裁決要旨 2必要経費の算入時期
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040102
- 裁決年月日
- 令和5年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 請求人は、貸金返還債務の遅延損害金支払債務は、その弁済の時期や金額等の借主と貸主との合意内容によってその確定時期が左右され、分割払の合意がされた場合は、所得税基本通達37-2の2《損害賠償金の必要経費算入の時期》の注書や法人税基本通達2-1-43《損害賠償金等の帰属の時期》の趣旨に基づき、遅延損害金の必要経費算入時期は、支払った日の属する年となることから、未払遅延損害金の分割払の合意に基づき支払った金額は、当該年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額である旨主張する。しかしながら、貸金返還債務の遅延損害金支払債務は、①債務自体は弁済期を経過した時点で成立するものの、②その元金の弁済がされるまで各日ごとに具体的な給付をすべき原因となる事実が発生し、③遅延損害金利率と弁済期からの経過日数によりその金額を算出することができるから、遅滞が生じた日以後、日々経過するごとに所得税基本通達37-2《必要経費に算入すべき費用の債務確定の判定》の要件を全て満たすと解するのが相当である。したがって、約定に従った弁済がなされない日からその元本の弁済がされる日までの日数に応じて、約定に従った弁済がなされない貸金返還債務の金額に約定で定められた遅延損害金利率を乗じて計算した金額が、その年に債務が確定した遅延損害金支払債務の金額となり、当該年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額となるのであって、過年分に発生した遅延損害金支払債務について、弁済時期等の合意がされても、その確定時期は左右されず、弁済した年分の必要経費に算入することはできない。(令5. 3.23 東裁(所)令4-102)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、和解により業務委託報酬として支払義務があることを確認した金員は債務が確定した日の属する平成29年分の事業所得の必要経費とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人が委託をした業務は、遅くとも平成28年中には終了したものと認められるし、本件の業務委託契約のような準委任契約は、いずれも仕事の終了時に委任者の報酬支払債務が確定するが、一方、所得税法が採用している費用収益対応の原則によれば、費用につき特定の収入との対応関係を明らかにできる部分の金額については、当該特定の収入の帰属する年分の必要経費とすべきであるから、請求人が平成29年分に計上した医療協力各契約に係る収入に対応する業務委託報酬については、平成29年分の必要経費とすべきであり、業務委託報酬のうち、同期間の収入との対応関係が明らかな部分である当該金員の一部が、平成29年分の事業所得の必要経費であると認められる。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年7月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、同人が提訴された損害賠償請求事件に係る弁護士費用(本件弁護士費用)について、平成23年分から平成27年分までの収入に係る訴訟について発生した費用であるから、最終年分の平成27年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、業務の遂行上生じた紛争を解決するために支出した弁護士費用は、その支出をした日の属する年分の必要経費として計上すべきであるところ、本件弁護士費用は、平成31年4月15日に支払ったものであるから、平成27年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令2.7.28大裁(所)令2-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230016
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、昭和59年3月31日大蔵省告示第37号(本件告示)は、総収入金額及び必要経費に係る事項の簡易な記録の方法及び必要経費に算入すべき費用の計上基準を具体的に規定したものであり、そして必要経費への計上については、債務確定主義と現金主義のいずれの方法によるかは事業所得者の選択を認めていることから、請求人が現金主義の適用を選択し平成19年1月31日の出金時に帳簿に記載した本件接待交際費は、平成19年分の必要経費に該当する旨、また、所得税法における現金主義は同法第67条《小規模事業者の収入及び費用の帰属時期》の規定の適用を受ける青色申告者だけが計上基準として適用できる経理手続ではない旨主張する。しかしながら、いわゆる現金主義による収益及び費用の帰属時期の取扱いは、所得税法第37条《必要経費》第1項の別段の定めとして同法第67条で、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている者に現金主義による所得計算の特例が認められる制度であるところ、請求人は平成19年分の所得税について納税地の所轄税務署長から青色申告の承認を受けていないことから、所得税法第67条の規定を適用することはできない。なお、本件告示は、所得税法第231条の2《事業所得等を有する者の帳簿書類の備付け等》第1項の適用を受ける居住者の総収入金額及び必要経費に関する事項の簡易な記録の方法について定めたものであって、必要経費に算入すべき費用の計上基準を定めたものではなく、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平24. 4.20 仙裁(所)平23-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160002
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成13年分の租税特別措置法第37条の事業用資産の買換え特例適用のための代替資産の取得のために締結した不動産売買契約(以下「本件売買契約」という。)は平成13年に解除されているので、本件売買契約に係る物件において飼育するために購入した馬9頭(以下「本件馬9頭」という。)の購入費4,252,500円(以下「本件購入費」という。)は、本件売買契約の解除に基因した損失であるから、所得税法第51条の資産損失として平成13年分の事業所得の必要経費に算入されるべきであると主張する。しかしながら、本件馬9頭は肉用として飼育されていることから、たな卸資産に該当すると認められるところ、本件購入費は、所得税法第37条第1項の事業所得の総収入金額に係る売上原価の額を算定することを目的としてその年の12月31日に行う本件馬9頭のたな卸評価額が零円となった年分に売上原価として必要経費に算入されることとなる。したがって、本件購入費は、本件馬9頭が死亡又は売却された平成14年分以降の年分の必要経費に算入されるべきであるので、平成13年分の必要経費とすべきであるとする請求人の主張には理由はない。(平16.7.7名裁(所)平16-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160002
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200504029
- 争点
- 5所得の区分、発生、収入金額、必要経費(総則)/4必要経費/2必要経費の算入時期/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成13年分の租税特別措置法第37条の事業用資産の買換え特例適用のための代替資産の取得のために締結した不動産売買契約(以下「本件売買契約」という。)の解除は平成13年であるから、本件売買契約の定めに基づき支払った手付金等(以下「本件手付金等」という。)の額5,000,000円は、全額を所得税法第51条の資産損失として平成13年分の事業所得の必要経費に算入されるべきであると主張する。しかしながら、本件手付金等のうち3,000,000円は請求人に返還され、差額2,000,000円は本件売買契約が請求人の都合により不成立となったことにより売主に没収された違約金(以下「本件違約金」という。)とみるのが相当であるので、本件違約金は損害賠償金として所得税法第37条に規定する必要経費に該当し、かつ、その債務確定時期は、本件売買契約が解除され、本件手数料等のうちの3,000,000円が請求人に返還された平成14年12月30日となるから、本件手付金等の全額を平成13年分の事業所得の必要経費に算入すべきであるとする請求人の主張には理由がない。(平16.7.7名裁(所)平16-2)
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