裁決要旨 1給与所得の意義
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290029
- 裁決年月日
- 平成30年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員等を対象として実施した海外旅行(本件旅行)の費用(本件旅行費用)を負担したことについて、従業員等との雇用契約等に基づいたものではなく、当該負担により従業員等が受けた経済的利益は、労務の提供の対価ではなく所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与(給与等)に該当しない旨主張する。しかしながら、本件旅行は従業員等の慰安と親睦を目的とした慰安旅行と認められるところ、一般に、慰安旅行には、旅行期間前の従業員等の勤務に対する労苦に報い、旅行期間後の一層の貢献を期待して提供されるという性質が含まれていることからすれば、本件旅行に参加する者が受けた経済的利益は、雇用契約上の地位又はこれに類する原因に基づき、請求人の指揮命令に服して提供した非独立的な労務又は役務の対価として、給与等に該当すると認められる。また、本件旅行の日程は6泊7日(現地5泊及び機中1泊)にわたり、参加者一人あたりの金額が高額であることからすれば、本件旅行は社会通念上一般的に行われるレクリエーション行事ということはできない。以上から、本件旅行費用に係る経済的利益は給与等に該当し、請求人は源泉徴収義務を負う。(平30. 5.18 名裁(法・諸)平29-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220066
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、アルバイトという身分は正社員と異なり一人親方であるので、請求人に対して支払われたアルバイト収入(本件収入)は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件法人のアルバイト社員として販売業務等の業務に従事し、請求人が当該業務を遂行する際には空間的・時間的拘束を受けていること、②請求人は、本件法人からの具体的な指揮監督に服して非独立的に業務を行っていること、③請求人が本件法人において従事すべき業務内容については、請求人に諾否の自由はないこと、④本件収入は、請求人の勤務時間を基準とした時間給であり、請求人の業務の成果に対応するものではなく、対償的性格を有さない対価であること、及び、⑤請求人が本件法人において業務を遂行する上で、請求人の計算と負担で業務用資材等の支出を行っていると認めるに足りないこと等が認められる。そうすると、本件収入は、請求人と本件法人との雇用契約又は雇用類似の契約に基づき、請求人の役務提供自体に支払われた対価であり、給与所得に該当する。(平23. 3.23 大裁(所)平22-66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210088
- 裁決年月日
- 平成22年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人と本件各作業員との間に、雇用契約はなく、②本件各作業員は、請求人に拘束されることなく請求人以外の者と取引することも可能であること、③請求人は本件各作業員に対し、本件各支払金員について事業所得として確定申告をするように指導しており、本件各作業員らも事業所得と認識していることから、本件各支払金員は、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当しない旨主張するが、①請求人と本件各作業員との間で、業務に関する請負契約書は作成されておらず、本件各支払金は、本件各作業員の作業従事日数などを基に算出されており、現場での作業の進捗に応じて支払われるものではなく、さらに、本件各作業員は、屋号及び使用人を有している者がいない上、電話の使用料等及び所定の時間以外の従事時間に係る報酬を請求していること、②請求人の作業現場においては、職長の資格を有する者が必要であり、本件各作業員の中に職長の資格を有する者がいないのであるから、本件各作業員が単独で本件業務を行うことはできず、本件各作業員は、職長の資格を有する請求人の正社員の指揮・監督の下、作業を行っており、また、本件各作業員は、請求人の事務所から請求人の従業員と共に請求人の作業現場へ移動し、終了後、再び請求人の事務所へ戻っていることからすれば、請求人による空間的、時間的拘束を受けているものと認められる。これらを総合して判断すると、本件各作業員の労務の提供は、自己の危険と計算により独立して営まれているとはいえず、請求人の指揮命令に服して行われていたものと認められ、したがって、本件各支払金員は、雇用契約又はこれに類する原因に基づき請求人の指揮命令に服して提供した労務の対価として本件各作業員が給付を受けたものと認められ、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当するのであるから、原処分は相当である。(平22. 3.16 関裁(諸)平21-88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件各金員の払出しについては、本件各当座預金口座を事実上支配・管理している請求人によって、本件各法人の意思に基づかずに搾取したものであるといえるから、本件各金員の払出しにより請求人に生じた所得は給与所得に該当しない旨主張する。しかしながら、法人の役員は当該法人と委任関係にあり、法人に従属し、委任事務処理に関し善管注意義務を負っているものであり、当該法人から一定の利益が支給された場合には、特段の理由がない限り、その趣旨は役員としての空間的・時間的拘束、継続的ないし断続的な労務又は役務の対価とみるのが社会通念上相当であるから、法人の役員に対し一定の利益が当該法人から支給された場合には、その支給が役員の立場を離れて全く無関係になされるといった特段の事由がない限り、一般的に給与所得とみるのが相当であると解される。請求人は、本件各法人の実質的経営者として、本件企業グループを統括する地位にあったことからすると、請求人は、法人税法第2条第15号に規定する役員に該当し、本件各金員の払出し及びその取得又は消費は、その請求人の地位に関連して行われたものであり、それと全く無関係になされたとは認められないから、本件各金員等の払出しにより請求人に生じた所得は、給与所得に該当する。(平21.12. 1 広裁(所)平21-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190051
- 裁決年月日
- 平成20年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに対しては、勤務場所や勤務時間の指定をしておらず、就業規則、年次休暇及び退職金制度の適用も受けず、社会保険にも加入せず、また、営業経費等についても、Aが開拓した取引先と請求人が取引を開始した以降は請求人が負担しているが、新規開拓に係る費用はAが負担していることなどから、給与等に該当しない旨主張するが、争いのない事実及び認定事実等によれば、請求人は、Aに○○支社長の肩書の使用を認め、その組織図には「○○支店A」と記載し、営業経費等を含め本件業務に係る諸経費を負担し、本件各支払金の額は、毎月定額を他の従業員に対する給与の支給日に支給し、本件業務に関するクレームについても、Aが経済的負担を負うこととはされていなかったことが認められるから、Aは、自己の計算と責任において、主体的又は独立的に本件業務その他の役務を請求人に対し提供していたとは認められず、請求人の指揮命令に服して本件業務を請求人に提供し、その役務の対価として請求人から本件各支払金を給付されていたものと認められるから、請求人とAとの関係は、雇用契約又はこれに類する原因・関係その他の勤務関係であったと認められる。(平20. 6.20 関裁(諸)平19-51)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160070
- 裁決年月日
- 平成17年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が勤務する内国法人の親会社である外国法人から付与された当該外国法人の株式購入選択権の行使に係る経済的利益(以下「本件行使利益」という。)及び当該外国法人の従業員株式購入計画に参加し、時価より低い価格で当該外国法人の株式を取得したことによる経済的利益(以下「本件株式購入利益」といい、本件行使利益と併せて「本件各利益」という。)については、①本件行使利益については、請求人の投資判断に基づく偶然的・偶発的所得であり、回帰的に発生するとは限らず、②本件株式購入利益については、請求人の判断に関係なく一定期間後に行使され、株式購入時の市場価格に左右されるので、本件各利益は一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各利益は、請求人が、従業員等の地位に基づき、外国法人から付与される(又は購入する)もので、従業員等として一定期間勤務した後、これを行使(又は取得)して得たものであるので、専ら外国法人の子会社である内国法人に勤務することに基づいて得られた経済的利益、すなわち同人の非独立的ないし従属的な人的役務の提供の対価としての性質をもった給与所得であり、請求人が親会社である外国法人に対し、直接労務を提供して得たものとは認められないものの、請求人の従業員等の地位や職務を離れては得られないものであるので、一時所得に該当しないと解するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.3.9名裁(所)平16-70)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140080
- 裁決年月日
- 平成15年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に派遣している労働者に対して支払った金員(以下「本件金員」という。)が外注費である旨主張するが、請求人は、労働者の募集及び採用を行い、派遣先、派遣期間、単価(日給)を決定し、さらに、派遣先から勤務時間又は勤務日数の報告を受け、これに基づいて基本給やその他の手当の計算を行い、労働者に支給している。これらの点からすれば、請求人と労働者との間には、雇用契約を示す契約書等は存在しないものの、雇用契約関係が存在しており、請求人は、労働者に指揮命令して労務を提供させ、本件金員をその労務の対価として支給したものと認めるのが相当であるから、本件金員は、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当する。なお、労働者が請求人に対して仕事の完成を請け負い、本件金員が仕事の出来高に応じて支われるなど外注関係の存在をうかがわせる証拠はない。したがって、原処分は相当である。(平15.06.02.大裁(諸)平14-80)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140081
- 裁決年月日
- 平成15年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に派遣している労働者に対して支払った金員(以下「本件金員」という。)が外注費である旨主張する。しかしながら、請求人は、労働者の募集及び採用を行い、派遣先、派遣期間、単価(日給)を決定し、さらに、派遣先から勤務時間又は勤務日数の報告を受け、これに基づいて基本給やその他の手当の計算を行い、労働者に支給している。これらの点からすれば、請求人と労働者の間には雇用契約を示す契約書等は存在しないものの、雇用契約関係が成立しており、請求人は、労働者に指揮命令して労務を提供させ、本件金員をその労務の対価として支給したものと認めるのが相当であるから、本件金員は、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当し、給与等とする原処分は適法である。(平15.06.02.大裁(諸)平14-81)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平110010
- 裁決年月日
- 平成12年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201001010
- 争点
- 10給与所得/1所得の区分/1給与所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代理徴収して仮受金処理した金額は、キャディーの事業所得である旨主張するが、請求人とキャディーとの間で、形式的には雇用契約が締結されていないものの、キャディーの請求人のゴルフ場における役務提供の内容は、キャディー自身の危険と計算によるものではなく、全体として請求人の経営方針や指導に基づいてなされ、時間的空間的な拘束を受け、請求人の指揮監督に服してなされるものであると認められる。したがって、請求人とキャディーとの間には雇用関係があったと認められるので、請求人から、キャディーに支払われる本件対価は、キャディーの事業所得ではなく、給与所得に当たり、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.30沖裁(諸)平11-10)
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