裁決要旨 1売上(実額)×特前所得率
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202602010
- 争点
- 26推計課税/2推計方法(原処分庁主張)/1売上(実額)×特前所得率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分庁の所得金額の推計の算出について、①原処分庁の算出基準においては、青色申告の承認を受けた者の確定申告が適切になされたものであって、かつ、請求人の確定申告と比較しうる理由の根拠が示されていないこと、②原処分庁が請求人の所得金額の推計に用いた請求人と業種・業態が類似し事業規模が同程度であると判断した同業者(本件類似同業者)の業態が全く不明であり、原処分庁が所得率の高い同業者だけを選んで推計の基礎に用いた可能性も否定できないこと、及び③本件類似同業者の平均所得率は年分によってかなりの開差があることから、推計の合理性があるとはいえない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件類似同業者を抽出するにあたり、業種・業態の類似性、個人又は法人の別、事業所の所在地の接近性、資料の正確性並びに事業規模の類似性等に係る基準を設けてこれらの条件に全て該当する者を抽出したのであるから、当該抽出基準は合理性を有するものであり、また、同業者の抽出過程に原処分庁の恣意が介在したとの事実は認められない。そして、平均所得率の算出に使用した資料は、いずれも帳簿書類等が整っている青色申告者の決算書であり、その信頼性ないし正確性は高く、さらに本件類似同業者の件数も本件類似同業者の個別性を平均化するに足るということができる。したがって、本件類似同業者と請求人の間には類似性があり、原処分庁の本件類似同業者の抽出基準及び抽出方法は合理性を有するものであると認められる。ただし、原処分庁の平均所得率の計算過程において、本件類似同業者のうち1名に損失の金額が生じていたにもかかわらず、その者の所得率を0.00%で計算しているが、その者の所得率を0.00%とすべき特殊な事情は認められないことから、当該所得率は損失の金額で算出したマイナス値で計算すべきである。(令3. 6.23 札裁(所・諸)令2-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290076
- 裁決年月日
- 平成30年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202602010
- 争点
- 26推計課税/2推計方法(原処分庁主張)/1売上(実額)×特前所得率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が推計の基礎数値として、特定の業態に係る風俗各店のおしぼりの仕入数量を採用したことについて、おしぼりの仕入数量と売上金額との間に相関関係や連続性は認めらず合理性がない旨、また、各風俗店について、風俗業という同一の業態であるにもかかわらず、原処分庁がおしぼりの仕入数量、電話料、飲料等という複数の基礎数値を採用したことには合理性がない旨を主張する。しかしながら、おしぼりは特定の業態に係るサービスの提供において必ず使用されており、売上金額との間に相関関係があること、また、一概に風俗業といってもそのサービス内容等は多岐にわたるものであるから、同一の基礎数値を用いる場合に比して、各業態や各店舗に応じた最適な基礎数値を用いるほうがより合理性があるというべきであること等からすると、原処分庁が採用した推計の基礎数値は最適であり合理性が認められる。(平30. 5.21 大裁(所・諸)平29-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260067
- 裁決年月日
- 平成27年6月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202602010
- 争点
- 26推計課税/2推計方法(原処分庁主張)/1売上(実額)×特前所得率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、①原処分庁が把握した売上金額や酒類の仕入金額は不正確であり、また、②原処分庁が類似同業者として選定した業者は、請求人の営業実態にそぐわないものである旨主張する。しかしながら、①原処分庁は、売上金額の伝票類から実額を把握できる年分については、実額を把握し、そのようにして実額を把握することができない年分については、酒類の仕入先に対する調査で把握した仕入金額を割り戻すことにより売上金額を算出したものであるところ、酒類の仕入金額は、店舗ごとに分別して行われており、店舗ごとの仕入金額を各別に把握することができたことに鑑みれば、推計の基礎数値は正確に把握されており、また、②原処分庁が所得金額の推計方法として採用した同業者比率法は、類似同業者の抽出が適切に行われていれば、真実の所得金額との近似性がよりよく担保され得る手法であると考えられるところ、請求人の営む店舗がその適用になじまないような事情はうかがわれず、推計方法の選択は適切であると認められる。さらに、原処分庁の設定した類似同業者の抽出条件は、同業者の類似性及び抽出内容の正確性を十分に確保し得る内容であり、その抽出過程に原処分庁の恣意が介在したような事情もうかがわれないから、推計方法の客観性が担保されているものと認めることができる。これらによれば、原処分庁が行った推計課税には、合理性が認められる。(平27. 6.19 大裁(所・諸)平26-67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202602010
- 争点
- 26推計課税/2推計方法(原処分庁主張)/1売上(実額)×特前所得率
- 業種
- サービス業(風俗業)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 一般に、業種、業態に類似性のある同業者にあっては、特段の事情のない限り、同程度の収入に対し同程度の所得を得るのが通例であり、このことは、請求人の営む事業にあっても例外ではなく、かつ、請求人に特段の事情があるとは認められないから、原処分庁の用いた推計の方法には一応の合理性があると認められる。(平21. 8.21 関裁(所・諸)平21-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200003
- 裁決年月日
- 平成20年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202602010
- 争点
- 26推計課税/2推計方法(原処分庁主張)/1売上(実額)×特前所得率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 一般に、本人率による推計方法は、推計の基礎となる年と推計の対象となる年との間に、業界に共通の経済事情の変化や、請求人の事業内容、事業規模、事業場所等の変化など、推計すべき課税要件の算定に影響を与えるような事情の変化がない限り、推計の対象となる年分の本人率は、推計の基礎となる年分と同様であると推認して、課税要件等を推計することができると解される。当審判所の調査によれば、請求人の、推計の対象となる平成14年分と推計の基礎となる平成15年分との間において、経済事情に特段の変化はなく、請求人について本人率に変動をきたすと認められるほどの事業内容、事業規模、事業場所等の変化等の特段の事情があったとは認められないことから、原処分庁が調査により把握した請求人の平成14年分の収入金額を基に、平成15年分の本人率を適用して事業所得の金額を算定した推計の方法には合理性があると認められる。以上の結果から、実額計算の方法により計算することができたにもかかわらず、原処分庁は必要のない推計の方法によりこれを算定したのは違法であるとする請求人の主張は採用できない。(平20. 8. 6 熊裁(所・諸)平20-3)
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