裁決要旨 2臨時所得の平均課税
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030008
- 裁決年月日
- 令和3年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№125
要旨
○ 原処分庁は、請求人が賃貸していた不動産の賃借人が送金した金員(本件解約金相当額)は、賃貸借契約の残賃貸借期間に係る賃料を根拠として計算されたものではなく、賃借人が支払義務を有さないもので、請求人の所得を補償する性格を有さないから、臨時所得に該当しない旨主張する。しかしながら、本件解約金相当額は賃貸借契約に基づく賃貸人の地位にある者が当該賃貸借契約に基づいて受領すべき中途解約金たる性質のものであり、当該賃貸借契約の「残賃貸借期間の賃料の補償」としての性質を有するものであること、本件解約金相当額の送金日において、当該賃貸借契約の残賃貸借期間は3年以上あり、本件解約金相当額は、当該賃貸借契約に基づく賃料等の3年分を上回る金額であることからすると、本件解約金相当額は、所得税法施行令第8条《臨時所得の範囲》第3号に規定する「補償金」として臨時所得に該当し、平均課税の適用対象とされるべきである。 (令3.10. 8 名裁(所)令3-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010020
- 裁決年月日
- 令和元年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歩合外務員として勤務していた証券会社(本件証券会社)から受領した退職に伴う一時金等(本件金員)は、同社の歩合外務員制度の廃止に伴って請求人がやむなく退職したことによって得たものであり、所得税法施行令第8条《臨時所得の範囲》第3号に規定する事業所得の補償として受ける補償金に係る所得(補償金所得)に類する所得であり臨時所得に該当する旨主張する。しかしながら、同施行令第8条3号に規定する補償金所得とは、一般的には、業務の休止、転換又は廃止に伴い生じる逸失利益の補償として受け取る補償金、すなわち、事業を継続していれば得られたであろう事業収入を補償するものに係る所得を指すと解され、また、同号に掲げる所得に類する所得とは、その文理上、当該補償金そのものではないものの、これに類する性質を有する所得を指すと解されるところ、本件金員は、本件証券会社の退職制度等により支給され、その支給額が、歩合外務員としての実績、同社への貢献度等を総合的に勘案して決定されているなど、本件金員の趣旨や性質等からすると、請求人が歩合外務員として事業を継続していれば得られたであろう事業収入を補償するものに該当しないことは明らかであって、業務の休止等に伴い生じる逸失利益の補償として受け取る補償金の性質やこれに類する性質を有するものとは認められないから、臨時所得には該当しない。(令元. 9.27 大裁(所)令元-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240199
- 裁決年月日
- 平成25年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○請求人は、県民住宅経営安定化促進助成制度に基づいて一括交付を受けた金員(本件金員)は、不動産所得の必要経費(支払利息)を補填するために県優良民間賃貸住宅等利子補給制度に基づき交付を受けていた利子補給金の17年間分を一括で受けたものであるから、本件金員に係る所得は、所得税法施行令第8条《臨時所得の範囲》第2号に掲げる所得に類する所得に当たり、所得税法第2条《定義》第1項第24号に規定する臨時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、賃借人である県住宅供給公社又は転借人である入居者に請求人の所有不動産を使用させることを約することにより受ける対価ではないところ、所得税法施行令第8条第2号に規定する資産を使用させることを約することにより受ける「対価」そのものではなく、また、当該「対価」としての性質を有するものでもないから、本件金員に係る所得は、同号に掲げる所得に類する所得に当たらない。したがって、本件金員に係る所得は、所得税法第2条第1項第24号に規定する臨時所得には該当しない。(平25. 4.25 東裁(所)平24-199)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230020
- 裁決年月日
- 平成23年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法施行令第8条《臨時所得の範囲》第3号は、臨時所得について「3年以上の期間の不動産所得の補償として受ける補償金に係る所得」である旨規定しているところ、所得の額を補償するためには、その所得を得るために継続して生じ、業務を休止等しても負担を要する費用、例えば租税公課や減価償却費等も併せて補償しなければ実質的に所得の額を補償したとはいえなくなるから、同号の「不動産所得の補償」とは、所得と費用の合計額すなわち収入の額の補償を意味するというべきである。したがって、「3年以上の期間の不動産所得の補償として受ける補償金」に当たるか否かは、不動産所得に係る収入金額、当該補償金の額、補償に係る当事者間の合意内容、その他諸般の事情等を総合考慮し、補償に係る金額が3年以上の期間の減収額を実質的に補償するものであるか否かをもって判断するのが相当である。当審判所の調査の結果によれば、請求人と本件賃借人との解約の合意からは補償期間が明らかではなく、本件補償金の額は請求人の3年分の減収額に満たないから、「3年以上の期間の不動産所得の補償として受ける補償金」に当たらない。(平23.10.21 関裁(所)平23-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成23年2月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 原処分庁は、債務免除により補償されたのは請求人らがF支社から受領する年間賃貸料であり、そうすると債務免除益は3年以上の期間の不動産所得の補償には当たらない旨主張する。しかしながら、補償に係る契約等において、補償に係る金額が3年以上の期間の補償に該当するか否かの判定について、賃借人が賃借物件を転貸しており、賃貸人との賃貸借契約期間の満了後は、賃貸人が、転借人との間で新たに賃貸借契約を結び、転貸人の地位を承継することに伴い補償されたような場合で、その内容が不動産貸付業務の形態の転換に伴い減少することとなる収入の額又は新たに負担することとなる費用の額を考慮した補償と認められる場合であれば、補償に係る金額が、減少することとなる収入の額又は新たに負担することとなる費用の額の3年以上の期間に相当する金額であるか否かで、臨時所得の要件である3年以上の期間の補償に該当するのかを判定するのが相当である。したがって、賃貸借契約の終了に伴い、賃貸住宅に係る賃貸人たる地位を承継し、賃貸借契約終了前の賃借人(転貸人)に代わって賃貸住宅の入居者から賃貸料収入を得ることができた請求人らに係る1年当たりの減収額は、請求人らの所有する住宅の賃借料の額と転貸人が入居者から受領していた賃貸料の額から転貸人が負担していた修繕費の額を控除した額との差額とするのが相当であり、そうすると、F支社が請求人らに対して行った債務免除に係る補償の期間は3年以上の期間の不動産所得の補償に該当する。(平23. 2. 2 名裁(所)平22-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成23年2月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、所得税法施行令第8条《臨時所得の範囲》第3号に規定する3年以上の期間の不動産所得の補償とは、当該補償として受ける補償金を1年当たりの収入金額に相当する金額で除して補償対象期間を算定するのが合理的であるから、A社との建物の賃貸借契約の終了に伴い生じた本件債務免除益の額をA社からの年間賃貸料の額で除して補償対象期間を計算すると2.24年となり、本件債務免除益は、3年以上の期間の不動産所得の補償には当たらない旨主張する。しかしながら、補償に係る契約等において、補償の期間が明らかでない場合には、その補償に至った各種の事情等を総合的にみて、補償に係る金額の算定の基礎とされるべき内容及びその金額に基づき、補償に係る金額が3年以上の期間の補償に該当するのかを判定するのが相当であるところ、A社との賃貸借契約の終了に伴い賃貸人たる地位をA社から承継し、A社に代わって入居者から賃貸料収入を得ることができた請求人らの1年当たりの減収額は、A社からの年間賃借料の額とA社が入居者から受領していた賃貸料の額からA社が負担していた修繕費の年額を控除した額との差額とするのが相当であるから、本件債務免除益の額を当該差額で除して補償対象期間を計算すると12.1年となる。したがって、本件債務免除益は、3年以上の期間の不動産所得の補償に該当することから原処分庁の主張は採用できず、原処分は、その全部が取り消されるべきである。(平23. 2. 2 名裁(所)平22-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190164
- 裁決年月日
- 平成20年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・260ページ
要旨
○ 請求人は、賃借人が請求人に預託していた保証金で返還不要とされた本件返還不要保証金は臨時所得に該当するから、平均課税の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、臨時所得に係る不動産所得につき平均課税の適用を受けるためには、①臨時所得に係る不動産所得の金額が総所得金額の100分の20以上であること及び②確定申告書に所得税法第90条第1項の規定の適用を受ける旨及び同項各号に掲げる金額の合計額の計算に関する明細の記載があることが必要であり、上記②の記載がない確定申告書が提出された場合には、③この記載がなかったことについて、やむを得ない事情がある場合に限って、平均課税の適用が認められるところ、本件返還不要保証金は臨時所得に該当しないから、上記①の要件を欠き、また、本件申告書には平均課税の適用を受ける旨の記載等がないことから、上記②の要件も欠くところ、当該記載がなかったことについてのやむを得ない事情は、当審判所の調査によっても認められないから、上記③の要件も欠いている。そうすると、請求人の場合、平均課税の適用を受けるために必要な各要件を欠いているから、更正の請求の要件である「申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、同申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合」には当たらないことになる。したがって、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知をした本件通知処分は適法である。(平20. 4.15 東裁(所)平19-164)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180018
- 裁決年月日
- 平成19年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・265ページ
要旨
○ 臨時所得の範囲として、所得税法施行令第8条第3号は、不動産貸付業務に係る「3年以上の期間の不動産所得の補償として受ける補償金に係る所得」と規定しているところ、所得の補償とは、中途解約に伴い生じた逸失利益、すなわち不動産貸付業務を継続すれば得られたであろう所得の額を補償するものであり、その所得を得るために継続して生ずる費用、例えば、減価償却費、租税公課等の費用の額を併せて補償することが必要であると解するのが相当であるから、所得の額と費用の額の合計額、すなわち収入金額に相当する金額を補償して初めて所得の補償といえる。 請求人は、中途解約の場合、賃借人は返還不要敷金を放棄する旨契約書にも明示されており、本件返還不要敷金は、契約で満たされなかった残存期間の9年9月を対象としたものであるから、3年以上の期間の補償金に該当し、平均課税が適用できる旨主張する。 しかしながら、本件返還不要敷金等は、違約金名目ではあるが、その実質は、①解約後の収益補償として支払われるもの及び②解約に伴う諸費用の実費弁償として支払われるものから成っていると考えられるから、本件返還不要敷金等に係る所得が、臨時所得となる3年以上の期間の補償に該当するか否かを判断するためには、本件返還不要敷金等の金額のうち上記①に係る金額について、1年当たりの収入金額に相当する金額で除して補償対象期間を算定するのが合理的であり、本件返還不要敷金の金額を1年当たりの収入金額に相当する金額で除して補償期間を計算すると約1年10カ月となるから、本件返還不要敷金等に係る所得は、3年以上の期間の不動産所得の補償に当たらないとうことになる。 したがって、本件返還不要敷金等に係る所得が臨時所得には該当しなくなるため、平均課税の適用はできない。(平19. 3.12 金裁(所)平18-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160068
- 裁決年月日
- 平成17年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、球団との間で、参稼報酬を1億円とし一時金で支払う(以下「第1次支払」という。)とする契約を締結し、それと同時に一定の登録記録を達成した際に5千万円を支払う(以下「第2次支払」という。)とする覚書を取り交わし、契約後3シーズン目に受け取った第2次支払は、契約金の総額が1億円を超えたため、野球組織が定めた規定により契約金を第1次支払と第2次支払に分割されたもので、本来的には第1次支払と一体のものであり何ら性質において異ならないものであるから、所得税法第2条第1項第24号に規定する臨時所得に該当し、所得税法第90条に規定する平均課税を適用すべきである旨主張する。しかしながら、第2次支払は、指定枠採用選手が一定の期間中に一定の記録を達成したことにより初めてその支払が確定するものであり、その契約時期が同一であったとしても、その実質は野球組織が定めた規定等の定めるところにより受け取った報酬と解するのが相当であり、請求人が球団と専属契約を締結したことにより受け取った第1次支払のように所得税法施行令第8条第1項に規定する「一定の者のために役務を提供し、又はそれ以外の者のために役務を提供しないことを約することにより一時に受ける契約金」とは性質が異なることは明白であるので、請求人の主張は採用できない。したがって、原処分は適法である。(平17.3.7名裁(所)平16-68)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平080021
- 裁決年月日
- 平成9年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201901020
- 争点
- 19税額の計算/1変動、臨時所得の平均課税/2臨時所得の平均課税
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借人から土地建物の賃貸借契約の中途解約の申出があり双方協議の結果、賃借人から受領した違約損害金5,000万円は3年以上の期間の不動産所得の補償として受ける補償金であるので、所令第8条第3号に規定する臨時所得に該当する旨主張する。しかしながら、違約損害金は、賃貸借契約書に基づき双方が協議の結果、5,000万円又は残余の賃貸借期間のいずれか少ない額に決定したものであることが認められるから、その補償期間は、単純に残余の賃貸借期間とすることはできず、1年当たりの賃貸料3,600万円を基に算定すると、3年未満(約1年5か月)となり、3年以上の期間の不動産所得の補償には当たらないため、臨時所得には該当しない。(平 9. 6.12福裁(所)平 8-21)
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