裁決要旨 5高価買受け、低額譲渡
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050026
- 裁決年月日
- 令和6年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303025
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/5高価買受け、低額譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が保有していた土地を元取締役に譲渡した金額(簿価相当額)と、当該元取締役が第三者に当該土地を譲渡した金額との差額(本件差額)について、①当該元取締役は、請求人の役員、使用人及び株主に該当せず、請求人の経営にも従事していないこと、②簿価相当額には当該土地の対価として合理性があるなど請求人は当該元取締役に経済的利益を供与していないことから、本件差額は当該元取締役に対する所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、当該元取締役は、請求人を含む関係法人の中核となる法人の代表者であり、請求人の取締役を辞任した後も、請求人の経営上の重要事項について、請求人のために自律的に行動していたから、引き続き、請求人の経営に従事し、取締役と同様の地位及び権限を有する実態にあったと認められる。また、元取締役の譲渡金額は第三者との間で決定された金額であり、国土交通省が不動産取引価格情報として公表している事例と比較しても当該土地の客観的交換価値として相当と認められる一方、請求人の元取締役への譲渡金額である簿価相当額は客観的交換価値とは認められない。そして、請求人は、当該元取締役から当該土地を簿価よりも高く譲渡できた場合の差額をインセンティブとして受け取る旨の申出を受けて、当該土地を簿価相当額で譲渡したのであるから、請求人は、取締役と同様の地位及び権限を有する実態にあった当該元取締役に対し、本件差額に相当する経済的利益を供与したものと認められ、当該経済的利益は、当該元取締役に対する給与等に該当する。(令6. 4.19 名裁(諸)令5-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280049
- 裁決年月日
- 平成29年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303025
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/5高価買受け、低額譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者から譲り受けた取引相場のない株式に係る新株引受権の評価について、新株引受権と株式の割当てを受ける権利とは、その文言、内容及び性質が異なる概念であるから、財産評価基本通達(評価通達)187《株式の割当てを受ける権利等の発生している株式の価額の修正》(2)の定めを参酌する余地はない旨主張する。しかしながら、評価通達の平成18年改正に至る経緯によれば、評価通達上、平成13年改正前の商法の規定に基づく新株引受権付社債の新株引受権は、「株式の割当てを受ける権利等」に包摂されるものと解されるところ、請求人は、当初から、権利行使を見込んで新株引受権を譲り受け(新株引受権は、平成18年に施行された会社法における新株予約権に包摂されることから、以下、請求人が譲り受けた新株引受権を「本件新株予約権」という。)、これを権利行使したものと認められることからすれば、請求人は、本件新株予約権に権利行使を前提とした経済的価値を認めてこれを取得したものであることは明らかである。そうすると、本件新株予約権は、譲受けの時点において、評価通達187(2)に定める場合と同視すべき状況にあったものと認められることから、本件新株予約権の価額の評価に当たり、権利行使により得られる株式1株当たりの価額を、評価通達187(2)の定めを参酌して評価することは相当である。(平29. 3.15 大裁(諸)平28-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180067
- 裁決年月日
- 平成18年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303025
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/5高価買受け、低額譲渡
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を契約者及び生存保険金の受取人とし、請求人の役員及び使用人を被保険者、被保険者の遺族を死亡保険金の受取人とする養老保険契約について、役員及び使用人の福利厚生の一環として加入したものであり、特定の者に恩恵を与えるような恣意的なものとはいえないから、請求人の役員又は使用人の全部が同族関係者であるとしても、当該養老保険契約の保険料のうち死亡保険金に係る部分は福利厚生費であるとして、本件納税告知処分が違法である旨主張する。ところで、所得税基本通達36−31(注)2の(2)は、役員又は使用人の全部又は大部分が同族関係者である法人が養老保険に加入した場合について、たとえその役員又は使用人の全部を対象として保険に加入する場合であっても、その同族関係者である役員及び使用人については、その支払った保険料の2分の1に相当する金額(死亡保険金部分)は当該役員及び使用人に対する給与等とする旨定めているが、その趣旨は、当該法人においては、当該法人の同族関係者によって経営の支配権が確立され当該法人の同族関係者自らが養老保険の加入の要否及び保険金額等を決定する権限、すなわち養老保険契約の加入に伴う経済的利益の供与を決定する権限を有していることから、当該法人が支払う養老保険の保険料にはもはや従業員の受動的利益であるはずの福利厚生費の性格が欠如し、福利厚生を目的とした使用者側の業務上の要請による支出とは認められず、同族関係者が、専ら当該経済的利益を自ら受益するために養老保険に加入していると認められることから、当該法人が支払った保険料は同族関係者に対する給与として課税するというものであり、このような取扱いは当審判所においても相当なものとして是認できる。そうすると、請求人が加入した上記養老保険の保険料のうち死亡保険金に係る部分は請求人の役員及び使用人に対する給与と認められるから、本件納税告知処分は適法である。(平18.10.17 東裁(諸)平18-67)
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