収入すべき時期は平成6年分であると主張する。しかしながら、農地7筆の引渡しがあった日を検討したところ、(1)和解に際し、譲受者が被相続人の債務を弁済するなどしているが、譲受者は、これらの弁済等を平成元年中にすべて終えており、その後に被相続人に対して金員が支払われるなど利益が供与された事実はないこと、(2)譲受者は、第三者が仮登記した条件付所有権移転の付記登記を平成元年に第三者から経由したこと、(3)譲受者は、うち4筆の農地について、平成3年に土地改良区の旧組合員被相続人、新組合員譲受者として同改良区理事長あてに組合員資格得喪通知書を提出し、昭和62年度から平成3年度までの農業用水等の利用負担金を負担していることが認められることからすると、平成元年の時点において、実質的な支配が被相続人から譲受者に引渡しがあったと認めるのが相当であり、和解が成立した平成元年に農地7筆以外の土地、建物についても引渡しがあったと認めるのが相当である。(平 9. 6.17名裁(所)平 8-78)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080030
- 裁決年月日
- 平成9年4月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201302019
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が夫の経営する会社に本件各土地を贈与する旨の契約書には、贈与者である請求人の実印が押印されていること及び受贈者である会社の決算において、受贈益の計上があること等の事実から、請求人が贈与の事実を認識していなかったとは到底認められず、贈与契約書に基づき贈与登記も行われていることから経済的効果が客観的に存在しており、法人に対する贈与であることは明らかであるから譲渡所得が課税される旨主張する。しかしながら、(1)贈与契約書は、金融機関への対策上夫が会社の粉飾決算の目的で作成したものと認められること、(2)請求人は会社の経営に一切関与しておらず受贈益の計上を知る余地がないこと、(3)贈与契約から夫が死亡するまでの約2年間にわたって贈与登記手続がされておらず、贈与登記は、長男が相続登記と一緒に手続を行っていること等からすると、贈与契約書は、請求人の贈与の意思に基づいて作成されたものでないと考えるのが自然であり、本件贈与が請求人の意思に基づくものであるとする他の直接的な証拠もないことから、請求人が主張するように贈与契約書が偽造されたものであると判断せざるを得ず、原処分は取り消すのが相当である。(平 9. 4.10仙裁(所)平 8-30)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080026
- 裁決年月日
- 平成9年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302016
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/6競売による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は本件競売剰余金等の交付原因は、請求人がA土地から負担付包括遺贈を受けたことにあり、負担付きであると否と、また、包括であると否とを問わず、遺贈に対しては相続税が課税されるところ、原処分庁は、請求人が被相続人から遺贈により本件土地を取得した行為については相続税の課税対象になると明確に判断しているにもかかわらず、相続税の課税処分をせず、所得税法による課税処分をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、Aの相続開始の時に同人の財産(Aに属していた一切の権利義務)を承継したものであり、本件土地は競売開始決定に基づく差押登記が付されていたとはいえ、この時の請求人が相続すべき財産は、あくまでも本件土地であることが認められる。したがって、本件土地は、請求人がAの相続開始によって同人から相続によって取得し、その後、競売によってその所有権は請求人の支配を離れて競落人に引き渡されたものと認められ、このことは、所法第33条第1項に規定する資産の譲渡に該当する。(平 9. 3.12仙裁(所)平 8-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080061
- 裁決年月日
- 平成9年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡契約に係る所得について、残金を受領した平成2年分の所得として申告したが、(1)温泉に関する権利変動報告書の変動年月日を平成2年1月19日としたのは誤記であり、(2)譲渡代金の残金の受領は平成2年であるが、これは買主の資金繰りの問題であり、請求人には全く関係のないことであるから資産の引渡しの日は買主が本件土地に対して地上権を設定した平成元年12月25日である旨主張する。しかしながら、(1)譲渡代金の決済を了したのが平成2年中であること、(2)建物の保存登記は平成2年1月19日であること、(3)権利変動報告書は平成2年1月19日に提出されていること、(4)青色申告決算書の平成元年末に譲渡物件の一部が計上され、かつ、2億円は仮受金と経理し、さらに、平成2年分青色申告決算書には期中売却の表示があること、(5)食堂、温泉利用及び公衆浴場の開廃業等の届出がされたのはいずれも平成2年中であることなどからみれば、平成元年中に地上権の設定がなされたとしても、本件資産の引渡しは平成2年においてされたとみるのが相当である。(平 9. 2.21関裁(所・諸)平 8-61)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080016
- 裁決年月日
- 平成8年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201302041
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/4収入すべき時期/1譲渡の日の認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡は、平成3年中に当事者で合意し、この合意に基づいて取り交わした契約書の日付は平成3年12月30日であり、この日が契約の効力発生の日である旨主張する。しかしながら、本件譲渡は、請求人が主宰する法人の営業譲渡等と一体として進められ、当該営業譲渡等の契約が成立しなければ本件譲渡の契約が成立しなかったものと認められるところ、譲受人は、平成4年1月10日に当該営業譲渡等に係る覚書を取り交わした上で、平成3年12月30日付の契約書を取り交わしていることから、覚書を取り交わした日である平成4年1月10日が本件譲渡に合意した日であると判断するのが相当であり、本件譲渡に係るを平成4年分の分離長期譲渡所得とした更正処分は相当である。(平 8.12.17仙裁(所)平 8-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080056
- 裁決年月日
- 平成8年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201302016
- 争点
- 13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/6競売による所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、詐欺を起因として、競売に名を借りて本件宅地等を詐取されたものであるから、一連の詐欺行為を切り離し、単に競売行為のみをとらえて譲渡所得に対する課税を行った原処分は違法である旨主張する。しかしながら、たとえ詐欺行為に伴う競売であったとしても、競売により土地等の所有権を他に移転したことは所法第33条に規定する資産の譲渡に当たると解され、競売代金は、本件宅地等の譲渡対価であって、その対価の中に増加益が具体化されているものであるから、当該競売代金は、譲渡所得の収入金額として課税の対象となる。(平 8.11. 5東裁(所)平 8-56)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。