裁決要旨 2横領損失

裁決要旨 2横領損失

支部名
金沢
裁決番号
令060005
裁決年月日
令和7年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の知人(本件代表者)が代表を務める法人(本件法人)に交付した金員(本件各資産)は、請求人がその使途を定めて本件法人に預託したものであり、当該交付以後も請求人の有する資産であるから、本件代表者が、本件各資産を不正に領得し、これを特定された使途と異なる使途に費消した行為は横領に該当することから、請求人の有する資産について横領があった旨主張する。しかしながら、請求人が本件各資産を本件法人に交付した事実は推認されるものの、本件代表者がどのような意思をもって本件各資産を交付させたかは明らかではないこと、請求人が本件各資産について横領があった事実を立証する証拠書類を当審判所に提出していないことなどから、本件代表者が本件各資産を原資として本件代表者ないし本件法人名義で高級自動車等を購入したと認められる余地があるとしても、当該行為が横領に該当するとは認められないから、請求人の有する資産について横領があったとはいえない。(令7. 2. 3 金裁(所)令6-5)

支部名
大阪
裁決番号
令030047
裁決年月日
令和4年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が支出した資金(本件交付金)は貸付金ではなく、共同事業における出資金(不動産の購入委託に係る金銭)であり、本件交付金で購入した不動産(本件不動産)の所有権又はその売却代金は請求人又は共同事業者に帰属するから、請求人には本件不動産又はその売却代金を共同事業者に横領されたことによる損失がある旨主張する。しかしながら、横領とは、他人の物の占有者が委託の任務に背いて、所有者でなければできないような処分をすることをいうと解されるところ、請求人は、共同事業者が本件不動産を売却することを了承しており、共同事業者による不動産の転売は委託の趣旨に背いたものとはいえない。また、共同事業者が作成した文書等の記載内容からは、本件交付金が出資金として請求人が共同事業者に交付したものといえるか否かを直ちに明らかにすることができず、請求人において、本件交付金が出資金であることの立証がされたとはいえないことなどからすれば、本件交付金が出資金として請求人から共同事業者に交付されたものであるとは認められず、売却代金の横領があったということはできない。(令4. 6.17 大裁(所)令3-47)

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支部名
大阪
裁決番号
令020051
裁決年月日
令和3年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成25年12月31日時点で、韓国の銀行に対する預金返還請求権を有しており、最終的に請求人が取得した金額のうちの一部が同預金返還請求権の額とされるのであれば、その差額については、雑損控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、同預金返還請求権の額は、裁判上の和解勧告決定を経て決定されたものであるから、請求人が上記差額相当分の損失を被ったわけではなく、もともと請求人の預金返還請求権又は損害賠償請求権の額が元本であったというにすぎず、請求人は、横領に基因して損失を被ったとは認められないから、雑損控除の適用は認められない。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)

支部名
東京
裁決番号
令020007
裁決年月日
令和2年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が貸し付けた金員(本件貸付金)、並びに、立て替えたとする金員(本件立替金)及び売り上げたとする金員(本件売買代金)の返済又は返還を受けておらず、これらのことが、請求人の有する資産について横領による損失が生じた場合に該当することから、所得税法第72条《雑損控除》第1項(租税特別措置法第37条の11《上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定(平成26年分及び平成27年分については平成25年法律第5号による改正前の租税特別措置法第37条の10《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定)により読み替えられた後のもの)(本件規定)を適用し、請求人の各年分の総所得金額又は上場株式等に係る譲渡所得の金額(総所得金額等)から雑損控除の金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件貸付金については、各年分より前において、請求人が本件貸付金の返還請求権を放棄する旨の裁判上の和解(本件和解)を成立させたことが認められ、そうすると、本件和解が成立した時において、本件貸付金に係る返還請求権は消滅したのであるから、本件貸付金についての損失は各年分においては生じ得ないこととなり、また、本件立替金及び本件売買代金については、請求人が本件立替金の返済及び本件売買代金の返還を受けておらず、これらの資産に係る損失が生じた事実が明らかとなる証拠資料等の提出を行わず、また、当審判所の調査によっても、請求人の主張する損失が生じたと認めるに足る証拠は見当たらないため、横領による損失が生じた事実を認定できない。以上のことから、本件貸付金、本件立替金及び本件売買代金について、横領による損失が生じたとして本件規定を適用し、請求人の各年分の総所得金額等から雑損控除の金額を控除すべきでない。(令2.8.3東裁(所)令2-7)

支部名
東京
裁決番号
平290116
裁決年月日
平成30年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身の二度の振込みに係る投資額(本件各振込額)について、当該投資の勧誘者が諮って騙取したものであり、これらの行為は、同人の請求人に対する横領に該当し、本件各振込額から当該投資に係る入金額を控除した額(本件金員)は、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する横領による損失に該当し、同項に規定する雑損控除の適用を受けることができるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各振込額は、請求人が請求人名義の預金口座内において管理していたものを請求人自身で振込みを行ったものであって、上記投資の勧誘者は占有していないことから、本件各振込額の振込みをもって本件金員が横領されたとはいえず、また、投資先に振り込んだ後、本件各振込額を、同人が占有し、これを領得したことを裏付ける証拠は見当たらないから、本件金員が同人により横領された事実を認めることはできない。そうすると、本件金員は、所得税法第72条第1項に規定する横領による損失の金額に該当しないため、請求人は、同項に規定する雑損控除を適用することはできず、また、翌年分以降について同法第71条《雑損失の繰越控除》第1項の規定による控除を受けることはできない。したがって、請求人の課税標準等又は税額等の計算に誤りがあったとは認められないため、国税通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当しない。(平30. 4.20 東裁(所)平29-116)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200039
裁決年月日
平成21年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の子の横領により損失を受けたことから雑損控除は認められると主張する。しかしながら、請求人が横領の事実を証明する資料であるとする、請求人の母の平成16年分の所得税の確定申告書に添付された書類からは横領の事実を確認することはできず、そのほか当該書類以外に証拠の提出はなく、更には、当審判所の調査によっても請求人の主張する横領の事実を確認することができない。また、請求人は、本件申告書は原処分庁所属の職員の指導により作成されたものであるから雑損控除の適用は認められるべきであると主張するが、本件確定申告書が原処分庁所属の職員の指導により作成されたとしても、横領の事実が認められない本件において雑損控除の適用が認められるものではない。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、雑損控除の適用を認められないものと判断せざるを得ない。(平21. 1. 7 名裁(所)平20-39)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成20年9月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集No.76・169ページ

要旨

○ 請求人は、請求人名義の定期預金(以下「本件定期預金」という。)の更新手続を請求人が代表取締役を務める法人の従業員に任せていたところ、当該従業員が本件定期預金の一部を請求人に無断で解約し、これを横領されたから、請求人には雑損控除の対象となる損失が生じた旨主張する。しかしながら、所得税法第72条《雑損控除》第1項が規定する「横領」の概念について、所得税法に規定はなく、刑法上の横領罪にいう横領と同一のものと解するのが相当であり、本件定期預金の更新手続には、①本件定期預金の通帳、②銀行届出の印章及び③定期預金の払戻請求書が必要であるところ、本件定期預金を払い戻すために最も重要な銀行届出の印章は請求人自身が持ち歩き、本件定期預金の通常の更新手続においては請求人が更新手続後の利率を確認した上で払戻請求書に銀行届出の印章を押印していたことが認められること及び請求人が当該従業員に本件定期預金を払い戻して現金を引き出す権限を与えていたとは認められないことからすれば、請求人は当該従業員に本件定期預金の管理を任せていたとは認められないから、本件定期預金について、請求人と当該従業員との間に横領の前提となる委託信任関係が認められず、当該従業員が本件定期預金の一部を払い戻し、これを費消した行為は横領には当たらないと判断するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 9.19 名裁(所)平20-14)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190002
裁決年月日
平成19年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、抵当権設定登記抹消登記手続請求の訴え(以下「本件訴訟」という。)につき、平成15年4月に和解が成立し(以下「本件和解」という。)、和解条項に基づき支払った和解金(以下「本件和解金」という。)は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入することができないとしても、不動産の管理を依頼していた不動産業者に、借入金により取得した不動産の賃貸料及び当該不動産(交換後の不動産)の譲渡代金が横領されたことが原因で支払うこととなった損失であるから、平成15年分の所得税の計算において、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 所得税法第72条《雑損控除》第1項は、居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産について災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合には、その一定額をその者の総所得金額から控除する旨規定している。 これを本件についてみると、本件和解は、請求人が平成4年にAから借り入れた借入金(以下「本件借入金」という。)をBが代位弁済し、Bがその求償金(以下「本件求償金」という。)の支払を求めて、担保提供されている請求人の父所有土地における抵当権の実行を申し立てたところ、請求人らがそのことを争った本件訴訟に基因し、請求人らが、当該借入金の残額、当該借入金に係る利息及び遅延損害金(以下、これらを併せて「本件和解債務」という。)の支払義務を認めた上で、Bが当該抵当権の抹消する代わりに、請求人らは本件和解金を支払い、当該支払が行われた場合には、Bの請求人らに対するその他の本件和解債務を免除するとともに、請求人らに対するその他の事件を取り下げ等をし、請求人らのその他の請求を放棄するものであるから、本件和解金は、紛争の解決という機能を有するとともに、本件求償金に代替するものといえる。 したがって、本件和解金は本件求償金の代替であって、そもそも雑損控除の対象となる損失に該当しない、また、本件借入金により取得した不動産の賃料収入は、本件借入金の返済にすべて充てられており、当該不動産(等価交換後の不動産)の譲渡代金が横領された事実も認められないことから、当該賃貸料や譲渡代金が横領され損失が発生したとの事実も認められず、本件和解金は平成15年分の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平19. 7. 4 名裁(所)平19-2)

支部名
東京
裁決番号
平150300
裁決年月日
平成16年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡に係る納税資金として預託していた金員が受託者により全額費消され、横領による損失が生じたとして、所得税法第72条第1項の規定が適用される旨主張する。しかしながら、仮に、当該金員が受託者により全額費消され、損失が生じたものであったとしても、当該損失は、詐欺による損失と認められるから、所得税法第72条第1項に規定する雑損控除の対象となる損失には該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.5.20東裁(所)平15-300)

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支部名
東京
裁決番号
平140049
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和62年分から平成元年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成2年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成2年分及び平成元年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-49)

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支部名
東京
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和59年分から昭和63年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成4年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成4年分及び平成3年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-50)

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支部名
東京
裁決番号
平120198
裁決年月日
平成13年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
農業専従者
事例集登載頁
裁決事例集No.61・283ページ

要旨

○ 請求人らは、同人らが所有していた小切手及び現金を、不動産の売買を仲介した者に交付し、これを同人に不法に領得されたことにより生じた損失は、横領による損失であるから、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。しかしながら、当該損失は詐欺による損失であると認められ、また、請求人らが横領行為によって損害を受けたとして賠償を求めた裁判の判決は、被告が口頭弁論期日に出頭せず、答弁書等を提出しないことから、原告である請求人らの請求原因事実を自白したものと擬制したものであって、証拠によって横領の事実を客観的に認定したものではないから、所法第72条1項の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平13.6.28東裁(所)平12−198)裁決事例集NO61・283ページ

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支部名
関東信越
裁決番号
平120114
裁決年月日
平成13年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件金員の交付については、所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨主張するが、請求人がAを被告とする損害賠償請求訴訟の判決において、本件金員の交付については、請求人からAに対する贈与である旨判示しており、当審判所の調査によっても同様に、本件金員は請求人がAに対して贈与したものと認めるのが相当であるから、本件金員の交付が所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨の請求人の主張には理由がない。(平13.6.19関裁(所・諸)平12−114)

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支部名
関東信越
裁決番号
平120013
裁決年月日
平成12年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集No.60・329ページ

要旨

○ 請求人は、請求人からAに対する金員の交付については、所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨主張するが、本件に関する損害賠償請求訴訟の判決において、本件金員の交付については、請求人からAに対する贈与である旨判示していることからすれば、本件金員は請求人がAに対して贈与したものと認めるのが相当であるから、本件金員の交付が所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当しない。(平12.9.11関裁(所)平12−13)裁決事例集NO60・329ページ

支部名
東京
裁決番号
平110156
裁決年月日
平成12年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の子らの私立小学校等の入学等するために学習塾経営者に預けた金員を横領されたことによる損失は、所法第72条第1項に規定する損失に該当するので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件金員を平成5年6月21日から同年11月18日の間に、Bに預託し、これをA学習塾の運営資金等に費消し、請求人に返還しなかったことは認めることができるが、請求人は当初から本件金員を受験校側に入学寄付金として渡すつもりもなく、また、入学工作の資金として使うつもりもないのに、これに使用するように請求人に嘘を言って、請求人にその旨誤信させ、請求人から本件金員の交付を受けてこれを騙取したものというべきである。そして、騙取に係る財物を領得しても、その財物の事後処分にすぎず、これが「横領罪」となるものではないから、Bが騙取した本件金員を委託の趣旨に反して費消し、返還に応じないとしても、これをもって、横領ということはできないし、他に本件金員について、横領があったと認めるに足りる証拠もないことから、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。以上のとおり、本件損失は、所法第72条第1項に規定する損失には該当しないものであるから、請求人がした更正の請求に対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った本件通知処分は適法である。(平12. 6. 5東裁(所)平11-156)

支部名
東京
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成10年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、宗教団体の関係者に手渡した金員は、税金を支払うという使途を定めて寄託した金銭である以上他に流用してはならないという請求人の意思は保護及び尊重されるべきであるから、金額が特定している限り他に費消されればその時点で横領罪が成立し、雑損控除の対象となる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員を教祖に対するお布施と認識して教団関係者に渡していることが認められ、また、請求人の税金の支払が済むまで教団が費消してはならないという条件を付した事実も認められない上、税金の具体的な種類は金額等を教団関係者に通知しておらず、請求人自身これらを把握していなかったことから判断すると、税金については後日教団が支払うとしても、本件金員については教団の目的に使用することを容認していたものと認められる。以上のことから、請求人は、本件金員を教祖ないし教団に贈与したものであると認められ、本件金員は横領罪の構成要件にいう自己の占有する他人の物に当たらず、本件金員が横領されたと解することはできないから、雑損控除の対象となる損失とは認められない。(平10. 7. 8東裁(所)平10-10)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090098
裁決年月日
平成10年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに依頼して自己の所有する土地を譲渡したが、Aが譲渡代金の一部を横領したから雑損控除を適用すべき旨主張する。しかしながら、請求人は、Aに対して有している債権を全額放棄する旨を口頭で同人に伝えている事実は認められるものの、(1)Aを横領で告訴していないこと、(2)Aの横領に関して被害届も出していないこと及び(3)請求人は横領の事実を証する資料を提出せず、当審判所の調査によっても横領の事実が認められないことから、Aが譲渡代金の一部を横領したとの事実を認定することはできず、雑損控除の適用はできない。(平10. 5.19関裁(所)平 9-98)

支部名
高松
裁決番号
平090041
裁決年月日
平成10年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに対する本件土地の譲渡に係る譲渡代金の授受には一切関知せず、当該譲渡代金はBに横領されたことから、当該譲渡代金の損失は、所法第72条第1項に規定する「横領による損失」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)当該譲渡代金をAから受領後、立会人のうちの一人に手渡した旨Aが申述していること、(2)本件土地の譲渡代金を受領した旨の領収証をAあて発行していること、(3)Bから当該譲渡代金を受領した旨の領収証を受け取っていることから、請求人は、当該譲渡代金をAから受領後、Bに支払ったことが認められ、当該譲渡代金の授受には関知しない旨の請求人の主張は採用できず、横領については、委託の本旨に反して権限がないのにほしいままに所有者のような処分行為をすることと解されているところ、請求人からは、Bに対する委託の事実及びBが委託の本旨に反して処分行為をした事実について何ら主張がなく、また、当審判所の調査によっても、当該事実があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.14高裁(所)平 9-41)

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