裁決要旨 16所得計算の特例

裁決要旨 16所得計算の特例

支部名
東京
裁決番号
令070050
裁決年月日
令和7年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その所有する不動産を不動産会社(本件法人)に売却することを内容とする売買契約書(本件契約書)が存在するものの、本件契約書による契約(本件契約)は、本件法人から第三者が融資を受ける際に、請求人がその第三者の債務の担保として当該不動産を提供する意思で締結したのであるから、本件契約の実質は譲渡担保契約として債務を保証したといえるため、譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項(本件特例)の適用がある旨主張する。しかしながら、本件契約書は、その成立の真正に争いがないため、本件契約の性質は、特段の事情のない限り、本件契約書の記載どおり売買契約であると解すべきであるところ、本件法人と第三者との間に金銭返還の合意はなく金銭消費貸借契約が成立していたとは認められず、譲渡担保契約の被担保債権と評価し得る債権が存在しないなど、本件契約を譲渡担保契約であると解すべき特段の事情は認められないから、請求人は債務を保証したとはいえず、本件特例の適用は認められない。(令7.10.29 東裁(所)令7-50)

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支部名
福岡
裁決番号
令070004ほか 1件
裁決年月日
令和7年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
201602000
争点
事例集登載頁
裁決事例集No.140

要旨

○ 請求人は、取引相場のない株式(本件株式)の発行法人(本件法人)の支配株主と厳しく対立していたため、本件法人を支配していたとはいえず、支配力を制限された「中心的な同族株主」であって、所得税基本通達59-6《株式等を贈与等した場合の「その時における価額」》の定めによる評価方法では本件株式の客観的交換価値を適正に算定することのできない特別の事情があるから、当該評価方法によるべきではない旨主張する。しかしながら、(同通達で借用されている)財産評価基本通達(評価通達)が「同族株主」あるいは「中心的な同族株主」の範囲を形式的に支配従属関係が及ぶとされる一定の範囲のものとし、画一的に同族関係者の範囲を定めることとしているのは、評価を行う者の恣意性の排除及び回帰的かつ大量に発生する課税事務上の迅速な処理の要請並びに課税の公平を確保するという観点からむしろ合理的であるというべきであり、請求人の主張する事情をもって、評価通達の定めに従った評価方法によっては本件株式の時価を適正に算定することのできない特別の事情と認めることはできない。(令7. 9.10 福裁(所)令7-4)

支部名
札幌
裁決番号
令060023
裁決年月日
令和7年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201699000
争点
16所得計算の特例/7その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人(本件被相続人)が代表取締役を務めていた法人(本件法人)の取引先から被相続人名義の預金口座(本件口座)に振り込まれた売却代金(本件振込金)について、本件被相続人が本件法人から横領により不当に利得したものであり、請求人らが全額返還したことによって、本件被相続人に生じた経済的成果が消滅したことから、本件振込金は所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項及び所得税法施行令第180条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項の規定により、本件被相続人の給与所得の計算上、なかったものとみなされる旨主張する。しかしながら、本件振込金は、本件被相続人が本件法人の事業活動を通じて得た利得であり、実質的に本件法人の代表取締役という地位及び権限に対して受けた給与等であると認められる。したがって、本件振込金は、返還したとしても、本件被相続人の給与所得の計算上、なかったものとはみなされない。(令7. 4.21 札裁(所)令6-23)

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支部名
東京
裁決番号
令060025
裁決年月日
令和6年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所有する株式を貸金の保証債務の譲渡担保に供する目的で、同貸金の貸主(本件債権者)との間で当該株式の譲渡(本件株式譲渡)に係る契約を締結したが、その後、主債務者(本件債務者)が返済資金の調達をすることができなかったため、本件株式譲渡に係る譲渡代金により保証債務を履行することとし、本件株式譲渡を実行したことから、保証債務の履行のための資産の譲渡であった旨主張する。しかしながら、本件株式譲渡に係る契約書には譲渡担保である旨の記載はなく、その後の本件債権者からの譲渡代金債務及び保証債務の清算についての提案が記載された書面等にも、譲渡担保であった旨の記載や本件株式譲渡の代金で貸金が弁済された旨の記載はないこと等からすると、本件株式譲渡は、契約締結時に譲渡担保の趣旨であったとも、保証債務を履行するために譲渡の実行日が定められたとも認められず、その後、本件株式譲渡に係る残代金が保証債務の履行に充てられることが確定したのが、本件株式譲渡から2年半以上が経過した後であることを総合すると、本件株式譲渡は、保証債務の履行のための資産の譲渡であったとは認められない。(令6. 9. 4 東裁(所)令6-25)

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支部名
東京
裁決番号
令060025
裁決年月日
令和6年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が連帯保証した主債務につき、新たな債務者(本件新債務者)が主債務者のために併存的に主債務の引受をしてこれを弁済したため、法定代位により、請求人に対して弁済額と同額の保証債務の履行請求権を有しており、請求人が株式を譲渡した際、譲受人(本件譲受人)との間で、①本件譲受人が請求人に対して有する株式譲渡の代金債務、②請求人が本件新債務者に対して有する保証債務及び③本件新債務者が本件譲受人に対して有する支払債務を同時に清算する目的で、覚書(本件覚書)において株式譲渡の約定金額から保証債務相当額を減額した金額を支払うことを合意したから、請求人は本件新債務者が法定代位により取得した保証債務を履行した旨主張する。しかしながら、本件覚書には、本件新債務者が保証債務の債権者(本件債権者)に対して弁済を完了しなかった場合には、本件譲受人は、請求人等が本件債権者から請求を受けた金額を請求人等に対して支払う旨も定められているから、本件覚書は、領収書の提出を受けたり本件債権者に問い合わせるなどして本件新債務者の弁済の事実を確認した上で締結されたものとは認められない。また、主債務者が本件債権者へ送付した書面においても弁済者が明確ではない旨記載されていること、請求人は主債務者の民事再生手続において保証債務に係る求償債権を届け出ていないことなどから、本件新債務者が本件債権者に対して債務の弁済をした事実は認められず、本件覚書により株式譲渡の代金を減額していたとしても、請求人は保証債務を履行したとはいえない。(令6. 9. 4 東裁(所)令6-25)

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支部名
東京
裁決番号
令060025
裁決年月日
令和6年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係者に騙されて、請求人の所有する株式の譲渡契約書が偽造されたため、同契約書の譲受人(本件譲受人)との事実上の和解として、本件譲受人と新たに株式譲渡契約を締結し直し、当該株式の譲渡(本件株式譲渡)をした旨、また、保証債務を履行するためにも本件株式譲渡をした旨主張する。しかしながら、仮に、本件株式譲渡が騙されて請求人所有の株式が売却されてしまったことの事実上の和解として締結されたのであれば、本件株式譲渡は保証債務の履行とは無関係に行われたものといわざるを得ず、また、本件株式譲渡に至る経緯を具体的に明らかにする証拠が提出されていないことなどから、本件株式譲渡は保証債務の履行のための資産の譲渡であったとは認められない。(令6. 9. 4 東裁(所)令6-25)

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支部名
東京
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和6年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)がした土地の譲渡に係る所得税について、本件被相続人が請求人の配偶者(本件配偶者)に対して有する売主を本件被相続人、買主を本件配偶者とする土地の売買契約に基づく未収金の支払請求権(本件債権)は、①本件配偶者に支払い能力がなく回収の見込みがないことが明らかであるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「その年分の各種所得の金額の計算の基礎となる収入金額又は総収入金額の全部又は一部を回収することができないこととなった場合」に該当し、②本件被相続人に係る相続(本件相続)が開始したことにより、本件債権は、本件配偶者が単独で相続して、本件債権に係る債権債務が同一人に帰属したが、本件債権は回収不能であって本件配偶者に所得税の負担をさせるべきものではないから、本件債権は、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)第520条ただし書の類推適用により混同により消滅しないというべきであり、所得税法第64条第1項に規定する事実が生じたことによる同法第152条《各種所得に金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、①本件相続により、本件配偶者は本件債権を取得したから、本件債権につき、民法520条本文の「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に該当し、②請求人の主張する所得税の負担の有無という事情は、民法第520条ただし書を類推適用すべき事情とは認められず、本件債権は、本件相続の開始以後、民法520条本文の適用により消滅したことが認められ、弁済と同視すべき事由が発生したものであるから、所得税法第64条第1項に規定する「その年分の各種所得の金額の計算の基礎となる収入金額又は総収入金額の全部又は一部を回収することができないこととなった場合」に該当しない。以上から、本件債権について、所得税法第64条第1項に規定する事実が生じたとは認められず、同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(令6. 7. 4 東裁(所)令6-6)

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支部名
東京
裁決番号
令040094
裁決年月日
令和5年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、A社がB社及びC社に対する各貸付け(本件各貸付金)を承認したのは、A社の代表取締役であった請求人が本件各貸付金に係る各債務を保証したからであり、D社株式の譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する課税の特例(本件特例)の適用がある旨主張する。しかしながら、請求人がA社に対して、B社及びC社の当該各債務を保証する旨を記載した書面は作成されていない上、請求人がA社との間で当該各債務を保証する旨を合意したことをうかがわせる証拠を見出すこともできない。そうすると、債権者に対して債務者の債務を保証したことには該当しないから、本件特例の適用はない。(令5. 3.14 東裁(所)令4-94)

支部名
東京
裁決番号
令030118
裁決年月日
令和4年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201699000
争点
16所得計算の特例/7その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が地方公共団体から受領した奨励金(本件奨励金)について、その交付の目的には新築住宅(対象住宅)を取得することも含まれるため、本件奨励金の額(本件交付額)について所得税法第42条(令和4年法律第4号による改正前のもの。)《国庫補助金等の総収入金額不算入》第1項の規定の適用があり、納付すべき税額が過大であるから、請求人がした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、対象住宅の取得は、本件奨励金が交付されるための要件の一つにすぎないのであって、本件奨励金の交付の目的は、市への若者の定住促進などを図り、もって活気にあふれた地域社会を築くことであり、また、本件奨励金を対象住宅の取得に充てることとする要件も認められないことから、本件奨励金は、固定資産の取得に充てることを目的として交付されるものとは認められない。したがって、本件交付額について所得税法第42条第1項の規定の適用はなく、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令4. 5.20 東裁(所)令3-118)

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支部名
関東信越
裁決番号
令020028
裁決年月日
令和3年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金をもって関連会社(本件会社)を主債務者とする保証債務を履行し、それにより本件会社に対する求償権(本件求償権)を得たところ、本件会社が債務超過の状態にあったことなどから、本件求償権を行使する手立てが存在しなかったなどとして本件求償権の一部について所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項(本件特例)を適用できる旨主張する。しかしながら、当審判所において相当と認められる所得税基本通達64−1《回収不能の判定》が準ずる同通達51−12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める取扱いは、債務者の資産状況、支払能力等からみて、その債務者に対して有する貸金等の全額が回収できないことが明らかになったと認められる場合には、その貸金等の全額を貸倒れとすることができる旨定めているところ、この取扱いに準ずると、本件特例の適用上も、債務者の資産状況、支払能力等からみて、その債務者に対して有する求償権の全額が回収できないことが明らかになった場合には、法律上求償権が存在していても、当該求償権は行使できないものと評価されることになる。所得税法第64条が定める要件は、飽くまで「行使することができないこととなった」ことであり、求償権が存在していてもその回収の見込みが全くない場合、すなわち、全額が回収できないこととなった場合に、本件特例の適用を認めるものと解されるところ、本件求償権の行使不能判定時である確定申告期限において本件会社は債務超過の状態に陥っていたとはいえ、換価可能な資産を有しているなど、本件求償権の全額が回収不能であることが明らかになったとは認められない。したがって、本件において本件特例を適用することはできない。(令3. 5.21 関裁(所)令2-28)

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支部名
名古屋
裁決番号
令010027
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、A社が破綻したことにより、A社から受領すべき利息を回収することができなくなったため、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項の規定により、本件利息のうち回収することができなくなった部分の金額はなかったものとみなされ、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、A社の事業に係る一連の紛争における全ての被告との間で和解が成立した後、その資産が処分・換金されて配当原資が確定した上で配当手続の開始が予定されているところ、当審判所の調査及び審理の結果によっても、当該配当手続が終了した事情はうかがえないことからすれば、現状において、請求人がA社から受領すべき利息に係る回収不能額が確定したとはいえず、所得税法第64条第1項に規定する「総収入金額の全部若しくは一部を回収することができないこととなった場合」には該当しないのであるから、更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-27)

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支部名
名古屋
裁決番号
平300029
裁決年月日
平成31年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、被相続人がA社との間で締結した金融商品に係る出資契約から生じた利益(利息)を雑所得に係る総収入金額として所得税の確定申告をした後、A社が経営破綻したため、償還金として受領することに代えて新たな出資契約に再投資した利息を回収できなくなったことから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「回収することができないこととなった」との要件を満たし、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》による更正の請求が認められると主張する。しかしながら、被相続人は、新たな出資契約に再投資を行った時点で利息を回収し現実の収入を得ていたものと認められることから、所得税法第64条第1項の要件を満たさず同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平31. 4.12 名裁(所)平30-29)

支部名
名古屋
裁決番号
平300007
裁決年月日
平成30年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、土地の譲渡(本件譲渡)に係る所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する課税の特例(本件特例)の適用について、本件譲渡に係る譲渡代金が債務者名義の預金口座に入金され、当該預金口座から債権者に対して弁済(本件弁済)されていることなどから、形式的な保証債務の履行ではないものの、実質的な保証債務の履行であるといえるから、本件特例を適用することができる旨主張する。しかしながら、①本件弁済は弁済期限前に行われたものであること、②債権者から債務者又は請求人に対して返済の請求や督促等がされたことはなかったこと、③債務者の経営成績や財政状態、本件弁済後の債務者の取引状況、債務者に対する債権者の債権額等からみて、本件弁済時点において、およそ債務者から債権者への返済が困難な状況であったとはいえないことなどからすれば、請求人が保証債務を履行しなければならない状況にあったとは認められないから、本件弁済は、実質的にも保証債務の履行であるとは認められない。(平30.10. 5 名裁(所)平30-7)

支部名
東京
裁決番号
平290134
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人による未払役員給与の支払請求権の放棄について、債務者たる法人には当該債権放棄金額を請求人に支払えば倒産に陥る財務状況にあったこと、また、請求人は当該法人の役員として金融機関等に対する有利子負債等の返済を優先させるべき立場にあり、金融機関等の継続的支援を受けるには当該支払請求権の放棄が必要不可欠であったことの事情があり、これらの事情は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなつた場合」に該当する旨主張する。しかしながら、収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」に該当するというには、債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において、債権が法的に消滅した場合又は客観的にこれと同視し得る状態にある場合であることを要すると解するのが相当であるところ、本件において、当該法人は、請求人による債権放棄通知がなされた当時、事業を廃止せざるを得ない状況にはなく、収益改善の見込みがないというべき状況にもなく、請求人及び金融機関からの借入金については返済実績もあり、当該債権について回収することができなかった個別的な事情も認められない。したがって、当該債権の放棄がなされた当時において、その回収の見込みのないことが客観的に明らかであったとは認められない。(平30. 6. 5 東裁(所)平29-134)

支部名
東京
裁決番号
平290135
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人による未払役員給与の支払請求権の放棄について、債務者たる法人には当該債権放棄金額を請求人に支払えば倒産に陥る財務状況にあったこと、また、請求人は当該法人の役員として金融機関等に対する有利子負債等の返済を優先させるべき立場にあり、金融機関等の継続的支援を受けるには当該支払請求権の放棄が必要不可欠であったことの事情があり、これらの事情は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないことととなつた場合」に該当する旨主張する。しかしながら、収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」に該当するというには、債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において、債権が法的に消滅した場合又は客観的にこれと同視し得る状態にある場合であることを要すると解するのが相当であるところ、本件において、当該法人は、請求人による債権放棄通知がなされた当時、事業を廃止せざるを得ない状況にはなく、収益改善の見込みがないというべき状況にもなく、当該法人の代表取締役である請求人の夫及び金融機関からの借入金については返済実績もあり、当該債権について回収することができなかった個別的な事情も認められない。したがって、当該債権の放棄がなされた当時において、その回収の見込みのないことが客観的に明らかであったとは認められない。(平30. 6. 5 東裁(所)平29-135)

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支部名
札幌
裁決番号
平290013ほか 1件
裁決年月日
平成30年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が所有する法人(本件法人)の株式(本件株式)を引渡し(本件株式引渡し)した行為は、本件法人にとって自己株式の取得であるから資本等取引に当たり、資産の取得とされないのであるから譲渡ではなく、また、租税特別措置法(措置法)第37条の10《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第3項第4号(平成27年法律第9号による改正前のもの。)が譲渡所得等に係るみなす規定であることからも、本件法人の自己株式の取得は株式等の譲渡に当たらない旨主張する。しかしながら、本件法人の自己株式の取得が資本等取引に当たるのは法人の課税上の取扱いであって、取引が譲渡であるか否かには影響せず、また、措置法第37条の10第3項第4号の規定も、法人の自己株式の取得が譲渡であることを否定するものではなく、時価の2分の1に満たない価額で行われた本件株式引渡しは、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第2号に規定する譲渡に該当する。(平30. 3.19 札裁(所)平29-13)

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支部名
札幌
裁決番号
平290013ほか 1件
裁決年月日
平成30年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有する法人(本件法人)の株式(本件株式)を譲渡(本件株式譲渡)した時における本件株式の価額について、本件株式譲渡の時に本件法人が他の同族関係者から本件株式の取得をした際の対価の額(本件売買実例価額)は、売買実例価額として適正であり、本件株式譲渡時の本件株式の価額は、本件売買実例価額と同額である旨主張する。しかしながら、本件売買実例価額は、本件株式譲渡と同一の経緯で決定され、適正な対価を算定したものとは認められないから、売買実例価額として適正なものであるとはいえず、請求人は、財産評価基本通達(評価通達)188《同族株主以外の株主等が取得した株式》の(1)に定める「同族株主」に該当することから、本件株式に係る譲渡価額は、所得税基本通達59−6《株式等を贈与等した場合の「その時における価額」》の定めにより、一定の条件を付して、評価通達に定める非上場株式の評価方法により算定した価額によるのが相当である。(平30. 3.19 札裁(所)平29-13)

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支部名
名古屋
裁決番号
平290017
裁決年月日
平成30年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、A社との間で金融商品の出資契約(本件契約)を締結し、これにより生じた利息を雑所得に係る総収入金額として確定申告をした後、本件契約が民法及び消費者契約法に基づき取り消されたとして不当利得返還請求訴訟を提起した結果、請求人の請求を認容する旨の判決を得たことから、本件契約に係る利息を受け取ることができなくなり、かつ、請求人がA社に対し返還すべき経済的成果も存在しないとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「回収できないこととなった」との要件を満たし、同法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受け取ることに代えて、その全額を新たな契約の元本の一部に再投資しており、当該再投資を行った時点で当該利息を回収し現実の収入を得たことになり、A社に対する債権を回収したと認められることから、所得税法第64条第1項の要件を満たさず、同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平30. 3. 6 名裁(所)平29-17)

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支部名
札幌
裁決番号
平290007
裁決年月日
平成30年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が代表者の地位にある法人(本件法人)に対し本件法人の株式(本件株式)を譲渡(本件株式譲渡)した時における本件株式の価額について、本件株式譲渡の後に本件法人が他の役員から本件株式の取得をした際の対価の額は売買実例価額として適正であり、本件株式譲渡時の本件株式の価額は売買実例価額と同額である旨主張する。しかしながら、売買実例価額は、本件株式譲渡と同一の経緯で決定され、本件株式譲渡と独立して適正な対価を算定したものではなく、売買実例価額が、財産評価基本通達(評価通達)188《同族株主以外の株主等が取得した株式》の(1)に定める「同族株主のいる会社の株式のうち、同族株主以外の株主の取得した株式」に該当した場合に適用される評価通達188−2《同族株主以外の株主等が取得した株式の評価》に定める配当還元方式により算定した場合の価額と乖離がないとはいえ、配当還元方式は、同族株主のいる会社の株式のうち、同族株主以外の株主の取得した株式に適用される評価方式であって、同族株主である請求人にとっては売買実例価額として適正なものであるとはいえず、請求人は、評価通達188の(2)に定める「中心的な同族株主」に該当することから、本件株式に係る譲渡価額は、所得税基本通達59−6《株式等を贈与した場合の「その時における価額」》の(2)の定めにより、評価通達178《取引相場のない株式の評価上の区分》に定める「小会社」に該当するものとして算定した価額によるのが相当である。(平30. 3. 1 札裁(所)平29-7)

支部名
東京
裁決番号
平280112
裁決年月日
平成29年4月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金をもって債務者である母に対する保証債務を履行して得た求償権(本件求償権)のうち、母が有する不動産(本件不動産)の時価を超える額について、所得税法第64条≪資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例≫第2項に規定する特例(本件特例)の適用が受けられる旨主張する。しかしながら、本件特例は、債務の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに、その行使できなくなった金額に対応する部分の金額は譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす旨規定しているところ、母について、同人が死亡するまでの間、①破産手続開始の決定等を受けた事実や本件求償債務を法的に免除された事実がなかったこと、②抵当権等の負担のない本件不動産を所有する一方、その一部からは賃貸収入を得ていたこと等からすると、請求人の有する本件求償権の全額が明らかに回収することができないとは認められず、求償権の全部又は一部を行使できなくなった事実は認められないから、本件特例を適用することはできない。さらに、請求人は、母の死亡により同人の求償債務(本件求償権と同額)の2分の1を請求人が相続し、本件求償権の2分の1が民法第520条の混同により消滅したとしても、税務行政上、本件特例の適用に影響しない旨主張するとともに、残りの2分の1の求償債務を妹が相続したとしても、妹に対する求償権の行使は事実上できない旨主張する。しかしながら、民法上債権が消滅しているものを税務上消滅していないと取り扱う法的根拠はなく、また、妹は母の相続により相当額の財産を得ており求償権の行使が可能であるから、本件特例を適用することはできない。(平29. 4. 4 東裁(所)平28-112)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務の履行のために資産を譲渡した後、その履行に伴う求償権(本件求償権)の全部が行使不能になったことにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の保証債務の特例に該当する事実が生じたとして、同法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定を適用して更正の請求(本件更正の請求)を行った旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項にいう、求償権の全部又は一部の行使が不能となったかどうかの判定については、所得税基本通達64-1《回収不能の判定》が準用する、同通達51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定めるとおり、回収不能が明らかな場合において、貸金等についての担保物を処分した後である場合を基準とすべきところ、本件求償権のうち、主たる債務者に対する部分の金額については、本件求償権の行使に係る訴訟の確定判決に基づく強制執行により、債権の一部を回収し、主たる債務者の資産の換価手続が終了した時点をもって、求償権の行使が不能となったと認めるのが相当である。そうすると、本件更正の請求は、求償権が行使不能となった事実が生じた日の翌日から5月以上後にされており、所得税法第152条に規定する更正の請求をすることができる期間を徒過してされたことは明らかである。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
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要旨

○ 原処分庁は、請求人がした債務保証(本件債務保証)は、請求人が、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識しながらあえて行ったのであるから、債務保証の履行に伴う求償権の行使を前提とした債務保証には当たらない旨主張する。しかしながら、主たる債務者は、本件債務保証がされた時点において、事業の開始に向けた実質的な準備を進めており、将来において事業利益を出すことを企図していたと推認されるほか、請求人が本件債務保証をした日の属する事業年度の決算書において、債務超過の状態に陥っていたとは認められないことからすると、請求人がした本件債務保証は、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識して行ったものとはいえない。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、保証債務の履行のために資産を譲渡した後、その履行に伴う求償権(本件求償権)の全部が行使不能になったことにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の保証債務の特例(本件特例)に該当する事実が生じたとして、同法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定を適用して更正の請求(本件更正の請求)を行った旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項にいう、求償権の全部又は一部の行使が不能となったかどうかの判定については、所得税基本通達64-1《回収不能の判定》が準用する、同通達51-11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)に定める、債務超過の状態が相当期間継続している債務者に対して債務免除額を通知した場合及び同通達51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める、債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかであり、貸金等について担保物があればその担保物を処分した後である場合を基準とすべきであるところ、本件求償権については、他の連帯保証人らの資産状況や支払能力の有無が明らかではなく、また、他の連帯保証人らの担保物件に設定された他の債権者の抵当権等が、本件求償権が行使不能となったとする日までの間に実行された事実はなく、更に、請求人が、同日までの間に他の連帯保証人に対して本件求償権の免除を通知した事実もない。したがって、他の連帯保証人らに対する本件求償権の行使が、客観的に見て、不能となったと認めることはできず、本件特例に該当する事実が生じているとはいえない。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

支部名
福岡
裁決番号
平270013
裁決年月日
平成28年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡は、保証債務の履行のために行った譲渡であるから、更正処分(本件更正処分)に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正処分の前に提出された確定申告書及び修正申告書に同項の規定の適用を受ける旨の記載及び所得税法第64条第3項に規定する書類の添付がないことから、手続的要件を欠き、同条第2項の実体的要件について、審理するまでもなく、本件更正処分に係る譲渡所得の金額の計算上、同項の規定を適用することはできない。(平28. 6.15 福裁(所)平27-13)

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支部名
大阪
裁決番号
平270031
裁決年月日
平成27年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、建物及び借地権の売買契約(本件当初契約)に係る譲受人が資力を喪失していたことは間違いなく、譲受人との間で本件当初契約に係る売買代金を減額する旨の改定契約(本件改定契約)を締結したのであるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例》第1項の規定とも総合勘案すれば、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件改定契約による減額後の未収売買代金は、直後にその全額が請求人に支払われていること、譲受人は、その後、建物等を譲渡していること、建物に担保権の設定登記等はなかったことに加え、譲受人は、確定申告上、事業所得ないし給与収入があり、決算書上の債務は事業所得ないし給与収入と同程度の金額にとどまることに照らせば、本件改定契約により減額された金額について、本件改定契約の締結時に譲受人にその支払能力がなかったとは認められず、当該減額は、回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において行われたものとは認められない。(平27.12.10 大裁(所)平27-31)

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支部名
大阪
裁決番号
平260045
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者であるA社に対して債務免除証書により免除する旨通知(本件債務免除)した求償権の額は、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》で準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)の定めにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する求償権の行使をすることができないこととなった金額に当たるから、請求人の株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、同項の規定する特例(本件特例)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除がされた時においてA社は債務超過であったと認められるものの、A社は本件債務免除後も事業を継続し、複数の賃貸不動産から賃料収入を得ていること、本件債務免除の前後において請求人を含む保証人らに求償権の一部を返済していること、A社に金融機関からの借入金はなく、同社の債務は請求人ら経営者一族に対するものが大部分を占め、いずれも無利息で返済期限の定めもないため直ちに返済を求められる可能性は極めて低いと認められることからすれば、本件債務免除の時点において、請求人がA社に対して有する債権のうち本件債務免除の額に相当する部分について、その全額が回収不能であることが客観的に明らかであったとはいえない。本件債務免除は、求償権を行使することができるにもかかわらず任意で行われたものにすぎないから、所得税基本通達51−11の(4)には該当せず、求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった場合には当たらない。したがって、本件特例を適用することはできない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-45)

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支部名
大阪
裁決番号
平260046
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者であるA社に対して債務免除証書により免除する旨通知(本件債務免除)した求償権の額は、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》で準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)の定めにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する求償権の行使をすることができないこととなった金額に当たるから、請求人の株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、同項の規定する特例(本件特例)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除がされた時においてA社は債務超過であったと認められるものの、A社は本件債務免除後も事業を継続し、複数の賃貸不動産から賃料収入を得ていること、本件債務免除の前後において保証人らに求償権の一部を返済していること、A社に金融機関からの借入金はなく、同社の債務は請求人ら経営者一族に対するものが大部分を占め、いずれも無利息で返済期限の定めもないため直ちに返済を求められる可能性は極めて低いと認められることからすれば、本件債務免除の時点において、本件債務免除の額に相当する部分について、その全額が回収不能であることが客観的に明らかであったとはいえない。本件債務免除は、求償権を行使することができるにもかかわらず任意で行われたものにすぎないから、所得税基本通達51−11の(4)には該当せず、求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった場合には当たらない。したがって、本件特例を適用することはできない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-46)

支部名
大阪
裁決番号
平260025
裁決年月日
平成26年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人所有の土地及び建物の譲渡(本件譲渡)につき、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する課税の特例(本件特例)の適用要件の全てを満たすから、本件譲渡には、本件特例が適用できる旨主張する。しかしながら、本件特例の適用要件のうち保証債務を履行するために資産を譲渡し、保証債務を履行したとの要件を満たしているかどうかを検討するに、本件譲渡に係る譲渡代金が債務者名義の口座に入金され、同口座から債権者に対して返済(本件返済)されていることなどから、形式的には、請求人による保証債務の履行とはいえない。また、本件返済に係る経緯全体をみると、①債務者は、直ちに債権者に対し債務の清算をしなければならない状況にあったとはいえない、②債権者が請求人に対する代位弁済の請求を直ちに予定していた状況であったとはいえない、③本件返済は、債務者の保証債務を履行する差し迫った必要がない中でされたものといえる、④債権者に、債務者から直ちに債権を一括回収しなければならない事情は認められない、⑤本件譲渡は、債権者からの要請により行われたものとはいえず、一貫して請求人の主導で行われたものといえることなどから、実質的にも、請求人が本件譲渡に係る譲渡代金を原資とする資金を債務者に貸し付けた上、債務者が当該資金をもって、融資の返済を行ったものとみるのが相当であって、本件返済を請求人による保証債務の履行と認めることはできない。したがって、本件譲渡には、本件特例は適用できない。(平26.11.18 大裁(所)平26-25)

支部名
大阪
裁決番号
平250057
裁決年月日
平成26年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が代表取締役であるA社の債務を担保するため根抵当権を設定していた各土地の譲渡(本件譲渡)について、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」及び所得税法基本通達64−4《保証債務の履行の範囲》(5)の「他人の債務を担保するために抵当権を設定した者がその債務を弁済した場合」に該当し、かつ、A社に対する求償権は行使不能であるから、同項に規定する課税の特例が適用される旨主張する。しかしながら、請求人が各債権者に行った各返済(本件各返済)は、形式的にはA社から各債権者に対する債務の弁済となっており、請求人による保証債務の履行とはいえないことから、本件各返済をみて、実質的に保証債務の弁済があったものというべき場合か否か検討したところ、①A社は直ちに各債権者に対し債務の精算をしなければならない状況にあったとはいえないこと、②請求人は各債権者から要請を受けたわけではないのに自主的に本件譲渡を決めたこと、③請求人は、本件譲渡に係る代金の一部をA社の口座に振り込んでA社に貸し付け、A社において各債権者の各借入金の弁済に充てる形でA社に返済をさせた後、これら借入金の弁済分とその他の請求人のA社に対する貸付金債権とを区分することなく、その総額のうち、A社における債務超過額と同額について債権放棄していることが、それぞれ認められる。このような本件各返済等に係る経緯全体をみると、実質的にも、譲渡代金の流れ及びA社の会計処理のとおり、請求人が本件譲渡に係る代金の一部を原資とする資金をA社に貸し付けた上、A社が当該資金をもって、各債権者に対し各借入金の弁済を行ったものとみることが相当である。したがって、本件譲渡は、所得税法第64条第2項の「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」に該当しない。(平26. 5.21 大裁(所)平25-57)

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支部名
東京
裁決番号
平250084
裁決年月日
平成26年2月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集№94

要旨

○請求人は、相続税の延納申請に係る担保として提供した土地(本件各担保土地)について、K国税局長がした差押登記は、請求人の知人が主宰するJ社の租税債権を回収するために、本件各担保土地の所有者である請求人の同意を得ることなく一方的にされたものであり、実質的には、請求人がJ社に支払能力がないと判断して債務保証をしたくないと考えても許されない状態での債務保証と同じであるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定の趣旨から救済されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各担保土地を取得してから譲渡するまでの間、同土地の真の所有者であったが、請求人の亡父等の多額の債務に係る各債権者の請求を逃れるため、請求人が、同土地の登記名義をJ社に変更して、虚偽の外観を作出していた際に、K国税局長が同土地を差し押さえたことが認められるところ、請求人は、当該差押えにより、本件各担保土地の譲渡代金の中から一定の支払がされるといった不利益を免れないが、この不利益の原因は、請求人が同土地につき虚偽の権利の外観を自ら作出したことにあり、当該権利の外観を信頼した善意の第三者に対して、民法第94条《虚偽表示》第2項の類推適用により、当該権利の外観が虚偽であることについて、対抗することができなくなった結果にすぎない。そして、虚偽の権利の外観を自ら作出した者は、当該権利の外観が虚偽であることを善意の第三者に対抗できないことを十分に予期し得るのであり、かつ、善意の第三者に対抗できないことについて明確な帰責性が認められるのであるから、このような者を、予期に反して求償権を行使することができなくなった場合の保証人と同一の利益状況にあるということはできず、課税上の救済を図る必要性は認められない。また、債権者との契約により債務の履行を強制されるわけではない点において、保証人や担保権設定者と立場を大きく異にしており、所得税法第64条第2項の規定を適用する前提を欠くというべきである。(平26. 2. 4 東裁(所)平25-84)

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支部名
広島
裁決番号
平250001
裁決年月日
平成25年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 原処分庁は、被相続人の死亡により、同人の税理士業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入した未払退職金は、その支払債務が発生、確定しておらず、また、事業税等は、所得税法第63条《事業を廃止した場合の必要経費の特例》に規定する事業の「廃止」があったとはいえないから、いずれも必要経費に算入することはできない旨主張し、請求人らは、被相続人の死亡により、未払退職金については、被相続人の税理士事務所の従業者は退職しており、また、事業税等については、被相続人の税理士業は廃業となり同法第63条の規定が適用されることから、いずれも必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、未払退職金については、被相続人の死亡当時、未払退職金発生を根拠付けるような労使慣行が成立していたとはいえず、被相続人の死亡により未払退職金の支払債務が発生、確定していたとはいえないから、必要経費に算入することはできない。また、事業税等については、被相続人の死亡により関与先との間の委任契約が税理士である子に承継されることなく終了していること、被相続人の税理士登録が抹消され、子の税理士名簿に登録された事務所の所在地が被相続人の事務所内であることを表記しないものに変更されたことからすると、子は、被相続人の税理士業務を承継し、被相続人と同一内容の事業を行っていたとは認められず、このような被相続人の死亡後の法律関係及び事実関係を社会通念に照らして判断すれば、被相続人の税理士業は廃業したものと認められ、所得税法第63条の規定が適用されることから、必要経費に算入されることとなる。(平25. 7. 5 広裁(所)平25-1)

支部名
東京
裁決番号
平240200
裁決年月日
平成25年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、A社らの各債務の物上保証人である請求人らが、その所有する各不動産(本件各不動産)を譲渡し、当該譲渡代金の一部による資金によってA社らが各金融機関に当該各債務を弁済した後、請求人らが当該資金について債権放棄をしたという事実関係の下、請求人らがした本件各不動産の譲渡(本件各譲渡)は、いずれも、実質的には、請求人らが保証債務を履行するためにした資産の譲渡に該当するから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する特例(保証債務の特例)が適用される旨主張する。しかしながら、保証債務の特例の趣旨に照らせば、保証債務の特例を適用するためには、①債権者に対して債務者の債務の保証をしたこと、②上記①の保証債務の履行のための資産の譲渡であること、③上記①の保証債務を履行したこと及び④上記③の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったことの4つの実体的要件をいずれも充足することが必要であると解されるところ、A社らの各金融機関に対する当該各債務の弁済は、債務者であるA社ら自身が行ったものと認められるから、物上保証人である請求人らが当該各債務について第三者弁済をした事実を認めることはできず、また、本件各不動産に設定された根抵当権又は抵当権が実行された事実も認められないから、請求人らがA社らに対する求償権を取得した事実を認めることもできない。したがって、本件の場合、上記③の要件を充足しないから、その他の実体的要件について検討するまでもなく、保証債務の特例を適用することはできない。(平25. 4.26 東裁(所)平24-200)

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支部名
東京
裁決番号
平240191
裁決年月日
平成25年4月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集№91

要旨

○ 原処分庁は、請求人の亡父(本件被相続人)による不動産(物件1)の譲渡は、本件被相続人の亡母の相続税の納税資金を捻出するための譲渡であり、その他の不動産(物件2)の譲渡は、その譲渡の時点において、本件被相続人が連帯保証債務を返還するのに十分な資金を既に保有していたので、両不動産(物件1及び物件2)の譲渡はいずれも保証債務の履行のために譲渡したものではないから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する特例(保証債務の特例)は適用されない旨主張する。しかしながら、保証債務の特例を適用するためには、①債権者に対して債務者の債務を保証したこと、②上記①の保証債務の履行のための資産の譲渡であること、③上記①の保証債務を履行したこと、及び④上記③の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったことの4つの実体的要件が必要であるところ、上記実体的要件の②は、資産の譲渡による収入が保証債務の履行に充てられたというけん連関係を要求するものと解され、資産の譲渡による収入の一部が保証債務の履行に充てられていないことをもって、直ちに上記②の実体的要件を欠くことになるものではない。また、譲渡者の資産の保有状況は、保証債務の特例の適用要件であるとは解されない。(平25. 4. 4 東裁(所)平24-191)

支部名
札幌
裁決番号
平240008
裁決年月日
平成25年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
201601054
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/4たな卸資産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地開発公社(本件公社)との交換契約(本件交換契約)により取得した土地(本件土地)の上に建物(本件建物)が建っており、本件土地の利用が本件建物の所有者である会社(本件会社)以外の者にとって長期にわたり制限されていることや、本件公社と本件会社とは将来において本件会社が本件土地を購入することを前提とした本件土地の賃貸借契約(本件賃貸借契約)を締結しており、本件土地の売却先が本件会社に限定されていることからすれば、本件土地は実質的には固定資産に該当するとして、本件交換契約に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第58条《固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例》の規定による特例(本件特例)の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法又は法人税法において、個人又は法人が所有する土地が固定資産に該当するか否かについては、その取得目的及び保有目的に照らして判断すべきであり、土地の場合、自ら使用するか又は他に賃貸する目的で所有している場合などは固定資産となるところ、本件土地についてみると、公有地取得のための代替地として取得されたものであり、また、本件公社の経理処理では本件土地は流動資産の部に計上されており、本件公社が本件土地の保有目的を変更した事実等も認められないことからすれば、本件土地は、本件公社が公有地の代替地とする目的で取得し、その後も他に売却することを目的として保有していた土地であると認められ、本件公社自らが使用又は他に賃貸することを目的として保有していた土地、すなわち、固定資産とは認められない。(平25. 2.13 札裁(所)平24-8)

支部名
沖縄
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成24年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)に対する求償権(本件求償権)が行使不能になったと判断し、本件法人に対して債務免除の意思表示をしたのであるから、所得法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき行った更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する「求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった」ときとは、求償金債権の相手方である主たる債務者について、破産宣告、特別清算等の開始決定を受けた場合、失踪、事業閉鎖等の事実が発生した場合、債務超過の状態が相当期間継続し、金融機関や大口債権者の協力を得られないため、事業運営が閉塞状態に陥り、再建の見込みが断ち切られていること、その他これらに準ずる事情があるため、求償金債権を行使しても、回収の見込みのないことが客観的に確実になった場合をいうものと解されるところ、本件法人は、①平成19年6月期以降債務超過及び赤字経営の状態が継続していること、②平成22年6月期以降本件法人が解散するまで売上げがないこと、③平成22年6月30日までに建設工事を行うのに必要な重機等を全て売却又は廃棄したこと、そして、④平成22年6月頃一級建築士を解雇したことが認められ、これらのことからすれば、少なくとも平成22年6月30日の時点では、解散は避けられない状態にあり、事業を再建する見込みはなく、請求人は本件求償権を行使することが客観的にみて不可能な状況に陥っていたと認めるのが相当であるから、平成23年5月2日になされた本件更正の請求は、所得税法第152条に規定する更正の請求の期限(事実が生じた日から2か月以内)を徒過したものであり、同条の手続要件を充足しないものである。(平24.11.21 沖裁(所)平24-3)

支部名
東京
裁決番号
平240053
裁決年月日
平成24年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201699000
争点
16所得計算の特例/7その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》の規定による特例(本件特例)の適用対象となる「家内労働者」、「外交員」及び「特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」(家内労働者等)のいずれにも該当する旨主張する。しかしながら、請求人の業務の内容は、広告主のオンラインゲーム等に係る広告を掲載する等にとどまり、請求人は、①物品について委託を受けて、物品の製造又は加工等に従事する者ではないから「家内労働者」に該当せず、②請求人のサイトの閲覧者と広告主との間の契約の成立を媒介する者でもないから「外交員」にも該当しない。また、③請求人は、広告の掲載を希望する広告主等の中から広告掲載に係る契約の相手方を適宜選別し、独立した立場でこれらの者と契約を締結しており、不特定の者を対象として役務の提供をする者であるから「特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」にも当たらない。(平24. 9.18 東裁(所)平24-53)

支部名
東京
裁決番号
平230206
裁決年月日
平成24年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、自身が株主であり、代表取締役でもある同族会社に対し、「同社の財政状態の悪化等を考慮して、自身に対する役員報酬の未払額に係る支払請求権の全部を放棄する」旨の通知書を交付したことは、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》が準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)に掲げる事実が発生しているといえるから、当該放棄した支払請求権(債権)に係る給与所得の収入金額について、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する特例の適用がある旨主張する。しかしながら、同通達51−11の(4)の定める「債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その貸金等の弁済を受けることができないと認められる場合」とは、あくまで、同法第64条第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」、すなわち、客観的にみてその収入金額とされた債権の回収の見込みのないことが確実になったと認められる状況にあることを具体化した基準であるところ、請求人が上記通知書を交付した時点では、同社は、債務超過の状態が数年間継続していたものの、事業が衰微して再建の見通しが立たず、早晩事業を廃止せざるを得ないなど、将来的にも上記債権を回収することが全く望めないといえる状況になかったことは明らかであるから、上記債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況にあったとはいえず、所得税法第64条第1項は適用されない。(平24. 4.18 東裁(所)平23-206)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230012
裁決年月日
平成23年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、A社の役員である請求人の姉との合意(本件合意)に基づき、本件譲渡代金でA社の債務を弁済した(本件弁済)のであるから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する特例(本件特例)の適用がある旨主張する。しかしながら、本件特例は、保証債務の履行があった場合に適用されるものであり、保証債務の履行があった場合とは、民法第446条《保証人の責任等》に規定する保証人の債務又は同法第454条《連帯保証の場合の特則》に規定する連帯保証人の債務の履行があった場合(狭義の保証債務の履行)のほか、不可分債務の債務者の債務の履行があった場合や連帯債務者の債務の履行があった場合などの一定の事由に該当する場合をいうところ、本件合意は、請求人とA社の債権者との間でされたものではなく、A社の債務の履行を請求人が引き受けたにすぎないものと認められ、ほかに請求人とA社の債権者との間で債務を保証する契約等がなされていたとする事実が認められないことからすれば、請求人がA社の債権者に対して保証債務等の債務を直接負担する地位に立つことにはならないから、本件弁済は、狭義の保証債務の履行に該当せず、その他上記一定の事由のいずれにも該当しない。したがって、本件弁済は、保証債務の履行があった場合に該当しないから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平23. 9.13 関裁(所)平23-12)

支部名
札幌
裁決番号
平220025ほか 2件
裁決年月日
平成23年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、取引相場のない株式である本件株式の譲渡について、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》の適用上、本件株式の「その時における価額」を財産評価基本通達185《純資産価額方式》に定める方法を準用して算定するに当たり、本件株式の発行法人(本件法人)の有する建物(本件建物)及び土地(本件土地)の価額は、いずれも本件法人の帳簿価額とすべきである旨主張する。しかしながら、建物の価額については、特別の事情のない限り、財産評価基本通達の定めにより固定資産税評価額とするのが相当であるところ、本件建物の固定資産税評価額は、固定資産算定基準に則って適正に算定しているものと認められ、上記にいう特別の事情があるとは認められないから、本件建物の価額は、固定資産税評価額とするのが相当である。また、土地の価額については、地価公示地の価格は客観的な交換価値を示しているものと認められること及び不動産鑑定理論に基づき取引事例価格を基に算定された価額も客観的交換価値を示すものとして合理性があると認められることからすると、本件土地については、これらの価格及び価額により、その価額を算定するのが相当である。他方、請求人の主張する本件建物及び本件土地の帳簿価額は、本件法人が取得してから5年以上経過しており、その価額をもって直ちに客観的な交換価値を示すものとみることはできない。(平23. 6.30 札裁(所)平22-25)

支部名
関東信越
裁決番号
平220084
裁決年月日
平成23年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、確定申告において、譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する課税の特例(本件特例)を適用しなかったのは、本件特例の解釈が極めて困難であったためであり、このような場合には、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨の記載がなかったことについて、同条第4項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第4項の規定の趣旨は、同条第3項の手続的要件の欠缺が納税者の責めに帰することができない場合にまで、同項を形式的に適用することによって生じ得る不都合を回避する点にあるから、同条第4項の「やむを得ない事情」とは、自然災害や事故による書類の紛失など、納税者の責めに帰することのできない客観的事情をいい、納税者における税法の不知や事実の誤認などの主観的事情はこれに当たらないと解されるところ、請求人が主張する上記事情は、請求人自身の主観的な判断の問題といわざるを得ず、請求人の責めに帰することのできない客観的事情に当たるとは認められない。その他原処分関係書類及び当審判所の調査したところによっても、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨の記載がなかったことについて、請求人の責めに帰することのできない客観的事情があったと認めることはできない。したがって、請求人に「やむを得ない事情」はなかったと認めるのが相当である。(平23. 5.19 関裁(所)平22-84)

支部名
関東信越
裁決番号
平220051
裁決年月日
平成23年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡(本件譲渡)に係る譲渡代金の一部(本件金員)を請求人が組合長であったA協同組合に支払ったことは、所得税基本通達64−4《保証債務の履行の範囲》の(6)「法律の規定により連帯して損害賠償の責任がある場合において、その賠償金の支払があったとき」に該当することから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(本件特例)が適用される旨主張する。しかしながら、請求人が不法行為により損害賠償の責任があると主張する者が、不法行為を行ったとの事実を認めるに足る証拠はなく、また、本件金員の支払に関し、請求人の自己の地位に基づく支払義務の存在をうかがい知ることができるに過ぎないから、請求人が当該者と連帯して賠償責任を負っていたとは認められず、上記通達に定める「法律の規定により連帯して損害賠償の責任がある場合」には該当しない。したがって、本件特例を適用するための実体的要件のうち、債務の保証をしたことという要件を満たしていないから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平23. 2. 8 関裁(所)平22-51)

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支部名
金沢
裁決番号
平220009
裁決年月日
平成23年2月2日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、物上保証していた土地の譲渡代金をいったん主債務者の口座に入金したが、その後直ちに当該口座から同額が金融機関に返済されているから、当該返済は実質的に請求人が保証債務を履行したものである旨主張する。しかしながら、主債務者の口座へ入金された資金は請求人からの借入金と経理処理された上、主債務者から金融機関へ返済していることから、当該返済は形式的には請求人による保証債務の履行ではなく、これが実質的にみて保証債務の履行であるといえるためには、保証債務の履行であることが客観的に明らかであることが必要であると解されるところ、土地譲渡の経緯、譲渡代金の流れ、金融機関の処理状況等からみて、請求人が保証債務を履行したことが客観的に明らかであったとは認められず、また、主債務者の資力、債務の返済状況等からすると、返済時点において保証債務を履行する必要性が客観的に明らかであったとも認めることができない。したがって、当該返済は、形式的・実質的ともに請求人による保証債務の履行であるとは認められない。(平23. 2. 2 金裁(所)平22-9)

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支部名
札幌
裁決番号
平210021
裁決年月日
平成22年6月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、営業権買取確認書による合意に基づく支払を求める訴訟上の和解によって支払った和解金について、請求人は営業譲渡行為はなかった旨訴訟において主張したことから、当該和解金は連帯保証人の立場で支出した費用であり、所得税法第45条第1項第1号の家事上の経費である旨主張する。しかしながら、当該確認書に基づく合意内容は請求人が医院を開設するために支払債務を負うというものであるから、当該支払債務は繰延資産である開業費に該当すると認められ、当該和解金は、当該確認書による合意により、開業費としての繰延資産性を保持していたと認められる。そして、請求人が当該和解金を支払ったことにより、繰延資産としての開業費が償却適状になったと認められ、当該開業費の償却費の全額が廃業後に生じた必要経費となり、所得税法第63条により平成17年分の必要経費に算入されることになるので、原処分は取り消すのが相当である。(平22. 6. 8 札裁(所)平21-21)

支部名
関東信越
裁決番号
平210095
裁決年月日
平成22年3月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地上には建物があり、土地賃貸借契約が存在しているから、本件土地の評価に当たっては、その減価を考慮すべきである旨主張するが、土地賃貸借契約が成立していたとの事実は認められず、使用貸借によるものと認められるから、本件土地の減価要因とはならない。また、原処分庁及び請求人は、本件土地の時価はそれぞれの鑑定評価額が最も適正な時価を反映していると主張するが、両鑑定評価額ともに検証が不十分であり、本件土地の時価を認定するには相当でないと認められる。当審判所において鑑定評価を行ったところ、当審判所の鑑定評価額が最も適正な時価であると認められ、当審判所鑑定評価額を時価と判断すると、請求人の譲渡価額は時価の2分の1に満たないので、本件譲渡は所得税法第59条第1項第2号に規定する低額譲渡に該当するが、審判所鑑定額は、原処分庁鑑定額に満たないので本件更正処分はその一部を取り消すべきである。(平22. 3.29 関裁(所)平21-95)

支部名
仙台
裁決番号
平210018
裁決年月日
平成22年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地上には建物があり、土地賃貸借契約が存在しているから、本件土地の評価に当たっては、その減価を考慮すべきである旨主張するが、土地賃貸借契約が成立していたとの事実は認められず、使用貸借によるものと認められるから、本件土地の減価要因とはならない。また、原処分庁及び請求人は、本件土地の時価はそれぞれの鑑定評価額が最も適正な時価を反映していると主張するが、両鑑定評価額ともに検証が不十分であり、本件土地の時価を認定するには相当でないと認められる。当審判所において鑑定評価を行ったところ、当審判所の鑑定評価額が最も適正な時価であると認められ、当審判所鑑定評価額を時価と判断すると、請求人の譲渡価額は時価の2分の1に満たないので、本件譲渡は所得税法第59条第1項第2号に規定する低額譲渡に該当するが、審判所鑑定額は、原処分庁鑑定額に満たないので本件更正処分はその一部を取り消すべきである。(平22. 3.17 仙裁(所)平21-18)

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支部名
福岡
裁決番号
平210010
裁決年月日
平成22年1月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(以下「本件特例」という。)にいう「求償権」とは、主たる債務者に対する求償権を指すものであり、共同保証人に対する求償権は含まれない旨主張する。しかしながら、連帯保証人間の求償権については、連帯保証人が主たる債務者のために自己の出捐によって債務を弁済した場合には、民法第465条の規定により同法第442条の規定を準用し、その連帯保証人は、他の連帯保証人に対してその各自の負担部分につき求償権を取得することになる。このことからすると、所得税法第64条第2項に規定する求償権は、主たる債務者に対する求償権のみならず、民法第465条に規定する共同保証人間の求償権についても対象となると解される。そうすると、共同保証人に対する求償権が本件特例にいう「求償権」に含まれない旨の請求人の主張には理由がない。(平22. 1.14 福裁(所)平21-10)

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支部名
福岡
裁決番号
平210010
裁決年月日
平成22年1月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人による本件各債務の支払が保証債務の履行と経済的実質が同じであることから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(以下「本件特例」という。)が適用される旨主張する。しかしながら、本件特例は、保証人が、保証債務を履行したときは主たる債務者に対する求償権の行使によって実質的な経済的負担を免れ得るとの予期の下に、保証契約を締結して他人の債務の履行について契約上の義務を負担したところ、その義務を履行するために資産の譲渡を余儀なくされ、しかも保証契約締結時の予期に反して求償権を行使することができなくなった場合には、これらの経緯を全体としてみると、当該資産の値上り益を現実に享受する機会を失ったものとして、資産の譲渡による所得に対する課税を免れさせることによって、特に課税上の救済を図ろうとするものと解される。このような本件特例の趣旨からすれば、本件特例が適用されるためには、法律上他人に帰属する債務について、これを履行すべき保証債務としての法律上の義務を負担したことが必要であり、保証債務としての法律上の義務に基づかない負担をした場合には、その適用はないものというべきである。当審判所の調査によれば、本件各債務の各債権者と請求人との間には、いずれも保証債務契約が結ばれていたとする事実は認められないことから、本件各債務を請求人が支払ったことは、保証債務としての法律上の義務を負担したことにはならず、請求人が任意にA社に代わって本件各債務を支払ったこととなる。そうすると、請求人がした本件各債務の支払は、本件特例の対象である保証債務の履行には該当しないこととなる。(平22. 1.14 福裁(所)平21-10)

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支部名
東京
裁決番号
平210001
裁決年月日
平成21年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、金銭の貸付けに係る雑所得の金額について、①請求人は貸付先Aと懇意にしており、Aが任意に元金を返済すればよいという認識であるから、Aに対して書面による債務の免除はしなかったものの、黙示の債務免除の意思表示をしたものというべきであり、また、②貸付先Bは行方不明となり、請求人がBの戸籍謄本や住民票を取り寄せたりして債権回収を試みたが、Bとは全く連絡がとれなかった、などとして、これらの貸付先が本来支払うべき利息及び遅延損害金の額と、実際に支払われた額との差額は、所得税法第64条第1項の規定により、それぞれ回収不能額として、雑所得の金額の計算上なかったものとみなすべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、Aに対して債務免除の通知を出しておらず、Aは毎月とはいえないまでも請求人に対して支払を継続しており、その他、Aに対する債権が回収不能となった事実を裏付ける証拠はなく、また、②債権が回収不能となったといえるためには、単に債務者の所在が把握できなくなったというだけでは足りず、行方不明の事実が相当期間継続した状況の下で、債務者の資産状況についての諸事情を考慮して回収の見込みがなくなったことが客観的に明らかであることが必要であるところ、請求人はBの資産状況等について何ら客観的な裏付けを示していないことに加え、Bへの貸付債権には連帯保証人がおり、請求人は当該連帯保証人の不動産に抵当権を設定していることをも併せかんがみれば、担保権の実行等によってもなお回収不能であることが明らかであったとは認められないことから、A及びBに対する債権に関する請求人の主張にはいずれも理由がない。(平21. 7. 7 東裁(所・諸)平21-1)

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支部名
大阪
裁決番号
平200083
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務及び請求人の父の債務に係る保証債務を履行したとして、本件土地に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定(いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例。以下「本件特例」という。)が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解される。そうすると、A社の債務については、本件土地の譲渡代金をもって保証債務を履行した金額、取得した求償権の額、求償権の行使不能となった金額並びに求償権行使不能となった日を主張、立証しない上、金融機関が発行した弁済を受けたとする証明書記載の金額と同額の請求人の定期預金の解約金があることから当該証明書は定期預金解約金をもって弁済されたことに対して発行されたと認めるのが合理的であり、他に請求人が本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務に充てたことを認めるに足る証拠はないので、少なくとも上記②ないし③の要件を満たさない。また、請求人の父の債務については、請求人が債務を弁済した事実が認められない上、仮に弁済した事実があったとしても、求償権の免除額の通知がなされた証拠もない上、請求人は、債務者ほかの所有する土地に債務者に対する債権を担保するために根抵当権を設定しており、これらの土地がその行使不能となった日までに処分された事実もない。そうすると、求償権の行使が不能との判定をすることができないから、本件特例の適用要件②③を欠くこととなる。(平21. 6.23 大裁(所)平20-83)

支部名
大阪
裁決番号
平200084
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務及び請求人の父の債務に係る保証債務を履行したとして、本件土地に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定(いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例。以下「本件特例」という。)」が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解される。そうすると、A社の債務については、本件土地の譲渡代金をもって保証債務を履行した金額、取得した求償権の額、求償権の行使不能となった金額並びに求償権行使不能となった日を主張、立証しない上、金融機関が発行した弁済をうけたとする証明書記載の金額と同額の請求人の定期預金の解約金があることから当該証明書は定期預金解約金をもって弁済されたことに対して発行されたと認めるのが合理的であり、他に請求人が本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務に充てたことを認めるに足る証拠はなく、少なくとも上記②ないし③の要件を満たさない。また、請求人の父の債務については、請求人が債務を弁済した事実が認められない上、仮に弁済した事実があったとしても、求償権の免除額の通知がなされた証拠もない上、請求人は、債務者ほかの所有する土地に債務者に対する債権を担保するために根抵当権を設定しており、これらの土地がその行使不能となった日までに処分された事実もない。そうすると、求償権の行使が不能との判定をすることができないから、本件特例の適用要件②③を欠くこととなる。(平21. 6.23 大裁(所)平20-84)

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支部名
大阪
裁決番号
平200085ほか 1件
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定による、いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡し求償権が行使不能となった場合の課税の特例が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解されるところ、請求人は、審判所から主張立証するように求められたにもかかわらず、少なくとも上記②及び③の要件該当性を判断するために必要な事実、例えば、土地譲渡代金のうち保証債務の履行に充てた具体的金額や主債務者の資産負債状況等についての主張ないし立証を行わず、また、当審判所の調査によっても、これらの要件該当性を認めるに足りる事実が確認できない。(平21. 6.23 大裁(所)平20-85)

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支部名
東京
裁決番号
平200187
裁決年月日
平成21年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集No.77・111ページ

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金によって保証債務を履行するつもりであったが、直ちに土地を譲渡することができなかったため、やむを得ず親族からの借入金と自己資金によって保証債務を履行し、土地を譲渡した後、手持ち現金により当該借入金を返済しているところ、以上の経緯からすると、本件譲渡は実質的に保証債務を履行するためのものというべきであり、「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」に該当し本件特例の適用がある旨主張する。しかしながら、本件特例を適用するためには、①債務の保証をしたこと、②保証債務の履行のために資産を譲渡したこと、③保証債務を履行したこと及び④履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったことの4つの実体的要件が必要であると解されるところ、本件譲渡は、保証債務の履行から3年以上経過してから行われている上、当該親族からの借入金の返済は自己資金により行われており、譲渡代金が当該借入金の返済に充てられた事実は認められないので、本件譲渡は実質的に保証債務を履行するための資産の譲渡であったとはいえず、譲渡代金と保証債務の履行との間に因果関係は認められないから、上記実体的要件②を充足しない。したがって、本件譲渡は「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」には該当しないから、本件特例の適用はない。(平21. 6. 5 東裁(所)平20-187)

支部名
大阪
裁決番号
平200055
裁決年月日
平成21年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201603010
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/1譲渡代金等債権の範囲
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地を請求人が代表取締役である法人に譲渡したその譲渡代金の一部が未回収となり債権放棄をしたことから所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項の規定を適用をすべき旨主張し、当該譲受法人の振出し小切手により設定された請求人名義の当該小切手と同額の本件定期預金は請求人の預金ではなく当該金額に相当する譲渡代金を回収していない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、譲受法人の経理担当者は、本件定期預金口座の開設に際し、請求人の同意を得て、請求人の実印を届出印として届け出たこと、同人は、その後、請求人の実印を自ら保管し、本件定期預金に係る定期預金証書も譲受法人の事務所内の金庫に保管されていたが請求人の実印を使用するときは請求人の同意を得ており、本件定期預金を解約する際にも請求人の同意を得ていたこと、本件定期預金を原資とする請求人普通預金口座への入金の一部が請求人の申告所得税の納付に充てられていることがそれぞれ認められることに加え、譲受法人は、本件定期預金口座を開設時に、本件譲渡時に未払金勘定に計上した本件譲渡に係る譲渡代金相当額の未払金から本件定期預金相当額を減額処理していること、譲受法人の土地譲受時期を含む事業年度の決算書類上、本件定期預金に係る受取利息は計上されていないこと、本件譲渡に係る代金のうち実際の決済金額からすると、未払分に相当する金額は、請求人が本件において主張する回収不能額を上回っており、請求人自身が本件定期預金の少なくとも一部は本件譲渡に係る代金回収分であることを認めているともいえることを総合すると、本件定期預金口座を支配管理していたのは請求人であり、本件定期預金は請求人の預金であって、同定期預金の設定により、請求人は、本件譲渡に係る譲渡代金の一部として本件定期預金と同額の支払いを受けたものと認めるのが相当である。(平21. 3. 5 大裁(所)平20-55)

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支部名
大阪
裁決番号
平200009
裁決年月日
平成20年9月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201605990
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/2その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、過去の年分に対する以前の調査で架空人件費として否認された従業員に対する給与を事業廃業後に実際に支払ったから、廃業した年分の事業所得に係る必要経費に算入することとした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該給与が架空人件費であることは、証拠から明らかであり、従業員に対する給与支払義務に係る債務の成立が生じたとは認められず、ほかに、必要経費に算入できるような事実は認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平20. 9.26 大裁(所・諸)平20-9)

支部名
東京
裁決番号
平200024
裁決年月日
平成20年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件各金融機関との間で作成された本件各金銭消費貸借証書等に係る本件各借入金は、その実質的な債務者が前妻であり、請求人はその保証人となったものであるから、本件譲渡については所得税法第64条第2項に規定する特例(以下「本件特例」という。)を適用し得る旨主張する。しかしながら、自己の固有の債務を弁済するために資産を譲渡する場合は本件特例の適用はないと解すべきところ、本件各借入金に係る契約については、請求人が自ら債務者となる意思で本件各金銭消費貸借証書等に署名又は前妻をして自己の署名を代書させ、前妻に押印を任せ、各契約を締結していたものと認められ、一方、本件各金融機関側も、請求人を債務者と認識して対応していたことが認められる。すると、本件各借入金は、そのいずれもが請求人固有の債務であると解するのが相当であり、主たる債務者が前妻であって請求人がその保証をしたとの事実は認められない。したがって、請求人は、本件譲渡の対価により請求人固有の債務を返済したにすぎないから、請求人の主張には理由がなく、本件特例を適用することができないとする原処分は相当である。(平20. 7.29 東裁(所)平20-24)

支部名
東京
裁決番号
平200008
裁決年月日
平成20年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201699000
争点
16所得計算の特例/7その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税基本通達36・37共−20は、任意組合等から生じる利益又は損失の額の計算を、総額方式、中間方式及び純額方式(それぞれ、当該通達の(1)、(2)及び(3)に定める計算方式をいう。以下同じ。)から選択して適用できる旨を定めたものであるから、請求人が純額方式を適用して計算した、平成15年分ないし平成17年分(以下「本件各年分」という。)のA組合、B組合及びC組合(以下「本件任意組合等」という。)から生ずる所得金額(以下「本件組合分配所得」という。)を総額方式に引き直して計算した原処分は違法である旨主張する。 しかしながら、本件は、請求人が、本件各年分の本件組合分配所得の金額の計算に当たって、純額方式を基本としながら、平成17年分のA組合についてのみ総額方式に変更の上、所得計算をしていることが認められるのに対し、原処分庁は、原則である総額方式を適用して計算していることが認められるところ、これらの計算結果を対比してみると、請求人の本件組合分配所得の金額の計算には、原処分庁が主張しているとおり、所得税法上認められていない所得区分への分類や、不適法な損益通算及び分離課税の計算等が行われており、その結果、請求人が本来納付すべき税額が、本件各年分の3年間で約1億2千万円過少になっていることが認められる。そうすると、請求人が、純額方式を選択適用したことによる所得金額の計算は、法令に準拠した総額方式により所得金額の計算をした場合と比較して租税負担の公平性が阻害されることは明らかであるというべきであるから、請求人は、本件組合分配所得について、もはや純額方式を選択して計算することは許されず、原則である総額方式により計算すべきであったと認めるのが相当である。(平20. 7.14 東裁(所)平20-8)

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支部名
東京
裁決番号
平190220
裁決年月日
平成20年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税法第64条第2項に規定する所得計算の特例を受ける旨を確定申告書に記載しなかったのは、請求人が失念したものであって同条第4項が規定するやむを得ない事情があるとして、更正の請求によって当該特例の適用を認められるべきである旨主張する。しかしながら、同項にいう「やむを得ない事情」とは、客観的に納税者の責めに帰すことができない事情をいうものであるから、請求人が述べる申告時における特例適用の失念は、主観的な事情であって、同項所定のやむを得ない事情には該当せず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.26 東裁(所)平19-220)

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支部名
東京
裁決番号
平190220
裁決年月日
平成20年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、実質的にみて資産譲渡に係る代金が保証債務の履行に充てられているので、所得税法第64条第2項に規定する所得計算の特例の適用は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件においては保証債務は主たる債務の履行によって消滅したものであって、請求人には保証債務の履行の事実はないこと、及び資産譲渡は上記保証債務消滅後に行われたものであることから、本件における資産譲渡は当該特例の適用を受けるために必要な実体的要件を欠いており、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.26 東裁(所)平19-220)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190086
裁決年月日
平成20年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、更正の請求により、請求人の譲渡所得の計算において所得税法第64条第2項に規定する保証債務の特例を適用することを認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の提出した確定申告書には、保証債務の特例の適用を受ける旨を記載はないのであるから、請求人は、所得税法第64条第3項所定の保証債務の特例の適用要件を満たしておらず、また、当審判所の調査によっても当該記載のなかったことについて、同条第4項に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない。そうすると、請求人の確定申告は、所得計算の特例や特別措置で一定事項の申告等を条件に適用が認められているものについて、申告等をせずその適用が認められなかったとしても、国税通則法第23条第1項第1号にいう「納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」に該当しない。なお、本件確定申告書の提出前の平成13年10月○日に、主たる債務者は既に破産宣告をされており、請求人は本件確定申告書の提出後に求償権を行使することができなくなったものではないことから、所得税法第152条の適用も認められない。以上のことから、請求人の譲渡所得の計算において、更正の請求により、保証債務の特例を適用することはできない。(平20. 5. 9 名裁(所)平19-86)

支部名
大阪
裁決番号
平190045
裁決年月日
平成20年4月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 保証債務の履行に伴う求償権が行使不能となった時期について、原処分庁は、破産手続開始の決定があった時に、求償権の全部又は一部を行使することができなくなったと主張するが、破産手続は、破産管財人に一切の財産を管理させ、財産の換価により配当原資を用意し、債権額に応じた配当を受けさせる手続であることから、破産手続開始の決定があったことのみをもって求償権の全部又は一部の行使ができなくなったとは認められない。本件においては、請求人の求償権(一般破産債権)の全部の行使ができなくなったのは、一般破産債権者に対する配当の有無が明確になった時点であると認められ、本件更正の請求は、その日から2月以内に行なわれていることから、所得税法第152条に規定する期限を経過しているとしてされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法となる。(平20. 4.21 大裁(所)平19-45)

支部名
東京
裁決番号
平190141
裁決年月日
平成20年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201603990
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/3その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、いわゆる事業的規模に至らない不動産貸付けによる不動産所得金額の計算上生じた損失の金額があるところ、不動産所得の総収入金額に算入した未収賃料が回収不能となったことから、所得税法第64条第1項の規定(以下「本件特例」という。)を適用するに当たり、所得税法施行令第180条第2項に規定する「なかったものとみなす金額」をマイナスを含め数学的に計算すべき旨主張する。しかしながら、本件特例の適用に当たって、各種所得の金額の計算は、所得税法第64条第1項及び所得税法施行令第180条第2項の定めに従って行われるものであり、不動産所得の金額の計算上、総収入金額から必要経費を控除した額がマイナスであっても、回収不能額が生じる直前に確定している総所得金額の計算の基礎とされる不動産所得の金額及び回収不能額をなかったものとして計算した場合の当該所得の金額はいずれも零円となり、マイナスの金額を含まないと解するのが相当である。このことは当該マイナスの金額は、当該所得の金額の計算上生じた損失の金額であるから、政令で定める順序により、他の各種所得の金額から控除され、それでも控除しきれない損失の金額がある場合には、当該金額は純損失の金額となり、回収不能額が生じた時の直前において確定している課税標準の合計額の計算の基礎とはならないことからも明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.26 東裁(所)平19-141)

支部名
沖縄
裁決番号
平190001
裁決年月日
平成19年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税法第64条第2項の適用を求めて行った国税通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)をしたことに対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った通知処分は違法である旨主張する。 しかしながら、所得税法第64条第3項が本件特例の要件として確定申告書にその適用を受ける旨その他財務省令で定める事項の記載を要求しているのは、本件特例が例外的な減免措置であることにかんがみ、特にその適用を自ら積極的に希望する者のみに適用を許すという趣旨によるものであることからすれば、請求人が確定申告の際に適用を求めることを明示しなかった以上、本件特例の要件を満たしていても、同法第152条の規定による更正の請求をする場合及び同法第64条第4項の規定に該当する場合を除き、本件特例は認められないものと解せられる。 ここでいう「所得税法第152条の規定による更正の請求をする場合」とは、本件の場合、確定申告書の提出後に同法第64条第2項に規定する事実、すなわち、求償権の行使が不能となった事実が生じ、当該事実の生じた日の翌日から2月以内に行われる国税通則法第23条第1項による更正の請求が行われる場合を指すものと解せられる。 これを本件についてみると、請求人は、確定申告書の提出後本件更正の請求書を提出するまでの間に求償権の行使が不能となった事実についての主張をしておらず、それどころか既に平成13年6月には本件保証債務に係る求償権の行使が不能であると認識している。さらに、確定申告書の提出後本件更正の請求書を提出するまでの間に請求人から求償権の行使が不能となる事情が生じたことを窺わせる事実は認められない。したがって、本件更正の請求は、確定申告書の提出後による求償権の行使不能の事実が生じたことを理由とする所得税法第152条の規定に基づく更正の請求とは認められず、請求人は確定申告書及び確定申告書に添付した譲渡所得の内訳書のいずれにも本件特例の適用を受ける旨及び財務省令に定める事項の記載をしていないことから、同法第64条第3項の規定により本件譲渡について、本件特例は適用できない。 また、所得税法第64条第4項は、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨その他財務省令で定める事項の記載がない場合にも、その旨の記載がなかったことについてやむを得ない事情があると認められるときは、本件特例を適用することができる旨規定する。 この趣旨は、所得税法第64条第3項の手続要件の欠缺が納税者の責めに帰することができない場合にまで、同項を形式的に適用することによって生じ得る不都合を回避する点にあるから、同条第4項に規定する「やむを得ない事情」とは、自然災害や事故による書類の紛失等、客観的に納税者の責めに帰することができない事情をいうものと解するのが相当である。 そこで、本件についてやむを得ない事情の有無についてみると、請求人は、求償権の行使が不能となった場合に本件特例が適用できることを知らなかったものであるところ、法の不知は、客観的に納税者の責めに帰することができない事情には該当せず、本件更正の請求書にはやむを得ない事情についての記載がない上、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても確定申告書に本件特例を受ける旨を記載しなかったことについて、客観的に請求人の責めに帰することができない事情があったとは認められないから、所得税法第64条第4項に規定する「やむを得ない事情」はなかったというべきである。 したがって、請求人は、所得税法第64条第3項に規定する手続要件を満たしておらず、そのことについてやむを得ない事情があるとは認められないから、同法第64条第2項に規定する要件を判断するまでもなく、本件特例を適用することはできない。(平19. 9.19 沖裁(所)平19-1)

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支部名
大阪
裁決番号
平190011
裁決年月日
平成19年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、S社の株式を譲渡したことになるとしても、S社は、その資産状態からみて支払能力はなく、請求人が求償権を放棄したとしてもなお債務超過の状態にあり、求償権全額が回収できないことは明らかであること、また、請求人は譲渡所得が発生するとは認識せず、所得税法第64条第2項の特例(以下「本件特例」という。)を受ける旨を確定申告に記載せずに申告をしたものであることなどからすると、請求人には本件特例が適用されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人は、同条第3項に規定された手続を履行しておらず、さらに、請求人が本件特例を受ける旨を確定申告に記載せずに申告をしたことは、請求人の税に対する不知又は誤解といった主観的事情であるから、同条第4項に規定するやむを得ない事情があったという事実も認められない。したがって、実態的要件について判断するまでもなく、請求人はS社の株式の譲渡について本件特例を受けることはできず、請求人の主張は採用できない。(平19. 9.11 大裁(所)平19-11)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180076
裁決年月日
平成19年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、自己の所有する土地(以下「本件土地」という。)の譲渡(以下「本件譲渡」という。)は、請求人が代表者を務めていた会社(以下「関係会社」という。)の借入金(以下「本件借入金」という。)を返済するために行ったものであり、請求人は、保証人として本件土地の譲渡代金をもって本件借入金を代位弁済したものであるから、本件譲渡については、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(以下「本件特例」という。)の適用がある旨主張する。 しかしながら、所得税法第64条第2項によれば、その譲渡代金の全部又は一部を保証債務の履行に充てていることが本件特例の要件であるところ、関係会社の総勘定元帳には、関係会社は同社の所有していた建物の譲渡代金から本件借入金を返済している旨の記載があり、本件土地の譲渡代金は請求人自身の借入金の返済等に充てられていると認められることから、本件譲渡については、本件特例の適用を受けることはできない。(平19. 6.27 名裁(所)平18-76)

支部名
東京
裁決番号
平180198
裁決年月日
平成19年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者の債務を連帯保証していたところ、同債務者の返済が滞ったため、債権者から保証債務の履行を求められ、請求人の所有する本件賃貸物件の賃貸料を本件弁済に充てた。請求人は、確かに本件弁済は、本件保証債務を履行するために資産を譲渡したことによる収入を充てたものではないが、不動産所得の金額の計算においても、所得税法第64条第2項を適用し、本件弁済金額は、これをなかったものとみなし、各年分の不動産所得の総収入金額を計算すべきである旨主張する。 所得税法第64条第2項は、保証債務を履行するため資産の譲渡をした場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないときは、その行使することができないこととなった金額に対応する部分の金額は、譲渡所得等の金額の計算上、なかったものとみなす旨規定している。 すなわち、同項を適用するためには、①債権者に対して債務者の債務を保証したこと、②保証債務履行のために資産を譲渡したこと、③保証債務を履行したこと、④履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないことの、全ての要件を充足していることが必要であると解される。 これを本件についてみると、本件各弁済金額は、本件保証債務を履行するために資産を譲渡した代金ではないことは明白であるから、所得税法第64条第2項を適用することはできない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 3. 6 東裁(所)平18-198)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180032
裁決年月日
平成18年12月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が貸し付けている土地に産業廃棄物(以下「本件産業廃棄物」という。)が不法投棄され、これに関して、市の職員等から、その産業廃棄物の撤去義務が不法投棄者(賃借人)のみならず土地の所有者(請求人)にもあるとの指示・指導を受けたことは、法律の規定により請求人に連帯責任が課せられ、債務者(不法投棄者)の債務を保証したこと(所得税基本通達64−4(6))と同質であり、請求人は上記連帯責任を果たすため、本件産業廃棄物の撤去費用を借入金により支払い、その返済のために請求人が所有する他の土地を譲渡したものであるが、賃借人が所在不明であることから、同人に対する求償権はその全部が行使不能であるので、請求人の譲渡所得は、所得税法第64条に規定する特例(以下「本件特例」という。)の要件を満たしているから、本件特例を適用することができる旨主張する。 しかしながら、本件特例が適用されるためには、保証債務の履行に伴って求償権が生じたことが前提となることはその文理上明らかであり、所得税基本通達64−4に規定する各事由に該当し、それに伴い求償権が生じることとなる場合には、保証債務の履行の場合と同様の事情にあるものと認められることから、保証債務の履行があった場合に該当するものとする同通達は、当審判所においても相当と認められるところ、本件産業廃棄物の撤去費用の支払は、本件産業廃棄物を撤去する業者との間で締結した請負契約に基づく自己の債務の履行であると認められ、請求人の主張するような「法律の規定により支払義務が生じた損害賠償金の支払」には該当せず、賃借人を含む第三者に対して何かしらの求償権を取得する法律原因となるものではない。 したがって、その他の要件について検討するまでもなく、請求人の譲渡所得については、本件特例を適用する余地はない。(平18.12.13 名裁(所)平18-32)

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支部名
仙台
裁決番号
平180004
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、不動産の譲渡は主たる債務者である法人の債務を代位弁済することを余儀なくされ、やむを得ず行ったものであり、請求人は同社の債権者に個人保証をしており、同社の取引先で構成する団体の会合においても請求人が同社の債務を保証する旨を債権者に述べているから、保証債務の特例を適用することができる旨主張する。 しかしながら、金融機関以外に対する支払いについては、その支払先に対して請求人が個人保証をしている事実はないと認められることから、保証債務の特例を適用することはできない。(平18.11.29 仙裁(所)平18-4)

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支部名
仙台
裁決番号
平180004
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、不動産の譲渡は主たる債務者である法人の債権者である金融機関からの催告に応じ、弁済資金を捻出するため、やむを得ず行ったものであり、その譲渡代金は同社の債務弁済に充当された旨及び代位弁済の相手方を明確にするため法人の預金口座を通過させているから、保証債務の特例は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、金融機関に対する支払については、①法人の預金口座を通して金融機関に返済されていること、②金融機関の各融資担当者は、法人としての債務返済と認識し、また、請求人に対して代位弁済の催告及び代位弁済に関する受領書の発行を行っていない旨申述していること、③請求人も金融機関から代位弁済の催告は受けておらず代位弁済に関する受領書を受け取ってはいない旨答述していることから、法人が自らの債務を返済したものと認めるのが相当であり、請求人の保証債務の履行に当たらないから、金融機関に対する支払いについて、保証債務の特例を適用することはできない。 なお、請求人が保証債務の履行をする際に、債務者である法人の預金口座を通すことは代位弁済の相手方を明確にすることに何ら資するものではない。 (平18.11.29 仙裁(所)平18-4)

支部名
東京
裁決番号
平180070
裁決年月日
平成18年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 本件は、原処分庁が、本件保証金返還債務が請求人の債務であるとして譲渡代金債権との相殺契約は請求人自身の債務の履行であって所得税法第64条第2項に規定する「保証債務の履行」に該当しないとした事案であるが、請求人は、本件賃貸借契約は、実質的には請求人所有の本件土地を長男自身が賃貸したものであると認められるから、本件賃貸借契約に基づく本件保証金返還債務は、実質的に長男の債務であり、これを請求人自身の債務であるとする原処分庁の認定は、法律行為の解釈において重大な誤りがあり違法である旨主張する。 しかしながら、長男が本件賃貸借契約を締結したことが長男による無権代理行為ないしは他人物の賃貸借としてなされたものであったとしても、請求人はこれを追認したと認めるのが相当であり、本件賃貸借契約はその契約時にさかのぼって請求人に帰属するということができる。 したがって、本件賃貸借契約が請求人に帰属するものである以上、これに基づく本件保証金の返還債務も請求人に帰属するものであり、本件保証金返還債務と譲渡代金債権を相殺するとする本件相殺契約により請求人自身の債務を履行したものと認めるのが相当である。(平18.10.19 東裁(所)平18-70)

支部名
名古屋
裁決番号
平170068
裁決年月日
平成18年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、金融業者からの借入れ及びそれを返済するための農業協同組合からの借入れは、いずれも名義は請求人であるが、実質的に請求人の知人が債務者であることから保証債務に該当し、農業協同組合からの借入れを返済するために請求人が行った土地の譲渡は、所得税法64条第2項に規定する保証債務の特例が適用されるべきである旨主張する。 しかしながら、①金融業者からの借入れ及び農業協同組合からの借入れにより、請求人が金融業者及び農業協同組合に対して民法第446条に規定する保証債務又は民法第454条に規定する連帯保証債務のいずれかを負担したとの立証はなく、当審判所の調査の結果によってもそうした事実は認められず、また、②農業協同組合からの借入れに係る借入金の返済が、所得税基本通達64-4に定めるいずれの事由にも該当しないことは明らかであり、③請求人が知人に対し農業協同組合からの借入れに係る借入金を貸し付けた事実についての主張立証はなく、当審判所の調査の結果によってもそうした事実は認められないから、昭54.10.27付所得税個別通達の(1)及び(3)の要件を欠く。 以上のとおり、農業協同組合からの借入れに係る借入金の返済は、所得税法第64条第2項に規定する保証債務の履行には当たらず、所得税基本通達64-4及び上記所得税個別通達により、同条項を適用する余地もないというべきである。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がないから保証債務に該当しない。(平18. 6.13 名裁(所)平17-68)

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支部名
金沢
裁決番号
平170034
裁決年月日
平成18年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人らは、被相続人とその弟Kの連帯保証人間において、被相続人からKに対し、形式的なものだからサインだけしてほしい旨の発言があったことなどにより、Kの負担割合を零とする特約が黙示の合意により結ばれていたから、Kに対する求償権は存在しないし、仮に、存在するとしてもKには資力がなく求償権の行使は不可能である旨主張する。しかしながら、被相続人の当該発言をもってKの負担割合を零とする特約が合意により成立しているとは直ちに認めることはできず、他に、被相続人による保証債務の履行時において、被相続人とKとの間でKの負担割合を零とする特約の合意が存在していたことを認めるに足りる証拠資料はないから、被相続人は、Kに対してKの負担部分につき求償権を取得していることになる。なお、Kについては、破産宣告や和議手続の開始がされた事実等はなく、上場株式等の有価証券や不動産を保有するとともに多額の役員報酬等の給与収入があり、別途の銀行借入を返済条件に従い月々返済していることが認められるから、被相続人は、Kの支払能力に応じて求償債権の回収を図ることが可能である。したがって、請求人らの主張には理由がない。(平18. 5.31 金裁(所)平17-34)

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支部名
金沢
裁決番号
平170034
裁決年月日
平成18年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、本件のいわゆる迂回融資に係る被相続人の返済は、実質的に保証債務の履行であるから、本件特例の対象となる旨主張する。しかしながら、D社が融資を受けた金融機関に対しては、被相続人が保証しているものの、この資金をD社経由でA社が借り受ける際、被相続人はD社に保証している事実はない。したがって、当該返済は、被相続人が単にA社の債務整理のために資金を提供したにすぎないと認められ、保証債務を履行したものとは認められないから、本件特例の対象とはならない。(平18. 5.31 金裁(所)平17-34)

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支部名
名古屋
裁決番号
平170051
裁決年月日
平成18年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
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要旨

○ 請求人は、平成14年4月30日個人事業を廃止し、法人成りし、業務を移管した。平成15年7月2日開催の法人の職員会議において、従業員退職金の支給について提示、同年12月3日の職員会議において支給金額を決定して、翌年7月に退職金を支給した事実から、従業員退職金は、事業を廃止した日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきものであると主張する。 ところで、所得税法第37条《必要経費》第1項にいう別段の定めである同法第63条《事業を廃止した場合の必要経費の特例》は、事業所得を生ずべき事業の廃止後において、当該事業に係る費用で当該事業を廃止しなかったとしたならば事業主のその年分以後の各年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額が生じた場合には、当該金額は、同法施行令第179条《事業を廃止した場合の必要経費の特例》に定めるところにより、事業の廃止した日の属する年分又はその前年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する旨規定している。 この規定は、事業所得を生ずべき事業が継続している限りにおいては、費用として確定した日の属する年分の必要経費となるが、廃止後に確定した必要経費は、必要経費に算入される機会がないという不合理が生ずることを解消するために、必要経費を廃止の年分等にさかのぼって控除することを認めたものであり、こうした趣旨から、①事業の廃止があったこと、②必要経費に算入できるものであること及び③事業廃止後に生じた必要経費であることがその適用要件となる。 本件費用は、請求人の平成14年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないものであるから、上記の②の要件を満たしていないことになり、その他の適用要件(上記の①及び③の要件)について検討するまでもなく、本件費用については、所得税法第63条を適用する余地はない。(平18. 4.18 名裁(所)平17-51)

支部名
関東信越
裁決番号
平170051
裁決年月日
平成18年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡価額は、正面路線価に基づく相続税評価額を基にし、さらに、下落が続く土地の売買においては、売買後数年間分の下落率を想定して売買価額を決定するのが普通であることから、下落率20%を控除して算定したものであり、時価相当額であるから、所得税法第59条に規定する「著しく低い価額の対価による譲渡」に当たらない旨主張するが、その算定方法は、本件土地の譲渡時点における客観的な時価を求めるにおいて合理的な根拠を欠くものである。 また、原処分庁が本件土地の時価の算定に当たり採用した地域要因の格差補正率及び個別的要因の格差補正率の算定方法は、それぞれ路線価の格差を基としているが、路線価は地域要因の格差も反映されており、結果として、地域要因の格差補正を2度行うこととなるから、本件土地の時価を求めるための方法としては合理性を欠くものである。 したがって、請求人及び原処分庁が主張する価額は、いずれも本件土地の時価であるということはできない。そこで、当審判所が、取引事例比較法及び公示価格を規準する方式と同様の手法により試算した価格を基に本件土地の時価を算定し、当該価額を基に本件不動産の時価を計算すると、本件譲渡価額は時価の2分の1を下回ることから、本件譲渡は「著しく低い価額の対価による譲渡」に当たるというべきである。(平18. 4.12 関裁(所)平17-51)

支部名
広島
裁決番号
平170032
裁決年月日
平成18年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、求償権が行使不能になる前に作成した債権者に対する保証書の存在等により保証債務を負っていたことは明らかであり、本件株式の譲渡代金により保証債務を履行した旨主張する。しかしながら、各種事実を総合すると、同保証書等が真性に作成されたものとは認められないことから、請求人が保証債務を負っていたとは認められず、また、譲渡代金と保証債務の履行の間に因果関係を認めることはできない。したがって、本件譲渡が保証債務履行のために行われたものとは認められないことから、原処分は相当である。(平18.3.28広裁(所)平17-32)

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支部名
大阪
裁決番号
平170040
裁決年月日
平成18年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件根抵当権によりKセンターのS金庫に対する本件債務を物上保証した旨主張する。しかしながら、本件調停ないし本件合意が、主たる債務者を変更する旨の合意とは認められず、また、本件債務を本件根抵当権の被担保債権とすることを合意したものではないことは明らかであるから、本件根抵当権の設定は、T物産のS金庫に対する債務を担保するために物上保証したものと認められ、本件債務を物上保証したものとは認められない。(平18.2.15大裁(所)平17-40)

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支部名
大阪
裁決番号
平170040
裁決年月日
平成18年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 保証債務の履行に伴う求償権は主たる債務者に対して生ずるところ、本件根抵当権は、根抵当権設定契約により債務者T物産と債権者S金庫の間の銀行取引を請求人の不動産によって担保したものであり、請求人は本件債務に係るT物産の連帯保証債務を代位して弁済したものと認められるから、請求人は、T物産に対する求償権を取得する。しかしながら、T物産の平成16年3月期以前3期の①貸借対照表の資産の部の合計は負債の部の合計を上回っており、事業閉鎖、倒産等に至ることなく事業を行い、毎期経常利益及び当期利益を上げ、②金融機関との間でも、融資を受け又はその返済をするなど支障なく取引をしていることが認められるから、求償権を行使しても目的を達する見込みがないことが確実となった場合とはいえない。したがって、保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができないこととなったときとは認められない。(平18.2.15大裁(所)平17-40)

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支部名
大阪
裁決番号
平170040
裁決年月日
平成18年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
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要旨

○ 請求人は、本件債務を物上保証しているからS金庫に本件債務を支払ったことは保証債務の履行に当たる旨主張し、これに対して原処分庁は、請求人は何ら保証しておらず、当該支払は請求人が任意にしたものであるから保証債務の履行に当たらない旨主張する。本件では、本件根抵当権はT物産のS金庫に対する債務を担保するために設定されたものであり、請求人は、合意に基づき、本件弁済合意額をS金庫に支払ったことにより、本件根抵当権によって担保しているT物産のS金庫に対する債務が消滅する効果を生じさせているから、自己の出捐をもって債務を消滅させるべき行為をしたといえる。これによれば、請求人は、T物産の債務を担保するため抵当権を設定したものとして、T物産に対して求償権を取得したのであるから、所得税基本通達64−4により、保証債務を履行したものと認めることができる。(平18.2.15大裁(所)平17-40)

支部名
関東信越
裁決番号
平170002
裁決年月日
平成17年7月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が保証したと主張する債務12口のうち、請求人の所有土地に設定された根抵当権に係る3口以外については保証の事実を認めることはできず、また、12口のうち1口は、主たる債務者との手形の共同振出しによる共同借入れである旨主張する。しかしながら、請求人の所有土地に設定された根抵当権及び抵当権によれば、被担保債権は、債務12口のうちの6口であることが認められ、また、他の1口につき、主たる債務の基となった手形に共同振出しの事実はなく、むしろ、一部の手形には連帯保証人として請求人の署名押印があり、さらに、手形の振出し状況及び債権者の申述等からすれば、請求人の所有土地に設定された抵当権は、債務者の表示を誤ってはいるものの、その手形債務を担保するためのものであると認められる。したがって、主たる債務12口のうち、計7口については、請求人による保証の事実があったものと認めるのが相当である。(平17.7.6関裁(所)平17-2)

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支部名
名古屋
裁決番号
平170004
裁決年月日
平成17年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604052
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/5行使不能額の認定/2認定事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他人からの借入金(以下「本件借入金」という。)により保証債務を履行し、その本件借入金を返済するために本件土地を譲渡したのであるから、本件借入金で支払った保証債務の履行額全額について、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(以下「本件特例」という。)の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件借入金の返済は、前年に譲渡した別件土地の譲渡代金と本件土地の譲渡代金から行われているから、本件土地の譲渡所得の金額の計算上、本件特例が適用される金額は、本件土地の譲渡代金から返済した金額であり、別件土地の譲渡代金から返済した金額については、本件特例を適用することはできない。(平17.7.5名裁(所)平17-4)

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支部名
福岡
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成17年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、①請求人の父(以下「被相続人」という。)が借入れの形式上の債務者となっているが、当該借入れの実質的な債務者は甲であり、被相続人は単なる保証人にすぎないこと、②甲は、強制執行をする財産を有しておらず債務超過状態にあり、保証債務の履行により生じた求償権の行使ができなかったことから、譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条第2項の規定(以下「本件特例」という。)を適用すべきである旨主張する。請求人は、甲の財産状況を確認するため、甲が居住する土地及び家屋の所有者を登記簿謄本で確認したことは認められるものの、甲に対して、財産等の所有状況の確認及び求償権の具体的な返済計画の協議を行っていないことから、請求人は、主観的には甲の債務超過が著しく、その状態が相当期間にわたって継続することを予想し、求償債務の弁済の見込みが立たないと判断していたとしても、このことを客観的な事実に基づき判断していたと認定することはできないことから、本件特例の適用要件である求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったときに該当するとは認められない。以上の結果、譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平17.6.22福裁(所)平16-20)

支部名
関東信越
裁決番号
平160074
裁決年月日
平成17年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告時においては譲渡代金をもって保証債務を履行することを予定していたのであり、事実それを履行し、求償権の行使の可否も判断できない状況にあったから、それを申告し納税せよというのは酷であり、不可能を強いるものであるから、確定申告書に株式の譲渡について一切記載しなかったことについては、所得税法第64条第4項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、当該「やむを得ない事情」とは、自然災害等、客観的に納税者の責めに帰することができない事情をいうと解されるところ、当審判所の調査したところによっても、請求人に当該「やむを得ない事情」があったとは認められない。なお、譲渡所得課税の趣旨が値上がり益の清算課税にあること、所得税法第64条第2項の趣旨が同項規定の各要件を満たす場合において、同条第3項の手続的な要件を満たす場合に限って譲渡所得課税を特例的に減免する点にあることからすれば、確定申告時に同条第2項規定の各要件を満たさない場合は、これを適用することなく譲渡所得の申告をすべきであり、それが納税者にとって酷であり、不可能を強いるものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平17.6.22関裁(所)平16-74)

支部名
大阪
裁決番号
平160088
裁決年月日
平成17年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者は債権者の主導により会社再建を図っているところ、その同意の下に行われた請求人の主たる債務者への土地建物の贈与は、実質的には請求人の債権者に対する保証債務の履行であると主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合とは、一般的には資産を譲渡し、その譲渡代金で保証債務を履行した場合又は保証債務を代物弁済した場合における資産の譲渡をいうものであると解するところ、本件では、贈与により土地建物の所有者は主たる債務者に変更され、売却までの期間、土地建物は債権者への担保に供され、土地建物を売却し売却代金を得ているのは主たる債務者であることから、請求人の主たる債務者への土地建物の贈与は請求人の主たる債務者への私財提供と解され、当該土地建物を譲渡してその譲渡代金で保証債務を履行したことにも、土地建物をもって債権者に代物弁済したことにも当たらないから、請求人が行った土地建物の贈与をもって保証債務を履行したということはできず、したがって、本件の土地建物の贈与は保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合に該当しない。(平17.5.24大裁(所)平16-88)

支部名
東京
裁決番号
平160249
裁決年月日
平成17年5月10日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件資産の譲渡代金で返済した農業協同組合からの借入金(以下「本件借入金」という。)について、実質的な債務者は、本件借入金を費消し、本件借入金の利息を当初返済していたA社であって、請求人の亡父はその債務を保証したものであり、請求人は亡父からその地位を承継し、本件資産の譲渡代金で本件借入金を返済したことから、本件資産の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例の適用がある旨主張する。しかしながら、①本件借入れの契約書には、請求人の亡父が借主と記載されていること、②貸主である農業協同組合は、請求人の亡父を債務者と認識した上で貸し付けていること、③請求人は、亡父を被相続人とする相続税の申告において、本件借入金を亡父の債務として申告していることなどから、本件借入金は請求人の亡父の債務であると認めるのが相当であり、本件借入金を相続した請求人自らの債務を返済するために本件資産を譲渡したと認められることから、本件資産の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用することはできない。(平17.5.10東裁(所)平16-249)

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支部名
東京
裁決番号
平160237
裁決年月日
平成17年4月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、同人が所有する土地及び建物を譲渡し、同人の親族が主宰する同族会社に係る保証債務の履行をしたが、債務免除の通知をした日において、同社は、債務超過の状態が長期間経過していること、最も重要な取引先から主たる受託業務を取りやめる旨の通告を受けていること、及びその通知をした日の半年後には解散を予定していたことにより、同社に対する求償権は行使不能であるから、当該譲渡には保証債務の特例が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同社は、債務免除の通知をした日において、固定負債が減少しており必ずしも債務超過の状態の修復が困難とはいい難く、当該通知をした日の属する前々事務年度以降は利益金額が計上され事業の運営が衰微している状態に至っていないことが認められ、また、当該通知をした日以後において、同社が取引先からの受託業務の取りやめにより受け取る解決金の額等が確定しておらず、業務委託契約に係る業務を引き続き継続していることからして、当該通知をした日において、同社に対する求償権が客観的に行使不能であることが確実であるとは認められないのであるから、当該譲渡に当該特例は適用されない。(平17.4.19東裁(所)平16-237)

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支部名
東京
裁決番号
平160237
裁決年月日
平成17年4月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
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要旨

○ 請求人が、同人所有の土地及び建物を譲渡して、同人の親族が主宰する同族会社に係る保証債務の履行をし、当該譲渡に保証債務の特例を適用したことについて、原処分庁は、①同社が、船舶の賃貸事業の開始に当たり融資を受けた借入金Aに係る請求人の債務保証については、当該事業に事業性がないので、同社に対する求償を前提としない債務引受又は贈与であり、また、②同社が、請求人所有の土地に隣接する土地の購入のため融資を受けた借入金Bの継続時にした請求人の物上保証は、当該購入した土地に担保割れが生じていることを認識した上でのものであって、前記と同様に債務引受け又は贈与であるから、当該譲渡に当該特例は適用できない旨主張する。しかしながら、①同社の船舶の賃貸事業に事業性がないとはいえず、借入金Aの債務保証の時点において、同社は債務超過の状況にあったとは認められず、また、②借入金Bに係る請求人の物上保証時点において、同社は、その後も事業による売上高が計上されていること、債務超過の状態にあるものの購入した船舶と土地を所有していること、他の親族が連帯保証人兼物上保証人となっており、債権者から返済期間を延長する旨協力を得ていることが認められ、請求人の物上保証時において、同社に対する借入金A及び借入金Bに係る求償権の行使が不能であることが客観的にみて確実であったということはできないから、当該譲渡には当該特例を適用すべきである。(平17.4.19東裁(所)平16-237)

支部名
東京
裁決番号
平160226
裁決年月日
平成17年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、商品先物取引に係る益金に対する金員が、和解により回収不能となったから、所得税法第64条第1項の規定の特例の適用がある旨主張する。しかしながら、商品先物取引に係る益金は、委託証拠金に充当され、その翌年において損金が生じて、その損金に充当されたのであって、商品先物取引に係る益金に対する金員が回収不能となったものとは認められないので、上記の特例を適用することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.3.31東裁(所)平16-226)

支部名
仙台
裁決番号
平160030
裁決年月日
平成17年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
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要旨

所得税法第59条第1項に規定する「その時における価額」、すなわち、時価とは客観的交換価値を指し、それはいわゆる市場価格を指すものと解されているところ、取引相場のない株式等について、客観的交換価値を把握することはきわめて困難である。そこで、所得税基本通達59−6は、取引相場のない株式等について、一定の条件の下に、同通達23〜35共−9の(4)に準じた価額による旨を定めており、合理性を有する適正なものである。当該株式の時価については、被相続人が株式発行法人の「中心的な株主」であるから、同通達59−6の定める条件に従い、類似業種比準価額と純資産価額とを併用する方式によって評価することが合理的であると認められる。(平17.3.30仙裁(所)平16-30)

支部名
東京
裁決番号
平160223
裁決年月日
平成17年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、本件債務は和解により被相続人の長男が実質的な債務者であると確認された債務であることから、被相続人の譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべきである旨主張するが、本件債務は、①金銭消費貸借契約書の記載内容、②債権者の債務者に関する資力等の調査状況、③借入れ目的及びその使途、並びに被相続人が本件債務を弁済することとなった和解調書の記載内容等から判断すると、被相続人本人の債務であると認めるのが相当であるから、被相続人の譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平17.3.30東裁(所)平16-223)

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支部名
東京
裁決番号
平160211
裁決年月日
平成17年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、譲渡代金で弁済した本件借入金の実質債務者はAであり、請求人らの被相続人は借入変更契約によって自己の固有の債務を負担したのではなく、Aの債務を保証したものである旨主張するが、借入契約書に被相続人が借主とされていること、申込書に被相続人の資産や所得といった返済能力を示す事項が記載されていること、本件借入金が被相続人名義の預金口座に振り込まれていることからすれば、借入契約は、形式上も実質上も、被相続人を債務者とする趣旨で締結されたものと認められ、請求人らは、被相続人から相続した債務を返済したものであるから、保証債務の特例の適用はない。また、請求人らは、「他人のために農業協同組合等から借り入れた債務を弁済するために資産を譲渡した場合における所得税法第64条第2項の規定の適用について」(本件個別通達)に照らせば、本件借入金の返済について本件特例が適用されるべき旨主張するが、本件は債権者が甲銀行であって、その取引の相手方に法律上何ら限定がされているわけではないから、本件個別通達の適用の前提を欠いており、本件特例の適用はない。(平17.3.15東裁(所)平16-211)

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支部名
仙台
裁決番号
平160014ほか 2件
裁決年月日
平成16年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、平成13年分の所得税について、所得税法第64条第2項に規定する課税の特例を受けるに当たり、確定申告書に本件特例を受ける旨を記載せずに平成14年3月15日(金)に郵送で提出するとともに、同月16日(土)に本件特例を受けるべく更正の請求書を郵送で提出し、原処分庁は両者(確定申告書と更正の請求書)を同日(3月18日)に受理したのであるから、一体として総合判断し、本件特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件において確定申告書に本件特例の適用を受ける旨を記載できないやむを得ない事情は認められず、また、同一の日に受理されたことをもってこれらを一体として取り扱わなければならない旨を定めた法令上の規定はないことから、本件確定申告書において本件特例の適用を受けたものとみなすことはできない。(平16.12.24仙裁(所)平16-14)

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支部名
仙台
裁決番号
平160014
裁決年月日
平成16年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税法第64条第2項に規定する求償権の行使が不能になったことから、所得税法第152条に基づき更正の請求をした旨主張する。しかしながら、主たる債務者は、平成3年12月以降資力を喪失し、法人としての機能が停止しており、請求人が代位弁済した時点(平成13年)で既に求償権行使が不能な状況にあったと認められる。また、共同保証人については、保証人、物上保証人及びその両資格を兼ねる者との間における各人の負担すべき額は、両資格を兼ねる者も一人として全員の頭数に応じた平等の割合の額であるから、請求人は、その代位弁済によって他の保証人に対する求償権は取得していないと認められる(他の保証人は、既に自らの負担部分を代位弁済している。)。したがって、他の保証人に対する求償権の行使の可否を判断するまでもないから、所得税法第152条に規定する後発的な事実が生じたことに該当しない。(平16.12.24仙裁(所)平16-14)

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支部名
仙台
裁決番号
平160015ほか 1件
裁決年月日
平成16年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、居住の用に供しているとして申告したA土地は、居宅の周囲を構成する部分で、一般的な住宅周辺の空地及び通路あるいは駐車場として使用されていたものであり、居住の用に供していた家屋の敷地の用に供されていた土地である旨主張する。しかしながら、A土地は、図面で示したとおり、貸家及び工場等への進入通路として利用されていたものであるから、租税特別措置法関係通達31の3−12に定める居住の用に供している家屋と一体として利用されていた土地とは認められない。(平16.12.24仙裁(所)平16-15)

支部名
高松
裁決番号
平160011ほか 1件
裁決年月日
平成16年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、物上保証していた債務者の金融機関に対する借入金債務を本件土地の譲渡代金により弁済したから、所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合の譲渡所得の特例が適用できる旨主張するが、本件土地の譲渡代金の流れ、債務者の経理処理及び金銭消費貸借契約の状況からみて、本件土地の譲渡代金は、債務者に貸し付けられ、債務者はこれを返済の原資として自己の債務を弁済したものと認められるから、保証債務を履行するために資産を譲渡した場合には当らない。(平16.12.21高裁(所)平16-11)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成16年11月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
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要旨

○ 請求人は、本件損害賠償債務における主たる債務者は甲と乙であって、請求人がこれを連帯保証する旨の意思表示をしたものと解すべきであり、また、これら2名に対する求償権の行使を前提として本件連帯保証を行ったものである旨主張する。しかしながら、①甲は本件和解契約の当事者とはなっておらず、②本件和解契約においては乙のみが本件損害賠償債務を負っていることを確認しており、③債権者は、本件損害賠償債務は乙が単独で弁済すべき債務である旨答述していることからすれば、本件損害賠償債務における債務者は乙のみであるというべきである。よって、本件連帯保証が甲に対する求償権の行使を前提としたものであるとは認められず、また、請求人は、本件和解契約当時の乙の資産負債及び収入支出の状況からして、同人に対する求償権を行使することは不可能な状態であった旨自ら申述していることからすれば、請求人は本件連帯保証のときにおいて既に、乙に対する求償権の行使を予定していなかったものと推認することが合理的である。そうすると、本件連帯保証は、実質的には請求人が乙に対して利益の供与又は贈与を行ったものというべきであるから、本件代物弁済につき所得税法第64条第2項の規定を適用する余地はないものと認められる。(平16.11.5関裁(所)平16-20)

支部名
東京
裁決番号
平160057
裁決年月日
平成16年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人の場合、主たる債務者に対して求償債権を有するものと認められる一方で、同額以上の債務を有していることが認められる。この点、請求人は、当該債務は請求人個人に帰属するものではない旨主張するが、請求人は、従前から当該債務を請求人個人に帰属する債務として認識して申告しており、当該債務は、形式的にも実質的にも請求人個人に帰属する債務と認められる。そうすると、請求人は、当該求償債権に係る求償権を当該債務と相殺することにより行使することができるから、所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合における所得計算の特例が適用要件である「求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったとき」に該当しないと認めるのが相当である。(平16.10.5東裁(所)平16-57)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成16年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①債務保証の時点で連帯保証人間において請求人が保証債務を履行し、他の連帯保証人には求償しない旨の合意があったから他の連帯保証人に対する求償権は存在しない、②仮に求償権があったとしても、連帯保証人である長男の所有不動産は売却困難な不動産であるから、求償権の行使は不可能である、さらに、③仮に求償権の行使が可能であるとしても、請求人は主債務者からの借入金があり、請求人の代位弁済額から借入金を相殺した後の金額を基礎として求償権の行使可能額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、①本件特例にいう「求償権を行使することができないこととなったとき」とは、その求償権の相手方について破産宣告等の事実が発生した場合等、求償権を行使してもその目的を達せられないことが確実になった場合をいい、連帯保証人間の合意によって求償権を放棄したことによる行使不能は、「求償権を行使することができないこととなったとき」には該当せず、②他の連帯保証人である長男には給与収入及び所有不動産があり、一時には返済不可能であるが、収入等の状況に応じて返済する方法があると認められることから求償権の行使は可能である。また、③求償権行使の相手方は相連帯保証人である長男であって主債務者ではないから主債務者の請求人に対する貸付債権を受働債権とする相殺は許されない(民法第505条第1項)。したがって、請求人の主張はいずれも理由がない。(平16.9.16名裁(所)平16-20)

支部名
大阪
裁決番号
平160011
裁決年月日
平成16年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡は保証債務を履行するために行ったもので、求償権の全部が行使不能であること、また、税理士の法の不知により確定申告書に記載を失念したことが所得税法第64条第4項のやむを得ない事情に該当するので、同条第2項の特例(以下「本件特例」という。)の適用が認められると主張する。しかしながら、本件は、保証債務を履行するためにされた資産の譲渡とは認められず、また、手続要件を欠いていると認められるので、本件特例を適用することはできない。(平16.9.10大裁(所)平16-11)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160003
裁決年月日
平成16年7月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、船舶の賃貸と売却が一体となった投資商品(以下「本件商品」という。)について、自己資金及び本件商品の販売者の用意したセットローンをもって、船舶の共有持分権を購入し、これを民法上の任意組合(以下「本件組合」という。)に現物出資し、さらに本件組合は当該船舶を国外のリミテッド・パートナーシップに現物出資した上、当該船舶を裸用船の形態で賃貸する事業(以下「本件船舶賃貸事業」という。)を行っていたが、上記船舶の共有持分権を、①本件商品購入時のセットローン残高の引受け及び②上記船舶の未償却残高に占める請求人の持分割合相当額から上記セットローン残高を控除した金額に相当する差金(以下「差額金」という。)の支払を対価として、請求人の親族に譲り渡したが、当該譲渡に係る対価の額が上記船舶の未償却残高に占める請求人の持分割合相当額と同額であるから、譲渡所得が生じない旨認識している。しかしながら、当審判所の調査の結果、①本件商品は、船舶の賃貸とその売却が一体不可分にセットされ、それらに係る収入金額から購入代金すなわち投資資金が回収され、収益の分配を受けるという経済的効果をもたらすものであって、②その投資資金のうち当該販売者からの借入金(セットローン)を原資とする部分は、実質的には請求人の投資とはいえないものであり、③その経済的効果は、用船期間の満了等所定の契約終了事由の発生をその計算期間の終期として確定するものであるから、請求人は、当初の投資資金の回収及び収益の分配を受ける法的地位を譲渡したものであり、当該法的地位は一定の収益等を生じる権利であると認められるから、これに係る所得は譲渡所得に当たることになる。そして、その譲渡所得を計算すると、セットローンに係る債務は実質的に請求人の投資ではないのであるから、総収入金額は差額金の受領額であり、その取得費は拠出した自己資金の額に取得に要した費用を加算した額となり、その結果、譲渡所得の金額は損失となる。さらに、当該法的地位の時価は、上記収益等の分配を受けると見込まれる日までの期間に基づき複利原価の方法により割り引いた金額の合計額により評価することが相当であると認められるところ、請求人は当該法的地位を時価の2分の1に満たない価額で譲渡していると認められ、所得税法第59条第2項の規定により譲渡所得の損失はなかったものとなる。(平16.7.8名裁(所)平16-3)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160006
裁決年月日
平成16年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ ①本件商品は、船舶の賃貸とその売却が一体不可分にセットされ、それらに係る収入金額から購入代金すなわち投資資金が回収され、収益の分配を受けるという経済的効果をもたらすものであって、②その投資資金のうち当該販売者からの借入金(セットローン)を原資とする部分は、実質的には請求人の投資とはいえないものであり、③その経済的効果は、用船期間の満了等所定の契約終了事由の発生をその計算期間の終期として確定するものであるから、請求人は、当初の投資資金の回収及び収益の分配を受ける法的地位を譲渡したものであり、当該法的地位は一定の収益等を生じる権利であると認められるから、これに係る所得は譲渡所得に当たることになる。そして、その譲渡所得を計算すると、セットローンに係る債務は実質的に請求人の投資ではないのであるから、総収入金額は差額金の受領額であり、その取得費は拠出した自己資金の額に取得に要した費用を加算した額となり、その結果、譲渡所得の金額は損失となる。さらに、当該法的地位の時価は、上記収益等の分配を受けると見込まれる日までの期間に基づき複利原価の方法により割り引いた金額の合計額により評価することが相当であると認められるところ、請求人は当該法的地位を時価の2分の1に満たない価額で譲渡していると認められ、所得税法第59条第2項の規定により譲渡所得の損失はなかったものとなる。(平16.7.8名裁(所)平16-6)

支部名
金沢
裁決番号
平150017
裁決年月日
平成16年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務を履行するために本件土地を譲渡したものであり、また、その履行に伴う求償権の一部を放棄していることから、譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条第2項に規定する特例が認められるべきであると主張するが、本件土地の譲渡代金により保証債務を履行した事実は認められないから、本件土地の譲渡につき保証債務の特例を適用することはできない。(平16.6.25金裁(所)平15-17)

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支部名
東京
裁決番号
平150342
裁決年月日
平成16年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借入金の返済に備えて本件譲渡をしたこと及び本件譲渡代金の一部は本件預金口座を通じて本件代位弁済に充てたことから、本件譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人が主張する本件譲渡の経緯は不自然であること、②平成12年1月から元夫からの生活費の入金がないこと、③本件計算明細書に記載されている譲渡理由は「他の資産を購入するため及び子供達教育費を捻出するため」であること、並びに④元夫との婚姻費用の負担に係る事件の審判の「理由」欄には「生活費に充てる目的で、相続により取得した不動産を売却した」と記載があることからすれば、請求人の本件譲渡の目的は、本件借入金に係る保証債務を履行するためではなく、生活費を捻出するためであるとみるのが相当である。また、本件譲渡代金の一部は本件代位弁済に充てられたことは認められるものの、請求人自身が本件譲渡代金の一部を原資として金員を運用し、その運用された後の金員をもって、本件譲渡から約1年6か月後に本件代位弁済がなされたものと認められる。これらのことからすれば、「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」とは認められないので、本件譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平16.6.25東裁(所)平15-342)

支部名
大阪
裁決番号
平150095
裁決年月日
平成16年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務を履行するためにやむを得ず本件土地等を売却したのであるから、保証債務履行のための譲渡に該当する旨主張をするが、本件においては、主たる債務者が請求人から本件譲渡代金を借り入れ、自らが本件借入金を弁済したというべきであるから、本件土地等の譲渡は、保証債務を履行するためになされたものとは認められない。(平16.6.16大裁(所)平15-95)

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支部名
東京
裁決番号
平150311ほか 1件
裁決年月日
平成16年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604052
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/5行使不能額の認定/2認定事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務の弁済額が求償権の行使不能額である旨主張し、また、原処分庁は、請求人の保証債務の弁済額のうち、資力のある連帯保証人が負担すべき金額を除く金額が求償権の行使不能額であり、この金額が譲渡がなかったものとみなされる金額である旨主張する。しかしながら、請求人の保証債務の弁済額の基となる借入金を調査した結果、その一部の借入金は、主たる債務者が債務超過により弁済不能の状態において借り入れたものであることが認められ、これらの借入金は、いわば連帯保証人が債務引受したものとみるのが相当であるから、当該借入金に係る弁済額は、所得税法第64条第2項の規定の適用がない金額である。そして、上記以外の保証債務の弁済額については、主たる債務者及び連帯保証人に資力がないことから、求償権の行使は不能であると認められる。以上のことから、請求人及び原処分庁が主張する「譲渡がなかったものとみなされる金額」はいずれも採用することができない。(平16.5.31東裁(所)平15-311)

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支部名
広島
裁決番号
平150063
裁決年月日
平成16年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集No.67・383ページ

要旨

○ 請求人は、形式上、本件各土地の譲渡代金を主債務者に貸し付け、主債務者から債権者に対して債務を弁済した形態を採っているが、実質は請求人が本件各土地の譲渡代金により保証債務を履行したものである旨主張するが、本件各弁済の形態等から判断すると、請求人は、譲渡代金の一部を主債務者に運転資金として貸し付け、主債務者が当該資金をもって本件各債務を弁済したとみるのが相当であり、本件各弁済を保証債務の履行と評価することはできない。(平16.5.17広裁(所)平15-63)

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支部名
東京
裁決番号
平150261
裁決年月日
平成16年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
裁決事例集No.67・421ページ

要旨

○ 請求人は、居住用の特例と保証債務の特例が重複適用できないと誤認したため、確定申告書に保証債務の特例の適用を受ける旨の記載をしなかったところ、本件土地の譲渡代金は保証債務の弁済に充てられているから、譲渡所得の計算上、保証債務の特例が適用されるべき旨主張する。しかしながら、請求人は居住用の特例を受けようとする旨記載した確定申告書を提出しているが、保証債務の特例の適用を受ける旨の記載はなく、保証債務の特例を適用した所得金額の算出もされていない。したがって、請求人は保証債務の特例の適用を受けるための手続要件を具備していないため同特例を適用することはできない。また、税法の不知又は誤解は、所得税法第64条第4項に定めるやむを得ない事情とは認められない。(平16.3.31東裁(所)平15-261)

支部名
東京
裁決番号
平150246
裁決年月日
平成16年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人が本件土地等の譲渡代金で返済した本件債務について、債務者名義は被相続人となっているが、それは形式的なものであり、実質的には保証債務の履行であるから所得税法第64条第2項に規定する保証債務の履行のための資産の譲渡に該当する旨主張する。しかしながら、本件債務は、名実ともに被相続人の債務であり、本件譲渡は保証債務の履行のための資産の譲渡に該当しない。(平16.3.29東裁(所)平15-246)

支部名
関東信越
裁決番号
平150055
裁決年月日
平成16年3月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が回収不能であると主張する未払給与について、原処分庁は、民法第588条に規定する準消費貸借契約が締結されていること及び債権放棄がされていないことを理由として所得税法第64条第1項に規定する特例の適用はない旨を主張する。しかしながら、準消費貸借が成立した場合には、①旧債務は消滅して新債務が発生する場合と、②旧債務は同一性を維持し単に消費貸借の規定に従うこととなる場合とがあり、どちらの場合になるかは、当事者の意思により決定されるところ、当審判所の調査によれば、本件準消費貸借における当事者の意思は②の場合であると認められるから、未払給与は存続しており、給与の未払状況は解消されていない。また、回収不能かどうかの判定は、債務者の資産状況、支払能力からみて債権が回収できないことが明らかであるかどうかによるのであって、債権の放棄まではその要件としていないものと解するのが相当であって、当審判所の調査によれば、当該債務者である会社には資力がないと認められるから、未払給与は回収不能ということができる。したがって、所得税法第64条第1項に規定する特例の適用が認められる。(平16.3.18関裁(所)平15-55)

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支部名
熊本
裁決番号
平150017
裁決年月日
平成16年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
裁決事例集No.67・350ページ

要旨

○ 請求人らは、請求人らが共有していた土地(以下「本件土地」という。)を法人に譲渡したことについて、その近傍に位置する土地(以下「近傍土地」という。)の譲渡は、複数の仲介業者が介在して取引されたものであるから、その売買実例が本件土地の周辺の時価を示しているものであり、その価額を基にして算定すると、本件土地の譲渡価額は、時価の2分の1を超えていることから低額譲渡には該当しない旨主張する。しかしながら、本件土地と近傍土地とでは、立地条件、利用価値、区画形状等が大きく異なり、本件土地の1㎡当たりの価額は、近傍土地の価額に比べ、かなり高額であったと推認できるし、また、本件土地の時価の算定に当たり、原処分庁が採用した売買実例に基づいて算定した価額と鑑定評価額が同程度の価額であること及び原処分庁が買い進みや売り急ぎの事情や安全性を考慮し、鑑定評価額をもって本件土地の価額と認定したことは相当であり、請求人らは、本件土地を時価の2分の1に満たない価額で法人に譲渡したと認められるから、請求人らの主張は採用できない。(平16.3.8熊裁(所)平15-17)

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支部名
熊本
裁決番号
平150017
裁決年月日
平成16年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
事例集登載頁
裁決事例集No.67・350ページ

要旨

○ 請求人らは、当該譲渡に関して譲渡人と譲受人とは、恣意的に利益を得ることを目的として譲渡価額を決定したものではないので、定額譲渡の特例に該当しない旨を主張する。しかしながら、本特例における低額譲渡か否かは、譲渡価額が時価の2分の1に満たないか否かによって判断すべきであるから、租税回避を目的とした行為に適用されるのはもちろんのこと、当事者の具体的な意図、目的及び恣意性の有無を問わず、この特例の規定が適用されるものである。(平16.3.8熊裁(所)平15-17)

支部名
東京
裁決番号
平150196
裁決年月日
平成16年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、被相続人が確定申告書に所得税法第64条第2項の適用について記載しなかったことには「やむを得ない事情」があったものとして、同条第4項の適用がある旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第4項に規定する「やむを得ない事情」とは、本人の責めに帰することが困難な特別な事情による場合、例えば、事故及び天災等による関係書類の紛失等、その結果申告書や明細書を出したくても出せなかったというような状況にある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件の場合、確定申告書に同条第2項の適用を受ける旨の記載がなかった理由は、所得税法第64条第2項の適否について検討未了であったという被相続人の事情によるものであり、被相続人は確定申告書に所得税法第64条第2項の適用を受ける旨記載できない状況にあったとは認められないから、同条第4項に規定するやむを得ない事情には該当しない。(平16.3.1東裁(所)平15-196)

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支部名
東京
裁決番号
平150132
裁決年月日
平成15年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件合意に基づき同族会社が銀行その他第三者に対して負う一切の債務について請求人が負担すべき保証割合が定められていたから、保証債務と同一性のある本件債務を負うことになり本件譲渡を行ったもので、所得税法第64条第2項を適用すべき旨主張する。しかしながら、本件合意当時の同族会社は多額の損失により債務超過の状態で、同社に資力がなく求償権の行使が不可能であることを知りながら本件合意をしたものと認められ、本件債務は、本件合意に基づき同社の債務のうち請求人が負担すべき金額を明確し、請求人が支払う旨を確約したものと認められ、実質において同社の債務を引き受けしたものと認められることから、所得税法第64条第2項の適用を受けることはできない。(平15.12.17東裁(所)平15-132)

支部名
東京
裁決番号
平150090
裁決年月日
平成15年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604042
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/2認めた事例
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、相続人が被相続人の有していた保証債務の履行に係る求償権を免除したことが、所得税法第64条第2項に規定する事由に該当しない旨主張する。しかしながら、所得税基本通達64−1等による求償権の免除に関する取扱いは合理的かつ相当であり、当該定めに基づき、主たる債務者の資産や営業の状況等を客観的に考慮し判断した結果、主たる債務者は債務超過の状態が相当期間継続していることに加え、処分できる不動産及び有価証券を有せず、本件求償権を計画的に返済していくことが可能とは認められないから、本件求償権は行使しても回収の見込みのないことが確実な債権であると認められる。そうすると、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条第2項の規定の適用があることから、本件通知処分は違法であるので、その一部を取消すべきである。(平15.10.30東裁(所)平15-90)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年7月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税基本通達58−8の定めにより、確定申告期限まで交換取得資産を交換譲渡資産と同一の用途に供していれば、所得税法第58条の規定の適用がある旨主張する。しかしながら、同通達の定めは、交換取得資産を交換譲渡資産と同一の用途に供する始期を定めたものである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.30関裁(所)平15-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年7月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、農地法第5条の届出をして交換した交換取得土地を、宅地の用途に供するまで交換譲渡土地と同一の用途である畑の用途に供していたにもかかわらず、原処分庁が農地法第5条の宅地転用事実のみを捉えて所得税法第58条の規定の適用を認めなかったことは、同条の規定の適用を誤っている旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張は、請求人が交換取得土地を畑の用途に供したことが、交換の時において予定されていた本件建物の建築までの一時的なものであることが明らかであるから、本件特例の規定を適用することはできないというものであって、農地法第5条による宅地転用事実のみを捉えて本件特例が適用できないとしたものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.30関裁(所)平15-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年7月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、交換取得土地を、交換の時から所得税の確定申告期限までの間、交換譲渡土地と同一の用途である畑の用途に供したから、所得税法第58条の規定の適用を認めるべきである旨主張する。確かに、請求人が当該期間畑の用途に供していた事実は認められるが、それは、建物の建築に着工するまでの間、本件特例の適用を受けることを目的とした、一時的なものと認められる。同条の規定は、取得資産を交換後において生じた事由等により譲渡資産と同一の用途に供することができなくなるまで、当該同一の用途に供するという行為があった場合に、これを従前の資産をそのまま引き続き所有しているのと何ら変わらないものと捉えて、本来行われるべき値上がり益に対する課税を特例的に繰り延べる趣旨のものであると解されるから、予め取得資産を別の用途に供することを予定して交換を行い、その後本件特例を受けることのみの目的で取得資産を同一の用途に供した場合は、当該趣旨に反し、許されないというべきである。したがって、請求人は交換取得資産を交換譲渡資産と同一の用途に供したと認めることはできず、請求人の主張を採用することはできない。(平15.7.30関裁(所)平15-5)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140076
裁決年月日
平成15年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、交換の直前において、交換譲渡資産及び交換取得資産の現況はいずれも宅地であり、交換特例の適用要件を満たしている旨主張する。ところで、所得税法第58条第1項に規定する交換特例の趣旨は、同一種類の固定資産を交換したような場合に、従前の資産をそのまま引き続き所有しているものと何ら変わらないものと捉えて、一定の条件に適合する交換については譲渡がなかったものとみなし、所有資産の価値の増加益に対する課税を繰り延べることとしたものと解される。これを本件についてみると、請求人は、交換前に交換取得資産を第三者に譲渡する旨の契約を締結していることが認められる。そうすると、本件交換は譲渡を前提としてなされたものであり、交換取得資産を譲渡するまで一時的に保有していたにすぎず、従前の資産をそのまま引き続き所有しているということはできないから、交換取得資産を交換譲渡資産の譲渡の直前の用途と同一の用途に供したとは認められない。したがって、交換直前において、交換譲渡資産及び交換取得資産の現況がいずれも宅地であったとしても、所得税法第58条に規定する交換の特例を適用することはできない。(平15.06.23.名裁(所)平14-76)

支部名
仙台
裁決番号
平140034
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があったという要件を充足するためには、資産の譲渡が保証債務の履行を余儀なくされたために行われたものであること、すなわち、主たる債務者が債務の履行期に至ってもそれを履行しないため、債権者から連帯保証人に対して保証債務の履行の催告があった場合に適用されると解すべきであり、また、資産の譲渡による収入が保証債務の履行に充てられたという因果関係が認められることを要するというべきである。これを本件についてみると、①請求人は、同人が主宰する会社の代表者としての立場から、同社の借入金債務の整理をするために本件譲渡をしたことが推認されるものの、同社では同人からの借入金として処理され、その借入金の中から債権者に弁済されたものであると処理していること及び②債権会社の責任者は、原処分庁の調査担当者に対して、請求人に弁済請求等の催告をしていない旨、また、同社では請求人より弁済を受けたとの認識がない旨申述していることから本件譲渡から請求人の主宰する会社に拠出された金員は、単に同社に対する貸付金にすぎないので、保証債務の履行とは認められない。(平15.06.20.仙裁(所)平14-34)

支部名
関東信越
裁決番号
平140115
裁決年月日
平成15年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件借入金について、いずれも請求人が連帯保証人になっており、各債権者が本件土地建物に抵当権を設定し、②本件譲渡代金から請求人が本件借入金を返済し、また、③請求人の保証債務の履行に伴う主たる債務に対する求償権は、その全部の行使が不可能であるから、本件特例の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、各債権者から保証人としてその保証債務の履行を求められた事実はなく、本件建物が古くなり改装するためには多額の資金が必要となることから、本件土地建物を売却したものと認められ、本件借入金は、いずれも各返済期限前に各債権者に返済されていることからすれば、本件譲渡は、請求人の保証債務の履行を余儀なくされたために行われたものと認めることはできない。また、主たる債務者であるA社は本件譲渡代金の大部分を請求人から借り入れ、その一部を主たる債務者として自己の債務の返済資金に充て、その残額をA社の事業資金の一部に充てたものとみるべきであり譲渡収入が保証債務の履行に充てられたと認めることはできない。したがって、本件特例の適用に関するその他の点について判断するまでもなく、本件特例を適用することはできないのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.18.関裁(所)平14-115)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140047
裁決年月日
平成15年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集No.65・257ページ

要旨

○ 請求人は、請求人が本件土地の売買代金を受領していないから所得税法第64条第1項に規定する特例を認めるべきである旨主張するが、本件売買契約の買主である甲を本件訴訟の被告に加えていないこと、また、甲に対して、本件土地の売買代金の支払を求めて訴訟提起をしていないだけでなく、本件土地の売買代金の請求を一切していないことからすると、甲と請求人との間において、本件土地の売買代金の決済を終わっているものと認めざるを得ない。そうすると、請求人の甲に対する本件土地の売買代金の全部若しくは一部が回収することができない場合に当たらないことは明らかである。さらに、請求人は、請求人の代理人である乙らは売買代金を受領する権限がないのであるから、売買代金の授受行為が、民法第478条に規定する債権の準占有者に対する弁済として有効な支払になるとしても、あるいは無効な支払になるとしても、請求人が本件土地の売買代金を受領したことにならない旨主張する。しかしながら、甲から請求人の代理人である乙らへの支払が有効になるのであれば、請求人の甲に対する売買代金債権は民法第478条の規定により消滅しているのであるから、当該売買代金の回収不能という問題が生じないことは明らかであり、また、上記支払が無効になるのであれば、請求人は甲に対する本件土地の売買代金を請求することができるのであるから、いまだ回収不能となっているわけではないことになる。結局、本件は、請求人と甲との間における本件売買契約の代金決済が終わった後の売買代金の使途に関することであり、所得税法第64条第1項に規定する譲渡代金の回収不能とは異なる問題であるというべきである。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.09.名裁(所)平14-47)

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支部名
熊本
裁決番号
平140015
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、解散した法人の無限責任社員としての責任から、解散した法人の負債を請求人の借入金で返済していたところ、本件各譲渡は、当該借入金の返済に充てるためのものであり、解散した法人に対する求償権の行使は不可能であることから、所得税法第64条第2項に該当する。また、解散した法人の無限責任社員5名の内3名については、資力がないことから求償権の行使は不可能であり、請求人にとって求償権の行使が可能な者は2名であると主張する。しかしながら、請求人が譲渡代金の一部については、解散した法人の保証債務の履行に充てられているとは認められない。また、無限責任社員5名の内4名については、それぞれ解散した法人の債務の返済等を行うなど資産を保有していることから、資力がなく求償権の行使が不可能であるとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.03.25.熊裁(所)平14-15)

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支部名
高松
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、債務承認書に署名押印した際、請求人が代表取締役であった主たる債務者である同族法人は、営業もしており、資力を喪失していなかったので、本件譲渡所得について所得税法第64条第2項に規定する特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該法人の損益及び資産の状況、本件売掛代金の入金状況及び買掛代金の支払状況等から判断すると、請求人が主たる債務者の債務を保証した際、既に主たる債務者に資力がないため求償権の行使が不可能であることを知りながらあえて保証したことは明らかで、最初から主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであって、むしろ、主たる債務者の債務を引き受けたか、あるいは主たる債務者に対して利益供与又は贈与を行ったものと認めるのが相当であることから、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用はできない。(平15.02.24.高裁(所)平14-21)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140055
裁決年月日
平成15年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証契約締結当時、主たる債務者に十分な収入と農業所得があったことなどから、求償権を行使することは可能であり、主たる債務者に対する利益供与の意思がなかったことは明らかである旨主張する。しかしながら、農協の購買代金債務は、親子である請求人と主たる債務者とが共同で行った農業経営から生じたものであり、本件保証契約は、請求人と主たる債務者との間では、相互に負担部分が無く、いずれか一方が債務を履行しても、他方に求償権を行使することを予定していなかったものと解するのが合理的である。また、保証契約締結当時の主たる債務者の資産状況及び経営状況からすると、請求人は求償権を行使しても最終的に負担を免れ得ない状態であったことを知りながら、あえて保証したものと認められる。したがって、当該保証契約は主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであり、無償で利益を供与したものと認められるので、所得税法第64条第2項を適用することはできない。(平15.01.30.関裁(所)平14-55)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、物上保証していた関係会社の金融機関に対する借入金債務を本件土地の譲渡代金により弁済したから、所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するために資産の譲渡があった場合の譲渡所得の特例(本件特例)が適用できる旨主張する。しかしながら、請求人が金融機関から当該借入金債務の履行を求められた事実はない上、請求人が関係会社の借入金債務を弁済したのは、抵当権を抹消して本件土地を第三者に譲渡するためであり、また、関係会社の代表取締役でもある請求人の判断において、本件土地の譲渡代金の一部を会社再建のために利益供与したと認めるのが相当であるから、保証債務の履行のために本件土地を譲渡したとは認められない。したがって、本件特例の適用がないとした原処分は適法である。(平15.01.16.名裁(所)平14-26)

支部名
東京
裁決番号
平140131
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604060
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/6所得金額の計算
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、譲渡による収入の内一部については、誤って求償権の行使が可能な債務者の債務の弁済に充当されたものであるが、このことは弁済に係る債務者を誤るという錯誤に基づくものであり、この点を考慮せずになされた本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項は、保証債務を履行するために資産の譲渡があった場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使できないこととなったときは、その行使することができないこととなった金額を同条第1項に規定する回収することができない金額とみなして、同項の規定を適用する規定であるところ、本件特例は、保証債務の履行等の事実に基づき適用されており、また、請求人らが主張する錯誤を認める場合の特別な事情も認められないのであるから、請求人らの主張には理由がない。(平14.12.19.東裁(所)平14-131)

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支部名
沖縄
裁決番号
平140003
裁決年月日
平成14年12月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証債務を履行するために本件土地を譲渡したのであるから、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用が受けられる旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項は、主たる債務者に対して、債務履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに、その行使できなくなった金額に対応する金額は譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす旨規定しているところ、主たる債務者は、①請求人が保証債務を履行した以降も継続して農業を営んでいること、②現在に至るまで破産宣告等の事実も発生していないこと、③他からの融資も受けていること、から、請求人が求償権を行使しても回収の見込みがないことが確実な状況までは至っていないことが認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平14.12.18.沖裁(所)平14-3)

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支部名
広島
裁決番号
平140027ほか 1件
裁決年月日
平成14年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201601070
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/7交換差金等
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件交換は、金銭の授受の伴わない土地と土地の交換であるから、交換の特例に該当する旨主張するが、請求人は、交換に伴って、交換の相手方から請求人所有の土地に施工した造成費の負担の免責を受けており、その免責を受けた経済的利益は、交換に伴う交換差金にほかならず、そして、その交換差金の額は、交換譲渡資産の価額の2割を超えるから、交換の特例は適用できないとした原処分は相当である。(平14.11.12.広裁(所)平14-27)

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支部名
東京
裁決番号
平140049
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和62年分から平成元年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成2年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成2年分及び平成元年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-49)

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支部名
東京
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和59年分から昭和63年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成4年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成4年分及び平成3年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-50)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140002
裁決年月日
平成14年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、金融機関から融資(本件融資)を受け、姉が代表取締役を務めるA社の清算業務に係る立替金に充てたところ、当該立替金が返済されないことから、本件融資の返済のため本件土地を譲渡したもので、所得税法第64条第2項の規定(本件特例)に該当する旨主張する。しかしながら、本件融資は、マンションの建築資金として借り入れ、マンションの建築代金として支払われていることが認められ、請求人の主張は事実に反する。そして、本件特例は保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合の規定であるところ、本件融資は請求人がマンションの建築資金として借り入れたものであって、その返済のために本件土地の譲渡が行われたことからすると、本件土地の譲渡が保証債務の履行のために行われたものとは認められず、本件特例を適用する余地はない。(平14.08.29.名裁(所)平14-2)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140002
裁決年月日
平成14年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が金融機関から借り入れた本件融資を、姉が代表取締役を務める会社の清算業務に係る立替金の資金に充てたところ、当該立替金の回収ができなくなったことから、本件土地の譲渡代金の一部を本件融資の返済に充てたことは、譲渡代金の一部が回収できなくなったこととなり、所得税法第64条第1項の規定(本件特例)を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件特例は、譲渡代金の全部又は一部が回収不能となった場合に譲渡所得の金額を軽減するものであるところ、請求人は本件土地の譲渡代金を譲受人から全額受領しており、本件特例を適用する余地はない。(平14.08.29.名裁(所)平14-2)

支部名
名古屋
裁決番号
平140004
裁決年月日
平成14年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務めるA社の運転資金として、請求人の夫が農協から融資(本件融資)を受けた際連帯保証人となったが、その後、同社が倒産し、夫が本件融資を返済できなかったため、請求人の所有する土地を譲渡した代金で本件融資及び利息(本件債務)を返済したのであるから、保証債務を履行するための譲渡であり、所得税法第64条第2項の規定(本件特例)に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は夫の保証人になった事実は認められるものの、夫が本件融資の最終返済期限前に、請求人から振り込まれた金員を原資として、本件融資を返済していることからすると、請求人が債権者である農協から保証債務の履行の請求を受けて当該保証債務を履行したものとは認められない。さらに本件債務が返済されたときにおいて、請求人の夫には相当な収入、資産の保有が認められることからすると、請求人には保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使できなくなったことにもならないから、本件特例を適用する余地はない。(平14.08.29.名裁(所)平14-4)

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支部名
広島
裁決番号
平140011
裁決年月日
平成14年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 乙保証については、主たる債務者は法人Aではなく、実質の債務者がBであり、同人に対する求償権行使が不能であることを前提に、連帯保証人である請求人の妻Cへの求償権行使の可否について、請求人は、合意書によりCは連帯保証人ではなくなったから、求償不能を主張し、原処分庁は、Cが連帯保証人から合意解除された事実はない旨主張する。しかしながら、Aの代表取締役BがA名義で金銭消費貸借契約を締結している以上、①Aの帳簿に乙債務の計上がないこと、②Aの経理担当者が乙債務を不知であることは、Aへの債務の帰属を否定する理由とはなり得ず、また、③乙債務の金銭借用証の連帯保証人欄のBの筆跡がB本人のものであると認められることは実質的な債務者の判定には無関係であり、むしろ、Bが個人として乙債務の連帯保証人となったのであれば、主たる債務者がB個人とみる余地はなく、また、当審判所の調査によっても、実質的な債務者がAではないと認めるに足りる証拠はない。そうすると、乙債務がAに有効に帰属している以上、主たる債務者であるAは、例え帳簿に乙債務の計上がないとしても、債権者に対して債務の支払を拒めず、この理は、求償権を取得した連帯保証人に対しても同様であり、また、Aは、現在も存続し営業を継続しており、客観的に乙保証の履行による求償権の行使が不能となった事実は認められず、乙保証については、請求人は保証債務を履行するために資産を譲渡し、その譲渡代金で保証債務を履行した事実は認められるものの、主たる債務者であるAに対して求償権の行使が不能になっているとは認められないから、他の連帯保証人への求償権行使の可否について判断するまでもなく、請求人は保証債務の特例の適用を受けることはできない。(平14.08.28.広裁(所)平14-11)

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支部名
広島
裁決番号
平140011
裁決年月日
平成14年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金で保証債務を履行するに当たり、債権者から請求人の妻Cが、甲保証額と同額の新規借入をしたことから、請求人から直接債権者に弁済しないで(現金を移動させずに)、甲保証を履行した旨主張する。しかしながら、保証債務の特例の趣旨から、「その収入により保証債務の履行がなされた」という要件を充足するためには、資産譲渡による収入が保証債務の履行に充てられたという因果関係が認められることを要すると解するべきであるところ、請求人が主張するように、現金を請求人から債権者へ、債権者からCへと移動させる手間を省いて、譲渡代金による甲保証の履行とCの新規借入をなしたというのであれば、少なくとも請求人からCに対し、譲渡代金のうち甲保証相当額の移動がなされているはずであるが、譲渡代金から甲保証相当額がCに交付された事実もCの新規借入の弁済に充てられた事実も認められない。そして、新規借入について、債権者の貸付金メモに「貸付金書替」と記載されていることにも照らせば、請求人の甲保証債務の消滅とCのそれと同額の債務の発生は、甲保証の履行とCの新規借入によるものではなく、債務者の交替による更改(民法第514条)がなされたにすぎないものと認められ、譲渡代金との間に因果関係は認められない。そうすると、譲渡代金で甲保証が履行されたとは認められないから、求償権行使の可否について判断するまでもなく、請求人は保証債務の特例の適用を受けることはできない。(平14.08.28.広裁(所)平14-11)

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支部名
福岡
裁決番号
平130046
裁決年月日
平成14年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201602990
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/2その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、取引相場のない株式の時価の算定に当たっては、財産評価基本通達180の類似業種比準価額による算定が妥当である旨主張する。しかしながら、A社の発行済株式総数のすべては被相続人を含む同族株主が保有し、この同族株主が株式を通じて同社を支配しており、かつ、本件譲受法人はいずれも被相続人と同族関係にあることからすれば、A社は同族株主により完全に支配され、その経営の実態においては個人企業的な側面が非常に強いことが認められる。そうすると、本件株式は会社財産に対する持分的な性格を有すると認められ、本件譲渡の前後を通じてその性格に変化は見られないことからすれば、本件譲渡はその実質において、会社財産を持分譲渡したものと認めるのが相当であるから、本件株式の価額は、純資産価額を基に算定するのが合理的、かつ、適正であると認められる。(平14. 6.28福裁(所)平13-46)

支部名
福岡
裁決番号
平130045
裁決年月日
平成14年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
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要旨

○ 原処分庁は、平成6年及び平成7年に請求人が譲受人Aに土地を譲渡した譲渡代金の回収は、当該譲渡の際の「買主は、土地代金から譲渡費用を差引いた金額を売主の債務返済のため借入先へ支払う」旨の特約条項により、譲受人Aが請求人の債権者へ債務を支払ったことにより履行された旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によると、譲渡代金の一部については、譲受人Aが請求人の債権者へ債務を支払ったことにより譲渡代金を回収した事実は認められるものの、請求人のへの支払は、請求人が譲受人A以外の者に土地を譲渡した譲渡代金からも弁済されている事実も認められ、譲受人Aへの譲渡代金のすべてが回収されたとは認められない。したがって、請求人が譲渡代金の一部を回収できなかった事実は、所得税法第64条第1項の規定に該当すると認められることから、所得税法第152条に基づく更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした通知処分は、その一部を取り消すべきである。(平14. 6.27福裁(所)平13-45)

支部名
金沢
裁決番号
平130027
裁決年月日
平成14年6月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
201601051
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/1相手方の認定
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要旨

○ 原処分庁は、請求人が交換により取得した農地について、相手方から宅地造成を行う第三者に譲渡する旨の売買契約が締結されていたことなどから、本件交換は請求人と当該第三者との交換であり、本件交換に交換の特例の適用は認められない旨主張する。しかしながら、本件交換時においてもいまだ相手方から当該第三者に引渡しがあったとする事実は認められないことから、本件交換の相手方は当該第三者ではなく交換契約書のとおり相手方と認め、本件交換には交換の特例の適用が認められることから、原処分の全部を取り消すのが相当である。(平14. 6.18金裁(所)平13-27)

支部名
沖縄
裁決番号
平130011
裁決年月日
平成14年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、債権者から履行請求があった日が債務の弁済期限であり、保証債務の履行義務が確定するから、その後に行われた資産の譲渡は、保証債務を履行するための譲渡であり、所得税法第64条第2項に規定する特例が適用される旨主張する。しかしながら、資産の譲渡時において、債権者は請求人に対し保証債務の履行を求めていないこと及び債務の弁済期限は到来していないことから、請求人の保証債務の履行義務は確定せず、請求人が保証債務を履行しなければならない状況にまで立ち至っていたとは認められないから、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡とは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平14. 6. 7.沖裁(所)平13-11)

支部名
東京
裁決番号
平130233
裁決年月日
平成14年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
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要旨

○ 請求人らは、請求人らの親族が経営する法人に対して行った本件土地の譲渡は当該法人が土地の取得資金の名目で運転資金の融資を受けるために行ったものであり、融資を受けた金員は譲渡代金として形式的には請求人名義の預金口座に振り込まれているが、実質的には当該法人が費消した。その後当該法人は倒産したので結果的に譲渡代金が回収されないこととなったのであるから所得税法第64条第1項の適用がある旨主張する。しかしながら、当該預金口座に振り込まれた本件譲渡代金は、当該預金口座から、請求人自身の借入金の返済として、また、請求人名義の定期預金等に、請求人自身の署名・押印のもとにそれぞれ振り替えられていることからすれば、請求人らは本件譲渡代金を受領したものと認めるのが相当である。したがって、本件土地の譲渡に係る収入金額について、同条の規定は適用されない。(平14. 4.26東裁(所)平13-233)

支部名
東京
裁決番号
平130227
裁決年月日
平成14年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、保証契約に基づく保証人として、保証債務を履行するために土地を譲渡し、その履行に伴う求償権の行使が確定申告後に不能となったのであるから、所得税法第152条の規定に基づきした更正の請求は適法であり、これに対して更正をすべき理由がないとした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人を保証人とする保証契約は形式だけのものであり、実質的には債務者は請求人自身であると認められることから、請求人は所得税法第64条第2項に規定する課税の特例を受けることはできず、同法第152条の規定に基づく更正の請求をすることはできないのであって、更正の請求に対して更正をすべき理由がないとした原処分は適法である。(平14. 4.22東裁(所)平13-227)

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支部名
東京
裁決番号
平130215
裁決年月日
平成14年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人が本件土地の譲渡により返済した本件借入金は、請求人が本件合資会社の無限責任社員であった頃に同社の債務弁済のために借り入れたものであるところ、当該債務弁済は、請求人が無限責任社員として保証債務を履行したものではなく、請求人自身が借り入れた本件借入金を同社に貸し付けたものであると認められ、さらに、本件借入金の返済資金は、当初、同社所有の経営権の一括譲渡代金により捻出されることが予定されていたが、当該経営権の譲渡ができないため本件土地の譲渡に至ったものであり、本件土地の譲渡は保証債務の履行のためのものとは認められないから所得税法第64条第2項の適用はない。(平14. 3.29東裁(所)平13-215)

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支部名
東京
裁決番号
平130073
裁決年月日
平成13年10月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
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要旨

○ 請求人は、借入金を返済したことによって、本件保証債務等について本件譲渡の後の分割弁済が可能になったので、本件譲渡と本件保証債務等には強い因果関係があり、所得税法第64条第2項の規定の適用が認められるべきであると主張する。しかしながら、請求人は、本件譲渡代金から本件保証債務等の弁済を行っていないことが認められ、たとえ、それが別の借入金の返済であり、資金繰りをよくするためであっても、本件保証債務等を履行するための借入金を返済したものでもないことから、弁済や返済に応じてその後において求償権を放棄せざるを得ない状況が生起するはずもなく、実体的に因果関係があるということはできない。さらに、請求人の提出した本件確定申告書には、所得税法第64条第2項の適用を受ける旨の記載がない。したがって、所得税法第64条第2項の適用は認められない。(平13.10.25東裁(所)平13-73)

支部名
東京
裁決番号
平130068
裁決年月日
平成13年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人らは、更正の請求した保証債務の特例の適用は、確定申告書に当該特例を記載しなかったことには、「やむを得ない事情」があるから認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件確定申告書に記載された課税標準等及び税額等の計算に誤りがあったことは認められず、また、所得税法第64条第2項に規定する求債権の全部又は一部を行使することができなかった事実が本件確定申告書を提出した後に生じたものとも認められないことから、当該更正の請求は、法律の規定に基づかない不適法なものである。また、審判所の調査によっても請求人らに「やむを得ない事情」があると認められないことから、請求人らの主張には理由がない。(平13.10.23東裁(所)平13-68)

支部名
名古屋
裁決番号
平130006
裁決年月日
平成13年8月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、請求人が賃借人となっている本体店舗の賃貸借契約の内容を変更することなく、当該賃借権を実兄が経営する法人に譲渡したものであり、その後、本件店舗の家賃等の滞納金額が発生したことにより、やむを得ず請求人が所有する土地を譲渡して、その譲渡代金で代理弁済したこと及び本件店舗に係る賃貸借契約書に基づき本件店舗の現状回復費用を支払ったことは、保証債務の履行にあたる旨主張する。しかしながら、(1)賃借権が移転していることは認められず、また、(2)請求人が、債務を保証した事実は認められないことから、本件店舗に係る賃貸借契約書に基づき、請求人の債務である本件家賃等の滞納金額及び本件店舗の現状回復費用を支払ったものと認められ、請求人の主張は採用することができない。(平13. 8. 9.名裁(所)平13-6)

支部名
関東信越
裁決番号
平120117
裁決年月日
平成13年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
業種
会社役員
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要旨

○ 請求人は、本件手形上の法律関係を基にすれば、請求人が手形保証人であり、その保証債務を履行するために本件土地を譲渡し、履行に伴い生じた求償権を行使できないこととなった事実が認められるのであるから、本件手形に係る原因関係いかんにかかわらず保証債務の特例は認められるべきである旨主張する。しかしながら、手形上の保証人がその保証債務を履行するために資産を譲渡した場合における保証債務の特例の適用については、手形行為に係る原因関係の確認なくしてその適用があるか否かの判定は困難であることを踏まえると、手形行為に係る原因関係や原因関係から生ずるに至った事情にも着目し、実質的観点から保証債務の特例の適用要件に該当する事実が存するか否かを判定すべきものと解するのが相当であるところ、手形上の保証人が、その保証債務を履行するために土地を譲渡し、履行に伴い生じた求償権を行使できないこととなったからといって、その事実のみで、保証債務の特例の適用が認められるべきであるという請求人の主張には理由がない。(平13.6.22関裁(所)平12−117)

支部名
東京
裁決番号
平120177
裁決年月日
平成13年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、本件借入金は、契約書上請求人が借主となっているにすぎず、実質上の債務者は甲であり、本件土地の譲渡代金でした当該債務の弁済は、実質的に甲の債務を代位弁済したものであるから、所法第64条第2項に規定する保証債務の履行に該当する旨主張する。しかしながら、本件借入金は、請求人によって借り入れがなされたものと認められるから、甲が本件借入金の一部を費消し、返済していたとしても、それは、請求人が借り入れた借入金を甲に貸し付けあるいは甲から返済を受けたものと考えることが合理的であるから、本件土地の譲渡代金をもって返済された金員は、請求人の自己の債務の返済であって、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の計算上、所法第64条第2項に規定する特例の適用はない。また、請求人は、本件和解金の支払は、本件和解調書において請求人の建設会社Aに対する未払工事代金の支払となっているが、請求人は和解においてそのような事実を認めたことはなく、実際はAの関連法人Bが請求人の知人甲に貸し付けた金銭の連帯保証債務を履行したのであるから、所法第64条第2項に規定する保証債務の履行に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解金は、請求人の建設会社A対する未払工事代金の支払と考えるほかはなく、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の計算上、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用はない。更に請求人は本件土地の譲渡代金をもって保証債務の履行をした旨主張するが、保証債務の履行当日に譲渡代金とは別の金員の受領があり、一方、譲渡代金は3日後に入金されている事実が認められるところ、所法第64条第2項は「保証債務を履行するために資産の譲渡があった場合」と規定しているのであるから、資産の譲渡代金によって保証債務の履行があった場合に限って特例の適用があることは明らかであり、本件のように資産の譲渡代金以外のもので保証債務の履行があったとしても特例の適用はない。(平13.6.8東裁(所)平12−177)

支部名
東京
裁決番号
平120174
裁決年月日
平成13年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201605010
争点
16所得計算の特例/5事業廃止の場合の必要経費/1認定事例
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要旨

○ 請求人は、船舶の貸付を業としていたが、当該貸付の用に供していた船舶の全部を譲渡した後であっても、いまだ運輸省の許可を受けていることから事業は休業中なのであり、廃止したのではない旨主張する。しかしながら、平成7年に船舶を譲渡した後は、収入の基礎となる貸付が可能な船舶を有していないから収入は全く発生していないこと及び、請求人自ら事業廃止届出書を原処分庁へ提出していることから、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性がなくなったというべきであり、もはや本件貸付業は廃止されたものとみるのが相当である。したがって、事業廃止後の平成8年分及び9年分に発生した必要経費については、所法第63条の規定により、事業を廃止した年分又はその前年分の必要経費に算入すべきである。(平13.6.4東裁(所)平12−174)

支部名
仙台
裁決番号
平120031
裁決年月日
平成13年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
業種
会社役員
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要旨

○ 請求人は、請求人が代表者となっている会社が経営不能であるため、借入金の返済ができない状況であることから、銀行からの借入金返済の催告の有無にかかわらず、やむなく本件土地を譲渡して本件保証債務を履行したものであるから、所法第64条第2項に規定する特例の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例の要件を充たすためには、資産の譲渡が保証債務の履行を余儀なくされたために行われたものであること、すなわち、主たる債務者が債務の履行期に至っても履行しないため、連帯保証人に対して保証債務の履行の催告があった場合と解すべきである。これに基づき本件について判断すると、請求人が経営する会社の債務については、請求人による代位弁済がなされるまで約定どおりに履行され、また、債権者である銀行は、同会社及び請求人に対して債務弁済の催告をした事実も認められず、さらに、請求人が、連帯保証人として保証債務の履行を迫られていたと認められる特段の事情もない。したがって、本件土地の譲渡は、保証債務の履行を余儀なくされたためになされたものとは認められないことから、本件特例を適用することはできないとするのが相当である。(平13.5.30仙裁(所)平12−31)

支部名
東京
裁決番号
平120152
裁決年月日
平成13年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201602010
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/1低額譲渡の判定
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要旨

○ 請求人及び原処分庁は、本件土地の譲受法人の建物付き転売価額を基として本件土地の時価を計算しているところ、請求人は、本件土地の時価は、譲受法人の転売部分と残地等に区分して計算すべきであり、したがって、本件土地の譲渡価額は、本件土地の時価の2分の1を超えている旨主張するが、譲渡時における本件土地は一画地の土地であるから、本件土地を一画地の土地として算定するのが相当であり、そして、譲受法人の建物付きの転売価額よりも、本件土地に類似した土地の取引事例に基づき本件土地の比準価格を求める方が合理的であるところ、本件土地の近隣には本件土地に類似した土地の取引事例があるから、その取引価格に基づき、本件土地を一画地の土地として、土地価格比準表に準じて地域要因及び個別的要因の格差補正を行って本件土地の価格を算定すると、請求人は、本件土地を時価の2分の1に満たない価額で法人に譲渡したと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平13.5.15東裁(所)平12−152)

支部名
熊本
裁決番号
平120023
裁決年月日
平成13年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、債務の一つは請求人が代表取締役である法人が仲介業者に対して支払った手数料に係る返還債務であり、もう一つが仲介業者に対して支払った違約金としての預託金に係る返還債務であるとし、これらの金員に係る同仲介業者の法人に対する両返還債務について保証したところ、仲介業者(主たる債務者)が法人(債権者)に対して返還しないことから請求人が仲介業者に代わって代位弁済したものであり、請求人は仲介業者(主たる債務者)に対する求償権の行使が不能なため、当該代物弁済額については所法第64条第2項の特例の適用があると主張する。しかしながら、当該手数料及び当該預託金は、仲介業者との関係において(1)債務が存在しているとは認められず(2)保証の事実もなく(3)本件代物弁済は保証債務の履行には該当せず(4)求償権の行使が不能であったとは認められないことから、当該代物弁済額には所法第64条第2項の特例の適用はない。(平13.5.8熊裁(所)平12−23)

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支部名
東京
裁決番号
平120130
裁決年月日
平成13年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
業種
会社役員
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要旨

○ 請求人は、本件土地を譲渡し、その譲渡代金から本件借入金を返済したのは実質的に保証債務の履行に当たり所法第64条第2項に規定する特例の適用を受けることができる旨主張するが、本件借入金はその一部を請求人が代表取締役を勤める法人Aが銀行からの借入をすることにより、残りは株式会社Bが債務引受けをして弁済していることから、請求人が本件土地の譲渡により保証債務の履行をした事実は認められず本件特例を受けることはできない。(平13.4.12東裁(所)平12−130)

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支部名
仙台
裁決番号
平120019
裁決年月日
平成13年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
業種
農業
事例集登載頁
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要旨

○ 本件銀行借入金は、(1)名義上すべて請求人を債務者として実行されていること、(2)担保は請求人所有の土地を提供していること、(3)本件銀行は請求人を実質上の債務者と認識していることが認められるから、本件銀行借入金の債務者は、名目的にも実質的にも請求人であると認めるのが相当である。また、本件A商店借入金は、(1)請求人を債務者とする金銭消費貸借契約書が作成されていること、(2)当該金銭消費貸借契約書に基づき公正証書が作成されていること、(3)請求人名受領書が作成されていること、(4)A商店は、実質上の債務者を請求人と認識していることなどから、本件A商店借入金の債務者は、名目的にも実質的にも請求人であると認めるのが相当である。請求人が保証債務の履行をしたと主張する、次の債務は、いずれも主たる債務者は請求人と認められるから、所法第64条第2項の規定は適用されない。(平13.3.28仙裁(所)平12−19)

支部名
関東信越
裁決番号
平120101
裁決年月日
平成13年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
業種
同族会社役員
事例集登載頁
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要旨

所法第64条第2項の規定の趣旨は、保証人が、たとえ保証債務の履行をすることとなったとしても、主たる債務者に対する求償権の行使により最終的負担を免れ得るとの予期の下に保証契約を締結したにもかかわらず、一方では、保証債務の履行を余儀なくされたために資産を譲渡し、他方では、予期に反して求償権を行使することができなくなったというような事態に立ち至った場合に、その資産の譲渡に係る所得に対する課税を求償権が行使できなくなった限度で差し控えようとするものである。したがって、所法第64条第2項に規定する「保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合」とは、単に保証人が資産を譲渡し、その譲渡代金が保証債務の履行に充てられたという関係又は保証債務を代物弁済したという関係があるだけでは足りず、その前提として、保証人において保証債務を履行することを余儀なくされたことが必要であると解される。これを本件についてみると、同族会社の債務の連帯保証人となっている経営者が、債務の弁済期が到来していない段階において、営業継続が可能と認められる同族会社について、自らの判断で、その営業継続に不可欠な経営者所有の不動産を売却して、その営業を廃止し、売却代金を保証債務の履行に充てたというような本件譲渡による代位弁済については、「保証債務を履行することを余儀なくされた」との要件に該当しないというべきであり、保証債務の特例を適用することはできないものと認められる。(平13.3.28関裁(所)平12−101)

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支部名
東京
裁決番号
平120100
裁決年月日
平成13年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604070
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/7申告手続
事例集登載頁
裁決事例集No.61・235ページ

要旨

○ 請求人は、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所法64条第2項の規定を適用すべき旨主張するが、本件特例は、保証債務を履行するために資産の譲渡をし、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなった場合において、(1)求償権を行使することができなくなった事実が確定申告前に生じているときには、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨の記載がある場合、又は、(2)その事実が確定申告後に生じた場合には、当該事実が生じた日から2月以内に、当該事実が生じた日を記載した更正の請求書により更正の請求をする場合に適用を受けることができるものと解される。これを本件についてみると、求償権の行使が不能か否か明らかでなく、請求人は、上記(1)及び(2)のいずれの手続もしていないから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平13.3.12東裁(所)平12−100)裁決事例集NO61・235ページ

支部名
大阪
裁決番号
平120055
裁決年月日
平成13年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
事例集登載頁
裁決事例集No.61・224ページ

要旨

○ 請求人は、社会福祉法人(特別養護老人ホーム)の敷地として利用するために本件交換を行ったものであり、本件寄附に当たっては、社会福祉法人の基本財産としておく必要がある旨の指導を国及びA市から受けたためやむを得ず、本件寄附を行った旨主張するが、本件交換は、交換取得土地を社会福祉法人へ寄附することを前提になされたものであり、譲渡直前の用途と同一の用途に供したとは認められないから、所法第58条第1項に規定する固定資産の交換の特例の適用要件を欠き、同条の適用はないとするのが相当である。(平13.2.22大裁(所)平12−55)裁決事例集NO61・224ページ

支部名
福岡
裁決番号
平120019
裁決年月日
平成13年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証債務の履行は形式上は銀行からの借入金によってなされているが、その借入金は譲渡代金で設定した定期預金の満期解約金で返済されていることから、実質は譲渡代金で保証債務を履行したことと全く同じである旨主張する。しかしながら、請求人は、保証債務の履行前に土地の譲渡を行い、保証債務の額を上回る譲渡代金を受領しながら、譲渡代金を保証債務の履行に充てずに銀行からの借入金でもって保証債務を履行していることから、所法第64条第2項の適用は認められない。(平13.2.8福裁(所)平12−19)

支部名
金沢
裁決番号
平120005
裁決年月日
平成12年12月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)本件土地の譲渡は、請求人と各債権者との間で主たる債務者の債務を清算することについての話を重ねた上での行為であるから、たとえ、各債権者から書面による督促や催告の通知を受けていなくても、保証債務を履行するための譲渡であり、(2)請求人が主たる債務者の借入金の返済について、直接各債権者に支払わなかったのは、主たる債務者を経由することによって、保証債務を履行していることをより一層明確になると考えたからである旨主張する。しかしながら、(1)主たる債務者について、請求人が連帯保証している借入金の返済を返済期限までに完済したことにより保証債務は消滅しているから、その行為は、主たる債務者を自主廃業させるために、各債権者に単に債務の返済方法等を相談したものと認めるのが相当であること、(2)保証債務の履行義務は、債権者から保証人に対して保証債務の履行義務の請求があって初めて発生するものであるから、主たる債務者を経由したとしても、保証債務の履行とは認められないことから、本件土地の譲渡が保証債務を履行するための資産の譲渡と認められず、本件特例を適用することはできない。(平12.12.27金裁(所)平12−5)

支部名
高松
裁決番号
平120017
裁決年月日
平成12年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
業種
農業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

所法第64条第2項は、保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部の行使が不能となった場合に、求償不能となった金額に対応する譲渡所得はなかったものとみなして所得税の課税対象としない旨規定されていることから、請求人以外に共同保証人が存する場合において求償権が行使可能な共同保証人に対し、その求償権を行使しなかった場合には、同条項を適用することはできない。(平12.12.19高裁(所)平12−17)

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支部名
関東信越
裁決番号
平120058
裁決年月日
平成12年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集No.60・315ページ

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金で返済した借入金について、主たる債務者名義は請求人となっているが、借入金を費消したのも割賦弁済していたのも請求人の長男であり、実質的な主たる債務者は請求人の長男であるから、本件土地の譲渡は保証債務を履行するために行われたものであると主張するが、本件借入金について、(1)金銭消費貸借証書の主たる債務者は請求人となっていること、(2)請求人の長男が借りることも可能であったこと、(3)債権者は請求人に対して貸付けたものであると答述していることから、請求人が主たる債務者であると認められる。したがって、本件土地の譲渡代金から返済したのは自己の債務の弁済であって、保証債務の履行による弁済ではないので、所法第64条第2項の規定を適用することはできない。(平12.12.11関裁(所)平12−58)裁決事例集NO60・315ページ

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支部名
東京
裁決番号
平120033
裁決年月日
平成12年11月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の交換について、所法第58条に規定する交換特例の適用はないことは認めるが、交換譲渡土地に係る収入金額及び翌年分に譲渡した交換取得土地の取得費については、交換取得土地を隣接地と同時に譲渡しているのであるから、当該譲渡単価を基に算定すべきである旨主張し、一方、原処分庁は、請求人も交換特例の適用がないことを自認していることから、交換特例の適用はなく、また、請求人が作成した交換契約書に記載された金額が交換譲渡土地に係る収入金額及び交換取得土地の取得費である旨主張する。ところで、本件土地の交換については、交換取得土地を交換してから譲渡するまでの間が2か月という短期間ではあるが交換譲渡土地と同一の用に供していることが認められるから、交換特例を適用すべきであり、請求人はその旨を記載して確定申告をしているのであるから、収入金額等についての双方の主張について判断するまでもなく、原処分はその一部を取り消されるべきである。(平12.11.20東裁(所)平12−33)

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支部名
熊本
裁決番号
平120007ほか 2件
裁決年月日
平成12年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件保証債務が存在していたことは、(1)本件連帯借用証書があること、(2)債権者から貸金の返還請求に係る支払命令を提起され決定を受けたこと、(3)主たる債務者が陳述書を提出していること等から事実であり、本件譲渡代金を保証債務の履行に充てていることからも、本件特例が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、(1)本件連帯借用証書は債権者、債務者及び請求人ら3者とも、平成元年10月ころ書き換えたものであると答述しているが、その内容についてそれぞれの答述等に食い違いがあり、また、当該連帯借用証書には平成5年11月1日以降発行の収入印紙をちょう付していることから、日付をさかのぼって作成されたものと認められ、その信ぴょう性に欠けるものであること、(2)裁判所の支払命令は、請求人らが定められた期間内に異議の申立てを行うことなく確定したもので、本件借入れの存在を実質審理したものではなく、請求人と債権者の身分関係、訴訟の時期等からすると保証債務の存在を仮装するためのものと認められること及び(3)いずれも具体的な証拠資料等に基づくものではないことから保証債務が存在していたとは認められず、本件特例は適用できない(平12.10.20熊裁(所)平12−7)

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支部名
熊本
裁決番号
平120003ほか 1件
裁決年月日
平成12年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集No.60・296ページ

要旨

○ 請求人は、保証債務が存在していたことは、(1)本件譲渡の話が進んだ平成3年12月に作成した返済予定表及び返済予定表を基に作成替えした連帯借用証書があること、(2)債権者から貸金の返還請求訴訟等を提起され判決等を受けたこと、(3)保証債務を借入金7,000万円及び譲渡代金3,700万円で返済したこと及び(4)債権者、主たる債務者等の陳述書等があることからも明らかであり、本件譲渡代金は、その全額が直接保証債務の履行に充てられてはいないが、最終的には本件譲渡代金が保証債務の履行に充てられており、本件特例が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、(1)返済予定表及び連帯借用証書は、本件土地の譲渡の話が平成5年5月にまとまっていることからすると、いずれも日付をさかのぼって作成されたものであり、その連帯借用証書も保証人欄の氏名が追加記載されるなど、その信ぴょう性に欠けるものであること、(2)判決等は、訴訟が欠席裁判であり本件借入金の存在を実質審理されたものではなく、保証債務の存在は仮装するためのものと認められること、(3)保証債務を履行するための借入金については、その調達先が原処分段階から二転三転しており、その決済を現金と主張するのみで具体的に裏付ける証拠書類がないこと及び(4)関係人のいずれの陳述も具体的な証拠資料等に基づくものではないことからすると保証債務が存在していたとは認められず、本件特例は適用できない。(平12.9.25熊裁(所)平12−3)裁決事例集NO60・296ページ

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支部名
大阪
裁決番号
平120002
裁決年月日
平成12年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
業種
接骨医
事例集登載頁
裁決事例集No.60・280ページ

要旨

○ 請求人は、相続財産の管理を委託していたAに、Aに対する立替債務の返済のため本件土地を譲渡したところ、同人が、相殺後の残代金を支払わないまま死亡し、その相続人も相続放棄したため、本件未収金が回収できなくなったから、所法第64条第1項の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、相殺後の譲渡代金の決済について具体的な取決めをせず、即時に精算を求めていないことからすれば、本件譲渡代金の残代金についても同人に管理を引き続いて委託していたとみるのが相当である。仮に、Aが、請求人名義で預金を管理していたことを請求人が知らなかったとしても、前記認定を覆すものとはいえず、かえって、請求人はA及びその相続人に対し、貸付金又は預け金として返済を求めていることが認められる。したがって、本件未収金は、譲渡代金そのものが回収不能となったとみることはできず、請求人がAに対して有する貸付金ないし預け金の返還請求権について、行使不能となったとするのが相当であるから、本件特例を適用する余地はない。(平12.7.14大裁(所)平12−2)裁決事例集NO60・280ページ

支部名
沖縄
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成12年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604051
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/5行使不能額の認定/1共同保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、他の連帯保証人の負担割合は零であるとの黙示の合意があったと考えるべきである旨主張するが、当該合意を裏付ける客観的な資料が認められず、本件保証契約の締結時、本件保証債務の履行時及び平成7年分所得税の確定申告期限のいずれの時点においても、連帯保証人の間において、何らかの特約があったと認められる事実はなく、請求人の主張は採用することができない。なお、請求人は、本件判決により他の連帯保証人に対する求償権を有しない旨主張するが、本件判決は、①Aが本件求償権債権を差し押さえた後に、他の連帯保証人が請求人のみを相手として提訴したものであり、差押債権者が参加していないこと、②請求人は、訴訟における当事者としてなすべき攻撃防御の手段を全て放棄していること等から、本件判決が実態を反映したものと認めるのは相当でない。したがって、請求人の他の連帯保証人に対する求償権は、存在していたと認めるのが相当である。(平12. 6.30沖裁(所)平11-12)

支部名
仙台
裁決番号
平110024
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201601010
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/1交換の特例の趣旨等
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例の適用要件を知らずに土地の交換を行ったのであるから、本件交換に係る譲渡所得の金額の計算上本件特例は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件交換により取得した本件交換取得資産は、交換の相手方であるT社が注文住宅用地として販売用に保有していた棚卸資産である以上、本件交換に本件特例の適用がないのは明らかであり、また、法律の不知を理由として、本件特例の適用をすることは、租税法律主義の見地及び法解釈の基本原則から許されないものであり、請求人の主張を採用することはできない。(平12. 6.22仙裁(所)平11-24)

支部名
高松
裁決番号
平110062
裁決年月日
平成12年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、①主たる債務者の保証債務を履行した。②主たる債務者は債務超過の状態が著しく求償権の行使ができない。③したがって、主たる債務者に対して求償権の放棄を文書で通知したことから、所法第64条第2項の適用がある旨主張するが、①主たる債務者は求償権の放棄の通知を受けた日以後も事業を継続し、その売上げもほぼ一定していること。②主たる債務者は、求償権の放棄を受けた日以後の事業年度において請求人に対して利息の支払を行っていることから求償権を行使してもその目的が達せられないことが確実な状態であったとは認められない。③保証債務の履行があった日以後に主たる債務者は請求人を連帯保証人として新たな借入れを行っていることから、求償権の行使が不能であったか否かについて判断するまでもなく、保証債務の履行のための譲渡とは認められない。(平12. 6.19高裁(所)平11-62)

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支部名
大阪
裁決番号
平110134
裁決年月日
平成12年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ A(請求人の夫)は、債権者と債務者の間で締結したとする金銭消費貸借契約において請求人に無断で請求人を連帯保証人としたものであり、仮に、後日請求人がこれをさかのぼって追認したとしても、本件債務は、AがBから借り入れた資金で返済し、その借入金の返済もAが公庫等からの融資を受けて返済していることからみると、本件債務は、Aの計算と負担において返済されていることが明白であり、請求人自身が本件債務を返済した事実は認められないので、所法第64条の2の適用は認められない。(平12. 6.16大裁(所)平11-134)

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支部名
大阪
裁決番号
平110134
裁決年月日
平成12年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡代金でAの農協からの借入金を返済したことは認められるものの、仮に、請求人がAの農協からの借入金における連帯保証人であり農協からの請求に基づきAの借入金を返済したとしても、Aは、破産宣告等の事実もなく、米穀小売等に係る所得があり、また公庫等の融資についての返済も行っていることから、請求人は、Aに対して求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに該当しないと認めるのが相当である。なお、請求人は、平成11年3月26日付でAに対して書面により債権を放棄した旨主張するが、請求人が、Aに対する求償権を行使できるにもかかわらず、請求人が一方的にこれを放棄したものにすぎないものと認められる。いずれにしても、所法第64条の2の適用は認められない。(平12. 6.16大裁(所)平11-134)

支部名
東京
裁決番号
平110123
裁決年月日
平成12年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件銀行等から融資を受けられない主宰法人のために、やむを得ず請求人名義で借り入れた本件借入金の実質上の債務者は主宰法人であるから、本件借入金の返済のため行った本件譲渡については、所法第64条第2項の規定による本件特例が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件借入金は、①請求人自身の名義で借り入れていること、②主宰法人に対する貸付けのほか、請求人個人の不動産購入等の用にも供されていること及び③請求人所有の不動産等が担保として提供されており、本件銀行は請求人の資力等に着目して融資を行っていること、また、主宰法人の会計帳簿には、同社が請求人から借入金を借り入れている旨の記載があることが認められるから、本件借入金の債務者は名実とも請求人であると認めるのが相当であり、本件譲渡について、保証債務の存在を前提とする本件特例の適用の余地はない。(平12. 3.30東裁(所)平11-123)

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支部名
大阪
裁決番号
平110077
裁決年月日
平成12年3月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 原処分庁は、乙債務の弁済期日前に、債権者であるK信用金庫から法的な保証債務の履行の請求がないにもかかわらず、請求人が任意に弁済をしたとしても、それは主たる債務者の債務不履行に基づく保証債務の履行には当たらない旨主張する。しかしながら、所法第64条第2項の規定上、債権者からの保証債務の履行の請求がないにもかかわらず、主債務の弁済期日前に代位弁済をした場合は保証債務の履行に当たらないと限定的に解釈することはできず、また、請求人は、K信用金庫から乙債務の月次返済金について督促を受け、債務不履行になった場合の保証人の責任についての説明を受けた上で、乙債務に係る連帯保証人としての責任を果たすべく本件不動産を譲渡し、K信用金庫に対し代位弁済をしたことが認められるから、これらの点に関する原処分庁の主張はいずれも理由がない。(平12. 3. 2大裁(所)平11-77)

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支部名
大阪
裁決番号
平110077
裁決年月日
平成12年3月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604042
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/2認めた事例
事例集登載頁
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要旨

○ 本件土地の譲渡の一部は、債務の保証債務の履行のための譲渡であると認められ、また、主たる債務者は行方不明で見るべき資産もなく、求償権の行使が不能であると認められるので、所法第64条第2項の規定が適用される。(平12. 3. 2大裁(所)平11-77)

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支部名
大阪
裁決番号
平110077
裁決年月日
平成12年3月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、甲債務の実質的な連帯保証人は請求人であるから、本件譲渡所得の金額の計算上、所法第64条第2項の特例が適用されるべきであると主張する。しかしながら、請求人が本件保証委託契約についてした連帯保証は、N信販が連帯保証人として甲債務の弁済をした場合に、N信販が主たる債務者に対して取得する求償権を担保するためのものであって、請求人がK信用金庫に対して甲債務の保証をした事実はなく、また、K信用金庫とN信販は互いに独立した人格を有する法人であり、本件において、これらを法的に同一の人格として取り扱うべき特段の事情も認められず、したがって、請求人は、K信用金庫に対して甲債務を代位弁済すべき義務を何ら負っていないのであるから、本件譲渡代金で甲債務の弁済をしたとしても、これについて所法第64条第1項の特例の適用はない。(平12. 3. 2大裁(所)平11-77)

支部名
名古屋
裁決番号
平110072
裁決年月日
平成12年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証人としての責任上、保証債務履行のために本件土地を譲渡し、その譲渡代金をもって主たる債務者であるA建設の借入金債務を銀行に弁済したものであってA建設の帳簿処理のいかんにかかわらず、本件特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、A建設の経営状況等からみると、本件土地の譲渡は、請求人がA建設の代表取締役の立場から同社に対して銀行の借入金債務の整理等のための資金を提供するために行ったものであって、同社の連帯保証人の立場として、保証債務の履行を余儀なくされたために行ったものと認めることができないこと、また、本件土地の譲渡代金は、A建設の短期借入金としていったん受け入れられ、そこからA建設の銀行に対する借入金元金、利息等の債務の返済及びその他の事業資金の支払に使用されていること及び請求人自身、当該短期借入金をA建設に対する貸付金であると認識していたことが認められることからすると、本件土地の譲渡代金により保証債務の履行がなされたとの因果関係を認めることはできないので、請求人の主張は採用することはできない。(平12. 2.28名裁(所)平11-72)

支部名
東京
裁決番号
平110086
裁決年月日
平成12年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証債務の履行を他からの借入金によって行い、その後その借入金を返済するために本件土地等を譲渡したのであるから、本件土地等の譲渡は、所法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合に該当する旨主張するが、請求人が保証債務を履行した証拠として提出した領収証について、請求人が直接債権者に対して履行したと主張するものについても、その名あて人が主たる債務者となっていることや、領収証の金額よりも支払ったとする振込額が少ないもの、領収証の日付より振込日が後になっているものがあるなどの不自然な点があるほか、通常の保証債務の履行からすれば、すべての契約に係る保証債務を約定返済期日前に履行しているなどの不自然な点もあることなどから、本件各領収証を請求人らの保証債務の履行の証拠と認めるのは相当ではないと認められ、また、請求人らが、預金通帳及び印鑑を主たる債務者に預け、保証債務の履行に充てられたとする金額を超える金額の使途を主たる債務者の選択にゆだねていることは、いわば自己の財産の処分の白紙委任と認めるのが相当であり、仮にその資金の一部が結果として債務の弁済に充てられたとしても、それは、請求人らが保証債務を履行したというよりは、主たる債務者が、請求人らから提供を受けた資金により自己の債務の弁済をしたにすぎないものと認めるのが相当であり、さらに、請求人らの答述によれば、請求人らは、保証債務を履行したというよりは、主たる債務者を全面的に信頼し、その支援のために、預金通帳及び印鑑を主たる債務者に預けるなどして、主たる債務者に対する資金援助をしたにすぎないものと認めるのが相当であることなどからすれば、本件においては、保証債務の履行があったとは認められない。したがって、本件土地等の譲渡は、保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合には該当しない。(平12. 2.16東裁(所)平11-86)、(平12. 2.16東裁(所)平11-87)

支部名
東京
裁決番号
平110074
裁決年月日
平成12年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、自己が代表取締役を務めるA社がした金銭の借入れについて、その債務の履行を保証した旨主張し、これを証する書面として借用保証書を提出したが、この文書を主たる債務の成立を前提とした債務保証契約書と認めることは相当でない。すなわち、A社と各債権者との間で本件借入金の貸借について何らかの合意をした事実を証する書面の提出がなく、請求人は自己の信用で借り入れた旨を答述しており、さらに本件借入金はA社の会計処理上、各債権者からの借入金としては計上されていないことからすれば、本件借用保証書の記載のみをもって主たる債務の成立を認めることは相当でない。仮に、本件借用保証書の記載内容が債務保証契約の要件を具備しているとしても、その書面を各債権者に交付しておらず、他の手段をもって各債権者との合意がされた事実も認められないことから、債務保証契約の成立を認めることはできない。(平12. 1.19東裁(所)平11-74)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110049
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は、関係法人の借入金の返済をするために行ったものであり、その履行に伴う求償権を行使することができないこととなった金額に対応する部分の金額は、所法第64条第2項に規定する保証債務の特例(以下「本件特例」という。)の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、①保証債務を履行するための資産の譲渡があったという要件を充足するためには、資産の譲渡が保証債務の履行を余儀なくされたために行われたものであることを要すると解すべきであり、また、②その収入により保証債務の履行がなされたといえるためには、資産の譲渡による収入と保証債務の履行との間に、資産の譲渡による収入が保証債務の履行に充てられたという因果関係が認められることを要するというべきであるところ、請求人が本件特例を適用すべきと主張する金額のうち、原処分において本件特例の適用が認められていない金額については、かかる要件を充足しているとは認められず、本件特例を適用することはできない。(平11.12.22名裁(所)平11-49)、(平11.12.22名裁(所)平11-50)

支部名
広島
裁決番号
平110026
裁決年月日
平成11年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、借入金により保証債務を履行した後、約4年を経過し、資産を譲渡してその代金の一部を当該借入金残高の返済に充てた場合、その資産の譲渡が所法第64条の「保証債務を履行するための資産の譲渡」に実質的に該当する旨主張する。しかしながら、所法第64条第2項の規定が適用されるためには、その資産の譲渡と保証債務の履行との間に強い因果関係が必要というべきであって、保証債務の履行が譲渡代金以外の資金によって行われたときは、同条項の適用がないものと解すべきであり、ただ、保証債務の履行を求められたためやむを得ず譲渡代金を受領するまでのつなぎ資金として、その譲渡代金をもって遅滞なくその借入金を返済するなど、資産の譲渡と保証債務の履行との間に強い因果関係があると認められる場合にも同条項の適用があるものと解する。本件については、請求人は保証債務の履行を借入金によって行っていること、この借入金は、その返済の約定及び返済状況からみて、保証債務の履行時には資産の譲渡による返済は予定されていなかったと認められるなど、資産を譲渡するまでの一時的なつなぎ資金であるとは認められないことから、資産の譲渡と保証債務の履行との間に強い因果関係があるとは認められないから、所法第64条第2項の適用はない。(平11.12.21広裁(所)平11-26)

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支部名
東京
裁決番号
平110035
裁決年月日
平成11年11月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201699000
争点
16所得計算の特例/7その他
事例集登載頁
裁決事例集 №58・97ページ

要旨

○ 請求人らは、限定承認により相続した不動産を債務弁済のために譲渡したところ、原処分庁は、所法第59条第1項の規定を適用し、被相続人についてみなし譲渡所得の課税を行った。請求人らは、相続人の保護という限定承認の趣旨に立ち返って本件法規定を解釈し、相続人に係る譲渡所得として課税が行われるべきである旨主張する。しかしながら、本件法規定は、被相続人の所有期間中における資産の値上がり益を被相続人の所得として課税し、これに係る所得税額を債務として清算することにより、限定承認をした相続人が相続財産の限度を超えて負担することのないように規定されているものであり、本件法規定にいう限定承認の意義については民法の規定と同義に解することが相当であって、請求人らは限定承認により本件不動産を取得しているのであるから、被相続人についてみなし譲渡所得課税が行われたのである。また、限定承認の制度は、被相続人の債務等の額自体を縮減することではなく、相続によって得た財産の限度において被相続人の債務等の弁済の責任を負わせることによって相続人の保護を図ろうとするものであるから、請求人らの主張には理由がない。次に、請求人らは、仮に本件法規定が文言のとおり適用されるとしても、本件譲渡は民法の規定する競売等の手続を経ていない上、残額を自己のために消費しているので、民法第921条第3号に規定する「私にこれを消費」に該当し単純承認したものとみなされるから、本件法規定を適用することはできない旨主張する。しかしながら、競売によらずに任意売却等したとしても、これらは単なる手続違反にとどまり、限定承認自体の効力には影響を及ぼさないものと解されており、また、本件譲渡は債務弁済のために行った正当なものであって、弁済後の残額を共同相続人間で分配したものであるから、「私にこれを消費」したことには該当しないと解され、請求人らの主張は採用することができない。(平11.11.26東裁(所)平11-35)裁決事例集 №58・97ページ

支部名
高松
裁決番号
平110011
裁決年月日
平成11年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は取引銀行から口頭で保証債務の履行を求められたため行ったものであり、また、主たる債務者の資産状況等からみて、保証債務の履行に伴う求償権を行使することができない場合に該当することから、保証債務の特例が適用できる旨主張する。しかしながら、①請求人の口頭で履行を請求された状況についての答述内容、②本件譲渡の代金の移動状況、③主たる債務者の経理処理方法、④主たる債務者の債務の返済状況等から判断して本件譲渡の代金は、請求人から主たる債務者へ貸し付けられたものと認められ、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡とは認められない。したがって、求償権の行使が可能であったか否かを判断するまでもなく、保証債務の特例を適用できないとした原処分は適法である。(平11.10.25高裁(所)平11-11)

支部名
大阪
裁決番号
平110005
裁決年月日
平成11年7月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 手形法において保証は手形に為す旨規定しているところ、請求人と長男Aは、手形券面に連帯保証人として記名しているのであるから、当該手形債務の連帯保証人であり、長男Aが正規の連帯保証人でないという請求人の主張は採用できない。また、請求人は、Aが連帯保証人であっても、請求人が履行した保証債務の額が保証債務の総額の2分の2を上回らないからAに対し求償権を有しない旨主張するが、連帯保証人間に負担部分の特約がない以上共同免責の出損は平等に負担すべきであるから、請求人が履行した保証債務の額の2分の1の求償権をAに対し有すると解すべきである。(平11. 7. 9大裁(所)平11-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平110001
裁決年月日
平成11年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、A社の借入金に係る保証債務を履行するために本件土地を譲渡したものであり、また、その履行に伴う求償権も放棄しているのであるから、本件譲渡所得の金額の計算上、本件保証債務の特例の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、保証債務の履行義務は、主たる債務者が弁済期限までに債務を弁済しない場合に、債権者から保証人に対し保証債務の履行の請求を受けて初めて発生するものであるところ、A社のB信組△△支店及びC銀行△△支店は、請求人に対し、A社の債務の履行を求めていないこと及びA社の債務は、同社名義の当座預金口座から振替又は同社が振り出した小切手で返済されていることを併せ考えると、請求人は、本件土地の譲渡代金を、単にA社に貸し付けたものであり、保証債務の履行をしたものとは認められないので、求償権の行使が可能であったかどうかを判断するまでもなく、本件譲渡所得の金額の計算上、本件保証債務の特例の適用を認めないとした原処分は相当であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11. 7. 7関裁(所)平11-1)、(平11. 7. 7関裁(所)平11-2)

支部名
仙台
裁決番号
平110003
裁決年月日
平成11年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は保証債務の履行のための譲渡に当たるから、当該譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算において所法第64条第2項に規定する特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、主たる債務者の債務を保証した時点で、既に主たる債務者の状況等から求償権の行使が不可能であるにもかかわらず、それを承知した上でそれぞれの債務を保証したものと認められ、それぞれの債務を引き受けたものと判断するのが相当であるから、本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算において、本件特例を適用することはできない。(平11. 7. 7仙裁(所)平11-3)

支部名
大阪
裁決番号
平100132
裁決年月日
平成11年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、本件借入金の連帯保証人として、保証債務を負っていたところ、本件譲渡代金により本件借入金の元利合計残高のすべてを弁済したが、これは保証債務を履行するための譲渡であるから、保証債務の特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件借入金は、請求人による完済の直前まで元金及び利息は滞ることなく主たる債務者から返済されており、また、請求人が債権者から弁済の催告を受けた事実もなく、請求人が特に保証債務を履行しなければならない状況に立ち至っていたとは認められないことから、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡とは認められない。(平11. 6. 7大裁 (所) 平10-132)

支部名
熊本
裁決番号
平100048
裁決年月日
平成11年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
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要旨

○ 請求人は、その所有する農地が無道路地であったため、農地の一部を譲渡し、農地への進入路を取得する交換取引をしたものであり、農地は進入路があって初めてその用に供することができるので、農地のための進入路である交換取得土地は、農作物の植付けがなくても農地と同一目的の用途であることから、交換取得土地は、農地である交換譲渡土地の譲渡直前の用途と同一の用途に供している旨主張するが、所法第58条第1項の規定は、取得資産を譲渡資産の譲渡直前の用途と同一の用途に供するという行為があった場合に、これを従前の資産をそのまま引き続き所有しているのと何ら変わらないものと捉え、特に所有資産の価値の増加益に対する課税の繰延べを認めたものと解されることから、交換取得土地が農地として交換譲渡土地の譲渡直前の用途と同一の用途に供されているか否かは、交換取得土地そのものが農地としてその用に供されているか否かにより判断すべきであり、交換取得土地は、進入路として使用され、農作物の植え付けがなく農地の用に供されているとは認められないことから、同項の規定の適用はない。(平11.5.25熊裁(所)平10-48)

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支部名
大阪
裁決番号
平100119
裁決年月日
平成11年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者であるA社に係る債務の保証をしていたが、その後、A社が休業したため、同社の代表者が個人で融資を受けたものの、完済できなかったので本件土地を譲渡し、当該債務を弁済したものであるから、保証債務の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、保証債務の特例は、保証債務の履行のため資産を譲渡した納税者が、その求償権の行使が不能になった場合において、資産の譲渡代金そのものが回収不能であるとみなして課税を差し控える例外的な課税上の租税減免規定であり、その解釈に当たっては狭義性及び厳格性が要請されるところ、当該特例の前提条件である法的な保証の事実のない債務を弁済して、本来得るべき所得を享受できないとしても、それは所得処分の問題であり、担税力のみを考慮して本件特例を適用することはできない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)

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支部名
大阪
裁決番号
平100119
裁決年月日
平成11年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡時において主たる債務者には財産はなく収入も年金のみであり、本件求償権の行使は不能であるから、保証債務の特例を適用すべきである旨主張するが、本件求償権を行使して直ちに債権の回収を図ることが困難な場合であっても、債務者が継続的に収入を得ている場合には、債務者の支払能力に応じ、その生活状況をおびやかさない範囲と方法によって債権の回収を図ることも可能であり、経済的合理性の観点からは、特別な事情が存しない限り一般的にそのような方法を採るものであるところ、それによっても弁済が不可能である状態が相当期間継続し、回収の見込みがないことがその年度中に確実にならない限り、求償権の行使が不能になったとは認められない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)

支部名
熊本
裁決番号
平100047
裁決年月日
平成11年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201601030
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/3交換の事実
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要旨

○ 請求人は、本件土地は、交換により長女が主宰するA法人に譲渡した後、A法人が譲受人へ売買したものであるとして、固定資産の交換の特例が適用できる旨主張する。 しかしながら、本件土地についてみると、平成6年9月27日には①登記は、請求人から譲受人へ所有権が移転していること、②譲渡代金は、請求人名義の預金口座に入金され完済されていること及び③譲渡代金の領収証は、請求人名義で譲受人へ発行されていることからすると請求人から譲受人に対して引渡しが完了しており、請求人の主張には理由がなく採用できず、したがって、原処分は適法である。(平11.4.23熊裁(所)平10-47)

支部名
大阪
裁決番号
平100109
裁決年月日
平成11年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、債務者が解散したので、保証債務の履行に係る求償権が行使できなくなったのであるから、本件特例の適用が認められるべきである旨主張するが、所法第64条第2項は、①保証債務の履行があったこと、②その履行のため資産の譲渡があったこと及び③主たる債務者に求償権の行使ができないことの全ての要件がととのったときに適用されるところ、請求人が資産を譲渡し保証債務を弁済したとしても、請求人は弁済額を主たる債務者から受けており求償権の行使不能額はないから本件特例は適用できない。(平11. 3.24大裁 (所) 平10-109)

支部名
東京
裁決番号
平100132
裁決年月日
平成11年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、譲渡代金を保証債務の履行として債権者に代位弁済したが、主たる債務者である法人が破産状態であることから所法第64条第2項に規定する保証債務の特例の適用がある旨主張するが、同法人の決算書等によれば当該弁済当時は債務超過であるとうかがい知れることができるものの、同法人がそれ以前から粉飾決算を行っていたと認定する資料はなく、本件譲渡が行われた以降も売上高又は販売管理費の支払等が毎期計上され、借入金も全体として毎期減少しており、また、継続して返済している事実も認められ、かつ、完済した債務もあり、さらに、同社は当該債務を返済する意思を有しており、加えて、本件譲渡が行われた翌年の3月15日現在において同社に事業の閉鎖等が生じたこと等もないことから、同社は事業を継続していると認めるのが相当であり、たとえ、請求人らが本件求償権を行使し、直ちにこれに応じることができない状況であったとしても客観的に同社が本件求償権に対して弁済不能なことが確実な状況までに至っているとは認めることのできないことから、直ちに、本件特例の規定を適用するのは相当でない。(平11. 3.24東裁(所)平10-132)

支部名
大阪
裁決番号
平100095
裁決年月日
平成11年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は本件保証債務を履行するためにされたものであり、所法第64条第2項の規定を適用しなかった本件更正処分は違法である旨主張する。確かに、請求人が保証人として本件保証債務を履行したことは認められるものの、代位弁済金の原資を直ちに本件譲渡代金とすることはできないこと及び代位弁済金の原資が本件譲渡代金であるとしても主たる債務者に対して請求人が有する求償権について、その全部又は一部を行使することができなかったときには該当しないことから、本件更正処分は適法である。(平11. 3. 3大裁 (所) 平10-95)

支部名
大阪
裁決番号
平100093
裁決年月日
平成11年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、AがBから手形による借入れをする際、Aが振り出した手形に裏書することにより保証人になった旨主張し、本件土地建物の譲渡は、当該保証債務を履行するためにされたものである旨主張するが、保証債務の事実を証するに足りる資料の提出はなく、請求人の答述によれば、請求人はA振出の手形をBに割り引いてもらうために、Aの手形上の債務を保証する趣旨で当該手形に裏書したものにすぎず(いわゆる隠れた手形保証)、AとBとの間には当該手形の振出の原因となったような消費貸借上の債権債務関係などはなく、請求人が手形法上裏書人として負担する債務以外に何らかの保証債務を負担したと解することができない。(平11. 2.25大裁 (所) 平10-93)

支部名
札幌
裁決番号
平100018
裁決年月日
平成10年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201601030
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/3交換の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、所有していた甲土地及び丙土地について、丙土地については、平成5年にA社に売却し、甲土地については、平成7年にA社が所有していた乙土地と交換したものであるから、甲土地の取引については、所法第58条第1項の交換の特例を適用すべきである旨主張するが、①甲土地及び丙土地は、同じ効用を有する地続きの土地であること、②A社は、平成4年12月に甲土地及び丙土地上に、丁建物の建設工事を発注し平成5年11月11日に完成し、引渡しを受けたこと、③A社は、甲土地及び丙土地並びに丁建物を平成5年11月12日からB社に賃貸していたこと、④請求人らは、丁建物の建設工事期間である1998年分の土地の賃貸料に相当する金額を、請求人らが甲土地及び丙土地で経営していた駐車場等収入の補償金名目でA社から受領していたが、その後は賃貸料を受領していないこと、⑤本件交換取引が平成7年に行われたとするA社の取締役会議事録及び交換契約書は、真正なものと認めることができないこと、⑥乙土地は、平成5年12月7日には請求人らに引渡された事実などにより、請求人らからA社に譲渡された甲土地及び丙土地は、丁建物の建設という一つの計画に基づく一体として同じ効用を有する土地で、同じ時期の取引と認められ、交換差額は、本件両取引による取得資産の価額と本件譲渡資産の価額の合計額のうちいずれか多い価額の100分の20に相当する金額を超えるので、本件交換取引については、交換の特例の適用はない。(平10.12.21札裁(所)平10-18)

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支部名
大阪
裁決番号
平100042
裁決年月日
平成10年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、債務者は債務超過の状態が続いており、求償権を行使しても履行は不能である旨主張するが、求償権行使の相手方は、請求人が求償権を放棄した時点において事業を継続していることから、倒産による事業の廃止、事業再開のめどが立たないことなどの事情があったとは認められないことはもちろん、これらに準じる事態が生じたことによって、求償権の全部又は一部の弁済が受けられないことが客観的に確実になった場合にも該当しないというべきであり、本件譲渡物件の譲渡所得の計算において、所法第64条第2項の規定を適用することはできない。(平10.12. 7大裁 (所) 平10-42)

支部名
大阪
裁決番号
平100036
裁決年月日
平成10年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡である旨主張するが、①本件借入金の返済期日は、本件譲渡の時期より相当の期間経過後であり、いずれも最終返済期限前の任意の一括返済であるばかりか、②債権放棄の覚書に本件譲渡の代金を主たる債務者である法人に貸し付けたことが明記されており、また、当該法人はその債権放棄を借入金の債務免除として処理し、かつ、③本件譲渡の代金が当該法人の当座預金に預けられた上、当該法人振出の小切手により同社自身による借入金の返済として行われていることを総合して判断すると、本件譲渡の代金は、一旦、当該法人に貸し付けられ、同社が本件借入金の返済に充てたものとみるのが相当であり、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡とは認められない。(平10.11.30大裁 (所) 平10-36)

支部名
大阪
裁決番号
平100014
裁決年月日
平成10年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
201601060
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/6同一用途供用
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要旨

○ 請求人が交換のため譲渡した土地の譲渡直前の用途は農地であるところ、請求人は、交換後に交換取得資産の一部についてアスファルト舗装した上、駐車場として利用していることから、当該舗装部分は、交換譲渡資産の譲渡直前の用途である農地と同一の用途に供されていないことが認められ、また、当該舗装部分の価額に相当する金額が交換取得資産及び交換譲渡資産のいずれの価額に対しても20%を超えているので、本件交換による土地の譲渡については、所得税法第58条の規定の適用を認めることはできない。(平10.10.2大裁(所)平10-1

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支部名
名古屋
裁決番号
平100013
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者が債務超過の状態であり求償権に対する弁済能力がまったく認められないから所法第64条第2項の規定に該当する旨主張するが、主たる債務者には、①債務超過の状態が継続しているが現在においても営業を継続していること、②金融機関から新たに借入れを行い、取引を継続していること及び③本件債務以外の債務に係る債権者は、債権放棄をしてないことが認められることから、請求人が求償権を行使した場合、直ちにこれに応じることができない状況にあったとしても、返済の見込みがないことが客観的に確実な状況まで至っていたものとは認められず、求償権を行使することができないこととなったときには該当しない。(平10. 9.30名裁(所)平10-13)

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支部名
仙台
裁決番号
平100003
裁決年月日
平成10年7月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡は、請求人が代表取締役であるA社の債務について、請求人が保証し、その債務を弁済するため資産を譲渡したものであるから、保証債務の特例に該当する旨主張するが、①B社に対するA社の債務については、請求人がこれを保証した事実はなく、請求人がA社の債務を肩代わりしたものと認められることから、本件特例の適用はなく、②C社のA社に対する債務については、C社がA社に対する融資に際して請求人に保証を求め、請求人は、請求人所有の不動産を担保として物上保証をしていること及び③D信用金庫に対するA社の債務については、請求人及びEが保証し、請求人にはEに対する求償権が存在するが、Eは債務超過の状態にあり、求償権の行使は不可能であると認められることから、本件特例の適用を認めるのが相当である。したがって、原処分庁が本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算に当たり、一部を除き、本件特例の適用がないとして行った本件更正処分は、その一部を取り消すべきである。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 3)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090101
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産の売買代金により、請求人名義の借入金を返済したものであるが、これは従前に請求人が主宰する同族会社を債務者、物上保証人を請求人としていたところ、同社の業績が悪化したため、融資先の銀行からの要請により、債務者の名義を同社から請求人に変更したにすぎず、実体は従前のとおり、同社が債務者、物上保証人は請求人である旨主張する。しかしながら、当該会社の法人税の確定申告書に添付されている借入金等の内訳書には、請求人からの借入れである旨の記載があること並びに請求人から上記主張を証する資料の提出及び説明もないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.30名裁(所)平 9-101)

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支部名
高松
裁決番号
平090054
裁決年月日
平成10年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡物件の譲渡代金を本件借入金の返済に充てているところ、請求人は、個人で事業を営んでいたときの借入金を会社が設立された際に引き継いでいるので、実質の債務者は会社となり、形式的な債務者である請求人がこの債務について保証したことと同じであるから、本件特例の適用がある旨主張するが、(1)請求人名義の債務であること、(2)請求人と金融機関との間で会社の債務を保証する契約の存在が確認できないこと及び(3)資産の譲渡代金を保証債務の履行に充てていないことから、本件特例の適用要件は満たされておらず、また、請求人は、保証債務の契約内容等について具体的な説明をしなかったことから、本件特例の適用は認められない。(平10. 6.24高裁(所)平 9-54)

支部名
広島
裁決番号
平090107
裁決年月日
平成10年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借入金の実質的な債務者はA社であり、請求人は保証人として本件債務を弁済するために本件土地の譲渡を行ったものであるから、所法第64条第2項に規定する本件特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、法形式上は自己債務となっているものを、実質判断において保証債務であるといい得るためには、債権者と保証人との間に保証関係が認められなければならないところ、本件借入金に係る債務者は請求人であると認められ、請求人は、当該債務が保証債務である旨の証拠資料を提出せず、また、保証契約等が締結された事実も認められないことから、本件借入金に係る債務者は形式的にも実質的にも請求人であり、本件借入金は保証債務には該当せず、当該債務の返済は請求人自身の債務を返済したにすぎないものと認められる。したがって、保証債務は存在せず、本件特例の適用は認められない。(平10. 6.19広裁(所)平 9-107)

支部名
金沢
裁決番号
平090010
裁決年月日
平成10年6月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
201601051
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/1相手方の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が所有する甲農地の取引は、甲売買契約書に基づき不動産業者であるA社に譲渡し、その対価として乙農地を取得したのであるから、所法第58条の規定の適用はない旨主張する。しかしながら、本件取引の経緯についての関係人の各答述及び各契約書を作成するに至った事情を総合判断すると、本件取引は、甲売買契約書の作成以前に、A社の従業員Bを介して請求人と交換相手方Cとの間で甲農地と乙農地の交換契約書が作成されていたことが認められるから、請求人とCとの間において交換が成立していたというべきであり、事実、その後、甲農地はCからA社に譲渡するという乙売買契約書が作成されている。なお、その間に作成された甲売買契約書は、A社が甲農地一帯の宅地開発計画を行うために必要な諸手続上、A社の一方的な都合によって形式的に作成されたものと認められる。したがって、甲農地は請求人とCとの交換後にCからA社に譲渡されたと認められ、請求人とCとの間の交換は、所法第58条の各要件に該当していることから同条の規程の適用を認めるべきである。(平10. 6.18金裁(所)平 9-10)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090092
裁決年月日
平成10年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡は、被相続人の妻に対する保証債務を履行するためのものであり、所法第64条第2項の適用がある旨主張するが、被相続人は、債務者である妻には財産も収入もないが、夫婦であることから債務保証したものと認められ、妻が資力を喪失しており、かつ弁済能力がないことを知りながら、あえて債務保証をしたのであるから、被相続人は妻の債務を引き受けたか、あるいは、妻に対して利益供与または贈与を行ったものとみなし得ることから、同項にいう「求償権の行使ができなくなったとき」に該当せず、同項の適用はできないものと認められる。(平10. 6.17名裁(所)平 9-92)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090092
裁決年月日
平成10年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地を譲渡したのは保証債務を履行するためである旨主張するが、本件土地の売買代金の使途が不明であり、かつ、保証債務を履行したことを証する書類もないことから、保証債務を履行するための譲渡であるとは認められない。(平10. 6.17名裁(所)平 9-92)

支部名
高松
裁決番号
平090044
裁決年月日
平成10年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、主たる債務者の債務を被相続人が本件譲渡代金をもって返済したから、本件譲渡代金の全額について所法第64条第2項の規定の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、被相続人が返済した本件債務のうち、(1)被相続人が債務を保証していない債務、(2)被相続人自身の債務及び(3)連帯保証人が存在する債務で、他の連帯保証人の負担部分に係る求償権の行使が可能な金額については、所法第64条第2項の規定の適用はない。(平10. 5.29高裁(所)平 9-44)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090098
裁決年月日
平成10年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aの依頼でB社がC信用組合から借入れをした際、人的保証及び物上保証をし、B社はその金銭をAに貸し付けたが、その後、請求人は、B社からAの債務不履行を理由にAの債務を弁済するよう請求され、請求人所有の土地を譲渡してAの債務を弁済したので、保証債務の履行に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、B社のC信用組合に対する債務を保証した事実は認められるものの、C信用組合に対してB社の債務を弁済した事実はなく、また、B社は、C信用組合に対して債務を弁済しているから、請求人は保証債務を履行したとはいえないので、保証債務の特例に該当しない。(平10. 5.19関裁(所)平 9-98)

支部名
広島
裁決番号
平090094
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所法第64条第2項に定める本件特例の適用の是非に当たっては、(1)自己が連帯保証人となっていた弁済のみならず、(2)自己が主たる債務者となっていた返済についても、その全てが請求人が役員であった会社の運営資金として借り入れたものであり、自己が費消していないのであるから、形式と実質が異なるものの、実質で判断して本件特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、法形式上は自己債務となっているものを、その実質判断において保証債務であるといい得るためには、形式上は債務者であっても、債権者から保証人としての法的責任しか追及され得ないことが必要であり、それには、債権者と実質上の保証人との間に保証関係が認められなければならず、自らは何らの経済的利益を享受しない場合であっても、専ら保証人としての内心の意思を有していることのみをもって保証人と解することはできず、保証債務であるか否かは、債権者と保証人又は保証人と主張する者の法的責任の負担関係において判断されるべきであり、上記(2)については、請求人自身の債務を返済したにすぎず、本件特例を認めるべきとする請求人の主張は採用できない。(平10. 4.24広裁(所)平 9-94)

支部名
大阪
裁決番号
平090076
裁決年月日
平成10年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人の不法行為により、請求人が勤務していたA社に対し与えた損害賠償債務を履行するために本件土地を譲渡したとしても、所法第64条第2項にいう保証債務の履行のために資産を譲渡した場合には該当しないから、同項に規定する課税の特例の適用はない。(平10. 3.13大裁 (所) 平 9-76)

支部名
関東信越
裁決番号
平090050
裁決年月日
平成10年1月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201601052
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/2交換のための取得資産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A及びBと行った本件土地交換取引について、所法第58条の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地交換取引については、(1)C社がD社に本件譲渡土地の売買を委託していたこと、(2)被相続人が本件譲渡土地をC社に譲渡し、C社が代替地を引き渡す旨の誓約書があること、(3)A及びBが確定申告書に添付した文書によれば、両人はD社に依頼されて事実とは異なる売買契約書及び交換契約書を作成したものと認められること等からすると、本件土地交換取引は請求人とC社との間で行われたものであると認められる。請求人とC社との本件土地交換取引に本件特例が適用できるか否かについてみると、請求人が交換により取得した土地は、交換の相手方であるC社が1年以上所有せず、また、請求人が所有していた土地と交換するために取得したものであると認められることから、本件土地交換取引に所法第58条第1項に規定する固定資産の交換の特例を適用できないとした原処分は適法である。(平10. 1.20関裁(所)平 9-50)

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支部名
仙台
裁決番号
平090012
裁決年月日
平成10年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件譲渡は、請求人が代表取締役であるA社の債権者から保証債務履行の催告を受け、その保証債務の履行のため資産を譲渡したものである旨主張するが、(1)資産の譲渡前に請求人の保証債務の履行義務が具体的に確定しておらず、その履行をしなければならない状況に立ち至っていないこと、(2)請求人は、譲渡代金をA社に貸し付け、同社は、これを借入金として経理処理し、これを原資として返済期限到来前に本件債務の弁済に充てていることから、請求人が単にA社の債務整理のための資金を提供したに過ぎず、保証債務を履行するために必要な資金のねん出を主たる目的として資産を譲渡したものではないと認められること、(3)各債権者は、請求人に対して保証債務の履行を求めていた事実はないことなどから、本件譲渡は、保証債務履行のために行われたものとは認められない。(平10. 1. 9仙裁(所)平 9-12)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090043
裁決年月日
平成9年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、(1)A社は事業を継続しているのではなく、山土砂を処分しているだけであること、(2)A社が所有する土地、建物を処分しないのは土地開発公社からの要請であること及び(3)A社が解散しないのは清算事務等の煩わしさを避けるためであり、A社に対する求償権の行使は不可能であることから、本件土地の譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべき旨主張する。しかしながら、A社は、(1)請求人が求償権を行使できなくなったと主張する平成3年1月29日以降も事業を継続して利益を計上していること、(2)請求人からの借入金が3年間に約半分に減少していること及び(3)破産の状態にないことから、求償権の行使が不可能であったとは認められず、保証債務の特例を適用することはできない。(平 9.12.19関裁(所)平 9-43)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090043
裁決年月日
平成9年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金はA社のBに対する債務の弁済に充てたものであるから、本件譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、A社の貸借対照表等にはBからの借入金が記載されているものの、その事実を認めるに足る証拠はなく、Bの答述等によれば、請求人は本件債務を保証したのではなく、請求人自身が同債務の債務者であると認められるから、保証債務の特例を適用することはできない。(平 9.12.19関裁(所)平 9-43)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090043
裁決年月日
平成9年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604020
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/2保証債務履行の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金はA社のB信用組合に対する債務の弁済に充てたものであるから、本件譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件債務を保証した事実は認められるが、A社は同社の土地の譲渡代金及び請求人からの長期借入金を本件債務の弁済に充てている事実が認められるから、請求人が保証債務を履行したものとはいえず、保証債務の特例を適用することはできない。(平 9.12.19関裁(所)平 9-43)

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支部名
大阪
裁決番号
平090040
裁決年月日
平成9年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡は、請求人が代表取締役を勤めるA社に対する保証債務を履行するためのものであり、請求人は保証債務の履行による求償権を行使することができなかったものであるから、所法第64条第2項の適用がある旨主張する。しかしながら、本件土地には、各取引銀行を根抵当権者とする根抵当権が設定されており、本件売買契約書によれば、当該根抵当権は本件譲渡に係る譲渡代金の決済のときまでに完全に抹消しなければならないことが認められ、また、A社が各取引銀行からの借入金に係る返済が滞っていた事実及び各取引銀行がその返済を催告した事実は認められない。以上のことから、請求人は、本件土地に付された根抵当権の抹消のために、代位弁済をしたと認められ、本件譲渡は保証債務を履行するための資産の譲渡に当たらないから、原処分は適法である。(平 9.12.11大裁 (所) 平 9-40)

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支部名
大阪
裁決番号
平090018
裁決年月日
平成9年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aから依頼されてBの連帯保証人となったが、Bが死亡したのでやむを得ず本件土地の譲渡代金により弁済したとして110,000,000円の借用証書を提示し、保証債務を履行した旨主張する。しかしながら、保証債務の履行の時期と回数が、請求人の異議審理庁に対する申述と当審判所に対する答述では食い違うことに加え、債権者がBに対する貸金の事実がない旨証言していることを考え併せると、当該保証債務は架空のものであって、請求人にはそもそも保証債務そのものが存在しないので、所法第64条第2項に規定する所得計算の特例を適用することはできない。(平 9.10.31大裁 (所) 平 9-18)

支部名
高松
裁決番号
平090003
裁決年月日
平成9年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、主たる債務者である法人が長期間債務超過となっており、回収の見込みがないため、本件譲渡代金の一部をもって保証債務を履行し、求償権をすべて放棄したのであるから、所法第64条第2項の特例が適用される旨主張する。しかしながら、請求人が求償権を放棄した時点においては、当該法人について、(1)債務超過の状態が相当期間継続していないこと、(2)引き続き事業を継続しており、事業内容の変更及び事業規模の縮小の事実がないこと、(3)銀行等がその貸付金に対して法的手続をとっていないこと、(4)求償権の放棄を受けた事業年度以降も銀行等から借入れを行っていること及び(5)求償権の放棄を受けた事業年度以降も請求人等に対して借入金を返済していることから、求償権を行使しても回収の見込みがないことが客観的に確実な状況にまで立ち至っていたと認められないので、所法第64条第2項の特例規定を適用することはできない。(平 9.10.27高裁(所)平 9-3)

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支部名
広島
裁決番号
平090001
裁決年月日
平成9年7月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、譲渡代金の一部が回収不能となっているから、分離長期譲渡所得の金額の計算上、回収不能相当額を控除すべきである旨主張して約束手形の写し等を提出したが、所法第64条第1項及び同法第152条の規定によれば、譲渡所得について確定申告書を提出した後に当該譲渡所得に係る譲渡代金の回収不能の事実が生じた場合には、当該譲渡代金の回収不能の事実が生じた日の翌日から2か月以内に更正の請求をすることができるとされているところ、請求人は、原処分庁に対し、譲渡代金の回収不能を理由に同条に規定する更正の請求を行った事実がない上、当審判所において、請求人提出資料のみによっては、譲渡代金が回収できないことを認めるに足る事実を確認することができないから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-1)

支部名
東京
裁決番号
平080240
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、立退料は請求人と主たる債務者の従業員との協議に基づき当該従業員に対する退職金支給の原資として主たる債務者に支払ったものであり、しかも、実際に当該従業員に対する退職金として支払われているから、立退料相当額については、主たる債務者に係る保証債務の履行により取得した求償権を行使したとしても弁済を受けられないことは明らかであるとし、立退料相当額について所法第64条第2項の規定による特例の適用がある旨主張する。しかしながら、立退料の支払債務と保証債務の履行による求償権の一部は相殺適状にあったものと認められるところ、請求人は、立退料相当額について求償権の行使による回収を期待せず、これを事実上放棄したものと認められ、また、立退料が退職金として支払われたこと等のみをもって求償権の行使不能とする事由と解することもできないから、立退料相当額について、本件特例を適用することはできない。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-240)

支部名
東京
裁決番号
平080223
裁決年月日
平成9年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、借入金に係る名義人は請求人であるが、これはあくまで名目上のもので、実質上の債務者はA社であり、請求人はその債務を保証したものであるから、宅地等の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算に当たっては、所法第64条第2項の規定にある特例の適用がある旨主張する。しかしながら、当該借入れは、名義上すべて請求人を債務者とし、契約から返済に至る実際の手続についても請求人が債務者として行い、借入金の一部は請求人が運用していたことなどが認められ、かつ、A社又はA社の代表取締役であるBが借入金に関し債務者であるとする事実を証する証拠資料等は認められないことから判断すれば、請求人の保証債務及びその履行により生ずる求償権は存在せず、借入れの債務者は名実ともに請求人であると認めるのが相当であるから、当該特例の適用はない。(平 9. 6.18東裁(所)平 8-223)

支部名
東京
裁決番号
平080206
裁決年月日
平成9年5月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201602990
争点
16所得計算の特例/2低額譲渡/2その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、原処分庁が所法第59条(贈与等の場合の譲渡所得等の特例)第1項第2号の規定を適用したA社株式の価額につき、類似法人比準価額と類似業種比準価額との間の価額により算定するのが最も妥当である旨主張する。しかしながら、(1)A社株式の価額を検証するについて、適正と認められる価額の売買実例はないこと、(2)請求人らがA社の類似法人であると主張する比準会社3社は、その事業の規模、収益の状況、取扱商品等からみてA社の類似法人とはいい難いこと、(3)A社は、売上規模等は上場会社にも比較される水準であることは認められるものの、同族株主により完全に支配され、その経営の実態においては個人企業的な側面が強く、その株式は会社財産に対する持分的な性格を有すると認められること及び本件売買等の前後を通じてその性格に変化はみられないことからすれば、本件売買等はその実質において会社財産を持分譲渡したものと認められるから、A社株式の価額は純資産価額を基に算定するのが合理的かつ適正であると認められる。なお、原処分庁が行ったA社株式の価額の算定については、資産及び負債への計上金額等について修正すべき点が認められるので、これを修正して計算すると、譲渡所得の金額及び納付すべき税額はいずれも更正処分の金額を下回るから、更正処分はその一部を取り消すべきである。(平 9. 5.26東裁(所)平 8-206)、(平 9. 5.26東裁(所)平 8-207,208)

支部名
福岡
裁決番号
平080019
裁決年月日
平成9年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201601054
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/4たな卸資産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件交換契約について、固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例の規定が適用できる旨主張するが、本件交換契約は、譲渡資産は固定資産であるものの、取得資産は交換の相手方であるA社が取得時から本件交換契約に至るまでの間、終始一貫して棚卸資産として会計処理しており、一時的に駐車場に転用していたものであって、いつでも販売できる状態であったのであるから、棚卸資産と判断するのが相当であり、固定資産とは認められないから、固定資産と棚卸資産との交換であるため、特例の適用はできない。(平 9. 5.23福裁(所)平 8-19)

支部名
広島
裁決番号
平080074
裁決年月日
平成9年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡代金を、保証債務の履行として請求人が代表者の法人の債務の弁済に充当したが、同法人が債務超過の状態にあり、また、同法人に対して求償権を放棄しているから所法第64条第2項に規定する保証債務の特例の適用がある旨主張するが、同法人には、請求人に対して、求償権の額を上回る貸付金等の残高があり、請求人は、求償権を当該貸付金等と相殺することにより行使することができると認められるから、請求人が任意に求償権を放棄していたとしても、保証債務の特例が適用されるための要件である求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったときには該当しない。(平 9. 3.28広裁(所)平 8-74)

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支部名
大阪
裁決番号
平080080
裁決年月日
平成9年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201601054
争点
16所得計算の特例/1交換の特例/5交換取得資産/4たな卸資産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、たとえ交換取得資産が交換の相手方にとって棚卸資産であっても、請求人において相手方の棚卸資産か否かを知ることは困難であり、請求人にとってそれが固定資産であるならば、所法第58条に規定する交換の特定の適用に当たっては、交換取得資産は固定資産と解すべきであり、交換の特例の適用を否定するのは誤りである旨主張する。しかしながら、交換取得資産は相手法人の分譲地の一画に含まれていることから、相手法人の棚卸資産であることは明らかであり、かつ、請求人は交換について、確定申告書を提出していないことから、交換の特例の適用はない。また、所法第58条は、「固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例」という見出しに明らかなように、所法第33条の特例措置として規定されているものであり、このような特例規定において、明文の規定を離れて固定資産には棚卸資産が含まれるとの解釈を導くことは、租税法律主義の原則から問題があり、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 3.18大裁 (所) 平 8-80)、(平 9. 3.24大裁 (所) 平 8-85〜93)

支部名
関東信越
裁決番号
平080051
裁決年月日
平成9年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借入金の実質的な債務者はA社であり、請求人は本件譲渡をして保証債務を履行し、かつ、A社に対する求償権が行使不能となったのであるから、本件譲渡について保証債務の特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件借入金に係る法形式は、債権者がB銀行、債務者が請求人の長女が代表取締役を務めるC社であることは、根抵当権設定契約書等により明らかであるから、本件借入金がA社の事業資金に充てられているとしても、法律上、本件借入金の弁済の責めを負うのは名義人であるC社というべきである。C社については、その決算内容も良く、本件借入金について返済不能の事実は認められず、また債権者から返済請求を受けた事実もなく、さらに、請求人が債権者から債務者の債務不履行を理由に返済請求を受けた事実も認められない。したがって、請求人が本件譲渡代金から債務を返済した行為は、保証債務の履行によるものとは認められない。(平 9. 1.27関裁(所)平 8-51)

支部名
仙台
裁決番号
平080021
裁決年月日
平成9年1月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、請求人の長男が代表取締役となっている会社の借入金につき連帯保証人として保証債務を負っていたところ、同社は、慢性的な債務超過の状態にあり債務不履行に陥る寸前であり、債権者の「担保提供者である請求人の土地を売却してもらい負債整理をすべきである。」との指摘を口頭による催告と受け止めて、請求人所有の土地を譲渡し、その代金により債務を弁済したものであるから、当該譲渡は、実質的にみて保証債務を履行するための譲渡である旨主張する。しかしながら、本件債務は、完済の直前まで約定どおり返済されており支払遅延等の債務不履行の事実はなく、債権者から請求人に保証債務の履行の請求がないことから、本件債務の弁済は、あくまでも任意の弁済であると認められ、当該譲渡が保証債務の履行を余儀なくされたために行われたとはいえない。また、長男は請求人の委任を受け売買契約から代金の使途まですべて行っており、譲渡代金の一部が金融商品として運用されている事実及び主たる債務者である会社の簿外の運転資金として費消されていることから、当該譲渡の収入は長男に対する貸付金とみるのが相当であり、保証債務の履行に充てられたという因果関係は認められない。(平 9. 1.17仙裁(所)平 8-21)

支部名
東京
裁決番号
平080114
裁決年月日
平成8年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
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要旨

○ 請求人は、(1)金銭消費貸借契約書において連帯保証債務の責を負っており、債務者が弁済できなくなったことからその保証債務を履行するため、本件土地を売却することを前提に親族等から借入れをして直接債権者に弁済して保証債務を履行したこと、(2)保証債務を履行した弁済額ついては、債務者と金銭消費貸借契約を締結したが、これは求償権を確保するためのものであること、(3)本件土地を売却して親族等からの借入金を返済したがこれは(1)の保証債務を履行することを起因とするものであるから所法第64条第2項に該当する旨主張する。しかしながら、(1)保証契約が存していたと認めることはできないこと、(2)請求人が債権者に保証債務を直接履行したと認めることはできないことから、所法第64条第2項の規定の適用をすることはできない。(平 8.12.20東裁(所)平 8-114)

支部名
関東信越
裁決番号
平080037
裁決年月日
平成8年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、知人に頼まれて借入金の債務保証をする目的で請求人所有の土地に係る買戻約款付売買契約書及び抵当権設定金銭消費貸借契約書等に署名押印をしたところ、知人が借入金を返済できなかったために当該土地を譲渡したのであり、知人からの返済も期待できない状態であることから、当該土地の譲渡所得の金額を算定するに当たり所法第64条第2項の規定を適用すべきである旨主張する。しかし、知人が借入れをした事実は確認できず、物的証拠はすべて請求人が借入れをし、その借入金を知人に貸し付けたことを示している以上、請求人の主張は採用できない。(平 8.12. 9関裁(所)平 8-37)

支部名
広島
裁決番号
平080030
裁決年月日
平成8年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604010
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/1保証債務の存否
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件物件の譲渡代金から各借入金の弁済をしているところ、借入金の借入名義人は請求人となっているが、実質的な債務者は請求人が代表者を務めるA社であり、借入金の弁済は保証債務の履行に該当するから所法第64条第2項の規定の適用をすべきである旨主張する。しかしながら、借入金に係る借入手続の状況、A社の財務内容及びA社の経理の状況からすれば、借入金に係る実質的な債務者は請求人であり、借入金の弁済は保証債務の履行に当たらないから、同項の規定は適用できない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-30)

支部名
大阪
裁決番号
平080005
裁決年月日
平成8年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604030
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/3履行のための譲渡
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要旨

○ 請求人は、同人の長男が主宰する法人の借入金につき請求人所有の土地を担保に提供するとともに、連帯して債務保証をしていたところ、同社の業績が悪化し、当該借入金の返済が再三遅延したため、債務を期限に弁済しなかったときは直ちに債務の全額を弁済する旨の借用証書の特約条項に基づき当該土地の譲渡を行ったのであるから、その譲渡は、実質的に保証債務を履行するための譲渡に該当する旨主張するが、当該法人は、請求人からの譲渡代金の提供に関し、借入金として会計処理をしていること及び借入先である公庫は、支払金の受領に関して当該法人あてに領収書を発行していることからみれば、譲渡代金による公庫への借入金の返済は親子の情でもって行ったものといわざるを得ず、公庫への支払金は形式的にも実質的にも請求人から当該法人に対する貸付金と認めるのが相当である。(平 8. 9. 5大裁 (所) 平 8-5)

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