裁決要旨 6譲渡費用
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060017
- 裁決年月日
- 令和6年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺留分減殺請求に基づく価額弁償金(本件和解金)の支払により、相続により取得した土地及び建物(本件不動産)の処分禁止仮処分命令(本件仮処分命令)の申立てに係る仮処分命令申立事件が取り下げられ、本件仮処分命令が残存したままでは実現できなかった本件不動産の売買が実現したのであるから、本件和解金は、客観的に見て本件不動産の譲渡(本件譲渡)を実現するため必要な費用である旨主張する。しかしながら、本件和解金は、本件不動産の所有権の一部に係る返還義務の履行に代わる価額弁償金であるから、飽くまで請求人の譲受人(本件譲受人)に対する当該価額弁償金の支払債務を消滅させるために必要な支払であったにとどまり、仮に請求人が本件不動産を売却せず継続して所有することを選択したとしても、請求人が相応の価額弁償金を本件譲受人に支払うことは免れなかったのであるから、価額弁償金である本件和解金の支払が本件譲渡の前提であったともいえない。したがって、本件和解金は、本件譲渡を実現するために客観的に見て必要な費用であったとはいえず、本件譲渡に係る譲渡所得に金額の計算上控除される譲渡費用には該当しない。(令6.11.12 関裁(所)令6-17)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和5年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父母の居宅であった乙建物及び賃貸用住宅であった丁建物の譲渡(本件譲渡)に当たり、本件譲渡に係る売買契約(本件売買契約)において、これらの建物内の動産を請求人が撤去して引き渡すとされていたから、乙建物内の遺品の片付けに要した費用(本件遺品片付け費用)及び丁建物内に設置されていたエアコンの撤去に要した費用(本件エアコン撤去費用)は、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、控除される譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、資産の譲渡に当たって支出された費用が譲渡費用に当たるかどうかは、現実に行われた資産の譲渡を前提として、客観的にみて、その譲渡を実現するために当該費用が必要であったかどうかによって判断すべきものと解されるところ、本件売買契約の特約条項によれば、仮に遺品の片付けやエアコンの撤去がされていなかったとしても、本件譲渡が実現しなかったとは認め難いこと、また、本件遺品片付け費用及び本件エアコン撤去費用の性質から検討しても、客観的にみて本件譲渡を実現するために必要であったとは認められない。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(令5. 9.11 大裁(所)令5-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040002ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)の譲渡と出資持分(本件出資持分)の譲渡に際して併せて支払った手数料のうち、当該各譲渡に係る収入金額によってあん分した金額が、本件土地の譲渡費用に当たる旨を主張する。しかしながら、当該手数料の金額は、収入金額によらず、別途評価された本件土地の価額と本件出資持分に係る法人の総資産の価額の合計額を基礎として算定されていることから、本件土地の譲渡に係る譲渡費用となる金額は、当該合計額に本件土地の価額が占める割合によって算定するのが合理的であるため、収入金額によってあん分した金額によるべきとする請求人の主張には理由がない。(令4.11. 1 仙裁(所)令4-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030107
- 裁決年月日
- 令和4年4月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、上場株式(本件株式)の譲渡(本件譲渡)に関し提供された業務に対する報酬(本件報酬)は、本件譲渡に係る対価の決定にどの程度影響を及ぼしたのかは明らかではないことなどから、客観的に見て本件譲渡を実現するために必要であったとは認めることはできず、本件報酬は本件譲渡に係る譲渡費用に該当しない旨主張する。しかしながら、本件報酬は、本件株式の売却先の探索という役務に対する報酬であり、客観的に見て本件譲渡を実現するために必要であったものといえる。したがって、本件報酬は本件譲渡に係る譲渡費用に該当する。(令4. 4.19 東裁(所)令3-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030107
- 裁決年月日
- 令和4年4月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が上場株式(本件株式)の譲渡をした際に法人(本件法人)に支払った本件株式の一部(本件対象株式)の転売益相当額(本件差額金)は、本件株式の譲渡に係る譲渡費用には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件法人から本件対象株式の対価の支払を受けることと引換えに本件対象株式を本件法人に譲渡する義務を負っていたところ、本件差額金を本件法人に支払うことによって、同義務を免れ、本件対象株式を含む本件株式の譲渡を行うことができたものということができるから、本件差額金は、客観的に見て本件株式の譲渡を実現するために必要であったといえる。したがって、請求人が支払った本件差額金は、本件株式の譲渡に係る譲渡費用に該当する。 (令4. 4.19 東裁(所)令3-107)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020016
- 裁決年月日
- 令和3年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成30年に行った土地(本件土地)の譲渡(本件譲渡)に関し、更地にすれば本件土地の売買条件が有利になるなどと考えて本件土地の上にあった2棟の建物の取壊し(本件取壊し)を行ったことなどから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件取壊しに係る費用(本件費用)は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件取壊しは建物の老朽化等に起因して行われたものと判断するのが合理的であるし、本件取壊しは、平成25年に行われたものであって、現実に行われた本件土地の売買契約及び媒介契約の前提又は内容になっておらず、客観的に見て本件譲渡を実現するために本件費用が必要であったなどとは認められないから、本件費用は、譲渡費用に該当しない。(令3. 2.25 関裁(所)令2-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010038
- 裁決年月日
- 令和元年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306130
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/13管理費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が所有し自己が主宰する同族法人に対して貸付けの用に供していた建物及びその敷地(本件不動産)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、当該同族法人へ支払った業務委託料名目の金員(本件委託料)が、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当する旨主張する。しかしながら、同項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に当たるかどうかは、現実に行われた資産の譲渡を前提として客観的にみてその譲渡を実現するために必要な費用といえるかどうかで判断すべきであるところ、本件委託料は、本件不動産の維持管理等に係る対価と認められるにとどまり、本件不動産の譲渡のために直接要した費用にも、本件不動産の譲渡価額を増加させるため本件不動産の譲渡に際して支出した費用にも当たらない。したがって、本件委託料は、同項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当しない。(令元.11.21 東裁(所)令元-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 平成31年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人所有の土地上に存在していた法人(本件法人)所有の建物(本件建物)の解体工事に要した費用(本件解体工事費)について、本件法人に本件解体工事費の負担能力がなかったことから当該土地の譲渡を実現させるためやむを得ず請求人が負担したものであり、本件解体工事費は所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する資産の譲渡に要した費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は解体工事に係る請負契約の締結時に本件建物を所有し、その処分権原を有していたこと、当該請負契約に係る契約書に発注者として本件法人名及びその代表者の記名押印があることなどからすると、当該解体工事の発注者は、本件法人であると認めるのが相当であり、その支払義務を負っていたのは本件法人であると認められる。そして、本件法人は本件建物を収去して当該土地を請求人に明け渡さなければならない状況にあったことからすれば、本件解体工事費は、実質的にも本件法人が負担すべき費用であって、客観的に見て譲渡を実現するために必要であったとは認められない。(平31. 2.19 関裁(所)平30-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290022
- 裁決年月日
- 平成30年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、企業買収のために仲介業者へ支払った成約報酬(本件報酬)は請求人が代表取締役である法人(本件会社)の未公開株式(本件株式)の譲渡が成立して初めて発生するものであるから、本件株式の譲渡に直接関係するものであるところ、本件株式の譲渡先(本件譲渡先)との交渉の結果、本件会社の株主価値の総額XX億X,XXX万円とすることで合意したのであるし、請求人はそれに対する報酬を支払ったのであるから、本件報酬の全額が本件株式の譲渡費用である旨主張する。しかしながら、合意された本件会社の株主価値の総額はXX億X,XXX万円と認められるところ、本件譲渡先と本件株式に係る譲渡の契約(本件譲渡契約)において、本件株式の譲渡価額はXX億円とされ、請求人は、本件株式の譲渡に係る収入金額をXX億円として所得税等の確定申告をしている。そして請求人は、本件譲渡契約における本件会社及びその子会社(本件グループ会社)に係る役員退職金(本件役員退職金)の支給に関する条項(本件条項)どおりの役員退職慰労金を本件グループ会社からそれぞれ受給し、併せて「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」の交付を受けていることからすれば、飽くまで本件株式の譲渡の対価として合意された金額はXX億円であり、その差額X億X,XXX万円は本件役員退職金の支給に備える金額といえる。また、本件条項は、①本件譲渡先から求められたものではなく、請求人が本件グループ会社の役員のために本件譲渡先から取り付けた誓約と認められること、②本件株式の譲渡を成立させるための条件ともされていない上、本件条項を加えることによって、本件株式の価値を高め、本件株式の譲渡価額の増額をもたらしたとも認められないことから、本件条項が本件株式の譲渡において、客観的にみて、その譲渡を実現するために必要であったとはいえない。したがって、本件報酬のうち、本件役員退職金に関する部分に対応する報酬は、本件株式の譲渡費用に当たらない。(平30. 4.12 名裁(所)平29-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290057
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地(本件農地)の貸借関係が、借主(本件借主)が賃料の代わりに固定資産税等(本件固定資産税等)を負担する賃貸借であることを前提に、本件農地の売却に当たり、当該借主に支払った金員が離農補償金であり、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当すると主張する。しかしながら、本件固定資産税等の負担が、使用収益に対する対価の意味を持つものと認めるに足りる特別の事情は認められず、本件借主は本件農地を無償で使用していたものであり、本件農地の貸借関係は、賃貸借ではなく使用貸借であると認められる。したがって、請求人の主張は、その前提となる事実を欠くものであり、採用することはできない。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280020
- 裁決年月日
- 平成29年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306060
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/6遅延損害金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人らが譲渡した法人の全ての発行済株式(本件株式)について、買主との間で売買価額について紛争が生じ、その仲裁として権限ある仲裁裁判所が下した仲裁裁定により、損害賠償金(本件損害賠償金)、損害賠償に伴う遅延損害金(本件支払遅延損害金)を請求人らが買主に支払ったのであるから、本件支払遅延損害金は、本件株式の売買価額が決まるまでの費用であり、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件支払遅延損害金は、請求人らの虚偽の表明及び保証による損害賠償に伴う、損害の発生から本件損害賠償金を全額支払うまでの遅延利息であることからすれば、本件支払遅延損害金は、本件株式の譲渡に当たって、客観的にみてその譲渡を実現するために必要であったとは認められない。したがって、本件支払遅延損害金は譲渡費用に該当しない。(平29. 5.30 広裁(所)平28-20)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成29年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)を譲渡するために建築設計業務として自ら費やした労力について、これを金銭換算した金額(本件企画設計料)は、譲渡所得の金額の計算上、本件土地の譲渡価額を増加させるための費用として控除する金額である旨主張する。しかしながら、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得の金額の計算上控除する譲渡に要した費用(譲渡費用)とは、資産の譲渡に際して支出した仲介手数料又は登記費用等のように当該資産の譲渡のために通常必要となる直接の費用及び当該資産の譲渡価額を増加させるため当該譲渡に際して支出した費用をいい、ここでいう費用とは、収入を獲得する過程で費消した資産価値の減少分であると解されるところ、本件企画設計料は、請求人自身が本件土地の譲渡に際し費やした労力を見積もって換算した金額にすぎず、請求人が当該金額を実際に支出したわけではないから、同項に規定する譲渡費用に当たらない。(平29. 3.30 沖裁(所)平28-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280042
- 裁決年月日
- 平成29年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡に先行して行われた遺産分割協議に関連する手続費用、譲渡した土地の周辺土地を測量・登記した費用、諸問題を解決するために支出したコンサルティング費用などは、不動産を一括譲渡するために必要な費用であり、譲渡所得の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、いずれの支出も客観的に見てその譲渡を実現するために必要であった費用とは認められず、譲渡費用に当たらない。(平29. 2.15 大裁(所)平28-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280010
- 裁決年月日
- 平成28年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の債務不履行により解除された売買契約(先行契約)の買主に対して支払った違約金等(本件支出)について、所得税基本通達33−7《譲渡費用の範囲》に定める「既に売買契約を締結している資産を更に有利な条件で他に譲渡するため当該契約を解除したことに伴い支出する違約金」として譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件支出は、請求人が先行契約において定められた特約に係る債務を履行しなかったことに基因する手付金の返還及び違約金の支払として、その後の売買契約(本件売却)とは無関係に、先行契約の買主に対して支払うこととなったものであり、本件売却を実現するためにその支出が必要であったという関係にないから、本件売却における譲渡費用には該当しない。(平28. 9.21 大裁(所・諸)平28-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、賃貸の用に供していた共同住宅(本件建物)及びその敷地の売却(本件譲渡)に伴い、本件建物の事務室(本件事務室)を賃借していた本件建物の管理会社(本件賃借人)に対し立退料名目で支払った金員(本件金員)は、本件譲渡に要した費用に該当する旨主張する。しかしながら、資産の譲渡に当たって支出された費用が所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡費用に当たるどうかは、現実に行われた資産の譲渡を前提として、客観的に見てその譲渡を実現するために当該費用が必要であったかどうかによって判断すべきものである。これを本件についてみると、請求人と本件賃借人との間の賃貸借契約は、遅くとも本件譲渡の日までに合意解約されたものと認められるところ、当該合意解約がされるまでの間に、本件建物及びその敷地の買主が本件事務室からの本件賃借人の退去を求めた事実を認めることはできない。そして、請求人と本件賃借人との間で本件賃借人の本件事務室からの退去に伴う本件金員の支払についての合意が成立したとする請求人の主張は主観に基づくものであり、また、当該合意が成立したことを明らかにする書面が作成された事実もうかがわれないから、当該合意の成立を認めることも困難である。そうすると、本件賃借人の本件事務室からの退去は、客観的に見て本件譲渡の実現に必要であったとは認められないから、本件金員の支払が客観的に見て本件譲渡を実現するために必要な費用の支払であったと認めることはできない。したがって、本件金員は、譲渡費用に該当しない。(平27. 9.30 高裁(所)平27-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250034
- 裁決年月日
- 平成26年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人らは、共同住宅(本件建物)の敷地の用に供していた土地(本件土地)を譲渡した際に、親族が主宰する不動産仲介業等を営む法人(本件法人)にコンサルタント料として支払った金員(本件金員)は、当該法人が、①本件土地の取得に反対していた請求人らの親族の説得、②本件土地を譲渡するために取り壊した本件建物の長期にわたる改良行為、③トラブルが予想される賃借人への対応等、④請求人らの本件土地の譲渡先選定に関する助言等の諸行為に係る対価であるため、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の取得費又は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、①本件土地の取得のための親族の説得行為は、その取得自体に必要なものであったということはできず、取得のための付随費用ともいえないから本件土地の取得費には該当しない。また、②請求人主張の本件法人が行ったとする本件建物の各種改良行為は一般の修繕又は維持管理行為と認められること、③本件建物の賃借人への各種対応は、本件土地を譲渡した6年以上前のことであること、④譲渡先選定に関する本件法人の助言によって、本件土地の譲渡先が決定されたものではないことなどからすると、このような各行為に係る対価は、本件土地の譲渡を実現するために必要な費用とは認められない。よって、本件金員は本件土地の譲渡費用に該当しない。(平26. 6. 4 名裁(所)平25-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250089
- 裁決年月日
- 平成26年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 請求人は、居住の用に供している家屋の一部を取り壊し、その取り壊した部分の敷地の用に供されていた土地を譲渡した場合、当該家屋の新築費用に係る資産損失の金額は譲渡費用として控除できることを前提に、国税庁のホームページに掲載されている「建物の標準的な建築価額表」を基に計算した金額を当該家屋の取得価額として、所得税法施行令第142条《必要経費に算入される資産損失の金額》第1号の規定を適用した金額が、譲渡所得の金額の計算上控除できる資産損失の額である旨主張する。しかしながら、「建物の標準的な建築価額表」は、建物と土地を一括で購入した時に売買代金の総額は判明しているものの建物と土地の価額が区分されていない場合において、建物の償却費相当額の基となる建物の取得価額を計算する必要があるときに、「建物の標準的な建築価額表」によって建物の取得価額を計算することとしても差し支えないとされているものであり、建物の取得価額が不明の場合にその額を推算する根拠として用いるものではないことから、当該家屋の新築費用に係る資産損失の金額は、譲渡費用として控除することはできない。(平26. 2.17 東裁(所)平25-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250084
- 裁決年月日
- 平成26年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 請求人は、委任した税理士(本件税理士)から、①請求人が任意譲渡をして請求人及び請求人の知人が主宰するB法人のそれぞれの租税債務を支払うのか、A国税局による滞納処分(公売)に委ねるかの判断をするための調査・確認、及び②不動産を高く譲渡するための不動産業者の選定・交渉に関して、役務の提供を受けているところ、本件税理士がA国税局の担当者からB法人に係る租税債務の発生時期及び税額の調査・確認をしない限り、建物及び各土地(本件各売買物件)の任意譲渡は実現しなかったのであり、本件各売買物件の譲渡に関する相談料(本件相談料)の大半はB法人の租税債務の確認の対価であるから、本件相談料は、客観的に見て当該譲渡を実現するために必要な費用である旨主張する。しかしながら、本件各売買物件の各差押登記に係る被保全債権及び各抵当権設定登記に係る被担保債権は、請求人の滞納税額又はB法人の滞納税額であって、請求人とC社の同物件に係る売買契約(本件売買契約)に係る決済の時点でいずれも支払義務が発生していたものであり、請求人自身が支払うべきもの、又は、請求人の負担は免れ得ないものであったということができる。そうすると、債権者の承諾を得るために行われた請求人の租税債務の弁済は、本件売買契約の成否にかかわらず、必要なものであり、また、B法人の租税債務の弁済についても、本件売買契約の成否にかかわらず、差押登記がされた各土地の交換価値の限度において必要なものであるから、上記各租税債務の弁済に係る金員は、客観的にみて、本件各売買物件の譲渡を実現するために必要な費用に当たらないというべきである。そして、これらの各租税債務の弁済に係る金員が本件売買契約の譲渡費用に該当しない以上、本件税理士に支払われた本件相談料も、本件各売買物件の譲渡費用には当たらないというべきである。(平26. 2. 4 東裁(所)平25-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240215
- 裁決年月日
- 平成25年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年中に行った、請求人所有の建物(本件建物)及び請求人が賃借していた本件建物の敷地(本件土地)上の借地権(本件建物と併せて本件譲渡資産)の譲渡(本件譲渡)に係る譲渡所得の金額の計算上、①本件土地の所有者に対して支払った未納分の地代(本件地代未納分)、②本件建物の賃借人に対して支払った立退料(本件立退料)及び③不動産業者に対して支払った調査委託金(本件調査委託金)などについて、いずれも所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第33条第3項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当するか否かについては、現実に行われた譲渡を前提として、客観的に見て当該譲渡を実現するために必要であったかどうかによって判断すべきものであるところ、①本件地代未納分は、本件譲渡の有無にかかわらず、請求人が本件土地の賃借人としての地位に基づき支払義務を負うものであり、本件譲渡資産の保有期間中の維持又は管理に要した費用であると認められること、②本件立退料は、本件譲渡資産の前所有者が平成3年に当時の賃借人に対して支払ったものであること、③本件調査委託金は、請求人が当該不動産会社に委託した調査内容は明らかでなく、いかなる支払によるものなのかは明らかでないことなどから、いずれも平成21年に行われた本件譲渡を前提として、客観的に見て本件譲渡を実現するために必要であったものとはいえない。したがって、請求人の主張する各費用は、いずれも所得税法第33条第3項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当しないものである。(平25. 5.27 東裁(所)平24-215)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240024
- 裁決年月日
- 平成25年5月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡不動産に係る開発申請手数料及び水道本管工事費を取得費として、ブロック工事費、不動産分筆登記費用、売買契約書の収入印紙代及び登記事項証明書に係る交付手数料を譲渡費用として、それぞれ、譲渡不動産の譲渡所得の金額の計算上控除すべきである旨主張する。しかしながら、取得費について、請求人が開発申請手数料を支払った事実は存在せず、水道本管工事費に係る工事は譲渡の数年前に行われ、その金額は請求人が申告に際して適用した長期譲渡所得の概算取得費控除額に満たないことが認められるから、これらはいずれも取得費として控除することはできず、また、譲渡費用について、ブロック工事費は譲渡不動産と関係ない請求人の子の自宅の工事費と認められ、不動産分筆登記費用は譲渡不動産の買主が負担したものと認められ、売買契約書に係る収入印紙代の一部は、売買代金を仮装するために作成された売買契約書に貼付された収入印紙に係るものと認められ、仮装のための費用を譲渡費用と認めることはできないから、これらはいずれも譲渡費用として控除することはできないが、売買契約書に係る上記以外の収入印紙代及び競売手続で不動産を取得する際に裁判所に提出するための登記事項証明書に係る交付手数料は、それぞれ譲渡費用、取得費として控除することができる。(平25. 5. 9 広裁(所)平24-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240143
- 裁決年月日
- 平成25年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成22年中に行われた本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件土地上に存していた本件建物の取壊しによる除却損等(①本件建物及び附帯設備の取得費、②本件建物の改修費、資本的支出の未償却残高の合計額、③本件建物及び本件土地の固定資産税、④本件建物の取壊し費用)を、譲渡費用として控除すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は平成14年4月から平成15年5月までの間、本件建物をA社に賃貸していたものであり、本件建物を不動産所得を生ずべき事業又は業務の用に供してきたものと認められること、②本件建物は請求人とA社との間の賃貸借契約が終了した約3か月半後の平成15年10月に取り壊されていること、③請求人は平成20年10月付でB社との間で本件土地の売買に係る専任媒介契約を締結しているところ、当審判所の調査の結果によっても、当該契約より前に請求人が他の不動産業者との間で本件土地の売買に係る専任媒介契約を締結した事実は認められないことからすると、本件建物及び附属設備の取得費並びに建物改修費等の資本的支出の未償却残高は、取得費とされる金額に相当する金額として、本件建物に係る平成15年分の不動産所得の金額の計算上、必要経費に計上すべきものである。また、本件建物は平成15年10月に取り壊されているから、建物の取壊し費用が平成22年に行われた本件土地の譲渡に要した費用であるとは認められない。さらに、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他その資産の維持又は管理に要した費用は、資産の譲渡に要した費用には該当するものではないから、譲渡資産の所有期間中に支出した固定資産税は譲渡費用に含まれない。以上から、請求人が、本件建物の取壊しによる除却損等として、本件土地の譲渡所得の金額の計算上譲渡費用に算入すべきであるとする各種費用は、いずれも譲渡費用には当たらない。(平25. 1.21 東裁(所)平24-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240143
- 裁決年月日
- 平成25年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306190
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/19租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、固定資産税は公示価格にスライドした固定資産税評価額に対するキャピタルゲイン税であるから、譲渡所得に対する課税との二重課税を避けるために固定資産税の累積額を譲渡所得に係る所得税の額から税額控除すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他その資産の維持又は管理に要した費用は、資産の譲渡に要した費用には該当するものではなく、請求人が主張するように譲渡資産の所有期間中に支出した固定資産税を譲渡所得に係る所得税の額から税額控除する旨の法令の規定は存在しないから、請求人の主張には理由がない。(平25. 1.21 東裁(所)平24-143)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、抵当権が設定されていた賃貸アパートの譲渡に際し、抵当権者である銀行からの借入金を繰上返済したことに伴って支払った違約金(本件違約金)は、銀行との特約により繰上返済をする場合に発生する費用であり、また、当該抵当権を消滅させないと当該譲渡に係る売買契約が成立しないから、譲渡費用に当たる旨主張する。しかしながら、本件違約金の支払は、当該売買契約の内容となっているものではなく、借入金残金を繰上返済するに当たり支払うこととされているものにすぎず、担保物権を譲渡する場合に必ず繰上返済をしなければならないものではないことからすれば、本件違約金が、客観的に見て当該譲渡を実現するために必要な費用であったとは認められない。また、当該売買契約には、当該抵当権を消滅させないときには契約を解除することができる旨の条項が定められているものの、当該条項は、解除条件でも、ましてや停止条件でもないから、仮に請求人が当該賃貸アパートに設定されている抵当権を消滅させない場合であっても、それを理由に当該売買契約が成立しないということはなく、請求人の「抵当権を消滅させないと当該譲渡に係る売買契約が成立しない」との主張は、その前提を欠くものである。(平24. 8.10 金裁(所)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成24年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306050
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/5借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡代金から本件借入金を弁済し、本件土地の抵当権の抹消登記を行うこと及び未納固定資産税を納付し、差押えを解除することは、本件土地を譲渡(本件譲渡)する上での前提条件であるから、これらの支払は所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する「資産の譲渡に要した費用」に該当する旨主張する。しかしながら、本件借入金の弁済や本件土地の抵当権の抹消登記手続である登記費用の支払は、請求人と金融機関との間の債権債務関係の整理を目的として、本件譲渡に際して行われたにすぎないから、本件譲渡を実現するために直接かつ通常必要な費用であるといえず、譲渡価額を増加させるためのものであるとも認められない。また、固定資産税は、その固定資産を所有していることによって生ずる税であり、上記未納固定資産税は、譲渡以前に発生し、未納となっていたもので、本件譲渡に際して負担すべきものでないことは明らかであるから、資産の値上がりによる価値の増加益である譲渡所得に対応した費用とはいえず、本件譲渡を実現するために直接かつ通常必要な費用にも当たらない。以上のことから、上記支払は、いずれも「資産の譲渡に要した費用」とは認められない。(平24. 1.23 沖裁(所)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306210
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/21借地権の買取費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地については、過去に第三者に賃貸しており、当該第三者が借地権を有してたところ、請求人は、当該第三者から当該借地権を買い取った経緯があることからすれば、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、当該買取費用を控除することができる旨主張する。しかしながら、当該第三者が本件土地を使用していた事実は認められず、本件土地上に存していた既存建物には請求人の元従業員が請求人の指示のもとに住んでおり、当該第三者と当該元従業員との間で当該既存建物の賃貸借契約を締結した事実はないこと、当該元従業員は当該第三者のことを知らなかったこと、更に、請求人・当該第三者ともに、借地権の譲渡について申告していなかったことを総合勘案すると、当該第三者が本件土地を請求人から賃借していたと認めることはできない。したがって、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、請求人の主張する買取費用を控除することはできない。(平23. 7.25 東裁(所)平23-24)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡(本件譲渡)に係る譲渡所得の金額の計算上、本件指導料は、請求人の業務全般に対する指導助言の対価であり、かつ、本件土地の譲渡は請求人の業務の一環として行ったものであるから、譲渡費用に当たる旨主張する。しかしながら、ある費用が譲渡費用というためには、当該資産の譲渡に際して直接要した費用又は当該資産の譲渡価額を増加させるために要した費用でなければならないところ、本件土地の譲渡に係る不動産売買契約において、売買を仲介した法人のみが仲介業者として介在し、請求人の求めに応じて買受人の紹介から本件土地の引渡しまでの一連の手続に関与したことが認められる。一方、本件指導料の支払先であるコンサルタント法人が、本件譲渡を実現するために直接必要な役務を提供した証拠は見当たらないことに加え、請求人は当審判所の調査に応じず、当審判所の本件譲渡の関係者に対する調査によっても、コンサルタント法人の行った具体的な業務内容を確認できなかったことからすると、仮に、請求人がコンサルタント法人に本件指導料を支払っていたとしても、本件指導料が本件譲渡に際して直接要した費用又は本件土地の譲渡価額を増加させるために要した費用に該当するとは認められないことから、本件指導料は、譲渡費用には当たらない。(平23. 6.22 沖裁(所)平22-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220070
- 裁決年月日
- 平成22年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地譲渡に関連して、本件土地の売買で間に入った人物から水路払下げに関するコンサルタント並びに地質調査及び土壌改良工事をして本件土地の瑕疵を取り除かなければならないと言われ、そのコンサルタント等を行ったことに対し、本件コンサルタント料等を支払い、本件各領収書を受領したことから、本件コンサルタント料等は本件土地の譲渡費用に当たる旨主張する。しかしながら、請求人には、本件土地について、水路敷に関するコンサルタントを受ける必要性並びに地質調査及び土壌改良工事を行う必要性があったとは認められず、加えて、請求人は、本件各領収証のみを提出し、本件コンサルタント料等が本件土地に係るものであることを明らかにする契約書や請求書等の証拠書類を紛失したとして提出せず、当審判所の調査によっても、本件コンサルタント料等の内容、支払の経緯等は明らかでなく、他に本件コンサルタント料等が本件土地に係るものであるとの事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張には理由がなく、本件コンサルタント料等は本件土地の譲渡費用に当たらない。(平22.10. 1 東裁(所)平22-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210187
- 裁決年月日
- 平成22年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件和解金は、請求人が本件土地の本件譲渡を決め、その実現のために支払ったものであること及び請求人が、仮に本件和解金を支払わなかった場合、本件土地上の建物の明渡しを求められることになるが、その場合には、請求人は、本件譲渡代金額に遠く及ばないわずかな立退料を受領できるにすぎないことから、本件譲渡の価額を増加する意図の下に支払った直接的な費用であり、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、控除すべき譲渡費用とは、①譲渡のために直接要した費用又は②譲渡の価額を増加させるために当該譲渡に際して支出した費用をいうと解されるところ、これを本件についてみると、請求人が本件譲渡の交渉を始めたのは、本件和解金を支払った約3か月後であり、実際に本件譲渡が行われたのは、本件和解金の支払から9か月以上経過した後であることからすれば、本件和解金を支払った時点で、本件譲渡の話は何ら具体化していなかったといえる。そうすると、たとえ請求人が、将来本件土地を譲渡するために本件土地の登記名義を回復する必要があると考えて本件和解金を支払ったという事情があるとしても、本件和解金は、上記の①及び②のいずれの費用にも当たらないものといわざるを得ない。したがって、本件和解金は、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、控除すべき譲渡費用には該当しない。(平22. 6.22 東裁(所)平21-187)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210062
- 裁決年月日
- 平成22年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地を不特定多数の自由な取引で売却しようとすれば、本件土地上に存する本件建物の借家人に対する立退料及び営業補償の支出が必要であることから、これらの額を譲渡所得の金額の算定上、費用として控除すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、収入金額から控除できるのは、譲渡そのものに関連して直接必要な支出であると解されるところ、当該借家人は、本件財産分与以降も本件建物を賃借し、継続して稼動していると認められ、また、本件財産分与に際し、実際に、当該借家人が立ち退いた事実及び立退料が支払われた事実も認められず、立退料の支払いが必要な事情も認められないことからすると、請求人の主張する立退料及び営業補償は、本件財産分与そのものに関連して直接必要な支出であるとは認められない。(平22. 5.17 大裁(所)平21-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210093
- 裁決年月日
- 平成22年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、譲渡所得を計算するに当たって採用した為替相場は、原処分庁所属の調査担当職員が調査によって確認した金額であるから、正当である旨主張するが、請求人が、リミテッド・パートナーシップ(LP)における請求人の持分権の譲渡があった日に採用した為替相場は、①一般に公開されているインターネット上に掲載されたものであること、②及び請求人の取引金融機関であるA銀行の対顧客レートとしてインターネットバンキング又はテレホンサービスにより確認したものを掲載している旨の記述があり、同日の為替相場として不合理な点は認められない。(平22. 3.23 関裁(所)平21-93)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210010
- 裁決年月日
- 平成22年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件報酬は、本件土地について譲渡の意思表示をするために不可欠な譲渡に係る税金についての助言に対する報酬であり、いわゆる本件土地の売却のコンサルタント料であって、譲渡のために直接要した費用であることから、「資産の譲渡に要した費用」に該当する旨主張する。しかしながら、資産の譲渡に当たって支出された費用が所得税法第33条第3項にいう譲渡費用に当たるかどうかは、一般的、抽象的に当該資産を譲渡するために当該費用が必要であるかどうかによって判断するのではなく、現実に行われた資産の譲渡を前提として、客観的に見て本件土地の譲渡を実現するために当該費用が必要であったかどうかによって判断すべきものと解される。当審判所の調査によれば、本件報酬は、本件土地の譲渡に係る税金についての助言に対する報酬であると認められるところ、この助言がなかった場合に本件土地の譲渡が実現しなかったとする理由は認められない。そうすると、客観的に見て本件土地の譲渡を実現するために本件報酬が必要であったと認めることはできないから、本件報酬は「資産の譲渡に要した費用」に該当しない。(平22. 1.14 福裁(所)平21-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200201
- 裁決年月日
- 平成21年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件新築費用が本件被相続人の遺産として共同相続人に対して支払われたものであるならば、共同相続人よりも少なく遺産を取得したこととなり、遺産の額が減少した部分に税金が課せられるはずが無いのに、本件新築費用を負担した部分の額を譲渡所得の金額から控除しないのは、遺産の額が減少した部分に課税していることとなり不当である旨、また、②本件新築費用は、一般に立退料を支払って得られる効用と変わりはないこと及び調停が成立すれば、調停事項を遵守する義務が生じるため、それに伴う出費は当然に必要経費となる旨主張する。しかしながら、本件新築費用は、相続財産のうち、本件乙土地の持分の取得の代償として請求人が負担した支出であるから、各相続人の相続税額の算出において考慮されるべきものではあっても、本件甲土地の譲渡において考慮されるべきものではない。そして、所得税基本通達33−7に定める借家人等を立ち退かせるための立退料とは、借地借家法上、賃借建物の利用権を第三者である買主に対抗できる賃借人に対して立退料を支払うことが、建物の客観的価値を増加させることから、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に算入することが認められていると解されるところ、共同相続人らは、本件旧建物及びその敷地である本件各土地に所有権(共有持分)を有して居住しており、本件新築費用は遺産分割の代償であるから、本件新築費用を同通達に定める立退料と同様に取り扱うことはできない。(平21. 6.17 東裁(所)平20-201)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200019
- 裁決年月日
- 平成20年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の建築費用は44,000,000円であり、1階診療所部分及び2階住居部分は同面積であるから、診療所部分及び住居部分の取得に要した金額はそれぞれ22,000,000円となるので、これを基礎として所得税基本通達33−8の定めに従って譲渡費用を計算すると、計上漏れがある旨主張し、それに沿う答述をする。しかしながら、そもそも、請求人は、本件建物の建築時に作成されたはずの請負契約書等の書類については、残っていないとして提出しないなど、本件建物の取得に要した金額が44,000,000円であることを裏付ける証拠を一切提出せず、当審判所の調査によっても、当該事実を裏付けるに足る証拠は見当たらず、また、診療所部分と住居部分の各面積は異なっているのであり、請求人の答述はこれに反するものである。さらに、関与税理士は、原処分庁の調査担当者から、本件土地の譲渡所得の申告に当たり、本件建物が、居住用割合50%の居宅兼事業所であるとして申告したことと、過去に提出された所得税青色申告決算書の記載内容(事業専用割合100%。取得に要した金額22,000,000円)とが整合性を有しないことについて説明を求められたため、整合性を取るべく、建物の構造と無関係に居住用割合が50%であるとして更正の請求をした旨申述している。これらの事情等に照らすと、請求人の答述は信用できないというべきであり、かえって、過去に提出された上記決算書は、請求人自身もこれに押印していることに照らすと、上記決算書の記載は信用できるというべきであり、それによれば、本件建物の取得に要した費用は22,000,000円であったと認めるのが相当であるから、本件建物に係る上記通達の定めに従って譲渡費用を計算するに当たって基礎とすべき同建物の取得に要した金額は、22,000,000円とすべきである。したがって、請求人の主張は前提を欠くものであって、採用できない。(平20.10.24 大裁(所)平20-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190201
- 裁決年月日
- 平成20年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、当該土地を請求人名義とするための訴訟に係る和解により請求人が支払った解決金等及びこの際の登記費用について、これらの支払がなければ、当該土地の譲渡がなし得なかったのであるから、これらは譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、譲渡費用は、その資産の譲渡を実現するために直接要した費用及びその資産の譲渡価額を増加させるため当該譲渡に際して支出した費用に限定されると解するのが相当であるところ、請求人が支払った解決金等は、飽くまでも請求人が当該土地の真の所有者であることを前提に、登記名義という第三者対抗要件を具備するために支出したものであり、この支出は、たとえ本件土地の譲渡を契機として支払うこととなったとしても、本質的には、当該土地を譲渡するか否かにかかわらず、和解に基づき請求人が登記名義を回復するために必要であった支出と認められるから、当該土地の譲渡のために必要であった支出とも、当該土地の譲渡価額を増加させるために譲渡に際して支出した費用ともいえないから、譲渡費用には該当しない。また、当該登記費用は、資産の取得費とはなり得たとしても、譲渡費用には該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.11 東裁(所)平19-201)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190031
- 裁決年月日
- 平成20年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に関して支払ったA社に対する売買代理手数料とは別に、A社への貸付金と相殺した追加手数料及びB社に対して支払った手数料がある旨主張する。しかしながら、本件貸付金については、①通常作成されるべき貸借を証する書面の作成がないこと、②返済方法や利息の取り決めもないこと、③本件物件の購入時の手数料とも相殺されていないこと、④A社の申告において借入金に計上していないこと、追加手数料については、①その取り決めに関する書面や算定根拠もないこと、②A社の申告において追加手数料を収入に計上せず、領収証の交付もないことの各事実が認められる状況下において、請求人は、追加手数料の存在及びその支出となる相殺事実について合理的に裏付けるに足りる程度の具体的な立証を行っておらず、追加手数料の不存在及びその支出の不存在が推定される。また、B社に対する支払金については、①請求人はB社の名称を契約時まで知らず、同社に仲介等の依頼をしていないこと、②B社の住所がA社と同じ住所として契約されていること、③B社が法人税の申告をしていないことから、本件支払金が支払われたとは認められない。これに対し請求人は、これらの費用は、本件譲渡に係る譲渡代金と当初申告額との差額に対する手数料及び譲渡価額の上乗せに対する成功報酬であり、譲渡に必要不可欠の費用である旨主張する。しかしながら、上記のとおり、これらの支出を認めることはできないところ、仮にこれらの支出があったとしても、追加手数料の本件差額に対する割合は極めて高く、B社には支払う必要もない金員であることなどから、客観的に譲渡を実現するための費用とはいえず、請求人が「裏金としてもらった分ですから、そういう場合は領収証は普通無いものではないですか」などと申述していることなどからすると、むしろ、本件譲渡に関する仮装の売買契約に加担した報酬とみるべきであり、譲渡に要した費用には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.22 広裁(所)平19-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190034
- 裁決年月日
- 平成19年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した不動産に関して譲受人以外の第三者との間で行われた2件の訴訟(請求人が当該不動産の不法占拠者に対して提訴した土地明渡請求訴訟及び請求人の代理人と称する無権代理人から当該不動産を購入した者が請求人に対して提訴した違約金請求訴訟。ただし、違約金請求訴訟には譲受人が原告に補助参加した。)の勝訴がなければ、当該不動産を譲渡することはできなかったから、各訴訟に要した費用は当該不動産の譲渡費用に該当する旨主張する。 しかしながら、所得税法第33条第3項にいう譲渡費用とは、現実に行われた資産の譲渡を前提として、客観的にみてその譲渡を実現するために当該費用が必要であったかどうかによって判断されるべきものであるところ、上記訴訟は、いずれも本件売買とは別の法律関係を確定するための訴訟であり、客観的にみて、当該不動産の譲渡の実現に必要なものであったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 9.19 東裁(所)平19-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306050
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/5借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した土地は地方公共団体に収用されたことにより任意で売却するより高額になったのであるから、収用されるまで債務の返済を引き延ばしていた期間に対応する遅延損害金及び利息等は譲渡した土地の資産価値を高めるために支出したことになり、譲渡費用に該当する旨主張する。 しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当するのは、その資産の譲渡を実現するために直接要した費用及びその資産の譲渡価額を増加させるため当該譲渡に際して支出した費用とされるところ、当該利息等は債務の弁済が遅延したことに基づいて支出したものと認められ、たとえ当該利息等の発生した原因が、譲渡代金を債務の弁済に充てることにあったとしても、当該利息等の支出と本件譲渡との間に何ら関連性は認められず、譲渡価額の決定にも何ら影響及ぼすものでもないことから、当該利息等は譲渡費用に該当しない。(平19. 7. 6 東裁(所)平19-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180053
- 裁決年月日
- 平成19年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人の弟に支払った金員は、本件譲渡を実現させるために支払った立退料であるから、「資産の譲渡に要した費用」に当たる旨主張するが、同金員は、立退料等の費目を積算して算定されたものではなく、また、同弟にとっては、立退料としての性質を有していなかったといえるから、同金員に立退料としての趣旨は含まれていなかったというべきである。したがって、同金員は「譲渡に要した費用」には当たらないとした原処分は相当である。(平19. 3. 5 関裁(所)平18-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180064
- 裁決年月日
- 平成18年10月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、多額の債務のために自己破産に至ったのであり、本件不動産の譲渡もその債務弁済のために破算手続中に行っており、本件譲渡と破産手続は一連の行為であるから、請求人が支出した自己破産申立に要した手続費用及び管財人に対する報酬等は譲渡費用として譲渡所得の計算上控除されるべきである旨主張するが、これらはいずれも請求人の債務整理を目的として支出した費用であって、本件不動産の譲渡に際し直接かつ通常必要な費用とも、本件不動産の譲渡価額を増加させるために支出した費用とも認められず、譲渡費用として認めることはできないから、請求人の主張は採用することができない。(平18.10.11 東裁(所)平18-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成14年及び平成15年に譲渡した土地(以下「本件各土地」という。)上の建物解体工事費用のうち、植木の伐採費用については、平成15年に譲渡した土地(以下「本件土地」という。)に係る費用であるから、平成15年分の譲渡所得の計算上、譲渡費用として認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件各土地上の建物解体工事を行った業者の答述及び当該業者が撮影した建物解体工事前の写真によれば、本件各土地上には庭木、樹木が植わっていたこと、伐採費用はこれらの立木に係る伐採費用と認められることから、当該費用のすべてが本件土地に係る費用とはいえず、また、本件各土地それぞれに係る伐採費用を特定できないことから、請求人の主張は採用できず、伐採費用を、本件各土地の面積の比により計算した原処分は相当である。(平17.7.5名裁(所)平17-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170001
- 裁決年月日
- 平成17年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306110
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/11旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が所有する土地建物及びその土地に隣接する同人と同人の兄弟姉妹が共有で所有する土地建物を一の契約により譲渡(以下「本件譲渡」という。)したことから、①所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する資産の譲渡に要した費用(以下「譲渡費用」という。)の額は、それぞれの土地建物の譲渡価額の比によりあん分計算すべきである旨、また、②申告した譲渡費用のほかに本件譲渡に関して支出した交通費を譲渡費用として認められるべきである旨主張する。しかしながら、①譲渡費用で個々の譲渡資産との対応関係の明らかでないものがあるときは、当該譲渡費用の額をそれぞれの資産に係る収入金額の比であん分するなど合理的な方法によりそれぞれの資産に係る譲渡費用の額を計算するものと解されることから、本件譲渡費用のうち、個々の譲渡資産との対応関係が明らかなものをそれぞれの資産に係る譲渡費用の額と計算した原処分は相当である。しかし、②交通費は、通常、その支払の事実を証する領収書等により確認することが困難であり、本件譲渡に関しても領収書等が存在しないが、本件譲渡に関して作成された書類からすれば、本件交通費は本件譲渡に関連して支出したものと認められ、その金額も不相当ということはできず、実際に支払われたものと認めるのが相当である。そして、本件譲渡が完了した後の交通費を除いた本件交通費は、譲渡のために直接必要な費用に伴うものであるから、譲渡費用に該当する。(平17.7.1名裁(所)平17-1)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160007
- 裁決年月日
- 平成16年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡に当たり、その土地の上に存した請求人の長男が所有する建物の取壊しに要した費用は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、土地の借主たる長男は、本件土地を親族間の緊密な信頼関係により無償で借用し利用していたと認められ、また、請求人及び長男も文書による契約は交わしておらず使用貸借である旨自認しており、長男はこの使用貸借に基づき本件土地を使用し収益していたことが明らかである。そして、当事者間において返還時期又は使用及び収益の目的についての定めのない使用貸借は、貸主はいつでもその目的物の返還請求ができ、また、借主は借用物を現状に回復して、これに附属している物を収去することになるから、建物の取壊しに要した費用は、借主が負担すべき費用であり、譲渡人たる請求人がこの費用を支出したとしても、これを土地を譲渡するために直接かつ通常必要とされる費用とは認められないので、譲渡費用には該当しない。(平16.10.19熊裁(所)平16-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160020
- 裁決年月日
- 平成16年9月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡契約は、本件土地の完全なる所有権の移転としての譲渡であるため抵当権抹消の登記をなす必要があり、この登記を請求人が行うことを条件としているから、根抵当権抹消の登記費用は譲渡費用に当たる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除すべき譲渡に要した費用とは、譲渡資産を譲渡するために直接要した費用及び譲渡資産の譲渡価額を増加させるため当該譲渡に際して支出した費用をいうものと解されるところ、根抵当権抹消登記費用は債務の弁済等により担保される債権が消滅したことに基因して生じる費用であり、本件土地を譲渡するために直接要した費用及び本件土地の譲渡価額を増加させるため当該譲渡に際して支出した費用に該当しないから請求人の主張には理由がない。(平16.9.16名裁(所)平16-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160008
- 裁決年月日
- 平成16年7月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の取壊しは、将来の本件土地の譲渡を前提としたものであるなどの理由から、本件取壊費用の50%相当額を譲渡費用とすべきであると主張するが、本件建物の取壊しは、本件譲渡の1年6ヶ月以上も前に行われていること、また、請求人は本件定期借地契約締結のために本件建物を取り壊したと認められることから、本件取壊費用は、本件土地の譲渡所得の金額の計算上控除すべき譲渡費用には該当しない。(平16.7.9名裁(所)平16-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共有土地の譲渡に要した費用について、従来から請求人が全額負担してきたものであり、共有者の分担額については回収見込みがないので、全額譲渡費用とすべき旨主張する。しかしながら、共有土地の譲渡費用については、事後においてそれぞれの負担額とする清算が行なわれている事実があり、しかも、共有者が作成した覚書によれば、譲渡費用の負担についてはそれぞれの持分による旨定めているのであるから、請求人が全額負担していたからといってその費用を全額控除できるものではない。(平16.7.7東裁(所)平16-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件乙土地の小作権を主張する占有者に支払った本件乙和解金がハンコ代として譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、農業委員会の農地台帳には小作権者の記載があり、請求人と小作権者が作成した本件小作権確認書において小作権を合意解除する旨記載があるから、本件乙和解金は、小作権の消滅の対価と認められる。そうすると、本件和解金は、本件乙土地に設定されていた小作権の取得費となるから、譲渡費用には該当しない。そして、本件の場合、本件乙土地については、請求人が小作権を取得した後、直ちに譲渡しているから、本件乙土地の小作権部分については短期譲渡所得の対象とするのが相当である。(平16.7.7東裁(所)平16-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150318
- 裁決年月日
- 平成16年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・291ページ
要旨
○ 請求人は、本件茶室の移築費用が本件譲渡に際して支出した費用であるから、所得税法第33条第3項に規定する譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、譲渡費用については、法令上特段の定めはないが、譲渡所得の課税が譲渡資産の値上がりによる増加益について譲渡行為によって実現したときに所得として課税するものであることから、譲渡のために直接要した費用をいうものと解され、このほか、資産の譲渡価額を増加させるため譲渡に際して支出した費用も含まれると解されるところ、本件茶室は本件譲渡の対象資産ではないから、本件茶室の移築費用は本件譲渡に直接要した費用には該当せず、また、本件移築費用は、本件茶室の保存のため、現在の住所地に設置するための一連の工事費であり、本件譲渡のための支出ではなく、このことによって本件専有部分の譲渡価額に影響するものでもないから、本件譲渡に係る資産の譲渡価額を増加させる費用にも該当しない。(平16.6.3東裁(所)平15-318)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150232
- 裁決年月日
- 平成16年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有権移転請求権仮登記が付された土地の譲渡後に支払われた弁護士報酬等は当該譲渡の効力の保全のためには必要な費用であり譲渡費用に該当するので、国税通則法第23条第2項に規定する、いわゆる後発的な事情による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上譲渡費用となるのは資産の譲渡価額を増加させるための費用であるところ、当該弁護士報酬等は、当該土地の所有権を維持するために必要な費用であって、当該譲渡に係る譲渡費用とは認められないので、弁護士報酬を支払ったことが、後発的な更正の請求ができる事由に該当するかどうかを判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平16.3.23東裁(所)平15-232)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150041
- 裁決年月日
- 平成16年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306030
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/3謝礼金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産ブローカーに対して支出した金員は、本件土地に係る農業振興地域の除外手続と農地転用ための費用であるから、本件譲渡に係る譲渡所得の計算上控除される譲渡費用とされるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の計算上控除される譲渡費用とは、資産の譲渡のために直接要した費用であると解されているところ、請求人の主張する支出と本件譲渡との関係を確認することはできず、当該支出が本件譲渡のために直接要した費用であると認めることはできないから、請求人の主張を採用することはできない。(平16.2.25関裁(所・諸)平15-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150132
- 裁決年月日
- 平成15年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件弁護士費用(弁護士着手金、弁護士報酬、訴訟の印紙代)が本件不動産の強制執行を回避するための費用であるから、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用と認めるべき旨主張するが、所得税法第33条第3項の総収入金額から控除される「資産の譲渡に要した費用」とは、譲渡のために直接かつ通常必要な費用を指すものと解されるところ、本件弁護士費用は、本件譲渡に関与していない弁護士に対する支払であるから、譲渡に要した費用には当たらない。(平15.12.17東裁(所)平15-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150131
- 裁決年月日
- 平成15年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、超過物納額により譲渡所得が生じる場合の譲渡費用は、法令上の規定がない以上、超過物納土地に係る譲渡所得の金額の計算上、物納土地及び超過物納土地の全体に共通して発生した費用を控除できると解するほかない旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除する譲渡費用は、当該譲渡所得の基因となった資産に係るものに限られ、また、物納土地に係る譲渡所得は、租税特別措置法第40条の3の規定により非課税であるところ、本件費用は、超過物納土地及びそれ以外の土地全体に係わるものであるから、超過物納土地に係る譲渡所得の金額から本件費用のすべてを控除することはできない。(平15.12.16東裁(所)平15-131)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・97ページ
要旨
○ 請求人は、①本件譲渡に係る契約を履行するために、本件農地について農地法の許可と土地改良区の地区から除外する処理が必要であり、そのために農地転用決済金を納付したものであること及び②農地転用決済金を支払うことによって宅地への転用が可能となり、本件譲渡の売買代金も宅地としての価額となったものであるから、農地転用決済金は、本件土地の譲渡価額を増加させるために当該譲渡に際して支出した費用に該当するというべきであるから所得税法第33条第3項に規定する譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、農地転用決済金は土地改良法第42条第2項の規定に基づき土地改良区の土地の全部又は一部について組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されるものであって、組合員たる資格に係る権利の目的である土地の譲渡とは直接の関係がないことが明らかである。したがって、農地転用決済金は、譲渡するために直接かつ通常必要な費用とは認められず、かつ農地転用決済金を支払したことが本件土地の譲渡価額を増加させることになるとも認められないことから、譲渡費用には該当しない。(平15.7.29金裁(所)平15-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・77ページ
要旨
○ 請求人は、弟には使用借権があり、本件建物に代替する居住場所を提供しない限り、本件建物を譲渡できず、また、商慣行上使用借権について10%程度の明渡し料の支払は見受けられることであり、早期に明渡しを受けることが本件不動産の譲渡には必要であったため、本件立退料を支払わなければならなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、弟と特段賃貸借契約書を締結しておらず、無償で本件建物に居住させていたのであるから、本件建物は使用貸借であり、その経済的価値は課税上零と認められることから、明渡し料を支払う余地はないから、請求人が支払った本件立退料は、譲渡費用とは認められない。(平15.7.9東裁(所)平15-20)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140079ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201306130
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/13管理費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金(以下「農地転用決済金」という。)は、本件譲渡に直接関係した農地転用に伴う決済金であるから、所得税法第33条第3項に規定する譲渡費用に該当する旨主張する。ところで、所得税法第33条第3項でいう譲渡費用とは、資産の譲渡に際して支出した仲介手数料、運搬費、登記若しくは登録費用などのように、その譲渡のために直接かつ通常必要な費用や、借家人等を立ち退かせるための立退料、土地を譲渡するためその土地の上にある建物等の取壊しに要した費用、既に売買契約を締結している資産を更に有利な条件で他に譲渡するため当該契約を解除したことに伴い支出する違約金その他資産の譲渡価額を増加させるため譲渡に際して支出した費用をいい、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他その資産の維持又は管理に要した費用は、譲渡費用に含まれないものと解される。農地転用決済金は、土地改良法第42条第2項の規定に基づき、土地改良区の組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されたものであって、組合員たる資格に係る権利の目的たる土地の譲渡とは直接の関係がないことが明らかであり、現に、A土地改良区では、土地改良法第42条第2項の規定を受けてA土地改良区地区除外等処理規程を定め、地区内農地を農地転用した場合には、当該農地を譲渡しなくても農地転用決済金を徴収する反面、地区内農地を譲渡しても農地転用を伴わない場合には農地転用決済金を徴収していないことが認められるから、当該決済金は、本件土地を譲渡するために直接かつ通常必要な費用と認めることはできない。一方、農地転用決済金は、上記のとおり、土地改良法第42条第2項の規定により、A土地改良区の組合員であった請求人がA土地改良区に対して有していた権利義務を清算するために、あらかじめ定められたA土地改良区地区除外等処理規程の定めに基づき、A土地改良区によって徴収されたものであるから、本件土地の譲渡価額を増加させるために支出した費用とも認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.30.広裁(所)平14-79)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140238
- 裁決年月日
- 平成15年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地を譲渡したことによって、工場を移転した賃借人から請求されている本件費用は、本件譲渡がなければ発生しなかったものであるから、長期譲渡所得の金額の計算上、土地の譲渡に要した費用として認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件費用の内容は、賃借人において、移転先の工場を円滑に稼動させるための費用及び製造する製品の品質保証を得るための費用であり、本件譲渡のために直接要した費用には該当しない。また、本件費用が、本件譲渡がなければ発生しなかったとしても、本件譲渡の成立にどのように影響を及ぼしたのかが客観的に明らかでない上、負担する額についても取決めがなく、さらに本件費用に相当する金員を支払ったとしても、上記のとおり譲渡費用に当たらないのであるから、請求人の主張には理由がなく、本件通知処分は適法である。(平15.04.25.東裁(所)平14-238)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140015
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、抵当権抹消費用は譲渡物件に設定されている抵当権の抹消のための支出であり、抵当権を抹消しないと譲渡できないことから、譲渡費用である。また、仮に抵当権抹消費用が譲渡費用でないとしても保証債務の履行のために抵当権を抹消したのであるから、保証債務の履行金額に加算すべきである、と主張する。しかしながら、抵当権抹消費用は、借入金の担保物として抵当権が設定され、その借入金を返済することに基因して抵当権を抹消するときに生じる費用であって資産の譲渡のために直接要した費用には当たらず、譲渡費用には該当しない。また、抵当権抹消費用は、抵当権の抹消を依頼した者が司法書士等に支払うべき費用であるのに対し、保証債務を履行した金額とは、保証人等の責任で主たる債務者に代わりその主たる債務者の債務を弁済した金額をいうのであって、抵当権抹消費用とは支払いの性格を異にするものであるから、保証債務の履行金額に加算すべきものではない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平15.03.25.熊裁(所)平14-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140062
- 裁決年月日
- 平成15年3月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の当初売買契約解除に伴って支払われた違約金は、①違約金が支払われた時点において、買主に購入の意思がなく、②解除理由は、当初契約の特約事項に定めた本件土地の更地引渡しができなかったことによることから、本件売買契約を成就させるために支払われたものとは認められず、譲渡費用に該当しない旨主張する。しかしながら、①当初の売買契約を解除した時点で、買主との間で当初契約より高額な売買価額が具体的に決まっていたこと、②契約の合意は継続し、買主に購入の意思が認められること、③請求人は、買主の要望を実現させるために本件土地を更地にするための活動をするとともに、買主との接触を続け、本件売買契約の成立に至ったこと、④当初契約の解除理由が、実質的に本件売買契約のためになされたと認められることから、違約金の支払と本件売買契約の成立には密接な因果関係があると認めるのが相当であり、所得税法第33条第3項の規定及び所得税基本通達33−7に定める「既に売買契約を締結している資産を更に有利な条件で他に譲渡するため当該契約を解除したことに伴い支出する違約金」に該当し、譲渡費用となる。(平15.03.24.大裁(所)平14-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140074
- 裁決年月日
- 平成15年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産の分割に争いがあり、Aの尽力により、本件譲渡資産を相続により取得することができたものであり、その労働に対し、一括して専任媒介手数料として支払った本件手数料は、所得税法第33条第3項に規定する資産の譲渡に要した費用(以下「譲渡費用」という。)に該当する旨主張する。しかしながら、譲渡費用とは、資産の譲渡に際して支出した仲介手数料、運搬費、登記若しくは登録に要する費用など当該譲渡のために直接要した費用をいい、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他のその資産の維持又は管理に要した費用は、譲渡費用に含まれないと解されるから、本件手数料は、本件譲渡に際して直接要した費用とは認められないので、本件譲渡に係る譲渡所得の計算上、譲渡費用として控除することはできない。(平15.02.21.関裁(所)平14-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140155
- 裁決年月日
- 平成15年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件和解に係る本件解決金等の支払は、譲渡契約を遂行するために避けられない性格のものであり、立退料相当額が含まれているとともに、譲渡価額を増加させるための支出であるから、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件解決金は、本件譲渡に係るものではない本件訴訟のための解決金であり、また、立退料を支払うような権利、あるいは占拠の事実は認められず、本件譲渡の譲渡代金をもって解決金に当てたとしても、譲渡のために直接要した費用とは認められない。また、請求人らは、条件のいい譲渡先に譲渡することとしたものであり、本件解決金の支払によって、譲渡価額自体が増加したものではない。したがって、本件解決金は、譲渡価額そのものの多寡に影響を与えるものとは認められず、譲渡価額を増加させるために本件譲渡に際して支出した費用とは認められない。(平15.01.30.東裁(所)平14-155)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140020
- 裁決年月日
- 平成14年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306080
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/8設計料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが代表取締役である同族会社(以下「同族会社」という。)に支払ったコンサルタント料は、譲渡を実現するために必要な費用であり、かつ、温泉開発地として価値を高めて売却したことに対する正当な報酬であるから譲渡費用に当たる旨主張する。しかしながら、請求人の答述によれば、同族会社とのコンサルタント契約は、請求人が同族会社に対し「高く売れたら会社にやる。」と述べた程度のもので、この会話だけでは、コンサルタント料として支払うのか同族会社への資金援助なのか明らかでなく、その上「会社にやる。」の意味について両者が話し合ったことがないのであるから、請求人から同族会社への資金援助の約束がなされたものと考えるのが自然であること、また、請求人は、コンサルタント契約を裏付けるものとして、当初作成した契約書がなくなったため、改めて作成した平成8年1月15日付の業務委託契約書を提出するが、契約書の作成理由及び作成時期についての原処分に係る調査担当者への申述と審判所への答述が矛盾していることなどから、当初作成したとする契約書は存在していたと認めることはできないし、改めて作成した契約書の作成時期は記載内容、提出状況及び請求人の答述から、調査後に作成された疑いが強い上、仮に調査前に作成していたとしても、それは、コンサルタント業務が終了した後であるので、請求人が主張するコンサルタント業務の各行為がコンサルタント契約に基づいてなされたものとは認めることはできないから、請求人の行ったコンサルタント業務は同族会社への資金援助を得るための行為であり、コンサルタント料の支払は同族会社の事後的な処理にすぎないものと認められ、譲渡費用に当たらない。(平14.10.01.広裁(所)平14-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140042
- 裁決年月日
- 平成14年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306060
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/6遅延損害金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地建物の譲渡は、本件土地建物の競売開始決定に係る訴訟の段階で、裁判所の勧告に従って和解し、債務額を弁済するために行われたものであるから、弁済した当該債務額は、本件土地建物の譲渡のために直接要した費用に該当するので、分離長期譲渡所得の計算に当たり譲渡費用として控除すべき旨主張する。しかしながら、当該債務額は、①金銭消費貸借契約に基づく元本及び遅延損害金、②不動産競売開始請求事件の民事執行予納金及び登録免許税であるところ、①は請求人の自己債務として支払義務を負うものであり、②は本件土地建物の競売申立てに係る費用を負担したものと認められ、これらはいずれも本件土地建物の譲渡との間に直接の関連はないことが明らかであることから、和解による当該債務額の弁済が本件土地建物の譲渡代金によってなされたとしても、当該債務額が本件土地建物の譲渡のために直接要した費用には当たらない。(平14.09.12.東裁(所)平14-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140001ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成14年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社による保証債務の免責的引受けによりA社が請求人に対して取得する求償債権につき、実体のある請求人の債務であり、資産(匿名組合の出資者たる地位)の譲渡に要した費用に該当する旨主張する。しかしながら、上記求償債権の支払いの約定は、匿名組合の出資者たる地位の譲渡に係る地位譲渡等契約と同時に行われているものの、当該出資者たる地位の譲渡とは別個の法律行為の対価であると認められる。したがって、当該出資者たる地位の譲渡に直接かつ通常必要な費用というこはできず、請求人の主張は採用できない。(平14.07.01.大裁(所)平14-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130028
- 裁決年月日
- 平成13年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地改良法第42条第2項の規定に基づき土地改良区に支払った決済金は、土地改良区の農地を譲渡することなく農地以外のものに転用する場合は決済される一方、同地区内の農地を譲渡しても転用を伴わない場合には決済されないなど、必ずしも譲渡に伴って決済されるものではないことから、本件決済金は、本件土地を譲渡するために直接かつ通常必要な費用と認められないとする原処分庁の主張は本件決済金についての理解を誤っている旨主張する。しかしながら、本件決済金は、土地改良区の組合員たる資格に基づいて、本件土地改良区内の農地を農地転用又は地目変更した場合に地区除外等処理規程によって徴収されるものであって、資産の譲渡のために直接かつ通常必要な費用とは認められないから、仲介手数料等と同様に譲渡費用とすることはできない。また、本件土地改良区内の農地の譲渡に際して農地転用等が行われた場合には、譲渡人は自己の義務を履行するために本件決済金を支払うのに対して、同農地を農地のまま譲渡した場合には、譲受人は、取得した農地に対する義務とともに本件土地改良区に対する権利義務も承継し、以後その農地を使用し便益を受ける代わりに受益者負担金を支払うものであるから、譲渡人が支払う本件決済金と譲受人が農地の取得後に支払う受益者負担金とは本質的に異なり、受益者負担金をもって本件決済金と同様な清算が行われているとはいえない。(平13.11.13関裁(所)平13-28)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120012
- 裁決年月日
- 平成13年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306190
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/19租税公課
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、固定資産税は譲渡所得の計算上譲渡費用として控除されるべきである旨主張するが、譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりによる所得に対して課税するものであることからすると、資産の値上がりに何ら寄与しない維持管理費たる固定資産税は、所法第33条第3項に定める資産の取得費及び資産の譲渡に要した費用のいずれにも該当しない。なお、請求人は、併せて、通達に基づく課税は租税法律主義に反すると主張するが、法の正当な解釈に合致するものである限り通達にそった処分は適法なものと解されており、所法基通33−7は同法33条第3項にいう資産の譲渡に要した費用を例示的に明らかにしたものであり、その内容は法の解釈として適法なものである。(平13.5.21金裁(所)平12−12)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120015ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306190
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/19租税公課
- 業種
- 会社役員、会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、固定資産税は譲渡所得の計算上控除されるべきである旨主張するが、譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりによる所得に対して課税するものであることからすると、資産の値上がりに何ら寄与しない維持管理費たる固定資産税は、所得税法第33条第3項に定める資産の取得費及び資産の譲渡に要した費用のいずれにも該当しない。また、請求人は、所基通33−7に基づいた原処分は租税法律主義に反すると主張するが、法の正当な解釈に合致するものである限り通達にそった処分は適法なものであり、同通達は同法33条第3項にいう資産の譲渡に要した費用を例示的に明らかにしたものであって、その内容は法の解釈として適法なものであるから、請求人の主張には理由がない。(平13.5.21金裁(所)平12−15)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120046
- 裁決年月日
- 平成13年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に当たり同族会社に支払った本件コンサルタント料は、農業振興地域整備計画の農用地区域からの除外申請等の一連の手続等の対価であるので譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、除外申請等一連の手続はすべて請求人個人の名前でなされており、同族会社が請求人から委任を受けて活動した事実は認められないこと、また、同族会社の車等を使用したその使用料については、それを正当とする証拠書類等の提出もなく、本件譲渡のために使用された対価であるかどうか明らかでないことから、本件コンサルタント料は譲渡費用とは認められない。(平13.4.26高裁(所)平12−46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120073
- 裁決年月日
- 平成13年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・205ページ
要旨
○ 請求人は、(1)本件土地改良区内の農地を農地転用して譲渡する場合には、決済金の徴収が不可決であること、(2)決済金は本件土地改良区の繰延資産の未償却残高と将来にわたる維持管理費であること、(3)決済金を必要としない譲渡においても、農地転用と同様な清算が行われること及び(4)決済金を必要とする取引を選択したのは、本件土地の譲渡価額を増加させるためであることなどから、本件決済金は所法第33条第3項に規定する譲渡費用になる旨主張する。しかしながら、譲渡費用は、資産の譲渡のために直接かつ通常必要な費用又は資産の譲渡価額を増加させるために譲渡に際して支出した費用をいうと解されているところ、本件決済金は土地改良法第42条第2項の規定に基づいて定められた決済金徴収規程により、土地改良区の組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されたものであるから、本件土地の譲渡に直接の関係はないし、本件決済金の内訳が将来の負担金や維持管理費といったいわゆる期間対応費用であることや、決済金を必要としない譲渡において譲受人が支払う受益者負担金と本件決済金とは本質的に異なることからしても、本件決済金は、譲渡のために直接かつ通常必要な費用又は資産の譲渡価額を増加させるために支出した費用と認めることはできず、本件土地の譲渡費用と認めることはできない。(平13.1.25関裁(所)平12−73)裁決事例集NO61・205ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件立退料は本件譲渡に際し3回に分けて賃借人に支払ったもので、譲渡費用である旨主張する。しかしながら、本件契約書は、存在するものの、(1)借主は、賃借人ほか1名と記載されているが、ほか1名は誰であるか分からない、(2)本件家屋の賃貸料は、代理人が毎月現金で診療所に持ってきていたが、領収証を発行したことはない、(3)返還すべき保証金は、請求人によると、代理人を通じて賃借人に支払ったが、その日は特定できず領収証ももらっていない、(4)賃借人によると、代理人から謝礼を支払うので表面上の賃借人になってもらいたいと頼まれ、白紙の賃貸借契約書と領収証を渡され、これらの書類に署名し押印し、さらに、請求人との間には賃貸借契約など存在しないと申述している。また、本件立退料を支払ったとする領収証は存在するものの、(1)当該領収証は、本件立退料の全額に相当する金額を記載した1枚のみであり、また、領収日付が記載されていないことから、本件立退料を3回に分けて支払ったとする請求人の主張を裏付けるものとは認められない、(2)本件立退料について、請求人、代理人及び賃借人の言い分に矛盾が認められる、(3)本件立退料は、本件譲渡代金の決済日から6か月後に支払われたとされており、さらに、賃借人の立ち退き日を覚えていない、(4)電気等の使用実績によれば、賃借人が使用実績を作るために電気をつけていたとの申述を裏付けている、(5)本件立退料は、入居されていたとしても6か月という短期間であり、余りにも高額であることから、本件契約書及び本件立退料は、実体のない架空のものといわざるを得ないことから、本件立退料を本件譲渡所得金額の計算上、譲渡費用として控除することはできない。(平12.10.6大裁(所)平12−17)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306200
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/20コンサルタント料、譲渡交渉費用等
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件コンサルタント料は入居者立退きの促進に係るコンサルタント料及び立退き促進業務手数料として支払ったものであり、譲渡費用である旨主張する。しかしながら、本件コンサルタント料は、本件家屋の立退きに伴うものであり、本件立退料が架空と認定されたことから、これに伴う本件コンサルタント料もまたその支払の事実を認めることができない架空のものであるといわざるを得ず、本件譲渡所得金額の計算上、譲渡費用として控除することはできない。(平12.10.6大裁(所)平12−17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120005
- 裁決年月日
- 平成12年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件清算金は所基通33−7の(2)に定める「既に売買契約を締結している資産を更に有利な条件で他に譲渡するため当該契約を解除したことに伴い支出する違約金」に該当する旨主張するが、(1)請求人がAから買主の地位の譲渡を受けたと主張するBについては、AからBに対して本件各土地の買主の地位が譲渡されたのではなく、本件各土地の条件付所有権移転請求権のみが譲渡されたにとどまるというべきで、Bが本件各土地の売買契約を解除することはできないというべきであり、本件清算金は、契約解除に伴う違約金とは認められないこと、(2)本件清算金は、本件各土地の所有権取得後に生じたAの倒産に伴う損害の清算として、Cに相応の負担をしたにすぎないものであり、本件各土地の維持又は管理に要した費用と認められ、譲渡所得に対応した譲渡費用には該当しないというべきである。また、請求人は、本件決済金は、これを支払わなければ本件各物件の譲渡をすることができないものであるから譲渡費用に該当する旨主張するが、本件決済金は、土地改良法第42条第2項の規定を受けて定められた土地改良区の地区除外等処理規程に基づいて賦課されたもので、土地改良区の組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されたものであって、組合員たる資格に係る権利の目的たる本件各物件の譲渡とは直接関係がないことは明らかである。つまり、土地改良区の農地を転用した場合には、譲渡が伴わなくても賦課される反面、農地を譲渡したとしても転用を伴わない場合は賦課されていないことから、土地の譲渡を実現するために直接かつ通常必要な費用とは認められない。(平12.8.2関裁(所)平12−5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110045
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、時効期間が経過しており、かつ、債権者及び債務者の双方が請求人と関係がないのに、請求人が本件抵当権等の登記を抹消し、その費用を負担したのは、売買契約書に、請求人の費用負担で抹消する旨の特定が定められ、履行しなかった場合には、買主からの譲渡価額の引下げ要求に応じざるを得ないといったことになりかねなかったためであるから、本件抹消関連費用は、所基通33−7の(2)に定める「譲渡価額を増加させるため、当該譲渡に際して支出した費用」に該当する旨主張する。しかしながら、本件抵当権等は、請求人と何ら関係のないものでなるから、請求人には、法律上本件抵当権等の登記を抹消すべき義務はなく、請求人が支払った本件抹消関連費用は、抹消義務者に請求できるものである。したがって、本件抹消関連費用は、譲渡費用には該当しない。このことは、抹消義務者が、無資力又は所在不明等のため、実効を収めることができない等の事情の有無は、関係がない。(平12. 6.29福裁(所)平11-45)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110045
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306170
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/17遺産分割の履行に伴う支出
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に関してアドバイスをしてくれた者への謝礼品代等及び請求人が頼りにしている長女等が、本件譲渡に関して帰郷した時の旅費は、所基通33−7の(1)に定める「譲渡のために直接要した費用(以下「譲渡直結費用」という。)」に該当する旨主張する。しかしながら、上記通達の例示からすれば、譲渡直結費用とは、譲渡を実現するために直接要した費用であると認められるところ、上記の旅費のうち一件は、買主と打合せをした時のものであり、他の一件は、本件土地の引渡しに立ち会うため帰郷した時のものではあるものの、本件土地の引渡しは、その時延期されているので、請求人が主張する上記の各費用は、譲渡を実現するために直接要した費用とは認められない。(平12. 6.29福裁(所)平11-45)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110045
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306110
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/11旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件抵当権等の登記を抹消し、請求人がその費用を負担したのは、売買契約書に請求人の費用負担で抹消する旨の特約が定められ、履行しなかった場合には、買主の譲渡価額の引下げ要求に応じざるを得ないといったことになりかねなかったためであるから、本件抵当権等の抹消に関し、弁護士に相談のため上京した時の旅費・宿泊費及び弁護士等と打合せをした時の食事代等は、所基通33−7の(2)に定める「譲渡価額を増加させるため、当該譲渡に際して支出した費用(以下「譲渡額増加目的費用」という。)」に該当する旨主張する。しかしながら、上記通達の例示からすれば、譲渡額増加目的費用とは、通常比較的多額で、当該費用の支出により、譲渡価額及び譲渡利益の増加が図れるものであると認められるところ、上記の各費用は、いずれも比較的多額なものとはいえず、その支払により、譲渡価額及び譲渡利益が増加したとしても、間接的なものというべきであるから、譲渡額増加目的費用に該当しない。(平12. 6.29福裁(所)平11-45)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110026
- 裁決年月日
- 平成12年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306170
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/17遺産分割の履行に伴う支出
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の金額の計算上、①自宅の土地及び建物の取得代金、②母親の医療費及び③消費者金融からの借入金の返済額を総収入金額から控除しているが、これらの金員は、いずれも、本件譲渡のために直接かつ通常必要な費用には当たらない。(平12. 6.26仙裁(所)平11-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110134
- 裁決年月日
- 平成12年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306030
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/3謝礼金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に際して、本件土地が市街化調整区域内に存していたことから農地法第5条申請のためにA社に本件謝礼金を支払った旨主張するが、当審判所が調査したところ、①A社は解散登記している、②A社が裏金を支払ったとして提示した領収証に記載された住所、氏名には当該者の住民登録がなく所在が確認できないなどから、本件謝礼金の支払いに信ぴょう性がなく、本件謝礼金は支払われなかったと認めるのが相当である。(平12. 6.16大裁(所)平11-134)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110103
- 裁決年月日
- 平成12年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306170
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/17遺産分割の履行に伴う支出
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は遺留分権利者に価額弁償金を支払うために土地を譲渡したのであるから、その譲渡代金から支払った価額弁償金は、譲渡所得の金額の計算上、資産の譲渡に要した費用には該当する旨主張するが、①民法第1031条の規定に基づき受遺者が遺留分権利者に価額弁償を行った場合には、当初から遺留分減殺請求がなされていなかった場合と同様、相続開始時にさかのぼって遺贈の目的が被相続人から受遺者に直接移転することになると解されていること、②請求人が支払った価額弁償金は、遺留分減殺請求に係る価額弁償金であり、その支払は遺留分減殺請求に係る和解条件の履行としてなされたものにすぎず、土地の譲渡とは何ら関係のないものであることから、本件価額弁償金等は、譲渡所得の金額の計算上、本件土地の譲渡に要した費用には該当しない。(平12. 5.25名裁(所)平11-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110099
- 裁決年月日
- 平成12年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306030
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/3謝礼金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に当たりK連合会(以下「K連合会」という。)に支払った本件金額は、業務委託書に基づきK連合会から指導、協力を得たことに対する対価であって、本件土地の譲渡のために直接要した金額であるから、譲渡所得の金額の計算上譲渡費用として控除するべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の譲渡に係る一連の事実によれば、請求人は別の不動産仲介会社に本件土地の譲渡の仲介を依頼し、同社が探した買主に譲渡した上、法定の仲介手数料を支払っていることなどが認められるところ、請求人の主張するようにK連合会が本件土地の譲渡の実現のために直接必要な役務を提供したとの事実は認められないことから、本件金額を譲渡費用として、本件土地の譲渡所得の金額の計算上控除することは認められない。(平12. 3.10東裁(所)平11-99)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110059
- 裁決年月日
- 平成12年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 仲介料3,600,000円については、B社の発行した請求人宛の領収書が存在すること、本件譲渡に係る購入者側の仲介業者C社の担当者は、B社が売買契約締結時に立ち会っていた旨を述べていることからすれば、B社が本件譲渡を仲介したことが推認でき、また、上記金額は、本件譲渡価額からみて仲介料として相当な金額と認められるので、本件譲渡所得の金額の計算上控除される譲渡費用とするのが相当である。また、建物解体費2,000,000円については、D社の発行した請求人宛の領収書によれば、上記金額を請求人がD社に支払ったことは認められるものの、①本件契約書及び請求人の答述によれば、本件建物は、現状のまま買主に引き渡し、買主が解体撤去を行う約定となっていたこと、②D社は、実際に本件建物の解体をしておらず、上記支払代金は事業閉鎖に伴う設備品等の拠出代金に充てられたことが認められるから、当該金額は本件建物の解体費ではないと認められ、これを本件譲渡所得の金額の計算上譲渡費用として控除することはできない。(平12. 1.14大裁(所)平11-59)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地に付されていた根抵当権設定登記を抹消するため本件譲渡に際して支払った登記費用を、本件土地の譲渡に要した費用の額に算入すべきである旨主張するが、抵当権を抹消するための登記費用は、抵当権によって担保される債権が弁済等により消滅したことに起因して生じる費用であり、資産の譲渡そのものに関する費用ではないから、当該資産の譲渡に要した費用の額には当たらない。(平11. 9.22名裁(所)平11-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100012
- 裁決年月日
- 平成11年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地を宅地に転用して譲渡した際、本件土地改良区に対して本件決済金を支払ったが、本件土地を宅地として譲渡をするためには本件決済金を支払わなければならず、したがって、この決済金は立退料と同じ性格のものであるので、譲渡費用に該当するというべきである旨主張する。 しかしながら、本件決済金は、①地区内農地転用した場合には、当該農地を譲渡しなくても徴収される反面、当該農地を譲渡しても農地転用を伴わない場合には徴収されないこと、②期間対応費用であること及び③土地改良法第42条第2項の規定により、請求人が本件土地改良区に対して有していた権利義務を清算するために、本件土地改良区規定の定めに基づき徴収されたものであることが認められるから、本件決済金は、本件土地の譲渡のために直接かつ通常必要な費用又は本件土地の譲渡価額を増加させるために支出した費用とは認められない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.7.24関裁(所)平10-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110001
- 裁決年月日
- 平成11年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、訴訟の実質は本件借地権等の売買交渉を目的としたものであるので、本件訴訟費用の全額が譲渡費用である旨主張するが、本件訴訟は、請求人が本件土地の所有者から提訴された建物収去土地明渡請求訴訟に対し、専らその明渡しを拒否する姿勢で貫いて争ったものであると認められるから、本件訴訟は、本件譲渡を目的としたものではなく、本件借地権等の維持、確保を目的としたものと認めるのが相当である。そして、本件訴訟費用は、本件借地権等の売買という最終的な処理結果に対して支払われたものではなく、それまでの一連の事務全体に対する報酬等として包括的に支払われたというべきであり、また、本件借地権等の明渡しに関する事務は、本件借地権等の売買の実現と直接的な関連性を有するものではなく、本件借地権等の売買金額と直接的な関連性を有するとは到底認められない。したがって、本件訴訟に関連して支出された本件訴訟費用を、本件譲渡を実現するために直接必要な費用ということはできず、譲渡費用に該当しないというべきである。(平11. 7. 6東裁(所)平11-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100119
- 裁決年月日
- 平成11年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件抵当権抹消登記費用は、本件契約書の契約内容に基づき支出したものであり、譲渡費用として認めるべきである旨主張するが、本件譲渡の前提として抵当権の抹消の必要があり支払ったとしても、債権者に対する抵当債権消滅の結果、抵当権設定者である自己のためになしたものであるから、本件譲渡を実現するために直接必要な費用とは認められない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100119
- 裁決年月日
- 平成11年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306150
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡土地上に存した請求人の夫所有の建物の取壊費用及び建物滅失登記費用は、譲渡費用に該当する旨主張するが、本件費用は、建物の取壊しによって使用貸借契約が合意解除により終了したことに伴う借用物の返還及び現状回復義務に基づき借主が負担すべきものであるから、請求人が本件費用を本件譲渡契約に基づき支出したとしても、本件土地を譲渡するための直接かつ通常必要な費用には当たらない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100063
- 裁決年月日
- 平成11年1月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306030
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/3謝礼金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件謝礼金は本件譲渡土地の取得費になる旨主張するが、①請求人らは、請求人が本件開発許可を受けることを本件売買契約成立の条件としたこと及び②請求人が本件道路を4メートルに拡幅した上で同許可を受けたため、同契約が成立したことが認められる。そうすると、本件謝礼金は、本件譲渡土地の譲渡を実現させるために直接かつ通常必要な費用であり、また、同土地の譲渡価額を増加させるため本件売買契約に際して支出した費用であることが認められることから、同謝礼金は、本件譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当するものと認められる。(平11. 1.29関裁(所)平10-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100075
- 裁決年月日
- 平成11年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件損害金は本件譲渡に係る譲渡費用である旨主張するが、本件損害金は、YがXに依頼していた本件建物の解体及び本件土地の売却先の紹介をキャンセルしたことにより、YがXから請求されて支払った違約金であり、後日、その支払額を請求人に負担させたことは認められるものの、本件譲渡は本件建物を取り壊されることなく行われており、また、本件譲渡はXの紹介に基づいて行われたものでもないから、譲渡費用に該当しないことは明らかである。(平11. 1.27大裁 (所) 平10-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100075
- 裁決年月日
- 平成11年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306100
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/10和解金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件問題解決金は請求人が全額を負担しているのであるから、当該金額が本件譲渡に係る請求人の譲渡所得の計算上、譲渡費用に該当する旨主張するが、本件問題解決金は、請求人とZとが共有していた本件土地建物を譲渡するために要した共通費用であり、請求人とZがその持分に応じて負担すべき性質のものであるから、請求人の持分に相当する額のみが請求人の譲渡所得の計算上、譲渡費用になると解するべきである。(平11. 1.27大裁 (所) 平10-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100040
- 裁決年月日
- 平成10年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、弁護士に支払った費用を本件譲渡費用として認めるべきである旨主張するが、借地人の立退交渉及び売買仲介の報酬として弁護士に支払ったとする報酬は、本件物件が借地人との賃貸借契約を存続したまま譲渡されており、その業務の内容が不明であるばかりか、本件の譲渡価額は、更地の価額より相当低額にすぎないことから、当該立退交渉の報酬として支払ったとする金員によって、本件譲渡が実現したものとは認められず、譲渡費用として控除することはできない。(平10.12. 4大裁 (所) 平10-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100055
- 裁決年月日
- 平成10年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306080
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/8設計料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建築費用を譲渡所得の金額の計算上控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件建築費用は、本件計画マンションを建築するために支出されたものと認めることはできるものの、結果的に本件計画マンションは建築されることなく、本件土地建物はその取得の時の状況のまま譲渡されていることから、本件建築費用が本件土地建物の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額に当たるとは認められず、また、本件建築費用は、本件土地建物を譲渡するために直接要した費用及び本件土地建物の譲渡価額を増加させるために支出した費用とも認められないので、資産の譲渡に要した費用にも該当しないこととなる。(平10.11.26東裁(所)平10-55)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100024
- 裁決年月日
- 平成10年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・121ページ
要旨
○ 請求人は、平日ゴルフ会員権を正会員権に転換した際の借入金の担保に提供していた土地の抵当権登記について、借入金完済に伴って支出した抵当権抹消費用は、取得費に該当する旨主張するが、本件抵当権抹消費用は、借入金返済後の担保資産の管理費用であると認められ、取得費には該当せず、また、譲渡に直接要した費用と認められないので譲渡費用にも含めることはできない。(平10.10.30広裁(所)平10-24)裁決事例集 №56・121ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産に設定されていた根抵当権を抹消することが売買契約の前提条件であり、本件不動産の譲渡価額を増加させるために支払ったものであるから根抵当権抹消登記費用を譲渡に要した費用として認めるべきである旨主張するが、譲渡に要した費用とは、資産の譲渡のために通常、直接必要とされる経費をさすものと解され、根抵当権抹消登記費用は、債権者との取引の消滅に起因して生じたもので、譲渡のために直接要した費用及び譲渡価額を増加させるために要した費用とは認められない。(平10. 9.30名裁(所)平10-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100006
- 裁決年月日
- 平成10年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役である同族会社に工場敷地として賃貸していた請求人所有の宅地を第三者に譲渡するに当たり、当該会社に対して支払った立退料は、立ち退きに伴う精算及び営業の規模縮小を考慮した補償金であるから、譲渡所得の計算において譲渡費用であると主張するが、当該立退料は、①当該会社の業績が非常に悪化し、欠損金が増加したため財務内容の改善を図る必要があったことから支払われていること、②本件土地の立退料とする合理的な証拠資料の提示及び具体的な説明がないことから当該会社の損失補てんのために支払われたものであり、本件土地の譲渡費用に該当しない。(平10. 7.24名裁(所)平10- 6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090101
- 裁決年月日
- 平成10年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支払先であるAの住所を明らかにせず、支払ったことを証する領収証等も提示しないことから、本件仲介手数料は支払うべき債務も支払事実もなく、譲渡費用に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人提出資料及び原処分関係資料によると、本件土地等の売買に当たり、請求人がAに対しコンサルタント料を支払う旨の約定書があること及びAが発行した領収証控え等によると、本件仲介手数料の支払の事実が認められることから、本件仲介手数料は譲渡費用に該当すると認められ、原処分はその一部を取り消すべきである。(平10. 6.30名裁(所)平 9-101)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090101
- 裁決年月日
- 平成10年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306050
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/5借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が主宰する同族会社の所有する賃貸ビルとともに本件不動産を譲渡したが、同社には賃借人に支払うべき立退料及び敷金をねん出する資力がなかったため、請求人名義で融資を受けて立退料等を支払っており、立退料等を支払わなければ、本件不動産は譲渡できず、しかも、譲渡したことと融資を受けて立退料等を支払ったこととは関連があるから、本件融資に係る支払利子は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、立退料は、本件賃貸ビルの賃貸人である当該会社が支払うべきものであり、すでに同社が支払って会計処理も同社で行っていることからも、譲渡費用に該当せず、それに伴う支払金利についても譲渡費用に該当しないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.30名裁(所)平 9-101)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090101
- 裁決年月日
- 平成10年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が主宰する同族会社の所有する賃貸ビルとともに本件不動産を譲渡したが、立退料を支払わなければ本件不動産は譲渡できなかったのであり、しかも、譲渡したことと立退料等を支払ったこととは関連があるから、本件立退料は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、立退料は、本件賃貸ビルの賃貸人である当該会社が支払うべきものであり、すでに同社が支払って会計処理も同社で行っていることからも、譲渡費用に該当しない。(平10. 6.30名裁(所)平 9-101)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090107
- 裁決年月日
- 平成10年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地改良区内の農地を譲渡する場合には必ず決済金が徴収されることになるので、譲渡に当たり土地改良区に支払った決済金は、譲渡を実現するために直接かつ通常必要な費用に該当し譲渡費用となる旨主張する。しかしながら、本件決済金は、土地改良法第42条第2項の規定に基づき、本件土地が宅地転用により地区除外されることに伴い、本件土地改良区においてあらかじめ定められた「決済金徴収規程」に基づいて算定し徴収されたものであり、地区内農地を農地のまま譲渡した場合には支払う必要がない反面、地区内農地を自ら宅地転用する場合など、必ずしも譲渡を伴わない場合であってもその支払が必要であることから、地区内農地の譲渡に当たり本件決済金が直接かつ通常必要な費用であるとは認められないので、譲渡費用には該当しない。(平10. 6. 2関裁(所)平 9-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090135
- 裁決年月日
- 平成10年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A組合の代表理事Bに対する本件協力金のうち、本件金員相当額は本件土地譲渡所得に係る譲渡費用として認めるべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人は、本件協力金の支払先であるとするBに本件譲渡に係る取引が終了した後に初めて会い、同人の所属する団体への協力金として本件金員を支払った旨答述していること、(2)本件譲受人の配偶者及び本件売買契約書上の仲介業者はA組合又はBを全く知らないこと、(3)本件売買契約書上においてもBが本件譲渡に関与した形跡はないこと、(4)本件協力金のBへの入金の事実はないこと及び本件協力金に係る領収書は、その記載金額及び作成日付等から実体の伴わない架空の領収書であると認められること等から、本件金員相当額を本件譲渡所得の金額の計算上譲渡費用として控除することはできない。(平10. 3.18東裁(所)平 9-135)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090069
- 裁決年月日
- 平成10年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306990
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/23その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件所有権移転承諾料は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件土地の取得後、農地法第5条の規定による許可が得られず、条件付所有権移転仮登記のままであったために本件所有権移転承諾料を支払わざるを得なかったと推認できるから、本件所有権移転承諾料の支出は本件譲渡行為の範囲内にあるものとは認められず、また、請求人は非農家のため同法第3条ないし第5条に規定する許可が得られないことを承知しながら本件土地を取得しているのであるから、本件所有権移転承諾料は本件譲渡とは無関係に存在していたものとみるべきであり、さらに、本件所有権移転承諾料の中には、登記上の所有者が支払っていた固定資産税等を清算した金額が含まれていることが認められる。したがって、本件所有権移転承諾料は、(1)譲渡のために直接に必要なものでもないこと及び(2)資産の管理費用に類するものであるから、本件譲渡に係る譲渡費用とは認められない。(平10. 3. 2関裁(所)平 9-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090065
- 裁決年月日
- 平成10年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件求償債権損害金等は本件物件に設定されていた根抵当権等を抹消するために支払ったものであり、当該根抵当権等を抹消しなければ本件物件を譲渡することができなかったのであるから、本件求償債権損害金等は本件譲渡のために直接必要とした支出であり、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件求償債権損害金等は請求人が借り入れた借入金元本を返済したにすぎず、何ら費用性を有するものではないから、当該借入金の返済が本件物件の譲渡を機に行われたとしても、そのことをもって本件求償債権損害金等を譲渡費用とする余地はない。(平10. 2.26関裁(所)平 9-65)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090011
- 裁決年月日
- 平成9年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、抵当権等の抹消登記手続費用が所基通33-7に定める譲渡費用に該当するものである旨主張するが、抵当権等の抹消登記手続費用の経費性は、常に、その抵当権等の設定の起因となった債務と一体として、当該債務の帰属する分野で考えるべきものと解すべきであり、当該抹消登記が譲渡に際して必要な手続であったとしても、それは、当該抵当権等の設定の基となった債務・債権関係を譲渡の際に抵当権等の抹消登記手続をもって変更したに過ぎず、同通達にいう「譲渡価額を増加させるためにその譲渡に際して支出した費用」には当たらないものと判断するのが相当である。(平 9.12.17仙裁(所)平 9-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090011
- 裁決年月日
- 平成9年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仲介手数料等について、売買に係る費用の負担は任意であること及び費用の帰属は所得税法等に規定する実質所得者課税の規定を類推適用し、実質的に負担した者の必要経費とすべきであることから、その全額を請求人の必要経費とすべきである旨主張するが、(1)費用の負担割合等が、私法上あるいは経済取引上、当事者間で任意であるとしても、その費用の負担が請求人の譲渡所得の金額の計算上、必要経費に該当するか否かは、租税関係法規に照らし判断すべきものであり、(2)所得税法等に規定する実質所得者課税の規定は、租税負担の公平の原則を担保するための規定であり、私法上の形式を認めながらも経済的実質に着目して真実の納税義務者に課税しようとする趣旨によるもので、必要経費の負担の有無まで、実質主義により律する規定ではない。したがって、仲介手数料等は、請求人及び共有者の本件土地の持分の割合に応じて負担すべき費用であり、請求人が譲渡費用として控除すべき金額は、当該仲介手数料等の2分の1に相当する金額である。(平 9. 12.17仙裁(所)平 9-11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090001
- 裁決年月日
- 平成9年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306160
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/16貸付金の回収不能額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡代金の一部を請求人の借入金の返済に充当したから、当該返済金額を、また、不渡手形による貸倒れが発生したから、当該貸倒れによる損失額をいずれも譲渡代金から控除すべきである旨主張するが、譲渡所得の金額の計算上、(1)譲渡代金を自己の借入金の返済に充当したことをもって、当該返済額を控除する旨を定めた法令上の規定はなく、また、本件譲渡は、資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難な場合における強制換価手続等による譲渡にも該当しないから、所法第9条第1項第10号の規定の適用もないこと及び(2)譲渡代金を原資とした貸付金の貸倒れによる損失額を控除する旨を定めた法令上の規定はないことから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080098
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・129ページ
要旨
○ 請求人は、同族会社との土地の賃貸借契約の解除に際して支払った6億円の立退料は当該土地の譲渡費用に該当する旨主張するが、(1)当該土地は、当該同族会社の転貸先が建物、構築物のない状態で駐車場として使用していたこと、(2)当該同族会社から当該転貸先への立退料の支払がないこと、(3)当該同族会社に対する賃貸料の額が固定資産税額相当額に近い額であり、実質的には使用貸借に近いものと認められることから、請求人が当該同族会社に対して立退料を支払う必要性は認められず、当該6億円全額を譲渡費用として控除することはできない。(平 9. 6.30広裁(所)平 8-98) 裁決事例集No53・129ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080116
- 裁決年月日
- 平成9年5月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長期譲渡所得の金額の計算において、譲渡直前まで譲渡物件に居住していた請求人の母に対して支払った立退料を譲渡費用として認めるべきである旨主張するが、(1)請求人と同人の母との間で賃貸借契約書が交わされていなかったこと、(2)賃料の授受もなかったことから、請求人は本件建物を使用貸借により請求人の母に使用させていたものであるとみるのが相当であり、立退料は譲渡費用に該当しない。(平 9. 5.13大裁 (所) 平 8-116)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306010
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/1仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡に係る仲介手数料について、(1)売買契約書には仲介業者の押印があること、(2)不動産取引において仲介業者に手数料が支払われないことなど考えられないこと、(3)実際に仲介手数料300,000円を支払ったと記憶していること、(4)不動産取引における仲介業者の報酬は、取引金額の3%ないし5%と定められていることを理由として、仲介手数料300,000円を譲渡に要した費用として認めるべきである旨主張するが、請求人が仲介手数料を支払った事実を証明する証拠資料がなく、その支払の事実が認められないことから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平 8.12.20大裁 (所) 平 8-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306040
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/4登記費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡の際に要した抵当権抹消登記費用は、直接譲渡に要した費用に該当するから、譲渡費用にはならないとした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、抵当権の設定及び抹消に要する費用は、債券確保のために、その発生・消滅に起因して生ずるもので、抵当権を抹消することが、譲渡の前提として必要であったとしても、借入金を弁済することに起因して支出したものであり、それが土地の譲渡の際に支払われたものであるとしても、所法第33条第3項に規定する資産の譲渡に要した費用には該当しない。(平 8.12.20大裁 (所) 平 8-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080044
- 裁決年月日
- 平成8年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306120
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/12訴訟費用、弁護士費用等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支払った訴訟に関する弁護士費用のうち、本件土地に係る弁護士費用は本件土地の売買契約の履行において不可欠なものであり、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、訴訟に関する弁護士費用は、本件土地等の所有権を確保するための支出であって、本件土地の譲渡実現のために直接かつ通常必要な費用とは認められないので、譲渡費用には当たらない。(平 8.10.29東裁(所)平 8-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080013
- 裁決年月日
- 平成8年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306090
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/9損害賠償金、違約金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、違約金及び立退手数料として合計3,000万円を支払ったから、これを譲渡費用として認めるべきである旨主張し、契約書、領収証等を提出したが、(1)当時のアパートの入居者に対する調査によれば、立退き勧奨等があった事実は一切認められないこと、(2)違約金について、請求人は当初の申告で管理手数料としているところ、それが違約金であるとする合理的な説明もしていないこと、(3)請求人が提出した領収証は後日作成されたものであり、信ぴょう性が認められないことから、これらを譲渡費用であると認めることはできない。(平 8.10.15関裁(所)平 8-13)
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