裁決要旨 20申告、納付、還付、更正の請求の特例
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050035
- 裁決年月日
- 令和6年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001990
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、予定納税額の減額申請の期限が予定納税額の通知から1か月と短いこと、当該通知は抗告訴訟の対象とならないため、救済制度である予定納税額の減額申請を保障する必要性が高いことからなどからすれば、原処分庁は、予定納税額の減額申請の期限について弾力的に運用し、請求人の予定納税額の減額申請を承認すべきであるなどと主張する。しかしながら、税務行政は、法律に基づき、法律に定められたところにより執行すべきものであるところ、所得税法第111条≪予定納税額の減額の承認の申請≫に定められた期限の後にされた予定納税額の減額を承認できるとする法令上の根拠はなく、請求人の主張は請求人の法の不知を前提とするなどして独自の見解を述べるものにすぎないから採用できない。(令6. 6.27 名裁(所)令5-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030013
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議により請求人が取得することとされた不動産について、請求人が売主として第三者との間で売買契約(本件売買契約)を締結して売却(本件売却)をした後に、当該遺産分割協議が無効であって、当該不動産は他の相続人が遺言により取得したものであるから、請求人は当該他の相続人に対して損害賠償金(本件損害賠償金)の支払義務を負う旨の判決があったところ、当該判決は、本件売買契約が請求人と当該他の相続人との間で無効であることを前提に、請求人に対し、本件売却に係る代金相当額の返却として、本件損害賠償金の当該他の相続人への支払を命じたものといえるから、本件損害賠償金の支払により、所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》第1号に規定する「無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと」に該当したといえる旨主張する。しかしながら、当該判決は、本件売買契約の効力について何ら判断を示すものではなく、本件売買契約が無効であるとする事情は認められないから、本件売却に係る代金が無効な行為により請求人に生じた経済的成果とはいえない。また、本件損害賠償金は、本件売却による当該他の相続人の所有権の侵害を理由とする不法行為による損害賠償金であって、本件損害賠償金の支払によって本件売却に係る代金ないしその相当額が失われたともいえない。したがって、本件損害賠償金の支払により、所得税法施行令第274条第1号に規定する「無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと」には該当しない。(令3. 9. 1 東裁(所)令3-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010027
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、A社との金融商品(本件金融商品)に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国連邦地方裁判所におけるA社及び同社関係者を被告とする損害賠償請求の訴訟において、当該関係者との間で和解(本件和解)がされたことにより、本件契約がA社の詐欺に基づくものとして無効であることが明らかになったから、本件利息は所得税法第36条《収入金額》第1項の「収入すべき金額」に該当せず、また、日本やアメリカ合衆国において本件金融商品に係る出資契約の取消判決がいくつも出されているから、本件契約も当然取り消されており、本件利息は契約の時に遡って存在していなかったこととなる結果、所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》第2号に該当し、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解は本件契約が有効に成立しているという事実と異なる事実を確定するものでないことは明らかであり、本件契約は所得税法施行令第274条第1号に規定する「無効な行為」であるとはいえない。また、請求人が主張する他の取消判決が存在することをもって本件契約が詐欺に基づくものとして当然に取り消されるわけではなく、当審判所の調査及び審理の結果によっても、本件契約がA社の詐欺によりされたものとして取り消されたことをうかがわせる事実は認められないから、本件契約は所得税法施行令第274条第2号に規定する「取り消すことのできる行為が取り消された」とはいえず、更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010055
- 裁決年月日
- 令和元年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配当落調整額に係る課税について周知されるべきであるのに、税務当局が周知をしなかった結果、配当が付与される前に、信用取引で取得した株式を現受けすることで回避できたはずの当該課税を受けるという不利益を被った旨主張する。しかしながら、仮に、課税上の取扱いの違いにより不利益となる取引がされたとしても、当該取引に対しては、法令に従って正当な課税がされるべきことは当然であり、これは税務当局による周知の程度によって左右されるものではない。(令元.12.19 東裁(所)令元-55)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010002
- 裁決年月日
- 令和元年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受け取った賠償金(本件賠償金)を事業所得として申告した後に、これを返還する合意をしたので、本件賠償金に係る所得はなかったものとなるから、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件賠償金に係る所得は、所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》に規定する、更正の請求の対象とならない事業所得に当たるから、更正の請求は認められない。(令元. 8.23 仙裁(所)令元-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成30年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との間で金融商品の出資契約(本件契約)を締結し、これにより生じた利息を雑所得に係る総収入金額として確定申告をした後、本件契約が民法及び消費者契約法に基づき取り消されたとして不当利得返還請求訴訟を提起した結果、請求人の請求を認容する旨の判決を得たことから、所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》第2号に該当し、かつ、請求人のA社に対する利息請求権が遡及的に消滅したことにより、請求人からA社に対し返還すべき経済的成果がないこととなるとして、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、既に債務が履行され、債権債務関係が消滅している段階において、所得税法施行令第274条第2号に規定する事実が生じたとして、所得税法第152条に基づく更正の請求を行う場合については、単に契約行為を取り消したというだけでは足りず、所得税法施行令第274条第1号と同様に、当該取り消すことのできる行為により既に生じた経済的成果が、その取り消されたことに基因して失われたことが必要であると解されるところ、請求人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受け取ることに代えて、その全額を新たな契約の元本の一部に再投資しており、当該再投資を行った時点で、当該利息の支払に係るA社の債務が履行されたことになり、本件契約に係る請求人及びA社間の債権債務関係は消滅している。そして、請求人が本件契約から得た利息に相当する経済的成果をA社に返還するなどした事実は存在せず、請求人に既に生じていた経済的成果が失われたものとはいえないため、所得税法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平30. 3. 6 名裁(所)平29-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290013
- 裁決年月日
- 平成30年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券会社との間で締結した商品先物取引の委託契約(本件委託契約)について、当該証券会社に本件委託契約の解除又は取消しを行う旨を記載した通知書(本件通知書)を送付したことにより、所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》第2号に規定する「各種所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた取り消すことができる行為が取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件通知書の送付以前にされた請求人と当該証券会社との間の和解に基づき、請求人は、本件委託契約の解除権及び取消権を放棄したものと認められ、その効力は和解調書への記載により確定し、当該和解の成立後において、当該証券会社が請求人に対して当該和解の内容に関し新たな債務不履行等を行った事実も認められないから、請求人は、本件委託契約を解除又は取り消すことができず、請求人の主張する事由は更正すべき理由には当たらない。(平30. 1.25 広裁(所)平29-13)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成29年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が投資先と締結した投資契約(本件投資契約)は、公序良俗に反する無効なものであり、それに基因して投資先の破産手続(本件破産手続)が終結することにより、本件投資契約に基づく元本債権(本件債権)が消滅し、請求人が雑所得の総収入金額として申告した金額が失われたことから、本件破産手続が終結した日に所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》第1号に規定する事実が生じたこと、②本件破産手続における最後配当の確定という事実により、本件債権という所得金額の基礎となる収入金額を回収できなくなり、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する事実が生じたことから、同法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件投資契約が公序良俗に反し無効であることを前提に、本件破産手続において、本件債権の未回収額から請求人が受領した利息収入(本件収入)の額を控除した残額を基礎として計算した金額を破産債権として届け出たことが認められ、その結果、当該届出の内容どおりに破産債権が確定したことから、本件債権のうち、少なくとも本件収入に相当する部分については、当該破産債権の確定時に、本件収入の不当利得返還義務と対等額で消滅したと評価できる。したがって、当該破産債権の確定時に、本件収入に係る経済的成果が失われたと認められるから、本件破産手続が終結した日に、所得税法施行令第274条第1号に規定する事実が生じたとする請求人の主張には理由がない。また、②本件債権は、投資先に金銭を預託することにより生じた元本債権であり、所得税法第36条第1項に規定する「収入すべき金額」に係る債権に該当しないことは明らかである。以上から、所得税法施行令第274条第1号及び所得税法第64条第1項に規定する事実があることを理由とする同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平29. 2.14 仙裁(所)平28-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270070
- 裁決年月日
- 平成27年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003020
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/2純損失の繰戻しによる還付の請求
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、平成25年分の純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求(本件繰戻し還付請求)の一部に理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、処分の理由として原処分庁による法令等の適用関係やその判断過程について記載されておらず、本件通知処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、処分の理由の提示制度は、行政庁の恣意抑制と申請者の不服申立ての便宜に資するという趣旨目的から出たものであるとされているところ、本件通知書には、前年分の所得税の確定申告書に記載のない退職所得に係る所得税を本件繰戻し還付請求の対象に含めることなく還付金の額を算定したという原処分庁の判断過程が、その記載自体から了知しうる程度に記載されており、処分の理由の提示制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、本件通知処分に取り消すべき不備はない。(平27.12.18 東裁(所)平27-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270070
- 裁決年月日
- 平成27年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003020
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/2純損失の繰戻しによる還付の請求
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、所得税法第140条《純損失の繰戻しによる還付の請求》は、純損失の繰戻しによる還付金の額の計算の対象となる所得税の額について、純損失が生じた前年分の確定申告書に記載した所得に係るものであることを要件とはしていないことから、前年分の確定申告書に記載されていない退職所得に係る所得税の額も対象となる旨主張する。しかしながら、純損失が生じた前年分の確定申告について青色申告書の提出が要件とされていることからすると、当該青色申告書に記載されていない退職所得に係る所得税の額を純損失の繰戻しによる還付金の額の計算の対象とすることはできない。(平27.12.18 東裁(所)平27-70)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270007
- 裁決年月日
- 平成27年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/1確定申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260022
- 裁決年月日
- 平成26年10月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が不動産の譲渡に係る所得税の確定申告を行った後に、買主の事業悪化に伴い当該不動産の譲渡代金を減額(本件減額)したことを理由として行った更正の請求について、本件減額は所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項及び同法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》に規定するいずれの事由にも該当せず、同法第152条《各種所得の特例の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づく更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、同法第64条第1項に規定する収入金額の一部を「回収することができなくなった場合」に該当するか否かは、所得税基本通達51-11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の定めを基準に判定することとなるところ、本件においては、請求人は本件減額を書面に示した覚書を買主と取り交わしており、本件減額に係る債権は法的に消滅していること及び、買主の貸借対照表等からすると、買主は債務超過の状態が相当期間継続していることが認められるから、同通達の(4)に該当するかどうか判定することとなる。そして、買主の信用状況等の各事実関係によれば、①買主の信用状況は相当程度悪化し、買主は支払能力を大幅に喪失していたこと、②買主側の任意弁済による回収は不可能であったこと及び③本件減額の額は、請求人が採り得る各法的手段を考慮に入れた場合においても当を得ない額であるとはいえないことが認められることから、同通達(4)の「その貸金等の弁済を受けることができないと認められる場合」に該当するものと認められる。そうすると、本件減額は、同法第64条第1項の要件を満たすものいうことができる。したがって、同法第152条に基づく請求人の更正の請求を認容すべきである。(平26.10.28 大裁(所)平26-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260014
- 裁決年月日
- 平成26年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の譲渡代金の一部が譲受法人の破産により回収不能となったとして行った更正の請求(本件更正の請求)につき、請求人が裁判所から譲受法人の破産終結決定に係る証明書の交付を受けた日から2月以内にされたものであるから、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する期限内に行われたものである旨主張し、また、仮に本件更正の請求がその期限内に行われたものでないとしても、納税者の権利救済という更正の請求制度の趣旨に鑑みれば、現実に課税対象が失われ担税力を喪失した部分に対応する税金を求めるのは酷であること等から、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人の破産手続においては、配当されなかった部分の破産債権についてその責任を法的に免れさせる免責手続はなく、裁判所が破産法人に配当可能な財産がないことを認めた場合には、廃止決定又は終結決定をして、当該法人の登記が閉鎖されることとされており、これらの決定がなされた時点で当該法人は消滅することから、この時点において、破産法人には配当可能な財産はないのであって、当該決定等により債権者が破産法人に対して有する債権もその全額が客観的に回収不能となったとするのが相当である。したがって、譲受法人の破産終結決定の日から2月を経過した後にされた本件更正の請求は、所得税法第152条に規定する期限を徒過してされた不適法な更正の請求である。次に、更正の請求制度の趣旨から本件更正の請求を認めるべきとする点については、①所得税法第152条所定の期間内に更正の請求をすることができなかった事情いかんによって、更正の請求の期限を延長する旨を定めた法律上の規定はなく、また、②更正の請求を期間制限することなく無制限に認めることとした場合には、税務行政の円滑な運営を著しく阻害し、申告納税制度の根幹を揺るがす結果となるから、本件更正の請求を認めることはできない。(平26. 9. 8 大裁(所)平26-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260001
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、プロゴルファーの報酬として、平成18年はA社から、平成21年及び平成22年においては請求人が代表を務めるB社から、当該報酬から所得税を源泉徴収された上で受け取った旨主張する。しかしながら、請求人のA社からの報酬(A社報酬)について、①A社は平成18年中に源泉所得税を納付していないこと、②請求人が、A社報酬の支払を受け、かつ、源泉徴収された証拠として提出する源泉徴収票(支払調書)は請求人が自ら作成したものであること、③A社は平成17年には資産をほとんど有しておらず、代表者が不在となり、稼働していなかった状態であったにもかかわらず、同社の事業目的と関連のないA社報酬を支払うとは考え難いこと、④当審判所の調査によってもA社報酬の支払を確認できないことから、請求人は、A社報酬を受け取っていないと認められ、当該報酬に対する源泉徴収税額も存在しなかったと認めるのが相当である。また、請求人のB社からの報酬(B社報酬)について、①請求人がB社報酬の支払を受け、かつ、源泉徴収された証拠として提出する源泉徴収票(支払調書)は請求人が自ら作成したものであること、②原処分庁からB社に対する源泉徴収税額の照会に対して、同社が提出した回答書に記載された源泉徴収税額は、B社報酬の源泉徴収票(支払調書)に記載された源泉徴収税額を下回るなど整合せず、そのことについて請求人は合理的な説明をしていないことから、B社がB社報酬の源泉徴収税額を納付したとは認められないこと、③当審判所の調査によってもB社報酬の支払を確認できないことから、請求人は、B社報酬を受け取っていないと認められ、当該報酬に対する源泉徴収税額も存在しなかったと認めるのが相当である。(平26. 7. 7 大裁(所)平26-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平240010
- 裁決年月日
- 平成24年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/1確定申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 請求人は、裁判上の和解(本件和解)により取り消された配当(本件配当)について源泉徴収された所得税の額(本件源泉所得税)は、所得税法第181条《源泉徴収義務》の規定に基づいて適法に徴収・納税されたものであるから、適法に源泉徴収された年金について受給者が申告等の手続で精算することを認めた最高裁平成22年7月6日第三小法廷判決(本件最高裁判決)を準用し、申告等の手続によって精算できる旨主張する。しかしながら、本件和解により本件配当が取り消された後は、本件配当はその支払の時点まで遡って無効となるのであるから、所得税法第181条の源泉徴収義務の適用対象とならず、本件源泉所得税は、同法第120条《確定所得申告》第1項第5号の「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」には該当しない。また、本件最高裁判決は、生命保険契約等に基づく年金に係る源泉徴収義務について判断したものであり、源泉徴収義務についての法令の根拠がなくなった源泉所得税についてまでも申告等の手続においてその精算を認めたものではない。(平24.12.20 福裁(所)平24-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230092
- 裁決年月日
- 平成23年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202001990
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件遺言により遺産の割当てから完全に排除されているから、当該遺言は、請求人の相続分を零とする指定もされたものと解すべきであるとし、被相続人に係る納付すべき所得税の額のうち請求人が承継する納付すべき税額は零円であり、原処分はその全部が取り消されるべきである旨主張する。また、原処分庁は、本件遺言は、特定の財産を請求人以外の他の各相続人に対して相続させる趣旨のものであるから、相続分の指定をしたものではなく、被相続人に係る納付すべき所得税の額のうち請求人が承継する納付すべき税額は、請求人の法定相続分(10分の1)によりあん分して計算した額であり、原処分は適法である旨主張する。しかしながら、本件遺言は、被相続人が自己の所有する財産全部について、請求人を除く他の各相続人のいずれかの者に確定的に帰属させるという遺産の分割の方法を定めるとともに、当該他の各相続人に対し、法定相続分とは異なる相続分を定めたものと解するのが合理的であり、遺言書に請求人の相続分に関する記載はないものの、被相続人が、請求人の相続分を零と定めたものと解するのが相当である。そして、請求人は、自らの遺留分が侵害されたとして、他の各相続人に対し遺留分減殺請求をしたのであるから、当該減殺請求により、自らの侵害された遺留分の限度(20分の1)で被相続人の残した財産に関する持分を取得し、その結果、本件遺言により指定された請求人の相続分は20分の1に修正されたと解される。したがって、被相続人に係る納付すべき所得税の額のうち、請求人が承継する納付すべき税額は、本件遺言により指定された相続分(20分の1)によりあん分して計算した額であるから、原処分は、その一部を取り消すべきである。(平23.12.8 東裁(所)平23-92)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210049
- 裁決年月日
- 平成22年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、市民税及び県民税(以下「個人住民税」という。)は、税源移譲によって年金支給の都度、特別徴収されるようになったのであるから、所得税と同一税であり、また、公共料金等に係る消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)は、公共料金等が銀行口座から引き落とされると同時に引き落とされることから、天引きされる源泉徴収税額と同じであるため、個人住民税及び公共料金等に係る消費税等の額は、所得税額の計算上控除される源泉徴収税額に当たる旨主張する。しかしながら、源泉徴収税額とは、特定の所得について源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額、すなわち所得税法の規定に基づき課される税の額であるところ、個人住民税は地方税法の規定に基づき、また、請求人が公共料金等の支払の際に負担した消費税等は消費税法又は地方税法の規定に基づき、それぞれ課された税であり、いずれも所得税とは異なる税であって、徴収方法によって税の性格が変容するものではないので、個人住民税及び公共料金等に係る消費税等の額は、所得税額の計算上控除される源泉徴収税額に該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 6.10 名裁(所)平21-49)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成20年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件判決は、被相続人が金員を騙取したことを理由として、本件金員の返還を命じているのであるから、本件金員の騙取という行為は公序良俗に反する無効な行為であり、その無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたことになり、所得税法施行令第274条第1号に規定する事由が生じているので、所得税法第152条による更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第274条第1号は、公序良俗に違反する行為、虚偽表示及び意思表示の欠陥等により法律行為が無効であることが確認されたため先に生じていた経済的成果が失われた場合をいうと解するのが相当であるところ、本件判決は、請求人らが不法行為による損害賠償義務を負うという新たな法律関係を生じさせたものにすぎず、本件金員の返還を命じたものではなく、また、本件金員を受領したことについて、民事上無効な行為である判断をしたものでもないことから、「無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと」には当たらず、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.21 熊裁(所)平19-8)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平190003
- 裁決年月日
- 平成20年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/1確定申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社会保険庁及び国家公務員共済組合連合会が、本件年分の年末に本件公的年金等に係る源泉徴収税額を零円と計算して徴収を完結していることから、年末調整で所得税額が確定する給与所得のみを有する者と同様に、本件公的年金等については、確定申告する義務がない旨主張する。しかしながら、本件公的年金等に係る源泉徴収税額が零円であるのは、本件公的年金等の額が、所得税法第203条の3、同法第203条の4、同法第203条の6及び租税特別措置法第41条の15の2の各規定における一定金額に満たないために、各支払者が源泉徴収税額を零円としたことによるものであって、本件公的年金等に係る確定申告義務の有無には何ら結びつくものではない。また、所得税法上、公的年金等について源泉徴収された場合、確定申告を要しない旨の規定はなく、請求人の年末調整で所得税額が確定する給与所得のみを有する者と同様に、本件公的年金等について確定申告する義務はない旨の主張は、法律上根拠のない請求人独自の見解にすぎない。また、請求人は、年末調整で確定した所得税額を完納した公的年金等所得者に対し、税務当局が改めて所得税の申告納税を求めるのは重複課税となる旨主張する。しかしながら、雑所得に該当する公的年金等を有する者であっても、確定申告書を提出しなければならない場合があり、所得税法第120条第1項第5号は、申告書を提出する際、総所得金額の基礎となった各種所得につき源泉徴収税額がある場合には、第3号に掲げる課税総所得金額につき税額の計算の規定を適用して計算した所得税の額からその源泉徴収税額を控除した金額を記載する旨規定していることから、申告納税額に源泉徴収税額が含まれることはなく、請求人の主張する重複課税には当たらない。(平20. 3.27 沖裁(所)平19-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180031
- 裁決年月日
- 平成18年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 基礎事実によれば、本件更正の請求が所得税法第152条に規定する請求期限を徒過してなされたものであることは明らかである。したがって、本件更正の請求は不適法なものであるから、認められない。 この点、請求人は、更正の請求に関する制度の広報が不十分で一般市民に周知されていないという事情により、請求期限を知らずに徒過したのであるから、本件更正の請求は認めるべきである旨主張するが、申告納税制度の下における所得税の確定申告や申請、届出等の手続は、納税者自身の責任と判断においてなされるべきものであり、税の制度や税法で規定されている要件を知らなかったことにより納税者自身が不利益を受けたとしても、それは納税者自身が責任を負うものというべきである。 そして、更正の請求に関する制度については、国税庁のホームページ等でその概要を確認することができることや税務署の担当窓口でその内容を容易に確認することができることからすると、その広報が不十分で一般に周知されていないとまではいえない。(平18.12. 8 名裁(所)平18-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180081
- 裁決年月日
- 平成18年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第152条の適用について、請求人は、更正の請求をその請求期限から1月強過ぎていただけの理由で認めないのはあまりにも硬直的であるから、本件更正の請求を同条の規定に基づく適法なものと認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求の期限は所得税法により規定されており、これは申告の過誤の是正方法についての租税法関係の法的安定性の面からの合理的な制約の結果であるから、請求人が更正の請求の期限を知らなかったことを理由として期限後にその適用を求めているにしても、これを認めることはできない。(平18.11.15 東裁(所)平18-81)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成18年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法務局で債務者である法人の閉鎖登記簿を閲覧し、被相続人の保証債務の履行に伴う求償権を行使することができない事実を知った平成17年2月20日が、所得税法第152条に規定する、同法第64条第2項に規定する「事実が生じた日」(以下「本件起算日」という。)であるから、平成17年4月14日に行った本件更正の請求は、同法第152条所定の期間制限内にされている旨主張する。 しかしながら、保証債務の履行に伴う求償権の行使が不能となったときがいつであるかの判定は、客観的に見て債権の回収の見込みがないことが確実となったときをもって判定すべきあでるところ、本件起算日は、請求人が閉鎖登記簿を閲覧して債務者の破産廃止決定確定の事実を知った日ではなく、破産廃止決定が確定した日であると認められるから、本件更正の請求は、所得税法第152条所定の期間制限を徒過したものである。(平18. 9.27 名裁(所)平18-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170063
- 裁決年月日
- 平成17年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成11年分の所得税について、保証債務の履行により生じた法人(主たる債務者)に対する求償権が、法人の登記上の解散日(平成15年7月○日)に行使不能になったとして、平成15年に所得税法第152条に規定する更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)を行っている。しかしながら、①法人の平成11年○月○日現在の貸借対照表等によれば、債務超過額が900,977,141円であり、同日現在の同社が所有する資産では請求人の求償権に対する返済は不可能であったと認められること、②法人は、平成11年○月○日の臨時株主総会の決議により解散した旨を官報に公告し、同社の本店所在地に存する建物は平成11年○月○日に取り壊されており、更に同社の平成11年○月○日以降の法人税の確定申告書には売上高、販売費及び一般管理費の計上が全くなく、同社は、平成11年○月○日以降、清算の目的のために存在していたと認められることから、請求人が法人に対して有していたとされる求償権について、その行使をすることが客観的にみて不可能なことが確実になった日は平成11年○月○日と認められる。そうすると、本件更正の請求は、所得税法第152条に規定する更正の請求の期限を徒過した不適法なものである。(平17.11.9東裁(所)平17-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求は、請求人が本件共同事業に基づき自ら支出したとの調査担当職員らの認定により、本件共同事業に係る必要経費が事業廃止後に発生し、このことが所得税法第63条に規定する事実に該当するものとして、所得税法第152条の規定により行ったものである旨主張する。しかしながら、所得税法第63条に規定する「必要経費に算入されるべき金額が生じた場合」とは、事業廃止後に必要経費に該当する支出又は損失が発生した場合を意味するところ、本件においては、本件調査の結果、新たに必要経費の発生が認められたわけではなく、また、請求人が主張する金額は、請求人が確定申告において同法第64条第2項に規定する特例に該当する旨を申告した金額であって、その発生は、本件調査の結果に関係なく、平成13年中に生じたものであるから、所得税法第63条に規定する「必要経費に算入されるべき金額が生じた場合」には該当せず、同法第152条の規定の適用はない。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170010
- 裁決年月日
- 平成17年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議は、無効であって、調停の申立て中であるから、本件譲渡所得は、同無効により、請求人の法定相続分を超える部分についてその成果が失われたものというべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第152条の趣旨は、収入すべき金額の計算の基礎となった事実のうちに無効な行為が含まれていても、当該行為により生じた経済的成果が失われない以上、当該行為の無効は「収入すべき金額」の判断に影響せず、当該経済的成果の喪失が明らかとなった場合に、さかのぼって是正すべきとの点にあり、同法施行令第274条の「金額の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと」が認められるためには、その前提として無効が確定していることを要すると解する。したがって、調停の申立ての事実だけでは、所得税法施行令第274条は認められない。(平17.8.25関裁(所)平17-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150034
- 裁決年月日
- 平成16年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/1確定申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の内訳書を法定申告期限内に提出しており、確定申告書としての書類上の不備は源泉徴収票と印鑑の持参により解消されているから、期限内に確定申告書を提出したものとして取り扱うべきである旨主張するが、確定申告書の提出が納税義務を確定する上で重要な意義を有し、その記載事項が法律で規定されているところ、当該内訳書には分離長期譲渡所得金額の計算過程と譲渡所得金額が記載されているだけで、納付すべき税額等が記載されていないことから、これを確定申告書とみることはできない。(平16.5.28仙裁(所)平15-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150005
- 裁決年月日
- 平成15年7月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・19ページ
要旨
○ 社会福祉法人の理事であった請求人は、請求人が社会福祉法人の施設建設工事費を水増し請求し、県等から補助金を不正に受給したことは、請求人を被告人とする詐欺等に係る刑事事件の判決により公序良俗に反するもので無効であるとされ、それにより、請求人は、私的に受領した補助金の返還を社会福祉法人から請求されているのであるから、正に請求人の行った不正受給等の経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたものであり、また、このことは、取り消すことのできる行為が取り消されたものでもあるから、所得税法施行令第274条第1号及び第2号に規定する事由が生じ、所得税法第152条に規定する更正の請求の特例に該当するので、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該判決は、請求人の不正受給について犯罪事実の存否範囲を判断したに過ぎず、認定賞与として課税した処分の計算の基礎となった事実である請求人の補助金を受領した行為について、民事上無効な行為であるか又は取り消すことができる行為であるかを判断したものではない。また、請求人は、社会福祉法人から受領した補助金の返還を請求されているが、当審判所の調査の結果によっても、請求人が補助金を返還した事実は認められないことから、請求人の補助金を受領した行為による経済的成果は未だ失われていないというべきである。しかも、同様に、請求人の補助金を受領した行為が取り消された事実も認められない。したがって、所得税法施行令第274条第1号及び第2号に規定する事由が生じたとは認められないので、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.7.18名裁(所)平15-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その年分において純損失の金額が生じている場合には、利子所得及び抵当証券の利息に係る所得であっても、例外として確定申告時に総合課税の所得金額として合算し、納付すべき税額の計算上控除すべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第3条第1項及び同法第41条の10第1項の各規定から、利子所得及び抵当証券の利息に係る所得については、総所得金額に算入されず、また、所得税法第120条第1項第5号の規定から、これらの所得に課された源泉徴収税額は、確定申告において控除すべき源泉徴収税額に含めることができない。したがって、仮に純損失の金額が生じている場合であったとしても、確定申告により当該源泉徴収税額の還付を求めることはできない。(平15.7.3東裁(所)平15-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140082
- 裁決年月日
- 平成14年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/1確定申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・196ページ
要旨
○ 請求人は、国税通則法第117条には納税管理人の届出期限が定められておらず、請求人は国内に住所及び居所を有しないこととなった時の後ではあるが、納税管理人の届出書を提出し、翌年3月15日までに確定申告書を提出しているのであるから、請求人は所得税法に定める出国者には該当せず、当該確定申告書は期限内申告書である旨主張する。しかしながら、請求人が所得税法に定める出国者に当たるか否かは、所得税法第2条第1項第42号の規定により、請求人が国内に住所及び居所を有しないこととなった時までに納税管理人の届出書が提出されたか否かで判断すべきであるところ、請求人はその時までに当該届出書を提出しなかったのであるから、所得税法に定める出国者に該当し、本件申告書は期限後申告書である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平14.11.13.東裁(所)平14-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130262
- 裁決年月日
- 平成14年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その年分について純損失の金額が生じている場合には、源泉分離課税の対象とされている利子所得、配当所得及び抵当証券の利息に係る雑所得の各所得であっても、例外として総合課税の所得金額として確定申告時に合算し、納付すべき税額の計算上控除して納税者の利益を図るべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第3条、同法8条の2及び同法41条の10の規定から(1)利子、(2)配当及び(3)抵当証券の利息に係る各所得については、総所得金額には算入されず、また、所得税法120条第1項第5号の規定から、(1)から(3)の所得に課された源泉徴収税額は、確定申告において控除すべき源泉徴収税額に含めることができないので、確定申告により当該源泉所得税額の還付を求めることはできない。なお、当該各所得に対する利子割の額は、所得税ではないから、当然、確定申告において控除すべき源泉徴収税額に含まれない。(平14. 6. 7.東裁(所)平13-262)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130035
- 裁決年月日
- 平成13年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件借入金の債務者は形式上は請求人であるが、実質の債務者はA社であり、請求人は土地を担保に提供した物上保証人であるとして本件譲渡土地に係る分離長期譲渡所得の金額の計算に当たって実質的に所得税法第64条第2項に規定する課税の特例に該当することから、本件更正の請求は適法であって更正をすべき理由がないとした本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項に規定する求債権の全部又は一部を行使することができないこととなったことが、申告書を提出した後に生じた事実は認められないことから、本件更正の請求は、所得税法第152条の規定に基づくものと認められず不適法なものであるから、請求人の主張には理由がない。(平13. 9. 4.東裁(所)平13-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120146
- 裁決年月日
- 平成13年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120042
- 裁決年月日
- 平成12年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・335ページ
要旨
○ 請求人は、株式会社の代表取締役であったが、同社の株主総会の決議に基づき役員報酬を返還したことは、所法令第274条第2号に規定する事実に該当し、更正の請求をすることができる旨主張するが、本件役員報酬の支給につき、これを減額し、又は返還するなどの特段の定めがあったとは認められず、結局、請求人は経営上の事情から任意に本件役員報酬を返還したものであり、これは、請求人が会社に対し、その財務体質を改善するため私財を提供する旨の新たな合意がなされたことによるものというべきであるから、請求人が本件役員報酬を返還したことは、取り消すことのできる行為が取り消されたことによるものとはいえず、同号に規定する事実に該当する事実に該当せず、更正の請求をすることはできない。(平12.12.5東裁(所)平12−42)裁決事例集NO60・335ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110057
- 裁決年月日
- 平成12年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 措法第8条の2は、同条の規定に該当する配当所得については、所法第22条及び同法第89条の規定にかかわらず、他の所得と区分して所得税を課する旨を明らかにしている。これを本件についてみると、本件取引は同条に定める配当所得に該当するものであることが認められ、当該配当所得を総合課税の対象とすることもできず、また、当該配当所得に対する源泉所得税を税額控除の対象となる源泉徴収税額に含めることもできない。さらに、所法第120条第1項の源泉徴収税額控除の規定は、所得税における確定申告制度と源泉徴収制度との調整を図る趣旨のもので、源泉徴収税額の過不足を確定申告により清算をすることはできないと解するのが相当である。そうすると、本件においてA證券によって源泉徴収された所得税額が過大であるかどうかを検討するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平12. 5.31広裁(所)平11-57)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110015
- 裁決年月日
- 平成12年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202001990
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/1申告/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告書の提出に当たって、原処分庁が十分な行政指導を行い、必要書類の完備と要件事項の全部について確認を行い、申告書を受理した以上、その後において、当該受理行為を否定する原処分を行うことは不当である旨主張する。しかしながら、申告納税制度における課税標準、税額等に係る納税申告は、納税者たる私人によってなされる要式行為であり、原処分庁がこれを受理した場合には有効な納税申告書として取り扱うことになるのであるが、通則法第24条には「税務署長は、納税申告書の提出があった場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったとき(中略)は、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する。」と規定されている。したがって、納税申告は、納税者が所轄税務署長に納税申告書を提出することによって完了する行為であるが、当該税務署長による申告書の受理が、その申告内容を是認することまでを意味するものではないと解するのが相当である。(平12. 1.19福裁(所)平11-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100104
- 裁決年月日
- 平成11年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・181ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲受人の所在及び所有財産の調査を行い、本件譲渡代金の一部が回収不能となった事実を確認した平成9年10月9日が「当該事実が生じた日」であるから、本件更正の請求は、所法第152条に規定する期限内にされている旨主張する。しかしながら、資産の譲渡代金が回収不能となった事実が生じた日がいつであるかの判定は、客観的にみて債権の回収の見込みがないことが確実となった日をもって判定すべきであるから、請求人の行った調査及び確認の作業が終了した日が、本件土地の譲渡代金が回収不能となった事実が生じた日とするのではなく、遅くとも請求人が譲受人の資力喪失を自認した日である平成9年4月25日をもって、本件譲渡代金の一部が回収の見込みがないことが確実となった日と推認されるから、請求人の主張には理由がない。(平11. 3. 5大裁 (所) 平10-104)裁決事例集 №57・181ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090102
- 裁決年月日
- 平成10年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003990
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農家に注ぎ込む補助金分の税金を還付すべきであるとして、源泉所得税額の還付を求める平成8年分の確定申告書を提出したが、請求人には平成8年中において源泉徴収された又はされるべき所得税の額が存在せず、還付請求の原因となるべきものが存在しないのであるから、還付される源泉所得税の金額の正否を論ずるまでもなく、原処分庁が行った還付金の額に相当する金額を零とする更正処分は適法である。(平10. 5.26関裁(所)平 9-102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090051
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003020
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/2純損失の繰戻しによる還付の請求
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、純損失の繰戻しによる還付の請求における純損失の金額には、基礎控除等を含めるべきである旨主張する。しかしながら、純損失の繰戻しによる還付の請求における純損失の金額は、所法第2条第1項第25号において、同法第69条第1項に規定する損失の金額のうち、同条の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額をいうものと規定しているから、純損失の金額は、各種所得の金額の計算上生じたものをいうのであって、課税総所得金額等の計算上控除することとなっている各種所得控除を加算すべきであるとの主張は相当でない。(平 9.10.31東裁(所・諸)平 9-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003990
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住専処理に注ぎ込んだ税金を還付すべきであるとして、22,000円の源泉所得税額の還付を求める平成7年分の所得税の確定申告書を提出したが、請求人には平成7年中において源泉徴収された又はされるべき所得税の額が存在せず、還付請求の原因となるべきものが存在しないのであるから、還付される源泉所得税の金額の正否を論ずるまでもなく、原処分庁が行った還付金の額に相当する金額を零とする更正処分は適法である。(平 9. 8. 5関裁(所)平 9-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080019
- 裁決年月日
- 平成9年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受領していた金員について、破産管財人から返還請求を受けたことによって債務が確定し、これを履行していることが所令第274条第2号に規定する「取り消すことのできる行為が取り消されたこと」に該当するから、原処分のうち、雑所得の金額は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、所令第274条第2号の規定が適用されるためには、当該事実が「当該年分の各種所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた」ことと、「取り消すことのできる行為が取り消されたこと」の二つの要件に該当することが必要であるが、当該金員が各年分の雑所得の金額の計算の基礎となった事実に含まれていたかどうかは明らかでなく、また、債務の履行は、各年分にさかのぼって債務として確定していたものとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 5.15札裁(所)平 8-19)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080016
- 裁決年月日
- 平成9年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202004000
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/4更正の請求の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・115ページ
要旨
○ 請求人は、事業廃止後において、社会保険診療報酬の返還を保険者から求められたことから、その返還すべき金額を事業を廃止した前年分の必要経費に算入すべきであるとして、所法第152条の規定を適用して更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、事業所得に対する課税は納税者の担税力に着目して課税されるものであるから、当該所得が無効又は取り消し得べき行為により獲得された利得であっても、納税者が現実に利得を支配し、そこから経済的成果を享受している場合には、少なくともそれが後に返還されるまでは担税力を有すると解され、本件における返還すべき金額についても返還しないうちは担税力を有しているから、更正の請求において事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、請求人の主張する当該返還すべき金額の全額ではなく、現実に返還した金額とするのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 4.15札裁(所)平 8-16) 裁決事例集No53・115ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080059
- 裁決年月日
- 平成8年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202003010
- 争点
- 20申告、納付、還付、更正の請求の特例/3還付/1源泉徴収税額等の還付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所法第9条の2に規定する老人等に該当することから、定額郵便貯金の利子は非課税となるべきものであり、郵便局が誤って、所得税及び地方税を源泉徴収したのであるから、当該源泉徴収税額を確定申告により請求人に還付すべきである旨主張する。しかしながら、措法第3条の規定から、利子所得については、総所得金額には算入されず、また、所法第120条第1項第5号の規定から、利子所得に課された源泉徴収税額は、確定申告において控除すべき源泉徴収税額に含めることができないので、確定申告により当該源泉徴収税額の還付を求めることはできない。なお、利子所得に対する地方税の特別徴収税額は、所得税法に規定する源泉徴収税額ではないから、当然確定申告において控除すべき源泉徴収税額に含まれず、確定申告により当該地方税の特別徴収税額の還付を受けることはできない。(平 8.11. 7東裁(所)平 8-59)
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