裁決要旨 7立退料、離作料
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290057
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農地(本件農地)の貸借関係が、借主(本件借主)が賃料の代わりに固定資産税等(本件固定資産税等)を負担する賃貸借であることを前提に、本件農地の売却に当たり、当該借主に支払った金員が離農補償金であり、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当すると主張する。しかしながら、本件固定資産税等の負担が、使用収益に対する対価の意味を持つものと認めるに足りる特別の事情は認められず、本件借主は本件農地を無償で使用していたものであり、本件農地の貸借関係は、賃貸借ではなく使用貸借であると認められる。したがって、請求人の主張は、その前提となる事実を欠くものであり、採用することはできない。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、賃貸の用に供していた共同住宅(本件建物)及びその敷地の売却(本件譲渡)に伴い、本件建物の事務室(本件事務室)を賃借していた本件建物の管理会社(本件賃借人)に対し立退料名目で支払った金員(本件金員)は、本件譲渡に要した費用に該当する旨主張する。しかしながら、資産の譲渡に当たって支出された費用が所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡費用に当たるどうかは、現実に行われた資産の譲渡を前提として、客観的に見てその譲渡を実現するために当該費用が必要であったかどうかによって判断すべきものである。これを本件についてみると、請求人と本件賃借人との間の賃貸借契約は、遅くとも本件譲渡の日までに合意解約されたものと認められるところ、当該合意解約がされるまでの間に、本件建物及びその敷地の買主が本件事務室からの本件賃借人の退去を求めた事実を認めることはできない。そして、請求人と本件賃借人との間で本件賃借人の本件事務室からの退去に伴う本件金員の支払についての合意が成立したとする請求人の主張は主観に基づくものであり、また、当該合意が成立したことを明らかにする書面が作成された事実もうかがわれないから、当該合意の成立を認めることも困難である。そうすると、本件賃借人の本件事務室からの退去は、客観的に見て本件譲渡の実現に必要であったとは認められないから、本件金員の支払が客観的に見て本件譲渡を実現するために必要な費用の支払であったと認めることはできない。したがって、本件金員は、譲渡費用に該当しない。(平27. 9.30 高裁(所)平27-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210062
- 裁決年月日
- 平成22年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地を不特定多数の自由な取引で売却しようとすれば、本件土地上に存する本件建物の借家人に対する立退料及び営業補償の支出が必要であることから、これらの額を譲渡所得の金額の算定上、費用として控除すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、収入金額から控除できるのは、譲渡そのものに関連して直接必要な支出であると解されるところ、当該借家人は、本件財産分与以降も本件建物を賃借し、継続して稼動していると認められ、また、本件財産分与に際し、実際に、当該借家人が立ち退いた事実及び立退料が支払われた事実も認められず、立退料の支払いが必要な事情も認められないことからすると、請求人の主張する立退料及び営業補償は、本件財産分与そのものに関連して直接必要な支出であるとは認められない。(平22. 5.17 大裁(所)平21-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200201
- 裁決年月日
- 平成21年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件新築費用が本件被相続人の遺産として共同相続人に対して支払われたものであるならば、共同相続人よりも少なく遺産を取得したこととなり、遺産の額が減少した部分に税金が課せられるはずが無いのに、本件新築費用を負担した部分の額を譲渡所得の金額から控除しないのは、遺産の額が減少した部分に課税していることとなり不当である旨、また、②本件新築費用は、一般に立退料を支払って得られる効用と変わりはないこと及び調停が成立すれば、調停事項を遵守する義務が生じるため、それに伴う出費は当然に必要経費となる旨主張する。しかしながら、本件新築費用は、相続財産のうち、本件乙土地の持分の取得の代償として請求人が負担した支出であるから、各相続人の相続税額の算出において考慮されるべきものではあっても、本件甲土地の譲渡において考慮されるべきものではない。そして、所得税基本通達33−7に定める借家人等を立ち退かせるための立退料とは、借地借家法上、賃借建物の利用権を第三者である買主に対抗できる賃借人に対して立退料を支払うことが、建物の客観的価値を増加させることから、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に算入することが認められていると解されるところ、共同相続人らは、本件旧建物及びその敷地である本件各土地に所有権(共有持分)を有して居住しており、本件新築費用は遺産分割の代償であるから、本件新築費用を同通達に定める立退料と同様に取り扱うことはできない。(平21. 6.17 東裁(所)平20-201)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180053
- 裁決年月日
- 平成19年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人の弟に支払った金員は、本件譲渡を実現させるために支払った立退料であるから、「資産の譲渡に要した費用」に当たる旨主張するが、同金員は、立退料等の費目を積算して算定されたものではなく、また、同弟にとっては、立退料としての性質を有していなかったといえるから、同金員に立退料としての趣旨は含まれていなかったというべきである。したがって、同金員は「譲渡に要した費用」には当たらないとした原処分は相当である。(平19. 3. 5 関裁(所)平18-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件乙土地の小作権を主張する占有者に支払った本件乙和解金がハンコ代として譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、農業委員会の農地台帳には小作権者の記載があり、請求人と小作権者が作成した本件小作権確認書において小作権を合意解除する旨記載があるから、本件乙和解金は、小作権の消滅の対価と認められる。そうすると、本件和解金は、本件乙土地に設定されていた小作権の取得費となるから、譲渡費用には該当しない。そして、本件の場合、本件乙土地については、請求人が小作権を取得した後、直ちに譲渡しているから、本件乙土地の小作権部分については短期譲渡所得の対象とするのが相当である。(平16.7.7東裁(所)平16-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・77ページ
要旨
○ 請求人は、弟には使用借権があり、本件建物に代替する居住場所を提供しない限り、本件建物を譲渡できず、また、商慣行上使用借権について10%程度の明渡し料の支払は見受けられることであり、早期に明渡しを受けることが本件不動産の譲渡には必要であったため、本件立退料を支払わなければならなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、弟と特段賃貸借契約書を締結しておらず、無償で本件建物に居住させていたのであるから、本件建物は使用貸借であり、その経済的価値は課税上零と認められることから、明渡し料を支払う余地はないから、請求人が支払った本件立退料は、譲渡費用とは認められない。(平15.7.9東裁(所)平15-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件立退料は本件譲渡に際し3回に分けて賃借人に支払ったもので、譲渡費用である旨主張する。しかしながら、本件契約書は、存在するものの、(1)借主は、賃借人ほか1名と記載されているが、ほか1名は誰であるか分からない、(2)本件家屋の賃貸料は、代理人が毎月現金で診療所に持ってきていたが、領収証を発行したことはない、(3)返還すべき保証金は、請求人によると、代理人を通じて賃借人に支払ったが、その日は特定できず領収証ももらっていない、(4)賃借人によると、代理人から謝礼を支払うので表面上の賃借人になってもらいたいと頼まれ、白紙の賃貸借契約書と領収証を渡され、これらの書類に署名し押印し、さらに、請求人との間には賃貸借契約など存在しないと申述している。また、本件立退料を支払ったとする領収証は存在するものの、(1)当該領収証は、本件立退料の全額に相当する金額を記載した1枚のみであり、また、領収日付が記載されていないことから、本件立退料を3回に分けて支払ったとする請求人の主張を裏付けるものとは認められない、(2)本件立退料について、請求人、代理人及び賃借人の言い分に矛盾が認められる、(3)本件立退料は、本件譲渡代金の決済日から6か月後に支払われたとされており、さらに、賃借人の立ち退き日を覚えていない、(4)電気等の使用実績によれば、賃借人が使用実績を作るために電気をつけていたとの申述を裏付けている、(5)本件立退料は、入居されていたとしても6か月という短期間であり、余りにも高額であることから、本件契約書及び本件立退料は、実体のない架空のものといわざるを得ないことから、本件立退料を本件譲渡所得金額の計算上、譲渡費用として控除することはできない。(平12.10.6大裁(所)平12−17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100006
- 裁決年月日
- 平成10年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役である同族会社に工場敷地として賃貸していた請求人所有の宅地を第三者に譲渡するに当たり、当該会社に対して支払った立退料は、立ち退きに伴う精算及び営業の規模縮小を考慮した補償金であるから、譲渡所得の計算において譲渡費用であると主張するが、当該立退料は、①当該会社の業績が非常に悪化し、欠損金が増加したため財務内容の改善を図る必要があったことから支払われていること、②本件土地の立退料とする合理的な証拠資料の提示及び具体的な説明がないことから当該会社の損失補てんのために支払われたものであり、本件土地の譲渡費用に該当しない。(平10. 7.24名裁(所)平10- 6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090101
- 裁決年月日
- 平成10年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が主宰する同族会社の所有する賃貸ビルとともに本件不動産を譲渡したが、立退料を支払わなければ本件不動産は譲渡できなかったのであり、しかも、譲渡したことと立退料等を支払ったこととは関連があるから、本件立退料は譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、立退料は、本件賃貸ビルの賃貸人である当該会社が支払うべきものであり、すでに同社が支払って会計処理も同社で行っていることからも、譲渡費用に該当しない。(平10. 6.30名裁(所)平 9-101)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080098
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・129ページ
要旨
○ 請求人は、同族会社との土地の賃貸借契約の解除に際して支払った6億円の立退料は当該土地の譲渡費用に該当する旨主張するが、(1)当該土地は、当該同族会社の転貸先が建物、構築物のない状態で駐車場として使用していたこと、(2)当該同族会社から当該転貸先への立退料の支払がないこと、(3)当該同族会社に対する賃貸料の額が固定資産税額相当額に近い額であり、実質的には使用貸借に近いものと認められることから、請求人が当該同族会社に対して立退料を支払う必要性は認められず、当該6億円全額を譲渡費用として控除することはできない。(平 9. 6.30広裁(所)平 8-98) 裁決事例集No53・129ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080116
- 裁決年月日
- 平成9年5月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201306070
- 争点
- 13譲渡所得/6譲渡費用/7立退料、離作料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長期譲渡所得の金額の計算において、譲渡直前まで譲渡物件に居住していた請求人の母に対して支払った立退料を譲渡費用として認めるべきである旨主張するが、(1)請求人と同人の母との間で賃貸借契約書が交わされていなかったこと、(2)賃料の授受もなかったことから、請求人は本件建物を使用貸借により請求人の母に使用させていたものであるとみるのが相当であり、立退料は譲渡費用に該当しない。(平 9. 5.13大裁 (所) 平 8-116)
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