裁決要旨 12資産の廃棄損失
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050024
- 裁決年月日
- 令和6年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む不動産貸付け(本件各貸付け)について、事業該当性の判断の中心的要素である営利性・有償性、継続性・反復性及び自己の危険と計算における企画遂行性のいずれも肯定できることから、本件各貸付けは事業に該当する旨主張する。しかしながら、本件各貸付けは、獣医師としての社会的地位が確立し、獣医師として相当程度の収入を得ていた請求人が、それまで個人事業として行っていた動物病院事業をそのまま法人に引き継がせて従前の顧客を維持するために開始したもので、賃借人は当該法人に限定かつ固定され、本件各貸付けのための設備や費やした労力の程度に照らしても本件各貸付けが事業に該当するといえる程度に至っていたとはいえないことも踏まえれば、たとえ営利性・有償性、継続性・反復性が認められるとしても、本件各貸付けが社会通念上事業であると認めることはできない。したがって、本件各貸付けは、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第1項に規定する不動産を生ずべき事業に該当しない。 (令6. 2. 8 関裁(所)令5-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300098
- 裁決年月日
- 平成31年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用の定期借地権設定契約期間の満了間近の土地上に存する賃貸用建物(本件建物)を地主に譲渡(本件譲渡)したことについて、①契約期間満了後に本件建物を当然に使用することはできないこと、②借地の返還に際して本件建物の取壊し(原状回復)が義務付けられており、また、本件建物の買取請求権もないことから、本来の用途に供することはできず、本件建物は建物としての効用を失っていて、建物本来の価値での譲渡はできないこと、及び③実際の本件建物の売買価格は100万円であり、スクラップ価格にも満たない金額であることを理由に、本件建物は所得税基本通達51−4《スクラップ化していた資産の譲渡損失》に定める「その譲渡前にスクラップ化していたもの」に該当するから、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第1項の規定により、その未償却残高(本件除却損)の金額を不動産所得の必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、①本件建物の残存耐用年数は19年で、本件譲渡の前後で大規模な修繕がないことから、そのまま使用収益することが客観的に十分可能な状態であったこと、②本件建物の売買価格は100万円であるものの、本来負担すべきであった解体費用(400万円程度)の支払を免れたことから請求人には500万円程度の得をしたとの認識があり、請求人及び地主に本件建物が相応の経済的価値を有するとの認識があったと認められること、③本件建物を取得した地主は、本件譲渡前に請求人が賃貸していたのと同額の賃料で第三者へ賃貸できていること及び④売買価格100万円はスクラップ価格ではなく、本件建物のスクラップ(金属屑)としての価格はいくらにもならないことからすると、本件建物が譲渡前にスクラップ化していた、すなわち、その経済的実質において素材としての価値しか有しないものとなっていたとは認められないから、本件除却損の金額を不動産所得の必要経費に算入することはできない。(平31. 2.12 東裁(所)平30-98)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成17年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産の貸付けが個人で事業に供するために建設した建物等を後に他者に貸し付けたものであること、賃貸物件が工場1棟、貸付工場面積が650㎡であることから、本件不動産の賃貸は、事業と称するに至る程度のものである旨主張する。しかしながら、不動産の貸付けが不動産所得を生ずべき事業に当たるか否かは、営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無、自己の危険と計算における事業遂行性の有無、取引に費やした精神的肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その取引の目的、その者の職歴・社会的地位・生活状況等の諸要素を総合して、社会通念上事業といい得るか否かによって判断するのが相当であると解されるところ、請求人の行う不動産の貸付けは、事業遂行性や人的・物的設備の状況という点において事業性をうかがわせる要素は希薄であり、不動産貸付けに費やした労力や維持管理の程度も僅少であることが認められ、これらの点を総合して勘案すると、社会通念上事業と称するに至る程度のものとは認められない。(平17.10.4大裁(所)平17-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160014
- 裁決年月日
- 平成17年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借人が本件貸工場の改装を行った時に、本件貸工場の建物附属設備及び構築物は除却されているから、本件除却損は、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、賃借人の答述、賃借人の固定資産減価償却内訳表等から、係争年分において、本件貸工場の建物附属設備及び構築物の除却の事実はないことは明らかであり、請求人もそのことを自認していることから、本件除却損は、所得税法第51条第1項に規定する資産損失に該当せず、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平17.3.28福裁(所)平16-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160019
- 裁決年月日
- 平成17年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸用建物(以下「本件建物」という。)が焼失したことから、本件建物の減価償却未償却残額を除却損として不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人に対して資産損失の額を上回る火災保険金の支払いがあったことから、不動産所得の金額の計算上、火災により滅失した本件建物に係る除却損を必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.2.2仙裁(所・諸)平16-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120073
- 裁決年月日
- 平成13年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・118ページ
要旨
○ 請求人の不動産貸付は、(1)貸付物件は本件不動産のみで、その貸付先は請求人が主宰するA社のみであること、(2)本件不動産の賃貸料は、A社から請求人の預金口座に振込入金されており、賃貸料収入に係る役務の提供は極めてきん少であること、(3)本件建物の日常清掃はA社の従業員が行っていること、また、本件不動産に係る必要経費についても、本件建物の建替えに伴う経費及び本件建物の減価償却費以外には固定資産税があるのみで、その支払いについては、請求人の預金口座からの自動引き落としになっていることから、本件不動産に係る維持管理の程度は極めて低いことが認められること、(4)本件建物の取壊しはA社の営業方針に基づくものであると認められること、(5)請求人は、生活の資の大部分をA社からの給与から得ていることから社会通念上事業と称する程度の規模とは認められない。したがって、本件建物の取壊しによる資産の損失の金額は、所法第51条第4項の規定が適用され、本件損失を不動産所得の必要経費に算入しないで計算したところの不動産所得の金額を限度として必要経費に算入される。(平13.4.26名裁(所)平12−73)裁決事例集NO61・118ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成12年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100207
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200804120
- 争点
- 8不動産所得/4必要経費/12資産の廃棄損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件資産損失の金額は、所法第51条第1項かっこ書きにより必要経費に算入する損失から除かれるものには該当せず、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件資産損失は、本件各建物を買い戻し後直ちに取り壊したことに伴うものであり、物納という資産の譲渡により又はこれに関連して生じたものであって、これを不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平11. 6.30東裁(所)平10-207)
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