裁決要旨 11退職所得
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令070008
- 裁決年月日
- 令和7年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201199000
- 争点
- 11退職所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、早期退職者募集への応募に伴い受領した特別加算金(特別加算金)について、条文の形式的・機械的な運用だけで判断するのではなく、課税対象の実質を十分理解した上で、税制改正の目的や趣旨、社会通念等を踏まえた目的論的解釈を行うべきであるから、特別加算金は、所得税法第30条《退職所得》第4項に規定する短期退職手当等に該当しない旨主張する。しかしながら、租税法規の解釈は、原則として文理解釈によるべきであり、文理解釈によっては規定の意味内容を明らかにすることが困難な場合に初めて、目的論的解釈が行われるべきところ、所得税法第30条第4項は、①退職手当等に該当すること、②退職手当等の支払者から短期勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けること、及び③特定役員退職手当等に該当しないことのいずれも満たす場合には、短期退職手当等に該当する旨規定していることからすれば、当該規定は、文理解釈により当該規定の意味内容を明らかにすることが困難な場合に当たるとはいえない。したがって、特別加算金が短期退職手当等に該当するか否かについては、所得税法第30条第4項の規定(①ないし③)のいずれも満たすか否かにより判断すべきところ、そのいずれも充足していることからすれば、特別加算金は、所得税法第30条第4項の短期退職手当等に該当する。(令7.11.14 福裁(所)令7-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040136
- 裁決年月日
- 令和5年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、正社員として勤務していた会社(本件法人)から支給を受けた一時金(本件一時金)は、本件法人を退職した後も有期契約社員として引き続き勤務することを前提に、定年退職予定日よりも前に退職することを条件として支給されたものであるから、退職したことに基因して支給されたものとして退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、当該支給の提案に至る経緯、条件、支給額や内容等からすれば、本件一時金は、本件法人が請求人に対し、退職日以降も本件法人で就業するためのインセンティブとして提示し、これに請求人が応じたことで支給されたものと認められるから、給与所得に該当する。(令5. 6.20 東裁(所)令4-136)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280076
- 裁決年月日
- 平成29年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201104010
- 争点
- 11退職所得/4退職所得控除等/1退職所得控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が障害者に該当することとなった原因である私傷病を理由に休職し、その後、復職しているところ、当該休職前の仕事と復職後の仕事の内容は大きく変わっていることからすれば、請求人の退職(本件退職)は、所得税法第30条《退職所得》第5項第3号に規定する請求人が障害者になったことに直接基因したと認められる場合で、所得税法施行令第71条《退職所得の割増控除が認められる障害による退職の要件》で定める場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が前勤務先の会社を退職するまでの間の勤務条件や出勤状況等からすれば、本件退職は、所得税基本通達30−15《障害による退職に該当する場合》に定める場合のいずれにも該当せず、障害者になったことに直接基因したとは認められない。したがって、本件退職は、所得税法第30条第5項第3号に規定する請求人が障害者になったことに直接基因したと認められる場合で、所得税法施行令第71条に規定する場合には該当しない。(平29. 1.13 東裁(所)平28-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270045
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先法人の適格退職年金制度が廃止され、同制度に係る年金保険契約(本件保険契約)が解約されたことに伴い、本件保険契約の受託者から受領した一時金(本件一時金)について、本件一時金が退職金の支払を目的とする本件保険契約の保険料積立金を原資とし、かつ、退職年金規程に基づく給付であることなどを理由として、本件一時金は、「退職により支払われたもの」とみるべきであり、所得税法第31条《退職手当等とみなす一時金》に規定する退職手当等とみなす一時金に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第31条第3号は、退職手当等とみなす一時金を「加入者の退職により支払われるものその他これに類する一時金として政令に定めるもの」に限定しており、これを受けた所得税法施行令(平成26年政令第73号による改正前のもの)第72条《退職手当等とみなす一時金》第2項第4号は、適格退職年金契約に基づいて支給を受ける一時金で、「その一時金が支給される基因となった勤務をした者の退職により支払われるもの」に限定していることからすれば、退職の事実があり、かつ、これにより支給されるもののみが、退職手当等とみなす一時金とされているのである。本件一時金は、勤務先法人を退職しておらず退職一時金の受給権を取得していなかった請求人が、適格退職年金制度の廃止により保険料積立金の一部の支払を受けた返戻金であって、「退職の事実があり、かつ、これにより支給されるもの」には当たらないから、退職手当等とみなす一時金には該当しない。(平27.10. 2 東裁(所)平27-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260030
- 裁決年月日
- 平成27年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201102010
- 争点
- 11退職所得/2所得の発生/1収入すべき時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、分限免職処分による退職に係る退職手当(本件退職手当)を受給すべき権利が確定した日は、分限免職処分の取消訴訟において、最高裁判所の上告棄却・上告不受理決定(本件決定)により分限免職処分が確定した日であるから、本件退職手当は本件決定の日の属する平成△年分の所得である旨主張する。しかしながら、請求人は分限免職処分により地方公務員としての職を免じられ、退職したものと認められる。そして、請求人に本件退職手当が支給されること及びその支給額は、分限免職処分があったことをもって、条例の定めに基づき、請求人が何らの手続を取ることなく決定されるから、本件退職手当を受給する権利は、分限免職処分の日において発生し、これを法律上行使することができるようになり、権利実現の可能性を客観的に認識することができる状態になったというべきである。したがって、本件退職手当は、分限免職処分の日にその受給する権利が確定したと認められるから、平成○年分の所得となる。(平27. 1.23 関裁(所)平26-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260047
- 裁決年月日
- 平成26年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、幼稚園(本件幼稚園)を設置運営する学校法人(本件法人)の理事長兼本件幼稚園の園長である請求人が、①退職日とされた日後も引き続き他の常勤職員と同様に出勤し本件法人から給与を受領していることからすると勤務関係が終了したとは認められないこと、②理事長としての業務を引き続き行っており、請求人の勤務関係及び給与等の減額割合等からしても、請求人の勤務関係の性質、内容及び労働条件に重大な変動があったものと認めることはできないから、本件法人から退職金として受領した金員(本件金員)に係る所得は、給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、実質的な園長としての職務のほとんどを副園長に引き継ぎ、その職務内容は量的にも質的にも大幅に軽減され、その実態に即するように基本給の額を減額するなど労働条件も大きく変動したものと認められるから、請求人と本件法人との関係は、その性質、内容及び労働条件等において重大な変動があって、形式的には継続している勤務関係が実質的には単なる従前の勤務関係の延長とみることができない特別の事実関係があるものと認められ、また、本件金員は、従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有しており、一時金として支払われている。したがって、本件金員は、所得税法第30条《退職所得》第1項に規定する「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与」の「これらの性質を有する給与」に該当すると認められ、退職所得に該当する。 (平26.12. 1 東裁(所)平26-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250027
- 裁決年月日
- 平成25年11月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先の親会社である外国法人からRestricted Stock Unit Plan制度(本件プラン)によって取得した同法人の株式を取得できる権利(本件ユニット)に係る経済的利益について、当該法人に勤務したことの対価として「過去の勤務に係る従属的労務提供の対価の後払いの性質」を有するものであることから、退職所得である旨主張する。しかしながら、本件プランは、その付与された従業員等が退職しなくても権利が確定し、無償で株式を譲り受けるか、それに相当する現金を受け取ることができ、このことは、他の引き続き勤務している者に対して支払われる給与と同じ性質であると認められ、本件プランに係る経済的利益は、請求人の退職により雇用関係が終了する日に権利が確定したものであるとしても、退職という事実によって初めて給付されたものではないと認められるから、退職所得には該当せず給与所得であると認められる。(平25.11.21 大裁(所)平25-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240098ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式会社の取締役の地位にあるほかに、別の各法人において同じく取締役の地位にあったところ、当該各法人には、事業実体があるから、当該各法人から退職金の名目で支給された各金員は、所得税法上、退職所得に該当し、給与所得には該当しない旨主張する。しかしながら、当該各法人は、いずれも、節税目的で設立された会社であり、独自に事業活動を行うことなく、株式会社の事業活動による収益、費用等の一部を、当該各法人の各収益、費用等に付け替える経理を行い、それを基に当該各法人に係る法人税の各確定申告を行っていたにすぎないのであり、いずれも事業実体のない法人であったと認められる。このことからすると、当該各法人の存続期間内において、請求人と当該各法人との間に、実質的な委任若しくは雇用、又はこれらに類する法律関係があったとは認められず、請求人が当該各法人の取締役を退任した事実を認めることはできない。そうすると、請求人が退職金の名目で受領した各金員は、①退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されたものではなく、また、②従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有するものでもないから、所得税法第30条《退職所得》第1項にいう「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与」には当たらないし、実質的にみて上記の各要件の要求するところに適合し、課税上、「退職により一時に受ける給与」と同一に取り扱うことを相当とするものということもできず、「これらの性質を有する給与」にも当たらない。以上のとおり、請求人が退職金の名目で受領した各金員は、退職所得に該当しない。(平24.11.20 東裁(所)平24-98)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240100
- 裁決年月日
- 平成24年11月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式会社の監査役の地位にあるほかに、別の各法人において同じく監査役の地位にあったところ、当該各法人には、事業実体があるから、当該各法人から退職金の名目で支給された各金員は、所得税法上、退職所得に該当し、給与所得には該当しない旨主張する。しかしながら、当該各法人は、いずれも、節税目的で設立された会社であり、独自に事業活動を行うことなく、株式会社の事業活動による収益、費用等の一部を、当該各法人の各収益、費用等に付け替える経理を行い、それを基に当該各法人に係る法人税の各確定申告を行っていたにすぎないのであり、いずれも事業実体のない法人であったと認められる。このことからすると、当該各法人の存続期間内において、請求人と当該各法人との間に、実質的な委任若しくは雇用、又はこれらに類する法律関係があったとは認められず、請求人が当該各法人の取締役を退任した事実を認めることはできない。そうすると、請求人が退職金の名目で受領した各金員は、①退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されたものではなく、また、②従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有するものでもないから、所得税法第30条《退職所得》第1項にいう「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与」には当たらないし、実質的にみて上記の各要件の要求するところに適合し、課税上、「退職により一時に受ける給与」と同一に取り扱うことを相当とするものということもできず、「これらの性質を有する給与」にも当たらない。以上のとおり、請求人が退職金の名目で受領した各金員は、退職所得に該当しない。(平24.11.20 東裁(所)平24-100)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先の親会社から在職中にリストリクテッド・ストック・ユニット(本件ユニット)を付与されたことによる所得(本件所得)のうち、請求人が勤務先を退社した際に権利確定した所得については退職所得に該当すると主張する。しかしながら、請求人が付与された本件ユニットは、参加者が退職しなくても権利が確定し、他の引き続き勤務している者に対して支払われる給与と同じ性質のものであり、請求人の退職により雇用関係が終了する日に権利が確定して得たとしても、退職という事実によって初めて給付されたものとは認められず、また、本件ユニットの付与の目的は、優秀な人材を引き付け、動機付けをし、引き止めることにあり、過去の貢献に対する報償として付与するものではなく、また、本件ユニットから発生する価値、利益は、契約解除、退職等の支払を算定する上で、参加者の給与又は報酬の一部ともはみなされず、さらに、請求人の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有するものともみることはできないことから、本件所得は退職所得に該当せず給与所得に該当する。(平24.10.31 名裁(所)平24-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220216
- 裁決年月日
- 平成23年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人の取締役を退任後に当該法人から支払われた金員(本件金員)は、①同社に退職金支給制度が存在するはずである、②取締役退任に先立ち、同社から退職金を受け取ることができる旨の話をされた、などのことからして、退職金であり、所得税法第30条《退職所得》第1項に規定する「退職所得」に該当する旨主張する。しかしながら、当該法人には退任する取締役に対して退職金を支給する制度があったとは認められず、また、請求人と当該法人との間での請求人所有の同法人の株式(本件株式)を同法人に譲渡する旨の合意事項などから、本件金員は、本件株式の譲渡に基因して支払われたものであり、請求人が取締役を退任したことに基因して支払われたものではない。したがって、本件金員は、退職手当等ではないから、「退職所得」に該当しない。(平23. 6. 1 東裁(所)平22-216)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220054
- 裁決年月日
- 平成23年5月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、F社の期間契約社員就業規則によると、F社は、期間契約社員に対する退職金を支給しないこととされていることなどから、慰労金名目で支払われた金員(本件慰労金)に係る所得は給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、ある金員が、「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与」に当たるというためには、それが、①退職、すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されること、②従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有すること、③一時金として支払われることの各要件を備えることが必要であると解されるところ、本件慰労金のうち、労働慰労金として支給された金員は、請求人が契約期間を満了して退職するという事実によって支給され、請求人が契約期間における出勤すべき日数の90パーセント以上を出勤し、勤務成績が良好な者に該当するとして、契約期間における勤務日数に応じて一時に支給されたこと、有給休暇手当金として支給された金員は、請求人が契約期間を満了して退職するという事実によって支給され、契約期間中に生じる有給休暇について請求人がこれを取得しなかったことを支給の根拠として一時に支給されたことからすると、本件慰労金は上記①ないし③の各要件をいずれも満たすものと認められることから、退職所得に該当する。(平23. 5.31 名裁(所)平22-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220141
- 裁決年月日
- 平成23年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、勤務先の親会社から在職中に当該親会社のリストリクテッド・シェア(譲渡等制限付株式)を付与されたことによる本件所得について、①特別な退職に際してのみ株式を支給するものであるから、本来退職しなかったとしたならば支払われなかったものであること、②勤務年数及び年齢を支給基準としており、永年の勤務に対する報奨としての意図が明白であること、及び③退職後は同業他社で働かないという条件を課すことで、実質的に引退することを強いており、請求人は現実に退職したことにより株式を支給されたのであるから、生活保障的な最後の所得でもあること等を理由として、退職後の年分の退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が付与されたリストリクテッド・シェアは、①退職の事実の有無にかかわらず請求人が在職期間中に付与されたものであり、請求人が、仮に退職しなかったとしても条件を満たせば、没収されることなく本件所得を得ることができたことからすると、本件所得は、退職という事実によって初めて給付されたものとは認められず、また、②親会社が、請求人の前年の業績に応じて賞与の一部として付与したものであり、請求人の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有するものとみることもできないから、本件所得は退職所得には該当せず、給与所得に該当する。なお、本件所得の収入計上時期については、親会社がリストリクテッド・シェアを没収しないことを決定してその権利を確定し、譲渡等制限を解除した日において、請求人の株主としてのすべての権利が確定するから、その日の属する年分となる。(平23. 2. 1 東裁(所)平22-141)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職金は、役員Aの退職の事実に基因して一時に支給されたものであり、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、役員Aは請求人を退職したものとは認められず、本件退職金は、役員Aの退職により支払われたものと認めることはできないから、役員Aに対する臨時的に支給した給与であり、法人税法に規定する損金の額に算入されない役員給与に該当する。また、請求人は、本件退職金を支払う際、賞与としての所得税の源泉徴収義務を負うことになると認められる。(平21.12.17 札裁(法・諸)平21-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成21年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金の解散に伴い受領した残余財産の分配金は、請求人が、当該基金に預けた退職金を原資としているものであるから、一時金、分配金などの名称にかかわらず退職所得となる旨主張するが、請求人が受領した当該分配金は、請求人の労務提供の相手方であった者から支払われたものではなく、また、当該基金の解散という事実がその支払の基因であって、請求人の退職を基因として支払われたものではないことから、退職所得に該当しないというべきである。(平21.10. 5 関裁(所)平21-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件新株予約権は、本件株式譲渡契約において本件退職金と一体不可分のものとして割り当てられたものであり、本件新株予約権の割当ては、A社の経営再建のスキームに従い、請求人が所有するA社の株式のすべてをB社に譲渡し、請求人がA社の取締役を辞任して同社の経営から離脱することを条件に実現したものであるから、本件新株予約権を行使して得た本件利益は、A社に対する労務の対価性を有し、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件新株予約権は、請求人が、本件株式譲渡契約に定められた役務を提供した対価として付与された経済的利益であるとみるのが相当であり、また、本件利益は、請求人がA社に対し、雇用契約又はこれに類する原因に基づき、非独立的な労務を提供したことの対価として給付されたものでないことが明らかである。以上によれば、本件利益は、①雇用契約又はこれに類する原因に基づき提供された非独立的な労務の対価性を有しない点で給与所得及び退職所得のいずれにも当たらず、また、②利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、山林所得及び譲渡所得のいずれにも当たらないことは明白である一方、③A社の経営再建を実行するための施策として、本件株式譲渡契約に定められた役務を提供したことの対価としての性質を有する給付であると認められ、一時所得にも当たらないから、雑所得に当たるというべきである。(平21. 8.25 東裁(所)平21-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210010
- 裁決年月日
- 平成21年8月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件新株予約権の行使により取得した株式のその行使の日における価額から、当該権利行使に係る新株予約権の発行価額と当該行使に際して払込みをすべき額との合計額を控除した差額(以下「本件利益」という。)は、本件MBOの合意時に本件退職金と一体としてその供与が約定されていたものであり、その本質は、請求人がA社の創業時から役員として勤務したことの永年の功績の対価として本件退職金と併せて給付された退職慰労金であること、及び請求人のA社からの離脱を求めるB社が請求人に対する退職慰労金を新株予約権の方法により支払ったものであるから、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、Cグループは、A社の代表取締役社長である請求人に対し、同社の株式の上場を目指す本件MBOの実行に向けた一層の精励への動機付けを図るために、ストックオプションを付与することを提案し、A社もこれを受け入れ、本件MBOを実行することについて合意するに至ったものといえるのである。そして、請求人は、A社の代表取締役として本件MBOを推進したが、結局、A社は単独での上場を断念し、B社の関連法人であるD社と合併することになったため、請求人に対し、本件新株予約権を割り当て、請求人がこれを行使し、その株式をB社が買い取ることにより、請求人に譲渡益相当額の本件利益を得させたものといえる。以上によれば、仮に、A社が単独での株式上場を断念しなかった場合であっても、請求人は、上記の提案に基づき、同社からストックオプションを付与されたであろうから、本件利益が、退職に基因して支払われたものでないことは明らかであり、本件MBOに関連して支払われた役員賞与の性質を有するものというべきであるから、その所得区分は退職所得ではなく、給与所得に当たるというべきである。(平21. 8.25 東裁(所)平21-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200004
- 裁決年月日
- 平成20年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201104010
- 争点
- 11退職所得/4退職所得控除等/1退職所得控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職した前代表者に対し支給した役員退職給与に係る源泉所得税の額の算定における退職所得控除額の計算の基礎となる勤続年数(以下「本件勤続年数」という。)については、法人成りの際に営業権の対価として前代表者に支払うべきであった金額を考慮する必要があることから、個人事業及び法人事業を通じた事業の継続年数としなければならず、前代表者が法人設立前に個人事業として経営していた期間(以下「個人事業期間」という。)を含めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第69条第1項第1号では、退職手当等の支払を受ける者が退職手当等の支払者の下においてその退職手当等の支払の基因となった退職の日まで引き続き勤務した期間である旨規定されていることから、本件勤続年数については、役員退職給与の支払者である請求人において前代表者が引き続き勤務した期間とするのが相当であり、個人事業期間を含めることはできない。したがって、本件勤続年数を前代表者が請求人において引き続き勤務した期間であるとして、退職所得控除額を計算し役員退職給与に係る源泉所得税を算定した納税告知処分は適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20.11.21 福裁(法・諸)平20-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190162
- 裁決年月日
- 平成20年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金が確定給付企業年金法に基づく企業年金基金に移行した後に、当該企業年金基金から将来の年金給付の総額に代えて支給された選択一時金(以下「本件一時金」という。)は、一時所得である旨主張する。しかしながら、本件一時金は、確定給付企業年金法に基づく企業年金から支給されたものであるところ、当該一時金は、雇用主の拠出が原資であり、過去の給付に基づき一時に支給されるものであること、退職後の生活の糧となり担税力が低いことでは、退職時に支給される一時金と何ら異なるものではないから、当該一時金は退職により支払われたものということができる。したがって、本件一時金は、所得税法第31条第3号に該当し、退職所得となるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.14 東裁(所)平19-162)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190162
- 裁決年月日
- 平成20年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201102010
- 争点
- 11退職所得/2所得の発生/1収入すべき時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職時に存在しなかった企業年金基金から支給された一時金は、退職時には当該一時金の権利は確定していないのであるから、退職の日の属する年分の退職所得とはならない旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第77条は、一の勤務先を退職することにより異なった年分に二以上の退職手当等の支払を受ける権利を有することとなった場合に、退職所得控除を二重に適用することを回避して税負担の均衡を図るために、後の年分に支払を受けるべき権利を有することとなった退職手当等は、それ以前の最初に退職手当等の支払を受けるべき日の属する年分に遡及して権利が確定したものとして、所得税法第30条を適用することを明らかにした規定である。したがって、所得税法施行令第77条を適用するに当たって、最初に退職手当等の支払を受けるべき日の属する年分において、後の年分に支払を受けるべきこととなる退職手当等に関する年金制度や規約などの支給の根拠を問うものではないから、請求人の主張する事由は、所得税法施行令第77条の適用を否定する理由とはならない。(平20. 4.14 東裁(所)平19-162)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190124
- 裁決年月日
- 平成20年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 60歳定年後も引き続き、使用人兼務役員として勤務していた請求人は、勤務先の適格退職年金制度が確定拠出年金(企業型年金)制度に移行する際、新制度に移換されなかった請求人に対して支給された適格退職年金契約解除一時金は、制度の改正の時に既に役員になっている者に対しその使用人であった勤続期間に係る退職手当等として支払われた給与であるから、所得税基本通達31−1の(3)が引用する同通達30−2(2)かっこ書に掲げる事由に該当し、所得税法第31条第3号に規定するみなし退職所得に該当すると主張する。しかしながら、所得税法第31条第3号は、みなし退職所得となる企業年金等から支給される一時金を「加入者の退職により支払われるものその他これに類する一時金として政令に定めるもの」に限定している。ただし、所得税基本通達31−1の(3)は、適格退職年金契約に基づいて支払われる退職一時金等のうち、同通達30−2の(2)及び(4)から(6)までに掲げる退職に準じた事実等が生じたことに伴い加入員としての資格を喪失したことを給付事由として支払われる一時金も、みなし退職所得となる旨定めているが、同通達は、所得税法第31条の趣旨及び文言から許される解釈として合理性を有するというべきである。これを本件についてみると、請求人は、本件一時金の支給後も本件労働契約に基づき使用人兼務役員として本件会社に勤務しており、退職の事実はなく、所得税法第31条第3号には該当しない。また、本件一時金は本件年金信託契約が解除されたことにより、本件旧年金規程第24条に基づき信託財産の残余金が分配されたものであって、加入者としての資格を喪失したことを給付事由として支払われたものではないから、所得税基本通達31−1の(3)にも該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.11 東裁(所)平19-124)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190125
- 裁決年月日
- 平成20年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・183ページ
要旨
○ 60歳定年後も引き続き、使用人兼務役員として勤務していた請求人が、勤務先の適格退職年金制度が確定拠出年金(企業型年金)制度に移行する際、新制度に移換されなかった請求人に対して支給された適格退職年金契約解除一時金は、定年に達した後引き続き勤務する使用人に対し、その定年に達する前の勤務期間に係る退職手当等として支払われた給与であるから、所得税基本通達31−1の(3)が引用する同通達30−2(4)に掲げる事由に該当し、所得税法第31条第3号に規定するみなし退職所得に該当すると主張する。しかしながら、所得税法第31条第3号は、みなし退職所得となる企業年金等から支給される一時金を「加入者の退職により支払われるものその他これに類する一時金として政令に定めるもの」に限定している。また、所得税基本通達31−1の(3)は、適格退職年金契約に基づいて支払われる退職一時金等のうち、同通達30−2の(2)及び(4)から(6)までに掲げる退職に準じた事実等が生じたことに伴い加入員としての資格を喪失したことを給付事由として支払われる一時金も、みなし退職所得となる旨定めているが、同通達は、所得税法第31条の趣旨及び文言から許される解釈として合理性を有するというべきである。これを本件についてみると、請求人は、本件一時金の支給後も本件労働契約に基づき使用人兼務役員として本件会社に勤務しており、退職の事実はなく、所得税法第31条第3号には該当しない。また、本件一時金は本件年金信託契約が解除されたことにより、本件旧年金規程第24条に基づき信託財産の残余金が分配されたものであって、加入者としての資格を喪失したことを給付事由として支払われたものではないから、所得税基本通達31−1の(3)にも該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.11 東裁(所)平19-125)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190094
- 裁決年月日
- 平成20年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 学校法人である請求人は、理事長に対してその使用人身分である校長職の辞職に伴い支払った金員は所得税法第30条第1項の退職所得であると主張する。しかしながら、同理事長は、形式上、校長職の辞職に伴い理事の資格もいったん喪失しているが、辞職した翌日の理事会で理事長に再任され、従前と変わりなく請求人の代表者である理事長として職務を遂行しており、請求人との間で勤務関係の終了又はそれと同様の事情があったとは認められない。したがって、当該金員は、校長職の職責遂行の対価として支給されたものとみることが相当であるから、退職所得であるとする請求人の主張は採用できない。(平20. 1.16 東裁(諸)平19-94)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190022
- 裁決年月日
- 平成19年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前理事長が平成15年12月31日にすべての権限を予定どおり後継者に譲り、請求人の運営・経営、教務上のトップから退いたことから、学院長及びA校校長として、報酬・給与を受領する関係も、勤務する関係も終了しており、所得税法第30条第1項に規定する「退職」の事実がある旨主張する。 しかしながら、前理事長は、昭和61年11月から平成18年6月まで引き続いて、理事長として内部及び外部に対して、実質的に請求人の経営実権を有し、また、請求人を唯一代表する立場にあったと認めるのが相当であるから、平成15年12月31日において、請求人における経営実権が後継者に移譲されたとは認められない。 また、前理事長は、学院長としての職務の範囲に変更はあるものの平成15年12月31日以後も請求人から委託され、引き続いて学院長としての職務を行っていたと認められ、さらに、A校校長を退職したとも認められない。 そうすると、前理事長は、引き続いて理事長として経営実権を有し、学院長等として職務を行っていたのであるから、平成15年12月31日において、請求人を退職した事実があったとは認められないから、原処分庁が給与所得(賞与)に該当するとして行った原処分は適法である。(平19.11.19 大裁(諸)平19-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190024
- 裁決年月日
- 平成19年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、年金給付額の減額措置に賛同する受給権者が法定基準に達しない場合には、A厚生年金基金の解散もあり得たことから、厚生年金基金が解散した場合に支払われる一時金が一時所得となる取扱いに準じて、本件一時金もその支払を受けた平成16年分の一時所得として取り扱うべきである旨主張する。 しかしながら、厚生年金基金が解散した場合の一時金は、同基金の解散という偶発的事由を発生原因とする残余財産の分配による一時金であり、加入員の退職に基因して支払われるものに該当しないから、一時所得に分類されるのであり、本件一時金とは、一時金の内容及び支給原因など、所得区分を検討する上での前提条件が異なっている。したがって、請求人の上記主張には理由がない。(平19.10.22 名裁(所)平19-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190024
- 裁決年月日
- 平成19年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件一時金は、A厚生年金基金の財政悪化により、既に確定された年金給付額が減額されたことによる経過措置であり、過去の労働の対価を後日減額するまれなケースであることから、所得税法第30条及び第31条にそのまま適用されるものではなく、その支払を受けた平成16年分の一時所得とすべきである旨主張する。 しかしながら、本件一時金は、B銀行基金の加入員であった請求人に対し、平成13年2月28日の退職日以後に、過去のB銀行における勤務に基づき、当該退職に基因して支払われたものと認められることから、所得税法第31条第2号に規定する退職手当等とみなすものとして、退職所得であると認めるのが相当である。また、請求人は、B銀行を退職した平成13年2月28日に退職一時金を受領しており、本件一時金の受領は、一の退職に基因して二以上の退職手当等の支払を受ける場合に該当することから、所得税法施行令第77条の規定により、請求人が受領した退職手当等のうち最初に支払を受けた退職一時金の支払を受けるべき日(退職日)の属する年分である平成13年分の退職所得と認めるのが相当である。(平19.10.22 名裁(所)平19-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180066
- 裁決年月日
- 平成19年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職金前払規程を制定し、旧退職金規程を廃止したことに伴い支給した本件各金員が、「合理的な理由による退職金制度の実質的改変により精算の必要から支払われるもの」(所得税基本通達30−2(1)、最高裁昭和58年12月6日第3小法廷判決・訟務月報第30巻第6号1065頁参照)に該当する旨主張する。 しかしながら、同通達は、引き続き勤務する者に支払われる給与で退職手当等とするものを定めているところ、同通達の(1)は、「合理的な理由による退職金支給制度の実質的改変により、退職金の給付に関して抜本的な変動がなされ、その際従前の勤務期間に対する退職金についての精算支給を相当とする事態を生じた場合の支給」を定めたものであるが、新たな退職給与規程の制定や外部拠出型制度への移行等退職金支給制度の実質的改変による精算支給について限定的に示したもので、退職金支給制度自体の廃止による支給の場合までは含まないと解するのが相当である。 これを本件についてみると、請求人は、退職金前払規程を制定し、本件退職金規程を廃止したが、新たに定めた退職金前払規程は、退職時に支給する退職金相当額を在職中の給与に上乗せして支給することを定めた規程であり、同規程に基づいて支給される金員は退職所得に当たらないので、同規程への移行は「新たな退職給与規程の制定」とはいえず、企業内退職金制度である本件旧退職金規程の廃止は、退職金支給制度自体の廃止したことにほかならないのであるから、退職金支給制度の実質的改変に当たらず、本件旧退職金規程の廃止に伴って支給された本件金員は、「退職金制度の実質的改変により精算の必要から支払われるもの」には当たらないというべきである。(平19. 4.20 関裁(諸)平18-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180190
- 裁決年月日
- 平成19年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職慰労金としてA社から受領した一時金について、平成16年8月31日にA社の代表取締役社長から代表取締顧問相談役会長に分掌変更されたことによって非常勤となり、その責任や権限に大きな違いが生じて、給料も50パーセント以下になったのであるから、「その役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められる場合」に当たり、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、平成16年9月1日以降もA社の代表取締役として商業登記がされ、平成17年1月には重任登記されているとおり、A社の代表権を有する取締役であること、②請求人は、平成16年9月1日以降も、A社が関わった契約の契約書等に同社の代表者として表示され、また、交渉等実務に携わっていること、③A社の請求人に対する役員報酬の減額分に見合う金額が同社のその妻に対する役員報酬の増額分となっていること、④A社が同族会社であることをあわせ考慮すれば、請求人については、役員の分掌変更等により、その職務の内容又はその地位が激変したものと認めることはできない。したがって、所得税法上、当該一時金は、「退職により一時に受ける給与」と同一に取り扱うことを相当とするものとはいえないから、退職所得に該当せず、請求人が代表取締役であることに対する対価として臨時に支給されたものであるから、役員に対する賞与すなわち給与所得と認めるのが相当である。(平19. 3. 2 東裁(所)平18-190)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180035
- 裁決年月日
- 平成18年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・203ページ
要旨
○ 請求人は、本件一時金について、転籍元甲の適格退職年金は転籍先乙へ継続されず、甲からの退職に基因した精算の必要から支払われたものであるから退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件一時金は、転籍先乙の適格退職年金契約の解約により支払われたものであり、転籍による甲との雇用関係の解消に基因して支払われたものでないから、退職所得に該当しない。(平18.12.13 関裁(所)平18-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年11月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取締役辞任後に会長に就任した請求人が、その辞任後も経営に参画するなど退職の実体が認められないから、同人の辞任に際して支給された本件金員は役員退職給与に当たらず、役員賞与に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の①辞任に至った経緯及び②辞任後の勤務先への関与の程度などからすれば、同人は取締役の辞任を契機として、その地位を追われ、経営の第一線からの引退を余儀なくされたものであり、その辞任後は、過去の功績に報いるために与えられた名誉職である会長として、単に名義上存しているにすぎず、同人が勤務先の経営に従事している言うことはできないから、請求人の役員を退職したものと認めるのが相当である。したがって、本件金員は退職所得と認められるから、給与所得に当たるとしてされた原処分はその全部を取り消すのが相当である。(平18.11.28 広裁(所)平18-19)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180027
- 裁決年月日
- 平成18年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、引き続き勤務する従業員に一時金を支払うことの基因となった、労使協議による企業内退職金制度の廃止は、所得税基本通達30−2の(1)に定める「相当の理由により従来の退職給与規程を改正した場合」に該当する旨主張する。ところで、勤務関係及び給与等の支払が従前どおり継続する従業員に対して行われる企業内退職金制度自体の廃止による打切支給が、所得税法第30条第1項に規定する退職所得のうち「これらの性質を有する給与」に該当するというためには、その支給が、「退職の事実と同視できる事情が発生している」ことに基づくものであるか、又は、「従前の勤務関係の終了によって、それまで定期的に得ていた給与等の安定した生活資金源を喪失する給与所得者の生活の保障」という退職金制度の優遇措置に合致するものでなければならない。所得税基本通達30−2は、引き続き勤務する者に支払われる給与で退職手当等とするものを定めているところ、同通達(1)は、「合理的な理由による退職金制度の実質的改変により、従前の勤務期間に対する退職金についての精算支給を相当とする事態を生じた場合の打切支給」を定めたものであり、当審判所も同取扱いを相当と判断する。これを本件についてみると、新たな退職給与規程の制定や外部拠出型の退職金制度への移行についての合意もなく、給与支給基準変更の労使間合意が行われたにすぎず、従業員との雇用契約も従前どおり継続されているのであるから、本件は、退職金制度自体の廃止に他ならない。そして、所得税基本通達30−2の(1)は、上記の本旨によれば、新たな退職給与規程の制定や外部拠出型制度への移行等退職金支給制度の実質的改変による精算支給について限定的に示したものと解すべきであり、退職金制度自体の廃止による全額支給の場合までは含まないと解するのが相当である。したがって、本件は、「相当の理由により従来の退職給与規程を改正した場合」には該当しないというべきである。(平18.11. 2 関裁(諸)平18-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180026
- 裁決年月日
- 平成18年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201102010
- 争点
- 11退職所得/2所得の発生/1収入すべき時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A企業年金基金規約に基づいてA年金基金から支給される基本年金のプラスアルファ部分の年金給付の総額に代えて支払われた一時金(以下「本件一時金」という。)は、平成16年6月に退職所得として支払われ同時に源泉徴収されているから、所得の発生時期は平成16年であり、本件一時金に係る源泉徴収税額は平成16年分の所得税の確定申告により還付を受けることができる旨主張する。 しかしながら、本件一時金は、当該プラスアルファ部分の掛金は事業主がすべて負担していると認められるから、所得税法第31条第3号に規定する退職手当等とみなすものとして、退職所得と認めるのが相当であるところ、請求人は、平成2年9月にA社を退職したことに伴い同社から退職一時金等を受け取っているから、所得税法施行令第77条の規定により、請求人の退職日の属する年分である平成2年分の退職所得と認めるのが相当である。 また、同一年分の所得及び源泉徴収税額などに基づいて当該年分の納税額を算出することとしている租税法の規定からすれば、請求人が平成16年分の所得税の確定申告により、平成2年分の退職所得である本件一時金を請求人の平成16年分の他の所得と合算し、本件一時金から徴収された源泉徴収税額を、請求人の平成16年分の源泉徴収税額として、当該源泉徴収税額の還付を受けることは、年分が異なる以上行えない。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.10. 3 大裁(所)平18-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180012ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成18年7月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件一時金は、実際に支払われたのが平成16年であり、平成5年分にさかのぼって課税されることが不合理であることなどから、平成16年分の所得として課税されるべきである旨主張する。しかしながら、本件一時金は、A厚生年金基金規約に基づいてA厚生年金基金から支給される加算年金に対応する終身までの年金給付の総額に代えて支払われたものと認められるから、所得税法第31条第2号に規定する退職手当等とみなすものとして、退職所得であると認めるのが相当である。そして、請求人は、平成5年10月31日にB社(現A社)を退職したことに伴い、同社から退職一時金を受け取っている。そうすると、本件一時金は、請求人が平成5年10月31日に同社を退職したことに伴い受け取った退職一時金と同一の勤務先における過去の勤務に基づいて支給されたものであり、一の支払者から二以上の退職手当等の支払を受けるのと同様の事情であると認められるから、所得税法施行令第77条の規定により、請求人の退職日の属する年分である平成5年分の退職所得と認めるのが相当である。(平18. 7.12 大裁(所)平18-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170063
- 裁決年月日
- 平成18年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201102010
- 争点
- 11退職所得/2所得の発生/1収入すべき時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 年金受給者である請求人は、加算年金制度の変更に伴い厚生年金基金から支払を受けた将来の加算年金の総額に代わる経過措置一時金(以下「本件一時金」という。)は、本件一時金の支払の請求をした時期及び実際に支払を受けた時期がいずれも平成16年中であることから、本件一時金は退職所得には該当するが、その収入計上時期は平成16年である旨主張する。 しかしながら、本件一時金の支給に係る退職は、平成7年3月の旧勤務先の退職以外にはないから、所得税法施行令第77条の規定により、本件一時金の収入計上時期は、旧勤務先の退職時に最初に支払を受けた退職金のそれと同時期とされるから、平成7年となる。(平18. 6.29 関裁(所)平17-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170138
- 裁決年月日
- 平成18年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、使用者であった法人から支給された適格退職年金制度の廃止に伴う金員(以下「本件一時金」という。)は、退職一時金の追加支給であり、退職所得に当たる旨主張する。しかしながら、本件一時金は、その全額が①退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されるものでもなく、②従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払いの性質を有するものでもないから、所得税法第30条第1項に規定する退職所得に該当するということはできない。また、請求人は、適格退職年金契約が存続する間に一時金受給申請書を提出して選択一時金の受給を選択することなく、当該契約が解除され、上記年金制度が廃止された後に、同制度に基づかないその廃止に伴う一時金として上記法人が支払う本件一時金を受領したのであるから、本件一時金について、適格退職年金契約に基づいて支給を受ける一時金で、支給される基因となった勤務をした者の退職により支払われるものということはできず、所得税法第31条第3号及び同法施行令第72条第2項第4号を適用して、これを退職手当等とみなして同法第30条第1項の退職所得に該当するということもできない。そして、本件一時金は、その全額が、会社都合による上記年金制度の廃止という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものに当たるから、一時所得に該当する。したがって、請求人の主張には、理由がない。(平18.3.17東裁(所)平17-138)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170013
- 裁決年月日
- 平成17年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 学校法人である請求人は、その理事長Aが請求人の設置する高校の校長を退いたことが所得税法第30条第1項の「退職」に該当する旨主張する。しかしながら、寄附行為の文理上Aは高校の校長を退いたことでいったん理事(長)を退任したことになるものの、実質的には継続して理事長としての地位にあったと認められる。また、Aは、私立学校法の施行により請求人が学校法人に組織変更された当初から理事に就任し、その後40数年間にわたって理事長であったことなどから、理事長としての業務執行の一環として教学部門の職務を行っているということができ、請求人の設置する幼稚園の園長、請求人の教学部門を統督する学園長という職務を兼務しつつ、高校の校長を退き、請求人が設置する大学の学長に就任したことは、請求人内における職務分掌の変更にすぎないというべきである。そうすると、Aに所得税法第30条第1項の「退職」の事実は存在しない。(平17.9.22大裁(諸)平17-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160105
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年4月1日施行の商法改正による委員会等設置会社に移行したが、請求人の使用人から執行役に就任した者に対し、その使用人であった勤続期間に係る退職金として支払った金員は、当該者が執行役へ就任したことにより、使用人としての雇用契約は自動的に終了して勤務関係が終了し、当該使用人の退職、すなわち勤務関係が終了したことにより支払ったものであるから、退職所得に該当すると主張する。しかしながら、当該者は、執行役として請求人とは引き続き勤務関係にあるから、本件一時金は、所得税法第30条第1項の、「退職により一時に受ける給与」に該当しない。また、本件一時金は、その支払時において、執行役に関する退職慰労金規程の整備やその方針の決定がなかったこと、更に、現行の取締役と監査役に関する退職慰労金等の規程を当該執行役に適用することを考慮したとしても、当該規程は、社員としての勤続年数を通算するとしており、打切り支給の要件を満たしていないから、本件一時金は、所得税法第30条第1項の、「これらの性質を有する給与」にも該当しない。したがって、本件一時金は、退職手当等には該当せず、臨時的な給与であるが、原処分には、追徴本税額等の計算に誤りがあるから、その一部を取り消す。(平17.6.28大裁(諸)平16-105)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160073ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成17年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A生命保険会社から支払われた金員は請求人の退職により支払われたもので退職所得に該当し、一時所得には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が実質的に退職したと認められる事実はなく、当該金員は、請求人が勤務するB社の適格退職年金契約の解約請求に伴い、A生命保険会社から請求人に支払われた一時金で、適格退職年金契約の解約により支払われたものと認めるのが相当であり、請求人の退職により支給された一時金ではないから、A生命保険会社から支払われた金員は、所得税法第34条第1項並びに同法施行令第183条第2項及び第3項第3号の規定により一時所得に該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.3.17名裁(所)平16-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160103ほか 22件
- 裁決年月日
- 平成16年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・71ページ
要旨
○ 請求人は、A生命保険会社から支払われた金員は請求人の退職により支払われたもので退職所得に該当し、一時所得には該当しない旨主張するが、当該金員は、請求人が勤務するB社の適格退職年金契約の解約請求に伴い、A生命保険会社から請求人に支払われた一時金で、適格退職年金契約の解約により支払われたものと認めるのが相当であり、請求人の退職により支給された一時金ではないから、A生命保険会社から支払われた金員は、所得税法第34条並びに同法施行令第183条第2項及び第3項第3号の規定により一時所得に該当する。(平16.11.26東裁(所)平16-103)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160023
- 裁決年月日
- 平成16年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金の解散に伴う残余財産の分配金は、その原資が退職金として受け取るべき金銭の預け入れによるものがほとんどであり、それを厚生年金基金の解散によって返戻を受けたものにすぎないから、退職所得となる旨主張する。しかしながら、当該分配金は、厚生年金基金の解散を事由としてその残余財産を受給権者等に分配するものであって、退職という事実とは関係なく支払が行われているから、退職所得とすることは相当でなく、一時所得とするのが相当である。(平16.10.12名裁(所)平16-23)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150024
- 裁決年月日
- 平成16年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201103000
- 争点
- 11退職所得/3収入金額の計算
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、小規模企業共済契約に基づく共済金の支給を受けた場合、請求人が支払った掛金は、退職所得の金額の計算上、当該共済金の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、当該契約に基づく加入者が支払った掛金は、小規模企業共済等掛金控除として、これを支払った各年分の所得税額の算出において既に控除されており、二重課税の問題が生じる余地はなく、当該共済金に係る退職所得の金額の計算上、なんら影響させる必要が認められない、また、小規模企業共済契約に基づき一時金として支払われた共済金は、当該共済金そのものが退職手当等の収入金額とみなされる旨規定している。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平16.5.17札裁(所)平15-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150048
- 裁決年月日
- 平成16年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には請求人が勤務先を退職するに当たり、退職給与金から控除された企業拠出加算年金現価相当額(以下「本件加算年金現価相当額」という。)が含まれ、本件加算年金現価相当額は、請求人が退職時に将来受け取るべき年金の原資として、本件基金に据え置いたものであり、退職に基因して支払われた退職金であるから、退職所得とすべきである旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること及び②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われるものでないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、本件加算年金現価相当額は、請求人の最終基本給を基に計算されており、両者は、その計算の算定方法が全く異なる上、関連性のないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金現価相当額が退職所得であるという請求人の主張は認められない。(平16.2.19名裁(所)平15-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150039
- 裁決年月日
- 平成16年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の勤務する法人が加入していた厚生年金基金から受領した本件一時金は、請求人の退職に基因して支払われたものであるから退職所得である旨主張する。しかしながら、本件一時金は、請求人の勤務する法人が厚生年金基金から脱退することに基因して支払われたものであり、請求人の退職に基因して支払われたものとは認められないことから、退職所得には該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.2.3関裁(所)平15-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150019
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・134ページ
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には、請求人が本件基金から受給する加算年金のうち、既に受給した加算年金を除き、将来支給を受ける加算年金の額(以下「本件加算年金受給残額」という。)が含まれ、本件加算年金受給残額は、退職に基因して支払われた一時金に当たり、退職所得である旨及び退職所得として本件分配金の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること及び②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われたものでないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、請求人の主張する本件加算年金受給残額は、請求人の最終基本給を基に算定されており、その計算の算定方法が全く異なる上、関連性のないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付の総額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金受給残額が退職所得であり、退職所得として本件分配金の額から控除すべきであるという請求人の主張は認められない。(平15.10.24名裁(所)平15-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には、請求人が将来支給を受ける加算年金給付額(以下「本件加算年金額」という。)が含まれ、本件加算年金額は、請求人が勤務先を退職するに当たり、退職給与金から控除され本件基金に据え置いて積み立てた退職金の一部である企業拠出加算年金現価相当額(以下「本件加算年金現価相当額」という。)が含まれていることから、退職に基因して支払われた一時金に当たり、退職所得である旨及び本件加算年金額を仮に選択一時金として受け取ることとした場合の一時金に相当する金額(以下「本件選択一時金相当額」という。)は、退職所得として本件分配金の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること、②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われるものではないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、本件加算年金現価相当額、本件基金の規約に定められている選択一時金の額及び請求人の主張する本件選択一時金相当額は、いずれも請求人の最終基本給を基に算定されており、両者は、その計算の算定方法が全く異なり、関連性がないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金額が退職所得であり、本件選択一時金相当額を退職所得として本件分配金の額から控除すべきであるとする請求人の主張は認められない。(平15.10.24名裁(所)平15-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150022
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には、請求人が勤務先を退職するに当たり、退職給与金から控除された企業拠出加算年金現価相当額(以下「本件加算年金現価相当額」という。)が含まれ、本件加算年金現価相当額は、請求人の退職金の一部であって、請求人の勤続年数を計算の基礎としていること及び退職後の生活保障的な意義を有することから労務の対価としての性質を有するものであり、退職により一時に受ける給与に当たり、退職所得である旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること及び②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われるものでないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、本件加算年金現価相当額は、請求人の最終基本給を基に算定されており、両者は、その計算の算定方法が全く異なる上、関連性のないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金現価相当額が退職所得であるという請求人の主張は認められない。(平15.10.24名裁(所)平15-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150023
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には請求人が勤務先を退職するに当たり退職給与金から控除された企業拠出加算年金現価相当額(以下「本件加算年金現価相当額」という。)が含まれ、本件加算年金現価相当額は、その計算の基礎となる財産あるいは分配金の内容も区分できること及び退職に当たり本件基金に据え置いて積み立てた退職金の一部であることから退職に基因して支払われたものであり、退職所得である旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること及び②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われるものでないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、本件加算年金現価相当額は、請求人の最終基本給を基に計算されており、両者は、その計算の算定方法が全く異なる上、関連性のないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金現価相当額が退職所得であるという請求人の主張は認められない。(平15.10.24名裁(所)平15-23)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成15年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、厚生年金基金(以下「本件基金」という。)の解散に伴う残余財産の分配金(以下「本件分配金」という。)には、請求人が将来給付を受ける加算年金給付額(以下「本件加算年金額」という。)が含まれ、本件加算年金額は、請求人が勤務先を退職するに当たり退職給与金から控除され本件基金に据え置いて積み立てた退職金の一部である企業拠出加算年金現価相当額(以下「本件加算年金現価相当額」という。)が含まれていることから、退職に基因して支払われた一時金に当たり、退職所得である旨及び本件加算年金額を仮に選択一時金として受け取ることとした場合の一時金に相当する金額(以下「本件選択一時金相当額」という。)は、退職所得として本件分配金の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件分配金は、①本件基金の解散に基因して支払われるものであること、②既に退職した者だけでなく、引き続き勤務している者であっても支払われるものであることからすれば、退職に基因して支払われるものではないというべきである。また、本件分配金が本件基金の解散に伴う残余財産を分配したものであるのに対し、本件加算年金現価相当額、本件基金の規約に定められている選択一時金の額及び請求人の主張する本件選択一時金相当額は、いずれも請求人の最終基本給を基に算定されており、両者は、その計算の算定方法が全く異なり、関連性のないことが認められる。したがって、本件分配金は、①本件基金の解散という偶発的事由を発生原因とする一時金であり、②請求人の退職に基因して支払われたものではなく、③将来の年金給付額との関連性を有していないものであることからすれば、所得税法第30条第1項に規定する退職手当等とみなすことはできないものであり、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものであることからその全額が一時所得に当たることとなり、本件加算年金額が退職所得であり、本件選択一時金相当額を退職所得として本件分配金の額から控除すべきであるという請求人の主張は認められない。(平15.10.21名裁(所)平15-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140281
- 裁決年月日
- 平成15年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201101010
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/1退職所得と認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・181ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、合併による役員改選により、存続会社の専務取締役から、合併後の法人の代表取締役に就任したのであり、このことは、役員に再任されただけであって、実質的に退職したと同様の事情にあると認められないから、合併時に役員退職慰労金として支給された一時金は、退職に基因して一時に受ける給与に該当せず、役員としての地位に基づき一時に受ける給与に該当すると主張する。しかしながら、請求人の場合、代表取締役ではあるが社長や専務等の役職はなく、会長や社長には他の取締役が就任し、社内の決裁権限もなく、実質的には、一時的かつ形式的な代表取締役就任と認められ、勤務の性質、内容に重大な変動があり、単なる従前の勤務関係の延長とは認められないと判断されるから、所得税基本通達30−2の(3)に定めるその職務の内容又はその地位が激変した者に該当し、専務取締役であった勤続期間に係る役員退職慰労金として支払われた一時金は退職所得に該当すると判断される。(平15.06.25.東裁(所)平14-281)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140061
- 裁決年月日
- 平成15年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201104010
- 争点
- 11退職所得/4退職所得控除等/1退職所得控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職所得の金額を算定するに当たり、本件では退職手当等の支払者が「退職手当等の支払金額の計算の基礎とする期間に他の者の下において勤務した期間を含めて計算」したものであるから、「他の者の下において勤務した期間」を退職所得控除の算定の基礎となる勤続年数に加えるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第69条第1項第1号ロに規定する「他の者の下において勤務した期間」における「勤務した期間」とは、勤務先と雇用又はこれに準ずる関係にあった期間と解するのが相当であるところ、請求人には当該勤務した期間の就業の実態から勤務先と雇用契約又はこれに準ずる関係はなかったと認められるから、当該勤務した期間を除いて勤続年数を計算し、退職所得控除額を算出の上、退職所得の金額を算定した原処分は相当である。(平15.05.26.広裁(所)平14-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140083ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定退職金共済制度に基づき支給された本件金員は、退職に基因して支給されたものであり、また、仮に退職の事実がなくても、退職給与規程の変更に伴う支給であり、所得税基本通達30−2を広義に解釈すれば、同通達の(1)に該当し、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人に退職の事実は認められず、また、本件金員は、所得税基本通達30−2に定める「退職手当等として一時に支払われる給与」に該当しないから、同通達は適用されず、本件金員は一時所得に該当すると認められる。(平14.11.18.東裁(所)平14-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140041
- 裁決年月日
- 平成14年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定退職金共済制度に基づき支給された本件金員は、退職に基因して支給されたものであり、また、仮に退職の事実がなくても、退職金規定の変更に伴う支給であり、その変更に相当の理由があることから、所得税基本通達30−2(1)に該当し、退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人に退職の事実は認められず、また、本件金員は、所得税基本通達30−2に定める「退職手当等として一時に支払われる給与」に該当しないから、同通達は適用されず、本件金員は一時所得に該当すると認められる。(平14.09.10.東裁(所)平14-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201104010
- 争点
- 11退職所得/4退職所得控除等/1退職所得控除
- 業種
- 衣料品製造卸売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所法令第69条第1項第1号ロは、他の者の下において勤務した期間を通算して勤続年数を計算することができる場合について規定しているが、この規定により他の者の下において勤務した期間を通算することができるのは、退職給与規程等において、当該期間を通算した期間により退職手当等の支払金額の計算をする旨が明らかに定められている場合に限られると解すべきであり、これと同旨の所基通30−10の定めには合理性が認められることから原処分は適法である。(平12.9.22名裁(諸)平12−6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090148
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201101020
- 争点
- 11退職所得/1所得の区分/2退職所得と認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職合意確認書によれば、本件休職開始後はいかなる理由があっても復職しないとされているから、本件休職一時金等は退職所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件休職一時金等は、勤務関係の継続中に、休職という事実が生じたことにより、退職後の就業の準備期間である本件休職期間中の諸活動のための費用に充てるため、あるいは本件休職期間中は無給であることに対する経済的配慮として支給されたものとみるのが相当であり、退職所得の要件である退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されるものとはいえないことから、退職所得には該当せず、勤務関係の継続中に支給されることから給与所得とするのが相当である。(平10. 3.31東裁(所)平 9-148)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201104010
- 争点
- 11退職所得/4退職所得控除等/1退職所得控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年中にA事業団から支給を受けた共済金に係る退職所得の金額の計算上、退職所得控除の基礎となる勤続年数は、A事業団の組合員等であった期間ではなく、請求人が経営していたB社の勤務期間(38年)を対象とすべき旨主張する。しかしながら、所法第30条第3項及び所令第69条第1項第2号により、所法第31条第3号及び所令第72条第1項第2号に該当する退職所得の勤続年数は「組合員等であった期間」と規定されている。ところで、小規模企業共済法第6条及び同法第9条第1項第1号の規定によれば、請求人の組合員等であった期間は、A事業団が発行した退職所得の源泉徴収票より29年であることが認められる。したがって、原処分庁が勤続年数を29年としたことは適法であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-10)
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