裁決要旨 4退職金
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人らは、税理士業を営んでいた被相続人の死亡によって、その従業者が退職することになり、未払退職金の支払債務が発生、確定した旨主張する。しかしながら、使用者の従業者に対する退職金の支払債務は、雇用契約の終了、すなわち退職の事実が生じたことにより当然に発生するというものではなく、就業規則、退職金規程等で退職金を支給すること及びその支給基準があらかじめ定められているかなど、少なくとも明確な条件に従って退職金が反復、継続的に支払われることによって労使慣行が成立したといえる場合に発生するものと解されるところ、被相続人の税理士業務に係る就業規則、退職金規程等はなく、また、被相続人の死亡当時、未払退職金の発生を根拠付けるような労使慣行が成立していたとはいえない。したがって、従業者に退職の事実があるか否かにかかわらず、退職金支払債務の発生の根拠を欠くため、被相続人の死亡により、未払退職金の支払債務が発生、確定していたということはできない。(平25. 7. 5 広裁(所)平25-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年2月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、従業員Aに対する退職金の額について、Aの調査担当職員に対する申述を基に算定するのが相当である旨主張する。しかしながら、Aは、当審判所に対し、実際に受領した退職金の額は、当該申述における金額ではないとした上で、事実と異なる内容の申述をした理由については、請求人の資金出所や自己への課税を懸念した旨、申述内容を覆した理由については、これらの懸念が解消された旨答述し、当該申述内容を撤回した。また、退職金の額については、当該答述による金額であるとする帳簿の記帳、領収証の保存及び経理担当の答述並びに過去に他の従業員に当該金額と同程度の金額の退職金が支払われた実績があることが認められる。これらの認定に照らすと、上記Aの答述は信用できるというべきであり、これに反し同人が撤回した申述は、それのみでは信用性に欠けるというべきであって、採用することはできない。(平20. 2.28 金裁(所)平19-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170051
- 裁決年月日
- 平成18年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第37条《必要経費》第1項の規定は、その年12月31日までに金額が確定していない場合であっても、債務の発生原因たる事実が生じ、その年以降において、その金額が確定したときに、その年における所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨解すべきであると主張する。 ところで、その年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めのあるものを除き、総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他所得を生ずべき業務について生じた費用(減価償却費以外の費用でその年において債務の確定しているものに限る。)の額とする旨規定しており、ここでいう「債務の確定しているもの」とは、その年12月31日までに①債務が成立していること、②事実が発生していること、③その金額が合理的に算定することができるものであることの要件のすべてに該当するものをいうと解されている。 しかしながら、請求人は、個人事業を営んでいる間、従業員との間で退職金支給規定を定めておらず、平成15年7月2日の業務を移管した法人の職員会議において、提案書を基に請求人とA税理士により細かい支給額等を詰めることが決定され、具体的な退職金の支給額が決定され従業員らに報告されたのは、同年12月3日のことである。そして、平成14年12月30日に退職したBに対しては、請求人から退職金は支払われておらず、事業が廃止される以前における退職金の支払状況等をみても、明確な支給条件により支払われているとは認められないから、従業員らは、請求人に対し、平成14年12月31日までに、退職金支払請求権を取得し得る余地はなく、これに対応する請求人の退職金支払債務が成立しているとも認められない。 そうすると、本件費用は、所得税法第37条第1項の規定する①の要件を満たしていないのであるから、その他の適用要件について検討するまでもなく、請求人の平成14年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平18. 4.18 名裁(所)平17-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130007ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年10月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・76ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が個人事業を廃止していわゆる法人成りしたことに伴い個人事業を廃止した年分の必要経費に算入した従業員退職金について、退職金支給規定の支払事由に法人成りの定めがないこと及び労使協定書に従業員の有する全ての権利義務が法人へ承継される旨規定されていることから、従業員退職金の支払債務は法人成り後の退職金支給規定に規定された支給事由が生じたときに初めて発生すると解するべきであり、また、請求人らが預り金として会計処理した従業員退職金は実質的には未払金であり、長期にわたる未払は経済的合理性を欠くものであるから、従業員退職金の債務は成立しておらず、必要経費に算入することはできない旨主張する。しかしながら、関係者の答述及び従業員全員が請求人に提出した退職所得の受給に関する申告書から、従業員退職金の支払について、労使間で事前の協議が整い、従業員にその協議内容を周知し、請求人らは従業員の了解の下に退職所得申告書の提出を受けたものと認められるから、従業員退職金の支払債務は成立していると判断するのが相当であり、退職金支給規定の記載内容の一部のみを取り上げて従業員退職金の債務が成立していないと判断することはできないから、従業員退職金を必要経費に算入できないとした更正処分は全部取り消すのが相当である。(平13.10.17広裁(所)平13-7)裁決事例集NO62・76ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110041
- 裁決年月日
- 平成11年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・36ページ
要旨
○ 請求人らは、工具類販売業を営んでいた被相続人の所得税の事業所得の金額の計算に当たり、個人事業主の死亡は当然雇用契約の終了事由、事業廃止原因であり、退職金規程に事業主死亡が退職金支給事由として明記されていなくとも退職金支給債務が発生したとして従業員6名に対する退職金の必要経費への算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、被相続人の事業は被相続人の一身に専従する性質のものではなく、相続の対象となり、雇用契約は相続人に承継され、被相続人の死亡は雇用契約の終了原因にはならない。また、当該従業員らは被相続人死亡後も引き続き勤務し、勤務条件、勤務内容に重大な変更がなく、被相続人の事業は、相続人に承継されており、廃止されていないことから、雇用契約は終了していない。したがって、本件退職金は確定した債務とはいえず、請求人らの主張には理由がない。(平11.12. 9名裁(所)平11-41)裁決事例集 №58・36ページ、(平11.12. 9名裁(所)平11-42)
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