裁決要旨 2所得の発生
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050012
- 裁決年月日
- 令和5年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、暗号資産及び海外不動産に関する投資事業に関連した商品等を売却(本件各取引)したことによって損失が生じたところ、本件各取引に係る売買契約書等も存在しており、本件各取引が行われた事実が証明されることから、請求人の雑所得の金額の計算上、本件各取引に係る損失金額を含めるべきである旨主張する。しかしながら、本件各取引の対象となる暗号資産等が取引の相手方に引き渡されたとする事実は認められず、また、本件各取引があったとする当事者の答述等は不自然、不合理な点が多く、本件各取引があったことについて採用し難いものであるから本件各取引があったと判断することはできず、そして、そのような採用し難い答述等と一致する売買契約書等によって本件各取引がされたということはできないのであって、むしろ、本件各取引はなかったものと認められるから、請求人が当事者から金銭を受領したとしても、その理由が本件各取引に基づくものであったとは認められず、請求人が主張する本件各取引に係る損失が生じたとは認められない。(令5.11.28 関裁(所)令5-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040130
- 裁決年月日
- 令和5年6月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの専有部分(本件物件)に係る売買契約書及び覚書に基づき、売主から商品券の交付を受けたこと及び請求人が負担すべき諸費用を売主が負担したことは代金の支払と対価関係又は実質的にこれと同視できる関係にあり、当該商品券及び諸費用の価値相当額だけ値引きを受けたのと何ら異ならないのであるから、請求人には所得税法第36条《収入金額》第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」は生じていない旨主張する。しかしながら、売買契約書及び覚書の記載内容等からすれば、請求人と売主との間で合意した本件物件の売買価格は、売買契約書に記載された金額であって、そこから商品券及び売主負担とする諸費用相当額を値引きした金額ではなかったと認められる。ただし、当該諸費用のうち覚書によりいわゆる未経過固定資産税等相当額を売主の負担とする旨の合意は、売主が納税義務者である本件物件の固定資産税等のうち、実質的には本件物件の購入の代価の金額の一部を成すと解される未経過固定資産税等相当額を減額するものであるため、本件物件の売買価格を値引きするものであると認められる。以上からすれば、商品券及び諸費用(本件物件の未経過固定資産税等相当額を除く。)の売主負担は、売買契約とは別途、売主から請求人に無償で提供されたものであったというべきである。そうすると、請求人には、覚書による合意により外部から経済的価値の流入があったというべきであり、所得税法第36条第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」が生じていると認められる。(令5. 6.14 東裁(所)令4-130)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040118
- 裁決年月日
- 令和5年5月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの専有部分(本件物件)に係る売買契約書と同時に作成された覚書(本件覚書)の内容は、売買契約書と一体のものとして本件物件の売買を内容に含む契約を構成しており、本件覚書に基づき請求人が負担すべき修繕積立金を売主の負担としたこと(本件費用負担)は売買代金と対価関係又は実質的にこれと同視できる関係にあり、無償によりこれを受けたものではないことから、請求人には所得税法第36条《収入金額》第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」は生じていない旨主張する。しかしながら、売買契約及び覚書の合意に至る請求人と売主の交渉の経緯や売買契約書及び覚書の内容からすれば、売買契約の目的物は本件物件のみであり、本件物件に加えて本件費用負担をも対象とした上で、本件物件及び本件費用負担の対価として代金を支払う旨の合意をしたとはいえない。よって、請求人には、本件費用負担に係る経済的価値の流入があったというべきであり、所得税法第36条第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」が生じている。(令5. 5.19 東裁(所)令4-118)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040113
- 裁決年月日
- 令和5年4月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの専有部分(本件物件)に係る売買契約書と同時に作成された覚書に基づき、売主から商品券の交付等を受けたこと及び諸費用の負担を受けたことは売買代金の値引きであるから、請求人には所得税法第36条《収入金額》第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」は生じていない旨主張する。しかしながら、売買契約書及び覚書の記載内容等からすれば、請求人と売主の間で、売買契約及び覚書において合意した本件物件の売買価格は、売買契約書に記載された金額であって、そこから商品券及び売主負担とする諸費用相当額を値引きした金額ではなかったと認められる。ただし、当該諸費用のうち覚書により未経過固定資産税等の一部(固定資産税等概算金)を売主の負担とする旨の合意は、売主が納税義務者である本件物件の固定資産税等のうち、売買契約により請求人が負担することとされ、実質的には本件物件の購入の代価の金額の一部であると解される未経過固定資産税等のうちの一部を減額するものであり、本件物件の売買価格を値引きするものであると認められる。以上からすれば、商品券及び諸費用(本件物件の固定資産税等概算金を除く。)の売主負担等は、売買契約とは別途、売主から請求人に無償で提供されたものであったというべきである。そうすると、請求人には、覚書による合意により外部から経済的価値の流入があったというべきであり、所得税法第36条第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」が生じていると認められる。(令5. 4.14 東裁(所)令4-113)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040075
- 裁決年月日
- 令和5年1月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの専有部分(本件物件)に係る売買契約書及び売買契約書と併せて作成された覚書の内容並びに売買契約の締結に至る経緯等を総合的に判断すれば、当該覚書に基づき商品券の交付等を受けたことは、本件物件の売買代金の支払と対価関係又は実質的にこれと同視できる関係にあることから、請求人には所得税法第36条《収入金額》第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的利益」は生じていない旨主張する。しかしながら、売買契約の締結及び覚書による合意に至る経緯や売買契約書及び覚書の内容からすれば、売買の目的物は本件物件であり、当該商品券の交付等は、売買の目的物とは別に無償で提供されたものと認められる。したがって、請求人には、当該商品券の交付等に係る経済的価値の流入があったというべきであり、所得税法第36条第1項括弧書に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的利益」が生じている。(令5. 1.26 東裁(所)令4-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020001
- 裁決年月日
- 令和2年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、①外国通貨から他の外国通貨への交換(本件交換)と②外国通貨で支払が行われる有価証券の購入(本件購入)は、単に計算上の評価基準が変わっただけであり、潜在的な利益を実現する物の処分が存在せず、課税すべき利益の実現がないから、所得税法第57条の3《外貨建取引の換算》第1項に規定する外貨建取引(外国通貨で支払が行われる資産の販売及び購入、役務の提供、金銭の貸付け及び借入れその他の取引)に該当しないなどと主張する。しかしながら、本件交換及び本件購入は、いずれも外貨建取引に該当し、交換又は購入の前後においてその保有状態が異なることは明らかであって、その際に計算される為替差損益は、単なる保有資産の価値の評価益にすぎないものとはいえず、所得税法第36条《収入金額》の収入すべき金額として実現したものと考えて、これを所得として認識するのが相当である。そして、本件交換及び本件購入に係る各取引は、運用管理者として任命された銀行が投資資金の運用に関する投資判断とその執行に必要な権限の委任を受けて請求人に代わって行った投資一任契約に係る個別の取引の成果は請求人に帰属することとなり、当該本件投資一任契約に基づき行った外国通貨から他の外国通貨への交換及び外国通貨で支払が行われる有価証券の購入の都度、計算される為替差損益を所得として認識しなければならない。(令2.7.1東裁(所)令2-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和元年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先から支払われた金員(本件給与)が請求人が設立した有限責任事業組合(本件LLP)及び請求人が設立した合同会社(本件会社)に配当等として分配されていたことを前提に、本件給与が全て請求人の給与所得になるのであれば、本件LLP及び本件会社の売上はほぼ全てが消失するから、本件会社から請求人に支払われた給与及び不動産賃貸料も減算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人と本件会社の間には雇用関係があったと認められ、また、請求人は本件会社との賃貸借契約に基づきから実際に不動産賃貸料を受領していたことから、本件会社から請求人に給与及び不動産賃貸料として支払われた金額は、それぞれ請求人の給与所得及び不動産所得の収入金額となる。そして、請求人は本件給与を受領した後に、請求人とは別人格である本件LLPひいては本件会社に金員を支払ったのであるから、本件LLP及び本件会社の売上が消失することはあり得ず、本件会社から請求人に上記給与及び不動産賃貸料が支払われたという事実自体が否定されるものではなく、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9. 3 大裁(所)令元-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300151
- 裁決年月日
- 令和元年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における和解(本件和解)が、本件における債務(本件債務)が請求人の亡養父に帰属していないことを前提として成立したものであることからすれば、請求人が亡養父から本件債務を承継することもないから、請求人は本件債務の免除を受けていない旨主張する。しかしながら、本件和解は、本件和解の条項(本件和解条項)を精査しても、請求人の亡養父が本件債務を負担していたことを前提として、請求人の亡実父が本件債務を請求人の亡養父から承継したことを内容とするものであると認められる。そして、亡実父に帰属していた本件債務については、請求人の亡実父の相続開始に伴い、相続開始日時点における本件債務の残高を承継し、その後、本件和解条項における支払条件に従って請求人が、当該残高の一部の支払うことで上記条件を充足したのであるから、請求人が債務の免除による利益を受けたと認められる。(令元. 6. 3 東裁(所)平30-151)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300152
- 裁決年月日
- 令和元年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における和解(本件和解)が、本件における債務(本件債務)が請求人の亡養父に帰属していないことを前提として成立したものであることからすれば、請求人が亡養父から本件債務を承継することもないから、請求人は本件債務の免除を受けていない旨主張する。しかしながら、本件和解は、本件和解の条項(本件和解条項)を精査しても、請求人の亡養父が本件債務を負担していたことを前提として、請求人の亡実父が本件債務を請求人の亡養父から承継したことを内容とするものであると認められる。そして、亡実父に帰属していた本件債務については、請求人の亡実父の相続開始に伴い、相続開始日時点における本件債務の残高を承継し、その後、本件和解条項における支払条件に従って請求人が、当該残高の一部の支払うことで上記条件を充足したのであるから、請求人が債務の免除による利益を受けたと認められる(令元. 6. 3 東裁(所)平30-152)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 平成30年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が出資して海外に設立したLLC(本件LLC)の解散に伴う残余財産の分配として、本件LLCが保有していた生命保険契約に係る権利を請求人に移転させたこと(本件名義変更)により、当該保険の解約返戻金の円換算額と出資額の円換算額との差額(本件為替差益)が生じたことについて、①当該生命保険契約については、パス・スルー課税を考慮すれば、当初から本件LLCの出資者である請求人が契約者として取り扱われるべきであるから、新たな取引は生じていないこと、②本件名義変更は、金銭のやりとりが行われていないので外貨建取引には該当しないこと、③所得税法上、所得計算を「円」で行わなければならないこと及び為替差益が所得に該当するとした明文規定がないこと及び④本件名義変更は、実質的には同一の通貨で支払を受けているにすぎないことから、請求人の出資及び本件名義変更により生じる本件為替差益は、所得として認識されるべきでない旨主張する。しかしながら、本件LLCは、権利義務の帰属主体として所得税法上の外国法人に該当するから、本件名義変更により、当該保険契約に係る権利が本件LLCから請求人に移転したものと評価することができ、また、請求人は、本件LLCに対する出資を外国通貨で行い、その解散に伴う残余財産の分配として、外貨建ての生命保険契約に係る権利を取得したものといえるから、これらはいずれも外貨建取引に該当する。そして、請求人の出資金が、その金額も、資産として性質も異なる新たな経済的価値を持った生命保険契約に係る権利に実質的に変化したといえることからすれば、本件為替差益は、単に評価上のものにすぎないとはいえず、所得として実現しており、課税の対象となるものといえる。(平30.11.13 名裁(所)平30-12)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290011
- 裁決年月日
- 平成30年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が役員の地位にある法人(本件法人)から本件法人の自己株式(本件株式)を取得したこと(本件株式取得)について、本件法人に対する出資であり、資産を低額で譲り受けたことによる経済的利益を享受していないことから、これによる請求人の所得はない旨、また、仮に経済的利益があるとしてもその価額の算定に当たっては、本件法人が他の同族関係者から本件株式を取得した対価の額(売買実例価額)が適正である旨主張する。しかしながら、本件株式は非上場株式で気配相場がなく、その公開の途上にもなく、かつ、類似法人比準方式により評価する上で適正な類似法人の株式の価額がないことから、本件株式取得時における本件株式の価額の算定は、所得税基本通達59−6《株式等を贈与等した場合の「その時における価額」》が定める条件に準じた修正をした上で、財産評価基本通達に定める非上場株式の評価方法に準じて算定された価額(本件評価価額)によることが相当であり、その結果、請求人は、本件評価価額により算定した本件株式取得時における本件株式の価額と払込価額との差額に相当する経済的利益を享受したものと認められる。また、請求人が主張する売買実例価額は、関与税理士の助言に基づく金額であり、独立して適正な対価を算定したものではないから、売買実例価額として適正なものであるとはいえない。(平30. 3.19 札裁(所)平29-11)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290008
- 裁決年月日
- 平成30年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が役員の地位にある法人(本件法人)から本件法人の自己株式(本件株式)を取得したこと(本件株式取得)について、本件法人に対する出資であり、資産を低額で譲り受けたことによる経済的利益を享受していないことから、これによる請求人の所得はない旨、また、仮に経済的利益があるとしてもその価額の算定に当たっては、市場取引が前提となることから、本件法人が他の役員から本件株式を取得した対価の額(売買実例価額)が適切である旨主張する。しかしながら、本件株式は非上場株式で気配相場がなく、その公開の途上にもなく、かつ、類似法人比準方式により評価する上で適正な類似法人の株式の価額がないことから、本件株式取得時における本件株式の価額の算定は、所得税基本通達59−6《株式等を贈与等した場合の「その時における価額」》が定める条件に準じた修正をした上で、財産評価基本通達に定める非上場株式の評価方法に準じて算定された価額(本件評価価額)によることが相当であり、その結果、請求人は、本件評価価額により算定した本件株式取得時における本件株式の価額と払込金額との差額に相当する経済的利益を享受したものと認められる。また、請求人が主張する売買実例価額は、関与税理士の助言に基づく金額であり、独立して適正な対価を算定したものではないから、売買実例価額として適正なものであるとはいえない。(平30. 3. 1 札裁(所)平29-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280012
- 裁決年月日
- 平成29年4月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を講師とするセミナーの参加者から請求人に対し参加料とは別に支払われた金員(本件金員)については預り金であり、そのほとんどを返金し一切自己のために費消・蓄財していないことからすれば、本件金員は所得を構成しない旨主張する。しかしながら、本件金員が預り金であることを証する客観的な証拠はないところ、本件金員は、請求人を講師とするセミナーの場において請求人の発言内容を聞いた参加者が、これを支払わなければ請求人により行われる業務の効果を十分に受けることはできないとの思いに至り、請求人に対して支払った金員であり、また、請求人がこれを管理し、その使途が請求人によって決められていることからすれば、本件金員は、それを受領することにより請求人の利得を実現させ、請求人において自己の自由に利用処分し得る金員として、請求人が現実に支配管理し、これを享受している金員であるといえる。したがって、本件金員は請求人の所得を構成する。(平29. 4.11 熊裁(所)平28-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280012
- 裁決年月日
- 平成29年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、自動販売機設置業者から入金された金員(本件入金)が請求人の当該業者に対する貸付金の返済であり、当該貸付金の元本部分について所得税法第36条《収入金額》第1項の収入すべき金額ではない旨主張する。しかしながら、本件入金は、請求人と当該業者との間で締結した契約に基づき、請求人が当該業者に飲料水等の自動販売機を設置させ、飲料水等を販売させることにより、当該業者から販売本数に応じた手数料として請求人に支払われたものであるから、外部からの経済的価値の流入である収入に該当し、その全額が請求人の収入すべき金額となる。また、請求人と当該業者との間で、当該契約以外に金銭授受を伴う契約が締結された事実は認められないことから、本件入金は、当該業者に対する貸付金の返済であるとは認められない。(平29. 2. 6 広裁(所・諸)平28-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270068
- 裁決年月日
- 平成27年12月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社交飲食店2店舗(本件各店舗)の収支状況等について、本件各店舗の責任者ら(本件店舗責任者ら)から報告を受けたことはなく、本件店舗責任者らから振込入金されている他人名義の各預金口座(本件各口座)の存在を知らず、本件店舗責任者らに本件各口座への振込入金を指示したことはないから、請求人が本件各口座に振込入金された金員を取得した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人が使用していた携帯電話宛のメールにより本件各店舗の営業日ごとの収支状況等の報告を受け、これを把握した上で、本件各店舗の従業員に係る源泉所得税等の支払や本件店舗責任者らと共に不動産事業を行うための資金に充てるという名目で、本件店舗責任者らに本件各口座への振込入金を指示し、本件店舗責任者らは、かかる指示を了承し、本件各店舗の売上金を元とした金員を本件各口座に定期的、継続的に振込入金していたものであり、また、本件各口座は、請求人が実質的に支配・管理していたものであるから、請求人は、本件各口座に振込入金された金員を取得したものと認められる。(平27.12.11 東裁(所)平27-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260034
- 裁決年月日
- 平成27年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人と債務者(本件債務者)との間で締結した準消費貸借契約に基づいて遅延損害金(本件遅延損害金)が発生していることから、当該金額を雑所得の収入金額に算入すべきであるとして行った所得税の各更正処分等(本件各更正処分等)について、本件債務者との間で弁済金を元本に充当する旨の合意(本件元本充当合意)をしたので、弁済金は全て元本に充当され本件遅延損害金を受領していない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各更正処分等の前後で、本件元本充当合意の有無という重要な部分についての申述等が変遷し、関与税理士に対しても本件各更正処分等に係る調査開始まで本件元本充当合意の存在を説明せず、さらに本件元本充当合意の有無に係る本件債務者の申述等も変遷していることから、請求人及び本件債務者の申述等は、いずれも直ちに信用することができず、ほかに本件元本充当合意があったことを認めるに足りる証拠はないから、本件元本充当合意があったとは認められない。(平27. 4.10 名裁(所)平26-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230054ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成23年11月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が勤務する法人(勤務先法人)の従業員(本件従業員)に対して経済的利益の供与をしたか否かは、本件従業員向けの建築価額(本件従業員向け価額)に係る粗利益率を基準とすべきであり、一般顧客向けの建築価額に係る粗利益率は低い場合で約○%であり、本件従業員向け価額に係る粗利益率は約○%であるから、これらから生ずる差額は、住宅の建築価額の値引きであり、極めて多額であるから、経済的利益に該当する旨主張する。しかしながら、法人の従業員が当該法人から経済的利益を受けたというためには、当該法人からその従業員に対し経済的価値の流入による利益がもたらされたと認められることを要すると解されるところ、本件従業員向け価額は、一般顧客向けの建築価額を値引きするために算定されたものではなく、本件従業員向け価額が適用されることによって勤務先法人に一般顧客であれば生ずる費用等の負担が生じないこと及び本件従業員が建築工期について負うこととなる制約を勘案して算定されたものということができ、これらのことにより、一般顧客向けの建築価額との比較において、経済的利益を供与したとは認められず、そして、このような条件の下、勤務先法人にとっては、本件従業員向け価額によって、確実に○%相当の利益を確保することができることからすれば、本件従業員向け価額は、勤務先法人にとって経済的合理性を有するものということができる。したがって、勤務先法人が、本件従業員向け価額で本件従業員の住宅を建築したことにより、勤務先法人から本件従業員に対し経済的価値の流入による利益をもたらしたとは認められないから、請求人は勤務先法人から経済的価値の流入による利益がもたらされたことにはならず、勤務先法人が本件従業員向け価額で請求人の住宅を建築したことにより、経済的利益を受けたことにはならない。よって、上記の差額が住宅の建築価額の値引きであることを前提とした原処分庁の上記主張を採用することはできない。(平23.11.22 名裁(所)平23-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230055ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成23年11月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が勤務する法人の関係会社(本件関係会社)が請求人に対して経済的利益の供与をしたか否かは、請求人が勤務する法人の従業員(本件従業員)向けの建築価額(本件従業員向け価額)に係る粗利益率を基準とすべきであり、一般顧客向けの建築価額に係る粗利益率は低い場合で約○%であり、本件従業員向け価額に係る粗利益率は約○%であるから、これらから生ずる差額は、住宅の建築価額の値引きであり、極めて多額であるから、経済的利益に該当する旨主張する。しかしながら、法人の従業員が当該法人の関係会社から経済的利益を受けたというためには、当該関係会社からその従業員に対し経済的価値の流入による利益がもたらされたと認められることを要すると解されるところ、本件従業員向け価額は、一般顧客向けの建築価額を値引きするために算定されたものではなく、本件従業員向け価額が適用されることによって本件関係会社に一般顧客であれば生ずる費用等の負担が生じないこと及び本件従業員が建築工期について負うこととなる制約を勘案して算定されたものということができ、これらのことにより、一般顧客向けの建築価額との比較において、経済的利益を供与したとは認められず、そして、このような条件の下、本件関係会社にとっては、本件従業員向け価額によって、確実に○%相当の利益を確保することができることからすれば、本件従業員向け価額は、本件関係会社にとって経済的合理性を有するものということができる。したがって、本件関係会社が、本件従業員向け価額で本件従業員の住宅を建築したことにより、本件関係会社から本件従業員に対し経済的価値の流入による利益をもたらしたとは認められないから、請求人は本件関係会社から経済的価値の流入による利益がもたらされたことにはならず、本件関係会社が本件従業員向け価額で請求人の住宅を建築したことにより、経済的利益を受けたことにはならない。よって、上記の差額が住宅の建築価額の値引きであることを前提とした原処分庁の上記主張を採用することはできない。(平23.11.22 名裁(所)平23-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220157
- 裁決年月日
- 平成23年2月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社が発行する私募債に係る償還差益等は、未受領であるから、所得は実現していない旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項に規定する収入すべき金額とは、現実の収入がなくても、収入すべき権利が確定した金額をいうものと解されているところ、当該償還差益等については、発行時に定められた償還期限等において請求人の収入すべき権利が確定していたというべきであるから、当該償還差益等に係る所得は、当該償還期限等に実現していたと認められる。(平23. 2.24 東裁(所・諸)平22-157)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220006ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成22年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地区画整理組合から保留地清算金として交付を受けた本件交付金の交付が違法・無効であるから本件交付金は課税所得に当たらない旨主張する。しかしながら、違法に得られた所得であっても適法に取得された所得と同じく、人の担税力を増加させる利得には変わりないから、本件交付金が課税の対象となる所得か否かについて、収入の基因となった行為が違法であるかが問われるものではない。しかも、本件交付金の交付について違法・無効であることが確定した事実は認められない。したがって、本件交付金は課税所得とみるのが相当である。(平22.12.16 金裁(所)平22-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が甲社から受領した土地の売買代金は売買仮契約の締結の時点で確定的に所得が実現し、また、離農補償金は離農を約し金員を受領した時点で確定的に所得が実現しているから、訴訟上の和解により経済的利益は発生していない旨主張する。しかしながら、被相続人が農地法の許可を得る前に土地の売買代金として受領した金員は、売買仮契約に基づく金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。また、離農補償金として受領した金員は、その算定根拠が明確でなく、被相続人が甲社から土地の売買代金とは別に何らかの金員を受領する合理的な理由があるとは認められないことから、甲社と被相続人は甲社が被相続人に売買仮契約に基づく金員に離農補償金名目の金員を上乗せした額を支払うことによって土地を売買することに合意したと認めるのが相当であり、土地の売買代金の一部と認めるのが相当である。そして、離農補償金名目の金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。その後、売買仮契約の土地を含む地域が今後開発を予定しない地域に位置づけられ土地に係る農地法の許可を得ることが事実上不可能となったことにより、被相続人は、土地を甲社に引き渡すことができなくなったのであるから、土地の売買代金として受領した金員及び離農補償金として受領した金員を甲社に返還すべき債務を負うことになったと認めるのが相当である。そして、甲社に対して債権を有する乙社、被相続人及び甲社との間における訴訟上の和解により、被相続人が乙社に和解金を支払うことによって、被相続人、甲社、乙社の間には和解条項に定めるもののほかには何らの債権債務がないことが相互に確認されたことにより、被相続人が甲社に対して負っていた金銭債務が消滅したと認められるから、被相続人が甲社に対し負っていた金銭債務と支払った和解金との差額は、債務免除を受けたと認められ、当該債務免除益は一時所得の収入すべき金額であるから、請求人らの主張に理由はない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が甲社から受領した土地の売買代金は売買仮契約の締結の時点で確定的に所得が実現し、また、離農補償金は離農を約し金員を受領した時点で確定的に所得が実現しているから、訴訟上の和解により経済的利益は発生していない旨主張する。しかしながら、請求人が農地法の許可を得る前に土地の売買代金として受領した金員は、売買仮契約に基づく金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。また、離農補償金として受領した金員は、その算定根拠が明確でなく、請求人が甲社から土地の売買代金とは別に何らかの金員を受領する合理的な理由があるとは認められないことから、甲社と請求人は甲社が請求人に売買仮契約に基づく金員に離農補償金名目の金員を上乗せした額を支払うことによって土地を売買することに合意したと認めるのが相当であり、土地の売買代金の一部と認めるのが相当である。そして、離農補償金名目の金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。その後、売買仮契約の土地を含む地域が今後開発を予定しない地域に位置づけられ土地に係る農地法の許可を得ることが事実上不可能となったことにより、請求人は、土地を甲社に引き渡すことができなくなったのであるから、土地の売買代金として受領した金員及び離農補償金として受領した金員を甲社に返還すべき債務を負うことになったと認めるのが相当である。そして、甲社に対して債権を有する乙社、請求人及び甲社との間における訴訟上の和解により、請求人が乙社に和解金を支払うことによって、請求人、甲社、乙社の間には和解条項に定めるもののほかには何らの債権債務がないことが相互に確認されたことにより、請求人が甲社に対して負っていた金銭債務が消滅したと認められるから、請求人が甲社に対し負っていた金銭債務と支払った和解金との差額は、債務免除を受けたと認められ、当該債務免除益は一時所得の収入すべき金額であるから、請求人の主張に理由はない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210010
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が甲社から受領した土地の売買代金は売買仮契約の締結の時点で確定的に所得が実現しているから、訴訟上の和解により経済的利益は発生していない旨主張する。しかしながら、被相続人が農地法の許可を得る前に土地の売買代金として受領した金員は、売買仮契約に基づく金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。その後、請求人は、被相続人の死亡により当該仮受金の法定相続分を承継しているところ、売買仮契約の土地を含む地域が今後開発を予定していない地域に位置づけられ土地に係る農地法の許可を得ることが事実上不可能となったことにより、請求人は、土地を甲社に引き渡すことができなくなったのであるから、土地の売買代金として受領した金員の法定相続分を甲社に返還すべき債務を負うことになったと認めるのが相当である。そして、甲社に対して債権を有する乙社、請求人及び甲社との間における訴訟上の和解により、請求人が乙社に和解金を支払うことによって、請求人、甲社、乙社の間には和解条項に定めるもののほかには何らの債権債務がないことが相互に確認されたことにより、請求人が甲社に対して負っていた金銭債務が消滅したと認められるから、請求人が甲社に対し負っていた金銭債務と支払った和解金との差額は、債務免除を受けたと認められ、当該債務免除益は一時所得の収入すべき金額であるから、請求人の主張に理由はない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が甲社から受領した土地の売買代金は売買仮契約の締結の時点で確定的に所得が実現し、また、離農補償金は離農による所得補償であり当該金員を受領した時点で確定的に所得が実現しているから、訴訟上の和解により経済的利益は発生していない旨主張する。しかしながら、請求人が農地法の許可を得る前に土地の売買代金として受領した金員及び離農補償金として受領した金員は、売買仮契約のに基づく金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、また、離農補償金として受領した金員は、その算定根拠が明確でなく、請求人が甲社から土地の売買代金とは別に何らかの金員を受領する合理的な理由があるとは認められないことから、甲社と請求人は甲社が請求人に売買仮契約に基づく金員に離農補償金名目の金員を上乗せした額を支払うことによって土地を売買することに合意したと認めるのが相当であり、土地の売買代金の一部と認めるのが相当である。そして、離農補償金名目の金員を受領した年に土地の引渡しがあったとは認められないことから、当該年分の譲渡所得の収入金額と認めることはできず、会計上の仮受金と認められる。その後、売買仮契約の土地を含む地域が今後開発を予定していない地域に位置づけられ土地に係る農地法の許可を得ることが事実上不可能となったことにより、請求人は、土地を甲社に引渡すことができなくなったのであるから、土地の売買代金として受領した金員及び離農補償金として受領した金員を甲社に返還すべき債務を負うことになったと認めるのが相当である。そして、甲社に対して債権を有する乙社、請求人及び甲社との間における訴訟上の和解により、請求人が乙社に和解金を支払うことによって、請求人、甲社、乙社の間には和解条項に定めるもののほかには何ら債権債務がないことが相互に確認されたことにより、請求人が甲社に対して負っていた金銭債務が消滅したと認められるから、請求人が甲社に対し負っていた金銭債務と支払った和解金との差額は、債務免除を受けたと認められ、当該債務免除益は一時所得の収入すべき金額であるから、請求人の主張に理由はない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-11)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、甲社との間に金銭の債権債務は存在せず、訴訟上の和解により支払った和解金は、請求人の亡父が甲社との土地等価交換契約により交換したA農地を買い戻したものであるから、当該和解による債務免除益は生じない旨主張する。しかしながら、請求人の亡父、甲社及びB農地を所有していた乙との間の取引内容を総合してみると、当該土地等価交換契約は締結されたものの、結果的に請求人の亡父は、乙との売買契約によりB農地を取得し、甲社はその代金を負担するため、請求人の亡父とA農地について農地法第5条許可を売買の条件とする仮契約を締結するほか、A農地の所有権移転のときにその売買代金に借入金を充当する旨の金銭消費貸借契約書等を作成したものと認められる。そうすると、請求人が亡父から継承した甲社との金銭消費貸借契約は和解まで有効に成立しており、請求人は甲社に対してその和解まで債務を有していたと認められる。したがって、当該債務の額と和解金との差額は、和解により請求人が甲社から債務を免除されたものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.11 札裁(所)平21-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200015
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E社から利息と称して受け取った本件金員は、E社へ預けた元金の返金であるから、所得ではない旨主張する。しかしながら、本件金員は、E社から受領した○○に対する預り証及び××に対する受領証に記載された返済条件に従って振り込まれたものであることから、請求人がE社に預けた○○に対する利息と××を預けたことに対する利得であると認められる。したがって、本件金員は請求人の課税対象たる所得を構成し、また、その所得区分については雑所得に該当することとなる。(平21. 3.24 仙裁(所)平20-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E社から利息と称して受け取った本件金員は、E社へ預けた○○の返金であるから、所得ではない旨主張する。しかしながら、本件金員は、E社から受領した○○に係る預り証に記載された返済条件に従って振り込まれたものであることから、請求人がE社に預けた○○に係る利息と認められる。したがって、本件金員は請求人の課税対象たる所得を構成し、また、その所得区分については雑所得に該当することとなる。(平21. 3.24 仙裁(所)平20-16)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200017
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E社から利息と称して受け取った本件金員は、E社の資金の遣り繰りの中で請求人がE社に預けた○○を戻したものであり所得ではない旨主張する。しかしながら、本件金員は、E社から受領した○○に係る預り証に記載された返済条件に従って振り込まれたものであることから、請求人がE社に預けた○○に係る利息と認められる。したがって、本件金員は請求人の課税対象たる所得を構成し、また、その所得区分については雑所得に該当することとなる。(平21. 3.24 仙裁(所)平20-17)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200018
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E社から利息と称して受け取った本件金員は、E社の資金の遣り繰りで請求人がE社に預けた○○の戻り分にすぎず所得ではない旨主張する。しかしながら、本件金員は、E社から受領した○○に係る預り証、××に係る受領証及び貸付金に対する借用証の各返済条件に従って振り込まれ、また、その他に××の積立てに係る会員の勧誘に対するリベート収入が振り込まれていることから、本件金員は、それぞれ請求人がE社に預けた○○に係る利息、××を預けたことに対する利得、貸付金に係る利息及び請求人の会員の勧誘に対する手数料収入と認められる。したがって、本件金員は請求人の課税対象たる所得を構成し、また、その所得区分については雑所得に該当することとなる。(平21. 3.24 仙裁(所)平20-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200019
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E社から本件金員を受け取ったとしても、平成19年2月以降、E社からの解約拒否の通知で○○の解約の自由を奪われた上、元金の返却も受けていないので、収入には当たらない旨主張する。しかしながら、本件金員は、E社から受領した○○に係る預り証に記載された返済条件に従って振り込まれているほか、E社の会合に出席した際の手当も振り込まれていることから、本件金員は、請求人がE社に預けた○○に係る利息及び役務手当と認められる。したがって、本件金員は請求人の課税対象たる所得を構成し、また、その所得区分については雑所得に該当することとなる。なお、平成19年2月以降、○○の解約の自由を奪われ、元金の返却を受けていないことは、請求人の平成18年分の雑所得の総収入金額に該当するとの判断に影響するものではない。(平21. 3.24 仙裁(所)平20-19)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成21年2月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っていた投資については、投資を募っていた法人が一度配当として請求人に戻した資金を再度出資させる行為を行い、実質的に請求人の手許にお金がほとんど残らない状況にしているから所得の帰属先は請求人ではなく当該法人である旨主張するが、当該投資の申込手続、解約又は継続の決定及びその手続は請求人が行っている上、当該投資に係る利息相当額の受領に際し、請求人は当該法人に対して請求人が管理していた預金口座を振込口座に指定し利息相当額を得ていることなどからすると、当該投資は請求人が行っていたものと認められ、当該投資から生じる利息相当額は請求人に帰属するものと認められる。(平21. 2. 3 札裁(所)平20-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180122
- 裁決年月日
- 平成18年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 勤務先の役員秘書を務めていた請求人は、原処分庁が、請求人は勤務先会社所有の研修所と称する不動産を無償で使用することによる経済的利益を享受しているとしてした処分に対し、請求人は勤務先の秘書としての業務の遂行上、同研修所の鍵を所有し、業務上必要な場合に同研修所を使用するなど、勤務先から同研修所の使用を任されており、それは、居住用としてではなく業務用のためである旨主張する。 しかしながら、請求人は、同研修所が新築された当時から、勤務先の別の社宅が新築された平成5年ころまで、主たる住居として同研修所を使用し、主たる住居を勤務先の別の社宅に移した後も、同研修所を明け渡して勤務先会社又は第三者が同研修所を使用できるような状態にすることなく、同研修所にも請求人の荷物等の動産を置いたままにするなど、住居として使用する状態を請求人が勤務先を退職して明け渡すまで継続していたのであるから、その間、同研修所を居住のために無償で使用していたと認められる。 したがって、請求人は、勤務先の法人から、当該法人の事業の用に供する資産を専属的に利用することにより経済的利益を享受していたというべきである。(平18.12.22 東裁(所)平18-122)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180122
- 裁決年月日
- 平成18年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先を退職後に、元勤務先が別荘地に所有する社宅を譲り受けたが、原処分庁は、請求人は元勤務先から当該社宅を低廉で譲渡されたことによる経済的利益を享受しているとしてした処分に対し、請求人は、税務処理における客観性を重視するため、適正な価額(時価)での取引を行えるように、請求人及び売主である元勤務先と利害関係のない第三者である不動産鑑定業者2社に鑑定評価を依頼し、それらの評価額のうち高い方の価額により取引を行ったものであるから、その取引価額は、時価として適正である旨主張する。 しかしながら、請求人の鑑定評価において、①土地の更地価格の査定に当たり、標準画地の比準価額に規模過大減価に係る修正率を含む個別的要因に係る修正率を乗じている点について、極めて過大な修正率を使用していること、②積算価額の試算に当たり、査定された土地の更地価額と建物の価額を合計した上で、更に市場性減価の調整が施されていることは、同一の理由によって①と二重に減算を行うことになること、③再調達減価に原価修正をして査定した建物の価額について、市場性減価としての減算の調整を行うことには、合理的な理由が見いだせないことから、請求人が主張の根拠とする鑑定評価額は合理性があるとは認められない。 また、原処分庁の建物の評価額は過大であるとは認められないが、土地に係る評価額については、画地規模の著しく小さい取引事例を採用したことに合理性があるとはいえない。 しかし、当審判所において、本件土地の更地価額を取引事例比較法により算定したところ、原処分庁の評価額を上回ることから、本件評価額は過大なものとは認められない。 したがって、請求人は、元勤務先の法人から、当該社宅を低廉で譲渡されることによる経済的利益を享受したというべきである。(平18.12.22 東裁(所)平18-122)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180123
- 裁決年月日
- 平成18年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他人名義の株式の真の株主は請求人であり、その株式に係る配当所得及び譲渡所得を得ているとして行った原処分に対し、当該株式の真の株主は請求人ではない旨主張する。 しかしながら、持株会の成立経緯、会員の入退会及び運営の実態並びに旧名義人が持株会に対して株式を譲渡及び現物拠出した経緯、持株会等各口座の入出金の状況、請求人が受領した株式の譲渡代金、持株会の会員募集の状況、持株会の口座及び入出金を管理していた者のメモ、各名義人の申述からすれば、他人名義の株式の真の株主は、請求人であると認められる。したがって、旧名義人から持株会に対する株式の譲渡は、真実は請求人が持株会に譲渡したものであるから請求人の譲渡所得であり、また、当該株式は請求人が所有していた株式と認められることから当該株式に係る配当金は請求人に帰属すると認められる。(平18.12.22 東裁(所)平18-123)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170038
- 裁決年月日
- 平成18年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件新株予約権(商法で規定する有利発行のもの)は、経済的に価値がある上、取締役会の承認を要するにせよその譲渡は禁止されておらず、請求人が無償で引き受けた以上、証券市場で取引されていないとしても、その引受けとほぼ同時に同権利を譲渡して利益を得ることが可能であるから、所得税法施行令第84条第3号は適用されず、本件利益について「利益を享受する時」は、同権利の権利行使時ではなく、引受時である旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第84条第3号は、商法第280条ノ21第1項に規定する新株予約権について、同権利に係る「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額」(所得税法第36条第2項)は、新株予約権の行使により取得した株式のその行使の日における価額から新株予約権の行使に係る新株の発行価額を控除した金額によるとし、商法第280条ノ21第1項に規定する新株予約権であることのほかに要件を定めておらず、同施行令第84条第3号の適用要件を加重する旨の他の規定もない。そして、商法第280条ノ21第1項に規定する新株予約権は、平成14年4月の商法の一部改正により創設され、市場で取引される有価証券として位置付けられているが、現実には、その多くについていまだ市場価格が形成されていないため、その権利行使をまたずにその経済的利益の享受すべき時期及び価額を判断するのは困難といわざるを得ない。そこで、課税の公平を図るべく、同施行令第84条第3号は、新株予約権に係る利益を享受する時期について、一律に同権利の行使時とする旨規定したと解するのが相当である。このような同号の文理及び趣旨からすれば、商法第280条ノ21第1項に規定する新株予約権に係る「利益を享受する時」とは、同権利の権利行使の日と解するのが合理的である。これを本件についてみると、本件新株予約権は、商法第280条ノ21第1項に規定する新株予約権として発行されたものであるから、所得税法施行令第84条第3号が適用され、本件利益について「利益を享受する時」は、本件行使済予約権の権利行使時となる。(平18.1.26関裁(所)平17-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170030
- 裁決年月日
- 平成17年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A会が支払うことになっていた工事代金を、同会の依頼により支払ったことから、同会は請求人に対し支払債務を負担したので、その返済を受けたものであり、所得は発生していない旨主張する。しかしながら、同工事に係る請負契約は架空であり、同会は請求人に対し支払債務を負担していないから、同会から支払を受けた金員は、雑所得に係る「収入すべき金額」に当たる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.11.16関裁(所)平17-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、いわゆる紹介屋詐欺及び保証金詐欺により得た金員(以下「本件金員」という。)は、請求人が被害者らを欺いて交付させたものであり、被害者らに返還しなければならない預り金であるから、収入すべき金額ではない旨主張する。しかしながら、①本件金員は、請求人らが、被害者をして、本件各預金口座に振り込ませていたものであり、②本件各預金口座は、いずれも請求人ら又はその指示を受けた請求人らの従業員が開設し、請求人の紹介屋仲間の一人がその通帳等を保管していたもので、請求人らは逐一その入金について把握しており、③請求人らは、本件金員を本件各預金口座から引き出して、必要経費等の費用を支払った残額を利益として分配していたのであるから、本件金員は、請求人らが経済的にも実質的にも現実にそれを支配管理していたというべきである。したがって、本件金員のうち請求人の取り分に相当する金額は、請求人の各年分の「収入すべき金額」に当たると認められる。そして、本件金員に係る取引が取り消され、請求人がそれを被害者らに返還することにより経済的成果を失うこととなっても、当該経済的成果の喪失は、更正の請求により是正すべき事由に該当するから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.7.25関裁(所)平17-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160078ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が出資している法人との契約に基づき、車両賃貸料及び配偶者保障金の支払を受けてきたところ、法人の社員総会でこれらの支払の廃止(以下「本件支払廃止」という。)が決議されたことに伴い支払われた精算金について、法人の一方的意思で契約解除することはできず、精算金はその支払原因を欠くから、請求人の収入すべき金額とはならない旨主張する。しかしながら、収入すべき金額とは、実現した収益、すなわち、収入すべき権利の確定した金額をいうと解するのが相当であり、また、所得税法第152条の趣旨は、収入すべき金額の計算の基礎となった事実のうちに無効な行為に基づく経済的成果が含まれていても、当該行為の無効により、当該経済的成果が失われることとならない以上、当該行為の無効は「収入すべき金額」か否かの判断に影響しないのであって、当該経済的成果の喪失が明らかとなった年において、その年の「収入すべき金額」を是正すべきとの点にあるところ、精算金は、本件支払廃止に基づいて生ずる請求人の逸失利益に対する補償金の趣旨で支払われたこと、請求人は、本件支払廃止が議決された社員総会に出席し、精算金の額など、その支払についての説明を受けた上、同議決に対し、明確な反対の意思表示はしなかったこと、請求人は、法人から平成12年4月25日付で精算金の額や支払方法を明示した取締役会の議事録写しの送付を受け、精算金の支払方法等を了知していること、法人から請求人に対し、精算金として1926万円が現実に支払われていること、請求人は、精算金のうち、平成13年5月2日までに支払われた金額は供託せずに自己のために消費していたことの各事実が認められ、これらの事実からすれば、請求人は、遅くとも平成12年中に、本件精算金の収入すべき権利を取得したというべきである。そして、本件訴えは、平成12年中においては確定していないことから、本件支払廃止の議決が無効とされ、当該無効により経済的成果を失うこととなっても、当該経済的成果の喪失は、更正の請求により是正すべき事由である。そうすると、本件精算金は、その全額が平成12年分の「収入すべき金額」に当たる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.6.28関裁(所)平16-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160233ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成17年4月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資事業組合からの管理運営報酬のうち請求人の出資割合に相当する金額は、自己の出資金を運用及び管理したことに対する対価であり、所得を構成するものではない旨主張する。しかしながら、請求人が自己の金員を個別に投資するものとは異なり、請求人が業務執行組合を介して投資事業組合に提供した役務は、当該事業組合の組合財産の全体に及ぶものと認められ、自己の出資金に相当する金員の投資などの役務の部分を区分することはできないので、投資事業組合からの管理運営報酬のうち請求人の出資割合に相当する金額について自己の出資金を運用及び管理したことに対する対価として区分することは相当ではないから、請求人の主張には理由がない。(平17.4.14東裁(所)平16-233)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150085
- 裁決年月日
- 平成16年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業に係る入会金(以下「本件入会金」という。)は、10年間の預り金のため10年間は返却しないということであり、10年未満であっても返却している例もあることから、預り金である旨主張する。しかしながら、①本件事業に係る契約書には、理由の如何にかかわらず本件入会金を返却しない旨約定されており、本件入会金に係る返還債務は存在しないと認められること、②そもそも本件入会金を支出することには、本来事業者の収入となる使用料に相当する金員が契約期間の長期にわたり授受されないなど、使用料の授受に相当するひいては売買の代価というべき経済効果、収益としての特質があることから、本件入会金の金額に担税力を認め、本件事業の収入金額とすべき金額であると認めるのが相当である。なお、請求人主張のように、返却している事例があるとすれば、改めてその金員の本質を判断すれば足るものと認められ、単にまれな事例があることのみで、本件入会金が預り金であると判断すべき理由はない。(平16.5.17大裁(所)平15-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150209
- 裁決年月日
- 平成16年3月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取締役である被相続人が会社に対してなした貸付金に係る利息について、被相続人が当該利息債権を放棄する旨記載した書面及び取締役会の議事録を作成していないことから当該利息に関する約定は消滅していない旨主張する。しかしながら、当該利息の授受が認められず、さらに、商法上取締役が会社に対して金銭を無利息で貸し付ける行為について、取締役会の議事録にその旨を記載する必要もないことから、原処分庁の主張には理由がなく、更正処分等の全部を取り消すのが相当である。(平16.3.8東裁(所)平15-209)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150198
- 裁決年月日
- 平成16年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一定期間の商品先物取引を商品取引員に対し委託しておらず、請求人の意思に反して行われたものである旨主張する。しかしながら、請求人は、商品取引員に対し商品先物取引を委託し、各売買報告書及び各残高通知書により年間の商品先物取引の内容を確認していると認められるが、商品取引員に対し、各売買報告書に記載されている内容に相違点がある旨申し出た事実及び各残高通知書に記載されている取引内容に相違がある旨の回答をした事実は認められないことからすれば、商品取引員は、請求人の指示に従って商品先物取引を行ったと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.3.2東裁(所)平15-198)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150160
- 裁決年月日
- 平成16年1月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取締役である被相続人が会社に対してなした貸付金に係る利息について、被相続人が当該利息債権を放棄する旨記載した書面及び取締役会の議事録を作成していないことから、当該利息に関する約定は消滅していない旨主張する。しかしながら、当該利息の授受が認められず、さらに、商法上取締役が会社に対して金銭を無利息で貸し付ける行為について、取締役会の議事録にその旨を記載する必要性もないことから、原処分庁の主張には理由がなく、更正処分等の全部を取り消すのが相当である。(平16.1.29東裁(所)平15-160)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150011ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成15年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社から本件適格退職年金契約の解除に至る真意も告げられず、A社の倒産後に初めてその経緯を知ったものであり、実質的に退職金(本件解約金)として受領した平成14年分の所得とすべきである旨主張する。しかしながら、一時所得の総収入金額の収入すべき時期については、所得税基本通達36−13において所得税法施行令183条第2項に規定する生命保険契約等に基づく一時金については、その支払を受けるべき事実が生じた日による旨取り扱われており、この取扱いは、当審判所においても相当と認められるところ、本件解約金はB信託銀行との本件適格退職年金契約を解除したことに基づいて、受益者である請求人に支払われたものであり、同日がその支払を受けるべき事実が生じた日に当たることから平成13年分の一時所得となる。(平15.11.14仙裁(所)平15-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150030
- 裁決年月日
- 平成15年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ストック・オプションを付与された事実及び行使した事実はない旨主張しているが、当審判所の調査の結果によれば、請求人はストック・オプションを付与され、これを行使したものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平15.8.4東裁(所)平15-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140232
- 裁決年月日
- 平成15年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が勤務する内国法人(子会社)の親会社である外国法人からリストリクテッド・ストックを無償で取得したことに係る経済的利益について、①給与所得として課税できることを示す法律上の明確な規定がないこと及び②当該子会社との間に雇用関係がないことなどから、当該経済的利益は給与所得に該当せず、利益が実現する当該株式の売却時に譲渡所得として課税すべきものである旨主張するとともに、同経済的利益の発生時期について、本件リストリクテッド・ストックの株券交付証明書の発行などの手続期間中は、本人の自由意思による処分ができない状況にあったのであるから、制限期間の満了日とするのではなく、日本の証券会社において株券保有の手続が終了し、株式取引口座開設を行った日とすべきである旨主張する。しかしながら、当該経済的利益は、請求人が子会社の取締役会の非従業員構成員としての地位に基づき、一定期間役務を提供することにより得られる経済的利益、すなわち、請求人の非独立ないし従属的な人的役務の提供の対価としての性質をもった所得ということができ、給与所得に該当すると解するのが相当であり、また、請求人は、制限期間の満了日において本件リストリクテッド・ストックに係る株式の引渡しを受けたと認められるから、当該経済的利益の収入すべき時期は、制限期間の満了日とするのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.04.24.東裁(所)平14-232)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130166
- 裁決年月日
- 平成14年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が勤務している内国法人の親会社である外国法人から付与されたストック・オプションは、権利を取得したことを課税事実とする課税関係とに分かれるとして、原処分庁が所得税法第36条第1項及び第2項の規定の適用を誤っている旨主張する。しかしながら、本件ストック・オプションについては、付与された時点においては経済的利益の額が確定しておらず、権利を行使して初めて享受する経済的利益の額が確定することから、その課税時期は、その行使の時点と解するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平14. 2.26東裁(所)平13-166)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090024
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200502000
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/2所得の発生
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、エビネ蘭の仕入れ・販売に係る取引事実があり、事業を営んでいたので、事業所得の金額の計算上生じた損失の金額を他の所得から控除して総所得金額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、当該仕入れ・販売に係る取引先のすべての実在の事実が認められず、請求人の主張には、いずれも信ぴょう性がなく、請求人の主張を裏付ける具体的な証拠の提出もないので、原処分庁が請求人にはエビネ蘭の取引事実がなく、事業を営んでいたとは認められないとして行った本件更正処分は相当である。(平10. 3.31福裁(所)平 9-24)
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