裁決要旨 10その他
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070041
- 裁決年月日
- 令和7年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子(本件子)に係る保育料のうち雑所得の金額に対応する金額(本件保育料)については、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する、その年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用に該当し、雑所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人は、自らの就労等によって本件子に対して必要な保育を行うことが困難であったため保育所を利用したものであり、本件保育料は、保育所が本件子を保育したころに対する対価であると認められる。したがって、本件保育料は、その支出の目的や内容に照らせば、請求人が、本件子の親の責務として本件子の保育のために支出した費用と認められ、消費経済の主体である一個人として行われる消費支出として、所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項第1号に規定する家事上の経費に該当すると認められることから、雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令7.10.10 大裁(所)令7-41)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和7年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約の対価を得るために支払った各支出(本件各主張額)は、領収書等の証ひょう類がなくとも、その支払が合理的に推認される場合には、本件各主張額を費用として認容し、請求人の雑所得の計算上、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各主張額について、支払の事実や支払先等の詳細を確認することのできる書類を提出していないことから、本件各主張額と業務委託契約に係る業務との関連性を検討するまでもなく、必要経費に算入することができないことが事実上推認され、請求人が上記推認を破る程度の具体的な反証を行っていると評価することはできないから、本件各主張額を請求人の雑所得の計算上、必要経費に算入することはできない。 (令7. 1.29 広裁(所)令6-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050028
- 裁決年月日
- 令和5年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務(本件業務)を請け負ったことの対価として金員(本件金員)を受け取り、本件金員から交際費等の支出(本件支出)をしたのであるから、本件支出の金額は、本件金員に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する本件業務が存在したことは認められず、他に請求人に本件金員を何らかの対価として受領する契約関係等があったとも認められないから、仮に請求人の主張する支払先への金銭の交付が実際にあったとしても、本件支出は、本件金員に係る雑所得を生ずべき業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものとはいえない。したがって、本件支出の額は、本件金員に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(令5.10.16 東裁(所)令5-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040085
- 裁決年月日
- 令和5年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社の代表者又は社員と会食した費用(本件各支出)は、購入した仮想通貨(本件仮想通貨)の情報収集のためのものであり、所得税法第37条《必要経費》第1項の「所得を生ずべき業務について生じた費用」として、雑所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各支出がA社の代表者等との会食のために支出されたとは認められないし、仮にこれが認められるとしても、本件各支出に係るクレジットカードの使用日は、請求人がA社から本件仮想通貨の購入予約をした日とされる期間より後にされたものであるから、その会食が本件仮想通貨の購入のために行われたとはいえない。したがって、本件各支出は、本件仮想通貨の取引に係る雑所得を生ずべき業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものであるとは認められず、請求人の雑所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(令5. 2.17 東裁(所)令4-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030122
- 裁決年月日
- 令和4年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、バイク、携帯電話、接待交際費、地代家賃等、出張旅費及び消耗品費に係る各支出(本件各支出)は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が営む業務(本件業務)から生じる所得は事業所得には該当せず、給与所得又は雑所得に該当し、本件各支出額が必要経費に算入されるか否かは、本件業務から生じる所得が事業所得であることを前提とする問題であり、その前提を欠くこととなるから、判断を要しない。 (令4. 6. 1 東裁(所)令3-122)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030048
- 裁決年月日
- 令和4年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、B社に交付した現金(本件現金)は投資であるから、雑所得の金額の計算上必要経費に算入される旨を主張する。しかしながら、請求人とB社との間では、本件現金の交付があった旨の受領証が作成されているのみで、本件現金については、他の投資では作成されている申込書が作成されておらず、また、B社において、投資として受領した金員の管理を行っている書類に本件現金が記載されていないなど、本件現金が投資として交付されたものであることをうかがわせる事実は認められない。したがって、本件現金は、雑所得を生ずべき業務と直接の関連をもち業務の遂行上必要な費用であると認めることはできず、雑所得の金額の計算上必要経費に算入されない。(令4. 5.25 名裁(所・諸)令3-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020051
- 裁決年月日
- 令和3年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人らが和解金を回収するために、請求人の両親において支出した訴訟費用及び弁護士費用(本件民事費用)のうち請求人が負担すべき部分(本件費用負担分)の精算に関し、その費用が高額であるにもかかわらず、何の書面も作成していないし、そもそも、請求人の弁護士費用に係る主張は、その負担金額や支払の事実においても曖昧で、変遷を重ねている上、不自然な点もあり、さらに、請求人が本件民事費用の支払又は負担の証拠として提出した証拠類によっても請求人が和解金の回収のための費用を負担したと判断することはできないから、本件民事費用が請求人の必要経費に該当するということはできない旨主張する。しかしながら、請求人が当審判所に提出した各証拠から、請求人の両親が、弁護士法人に対し弁護士費用を支払ったことが認められ、また、請求人は、自己の費用負担分の精算を行ったことが認められるのであって、同認定を左右するに足る証拠はない。そうすると、請求人が、現に、自己の費用負担分を負担したと認められるのであって、そうである以上、本件費用負担分のうち、遅延損害金の取得に要した部分については、雑所得の金額の計算上、必要経費として認められるべきである。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020046
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修習課程で用意されているカリキュラムへの出席等のための交通費(本件交通費)は、裁判所法第67条の2《修習給付金の支給》により支給される基本給付金を得るために、直接要した費用に該当する旨、また、法律書購入に関する書籍代、衣服購入費等、交際費及び名刺代は、基本給付金を生ずべき業務について生じた費用であり雑所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、司法修習生が修習に専念する上で必要な費用を負担して従事する司法修習自体は、無償のものとして国が実施するものであり、そして、その無償の司法修習に従事する上で種々の費用が必要となることから、司法修習生という地位に起因する特別な給付として基本給付金が給付されるという関係にあると解されるのであって、司法修習生が基本給付金を得るために司法修習に従事するという関係にあるわけではなく、司法修習が基本給付金という所得を生ずべき業務であると解することはできないし、また、司法修習生が基本給付金を得るために種々の費用を支出する関係にあるわけでもない。したがって、本件交通費は、基本給付金を得るために直接要した費用でないのは明らかであって、客観的にみて、所得を生ずべき業務と直接関係する支出とも、当該業務の遂行上必要な支出ともいえないから、請求人の雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020047
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、裁判所法第67条の2《修習給付金の支給》に規定する修習給付金のうちの基本給付金は、司法修習生という身分に由来して給付されるものであり、司法修習生には修習専念義務が課され、成績不良等があれば罷免され得ることから、その身分の維持には、修習過程で用意されているカリキュラムに出席し、その教育内容を全て履修する必要があり、そのために、司法修習生は、司法修習の実施場所に出席するのに必要な交通費等(本件交通費)を支出する必要があるのであって、これらの費用は、司法修習生という身分を維持するために客観的に必要な支出であり、所得税法第37条《必要経費》第1項の「所得を生ずべき業務について生じた費用」として、雑所得の金額の計算上、必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、司法修習生が修習に専念する上で必要な費用を負担して従事する司法修習自体は、無償のものとして国が実施するものであり、そして、その無償の司法修習に従事する上で種々の費用が必要となることから、司法修習生という地位に起因する特別な給付として基本給付金が給付されるという関係にあると解されるのであって、司法修習生が基本給付金を得るために司法修習に従事するという関係にあるわけではなく、司法修習が基本給付金という所得を生ずべき業務であると解することはできないし、また、司法修習生が基本給付金を得るために種々の費用を支出する関係にあるわけでもない。したがって、本件交通費は、基本給付金を得るために直接要した費用でないのは明らかであって、客観的にみて、所得を生ずべき業務と直接関係する支出とも、当該業務の遂行上必要な支出ともいえないから、請求人の雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020062
- 裁決年月日
- 令和3年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国為替証拠金取引(先物取引)を行うため、自宅の一室及び電話等を使用していたから、自宅の取得価額、管理費、及び水道光熱費等の自宅に係る費用や電話等の通信費の一部は必要経費に算入すべき旨主張し、また、先物取引を行うために、投資情報等の入手に係る費用及びパソコン等の購入費用を支出していたから、当該支出した金額についても必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、自宅に係る費用及び通信費について、当該取引の遂行上必要な部分を明らかに区分することができるとは認められず、また、投資情報の入手に係る費用等については、その支出があったと認められないから、いずれも先物取引に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入されない。(令3. 3. 2 東裁(所)令2-62)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の知人に対して、請求人が所有する土地(本件土地)の造成工事に伴う、①立木の伐採工事等(本件各工事)の対価、②苦情等の対応業務(本件コンサルタント業務)の対価を支払っており、これらの支出は、本件土地の造成のために必要であり、造成後の本件土地の売却に関連するものであるから、本件土地の売却に係る雑所得の必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の知人が本件各工事を行った事実はなく、また、本件コンサルタント業務に関しては、本件コンサルタント業務の契約内容や実施内容等を明らかにする客観的な証拠がない上、本件コンサルタント業務に関する請求人及び請求人の知人の答述にも信用性がないから、本件コンサルタント業務が行われたとは認められない。したがって、仮に、請求人が請求人の知人に対して支出した事実があったとしても、その支出の趣旨・目的等が明らかではないから、当該支出は、造成後の本件土地の売却に係る業務と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要であるとは認められず、本件土地の売却に係る雑所得の必要経費に該当しない。(令元. 6.26 広裁(所)平30-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300039
- 裁決年月日
- 平成30年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が支払金額の不明な国外の宿泊費等の金額について、業務と関連を持つ日数に対応する宿泊代を基礎としてこれに渡航回数を乗じて算定したことに対し、実際の渡航履歴に応じた日数に対応する宿泊代の金額を基礎として算定すべきである旨主張する。しかしながら、必要経費に算入すべき金額は、客観的にみて、当該支出が業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であるから、請求人の実際の業務と関連を持つ日数に対応する宿泊代を基礎として算定した金額のみが必要経費に算入される。(平30.12.14 大裁(所・諸)平30-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成30年10月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が顧客に送付したとする商品等の購入に係る各支出(本件各支出)について、商品等の送付の事実や支出の事実が明らかでないから、雑所得に係る必要経費に算入されず、請求人の更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、本件各支出の一部については、宅配便伝票やクレジットカードの利用明細書等から商品等の送付の事実及びその支出の事実が認められるから、雑所得を生ずべき業務について生じた費用として必要経費に算入される。(平30.10.16 関裁(所)平30-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270061
- 裁決年月日
- 平成27年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、専門家への報酬に係る費用や渡航費につき、これらを負担した請求人らの総代単独の必要経費となる旨主張し、原処分庁は、当該報酬に係る費用は請求人ら及びその親族においてあん分した額が請求人らの必要経費となる旨、また当該渡航費は総代が負担した事実は認められず支出した請求人ら各人の必要経費となる旨主張する。しかしながら、当該報酬に係る費用は、本件和解金収入を得るための和解に関する基本証ひょうの取得等の手配などの相談のためのものであると認められるから、本件和解金収入を得るために直接要した費用ということができるものの、本件のように、報酬の支払又はその前提となる委託ないし役務提供に係る契約又は利得の返還について多数当事者間の債権関係を生じる場合においては、債権者に対して全額支払った者が、当該支払をすることによって、他の債務者等に対する求償権又は法律上の原因の認められない利得を得た者に対する不当利得返還請求権を取得したとしても、かかる請求権の額が明確となるような請求ないし履行がない等、当事者間で債務の確定といえる事情がなく、当事者間でその最終的な負担ないし必要経費の帰属に関する認識が異なるようなときは、債権者に実際に支払った者についてのみその全額が必要経費となるといわざるを得ないものと解される。本件においては、求償権の前提となる具体的な額も不明であり、具体的な額が判明するような交渉ないし請求等を認めることのできる事情はないから、当該報酬に係る費用は、それを実際に支払った総代単独の必要経費となるから、原処分庁の主張は相当ではない。一方、当該渡航費について、総代が負担したとする具体的事実は不明である上、当該渡航費は請求人ら各人が自身の必要経費として申告しており、それを否認して総代単独の必要経費とすることに合理性は認められず、請求人らの主張は相当ではない。(平27.11.18 東裁(所)平27-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270031
- 裁決年月日
- 平成27年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及びその親族らが連名で委任した専門家等に対して支払った報酬につき、当該支払報酬は委任者全員の間であん分して負担すべきものであるとして、当該あん分に係る額が請求人の必要経費となる旨主張する。確かに、当該支払報酬に係る費用は、本件和解金収入を得るための和解に関する基本証憑の取得等の手配などの相談のためのものであると認められるから、本件和解金収入を得るために直接要した費用ということができるものの、本件のように、報酬の支払又はその前提となる委託ないし役務提供に係る契約又は利得の返還について多数当事者間の債権関係を生じる場合においては、債権者に対して全額支払った者が、当該支払をすることによって、他の連帯債務者等に対する求償権又は法律上の原因の認められない利得を得た者に対する不当利得返還請求権を取得したとしても、かかる請求権の額が明確となるような請求ないし履行がない等、当事者間で債務の確定といえる事情がなく、当事者間でその最終的な負担ないし必要経費の帰属に関する認識が異なるようなときは、債権者に実際に支払った者についてのみその全額が必要経費となるといわざるを得ないものと解される。本件においては、求償権の前提となる具体的な額も不明であり、具体的な額が判明するような交渉ないし請求等を認めることのできる事情はないから、当該支払報酬に係る費用は、それを実際に支払った家族の単独の必要経費となることは格別、請求人の必要経費として認めることはできない。(平27. 9.11 東裁(所)平27-31)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年7月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の役員である請求人は、契約者を当該法人、被保険者を請求人又は請求人の親族、死亡保険金受取人を当該法人、満期保険金受取人を請求人として契約した生命保険契約に基づき受領した年金に係る雑所得の金額の計算において、当該法人が支払った保険料のうち支払保険料として損金経理をした金額(本件保険料経理額)について、所得税法第35条《雑所得》第2項第2号に規定する総収入金額から控除する必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、雑所得に係る支出が同項に規定する必要経費に該当するためには、それが当該収入を得た個人において自ら負担して支出したものといえる場合でなければならないと解するのが相当であるところ、本件保険料経理額については、請求人が当該生命保険契約に係る保険料を自ら負担して支出したものとはいえないことから、これを雑所得の金額の計算において控除することはできない。(平27. 7.17 福裁(所)平27-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年7月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の役員である請求人は、契約者を当該法人、被保険者を請求人又は請求人の親族、死亡保険金受取人を当該法人、満期保険金受取人を請求人として契約した養老保険契約に基づき受領した年金に係る雑所得の金額の計算において、当該法人が支払った保険料のうち支払保険料として損金経理をした金額(本件保険料経理額)について、所得税法第35条《雑所得》第2項第2号に規定する総収入金額から控除する必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、雑所得に係る支出が同項に規定する必要経費に該当するためには、それが当該収入を得た個人において自ら負担して支出したものといえる場合でなければならないと解するのが相当であるところ、本件保険料経理額については、請求人が当該養老保険契約に係る保険料を自ら負担して支出したものとはいえないことから、これを雑所得の金額の計算において控除することはできない。(平27. 7.17 福裁(所)平27-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260122
- 裁決年月日
- 平成27年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が第三者名義で金員を取得するために第三者に対して支払った情報提供料(本件情報提供料)について、相手方に迷惑をかけたくないため、イニシャルでしか本件情報提供料の支払先を明らかにできないものの、収入先別かつ工事案件別に本件情報提供料の額を明らかにしているから、請求人の主張する本件情報提供料の額を全額必要経費として認定すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件情報提供料の支払先をイニシャルでしか明らかにしておらず、そうであれば、その費用が発生した事実すら確認できない上に、仮に発生していたとしても、当該費用について所得税法第37条《必要経費》に規定する必要経費該当性を判断することもできないから、本件情報提供料は、全額を必要経費に算入することはできない。(平27. 6.10 東裁(所)平26-122)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240050
- 裁決年月日
- 平成25年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○ 請求人は、外国為替証拠金取引について、年末に決済すれば所得金額が減ることは明らかであるし、外国為替証拠金取引に係る取引口座から反対売買による差益を引き出した場合、評価損の生じている未決済の取引を決済しなければならず、そうすると損失が必ず現実化する旨主張する。しかしながら、所得税法第37条《必要経費》第1項括弧書が、償却費以外の費用でその年において債務が確定しないものの額は、所得金額の計算上必要経費に算入することができない旨規定しているのは、一般に所得税法等が特に定めている場合を除いては、費用の見越しや引当金への繰入れを認めない趣旨であると解されており、その趣旨からすると、同項括弧書に規定する債務の確定には、①債務の成立、②当該債務の給付の原因となる事実の発生、③当該債務の金額の計算が明確であることが基本的な要件となると解されるところ、外国為替証拠金取引に係る業者は、外国為替証拠金取引について、請求人の有する未決済の取引の評価損益を算定するが、この算定は、外国為替証拠金取引に係る業者が定める評価レートにより行われるものであり、その時点において仮に未決済の取引を反対売買により決済したとすれば見込まれる損益の額を示すにすぎない。そうすると、算定の結果、評価損が見込まれたとしても、それはいまだ損失が発生しているものではなく、債務の成立を認めることはできないのであるから、未決済の取引の評価損の額は、所得税法第37条第1項括弧書が規定する「償却費以外の費用でその年において債務の確定しないもの」に当たり、所得金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平25. 6.25 名裁(所)平24-50)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240047
- 裁決年月日
- 平成25年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、企業年金連合会から給付を受けた年金(本件年金)について、本件年金は、過去に支払停止され、減額支給されていることから、公的年金等には該当せず、本件年金に係る所得金額の計算に当たっては、本件年金の収入金額から減額された金額を必要経費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当該厚生年金基金の解散時において老齢厚生年金の受給権を有しており、企業年金連合会は、厚生年金保険法第161条《解散基金加入員に係る措置》第2項の規定に基づき、解散基金加入員である請求人に対して、同法第130条《基金の業務》第1項に規定する老齢年金の給付を行っていたことが認められ、本件年金は、所得税法第35条《雑所得》第3項第1号の公的年金等に該当し、公的年金等に係る所得金額の計算は、同条第4項の規定に基づいて計算した公的年金等控除額を公的年金等の収入金額から控除することとなるから、減額された金額を控除することはできない。(平25. 6.20 名裁(所)平24-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240058
- 裁決年月日
- 平成25年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国為替証拠金取引(FX取引)に係る雑所得の金額の計算上、パソコンの購入費、通信費及び交通費を必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、上記各支出は、①その支払の事実又は内容が確認できないこと、②請求人が行うFX取引に係る雑所得を生ずべき業務の遂行上必要な部分と家事費に係る部分とに区分されていない家事関連費であること又は③当該FX取引に係る雑所得を生ずべき業務との関連性が明らかではないことのいずれかに該当することが認められるから、いずれも当該FX取引に係る雑所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(平25. 3. 7 大裁(所)平24-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220052
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株取引等を行うために設備投資をし、証券アナリストに情報提供料を支払い、過去に被った多額の損失を補うために親戚から借入れを行いその利子を支払っているので、その全額が必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、ある費用が必要経費に当たるといえるためには、当該費用に業務との関連性及び業務上の必要性が要求され、その有無についての判断は、単に納税者の主観的判断のみでなく、客観的に認識できるものでなければならないと解されるところ、請求人提出資料、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によっても、請求人の主張する支出が業務との関連性及び業務上の必要性を有するものであることを客観的に認識することができない。(平23. 2. 8 関裁(所)平22-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成22年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第156条の規定により、原処分庁は雑所得に係る必要経費の実額による算定が不可能な請求人に対しては、国税庁長官通達に基づく経費率を踏まえたところで必要経費の額を推計し課税すべきである旨主張する。しかしながら、推計課税は、納税義務者の所得金額を実額によって把握できない等の理由により、推計の必要性が認められる場合にのみ、税務署長に許されると解すべきものであり、その制度の趣旨によれば、必要経費に係る記帳や記録の保存を怠り、実額での必要経費の額の算定を自ら困難なものとした請求人が、税務署長にその規定を適用すべきと主張したとしても、その主張を採用すべきか否かは、税務署長の裁量に委ねられているというべきであるから、請求人の当該主張は採用することができない。(平22.12. 1 大裁(所)平22-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成22年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第231条の2が、記帳義務の対象として雑所得を規定していないにもかかわらず、記帳をしなければ家事関連費中必要経費となるべき部分を明らかに区分して示すことができない納税者に対して、家事関連費に関する所得税法第45条及び所得税法施行令第96条の規定を根拠に、雑所得の計算について責めを負わせるのは納得できない旨主張する。しかしながら、所得税法第231条の2は、記帳義務の対象として雑所得を規定してはいないものの、当該規定は申告納税制度に内在している納税者の責務を明確化し確認する規定であって、当該規定に雑所得が挙げられていないからといって雑所得の必要経費について記帳を不要とするものではなく、むしろ、家事関連費に該当する場合が多い雑所得に係る経費等は、納税者が必要経費に該当すると主張するために自ら記帳すべきものであり、仮にその記帳を怠ったことにより不利な扱いを受ける場合があったとしても、それは自らが招いた結果にすぎないのであるから、請求人の主張は採用することができない。(平22.12. 1 大裁(所)平22-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成22年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 雑所得(講演料及び鑑定料)に係る必要経費の額を零円とする更正処分に対し、請求人は、必要経費について、実額主張はできないが少なくともその額は零円ではないと主張するのみで、その支出した金額、支払年月日や内容等について一切具体的に特定して主張していないから、必要経費は存在しないものと推定されるところ、当審判所の調査の結果によっても、上記の推定を覆すに足りる事情は認められないことから、当審判所としては、上記の推定に基づき、本件必要経費は零円であると認めざるを得ない。(平22.12. 1 大裁(所)平22-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210134
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借入金支払利息、パソコンの購入代金、インターネット接続サービス利用料及びセミナー参加のための交通費を先物取引に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、平成20年分の先物取引に係る損益は損失であることが認められ、租税特別措置法第41条の14第1項の規定により、平成20年分の先物取引に係る雑所得の金額は零円となる。また、請求人は平成20年分の確定申告書を提出しておらず、同法第41条の15第1項に規定する損失の繰越控除の規定の適用もなく、請求人の主張する必要経費が認められたとしても、先物取引に係る雑所得の金額及び納付すべき税額に何ら影響を及ぼさないから、平成20年分に係る必要経費を認めるべきであるとする請求人の主張には理由がない。(平22. 6.24 関裁(所)平21-134)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210134
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、先物取引の取扱業者が開催するセミナーに参加した際に要した交通費及び銘柄の値動き等を確認するためのインターネット接続サービス利用料を雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人から提出された資料は、請求人の自宅から先物取引の取扱業者までの交通費に各年とも60回を乗じたものであり、出席したセミナーのテーマや開催年月日などの記載もなく、請求人は、セミナーに出席したことやセミナーの内容を証明するものはない旨答述していることからすれば、請求人がセミナーに参加して交通費を支出した事実、及び、セミナーの受講が本件先物取引に係る業務との関連性及び業務上の必要性を有していることを認めることはできない。また、インターネット接続サービス利用料も当該サービスの利用料を合理的に明らかにする証拠はない。したがって、当該交通費及びインターネット利用料は、請求人の先物取引に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないというべきである。(平22. 6.24 関裁(所)平21-134)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成22年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、独立行政法人勤労者退職金共済機構から分割払の方法で支給された金員(以下「本件分割支給金」という。)は、退職に基因して支給決定を受けた退職金を分割してその運用益とともに受け取ったものにすぎないから、公的年金等には該当せず、その所得金額の計算に当たっては、収入金額から当該退職金を本件分割支給金の支給年数で除した金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件分割支給金は、中小企業退職金共済法第12条第1項の規定に基づいて支給された分割退職金と認められ、所得税法第35条第3項に規定する公的年金等に該当することは明らかであるから、その所得金額の計算に当たっては同法第34条第4項の規定に基づき計算された公的年金等控除額を控除して計算することとなる。したがって、本件分割支給金が公的年金等に該当しないことを前提とする請求人の主張には理由がない。(平22. 3. 9 名裁(所)平21-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成21年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件通信費等が雑所得に係る必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第45条第1項第1号は、居住者が支出する家事上の経費(家事費)及びこれに関連する経費で政令で定めるもの(家事関連費)の額は、その者の雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない旨規定しており、同条の委任を受けた所得税法施行令第96条第1号は、家事関連費の主たる部分が雑所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要であるべき部分を明らかに区分することができる場合における当該部分に相当する経費以外の経費は、雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない旨規定している。これらの各規定の趣旨からすると、家事費は、業務遂行上必要なものではなく必要経費に算入されないのに対し、必要経費と家事費の性質を併せ持つ家事関連費は、その主たる部分が業務遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合に限り、その部分が必要経費に算入されると解される。請求人の主張する電話回線使用料は、家事費であると認められ必要経費に算入されない。また、請求人は、インターネット接続サービスを利用して、FX取引及び商品先物取引を行う一方、家事上の商品を購入していることから、請求人が主張するその他の通信費は、家事関連費であると認められるところ、請求人は、当該費用について雑所得に係る業務の遂行上必要な部分を合理的に明らかにする資料を提示せず、また、これを合理的に明らかにするに足りる証拠は確認することができないから、本件通信費等は雑所得に係る必要経費には該当しない。(平21.12.24 大裁(所)平21-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成21年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年分のFX取引に係る文献図書費、通信費及び雑費が計上漏れである旨主張するが、請求人が提出するレシートに係る支出が必要経費に該当する旨の主張がなされたのは審査請求後であることからすると、納税者である請求人において経費該当性を合理的に推認させるに足りる程度の具体的な立証を行わない限り、当該支出が経費に該当しないとの事実上の推定が働くものであるところ、当該レシートには、それぞれ具体的な購入物品及び支払者の記載がなく、当該レシート自体からは、請求人が当該レシート記載の支出をしたこと及び文献図書費、通信費及び雑費に係る物品等を購入したことさえ明らかでないうえ、当該レシートに係る支出が請求人のFX取引に基因する雑所得に係る業務の遂行上必要な物品購入のためのものであることをうかがわせる客観的な証拠を確認することができない。よって、請求人の答述等のその余の証拠を考慮しても、当該レシートに係る支出について、請求人において経費該当性を合理的に推認させるに足りる程度の具体的な立証がなされたとはいえず、当該支出が必要経費に該当しないとの事実上の推定が働くものというべきである。よって、当該レシートに係る支出は、請求人の平成18年分のFX取引に係る必要経費であると認めることはできず、これに反する請求人の主張は採用することができない。(平21.12.24 大裁(所)平21-33)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210010
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、FX取引に係る支出やFX取引以外の取引に係る支出は、実際に支払ったものであるので、雑所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する支出は、①支払の事実を裏付ける証拠がないもの、②業務との関連性や必要性があると客観的に認識できないもの及び③業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができない家事関連費であるもののいずれかに該当するものであることからすると、当該支出した金額を必要経費として認めることはできないので、原処分は適法である。(平21.12.17 仙裁(所)平21-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借入金利子は株式を取得するために借り入れた資金に係る利子であるから、株式の譲渡に係る所得(以下「本件所得」という。)の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。ところで、所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額については、所得の総収入金額を得るため直接に要した費用の額及び所得を生ずべき業務について生じた費用の額とされ、また、居住者が支出する家事上の経費(以下「家事費」という。)に関連する経費(以下「家事関連費」という。)の主たる部分が所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合におけるその部分に相当する経費は必要経費に算入できるとされている。これを本件についてみると、請求人が請求人名義の預金口座に入金した株式取得のための借入金は、株式取得のための必要経費と家事費の双方のために支出されているので、当該借入金に係る利子は、必要経費と家事費の性質を併せ持つ家事関連費であると認められる。しかしながら、家事関連費に係る必要経費部分については前述のとおりであるところ、請求人からは、当該借入金に係る利子の主たる部分が本件所得を生ずべき業務の遂行上必要であって、その必要である部分を明らかに区分するための証拠資料の提出がないことから、当該借入金利子を本件所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.12. 8 高裁(所)平21-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式売買に係る成功報酬として株式会社Bに支出した投資顧問料の合計額は630,840円なので、この金額と原処分庁が当該投資顧問料として必要経費に算入した315,000円との差額315,840円についても本件所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。ところで、投資顧問業者からの助言に従って株式等の売買を行い、売買損益に対する一定額を投資顧問業者に支払う成功報酬は、所得の総収入金額を得るため直接に要した費用及びその年における販売費、一般管理費その他所得を生ずべき業務について生じた費用であるといえるところ、請求人は、株式会社Bとの投資顧問契約において成功報酬会員となっていることからすると、当該投資顧問料は、本件所得を生ずべき業務について生じた費用に該当すると考えられる。そこで、当該投資顧問料の金額についてみると、請求人が当審判所に対して提出した当該投資顧問料の金額が分かる書類の写しから確認できる当該投資顧問料は210,840円のみであるのに対し、株式会社Bが原処分庁の照会に対して行った回答によれば、当該投資顧問料は315,000円であることからすると、当該投資顧問料は315,000円が妥当であると認められる。したがって、請求人が主張する投資顧問料630,840円と315,000円との差額である315,840円は、本件所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.12. 8 高裁(所)平21-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が妻から借りて売却した株式について、その一部の返却を妻から求められた際、返却を求められた株式(以下「本件株式」という。)の現物を所有していなかったため、平成17年12月8日の証券取引所の終値で本件株式を買い戻したものとして妻に返済する金額を計算した。そして、この金額と本件株式の売却額との差額は、妻に係る株式の譲渡によって生じた差額(以下「本件差額」という。)であり、これは、株式の譲渡に関する費用となることから、株式の譲渡に係る所得(以下「本件所得」という。)の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。ところで、ある費用が所得税法第37条第1項の必要経費に当たるといえるためには、当該費用に業務との関連性及び業務上の必要性が要求されるところ、業務との関連性及び業務上の必要性の有無についての判断は、単に納税者の主観的判断のみでなく、客観的に認識できるものでなければならないものと解される。これを本件についてみると、請求人が、当審判所に提出した「誓約書」及び「確約書」と題する書類の写しによれば、請求人は、妻から借りた株式については株式で返却することを妻に約束しており、また、請求人が、当審判所に提出した妻が作成した書類の写しによると、請求人は、妻から借りた株式のうち、本件株式については、現物に代えて金銭で返済していることが認められ、請求人と妻との間においては株式の譲渡が行われたのではなく、単に両者の間で株式の貸し借りが行われたにすぎないと認められる。そうすると、本件差額は、株式の譲渡の結果として発生したものではなく、本件所得を生ずべき業務との関連性及び業務上の必要性が認められないことから、必要経費には当たらない。したがって、妻に係る株式の譲渡によって生じたとする差額は、本件所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平21.12. 8 高裁(所)平21-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、固定電話の1回線及び携帯電話に係る通信費は株式の譲渡に関する費用であり、本件所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人からは当該各電話の通話先を特定する資料の提出がなく、当該通信費が本件業務について生じた費用か否かを確認することができないことから、当該通信費は、本件所得の総収入金額を得るため直接に要した費用及びその年における販売費、一般管理費その他本件所得を生ずべき業務について生じた費用とはいえない。また、仮に、当該通信費が家事関連費に該当するとしても、家事関連費の主たる部分が所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合におけるその部分に相当する経費は必要経費に算入できるとされているところ、請求人からは、当該通信費の主たる部分が本件業務の遂行上必要であって、その必要である部分を明らかに区分するための証拠資料の提出がないのであるから、当該通信費を本件所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.12. 8 高裁(所)平21-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200018
- 裁決年月日
- 平成21年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、FX取引に関して、パソコン、インターネット、電話等の関係費用の支出に概算月額60,000円の必要経費を費やしているから、年換算額720,000円をFX取引に係る雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、その内訳や根拠について具体的な主張をせず、また、証拠も提出しないのであるから、その主張するFX取引関係費用が雑所得の金額の計算上必要経費に該当すると合理的に推認させるに足りる程度の具体的な立証を行っているとは認められない。したがって、請求人が主張するFX取引関係費用は事実上存在しないと推定されるから、これを雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21. 3.18 広裁(所)平20-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200140
- 裁決年月日
- 平成21年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社会保険庁長官の支給停止処分に基づく、請求人の受領すべき公的年金等の受給額に係る減額(以下「本件支給停止額」という。)は、雑損控除の対象に該当するものであり、仮に、該当しないとしても、所得税法第51条第4項は、雑所得の基因となる資産の損失の金額は、その者のその損失の生じた日の属する年分の雑所得の金額を限度として、当該年分の雑所得の金額の計算上必要経費に算入する旨規定しているから、本件支給停止額は、同項に規定する資産の損失の金額に該当する旨主張する。しかしながら、本件支給停止額については、法令に根拠を有する社会保険庁長官の支給停止処分に基づき、請求人の受領すべき公的年金等の受給額に係る減額相当額と認められるところ、これは所得税法第72条第1項に規定する災害又は盗難若しくは横領による損失には当たらないから、雑損控除の対象とは認められず、また、本件支給停止額は、上記のとおり社会保険庁長官の支給停止処分に基づくものであるので、同法第51条第4項に規定する、雑所得を生ずべき業務の用に供され又は雑所得の基因となる資産の損失の金額にも該当しない。(平21. 3. 9 東裁(所)平20-140)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200017
- 裁決年月日
- 平成20年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、甲社を通じて外国為替証拠金取引(以下「本件FX取引」という。)及び商品先物取引(以下「本件商品先物取引」という。)を行っていたところ、本件商品先物取引において生じた損失金のうち甲社が返済を受けていない部分の金額(以下「未清算損金」という。)に本件FX取引に係る証拠金等預かり金が充当された(以下、充当された金額を「本件充当金額」という。)ことは、甲社によって強制的になされたものであるから、本件充当金額は、本件に係る雑所得の金額の計算上、必要経費の金額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件充当金額は、本件商品先物取引の未清算金に当てられた弁済金であり、その充当が強制されたものか否かにかかわらず、本件FX取引に係る総収入金額を得るために直接に要した費用にも、本件FX取引に係る所得を生ずべき業務について生じた費用にも当たらないことは明らかである。したがって、本件充当金額は、本件FX取引に係る雑所得の金額の計算上、所得税法第37条第1項に規定する必要経費の金額に算入することはできない。(平20.10. 2 名裁(所)平20-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100012
- 裁決年月日
- 平成10年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201504990
- 争点
- 15雑所得/4必要経費/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地を宅地に転用した際に支払った決済金は、事業所得又は雑所得の金額の計算上、必要経費に該当するのであるから、原処分庁が本件決済金は将来に係る費用の前払いであるとして、これらの所得の金額の計算上、必要経費に算入しなかったことは、経済実態を無視した非現実的な考え方であり容認できない旨主張する。 しかしながら、当該農産物に係る収入金額は、事業所得ではなく雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入される金額であり、雑所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき金額は、所法第37条第1項において、いわゆる費用収益対応の原則が規定されているところ、本件決済金及び本件土地改良区に対する組合費は本件土地に係るものであり、費用収益に対応するものではないことから、これらを雑所得の計算上、必要経費に算入することはできないものと認められる。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.7.24関裁(所)平10-12)
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