裁決要旨 3代物弁済による所得の発生

裁決要旨 3代物弁済による所得の発生

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支部名
東京
裁決番号
令030044
裁決年月日
令和3年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201302013
争点
13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/3代物弁済による所得の発生
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医師による医学意見書の見解からすると、請求人の父(本件被相続人)が、本件被相続人を担保提供者とする代物弁済予約契約(本件契約)の締結時に意思能力を欠いていたことが認められ、本件契約の内容は本件被相続人の意思に沿うものではないことから、本件契約は無効である旨主張する。しかしながら、意思能力の有無については、医学的要素と法的要素の組合せにより判断されることになるところ、医学的要素については、本件契約の締結時に本件被相続人の認知機能が低下していたことが意思能力を欠くと評価されるほど重度のものかどうかについて、医療の専門家の間でも見解が分かれている状況にあるものの、改訂長谷川式簡易知能評価スケールやミニメンタルステート検査の点数などから、本件被相続人は成年後見を付する必要がある程度ではなかったものと認められる。また、法的要素については、本件契約の内容は、法律的な思考や判断等を必要とするもので、平易なものとはいえず、根抵当権の極度額が高額で負担の程度が小さいものとはいえないものの、本件契約の締結に至る経緯や、本件被相続人が本件契約を締結した理由を踏まえると、本件契約の締結は、本件被相続人の意思に沿うものであったと認められ、加えて、本件契約は、弁護士が本件被相続人に本件契約の内容を確認させながら手続が行われていたことも踏まえると、本件被相続人は、本件契約の意味内容を理解した上で締結したものと認められる。したがって、本件被相続人は、本件契約の締結時において、本件契約により自己が負担すべき義務の意味内容を理解する能力があったといえるから、意思能力を欠いていたとは認められず、本件契約は有効に成立していたものと認められる。(令3.12.16 東裁(所)令3-44)

支部名
熊本
裁決番号
平170007
裁決年月日
平成18年3月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201302013
争点
13譲渡所得/2所得の発生/1譲渡所得の発生/3代物弁済による所得の発生
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、一次調停、本件合意書及び二次調停は一連の遺産分割であり、本件合意書及び二次調停の成立で初めて本件遺産分割が完了したものであるから、本件合意書及び二次調停に基づき行われた本件不動産(物件A及び物件B)の所有権移転は、「相続」による移転であり、所得税法第33条第1項の「資産の譲渡」には当たらない旨主張し、原処分庁は、本件遺産分割は一次調停において完了しているから、本件不動産(物件A及び物件B)の所有権移転は、一次調停における代償分割債務の履行のための代物弁済と認められ、「資産の譲渡」に当たる旨主張する。一次調停では、請求人は、一部の相続人らに対し、遺留分に対する価額弁償として、各○○○○円を支払うこととし、その債務の支払方法として、①未分割物件(物件A)を売却して分配するという換価分割の方法を採り、②その換価代金がその債務額に満たない部分については、請求人が金銭で負担するという方法を採ったものと認められる。しかしながら、期限までに物件Aの売却ができなかったことから、本件合意書では、物件Aについて換価分割から現物分割に変更し、上記②の金銭支払部分については、金銭ではなく、請求人所有の不動産(物件B)を引き渡すことで合意したものと認められる。したがって、物件Aの所有権移転は、未分割財産の移転であることから代物弁済による移転ではなく「相続」による移転と認められる一方、物件Bの所有権移転については、代償分割債務消滅のために請求人所有不動産を代物弁済したと認めるのが相当である。よって、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平18.3.1熊裁(所)平17-7)

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