裁決要旨 15建物の収去費用

裁決要旨 15建物の収去費用

支部名
関東信越
裁決番号
令020016
裁決年月日
令和3年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成30年に行った土地(本件土地)の譲渡(本件譲渡)に関し、更地にすれば本件土地の売買条件が有利になるなどと考えて本件土地の上にあった2棟の建物の取壊し(本件取壊し)を行ったことなどから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件取壊しに係る費用(本件費用)は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件取壊しは建物の老朽化等に起因して行われたものと判断するのが合理的であるし、本件取壊しは、平成25年に行われたものであって、現実に行われた本件土地の売買契約及び媒介契約の前提又は内容になっておらず、客観的に見て本件譲渡を実現するために本件費用が必要であったなどとは認められないから、本件費用は、譲渡費用に該当しない。(令3. 2.25 関裁(所)令2-16)

支部名
関東信越
裁決番号
平300029
裁決年月日
平成31年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人所有の土地上に存在していた法人(本件法人)所有の建物(本件建物)の解体工事に要した費用(本件解体工事費)について、本件法人に本件解体工事費の負担能力がなかったことから当該土地の譲渡を実現させるためやむを得ず請求人が負担したものであり、本件解体工事費は所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する資産の譲渡に要した費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は解体工事に係る請負契約の締結時に本件建物を所有し、その処分権原を有していたこと、当該請負契約に係る契約書に発注者として本件法人名及びその代表者の記名押印があることなどからすると、当該解体工事の発注者は、本件法人であると認めるのが相当であり、その支払義務を負っていたのは本件法人であると認められる。そして、本件法人は本件建物を収去して当該土地を請求人に明け渡さなければならない状況にあったことからすれば、本件解体工事費は、実質的にも本件法人が負担すべき費用であって、客観的に見て譲渡を実現するために必要であったとは認められない。(平31. 2.19 関裁(所)平30-29)

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支部名
東京
裁決番号
平250089
裁決年月日
平成26年2月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集№94

要旨

○ 請求人は、居住の用に供している家屋の一部を取り壊し、その取り壊した部分の敷地の用に供されていた土地を譲渡した場合、当該家屋の新築費用に係る資産損失の金額は譲渡費用として控除できることを前提に、国税庁のホームページに掲載されている「建物の標準的な建築価額表」を基に計算した金額を当該家屋の取得価額として、所得税法施行令第142条《必要経費に算入される資産損失の金額》第1号の規定を適用した金額が、譲渡所得の金額の計算上控除できる資産損失の額である旨主張する。しかしながら、「建物の標準的な建築価額表」は、建物と土地を一括で購入した時に売買代金の総額は判明しているものの建物と土地の価額が区分されていない場合において、建物の償却費相当額の基となる建物の取得価額を計算する必要があるときに、「建物の標準的な建築価額表」によって建物の取得価額を計算することとしても差し支えないとされているものであり、建物の取得価額が不明の場合にその額を推算する根拠として用いるものではないことから、当該家屋の新築費用に係る資産損失の金額は、譲渡費用として控除することはできない。(平26. 2.17 東裁(所)平25-89)

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支部名
東京
裁決番号
平240143
裁決年月日
平成25年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成22年中に行われた本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件土地上に存していた本件建物の取壊しによる除却損等(①本件建物及び附帯設備の取得費、②本件建物の改修費、資本的支出の未償却残高の合計額、③本件建物及び本件土地の固定資産税、④本件建物の取壊し費用)を、譲渡費用として控除すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は平成14年4月から平成15年5月までの間、本件建物をA社に賃貸していたものであり、本件建物を不動産所得を生ずべき事業又は業務の用に供してきたものと認められること、②本件建物は請求人とA社との間の賃貸借契約が終了した約3か月半後の平成15年10月に取り壊されていること、③請求人は平成20年10月付でB社との間で本件土地の売買に係る専任媒介契約を締結しているところ、当審判所の調査の結果によっても、当該契約より前に請求人が他の不動産業者との間で本件土地の売買に係る専任媒介契約を締結した事実は認められないことからすると、本件建物及び附属設備の取得費並びに建物改修費等の資本的支出の未償却残高は、取得費とされる金額に相当する金額として、本件建物に係る平成15年分の不動産所得の金額の計算上、必要経費に計上すべきものである。また、本件建物は平成15年10月に取り壊されているから、建物の取壊し費用が平成22年に行われた本件土地の譲渡に要した費用であるとは認められない。さらに、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他その資産の維持又は管理に要した費用は、資産の譲渡に要した費用には該当するものではないから、譲渡資産の所有期間中に支出した固定資産税は譲渡費用に含まれない。以上から、請求人が、本件建物の取壊しによる除却損等として、本件土地の譲渡所得の金額の計算上譲渡費用に算入すべきであるとする各種費用は、いずれも譲渡費用には当たらない。(平25. 1.21 東裁(所)平24-143)

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支部名
名古屋
裁決番号
平170004
裁決年月日
平成17年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成14年及び平成15年に譲渡した土地(以下「本件各土地」という。)上の建物解体工事費用のうち、植木の伐採費用については、平成15年に譲渡した土地(以下「本件土地」という。)に係る費用であるから、平成15年分の譲渡所得の計算上、譲渡費用として認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件各土地上の建物解体工事を行った業者の答述及び当該業者が撮影した建物解体工事前の写真によれば、本件各土地上には庭木、樹木が植わっていたこと、伐採費用はこれらの立木に係る伐採費用と認められることから、当該費用のすべてが本件土地に係る費用とはいえず、また、本件各土地それぞれに係る伐採費用を特定できないことから、請求人の主張は採用できず、伐採費用を、本件各土地の面積の比により計算した原処分は相当である。(平17.7.5名裁(所)平17-4)

支部名
熊本
裁決番号
平160007
裁決年月日
平成16年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡に当たり、その土地の上に存した請求人の長男が所有する建物の取壊しに要した費用は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、土地の借主たる長男は、本件土地を親族間の緊密な信頼関係により無償で借用し利用していたと認められ、また、請求人及び長男も文書による契約は交わしておらず使用貸借である旨自認しており、長男はこの使用貸借に基づき本件土地を使用し収益していたことが明らかである。そして、当事者間において返還時期又は使用及び収益の目的についての定めのない使用貸借は、貸主はいつでもその目的物の返還請求ができ、また、借主は借用物を現状に回復して、これに附属している物を収去することになるから、建物の取壊しに要した費用は、借主が負担すべき費用であり、譲渡人たる請求人がこの費用を支出したとしても、これを土地を譲渡するために直接かつ通常必要とされる費用とは認められないので、譲渡費用には該当しない。(平16.10.19熊裁(所)平16-7)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160008
裁決年月日
平成16年7月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件建物の取壊しは、将来の本件土地の譲渡を前提としたものであるなどの理由から、本件取壊費用の50%相当額を譲渡費用とすべきであると主張するが、本件建物の取壊しは、本件譲渡の1年6ヶ月以上も前に行われていること、また、請求人は本件定期借地契約締結のために本件建物を取り壊したと認められることから、本件取壊費用は、本件土地の譲渡所得の金額の計算上控除すべき譲渡費用には該当しない。(平16.7.9名裁(所)平16-8)

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支部名
東京
裁決番号
平150318
裁決年月日
平成16年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集No.67・291ページ

要旨

○ 請求人は、本件茶室の移築費用が本件譲渡に際して支出した費用であるから、所得税法第33条第3項に規定する譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、譲渡費用については、法令上特段の定めはないが、譲渡所得の課税が譲渡資産の値上がりによる増加益について譲渡行為によって実現したときに所得として課税するものであることから、譲渡のために直接要した費用をいうものと解され、このほか、資産の譲渡価額を増加させるため譲渡に際して支出した費用も含まれると解されるところ、本件茶室は本件譲渡の対象資産ではないから、本件茶室の移築費用は本件譲渡に直接要した費用には該当せず、また、本件移築費用は、本件茶室の保存のため、現在の住所地に設置するための一連の工事費であり、本件譲渡のための支出ではなく、このことによって本件専有部分の譲渡価額に影響するものでもないから、本件譲渡に係る資産の譲渡価額を増加させる費用にも該当しない。(平16.6.3東裁(所)平15-318)

支部名
東京
裁決番号
平140238
裁決年月日
平成15年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地を譲渡したことによって、工場を移転した賃借人から請求されている本件費用は、本件譲渡がなければ発生しなかったものであるから、長期譲渡所得の金額の計算上、土地の譲渡に要した費用として認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件費用の内容は、賃借人において、移転先の工場を円滑に稼動させるための費用及び製造する製品の品質保証を得るための費用であり、本件譲渡のために直接要した費用には該当しない。また、本件費用が、本件譲渡がなければ発生しなかったとしても、本件譲渡の成立にどのように影響を及ぼしたのかが客観的に明らかでない上、負担する額についても取決めがなく、さらに本件費用に相当する金員を支払ったとしても、上記のとおり譲渡費用に当たらないのであるから、請求人の主張には理由がなく、本件通知処分は適法である。(平15.04.25.東裁(所)平14-238)

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支部名
大阪
裁決番号
平100119
裁決年月日
平成11年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201306150
争点
13譲渡所得/6譲渡費用/15建物の収去費用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡土地上に存した請求人の夫所有の建物の取壊費用及び建物滅失登記費用は、譲渡費用に該当する旨主張するが、本件費用は、建物の取壊しによって使用貸借契約が合意解除により終了したことに伴う借用物の返還及び現状回復義務に基づき借主が負担すべきものであるから、請求人が本件費用を本件譲渡契約に基づき支出したとしても、本件土地を譲渡するための直接かつ通常必要な費用には当たらない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)

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