裁決要旨 3その他
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230006ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成23年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200802990
- 争点
- 8不動産所得/2所得の発生/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物信託の受益者であるが、当該建物信託に係る賃貸借契約の解約に伴って、受託者が負担すべき敷金の返還債務と相殺された賃借人が負担すべき原状回復義務の免除に係る代償金(本件代償金)について、①信託受益権及び土地を受託者に譲渡(本件譲渡)しており、受託者が、本件代償金を敷金返還債務と相殺することによって、売買代金の支払資金に充当したから、本件代償金は譲渡所得に係る総収入金額に算入されているので、不動産所得に係る総収入金額に算入すべきでない旨、②受託者は、建物の原状回復を行わなかったのであるから、本件代償金は土地の買主である受託者に課税されるべきである旨、③本件譲渡をすると同時に不動産貸付業を全面的に廃止しているから、本件代償金が建物の賃貸借に関連した収入ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、信託契約の成立の際に受託者が負担すべき敷金返還債務を引き受けており、受託者と連帯して履行の責めに任ぜられ、受託者と賃借人の賃貸借契約の解約合意によれば、本件代償金は、賃貸借契約を解約し、建物の明渡しに当たって賃借人が負担すべき原状回復義務一切を免れる代償金として、受託者及び請求人が負担すべき敷金返還債務と相殺されたものであるから、賃貸借契約と密接に関連し、終了時の法律関係を整理するものと認められる。すなわち、建物の賃貸借に付随する収入というべきであり、請求人が建物信託の受益者であるから、所得税法第13条《信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属》第1項第1号の規定に基づき、本件代償金は、請求人の不動産所得の総収入金額に該当する。なお、請求人が主張する①の点については、請求人が実際に受け取った売買代金は、譲渡価額から、本件代償金を控除後の敷金返還債務を差し引いた金額であるから、売買代金の総額を譲渡所得の総収入金額に計上しても、本件代償金を譲渡所得の総収入金額に計上したことにはならず、②の点については、所得税法第13条第1項第1号の規定に反するものであり、③の点については、上記のとおり、賃貸借の解約に伴う不動産所得に付随する収入であり、廃止に至る過程で生じた収入であるから、廃止後に生じたものであるとする点においてその前提を欠く。(平23. 7. 7 名裁(所・諸)平23-6)
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