裁決要旨 1取得費の意義、範囲
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060280
- 裁決年月日
- 令和7年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 請求人は、①売却した車両(本件車両)は、請求人が専ら観賞用に取得し、メンテナンスをせずに製造当時の状態のまま保管していたことなどから、自動車の本来の効用を果たさなかったことが客観的に明らかであること、②本件車両は、希少価値を有し、かつ、代替性のないものであること及び③本件車両のようなスーパーカーはその希少性に基づく価格がその価値として定着し、著しく高い価格で取引されることが社会通念化していることから、本件車両は、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項に規定する「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当しない旨主張する。しかしながら、①車両の機能は、経年や使用によって一般的・類型的に逓減すること、②本件車両の価格は、その希少性だけでなく自動車本来の機能にも価値が置かれて形成されていることは明らかであること及び③本件車両は製造から28年程度しか経過しておらず、本件車両と同種の車両の価格推移は未だ不確定な面があることからすると、鑑賞以外の実用的な目的又は機能が想定される本件車両が、「骨とう」に類するといえる程度の長期間を経てもなお確立した高い価値を維持しているような場合に当たると解することはできず、その価値が、当該類型の資産に求められる本来的な目的・効用とは異なる面に置かれていることが社会通念上確立しているといえるような例外的な場合には該当しないから、本件車両は「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当する。(令7. 6.24 東裁(所)令6-280)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060125
- 裁決年月日
- 令和7年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一般口座において保有していた株式(既存株式)と同一銘柄の株式を別の一般口座において取得した後、当該取得株式の数と同数の株式を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の計算について、当該取得及び譲渡に係る取引は既存株式とは完全に区分されているなどとして、総平均法に準ずる方法により計算すべきでない旨主張する。しかしながら、法令は、当該取得及び譲渡した株式が個別に区分、管理されていたか否かにかかわらず、2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券の取得費につき総平均法に準ずる方法によって計算する旨規定しており、個別事情の有無等を考慮してその適用を認めるものではないところ、請求人は、一般口座において2回以上にわたって取得された同一銘柄の有価証券の一部を譲渡していることから、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費は、総平均法に準ずる方法によって計算すべきである。(令7. 2.21 東裁(所)令6-125)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050038
- 裁決年月日
- 令和6年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.135
要旨
○ 請求人は、①源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡所得の金額を申告するに当たり、租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項が特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額とそれ以外の株式等の譲渡による譲渡所得の金額とを区分して、これらの金額を計算する旨規定したのは、特定口座創設の趣旨等からすれば、投資家の所得計算の負担を軽減するために金融商品取引業者等が計算を代行したにすぎないから、納税者が確定申告において取得費等を含めて譲渡所得の金額を再計算することができる旨、②租税特別措置法関係通達(措置法通達)37の11の3-14《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例に関する取扱い等の準用》は計算代行者である金融商品取引業者等の計算等に関する定めであって、納税者が概算取得費を譲渡所得に係る取得費として譲渡所得の金額を計算することは妨げられない旨それぞれ主張する。しかしながら、①特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費に算入する金額は、当該上場株式等の特定口座への受入れに係る記録を基礎として金融商品取引業者等が固有の計算方法により一元的に計算することが予定されており、②措置法通達37の11の3-14が、概算取得費による取得費を認める旨を定めた措置法通達37の10・37の11共-13《株式等の取得価額》を準用していないのは、特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額の計算に当たり、概算取得費を取得費とすることを認めない趣旨であると解すべきであるから、納税者が源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額を申告するに当たり、概算取得費を取得費とすることはできない。(令6. 4.22 関裁(所)令5-38)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和3年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用資産である土地及び建物(本件譲渡資産)の譲渡に係る譲渡所得の計算において、本件譲渡資産を不動産所得を生ずべき事業の用に供していた年分の必要経費に計上していなかった金額(本件支出金額)を取得費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する本件支出金額は、①不動産所得の必要経費として更正の請求の期限までに是正を求めなかったもの、②所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項の規定により、取得費から控除するとされている減価償却費の累積額、③継続的な役務提供の対価としての性質を持ち不動産所得の必要経費とされるべきもの、④租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第41条の4《不動産所得に係る損益通算の特例》第1項の規定により、総所得金額の計算において所得税法第69条《損益通算》の規定の適用はないものとされる損失額等であることが認められる。したがって、譲渡所得の金額の計算上、本件支出金額を取得費として控除することはできない。(令3. 2. 1 福裁(所)令2-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の父から相続により取得した土地(本件土地)を売却したことによる長期譲渡所得の金額の計算上、請求人が本件土地の所有期間中に支払った固定資産税の額(本件固定資産税)を資産の取得費又は譲渡に要した費用(以下「譲渡費用」という。)以外の経費として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第33条《譲渡所得》第3項では、譲渡所得の金額の計算上控除できるのは、資産の取得費及び譲渡費用の額の合計額に限られているところ、本件固定資産税は、請求人が本件土地を維持管理するために毎年支出していた費用というべきであるから、資産の取得費には該当せず、また、譲渡を実現させるために直接必要な支出である譲渡費用にも該当しないことは明らかである。そして、譲渡所得の金額の計算上、固定資産税を控除する旨の法令の規定も存在しないから、本件固定資産税を本件土地に係る長期譲渡所得の金額の計算上、経費として控除することはできない。(令2.8.19大裁(所)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010100
- 裁決年月日
- 令和2年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、平成14年6月24日付課資3−1ほか3課共同「租税特別措置法(株式等に係る譲渡所得等関係)の取扱いについて(法令解釈通達)」37の10・37の11共−13《株式等の取得価額》(本件通達)は、取得に要した価額が有償か無償かの要件は付していないから、請求人が付与されたライツ(本件ライツ)の譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費として控除する金額は、本件通達の適用により、当該譲渡による収入金額の100分の5とするのが相当である旨主張する。しかしながら、請求人は、発行法人から新株予約権無償割当てにより、株主として本件ライツを付与されたものであるところ、本件ライツは、所得税法施行令第109条《有価証券の取得価額》第1項第4号に規定する株主等として与えられた場合の新株予約権に該当するから、本件ライツの取得価額は同号の規定により零円となり、また、本件通達は、本件ライツのように、そもそも取得費が生じていない場合に適用される取扱いではないから、本件ライツの譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費として控除すべき金額は零円となる。(令2.6.4東裁(所)令元-100)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010025
- 裁決年月日
- 令和2年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項は、居住者が特定口座内保管上場株式等の「譲渡をした場合には」と規定しているのであるから、特定口座内保管上場株式等と同一銘柄の上場株式が一般口座のみで譲渡された場合には同項が適用されず、一般口座で譲渡された当該上場株式等の取得費は、特定口座で取得した同一銘柄の上場株式等の取得に要した金額を含めて所得税法施行令第118条《譲渡所得の基因となる有価証券の取得費等》第1項に規定する総平均法に準ずる方法によって算出した一単位当たりの金額により計算することとなる旨主張する。しかしながら、特定口座制度では、特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得とそれ以外の株式等の譲渡による譲渡所得を常に区分して計算することが前提とされており、租税特別措置法第37条の11の3第1項は、区分計算の趣旨を確認的に規定したもので、特定口座内保管上場株式等の譲渡をした場合に限定して区分計算することを規定したものではないと解される。そうすると、一般口座において保管する上場株式等のみを譲渡した場合の譲渡所得の計算においては、特定口座で保管する同一銘柄の上場株式等の取得価額を計算の基礎に含めることはできない。(令2.4.17名裁(所)令元-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010084
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売却した各車両(本件各車両)は、希少価値を有し、かつ、代替性のないものであり、中古車市場において新車販売価格を超える価格で取引されているから、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項柱書に規定する「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当しない旨主張する。しかしながら、上記の「使用又は期間の経過により減価する資産」については、減価償却資産の定義を定めた同法第2条《定義》第1項第19号に規定する「償却をすべきものとして政令で定めるもの」と同意義であるものと解され、上記の「政令で定める」資産について、所得税法施行令第6条《減価償却資産の範囲》柱書が、「棚卸資産、有価証券及び繰延資産以外の資産のうち次に掲げるもの(時の経過によりその価値の減少しないものを除く。)とする」旨規定し、同条第6号において「車両及び運搬具」を掲げているところ、本件各車両が「車両及び運搬具」に該当することは明らかである。そして、本件各車両は、それぞれ数百台から数千台以上生産されており、また、生産開始後間もなく購入されたものであり、売却時点においてもいまだ生産されてから20年程度経過したにすぎないものであるから、歴史的価値又は希少価値を有して代替性のないものであるとはいえない。他方で、本件各車両が道路運送車両法上の登録をされ、自動車登録番号標の交付を受け、公道を走行していたのであって、車両として使用する目的で購入されたことが認められることからすれば、かえって本件各車両が「時の経過によりその価値の減少しないもの」に該当するとはいえない事情が存在することになるから、本件各車両は、「時の経過によりその価値の減少しないもの」として減価償却資産から除外される資産に該当するとは認められず、「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当することとなる。(令2. 3.10 東裁(所)令元-84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300080
- 裁決年月日
- 令和元年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有していた複数台の車両(本件各車両)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額について、本件各車両のうち限定生産された希少な輸入車(本件各希少車)の購入権利を得るために過去に所有していた車両を売却したことから、その譲渡損失(先行譲渡損失)は本件各希少車を取得するために要した費用になる旨主張するとともに、新車購入時に支払ったオプション費用(本件オプション費用)も取得価額として認めるべきである旨、また、原処分において「使用又は期間の経過により減価する資産」とされた車両(本件減価償却車両)についても、取得費の計算上購入費用等の合計額から当該減価した額を控除することは不合理である旨主張する。しかしながら、原処分庁が調査により認定した取得費の金額は、審判所の調査の結果と一致するもので合理性を有するものと認められ、その一方で請求人は原処分庁が認定した取得費を超える取得費の存在について具体的に主張立証しないことから当該認定額を超える取得費は存在しないものと事実上推認される。なお、先行譲渡損失は損失であり、費用に該当するものでなく、本件オプション費用について、請求人は証拠書類を提出せず、その内容及び金額を具体的に主張立証せず、その他原処分庁が認定した額を覆すに足りる証拠もない。そして、本件減価償却車両は、現にその取得価格を下回る価格で取引されていることからしても、その価値が減少していることは明らかであり、「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当する。(令元. 6.18 大裁(所)平30-80)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成30年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した建物及び当該建物の敷地に係る借地権(本件建物等)を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、相続から売却までの間に支払った当該借地権に係る賃料、火災保険料及び固定資産税(本件賃料等)を取得費又は譲渡に要した費用として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、本件賃料等は、請求人が本件建物等を相続により取得してから譲渡するまでの間に、本件建物等の維持管理のために継続的に支出した費用であるから、本件建物等の取得費及び譲渡に要した費用のいずれにも当たらない。(平30. 2. 8 大裁(所)平29-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280016
- 裁決年月日
- 平成28年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隣接する一団の土地を譲渡した場合における譲渡所得に係る取得費の計算は、両土地の取得費の額を合計して各土地の面積であん分して算出するのが合理的である旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりによりその資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に、これを清算して課税する趣旨のものであるところ、所得税法第33条《譲渡所得》第3項は、譲渡所得の金額の計算において控除する取得費について、「当該所得の基因となった資産の取得費・・・の合計額」とする旨規定しており、取得費は、譲渡所得の基因となった資産ごとに算定すべきであり、両土地はもとより別筆の土地であって、売却に至るまでの各土地の来歴も異なることから、これらは別個の資産であることが明らかである。したがって、両土地が隣接していることなどを考慮しても、これらを一つの資産とみることはできず、本件譲渡所得に係る取得費は、両土地それぞれについて別個に算定すべきである。そして、両土地の譲渡のうち、租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項(本件特例)に規定する特例の対象となる土地譲渡に係る譲渡所得の収入金額は、同項の規定の適用がないものとした場合の取得費及び譲渡費用の額の合計額に満たないため、本件特例の適用により取得費に加算される金額はない。(平28.10. 7 大裁(所)平28-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270064
- 裁決年月日
- 平成28年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した建物及び当該建物の敷地(本件建物等)に係る借地権を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、当該相続に係る訴訟のために支出した弁護士費用等(本件弁護士費用)並びに相続から売却までの間に支払った土地賃借料、固定資産税及び火災保険料等(本件賃借料等)を取得費又は譲渡に要した費用として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、本件弁護士費用は、遺言の効力などを巡って請求人ら親族間に生じた一連の紛争を解決するための費用であり、請求人が遺言で指定された相続分を超えて本件建物等の持分を取得したものでもないことも考慮すれば、本件弁護士費用は本件建物等の取得費又は譲渡に要した費用のいずれにも当たらない。さらに、本件賃借料等は、請求人が本件建物等を相続により取得してから譲渡するまでの間に、本件建物等の維持管理のために継続的に支出した費用であり、本件建物等の取得又は譲渡に要した費用のいずれにもに当たらない。(平28. 6.16 大裁(所)平27-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210053
- 裁決年月日
- 平成22年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に係る譲渡所得計算上控除される取得費については、租税特別措置法第31条の4《長期譲渡所得の概算取得費》第1項に準じて算定した概算取得費ではなく、請求人が亡父から聞いていた亡父が本件土地を取得した際の取得価額によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する取得価額については、その価額を証する書類はなく、算定根拠は伝聞に基づく平均値であり、実際の取引額を示すものではないことは明らかであるから、これを採用することはできない。(平22. 6.16 名裁(所)平21-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210058
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第48条第3項及び同項が委任する所得税法施行令第118条第1項(以下、これらの規定を「本件規定」という。)は、居住者が2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券について、その譲渡所得の計算上取得費に算入する金額は、総平均法に準ずる方法によって算出した一単位当たりの金額により計算する旨規定しており、また、租税特別措置法第37条の11の3第1項(以下、同項が委任する租税特別措置法施行令第25条の10の2第1項と併せ「本件特例」という。)は、特定口座内保管上場株式等の譲渡をした場合において、当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額を当該特定口座内保管上場株式等の譲渡以外の株式等の譲渡による譲渡所得の金額と区分して計算する旨規定しているところ、請求人らは、被相続人が行った株式の売却は極めて個別性の強い特別な事情のある取引であり、本件購入株式と既存株式とは完全に区別されていること、また、本件規定の趣旨及び本件特例が設けられている法の構成からみても、本件売却株式の取得費に算入すべき金額は、形式的に総平均法に準ずる方法により計算すべきではない旨主張する。しかしながら、本件規定は、当該株式等の取得から譲渡に至る個別事情の有無や当該株式等が個別に区分、管理されていたか否かにかかわらず、2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券の取得費につき総平均法に準ずる方法によって計算する旨規定しており、また、本件特例は、株式等の譲渡所得の計算の負担を軽減する観点から、特定口座において行われた上場株式等の譲渡について、その特定口座における譲渡に係るもののみを基礎として譲渡所得の金額を計算することとしたものであって、利益操作の介入の余地や譲渡所得の金額を区分計算することの実質的妥当性、個別事情の有無等を考慮してその適用を認めるものではないから、請求人らの主張には理由がない。(平22. 1. 7 関裁(所)平21-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200184
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「旧会員権」という。)について、ゴルフ場運営会社が会社更生法の適用を受けたことにより、優先的施設利用権のみを有するゴルフ会員権(以下「新会員権」という。)に権利変更されたことから、その後、新会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得価額から一部返還を受けた預託金の額を控除した金額を取得費とすべき旨主張する。ところで、所得税法第33条第1項に規定する譲渡所得課税の趣旨に照らせば、譲渡所得の計算に当たって、総収入金額から控除することとされる資産の取得費とは、譲渡資産と性質の同一性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、旧会員権は、ゴルフ場施設の優先的施設利用権、預託金返還請求権及び年会費納入義務からなる預託金会員制ゴルフ会員権であるのに対し、新会員権は、会社更生法の更生計画に基づいて取得したものであり、預託金返還請求権がなく、ゴルフ場施設の優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるゴルフ会員権であって、もはや預託金会員制ゴルフ会員権とはいえない。そうすると、本件においては、単に預託金返還請求権の一部が切り捨てられた場合と異なり、旧会員権に係る会員としての契約上の地位の構成要素である預託金返還請求権が消滅したことにより、旧会員権が消滅した、すなわち、契約上の地位(資産)としての性質に変容があったと解するのが相当であり、旧会員権の取得価額が新会員権に引き継がれる旨の所得税法上の規定もないことから、新会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得価額を基礎として取得費を計算することはできない。(平21. 6. 1 東裁(所)平20-184)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200137
- 裁決年月日
- 平成21年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権とは独立した一個の権利であり、それに混然と内包されている預託金返還請求権がたまたまゼロになったとしてもゴルフ会員権という一個の独立した権利であることに変わりはないし、ゴルフ会員権の本質は優先的施設利用権であって、預託金返還請求権は付随的に加わった権利にすぎないから、預託金返還請求権が消滅したとしても資産の性質に大きな変化はないので、預託金会員制ゴルフ会員権を取得する際に預託した預託金相当額を譲渡所得の金額の計算上、取得費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、①優先的施設利用権、②預託金返還請求権及び③年会費納入義務からなる契約上の地位を総称する預託金会員制ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後の当該ゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるためには、取得時点における預託金会員制ゴルフ会員権としての契約上の地位の性質が譲渡時点において維持されている必要があると解するのが相当である。請求人が譲渡したゴルフ会員権は、会社更生法の更生手続により預託金返還請求権が消滅した、①優先的施設利用権及び②年会費納入義務からなるゴルフ会員権であり、預託金会員制ゴルフ会員権の取得時点における契約上の地位の性質は、請求人のゴルフ会員権の譲渡時点において維持されていないから、当該ゴルフ会員権に係る譲渡所得の金額の計算上、預託金会員制ゴルフ会員権の取得の際に預託した預託金相当額を取得費とすることはできない。(平21. 3. 4 東裁(所)平20-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成20年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画によりゴルフ場経営法人から新たに発行された無額面株式(更生後株式)と、更生手続によりプレー権が存続されたゴルフ会員権(更生後会員権)は、同法人が会社更生法の適用を受ける前に請求人が取得していたゴルフ会員権(更生前会員権)と同質の株主会員制ゴルフ会員権であるから、更生後会員権と更生後株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、更生前会員権の取得費を控除すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、控除する取得費は、譲渡資産と資産の性質の同一性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、更生後会員権は、更生前会員権の不可欠の構成要素であった株式が消滅した後のプレー権のみの会員権であり、プレー権の存続に当たっては株式を所有することを要件としていないから、株主会員制ゴルフ会員権の性質を喪失しており、更生前会員権と更生後会員権は資産の性質に同一性がない。また、更生後株式は新株引受権を行使して新たに取得した株式であり、更生前会員権とは別個の資産である。したがって、更生後会員権と更生後株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、更生前会員権の取得費を控除することはできない。(平20.11.14 東裁(所)平20-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190176
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画により預託金会員制ゴルフ会員権(旧会員権)に替えて取得した優先的施設利用権のみを内容とするゴルフ会員権(新会員権)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算において、ゴルフ会員権は優先的施設利用権こそがその基本をなすものであり、預託金債権が消滅したとしても新会員権と旧会員権とはゴルフ会員権としての契約上の地位たる性質は維持されており、資産としての同質性も維持されているから、旧会員権の取得費は控除されるべきである旨主張する。しかしながら、ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるには、取得時点におけるゴルフ会員権としての契約上の地位が譲渡時点においても維持されている必要があると解するのが相当であるところ、旧会員権は、優先的施設利用権、預託金の返還請求権及び年会費納入義務からなるものであり、一方、新会員権は、更生計画に従い新たに取得したものであり、預託金の返還請求権はなく、優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるものであることが認められるから、それぞれのゴルフ会員権は、契約上の地位を同じくするものでないことは明らかであり、新会員権は旧会員権と同質性が維持された資産に該当するとは認められない。したがって、優先的施設利用権だけを中心に考えれば、従前と何ら変わることなく、同じゴルフ場施設を優先的に利用できるということであったとしても、旧会員権と新会員権とでは、契約上の地位(資産)の同質性が維持されているということにはならず、これらは別個の資産というべきであるから、新会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得費を控除することはできない。(平20. 5. 8 東裁(所)平19-176)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190177
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画により預託金会員制ゴルフ会員権(旧会員権)に替えて取得した優先的施設利用権のみを内容とするゴルフ会員権(新会員権)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算において、旧会員権と新会員権は何ら変わりがないとして、旧会員権の取得価額から預託金の一部返還額を控除した金額を取得費として計算すべき旨主張する。しかしながら、ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるためには、取得時点におけるゴルフ会員権としての契約上の地位が譲渡時点においても維持され同質である必要があると解するのが相当であるところ、旧会員権は、優先的施設利用権、預託金の返還請求権及び年会費納入義務からなるものであり、一方、新会員権は更生計画に従い取得したものであり、預託金返還請求権はなく、優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるものであることが認められるから、それぞれの会員権は、契約上の地位を同じくするものでないことは明らかである。したがって、旧会員権と新会員権とでは、契約上の地位(資産)が同質であるということにはならず、新会員権は旧会員権の消滅に伴って新たに取得したものであり、これらは別個の資産であるというべきであるから、新会員権の譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得費を控除することはできない。(平20. 5. 8 東裁(所)平19-177)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180093
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・169ページ
要旨
○ 請求人は、所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「本件旧会員権」という。)に係るゴルフ場の経営法人の民事再生法に基づく再生計画に従い、本件旧会員権に係る預託金債権の全額が切り捨てられるとともに、預託金債権のないゴルフ場施設の優先的施設利用権のみのゴルフ会員権(以下「本件新会員権」という。)が交付された。その後本件新会員権を譲渡したが、その譲渡所得の金額の計算に当たって、本件旧会員権の取得に要した金額から再生計画により切り捨てられた預託金相当額を差し引いた価額を本件新会員権の取得に要した費用とすべき旨主張する。 しかしながら、所得税法第33条第1項の規定の内容及び譲渡所得課税の趣旨からすれば、資産の譲渡による譲渡所得の計算に当たっては、その譲渡時点と取得時点で資産の同質性が維持されている必要があり、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費とは、特段の定めがない限り、譲渡資産と同質性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、預託金会員制ゴルフ会員権は、優先的施設利用権、預託金返還請求権及び年会費納入等の義務からなる契約上の地位を総称するものと解されることから、預託金会員制ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるには、取得時点における預託金会員制ゴルフ会員権としての上記の契約上の地位が、譲渡時点において維持されている必要があると解される。 そうすると、本件旧会員権は、優先的施設利用権及び預託金返還請求権を有する預託金会員制ゴルフ会員権であり、一方、本件新会員権は、優先的施設利用権のみで預託金返還請求権のないゴルフ会員権であることから、本件新会員権における契約上の地位(資産)は、本件旧会員権における預託金返還請求権を失ったことによりこれを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているので、契約上の地位としての性質に変容があったものであり、本件旧会員権と本件新会員権は、別個の資産というべきである。そして、本件旧会員権の取得価額を本件新会員権の取得価額に引き継ぐ旨の所得税法上の規定もないことから、本件新会員権の譲渡所得の計算に当たって、本件旧会員権の取得価額を引き継いで計算することはできない。 したがって、本件新会員権の取得価額は、その取得時の時価相当額とするのが相当である。(平18.11.29 東裁(所)平18-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180090
- 裁決年月日
- 平成18年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件旧会員権(所有する預託金会員制ゴルフ会員権)に係るそのゴルフ場の経営会社の民事再生法に基づく再生計画に従って、優先的施設利用権及び預託金返還請求権を放棄するとともに、ゴルフ事業を営業譲渡により譲り受けた新経営会社から預託金返還請求権のないゴルフ会員権(以下「本件新会員権」という。)を交付され、その後、本件新会員権を譲渡(以下「本件譲渡」という。)したことによる譲渡所得の金額の計算において、本件旧会員権と本件新会員権は同一の資産であるから、本件旧会員権の取得に要した金額は総収入金額から控除される「取得費」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件新会員権は優先的施設利用権のみで、預託金返還請求権のないゴルフ会員権であって、本件旧会員権における預託金返還請求権は放棄されており、これを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているので、本件旧会員権と本件新会員権は別個の資産と認めるのが相当である。また、ゴルフ事業の営業譲渡契約書及び民事再生計画の内容を総合的にみても、本件旧会員権に係る預託金債権の全額が切り捨てられること及び本件新会員権の交付を受ける者と新経営会社との間で新たに会員契約が締結されることとなっていることが認められるので、本件旧会員権と本件新会員権とは別の資産であると認められる。 そうすると、譲渡所得の計算上控除されるべき取得費は、取得時点での性質が譲渡時点まで維持された資産に係る資産の取得に要した金額をいうところ、本件譲渡における本件新会員権と本件旧会員権は同一性がないから、本件新会員権の譲渡所得の金額の計算に当たっては,本件旧会員権の取得費を引き継いで計算することはできない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.11.27 東裁(所)平18-90)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成15年11月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が中古資産として取得したプレジャーボート(以下「本件譲渡資産」という。)の譲渡に係る譲渡所得の算定に当たっては、当該譲渡に係る総収入金額から控除する取得費の額は、耐用年数に関する財務省令第3条第1項第2号で定めるいわゆる「簡便法」を適用して求めた耐用年数により減価償却費を算定し、当該減価償却費に基づき計算される減価の額を控除した額とすべき旨主張し、請求人は、当該減価の額は、財務省令第3条第1項第1号で定める耐用年数の見積りを行い、計算すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第85条第1項は、同法第38条第2項に規定する同項第2号に掲げる期間に係る減価の額は、当該資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額につき、当該資産と同種の減価償却資産に係る同法施行令第129条に規定する耐用年数に1.5を乗じて計算した年数により同法施行令第120条第1項第1号(1)イに規定する定額法に準じて計算した金額に、当該資産の取得の日から譲渡の日までの期間に係る年数を乗じて計算した金額とする旨規定していることから、本件譲渡資産の譲渡に係る譲渡所得の算定における取得費は、その取得に要した金額に財務省令別表第1に定める耐用年数に1.5を乗じた年数を耐用年数として定額法に準じて計算した金額に、取得の日から譲渡の日までの期間にかかる年数を乗じた金額となるものと認められる。(平15.11.10名裁(所・諸)平15-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140096
- 裁決年月日
- 平成14年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の取得に要した負債の利子のうち、借入金の借入日から譲渡の前年末までの所有期間に対応する借入金の利子は、譲渡所得の計算上総収入金額から控除する取得費に含まれる旨主張する。しかしながら、資産の取得費とは、所得税法第38条で「その資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額」と規定しているところ、この「資産の取得に要した金額」とは、資産を取得するために実質的に欠かせない費用をいい、当該資産を取得するために要した負債の利子は、資金調達のための避けられない支出であり、資産を取得するために実質的に欠かせない費用であることから、「資産の取得に要した金額」に含まれると解されている。なお、資産を取得した者は、当該資産を完全な支配管理の下に置き、当該資産を使用することになるのであるから、当該資産の使用開始後に支払われる負債の利子は、資産の維持管理のための費用に変わったものであるので、「資産の取得に要した金額」に含まれないと解されている。そして、株式等については、その株式等の取得により、会社に対する支配及び利益の分配(配当)を受ける権利を有することになるので、当該株式等を取得した時が株式等に係る使用開始の時であると解される。したがって、本件株式を取得した後の借入金の利子は、本件株式の維持管理のための費用であるので、「資産の取得に要した金額」に含まれないので、請求人の主張には理由がない。(平14.11.27.東裁(所)平14-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130104
- 裁決年月日
- 平成13年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等に伴う代替資産として取得した建物に関する訴訟の判決により支払を命じられた工事請負残代金の約定遅延損害金は、代替資産の所有権を確保するための費用であるから代替資産の取得価額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件遅延損害金は、工事請負代金の残代金の支払遅延として本件遅延損害金の支払を命じられたものと認められ、代替資産を取得するためその対価として支出した金額ではなく、その取得のために実質的に欠かせないと認められる費用にも該当しない。また、本件遅延損害金は、取得に関し争いのある資産につきその所有権を確保するための費用でもないから、代替資産の取得価額に算入することはできない。(平13.12.18東裁(所)平13-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110180
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件宅地の譲渡に係る本件取得費の額の合計額は501,070,526円であり、譲渡損失が生じている旨主張するが、請求人の主張する本件取得費の額は、本件取得費に該当しないと認められる次に掲げる費用等が含まれている。(1)支払った金額には、本件宅地の取得とは関係のない貸付金がある。(2)公租公課には、本件宅地の維持管理のために要した費用である固定資産税及び不動産取得税に係る延滞金がある。(3)本件借入金の利息は、①本件借入金の使途は、運転資金及び離婚資金としていること、②本件宅地を取得した日は、本件借入金の借入日の3年余り経過した日であること、③本件口座からは、貸付金と認められる出金はあるものの、本件宅地の取得のために支出したと認められる証拠資料の提出がないこと及び④請求人から本件口座の入出金の明細を確認できる証拠等の提出がないことなどから判断すると、本件借入金は本件宅地の取得のために借り入れた資金であるとは認められないことから、本件借入金の利息は本件取得費に該当しない。(4)弁護士費用には、本件宅地の取得に要した費用とは認められない報酬請求訴訟に係る費用がある。以上のことから、本件取得費の額は414,216,025円となり、本件宅地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、譲渡損失は生じていないこととなる。(平12. 6.27東裁(所)平11-180)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110054
- 裁決年月日
- 平成11年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権を贈与により取得した際に支払った本件手数料は、譲渡所得の金額の計算上、資産の取得費として、譲渡所得に係る総収入金額から控除すべき旨主張する。しかしながら、本件手数料は、贈与者が資産取得のために要した費用ではないから、本件ゴルフ会員権の取得に要した費用ということができず、また、設備費や改良費のいずれにも当たらないことは明らかであるから、本件譲渡所得の金額の計算上、譲渡所得に係る総収入金額から控除すべき資産の取得費に当たらないというほかはない。(平11.12.13東裁(所)平11-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100019
- 裁決年月日
- 平成10年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人所有のゴルフ会員権が第三者の借入金の担保として質入れされていたとしても、質権者は当該資産の担保価値を保全するにとどまり、当該資産の所有権は引き続き質権設定者のもとにある以上、質権設定行為は所得税法上の資産の譲渡に当たらない。また、その後、質権設定者が債務を弁済して当該資産を取り戻したとしても、その前後において当該資産の所有者が質権設定者であることに変わりはないのであるから、当該資産の取戻しをもって所得税法上の資産の取得とみる余地はなく、当該取戻しをするために第三者の借入金を弁済した金額は当該資産に係る譲渡所得の金額の計算上控除される取得費に当たらないことは明らかである。(平10.10.29名裁(所)平10-19)
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