裁決要旨 1所得の区分

裁決要旨 1所得の区分

支部名
関東信越
裁決番号
令070012
裁決年月日
令和7年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、トレーニングに係る指導等の業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は、有償性、一応の反復継続性及び企画遂行性を有していたと認められるものの、連続して相当多額の損失が生じていたにもかかわらず、請求人が本件業務に係る収支を改善するための手段を講じていなかったことからすると営利性が乏しく、また、請求人の勤務先における業務への従事状況と本件業務への従事状況からすると、請求人が本件業務に費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったといえる。加えて、本件業務の損失の補填及び請求人の生計は、勤務先からの給与収入によって賄うことができていたというべきであり、本件業務からの収入が請求人の生活の資とはなっておらず、本件業務には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるともいえない。したがって、上記の点を総合考慮し社会通念により判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得に該当せず、雑所得に該当する。(令7.10.28 関裁(所)令7-12)

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支部名
大阪
裁決番号
令050034
裁決年月日
令和6年2月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、生命保険会社や取引先からの振込金に係る各金額について、調査の際に請求人が事業に係る売上げであることを認めており、また、保険金が事業に係る売上げに該当しないことについて立証を尽くしていないため、それぞれ、請求人の事業に係る売上げに該当すると主張する。しかしながら、生命保険会社からの振込金は請求人の入院を原因とする給付金や請求人が締結した個人年金契約に基づく年金であり、また、取引先からの振込金は、取引先への過払いを原因とする同社からの返金であると認められるから、いずれも事業に係る売上げに該当しない。保険金については、請求人が受注した取引がキャンセルになったことによって、収益は実現していないから、事業に係る売上げに該当しない。(令6. 2.28 大裁(所・諸)令5-34)

支部名
札幌
裁決番号
令040007
裁決年月日
令和5年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身の営むコンサルタント業務等(本件業務)から生じる所得は、営利性、有償性、反復継続性などの諸事情を総合的に判断すると事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、反復性、継続性、有償性、物的施設、相応の経歴、精神的及び肉体的労力を費やしていたことは一応認められるものの、営利性が認められず、企画遂行性も希薄であり、相当程度安定した収益を得られる可能性も存すると認められず、さらには、勤務先において責任ある地位にあり、勤務先からの安定した給与収入を生活の資とし、当該給与収入などで本件業務の損失を補填していることが認められることから、これらの諸事情を考慮し、社会通念に照らして判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(令5. 3.22 札裁(所)令4-7)

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支部名
東京
裁決番号
令040057
裁決年月日
令和4年12月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集№129

要旨

○ 請求人は、請求人が行った太陽光発電への取組については営利性、有償性及び反復継続性を有し、危険負担を負いつつ太陽光発電設備等の規格・規模の検討と選定を行っているなどの諸般の要素に照らし判断すると、所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は大規模な太陽光発電設備を取得しておらず、請求人の自宅屋根に設置した太陽光設備から生じる売電収入は減価償却費に満たない小規模なものであるから、同設備に係る業務は営利性及び物的設備に乏しく、加えて人的設備も存在しない。したがって、請求人の太陽光発電への取組は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということができないから、所得税法第27条に規定する事業に該当しない。なお、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国送法)第6条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例》第1項の規定による過少申告加算税の軽減措置及び同条第2項の規定による過少申告加算税の加重措置は、いずれも財産又は債務に関して生ずる所得で政令で定めるもの(国送法施行令第12条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲等》第1項各号及び国送法施行規則第16条《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲》各号)に対する所得税等に関し更正があり、過少申告加算税が課される場合などに適用されるものであるところ、本件の各更正処分のうち、上記の財産又は債務に関して生ずる所得で同項で定めるものに対する所得税に関し更正があったといえるのは、請求人の不動産所得の金額の計算における青色申告特別控除額に係る更正がされた部分であり、それ以外の部分については、請求人の本件各年分の所得税等に係る各過少申告加算税の額の算定において、上記各措置は適用されない。(令4.12.14 東裁(所)令4-57)

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支部名
高松
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、内縁の妻が営む法人(本件法人)から受領した金員(本件金員)は、請求人が本件法人の業務の手伝いや経理事務等を行ったことによる対価であるから給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、①本件法人の従業員に対する支払金額の計算は、タイムカードに基づき行われていたと認められる一方で、請求人は本件法人の従業員としてタイムカードに基づいて本件金員を受け取っていた事実は認められないこと、②請求人は本件法人の役員ではなく、請求人と本件法人の間において雇用契約その他これに類する契約の締結及びこれら契約に基づく労務その他役務提供が行われた事実も認められない。そうすると、本件金員は、請求人が本件法人から空間的、時間的な拘束を受けて提供した役務の対価として支給されたものとは認められない。一方、①本件法人は本件金員の支払を外注費として処理していたこと、②請求人は、本件法人以外の取引先に対して、反復継続して記帳代行等の業務を行うことにより対価を得ていたと認められることなどからすると、本件法人に対して記帳代行等の業務を行い、その対価として、本件金員を受け取っていたとみるのが自然である。そうすると、本件金員は請求人の給与所得ではなく事業所得に該当すると認められる。(令4. 9. 8 高裁(所・諸)令4-3)

支部名
大阪
裁決番号
令030045
裁決年月日
令和4年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、キャッシュレス決済サービス(本件決済サービス)に係る端末オーナーとなり、本件決済サービスを企画運営する法人から購入したキャッシュレス決済用端末(本件端末)を同法人にレンタルすること(本件レンタル)から生じる所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件レンタルに係る収入は当該法人が属するグループ(本件グループ)が獲得する本件決済サービスに係る収益(本件収益)を基礎として算定されているところ、本件レンタルから生じる所得が事業所得というためには、本件レンタルが請求人の計算と危険において独立して営まれていることが必要であり、それは、本件レンタルの遂行上の重要な事項である本件収益をいかに獲得するかについて、請求人が最終的な判断権限を有するか否かに関わるが、当該権限は、本件グループのみが有し、請求人はかかる権限を有していなかったと認められる。したがって、本件レンタルは、請求人の計算と危険において独立して営まれているものであるとはいえない。よって、本件レンタルは、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号にいう「対価を得て行なう事業」とはいえず、このような業務から生じる所得は、事業所得には該当しない。(令4. 6. 1 大裁(所)令3-45)

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支部名
東京
裁決番号
令030122
裁決年月日
令和4年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が行っている武道の指導及び教育等を営む業務(本件業務)から生じる所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は、有償性、反復継続性、相応の精神的及び肉体的労力を費やしていたとは認められるものの、営利性を欠き、自己の計算と危険による企画遂行もされておらず、請求人が不動産賃貸業を本業とする傍らで行っていたものにすぎず、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があったとは認められない。したがって、本件業務から生じる所得は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当しない。 (令4. 6. 1 東裁(所)令3-122)

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支部名
大阪
裁決番号
令030028
裁決年月日
令和4年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が行う海外の銀行の定期預金を紹介するアフィリエイト(本件アフィリエイト)に係る所得は、①本件アフィリエイトの主たる手段であるセミナーの主眼が、請求人が代表を務める法人の事業に係る商品の紹介であって、セミナー開催は本件アフィリエイトの継続性を示すものではないこと、②接待交際費の中に本件アフィリエイトに係るものはほとんどないこと、③請求人の危険と計算によって企画遂行しているものといえず、費やす精神的・肉体的労力も大きいとはいえないこと、④人的・物的設備を有しないこと、⑤法人の代表としての業務の片手間で行っていたものであることなどから、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」には当たらず、雑所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件アフィリエイトは、請求人又は請求人の傘下のアフィリエイターの紹介によって当該定期預金口座への預入れが生じた場合に、請求人に報酬が支払われるものであるから、本件アフィリエイトの本質は当該定期預金等の紹介にあり、傘下のアフィリエイターの獲得やその活動のサポートは報酬獲得の重要な要素であるといえる。そして、請求人は、その獲得等のために、自身のコンサルティング型の営業での実績や社会的地位を生かしてセミナーで講師を務め、接待交際やセブ島への無料招待も行っていることから、本件アフィリエイトに係る所得は、自己の計算と危険において営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得に当たるといえる。このことに加えて、本件アフィリエイトに係る活動の実施状況、これに費やした精神的・肉体的労力、本件アフィリエイトに係る利益の規模その他の状況を踏まえれば、本件アフィリエイトは、「対価を得て継続的に行う事業」に当たるといえ、これを否定すべき事情は認められない。したがって、本件アフィリエイトに係る所得は事業所得に該当する。(令4. 1. 7 大裁(所)令3-28)

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支部名
名古屋
裁決番号
令030012
裁決年月日
令和3年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集№125

要旨

○ 請求人は、意見書作成業務(本件業務)において、請求人は関与先である法人(本件会社)から文書の作成業務を請け負って収入を得る事業所得者であるといえることから、請求人が本件会社から得た収入に係る所得(本件所得)は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の収入のうち本件業務に係る収入が占める割合は1割にも満たないこと、また、請求人は、本件業務を得るために本件会社に働き掛けなどをしたことはなく、本件業務を自宅で行っていたことからすれば、請求人が本件業務に費やした精神的、肉体的労力の程度は限定的であったものと認められる。したがって、請求人が本件業務のみから相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるとは認められず、本件業務が社会的客観性をもって事業であるとまで認めることはできないから、本件所得は、所得税法第35条《雑所得》第1項に規定する雑所得に該当する。(令3.11.19 名裁(所)令3-12)

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支部名
仙台
裁決番号
令020010
裁決年月日
令和2年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が第三者に対して行った50,000,000円の貸付け(本件貸付け)について、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付けに係る借用証書には、本件貸付けに係る貸付金の利息を無利息とする旨記載され、実際に、請求人に対して本件貸付けの元本・利息の返済・支払はされていないと認められること等から、請求人は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務である事業として、本件貸付けを行っていたとはいえず、本件貸付けは、所得税法第27条第1項の事業に該当しない。(令2.12.14仙裁(所)令2-10)

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支部名
大阪
裁決番号
令020014ほか 1件
裁決年月日
令和2年9月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901020
争点
9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、脱税及び裏金作りを目的として各顧問先との間で締結された業務委託契約に基づいて支払われた業務委託報酬(本件業務委託報酬)について、当該業務委託契約に基づく業務は、請求人が税理士業務を行っていたことに付随するものであるから、本件業務委託報酬は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が行った不正の指南等が、税理士業務に含まれるものでないことは、税理士法第1条《税理士の使命》、同法第2条《税理士の業務》第1項第2号及び同法第41条の3《助言義務》の各規定に照らして、明らかである。また、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令《事業の範囲》第63条に規定する「事業」とは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解されるところ、請求人が行った不正の指南等は、刑罰法規に抵触する行為であり、そのような行為を反復継続して行ったとしても事業としての社会的地位を有するものとは認められないから、不正の指南等は「事業」に該当しない。そして、本件業務委託報酬は、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得のいずれにも該当せず、また、営利を目的とした継続的行為から生じていることから一時所得にも該当しない。したがって、本件業務委託報酬は、雑所得である。(令2.9.17大裁(所・諸)令2-14)

支部名
大阪
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年7月13日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、取引先法人との贈与契約に基づき収受した収入金額(本件収入金額)について、対価性がなく、経済活動の実態を有するものでないことから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、所得区分の判定に当たっては、当該所得に係る利益の内容及び性質、当該利益が生み出される具体的態様を考慮して実質的に判断されるべきところ、本件収入金額は、請求人の事業活動を支援することを目的に、請求人が取引先法人から請け負う解体工事に継続的に従事することを前提に、当該法人の利益が確定するごとに、当該利益の中から請求人の取り分に上乗せして支払われてきたという実態に鑑みると、解体工事という請求人の事業の遂行に付随して生じた収入金額というべきであるから、事業所得に該当する。(令2.7.13大裁(所)令2-2)

支部名
東京
裁決番号
令010098
裁決年月日
令和2年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、自身が行っているとする歌手育成に係る業務(本件業務)は、事業所得を生ずべき事業と認められるから、本件業務を行うことにより請求人に生じたとする所得は、請求人の事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件の事実関係のもとでは、請求人が申告した事業所得に係る総収入金額は、請求人の妻によるコンサート出演(本件コンサート出演)の出演料及び同人が行った個人レッスン(本件個人レッスン)のレッスン料金であり、請求人の妻は、対外的には自身の責任と判断で本件コンサート出演や本件個人レッスンを行っていたと認められることから、本件コンサート出演及び本件個人レッスンに係る総収入金額及び必要経費は同人の業務による同人自身のものとみるのが相当である。そして、請求人の各年の本件業務に係る収支は赤字であり、また、本件業務により将来的に相当程度の期間安定した収入を得るための事業計画や具体的な活動内容を示す文書等の作成事実が認められない上、請求人の活動内容が、本件コンサート出演等の際の送迎や家事の手伝いをするなど請求人の妻の身の回りの手伝いをするにとどまるのであるから、本件業務にそもそも営利性は認められないといえる。さらに、請求人は、勤務先から収入を得ており、請求人及び請求人の妻の生活費を賄っているのはこの給与収入であることも併せて考慮すれば、本件業務が客観的に事業と認められる態様で行われているものではないと認められる。したがって、本件業務に関して、何らかの必要経費が生じていたとしても、本件業務から生ずる所得は事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.21東裁(所)令元-98)

支部名
金沢
裁決番号
令010010
裁決年月日
令和2年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の活動(本件活動)は、日本標準産業分類によれば芸術家業の範ちゅうに含まれ、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「その他のサービス業」に該当するから、本件活動から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨、また、本件所得は昭和56年判決の「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生じる所得」という基準にも該当する旨主張する。しかしながら、日本標準産業分類と所得税法施行令第63条は別個の概念であるから、日本標準産業分類に列挙される各「産業」に該当することをもって、直ちに同条に規定する「事業」に該当するということはできない。また、請求人は、本件活動に必要な器具及び備品を有し、定期的に活動していたことから反復継続性及び一定程度の有償性が認められるものの、本件活動に係る収入金額からすれば、本件活動に関連する器具等に係る代金の支払を賄えていなかったことが認められ、本件活動に係る収入を増加させる目的の広告や有償の会を開催した事実もないことから営利性及び企画遂行性に乏しい上、請求人は安定した給与収入により生計を維持しつつ本件活動に関連する諸費用を賄い、費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったことからすれば、本件活動には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性が存するとは認め難く、本件活動は、社会的客観性をもって「事業」として認めることはできない。したがって、本件所得は、事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.11金裁(所)令元-10)

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支部名
東京
裁決番号
令010084
裁決年月日
令和2年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が行った外貨取引(本件外貨取引)により生じた為替差損(本件為替差損)は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、資金調達手段や情報収集のための特別の人的・物的設備を整えることもなく本件外貨取引を行っていたこと、請求人が営む事業(本件事業)により多額の所得を得ているのに対し、本件外貨取引の回数は少なく、収益も得ていないことからすれば、請求人は、客観的にみれば、本件事業を本業として、これによる安定した所得を得て生活費を賄いつつ、その傍らで、本件外貨取引を行っていたものというほかない。これに加え、本件外貨取引は、その実態を踏まえると、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性も乏しいものであるから、本件外貨取引は、社会通念に照らして、対価を得て継続的に行う事業に該当するということはできない。したがって、本件為替差損は、事業所得に該当しない。(令2. 3.10 東裁(所)令元-84)

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支部名
大阪
裁決番号
令010012
裁決年月日
令和元年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得を生ずる業務として、個人の医業収入を最大限にするための企画運営事務及び関連業務を行っており、そのための支出は、収入金額が零円であったとしても事業所得に係る必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、事業所得とは、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいうところ、請求人に事業の収入金額が生じていることをうかがわせる客観的証拠はなく、請求人は、事業自体の対価を何ら得ていないし、収益を発生させておらず、すなわち、事業所得を生ずる事業を行っていなかったと認められるから、事業所得の金額は発生しない。なお、請求人が主張する事業とは、抽象的なものにすぎず、その事業の具体的な内容も事業自体が獲得しようとしている対価も不明であり、請求人は、現に、事業自体の対価を何ら得ていない。また、請求人が収益を発生させる業務を継続的に行っていた形跡はうかがわれず、客観的に請求人が給与所得者とは独立した社会的地位があるとも認められないことからすると、請求人は、事業所得を生ずる事業を行っていなかったと認められる。したがって、請求人の支出は事業所得の必要経費となる余地はないから、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9. 3 大裁(所)令元-12)

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支部名
東京
裁決番号
平300167
裁決年月日
令和元年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、資産の譲渡は譲渡所得に該当するのが原則であるところ、歯科用合金スクラップなどに含まれる貴金属(本件金属)の売却収入(本件売却収入)に係る所得は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当しないから、同法第33条《譲渡所得》第1項に規定する譲渡所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、自らが経営する歯科医院において、歯科医としての治療等を行うことで取得した本件金属を当該歯科医院名義で継続的に売却するとともに、その売却代金を受領していたのであるから、各年における請求人の本件金属の売却については、営利を目的として対価を得て継続的に行われていたと認められるから、譲渡所得には該当しない。そして、本件売却収入は、請求人が自身の事業活動である治療等を遂行することで取得した本件金属を売却して得たものであるから、歯科医としての事業の遂行に付随して生ずる収入であるといえ、本件売却収入に係る所得は事業所得に該当する。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)

支部名
名古屋
裁決番号
平300039
裁決年月日
令和元年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医療等に関する専門技術・知識の教授又は指導等により得た給与に係る業務(本件役務)とは別に行っていた執筆等による業務(本件業務)について、本件役務と本件業務は一体不可分・相互依存関係にあるから、本件役務と本件業務の全体でみて所得区分を判断すれば、本件業務から生じる所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務から生じる所得の所得区分を判断するに当たり、本件業務から生じる所得と所得区分を異にする本件役務から生じる所得を併せて判断することはできない。そして、本件業務は、必要な人的及び物的設備を有し、有償性及び反復継続性についても一応認めることができるものの、営利性や自己の危険と計算においてする企画遂行性は乏しく、安定した収益を得られる可能性も低かったことや、本件業務を行うに当たり請求人の精神的・肉体的労力の程度は限定的であったことなどの事情が認められるところ、これらの事情を総合的に考慮し、社会通念によって判断すれば、本件業務から生じる所得は事業所得に該当するということはできず、雑所得に該当する。(令元. 6.14 名裁(所)平30-39)

支部名
東京
裁決番号
平300130
裁決年月日
平成31年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身の洋画等の制作及び販売に係る業務(本件業務)は事業所得を生ずべき業務に該当するから、本件業務から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨主張する。しかし、本件業務に、一定程度の営利性、有償性、継続性、反復性、自己の危険と計算による企画遂行性が認められ、また、物的設備を具備していたと認められる一方で、本件業務のために常時雇用されている者はおらず、本件業務に係る資金の借入れもなかったこと、請求人はその勤務先から多額の給与の支払を受けていたこと、本件業務の売上金額が少額にとどまるものであるにもかかわらず、連年多額の損失を計上して本件業務を継続していたことからすると、本件業務により相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存したとも認められず、社会通念に照らし、本件業務は、所得税法上の事業とは認められない。よって、本件所得は、事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(平31. 4.24 東裁(所)平30-130)

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支部名
札幌
裁決番号
平290015
裁決年月日
平成30年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自己の所有するオートバイ、ラジコン等の動産(本件各動産)について、賃貸した実績はないものの、常時修理、整備の保守点検を行い、顧客獲得のため同じ趣味を持つ者の集まるイベント等に参加し、賃借する顧客を勧誘する活動をするとともに、自己の所有する自動車(本件自動車)について、自らが代表を務める法人(本件法人)に賃貸していることから、本件各動産及び本件自動車を賃貸する業務(本件賃貸業務)に係る所得について、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各動産についてみると、請求人は、自らの趣味に関連する本件各動産を、本件賃貸業務に通常必要と認められる物的設備を設けることなく、自宅ガレージに保管し、賃貸した実績がないこと、また、請求人の本件各動産に係る活動は、趣味、娯楽又は鑑賞の一環として行われるものと特に異なるところがないことから、請求人が主張する本件各動産に係る本件賃貸業務は、営利性及び事業としての社会的客観性を有したものではないものと認められる。そして、本件自動車についてみると、請求人は、本件法人との間で、本件自動車の賃貸借契約書を作成し、当該法人から金員を得ているが、本件自動車は、走行実績がなく、自宅ガレージに保管されていることから、請求人の趣味、娯楽又は鑑賞を目的として取得、保有していたと認められる。したがって、本件賃貸業務は、いずれも事業としての社会的客観性を有しているものとはいえないから、事業所得を生ずべき事業に該当しない。(平30. 4.23 札裁(所)平29-15)

支部名
関東信越
裁決番号
平290035
裁決年月日
平成30年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ネイルサロンに係る業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、一応の有償性及び反復継続性並びに一定の人的及び物的設備があることは認められるものの、その営利性は乏しく、企画遂行性は希薄であり、請求人が本件業務に費やすことができた精神的及び肉体的労力はその勤務先における業務に支障を来さない程度の相当限定的なものにとどまっているほか、請求人はその勤務先の管理職を本業として安定した収入を得ており、本件業務に相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存するとはいい難いことからすると、本件業務は自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできないから、本件業務から生じた所得は事業所得には該当しない。 (平30. 2.20 関裁(所)平29-35)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290031
裁決年月日
平成30年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、連鎖販売取引契約に基づく会員登録者の勧誘業務及び音楽バンドとしての演奏業務(本件各業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各業務の収入金額は僅かで、収益が生じておらず、本件各業務の具体的な活動状況は不明であるから、本件各業務が営利性、有償性、継続性、反復性及び企画遂行性を有しているとは認められない上、請求人は、本件各業務に係る特別な物的・人的設備を有しておらず、週5日から6日、1日8時間程度勤務し安定した給与収入を得ていることなどを併せ考えると、本件各業務が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできず、本件各業務から生じた所得は事業所得に該当しない。(平30. 1.30 関裁(所)平29-31)

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支部名
熊本
裁決番号
平280012
裁決年月日
平成29年4月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人を講師とするセミナーの参加者から参加料とは別に請求人が支払を受けた金員(本件金員)について、対価性がないことから、事業付随収入を定めた所得税基本通達27−5《事業の遂行に付随して生じた収入》の例示に当たらず、また、請求人が法人と締結した業務委託契約(本件業務)に係る収入の十数倍をも上回るものであり、付随収入として事業所得とすることは、社会通念を逸脱するものであるから、所得税法第35条《雑所得》第1項に規定する雑所得とすべきである旨主張する。しかしながら、本件業務から生じた所得は、その態様から事業所得に該当すると認められるところ、本件金員は、請求人のみが行い得る本件業務に関して、参加者から請求人に対し、その効果を受けるための前提として支払われたものであり、請求人の事業に係る収入そのものであるといえる。したがって、本件業務から生じた所得と同様に本件金員は事業所得に該当する。(平29. 4.11 熊裁(所)平28-12)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270048
裁決年月日
平成28年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が代表取締役就任前に同族会社(A社)の発行済株式の50%を超える株式を保有していたところ、A社の法人税等の調査時に提出された文書の記載内容やその時の請求人の申述からすれば、請求人は代表取締役就任前においてもA社の経営に従事しているものに該当し、法人税法上の役員に該当するから、当該就任前にA社から請求人に支払われた報酬(本件報酬)は請求人の給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、A社の法人税等の調査時の内容からでは、請求人がA社の人事や資金計画に関わっていたことについて具体的に明らかでなく、それを裏付ける証拠収集がなされていないこと、A社の代表取締役でなかった請求人が代表取締役として署名押印している契約書面があるからといって、代表者でない者が契約当事者になっているにすぎず、その内容も重要な業務に係るものとはいえないこと、さらに、請求人がA社の経営に従事していたとする具体的な事実関係が証拠資料上明らかではないことからすると、原処分庁が主張する事実をもって、請求人がA社の代表取締役就任前においても経営に従事していたと認めるに足りないといわざるを得ないから、法人税法上の役員に該当するとはいえない。これを前提に検討すると、請求人は、A社との間で締結した業務委託契約に基づき業務を行っており、当該業務は請求人の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務と認めるのが相当であり、この認定を覆すに足りる証拠資料はない。したがって、本件報酬は請求人の事業所得と認めるのが相当である。(平28. 3.31 関裁(所)平27-48)

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支部名
金沢
裁決番号
平270002
裁決年月日
平成27年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集№101

要旨

○ 請求人は、自身の業務(本件業務)は、外国人の研修及び技能実習制度の送出し機関であるK社の従業員として行っているものであるから、本件業務から生ずる所得は、K社が発行した証明書のとおり給与所得である旨主張する。しかしながら、当該証明書は内容虚偽のものであると認められ、本件業務は、その業務の実態からみて、請求人の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるといえることから、本件業務の主体は請求人であり、本件業務に係る所得は請求人の事業所得に該当する。(平27.10.30 金裁(所・諸)平27-2)

支部名
東京
裁決番号
平270049
裁決年月日
平成27年10月8日
裁決結果
棄却
争点番号
200901990
争点
9事業所得/1所得の区分/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、県知事から猟銃等の製造及び販売を許可されており、行政機関が請求人の主張する鉄砲の製造及び販売に係る業務(本件業務)を製造業及び販売業と認めていることなどからすると、本件業務に係る所得(損失)は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、火縄銃の製造技術を習得中であり、いまだ火縄銃を製造できる技術を有しておらず、また、火縄銃の販売もしていない。また、請求人が鍛冶等によって得た収入は、副次的、単発的に生じたものであり、請求人は、特定の地域における消防業務に従事することにより得た給与によって本件各年分の生計を維持していたことを踏まえると、本件業務に係る所得(損失)は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(平27.10. 8 東裁(所)平27-49)

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支部名
東京
裁決番号
平260024
裁決年月日
平成26年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集№96

要旨

○ 請求人は、所得税法上の事業とは、個人が事業を行う目的で活動し、その目的を達成する意思でその活動を遂行することをいうところ、請求人は著述業を行う目的を持って、その目的を達成する意思で著述業を行っていたのであるから、請求人の行っていた業務は所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「著述業その他のサービス業」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令第63条に規定する「事業」については、その意義自体について一般的な定義規定を置いていないところ、その意味するところは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解される。そして、ある所得が事業所得に当たるか否かを判断するに当たっては、当該所得が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる営利性、有償性、反復継続性をもった活動によって生じる所得か否かによって判断すべきであり、この場合において「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる活動といえるかどうかは、自己の危険と計算においてする企画遂行性の有無、その者の精神的肉体的労務の投入の有無、人的・物的設備の有無、その者の職業・経験及び社会的地位等を総合的に勘案して判断すべきである。請求人は、当該業務に関して自己の計算と危険において簡易ながら一定の物的設備を整え執筆や講演等の活動を行ったと認められるものの、他方で当該業務の企画遂行性の程度は仮にあったとしても乏しいものにとどまっており、請求人が本件業務に投入している精神的肉体的労務も限定的なものであり、さらに請求人は勤務先から生活を営むのに十分な給与を得ていたことからすれば、当該業務が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされた活動とはいえない。(平26. 9. 1 東裁(所)平26-24)

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支部名
大阪
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成26年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が処方元から預った医薬品を薬品販売の会社(本件会社)へ配達し、預かった代金を処方元に渡すという取引は、単なる医薬品の取次ぎであり、自己の計算により行った取引ではなく、また手数料も受領しておらず、課税されるべき所得は発生していない旨主張する。しかしながら、①請求人は、医薬品を仕入れた際に基礎帳簿に仕入れに係る記帳を行っていたこと、②基礎帳簿に記載された内容から算定された卸売の売上原価は、公表の卸売管理帳に記載された卸売の売上原価を大幅に上回り、卸売管理帳に記載されていない卸売先の存在が強く推認されたこと、③本件会社は平成10年頃から医薬品を請求人から現金仕入れしており、少なくとも平成21年5月以後の医薬品の納品について、請求人は当該医薬品を仕入価額に利益を乗せて本件会社に納品していたと認められること、④請求人の経営する薬局の元従業員(本件従業員)は、本件会社に医薬品を配達する際、請求人の店舗に保管されていた医薬品を納品していたこと、⑤請求人は、本件会社への医薬品の納品価額を同社の代表取締役と直接電話で交渉し、請求人自身の判断で納品価額を決定していたこと、⑥本件従業員は、本件会社への医薬品の納品に際し、当該医薬品と納品書類似の内容を記載したメモのみを持参し、本件会社は、当該医薬品とメモとの内容が一致すれば領収証の発行を受けずに現金を本件従業員に手交していたこと、⑦本件従業員は、本件会社から預かった現金を請求人に手交していたことが認められる。以上のことから、請求人は、医薬品卸売業者等から医薬品を仕入れ、自己の判断で利益を上乗せした納品価額を決定し、自身の在庫の医薬品の中から本件会社へ納品し、現金により決済するという医薬品の現金卸売取引を行っていると認めることができるから、当該取引は、請求人の卸売取引であると認めるのが相当である。(平26. 8.27 大裁(所・諸)平26-8)

支部名
熊本
裁決番号
平250015
裁決年月日
平成26年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、人的設備の有無、外部からの特別な資金調達手段の存在、専業か副業かということは、事業性の判断の指標とできず、また、膨大なインターネット情報の中から大変な労力を費やして外国為替証拠金取引(FX取引)に関する情報を収集し、相当な時間を費やしているのであるから、請求人のFX取引(本件FX取引)は、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記諸点は、事業成立のための必須の要件であるということはできないが、事業に当たるか否かは、当該経済的行為の性質・内容、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の収入状況などの諸点を総合的に検討することにより、事業としての社会的客観性が認められるか否かによって判断すべきであり、そして、事業としての社会的客観性が認められるためには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならず、請求人が主張する諸点もそのような事情の一つとして考慮することを要するものである。本件FX取引における諸点を総合的に検討してみると、請求人には資金調達が認められるものの、①請求人が相当程度の精神的・肉体的労力を費やしていたとは認め難いこと、②請求人が客観的に事業と見得るまでの人的・物的設備を有していたとは認められないこと、③請求人の生活の資が請求人が代表取締役を務める法人からの役員報酬によっていたと認められること、④本件FX取引が継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性があったとは認められないことを勘案すると、本件FX取引は、事業としての社会的客観性が認められず、所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」には該当しない。(平26. 5.20 熊裁(所)平25-15)

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支部名
仙台
裁決番号
平250011
裁決年月日
平成26年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901020
争点
9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、宅地分譲業者(A社)との間で、A社を宅地分譲事業(本件事業)の主体とする匿名組合契約と民法上の組合契約との中間形態である匿名組合契約類似の契約を締結して、本件事業に積極的に参加して本件事業をA社と共同で行っていたものであるから、本件事業は請求人の事業所得を生ずべき事業に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業の経営判断に関与しておらず、安定した収益を得られる可能性もなく、本件事業のために費やした精神的、肉体的労力の程度も軽微なものと認められること等から、事業所得を生ずべき事業として本件事業を行っていたものとは認められず、また、匿名組合契約と民法上の組合契約の中間形態である匿名組合契約類似の契約がいかなる契約であるか明らかではなく、このような契約が締結されたと認めるに足りる証拠もない。(平26. 2.25 仙裁(所・諸)平25-11)

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支部名
東京
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成25年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
200901010
争点
9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の営むインターネットによる衣服等の輸入販売業務(本件業務)は日本標準産業分類における「卸売業、小売業」の中の「無店舗小売業」に分類され、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第7号の「卸売業及び小売業」に該当するから、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業に該当し、また、営利性、有償性等の判断基準に照らしてみても事業に該当する旨主張する。しかしながら、日本標準産業分類と所得税法施行令第63条とは別個の概念であり、当該産業分類に列挙される各「産業」に該当することをもって、直ちに同条に規定する「事業」に該当するということはできない。そして、請求人は、本件業務に関して、人的設備と簡易ながら一定の物的設備を整え、自己の危険と計算において一定の活動を行ったと認められるものの、他方で、費用負担の重い物的設備を有さず、本件業務の企画遂行性の程度は終始乏しいものにとどまっている上、本件業務に費やした精神的肉体的労力の程度は極めて低く、請求人が代表取締役を務める法人から生活を営むのに十分な報酬を得ており、また、本件業務から相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性も極めて低かったことからすれば、本件業務は、社会通念上「事業」というに値する規模・態様において行われたとはいえず、本件業務から生じる所得を事業所得と認めることはできない。(平25. 7. 4 東裁(所)平25-6)

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支部名
大阪
裁決番号
平240063
裁決年月日
平成25年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
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要旨

○ 請求人は、監査役を務める民事再生手続中の法人から支払われた本件金員が、①監査役活動が認められていること、②請求人と支払法人との間に紛争はなく、支払名目にこだわらなかったこと及び③民事再生の監督委員が認可し、監査役報酬と明言していることなどから、本件金員は監査役報酬であり、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、その支払われた経緯からみると、法人が、請求人の金員要求に応じることにより、請求人の監査役辞任を実現し、もって再生手続の進捗を図ろうと考えて、その支払額について請求人と交渉を重ねた上、請求人の監査役辞任を条件に支払った解決金と認めるのが相当であり、一時所得に該当する。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)

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支部名
大阪
裁決番号
平240063
裁決年月日
平成25年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
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要旨

○ 請求人は、ホテルで行った講演に係る本件講演料が、請求人が行っているコンサルタント活動の一環によるものであるから、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件講演料は、請求人が有償で行ったコンサルタント活動が本件講演の前後数年間をみても本件講演のみであり、他にコンサルタント活動を行った事実も明らかでないことから、雑所得に該当する。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)

支部名
関東信越
裁決番号
平240017
裁決年月日
平成24年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200901051
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/1土地等の譲渡に係る収入
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が所有していた借地権付建物の譲渡に係る所得の計算上生じた損失の金額(本件損失金額)については、事業所得の金額の計算上生じたものに該当する旨主張する。しかしながら、不動産の譲渡による所得は、「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」の場合は、当該所得が不動産等の事業から生ずる所得であれば事業所得に該当することになるところ、「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」に該当するか否かは、①譲渡人の既往における資産の売買回数、数量及び金額、②売買のための資金繰り、③当該譲渡に係る資産の取得及び保有の状況等の事情を総合して判断するのが相当である。本件の場合、請求人が昭和28年以降に売却した土地のほとんどが相続又は贈与により取得したものであること、自ら土地又は建物を購入して売却したのは4件であり、当該借地権付建物は取得してから約22年もの間賃貸していたこと、請求人は宅地建物取引業の免許を受けておらず、不動産売買業のための設備も有していないこと、当該売買のための宣伝活動も行っていないことなどを総合して判断すると、請求人の不動産売買は「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」に該当すると認めることはできない。したがって、本件損失金額は、事業所得の金額の計算上生じた損失の金額に該当しない。(平24.11.27 関裁(所)平24-17)

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支部名
東京
裁決番号
平240020
裁決年月日
平成24年7月20日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、匿名組合員である請求人が支払を受ける本件匿名組合契約に基づく利益分配金(本件分配金)は、所得税基本通達36・37共−21《匿名組合契約による組合員の所得》により雑所得である旨主張し、請求人は、様々な投資を大規模かつ継続的に行っており、本件匿名組合契約に係る出資は、事業としての投資の一環として行っているものであるから、本件分配金は事業所得に該当し、当該通達の定めは請求人には当てはまらない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件匿名組合契約の締結に当たり、組合事業の遂行上取引先となる大企業の信用が得られるよう株式会社設立のための資本金や運転資金となる出資金のほとんどを拠出した他、請求人自身の信用力により当該事業の信用につながるよう、様々な場で営業活動を行っていることからすれば、請求人の資金力及び人脈等は当該事業を遂行する上で不可欠なものといえ、また、請求人は、極めて専門性の高い投資活動を行った経歴・職歴を有し、投資業務全般に関する知識・経験も豊かであることから、かかる知識・経験を生かし、営業者に対して経営判断につながる助言を行っていることからすると、当該組合事業の遂行に対して多大な影響を及ぼしているといえる。そうすると、請求人は、当該組合事業を管理・運営する営業者ではないものの、単なる出資を行う組合員という立場にとどまらず、当該組合事業を遂行する上でその成否を左右するともいえる重要な役割を担っていると評価できる。以上のことから、本件匿名組合契約の下においては、請求人が、当該営業者と共に経営している場合と評価できる程度に当該組合事業に関与しているといえるから、請求人が当該営業者から受ける本件分配金は、上記通達のただし書に該当し、当該営業者の営業の内容に従い、事業所得とするのが相当である。(平24. 7.20 東裁(所)平24-20)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230070
裁決年月日
平成24年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が出資する又は役員の地位にある各法人に対し、コンサルタント及び情報提供等を行う業務(本件コンサルタント業務)並びにガス発電機の特許使用料を得る業務(本件特許業務)を行っており、これらの業務(本件業務)は所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人が本件コンサルタント業務を個人の業務として行っていたことを示す事実が存在せず、各法人の出資者又は役員の地位に基づく業務であることをうかがわせる事実が認められ、請求人も本件コンサルタント業務が各法人の役員等の地位に基づく業務して行われている旨答述していることからすると、請求人が本件コンサルタント業務を個人事業として行ったとは認められない。また、本件特許業務は、請求人個人の業務であると認められるものの、請求人が本件特許業務として行ったのは、ガス発電機に係る特許の出願と、請求人が代表取締役を務める法人に対し当該特許の使用を許諾したことのみであり、このような業務の内容や規模に、各年分において収入が生じていないことを併せて考えると、本件特許業務は対価を得て継続的に行う事業に該当せず、所得税法第27条に規定する事業には該当しない。(平24. 3.27 関裁(所)平23-70)

支部名
東京
裁決番号
平230094
裁決年月日
平成23年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、経営コンサルティング業務は継続して行っているものであり、所得税法上の事業に当たるから、当該業務に係る所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、当該コンサルティング業務は、独立性、営利性及び有償性を一応認めることができるものの、定まった活動拠点を設けず、一人で、勤務の合間に、月に2ないし3回程度の頻度あるいは単発的に、業務の遂行に有用な人的・物的設備や資格を持たずに行える範囲での活動であり、宣伝広告も知人に対するものに限られ、生活の経済的基盤は当該業務の収入ではなかったことからすると、これを客観的にみて社会通念上「事業」というに値する反復継続性をもった活動であると認めることはできない。したがって、当該業務は事業に当たらず、当該業務に係る所得は事業所得に該当しない。(平23.12.14 東裁(所)平23-94)

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支部名
大阪
裁決番号
平230024
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200901041
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/1土地等の譲渡に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集№85

要旨

○ 原処分庁は、請求人が行った不動産の譲渡の収入について、当該収入に係る所得区分を所得税基本通達27−4《金融業者が担保権の実行等により取得した資産の譲渡等による所得》により譲渡所得又は事業所得に区分しているところ、金融業を営む者が担保権の実行又は代物弁済等によって土地、建物等を取得した後これを譲渡した場合には、当該譲渡は所得税法施行令第63条《事業の範囲》第8号に規定する金融業の関連の行為として行ったものと見るのが相当であり、このような土地、建物等の譲渡は、棚卸資産等の譲渡に該当するとして所得税法第33条《事業所得》第2項第1号の規定の適用により事業所得と区分されると解するべきであって、これと同趣旨の所得税基本通達27−4の定めは当審判所においても相当と認められる。したがって、請求人が行った不動産の譲渡のうち、金融業の関連行為といえるものに係る収入は、事業所得に区分される。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)

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支部名
福岡
裁決番号
平230006
裁決年月日
平成23年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200901990
争点
9事業所得/1所得の区分/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税法における「課税資産の譲渡等に係る事業を開始した日」は、「開業準備に着手した日」というのが有力な解釈なので、個人事業主の日常取引への課税という観点からは所得税法においても「事業開始日」について消費税と同一に解釈すべき旨を主張する。確かに、事業者が課税資産の譲渡等を行うために必要な事務所、店舗等の賃貸借契約の締結、資材の購入等の課税仕入れを行った日も消費税法上事業を開始した日に該当するものと解される。しかしながら、必ずしも所得税法上も消費税法と同様に解すべきとはいえず、所得税法上の事業を開始した日については、事業所得に係る収入を得ることができる具体的な活動が開始される日と解すべきである。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)

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支部名
福岡
裁決番号
平230006
裁決年月日
平成23年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200901020
争点
9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成2年に個人事業者として開業している既事業者であり、既に営んでいる事業とは異業種の、Bを製造販売するための一連の業務たる本件プロジェクトは既事業者が行う事業の一分野にすぎないことから、事業開始がいつかという問題は形式的には存在しない旨主張する。しかしながら、事業所得を生ずべき業務を既に営む者が別の業務を新たに開始した場合に、その新しい業務が当然に事業所得を生ずべき業務に該当するものではないことは事業所得に関する法令解釈に照らしても明らかであり、この場合には、その新しい業務自体が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意志と社会的地位とが客観的に認められるか否かにより事業所得を生ずべき業務であるか否かを判断することとなる。そうでなければ、本来事業所得を生ずべき業務とは認められないような事業性の乏しい新たな業務から生じる所得、例えば、雑所得とされるべき所得であっても、既事業者については、全て事業所得とせざるを得なくなるからである。そして、請求人が事業性を主張する本件プロジェクトについては、請求人が既に営む事業とは別の新たな一個の事業として開始したことが認められるか否かにより、その事業性が判断されることになる。そうすると、本件プロジェクトは、所得税法に規定する事業所得を生ずべき業務と認めることができない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)

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支部名
福岡
裁決番号
平230006
裁決年月日
平成23年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、既に営んでいる事業とは異業種の、Bを製造販売するための一連の業務たる本件プロジェクトを事業として営んでおり、本件プロジェクトに関し請求人がA社に研究委託費として支払った本件金員は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人が本件プロジェクトを事業として営むためには、その前提として、①ライセンス契約の締結、②小型量産装置の製作の二つを備えなければならないと認められるところ、請求人はそのいずれも備えていない他、③本件プロジェクトに係る売上げがないことを併せ考えると、本件プロジェクトは、いまだ開業前の構想段階、すなわち準備段階の初期のものにとどまるものと認めるのが相当である。そうすると、本件プロジェクトは具体的な事業として営まれていないものといわざるを得ず、本件プロジェクトは、所得税法に規定する事業所得を生ずべき業務と認めることができない。したがって、請求人の事業所得の金額の計算上、本件金員を必要経費に算入することはできない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)

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支部名
東京
裁決番号
平230026
裁決年月日
平成23年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が行っている輸入中古車等の販売業務は所得税法上の事業であり、これによる所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、法人に勤務し、その勤務による相当額の給与所得を得て生計を維持しつつ、勤務の終了後又は休日を利用して行える範囲ないし程度において、一人でその業務を行っていたこと、②その業務の実績は、平成14年ないし平成19年のいずれの年においても、年間を通してみると、仕入価額を下回る価額で車両等を販売しており、平成20年においては販売そのものが全く行われなかったこと、③その上、請求人は、平成14年ないし平成20年のいずれの年においても、仕入価額とは別に、高額の経費を支出し、その業務に係る損失を計上し続けたことが認められ、このような収支状況を含む業務の規模・態様に照らすと、その業務は、社会通念上、事業というに値する営利性、有償性をもった活動であったとは認められない。したがって、その業務による所得は、事業所得に該当しない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)

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支部名
東京
裁決番号
平230019
裁決年月日
平成23年7月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集№84

要旨

○ 請求人は、旧事務所の明渡しに際し受領した金員(本件受領金員)は、事業の遂行により生じた収入ではなく、収益補償的な意味も持たないものであって、また、継続性のない一時的な収入であるから、その全てが、事業所得の総収入金額ではなく、一時所得の総収入金額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額については、それに対する補填の有無に関わらず、各種所得の金額の計算上、必要経費として控除できることとしていることに照らすと、事業所得に係る必要経費の補填金の支払を受けた場合には、その金額を事業所得の総収入金額に算入しなければ、担税力に応じた公平な課税を目的とする所得税法の立法趣旨を損なうこととなることから、事業所得に係る必要経費の補填金に相当する金額についても、事業所得の総収入金額に含まれると解するのが相当である。そして、本件受領金員の一部は、請求人の事業所得に係る必要経費を補填する金額であると認められることから、事業所得の総収入金額に算入すべき金額となり、その余の部分は、請求人の事業所得に係る収入金額又は必要経費を補填するために支払われたものであるとは認められず、また、継続性及び対価性を有しないものであるから、一時所得の総収入金額に算入すべき金額となる。(平23. 7.21 東裁(所)平23-19)

支部名
東京
裁決番号
平220038
裁決年月日
平成22年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ ①外国為替証拠金取引(FX取引)は、外国為替市場や金利の動向により、レバレッジを利用して売買差益を稼ぐという極めて投機性の強い金融取引であり、これによって相当程度の期間、継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性は小さく、この観点から見て、本来的に事業にはなじみにくい行為であること、②請求人は、平成19年分において、情報商材の販売等により多額の販売収入等を得る一方、FX取引では○○○○円の損失を生じていたことからして、当該販売収入等により生計を立てていたと認められること、③請求人は、FX取引に関し、従業員を雇用しておらず、事業所等の施設を有していないこと等を併せかんがみれば、平成19年中に請求人が行った本件FX取引は、事業としての社会的客観性に欠けるというべきであり、本件FX取引に係る所得は、事業所得に該当しない。そして、本件FX取引に係る所得は、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれの所得にも該当しないから雑所得に該当する。(平22. 8.23 東裁(所)平22-38)

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支部名
広島
裁決番号
平210022
裁決年月日
平成22年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、F社に雇用されているにすぎず、F社からの収入は給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人とF社の間の請負基本契約及び当事者間の取決めによれば、?請求人は、業務の遂行に関して、自己の責任において代替者を手配でき、その者が代替して業務を遂行できること、?請求人は、不可抗力により損害が生じた目的物に係る報酬をF社に請求できないこと、?請求人は、作業の方法や進行の段取りに関して、F社の指揮監督下にないこと、?請求人は、業務の遂行に関して、F社から時間的な拘束を受けていないことが認められ、?F社が請求人に無償で材料を支給し、用具等を貸与していることについては、合理的な理由が存することが認められる。 以上の諸要素を考慮すれば、請求人の業務は請負契約に基づくものであり、請求人は、自己の計算と危険において独立して業務を遂行していたものと認められるから、当該業務に係るF社からの収入は事業所得に該当する。(平22. 4.21 広裁(所)平21-22)

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支部名
関東信越
裁決番号
平210074
裁決年月日
平成22年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、請求人の行った外国為替証拠金取引(以下、「FX取引」という。)は、その取引回数等からみて事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。しかしながら、ある経済的行為が所得税法施行令第63条第12号の「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かは、当該経済的行為の営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無のほかに事業としての社会的客観性の有無が問題とされるべきであり、この観点からは、当該経済的行為の種類、自己の役割、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の職業・社会的地位などの諸点を検討する必要がある。そして、一定の経済的行為が反復・継続して行われることによって事業として社会的客観性が認められるには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならない。これを本件についてみると、?一般にFX取引は投機性の高い取引であり、継続的に相当程度安定した収入が得られる可能性が乏しく、本来事業になじみがたい性格を有するものであること、?請求人は、自らが代表取締役を務める法人2社からの役員報酬により生計を立てていること、?請求人は、インターネット情報などを参考に取引を行っているが、FX取引の企画遂行に当たって相当程度の精神的・肉体的労力を要していると認められないこと、?請求人は、FX取引のための積極的な資金調達が認められないこと、及び、?請求人は、FX取引を反復継続して行うための人的物的設備を有していないことが認められ、これらのことを総合勘案すると、請求人の行ったFX取引は、事業として社会的客観性がいまだ認められず、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するということはできない。(平22. 2.16 関裁(所)平21-74)

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支部名
大阪
裁決番号
平210032
裁決年月日
平成21年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
200901010
争点
9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人個人が行っているネクタイ等の販売は、所得税法第27条に規定する事業に該当し、本件販売に基因する所得は事業所得に該当するため、本件販売から生じた損失の金額について、損益通算の規定を適用すべきであると主張するが、一般に所得税法にいう事業所得とは、自己の計算と危険において独立して行う業務から生ずる所得であると解され、営利性・有償性、独立性、自己の危険と計算による企画遂行性、精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無及び客観的な社会的地位などの諸要素を総合して、社会通念上事業といい得るか否かによって判断するところ、本件販売は、自己の危険と計算において独立して行う業務であるとはいえず、社会通念上、事業といい得る程度のものとは認められないことから、雑所得に該当するため、本件販売から生じた損失の金額について、損益通算の規定を適用することはできない。(平21.12.21 大裁(所)平21-32)

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支部名
関東信越
裁決番号
平210056
裁決年月日
平成21年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の行っている金銭貸付けに係る業務から生じた所得の区分について、貸付口数、貸付先、貸付利率等の業務実態から事業所得である旨主張する。しかしながら、請求人の金銭貸付に係る業務は、①金銭の貸付自体で利益を上げることを意図しておらず、貸付金の回収努力が行われていない、②利息の約定が定まっておらず、無利息の場合もある、③貸付先が知人であることから広告宣伝をしていない、④金融業者の登録をしておらず、専用の事務所及び従業員も有していないことなどを総合的にみると、請求人の金銭貸付に係る業務は、安全性及び採算性を度外視した、事業としての企画性を欠いたものというほかなく、営利を目的として、継続的に、不特定多数の顧客に対して金銭の貸付を行う金融業ととしての社会的実体を具備したものとはいえないので、当該金銭貸付業務から生じた所得は、事業所得ではなく雑所得であると認めるのが相当である。(平21.12.18 関裁(所)平21-56)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200054
裁決年月日
平成21年3月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が受注した工事現場でとび又は土工の作業に従事する各支払先(以下「本件各支払先」という。)に対する支払金額(以下「本件各支払金額」という。)は、請求人に対し、本件各支払先から「請負契約に係る合意書」が提出されており、請求書及び領収書の授受もあること等から、外注費であり、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、請負とは、請負人がある仕事を完成し、注文者がその仕事の結果に対して報酬を与える契約であり、労務そのものが契約の目的ではなく、労務によってもたらされる結果が契約の目的であると解され、また、所得税法第28条第1項に規定する給与等とは、給料、賃金及び賞与等その名目のいかんにかかわらず、一般に、広く雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいい、給与等といい得るには、給与支払者との関係において、何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されたものであるかどうかが重視されなければならないと解される。これを本件についてみると、本件各支払金額は、各人の従事日数又は残業時間数に1日当たりの基本単価又は1時間当たりの残業単価を乗ずる形で算定されており、仕事の成果に応じて支払われるものではなく、本件各支払先の労働量に比例して支払われるものであり、本件各支払先は、ある仕事を完成することを約して労務を提供していたとは認められず、単に労働することを約して労務を提供していたと認めるのが相当である。また、本件各支払先は、自由裁量で工事現場を選ぶこと及び作業の開始又は終了時間の決定権限を有しておらず、請求人の指揮命令の下、月の大半を請求人が受注した工事現場で作業に従事している。さらには、代替の作業員の手配を自ら行わず、作業未了の場合の報酬の減額はなく、作業に必要な資材、工具も無償で提供を受けていることからすれば、自ら危険負担をしているとも認められない。以上のことからすると、本件各支払先は、自己の危険と計算によらず、請求人の指揮命令の下で、空間的、時間的な拘束を受けて、断続的に労務の提供をしていたものと認められ、本件各支払金額は、非独立的に提供される労務の対価として本件各支払先に支払われているとみるのが相当であるから、給与等に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 3.10 名裁(法・諸)平20-54)

支部名
東京
裁決番号
平190138
裁決年月日
平成20年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、セミナーの開催及び専門書の出版を行う技術情報サービス業(以下「本件業務」という。)は、所得税法第27条第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の本件業務に係る総収入金額は、平成10年分から平成17年分までの各年分とも零円であるから、請求人が、この間、本件業務に関して反復継続して営利性及び有償性のある活動を行っていたとはいえない。よって、本件業務については、営利性、有償性、継続性及び反復性があったとはいえない。また、本件各年分の請求人の主たる職業は、T電機の営業所長であると見るのが相当であることから、本件業務活動に割くことができた精神的・肉体的労力もまた相当限定されたものであったことも併せて考慮すると、仮に、本件業務に係る何らかの活動をしていたとしても、それは従たる経済活動に止まるものとみるのが相当である。さらに、請求人は、従業員も雇用しておらず、事務所は自宅の一部を利用して本件業務を行っていたものであり、本件業務を遂行するための物的設備及び人的体制があったともいえない。 なお、請求人は、本件業務を行うための準備を行っていたとも主張するが、その内容は、ダイレクトメール発送のための名簿の整理、業界人脈を維持するための会食等を行っていたに止まるというものであり、かつ、セミナーの開催及び専門書の出版は実現には至らず、結局、平成18年に廃業したというのであって、本件業務を準備行為とみたとしても、企画遂行性その他の所得税法上の事業と認定するための事情は薄弱であるといわざるを得ない。以上によると、本件業務は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務とはいえず、所得税法上の事業には該当しない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-138)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180075
裁決年月日
平成19年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の行う販売目的の犬の繁殖業務(ブリーダー、以下「本件業務」という。)が所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当するから、当該業務から生じる損失は事業所得の損失であり他の所得と損益通算できると主張するが、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かは、個々の業務ごとに、営利性、有償性、継続性、反復性の有無のほか、自己の危険と計算による企画遂行性の有無、業務に費やした精神的・肉体的労力の程度、業務のための人的・物的設備の有無、資金調達方法、その者の職業、社会的地位、生活状況及び当該業務から相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性等を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断するのが相当である。 これを本件についてみると、請求人は、雌雄各1匹の繁殖犬(以下「本件繁殖犬」という。)を保有し、飼育用ケージ及びトリミング台を備え、請求人及び請求人の妻が休日や勤務の前後の時間を利用して、本件繁殖犬の世話をしたり、本件繁殖犬を品評会に出すなどして本件業務に従事し、子犬1匹を販売していることから、本件業務が、請求人の危険と計算による企画遂行性を有していると認められる。 しかしながら、請求人は本件業務に係る従業員を雇用しておらず、請求人及び請求人の妻が勤務先の休日や勤務の前後の時間を利用して、散歩、毛繕いなどの本件業務を行っていることや、広告看板等の設置や情報誌への掲載を行っていないこと、雌雄各1匹という繁殖犬の数に照らせば、本件業務について、相当程度の精神的・肉体的労力が費やされたということも、客観的に事業と称する程度の人的・物的設備が備えられたということもできない。 また、本件各年分における本件業務に係る収入は平成16年分における子犬1匹の販売による60,000円にとどまること、本件業務にかかる所得は、本件各年分いずれも損失となっていること、本件各年分を通じて本件繁殖犬から生まれた子犬は平成16年4月ごろに生まれた3匹であり、販売したのは1匹であること、請求人は、本件各年分において、不動産所得及び給与所得により生計を賄っていたことからすると、本件業務における営利性・継続性は乏しい上、本件業務により相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性があったとも認められない。 以上のことを総合的に判断すると、本件業務には、自己の危険と計算による企画遂行性があるとしても、相当程度の精神的・肉体的労力が費やされたとも、客観的に事業と称する程度の人的・物的設備を備えていたともいえず、営利性及び相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性があったとも認められないことから、本件業務は、およそ事業所得を生ずべき事業としての社会的客観性を具備しているとは認められないといわざるを得ない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.26 名裁(所)平18-75)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180075
裁決年月日
平成19年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901010
争点
9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得に該当するための基準を客観的、数値的に示すことなくされた更正処分は取り消されるべきと主張する。 しかしながら、所得税法上、事業所得を生ずべき事業の要件として数値的な基準は規定されておらず、事業所得とは、自己の危険と計算において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意志と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいうものと解されており、事業所得に該当するか否かの判断に当たっては、個々の業務ごとに、一定の事情等を総合的に検討して判断するのが相当である。そうすると、事業所得に該当するか否かの判断基準として、法律上客観的かつ数値的な基準が規定されていない以上、本件業務が所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かの判断に当たって、当該基準が示されないことは本件各更正処分を違法とする理由とはならない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.26 名裁(所)平18-75)

支部名
東京
裁決番号
平180143
裁決年月日
平成18年12月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901020
争点
9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、競走馬の保有が事業に該当するか否かについては、その規模、収益の状況その他の事情を総合勘案して判定するべきであり、請求人の場合は、平成14年における、登録馬及び繁殖牝馬の年間保有頭数、登録馬の出走回数、在厩期間、登録馬に係る競馬賞金額、保険金・見舞金等金額、及び繁殖牝馬による仔馬の売却代金額などを総合勘案すると、競走馬の保有に係る所得は事業所得に該当し、雑所得ではない旨主張する。 しかしながら、請求人の平成14年における競走馬の保有の規模、収益の状況その他の事情を総合的に勘案すると、相応のものであったということができるが、所得税基本通達27−7の形式判断基準を満たしておらず、その収益の状況は、いまだその競走馬の保有によって相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるといえる程度ではなく、これに請求人の職業及び競走馬の保有以外から得る収入の種類及び金額並びに社会的地位などを総合的に勘案すれば、請求人の競走馬の保有については、社会通念上、いまだ事業に該当しないと言わざるを得ない。 したがって、請求人の競走馬の保有に係る所得は、事業所得に当たらず、請求人の主張には理由がない。(平18.12.26 東裁(所)平18-143)

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支部名
広島
裁決番号
平180012
裁決年月日
平成18年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901052
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/2有価証券等の取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、株式等の譲渡を事業として行っているから当該株式等の譲渡による所得は事業所得である旨主張する。 しかしながら、請求人の株式等の譲渡は、主に自宅のパソコンを利用する程度で他に人的・物的設備がないこと、自己資金の範囲内での取引であること、他に安定した生活の資を有していること、継続して安定した収益を得ていないことなどからすれば、請求人の株式等の譲渡よる所得は事業所得に該当せず、雑所得に該当する。 (平18.10.25 広裁(所)平18-12)

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支部名
東京
裁決番号
平180055
裁決年月日
平成18年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
200901043
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/3弁護士業務に係る報酬
事例集登載頁
裁決事例集 №72・119ページ

要旨

○ 請求人は、弁護士会から受領した援助金(以下「本件援助金」という。)は、弁護士会の援助規則に基づき申請し、支払を受けたもので弁護士会に対する役務の提供という対価性がない無償行為から得たものであるから一時所得に該当する旨主張する。 しかしながら、①弁護士会から刑事被告人の国選弁護人としての推薦を受け、高等裁判所刑事部から国選弁護人に選任され、同人に対する弁護活動を行ったことにより、弁護士会から支払を受けたこと、②請求人は、同会に対し、同会が定める援助規則に基づく援助申請をしており、同会の支払証書には「被告人甲に対する殺人等被告事件の弁護費用として支出する」旨記載されていること、かつ、③本件援助金を支払った弁護士会は、請求人を刑事被告人の国選弁護人に推薦し、弁護活動の遵守事項を定めたり、報告を求めるなど、請求人が行った弁護活動に極めて密接な関係を持つ者であるということができることなどからすると、本件援助金は、弁護活動に基づく「事業から生ずる所得」に当たり、事業所得の総収入金額に含まれると解するのが相当である。 したがって、本件援助金は、事業所得と認められ、一時所得には該当しないから請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 東裁(所)平18-55)

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支部名
広島
裁決番号
平180002
裁決年月日
平成18年7月11日
裁決結果
棄却
争点番号
200901052
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/2有価証券等の取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、有価証券の先物取引に係る所得は、約45億円の資金量をもって取引を行っていること、パソコン等による情報収集を行っていること、毎日10時間以上を先物取引の執務にあてていることなど事業としての社会的客観性があるから、事業所得に当たる旨主張する。 しかしながら、先物取引は極めて投機性が強い上、取引委託の手数料など経費負担を必要とし、相当程度の期間継続して安定した収益を上げうる可能性は極めて低く、また、請求人には、事業と評価するに足るだけの物的組織や人的組織は存しないことから、有価証券の先物取引に係る所得は、請求人個人の投機的な利殖活動が証券会社等の顧客として大規模に繰り返されていたにすぎず、社会通念上事業と認められるだけの形態及び実質を具備したもとで行われていたと認めることはできず、所得税法上の事業所得には該当しない。(平18. 7.11 広裁(所)平18-2)

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支部名
大阪
裁決番号
平170045
裁決年月日
平成18年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200901043
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/3弁護士業務に係る報酬
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所属する弁護士会が市等から委託された無料法律相談業務(以下「本件業務」という。)に従事して得た日当(以下「本件日当」という。)は、市等及び弁護士会の指揮監督の下に、時間的、空間的な拘束を受け、継続的に役務の提供を行い、定額の対価を受けるものであるから、所得税法第28条第1項の「これらの性質を有する給与」に該当するから給与所得である旨主張する。しかしながら、請求人と市等及び弁護士会との関係は、専属関係のない委任者と受任者の関係であると認められること、本件業務に従事する弁護士は、個々の相談に対して自己の判断に基づき相談を行い、弁護士会から本件業務に係る相談内容等についての指揮命令を受けないと認められることなどからすれば、本件業務は請求人が自己の計算と危険において独立して継続的に営む弁護士業務の一態様に過ぎないから、請求人が本件業務に従事した対価である本件日当は、給与所得ではなく、事業所得に当たると認めるのが相当である。また、請求人は、所得税基本通達28−9の2(以下「本件通達」という。)において給与所得とされる委嘱料等と本件日当とは同一の構造であるから、本件日当に関して本件通達を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件通達は、医師等が支払を受ける委嘱料等が、その診療等から生じた成果として直接に享受するものではなく、救急センター等に従属して非独立的な人的役務を提供した報酬として受けるものであることから、当該委嘱料等が給与所得に該当する旨定めているのであり、本件日当は、本件業務から生じた成果として直接に享受するものと認められるから、本件通達と事実関係が異なる本件日当について、本件通達を適用すべき旨の請求人の主張は採用できない。(平18.3.27大裁(所・諸)平17-45)

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支部名
東京
裁決番号
平170115
裁決年月日
平成18年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
200901040
争点
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、力士の引退興行における祝儀収入は、事業所得には当たらず、非課税である旨主張する。しかしながら、当該引退興行は、力士という地位に基づいて行う力士としての業務の一形態であり、当該引退興行に際して稼得された当該祝儀は、当該引退興行に付随するものとして事業所得に該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.2.17東裁(所)平17-115)

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支部名
東京
裁決番号
平170101
裁決年月日
平成18年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の雑誌原稿の執筆が、所得税法第27条第1項及び同法施行令第63条に規定する事業に該当するかどうかは、その経済活動の営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費やした精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その目的、その経済活動により相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性の有無、その者の職業(経歴)・社会的地位、生活状況などを総合的に勘案し、一般社会通念に照らして決するのが相当であると解される。そして、これらの事情を総合的に勘案すると、請求人が個人として行った雑誌原稿の執筆は、社会通念上事業に該当するとは認められない。(平18.1.25東裁(所)平17-101)

支部名
東京
裁決番号
平170055
裁決年月日
平成17年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 事業所得と給与所得との本質的な差異は、役務の提供が、自己の危険と計算により継続的に行われているか、又は、他人の指揮命令に服してなされているかにあると認められるところ、本件支出金は、請求人の取り決めた1日当たりの基本給及び本件各支払先が作成した出勤簿に記載の勤務日数により算定されている。このように、本件支出金は仕事の結果に対する報酬ではなく、1日当たりの基本給を基礎としてその金額が決定されているのであるから、本件各支払先は、請求人の指揮命令に服して労務を提供していたとみるのが相当である。したがって、本件各支払先の労務の提供は、自己の危険と計算により行われているとは認め難く、他人の指揮命令に服してなされているとみるのが相当であり、本件支出金は、非課税所得と認められる本件通勤費の額を除き、本件各支払先の給与所得に係る収入金額と解するのが相当であるから、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平17.11.1東裁(諸)平17-55)

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支部名
東京
裁決番号
平150358
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、生命保険面接士の業務に係る報酬が給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、報酬の支払者の時間的拘束を受けることなく、自己の計算と危険において独立して上記の業務を営んでいることから、当該業務に係る報酬は事業所得に該当するので、給与所得とすることはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.6.30東裁(所)平15-358)

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支部名
広島
裁決番号
平150049
裁決年月日
平成16年3月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同族法人に対する貸付金は事業の遂行上生じた貸付金であり、それに係る受取利息は、事業所得の収入金額である旨主張する。しかしながら、当該同族法人は請求人の取引先と認めることはできないこと及び請求人が主張する貸付け当時事業上密接な関係があったことに関する積極的な説明や証拠の提出もないことから、当該受取利息は、所得税基本通達27−5の事業所得を生ずべき事業の遂行に付随して生じた収入にも該当しないから、事業所得に係る雑収入の額に算入することは相当ではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)

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支部名
東京
裁決番号
平140277
裁決年月日
平成15年6月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 金銭の貸付行為に事業性が認められるためには、それが営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる態様で行われるものであることが必要であると解されるが、その判断に当たっては、①金銭の貸付行為を行うに至った経緯と目的、②貸付資金の調達方法、③貸付金の利息約定の有無及び利率の高低、④貸付先及び貸付口数の多寡性、⑤貸付先との関係の濃淡、⑥契約書等の作成状況、⑦人的・物的設備の状況、⑧帳簿等の具備状況、⑨担保権の設定の有無、⑩貸付けのための広告宣伝の状況、⑪関係官庁・団体への届出等の有無、⑫貸付債権の回収の努力、⑬その他諸般の事情を総合勘案し、社会通念に照らして事業としての営利性、継続性、客観性等が認められるか否かを検討することが相当である。請求人は、本件貸付に係る業務について、①貸金業者として登録していること、②その金銭の貸付先は親族などの特定の関係にある者とは認められないこと及び③本件貸倒損失に係る貸付金について、担保として約束手形又は小切手を差し入れさせていることから、本件貸付けは事業として営まれている旨主張する。しかしながら、本件貸付に係る業務は、①本件貸付けに係る帳簿書類及びその契約書を作成していないこと、②各年分における金銭の貸付先及び貸付口数が明らかでないこと、③本件貸倒損失に係る貸付金から生じる利息の約定がないこと、④本件貸付に係る業務の遂行のために広告宣伝などを行っていないこと及び⑤本件貸付けに係る収入金額が各年分において継続的に生じているものではないことから、経営コンサルタント業を営む請求人にとっては、本件貸付けから生じる所得は副次的な業務として行われているものとみるのが相当であり、社会通念上事業と称するに至る程度の金銭の貸付けを行っているとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)

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支部名
東京
裁決番号
平140277
裁決年月日
平成15年6月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件貸付けに係る業務が、事業所得を生ずる経営コンサルタント業の業務に関連又は付随する業務に該当し、本件貸付けに係る業務において生じた貸倒損失の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入する旨主張する。しかしながら、請求人は、経営コンサルタント業を営んでいるが、①一般に、経営コンサルタントは、社外の専門家としての立場で、人事、財務、生産、販売及び事務等について診断、指導、助言等を行うことを業とし、その対価を得るものであると考えられるので、ある会社の経営診断に際し、融資先を紹介することなどは、その業務の範囲に属するとは認められないこと、及び②本件貸倒損失に係る貸付金の貸付先からは、経営コンサルタント業に関する顧問料収入など事業所得を生ずべき収入金額を得ていないため、これらの貸付先は、事業遂行上の取引先とは認められないことから、本件貸付けに係る業務における貸付金は、所得税法第51条第2項に規定する事業所得を生ずべき業務の遂行上生じた貸付金に該当しないので、本件貸倒損失の額については、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)

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支部名
福岡
裁決番号
平140017
裁決年月日
平成15年3月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集No.65・103ページ

要旨

○ 弁護士としての所得の稼得形態は、弁護士法第3条第1項に規定する弁護士の職務(以下「本来の弁護士の職務」という。)を行うことによるものだけに限られているものではないから、弁護士業に係る事業所得の総収入金額には、本来の弁護士の職務を行ったことに伴い支払われる報酬のほか、講演料、出演料、印税、原稿料等の収入であっても、その講演等が弁護士の立場で行われたもの、あるいは、その内容が弁護士としての知識や経験等に基づくものであって、本来の弁護士の職務と直接の結び付きが認められるものは、所得税法上事業所得以外の各種所得に係る収入金額又は総収入金額として特に明示されているものを除き、これに含まれると解するのが相当である。そこで、本件印税収入に係る本件著書の内容と本来の弁護士の職務との結び付きについて検討するに、本件著書の内容は、多重債務者や倒産の危機が迫った会社経営者の救済方法等を数多くの実例を紹介して著述したもので、これは、現に弁護士業を営む請求人の弁護士としての知識と経験に基づくものであり、本来の弁護士の職務との直接の結び付きがあると認められることから、本件印税収入は、請求人の事業所得に係る総収入金額に含まれると解するのが相当である。(平15.03.11.福裁(所)平14-17)

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支部名
東京
裁決番号
平140145
裁決年月日
平成15年1月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901053
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の行う本件先物取引は、①請求人自ら主張するように、人的・物的設備としては、請求人自身と電話及び情報であること、②本件事業の事業主として本件事業に専念していること、③本件事業による収入によって生計を維持していること、④本件先物取引に関する帳簿書類を具備しておらず、また、本件青色決算書に本件先物取引に関する収入金額及び支出金額の記載がなく企画遂行性又は経済行為の目的が不明であることなどから、本件先物取引が社会通念上事業として行われているとは認められない。さらに、本件先物取引は、極めて投機性の強い、射幸的な取引であることを考慮すると、請求人の場合、継続性及び反復性は有するものの、継続的に相当程度安定した収入が得られる可能性は乏しいものと認められる。以上のことを総合的に判断すると、請求人が行った本件先物取引は、対価を得て継続的に行う事業に該当するとは認められない。(平15.01.16.東裁(所諸)平14-145)

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支部名
高松
裁決番号
平130027
裁決年月日
平成14年3月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人等を構成員とするグループは民法上の任意組合に該当せず、本件金の採掘に対する請求人の出資は投資であって、その損失は雑所得に係るものであるから、損益通算ができない旨主張する。しかしながら、同グループの協定書において、行う事業、出資割合、利益及び損失の負担割合が定められており、出資割合に応じた出資がされていることから、同グループは民法上の任意組合であると認められ、また、本件金の採掘に係る契約書によれば、本件金の採掘の事業主体である企業は、同グループらと地権者で構成された民法上の任意組合であると認められる。そして、金の採掘は所得税法施行令第63条第四号の鉱業に該当し、また、本件金の採掘は、(1)採掘のための調査(2)飛行場の拡張、(3)道路の新設、(4)機械設備の購入、(5)プラントの整備、(6)現場労働者の雇用等がされており、少量ではあるが金の採取もされていることから、事業的規模で行われていると認められ、そうすると、本件金の採掘から生じた所得又は損失は事業所得に該当すべきである。(平14. 3.28高裁(所)平13-27)

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支部名
東京
裁決番号
平130193
裁決年月日
平成14年3月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901020
争点
9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同人は本件各グループ企業全体の活動を維持するための統括業務を個人事業として行っており、本件貸付金に係る金銭の貸付けは、本件業務の付随行為として行ったものである旨主張する。しかしながら、会社における意思決定と業務執行は、会社の各機関が、それぞれ法律に定められた権限の範囲内において行うこととされているのであるから、請求人の認識いかんにかかわらず、同人は、同人又は本件同族関係者の本件グループ企業各社における商法上又は有限会社法上の地位を離れて、当該各社の意思決定又は業務執行を行い得ないのであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平14. 3.18東裁(所)平13-193)

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支部名
高松
裁決番号
平130022
裁決年月日
平成14年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人等を構成員とするグループは民法上の任意組合に該当せず、本件金の採掘に対する請求人の出資は投資であって、その損失は雑所得に係るものであるから、損益通算ができない旨主張する。しかしながら、同グループの協定書において、行う事業、出資割合、利益及び損失の負担割合が定められており、出資割合に応じた出資がされていることから、同グループは民法上の任意組合であると認められ、また、本件金の採掘に係る契約書によれば、本件金の採掘の事業主体である企業は、同グループらと地権者で構成された民法上の任意組合であると認められる。そして、金の採掘は所得税法施行令第63条第四号の鉱業に該当し、また、本件金の採掘は、(1)採掘のための調査(2)飛行場の拡張、(3)道路の新設、(4)機械設備の購入、(5)プラントの整備、(6)現場労働者の雇用等がされており、少量ではあるが金の採取もされていることから、事業的規模で行われていると認められる。そうすると、本件金の採掘から生じた所得又は損失は事業所得に該当するというべきである。(平14. 3.15高裁(所)平13-22)

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支部名
熊本
裁決番号
平130017
裁決年月日
平成14年3月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901051
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/1土地等の譲渡に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の不動産の売却による所得の区分については、いずれも請求人の貸金業に関連して取得した後、売却したものであるから当該不動産の売却による所得は事業所得の雑収入であると主張する。しかしながら、当審判所で調査したところ、請求人が売却した不動産については、いずれも、請求人が一般公開の競売入札において裁判所の売却許可決定を受けて取得したものであり、請求人が担保権の実行又は代物弁済等により取得したものではないことが明らかである。したがって、原処分庁がこれら不動産を貸付債権の対価として取得したものであると認定し、貸金業に係る雑収入に該当するとしたことは当該不動産の取得経過の認定を誤っていることから、原処分庁の主張は採用できない。(平14. 3.14熊裁(所)平13-17)

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支部名
熊本
裁決番号
平130012
裁決年月日
平成14年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集No.63・153ページ

要旨

○ 小児科医である請求人は、開院に際して受領した祝金は、個人又は法人からの贈与であり非課税所得あるいは一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件祝金は、請求人が新たに事業として医療保険業を開業したことに伴い、請求人の事業関係者から受領したものであることから、経済的実質から見れば事業の遂行に付随して生じた収入というべきであり、租税法上、このような収入についてまで贈与と解するのは担税力に応じた公平な税負担の見地からも相当でなく、請求人の主張する非課税所得あるいは一時所得には該当せず、事業所得に該当することから、事業所得とした原処分は相当である。(平14. 1.23熊裁(所)平13-12)裁決事例集NO63・153ページ

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支部名
東京
裁決番号
平130098
裁決年月日
平成13年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 税理士業務を営む請求人は、顧問先法人から顧問契約を解約することに伴って支払を受けた本件金員は役務の対価性がないから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人の顧問税理士としての地位及び職務行為として役務提供を行ってきたことに対して支払われたものであるから、役務提供の対価であり、事業所得に該当する。(平13.12. 5.東裁(所・諸)平13-98)

支部名
関東信越
裁決番号
平130024
裁決年月日
平成13年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ A社からの収入金額について、請求人は、本件書類のとおり給与として受け取っているから、給与所得の収入金額である旨主張するが、所得税法28条にいう給与とは、雇用契約又はこれに類する原因に基づき非独立的、従属的な労務の提供に対する報酬及び実質的にこれに準ずべき給付を意味するものと解されるところ、A社は、毎月、上記基準に基づき、従事日数等に応じて、請求人に対し対価を支払っていることに加え、溶接の際に使用する消耗品を負担していることなどからみると、給与所得といえなくもないが、上記認定事実のとおり、(1)請求人自身が、A社の従業員になることを拒否したこと、(2)A社は請求人を外注先と認識し、請求人に対する支払を外注費として経理していること、(3)請求人自身が「製作代」を請求する旨の請求書を作成して、A社に提出するとともに、受領した対価について領収証も発行していること、(4)A社では、従業員に対する給与の支払に際しては所得税の源泉徴収を行っているものの、請求人に対する支払に際してはこれを行っていないこと、(5)請求人はA社以外と取引することもできること、(6)請求人は、各年分の確定申告において、自らの所得を営業所得として申告していることなどの事実を考え併せると、請求人とA社との間には、雇用契約はもちろん雇用関係があるとはいえない上に、請求人が、A社に対して非独立的、従属的な労務の提供をしていたとは認めることはできないから、請求人の各年分の収入金額は、これを給与所得の収入金額と認めることはできず、「溶接工」として、対価を得て継続的に行う事業から生じたものとみるのが相当であり、事業所得の総収入金額に該当するというべきである。(平13.10.31関裁(所)平13-24)

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支部名
金沢
裁決番号
平130006
裁決年月日
平成13年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集No.62・65ページ

要旨

○ 請求人は、本件競走馬の保有に係る所得は事業所得に該当すると主張する。しかしながら、競走馬の保有に係る業務が、事業所得の基因となる事業に該当するか否かは、単に、その営利性、有償性、継続性、反復性の有無のみならず、業務に費やした精神的・肉体的労力の程度、業務のための人的・動的設備の有無、投下資本の調達方法、その者の職業(職歴)社会的地位、生活状況及び当該業務から相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性が存するか否か等を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断するのが相当であるところ、(1)平成6年から平成10年までの間における請求人の保有する本件登録馬の頭数は、登録期間が6月以上のものは1頭ないし3頭と少数であること、(2)請求人は、本件競走馬の保有に当たり、特別な事業所や設備は設置していなく、専属の従業員も雇用しておらず、その管理運営は専ら第三者に委託していること、(3)請求人は、主として建設関連の業務に基づく所得により生計を賄っていたこと、(4)請求人の本件競走馬の保有に係る所得は、平成10年分こそ利益を計上したが、平成5年分ないし平成9年分は専ら損失の金額を計上するのみであったことが認められるなどからみると、本件競走馬の保有は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所得税法施工令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」とは認められない。(平13. 9.14金裁(所)平13-6)裁決事例集NO62・65ページ

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支部名
関東信越
裁決番号
平120029
裁決年月日
平成12年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
業種
貸金業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 金銭の貸付行為が所得税法上の事業に該当するか否かは、社会通念に照らして、当該行為が事業と認められるか否かによって判断すべきであるが、その判断に当たっては、営利性、継続性及び独立性が認められるか否かが基準となるところ、具体的には、貸付先との関係、貸付けの目的、貸付金額、貸付利息の収入状況、担保権設定の有無、貸付資金の調達方法、貸付けのための広告宣伝の状況その他諸般の状況を総合的に勘案して判断するのが相当であるが、請求人は、認定のとおり、(1)屋号をFとする金融業の事業主と認められること、(2)貸付先から担保を徴していること、(3)請求人の母から、資金を借り入れるなど、請求人自らの責任において貸付資金を調達していた以上、請求人の金銭の貸付行為は、営利を目的として社会通念上の事業として行われていると認めるのが相当であるから、請求人が金銭の貸付けを行ったことによって生じた所得は事業所得となる。(平12.10.30関裁(所)平12−29)

支部名
東京
裁決番号
平120016
裁決年月日
平成12年10月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901055
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、給与所得者として給与収入を得ているほか、商法第4条第1項に規定する商人であり、A経営研究所の名称で(1)匿名組合員として匿名組合の営業者に営業のために出資する業務、(2)経営コンサルティングに係る役務の提供をする業務、(3)匿名組合の営業者としての業務を遂行しており、これらの各業務による収入及び損失は、いずれも事業所得に係るものである旨主張するが、審判所の調査の結果による匿名組合契約に基づく出資並びにコンサルティング料の授受に使用された各預金口座における入出金の状況によれば、上記(1)に係る匿名組合契約は、請求人とBとが、実際には資金の移転がないにもかかわらず、匿名組合契約に基づき資金の移転があるかのような外形を作出するために締結された仮装のものと認められ、(2)についても、コンサルティング料の支払は、(1)に係る出資金を請求人に返還するための名目にすぎず、仮に何らかの役務提供があったとしても、社会通念上、事業に該当するとはいえず、(3)については、そもそも原処分に関わりのない事項であり主張の前提を欠くものであることから、請求人の主張はいずれも採用できない。(平12.10.26東裁(所)平12−16)

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支部名
東京
裁決番号
平120005
裁決年月日
平成12年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集No.60・185ページ

要旨

○ 金銭貸付けに係る所得について、請求人は、貸金業者として登録しており、営業チラシの配布により広く一般の顧客を求めるとともに、人的・物的設備を備えて事業として金銭を貸し付けているので、事業所得に該当する旨主張するが、特定の法人に対する金銭貸付行為は、(1)請求人と当該法人とが特殊の関係にあること、(2)担保を徴していない若しくは担保が形式的で実質を伴わないこと、(3)貸付金利が低すぎること、(4)請求人は保証料を得ることなく当該法人が市中銀行から借り入れる際の連帯保証人となっていること及び(5)当該法人は自力で市中銀行から融資を受けられる状況になかったこと等を勘案すると、社会通念に照らして営利を目的とした事業として行われているとは認められない。また、特定の法人以外に対する金銭貸付行為は、(1)平成7年における7名延べ8件の1.600.000円であり、平成8年においては新たな貸付けがないこと、(2)その受取利息の総額は平成7年に係る貸付金が平成8年において返済された際少額であること、(3)請求人は、主に給与収入により生活を維持していることからすると、貸付口数の多寡、反復継続性等を客観的にみて、いまだ事業規模に達していないとするのが相当である。したがって、金銭貸付けに係る所得は、所法第27条に規定する事業所得には該当しない。(平12.9.19東裁(所)平12−5)裁決事例集NO60・185ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平110076
裁決年月日
平成12年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自ら代表取締役についている株式会社への出資及び保証は、請求人の経営するような中小企業の場合は、それそのものが事業であるから、当該会社が事実上倒産したことにより被った当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失に該当するので、これを認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上事業所得を生ずべき事業であるか否かは、単に当事者の意図ないし主観のみによるものではなく、一般社会通念上いわゆる事業と認められるか否かによって判断すべきであり、これによると、請求人の出資及び保証などは所得税法上事業所得を生ずべき事業ということはできない。したがって、当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失の額には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3. 9関裁(所)平11-76)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110065
裁決年月日
平成12年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が主張する貸付金に係る損失が、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として認められるためには、当該貸付けが請求人の事業の遂行上生じたものであるか、若しくは、請求人が金銭の貸付けを事業として行っているかである。そこで、請求人の金銭の貸付行為を、当審判所において調査したところ、①貸付先は請求人の人材派遣業に係る取引先ではない、②貸金業としての届出はしていない、③貸付けに関する帳簿書類は作成していない、④貸金業としての人的、物的設備は有していない、⑤貸金業としての広告宣伝はしていない、⑥貸付先は3グループ5件である及び⑦貸付けの資金は自己資金であることが認められるので、請求人の金銭の貸付行為は、請求人の事業の遂行上生じたものとは認められず、また、事業として行われたとも認められない。したがって、仮に、請求人が貸し付けた金銭について、回収不能の事実が認められたとしても、その損失額を必要経費の額に算入することはできない。(平12. 2.22名裁(所・諸)平11-65)

支部名
仙台
裁決番号
平110014
裁決年月日
平成12年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医師会看護婦等退職金共済制度への加入は、資金の運用として銀行預金より有利であるとの認識で加入したもので、主として利殖を目的としたものであること及び所得区分を判断する場合、事業関連性の有無ではなく、あくまでもその所得の性格、内容により判断すべきであり、同共済制度の解約に係る払戻金は、臨時的、偶発的所得であることから、一時所得である旨主張する。しかしながら、同共済制度の目的は、会員が雇用する看護婦等の従業員の退職金の給付に必要な資金を積み立てることにより、従業員の福祉増進と経営の安定を図る等を目的としており、加入会員は医師会の会員に限られることなどから、同共済制度への加入は、請求人の事業を遂行する上での必要から加入したものと認められ、その解約に係る払戻金は、必然的に生じたもので、事業遂行上得た収入であるから事業所得に該当し、同所得計算上の総収入金額に算入すべきであると認めるのが相当である。(平12. 2.21仙裁(所)平11-14)

支部名
福岡
裁決番号
平110017
裁決年月日
平成12年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、任期2年(再任可能)の地方公共団体の非常勤職員であり、再任されるには、関係団体の推薦を受けること及び当該関係団体の事務局員として無報酬で役務を提供することが慣例になっているところ、請求人は、当該役務提供上自己負担した金額は、当該関係団体から再任について推薦を得るための事業活動費であるから、事業所得の損失になるので、給与所得の金額と損益通算ができる旨主張する。しかしながら、所得税法上事業とは、社会通念上事業と認められるもののうち、対価を得て継続的に行うものをいい、社会通念上事業と認められるか否かは、営利性・有償性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費やした精神的あるいは肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その取引の目的、その者の職歴・社会的地位・生活状況等を総合的に検討して判断すべきである。ところで、当該役務提供は、これらの点で事業に該当しないばかりか、①請求人が当該関係団体の一員であること、②請求人と当該関係団体との間には、請負等の契約はないこと、及び③当該関係団体の事務局員となるのは慣例的なものであること、等を総合して判断すると、当該関係団体の事務を無償で行っているにすぎないとみるのが相当である。したがって、当該役務提供上自己負担した金額は、事業所得の損失に当たらないだけでなく、所得税法上損益通算の対象となる他の所得の損失にも当たらないから、給与所得と損益通算をすることはできない。(平12. 1.26福裁(所)平11-17)

支部名
名古屋
裁決番号
平110054
裁決年月日
平成12年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、競走馬の保有頭数が多ければ事業所得とし、少ないのは雑所得とする原処分庁の判断は誤りであり、実質判断すべきであると主張するが、①請求人の所有する競走馬は少数であること、②専属の従業員及び専用の事業所等特別の設備を有していないこと、③競走馬の管理を調教師に委託し一任していること、④競走馬の保有に係る所得は、保有後のいずれの年分も損失を計上していること、⑤生計は、法人三社の代表取締役の地位に基づく給与収入により、賄っていたことなどからみると、本件競走馬の保有に係る所得は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所令第63条第12号に定める「対価を得て継続的に行う事業」とはいえない。(平12. 1.19名裁(所)平11-54)

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支部名
福岡
裁決番号
平100032
裁決年月日
平成11年6月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、自動販売機による清涼飲料水等の販売はれっきとした小売業であり、その所得は、事業所得である旨主張するが、自動販売機による清涼飲料水等の販売業務に費やした精神的あるいは肉体的労力の程度、人的及び物的設備の規模等から、独立した事業としての社会的客観性を有するものとはいえず、社会通念上事業といえる実態をもったものとは認められないので、当該業務は、雑所得を生ずべき業務となる。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)

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支部名
福岡
裁決番号
平100032
裁決年月日
平成11年6月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200901030
争点
9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、休業中の飲食店は、営業再開のときもあると考え、食堂組合を脱退せず、また、食堂組合費等の諸会費を支払ってきたことから、依然として事業を営んでいる旨主張するが、飲食店は、昭和63年7月に閉鎖し、以後、賃借店舗は放置された状態のまま営業を再開することなく、平成10年12月末で賃借店舗を明け渡していることから、事業を営んでいるとは認められない。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)

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支部名
東京
裁決番号
平100161
裁決年月日
平成11年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200901053
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の行う本件商品取引は、その取引回収、取引枚数及び資金量等から、事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は①商品取引会社の外務員からの勧誘により本件商品取引を開始したのであるが、それ以前において商品先物取引に関する職業に携わったことはなかったこと、②本件商品取引を遂行するために従業員を雇用したり、特別の物的設備を設けていたわけではないこと、③本件商品取引に関する情報は専ら商品取引会社の資料により得ていたのであって、さしたる専門的調査や特別の情報収集を行っているわけではないこと、④生活の資のほとんどを給与所得及び農業所得から得ていたこと、⑤本件商品取引に係る売買注文を出勤前に電話で行うなど会社役員等としての勤務の傍らで本件商品取引を行っていたこと、⑥その資金も特別な調達手段を持たずに自己資金の範囲内であったこと、⑦本件商品取引の取引回数はきん少であり、反復継続的な取引とは認められないこと、⑧平成5年から平成9年までの本件商品取引により多大な損失が生じており、相当期間安定した収益を得ていないこと、⑨平成5年に行った本件商品取引については事業として考えておらず、申告していないこと及び⑩本件商品取引は継続して行われていないこと等が認められ、これらのことを総合勘案すると、本件商品取引は一般社会通念により事業として認められる社会的客観性が具備されているとは認められない。(平11. 4.27東裁(所)平10-161)

支部名
熊本
裁決番号
平100034
裁決年月日
平成11年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
200901053
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、商品先物取引は、営利を目的とした経済的に行ったものであり、事業所得に該当するから損益通算すべきである旨主張する。 しかしながら、商品先物取引が「対価を得て継続的に行う事業」に該当するかどうかは、営利性継続性のほか、社会的客観性が認められなければならず、また、相当安定した収益を得られるという可能性がなければならないものと解される。 本件は、商品先物取引が投機性の著しいもので事業に馴染みにくい性格を有しているところ、請求人の商品先物取引には社会的客観性も認められないので、「対価を得て継続的に行う事業」とは認められず゜、事業所得ではなく雑所得であり、事業所得と損益通算はできない。(平11.4.23熊裁(所)平10-34)

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支部名
東京
裁決番号
平100123
裁決年月日
平成11年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成2年4月から貸金業の看板を掲げて事業を開始したと主張する。しかしながら、本件は、人的・物的設備を有していたとは認められず、本件貸付けに係る貸付金と認められるのは2件であり、しかも、相当期間安定した収益が得られるよう営んでいたとは認められないことから、本件貸付けは、所得税法上の事業所得を生ずべき事業に該当する社会的客観性を有しているものとは認められず、本件貸付けに係る所得は所法第35条第1項に規定する雑所得に該当する。(平11. 3.12東裁(所)平10-123)

支部名
東京
裁決番号
平100119
裁決年月日
平成11年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
200901054
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人が営む写真の撮影及び販売は、請求人の長男が主宰する法人からの収入のみであること、その額も年額で一律に決められていること、広告宣伝活動も行っていないこと、特段の物的設備もないこと、撮影用機材も一般的に使用されている普及型のものであること、開業以来連年多額の損失が発生していること等の事実を総合勘案すれば、社会通念上、事業所得を生ずべき事業というまでには至っていないというべきである。(平11. 3. 9東裁(所)平10-119)

支部名
東京
裁決番号
平100036
裁決年月日
平成10年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
200901053
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の行った商品先物取引に係る業務は所令第63条第12号の「対価を得て継続的に行なう事業」に該当する旨主張する。しかしながら、対価を得て継続的に行う事業に該当するかどうかは、その行為が、営利性、有償性を有し、かつ、継続性、反復性を有するだけでなく、企画遂行性の有無、その行為に費やした精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、その経済行為の目的、その者の職業(経歴)、社会的地位、生活状況及びその行為をすることにより相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性等の客観的な諸要素を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断すべきであり、その行為が事業としての社会的客観性を具備していることが必要であると解されているところ、請求人の場合、①A監査法人等からの給与収入により生計を立てていること、②A監査法人での勤務の合間に本件先物取引を行っていること、③従業員を雇用せず、家庭用の電話等の設備しかないこと、④主に定期預金の解約金や株式の売却収入を資金としていること等から、請求人はA監査法人における勤務を本業とし、本件先物取引はその勤務の傍ら行っているにすぎないと認められる。また、請求人の商品先物取引に対する経験は少なく、本件先物取引が投機性の強い取引であることを考慮すると、請求人が本件先物取引によって利益を得るとしても、偶然性の強いものと認められ、事実、請求人は本件先物取引において相当の損失を被っていることからしても、本件先物取引には継続的に相当程度の安定した収益を得られる可能性があったとは認められない。以上のことを総合的に判断すると、本件先物取引は、営利性、有償性、継続性及び反復性がないとはいえないものの、事業といえるためのその他の諸要件を欠き、事業としての社会的客観性が具備されているとはいえず、所令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行なう事業」に該当するとは認められない。(平10.10.16東裁(所)平10-36)

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支部名
東京
裁決番号
平090192
裁決年月日
平成10年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901059
争点
9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集No55・53ページ

要旨

○ 請求人の絵画業務については、人的・物的設備が備わっておらず、しかも、本件絵画業務の取引実態は、絵画の購入から売却までそのすべてを特定の画廊に任せて取引するというものであり、請求人が本件絵画業務に費やす精神的、肉体的労力は低く、自己の危険と計算における企画遂行性にも乏しいことが認められ、また、その営利性も極めて乏しいことから、本件絵画業務は事業所得を生ずべき事業としての社会的客観性を有するものとは認められない。(平10. 6.25東裁(所)平 9-192)裁決事例集No55・53ページ

支部名
広島
裁決番号
平090032
裁決年月日
平成9年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、水道衛生工事に係る収入について、(1)受注先に社員として採用されていること、(2)受注先からは下請工事に係る支払と給与に係る支払を別々に支給されていたこと、(3)給与として支給された金員は年末調整がされていることから、これを給与所得と事業所得に係る収入金額にそれぞれ区分すべきである旨主張するが、(1)請求人は、受注先の名目上の社員であると認められること、(2)受注先においては、給与の大半が請求人が請求した下請に係る工事代金の中から支払われていることからすると、本件収入金額はすべて事業所得に係る収入金額と認めるのが相当である。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-32)

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支部名
東京
裁決番号
平080234
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
200901044
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/4建築工事等に係る収入
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)勤務先が一か所のみであること、(2)1日当たりの収入単価が定額であること、(3)材料費及び工具代等は勤務先が負担すること等から、請求人の所得は給与所得に該当する旨主張するが、(1)請求人と取引先の間に雇用契約がないこと、(2)労務の提供に関する消耗品費等の費用は、請求人が負担していたこと、(3)請求人は、対価の額の受領に際し、屋号を用いた領収書を発行し、また、出面及び収入金額等をノートに記録していること、(4)請求人の取引先は、請求人に対する支払を外注費として経理し、その支払に際し、給与所得に係る所得税の源泉徴収や社会保険料等の控除をしておらず、また、賞与等の支給をしていないことから雇用契約を前提とする給与として扱っていないこと等から、請求人の労務の提供は、雇用契約に基づくものではなく請負契約に基づくものと認められ、請求人の所得は、所得税法上、給与所得ではなく事業所得に該当する。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-234)、(平 9. 6.30東裁(所)平 8-235)

支部名
東京
裁決番号
平080212
裁決年月日
平成9年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)元請先と労働契約を締結していること、(2)元請先から、一方的に作業内容の指示・決定を受けていること、(3)1か月の仕事量及び1日の就労時間は実質的に支配を受けており請求人には営業上の独立性、作業場の自主性が全くないこと、(4)請求人が負担する材料費は少額であること、(5)元請先の福利厚生行事にあっては社員と同様の取扱いを受けていることから、元請先からの収入は給与所得に係る収入である旨主張するが、(1)請求人が作業している場所は請求人の自宅作業場であり、元請先は実質的に請求人の就業時間を拘束していないこと、(2)請求人の収入は出来高払いであること、(3)元請先は請求人が外注先を使用するか否か等について請求人を拘束していないこと、(4)メーカーの下請製造業者にあっては製品製造に関する自主性や創造性が入り込む余地がないことは通例であること、(5)専属の外注先が元請先の福利厚生行事に参加することは多く見られることから、請求人の所得は給与所得ではなく事業所得であると認められる。(平 9. 5.29東裁(所)平 8-212)

支部名
仙台
裁決番号
平080005
裁決年月日
平成8年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
200901049
争点
9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が生産組合から作業従事日数に応じて受領した金員は、(1)組合員以外の一般の作業従事者の立場と同様であること、(2)その労務の内容が園地全体の統一した方法で行われ、請求人の選択は認められず、まして、収穫物の処分権もないことから、給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人は生産組合の総会で専従者に選任され、かつ、総会においてその日当が決定されていること、(2)作業内容は、生産組合から委嘱された管理者が請求人と相談して決定していることからすると、請求人は組合員として組合財産に責任ある立場で作業に従事しているものである。しかも、作業の成否は、分配金の多寡という形で、組合員である請求人の所得計算に直接はねかえることを考慮するなら、まさに自己の計算と危険において組合業務に従事しているものというべきであるから、請求人が生産組合から作業従事日数に応じて受領した金員は、事業所得と解するのが相当である。(平 8. 9.25仙裁(所)平 8-5)

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