裁決要旨 18タックスヘイブン税制

裁決要旨 18タックスヘイブン税制

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支部名
大阪
裁決番号
令060046
裁決年月日
令和7年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、特定外国子会社等に該当する外国法人(本件外国法人)は、租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの)第25条の22《特定外国子会社等の事業の判定等》第4項に規定する統括会社に該当し、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第3項の規定(本件適用除外規定)が適用される旨主張する。しかしながら、本件適用除外規定が適用される統括会社とは、租税特別措置法施行令第25条の22第1項のとおり二以上の被統括会社(同条第2項)に係る統括業務を一括して行うことが要件であるところ、本件外国法人の被統括会社に該当するのは、外国法人A社のみであり、外国法人B社については、その全株式を本件外国法人が保有しているものではないから、外国法人B社は、本件外国法人の被統括会社には該当せず、その他、本件外国法人が他の被統括会社に対して統括業務を行っていることを認めるに足りる証拠もないことから、本件外国法人が二以上の被統括会社に係る統括業務を一括して行っているとは認められない。したがって、本件外国法人は統括会社に該当しないから、本件適用除外規定を、請求人の所得税等の額の計算上適用することはできない。(令7. 3.24 大裁(所)令6-46)

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支部名
大阪
裁決番号
令060046
裁決年月日
令和7年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第1項に規定する特定外国子会社等の適用対象金額の計算上、特定外国子会社等に該当する外国法人(本件外国法人)が、本件外国法人の発行済株式の全てを保有している外国法人A社に対して支払った配当額について、租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの。以下同じ。)第25条の20《特定外国子会社等の適用対象金額の計算》第3項の規定(本件控除対象配当等の額)に該当するとして控除すべき旨主張する。しかしながら、本件外国法人が支払った配当等を、本件控除対象配当等の額として控除するためには、本件外国法人の租税特別措置法施行令第25条の19《特定外国子会社等の範囲》第2項の規定に基づき算出した割合(租税負担割合)が100分の20未満である特定外国子会社等に該当しなければならないところ、本件外国法人の本店所在地国の会計制度に従って作成された決算関係書類を基に計算すると租税負担割合は100分の20となるから、本件外国法人は特定外国子会社等には該当しない。したがって、本件外国法人から受領した配当等は、本件控除対象配当額として控除することはできない。(令7. 3.24 大裁(所)令6-46)

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支部名
東京
裁決番号
令050092
裁決年月日
令和6年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、租税特別措置法(平成30年分については平成29年法律第4号による改正前のもの、令和2年分については令和2年法律第8号による改正前のもの)第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第2項第4号(平成30年分については、同項第2号)に規定する基準所得金額の計算上、貸倒引当金の繰入額と認定した損失額(本件損失額)について、本件損失額は外国子会社(本件法人)が訴訟を提起されたことを受けて訴訟損失を計上したものであることから、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算の通則》第3項の確定した損失として、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件損失額は、本件法人の財務諸表等における貸倒引当金が貸付金残高の合計額と一致していることや当該財務諸表等を作成した税理士の申述から貸倒引当金繰入額であると認められるが、本件法人は法人税法第52条《貸倒引当金》第1項各号に掲げる法人に該当しないことから、同項の規定は適用されない。したがって、本件法人の基準所得金額の計算上、本件損失額は損金の額に算入されない。(令6. 4.12 東裁(所)令5-92)

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支部名
東京
裁決番号
令050092
裁決年月日
令和6年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①外国子会社(本件法人)の株式(本件株式)を信託譲渡し株主ではないため、会計帳簿閲覧請求権等の共益権を行使することができず、自益権も十分に行使できない状況であること、②外国子会社合算税制は、外国子会社から剰余金の配当等を受け得る支配力を有している株主が、外国子会社に留保所得を蓄積しているところに租税回避があるとみて、留保所得を株主の所得に合算して課税するものであるところ、請求人は当該支配力を有していないことから、租税特別措置法(平成30年分については平成29年法律第4号による改正前のもの、令和2年分については令和2年法律第8号による改正前のもの)(措置法)第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第1項第4号(平成30年分については、同項第2号)に規定する一の同族株主グループに属する居住者に該当しない旨主張する。しかしながら、同条の規定は、同条に規定する各要件に係る判断を通じて、課税要件の明確性や課税執行面における安定性を確保しつつ税負担の実質的な公平を図るといった目的の実現を図ることとしたものと解するのが相当であり、同条が明文で規定する各要件とは別に、請求人の主張する株主としての権利の行使の可否や支配力の有無等が同条の適用又は適用除外の要件となるものとは解することができない。また、請求人は所得税法第13条《信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属》第1項に規定する信託の受益者に該当し、措置法第40条の4第1項の規定の適用において、請求人は信託財産である本件株式を有するものとみなされることから、請求人及び請求人の親族から構成される同族株主グループが保有する本件株式の数は本件株式の発行済株式の総数の100分の10以上となり、本件法人は同項に規定する外国関係会社であるから、請求人は同項第4号に規定する一の同族株主グループに属する居住者に該当する。(令6. 4.12 東裁(所)令5-92)

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支部名
東京
裁決番号
令050092
裁決年月日
令和6年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①外国子会社(本件法人)への支払が留保されている配当金(本件留保分)に係る支払請求権については停止条件が付された権利であり当該条件が成就していないこと、②本件法人の役員名義の口座に送金された配当金(本件送金分)については本件法人が取り戻すことができない可能性が存することから、いずれも本件法人の収益とはいえず、本件法人に係る租税特別措置法(平成30年分については平成29年法律第4号による改正前のもの、令和2年分については令和2年法律第8号による改正前のもの)第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第2項第4号(平成30年分については、同項第2号)に規定する基準所得金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、①本件留保分に係る支払請求権は支払確定日に具体的権利として発生したと認められること、②本件送金分は本件法人の役員が、本件法人の代理人として一時的に受け入れたと認められるから、本件留保分及び本件送金分は、本件法人の収益の額となり、本件法人に係る基準所得金額の計算上、益金の額に算入される。(令6. 4.12 東裁(所)令5-92)

支部名
広島
裁決番号
令050009
裁決年月日
令和6年3月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が外国に設立した法人格を有する財団(本件財団)について、①本件財団の設立準拠法では、財団に対する財産の拠出者が保有すべき株式等に相当するものに関する規定が何ら存しないから、本件財団は、持分の定めのない法人で、その保有の対象となるべき株式等はなく、本件財団の株式等を保有する者は存在しないこと、また、②設立時に拠出すべきことが定められている財産は、財団の財政基盤たる財産を意味するにすぎず、これよって設立者において何らかの持分が生じるものでもないことからすると、請求人が、本件財団を通じて、外国法人(本件外国法人)の株式等を間接保有することはなく、本件外国法人は請求人の外国関係会社に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件財団の資本金の全額を拠出し、また、本件財団の登記簿や定款等からすると、本件財団の資産の管理権限を単独で掌握し、本件財団の資産及びその収入を単独で受けることができ、本件財団に係る自益権及び共益権を有しているのであるから、株式会社等における構成員の地位(法的地位)を取得しているものと評価され、外国関係会社判定の基準となる本件財団の「株式等の数」を有すると同視できるものといえる。よって、請求人は、本件財団の発行済株式等の全部を保有していると認められ、請求人は、本件財団を通じて、本件外国法人の発行済株式等の全部を間接保有しているといえ、外国関係会社と判定される100分の50を超えることとなるから、本件外国法人は請求人に係る外国関係会社に該当する。(令6. 3.11 広裁(所)令5-9)

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支部名
東京
裁決番号
令050055
裁決年月日
令和5年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、内国法人(本件内国法人)から請求人が株式を所有している外国関係法人(本件法人)への配当金(本件配当金)のうち、支払が留保されている配当金(本件留保分)に係る支払請求権については停止条件が付された権利であり当該条件が成就していないこと、本件法人の役員名義の口座に送金された配当金(本件送金分)については当該口座の名義人が取得しているとみるべきであることから、いずれも本件法人に本件配当金に係る支払請求権が確定していない旨主張する。しかしながら、本件留保分に係る配当金支払請求権は本件内国法人の株主総会決議等により支払確定日に具体的権利として発生していること、本件送金分は送金口座の名義人である役員が常任代理人として自身の銀行口座に一時的に送金を受けたと認められることから、本件留保分及び本件送金分は、本件法人の収益の額となり、本件法人に係る租税特別措置法第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第2項第4号の規定する基準所得金額の計算上、益金の額に算入される。(令5.12.20 東裁(所)令5-55)

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支部名
東京
裁決番号
令050055
裁決年月日
令和5年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が株式を所有している外国法人(本件法人)に係る租税特別措置法第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第2項第4号に規定する基準所得金額の計算上、原処分庁が貸倒引当金繰入額と認定した損失額(本件損失額)について、本件損失額は、本件法人が負担する可能性の極めて高い損害賠償の損失であることから、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算の通則》第3項に規定する「損金の額に算入すべき金額」として、基準所得金額の計算上、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件損失額は、本件法人の財務諸表等における貸倒引当金が貸付金残高の合計額と一致していることや当該財務諸表を作成した税理士の答述から貸倒引当金繰入額であると認められるが、本件法人は資本金の額が1億円を超えるため法人税法第52条《貸倒引当金》第1項の規定は適用されない。したがって、本件法人に係る基準所得金額の計算上、本件損失額は損金の額に算入されない。(令5.12.20 東裁(所)令5-55)

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支部名
東京
裁決番号
令050055
裁決年月日
令和5年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国子会社合算税制の趣旨は、一定の支配力を有する株主が、軽課税国に設立した法人に利益を留保することによって我が国での課税を免れることを防ぐこと等にあることから、租税特別措置法第40条の4《居住者の外国関係会社に係る所得の課税の特例》第1項第1号に規定する「居住者」とは、当該法人の剰余金の配当を受け得る支配力を有する株主をいうと解されるため、外国法人(本件法人)に対する支配力を喪失している請求人は、同号に規定する「居住者」には該当しない旨主張する。しかしながら、同条の規定は、居住者が、軽課税国に設立した法人を利用して経済活動を行い、当該法人に利益を留保することによって我が国における課税を回避するような事態を防止し、課税要件の明確化や執行面における安定性を確保しつつ、税負担の実質的な公平を図ることを目的とするものと解されるから、その具体的な適用に当たっては、同条に規定する各要件に係る判断を通じてその目的の実現を図ることとしたものと解するのが相当であり、同条が明文で規定する各要件とは別に、請求人の主張する支配力の有無等が同条の適用又は適用除外の要件になるものと解することはできない。したがって、請求人は、本件法人の発行済株式のうち100分10以上保有することから、同号に規定する「居住者」に該当する。(令5.12.20 東裁(所)令5-55)

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支部名
東京
裁決番号
令030119
裁決年月日
令和4年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に係る特定外国子会社等であるシンガポールに所在する法人(本件法人)の主たる事業はコンサルティング事業であった旨主張する。しかしながら、本件法人の当事業年度における総収入金額のうち株式等の保有に係る収入金額の占める割合は85%を超える一方で、コンサルティング事業に係る収入金額の占める割合は約9.73%にすぎず、また、本件法人に係る業務の従事者は1名のみで、コンサルティング事業に係る業務に専従する従業員はなく、事務所等の固定施設を有していなかった。加えて、当事業年度におけるコンサルティング事業に係る売上先は本件法人がその株式を保有するグループ会社等に限られ、その金額は当該グループ会社等との業務委託契約に基づく定額報酬が含まれていたこと、また、当該コンサルティング事業に係る外注費(計4件)のうち2件はグループ会社等への再委託であったなど、本件法人におけるコンサルティング事業は、当該グループ会社等から業務を受託し、その一部をグループ会社等に再委託するというものであり、その収入や所得はそうした業態を色濃く反映したものであって、本件法人における株式等の保有に係る事業に附随したものと評価できる。これらの事情を総合的に勘案すれば、当事業年度における本件法人の主たる事業は、コンサルティング事業ではなく株式等の保有であったと認めるのが相当であり、本件法人は、当事業年度において外国子会社合算税制における事業基準を満たさないから、本件法人につき外国子会社合算税制の適用がある。(令4. 5.23 東裁(所)令3-119)

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支部名
東京
裁決番号
令030119
裁決年月日
令和4年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)(措置法)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第8項の規定(ゆうじょ規定)は、「税務署長は、同条第7項の書面の添付がない確定申告書の提出があり、又は同項の資料等の保存がなかった場合においても、その添付又は保存がなかったことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該書面及び資料等の提出があった場合に限り、同条第3項又は第5項の規定を適用することができる」と規定しており、今回の一連の申告においては、資料等の提出がなされており、かつ、保存もされているため、当該ゆうじょ規定の適用を受けることができる旨主張する。しかしながら、請求人に係る特定外国子会社等であるシンガポール所在の法人は、外国子会社合算税制における事業基準を満たさないから、この点について判断するまでもなく、請求人については措置法第40条の4第3項の規定の適用を受けることはできない。(令4. 5.23 東裁(所)令3-119)

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支部名
東京
裁決番号
令030050
裁決年月日
令和4年1月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が外国子会社合算税制を適用して請求人に係る特定外国子会社等の課税対象金額に相当する金額を計算するに当たり、当該特定外国子会社等が保有していた取得条項付株式を発行法人の定款に定められた算定式に基づく金額で譲渡(本件譲渡)したことにより生じた所得の金額を含めて計算し、当該金額を雑所得の金額の計算上総収入金額に算入したことにつき、当該株式(本件譲渡株式)の譲渡の対価の額は適正な価額に比して低額であり、本件譲渡は低額譲渡に該当するから、当該課税対象金額に相当する金額は適正な価額により計算すべきである旨主張する。しかしながら、本件譲渡株式のような株式(証券取引所に上場されていない、現金による取得条項が付された、議決権に制約のある株式)の評価について法人税法に定めはないものの、仮に本件譲渡株式を普通株式と仮定した場合、本件譲渡株式は、法人税法上の有価証券の譲渡に関する一般的な取扱いにより、一定の条件の下、原則として財産評価基本通達に定める類似業種比準方式の例により評価されることになり、当審判所でその例により試算したところ、本件算定式に基づき算出された金額とその試算値との開差はさほど大きなものではなく、また、日本公認会計士協会が公表している「種類株式の評価事例」と題する報告書に、無議決権(議決権制限付)株式は普通株式に比較して価値が減少すると考えられることや、現金での取得条項付株式の価値評価に与える影響はマイナスと考えられることが記されていることなど、当審判所の調査及び審理に現れた全ての事情を斟酌しても、本件譲渡時に不特定多数の当事者間で自由な取引が行われた場合、本件譲渡株式の本件譲渡時における適正な価額が本件譲渡に係る譲渡対価の額を上回るとも認められないから、本件譲渡は低額譲渡に該当するとはいえない。(令4. 1.20 東裁(所)令3-50)

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支部名
大阪
裁決番号
令020050
裁決年月日
令和3年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集№122

要旨

○ 請求人は、原処分庁が特定外国子会社等に該当すると主張する外国法人(本件外国法人)について、租税特別措置法施行令第25条の22《特定外国子会社等の事業の判定等》第4項にいう統括会社に該当し、租税特別措置法第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第3項の規定(本件適用除外規定)が適用される旨主張する。しかしながら、本件適用除外規定が適用される「統括会社」に該当するためには、「二以上の被統括会社・・・に対して統括業務を行っている」ことが要件となり、この「被統括会社」に該当するためには、当該法人に対して統括業務を行う特定外国子会社等によって一定割合以上の数又は金額の株式等を保有されていなければならないところ、外国法人A社については、その全株式を本件外国法人が全株式を保有しているものの、外国法人C社については、その全株式を外国法人B社が保有しており、本件外国法人が保有しているものではないから外国法人、C社は、そもそも本件外国法人の「被統括会社」には該当せず、その他、本件外国法人が他の被統括会社に対して統括業務を行っていることを認めるに足りる証拠はなく、本件外国法人は、「統括会社」に該当しない。したがって、請求人の所得税等の額の計算上、本件適用除外規定を適用することはできない。 (令3. 3.26 大裁(所)令2-50)

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支部名
東京
裁決番号
令010003
裁決年月日
令和元年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に係る平成27年法律第9号による改正前の租税特別措置法(措置法)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第2項第1号に規定する外国関係会社(本件外国法人)は、同条第3項(適用除外規定)に定める「本店所在地国において…その事業の管理、支配及び運営を自ら行っているものである」(管理支配基準)という要件を満たすため、同条第1項の規定は適用されない(適用除外規定が適用される)旨主張する。しかしながら、本件の事業年度における本件外国法人は、その業務執行に関する意思決定及び当該意思決定に基づく具体的な業務の執行が請求人から独立して行われていたとは認められず、管理支配基準を充足しないから、その余の各実体的要件について判断するまでもなく、適用除外規定は適用されない。また、請求人は、平成29年法律第4号による改正前の租税特別措置法(平成27年改正後措置法)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第8項の規定(ゆうじょ規定)は、平成27年の改正前の措置法の規定の適用を受ける事案についても遡って適用があると解すべきであり、請求人には確定申告書に適用除外に係る記載書面を添付しなかったことについて同項に規定するやむを得ない事情があるから、適用除外規定が適用される旨主張する。しかしながら、本件においては、上記のとおり、適用除外規定の適用がないこととなるので、平成27年改正後措置法が適用されない事案についてゆうじょ規定を遡及適用すべきか否かを検討するまでもない。(令元. 7. 2 東裁(所)令元-3)

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支部名
東京
裁決番号
令010003
裁決年月日
令和元年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に係る租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のもの)(措置法)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第2項第1号に規定する外国関係会社(本件外国法人)について、本件外国法人が措置法第40条の4第1項に規定する特定外国子会社等(特定外国子会社等)に該当するか否かを判定する際の租税負担割合として、本店所在地国の法令に基づき計算された課税標準の額に対する実際に支払った法人所得税の額の割合を計算すると、100分の20を超えるため、本件外国法人は、特定外国子会社等に該当しない旨主張する。しかしながら、租税特別措置法施行令(平成27年政令第148号による改正前のもの)(措置法施行令)第25条の19《特定外国子会社等の範囲》第1項第2号に規定する「所得の金額」は、外国関係会社の各事業年度の決算に基づく所得の金額を基礎として算出すべきであり、当該決算に係る財務諸表の一つとして作成された損益計算書に記載された当期純損益の金額に基づき、本件外国法人の租税負担割合を計算すると、100分の20以下となるため、本件外国法人は、特定外国子会社等に該当する。なお、請求人は、本件外国法人の損益計算書は、その本店所在地国の法令により作成が要求される税務上の書類ではないことから、当該損益計算書に記載された所得の金額は、措置法施行令第25条の19《特定外国子会社等の範囲》第2項第1号に規定する「当該外国関係会社の当該各事業年度の決算に基づく所得の金額」にも当たらない旨主張する。しかしながら、外国関係会社がその本店所在地国における会計制度に従って決算を行っている場合には、当該決算が同条第2項第1号柱書に規定する「当該外国関係会社の当該各事業年度の決算」に当たるところ、本件外国法人についてみると、その本店所在地国における会計制度に従って本件事業年度の決算を行っているといえ、これに反する事情は認められない。(令元. 7. 2 東裁(所)令元-3)

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支部名
東京
裁決番号
平300060
裁決年月日
平成30年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に係る特定外国子会社等(租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第1項)に該当すると認定した法人の名義上の所有者にすぎないから、当該法人は請求人に係る特定外国子会社等には該当しない旨主張する。しかしながら、当該法人は、外国で設立された外国法人であり、当該外国の会社法において所得税法等の全ての適用が免除されていたのであり、かつ、請求人は、当該法人の全株式を保有していたのであるから、当該法人は、請求人に係る特定外国子会社等に該当する。そして、当該法人が作成した契約書上の記載等から、請求人が当該法人の名義上の所有者にすぎないと認めることはできず、また、仮に請求人が当該法人の株式の取得対価を出捐しておらず、また、当該株式の管理運用をしていなかったとしても、これらのことから直ちに請求人が当該法人の実質的株主であることが否定されるものでもない。(平30.11. 7 東裁(所)平30-60)

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支部名
東京
裁決番号
平300060
裁決年月日
平成30年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮に、租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》(外国子会社合算税制)の適用があるとされた場合においても、特定外国子会社等に該当する外国法人(本件外国法人)が譲渡した株式(本件株式)の一部は、実質的に本件外国法人以外の法人(別法人)の所有に属するものであるから、本件外国法人の同条第2項第2号に規定する基準所得金額の計算上、当該部分の株式の譲渡に係る収益は、本件外国法人には帰属せず、当該別法人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件外国法人は、本件株式の譲渡契約に基づき、その全ての株式を買受人に譲渡したところ、当該契約には本件株式の実質的所有者が本件外国法人であることが明記される一方、当該契約の当事者以外の別法人が本件株式の譲渡に関与した事実は認められない。したがって、本件株式の譲渡収入金額及び費用は本件外国法人に帰属する。(平30.11. 7 東裁(所)平30-60)

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支部名
大阪
裁決番号
平280046
裁決年月日
平成29年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が発行済株式総数の10パーセント超の株式を有する外国法人(本件法人)が、そのグループ各社(本件各子会社)に対して管理サービス等を提供し対価を得る契約(本件各管理契約)を締結し、それに基づき管理指導等を行っていたのであるから、本件法人の主たる事業は株式等の保有ではない旨主張する。しかしながら、本件法人は、本件各子会社の株式を保有する役割を果たしていたものと認められ、また、本件各管理契約には、本件各子会社に対して提供する管理サービス等の内容について具体的な定めはないことから、本件各管理契約は、本件各子会社の利益を本件法人に還元させるための名目的なものにすぎず、それに基づき本件法人に支払われた金員は、保有株式に対する配当と実質的に同視すべきものと認めるのが相当である。したがって、本件法人の収入は、そのほぼ全てが株式の保有に基因するものと認められ、本件法人の保有資産の大部分が株式であったことにも鑑みれば、本件法人の主たる事業は株式等の保有であったものと認められる。(平29. 3. 3 大裁(所)平28-46)

支部名
大阪
裁決番号
平270068
裁決年月日
平成28年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》のいわゆる外国子会社合算税制の適用除外要件のうち、管理支配基準の充足の有無について、株主である居住者が特定外国子会社等の事業に関し直接的、具体的な指示や管理を行っていた事実があるか否かによって判断すべきであるところ、請求人の特定外国子会社等に該当する本件法人は、本店所在地国において独自の判断の下で業務を遂行しており、管理支配基準を満たしている旨主張する。しかしながら、管理支配基準の充足の有無は、当該特定外国子会社等の重要な意思決定機関である株主総会及び取締役会の開催、役員及び従業員の職務執行、会計帳簿の作成及び保管等が本店所在地国(地域)において行われているか、業務遂行上の重要事項を当該特定外国子会社等が自らの意思で決定しているかなどの諸事情を総合的に考慮し、独立した企業としての実体を備えているといえるか否かによって判断すべきものである。そして、本件法人は、本店所在地国において会計帳簿の作成等を行っているものの、各事業年度において株主総会等を開催していないこと、本店所在地以外の地域において役員や従業員に主要な業務を行わせていたこと、本店所在地を訪れたことのない請求人から本件法人の取締役に対し業務の指示がなされていたことなどの事情に照らせば、本件法人の業務は本店所在地以外の地域において決定した経営方針に基づき、営まれていたものと認めるのが相当である。以上の点から、本件法人は、管理支配基準を満たしていない。(平28. 6.24 大裁(所)平27-68)

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支部名
東京
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成26年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成21年法律第13号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入》第1項に規定する特定外国子会社等が、事業を行う実質的な理由があって、法人の所得等に対する租税の負担がないか又は著しく低い国又は地域(軽課税国等)に進出している場合についてまで、同項による課税を行うことは、その立法趣旨において予定されておらず、また、渡欧してA国に法人を設立し、欧州で事業を展開して所得を稼得し、欧州で40年余生活した後に、その子会社の株式を譲渡したのであって、日本国の租税を不当に免れたわけではないから、原処分は同条の本来の趣旨及び目的に反した違法な処分である旨主張する。しかしながら、上記特定外国子会社等が軽課税国等に所在することに十分な経済的合理性が認められるか否かの判断は、租税特別措置法第40条の4第1項の各要件に該当することを前提に、同条第4項に規定する適用除外要件を満たすか否かによって判断することが予定されており、同項の規定を離れてその判断をすることは予定されておらず、また、請求人の主張する上記事情があったとしても、同条の定める各要件を充足すれば同条は適用されるのであるから、請求人の主張には理由がない。(平26. 7. 1 東裁(所)平26-3)

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支部名
東京
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成26年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成21年法律第13号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入》第3項に規定する株式の保有の事業(株式の保有事業)の趣旨からすれば、株式の保有の事業とは、配当収入等のパッシブな所得を取得することを目的として株式を保有している場合をいい、直接投資を行い、その対象事業を遂行することが事業目的である場合にはこれに当たらないと解すべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第40条の4第1項に規定する特定外国子会社等が株式の保有事業を行っているというためには、当該特定外国子会社等がその保有する株式に基づき、配当を反復・継続的に取得していることが必ずしも要件とされるわけではなく、単に継続的に株式を保有する事実があれば足りるというべきであるところ、本件法人は継続的に株式を保有していたと認められる。そして、本件法人の収入金額状況、事業活動に要する使用人の数及び固定施設の状況といった具体的かつ客観的な事業活動の内容を総合的に勘案すれば、本件法人の主たる事業は株式の保有事業であったと認めるのが相当である。(平26. 7. 1 東裁(所)平26-3)

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支部名
高松
裁決番号
平230013
裁決年月日
平成24年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 請求人は、特定外国子会社等の未処分所得の金額は、本店所在地国の会計制度に基づき行われた決算により作成された損益計算書ではなく、請求人が作成した特定外国子会社等の損益計算書に基づき計算するべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入》第2項第2号に規定する特定外国子会社等の未処分所得の金額の計算の基となる特定外国子会社等の各事業年度の決算とは、特定外国子会社等が利害関係者に対して財政状態及び経営成績を明らかにするために行った決算を意味すると解するのが相当であるから、請求人の主張を採用することはできない。(平24. 6. 1 高裁(所)平23-13)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230039ほか 1件
裁決年月日
平成23年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A国の会社の行う主たる事業が卸売業であり、租税特別措置法第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》第4項第1号に規定する卸売業等の事業に当たる旨主張する。しかしながら、B国企業との間の各協議書等の全体を勘案しつつ、A国の会社がB国企業と提携して遂行する事業の全体を具体的な事実関係に即して客観的に観察すれば、A国の会社は、社会通念上、実質的に本件工場において自ら販売製品の製造を行っていたものと認めることができる。そして、本件工場に関する費用がA国の会社全体の80%を超えており、A国の会社が、その人員及び資本の大半を本件工場における製造業務に集中的に投下していたことなどを考え併せると、A国の会社の主たる事業は、製造業であるというべきであり、租税特別措置法第40条の4第4項第1号に規定する卸売業等の事業に当たらない。(平23.12.19 関裁(所)平23-39)

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支部名
東京
裁決番号
平220055
裁決年月日
平成22年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮に、外国子会社合算税制が適用されるとしても、原処分庁が行った課税対象留保金額の算定における当該特定外国子会社が有利な発行価額で取得した非上場株式の評価方法については、①相続、贈与という限定された事象においてのみ適用される評価通達に基づいて計算することは違法である、②本件のような増資取引の場合に法人税基本通達9-1-14の適用を認める法的根拠はない旨などと主張する。しかしながら、有利な発行価額で取得した非上場株式の1株当たり価額については、1株当たりの純資産価額等を斟酌して通常取引されると認められる価額とする旨が同通達9-1-13(4)で定められているところ、このような一般的、抽象的な評価方法の定めのみに基づいて株式の評価をすることは困難であり、また、評価通達の定める評価方法は、相続又は贈与における財産的手法として一般的に合理性を有し、課税上も定着しているものであるから、これと著しく異なる評価方法を法人税の課税において導入すると混乱を招くこととなる。このような観点から、法人税基本通達9-1-14は、評価通達で定める非上場株式の評価方法を原則として法人税の課税においても是認することを明らかにするとともに、この評価方法を無条件で採用することは弊害があることから、条件を付して採用することとしている。法人税基本通達9-1-14のこのような趣旨に鑑みれば、評価通達は、相続、贈与という限定された事象においてのみ適用されると解すべき根拠はなく、本件増資に係る株式の評価を行う場合において評価通達の適用を認めることは合理性があるから、請求人の主張には理由がない。(平22.9. 2 東裁(所)平22-55)

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支部名
東京
裁決番号
平220055
裁決年月日
平成22年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入》第1項に規定する特定外国子会社等に該当するL社は、管理支配基準を満たしており、外国子会社合算税制が適用されない旨主張する。しかしながら、管理支配基準は、特定外国子会社等が独立企業としての実体を備え、所在地国で事業活動を行っているかどうかについて事業の管理運営の面から判断する基準であると解されるから、特定外国子会社等が管理支配基準を満たしているか否かは、当該特定外国子会社等の重要な意思決定機関である株主総会及び取締役会の開催、役員の職務執行、会計帳簿の作成及び保管等が本店所在地国で行われているかどうか、業務遂行上の重要事項を当該特定外国子会社等が自らの意思で決定しているかどうか等の諸事情を総合的に考慮し、当該特定外国子会社等が本店所在地国において、独立した法人としての実体を備えて活動しているといい得るか否かによって判断すべきものであるところ、L社の事業遂行のための重要な事項は、請求人自身が単独で決定、実行しているものと認められることからすると、同社は、同社の大株主、あるいは主力関連会社の役員である請求人個人の強い管理、支配の下に置かれていたものと評価され、同社が、本件各事業年度を通じて、T国において、独立した法人として、その事業の管理、支配及び運営を自ら行っていたとはいえず、同社は、本件各事業年度において管理支配基準を満たしていなかったと判断するのが相当である。(平22.9. 2 東裁(所)平22-55)

支部名
東京
裁決番号
平220017ほか 1件
裁決年月日
平成22年7月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①特定外国子会社等が軽課税国等に本店所在地を置くことに経済的合理性がある場合にまで外国子会社合算税制を適用することは、同税制の趣旨・目的に反する旨、②同税制の適用除外要件である所在地国基準を充足するか否かは、重要な人的機能を担う資源が所在する国か否かで判定すべきである旨、③仮に本質的な行為が行われた場所で所在地国基準を判定したとしても、本件の特定外国子会社等における製造行為は、外注先を通じて本店所在地国等でも行われているから、製造費用過半基準(本店所在地国等の製造費用が総額の過半を占めているかどうかで判定する基準。)によればその製造行為は主として本店所在地国等で行われ、当該特定外国子会社等は所在地国基準を満たしており、適用除外に該当する旨主張する。しかしながら、外国子会社合算税制を適用するか否かは、租税特別措置法第40条の4第4項に定められた適用除外要件の充足の有無を通じて特定外国子会社等が軽課税国等に所在することの経済的合理性を判断することが相当であり、所在地国基準は、その経済的合理性の判定を、その事業にとっての本質的な行為が行われる物理的な場所で判断することとしているから、請求人の主張はいずれも採用できない。また、本件の特定外国子会社等の本店所在地国における外注取引に関しては、①製造金型や製造設備等の貸借対照表への計上及びそれらに係る経費等の損益計算書への計上がないこと、②外注先での加工行為における原材料のリスクも負っていないこと、③資本の面でも経営の面でも外注先を支配・管理していた事実がないこと、④当該特定外国子会社等は、部品仕入れとして計上していることなどから、本店所在地国に所在する外注先の加工行為は単なる部品等(原材料)の仕入行為と評価すべきである。したがって、本件の特定外国子会社等の製造行為はA国のみで行われたものと認められ、当該特定外国子会社等は製造費用過半基準を適用する余地もなく所在地国基準を満たしていないことから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平22. 7.20 東裁(所)平22-17)

支部名
大阪
裁決番号
平180022
裁決年月日
平成18年9月22日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成14年法律第79号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入》第3項に規定する「株式の保有を事業とする」とは、株式を保有することによって得られる配当を反復・継続的に取得する行為を意味すると解すべきところ、請求人が株式を保有するA国法人(以下「本件法人」という。)は、その主たる事業が卸売業であり、自らの卸売業に付随して株式を保有し、その保有する株式から配当を受けたのは一度だけであるから、非持株会社等基準を充足する旨主張する。 しかしながら、非持株会社等基準は、配当のみならず、有価証券売却益など受動所得を得ることを主たる事業とする特定外国子会社等については、タックス・ヘイブン課税規定の適用除外としない趣旨であるから、非持株会社等基準を充足しないというためには、特定外国子会社等がその保有する株式に基づき配当を反復・継続的に取得していることが必ずしも要件とされるわけではなく、単に継続的に株式を保有する事実があれば足りるというべきである。 そして、卸売と株式の保有など複数の事業を行う本件法人の主たる事業が何であるかについては、これら各事業活動により得られた収入金額又は所得金額の状況、各事業を行う上で保有する資産の状況、従事した使用人の数、固定施設の状況等を総合的に勘案して判断することになるところ、これを本件法人が行う各事業についてみると、主たる事業は株式の保有というほかない。 したがって、本件法人が非持株会社等基準を充足しないとした原処分に違法はない。(平18. 9.22 大裁(所)平18-22)

支部名
名古屋
裁決番号
平160016
裁決年月日
平成16年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、平成13年分の所得税の計算において、請求人の特定外国子会社等に当たる法人(以下「本件外国法人」という。)が、租税特別措置法第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額不算入》第3項に規定するタックスヘイブン対策税制の適用除外要件(実体基準、管理支配基準、所在地基準(若しくは非関連者基準))のすべてを充足しているので、タックスヘイブン対策税制は適用されない旨主張する。ところで、実体基準を充足するためには、特定外国子会社等が、その主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設をその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域に有していることが必要である。これを本件についてみると、①請求人が本件外国法人の本店所在地であるとするA国の事務所は、本件外国法人の会計事務等を委託している会計法人の事務所内の机1つ相当であり、周囲から区切られた独立したスペースではなく、自己の事務所として借用しているというよりも、むしろ、会計法人の事務所を訪れた際に机1つの使用が認められているにすぎず、また、②請求人の名刺並びに本件外国法人の申告書に添付された売掛金及び買掛金の内訳書の記載内容からすると、本件外国法人の経営活動の拠点は、A国ではなくB国所在の工場であることを強く推認させるものであり、さらに、③本件外国法人の本店事務所には、常勤者が存存せず、役員の一人が月に数日訪れる程度であっても事務に支障が生じていないと認められ、加えて、④本件外国法人の唯一の売上先からの注文書の宛先が、本件外国法人の本店あてではなく、B国の工場に常駐する従業員あてであることを総合して判断すると、本件外国法人が本店所在地であるA国においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所を有しているとは認め難く、また、他にA国において店舗、工場その他の固定施設も有していないから、実体基準は充足していないといわなければならない。そして、租税特別措置法第40条の4第3項は、適用除外要件のすべてを充足している場合に、タックスヘイブン対策税制を適用しない旨規定しているところ、上記のとおり、本件外国法人が実体基準を充足していない以上、その他の要件について判断するまでもなく、請求人の平成13年分の所得税の計算においては、タックスヘイブン対策税制が適用されることとなる。(平16.9.1名裁(所)平16-16)

支部名
大阪
裁決番号
平150096
裁決年月日
平成16年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
202718000
争点
27措置法関係/18タックスヘイブン税制
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、香港を本店所在地とする特定外国子会社は、卸売業(製造問屋)であり、租税特別措置法第40の4第3項(適用除外規定)の要件を充足することから、租税特別措置法第40の4第1項の課税(タックスヘイブン課税)を受けない旨を主張する。しかしながら、当該特定外国子会社と中国(香港以外)の法人の間の委託加工契約に基づき設立された加工工場(中国(香港以外)所在)の実態を検討したところ、委託加工の形式を採ってはいるものの、当該特定外国子会社が加工工場を実質的に管理、支配及び運営している事実から、実質上自ら製造していると同視できる状況にあると認められる。したがって、当該特定外国子会社の主たる事業は製造業と認められるところ、①香港と中国(香港以外)は異なる租税に関する法令が適用されており本店所在地国として同一に取り扱うことはできないこと、②そうするとその事業(製造業)を主として本店所在地国(香港)で行っているとは認められないこと、③さらには、請求人等及びその同族関係者により管理支配されていると認められることから、適用除外規定は適用されずタックスヘイブン課税の適用があると認めるのが相当である。(平16.6.16大裁(所)平15-96)

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