裁決要旨 5減価償却費
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060004
- 裁決年月日
- 令和6年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一括して購入した土地及び建物を基に、複数の物件(本件各物件)を貸付けの用に供しているところ、本件各物件を購入する際の各売買契約書(各契約書)に記載された土地及び建物の価額(各価額)は合理的なものであり、客観的な価値と著しくかけ離れているとはいえないから、本件各物件の各建物に係る所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項に規定する「当該資産の購入の代価」は、各契約書に記載された価額に基づいて算定すべきであり、固定資産税評価額比に基づく是正は不合理である旨主張する。しかしながら、各契約書に記載された各価額の配分比率は、一般的に適正な時価を反映している固定資産税評価額の各価額の配分比率と大きく乖離しており、各契約書に記載された建物の価額は客観的な価値と比較して著しく不合理なものである。そのため、建物の購入の代価については、合理的な基準により算定するところ、固定資産税評価額は一定の基準時における適正な時価を反映していることから、売買代金総額を土地及び建物の固定資産税評価額比によりあん分して算定することは一般的に合理的な基準による算定であるから、請求人の主張には理由がない。なお、本件各物件の一部については、物件の個別の事情を考慮した適正な鑑定評価が行われているところ、当該物件の建物の購入の代価には、売買代金総額を当該鑑定評価に基づく土地及び建物の価額比によりあん分して算定するのが相当であると認められるから、原処分の一部を取り消すべきである。(令6.11.14 高裁(所・諸)令6-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050061
- 裁決年月日
- 令和6年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項第1号イの購入の代価とは、減価償却資産の時価相当額をいうものと解すべきであり、請求人が購入した複数の土地及び建物(本件各物件)の売買契約書に定めた金額は時価とかい離した実態のないものであるから、請求人が算定した時価を基に土地及び建物等の取得価額を算定しても誤りではない旨主張する。しかしながら、同号イの購入の代価とは、売買契約により定められた代金の額が資産の適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情がない限り、当該売買契約により定められた代金の額をいうものと解されるところ、本件各物件に係る売買契約において定められた土地及び建物等それぞれの売買代金の額が本件各物件の適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情は認められない。また、非減価償却資産と減価償却資産が一括して売買された場合において、それぞれの代金の額が適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情があるときには、当該購入の代価は、合理的な基準により算定される価額とするのが相当であるところ、本件各物件に係る売買契約において定められた土地及び建物等それぞれの売買代金の額が本件各物件の適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情が認められないことから、本件各物件の購入の代価は、売買契約により定められた代金額をいうものと解される。(令6. 1.23 東裁(所)令5-61)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040018
- 裁決年月日
- 令和5年3月16日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した賃貸用建物に係る減価償却費を定率法により計算し、不動産所得の必要経費に算入していたところ、原処分庁が、相続により平成19年4月以降に取得した建物に係る償却方法は定額法によるべきとした上で、その耐用年数は請求人が適用した30年であるとして所得税等の更正処分等をした。しかしながら、当該建物は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第1条《一般の減価償却資産の耐用年数》第1項第1号に規定する別表第1の建物のうち「金属造のもの(骨格材の肉厚が4ミリメートルを超えるものに限る。)」の「事務所用のもの」に該当することから、その耐用年数は38年であり、所得税等の更正処分等には誤りがある。(令5. 3.16 名裁(所)令4-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040042
- 裁決年月日
- 令和4年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外において一括取得した賃貸用の土地及び建物(本件各物件)の売買契約書に売買代金総額しか記載がなかった場合、現地における固定資産評価の基準自体の相当性や当該基準の適用の適正性に疑義があることから、本件各物件の建物の購入の対価は、本件各物件に係る土地及び建物の現地の固定資産税評価額の割合で区分する方法により算定すべきではない旨主張する。しかしながら、本件各物件については、建物の減価償却費の額を算出に当たり、合理的な方法によって本件各物件に係る土地及び建物の購入の代価を区分する必要があるところ、現地の固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準によって請求人が当該土地及び建物の所有権を取得した時点の市場価格を評価したものと推認され、当該推認を妨げる特段の事情に当たる具体的な事情があるとは認められない。したがって、本件各物件の建物の購入の対価を算定するに当たっては、現地の固定資産税評価額の割合により区分して算定すべきである。(令4.11.16 東裁(所)令4-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040040
- 裁決年月日
- 令和4年11月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、国外において一括取得した賃貸用の土地及び建物(本件各物件)に係る売買契約書に売買代金総額しか記載がなかった場合、本件各物件における各土地及び各建物の購入の代価は、請求人が取得した不動産鑑定評価書における各鑑定評価額の割合で区分すべきであり、個別的な事情が捨象され、現地の法令等に反する方法で評価された現地の固定資産税評価額の割合で区分すべきではない旨主張する。しかしながら、本件各物件については、建物の減価償却費の額の算出に当たり、合理的な方法によって本件各物件の土地及び建物の購入の代価を区分する必要があるところ、現地の固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準によって請求人が本件各物件の所有権を取得した時点の市場価値を評価したものであると推認され、かかる推認を妨げる特段の事情に当たると評価すべき事実があるとは認められない。したがって、本件各物件に係る建物の購入の対価を算定するに当たっては、現地の固定資産税評価額の割合によって区分して算定すべきである。また、原処分庁は、本件各物件のうち平成30年に取得した物件の変更後の固定資産税評価額については、請求人が弁護士を通じて自身に有利になるよう査定官に働きかけ、故意に作出させた可能性が排除できないため、変更前の固定資産税評価額を用いるべき旨主張する。しかしながら、現地では、固定資産の所有者がその固定資産税評価額に同意できない場合、その評価額の見直しを求める不服申立制度があり、一度評価された固定資産税評価額が事後に変更され得ることは予定されているため、査定官の職権により事後に変更されたことをもって故意に作出させたなどということができない。したがって、平成30年に取得した物件については、変更後の固定資産税評価額を用いるべきである。(令4.11. 8 東裁(所)令4-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040024
- 裁決年月日
- 令和4年9月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№128
要旨
○ 請求人は、土地及び建物を一括で3物件(本件3物件)買い受けて貸付けの用に供したところ、各売買契約書に記載された土地及び建物の各価額(本件各内訳価額)は第三者間での相対の商取引において合意された価額であって合理的な価額といえるから、当該各建物に係る所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項に規定する「当該資産の購入の代価」は、本件各内訳価額に基づいて算定すべきである旨主張する。しかしながら、固定資産税評価額は一般的に適切な時価を反映しているといえるところ、本件3物件の各売買代金総額は各固定資産税評価額総額を上回るのに対し、各建物価額はその固定資産税評価額を大きく上回る一方、各土地価額はその固定資産税評価額と同様か又は下回っている。本件においてそのような評価とすべき事情は見当たらず、本件各内訳価額に係る各建物価額は、各売買代金総額から過剰に価額が配分されたものというべきであり、客観的な価値と比較して著しく不合理なものである。そして、売主が土地及び建物を一括して譲渡する場合、建物の購入の代価について、売買代金総額を土地及び建物の各固定資産税評価額の価額比によりそれぞれあん分して算定することは、一般的には合理的な基準による算定であるといえるところ、本件各内訳価額に係る各建物価額についてはいずれも上記の不合理な場合に該当し、また、本件3物件の各固定資産税評価額が適正な時価を反映しているとはいえないような事情もないから、本件3物件に係る各建物の購入の代価は、本件3物件の各売買代金総額を土地及び建物の各固定資産税評価額比によりそれぞれあん分して算定すべきである。なお、本件3物件のうち2物件の各建物に係る取得価額に加算すべき仲介手数料の金額等及び本件3物件の各仲介手数料に係る繰延消費税額等について、いずれも計算誤りがあると認められるため、原処分はその一部を取り消すべきである。(令4. 9. 9 東裁(所)令4-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030024
- 裁決年月日
- 令和4年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各建物の耐用年数が27.5年であるとの自らの主張を前提として、所得税基本通達49-54《年の中途で譲渡した減価償却資産の償却費の計算》(本件通達)を適用し、本件各建物の減価償却費を平成30年分の不動産所得の必要経費とすべきである旨主張する。しかしながら、本件各建物の耐用年数は簡便法に基づく4年であると認められるところ、本件通達が、年の中途で資産を譲渡した場合において、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入するか、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費に含めるかの選択適用を認めている中、請求人は、いずれの計算方法も選択していなかったのであるから、その場合、原処分庁が、請求人の所得税等の負担を考慮して、本件各建物に係る平成30年分の減価償却費の額につき、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入せず、譲渡所得の取得費として原処分を行ったとしても、違法性は認められない。したがって、本件各建物に係る平成30年分の減価償却費の額を、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費に含めず、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであるとはいえない。(令4. 2. 1 名裁(所)令3-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030024
- 裁決年月日
- 令和4年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身が出資した事業組合(本件組合)が所有する外国に存する複数の賃貸用建物(本件各建物)の耐用年数について、同国の税法では居住用不動産の耐用年数を27.5年と定めていることから、いずれも見積法により27.5年とすべきである旨主張する。しかしながら、本件組合は、本件各建物を事業の用に供した第1期(平成28年6月1日ないし同年12月31日)の経理処理において、本件各建物の耐用年数を、見積法により算出した27.5年ではなく簡便法により算出した4年を用いていると認められるところ、請求人は、当該経理処理を踏まえた本件組合の決算報告書の内容に基づいて、我が国の平成28年分所得税等の確定申告を行っていたのであるから、平成30年分の所得税等においても、耐用年数の適用等に関する取扱通達1-5-1《中古資産の耐用年数の見積法及び簡便法》に基づき、本件各建物の耐用年数を4年とすべきである。(令4. 2. 1 名裁(所)令3-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020005
- 裁決年月日
- 令和2年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が取得した建物(本件建物)及びその敷地(本件土地)の売買契約書(本件契約書)には、本件建物及び本件土地のそれぞれの価額は記載されていないから、減価償却費の計算における本件建物の取得価額は、固定資産税評価額を基に計算すべきである旨主張する。しかしながら、不動産の売買契約の当事者が売買契約書において合意した売買金額を明示した場合には、それとは異なる金額が実際には合意された金額であったことが主張・立証されたなど特段の事情がない限り、そこに記載された売買金額又は消費税の額を基に計算した額をもって購入の代価とするのが合理的であるところ、請求人は、本件契約書に記載された金額に特段の事情があったことについて具体的に主張・立証していない。したがって、本件建物の取得価額は、本件契約書に記載されている消費税額を基に計算した額というべきである。(令2.9.3仙裁(所)令2-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010100
- 裁決年月日
- 令和2年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、請求人が購入した国外に所在する各中古不動産(本件各物件)に係る売買契約書に土地及び建物の合計額しか記載がなかったとしても、売買契約の当事者間で土地比率20%、建物比率80%の物件を購入することで合意したことは明らかであるから、本件各物件の建物及び土地の取得価額は、土地20%、建物80%であん分し算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件各物件については、合理的な方法によって本件各物件の土地及び建物の取得価額を区分する必要があるところ、本件においては、本件各物件の所有権が請求人に移転した当時の市場価額を反映したと認められる公的機関の査定原簿や固定資産税通知書に記載された本件各物件の評価額に基づき、本件各物件の土地及び建物の取得価額をあん分することにより、これらを算定するのが合理的な方法であると認められる。(令2.6.4東裁(所)令元-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290129
- 裁決年月日
- 平成30年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付業を営む請求人は、請求人の子(本件子)が居住する住戸(本件住戸)について、その取得から本件子の居住開始日までは請求人の不動産貸付業の用に供していたのであるから、本件住戸の取得以後、本件子が居住の用に供するまでの間の減価償却費の額は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件住戸について、その取得前に、請求人自らが居住することを予定していたかあるいは本件子との間で本件子が無償で居住することを合意していたことが認められ、その後、本件子が居住を開始したのであるから、本件住戸は、その取得日以後において、請求人の不動産所得の基因となり、又は不動産所得を生ずべき業務の用に供されていたとは認められず、本件住戸に係る減価償却費の額は、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 5.23 東裁(所・諸)平29-129)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280019
- 裁決年月日
- 平成29年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した中古建物(本件建物)の耐用年数について、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第3条《中古資産の耐用年数等》第1項第1号の規定(見積法)を適用し、本件建物の使用可能期間の年数を2年と見積もった旨主張する。しかしながら、本件建物の使用可能期間の年数を見積もるための必要な資料がなく、本件建物の取得時までの損耗の度合いなどについて、具体的な資料又は技術者等の調査により見積もられた事実もないことからすれば、本件建物は、耐用年数省令第3条第1項第2号に規定する「前号の年数を見積もることが困難なもの」に該当し、本件建物の耐用年数は、見積法により算出するのではなく、同号の規定により算定することとなる。(平29. 5.17 広裁(所)平28-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270010
- 裁決年月日
- 平成27年11月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した減価償却費の計算における建物と建物附属設備に区分する方法及び各取得価額の算定方法については、①請求人が依頼した不動産鑑定士による評価額によるべきである、②固定資産評価基準の部分別再建築費評点数における建物等の区分のうち「仮設工事」及び「その他の工事」は建物附属設備に区分されるべきである、③建物と建物附属設備を区分せずに行った前所有者の違法な納税申告に基づくものであること及び④建物附属設備を建物に含めたまま一体として算定することは違法である旨主張する。しかしながら、①請求人が依頼した不動産鑑定士による評価額によることが合理的であるというべき根拠は何ら見出せないこと、②「仮設工事」とは、建物の建築に当たり必要な準備工事を、「その他の工事」とは、建物の建築に当たり必要な木工事や金属工事等を指すものであり、いずれも建物の建築工事原価に含まれるものであるから、取得価額の算定に当たっては建物付属設備ではなく建物というべきであること、③前所有者は、建物と建物附属設備に区分して納税申告をしていたことが認められるから、請求人の主張の前提に誤りがあること、④請求人が物件を取得した時までの間に同物件の建物附属設備に係る耐用年数は既に経過し、その減価償却費を必要経費に算入することはできないことを踏まえると、建物と建物附属設備とを区分せず、建物に含めたまま一体として減価償却費を算定しても、原処分庁の認定以上に請求人が有利な取扱いを受けることができる状況は考えられないことからすると、原処分庁による算定方法はいずれも適切である。(平27.11. 4 名裁(所)平27-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270010
- 裁決年月日
- 平成27年11月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、土地と建物及び建物附属設備(建物等)を一括取得した場合における各賃貸物件の建物等の取得価額の算定に当たっては、原処分庁が認定した①売買契約書に記載された建物等の価額、②売買契約書に記載された消費税及び地方消費税(消費税等)の額を用いて算出した建物等の価額及び③固定資産税評価額に基づく土地及び建物の価額比で取得価額をあん分して算出した建物等の価額に対して、請求人が依頼した不動産鑑定士による評価額の方が合理的である旨主張する。しかしながら、売買契約書において、土地及び建物等の売買代金並びに建物等に係る消費税等の額に相当する金額が区分されており、これらの代金等の記載があえて実態と異なる虚偽の内容を表示したものであること等をうかがわせる事情は認められず、また、固定資産税評価額は固定資産評価基準によってされた不動産の評価に基づき一定の基準時におけるその適正な時価(客観的な交換価値)として決定された価額を登録するものであることに照らし、一般的に土地及び建物等につき共に当該基準時の前後における適正な時価を反映しているものと解されるから、原処分庁が認定した方法はいずれも合理的である。(平27.11. 4 名裁(所)平27-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260054
- 裁決年月日
- 平成27年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第3条《中古資産の耐用年数等》第1項は、中古資産を取得した場合における耐用年数について規定しており、当該取得には、相続による取得も含まれるから、請求人が被相続人から相続により取得した減価償却資産(本件減価償却資産)に係る償却費の額の計算に当たり、同項第2号に規定する簡便法による耐用年数の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産を相続により取得した場合、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項の規定を受けて、所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第2項(本件規定)は、譲渡所得課税に係るいわゆる課税時期の繰延べを行う趣旨から、相続人は、当該減価償却資産を被相続人の前所有者からの取得価額により取得したものとし、相続人と被相続人との間でいわゆる取得価額の引継ぎを行うものとして、償却費の額を計算する旨規定しており、当該趣旨からすれば、本件規定は、単に当該減価償却資産の取得価額を引き継いで償却費の額の計算を行うに留まらず、被相続人の前所有者からの取得の時期、当該取得時から相続までの経過年数及び相続時における未償却残高も併せ引き継ぐことを当然の前提としているものと解される。そうすると、本件規定は、被相続人が用いていた当該減価償却資産に係る耐用年数をも引き継ぐことを前提としているものと解するのが相当であるから、耐用年数省令第3条第1項の「取得」に相続等による取得が含まれるか否かを問題とするまでもなく同項の規定自体が適用されないと解すべきである。したがって、本件減価償却資産に係る償却費の額の計算に当たり、耐用年数省令第3条第1項第2号に規定する簡便法による耐用年数の適用は認められない。(平27. 3.26 大裁(所)平26-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成26年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 土地建物を一括して購入した場合の建物の取得価額(本件建物取得価額)の算定方法について、請求人は、固定資産税評価額の比であん分する方法は合理的ではなく、不動産取得税の概算税額比であん分する方法によって算定すべきである旨主張する。しかしながら、不動産取得税額は課税標準額及び税率のいずれも、宅地と住宅以外の家屋とで異なる算定をするものであり、このような異なる算定をする不動産取得税の概算税額比であん分する方法は合理的とはいえず、固定資産税評価額の比であん分する方法は、特に中古物件の場合には、簡易、迅速に土地及び建物の価額を把握してあん分することができること、固定資産税評価額は、土地の場合は路線価と同様に地価公示価額や売買実例を基に評価し、建物の場合は再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び建物ともに時価を反映していると考えられること、土地と建物の算出機関及び算出時期が同一であることから、土地及び建物の固定資産税評価額は、いずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられることに照らし、租税負担の公平及び実質主義の観点からも合理的な算定方法といえるので、本件建物取得価額は固定資産税評価額の比であん分する方法によって算定すべきである。(平26. 3.28 関裁(所・諸)平25-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成26年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 土地建物を一括して購入した場合の建物の取得価額の算定方法について、請求人は、不動産取得税の概算税額比であん分する方法によって算定すべきである旨主張する。しかしながら、不動産取得税額は、課税標準額に税率を乗じて算定するところ、宅地を取得した場合には、固定資産税の評価額の2分の1の額を課税標準額として3%の税率を乗じ、住宅以外の家屋を取得した場合には、固定資産税評価額を課税標準額として4%の税率を乗じて算定することとされ、課税標準額及び税率のいずれも、宅地と住宅以外の家屋とで異なる算定をするものであり、このような異なる算定をする不動産取得税の概算税額比であん分する方法は合理的とはいえない。(平26. 3.28 関裁(所・諸)平25-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250017
- 裁決年月日
- 平成25年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付業務の用に供するために売買により土地・建物を一括取得した6物件の各建物取得価額について、①売買契約において土地と建物の各価額が明示された各物件の建物の各価額によらず、「建築統計年報(国土交通省)」を基に算定された建築価額表を用いて算出した価額とするのが合理的である、また、②売買契約において土地と建物の各価額が明示されていない物件についても、当該建築価額表を用いて算出した価額とするのが合理的である、③借地権付建物の建物取得価額について、売主が算出した建物価額は、売主が消費税額を確定するため便宜上算出したもので適正な資産価値ではなく、売買総額から借地権価額(更新料相当額)を控除した額を建物取得価額とするのが合理的である旨主張する。しかしながら、①当該各価額が明示され、説明された上で請求人が当該各価額に合意し、当該契約が締結されており、請求人と売主との間で、故意に実体と異なる内容を売買契約書に表示したなどの特段の事情は認められず、また、当該各価額が著しく不合理であると疑わせるに足る事情もないから、売買契約書に明記された建物の価額をもって、建物の取得価額とするのが相当である。②各価額が明示されていない物件については、合理的な方法により、適宜これを算出する必要があるところ、売買契約書の売買総額を、土地及び建物の固定資産税評価額の価額比であん分することにより建物の取得価額を算定する方法は、一時点における土地及び建物の時価を反映した固定資産税評価額という請求人にとって容易に入手できる資料を用いて行う方法であり、本件においては合理的であると認められる。③借地権付建物については、売主が借地権及び建物の価額を区分経理しており、当該売主が算出した建物の販売価額を特段不相当とする理由はなく、当該販売価額をもって、建物の取得価額とするのが相当である。(平25. 7.22 東裁(所・諸)平25-17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240043
- 裁決年月日
- 平成25年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人が専門学校として使用している同法人との共有建物(本件建物)のうち、請求人持分部分を大学等に貸し付ける賃貸事業を行っており、当該賃貸事業に係る不動産所得の計算上、本件建物の請求人持分に係る減価償却費及び同建物が所在する土地の請求人持分に係る租税公課(本件各経費)を必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該関係法人が本件建物を専門学校として使用している割合は、当該関係法人の建物持分を超えて無償使用していること、また、当該関係法人が当該土地も無償で使用していることからすると、請求人が本件建物の請求人持分全てを不動産の貸付けに係る業務に供しているとは認められず、本件各経費のうち、大学等に対し賃貸している教室で、かつ、その賃貸期間に係る費用に限り必要経費に該当する。(平25. 6.11 名裁(所)平24-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物等の取得価額のあん分を売買契約書等を基に行う旨規定している法律上の根拠はなく、売買契約書の土地と建物等の金額で区分する場合は、それが合理的な場合に限り認められるところ、原処分庁は具体的証拠等に基づいて合理的であると主張するものでなく、また、売買契約書の建物等の金額は、固定資産税評価額による土地と建物等のあん分方法に基づいて算出した建物等の金額より過少に評価されるので合理的ではない旨主張する。しかしながら、各物件については、いずれも請求人が契約の当事者として売買契約書に記載された内容で合意し、契約の締結に至ったものと認められ、請求人と相手方の間に、同族会社とその代表者であるなど特殊な利害関係はなく、租税回避の意思や脱税目的等の下に故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの特段の事情は認められず、各物件の売買契約書には、それぞれ建物等の価額が記載されており、請求人が独立の第三者である売主らとの間で、各物件の売買契約書の売買価額を決定したことからすれば、建物等の価額が不合理であるとはいえない。したがって、各物件の減価償却費の算定における建物等の取得価額は、当該契約書記載の建物等の価額によることが相当である。(平24. 8.14 名裁(所)平24-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230193
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務用不動産の購入に際して支払った固定資産税及び都市計画税の未経過分精算金の実質は、前所有者が立替払をした固定資産税等の精算金であるから、当該未経過分精算金の額は、請求人の必要経費に算入されるべきであり、当該業務用不動産の取得価額に算入されるべきではない旨主張する。しかしながら、当該未経過分精算金は、業務用不動産の売主と請求人との間において、両者の固定資産税等の負担を調整することを目的としてその売買契約締結時に合意した契約条項の一つ(売買契約書における公租公課の分担条項)に基づいて授受されるものであり、また、それを支払わなければ当該売買契約の解除原因となり、上記業務用不動産を購入することができない事態になり得るものであることが認められる。したがって、上記未経過分精算金の額は、所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項第1号に規定する購入の代価として、上記業務用不動産の取得価額に含まれるべきものである。(平24. 3.28 東裁(所)平23-193)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230193
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の価額が値下がりして、その譲渡益が生じない昨今の状況に鑑みれば、購入に際して支払う仲介手数料の額を不動産の取得価額に含めることとし、減価償却の方法による必要経費への算入を納税者に強いる所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項第1号の規定は、社会情勢の変化に適合せず、不合理である旨主張する。しかしながら当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性については判断の限りでないから、請求人の上記主張には理由がない。(平24. 3.28 東裁(所)平23-193)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230037
- 裁決年月日
- 平成24年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》等の取得には相続による取得が含まれることを当然の前提としている一方で、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第3条《中古資産の耐用年数等》に規定する取得には相続を除く旨の明文の規定はないので、文言解釈の統一性の要請から、同条における取得にも相続による取得が含まれる旨主張する。しかしながら、耐用年数省令第3条第1項は、所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第1項の規定する取得時における当該減価償却資産の当該取得価額(購入対価等の額ないし時価相当額等)をその取得後における効用持続期間において費用化することを前提とする規定であるところ、減価償却資産を相続等により取得した場合については、所得税法第60条の規定を受けた所得税法施行令第126条第2項において、相続人等は、当該減価償却資産を被相続人等の前所有者からの取得価額により取得したものとし、相続人等と被相続人等との間でいわゆる取得価額の引継ぎを行うものとして償却費の額の計算をすることとされているのであるから、取得時における当該減価償却資産の当該取得価額をその取得後における効用持続期間において費用化することを前提とする耐用年数省令第3条第1項の規定を適用して相続等による取得後の当該減価償却資産に係る償却費の額の計算を行うことはできないというべきである。(平24. 3. 1 大裁(所)平23-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230098
- 裁決年月日
- 平成23年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人の実弟夫婦から売買により取得した建物(本件建物)の売買代金額は、売買契約書に記載された金額ではなく、実弟夫婦が本件建物の建設に関連して借り入れ、請求人らが実弟夫婦に代わって支払った借入金債務の残高合計額である旨主張する。しかしながら、請求人ら及び実弟夫婦はそれぞれ、当該売買契約書に、その記載内容を認識しながら、自らの意思で署名押印したことが明らかであるから、他に特段の事情が認められない限り、請求人らと実弟夫婦との間で、当該売買契約書に記載されたとおりの合意がなされたものと認められるところ、請求人らと実弟夫婦との間で、当該売買契約書に記載された内容とは異なる別の合意がなされたと認めることはできず、特段の事情は存在しない。したがって、本件建物の取得価額に当たる売買代金額は、売買契約書に記載された金額である。(平23.12.19 東裁(所)平23-98)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230091
- 裁決年月日
- 平成23年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸用物件に係る各リフォーム工事は依頼した建築業者が実際に工事を行い、請求人が工事代金を支払い、その領収証の保存もあるから、当該各リフォーム工事に係る減価償却費等を不動産所得の必要経費に算入したことに誤りはない旨主張する。しかしながら、請求人は、上記各リフォーム工事に関する契約書を作成していない旨答述し、また、見積書や明細書等の証拠資料を破棄したとして提出せず、さらに、請求人が、当該各リフォーム工事の代金の送金等の状況を示したものとして当審判所に提出した資料によっても、当該各リフォーム工事との関連性は明らかではなく、工事を請け負ったとする建築業者の答述も曖昧であることからすれば、当該各リフォーム工事が実際に行われたと認めることができない。したがって、当該各リフォーム工事に係る減価償却費等を不動産所得の必要経費に算入することはできない。(平23.12. 8 東裁(所)平23-91)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230080
- 裁決年月日
- 平成23年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括した価額で取得した賃貸用建物の取得価額は、その取得の際に売買の相手方の関係者に消費税の額として支払った金額を基に、当時の消費税の税率3%で除して算出すべきである旨主張する。しかしながら、仮に請求人が、当該金額を消費税名目で支払った事実があるとしても、当該金額は、建物の価額を明確にした上でその価額を基に計算されたものでないことが明らかであるから、当該建物の取得に係る消費税額とは認められず、請求人の主張する算出方法では合理的な計算はできない。そして、建物の取得価額が不明な場合の算定方法としては、直接法、差引法、按分法などの方法があるが、本件においては、直接法及び按分法を採用するための適切な資料がないことから、相続税評価額などから土地の価額を算定して、売買価額の総額から当該土地の価額を差し引く差引法が、採り得る合理的な方法であると認められる。原処分庁は、取得当時の路線価から算定した土地の価額を土地建物の売買価額の総額から差し引いて当該建物の取得価額を算定しているから、当該算定方法は合理的なものである。(平23.11.21 東裁(所)平23-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230080
- 裁決年月日
- 平成23年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古資産の耐用年数について、錯誤により簡便法を適用できなかったのであるから、業務の用に供した年分に遡及して簡便法を適用すべきである旨主張する。しかしながら、簡便法は、中古資産を業務の用に供した最初の年分に選択した場合に限り適用できるものであるところ、請求人は、簡便法が適用できることを知らなかったため簡便法を適用しなかったものであるから、当該中古資産の耐用年数は法定耐用年数によるほかない。そして、請求人の主張は、法令等の不知を主張するに過ぎず、請求人の申告自体を無効にするような客観的に明白かつ重大な錯誤があったとは認められない。(平23.11.21 東裁(所)平23-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220020
- 裁決年月日
- 平成23年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する区分所有建物の減価償却費を計算するに当たり、①当該建物は一つの建物であるからその専有部分に住宅用のもののほか事務所用のもの等があっても、異なる法定耐用年数を適用すべきではなく、床面積の割合から、住宅用の法定耐用年数を適用すべきである旨、また、②仮に、用途が異なるとして、別々の法定耐用年数を適用する場合には、事務所にも店舗にも利用できるものであるから、店舗用の法定耐用年数を適用すべきである旨主張する。しかしながら、①については、法定耐用年数は、減価償却資産ごとにその種類、構造、用途に応じて合理的に定められており、区分所有建物については、同一の建物であっても、その専有部分の用途に応じて、それぞれの法定耐用年数を適用することが相当であり、②については、当該事務所部分の用途は事務所であるから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平23. 3. 2 広裁(所)平22-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210116
- 裁決年月日
- 平成22年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件設備(駐輪場設備)の本体を281,740円で取得し、その取付工事費用として98,784円を支払ったものであるから、本体については本件特例(中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例)を適用し、また、取付工事費用については不動産所得を生ずべき業務について生じた費用として所得税法第37条の規定により、いずれも不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件設備の本体は、その性質上、取付けをすることによって初めて、その本来の機能を発揮することができるものであるから、当該取付けに係る費用は、本件設備の本体を業務の用に供するために直接要した費用というべく、その性質上、当該取付費用は購入の代価と併せて本件設備の取得価額を構成すると解するのが相当である。そうすると、本件設備の取得価額は、本体の購入の代価の額281,740円とその取付工事費の額98,784円の合計額380,524円と認められ、この取得価額は30万円以上であるから、本件特例の適用はなく、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.15 東裁(所)平21-116)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210092
- 裁決年月日
- 平成22年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用不動産を取得してから平成19年分の不動産所得の申告まで、減価償却資産である建物について、建物附属設備を区分せず一体として減価償却費を計算し、不動産所得の必要経費に計上して申告を行っていたため、毎年の申告額が多くなり不利益を被ってきた。原処分庁には、納税者に不利益を与えることなく、過去にさかのぼって納税者の利益を補てん、補償する義務があり、平成18年分までの申告における減価償却費の累計と、建物附属設備を区分して計算した場合の減価償却費の累計との差額である本件未償却額は、平成19年分の不動産所得の必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第49条第1項及び所得税法施行令第120条第1項は、建物等の減価償却資産の償却費の計算方法及びその償却の方法について、その年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、償却しようとする減価償却資産について納税者が選定した償却の方法(旧定額法又は旧定率法)に基づいて計算した金額、つまりその年において、当該資産を業務の用に供した期間(1月ないし1年)に応じた金額とする旨規定している。そうすると、過去の計算誤りに基づく本件未償却額を、請求人の平成19年分の不動産所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平22. 1.12 東裁(所)平21-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210092
- 裁決年月日
- 平成22年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、建物本体と建物附属設備の区分を合理的に算定できる資料はなく、また、請求人が経験則上として主張する7対3の割合についてもその根拠が明らかでない以上、これを認めることはできず、建物本体と建物附属設備をそれぞれ合理的に区分して計算することはできないといわざるを得ないから、建物本体と建物付属設備を区分して減価償却することはできないなどと主張する。しかしながら、耐用年数省令は、別表第一において、建物本体と建物附属設備とを別の種類の資産とし、別個の耐用年数を定めているから、それぞれの耐用年数に従って、償却費の額を計算すべきである。もっとも、木造の建物にあっては、建物本体と建物附属設備の耐用年数の差が著しくなく、かつ、建物本体の価額に包括されていて区分が困難な場合もあるので、一括して建物本体の耐用年数を適用することは相当であると認められる。そうすると、建物本体と建物附属設備の購入代価等が区分して明らかであればそれにより、明らかでなければ、建物の取得価額を合理的な方法により建物本体と建物附属設備とに区分計算する必要があるところ、市町村長が新築時に評価した固定資産税評価額の基礎資料である再建築費評点数における建物本体と建物附属設備の割合は、当該評価対象家屋における建物本体と建物附属設備の割合をほぼ正確に表していると考えられることから、当該再建築費評点数により建物本体と建物附属設備とを区分する方法は、合理的な方法と認めることができる。一方、当該建物の再建築費評点数が明らかでない場合には、公刊物等により認定することができる類似建物の本体と附属設備の区分割合を用いて、当該建物の区分割合を推認するのが合理的である。これらのことからすると、原処分庁の主張は採用することができない。(平22. 1.12 東裁(所)平21-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210007
- 裁決年月日
- 平成21年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物等を一括取得した本件における各貸付物件の建物等の取得価額の算定に当たり、①土地、建物等の取得価額のあん分を売買契約書を基準に行う旨規定している法律上の根拠はなく、本件における売買契約書は、消費税等の額を削減するために建物等の価格を下げたいとの売主からの要請に応じたものであり、売買契約書に記載された土地及び建物等の価額は合理的に算定されたものではないこと、②固定資産税評価額に基づく土地及び建物等の価格比で取得価額をあん分する方法については、固定資産税評価額は3年に一度しか更新されず、また、建物について新築時の評価額の算定方法は評価できるが、その後の減耗等の評価替えに関して、建物一律で行われ建物の部位ごとの経年劣化に係る減耗が考慮されておらず、定率的に急激に減耗する方式のため、合理的な価格ではないこと、③建物等の取得価額を建物及び建物附属設備に区分する方法に関し、原処分庁は「建物」の中に鉄骨鉄筋コンクリート設備に該当しないような外部仕上げ、内部仕上げ及び建具等を含めていること、等の理由により原処分庁が行った方法は合理的ではないから、本件において土地と建物等に取得価額を区分する方法及び建物等の取得価額から建物と建物付属設備に区分する方法としては、いずれも、請求人が不動産鑑定士に依頼して報告を受けた鑑定評価書の評価額による土地、建物等のあん分比率に基づいて算定すべきである旨主張する。しかしながら、①所得税法施行令第126条第1項第1号の規定の趣旨に照らせば、土地及び建物を一括取得した場合、建物の取得価額の認定は購入価額によるべきであり、売買契約書において建物の購入代価等が明らかにされている場合には、それらが著しく不合理でない限り、これをもって建物の取得価額と認めるのが相当であり、②地方税法第388条により定められた固定資産評価基準は、家屋の評価につき、評価の対象となった家屋と全く同じものを建築時にその場所に建築するものとした場合に必要とされる再建築費を求めた上、当該家屋の時の経過によって生ずる損耗の状況による減価等をして評価時点の現状に適合するよう調整するものであり、特別の事情がない限り、当該基準に従って計算した価格は適正な時価であると推認するのが相当であり、③建物附属設備とは建物に固着されたもので、その建物の効用を増加させるもの又はその建物の維持管理上必要なものであるところ、外部仕上げ、内部仕上げ及び建具等はいずれもそのような性質のものではなく、建物本体と一体となって建物としての用途をなすものであるから、減価償却資産の種類としては「建物」として区分されるべきものである。(平21. 8. 6 東裁(所)平21-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200023
- 裁決年月日
- 平成21年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地建物を一括購入した本件売買契約書の本件各建物の売買価額は、売主が消費税負担を少なくするためのものであるから、本件各建物の取得価額は、本件売買契約書によらず、本件各建物を取得した当時の実務では一般的であった路線価を8割で割り戻す方法により土地の実勢価額を算出し、上記売買価額から当該実勢価額を差し引いた後の残額を建物に配分する方法で算出した価額となる旨主張する。しかしながら、本件売買契約書には、代理人が請求人名義の署名及び押印をしていることからすれば、本件売買契約書は真正に成立したものと推定されるのであるから、本件各建物の取得価額は、特段の事情が認められない限り、売買契約書に記載された代金によるべきであるところ、請求人の主張する事実を認めるに足る証拠はなく、他に特段の事情も認められないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平21. 5.19 広裁(所)平20-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200170
- 裁決年月日
- 平成21年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 競売により土地建物を一括取得した本件物件の減価償却費の計算に当たり、原処分庁は、本件物件の価額に、本件土地及び本件建物の各固定資産税評価額の合計に占める本件建物の割合を乗ずるあん分法により本件建物の取得価額を算定しているところ、固定資産税評価額は、土地と建物の価額の算出機関及び算出時期が同一であるから、土地及び建物の同一時期の時価を反映しているものと考えられ、本件建物の価額を求めるに当たり、本件物件の取得価額を当該価額比であん分した原処分庁の算出方法は合理的といえる。これに対し請求人は、取得価格は時価を基に算定すべきであるところ、原処分庁の用いた計算方法では、建物のメンテナンス状況、地役権の設定、地域的要因などの個別的要因が考慮されていないから合理的ではないとした上で、本件物件の時価を収益還元法により算定し、算定された本件物件の時価から、本件土地の路線価を基に算定した本件土地の時価を差し引いた金額を本件建物の時価とし、当該本件物件時価に占める本件建物の時価割合を本件物件の取得価額に乗じてあん分する方法が合理的である旨主張する。しかしながら、請求人の行った算出方法は、維持管理費等の費用を控除していないなど純収益が適正に把握されておらず、また、還元利回りについても根拠が明確でなく、さらに、あん分法の価額比の基礎となる土地と建物の価額を求める評価方法等が統一されていないなど、合理性は認められない。(平21. 4.24 東裁(所・諸)平20-170)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200042
- 裁決年月日
- 平成21年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産である賃貸用アパートに関し過去に支出された修繕費の費用について、当該年分の経費として申告されていないものがあり、その支出額を基礎に計算した減価償却費を必要経費に計上すべきである旨主張する。しかしながら、仮に、請求人の主張するとおり、当該年分の修繕費として必要経費に計上されていなかったとしても、これを当該年分に取得した減価償却資産とし、その後の年分においてこれを基に計算した減価償却費を必要経費に算入すべきことを認める法令の規定はないから、請求人の主張は採用できない。(平21. 1.29 大裁(所)平20-42)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190023
- 裁決年月日
- 平成20年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸工場に係る減価償却費の計算において、請求人の計算に誤りはなく、建物附属設備の除却損については、平成10年分の必要経費となるから、各年分の減価償却費は追認すべきではない旨、原処分庁は、耐用年数を平成6年から平成9年までは41年を26年、平成10年以降は41年を24年に変更して計算すべきであり、また、本件附属設備に係る各年分の減価償却費は不動産所得の必要経費に計上すべきである旨主張する。しかしながら、 請求人が算定したB物件の取得価額は、本件貸店舗の価額は考慮されていない。また、B物件土地、本件貸工場、本件附属設備及び構築物に区分されているが、請求人がCから聞いたとする土地の価額については、その金額が合理的であると証する証拠がない。更に、請求人がD社の平成3年1月31日現在の貸借対照表であるとする資料は、貸借対照表であることは認められるが、これがD社のものであるかは明らかでなく、仮にこの貸借対照表がD社のものであったとしても、この貸借対照表に「建物」、「建物附属設備」、「構築物」の記載はあるものの、それがB物件建物であるとする証拠がなく、構造、用途も不明で、しかも、その金額は平成3年1月31日現在のものである。これらのことからすれば、この貸借対照表及びCから聞いたとする土地の価額を基に、B物件をB物件土地、本件貸工場、本件附属設備及び構築物に区分して取得価額を算出することは、合理性があるとは認められない。ところで、固定資産税評価額は、土地及び建物ともに時価を反映しているから、その価額の算定方法は合理的であると認められるところ、土地と建物が一括して売買され、かつ、それぞれの価額が明らかでない場合における取得価額の算定に当たっては、この固定資産税評価額の割合によって土地及び建物の取得価額をあん分し算定する方法には合理性があると認められるから、本件においても、本件土地、本件貸工場及び本件貸店舗の平成6年度の固定資産税評価額の割合によって取得価額を算定することに合理性があるといえる。そうすると、B物件建物については、B物件土地、本件貸工場及び本件貸店舗について、その固定資産税評価額を基に取得価額を算出し、その算出された取得価額により、本件貸工場及び本件貸店舗について減価償却費の計算を行うことが相当であると認められる。なお、本件貸工場の耐用年数について、請求人は、耐用年数を平成6年から平成10年までは41年、平成11年以降は24年としているが、本件貸工場の構造又は用途は、金属造のもの(骨格材の肉厚が4ミリメートルを超えるものに限る。)と認められ、細目は、「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用のもの」の「その他のもののその他のもの」に該当し、新築から4年経過していることから、中古資産の耐用年数の簡便法を適用して耐用年数を算定すると、本件貸工場の耐用年数は、平成9年までは31年、平成10年以降は27年となる。本件貸店舗は、登記事項証明書及び当審判所の調査によれば、昭和52年4月に新築され、構造又は用途は、主として鉄筋コンクリート造で、事務所及び店舗として使用され、間仕切り等の内部造作については賃借人が施設していると認められることから、本件貸店舗は「鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造のもの」の「事務所用又は美術館用のもの及び左記以外のもの」の左記以外のものに該当すると認められ、新築から17年経過していることから、中古資産の耐用年数の簡便法を適用して耐用年数を算定すると、本件貸店舗の耐用年数は、平成9年までは51年、平成10年以降は36年となる。また、本件貸工場については、請求人が区分したように「建物」、「建物附属設備」、「構築物」とするのではなく、全体を本件貸工場として減価償却費の計算を行うことが合理的であると認められることから、本件附属設備を本件貸工場と別のものとして、減価償却費を必要経費に算入することは相当ではない。以上のことから、本件貸工場、及び本件貸店舗及び本件附属設備の減価償却費は、審判所が認定した減価償却費の額の欄のとおりとなる。(平20. 4.22 福裁(所)平19-23)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190023
- 裁決年月日
- 平成20年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が不動産所得の計算において、事務所・倉庫の改造費等として支出した金額(以下「本件支出額」という。)は、本件貸店舗の取得価額に該当するから、その減価償却費は必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件提出資料については、当該取引が実際に行われたことを証する設計書や仕様書等の提出もなく、いずれも取引内容が不明であり、また、当該取引の支払の事実を証するに足る証拠資料等の提出もないから、当該資料のみでは、その取引の事実及びその支払の事実を確認することはできない、あるいは、支払理由が不明であり、当該資料のみでは、その支払の事実を確認することはできない。また、本件支出額は、多額であるにもかかわらず、請求人は、請求人の各年分の貸借対照表(資産負債調)及び資産別固定資産減価償却内訳表に計上しておらず、請求人の会計帳簿に何らの記載もしていないと認められ、これらの経理処理の理由が単に計上漏れであったということは容易に信用することはできない。なお、仮に、本件提出資料に記載された取引が実際に存したとしても、当該資料に記載された費用には、賃借人が事務所等の開設に当たり支出した費用で、明らかに賃借人が負担すべき費用も含まれていることからすれば、そのうちの一部のみを取り出して請求人の負担すべき費用とすることは不自然といわざるを得ない。以上のとおり、本件提出資料をその算定根拠とした本件支出額は、本件貸店舗の取得価額に該当するとは認められないから、本件支出額を取得価額として計算した減価償却費は、各年分の不動産所得に係る必要経費に該当しない。(平20. 4.22 福裁(所)平19-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190136
- 裁決年月日
- 平成20年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支出した業務委託費は、繰延資産である開発費に該当することから、建物等の取得価額として減価償却費の額を必要経費とすべきであるとした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第126条第1項第2号において、減価償却資産の取得価額は、当該資産の建設等に要した原材料費、労務費及び経費の額及び当該資産を業務の用に供するために直接要した費用の額の合計額とする旨規定しているところ、減価償却資産の取得価額は、その取得した資産について、その資産を事業の用に供するまでに要した一切の費用をいうものと解され、請求人が支出した業務委託費は、当該業務委託契約によれば、マンションの企画・設計業務を主な内容とするものであり、資産の建設等に要した経費の額と認められるから、原処分は適法である。(平20. 3.17 東裁(所)平19-136)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190035
- 裁決年月日
- 平成20年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産の賃貸用アパートに係る資料に基づくと、過去に支出されたアパートに係る費用の中には、減価償却すべき支出があり、その支出額を基礎に計算した減価償却費を必要経費に計上すべきである旨主張する。しかしながら、当該費用の支出の事実は確認することはできるものの、資産の使用期間を延長させる又は資産の価額を増加させるような部分があるとはいえず、支出した年分の必要経費とするのが相当であることから、請求人の主張は採用できない。(平20. 1.24 大裁(所)平19-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成19年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・66ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地上の本件建物は平成16年3月に取り壊しており、平成15年12月31日の時点では不動産所得を生ずべき業務の用に供しているから、所得税法第49条の規定からすると、本件減価償却費は平成15年分の必要経費に算入しなければならない旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件土地について、売買契約の効力の発生した平成14年分の譲渡所得として申告をし、本件建物等移転料についても、租税特別措置法通達33−14により対価補償金として同年分の修正申告を行い、本件建物の未償却残高を取得費として控除していることが認められる。そうすると、本件減価償却資産の取得に要した金額のすべては、平成14年分までの不動産所得及び譲渡所得の計算上控除されているのであるから、本件減価償却費を必要経費とすることは、本件減価償却資産の取得に要した金額を越える金額を、所得の計算上控除することとなり、認められない。 また、請求人は、建物移転補償金は、実際に建物を取り壊した時に対価補償金に当たるものとして取り扱うことができることからすると、本件建物等移転料については、建物を取り壊した平成16年分として申告すべきであり、本件各土地及び本件建物等移転料のいずれの譲渡所得も平成16年分となるべきである旨主張する。 しかしながら、本件建物等移転料の支払いに係る契約は、本件各土地の譲渡と一体不可分の契約であると認められ、建物移転補償金を対価補償金として譲渡所得の総収入金額に算入することを選択した場合には、本件土地の対価補償金と本件建物等移転料の収入すべき時期については同一の基準で判断すべきであり、請求人は、適法に平成14年分の確定申告及び修正申告をしているのであるから、請求人の主張には理由がない。(平19.11. 6 広裁(所)平19-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180058
- 裁決年月日
- 平成19年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産賃貸業を営む請求人らは、不動産貸付けの事業の用に供するため、土地(以下「本件土地」という。)とともに一括取得した建物等(以下「本件建物等」という。)について、売買契約書 (以下「本件契約書」という。)に記載された本件建物等の価額は不合理であるから、不動産所得の金額の計算上、本件土地及び本件建物等の各固定資産税評価額の価額比を基に算定した価額を本件建物等の取得価額として減価償却費を計算すべきである旨主張する。 しかしながら、①本件契約書に記載された本件建物等の価額は、本件建物等の売主が、本件建物等の収益性が悪化している事情を加味した上で、他の物件の売却実例等を踏まえて算定されたものであること、②本件契約書に記載された本件建物等の価額には、故意に実体と異なる内容を本件契約書に表示したなどの特段の事情は認められないこと、③本件契約はその手続きに何ら瑕疵はないと認められることに照らせば、本件契約書に記載された本件建物等の価額は合理性を欠くものであるとは認められず、また、請求人らは、本件契約の内容を十分に理解した上で本件契約に至ったと認められるから、本件建物等の取得価額は、本件契約書に記載された価額を基に算定した価額によるのが相当である。(平19. 5.10 名裁(所)平18-58)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、土地建物を一括取得した場合の建物の取得価額の算定に当たり、原処分庁が主張する固定資産税評価額によりあん分する方法と比較して、土地の価額を相続税の評価額及び固定資産税評価額の平均額により求め、当該平均額を合計額から差引く方法によるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人らの主張する差引法は、売買された土地建物のうち、土地の価額のみに着目して一括売買された価額から差し引き残余の価額を建物の価額とするものであって、仮に土地の価額が客観的に求められたとしても残余の建物の価額が合理的な基準によって算定された価額ということはできないから、この方法は一括売買された土地建物の価額がそれぞれ客観的な交換価値によって定められ、それを基として一括売買された価額が定められている場合に限って有効な方法であるといわざるを得ないところ、本件においては、遺産分割調停に基づき支払われた金額は、建物の価額は考慮されておらず、また、土地の価額も時価を基に算定されたものとはいえないことから、土地建物の客観的な時価ということはできず、更に請求人の主張する相続税の評価額及び固定資産税評価額は客観的な時価を表している地価公示価格の8割又は7割を目途として定められており、その平均額をもって当該土地の客観的交換価値とは到底認めがたいことからすれば、請求人らの主張する差引法は合理的なものと認めることはできない。 そして、本件においては、土地建物ともに時価を反映した固定資産税評価額によってあん分する方法に合理性が認められ、当該方法を用いることに特段の不合理は認められない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 3.29 福裁(所)平18-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170145ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成18年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・192ページ
要旨
○ 請求人は、請求人が相続した本件各建物の取得日は、被相続人の取得日を引き継ぐべきであるから、本件各建物の減価償却の方法は定率法によるべきである旨主張する。しかしながら、①所得税法第120条第1項第1号イにいう「取得」に、相続による承継取得が含まれない旨の明文の規定はなく、また、これが含まれないと解すべき合理的理由もないこと、②民法上、相続は不動産の取得原因の一つとされていることから、その「取得」は、文理解釈上、相続による承継取得を含むと解すべきである。これを本件についてみると、請求人は、本件各建物を平成10年4月1日以後に相続により取得しているから、所得税法施行令第120条第1項1号ロの規定により、本件各建物の償却の方法として選定できるのは定額法のみである。したがって、請求人の主張には、理由がない。(平18.3.30東裁(所)平17-145)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160090
- 裁決年月日
- 平成17年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件駐車設備が花博で使用されたものであるから、本件駐車場が減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条第1項第1号に規定する「個人において使用され又は法人において事業の用に供された減価償却資産」(以下「中古資産」という。)に該当する旨主張する。しかしながら、本件駐車場は、花博で使用後、解体され部材となっていた自走式二段立体駐車設備の一部を使用し、その敷地の形状、規模に沿うような形で設計・加工が施され、基礎工事や電灯工事などに相当の費用を支出し新たに設置されたものであると認められる。そうすると、本件駐車場は、その部材の一部に中古のものが再利用されているというものの、これを全体として見た場合、「個人において使用され又は法人において事業の用に供された」ものとは認められないから、同号に規定する中古資産には該当しない。(平17.5.30大裁(所)平16-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160090
- 裁決年月日
- 平成17年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件駐車設備の損耗が激しく、仮に本件駐車場を建物とみなした場合には法定耐用年数が短くなるから、本件駐車場の耐用年数を43年としてされた原処分が不当である旨主張する。しかしながら、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下「耐用年数省令」という。)第1条第1項第1号によれば本件駐車場の法定耐用年数は45年となる。なお、課税庁には一般の減価償却資産に耐用年数省令を適用することについて裁量権はなく、納税者としては、耐用年数省令が規定する耐用年数の適用につき不合理があると考える場合には、所得税法施行令第130条に規定する耐用年数短縮の承認申請制度を利用することが法の予定とするところである。また、仮に本件駐車場を建物とみなすべきであるとの請求人の主張は、本件駐車場は建物に該当しないことから理由がなく、仮に耐用年数省令別表自体の不合理をいうものであるとすると、それは当審判所の審理の限りではない。(平17.5.30大裁(所)平16-90)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150075
- 裁決年月日
- 平成16年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、中古アパート(以下「本件建物」という。)を取得する際の融資を受けるために作成した、本件建物に係る鑑定書(以下「本件鑑定書」という。)に記載された経済的残存年数は、本件建物の使用可能期間の年数を見積った年数であるから、この年数をもとに本件建物の耐用年数は決められるべきであり、減価償却資産の耐用年数に関する省令(以下「耐用年数省令」という。)第3条第1項第2号の簡便的な方法を使って耐用年数を算定することはできない旨主張する。しかしながら、使用可能期間を見積る方法は、本件建物の使用状況、取得時までの損耗度合い、材質、構成の状況等の具体的なデータ−を基礎として、取得後の耐用年数を実際に見積る方法であるところ、本件鑑定書の経済的残存年数は、米国で一般的に用いられているガイドラインの指標に基づいた経済的耐用年数から実質経過年数を差し引いて計算しているものであり、本件建物を実際に調査して耐用年数を算定したものであるとはいえない。また、本件鑑定書は、融資資金の運用物件の鑑定評価を目的としたものであり、減価償却資産金額の各年分への費用配分を目的とする耐用年数省令に規定する耐用年数とその目的は大きく異なっているため、新築後18年を経過した本件建物の経済的残存年数が耐用年数省令の同建物の新築時の耐用年数を大きく上回る不合理な年数となっている。以上のことから、本件鑑定書の経済的残存年数を耐用年数省令第3条第1項第1号に規定する使用可能期間を見積った年数と認めることはできず、また、使用可能期間を見積るのは困難であると認められるので、請求人が、耐用年数省令第3条第1項第2号に規定する簡便的な方法によって、本件建物の耐用年数を算定したことは相当である。(平16.5.10名裁(所)平15-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150210
- 裁決年月日
- 平成16年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・299ページ
要旨
○ 請求人は、①所得税法施行令第120条第1項第1号に規定する建物の取得には、相続による取得が含まれないこと、及び②相続により減価償却資産を取得した場合、所得税法第60条第1項において、その取得費を相続人に引き継ぐ旨規定しているので、償却方法も引き継がれるべきであることから、平成10年4月1日以後相続により取得した建物について、定率法の償却を認めるべきである旨主張する。しかしながら、民法上も相続は取得原因であり、所得税法施行令第126条第2項においても相続を取得原因として明確に規定していること、及び所得税法第60条第1項の規定は、減価償却資産の償却方法まで引き継ぐ旨規定していないことから、請求人の主張は認められない。(平16.3.8東裁(所)平15-210)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地に係る地上権の減価償却費の金額を不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地及び本件建物の所有権はいずれも請求人にあるから、本件土地上に請求人を権利者とする地上権は存在し得ない。したがって、この点に関する請求人の主張は、その前提を欠くものであり、理由がない。なお、地上権は土地の上に存する権利であるから、所得税法第2条第1項第18号の規定から、これが減価償却資産に該当しないことは明らかである。(平15.7.3東裁(所)平15-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140024
- 裁決年月日
- 平成15年4月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産貸付けの業務の用に供する不動産の取得に要した登録免許税及び登記手数料を当該不動産の取得価額に算入すべきである旨主張するが、所得税基本通達37−5は、業務の用に供される資産に係る登録免許税等は、当該業務に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入する旨定めているところ、これは、①登録免許税等の租税は、資産の取得後に納付するものであり、②取得価額に算入すると、当該資産が減価償却資産である場合には、償却期間において費用化され、土地である場合には、その土地を利用する限り費用化されず、③事務所や共同住宅などの不動産の所有権の保存のため又は抵当権の設定のために支出する登録免許税は、業務上の維持管理の費用に属するものであり、取得価額に算入する性質のものではないこと等を考慮したものであって、当該取扱いについては、当審判所においても相当と認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.07.福裁(所)平14-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140024
- 裁決年月日
- 平成15年4月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括購入した場合の建物の取得価額の算定について、原処分庁が主張する固定資産税の評価額の割合により取得価額総額をあん分する方法よりも、固定資産税の課税標準額の割合により取得価額総額をあん分する方法の方が合理的である旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する方法は、固定資産税の評価額が、土地にあっては売買実例価額、家屋にあっては再建築価額を基準として評価されるものであり、また、取得年の固定資産税の評価額が基準年度の価額であることをかんがみれば、当該区分方法は合理的である。一方、請求人が主張する方法は、本件土地の固定資産税の課税標準額が住宅政策上の観点から地方税法の規定により、課税標準額の算定の基礎となる固定資産税の評価額を一定の割合で減額したものであり、本件建物の固定資産税の課税標準額は固定資産税の評価額と同額であることから、その算定の基礎となる金額が固定資産税の評価額を減額した本件土地の金額と減額していない本件建物の金額の割合によりあん分することとなり、合理性が認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.07.福裁(所)平14-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130284
- 裁決年月日
- 平成14年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成9年分の青色決算書の減価償却費の計算欄に、所得税法施行令第123条に規定する「償却方法の届出書」の記載内容と同一の事項を記載して提出していることから当該決算書を「償却方法の届出書」とみなして平成9年以降の年分について定率法を認めるべきである旨主張する。しかしながら、青色決算書は、所得税法第149条の規定に基づく書類で、その記載内容は、(1)貸借照表、(2)損益計算書及び(3)不動産所得の金額等の計算に関する明細書であり、「償却方法の届出書」とは所得税法上全く異なるものであるから、当該決算書を「償却方法の届出書」と認めることはできない(平14. 6.28東裁(所)平13-284)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130071
- 裁決年月日
- 平成14年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸している建物の取得価額は、租税特別措置法第37条の3第1項の規定による特例(本件取得価額特例)の適用を受けて本件建物を取得した昭和63年分の所得税において第一次的に確定しているところ、国税通則法第70条の規定から取得価額を是正する更正の除斥期間は徒過しているから、減価償却費を是正することはできず、これに反してなされた本件更正処分は、納税義務者の法的安定性及び予測可能性を阻害する旨主張する。しかしながら、取得価額の適否という問題は、除斥期間とは別問題であるから、本件更正処分を行うに際し本件建物の取得価額を本件取得価額特例により是正できないというわけではなく、本件建物の減価償却費は、国税通則法第70条第1項に規定される除斥期間を限度として、国税に関する法律の規定に基づいて計算した本件建物の取得価額を基礎として正当に計算されていることから、請求人の主張には理由がない。(平14. 4.24名裁(所)平13-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130176
- 裁決年月日
- 平成14年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入した減価償却費に係る建物等の取得価額につき、固定資産税評価額を基にそれぞれの価額を見積り、当該価額によりあん分して計算する旨主張するが、請求人が主張する本件建物の売主が交付した「家屋対価証明書」に記載された価額は、(1)同建物の販売者における会計処理、(2)不動産鑑定評価額からみて相当と認められる。(平14. 2.28東裁(所)平13-176)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130069
- 裁決年月日
- 平成13年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・49ページ
要旨
○ 請求人は、税法の改正により減価償却資産の耐用年数が短縮された場合の減価償却費の処理方法については、明文の規定がなく理論により決するほかない旨主張する。しかしながら、所得税法第49条、所得税法施行令第120条、第129条、第131条、耐用年数省令第1条、第4条及び改正省令附則第2項等の規定が存在するのであって、これらの規定によれば、税法に規定する耐用年数とは、その期間内で償却を完了させるということを意味するものではなく、減価償却費の額を算定するために必要な償却率を算出するための基礎となるものにすぎないと解するのが相当であり、このことは、税法の改正により耐用年数が短縮された場合においても何ら変わるものではないから、原処分庁が、本件建物の期首帳簿価額に、本件改正後の耐用年数に対応する償却率を乗ずることによって本件減価償却費の額を算定したことは適法である。(平13.10.23東裁(所)平13-69)裁決事例集NO62・49ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120037
- 裁決年月日
- 平成13年5月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。また、減価償却方法の変更(定率法)の届出の有無については、当審判所の調査によると、請求人の減価償却方法の変更(定率法)の届出書が原処分庁に存在しないこと及び原処分庁は、受付文書の処理・保管については、訓令に基づき、その取扱については万全を期しており、届出書を紛失する可能性は極めて低いことから、当該届出書は、提出されていなかったと認めるのが相当である。(平13.5.24福裁(所)平12−37)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120038ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年5月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 建物貸付業、不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平13.5.24福裁(所)平12−38)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120034ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平13.4.19福裁(所)平12−34)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120028
- 裁決年月日
- 平成13年3月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(2)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。また、減価償却方法の変更(定率法)の届出の有無については、当審判所の調査によると、請求人の減価償却方法の変更(定率法)の届出書が原処分庁に存在しないこと及び原処分庁は、受付文書の処理・保管については、訓令に基づき、その取扱については万全を期しており、届出書を紛失する可能性は極めて低いことから、当該届出書は、提出されていなかったと認めるのが相当である。(平13.3.21福裁(所)平12−28)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120029ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年3月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価額が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平13.3.21福裁(所)平12−29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120046
- 裁決年月日
- 平成13年2月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はマンションの土地及び建物の取得価額は路線価を基に土地の実勢価額を算出し、取得価額の総額から、その残額を建物の取得価額とすべき旨主張する。しかしながら、一括取得したマンションの土地及び建物の取得価額の区分が明らかでない場合の区分方法については、通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合であっても、その差額が土地及び建物双方の価額に反映されるあん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く合理的であり、あん分法により取得価額を算出する場合のあん分比については、土地及び建物双方を同一の機関で定めている固定資産税評価額を基礎とする方がより合理的である。また、建物本体及び建物附属設備の減価償却費の計算は、それぞれの耐用年数により計算する必要があり、その取得価額の区分が明らかにされていない場合には、合理的な方法によりそれぞれの取得価額を区分計算する必要があり、方法としては、建築会社又は分譲会社が作成した譲渡原価証明書等から建物本体及び建物付属設備のそれぞれの工事の割合が算出できる場合には、譲渡原価証明書等により、また、譲渡原価証明書等から工事の割合が算出できない場合には、固定資産税評価額の再建築費評点数算出表における構造別の再建築費評点数の割合による方法がより合理的と認められる。(平13.2.19名裁(所)平12−46)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120020
- 裁決年月日
- 平成13年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の、建物本体と建物附属設備の取得価額の算定について、同業他社の物件を参考に建物附属設備の割合を30%とするのが相当である旨主張するが、減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却費の計算をすべきであり、本件については建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に建物本体と本体附属設備を区分することが相当である。(平13.2.9福裁(所)平12−20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120021ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平13.2.9福裁(所)平12−21)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成13年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付の業務の用に供したマンションの減価償却費の計算に関しては、請求人は、土地と建物を一括で購入し売買契約書等でそれぞれの価額が明らかにされていない場合は、路線価に基づき算出した土地の価額をマンションの購入価額から控除し、残額を建物の取得価額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件においては、(1)新築物件については、マンションの売主において、区分経理された価額を基礎としてあん分するのが相当であり、(2)中古物件については、土地、建物双方を同一機関で算定している固定資産税評価額を基礎としてあん分するのがより合理的である。また、建物と建物附属設備の取得価額の区分について、原処分庁は、契約書等で建物と建物附属設備の価額及び細目等の区分が明らかにされていないから、建物と建物附属設備を区分して減価償却費の計算をすることはできない旨主張するが、所規第32条において、償却費の計算は耐用年数省令に規定する減価償却資産の種類の区分ごとに行うこととされており、本件においては、建築主が保存する工事請負契約書等から算出したそれぞれの工事費の割合に基づき区分した価額(中古物件については、新築時から取得時までの損耗を見込んで補正した額)を取得価額として減価償却費の計算を行うべきである。(平13.1.31札裁(所)平12−6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120077
- 裁決年月日
- 平成13年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件測量費等は、不動産所得の金額の計算上、全額必要経費に算入されるべき旨主張するが、本件測量費等は、公社が、本件マンションを建設するに際して要した費用と認められ、請求人は、本件共同事業によって、公社が建設した本件マンションを譲渡によって取得したのであることから、本件測量費は、請求人が本件マンションを公社から購入するために要した費用、すなわち本件マンションの購入の代価と認められ、本件マンションの取得価額に算入するのが相当である。(平13.1.25関裁(所)平12−77)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120077
- 裁決年月日
- 平成13年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所基通38−10の注書の2は、土地の測量費は、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されたものを除き、土地の取得費に算入する旨定めており、これによれば、本件測量費等は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件測量費等は、その内容、性質からみて、それが支出された単年度の不動産貸付業の事業収入のみでなく、それ以降の各年度の不動産貸付業の事業収入の源泉ともなるべきものであるから、費用収益対応の原則からして、これを単年度の必要経費とするのは相当でなく、一定の期間にわたって償却すべきものである。そして、所基通38−10の注書の2にいう各種所得の必要経費から減価償却費を除外すべき理由は存しないというべきであるから、本件測量費等が、所令第126条第1項の規定により、本件マンションの取得価額に算入される結果、本件マンションを取得した日以降、不動産所得の金額の計算上、減価償却費として必要経費に算入されていく以上、本件測量費等を本件マンションの取得価額に算入することは、基通38−10の注書の2に違背するものではない。(平13.1.25関裁(所)平12−77)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120077
- 裁決年月日
- 平成13年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公社へ支払った本件事務費等は、不動産所得の金額の計算上、全額必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所法令第126条第1項第1号は、購入した減価償却資産の取得価額は、当該資産の購入の代価及び当該資産を業務の用に供するために直接要した費用の額の合計額である旨規定し、また、当該資産の購入の代価は、引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税その他当該資産の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額である旨規定している。これを本件についてみると、(1)本件契約書によれば、本件事務費等は、本件契約書第1条に定められた業務を公社が行うことによって支払われる対価であり、当該業務の内容は本件マンションを建設するために必要な業務であると認められ、また、(2)本件事務費等は、当該業務に対する対価として公社に対して支払われていることから、本件事務費等は、本件マンションの建設費用として認められる。更に請求人は、本件共同事業によって、公社が建設した本件マンションを譲渡によって取得したものであることから、本件事務費等は、本件マンションの購入のために要した費用、すなわち本件マンションの購入の代価と認められる。したがって、本件事務費等は、本件マンションの取得価額に算入するのが相当である。(平13.1.25関裁(所)平12−77)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120035
- 裁決年月日
- 平成13年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はマンションの土地及び建物の取得価額は路線価を基に土地の実勢価額を算出し、取得価額の総額から控除して、その残額を建物の取得価額とすべき旨主張する。しかしながら、一括取得したマンションの土地及び建物の取得価額の区分が明らかでない場合の区分方法については、通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合であっても、その差額が土地及び建物双方の価額に反映されるあん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く合理的であり、あん分法により取得価額を算出する場合のあん分比については、土地及び建物双方を同一の機関で定めている固定資産税評価額を基礎とする方がより合理的である。また、建物本体及び建物附属設備の減価償却費の計算は、それぞれの耐用年数により計算する必要があり、その取得価額の区分が明らかにされていない場合には、合理的な方法によりそれぞれの取得価額を区分計算する必要があり、本件物件については、売買契約書に建物本体及び建物附属設備のそれぞれの購入代価等が明らかにされておらず、本件物件の工事請負契約書等はすでに廃棄処分されており、かつ、本件物件に類似する物件の売買実例も見当たらない。そこで、建物本体及び建物附属設備の固定資産税評価額算定の基礎となる再建築費評点数算出表による区分計算について検討すると、再建築費評点数により建物本体及び建物附属設備の構造別の割合が算出でき、この比率を用いる方法には合理性があると認められる。(平13.1.24名裁(所)平12−35)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年12月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・157ページ
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としてあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平12.12.28福裁(所)平12−14)裁決事例集NO60・157ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120023
- 裁決年月日
- 平成12年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はマンションの土地及び建物の取得価額は路線価を基に土地の実勢価額を算出し、取得価額の総額から控除して、その残額を建物の取得価額とすべき旨主張する。しかしながら、一括取得したマンションの土地及び建物の取得価額の区分が明らかでない場合の区分方法については、通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合であっても、その差額が土地及び建物双方の価額に反映されるあん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く合理的であり、あん分法により取得価額を算出する場合のあん分比については、土地及び建物双方を同一の機関で定めている固定資産税評価額を基礎とする方がより合理的である。また、建物本体及び建物附属設備の減価償却費の計算は、それぞれの耐用年数により計算する必要があり、その取得価額の区分が明らかにされていない場合には、合理的な方法によりそれぞれの取得価額を区分計算する必要があり、本件物件については、売買契約書に建物本体及び建物附属設備のそれぞれの購入代価等が明らかにされておらず、本件物件の工事請負契約書等はすでに廃棄処分されており、かつ、本件物件に類似する物件の売買実例も見当らない。そこで、建物本体及び建物付属設備の固定資産税評価額算定の基礎となる再建築費評点数算出表による区分計算について検討すると、再建築費評点数により建物本体及び建物附属設備の構造別の割合が算出でき、この比率を用いる方法には合理性があると認められる。(平12.11.27名裁(所)平12−23)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付の業務の用に供したマンションの減価償却費の計算に当たり、土地及び建物の取得価額区分が明らかでない場合の区分方法については、(1)当該物件の過去の売買価額を基礎とする方法、(2)類似する物件の売買実例を基礎とする方法及び(3)相続税評価額や固定資産税評価額等を基礎とする方法が考えられるが、その場合上記(3)の固定資産税評価額を採用する場合に、請求人が主張する路線価から割り戻して公示価額相当額を算出の上、固定資税税評価額相当額を算出することにより、固定資産税評価額の修正を行うことは合理的とはいえない。また、建物本体と建物附属設備の減価償却費の計算は、それぞれ別個の耐用年数を適用すべきであり、その区分に当たっては、請求人の主張する「建築コスト情報」を基礎として区分する方法より(1)建築会社又は分譲会社が作成した譲渡原価証明書等の価額を基礎とする方法及び(2)再建築費評点数算出表における構造別の再建築費評点数の割合により区分する方法がより合理的と認められる。(平12.11.17名裁(所)平12−17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120018
- 裁決年月日
- 平成12年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はマンションの土地及び建物の取得価額は路線価を基に土地の実勢価額を算出し、取得価額の総額から控除して、その残額を建物の取得価額とすべき旨主張する。しかしながら、一括取得したマンションの土地及び建物の取得価額の区分が明らかでない場合の区分方法については、通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合であっても、その差額が土地及び建物双方の価額に反映されるあん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く合理的であり、あん分法により取得価額を算出する場合のあん分比については、土地及び建物双方を同一の機関で定めている固定資産税評価額を基礎とする方がより合理的である。また、建物本体及び建物附属設備の減価償却費の計算は、それぞれの耐用年数により計算する必要があり、その取得価額の区分が明らかにされていない場合には、合理的な方法によりそれぞれの取得価額を区分計算する必要があり、その方法としては、同業他社の類似物件から見積もった価額や、建築会社又は分譲会社が作成した譲渡原価証明書等のその建物本体及び建物附属設備の価額の割合による方法、また、固定資産税評価額の再建築費評点数算出表における構造別の再建築費評点数の割合による方法も合理性のある方法と認められるが、工事請負契約書等から建物本体及び建物付属設備のそれぞれの工事の割合が算出できる場合には、工事請負契約書等による方がより合理的と認められる。(平12.11.17名裁(所)平12−18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120020
- 裁決年月日
- 平成12年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 一括取得したマンションの土地及び建物(建物本体及び建物附属設備を合わせたものをいう。)の取得価額の区分が明らかでない場合には、何らかの合理的な方法により区分する必要がある。請求人は原処分庁の主張する固定資産税評価額によるあん分計算は実勢価額と大幅な誤差が生じることとなり、不当な旨主張するが、本件は、建築主において土地と建物が区分経理されており、これに不相当とする理由は特に認められず、かつ、建築主が売主に売却した時期も、売主が請求人に売却した時期と同時期であることから、建築主が区分経理した割合を用いて土地及び建物の取得価額を区分するのが相当と認められる。また、建物本体及び建物附属設備についても、建築主が保存する工事請負契約書に建物本体と建物附属設備の工事割合が明確にされていることから、この割合を用いて建物本体と建物附属設備の取得価額を区分するのが相当と認められる。(平12.11.17名裁(所)平12−20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120002ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成12年7月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物を一括(マンション)購入した場合の土地、建物本体及び建物附属設備の取得価額の算定について、土地は路線価を基にした実勢価額、建物等は合計購入金額から土地の価額を控除したものとし、うち建物附属設備の割合を同業他社の物件を参考にした30%とするのが合理的である旨主張する。土地と建物を一括購入し、建物の購入代価等が明らかでない場合の合理的な区分方法について検討すると、(1)当該物件の過去の売買実例、(2)当該物件の類似物件の売買実例、(3)固定資産評価額等の指標を基礎とする方法等がある。マンションの場合は、土地と建物が不可分一体となっていることから、物件が通常の販売価額よりも高額又は低額で販売された場合のその差額は、通常、土地と建物の双方の価額に反映されるべきところ、差引法は、その差額が一方のみに反映されることから、あん分法の方がより実態に近似するがい然性が高く、より合理的といえ、本件新築物件については、売主等において区分経理されている建物の価格をそのまま取得価額とし、中古物件については、土地及び建物ともに同一の公的機関が算定した固定資産税評価額を基礎としたあん分法により算定するのが相当である。減価償却の耐用年数等に関する省令には、建物附属設備の耐用年数が明記されており、本件物件には、建物附属設備が備わっていることが明らかであるから、建物本体と建物附属設備は区分して減価償却の計算する必要があり、本件については、建築時の工事費の割合が把握できることから、これを基に区分することが相当である。(平12.7.3福裁(所)平12−2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110175
- 裁決年月日
- 平成12年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の1階部分を本件車庫とするため、甲契約書のほかに別途乙契約書を作成したものであり、また、本件車庫を作るために住宅部分を1階分上に上げたため建築価額が高額となったのであるから、請負金額の高額な乙契約書の価額が本件車庫の取得価額である旨主張するが、本件車庫は、本件建物の一部として建築されたものであり、本件建物の総建築価額は明らかであるものの本件車庫の取得価額として明確に区分できる金額が無い以上、減価償却費の計算に当たっては、本件建物の総取得価額を基礎とせざるを得ず、原処分庁が本件建物の総建築価額に車庫として貸付けの用に供している部分の割合として本件建物の床面積を基準として算出した業務専用割合を乗じる方法によって減価償却費の額を算定したことは相当である。(平12. 6.26東裁(所)平11-175)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110057
- 裁決年月日
- 平成11年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7・8年分の不動産所得の計算上、水道利用加入金に係る減価償却費を必要経費に算入すべきであると主張し、当審判所が調査によると、本件アパートに係る水道利用加入金は、所令第6条第1項第8号カに規定する水道施設利用権に該当すると認められることから、水道加入金について減価償却資産として減価償却費を計算した金額を必要経費に算入すべきである。(平11.12.15東裁(所)平11-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080013
- 裁決年月日
- 平成8年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804050
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/5減価償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡したアパートの取得価額の算定に当たり、請負金額に旧建物の購入価額及び取壊費用を加算すべきである旨主張するが、所令第126条第1項の規定によりアパートの購入の代価及びこれを業務の用に供するために直接要した費用には該当せず、またこれらを取得価額とすべき別段の定めもないから、取得価額に算入することはできない。また、請求人は、請負金額と実際の支払額との差額は損害賠償金であるから値引きではない旨主張するが、請負代金の未払金をめぐる和解内容から検討すると、請求人が主張する損害賠償金であると認めるべき記述はないことから、単に値引きがあったと認めるのが相当である。したがって、アパートの取得に際し、実際に支払った金額が取得価額となる。(平 8.10.15関裁(所)平 8-13)
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