裁決要旨 6その他
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、トレーニングに係る指導等の業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は、有償性、一応の反復継続性及び企画遂行性を有していたと認められるものの、連続して相当多額の損失が生じていたにもかかわらず、請求人が本件業務に係る収支を改善するための手段を講じていなかったことからすると営利性が乏しく、また、請求人の勤務先における業務への従事状況と本件業務への従事状況からすると、請求人が本件業務に費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったといえる。加えて、本件業務の損失の補填及び請求人の生計は、勤務先からの給与収入によって賄うことができていたというべきであり、本件業務からの収入が請求人の生活の資とはなっておらず、本件業務には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるともいえない。したがって、上記の点を総合考慮し社会通念により判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得に該当せず、雑所得に該当する。(令7.10.28 関裁(所)令7-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050034
- 裁決年月日
- 令和6年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、生命保険会社や取引先からの振込金に係る各金額について、調査の際に請求人が事業に係る売上げであることを認めており、また、保険金が事業に係る売上げに該当しないことについて立証を尽くしていないため、それぞれ、請求人の事業に係る売上げに該当すると主張する。しかしながら、生命保険会社からの振込金は請求人の入院を原因とする給付金や請求人が締結した個人年金契約に基づく年金であり、また、取引先からの振込金は、取引先への過払いを原因とする同社からの返金であると認められるから、いずれも事業に係る売上げに該当しない。保険金については、請求人が受注した取引がキャンセルになったことによって、収益は実現していないから、事業に係る売上げに該当しない。(令6. 2.28 大裁(所・諸)令5-34)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の営むコンサルタント業務等(本件業務)から生じる所得は、営利性、有償性、反復継続性などの諸事情を総合的に判断すると事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、反復性、継続性、有償性、物的施設、相応の経歴、精神的及び肉体的労力を費やしていたことは一応認められるものの、営利性が認められず、企画遂行性も希薄であり、相当程度安定した収益を得られる可能性も存すると認められず、さらには、勤務先において責任ある地位にあり、勤務先からの安定した給与収入を生活の資とし、当該給与収入などで本件業務の損失を補填していることが認められることから、これらの諸事情を考慮し、社会通念に照らして判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(令5. 3.22 札裁(所)令4-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040057
- 裁決年月日
- 令和4年12月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、請求人が行った太陽光発電への取組については営利性、有償性及び反復継続性を有し、危険負担を負いつつ太陽光発電設備等の規格・規模の検討と選定を行っているなどの諸般の要素に照らし判断すると、所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は大規模な太陽光発電設備を取得しておらず、請求人の自宅屋根に設置した太陽光設備から生じる売電収入は減価償却費に満たない小規模なものであるから、同設備に係る業務は営利性及び物的設備に乏しく、加えて人的設備も存在しない。したがって、請求人の太陽光発電への取組は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということができないから、所得税法第27条に規定する事業に該当しない。なお、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国送法)第6条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例》第1項の規定による過少申告加算税の軽減措置及び同条第2項の規定による過少申告加算税の加重措置は、いずれも財産又は債務に関して生ずる所得で政令で定めるもの(国送法施行令第12条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲等》第1項各号及び国送法施行規則第16条《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲》各号)に対する所得税等に関し更正があり、過少申告加算税が課される場合などに適用されるものであるところ、本件の各更正処分のうち、上記の財産又は債務に関して生ずる所得で同項で定めるものに対する所得税に関し更正があったといえるのは、請求人の不動産所得の金額の計算における青色申告特別控除額に係る更正がされた部分であり、それ以外の部分については、請求人の本件各年分の所得税等に係る各過少申告加算税の額の算定において、上記各措置は適用されない。(令4.12.14 東裁(所)令4-57)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030045
- 裁決年月日
- 令和4年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、キャッシュレス決済サービス(本件決済サービス)に係る端末オーナーとなり、本件決済サービスを企画運営する法人から購入したキャッシュレス決済用端末(本件端末)を同法人にレンタルすること(本件レンタル)から生じる所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件レンタルに係る収入は当該法人が属するグループ(本件グループ)が獲得する本件決済サービスに係る収益(本件収益)を基礎として算定されているところ、本件レンタルから生じる所得が事業所得というためには、本件レンタルが請求人の計算と危険において独立して営まれていることが必要であり、それは、本件レンタルの遂行上の重要な事項である本件収益をいかに獲得するかについて、請求人が最終的な判断権限を有するか否かに関わるが、当該権限は、本件グループのみが有し、請求人はかかる権限を有していなかったと認められる。したがって、本件レンタルは、請求人の計算と危険において独立して営まれているものであるとはいえない。よって、本件レンタルは、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号にいう「対価を得て行なう事業」とはいえず、このような業務から生じる所得は、事業所得には該当しない。(令4. 6. 1 大裁(所)令3-45)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和2年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が第三者に対して行った50,000,000円の貸付け(本件貸付け)について、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付けに係る借用証書には、本件貸付けに係る貸付金の利息を無利息とする旨記載され、実際に、請求人に対して本件貸付けの元本・利息の返済・支払はされていないと認められること等から、請求人は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務である事業として、本件貸付けを行っていたとはいえず、本件貸付けは、所得税法第27条第1項の事業に該当しない。(令2.12.14仙裁(所)令2-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010098
- 裁決年月日
- 令和2年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、自身が行っているとする歌手育成に係る業務(本件業務)は、事業所得を生ずべき事業と認められるから、本件業務を行うことにより請求人に生じたとする所得は、請求人の事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件の事実関係のもとでは、請求人が申告した事業所得に係る総収入金額は、請求人の妻によるコンサート出演(本件コンサート出演)の出演料及び同人が行った個人レッスン(本件個人レッスン)のレッスン料金であり、請求人の妻は、対外的には自身の責任と判断で本件コンサート出演や本件個人レッスンを行っていたと認められることから、本件コンサート出演及び本件個人レッスンに係る総収入金額及び必要経費は同人の業務による同人自身のものとみるのが相当である。そして、請求人の各年の本件業務に係る収支は赤字であり、また、本件業務により将来的に相当程度の期間安定した収入を得るための事業計画や具体的な活動内容を示す文書等の作成事実が認められない上、請求人の活動内容が、本件コンサート出演等の際の送迎や家事の手伝いをするなど請求人の妻の身の回りの手伝いをするにとどまるのであるから、本件業務にそもそも営利性は認められないといえる。さらに、請求人は、勤務先から収入を得ており、請求人及び請求人の妻の生活費を賄っているのはこの給与収入であることも併せて考慮すれば、本件業務が客観的に事業と認められる態様で行われているものではないと認められる。したがって、本件業務に関して、何らかの必要経費が生じていたとしても、本件業務から生ずる所得は事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.21東裁(所)令元-98)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和2年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の活動(本件活動)は、日本標準産業分類によれば芸術家業の範ちゅうに含まれ、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「その他のサービス業」に該当するから、本件活動から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨、また、本件所得は昭和56年判決の「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生じる所得」という基準にも該当する旨主張する。しかしながら、日本標準産業分類と所得税法施行令第63条は別個の概念であるから、日本標準産業分類に列挙される各「産業」に該当することをもって、直ちに同条に規定する「事業」に該当するということはできない。また、請求人は、本件活動に必要な器具及び備品を有し、定期的に活動していたことから反復継続性及び一定程度の有償性が認められるものの、本件活動に係る収入金額からすれば、本件活動に関連する器具等に係る代金の支払を賄えていなかったことが認められ、本件活動に係る収入を増加させる目的の広告や有償の会を開催した事実もないことから営利性及び企画遂行性に乏しい上、請求人は安定した給与収入により生計を維持しつつ本件活動に関連する諸費用を賄い、費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったことからすれば、本件活動には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性が存するとは認め難く、本件活動は、社会的客観性をもって「事業」として認めることはできない。したがって、本件所得は、事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.11金裁(所)令元-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010084
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った外貨取引(本件外貨取引)により生じた為替差損(本件為替差損)は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、資金調達手段や情報収集のための特別の人的・物的設備を整えることもなく本件外貨取引を行っていたこと、請求人が営む事業(本件事業)により多額の所得を得ているのに対し、本件外貨取引の回数は少なく、収益も得ていないことからすれば、請求人は、客観的にみれば、本件事業を本業として、これによる安定した所得を得て生活費を賄いつつ、その傍らで、本件外貨取引を行っていたものというほかない。これに加え、本件外貨取引は、その実態を踏まえると、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性も乏しいものであるから、本件外貨取引は、社会通念に照らして、対価を得て継続的に行う事業に該当するということはできない。したがって、本件為替差損は、事業所得に該当しない。(令2. 3.10 東裁(所)令元-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300130
- 裁決年月日
- 平成31年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の洋画等の制作及び販売に係る業務(本件業務)は事業所得を生ずべき業務に該当するから、本件業務から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨主張する。しかし、本件業務に、一定程度の営利性、有償性、継続性、反復性、自己の危険と計算による企画遂行性が認められ、また、物的設備を具備していたと認められる一方で、本件業務のために常時雇用されている者はおらず、本件業務に係る資金の借入れもなかったこと、請求人はその勤務先から多額の給与の支払を受けていたこと、本件業務の売上金額が少額にとどまるものであるにもかかわらず、連年多額の損失を計上して本件業務を継続していたことからすると、本件業務により相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存したとも認められず、社会通念に照らし、本件業務は、所得税法上の事業とは認められない。よって、本件所得は、事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(平31. 4.24 東裁(所)平30-130)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290035
- 裁決年月日
- 平成30年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ネイルサロンに係る業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、一応の有償性及び反復継続性並びに一定の人的及び物的設備があることは認められるものの、その営利性は乏しく、企画遂行性は希薄であり、請求人が本件業務に費やすことができた精神的及び肉体的労力はその勤務先における業務に支障を来さない程度の相当限定的なものにとどまっているほか、請求人はその勤務先の管理職を本業として安定した収入を得ており、本件業務に相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存するとはいい難いことからすると、本件業務は自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできないから、本件業務から生じた所得は事業所得には該当しない。 (平30. 2.20 関裁(所)平29-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290031
- 裁決年月日
- 平成30年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連鎖販売取引契約に基づく会員登録者の勧誘業務及び音楽バンドとしての演奏業務(本件各業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各業務の収入金額は僅かで、収益が生じておらず、本件各業務の具体的な活動状況は不明であるから、本件各業務が営利性、有償性、継続性、反復性及び企画遂行性を有しているとは認められない上、請求人は、本件各業務に係る特別な物的・人的設備を有しておらず、週5日から6日、1日8時間程度勤務し安定した給与収入を得ていることなどを併せ考えると、本件各業務が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできず、本件各業務から生じた所得は事業所得に該当しない。(平30. 1.30 関裁(所)平29-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260024
- 裁決年月日
- 平成26年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№96
要旨
○ 請求人は、所得税法上の事業とは、個人が事業を行う目的で活動し、その目的を達成する意思でその活動を遂行することをいうところ、請求人は著述業を行う目的を持って、その目的を達成する意思で著述業を行っていたのであるから、請求人の行っていた業務は所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「著述業その他のサービス業」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令第63条に規定する「事業」については、その意義自体について一般的な定義規定を置いていないところ、その意味するところは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解される。そして、ある所得が事業所得に当たるか否かを判断するに当たっては、当該所得が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる営利性、有償性、反復継続性をもった活動によって生じる所得か否かによって判断すべきであり、この場合において「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる活動といえるかどうかは、自己の危険と計算においてする企画遂行性の有無、その者の精神的肉体的労務の投入の有無、人的・物的設備の有無、その者の職業・経験及び社会的地位等を総合的に勘案して判断すべきである。請求人は、当該業務に関して自己の計算と危険において簡易ながら一定の物的設備を整え執筆や講演等の活動を行ったと認められるものの、他方で当該業務の企画遂行性の程度は仮にあったとしても乏しいものにとどまっており、請求人が本件業務に投入している精神的肉体的労務も限定的なものであり、さらに請求人は勤務先から生活を営むのに十分な給与を得ていたことからすれば、当該業務が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされた活動とはいえない。(平26. 9. 1 東裁(所)平26-24)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成26年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、人的設備の有無、外部からの特別な資金調達手段の存在、専業か副業かということは、事業性の判断の指標とできず、また、膨大なインターネット情報の中から大変な労力を費やして外国為替証拠金取引(FX取引)に関する情報を収集し、相当な時間を費やしているのであるから、請求人のFX取引(本件FX取引)は、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記諸点は、事業成立のための必須の要件であるということはできないが、事業に当たるか否かは、当該経済的行為の性質・内容、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の収入状況などの諸点を総合的に検討することにより、事業としての社会的客観性が認められるか否かによって判断すべきであり、そして、事業としての社会的客観性が認められるためには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならず、請求人が主張する諸点もそのような事情の一つとして考慮することを要するものである。本件FX取引における諸点を総合的に検討してみると、請求人には資金調達が認められるものの、①請求人が相当程度の精神的・肉体的労力を費やしていたとは認め難いこと、②請求人が客観的に事業と見得るまでの人的・物的設備を有していたとは認められないこと、③請求人の生活の資が請求人が代表取締役を務める法人からの役員報酬によっていたと認められること、④本件FX取引が継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性があったとは認められないことを勘案すると、本件FX取引は、事業としての社会的客観性が認められず、所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」には該当しない。(平26. 5.20 熊裁(所)平25-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240063
- 裁決年月日
- 平成25年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、監査役を務める民事再生手続中の法人から支払われた本件金員が、①監査役活動が認められていること、②請求人と支払法人との間に紛争はなく、支払名目にこだわらなかったこと及び③民事再生の監督委員が認可し、監査役報酬と明言していることなどから、本件金員は監査役報酬であり、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、その支払われた経緯からみると、法人が、請求人の金員要求に応じることにより、請求人の監査役辞任を実現し、もって再生手続の進捗を図ろうと考えて、その支払額について請求人と交渉を重ねた上、請求人の監査役辞任を条件に支払った解決金と認めるのが相当であり、一時所得に該当する。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230070
- 裁決年月日
- 平成24年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が出資する又は役員の地位にある各法人に対し、コンサルタント及び情報提供等を行う業務(本件コンサルタント業務)並びにガス発電機の特許使用料を得る業務(本件特許業務)を行っており、これらの業務(本件業務)は所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人が本件コンサルタント業務を個人の業務として行っていたことを示す事実が存在せず、各法人の出資者又は役員の地位に基づく業務であることをうかがわせる事実が認められ、請求人も本件コンサルタント業務が各法人の役員等の地位に基づく業務して行われている旨答述していることからすると、請求人が本件コンサルタント業務を個人事業として行ったとは認められない。また、本件特許業務は、請求人個人の業務であると認められるものの、請求人が本件特許業務として行ったのは、ガス発電機に係る特許の出願と、請求人が代表取締役を務める法人に対し当該特許の使用を許諾したことのみであり、このような業務の内容や規模に、各年分において収入が生じていないことを併せて考えると、本件特許業務は対価を得て継続的に行う事業に該当せず、所得税法第27条に規定する事業には該当しない。(平24. 3.27 関裁(所)平23-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既に営んでいる事業とは異業種の、Bを製造販売するための一連の業務たる本件プロジェクトを事業として営んでおり、本件プロジェクトに関し請求人がA社に研究委託費として支払った本件金員は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人が本件プロジェクトを事業として営むためには、その前提として、①ライセンス契約の締結、②小型量産装置の製作の二つを備えなければならないと認められるところ、請求人はそのいずれも備えていない他、③本件プロジェクトに係る売上げがないことを併せ考えると、本件プロジェクトは、いまだ開業前の構想段階、すなわち準備段階の初期のものにとどまるものと認めるのが相当である。そうすると、本件プロジェクトは具体的な事業として営まれていないものといわざるを得ず、本件プロジェクトは、所得税法に規定する事業所得を生ずべき業務と認めることができない。したがって、請求人の事業所得の金額の計算上、本件金員を必要経費に算入することはできない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成23年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っている輸入中古車等の販売業務は所得税法上の事業であり、これによる所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、法人に勤務し、その勤務による相当額の給与所得を得て生計を維持しつつ、勤務の終了後又は休日を利用して行える範囲ないし程度において、一人でその業務を行っていたこと、②その業務の実績は、平成14年ないし平成19年のいずれの年においても、年間を通してみると、仕入価額を下回る価額で車両等を販売しており、平成20年においては販売そのものが全く行われなかったこと、③その上、請求人は、平成14年ないし平成20年のいずれの年においても、仕入価額とは別に、高額の経費を支出し、その業務に係る損失を計上し続けたことが認められ、このような収支状況を含む業務の規模・態様に照らすと、その業務は、社会通念上、事業というに値する営利性、有償性をもった活動であったとは認められない。したがって、その業務による所得は、事業所得に該当しない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成22年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ①外国為替証拠金取引(FX取引)は、外国為替市場や金利の動向により、レバレッジを利用して売買差益を稼ぐという極めて投機性の強い金融取引であり、これによって相当程度の期間、継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性は小さく、この観点から見て、本来的に事業にはなじみにくい行為であること、②請求人は、平成19年分において、情報商材の販売等により多額の販売収入等を得る一方、FX取引では○○○○円の損失を生じていたことからして、当該販売収入等により生計を立てていたと認められること、③請求人は、FX取引に関し、従業員を雇用しておらず、事業所等の施設を有していないこと等を併せかんがみれば、平成19年中に請求人が行った本件FX取引は、事業としての社会的客観性に欠けるというべきであり、本件FX取引に係る所得は、事業所得に該当しない。そして、本件FX取引に係る所得は、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれの所得にも該当しないから雑所得に該当する。(平22. 8.23 東裁(所)平22-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210074
- 裁決年月日
- 平成22年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人の行った外国為替証拠金取引(以下、「FX取引」という。)は、その取引回数等からみて事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。しかしながら、ある経済的行為が所得税法施行令第63条第12号の「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かは、当該経済的行為の営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無のほかに事業としての社会的客観性の有無が問題とされるべきであり、この観点からは、当該経済的行為の種類、自己の役割、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の職業・社会的地位などの諸点を検討する必要がある。そして、一定の経済的行為が反復・継続して行われることによって事業として社会的客観性が認められるには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならない。これを本件についてみると、?一般にFX取引は投機性の高い取引であり、継続的に相当程度安定した収入が得られる可能性が乏しく、本来事業になじみがたい性格を有するものであること、?請求人は、自らが代表取締役を務める法人2社からの役員報酬により生計を立てていること、?請求人は、インターネット情報などを参考に取引を行っているが、FX取引の企画遂行に当たって相当程度の精神的・肉体的労力を要していると認められないこと、?請求人は、FX取引のための積極的な資金調達が認められないこと、及び、?請求人は、FX取引を反復継続して行うための人的物的設備を有していないことが認められ、これらのことを総合勘案すると、請求人の行ったFX取引は、事業として社会的客観性がいまだ認められず、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するということはできない。(平22. 2.16 関裁(所)平21-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190138
- 裁決年月日
- 平成20年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、セミナーの開催及び専門書の出版を行う技術情報サービス業(以下「本件業務」という。)は、所得税法第27条第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の本件業務に係る総収入金額は、平成10年分から平成17年分までの各年分とも零円であるから、請求人が、この間、本件業務に関して反復継続して営利性及び有償性のある活動を行っていたとはいえない。よって、本件業務については、営利性、有償性、継続性及び反復性があったとはいえない。また、本件各年分の請求人の主たる職業は、T電機の営業所長であると見るのが相当であることから、本件業務活動に割くことができた精神的・肉体的労力もまた相当限定されたものであったことも併せて考慮すると、仮に、本件業務に係る何らかの活動をしていたとしても、それは従たる経済活動に止まるものとみるのが相当である。さらに、請求人は、従業員も雇用しておらず、事務所は自宅の一部を利用して本件業務を行っていたものであり、本件業務を遂行するための物的設備及び人的体制があったともいえない。 なお、請求人は、本件業務を行うための準備を行っていたとも主張するが、その内容は、ダイレクトメール発送のための名簿の整理、業界人脈を維持するための会食等を行っていたに止まるというものであり、かつ、セミナーの開催及び専門書の出版は実現には至らず、結局、平成18年に廃業したというのであって、本件業務を準備行為とみたとしても、企画遂行性その他の所得税法上の事業と認定するための事情は薄弱であるといわざるを得ない。以上によると、本件業務は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務とはいえず、所得税法上の事業には該当しない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-138)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・65ページ
要旨
○ 請求人は、本件競走馬の保有に係る所得は事業所得に該当すると主張する。しかしながら、競走馬の保有に係る業務が、事業所得の基因となる事業に該当するか否かは、単に、その営利性、有償性、継続性、反復性の有無のみならず、業務に費やした精神的・肉体的労力の程度、業務のための人的・動的設備の有無、投下資本の調達方法、その者の職業(職歴)社会的地位、生活状況及び当該業務から相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性が存するか否か等を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断するのが相当であるところ、(1)平成6年から平成10年までの間における請求人の保有する本件登録馬の頭数は、登録期間が6月以上のものは1頭ないし3頭と少数であること、(2)請求人は、本件競走馬の保有に当たり、特別な事業所や設備は設置していなく、専属の従業員も雇用しておらず、その管理運営は専ら第三者に委託していること、(3)請求人は、主として建設関連の業務に基づく所得により生計を賄っていたこと、(4)請求人の本件競走馬の保有に係る所得は、平成10年分こそ利益を計上したが、平成5年分ないし平成9年分は専ら損失の金額を計上するのみであったことが認められるなどからみると、本件競走馬の保有は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所得税法施工令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」とは認められない。(平13. 9.14金裁(所)平13-6)裁決事例集NO62・65ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110076
- 裁決年月日
- 平成12年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら代表取締役についている株式会社への出資及び保証は、請求人の経営するような中小企業の場合は、それそのものが事業であるから、当該会社が事実上倒産したことにより被った当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失に該当するので、これを認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上事業所得を生ずべき事業であるか否かは、単に当事者の意図ないし主観のみによるものではなく、一般社会通念上いわゆる事業と認められるか否かによって判断すべきであり、これによると、請求人の出資及び保証などは所得税法上事業所得を生ずべき事業ということはできない。したがって、当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失の額には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3. 9関裁(所)平11-76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110054
- 裁決年月日
- 平成12年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競走馬の保有頭数が多ければ事業所得とし、少ないのは雑所得とする原処分庁の判断は誤りであり、実質判断すべきであると主張するが、①請求人の所有する競走馬は少数であること、②専属の従業員及び専用の事業所等特別の設備を有していないこと、③競走馬の管理を調教師に委託し一任していること、④競走馬の保有に係る所得は、保有後のいずれの年分も損失を計上していること、⑤生計は、法人三社の代表取締役の地位に基づく給与収入により、賄っていたことなどからみると、本件競走馬の保有に係る所得は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所令第63条第12号に定める「対価を得て継続的に行う事業」とはいえない。(平12. 1.19名裁(所)平11-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090192
- 裁決年月日
- 平成10年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・53ページ
要旨
○ 請求人の絵画業務については、人的・物的設備が備わっておらず、しかも、本件絵画業務の取引実態は、絵画の購入から売却までそのすべてを特定の画廊に任せて取引するというものであり、請求人が本件絵画業務に費やす精神的、肉体的労力は低く、自己の危険と計算における企画遂行性にも乏しいことが認められ、また、その営利性も極めて乏しいことから、本件絵画業務は事業所得を生ずべき事業としての社会的客観性を有するものとは認められない。(平10. 6.25東裁(所)平 9-192)裁決事例集No55・53ページ
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