裁決要旨 18所得控除
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令070006
- 裁決年月日
- 令和7年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父、母及び甥(本件親族)の協力を得て作成した明細(本件明細)や領収証(本件各領収証)のとおり、請求人とは別の住所地にある請求人の母所有の住宅の金庫内にまとまった現金を保管し、当該住宅に居住している本件親族が当該金庫内から毎月45,000円(一人当たり15,000円)を引き出せるようにしていたほか、父及び母においては、医療費や社会保険料の支払が必要になった時も引き出せるようにして、本件親族を経済的に支援していたのであるから、請求人と本件親族は生計を一にしていた旨主張する。しかしながら、請求人の提出した本件明細及び本件各領収証は更正の請求を行うに当たって作成されたものであることや、父及び母の社会保険料の納付状況と一致しないこと等を考慮すると、本件明細及び本件各領収証は、請求人が本件親族に対して、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている事実を証する証拠として直ちに採用することはできず、そのほかに、日常生活に必要な費用の全部又はその主要な一部が送金により賄われていたと認めるに足る客観的事実関係も認められない。したがって、本件親族は、請求人と生計を一にする親族に該当しない。(令7. 9.26 福裁(所)令7-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070005
- 裁決年月日
- 令和7年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に居住する親族が請求人と生計を一にすることを明らかにする書類の添付等がないことを理由として当該親族に係る扶養控除は適用されないとした原処分について、国外に複数の親族が同居する場合にはまとめて生活費を送金するという通常の方法を無視するものであるとともに、国外送金をする当事者に過度な負担を強い、かつ、扶養控除制度の趣旨に反するものであることから違法である旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類等の提出又は提示》第4項第1号ロに規定する書類(送金関係書類)は、国外居住扶養親族の生活費又は教育費に充てるための支払を必要の都度、各人に行ったことを明らかにするものである必要があるところ、請求人が提出した書類はいずれも国外に居住する親族に係る送金関係書類には該当せず、そのほかに送金関係書類に該当する書類の提示はないことから、扶養控除が適用されないとした原処分は適法である。(令7. 8.25 名裁(所)令7-5)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和7年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の知人(本件代表者)が代表を務める法人(本件法人)に交付した金員(本件各資産)は、請求人がその使途を定めて本件法人に預託したものであり、当該交付以後も請求人の有する資産であるから、本件代表者が、本件各資産を不正に領得し、これを特定された使途と異なる使途に費消した行為は横領に該当することから、請求人の有する資産について横領があった旨主張する。しかしながら、請求人が本件各資産を本件法人に交付した事実は推認されるものの、本件代表者がどのような意思をもって本件各資産を交付させたかは明らかではないこと、請求人が本件各資産について横領があった事実を立証する証拠書類を当審判所に提出していないことなどから、本件代表者が本件各資産を原資として本件代表者ないし本件法人名義で高級自動車等を購入したと認められる余地があるとしても、当該行為が横領に該当するとは認められないから、請求人の有する資産について横領があったとはいえない。(令7. 2. 3 金裁(所)令6-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060099
- 裁決年月日
- 令和6年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201809000
- 争点
- 18所得控除/9障害者控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男(本件長男)について、精神障害者保険福祉手帳又は療育手帳の交付を申請する予定であること、国税庁ホームページのタックスアンサーによれば、身体障害者手帳等の交付を申請中である場合であっても障害者控除が適用されると掲載されていることから、本件長男はこれに該当するため、本件長男は所得税法上の障害者に該当する旨主張する。しかしながら、本件長男は、療育手帳の交付を受けていないため、児童相談所等の判定も受けていないと認められること、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けていないこと及び身体障害者手帳についても交付の申請をしておらず、身体障害者手帳の交付を受けるための所定の医師の診断書も有していないことから、本件長男は、所得税法上の障害者に該当しない。(令6.12.17 東裁(所)令6-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060099
- 裁決年月日
- 令和6年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男(本件長男)が国外に所在する障害者センターの理学療法士から受けたサポート(本件サポート)及び国外に所在する医療機関で受けた検査等(本件検査等)に係る各費用は医療費控除の対象となる旨主張する。しかしながら、請求人が提出した各書面からは、本件サポートが医療機関により行われたものではなく、本件長男の病気や傷の治癒や症状の改善に向けた世話に該当するとは認められないこと、また、本件検査等に係る費用が実際に支払われたとは認められないことから、本件サポート及び本件検査等に係る費用はいずれも医療費控除の対象ではない。(令6.12.17 東裁(所)令6-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060030
- 裁決年月日
- 令和6年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法(令和2年法律第8号による改正前のもの)第120条《確定所得申告》第3項第2号に規定する生計を一にすることを明らかにする書類の範囲を所得税法施行規則(令和2年財務省令第11号による改正前のもの)第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第6項に規定する書類(送金等関係書類)に限定するのは、法令で委任された範囲を逸脱するものであり、当該書類以外の書類であっても、請求人と国外に居住する親族(本件親族)が生計を一にすることを明らかにするものであれば、同号に規定する書類の添付又は提示があったものと解すべきであるから、請求人が提出した預金通帳の写し等の書類(本件書類)をもって、所得税等の計算上、本件親族に係る扶養控除の適用がある旨主張する。しかしながら、所得税法等は、国外に居住している親族に係る扶養控除の適用を受ける際には、確定申告書に本件親族と生計を一にすることを明らかにする書類の添付又は提示を義務付けているところ、請求人が提出した本件書類は送金等関係書類には該当しないため、請求人は確定申告書に本件親族と生計を一にすることを明らかにする書類を添付等していないことから、本件親族に係る扶養控除の適用はない。(令6. 9.13 東裁(所)令6-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050089
- 裁決年月日
- 令和6年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803020
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/2控除金額等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受領した保険金は、患者の生活を支えるために支給されたものであり、また、入院の諸費用のためであって、医療費の補填のためのものではないから、所得税法第73条《医療費控除》第1項括弧書に規定する医療費を補填する保険金等に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、保険契約に基づき入院給付金、手術給付金及び入院一時給付金の支払を受けており、これら入院給付金等の支払事由からすると、入院給付金等は、請求人が入院及び手術をしたことによる費用を補填するために支払われたものであると認められるから、同項括弧書に規定する医療費を補填する保険金等に該当する。 (令6. 4. 2 東裁(所)令5-89)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050023
- 裁決年月日
- 令和6年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201899000
- 争点
- 18所得控除/14その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、合計所得金額が2,500万円を超える居住者に基礎控除を適用しない所得税法第86条《基礎控除》は、日本国憲法第14条、第25条及び第29条に違反しているから、合計所得金額が2,400万円以下の居住者と同様に、請求人の令和3年分の所得の金額から基礎控除の額として48万円が控除されるべきである旨主張する。しかしながら、当審判所は、処分の根拠法令が憲法に適合した合憲かつ有効なものであることを前提に、国税に関する法律に基づく処分が違法又は不当なものであるか否かの判断をする機関であって、取消しを求める対象の処分の根拠法令が日本国憲法第14条、第25条及び第29条に違反しているかどうかについての判断は、当審判所の権限に属さないから、この点については審理判断の対象とならない。(令6. 2. 8 関裁(所)令5-23)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.133
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達73-3《控除の対象となる医療費の範囲》(本件通達)は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第1号に掲げる医師又は歯科医師による診療又は治療の対価にはそれに付随又は関連をする費用として通院費が含まれる旨を明らかにしたものであるから、病院へ通院するために要した自家用車のガソリン代、高速道路利用料金及び駐車場利用料金(本件ガソリン代等)も医師等による診療等を受けるための通院費として、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、通院費は病院等へ往復するための旅費や交通費であり、医師等による診療行為又は治療行為に対して支出されるものではないため、同号に掲げる医師又は歯科医師による診療又は治療の対価に通院費が含まれると解することはできない。また、本件通達にいう通院費の取扱いは、飽くまで同条第3号に掲げる病院、診療所又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価の解釈として許容される範囲内に限るものと解することが相当であるところ、本件ガソリン代等は、いずれも商品の購入の対価として支出されたもの又は設備若しくは施設等の利用の対価として支出されたものであり、人的役務の提供の対価とはいえないことから、本件通達にいう通院費に該当しない。したがって、本件ガソリン代等は医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(令5.11. 6 金裁(所)令5-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040014
- 裁決年月日
- 令和5年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら所有する家屋(本件家屋)に係る外壁塗装及び屋根塗装工事(本件工事)に支出した費用(本件工事費用)は、台風(本件台風)通過後に着工したことなどから所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する災害関連支出に該当する旨主張する。しかしながら、本件工事費用が本件台風による被害の復旧(原状回復)のために支出した金額に該当するというためには、本件工事費用が本件工事の発注書の内容の対価としてではなく、本件台風により本件家屋に被害が生じたため、本件工事の内容が原状回復工事に変更され、又は本件家屋の原状回復工事が追加発注され、その原状回復工事の対価として支払われたものであることを要するところ、請求人は、本件工事の着工から完了までの期間において、工事業者に対し本件工事の内容変更や本件台風の被害による本件家屋の原状回復工事の追加発注をしていない。そうすると、本件工事費用は本件台風の被害による原状回復工事の対価として支払われたものとは認められないことから、本件工事費用は、所得税法第72条第1項に規定する災害関連支出に該当しない。(令5. 5.11 仙裁(所)令4-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040093
- 裁決年月日
- 令和5年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 請求人は、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類等の提出又は提示》第3項第2号に規定する送金関係書類の添付等は、所得税法第84条《扶養控除》第1項に規定する扶養控除の適用要件ではなく、国外に居住する親族が所得税法所定の扶養親族であることの立証がなされているのであれば扶養控除の適用がある旨主張する。しかしながら、国外に居住する親族について扶養控除を適用するためには、法令に規定する書類の添付等をする必要があるところ、請求人から提出された書類はこれに該当しない。また、その記載内容を踏まえても、当該書類は、所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第6項に規定する「国外居住親族の生活費又は教育費に充てるための支払を必要の都度、各人に行ったことを明らかにするもの」であるとは言い難い。したがって、扶養控除の適用はない。(令5. 3.14 東裁(所・諸)令4-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040048
- 裁決年月日
- 令和4年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201809000
- 争点
- 18所得控除/9障害者控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)に規定するいわゆる難病患者として同法における障害者に該当するほか、その年の12月31日の現況において、請求人の身体に障害があったことは明白であるから、身体障害者手帳の交付の有無にかかわらず、障害者控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第2条《定義》第1項第28号及びその委任を受けた所得税法施行令第10条《障害者及び特別障害者の範囲》第1項各号の規定は、障害者控除の対象となる障害者に該当する者を限定列挙しているところ、障害者総合支援法に規定するいわゆる難病患者として同法における障害者であるとされた者は、同項各号に掲げる者として規定されていない。加えて、請求人は、身体障害者手帳の交付を受けていなかったのであるから、同項第3号に掲げる者にも該当しない。したがって、請求人は、障害者控除の対象となる障害者に該当しないから、障害者控除の適用は認められない。(令4.11.22 東裁(所)令4-48)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社会福祉法人に対して美術品の寄附を行っているから、その寄附は所得税法第78条《寄附金控除》第1項に規定する特定寄附金に該当し寄附金控除が適用される旨主張する。しかしながら、請求人は、裏金を作るため、知人に指示して、自身が寄附した事実を裏付ける美術品購入に係る売買契約書を作成するなど、美術品の購入及び寄附があったかのような工作を行ったものと認められ、これらの工作の事実は、請求人の寄附自体や寄附をする意思がなかったことを推認させ、さらに、美術品の寄附を行ったのであれば当然に存在する美術品の鑑定書が提出されておらず、また、当該社会福祉法人においても、美術品の帳簿価額を零円とし、寄附された美術品が一切ないとする経理処理をしているなど、美術品の寄附が行われたとすれば、不自然な点があることから、請求人には美術品を寄附した事実はないと認められ、寄附金控除は適用されない。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040016
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が更正の請求時に提出した本件各書類(非居住者である子(本件長女)に係る養育費を請求人が支払う旨記載された調停申立事件成立調書の写し、養育費の振込先を請求人の前妻(本件前妻)名義の口座から本件前妻指定の別の名義人の口座に変更する旨記載された本件前妻からの電子メールの写し及び本件前妻等名義口座への養育費の振込みが記載された預金通帳の写し)は、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類の提出又は提示》第3項第2号に規定する書類(送金関係書類)に該当する旨主張する。しかしながら、本件各書類は、金融機関が行う為替取引によって請求人から本件長女に支払をしたことを明らかにするものであるとは認められないから、所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第6項第1号及び同項第2号に規定する書類のいずれにも該当せず、送金関係書類に該当しない。したがって、本件長女に係る扶養控除の適用はない。(令4.11.15 関裁(所)令4-16)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の配偶者(本件配偶者)の老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料(本件介護保険料)であっても、本件配偶者の公的年金等の雑所得の金額は零円であって、請求人が主体的に生計維持している生計主宰者として唯一確定申告をすることができるのだから、請求人の社会保険料控除の対象として、請求人の総所得金額から控除できる旨主張する。しかしながら、請求人が、請求人と生計を一にする本件配偶者の本件介護保険料を社会保険料控除として請求人の総所得金額から控除するためには、請求人が本件介護保険料を支払ったこと又は給与から控除されることが必要とされるところ、本件介護保険料は、本件配偶者が受給する老齢基礎年金から特別徴収の方法により徴収されており、本件配偶者が本件介護保険料を負担していることは明らかであり、請求人が本件介護保険料を支払った、又は給与から控除されたとはいえない。したがって、本件介護保険料は、請求人の社会保険料控除の対象とはならず、請求人の総所得金額から控除できない。(令4.11. 7 高裁(所)令4-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040022
- 裁決年月日
- 令和4年9月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第2条《定義》第1項第34号に規定する扶養親族(扶養親族)について、平成22年度の所得税法の改正において、いわゆる子ども手当の創設とあいまって年齢16歳未満の扶養親族に係る扶養控除が廃止され、また、高校の授業料の実質無償化等に伴い16歳から18歳までの扶養親族に係る扶養控除の上乗せ部分(25万円)が廃止された改正の趣旨に照らせば、控除対象扶養親族又は特定扶養親族に該当するかどうかの判定は、その年の4月1日から翌年の3月31日までに達する年齢をもって適用の有無を判断すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第85条《扶養親族等の判定の時期等》第3項は、控除対象扶養親族又は特定扶養親族に該当するかどうかの判定は、その年12月31日の現況による旨規定しており、これをその年の4月1日から翌年の3月31日までに達する年齢によると解釈する余地はない。したがって、本件の各更正請求は、いずれも更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 9. 7 東裁(所)令4-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030047
- 裁決年月日
- 令和4年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支出した資金(本件交付金)は貸付金ではなく、共同事業における出資金(不動産の購入委託に係る金銭)であり、本件交付金で購入した不動産(本件不動産)の所有権又はその売却代金は請求人又は共同事業者に帰属するから、請求人には本件不動産又はその売却代金を共同事業者に横領されたことによる損失がある旨主張する。しかしながら、横領とは、他人の物の占有者が委託の任務に背いて、所有者でなければできないような処分をすることをいうと解されるところ、請求人は、共同事業者が本件不動産を売却することを了承しており、共同事業者による不動産の転売は委託の趣旨に背いたものとはいえない。また、共同事業者が作成した文書等の記載内容からは、本件交付金が出資金として請求人が共同事業者に交付したものといえるか否かを直ちに明らかにすることができず、請求人において、本件交付金が出資金であることの立証がされたとはいえないことなどからすれば、本件交付金が出資金として請求人から共同事業者に交付されたものであるとは認められず、売却代金の横領があったということはできない。(令4. 6.17 大裁(所)令3-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030083
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回るから、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額がある旨主張する。しかしながら、同項に規定する「損失の金額」は、資産について受けた損失の金額(「資産の損失の金額」)に災害関連支出の金額(「災害関連支出の金額」)を加えたものから、保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件については、本件台風による被害に対する保険金として受領することとなっている保険金が、「資産の損失の金額」と「災害関連支出の金額」の合計を上回ることが明らかであるから、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030084ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の一部(本件被災部分)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災部分について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030085ほか 7件
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する「損失の金額」は、資産について受けた損失の金額(「資産の損失の金額」)に災害関連支出の金額(「災害関連支出の金額」)を加えたものから、保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件については、本件台風による被害に対する保険金として受領することとなっている保険金の額が、「資産の損失の金額」と「災害関連支出の金額」の合計額を上回ることは明らかであり、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030094
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回るから、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額がある旨主張する。しかしながら、同項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の各設備等(本件被災設備等)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災設備等の全体について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030095ほか 8件
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の各設備等(本件被災設備等)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災設備等の全体について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-95)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020051
- 裁決年月日
- 令和3年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成25年12月31日時点で、韓国の銀行に対する預金返還請求権を有しており、最終的に請求人が取得した金額のうちの一部が同預金返還請求権の額とされるのであれば、その差額については、雑損控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、同預金返還請求権の額は、裁判上の和解勧告決定を経て決定されたものであるから、請求人が上記差額相当分の損失を被ったわけではなく、もともと請求人の預金返還請求権又は損害賠償請求権の額が元本であったというにすぎず、請求人は、横領に基因して損失を被ったとは認められないから、雑損控除の適用は認められない。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令020005
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201899000
- 争点
- 18所得控除/14その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税は自主申告納税を基盤としていることなどを理由に、納税者が不利となる課税上の弊害が伴う場合は、納税者が自ら選択した所得控除の順序を認めるべきである旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下では、納税者が十分な検討をした上で、自身の判断と責任において、法令の規定に従って適正に申告し納税する義務を負うものであり、租税法律主義の下で合法性が強く要請される租税法律関係においては、法令の規定に基づかないことを認めることはできない。(令3.3.10 福裁(所)令2-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020007
- 裁決年月日
- 令和2年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が貸し付けた金員(本件貸付金)、並びに、立て替えたとする金員(本件立替金)及び売り上げたとする金員(本件売買代金)の返済又は返還を受けておらず、これらのことが、請求人の有する資産について横領による損失が生じた場合に該当することから、所得税法第72条《雑損控除》第1項(租税特別措置法第37条の11《上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定(平成26年分及び平成27年分については平成25年法律第5号による改正前の租税特別措置法第37条の10《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定)により読み替えられた後のもの)(本件規定)を適用し、請求人の各年分の総所得金額又は上場株式等に係る譲渡所得の金額(総所得金額等)から雑損控除の金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件貸付金については、各年分より前において、請求人が本件貸付金の返還請求権を放棄する旨の裁判上の和解(本件和解)を成立させたことが認められ、そうすると、本件和解が成立した時において、本件貸付金に係る返還請求権は消滅したのであるから、本件貸付金についての損失は各年分においては生じ得ないこととなり、また、本件立替金及び本件売買代金については、請求人が本件立替金の返済及び本件売買代金の返還を受けておらず、これらの資産に係る損失が生じた事実が明らかとなる証拠資料等の提出を行わず、また、当審判所の調査によっても、請求人の主張する損失が生じたと認めるに足る証拠は見当たらないため、横領による損失が生じた事実を認定できない。以上のことから、本件貸付金、本件立替金及び本件売買代金について、横領による損失が生じたとして本件規定を適用し、請求人の各年分の総所得金額等から雑損控除の金額を控除すべきでない。(令2.8.3東裁(所)令2-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010111
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、国外居住扶養親族が扶養控除の適用を受ける居住者と生計を一にすることを明らかにする書類については、法令に明記された書類に限られるものではなく、国外に居住する請求人の姉及び義父(本件各親族)が請求人などから現金を受け取ったことを証明する旨記載された書面(本件受取証明書)も、本件各親族が請求人と生計を一にすることを明らかにする書類であるから、本件各親族に係る扶養控除の適用がある旨主張する。しかしながら、所得税法等において、国外に居住する親族に係る扶養控除の適用を受けるためには、所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第6項(平成29年12月31日までは平成28年財務省令第15号による改正前の第5項)第1号に規定する書類又は同項第2号に規定する書類(送金関係書類)のいずれかの添付等を必要とする旨規定しており、その例外を認めていない。請求人が提出した本件受取証明書は、その送金関係書類のいずれにも該当しないことから、請求人は確定申告書に送金関係書類を添付等していないこととなるため、本件各親族に係る扶養控除の適用はない。(令2.6.24東裁(所)令元-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010107
- 裁決年月日
- 令和2年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、ユネスコが運営するMedicalBenefitsFundへ支払った保険料(本件保険料)について、ユネスコの健康保険制度への支払であり、また、日本国とユネスコとの間に条約が結ばれることはないが、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(平成31年法律第6号による改正前のもの。)第5条の2《保険料を支払った場合等の所得税の課税の特例》第1項の規定における「当該租税条約の相手国」を「国際連合」に置き換えれば、当該規定に準拠するものと解されるから、本件保険料は社会保険料控除の対象となる旨主張する。しかしながら、社会保険料控除の対象となる社会保険料は、所得税法第74条《社会保険料控除》第2項及び所得税法施行令第208条《社会保険料の範囲》各号において限定的に列挙されているのであるから、居住者が支払った保険料を所得税法第74条第2項に規定する社会保険料とみなす旨の特段の規定がある場合を除き、法令において列挙されていない保険料は社会保険料控除の対象とならないものと解されるところ、本件保険料は、法令上列挙されておらず、また、本件保険料を所得税法第74条第2項に規定する社会保険料とみなす旨の特段の規定も存在しないことから、社会保険料控除の対象に該当しない。(令2.6.17東裁(所)令元-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010102
- 裁決年月日
- 令和2年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、請求人には横領による損失の金額があり、横領加害者に対する不当利得返還請求権の存在をもって、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する「保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補填される部分」の金額があるとはいえないから、雑損控除の対象となる横領による損失の金額があり、請求人がした各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項において、その損失の額の算定に当たっては、保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補填される部分の金額を除く旨規定しているのは、保険金等でその損失の金額を補填されるのであれば担税力が低下したとはいえないからであると解されており、本件の場合、横領により生じたとして請求人が主張する損失の額と同額である不当利得返還請求権に基づく債権(本件債権)を横領加害者に対して有することが、判決において確定している。そうすると、横領による損失の金額とその補填される部分の金額が同額となり、請求人には、横領による損失の金額は生じないこととなる。そして、その後、本件債権が、法令上消滅した、あるいは、その債権の額が回収できなくなったとは認められないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令2.6.4東裁(所)令元-102)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010023
- 裁決年月日
- 令和2年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、依頼してもいない配偶者控除を適用した所得税等の確定申告書を作成したのは確定申告会場の担当職員であり、このような経緯で確定した税額について、原処分庁が一方的に変更することは違法である旨主張する。しかしながら、請求人の配偶者は控除対象配偶者に該当せず、原処分庁は適法な更正を行っていることから、確定申告会場の担当職員が誤って配偶者控除を適用し、それにより申告した事情があるものの、当該事情は原処分の適法性に影響を与えるものではない。(令2.4.15名裁(所)令元-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010033
- 裁決年月日
- 令和2年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、年の中途で出国した場合にも所得税基本通達74・75‐2《前納した社会保険料等の特例》(本件特例)本文が適用され、請求人が平成28年の出国前に前納した2年分の国民年金保険料の全額について社会保険料控除の対象とすることができる旨、また、請求人は居住者として本件特例本文を適用せずに平成28年分の所得税等の確定申告書を提出したが、課税庁から事後的に出国以降非居住者であると認定されたため更正の請求をしたものであるから、本件特例なお書きは適用されない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件特例なお書の「前納した社会保険料等の特例を適用せずに確定申告書を提出した場合」に該当することから、本件特例本文を適用する余地はない上、前納した保険料全額をその年の社会保険料控除の対象とするか否かは納税者の選択に委ねられているのであるから、請求人主張の事情を前提としても請求人の主張を採用することはできない。(令2. 1. 7 大裁(所)令元-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010040
- 裁決年月日
- 令和元年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に居住している親族(本件各親族)に金員を交付したことは提出した書類(本件各書類)のとおり事実であるから、本件各親族に係る扶養控除の適用は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件各書類は、所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第5項第1号及び同第2号に規定する書類のいずれにも該当しないから、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類の提出又は呈示》第2項第2号に規定する送金関係書類に該当しない。したがって、本件各親族が請求人と生計を一にする国外居住扶養親族であるとは認められないから、請求人に本件各親族に係る扶養控除の適用は認められない。(令元.11.22 東裁(所)令元-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010021
- 裁決年月日
- 令和元年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、合計所得金額について、①その計算において、総所得金額の計算上生じた損失の金額をなかったものとみなす規定が存在しないこと、②上場株式等に係る譲渡所得等の金額が課税標準及び損益通算から除かれているのは、申告分離課税制度で税率が異なるためにすぎず、総所得金額の損失額を控除できないと規定したものではないことから、合計所得金額の計算において、総所得金額の損失額は上場株式等に係る譲渡所得等の金額から控除されるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法の規定上、上場株式等に係る譲渡所得等の損益通算について、他の所得の金額の計算上生じた損失の金額を上場株式等に係る譲渡所得等の金額から控除(損益通算)できないとされ、かつ、総所得金額の計算の結果マイナスとなった金額を上場株式等に係る譲渡所得等の金額から控除することができる旨の規定はないから、請求人の主張は採用することはできない。(令元.10. 1 大裁(所)令元-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和元年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803030
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/3申告手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、健康保険組合が発行した保険給付金決定通知書及び医療費のお知らせ(本件通知書)を提出していることから、原処分庁は、本件通知書に記載された医療機関に取引金額を照会するなどして医療費控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第120条《確定所得申告》第3項及び所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類の提出又は提示》第1項の規定からすれば、ある支出が医療費控除の対象となると認められるためには、当該支出が単に医療費に該当するというだけでは足りず、当該支出が医療費控除を受けようとする者の支出によるものであり、それらの事実について当該医療費を領収した者のその領収を証する書類(医療機関の領収証)により客観的に明らかにする必要があると解するのが相当であるところ、本件通知書は医療機関の領収証には該当せず、また、当審判所の調査の結果によっても、医療機関の領収証の存在を認めることはできないため、請求人の主張する医療費控除は認められない。(令元. 7.24 東裁(所)令元-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300153
- 裁決年月日
- 令和元年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の確定申告の相談を担当した原処分庁所属の職員から、非居住者である親族を扶養控除の対象とする場合、請求人と生計を一にすることを明らかにする書類(送金関係書類)が必要である旨の説明が全くなかったのであるから、非居住者である請求人の妻の母及び祖母(本件各国外居住親族)に係る扶養控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件各国外居住親族については、送金関係書類の提出がなく、請求人と生計を一にすることを明らかにすることができないから、扶養控除の適用は認められない。そもそも、申告納税制度の下では、納税者が十分な検討をした上で、自身の判断と責任において、法令の規定に従って適正な申告をすることが期待されているものであり、他方、税務署における申告相談は、相談者の申立ての範囲内で行政サービスとして納税申告をする際の参考とするための指導又は助言を行うものにすぎないものであることから、原処分庁所属の職員から、国外居住扶養親族に係る扶養控除の適用に必要な送金関係書類の説明がなかったとしても、請求人の適正な申告義務が免除されるわけではない。(令元. 6. 4 東裁(所)平30-153)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 令和元年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、購入した4種の漢方薬等(本件漢方等)は、親族の高血圧等の治療に用いたものとして、いずれも所得税法第73条《医療費控除》第2項及び所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第2号に規定する「治療又は療養に必要な医薬品」に該当し、その購入費用は、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、これらの規定に規定する「医薬品」は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)第2条《定義》第1項に規定する医薬品をいうものと解するのが相当であるところ、本件漢方等のうちの2種の製品については、製薬会社が健康補助食品として製造販売し、その使用目的が食用に限定されたものであること等からすると、同項に規定する「医薬品」に該当しない。また、その他の2種の製品(本件医薬品)については、薬機法第2条第1項に規定する「医薬品」に該当するものの、虚弱体質や肉体疲労の場合などの滋養強壮を効能効果として、疲労回復や健康維持のために用いられ、医師の処方せんがなくても薬局等で購入可能なものであるところ、請求人提出資料及び当審判所の調査及び審理の結果によれば、本件医薬品は、請求人の親族の高血圧の「治療又は療養に必要な医薬品」であったとは認められない。したがって、本件漢方等は、いずれも所得税法第73条第2項及び所得税法施行令第207条第2号に規定する「治療又は療養に必要な医薬品」に該当せず、本件漢方等の購入費用は医療費控除の対象となる医療費に該当しない。(令元.5.22 福裁(所)平30-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300135
- 裁決年月日
- 令和元年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に居住する請求人の父(請求人父)が請求人から現金を受け取った事実は、請求人父が署名した書類(本件受領書)により明らかであるから、請求人父は請求人の控除対象扶養親族に該当する旨主張する。しかしながら、本件受領書は、所得税法施行令第262条《確定所得書に関する書類の提出又は提示》第2項第2号及び所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第5項に規定する書類には該当しないことから、請求人と請求人父について「生計を一にする」ことが明らかとは認められない。したがって、請求人父に係る扶養控除の適用は認められない。(令元.5.14 東裁(所)平30-135)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300032
- 裁決年月日
- 平成31年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201809000
- 争点
- 18所得控除/9障害者控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年中に精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた控除対象配偶者が、その翌年中に過去に遡及して障害基礎年金の支給決定を受けたことを理由に、平成25年分及び平成26年分(本件各年分)の所得税等についても控除対象配偶者が障害者に該当し障害者控除の適用がある旨主張する。しかしながら、控除対象配偶者は本件各年分において精神障害者保健福祉手帳の交付を受けておらず、また、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者であったとも認められないことから、控除対象配偶者は所得税法施行令第10条《障害者及び特別障害者の範囲》第1項各号のいずれにも該当せず、請求人の本件各年分の所得税等について障害者控除を適用することはできない。(平31. 3.19 関裁(所)平30-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300015
- 裁決年月日
- 平成30年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に居住する請求人の親族について各人別に送金関係書類を添付しなかったのは、原処分庁所属の職員がこれを説明しなかったことにあるから、送金関係書類を添付しなかった親族についても扶養控除が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税法及び所得税法施行令に規定する各人別の送金関係書類等を添付しなかったのであるから、添付のなかった親族について扶養控除は適用されない。(平30.11.27 関裁(所)平30-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300063
- 裁決年月日
- 平成30年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201811000
- 争点
- 18所得控除/11寡婦・寡夫控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、非居住者である義母を送金の受取人とする書類(本件書類)及び請求人が作成した当該送金の内訳とする書類(本件一覧表)は、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類の提出又は提示》第2項及び所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第5項に規定する書類(送金関係書類)に規定する国外居住扶養親族の生活費又は教育費に充てるための支払を必要な都度、各人に行ったことを明らかにするものに該当することから、各親族(本件各親族)は請求人の扶養控除の対象となる旨主張する。しかしながら、本件書類は、本件各親族を送金の受取人とするものではなく、また、本件一覧表は、請求人が作成したものであり金融機関等の書類ではないから、いずれも、本件各親族に係る送金関係書類に該当せず、本件各親族について扶養控除の適用はない。(平30. 8.28 関裁(所)平30-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290116
- 裁決年月日
- 平成30年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の二度の振込みに係る投資額(本件各振込額)について、当該投資の勧誘者が諮って騙取したものであり、これらの行為は、同人の請求人に対する横領に該当し、本件各振込額から当該投資に係る入金額を控除した額(本件金員)は、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する横領による損失に該当し、同項に規定する雑損控除の適用を受けることができるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各振込額は、請求人が請求人名義の預金口座内において管理していたものを請求人自身で振込みを行ったものであって、上記投資の勧誘者は占有していないことから、本件各振込額の振込みをもって本件金員が横領されたとはいえず、また、投資先に振り込んだ後、本件各振込額を、同人が占有し、これを領得したことを裏付ける証拠は見当たらないから、本件金員が同人により横領された事実を認めることはできない。そうすると、本件金員は、所得税法第72条第1項に規定する横領による損失の金額に該当しないため、請求人は、同項に規定する雑損控除を適用することはできず、また、翌年分以降について同法第71条《雑損失の繰越控除》第1項の規定による控除を受けることはできない。したがって、請求人の課税標準等又は税額等の計算に誤りがあったとは認められないため、国税通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当しない。(平30. 4.20 東裁(所)平29-116)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290037
- 裁決年月日
- 平成30年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に居住する請求人の義父(本件義父)を扶養控除等の対象とするに当たり、国外に居住する請求人の義母名義の預金口座の取引明細書(本件取引明細書)の写しを添付して更正の請求をしたところ、本件取引明細書は、本件義父が請求人と生計を一にすることを明らかにする書類として、所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類の提出又は提示》第2項第2号及び所得税法施行規則第47条の2《確定所得申告書に添付すべき書類等》第5項に規定する書類に該当する旨主張する。しかしながら、本件取引明細書は、義母名義の預金口座の取引明細書の写しであるから、請求人が、本件義父の生活費に充てるための支払を、必要の都度、本件義父に対して行ったことを明らかにしたものということはできず、当該各規定に定める書類であるとは認められない。 (平30. 2.27 関裁(所)平29-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280125
- 裁決年月日
- 平成29年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達73-3《控除の対象となる医療費の範囲》(本件通達)(1)ないし(3)に掲げるものは、医師等が自ら行う診療等のために使用されていたかどうかにかかわりなく、全て「医師…による診療、治療…を受けるため直接必要な費用」に該当し、ここで「補聴器」が掲げられていることから、請求人が購入した補聴器(本件補聴器)の購入費用は、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、本件通達は、医師等による診療等を受けるため直接必要な医療費関連費用は「医療費」に含まれる旨を定めたものであり、医療費控除の目的や所得税法第73条《医療費控除》第2項及び所得税法施行令第207条《医療費の範囲》の各規定の内容を離れて医師等による診療等にかかわりなく支出した費用までも「医療費」に含まれることを定めたものではない。請求人は、補聴器の装着を必要とする医師等による診療等を受けることなく本件補聴器を購入したものであることからすると、本件補聴器の購入費用は、医師等による診療等を受けるため直接必要な費用とはいえず、医療費控除の対象となる「医療費」には該当しない。(平29. 5.11 東裁(所)平28-125)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280026
- 裁決年月日
- 平成29年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、別居している長男家族に対し、生活費の主要な部分に係る種々の経済的支援をしており、これにより長男家族の生活が成り立っていたから、長男家族のうち長男の妻及び長男の長女については、所得税法第2条《定義》第1項第34号に規定する扶養親族に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「生計を一にする」とは、日常生活の資を共通にしていることをいうものと解されるところ、長男家族は、長男が受給していた傷病手当金によって、日常生活に必要な費用の主要な部分を賄っており、その家族構成や年齢、長男の社会人歴に照らしても、独立の世帯として生計を営んでいたといえるし、また、請求人は、長男家族に対して、生活費等として現金の交付等をしたことはなかったことからすると、請求人と長男の妻及び長男の長女が、日常生活の資を共通にしていなかったと認められる。したがって、長男の妻及び長男の長女は、請求人と「生計を一にする」とはいえないから、同号に規定する扶養親族に該当しない。(平29. 4.17 名裁(所)平28-26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280009
- 裁決年月日
- 平成29年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡夫が地方公共団体に贈与した財産(本件財産)について、少なくとも本件財産を贈与した時の評価額(本件評価額)をもって取得費の額とし、所得税法第78条《寄附金控除》第1項に規定する寄附金控除を適用すべきであり、所得税基本通達38−16《土地建物等以外の資産の取得費》(本件通達)を適用すべきではない旨主張する。しかしながら、本件通達は、土地建物等以外の資産を譲渡した場合における譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除する取得費について、当該収入金額の100分の5に相当する金額(概算取得費の額)を取得費の額とすることを認めて差し支えないものとする旨定めているところ、これは、納税者の利便も考慮し、取得費の額が不明であるか又はその計算が困難である場合には、納税者の利益に反しない限り、簡便な計算方法を認めるものであって、地方公共団体に財産を贈与した場合の当該財産の取得費の額の算定においても、概算取得費の額を取得費の額とすることは相当であると認められる。そして、本件においては、本件財産の取得費の額を証する証拠は得られておらず、本件財産の取得費の額は不明であることから、本件通達の定めを適用するのは相当である。(平29. 3. 8 熊裁(所)平28-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270028
- 裁決年月日
- 平成28年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外に居住する妻の親族について、金融機関を介して直接送金した親族の世帯だけでなく、当該世帯以外の世帯の親族(本件親族)についても請求人からの送金が分配されていることから、本件親族はいずれも「生計を一にするもの」といえ、所得税法第2条《定義》第1項第34号に規定する扶養親族に該当し、扶養控除の対象となる旨主張する。しかしながら、本件親族については、請求人から提出された申立書にも生活費等の援助を受けている旨の結論が記載されているにとどまり、請求人からの送金の分配に係る時期、方法、分配額等の具体的な状況は明らかでなく、それを裏付ける客観的証拠もないことから、請求人の送金が本件親族へ分配されたと認めることはできない。したがって、請求人と本件親族との間において常に送金等が行われていたとはいえず、本件親族は請求人と「生計を一にするもの」とは認められないから、請求人の扶養親族には該当しない。(平28. 4. 7 名裁(所)平27-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270065
- 裁決年月日
- 平成27年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その所有する宅地(本件宅地)が東日本大震災に基因する地盤の液状化により被害を被ったとし、当該宅地に係る震災前後の固定資産税評価額の下落額をその損失の金額として所得税法第72条《雑損控除》第1項の規定が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同項にいう「損失」とは、災害等により生活に通常必要な資産の全部又は一部に毀損が生じた状態をいうものと解するのが相当であるところ、震災の前後で本件宅地の評価額が下落しているとしても、その下落幅が、生活に通常必要な資産としての毀損による損失額自体を反映したものとまでいい難く、評価額が下落している点をしてこのような毀損が生じたことを推認し得るものでもないから、当該宅地の震災前後の時価による差額をもって雑損控除の規定を適用することはできない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270066
- 裁決年月日
- 平成27年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その所有する宅地(本件宅地)が東日本大震災に基因する地盤の液状化より被害を被ったとし、当該宅地に係る震災前後の固定資産税評価額の下落額をその損失の金額として所得税法第72条《雑損控除》第1項の規定が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同項にいう「損失」とは、災害等により生活に通常必要な資産の全部又は一部に毀損が生じた状態をいうものと解するのが相当であるところ、震災の前後で本件宅地の評価額が下落しているとしても、その下落幅が、生活に通常必要な資産としての毀損による損失額自体を反映したものとまではいい難く、評価額が下落している点をしてこのような毀損が生じたことを推認し得るものでもないから、当該宅地の震災前後の時価による差額をもって雑損控除の規定を適用することはできない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-66)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がその息子の入学した私立大学を経営する学校法人に納入した寄附金(本件寄附金)は、息子の入学確定後に募集され納入したものであるから、所得税法第78条《寄附金控除》第2項本文括弧書で規定する「学校の入学に関してするもの」に該当しない旨主張する。しかしながら、所得税法第78条第2項に規定する「学校の入学に関してするもの」とは、その制度趣旨等からすれば、自己又は子女等の入学を希望する学校に対してする寄附金でその納入がない限り入学を許されないこととされるものなどに限らず、当該入学と相当の因果関係があるものをいうと解すべきであり、所得税基本通達78−2《入学に関してする寄附金の範囲》においても、前段においてこの解釈を明示した上、後段において、この要件に該当するか否かの判断に当たって、入学前後の一定期間内に納入されたものについては原則として因果関係を有する旨の客観的・形式的な基準を定立したものと解することができる。本件寄附金は、請求人の息子の入学した年に納入されたものであり、かつ、新入生の父兄を対象として募集された寄附金であると認められるから、所得税法第78条第2項に規定する「学校の入学に関してするもの」に該当する。(平27.10. 1 名裁(所)平27-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270023
- 裁決年月日
- 平成27年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201899000
- 争点
- 18所得控除/14その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分における医療費控除、社会保険料控除及び生命保険料控除の額について、請求人が主張する、医療費、社会保険料及び生命保険料の各支払金額が考慮されておらず、更正処分の所得税の額の計算には誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が主張する医療費、社会保険料及び生命保険料の各支払先は、原処分庁等の調査に対し、請求人からこれらの支払を受けた事実はない旨回答しており、他に請求人がこれらを支払ったことを認めるに足る証拠も存しないことからすると、請求人が主張する医療費、社会保険料及び生命保険料の支払があったとは認められない。(平27. 8.19 東裁(所・諸)平27-23)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身が購入した補聴器、靴下及び浄水器(本件補聴器等)の使用により病状が改善したことから、本件補聴器等の使用は治療であり、その購入費用は、治療のために直接必要な費用といえ、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、医療費控除の対象となる医療費の範囲は、飽くまで所得税法施行令第207条《医療費の範囲》の規定による制約の範囲内にとどまるべきであると解されるところ、本件補聴器等の購入費用は、いずれも医療費には該当しないから、所得税法第73条≪医療費控除≫に規定する医療費控除の対象とならない。(平26. 6.18 名裁(所)平25-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250124
- 裁決年月日
- 平成26年5月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、海外に居住する各親族(本件親族)に対し、本件親族が作成した受領書のとおり、帰国等した時に生活費として直接現金を渡し、また、本件親族が生活するに足る金額をまとめて前払したことは事実であるから、本件親族は請求人と生計を一にする親族である旨主張する。しかしながら、請求人は、上記受領書について、原処分調査後に作成したものである旨答述したことに加え、請求人の本件親族に対する支援の状況及び上記受領書の作成経緯に関する各答述内容を前提とすれば、上記受領書があるからといって請求人が当該受領書のとおり本件親族に対し生活費等を渡していたとは直ちには認め難く、また、仮にいくらかの金銭を手渡していたとしても、請求人は、本件親族の収入や必要な支出等の生活状況を把握しておらず、本件親族に対し現金を渡す時期やその金額は請求人が任意に決めたものである上に、請求人は本件親族が請求人から受領した金員をどのような使途に使用したかの確認もしてもいないことからすると、本件親族が日常生活を営む上で必要とされる金額をその都度渡していたとは認められないから、請求人と本件親族とが同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていたとは認められない。(平26. 5.22 東裁(所)平25-124)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250094
- 裁決年月日
- 平成26年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療費控除に係る法令等は不十分なものであり、法律や通達を杓子定規に解釈せず、その適用においては、難病で苦しむ者の事情を理解した上で、弾力的、臨機応変に処理すべきであり、このようにすれば、温泉施設の使用料等、飲食物の購入費等及び運動用具の購入費等(本件各費用)は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当する旨主張する。しかしながら、本件各費用が、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》各号に規定する対価、及び同条各号に規定する「医療費」の範囲を具体化し、明らかにしたものであると解される所得税基本通達73−3《控除の対象となる医療費の範囲》に定める費用のいずれにも該当しないことは明らかである。したがって、これと前提を異にする請求人の上記主張は、請求人独自の主張であり、採用することができず、本件各費用は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当しない。(平26. 3.11 東裁(所)平25-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250052
- 裁決年月日
- 平成25年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、婚姻の届出をしていないが事実上の婚姻関係にあったとする者について、同居し生活費等を負担していることや、当該者が請求人の健康保険法上の被扶養者である配偶者として認められていることなどから、当該者を控除対象配偶者として、配偶者控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第83条《配偶者控除》第1項は、居住者が控除対象配偶者を有する場合、配偶者控除を適用する旨規定している一方、同法は上記配偶者についての定義規定を置いていないものの、身分関係の基本法は民法であるから、所得税法上の配偶者については、民法の規定に従って解するのが相当である。そして、民法は、婚姻の届出をすることによって婚姻の効力が生ずる旨を規定し(民法第739条《婚姻の届出》第1項)、そのような法律上の婚姻をした者を配偶者としており、所得税法上の配偶者についても婚姻の届出をした者を意味すると解するのが相当であるところ、請求人の住民登録上、事実上の婚姻関係にあったとする者は、請求人との続柄として「同居人」と登録されており、また、請求人と当該者は婚姻の届出をしていないから、当該者が、請求人の民法の規定による配偶者であったとは認められない。したがって、請求人と事実上の婚姻関係にあったとする者は、請求人の所得税法上の配偶者に該当しないから、控除対象配偶者には該当せず、請求人は、配偶者控除を適用することはできない。(平25.10. 9 東裁(所)平25-52)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)第85条《扶養親族等の判定の時期等》第3項の「前三条」の文言が、平成22年法律第6号により「第79条から前条まで」と改正されており、それら各条の中には第82条《勤労学生控除》も含まれることから、当該改正後の所得税法においては、勤労学生控除の適用を受ける者は扶養親族に該当し、また、当該改正前においても同様の取扱いが相当であると解されるから、勤労学生控除の適用を受ける請求人の子は扶養親族に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第85条第3項は、その者が居住者の扶養親族等に該当するかどうかの判定の時期を規定したものであり、その者が居住者の扶養親族に該当するための要件については、同法第2条《定義》第1項第34号に規定するところによるのであるから、合計所得金額が38万円を超えている請求人の子は扶養親族に該当しない。(平25.10. 7 札裁(所)平25-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人及び請求人の子は、請求人自らが依頼したアレルギー検査に基づく食事療法等を行っているところ、当該アレルギー検査に係る費用が医療費控除の対象になるか否かの判断は、アレルギー検査の後に行われた治療が医師によって直接行われたかどうかではなく、医師が認める治療が行われたかどうかで判断すべきであり、また、寝具購入費用については、寝具の使用によりアレルギー症状が改善したことから、いずれも医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、医療費控除の対象となる医療費は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》各号に掲げる「医師又は歯科医師による診療又は治療」等の対価に限定されるところ、当該アレルギー検査は、アレルギーの発生原因を特定するために請求人自らの判断で行ったものであり、医師が診療又は治療に際して必要があるとの判断により行われたものではないこと、また、当該寝具は、医師による診療又は治療を受けるために購入したものではなく、購入に当たって医師の診断を要するなどの制約もないことから、これらに係る費用は、いずれも医師による診療又は治療等の対価とは認められず、医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平25. 9. 3 金裁(所)平25-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250010
- 裁決年月日
- 平成25年7月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、配偶者名義で支払われた義援金は請求人の寄附金控除の対象とならない旨主張する。しかしながら、当該義援金の振込票には請求人の妻の氏名が記載されているところ、請求人の妻が当該義援金に係る金員は請求人から受け取った旨申し立てていること、請求人の妻は確定申告をしておらず、当該振込票以外に請求人の妻が義援金を支出したことを推認させる事情はないことに加えて、確定申告書の提出後ではあるものの、当該義援金の受付先である日本赤十字社が、当該義援金に係る受領証を請求人に宛てて発行していることなどからすると、当該義援金は請求人が支出したものと認めるのが相当であるから、寄附金控除の適用が認められる。(平25. 7.30 大裁(所)平25-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240034
- 裁決年月日
- 平成25年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住者の扶養親族が公的年金から特別徴収の方法により介護保険料を支払った場合は、生計を一にすることから、その支払は居住者自身の支払と同視することができ、所得税法第74条《社会保険料控除》第1項に規定する居住者が社会保険料を支払った場合に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第74条第1項の規定は、配偶者その他の親族が居住者と生計を一にすることのほか、居住者自身が社会保険料を現に支払ったこと又は給与から控除されることを社会保険料控除の要件としているのであるから、仮に、請求人の主張するとおり、居住者の扶養親族が介護保険料を支払った場合は、生計を一にしていることから、その支払は居住者自身の支払と同視できるとしても、請求人が介護保険料を現に支払わず又は請求人の給与から控除されない以上、扶養親族の公的年金から特別徴収の方法により徴収された介護保険料は、所得税法第74条第1項の規定に基づき、請求人の総所得金額から控除できない。(平25. 6.28 広裁(所)平24-34)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240018
- 裁決年月日
- 平成25年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自然医食品の購入費用は、医師が処方した食餌箋に基づき支出したものであるから、医療費控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、当該自然医食品は、薬事法《定義》第2条第1項に規定する医薬品には該当せず、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第2号に規定する治療又は療養に必要な医薬品には該当しないことから、当該自然医食品の購入費用は医療費控除の対象とならない。また、請求人は、宿泊費用は、医師の診療を受けるため、医師の要請により宿泊した際の費用であるから、医療費控除の対象となる旨主張する。しかしながら、当該宿泊費用は病院や診療所のない一般にも広く利用できる宿泊施設に対して支払った費用であり、医師等の診療等を受けるための通院費若しくは医師等の送迎費、入院若しくは入所の対価として支払う部屋代、食事代等の費用又は医療用器具等の購入、賃借若しくは使用のための費用のいずれにも該当せず、医療費控除の対象とされる医師等の診療等を受けるために直接必要な費用に該当しないことから、当該宿泊費用は医療費控除の対象とならない。(平25. 6.25 仙裁(所)平24-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240021
- 裁決年月日
- 平成25年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住者の扶養親族が公的年金から特別徴収の方法により介護保険料を支払った場合、生計を一にしていることから、その支払は居住者自身の支払と同視することができ、所得税法第74条《社会保険料控除》第1項に規定する居住者が社会保険料を支払った場合に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第74条第1項の規定は、配偶者その他の親族が居住者と生計を一にすることのほか、居住者自身が社会保険料を現に支払ったこと又は給与から控除されることを社会保険料控除の要件としているのであるから、扶養親族の公的年金から特別徴収の方法により徴収された介護保険料は、所得税法第74条第1項の規定に基づき、請求人の総所得金額から控除することはできない。(平25. 5. 9 広裁(所)平24-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240023ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成25年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住者の扶養親族が公的年金から特別徴収の方法により介護保険料を支払った場合は、生計を一にしていることから、その支払は居住者自身の支払と同視することができ、所得税法第74条《社会保険料控除》第1項に規定する居住者が社会保険料を支払った場合に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第74条第1項の規定は、配偶者その他の親族が居住者と生計を一にすることのほか、居住者自身が社会保険料を現に支払ったこと又は給与から控除されることを社会保険料控除の要件としているのであるから、扶養親族の公的年金から特別徴収の方法により徴収された介護保険料は、所得税法第74条第1項の規定に基づき、請求人の総所得金額から控除することはできない。(平25. 5. 9 広裁(所)平24-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240193
- 裁決年月日
- 平成25年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○請求人は、盗まれた普通預金通帳及び印鑑を使用して普通預金口座から金員が引き出されたことは盗難に該当するとして、預金通帳等が盗まれたことに伴う損失(本件損失)について雑損控除の適用をすべきであり、雑損控除を適用すれば課税所得はない旨主張する。しかしながら、預金者以外の者が行った不正な払戻しにより預金者が被った損失は、預金通帳等が窃取されたことに起因し、また、明らかに預金者の意思に基づかない事由によるのであるから、実質的にみて預金者の資産が「盗難」されたことにより生じた損失と評価し、雑損控除の対象となる「盗難」による損失に当たると解するのが相当であるから、本件損失は雑損控除の対象となる「盗難」による損失に当たると認められるものの、当該損失の金額は、総所得金額の10分の1を超えないため、雑損控除の額は零円となる。(平25. 4.22 東裁(所)平24-193)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240017
- 裁決年月日
- 平成25年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住者の扶養親族が公的年金から特別徴収の方法により介護保険料を支払った場合は、生計を一にすることから、その支払は居住者自身の支払と同視することができ、所得税法第74条《社会保険料控除》第1項に規定する居住者が社会保険料を支払った場合に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第74条第1項の規定は、配偶者その他の親族が居住者と生計を一にすることのほか、居住者自身が社会保険料を現に支払ったこと又は給与から控除されることを社会保険料控除の要件としているのであるから、仮に、請求人の主張するとおり、居住者の扶養親族が介護保険料を支払った場合は、生計を一にすることから、その支払は居住者自身の支払と同視できるとしても、請求人が介護保険料を現に支払わず又は請求人の給与から控除されない以上、所得税法第74条第1項の規定に基づき、扶養親族の公的年金から特別徴収の方法により徴収された介護保険料は、請求人の総所得金額から控除することはできない。(平25. 2.21 広裁(所)平24-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240156
- 裁決年月日
- 平成25年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療費控除に係る法令等の解釈及び適用は、当該控除制度の趣旨・目的に照らし、個々の納税者の特殊事情などをしんしゃくし、極端にしゃく子定規な判断をしないよう、条文を善意に解釈して弾力的、臨機応変に行うべきであり、このようにすれば、温泉施設の使用料等、飲食物の購入費等及び運動用具の購入費等(本件各費用)は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当する旨主張する。しかしながら、本件各費用が、所得税法施行令(平成24年政令第100号による改正前のもの)第207条《医療費の範囲》各号に規定する対価、及び同条各号に規定する「医療費」の範囲を具体化し、明らかにしたものであると解される所得税基本通達73−3《控除の対象となる医療費の範囲》に定める費用のいずれにも該当しないことは明らかである。したがって、これと前提を異にする請求人の上記主張は、請求人独自の主張であり、採用することができず、本件各費用は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当しない。(平25. 2.15 東裁(所)平24-156)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240015
- 裁決年月日
- 平成25年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父が入居していた認知症対応型共同生活介護を行う施設(本件施設)の利用料等(本件利用料)は、所得税法第73条《医療費控除》に規定する医療費控除の対象となる旨主張する。しかしながら、本件施設は介護保険法第106条《医師法との関係等》により「病院」若しくは「診療所」に含まれるとされる介護老人保健施設又は所得税法施行規則第40条の3《医療費の範囲》第2項により「病院」若しくは「診療所」に準ずるものとされる指定介護老人福祉施設若しくは指定地域密着型介護老人福祉施設のいずれにも該当しない上、本件利用料は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》(平成24年政令第100号による改正前のもの)各号に規定する対価に該当しないから、医療費控除の対象とならない。(平25. 1.15 広裁(所)平24-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240140
- 裁決年月日
- 平成25年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、主治医の指示に基づき購入した各サプリメント(本件各サプリメント)の購入の対価は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第1号に規定する「医師又は歯科医師による診療又は治療」の対価に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「医師又は歯科医師による診療又は治療」とは、いわゆる医療行為を指すものと解するのが相当であるから、請求人が、本件各サプリメントを購入した行為は、これには当たらない。また、同条第2号に規定する「治療又は療養に必要な医薬品の購入」の「医薬品」とは、薬事法第2条《定義》第1項に規定する医薬品であることを前提とするものと解するのが相当であるところ、本件各サプリメントは、同医薬品には当たらない。そして、本件各サプリメントの購入の対価は、所得税法施行令第207条第3号ないし第6号に規定する各対価にも当たらない。したがって、本件各サプリメントの購入の対価は、所得税法第73条《医療費控除》に規定する医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平25. 1.15 東裁(所)平24-140)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240045
- 裁決年月日
- 平成25年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201809000
- 争点
- 18所得控除/9障害者控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻は、先天性の障害を有する者として平成24年1月20日付で同人に係る身体障害者手帳(本件身体障害者手帳)の交付を受けており、平成22年12月31日の時点においても障害者であったことは明らかであるなどとして、同人は請求人の平成22年分の所得税について障害者控除の対象となる障害者に該当する旨主張する。しかしながら、障害者控除の対象となる障害者に該当する者は、所得税法施行令第10条《障害者及び特別障害者の範囲》第1項各号に限定列挙されている条件に該当する必要があるところ、請求人の妻は、それまで身体障害者手帳の交付を申請しておらず、平成23年12月に交付を申請し平成24年1月20日付で本件身体障害者手帳の交付を受けたものであるから、同人が平成22年12月31日の現況において同項第3号に該当する者であると認めることはできず、他に同項各号に該当する者であることを認めるに足りる証拠もない上、更に、同項第3号の緩和的取扱いを定めた所得税法基本通達2−38《障害者として取り扱うことができる者》の二要件に該当する者であるということもできない。(平25. 1. 7 大裁(所)平24-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240045
- 裁決年月日
- 平成25年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第74条《社会保険料控除》は、居住者及び配偶者等が支払った介護保険料については当該居住者の所得から控除できる旨の規定であり、更に、その支払方法については規定されておらず、請求人が特別徴収による納付方法を選択したものではないことから、請求人の妻に係る公的年金から特別徴収の方法により徴収された介護保険料(本件介護保険料)は請求人の社会保険料控除の対象となるべきである旨主張する。しかしながら、居住者がその所得金額から自己と生計を一にする配偶者等を被保険者とする介護保険料について社会保険料控除を受けるためには、当該居住者が配偶者等に係る介護保険料を支払うことが必要であり、また、一定額以上の公的年金給付を受ける、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の介護保険の被保険者(第1号被保険者)は、その介護保険料について特別徴収の方法により天引きされ徴収されることが法定されているところ、本件介護保険料の支払者は、第1号被保険者に該当してその給付を受けた公的年金から特別徴収の方法により本件介護保険料を徴収された請求人の妻であることからすれば、本件介護保険料は、請求人の社会保険料控除の対象となるべき社会保険料に該当しない。(平25. 1. 7 大裁(所)平24-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240054
- 裁決年月日
- 平成24年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子が、「家内労働者」、「外交員」及び「特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」(家内労働者等)のいずれにも該当するため、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》の規定による特例(本件特例)を適用して、65万円を子の雑所得の金額の計算上、必要経費に算入することができることから、子の合計所得金額は38万円以下となり、請求人の所得税の計算上、子を特定扶養親族とする扶養控除の適用がある旨主張する。しかしながら、請求人の子は、本件特例の適用対象である家内労働者等には該当せず、本件特例を適用することはできない。そうすると、請求人の子の合計所得金額は38万円を超えるため、請求人は、子を特定扶養親族として扶養控除を適用することはできない。(平24. 9.18 東裁(所)平24-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240026
- 裁決年月日
- 平成24年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、信用取引による上場株式の譲渡損失(本件損失)は、証券会社が結果責任を請求人に押し付けた証券詐欺であるから、盗難又は横領の一種による損失に当たり、雑損控除の対象になるべき損失に該当する旨主張する。しかしながら、雑損控除の対象となる損失は、納税者の意思に基づかないことが明らかな「災害又は盗難若しくは横領」によるものに限定されると解されるところ、本件損失は、証券会社の担当者から請求人が保有している株式を中国株式に乗りかえた方が利益が上がると勧誘され、これを自ら承諾し、当該中国株式の購入資金に充てるために上場株式を売却したことに基因して生じたものであるから、請求人が自己の判断と責任に基づいて行った通常の株式取引に係る譲渡損失と認めるのが相当である。したがって、本件損失は、所有者の意思に基づかないことが客観的に明らかな「災害又は盗難若しくは横領」によるものとは認められないから、雑損控除の対象となるものではない。(平24. 9.14 大裁(所)平24-26)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経理担当者が横領したとする金員(本件金員)は雑損控除の対象とされるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第72条《雑損控除》第1項は横領による損失が生じた場合当該損失をその年分の所得から控除する旨規定しているところ、本件金員は、その金額や発生年分を具体的に確認することができないことから合理的に算定することができず、本件金員を雑損控除の対象とすることはできない。(平24. 7. 2 仙裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230165
- 裁決年月日
- 平成24年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、別居している義母に対して金銭及び物品を交付していることから、義母は扶養親族に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の主張のとおり、請求人が時折、義父母に対して若干の金銭又は物品を交付したことがあったとしても、義父母は、定期的に支給を受ける年金収入の中から自らの日常生活に必要な費用のほとんどを支出し、基本的には独立の世帯として生計を営んでいたことがうかがわれるのであり、請求人の負担によって、義母の日常生活に必要な費用の全部又はその主要な部分が賄われていたと認めることはできない。したがって、義母は、請求人と日常生活の資を共通にしていたとはいえず、請求人と生計を一にする親族であるとは認められないから、扶養控除の対象となる請求人の扶養親族に該当しない。(平24. 2.17 東裁(所)平23-165)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230111
- 裁決年月日
- 平成24年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療費控除に係る法令等の解釈及び適用は、当該控除制度の趣旨・目的に照らし、個々の納税者の特殊事情を理解した上で、弾力的に行うべきであり、こうした弾力的な法令等の解釈及び適用をすれば、遠赤外線サウナの購入費等、飲食物の購入費及び温泉施設の使用料等(本件各費用)は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当する旨主張する。しかしながら、本件各費用が、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》各号に規定する対価又は同条各号に規定する「医療費」の範囲を具体化し、明らかにしたものであると解される所得税基本通達73−3《控除の対象となる医療費の範囲》に定める費用のいずれにも該当しないことは明らかである。したがって、これと前提を異にする上記の主張は、請求人独自の主張であり、採用することができず、本件各費用は、いずれも医療費控除の対象となる「医療費」に該当しない。(平24. 1.17 東裁(所)平23-111)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230068
- 裁決年月日
- 平成23年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年分の盗難に遭った現金は、請求人の妻が少しずつ手元にある金員を貯めたへそくりであり、盗難に遭ったことは、捜査を担当した警察官が請求人の妻の説明を納得したことからも明らかである旨、平成20年分の盗難による雑損控除の金額は、確定申告相談会場で担当職員が内容を確認した金額である旨主張する。雑損控除に係る損失に関連する具体的な事実及び損失金額は、納税者において主張・立証しなければならないと解されるところ、請求人の主張を裏付けるものは、請求人の妻の答述及び盗難に係る被害を警察へ届け出たことを明らかにするために警察から交付を受けた確認願以外ない。しかしながら、請求人の妻の答述は不自然、不合理なもので直ちに採用することはできず、確認願に記載された被害日時からは、盗難がいつ生じたか不明である。また、雑損控除の金額は、原処分庁の確定申告相談会場で担当職員が内容を確認した金額であるとする点については、納税相談は、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、税務署の一応の判断を示すものにすぎず、その申告内容を是認することまで意味するものではない。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。 (平23.12.22 名裁(所・諸)平23-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230097
- 裁決年月日
- 平成23年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、担当医師の指示に基づいて支出した空気清浄機の購入代金等は医療費控除の対象となる「医療費」に当たる旨主張する。しかしながら、当該購入代金等が所得税法施行令第207条《医療費の範囲》各号に掲げるものの対価そのものでないことは明らかである。また、当該担当医師は、請求人に対し、空気清浄機の使用など、病気への対処方法についての助言等をしているものの、それを実践するか否か、及びどの程度実践するかは患者である請求人の自主的な判断に任せていたものと認められる。そうすると、当該購入代金等は、同条各号に掲げるものの対価と同様のものであると客観的に評価できる費用にも当たらない。したがって、当該購入代金等は、医療費控除の対象となる医療費に該当しない。(平23.12.15 東裁(所)平23-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230096
- 裁決年月日
- 平成23年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師等の治療の代替行為としてラジウムマットを使用し、また、栄養補助食品や健康食品を服用することから、当該マットや栄養補助食品等の購入代金は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第1号に規定する「医師等による診療又は治療」の対価であると主張する。しかしながら、当該マットの使用は、医師よる治療の一環としてではなく、あくまで請求人独自の判断により、使用していることが明らかであるから、請求人が当該マットを使用することは、「医師等による診療又は治療」に該当しない。また、請求人が購入した栄養補助食品等は、いずれも、薬事法第2条《定義》第1項に規定する医薬品に該当せず、請求人の答述によっても、医師の指示によってではなく、あくまで請求人独自の判断により、当該各食品を服用していることが明らかであるから、所得税法施行令第207条第2号に規定する「治療又は療養に必要な医薬品」に該当しない。以上のとおり、当該マット及び当該各食品の購入費用は、いずれも所得税法第73条《医療費控除》第1項に規定する医療費控除の対象となる「医療費」に該当しない。(平23.12.14 東裁(所)平23-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220208
- 裁決年月日
- 平成23年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802010
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、いわゆる振り込め詐欺の被害に遭い、だまし取られた金額分の損失(本件損失)が、雑損控除制度の趣旨・目的に照らせば所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する「災害又は盗難若しくは横領」による損失、又は「災害」による損失、「盗難」による損失若しくは「横領」による損失のいずれかの損失に当たる旨主張する。しかしながら、「災害」、「盗難」及び「横領」はいずれも別個の概念であること、また、①上記詐欺の犯人が指定した口座に3回にわたり振込送金した請求人の行為(本件各振込み)自体が、請求人の意思に基づいてなされているから、本件損失は「災害」による損失に当たらないこと、②「盗難」の意義は「財物の占有者の意に反する第三者による当該財物の占有の移転」と解されるところ、本件各振込みが請求人の意思に基づいてなされているから、本件損失は「盗難」による損失に当たらないこと、③「横領」の意義は「他人の物の占有者が委託の任務に背いて、その物につき権限がないのに所有者でなければできないような処分をすること」と解されるところ、請求人が振り込んだ金銭に対する所有権は本件各振込みを終えた時点で、当該金銭に対する占有とともに上記詐欺の犯人側へ移転したと認められ、当該犯人はそもそも請求人の物の占有者ではないから、本件損失は「横領」による損失に当たらないことから、本件損失は、所得税法第72条第1項に規定する「災害又は盗難若しくは横領による損失」には当たらない。(平23. 5.23 東裁(所)平22-208)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220004
- 裁決年月日
- 平成23年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201899000
- 争点
- 18所得控除/14その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公的年金等の受給者が所得税の確定申告をする際の所得控除については、所得税法第203条の3《徴収税額》第1号のイ、ハ及びニに規定する控除額を適用すべき旨主張する。しかしながら、請求人が主張する規定は、公的年金等を支払う個々の源泉徴収義務者に対して、源泉徴収すべき所得税の額の計算上、公的年金等から一定の金額を控除した残額に税率を乗じて計算する旨規定したものであり、公的年金等の受給者の確定申告における所得控除に関する規定ではない。確定申告における配偶者控除、扶養控除及び基礎控除の各控除額については、それぞれ所得税法第83条《配偶者控除》第1項、第84条《扶養控除》第1項及び第86条《基礎控除》第1項の規定によることとなる。(平23. 4.26 沖裁(所)平22-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220191
- 裁決年月日
- 平成23年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、裁判により本件養育費の債務を負うことが確定していることから、送金がなくても、長男は請求人と「生計を一にするもの」に該当する旨主張するが、「生計を一にするもの」とは、常に生活費等の送金が行われている場合のように、日常生活の資を共通にしているものをいうと解すべきところ、請求人が平成18年中に本件養育費を送金していない以上、長男が請求人と日常生活の資を共通にしているとはいえない。また、請求人は、裁判離婚した元妻との間には相互に意思の連絡がないから、所得税法施行令第219条《二以上の居住者がある場合の扶養親族の所属》第2項第1号は適用されず、同項第2号を適用すべきである旨主張するが、二以上の居住者の間に意思の連絡があるか否かによって同項第1号の適用が左右されるものではない。そして、本件では、平成19年分及び平成20年分とも、元妻が、請求人より先に、勤務先に対し、長男を扶養親族とする旨の扶養控除等申告書を提出しているから、所得税法施行令第219条第2項第1号により、長男は元妻の扶養親族に該当することとなり、同項第2号が適用される余地はない。(平23. 4.18 東裁(所)平22-191)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220025
- 裁決年月日
- 平成23年4月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住者の扶養親族が受給する年金から介護保険料が特別徴収されている場合には、当該特別徴収された介護保険料をその居住者の社会保険料控除の金額に含めることができるとするのが社会的常識であるから、請求人の扶養親族である母が特別徴収の方法により徴収された本件介護保険料を、請求人の社会保険料控除の金額に含めることができる旨主張する。しかしながら、請求人が、請求人と生計を一にするその母の介護保険料を社会保険料控除として請求人の総所得金額から控除するためには、請求人が母の介護保険料を支払ったこと又は給与から控除されることが必要とされるところ、本件介護保険料は請求人の母が受給する老齢基礎厚生年金から特別徴収の方法により徴収されており、請求人が本件介護保険料を支払った又は給与から控除されるものではないことが明らかであるから、本件介護保険料を請求人の社会保険料控除の金額に含めることはできない。(平23. 4.13 広裁(所)平22-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220044
- 裁決年月日
- 平成23年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻の老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料を、請求人が普通徴収の方法により支払った場合と同様に、請求人の社会保険料控除の額に算入すべきである旨主張するが、所得税法第74条《社会保険料控除》の規定によると、居住者が、自己と生計を一にする配偶者の負担すべき介護保険料について社会保険料控除の適用を受けるためには、その居住者が、当該介護保険料を支払うかあるいは自身の給与から直接控除され、自ら当該介護保険料を負担したことが要件とされるところ、当該介護保険料は、特別徴収の方法により請求人の妻の老齢基礎年金の給付額から控除されたことからすれば、当該介護保険料を負担したのは請求人の妻であり、請求人が負担したものとは認められない。また、請求人は、不平等な間違った税法を長期間改正することなく納税者に押し付けていることは、憲法に違反している旨主張するが、審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性及び憲法違反を判断することはその権限に属さないことから、当審判所の審理の限りではないから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平23. 4. 4 名裁(所・諸)平22-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220067
- 裁決年月日
- 平成23年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①栄養ドリンク等の購入費用、②栄養ドリンク等を購入するための交通費、③親族が通院のために利用したタクシー料金、④請求人が、病院に入院している親族の元へ行くために使用した乗用車のガソリン代等が、医療費控除の対象になる旨主張する。しかしながら、①については、薬事法上医薬品に該当する栄養ドリンクであっても、疲労回復や健康維持に効果が期待できるものであるから、医療費控除の対象であると判断されるためには、医師等からの処方せんによる指示に基づき、治療又は療養のために購入されたものであると客観的に認められることが必要であるところ、請求人は、当該栄養ドリンクが治療又は療養のため必要な医薬品である旨を証した処方せんの提出等の求めに応じず、本件の全証拠をもってしても、治療又は療養のために必要な医薬品であると認めるに足りないこと、②については、医師等による診療等を受けるための通院費で通常必要なものではないこと、③については、医療費控除の対象になると認められるためには、その領収を示す書類を確定申告書に添付等することにより、支出の事実を客観的に明らかにする必要があるところ、請求人は、請求人自ら作成した明細書等を提出しているものの、本件タクシー料金に係る領収書の提出等の求めに応じなかったこと、④については、そもそも所得税法第73条《医療費控除》第2項に規定する「その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるもの」に該当しないことから、いずれも医療費控除の対象とはならない。(平23. 3.24 大裁(所)平22-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220066
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を被保険者とする国民年金保険料の支払がされていることをもって、請求人の所得金額等より社会保険料が控除されるべき旨主張する。しかしながら、居住者が自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を負担した場合に当該負担者である居住者に対して社会保険料控除が認められるところ、請求人の父親によって支払われた請求人を被保険者とする国民年金保険料は、請求人の総所得金額等から控除することは認められない。(平23. 3.23 大裁(所)平22-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220164
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公共交通機関を利用して通院することが困難でタクシーを利用すると多額の出費が生活に支障をきたすような場合、現実に支出していなくても、自宅から通院先までの距離に基づき算出した本件タクシー代相当額は通院のために通常必要な費用として医療費控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、医療費控除の制度は、高額な医療費の支出となる場合における担税力の減殺を調整する目的で創設されたものであり、所得税法第73条《医療費控除》第1項は、医療費を支払った場合において医療費控除が適用される旨規定しているところ、同条の「支払った場合」とは、現実に医療費の支払が行われた場合と解するのが相当であり、請求人は、本件タクシー代相当額を現実に支払っていないのであるから、本件タクシー代相当額は医療費控除の対象とならない。(平23. 3. 3 東裁(所)平22-164)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220148ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が区分所有するマンションにつき負担した耐震改修工事費用は、災害による被害の発生、拡大を防止し、また安全を確保するための緊急的に必要な措置を行う目的で支出したものであるから、その全額が所得税法施行令第206条《雑損控除の対象となる雑損失の範囲等》第1項第3号に規定する災害関連支出に当たる旨主張する。しかしながら、当該耐震改修工事の主な内容は、耐震壁等の増設、ポスト柱新設及び梁補強等の補強工事であって、当該マンションの耐震強度を法令上備わっているべき一定基準以上のものに向上させる目的で行われたものと認められるから、当該耐震改修工事費用は、請求人の住宅について受けた財産的な損失を実質的に回復するための支出であると認められ、被害の拡大を防止するための支出には当たらない。したがって、当該耐震改修工事費用は、災害関連支出には該当しないというべきである。(平23. 2. 9 東裁(所)平22-148)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220051
- 裁決年月日
- 平成23年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の配偶者の介護保険料は実質的に請求人が負担したものであるから、社会保険料控除の対象として請求人の総所得金額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、当該介護保険料については、当該配偶者が、介護保険法第9条《被保険者》第1号に規定する第1号被保険者に該当し、同法第129条《保険料》第2項の規定により介護保険料の本来的な負担者となるため、同法第131条《保険料の徴収方法》並びに同法第135条《保険料の特別徴収》第1項及び第5項の規定により、当該配偶者の年金給付額から直接差し引かれたものであるから、その全額を支払ったのが当該配偶者であることは明らかであり、請求人が当該介護保険料を支払った又は請求人の給与から当該介護保険料が控除されたことを認めることはできず、請求人は、所得税の額の計算において、当該介護保険料を社会保険料控除の対象として総所得金額から控除することはできない。(平23. 1.18 大裁(所)平22-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220007
- 裁決年月日
- 平成22年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①配偶者が受けた通所介護に係る費用、②その際の食事の提供に要した食材費、③福祉用具貸与に係る費用及び④靴購入費用は、いずれも医療費控除の対象となる旨主張する。しかしながら、①通所介護は、医療系居宅サービスと併せて利用されるものではなく、療養上の世話に当たるものではないと認められ、②食材費は、介護保険給付の対象とならないものであるから、療養上の世話の対価には当たらない上、日常生活に通常要する費用であるから、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用ということもできず、③福祉用具貸与は、配偶者の日常生活上の介護、介助に関するサービスであると認められるから、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用とは認められず、④靴は、医師等による診療等にかかわりなく購入されたものであり、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用とは認められないことから、①ないし④の各費用のいずれも医療費控除の対象とならない。(平22.11.17 広裁(所)平22-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220062
- 裁決年月日
- 平成22年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、離婚した元妻によって、請求人の家財等動産を勝手に持ち出されたことによる損失が、雑損控除の対象となる盗難による損失に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項は、納税者等の有する資産について、災害、盗難及び横領による損失が生じた場合にのみその一定額の控除を認めているところ、請求人が、盗難の被害にあったと主張する家財等動産のうち、元妻に対するメール又は家財等動産引渡し訴訟(以下「本件訴訟」という。)において、請求人が所有権を主張していないものについては、その所有権は元妻に帰属していると推認できるから盗難には該当しないというべきであり、請求人が元妻に対するメール及び本件訴訟のいずれにおいても所有権を主張している家財等動産については、元妻も所有権を主張しており、所有権の帰属は本件訴訟において明らかにされておらず、原処分関係資料、請求人提出資料及び審判所の調査の結果によっても不明であるから、本件では、雑損控除の対象となる資産が特定されていないものといわざるを得ず、雑損控除を適用することはできない。(平22. 9.21 東裁(所)平22-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成22年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802990
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が主宰する法人Xと金融商品取引業者Yとの間で行われた外国為替証拠金取引(FX取引)において生じた損失(本件損失金額)は、Xの事業が請求人の生計維持のために行っているものであるから、請求人に帰属し、また、Yの詐欺・横領により請求人に生じた損失であるから、請求人の雑損失に当たる旨主張する。しかしながら、本件損失金額に係るFX取引は、X名義で行われており、FX口座もX名義であったこと、Xは、FX取引の損失額を外為事業投資損失額として計上した法人税の確定申告書を作成、提出していること、請求人は、Yとの間で請求人個人名義でFX取引を行っていたことを総合勘案すれば、本件損失金額はXとYとの間で行われたFX取引により生じたXの年間差引損益金合計額であり、Xに帰属すると認められ、請求人の資産について生じた損失であると認められない。また、Xは請求人とは別個の法人格を有するのであるから、同社の代表取締役である請求人が同社名義で行った法律行為の効果は、同社に帰属するのが原則であり、同社の事業が請求人の生計維持のために行われていたか否かによって左右されるものではない。(平22. 8.23 東裁(所)平22-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210123
- 裁決年月日
- 平成22年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第78条第2項第3号に規定する特定寄附金には、設立後の法人に帰属するものが含まれると解釈すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第78条第2項第3号に規定する特定寄附金について、同項第2号に規定する特定寄附金と対比して考えると、同項第2号に規定する特定寄附金が設立のためにされる寄附金その他の当該法人の設立前においてされる寄附金で一定のものを含む旨規定されていることからすれば、同項第3号に規定する特定寄附金とは、同項第2号の場合とは異なり法人の設立のためにされる寄附金を含まず、設立された法人に対する寄附金に限られるものと解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人が寄附をした社会福祉法人は、その設立に当たり、請求人から土地及び寄附金の贈与を受け、その土地及び寄附金を設立当初の資産として法人の設立許可申請を行った結果、設立の認可を得たものと認められるから、当該贈与の実行として請求人が支出した金員は、社会福祉法人の設立のためにされたものと認めるのが相当である。また、社会福祉法人は、請求人が金員を支出した後に設立している。したがって、請求人が当該贈与の実行として支出した金員は、所得税法第78条第2項第3号に規定する特定寄附金に該当しない。(平22. 6. 8 関裁(所)平21-123)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210065
- 裁決年月日
- 平成22年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件かつらを装着することによって、請求人の親族の精神的安定を図り免疫力を高め病状を回復させるのであり、医師の指導により購入したものであるから、本件かつら等の購入代金が医師等による診療等の対価に該当する旨主張する。しかしながら、当該医師が作成した冊子にはかつら等の装着は治療に基因する副作用等を軽くするための工夫の一つであると記載されてはいるものの、当該冊子に請求人の主張に添う記載はなく、当審判所の調査によっても、他に、請求人の親族が本件かつら等を装着することによって免疫力が高まり、そのため同人の病状が回復したことを明らかにするものと認めるに足りる証拠、及び、社会通念上、かつらを装着することが一般的な治療方法であると認めるに足りる証拠はいずれも確認することができない。そのうえ、請求人が購入した本件かつら等は、治療等で脱毛した患者のために製作されたものではないこと、並びに、当該かつらの手入れのためのシャンプー及びブラシの類はその性質上およそ医療用器具に該当しようもないものであることによれば、請求人が主観的にその医学的な効能を信じていたとしても、社会通念上、かつら及びその手入れのための商品の購入代金をもって、疾病の診療又は治療として必要な対価とも、疾病の治療又は療養に必要な医療用器具の購入の対価とも認めることはできない。したがって、本件かつら等の購入代金は、医療費控除の対象となる医療費に該当せず、この点についての請求人の主張は採用することができない。(平22. 5.28 大裁(所)平21-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210048
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻に係る老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料(以下「本件介護保険料」という。)を納付したのは特別徴収義務者である社会保険庁であることから、被保険者である請求人の妻が追認しない限り、請求人の妻が介護保険料債務を弁済したいう法律効果は生じず、請求人と請求人の妻との間で本件介護保険料の負担を合意し、社会保険庁が行った本件介護保険料の納入という無権代理行為を追認すれば、請求人が請求人の妻の介護保険料債務を第三者弁済したと認められるのであるから、所得税法上における本件介護保険料の支払者は請求人であり、本件介護保険料を社会保険料控除の対象として請求人の総所得金額から控除できる旨主張する。しかしながら、社会保険庁が行った本件介護保険料の徴収及び納入は、特別徴収義務及び納入義務の履行のために行われたものであって、請求人の妻の代理人として本件介護保険料の納入をしたものではないから、無権代理行為は存在せず、追認も存在し得ない。また、介護保険料支払債務は、特別徴収によって消滅したものと認められるから、請求人による第三者弁済の余地はない。以上によれば、本件介護保険料について請求人が負担する旨合意したとしても、本件介護保険料が請求人の妻の収入である老齢基礎年金から支払われている以上、本件介護保険料は妻が支払ったと認めるのが相当である。よって、請求人が、本件介護保険料を社会保険料控除の対象として総所得金額から控除することはできない。(平22. 4. 2 大裁(所)平21-48)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210024
- 裁決年月日
- 平成22年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803020
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/2控除金額等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年分の医療費控除の計算に当たり、平成21年に支給された本件給付金を支払った医療費から控除するのは税法の不備であり、控除すべきではない旨主張する。しかしながら、医療費控除について、所得税法第73条第1項は、その年中に支払った医療費の金額から、医療費を補てんする保険金等の額を除いて計算する旨規定しているところ、これは、医療費控除の制度が、医療費が多額で異常な支出となる場合における担税力の減殺を調整する目的で創設されたものなので、その控除対象を納税義務者が実質的に負担した医療費の額のみとする趣旨に基づくものであると解され、その趣旨に照らすと、その年中に支払った医療費を補てんする保険金等の額が仮にその年中に支払われなかったとしても、当該医療費からその年中に支払わなかった部分を含めた当該保険金等の額を控除して医療費控除の額を計算する旨定めた所得税基本通達73−10の取扱いは、当審判所においても相当であると認められる。したがって、請求人の平成20年分の医療費控除の額の計算に当たっては、本件給付金も控除すべきであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。なお、請求人は、上記のような取扱いは税法の不備である旨主張するが、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さず、当審判所の審理の限りではない。(平22. 2.24 名裁(所)平21-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210024
- 裁決年月日
- 平成22年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料を生計を一にする請求人が支払ったものとして請求人の社会保険料控除の額に算入すべきであり、算入できないとする所得税法第74条には欠陥がある旨主張する。しかしながら、所得税法第74条の規定ぶりからすれば、居住者が、自己と生計を一にする配偶者の負担すべき介護保険料について社会保険料控除の適用を受けるためには、その居住者が、当該介護保険料を支払うかあるいは自身の給与から直接控除され、自ら当該介護保険料を負担したことが要件とされていることは明らかであるところ、原処分関係資料によれば、本件介護保険料は特別徴収の方法により請求人の老齢基礎年金の給付額から控除されていたと認められることから、本件介護保険料を負担したのは請求人の妻であり、請求人が負担したものとは認められない。したがって、社会保険料の額に本件介護保険料を算入することはできず、この点に関する請求人の主張には理由がない。また、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さないことであるので、請求人が主張する所得税法第74条の欠陥については、当審判所の審理の限りではない。(平22. 2.24 名裁(所)平21-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成22年1月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した第1回平成17年分修正申告書及び第2回平成17年分修正申告書は、所得税法施行令第219条第1項に規定する申告書等(以下「基準申告書等」という。)に当たることから、請求人は、子を扶養親族とする扶養控除を受けることができると主張する。しかしながら、請求人は、平成17年分の所得税の確定申告書において子を扶養控除の対象となる扶養親族として記載していないところ、当審判所の調査によれば、子は請求人及び妻の扶養親族に該当し、妻が法定申告期限までに提出した平成17年分の所得税の確定申告書において子を扶養親族として記載し扶養親族の所属を定めたことが認められる。そして、請求人が子を扶養控除の対象となる扶養親族として記載したのは、国税通則法第19条《修正申告》第3項に規定する修正申告書である第1回平成17年分修正申告書及び第2回平成17年分修正申告書であるところ、これらの修正申告書は、所得税法第2条第37号に規定する確定申告書には該当せず、したがって、基準申告書等にも含まれないこととなる。そうすると、請求人は、平成17年分の所得税の納付すべき税額の算定に当たり、子を扶養親族とする扶養控除を適用することができないこととなる。(平22. 1. 8 福裁(所)平21-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成21年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803030
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/3申告手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①父母のタクシー代及び②血圧計の購入費用を支払ったが、原処分において医療費として認められていない旨主張する。しかしながら、所得税法第120条第3項第1号及び所得税法施行令第262条第1項第2号によれば、医療費控除に関する事項の記載した確定申告を提出する場合に、医療費につきこれを領収した者のその領収を証する書類を、当該申告書に添付し又は当該申告書の提出の際提示しなければならないことからすると、医療費控除の適用を主張する場合には、当該支出が医療費控除を受けようとする者の支出によるものであり、さらに、それらの事実を当該医療費を領収した者のその領収を示す書類を確定申告書に添付又は提示すること等により、客観的に明らかにする必要があると解するのが相当である。そうすると、請求人は、タクシー代を支払ったことを明らかにする領収書を提出せず、さらに、血圧計に係る領収書には領収日付の記載がなく請求人自身も当該血圧計の購入日を確認することができない旨自認していることから、請求人の主張するタクシー代及び血圧計の購入費用を請求人の医療費控除の対象と認めることはできない。(平21.12.24 大裁(所)平21-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210032
- 裁決年月日
- 平成21年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が原処分において医療費と認定した支出及び原処分庁が原処分において医療費に該当しないとして否認した処方箋薬局等への支払に加え、確定申告時に提出していなかった医療費の支出並びに請求人及び親族の通院費の支出についても医療費控除の対象となる旨主張するが、領収書に支払内容の記載がなく医療費に該当すると判断できない支出、日用雑貨等の購入に係る支出や自家用自動車で通院した際の駐車料金の支出等医療費に該当しないと認められる支出、重複計上となっている支出及び生計を一にしていると認められない親族の通院費は、医療費控除の対象とはならない。(平21.12.21 大裁(所)平21-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210072
- 裁決年月日
- 平成21年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・161ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法第85条第3項《扶養親族等の判定の時期等》において、年の中途において死亡した居住者の配偶者がその居住者の控除対象配偶者に該当するかどうかの判定は、死亡の時の現況である旨規定しており、文理上、ここでいう死亡の時の現況とは、死亡時現在の状況、現状であるから、当該判定に係る配偶者の合計所得金額の計算期間はその年の1月1日からその居住者の死亡の時までとなる旨主張する。しかしながら、合計所得金額を構成する所得税法第23条《利子所得》から第35条《雑所得》までの各種所得金額は、いずれも「その年中の」、すなわち、1月1日から12月31日までの収入金額又は総収入金額を基礎に計算されることから、それらの合計である合計所得金額についても1月1日から12月31日までの期間で計算されることとなる。そして、このことは、配偶者控除を受けようとする居住者が年中に死亡していたかどうかによって変わるものではないと解される。(平21.12. 7 東裁(所)平21-72)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210016
- 裁決年月日
- 平成21年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①介護付有料老人ホームである本件施設は療養上の世話を行うこととされており、実際に請求人の母は療養上の世話を受けていること、②本件施設の介護サービスは指定介護老人福祉施設等と同様のものであること、③本件施設内で外部の協力医療機関の医療行為を受けていることなどを理由に、本件施設の利用料は医療費控除の対象になる旨主張する。しかしながら、①本件施設には医師等は勤務せず、②看護師は勤務するが健康管理等に従事するにとどまり、③医療上の処置は外部の協力医療機関にゆだねられ、かつ、入居者が直接その対価を当該医療機関に支払うこととされていること。また、請求人の母と本件施設との間で個別に医療サービスの提供を約した事実もない。そして、実際にも、請求人の母に対する医療行為に関し、本件施設の従業員は関与していないことからすると、本件施設の利用料に医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価が含まれているとは認められない。また、所得税法施行規則第40条の3で規定する、提供される介護サービスが療養上の世話として医療費控除の対象となる医療費に該当する施設は、指定介護老人福祉施設等に限定されていると解すべきであるところ、本件施設は指定介護老人福祉施設等には該当しない。さらには、本件施設では、本件個別通達が予定する医療系居宅サービス及び対象居宅サービスのいずれも提供していないことからすれば、当該通達は適用されない。したがって請求人の主張には理由はなく、本件施設の利用料は医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平21.11.30 名裁(所)平21-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200083
- 裁決年月日
- 平成21年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年分所得税の決定処分において、扶養控除の対象にならないとされた請求人の父について、同人の土地の譲渡に係る譲渡所得の金額は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定の適用が認められれば零円となり、合計所得金額は38万円以下となるから扶養親族に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の父は、平成15年分所得税について、土地の譲渡所得の金額からみて明らかに合計所得金額が38万円を超える金額の決定処分がされ、同処分は取り消されておらず、平成15年分の所得税の決定処分時において、請求人の父に対する上記処分が存在する以上、同処分に基づいてなされた請求人の平成15年分所得税の決定処分に違法はない。(平21. 6.23 大裁(所)平20-83)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200032
- 裁決年月日
- 平成21年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・143ページ
要旨
○ 請求人は、配偶者がケアマネージャーが主治医とも相談して作成した居宅サービス計画に基づいて居宅サービス(通所介護及び福祉用具貸与)を受けており、当該居宅サービスの対価として支払った本件利用料は、所得税基本通達73−6《保健師等以外の者から受ける療養上の世話》に定める「療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話」の対価に該当するから、医療費控除の対象となる旨主張する。しかしながら、平成12年6月8日付課所4−11「介護保険下での居宅サービスの対価に係る医療費控除の取扱いについて(法令解釈通達)」は、医療系サービスのいずれかが位置付けられている居宅サービス計画に基づいて居宅サービスを利用する者を対象として、当該対象者が医療系サービスと併せて利用する対象居宅サービスに要する費用に係る自己負担額を、療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価として医療費控除の対象とする旨定めており、この通達の定めは、法の趣旨に照らし相当であると認められるところ、請求人が支払った通所介護に係る費用は、対象居宅サービスに要する費用に該当するものの、本件居宅サービス計画には医療系サービスがいずれも位置付けられていないこと、請求人の配偶者は医療系サービスを利用していないことから、療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価とは認められず、また、福祉用具貸与に係る費用及び食費は、日常生活に関連する費用と認められることから、医療費控除の対象とすることはできない。(平21. 6.12 広裁(所)平20-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200174
- 裁決年月日
- 平成21年5月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201811000
- 争点
- 18所得控除/11寡婦・寡夫控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得控除が納税者の生活状況に応じた担税力にかんがみて創設されたものであるならば、寡婦控除の適用に当たっては、過去の婚姻届の有無とは切り離して考えるべきであり、寡婦とみなせる母子家庭の母に対しても、その適用を認めるべきであると主張する。しかしながら、所得税法第81条第1項は、居住者が「寡婦」に当たる場合に寡婦控除を適用する旨規定しているところ、「寡婦」については、夫と死別し、若しくは夫と離婚した後婚姻していない者又は夫の生死の明らかでない者で政令で定めるもののうち、扶養親族その他その者と生計を一にする親族で政令で定めるものを有するもの及び夫と死別した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で政令で定めるもののうち、合計所得金額が500万円以下であるものをいう旨規定されている(所得税法第2条第1項第30号)。そして、所得税法は、夫の意義について特段の定義規定を設けていないが、このような場合、身分関係の基本法たる民法の規定する配偶者と同義に解するのが相当であるところ、民法は、婚姻の届出をすることにより婚姻の効力が生ずる旨規定し、そのような法律上の婚姻をした者を配偶者としているから、所得税法上の夫についても、戸籍法の定めるところに従って婚姻の届出をした男子を意味すると解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人は、戸籍法の定めるところにより婚姻をしたことがないのであるから、「寡婦」に該当せず、したがって、寡婦控除の適用を認めることはできない。(平21. 5.12 東裁(所)平20-174)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200150
- 裁決年月日
- 平成21年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・150ページ
要旨
○ 請求人は、10年以上にわたり内縁の夫と同居し生計を一にしていること、請求人が加入している健康保険組合において内縁の夫が請求人の扶養配偶者と認定されていること、遺族年金が内縁の配偶者にも支給されること、所得税法の配偶者控除に係る条文に内縁関係の者は除外するとは記されていないことから、内縁の夫を控除対象配偶者と認め、配偶者控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第83条第1項は、居住者が控除対象配偶者を有する場合、配偶者控除を適用する旨規定している一方で、同法は上記配偶者についての定義規定を置いていないが、身分関係の基本法は民法であるから、所得税法上の配偶者については、民法の規定に従って解するのが相当であるところ、民法は、婚姻の届出をすることによって婚姻の効力が生ずる旨を規定し(民法第739条第1項)、そのような法律上の婚姻をした者を配偶者としている(民法第725条、第751条等)から、所得税法上の配偶者についても婚姻の届出をした者を意味すると解するのが相当であり、所得税法上の配偶者の意義については、民法上使用されている配偶者の意義と同様に、戸籍法の定めるところにより市区町村長等に届出をした夫又は妻を指し、内縁の夫はこれに含まれないことになる。そして、これを本件についてみると、請求人は、内縁の夫を世帯主とする住民登録上、請求人の続柄として「妻(未届)」と登録されており、また、請求人の戸籍及び内縁の夫の戸籍のいずれにも、請求人及び内縁の夫に係る婚姻の記録はないことからすれば、内縁の夫が、請求人の民法の規定による配偶者であったとは認められない。したがって、内縁の夫は、請求人の所得税法上の配偶者に該当しないから、控除対象配偶者には該当せず、請求人は、配偶者控除を適用することはできない。(平21. 4. 3 東裁(所)平20-150)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802030
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・125ページ
要旨
○ 請求人は、本件アスベスト除去費用等は、居住者はもちろんのこと、周辺住民という第三者の健康障害の防止のための支出であるならば、一層、雑損控除の対象となる支出として所得税法施行令第206条第1項第3号に規定する「被害の発生拡大又は発生を防止するため緊急に必要な措置を講ずるための支出」に該当し、雑損控除として認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する本件アスベスト除去費用等が周辺住民という第三者の健康障害の防止のための支出として、所得税法施行令第206条第1項第3号に規定する「被害の発生拡大又は発生を防止するため緊急に必要な措置を講ずるための支出」に当たり、雑損控除に該当するためには、人の身体自体が所得税法第72条に規定する「資産」に該当することが必要であるところ、所得税法第2条及び同法第9条の規定を踏まえれば、人の身体が所得税法第72条に規定する「資産」に該当すると認めることはできないというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・125ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の自宅建物(以下「本件建物」という。)にアスベストが含有されていることが判明し、本件建物設当時には全く危険視されていなかったアスベストが、本件建物解体時においては危険視され、アスベスト除去等が法令で義務付けされるに至った事実によって、本件建物はその経済的価値を減ずるに至ったことは明白であり、その経済的価値の減少自体が所得税法第72条に規定する「損失」である旨主張する。しかしながら、アスベストの除去等は、請求人も主張するようにアスベストの飛散による人の健康障害の発生を未然に予防することを目的とした法令の要請に従ったものであり、それは災害により生じたものではないから、仮に本件建物の経済的価値が減少したとしても、所得税法第72条に規定する「災害により損失が生じた」ということはできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802010
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・125ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法第72条の規定の趣旨からすれば、同条に規定する「災害」とは、納税者の意思に基づかない事象をいうのであり、本件においては、本件建物の建築当時には合法であったアスベスト部材が、その後、科学的に人体に極めて有害であることが判明し、本件建物解体時にはアスベストの含有量調査及びその除去について法令により義務付けられるまでに至ったものであり、この一連の事象が納税者の意思に基づかない事象として同条に規定する「災害」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条に規定する「災害」の語義として、それを「納税者の意思に基づかない事象」とすることは広きに過ぎ、雑損控除の範囲を適切に画することができなくなることからすれば、「納税者の意思に基づかない事象」のみをもって同条に規定する「災害」に該当するとの考えは法解釈としては妥当ではなく、所得税法第2条第27号及び同法施行令第9条の規定からすれば、災害とは、自然界に生じた天災ないしはそれと同視すべき事象を指すものであり、また、人為によるものであっても、鉱害、火薬類の爆発など(のように)自然界に生じた天災と同視すべき劇的な過程を経て害を被る事象をいうものと解するのが相当である。また、請求人は、上記のとおり一連の事象が所得税法第72条に規定する「災害」に該当する旨主張するが、なおあいまいで特定された主張とはいい難いところ、本件においては、いかなる事象を所得税法第2条第27号を受けた同法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」に該当するものとして検討するかによって判断内容は異なるものとなる。すなわち、請求人の主張を「建物の解体の際にアスベストが発見されたことによりアスベストの除去作業等を法令により義務付けられるに至ったこと」が「災害」に該当するとの主張と解し、「人為による異常な災害」とみることができるかを検討すると、法令によりアスベストの除去作業等が義務付けられたのは、作業の過程において飛散するアスベストを作業員等が吸引することによる健康障害の発生を防止するためであり、従来建材等に広く使用されていたアスベストが、人の健康上危険視されてその使用が禁止され、除去作業等の費用負担を余儀なくされたこと自体は、予見及び回避不可能であり、納税者の責めに帰すべきものではなく、納税者の意思に基づかないものとしても、除去作業等の義務が課せられ、これを行ったこと自体は法令に基づく要請であり、かつ、その費用負担も受忍すべきものというべきであるから、かかる法令に基づき費用負担が生じたこと自体を上記「人為による異常な災害」とみることはできない。また、請求人の主張を「法令で除去等を義務付けられているかを問わず、本件建物建設当時においてはなんら危険視されていなかった物質が、その後一気に有害物質であるとの社会的評価を受け、劇的に危険視されることとなったこと」自体が「災害」に該当するとの主張と解し、所得税法第2条第27号を受けた同法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」とみることができるかを検討しても、そのように危険視されるに至った状態自体は、いまだ害を被る事象とはいえず、また、危険視されるに至ったアスベストに対していかなる対応をするかは政府等の判断であり、少なくともアスベストの除去費用等を国民が負担することが義務付けられたのは、あくまで法令に基づく要請であるから、やはり上記「人為による異常な災害」とみることはできない。さらに、請求人の主張を「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」が「災害」に該当するとの主張と解し、そのこと自体を「人為による異常な災害」とみることができるかを検討しても、そのことにより住宅に何らかの外的要因により物理的な害が生じたといえるものではなく、また、自然界に生じた天災と同視すべき劇的な過程を経て害を被る事象でもないから、「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」自体を上記「人為による異常な災害」とみることはできない。以上のことからすれば、いずれにせよ本件において請求人が主張する事象は、所得税法第72条に規定する「災害」に該当しないというべきである。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・125ページ
要旨
○ 請求人は、アスベストが含有していた事実の判明によって、その除去等を余儀なくされた以上、その除去費用等は、少なくとも、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により(中略)その価値が減少したことによる当該住宅家財等の(中略)除去のための支出」に該当し、したがって、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当することは明白である旨主張する。しかしながら、アスベストの除去等は、その飛散による人の健康障害の発生を未然に予防することを目的とした法令の要請に従ったものであって、仮にアスベストが含有していたことにより本件建物の経済的価値が減少したとしても、「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」は、所得税法第72条に規定する「災害」により生じたものではないから、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により」との要件には該当しない。したがって、アスベストの除去費用は、同号の規定に該当し、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当すると認めることはできない。さらに、本件において、解体工事着手からアスベスト除去等の負担を強いられたことは認められるものの、アスベストの飛散による労働者の健康障害の発生を未然に予防するために法令の要請により受忍すべき費用負担が発生し、解体費用が増加したにすぎないものと認めるのが相当である。したがって、アスベストの除去費用等は、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により(中略)その価値が減少したことによる当該住宅家財等の(中略)除去のための支出」に該当し、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当すると認めることはできないから、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200033
- 裁決年月日
- 平成21年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件オートバイを勤務先への通勤に使用していたから、請求人の生活において、「生活に通常必要な動産」に当たる旨主張するが、「生活に通常必要な動産」であるとは、通常の社会生活を営むのに必要とされる資産であり、また、二輪自動車が「生活に通常必要な動産」に当たるか否かについては、当該二輪自動車がどのような用途にどの程度使用されているか並びに 請求人が居住する地域の公共交通機関の有無及びその利用の容易性なども併せ考慮した上で判断するのが相当であるところ、請求人は、盗難に遭った当時、本件車両を通勤や休日の帰省の際に使用していたことが認められるものの、勤務先から電車通勤に係る通勤定期券代相当額の通勤費の支給を受けていたこと、自宅から最寄り駅までの距離は約600mで徒歩で約8分程度であり、当該最寄り駅からは平日は上下線のいずれにも一日各約190本の列車が発着していること、当該地下鉄路線の多くの駅は他の地下鉄線やJR線、私鉄線と接続し、乗換駅となっていること、また、請求人においては本件オートバイによる通勤や帰省等を余儀なくされる特別の事情があるとは認められないことなどを総合的に考慮して判断すると、本件オートバイは雑損控除の対象となる「生活に通常必要な動産」に当たらない。(平21. 1.30 関裁(所)平20-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200039
- 裁決年月日
- 平成21年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子の横領により損失を受けたことから雑損控除は認められると主張する。しかしながら、請求人が横領の事実を証明する資料であるとする、請求人の母の平成16年分の所得税の確定申告書に添付された書類からは横領の事実を確認することはできず、そのほか当該書類以外に証拠の提出はなく、更には、当審判所の調査によっても請求人の主張する横領の事実を確認することができない。また、請求人は、本件申告書は原処分庁所属の職員の指導により作成されたものであるから雑損控除の適用は認められるべきであると主張するが、本件確定申告書が原処分庁所属の職員の指導により作成されたとしても、横領の事実が認められない本件において雑損控除の適用が認められるものではない。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、雑損控除の適用を認められないものと判断せざるを得ない。(平21. 1. 7 名裁(所)平20-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件各年分の扶養控除の額について、請求人は、平成15年分と本件各年分とで特段の状況の変化がないにもかかわらず、原処分庁が、平成15年分では、請求人の長男ら4名を扶養親族とし、本件各年分においては、請求人の長女のみを扶養親族として扶養控除の額を算定したことは、論理的統一性を欠き、違法である旨主張するが、請求人の長男ら4人が扶養親族に該当するかどうかは、平成14年12月31日、平成16年12月31日及び平成17年12月31日の各現況によって判定すべきであり、平成15年分と本件各年分が同一の状況であると認めるに足りる証拠はないから、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。(平20.12.25 関裁(所)平20-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200026
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の恒常的年収は請求人の年収の十分の一程度しかなく、請求人と妻との間では、同人の本件介護保険料は、請求人が負担することを合意していることから、このような負担をすることを承諾した親族間の意思を踏まえ、所得税法上における妻に係る本件介護保険料の支払者は請求人であると認めるべきである旨主張する。しかしながら、仮に、請求人と妻との間に本件介護保険料を請求人が負担する旨の合意があったとしても、本件介護保険料が妻の収入である同人の平成18年分の老齢基礎年金から支払われている以上、同人が支払ったと認めるのが相当であり、しかも、配偶者等の老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料について居住者の支払又は給与からの控除とみなす旨の規定もないことからすると、請求人の指摘する事情を考慮してもなお、請求人が本件介護保険料を支払ったと認めることはできない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20.11.18 大裁(所)平20-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の合計所得金額は38万円を超えるとした、妻に対する原処分庁の更正処分は原処分庁の誤指導による違法・不当なものであって取り消されるべきであるから、妻の合計所得金額は零円であり、妻は請求人の控除対象配偶者に該当する旨主張する。しかしながら、妻に対する更正処分は、取り消されるまでは有効に取り扱われなければならないところ、当審判所の調査によれば、当該処分が取り消された事実はなく、妻の合計所得金額は、同処分のとおり38万円を超えるから、妻は請求人の控除対象配偶者に該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20.11.18 名裁(所)平20-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200020
- 裁決年月日
- 平成20年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・196ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法第84条の規定は、所得を有する居住者を対象とする規定であり、請求人の夫については、平成15年分ないし平成17年分(以下「本件各年分」という。)において所得を有していなかったから、同条の適用はなく、同条の適用を前提とする所得税法施行令第219条を適用する余地もなく、同人が提出した本件各年分の確定申告書の所得控除の記載は何らの記載もされていないとみるべきであり、少なくとも、平成15年分及び平成16年分について、請求人の夫は請求人の控除対象配偶者であって、請求人に養われているものが子らを扶養していると解することはできないから、請求人の夫の平成15年分及び平成16年分の所得税の申告については、所得税法第84条の規定の適用はないなどとして、本件各確定申告書の提出により、請求人が子らを扶養親族とすることを選択したことになる旨主張する。しかしながら、所得税法第84条第1項は、「居住者が扶養親族を有する場合には」扶養控除の適用を受けることができる旨規定しており、居住者の所得金額の多寡や一方が他方の控除対象配偶者であるか否かによって同条の適用を受けることができなくなるものでないことは文理上明らかである。確かに所得控除前の所得金額の合計額が零円であれば、扶養控除の適用を受ける必要は直ちには生じないものであるが、その後に増額更正や修正申告により所得金額が増加し、それによって扶養控除の適用を受けることもあり得るのであり、そのような場合に備えて、あらかじめ扶養親族の所属を確定させることには意味があるから、所得税法第123条に規定する確定申告書において、その第二表の「所得から差し引かれる金額に関する事項」の「配偶者(特別)控除・扶養控除」欄に子らの氏名、続柄、生年月日及び控除額を記載したことが無意味であるとして何らの記載がないものとみることはできない。したがって、請求人の主張は、独自の解釈に基づくものであって採用できない。(平20.10.29 大裁(所)平20-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200069
- 裁決年月日
- 平成20年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の家族は別居の祖母らに対して数年来生活費の援助を行っており、両家族は共に経済的に助け合い、生計を一にする関係を継続しているから、祖母らは請求人と生計を一にする扶養親族として認められるべきである旨主張する。ここで、「生計を一にする」とは、同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていることをいうものと解され、したがって、「生計を一にする」というためには、一方が他方を扶養する関係がある必要はなく、同居している必要もないが、別居している場合は、親族が同一の家屋内に起居している場合と異なって、日常生活の資を共通にしていることを事実上推認できないから、別居の親族は、一方の親族が他方の親族に対し、常に生活費、学資金、療養費等の送金を行い、日常生活に必要な費用の全部又はその主要な一部が送金により賄われている場合や、互いにこれら日常生活に必要な費用を共同して負担し合うなど、その収入及び生活状況等の客観的事実関係から見て、日常生活の資を共通にしていると認められる場合に初めて、同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしているということができ、「生計を一にする」親族に該当すると解される。これを本件についてみると、請求人は、祖母らと起居を共にしていなかったところ、祖母には月額約17万円の遺族年金があり、主としてこれを生活費としていたこと、一方、請求人の養母が請求人らの生活費の中から祖母に対して手渡す金額は、冠婚葬祭に関するものを含めても月平均3万円を超えるものではなかったことからすると、祖母らの日常生活に必要な費用の全部又はその主要な一部を請求人が賄っていたとは認められず、そうすると祖母らは、請求人と同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていたとはいえず、請求人と「生計を一にする」親族に該当しない。(平20.10.28 東裁(所)平20-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200048
- 裁決年月日
- 平成20年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、在宅治療における食事療法のための健康補助食品等が薬事法に規定する医薬品に該当しないという理由でその購入費用を医療費控除の対象外とするのは誤りであり、入院患者の食事代が医療費控除の対象とされている以上、当該食品等の購入費用も医療費控除の対象とすべき旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第207条に規定する医師又は歯科医師による診療又は治療の対価とは、医師等による診療又は治療、すなわち医療行為に対する対価として支払われたものであることを要すると解するのが相当であり、また、同条にいう医薬品とは薬事法第2条第1項に規定する医薬品を指すものであるから、この規定に該当しない物品の購入費用を医薬品とみなして、医療費控除の対象とすることはできない。そうすると、薬事法上の医薬品に当たらない健康補助食品等の購入費用は、医療費控除の対象となるべき治療又は診療に必要な医薬品の購入の対価には該当せず、医師等による診療等の対価、その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価にも当たらないから、所得税法第73条に定める医療費とは認められない。また、入院の対価に含まれている食事代等の費用が医療費控除の対象とされているのは、入院して医師等の診療等を受けるために直接必要な入院費用の一部であることからであって、そのことをもって、入院していない在宅治療中の患者の食事代等の費用までも医療費控除の対象とすることはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20.10. 1 東裁(所)平20-48)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成20年9月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・169ページ
要旨
○ 請求人は、請求人名義の定期預金(以下「本件定期預金」という。)の更新手続を請求人が代表取締役を務める法人の従業員に任せていたところ、当該従業員が本件定期預金の一部を請求人に無断で解約し、これを横領されたから、請求人には雑損控除の対象となる損失が生じた旨主張する。しかしながら、所得税法第72条《雑損控除》第1項が規定する「横領」の概念について、所得税法に規定はなく、刑法上の横領罪にいう横領と同一のものと解するのが相当であり、本件定期預金の更新手続には、①本件定期預金の通帳、②銀行届出の印章及び③定期預金の払戻請求書が必要であるところ、本件定期預金を払い戻すために最も重要な銀行届出の印章は請求人自身が持ち歩き、本件定期預金の通常の更新手続においては請求人が更新手続後の利率を確認した上で払戻請求書に銀行届出の印章を押印していたことが認められること及び請求人が当該従業員に本件定期預金を払い戻して現金を引き出す権限を与えていたとは認められないことからすれば、請求人は当該従業員に本件定期預金の管理を任せていたとは認められないから、本件定期預金について、請求人と当該従業員との間に横領の前提となる委託信任関係が認められず、当該従業員が本件定期預金の一部を払い戻し、これを費消した行為は横領には当たらないと判断するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 9.19 名裁(所)平20-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成20年9月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・169ページ
要旨
○ 請求人は、平成16年1月から平成17年7月までの間に、銀行の貸金庫に保管していた現金を、請求人が代表取締役を務める法人の従業員に窃盗されたが、当該損失は、その事実が発覚した平成17年分の損失であり、平成17年分の雑損控除の対象となる旨主張する。そして、原処分庁は、平成17年末の時点において、請求人は当該従業員に対して損害賠償請求権を行使しておらず、当該従業員から回収できる損害賠償額が確定していないので、雑損失の額が確定していないから、平成17年分において雑損控除の対象となる盗難による損失が生じたこととはならない旨主張する。しかしながら、所得税基本通達72−6《保険金等及び災害関連支出の範囲等》において準用する同通達51−7《保険金等の見込控除》によれば、損失の金額から控除すべき損害賠償金等が確定していない場合には、当該損害賠償金等の見積額に基づき損失が生じた年分の確定申告に反映させることとしており、後日、当該損害賠償金等の確定額と見積額が異なった場合には、そ及してこれを訂正する旨定めているところ、この取扱いは、損害賠償金等の確定の有無にかかわらず、損失が生じた年分において雑損控除を適用すべきであることを定めたものであり、当審判所においても、相当と認められる。したがって、盗難又は横領による損失については、損失が生じたそれぞれの年分において雑損控除を適用すべきであるから、この点に関する請求人の主張には理由がなく、当該従業員から回収できる損害賠償額が確定していない場合であっても、盗難又は横領による損失が生じた年分において雑損控除を適用するのが相当であるから、この点に関する原処分庁の主張には理由がない。(平20. 9.19 名裁(所)平20-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190137
- 裁決年月日
- 平成20年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・243ページ
要旨
○ 被相続人が、宗教法人の寺院に通じる市道(階段)の改修工事(以下「本件工事」という。)の費用を負担したのは市に対する寄付であり、特定寄付金に当たるとして寄付金控除を適用して確定申告を行ったところ、原処分庁が、相続人である請求人に対し、当該費用負担は宗教法人に対する寄付であり、特定寄付金には該当しないから、寄付金控除の適用は認められないとして更正処分等を行ったのに対し、請求人は、本件工事の施工承認申請(以下「本件承認申請」という。)の名義が宗教法人になったのは、市職員の誤指導によること、市は、宗教法人に対し、本件工事で設置された工作物等が市に帰属する旨の条件を付して、本件承認申請に対する決定(以下「本件決定」という。)を行ったこと、本来、本件工事の費用は、市が負担すべきであること等から、特定寄付金に該当することは明らかである旨主張する。しかしながら、被相続人がした本件工事に係る支出(以下「本件支出」という。)は、本件工事の費用を負担すべき宗教法人に代わって、被相続人が行ったものと認められるから、市に対する寄付ではなく、宗教法人に対する寄付とみるのが相当であるので、本件支出は、国等に対する寄付金には該当せず、また、宗教法人に対する寄付は、所得税法第78条第2項第2号及び第3号に規定する特定寄付金のいずれにも該当しない。そして、本体工事の費用負担、本体工事により設けられた工作物等が市に帰属することのいずれもが、本件決定で承認を受けた者に課せられた義務であるから、それを履行したことが、国等に対する寄付に該当するとはいえず、このことは、仮に請求人が本件承認申請をしたとしても同様であるから、請求人の主張には理由がない。なお、寄付金控除の適用を受けるに当たっては、国等に対する寄付金の場合、特定寄付金を受領した者の受領した旨等を証する書類を確定申告書に添付等しなければならない旨規定されているところ、被相続人の平成17年分の所得税の確定申告に際して、上記書類が添付等された事実は認められない。以上のとおり、被相続人は、特定寄付金を支出したとは認められず、かつ、寄付金控除適用に必要な書類を平成17年分の所得税の確定申告書に添付していなかったから、寄付金控除を受けることができない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190139
- 裁決年月日
- 平成20年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①年金受給額が減額しているにもかかわらず、所得税は増税となったため家計が赤字になり、長年所得税が課税されなかった70歳以上の老人に対し課税されることに納得できない、②増税の基因となった所得税法の改正(公的年金等控除及び配偶者特別控除の減少並びに老年者控除の廃止)そのものに納得できない旨主張するが、平成18年分の所得税に適用される法令を適用した結果の本件更正処分は適法であり、請求人の①の主張は、法律上の根拠を欠く独自の見解といわざるを得ず、また、当審判所は、原処分に適用される国税に関する法律に基づき、原処分庁が行った処分が違法又は不当であるか否かを判断する機関であるところ(国税通則法第78条第1項参照)、法令の改廃そのものが不合理であるから改正前の法令を適用すべきであるという請求人の②の主張は、法令の改廃自体の合理性の当否の主張であるから、当審判所が判断できるものではない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-139)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190139
- 裁決年月日
- 平成20年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201810000
- 争点
- 18所得控除/10老年者控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①年金受給額が減額しているにもかかわらず、所得税は増税となったため家計が赤字になり、長年所得税が課税されなかった70歳以上の老人に対し課税されることに納得できない、②増税の基因となった所得税法の改正(公的年金等控除及び配偶者特別控除の減少並びに老年者控除の廃止)そのものに納得できない旨主張するが、平成18年分の所得税に適用される法令を適用した結果の本件更正処分は適法であり、請求人の①の主張は、法律上の根拠を欠く独自の見解といわざるを得ず、また、当審判所は、原処分に適用される国税に関する法律に基づき、原処分庁が行った処分が違法又は不当であるか否かを判断する機関であるところ(国税通則法第78条第1項参照)、法令の改廃そのものが不合理であるから改正前の法令を適用すべきであるという請求人の②の主張は、法令の改廃自体の合理性の当否の主張であるから、当審判所が判断できるものではない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-139)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190023
- 裁決年月日
- 平成20年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、主治医等と相談して作成したサービス計画に基づいて支払った通所介護及び福祉用具の貸与等に係る費用は所得税基本通達73−6に定める「療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価」に該当するから、医療費控除の対象となる旨主張する。 しかしながら、平成12年6月8日付課所4−11「介護保険制度下での居宅サービスの対価に係る医療費控除の取扱いについて(法令解釈通達)」では、居宅サービス計画に医療系サービスのいずれかが位置づけられている者を対象とし、当該対象者が支出した対象居宅サービスに要する費用に係る利用者負担額(介護保険対象分)を「療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価」として医療費控除の対象とする旨定め、この取扱いは相当と認められるところ、請求人が支払った通所介護に係る費用は、居宅サービス計画上、医療系サービスが計画されていない「対象居宅サービス」に係る支出であることから、療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話の対価とは認められず、また、福祉用具の貸与等の費用は、「対象居宅サービス」にも該当しない日常生活上の支出と認められるから、これら費用を医療費控除の対象とすることはできない。(平20. 2.28 広裁(所)平19-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190103
- 裁決年月日
- 平成20年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・254ページ
要旨
○ 請求人は、妻の扶養親族となっている子らについて、妻の所得控除の合計額が総所得金額を大きく上回っており、実質的に妻の総所得金額から扶養控除の額が控除されていないから、子らを請求人の扶養親族として、請求人の総所得金額から子らに係る扶養控除を行うべき旨の更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第219条第1項は、納税者の意思を尊重してその年分に係る同令第218条第1項に規定する申告書等における納税者の選択により扶養親族の所属を決定できることとし、また、扶養親族の所属の変更方法を、当該申告書等に後続する申告書等に限定しており、更正請求書による扶養親族の所属の変更を認めていない。そうすると、既に妻に所属する扶養親族として適法に確定している子らを請求人の扶養親族に変更することができないから、たとえ請求人の主張するような事情があるとしても、子らを請求人の扶養親族として扶養控除すべき旨の請求人の主張には理由がない。(平20. 1.28 東裁(所)平19-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190099
- 裁決年月日
- 平成20年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802030
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第72条第1項は、居住者等の有する資産について、災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合において、その年における当該損失の金額の合計額が一定の金額を超えるときは、その超える部分の金額を、その居住者のその年分の総所得金額等から控除する旨規定するとともに、雑損控除が適用される資産の範囲から所得税法第62条第1項に規定する「生活に通常必要でない資産」を除いている。「生活に通常必要でない資産」には、所得税法施行令第178条第1項及び同令第25条に規定されているとおり、①競走馬、射こう的手段の目的となる動産、②主として趣味、娯楽等の目的で所有する不動産及び③生活に通常必要な動産のうち、貴石、貴金属及び書画・こっとう等で1個又は1組の価額が30万円を超えるものがこれに該当する。したがって、1本当たりの評価額が約170万円である当該金地金は、1本の価額が30万円を超える貴金属に該当するから、「生活に通常必要でない資産」ということになり、雑損控除の適用を受けることができる資産には当たらない。なお、請求人は、金地金は、株券等の有価証券や預貯金と同等の金融資産であり、雑損控除の適用対象となる「生活に通常必要な資産」に当たる旨主張する。しかし、金地金は貴金属であり、また、当該金地金は1本当たり30万円を超る高価な貴金属等であるから、生活に通常必要でない資産となり雑損控除の対象となる資産には当たらず、請求人の主張は採用できない。(平20. 1.21 東裁(所)平19-99)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190060
- 裁決年月日
- 平成19年12月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人の長女は請求人及びA(請求人の元夫である。)と生計を一にしており、Aの合計所得金額が請求人の合計所得金額より大きいため、Aの扶養親族にのみ該当するとみなされることから、請求人は長女に係る扶養控除を適用することができないとして所得税の更正処分をしたのに対し、長女は請求人と日常の起居を共にし、請求人がAより多くの養育費を負担して長女の面倒をみているのであるから、長女と生計を一にするのは請求人のみであり、上記更正処分は違法であると主張する。 当審判所の調査によれば、請求人は、Aと別居した直後から現在まで長女と日常の起居を共にし、給与所得を得て長女と日常生活の資を共通にしているのであるから、請求人と長女は、所得税法第2条第1項第34号に規定する生計を一にするものに該当する。 また、①Aは、長女と別居した日以降、判決で離婚及び長女の親権が確定する日までの間、金銭を継続して負担していたこと、②請求人は、請求人の給与収入とAからの送金で生計を立てていたことからすると、長女は、Aと別居中であるとはいえ、Aと同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしているものと認められることから、長女は、請求人だけでなくAとも所得税法第2条第1項第34号に規定する生計を一にするものに該当する。 そうすると、長女の合計所得金額は零円であることから、長女は、請求人及びA双方の扶養親族に該当する。 しかしながら、請求人及びAはいずれも長女を扶養親族として給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(以下「扶養控除等申告書」という。)に記載し、それぞれの勤務先に提出しているが、いずれの者の扶養控除等(異動)申告書が先にそれぞれの勤務先に提出されたかが明らかでないことから、所得税法施行令第219条第2項第2号の規定により、長女は、請求人及びAのうち、合計所得金額が大きい者の扶養親族となる。 そうすると、合計所得金額は、請求人よりAの方が大きいことから、長女はAの扶養親族とみなされることになり、請求人の扶養親族には該当しないことになるため、請求人は長女に係る扶養控除の適用を受けることはできない。(平19.12.27 名裁(所)平19-60)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190061
- 裁決年月日
- 平成19年12月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人の長女は請求人及びA(請求人の元夫である。)と生計を一にしており、Aの合計所得金額が請求人の合計所得金額より大きいため、Aの扶養親族にのみ該当するとみなされることから、請求人は長女に係る扶養控除を適用することができないとして所得税の更正処分をしたのに対し、長女は請求人と日常の起居を共にし、請求人がAより多くの養育費を負担して長女の面倒をみているのであるから、長女と生計を一にするのは請求人のみであり、上記更正処分は違法であると主張する。 当審判所の調査によれば、請求人は、Aと別居した直後から現在まで長女と日常の起居を共にし、給与所得を得て長女と日常生活の資を共通にしているのであるから、請求人と長女は、所得税法第2条第1項第34号に規定する生計を一にするものに該当する。 また、①Aは、長女と別居した日以降、判決で離婚及び長女の親権が確定する日までの間、金銭を継続して負担していたこと、②請求人は、請求人の給与収入とAからの送金で生計を立てていたことからすると、長女は、Aと別居中であるとはいえ、Aと同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしているものと認められ、長女は、請求人だけでなくAとも所得税法第2条第1項第34号に規定する生計を一にするものに該当する。 そうすると、長女の合計所得金額は零円であることから、長女は、請求人及びA双方の扶養親族に該当する。 また、請求人及びAは、いずれも長女を扶養親族として給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(以下「扶養控除等申告書」という。)に記載し、それぞれの勤務先に提出しているところ、請求人の方がAよりも先に扶養控除等申告書を勤務先に提出していることが認められることから、所得税法第84条第2項及び所得税法施行令第219条第2項第1号の規定により、請求人の扶養親族となるため、請求人が長女に係る扶養控除の適用を受けることができる。(平19.12.27 名裁(所)平19-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190068
- 裁決年月日
- 平成19年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件裁判に関連して支出した訴訟費用並びに判決に基づいて収去された本件建物の取壊費用及び転居費用を内容とする本件費用は、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 しかしながら、所得税法第72条の規定の趣旨は、納税者その他同条所定の者の有する資産について、災害、盗難、横領という、いずれも納税者の意思に基づかない原因による損失が生じた場合においてのみ、一定額の控除を認め、減少した担税力に即応して課税するものであると解されるところ、本件費用は、災害、盗難、横領という法定原因には該当しない、請求人の意思に基づく裁判に関連して支出されたものということができるから、同条の雑損控除が適用される損失には当たらない。(平19.11.26 東裁(所)平19-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190029
- 裁決年月日
- 平成19年11月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、○○の病院で受けた本件手術は治療ではないから、本件手術の費用は医療費控除の対象となる医療費には該当しない旨主張する。 しかしながら、本件手術は、○○の承認手続を経たものではなく、請求人は、①○○の疾病であると診断され、医師から治療を受けていたものであること、②手術を受けようと医師から紹介された病院を受診したものの、○○の病院で手術を受けることを前提に、医師の診断に基づいて、本件手術を受けたものであり、請求人自らの判断で本件手術を受けたものではないこと、③本件手術の内容について、医師は、妥当、正当な治療であったと認識しており、請求人は、本件手術後も引き続き医師から治療を受けていることから判断すれば、本件手術は、医師による適正な治療として行われたものであるとみるのが相当である。 したがって、本件手術の費用は、所得税法第73条《医療費控除》第2項で規定する医師による診療又は治療の対価といえるものであり、その対価の額は、一般的に支出される水準を著しく超えないものであると認められ、また、本件手術は疾病の治療のためのものであるから、医療費控除の対象となる医療費に該当するものと認められ、原処分庁の主張には理由がない。(平19.11.15 名裁(所)平19-29)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自然医食品の購入費は、独自の治療法に不可欠な治療手段として医師の処方箋に基づき支出したものであるから、医療費控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、自然医食品は薬事法第2条第1項に規定する医薬品に該当せず、医師の処方により服用したとしても、所得税施行令第207条第2号に規定する治療又は療養に必要な医薬品には該当しないことから、本件自然医食品の購入費は医療費控除の対象とはならない。(平19.11.13 仙裁(所)平19-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190003
- 裁決年月日
- 平成19年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国為替証拠金取引における証拠金等の損失は、所得税法第72条第1項に規定する「居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産について盗難(窃盗)による損失」に該当する旨主張する。 ところで、窃盗とは他人の財物を搾取することをいうところ、搾取とは、不法領得の意思をもって、他人の占有する財物を、その意思に反して、自己又は第三者の占有に移すことをいうと解される。 請求人の場合、自己の意思に基づいて預けた証拠金及び自己の意思に基づいて行った外国為替証拠金取引において確定した売買差益のうち、請求人の出金要請により請求人名義の銀行預金口座に振り込まれるまでのものは、当該取引の取次業者がそれらを占有していると認められ、請求人には窃盗罪の保護法益である占有がなく、請求人との関係で窃盗罪は成立しないので、証拠金等の損失は盗難(窃盗)による損失とは認められないこと、及び、横領の事実を認めることができないことから、雑損控除の適用はない。 また、所得税法第37条についての別段の定めとして所得税法第51条の規定があり、同条第4項に基づき、雑所得を生ずべき業務の用に供され又は雑所得の基因となる資産の損失については、雑所得の金額を限度として必要経費に算入することができる。 請求人の場合、外国為替証拠金取引に係る収入金額等は雑所得であり、当該取引における証拠金は、雑所得を生ずべき業務の用に供され又は雑所得の基因となる資産に該当するので、当該証拠金の損失について、雑所得の金額を限度として必要経費に算入することができる。(平19. 7. 5 東裁(所)平19-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190002
- 裁決年月日
- 平成19年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、抵当権設定登記抹消登記手続請求の訴え(以下「本件訴訟」という。)につき、平成15年4月に和解が成立し(以下「本件和解」という。)、和解条項に基づき支払った和解金(以下「本件和解金」という。)は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入することができないとしても、不動産の管理を依頼していた不動産業者に、借入金により取得した不動産の賃貸料及び当該不動産(交換後の不動産)の譲渡代金が横領されたことが原因で支払うこととなった損失であるから、平成15年分の所得税の計算において、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 所得税法第72条《雑損控除》第1項は、居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産について災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合には、その一定額をその者の総所得金額から控除する旨規定している。 これを本件についてみると、本件和解は、請求人が平成4年にAから借り入れた借入金(以下「本件借入金」という。)をBが代位弁済し、Bがその求償金(以下「本件求償金」という。)の支払を求めて、担保提供されている請求人の父所有土地における抵当権の実行を申し立てたところ、請求人らがそのことを争った本件訴訟に基因し、請求人らが、当該借入金の残額、当該借入金に係る利息及び遅延損害金(以下、これらを併せて「本件和解債務」という。)の支払義務を認めた上で、Bが当該抵当権の抹消する代わりに、請求人らは本件和解金を支払い、当該支払が行われた場合には、Bの請求人らに対するその他の本件和解債務を免除するとともに、請求人らに対するその他の事件を取り下げ等をし、請求人らのその他の請求を放棄するものであるから、本件和解金は、紛争の解決という機能を有するとともに、本件求償金に代替するものといえる。 したがって、本件和解金は本件求償金の代替であって、そもそも雑損控除の対象となる損失に該当しない、また、本件借入金により取得した不動産の賃料収入は、本件借入金の返済にすべて充てられており、当該不動産(等価交換後の不動産)の譲渡代金が横領された事実も認められないことから、当該賃貸料や譲渡代金が横領され損失が発生したとの事実も認められず、本件和解金は平成15年分の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平19. 7. 4 名裁(所)平19-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180040
- 裁決年月日
- 平成19年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①担当医師が治療の一環として必要性を認めた通所介護等に係る費用は「療養上の世話」に該当し、所得税基本通達73−6が療養のために家族以外の第三者に依頼し支払ったものは全て医療費に該当する旨定めていること並びに②立ち上がり補助椅子及び装具用シューズは日常最低限の用をたすため担当医師の指示を受けて使用しているものであるから、これらの費用は所得税基本通達73−3の「自己の最低限の用をたすために供される義手等の購入のための費用」に該当することから、いずれの費用も医療費控除の対象となる旨主張する。 しかしながら、①通所介護等に係る費用の支出に係る本件居宅サービス計画には医療系サービスが計画されておらず、居宅サービスの対価に係る医療費控除の取扱いを定めた平成12年6月8日付課所4−11の対象者の要件を具備していないのは明らかであること並びに②立ち上がり補助椅子は日常生活上の便宜を図るための用具として使用されているにすぎず、また、装具用シューズは身体機能を補完又は代替するものではなく単に日常生活の履物として使用されているにすぎないことから、これらの費用は医師等の診療等を受けるため直接必要なものとは認められず、通所介護等に係る費用及びこれらの費用を医療費控除の対象とすることはできない。(平19. 6.12 広裁(所)平18-40)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180065
- 裁決年月日
- 平成19年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人X1が借り入れた借入金(以下「本件借入金」という。)のうち9千万円をAに横領され損失が生じた(以下、当該損失を「本件損失」といい、その金額を「本件損失額」という。)ため、本件借入金に係る担保としていた請求人ら所有の本件各土地を譲渡し、当該譲渡代金により本件損失の穴埋めを行ったのであるから、各人別損失額は、雑損控除の対象となる旨主張する。 しかしながら、本件借入金の借入目的、使途、返済状況等から判断すると、本件借入金は、請求人X1から法人Bへ貸し付けられたとみるのが相当であるから、仮に、請求人らの主張どおり本件損失が横領により生じたものであるとしても、それは、法人Bの資産について生じたものであり、請求人らの資産に生じた損失とは認められない。したがって、本件損失は、所得税法第72条第1項に規定する居住者又はその者と生計を一にする親族の有する資産について生じた損失ではないから、同項に規定する雑損控除の対象となる資産には該当せず、請求人らが各人別損失額を雑損控除の対象とすることはできない。 また、請求人らは、Aが横領したと主張するのみで、告訴及び被害届の提出も行っておらず、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によっても、請求人X1名義預金からA名義預金へ本件損失額が振り込まれた事実は認められるものの、Aが横領した事実は認められない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 8 名裁(所)平18-65)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成19年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件スキンケア用品の購入費用は、所得税基本通達73−3に定める通院費、食事代等の費用及び医療用器具等の購入のための費用と同様に、医師等による診療等を受けるため直接必要な費用に該当する旨主張するが、医療費控除の所得税基本通達の定めの適用に当たっては、個々の納税者の主観や価値観によってその適用範囲を拡大することを許しているものとは解されず、本件スキンケア用品の購入費用は、所得税法施行令第207条の規定を前提として医療費に該当するものを具体的に列挙している所得税基本通達73-3に定める医師等による診療等を受けるため直接必要な費用とは認められないから、所得税法第73条に規定する医療費控除の対象とされる費用には該当しない。 なお、請求人は、丸山ワクチンは薬事法に規定する医薬品ではなくその効果も確認されたものではないが、その投与は医師の判断で医師によって行われることになっているため、その購入のための費用は医師による診療等を受けるため直接必要なものとされている。本件スキンケア用品も主治医による治療の一環として主治医の指示のもと購入しているのであるから、その費用は丸山ワクチンと同様に医師等による診療等を受けるため直接必要な費用に該当する旨主張する。しかしながら、丸山ワクチンは、薬事法第2条第15項に規定する「治験」の対象とされる薬物であり、その投与は主治医の判断で主治医によって行われていることから医療費控除の対象とされているところ、本件スキンケア用品は薬事法第2条第3項に規定する化粧品であり、その使用も本件主治医ではなく請求人の長女らが塗擦していることから、本件スキンケア用品の購入費用を医療費控除の対象として取り扱うことは相当ではない。(平19. 5.31 福裁(所)平18-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180241
- 裁決年月日
- 平成19年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻が受給する老齢基礎年金から特別徴収された介護保険料は、世帯主である請求人の所得から控除すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の社会保険料控除の額として控除するためには、請求人が当該介護保険料を支払ったことが要件であるところ、請求人はこれを支払っていないので請求人の社会保険料控除の対象とすることはできない。(平19. 5.10 東裁(所)平18-241)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180218ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成19年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人らによるⅩ市に対する本件寄付道路に係る寄付は、Ⅹ市の本件条例規定に基づいて行われ、Ⅹ市から本件水路の払下げを受けるために行ったものであるから、Ⅹ市の請求人らに対する本件水路の無償譲渡と実質的に一体のものであるとし、本件寄付道路の寄付は停止条件付の交換見込みの寄付であるから、本件寄付が確定したのは本件水路の無償譲渡があった時点である旨主張する。 しかしながら、請求人らとⅩ市との間で交わされた各文書には、本件寄付道路の一部の寄付とⅩ市による本件水路の無償譲渡が停止条件付の契約であることをうかがわせる記載はなく、Ⅹ市職員の当審判所に対する答述からも、そのような契約であることを合意したことはうかがえない。 また、Ⅹ市職員の当審判所に対する答述によれば、本件条例規定の趣旨は、原則として市の財産は有償で払い下げるが、払い下げる行政財産の用途を廃止しても、その機能が代替できる財産の寄付が払下げ申請者からなされる(た)場合には、払い下げる市有財産と寄付財産とを相殺することにより、市有財産を同申請者に対し無償で譲渡するというものであって、Ⅹ市に対する寄付について、Ⅹ市から寄付者に対する無償譲渡がなされることを停止条件として付する趣旨と解する余地はない。 さらに、本件寄付道路の寄付と本件水路の無償取得が実質的に一体であったとしても、それによって、本件寄付道路の寄付が停止条件付の寄付であるということになるものではない。 したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平19. 4. 2 東裁(所)平18-218)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180006
- 裁決年月日
- 平成19年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201811000
- 争点
- 18所得控除/11寡婦・寡夫控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・226ページ
要旨
○ 請求人は、戸籍法上婚姻はしていないが、事実婚をして離婚もしており、また、母子法、生活保護法には事実婚を認める規定があるから、寡婦控除は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、「夫と死別し若しくは夫と離婚した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者」、あるいは「夫と死別した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者」に該当することが「寡婦」たる要件の一つとされているところ、ここにいう「夫」の意義については、所得税法等において各別の規定が設けられていないことからすれば、身分法の基本法たる民法が定める婚姻関係(以下「法律婚」という。)にある男子を意味するものと解するのが相当であり、また、母子及び寡婦福祉法及び生活保護法による保護の実施要領には、事実婚の配偶者を法律婚の配偶者と同様に取り扱うものとする旨が定められているが、これらは、事実婚と法律婚とを同様に取り扱うものとする特別の定めであるから、それらの定めが存在することをもって、請求人が主張するように解することはできないから、請求の主張は採用できない。(平19. 2.26 札裁(所)平18-6)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長女の扶養控除を認めないとした原処分庁の更正処分は誤りである旨主張する。 しかしながら、請求人の長女の合計所得金額は380,000円を超えると認められるから、同人は所得税法第2条第1項第34号に規定する扶養親族に該当せず、次男は同項第34号の2に規定する特定扶養親族に該当し、母は租税特別措置法第41条の16第2項に規定する同居老親等に該当する。そして、これを基に計算した扶養控除の額は、本件更正処分に係る扶養控除の額と同額となるから、請求人の主張には理由がない。(平19. 2.14 金裁(所)平18-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180026
- 裁決年月日
- 平成19年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法上の「配偶者」は婚姻の届出の有無にかかわらず、その実質で判断すべきであり、内縁の妻についても事実上の婚姻関係にあるから配偶者控除を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、所得税法の規定する配偶者とは、民法に規定する配偶者、すなわち、戸籍法の定めるところにより市区町村長等に届出をした夫又は妻を指し、内縁の妻は含まないと解するのが相当であるから、内縁の妻について配偶者控除は認められない。(平19. 1.12 広裁(所)平18-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180150
- 裁決年月日
- 平成19年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・250ページ
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成17年法律第21号改正前のものをいう。)第37条の12の2第1項に規定される上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の規定(以下「本件繰越控除規定」という。)の適用を制限する条項は、同条第3項だけであり、そのほかには同法及び所得税法上、その適用を制限する限定条項や適用除外条項は何も付されていないから、本件繰越控除規定は、扶養控除の要件として定められた金額の判定に当たっても、合計所得金額の計算において合計すべき株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上、当然に適用される旨主張する。 しかしながら、本件繰越控除規定の適用がある場合の関係法令の読替え等を行うと、このような場合における合計所得金額とは、「純損失の繰越控除及び雑損失の繰越控除の規定を適用しないで計算した場合における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額並びに上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の規定を適用しないで計算した場合における株式等に係る譲渡所得等の金額(上場株式等に係る譲渡所得等の金額を含む。)の合計額」となるから、請求人の主張は採用できない。(平19. 1. 9 東裁(所)平18-150)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180034
- 裁決年月日
- 平成18年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人の子(1月○日生まれ)が特定扶養親族に該当するとして、特定扶養控除を適用して平成15年分の所得税の確定申告をしたところ、原処分庁が、当該子の同年分の合計所得金額は38万円を超えており、特定扶養親族に該当しないとして所得税の更正処分等をしたため、請求人が、特定扶養親族に該当するかどうかの判定時期は、1月1日から4月1日までに生まれた子(以下「早生まれの子」という。)については、所得税法第85条第3項にいう「その年12月31日の現況による」ではなく、「その年の前年12月31日の現況による」べきである旨主張する。 しかしながら、所得税法第2条第1項34号には、居住者の親族で生計を一にするものと規定しており、請求人の子は、平成15年12月31日の現況において請求人と生計を一にするものでないことから、同人は、請求人の扶養親族(特定扶養親族)には該当しない。 また、所得税法が、その年中の所得税法について課税する、いわゆる暦年所得課税を行ってることから、特定扶養親族に該当するか否かの判定においても、「その年12月31日の現況による」べきであり、請求人の主張には理由がない(なお、請求人の子の平成15年分の合計所得金額は、38万円を超えており、この点からも、同人は特定扶養親族には該当しない)。(平18.12.14 名裁(所)平18-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180032
- 裁決年月日
- 平成18年12月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802010
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が貸し付けている土地(以下「本件貸付地」という。)にされた産業廃棄物(以下「本件産業廃棄物」という。)の不法投棄は、所得税法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」として、同法第72条に規定する「災害」に該当し、その産業廃棄物を撤去するための費用(以下「本件撤去費用」という。)は、同法施行令第206条第1項第2号イに規定する「災害により生じた土砂その他の障害物を除去するための支出」に該当する災害関連支出であり、本件撤去費用を支払ったことは雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 しかしながら、所得税法第72条に規定する「災害」とは、自然現象の異変による災害、人為による異常な災害及び生物による異常な災害をいうものとされており(同法第2条第1項第27号及び同法施行令第9条)、これは単なる損害とは区分され、社会生活上その予見及び回避が不可能で、かつ、その発生が劇的な経過を経て発生したものであることを要するものと解されており、本件産業廃棄物の不法投棄については、上記「人為による異常な災害」に該当するか否かが問題となるところ、本件貸付地の賃借人の賃料の支払が滞ってから相当な時期に債務不履行を理由に賃貸借契約を解除し本件貸付地の明渡しを求める等の法的手段に訴えることにより、産業廃棄物が投棄されるのを回避することは可能であったというべきであるし、また、相当量の産業廃棄物が約2週間で投棄されているのであるから、本件産業廃棄物が劇的な経過を経て発生したとは認められない。 したがって、本件産業廃棄物の不法投棄は、所得税法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」には該当せず、本件撤去費用に係る損失は、雑損控除の対象になる損失には該当しないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.12.13 名裁(所)平18-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180033
- 裁決年月日
- 平成18年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母親が扶養親族に該当する旨主張するが、請求人の母親は、原処分庁の決定処分により、合計所得金額が38万円を超えており、所得税法第2条第1項第34号に規定する扶養親族に該当しないことから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.13 名裁(所)平18-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170211
- 裁決年月日
- 平成18年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は、原処分庁が配偶者の合計所得金額は配偶者控除及び配偶者特別控除の適用要件の金額を上回るから本件各控除を適用できないとして所得税の更正処分をしたところ、配偶者の合計所得金額を算出するに際しては、所得税法第2条第1項第30号の規定から算術的に導き出された合計額をもって合計所得金額とすべきであると主張する。 しかしながら、配偶者の合計所得金額は、法令に従って算出されるべきものであり、租税特別措置法第31条、同法第37条の10及び同法第41条の14において、それぞれ所得税法第2条第1項及び同法第69条第1項の各規定を読み替えて適用する旨規定しており、この読替規定により、株式等に係る譲渡所得等の金額及び先物取引に係る雑所得等の金額はいずれも総所得金額や長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額を控除する各種所得の金額から除かれているので、上記長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額を株式等に係る譲渡所得等の金額及び先物取引に係る雑所得等の金額から控除することはできない。 したがって、配偶者の合計所得金額は、株式等に係る譲渡所得等の金額及び先物取引に係る雑所得等の金額の合計額となり、本件各控除の適用要件の金額をいずれも上回るから、本件各控除の適用はできない。 (平18. 6.29 東裁(所)平17-211)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170021
- 裁決年月日
- 平成18年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、自然医食品の購入費等を医療費控除の対象として所得税の確定申告を行った後、医療費控除増額の更正の請求をしたところ、原処分庁が、自然医食品の購入費等は医療費控除の対象とはならないとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分及び更正処分を行ったのに対し、請求人は、自然医食品の購入費等を医療費控除の対象とすべきである旨主張する。 しかしながら、更正の請求においては、①支払医療費を増額負担したことについての請求人の答述は、一貫性がなく、信ぴょう性に欠けると認められること、②請求人から更正の請求で支払医療費を増額負担したことが正当であることを証明する資料の提出がなく、また、当審判所の調査によっても請求人の負担した金額の増額が確認できないことから、本件更正の請求における支払医療費の増額が事実として客観的に存在しているとは認められず、更正の請求に理由がないとした通知処分は適法である。 また、本件更正の請求には理由がないことから、請求人の確定申告に係る支払医療費の額について医療費控除の額を計算すると、支払医療費の額が、所得税法第73条第1項の規定により算定される医療費控除の金額から控除される金額(総所得金額の100分の5)に満たないので、医療費控除の額は零円となる。(平18. 6.22 仙裁(所)平17-21)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170022
- 裁決年月日
- 平成18年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師の医学理論に基づく医療法に不可欠な治療手段として、処方に基づき購入した自然医食品は、薬事法その他の法令の規定の如何にかかわらず、これを医薬品とみなして医療費控除を適用すべきである旨主張する。 しかしながら、自然医食品は、薬事法に規定する医薬品に該当しないことが明らかであり、これを所得税法第73条及び所得税法施行令第207条に規定する治療又は療養に必要な医薬品と解することはできないから、本件自然医食品購入費は医療費控除の対象とはならない。 また、医師の診療を受けるために一般の宿泊施設に宿泊した費用は、所得税基本通達73−3で定めるところの医師等による診療等を受けるための入院若しくは入所の対価として支払う部屋代や食事代等の費用とは認められないことから、医療費控除の対象とはならない。(平18. 6.22 仙裁(所)平17-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170046
- 裁決年月日
- 平成18年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、介護保険法第19条《市町村の認定》第1項に規定する要介護認定を受けている配偶者が、指定居宅介護業者であるA社会福祉法人から居宅サービス(通所介護、福祉用具の貸与等)が治療上有用であることは、担当医師もこれを認めていることから、所得税基本通達73-6《保健師以外の者から受ける療養上の世話》にいう「療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話」に該当するので、当該居宅サービスの対価は医療費控除の対象となる旨主張する。 しかしながら、所得税基本通達73-6は、保健師、看護師又は準看護師以外の者で療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話も含まれる旨定め、平成12年6月8日付課所4-11「介護保険制度下での居宅サービスの対価に係る医療費控除の取扱いについて(法令解釈通達)」(以下「本件法令解釈通達」という。)は、居宅サービス計画に医療系サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理費、通所リハビリテーション)のいずれかが位置づけられている者を対象として、当該対象者が支出した①訪問介護、②訪問入浴介護、③通所介護及び④短期入所生活保護(以下、これらを総称して「対象居宅サービス」という。)に要する費用に係る利用者負担金を「療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価」として医療費控除の対象とする旨定めているが、これらの各通達は、医療の対価と評価できるものについてこれを医療費控除の対象としている法の趣旨に照らして相当であると認められるところ、請求人の支出した通所介護の対価は、その支出に係る居宅サービス計画上、医療系サービスが計画されていない対象居宅サービスに係る支出であることから、療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話の対価とは認められず、また、福祉用具の貸与等の支払額は、対象居宅サービスに該当しない日常生活に関する支出と認められ、いずれの支払額も医療費控除の対象とすることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平18. 6.14 広裁(所)平17-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170127
- 裁決年月日
- 平成18年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802030
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の老齢厚生年金について、社会保険庁から支給停止額を通知されたことにより老齢厚生年金の資産(受給権)が減少したことになるから、雑損控除が認められるべきである旨主張する。しかしながら、雑損控除の制度の趣旨に照らしてみれば、老齢厚生年金の受給権が雑損控除の対象となる資産に当たらないことは明らかである。また、社会保険庁が本件支給停止額の決定をしたことが、所得税法第72条が規定する「災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合に」当たらないことは明らかである。したがって、請求人の主張は、採用することができない。(平18.3.2東裁(所)平17-127)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170090
- 裁決年月日
- 平成18年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、大学での活動を終えて帰宅する時刻が公共交通機関の終了後の深夜になるから、大学への通学に本件車両を使用する必要性があると主張する。しかしながら、仮に、請求人の大学からの帰宅時刻が公共交通機関の終了後であったとしても、請求人が通学する大学は午後11時には閉館されること、大学から帰宅するのに使用する電車の終電の時刻は大学の最寄駅発23時41分であること、大学の学則で自動車通学を禁止していること、本件車両の総走行距離のうち通学に充てられている割合及び大学の第二部に通学するのに自家用自動車を使用することが一般的に通常必要であるとは言い難いことを、雑損控除が本来納税者の所有する住宅、家財等が災害によって異常な損失を被った場合に、その原状回復のため、相当の出費を要することに伴い、多分に担税力が減殺されることに着目して設けられた制度であって、通常生活に必要でない資産の損失まで無制限に雑損控除の対象とするのは適当でないという、所得税法の趣旨に照らして考えれば、請求人が主張する点を考慮しても体件車両が生活に通常必要な資産であるということはできない。(平18.1.5東裁(所)平17-90)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170090
- 裁決年月日
- 平成18年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、雑損控除の対象となる「生活に通常必要な動産」とは、通常の社会生活を営む場合に社会通念上必要とされる動産のことであり、本件車両が「生活に通常必要な動産」に当たるか否かは、①本件車両の用途及び使用状況等を考慮し、そのような状況が通常の社会生活を営むのに必要であるか否かを一般社会通念に基づいて判断すべきである②自家用自動車の保有台数が日本の総世帯数を超えているという日本の国民生活における現状と、請求人の本件車両の使用状況を総合的に勘案して決すべきである旨主張する。本件車両は一般の自家用自動車であって、請求人は本件車両を大学への通学、家事及びレジャーなどその他の用途に使用しているが、一般の自家用自動車は人の移動や荷物の輸送など交通の手段として通常の生活に必要とされるのであるから、自家用自動車が「生活に通常必要でない資産」に該当するか否かについては、請求人が当該自家用自動車をどのような用途にどの程度使用しているか並びに代替交通手段としての請求人が居住する地域の公共交通機関の有無及びその利用の容易性なども併せ考慮した上で判断するのが相当である。そうすると、請求人は、平成15年当時、A町に居住し、そこからB町またはC町に所在する勤務先に電車(地下鉄を含む)を利用して通勤していたこと、本件車両を、1か月の走行距離のうち、大学への通学に約25パーセントを、日用品等の購入等に約8パーセントを充てているにすぎないこと、D町に所在する大学には勤務先からも電車を利用して20分程度の乗車時間で通学できること、日用品等の購入等に本件車両を必要とする特別の事情があるとは認められないことなどを総合的に考慮すると、本件車両は、請求人の「生活に通常必要でない資産」に該当するというべきであり、雑損控除の対象となる資産に当たらないと認めるのが相当である。(平18.1.5東裁(所)平17-90)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平170005
- 裁決年月日
- 平成17年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №70・157ページ
要旨
○ 請求人は、「身体障害者更生施設に支払った本件利用者負担額は、所得税法第73条第2項に規定する医療費に該当する。また、金額が該当しないとしても、指定介護老人福祉施設についての取扱いに準じ、最低でも当該利用者負担額の2分の1は医療費控除の対象となる医療費に該当する」旨主張する。しかしながら、本件利用者負担額は、支援サービスの対価の一部であるところ、身体障害者更生施設は医療行為を行うことを目的とした施設ではなく、当該施設の支援サービスの一部に医療と関連のあるサービスが含まれているもののその大部分は医療と関連のないものであり、医療費に当たるものとそれ以外を区分する仕組みになっておらず、また、本件利用者負担額は応能負担となっており、受けたサービスに関係なく決定されることを考えあわせると、本件利用者負担額の全体を医療費の対価ということはできない。また、指定介護老人福祉施設は、所得税法施行規則第40条の3に規定する施設であるが、身体障害者更生施設についてはこのような法的措置がとられておらず、また、指定介護老人福祉施設の利用者負担額は、受益の程度に応じて負担する仕組みとなっており応能原則がとられていないことにかんがみれば、両施設の利用者負担額を同質のものとみることはできない。したがって、本件利用者負担額は所得税法第73条に規定する医療費に該当しないとした原処分は相当である。(平17.11.29福裁(所)平17-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170001
- 裁決年月日
- 平成17年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遠隔地の病院であるため通院が困難で、かつ、病室が満員のため入院ができない場合には、治療を受けるに当たって宿泊したホテルの宿泊費を医療費控除の対象となる医療費にすべきである旨主張する。しかしながら、本件宿泊費は、本件病院及びその医師の指示で発生した費用ではなく、かつ、広く一般の人を対象とした宿泊施設である本件ホテルに対して支払った費用であるから、医療費控除の対象とされる医師等の診療等を受けるため直接必要な費用に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.7.1東裁(所)平17-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170004ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №70・144ページ
要旨
○ 請求人らは、被相続人が加害者から抵抗不能の状態に陥るほどの暴行に等しい脅迫を受け、その結果、意思能力を欠き、現金を強取されたのであるから、本件損失は、盗難により生じたものであり、雑損控除の対象となる旨主張する。しかしながら、被相続人は、電話で脅迫されて銀行口座に金員を振り込んでおり、また、刑事事件を取り扱った警察署は、その事件について詐欺ないしは恐喝による事件として捜査していることから、加害者が、被相続人の反抗を抑圧する程度の脅迫を加えたとは認められないので、本件損失は、詐欺ないし恐喝により生じたものとするのが相当である。したがって、本件損失は、盗難により生じたものではないので、雑損控除の対象とはならない。(平17.7.1東裁(所)平17-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160034
- 裁決年月日
- 平成17年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・145ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の妻が福祉協議会で通所介護及び福祉用具の貸与を受けていること並びに担当医師が、これを受けることが治療上有用であると認めていることからすれば、所得税基本通達73−6にいう「療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話」に該当し、本件居宅サービスの利用料は医療費控除の対象となる旨主張するが、介護保険制度下で提供される居宅サービスについて、平成12年6月8日付課所4−11は、居宅サービス計画に医療系サービスのいずれかが位置づけられている者を対象とし、当該対象者が支出した居宅サービスに要する費用に係る利用者負担額(介護保険対象分)を「療養上の世話を受けるために特に依頼した者による療養上の世話の対価」として医療費控除の対象とする旨定めており、この通達は、医療の対価と評価できるものについて、これを医療費控除の対象としている法の趣旨に照らし相当であると認められるところ、本件においては、居宅サービス計画上、医療系サービスが計画されていない居宅サービスに係る支出であることから、療養上の世話を受けるために特に依頼したものから受ける療養上の世話の対価とは認められず、また、福祉用具の貸与及び食事代に係る支払額は、日常生活に関する支出と認められることから、いずれの支払額も医療費控除の対象とすることはできない。(平17.6.9広裁(所)平16-34)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160083
- 裁決年月日
- 平成17年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の支出した金員(以下「本件金員」という。)は、国等に直接支出された事実はなく、また、①本件金員を振り込んだ口座は募金団体の寄付金振込み口座ではなく、中間介在者Xの個人的口座と認められること、②本件金員は、一部しか募金団体に受け入れられておらず、そのいったん受け入れられた金員についてもXに対して後日返還されていることなどを踏まえれば、国等に対して直接支出したと同様の事情にあるとも認められないことから、国等に対する寄付金とは認められない。(平17.5.13大裁(所)平16-83)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160073
- 裁決年月日
- 平成17年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重度の食物アレルギー患者にとっては代替食品の摂取そのものが治療であり、代替食品を薬事法上の医薬品とみなして医療費控除を適用すべきである旨主張する。しかしながら、代替食品は、薬事法第2条第1項に規定する医薬品に該当しないことが明らかであり、これを所得税法第73条及び所得税法施行令第207条に規定する治療又は療養に必要な医薬品と解することはできないから、代替食品の購入費は医療費控除の対象とはならない。(平17.4.11大裁(所)平16-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160212
- 裁決年月日
- 平成17年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・125ページ
要旨
○ 請求人は、当該支出が医療費控除の対象となるか否かについては、個々人の体質などの特殊性に応じて判断するべきであると主張する。ところで、医療費控除の制度は、医療費が多額で異常な支出となる場合における担税力の減殺を調整する目的で創設されたものであるが、医療費控除の対象となる医療費の範囲について規定した所得税法第73条第2項では、医療費控除に該当するべき医療関係支出を政令で定める旨規定し、同条を受けた所得税法施行令第207条において第1号から第6号にかけて限定的に列挙している。このことからすれば、これら医療費控除に係る租税法規の解釈及びその適用に当たっては、租税の公共性、課税の公平の原則を基本として社会通念に照らして合理的かつ客観的に解釈すべきものであるものの、個々の納税者の主観や価値観によって解釈を変更し、その適用範囲を拡大することを許しているものとは解されないのであり、この点に関する請求人の主張は採用することはできない。(平17.3.15東裁(所)平16-212)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成17年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803020
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/2控除金額等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件入院給付金は、請求人の母が療養のため労務に服することができないことなどに起因して支払われたもので、医療費を補てんするために支払われた保険金等に該当しない旨主張する。しかしながら、本件各共済契約の入院保障特約の各約款には、被共済者が傷害又は疾病により入院したときに、その入院及び手術の費用を保障するためのものである旨定められているところ、本件入院給付金については、本件各共済契約の約款に基づき、請求人の母が疾病により入院したことによる入院及び手術の費用を補てんするために支払われたものであると認められることから、所得税法第73条第1項かっこ書に規定する医療費を補てんする保険金等に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.3.2仙裁(所)平16-27)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平160006
- 裁決年月日
- 平成17年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人の長女が知的障害児施設(以下「本件施設」という。)に入所したことに伴い、児童福祉法第56条第2項の規定に基づき県に納付した児童福祉施設負担金(以下「本件負担金」という。)が、所得税基本通達73−3の(3)の取扱いにより、所得税法第73条に規定する医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第73条第2項は、医療費控除の対象となる医療費を、医師等による診療等の対価としているところ、本件施設は、児童福祉法第42条の規定により入所児童の治療を目的とした施設ではないため、医師等による診療等を行っていないこと及び本件負担金の額は、児童福祉法に基づく費用の徴収に関する規則第2条の規定により、措置費の費目及び金額に関係なく扶養義務者の所得税額等のみを基準として決定されていることから、本件負担金は医師等による診療等の対価とは認められない。また、所得税基本通達73−3の取扱いにより医療費として認められる費用は、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用に限られるところ、本件施設への入所は医師等による診療等を受けるための入所ではないことから、本件負担金は所得税基本通達73−3の(3)にも該当しない。よって、本件負担金は、所得税法第73条に規定する医療費控除の対象となる医療費に該当しない。(平17.2.28沖裁(所)平16-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160066
- 裁決年月日
- 平成16年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配偶者の一時所得の金額に係る満期保険金等が各保険契約の保険期間に生じたものであるから、その年分の一時所得の金額は当該保険期間の年数で除した金額に基づき算定すべきこととなるので、配偶者控除及び配偶者特別控除の適用がある旨主張する。しかしながら、上記の満期保険金等は、保険事故により課税関係及び保険金などが確定することから、保険事故が生じた時点で所得税法第36条第1項に規定するその年において収入すべき金額となり、配偶者の合計所得金額が76万円を超えるので、本件更正処分は適法である。(平16.10.18東裁(所)平16-66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160016
- 裁決年月日
- 平成16年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株券が無断で売却されたことから、横領による損失の事実が生じた日は、本件株券の貸与者による平成3年12月4日及び同月16日から18日の本件株券の売却日であるが、平成13年3月8日の債権回収に係る強制競売事件の配当に関する和解日をもって損害額が確定したので、国税通則法第23条第1項の規定に基づき平成13年分において雑損控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第71条第1項において横領による損失が生じた場合において、その損失計上時期について法令上明確な定めがないものの、同基本通達72−6において準用する同51−7によれば、損失の金額から控除すべき損害賠償金等が確定していない場合には、当該損害賠償金の見積額に基づき損失が生じた年分の確定申告に反映させることとしており、後日、確定額と見積額が異なった場合には、そ及してこれを訂正する旨定めており、この取扱いは、損害賠償金等の確定の有無にかかわらず、損失を生じた年分において雑損控除を適用すべきであることを定めたものであり、これからすると、横領による損失は、加害者から損害賠償金として回収することのできる金額が確定していない場合であっても、横領による損失が生じた年分において雑損控除を適用するのが相当であると解されるから、本件において、本件株券横領による損失が生じたのは、本件株券が売却された平成3年分において雑損控除の適用が行われるべきであり、請求人の主張は採用できない。(平16.10.7大裁(所)平16-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成16年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、別居していた妻が就職したとは知らず、前年と同じように配偶者控除及び配偶者特別控除を適用して申告したもので、妻の収入を知らずにこれらの控除の適用があるものとして行った確定申告については、これらの控除が適用されてしかるべきであり、これらの控除の適用を否定してされた本件更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人と妻は、平成14年中において婚姻関係にあったとは認められるものの、請求人の主張からすると、平成13年末からは別居状態であり、連絡先すら分からない状況にあったというのであるから、その判定時期である平成14年12月31日において、妻が請求人と生計を一にしていたとは到底言い難い。仮に、この点を措いたとしても、妻の平成14年分の合計所得金額は2,004,000円であるから、配偶者控除及び配偶者特別控除のいずれも適用されないこととなる。そして、請求人が配偶者の収入金額を知らなかったことが、配偶者控除及び配偶者特別控除の適否の判断に影響を及ぼすものではないから、請求人の主張には理由がない。(平16.9.10名裁(所)平16-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150300
- 裁決年月日
- 平成16年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡に係る納税資金として預託していた金員が受託者により全額費消され、横領による損失が生じたとして、所得税法第72条第1項の規定が適用される旨主張する。しかしながら、仮に、当該金員が受託者により全額費消され、損失が生じたものであったとしても、当該損失は、詐欺による損失と認められるから、所得税法第72条第1項に規定する雑損控除の対象となる損失には該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.5.20東裁(所)平15-300)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150061
- 裁決年月日
- 平成16年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802030
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件自動車について、雨の日や夜間の緊急時に使用する程度では、生活に通常必要な動産、すなわち雑損控除の対象資産には該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各勤務先への通勤には、主として本件自動車を使用していたこと、②A病院からの勤務時間外の緊急呼出しやB病院及びC病院における夜間勤務は、その勤務時間帯や通勤距離からみて、本件自動車の使用が不可欠であったこと、③請求人は、A病院に自動車による通勤を届け出て、これに基づき通勤手当を受給していることなど、本件自動車の利用状況及び請求人の通勤事情等から判断すれば、本件自動車は、勤務医である請求人にとって本件各勤務先への通勤には欠くことのできないものと認められる。また、本件自動車は、いわゆるスポーツカーなどもっぱら趣味、娯楽のために所有する自動車でないことなどを併せ考えれば、請求人にとって通常の社会生活を営むのに必要とされる資産、すなわち「生活に通常必要な動産」であり、雑損控除の対象資産に該当すると解するのが相当である。(平16.4.13関裁(所)平15-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150061
- 裁決年月日
- 平成16年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、植木の伐採に係る工事費は、その支払いが、本件水害から1年1か月以上経過してからのものであり、植木が傷んだことと本件水害との関連性を確認することはできないことから、災害関連支出とは認められない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件工事における植木の伐採は、枯れた植木を伐採したものであると認められるところ、本件水害時には、当該植木が請求人宅の玄関付近に植えられていたことが確認でき、請求人宅付近においては、本件水害後も8月中に2回、9月中に1回床上浸水等の被害が発生し、当該植木が枯れたのは、これらの一連の床上浸水等によるものであると推認できる。また、災害関連支出は、災害後おおむね1年以内に取壊し又は除去が行われたものに係る支出と解されているところ、本件工事のうち植木の伐採に係る工事を行った日は特定できないが、本件水害及びその他の床上浸水等の被害の状況並びに本件工事に係る費用の支払日を考慮すれば、当該伐採工事は災害後おおむね1年以内に行われたものとみるのが相当である。したがって、植木の伐採に係る工事費は、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する災害関連支出に該当すると認められる。(平16.4.13関裁(所)平15-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150061
- 裁決年月日
- 平成16年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、当該損失については、領収を証する書類の添付又は提示がないことから雑損控除の適用要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人の答述、確定申告書に添付されたクレジット会社発行の利用明細の記載内容及び本件水害の状況などを基に総合的に判断すると、当該支払の事実及びその内容には信ぴょう性があり、雑損控除の適用要件を満たしていると認めることができる。(平16.4.13関裁(所)平15-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150143
- 裁決年月日
- 平成16年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、融資を受けた法人の代表者に、担保として差し入れた株券を横領されたことから、借入金の総額と株券の売却価格との差額が回収不能になったとして、当該回収不能額について雑損控除が適用できる旨主張する。しかしながら、横領の事実及び損失金額を客観的に認めることができず、さらに、ほかに客観的に認めるに足る証拠資料の提出もないことから、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150144
- 裁決年月日
- 平成16年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、融資を受けた法人の代表者に、担保として差し入れた株券を横領されたことから、借入金の総額と株券の売却価格との差額が回収不能になったとして、当該回収不能額について雑損控除が適用できる旨主張する。しかしながら、本件融資契約は請求人の実父の行為であると認められ、当該契約に基づく損失は同人の取引に基因するものであることから、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-144)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成15年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件修正申告書に記載された事業所得の金額は、妻に対する専従者給与相当額を差し引いた後のものであるから、配偶者特別控除及び配偶者特別控除を適用することができない旨主張する。しかしながら、本件修正申告書に記載された事業所得の金額は、収支計算されていることが認められ、その給料賃金についてみると、妻は、請求人から給与の支給を受けておらず、また、他からの収入もないことから、控除対象配偶者に該当する。なお、配偶者特別控除は、請求人の事業所得の金額が一千万円を超えていることから、適用できない。(平15.12.10大裁(所・諸)平15-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成15年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・170ページ
要旨
○ 請求人は、自宅前の側溝が曲がった状態で排水状況が悪く、まっすぐに改修してもらうため隣家から土地を買い上げた後、当該土地を前所有者名義のまま地方公共団体に寄付したものであるが、実質的には請求人が特定寄付金を支出したものであるから、寄付金控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が当該土地を買い受けて地方公共団体に寄付している事実は認められるものの、本件寄付により、請求人の要望どおり、拡幅後の市道の端に沿ってまっすぐに側溝の設置工事が行われたほか、請求人の自宅玄関側敷地前が市道として拡幅、舗装され、当該土地を含めて全面的に進入路として利用することができるようになった事実が認められ、これらの本件寄付による利益は、本件寄付により拡幅、舗装された市道が袋小路であり、その終点に請求人宅が所在していることから、主として、当該市道を日常的に利用する請求人及び近隣の住民のみに及ぶものと認められる。そうすると、本件寄付は、所得税法第78条第2項第1号に規定する「その寄付をした者がその寄付によって設けられた設備を専属的に利用することその他特別な利益がその寄付をした者に及ぶと認められるもの」に該当し、特定寄付金には該当しないものと認められるから、寄付金控除の適用を受けることはできないとした原処分は相当である。(平15.10.22名裁(所)平15-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例の適用に関し、毎年、数日間とはいえ、請求人が妹の介護を行い、妹と生活を共にしているのであり、年5日以上の同居の実態があれば、それは本件特例に定める「同居を常況としている」に該当するとみなすことができる旨主張する。しかしながら、本件特例は、特別障害者が家庭において家族と一緒に生活できるよう配慮し、在宅において特別障害者が介護されることを税制面でも促進し、福祉対策にも資する等の趣旨で設けられたものであり、その意味で、本件特例に定める「同居を常況としている」とは、特別障害者が介護施設などに入居せず、在宅により介護等を受けている場合をいうものと解される。当事者間に争いのない事実及び当審判所の認定事実によれば、請求人の妹は、本件施設に入所後、そのほとんどの期間を本件施設で過ごしており、その間の同人に対する介護は、本件施設の職員が行っていると認められ、仮に、平成14年中において請求人がその主張する期間、請求人の妹と起居を共にしていたとしても、それは一時的なものというべきであって、そのことをもって請求人の妹が請求人と「同居を常況としている者」に該当するということはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.7.7関裁(所)平15-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140285
- 裁決年月日
- 平成15年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件解雇により失った賃金は所得税法第72条第1項に規定する「居住者の有する資産」に該当し、本件解雇は同項に規定する「災害」に該当するから、本件解雇の無効確認を求めるための訴訟に要した費用は、災害関連支出に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の主張するところの本件解雇により失った賃金は、本件解雇がなければ将来において受け取ることができたであろう賃金であって、本件解雇の時点においてその支払請求をすることができたもの、すなわち、本件解雇の時点において請求人が所有していた資産ではないから、所得税法第72条第1項に規定する「居住者の有する資産」に該当しないため、本件解雇が所得税法第72条第1項に規定する「災害」に該当するか否かについて判断するまでもなく、当該訴訟に要した費用は、災害関連支出に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.27.東裁(所)平14-285)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140266
- 裁決年月日
- 平成15年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支払った眼鏡及びコンタクトレンズの購入費用並びにコンタクトレンズ装用のために眼科医に支払った検査費用等は医療費控除の対象となる医療費に該当する旨主張する。しかしながら、眼鏡及びコンタクトレンズは、それぞれ長期間にわたり症状が固定した屈折異常を矯正し、視力を補充するために使用することが常態であって、眼の病気治療のために使用されるものとは認められないから、その装用のための費用である眼鏡及びコンタクトレンズの購入費用並びにコンタクトレンズに係る検査費用は、いずれも医療費控除の対象となる医療費には該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.13.東裁(所)平14-266)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140252
- 裁決年月日
- 平成15年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①雑損控除は法令等に3年間にわたり適用できるとの記載があることから、前年中の災害により生じた損失であっても、本年中に支払ったものは本年において雑損控除の適用が認められるべきであること及び②原状回復工事の見積額を基に、国税庁作成の手引き(以下「本件手引き」という。)により計算した本年分の雑損控除の額には誤りがなく、仮に、誤りがあるとすれば、それは当該手引きの不適切な表現である旨主張する。しかしながら、請求人が本年分において支出した原状回復のための修理代金は、所得税法第72条により、資産について受けた損失の金額又は受取保険金の額を下回ることから、本年分の雑損控除の適用は認められない。また、本件手引きは、一般的な事項を平易に解説したものであって、雑損控除に関する記載内容においても重大な瑕疵は認められず、本年分の雑損控除の額の誤りは請求人の誤信によるものと認められるから、請求人の利益を保護すべき特段の事情は認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.05.21.東裁(所)平14-252)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140100
- 裁決年月日
- 平成15年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・274ページ
要旨
○ 請求人は、本件特例の適用に関し、毎年、数日間とはいえ、請求人が妹の介護を行い、妹と生活を共にしているのであるから、年5日以上の同居の実態があれば、それは本件特例に定める「同居を常況としている」に該当するとみなすことができる旨主張する。しかしながら、本件特例は、特別障害者が家庭において家族と一緒に生活できるよう配慮し、在宅において特別障害者が介護されることを税制面でも促進し、福祉対策にも資する等の趣旨で設けられたものであり、その意味で、本件特例に定める「同居を常況としている」とは、特別障害者が介護施設などに入居せず、在宅により介護等を受けている場合をいうものと解される。請求人の妹は、本件施設に入居後、そのほとんどの期間を本件施設で過ごしており、その間の同人に対する介護は、本件施設の職員が行っていると認められ、仮に、平成13年中において請求人がその主張する期間、請求人の妹と起居を共にしていたとしても、それは一時的なものというべきであるから、そのことをもって請求人の妹が請求人と「同居を常況としている者」に該当するということはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.05.15.関裁(所)平14-100)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140008
- 裁決年月日
- 平成15年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201805000
- 争点
- 18所得控除/5小規模企業共済等掛金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・268ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法第75条《小規模企業共済等掛金控除》第1項の規定は「居住者が、各年において、小規模企業共済等掛金を支払った場合には、その支払った金額を、その者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。」としていることから、請求人が支払っている以上、請求人の青色事業専従者の小規模企業共済掛金も同法の規定に該当し、請求人の所得控除の対象とすることができる旨主張する。しかしながら、同法の規定は、居住者が、各年において、自己が契約した小規模企業共済法の共済契約に基づく掛金を支払った場合に、その支払った金額について所得控除を認めるものであり、請求人が請求人の青色事業専従者を共済契約者とする小規模企業共済掛金を支払っていたとしても請求人の小規模企業共済掛金控除の対象とはならない。(平15.01.28.札裁(所)平14-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140051
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母に対しては、一定の金員を渡していた時期もあり、常に生活必需品を渡していることから、請求人の扶養親族として認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の母は、同人の夫と同居しており、請求人とは日常の起居を共にしていないこと、②請求人の母及び同人の夫には、いずれも年金収入があること、③請求人の母が居住する住宅の水道光熱費等の経費は、請求人の負担となっていないこと、及び④請求人から食料品等の援助は認められるものの、日常の生活費等の送金が継続的に行われている事実はないこと等から、請求人の母は、請求人と同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていたものとはいえず、請求人と生計を一にするものとは認められないから、扶養親族に該当しない。(平14.12.19.関裁(所)平14-51)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140011
- 裁決年月日
- 平成14年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・172ページ
要旨
○ 請求人は、自然医食品等は、医師の医学理論に基づく自然医食療法に不可欠の治療手段として同医師の処方に基づき購入したものであり、これを薬事法上の医薬品とみなして医療費控除を適用べきである旨主張する。しかしながら、自然医食品等は、薬事法第2条第1項に規定する医薬品に該当しないことが明らかであり、これを所得税法第73条及び所得税法施行令第207条に規定する治療又は療養に必要な医薬品と解することができないから、本件自然医食品等購入費は医療費控除の対象とはならない。(平14.11.26.仙裁(所)平14-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140049
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和62年分から平成元年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成2年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成2年分及び平成元年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140050
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和59年分から昭和63年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成4年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成4年分及び平成3年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140035
- 裁決年月日
- 平成14年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 租税特別措置法第41条の17第1項に規定する一定の寄付金については、特定寄付金とみなし、寄付金控除を受けられるが、政治家に対する寄付金すべてが特定寄付金とみなされるものでないと解されるところ、請求人の場合A会に対し金員の支出は認められるが、これが特定寄付金に該当する支出であるとする証拠はないことから、寄付金控除を受けられないとした原処分は相当である。(平14.09.04.東裁(所)平14-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130251
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)自己の利用する運動施設は指定運動療法施設ではないが、居住地区又は就業地区に指定運動療法施設がないこと及び当該施設において医師の診断による証明書に基づく運動療法を行っていることから、当該施設利用料が医療費控除の対象となる医療費に該当する、(2)原処分庁は前年の確定申告では当該運動施設利用料を医療費控除の対象として認めており、本件更正処分は矛盾している、(3)遠隔地に居住する母の入退院時に請求人が利用した高速道路の料金及び母の介添えのために請求人が利用した往復の交通費は、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨、主張する。しかしながら、(1)指定運動療法を規定する個別通達は、関係法令等の趣旨に適うものであり、運動療法に係る施設利用料を当該個別通達に基づくもの以外を認めないことには理由があること、(2)前年分の確定申告の内容は、何ら本件更正処分の適法性に影響を与えるものではないこと、(3)請求人が主張する高速料金及び当該交通費は、母の治療又は通院のために直接必要とした通院費ではないことから、請求人の主張には、いずれも理由がない。(平14. 5.29東裁(所)平13-251)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130026
- 裁決年月日
- 平成14年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・160ページ
要旨
○ 請求人は、水害により被災した請求人所有の自動車(以下「本件車両」という。)について、これを主として遠隔地の中学校に通学していた子供の送迎に使用していたから、「生活に通常必要な動産」に該当するとして、その損失の金額を雑損控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、「生活に通常必要な動産」とは「家具、じゅう器、衣類」及びこれらに類似する生活用資産であって、通常の社会生活を営むのに必要とされる資産をいうものと解するのが相当であるところ、請求人の子は請求人の妻の実家から歩いて中学校に通学していたことが認められるから、本件車両は通学の際の送迎に通常使用されていたとする請求人の主張を採用することはできない上、本件車両が通勤用に使用されていないこと、請求人の住所地は市の中心に位置し交通の便が特に悪いとも認められないことを総合的に判断すると、本件車両が通常の社会生活を営むのに必要なものであるとはいえず、本件車両は「生活に通常必要な動産」ということはできない。(平14. 2.26広裁(所)平13-26)裁決事例集NO63・160ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長男及び二男のアトピー性皮膚炎を治療するための防ダニ寝具の購入費用を医療費控除の対象として認めるべき旨主張するが、本件防ダニ寝具は、アトピー性皮膚炎の外的要因であるダニ抗原を寝具自体から除去し、その発症を抑制しようとするものであり、また、その購入に当たり医師の診断を要すなどの制約があるとは認められず、防ダニ寝具自体も一般の寝具と同じように日常生活に使用されるものであるから、防ダニ寝具は、医療用のものとは認められず、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用には該当しないことから、本件購入費用は、医療費控除の対象とはならない。(平14. 2. 1.福裁(所)平13-17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120094
- 裁決年月日
- 平成13年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、確定申告に際し雑損控除の対象としたものは、本件信用組合の理事長としての職責からの損失の補てん金である。当該損失補てん金に係る事故の被害者は本件信用組合となっており、請求人の有する資産が事故にあったとは認められず、したがって、当該損失補てん金は所法第72条に規定する雑損控除の対象とならない支出であることは明らかであり、当該損失補てん金の支出原因を検討をするまでもなく、当該損失補てん金を請求人の雑損控除の対象とすることは認められない。(平13.6.28名裁(所)平12−94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120198
- 裁決年月日
- 平成13年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 業種
- 農業専従者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・283ページ
要旨
○ 請求人らは、同人らが所有していた小切手及び現金を、不動産の売買を仲介した者に交付し、これを同人に不法に領得されたことにより生じた損失は、横領による損失であるから、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。しかしながら、当該損失は詐欺による損失であると認められ、また、請求人らが横領行為によって損害を受けたとして賠償を求めた裁判の判決は、被告が口頭弁論期日に出頭せず、答弁書等を提出しないことから、原告である請求人らの請求原因事実を自白したものと擬制したものであって、証拠によって横領の事実を客観的に認定したものではないから、所法第72条1項の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平13.6.28東裁(所)平12−198)裁決事例集NO61・283ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120114
- 裁決年月日
- 平成13年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120059
- 裁決年月日
- 平成13年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 業種
- 不動産貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻が医師等の診療を受けるため通院に自家用車を使用した際、自家用車の運行のための費用である燃料代、保険料、修理費は、所法第73条に規定する医療費控除の適用が受けることができる旨主張するが、所基通73−3の(1)に定める通院費は、所法第73条第2項及び所令第207条第3号に規定する人的役務の提供の対価として支払った通常必要な費用に限定されるから、医師等の診療を受けるために支出した費用であっても、自家用車に係る燃料代、保険料、修理費は、所法第73条第2項に規定する人的役務の提供の対価として支出したものではないから、医療費控除の適用を受けることができない。(平13.6.15広裁(所)平12−59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120141
- 裁決年月日
- 平成13年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻の合計所得金額は零円であるから、配偶者控除及び配偶者特別控除を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の妻の合計所得金額は76万円以上であると認められ、請求人は、配偶者控除及び配偶者特別控除の適用を受けることができない。(平13.4.20東裁(所)平12−141)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120087
- 裁決年月日
- 平成13年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802040
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療過誤により身体に損害を被ったが、請求人の身体は、所法72条に規定する「居住者の有する資産」に当たり、請求人が受けた医療過誤は、同条に規定する「災害」に当たり、また、それに関連して支出した本件証拠保全費用は、同条に規定する「災害関連支出の金額」に当たることから、雑損控除の適用要件を満たしている旨主張する。しかしながら、所法第72第1項に規定する資産とは、所得税法上、特別、定義が置かれていないが、一般的には、経済的な価値のあるもので取引の対象となるすべてのものをいい、生命・身体とは別個の概念であって、所得税法の諸規定もかかる概念を前提として設けられていると解される。このことは、所法第9条第1項第16号に、「損害保険契約に基づき支払を受ける保険金及び損害賠償金で、心身に加えられた損害又は突発的な事故により資産に加えられた損害に基因して取得するもの」との規定があり、ここにおいて、身体と資産が明確に区分されていることからも明らかである。そうすると、所得税法上、身体は資産に含まれないと解するのが相当であるから、その余を判断するまでもなく、本件証拠保全費用は雑損控除の対象とならない。(平13.2.26関裁(所)平12−87)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120036
- 裁決年月日
- 平成12年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の夫が行った更正の請求が認められた場合、夫の総所得金額は赤字となることから、夫を請求人の控除対象配偶者とする更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、夫が行った更正の請求及びこれに係る審査請求は、既に裁決により棄却されていることから、請求人の主張には理由がない。(平12.12.15大裁(所)平12−36)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120009
- 裁決年月日
- 平成12年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件食品A等の購入費は、M医師の理論に基づく独自の療法の不可欠の治療手段として同医師が処方に基づき購入したものであり、これを薬事法上の医薬品とみなすべきである旨主張する。しかしながら、本件食品A等は、食物加工食品であることが明らかであり、これを治療又は療養に必要な医薬品と解することができないから、これらの費用は医療費控除の対象とはならない。(平12.11.30仙裁(所)平12−9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201806000
- 争点
- 18所得控除/6生命保険料控除
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成9年中に生命保険料として支払った金額について、生命保険料控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は平成9年中に生命保険料控除の対象となる生命保険料を支払った事実及びその金額を証する証拠資料を提出せず、また、請求人が平成9年中に生命保険料控除の対象となる生命保険料を支払った事実を認めることはできないことから、平成9年分について生命保険料控除を認めることはできない。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120013
- 裁決年月日
- 平成12年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・329ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110156
- 裁決年月日
- 平成12年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子らの私立小学校等の入学等するために学習塾経営者に預けた金員を横領されたことによる損失は、所法第72条第1項に規定する損失に該当するので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件金員を平成5年6月21日から同年11月18日の間に、Bに預託し、これをA学習塾の運営資金等に費消し、請求人に返還しなかったことは認めることができるが、請求人は当初から本件金員を受験校側に入学寄付金として渡すつもりもなく、また、入学工作の資金として使うつもりもないのに、これに使用するように請求人に嘘を言って、請求人にその旨誤信させ、請求人から本件金員の交付を受けてこれを騙取したものというべきである。そして、騙取に係る財物を領得しても、その財物の事後処分にすぎず、これが「横領罪」となるものではないから、Bが騙取した本件金員を委託の趣旨に反して費消し、返還に応じないとしても、これをもって、横領ということはできないし、他に本件金員について、横領があったと認めるに足りる証拠もないことから、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。以上のとおり、本件損失は、所法第72条第1項に規定する損失には該当しないものであるから、請求人がした更正の請求に対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った本件通知処分は適法である。(平12. 6. 5東裁(所)平11-156)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110080
- 裁決年月日
- 平成12年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803030
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/3申告手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療費控除の対象額は、健康保険組合が発行した医療費のお知らせによって支払事実について疎明されているから、医療費控除を認めるべきであると主張するが、所令第262条第1項第2号は、確定申告書に医療費控除に関する事項を記載する場合にあっては、医療費を領収した者のその領収を証する書類を確定申告書に添付し又は当該確定申告書の提出の際提示しなければならない旨規定しているところ、これを本件についてみると、請求人が医療費の領収証等を入手できなかったのであれば格別、家族のうちの、誰が、いつ、どこの医療機関を受診して、いくらの医療費及び交通費を支払ったのかも承知していない請求人の場合にあっては、本件医療費のお知らせの添付をもって医療機関の発行した領収を証する書類の添付があったとは認めることはできない。(平12. 4.14関裁(所)平11-80)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110037
- 裁決年月日
- 平成11年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803030
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/3申告手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先が発行した「医療費のお知らせ」は医療費を支払った事実を証する書類である旨主張するが、「医療費のお知らせ」は、健康保険組合が各組合員に交付するものであり、健康保険により補てんされる費用以外の負担すべき金額を明らかにした書類にすぎない。よって、「医療費のお知らせ」を所令第262条第1号に規定する医療費につきこれを領収した者のその領収を証する書類に該当しないとした原処分は正当である。(平11.11.12大裁(所)平11-37)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はA食品等の購入費用として支払った額が、所令第207条第1号に規定する医師等の診療等の対価に包含されるべきものであり、また当該A食品等は薬事法上の医薬品とみなすべきである旨主張する。当該A食品等は医師の処方せんに記載されているものの、この処方せんに記載されているものは、いわゆる食品と認められ、それら食品の購入代金が医療、治療の対価に当たるかどうかは、客観的そして社会通念上決せられるべきものであり、それを食する者の主観的な価値観によるべきものではないことは当然のことである。そうすると、請求人が医師の処方による処方せんに基づいて当該A食品等を購入し、これを服用したとしても、購入のために支払った額が所令第207条第1号に規定する医師等による診療等の対価に含めて解釈しなければならないとする合理的な根拠はなく、また法文上も医師等による診療等の対価と判断することはできない。(平11.10.28仙裁(所)平11-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110015
- 裁決年月日
- 平成11年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、病気を治療するために購入した器具を医療費控除の対象として認めるべき旨主張するが、本件器具は、病気の外的要因を除去し、その発症を抑制しようとするものであるから、当該器具の使用により症状が改善されたとしても、その事自体は、医師等が行う治療とは認められない。また、その購入にあたり医師の診断を要するなどの制約があるとは認められず、医師等による診療等を受けるため直接必要な費用に該当するということもできないから、本件費用は、医療費控除の対象にはならない。(平11. 9.22大裁(所)平11-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100121
- 裁決年月日
- 平成11年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件防ダニ寝具は、医療費控除の対象として認められるべきである旨主張するが、本件寝具は、アトピーの発症の外的要因であるダニ抗原を寝具自体から除去し、アトピーの発症を抑制しようとするもので、患者の身体機能の回復を図るというものではなく、また、その使用、購入に当たり医師の診断等を要するなどの制約があるとは認められず、その使用態様についても請求人らの自宅において寝具として日常生活の用に供されており、通常の寝具の使用状況と異なるとも認められない。よって、本件寝具の使用には、医学的専門性、技術性が認められるものではなく、本件寝具は、医師がその専門知識、技術及び経験をもって行うべき診療ないし治療に当たって直接使用する医療用器具に当たるということはできない。そうすると、本件費用は、医師等が自ら行う診療等に使用する医療用具の購入の対価に当たるとは言えず、また、本件寝具が医薬品に該当しないこと及び本件費用が所令第207条のその他の各号に該当しないことも明らかであるから、原処分庁が行った本件更正処分は適法である。(平11. 5.24大裁 (所) 平10-121)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100063
- 裁決年月日
- 平成10年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201899000
- 争点
- 18所得控除/14その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員に係る所得控除の適用に当たり、扶養控除等申告書の記載又は提出がない者についても、本人から口頭で適用要件を充たしていることを確認しているから、所得控除を適用すべきである旨主張するが、年末調整による源泉所得税の算定に当たっては、扶養控除等申告書の記載内容に基づいて控除を適用することとされているから、単に本人から口頭で適用要件を充たしている旨を確認しただけでは、所得控除を適用することはできない。(平10.12.15大裁 (諸) 平10-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100024
- 裁決年月日
- 平成10年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件徴収金は所法第73条に規定する医療費に該当する旨主張するが、請求人の母が特別養護老人ホームに入所したことに伴い、請求人が市長に納付した措置費徴収金は、請求人の母が同ホームで受ける措置の内容とは関係なく、市長が費用徴収基準により負担能力に応じて請求人から徴収したものであり、また、請求人の母が同ホームで受けた診療に係る費用は、国民健康保険法等の適用により別途社会保険庁等に請求されるものであって当該措置費徴収金には含まれておらず、さらに、同ホームで受ける措置内容は、日常生活の世話であって療養上の世話とは評価できないものであるから、所法第73条に規定する医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平10.11. 5大裁 (所) 平10-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100005
- 裁決年月日
- 平成10年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、幅員2.4メートルの市道及びその延長線上にある私道に面した土地を購入し、これを4.2メートルに拡幅させるために市へ寄付したものであり、本件土地の寄付は、寄付金控除の対象となる旨主張する。しかしながら、①上記市道は袋小路であり、本件土地の寄付により、利便を受けることになる者は、従来からその道路を専ら利用している特定の者に限定されること、②市道の幅員が拡幅され、また、市道及び私道の一体が市によって舗装等がされたことにより、請求人等の特定の者の利便が従来に比して向上したことは客観的事実として明らかであること、③不特定多数の者にも通行は可能であるが、袋小路の状態にあることから、その袋小路内の住民等の利用頻度が特に高いこと、④市道及び私道が一体的に改修され、当該道路に隣接する土地等の財産価値が増加したことは、客観的事実として明らかであることから、当該寄付により享受する利便性はこれらの特定の者のみに及ぶものと認めることが相当であると考えられることから、本件土地の寄付は、所法第78条第2項第1号に規定する「その他特別の利益がその寄付をした者に及ぶと認められるもの」に該当し、寄付金控除の対象とはならないものと認めるのが相当である。(平10.10. 5仙裁(所)平10- 5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100009
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803030
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/3申告手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療費控除の適用に当たり、医療費に係る領収書の添付又は提示をする代わりに、健康保険組合等が発行した「年間医療費のお知らせ」を添付して申告をしたことについて、①医療費に係る領収書の添付ができないやむを得ない理由があること、②「年間医療費のお知らせ」は、医療費を支払った事実を証明するものであること、③納税者に対して、医療費控除の適用を受けるためには、医療費に係る領収書の添付が必要であることが広報不足であることを理由に医療費控除を認めるべきである旨主張するが、所令第262条では、医療費につきこれを領収した者のその領収を証する書類の添付又は提示が申告要件とされておりこれを添付又は提示できなかった場合の規定は、設けられておらず、「年間医療費のお知らせ」は、医療費に係る領収書には当たらず、また、医療費控除の制度について、原処分庁が納税者に周知徹底すべきことが、更正処分の要件ともされていないので、請求人の主張はいずれも採用できず、医療費控除は認められない。(平10. 9.30広裁(所)平10- 9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100001
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はA食品等の購入費用として支払った額が、所令第207条第1号に規定する医師等の診療等の対価に包含されるべきである旨主張するが、当該A食品等は医師の処方せんに記載されているものの、当該処方せんに記載されているものは、いわゆる食品と認められ、それら食品の購入代金が診療、治療等の対価に含まれると解することができない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100010
- 裁決年月日
- 平成10年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、宗教団体の関係者に手渡した金員は、税金を支払うという使途を定めて寄託した金銭である以上他に流用してはならないという請求人の意思は保護及び尊重されるべきであるから、金額が特定している限り他に費消されればその時点で横領罪が成立し、雑損控除の対象となる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員を教祖に対するお布施と認識して教団関係者に渡していることが認められ、また、請求人の税金の支払が済むまで教団が費消してはならないという条件を付した事実も認められない上、税金の具体的な種類は金額等を教団関係者に通知しておらず、請求人自身これらを把握していなかったことから判断すると、税金については後日教団が支払うとしても、本件金員については教団の目的に使用することを容認していたものと認められる。以上のことから、請求人は、本件金員を教祖ないし教団に贈与したものであると認められ、本件金員は横領罪の構成要件にいう自己の占有する他人の物に当たらず、本件金員が横領されたと解することはできないから、雑損控除の対象となる損失とは認められない。(平10. 7. 8東裁(所)平10-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090090
- 裁決年月日
- 平成10年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201813000
- 争点
- 18所得控除/13扶養控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年3月に大学を卒業した請求人の子に係る扶養控除について、同月までの3か月分の扶養控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の子が同年1月から3月まで無職・無収入であり、子の学費を請求人が支払っていたとしても、所法第85条第3項は、その者が居住者の扶養親族に該当するかどうかの判断は、その年12月31日の現況による旨規定しており、扶養親族とは、同法第2条第1項第34号の規定により合計所得金額が38万円以下の者とされているところ、請求人の子には、給与所得の額が1,578,400円あり、38万円を超える所得があることから扶養親族には該当せず、請求人は扶養控除を受けることはできない。(平10. 6.15名裁(所・諸)平 9-90)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090098
- 裁決年月日
- 平成10年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに依頼して自己の所有する土地を譲渡したが、Aが譲渡代金の一部を横領したから雑損控除を適用すべき旨主張する。しかしながら、請求人は、Aに対して有している債権を全額放棄する旨を口頭で同人に伝えている事実は認められるものの、(1)Aを横領で告訴していないこと、(2)Aの横領に関して被害届も出していないこと及び(3)請求人は横領の事実を証する資料を提出せず、当審判所の調査によっても横領の事実が認められないことから、Aが譲渡代金の一部を横領したとの事実を認定することはできず、雑損控除の適用はできない。(平10. 5.19関裁(所)平 9-98)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090041
- 裁決年月日
- 平成10年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802020
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/2横領損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに対する本件土地の譲渡に係る譲渡代金の授受には一切関知せず、当該譲渡代金はBに横領されたことから、当該譲渡代金の損失は、所法第72条第1項に規定する「横領による損失」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)当該譲渡代金をAから受領後、立会人のうちの一人に手渡した旨Aが申述していること、(2)本件土地の譲渡代金を受領した旨の領収証をAあて発行していること、(3)Bから当該譲渡代金を受領した旨の領収証を受け取っていることから、請求人は、当該譲渡代金をAから受領後、Bに支払ったことが認められ、当該譲渡代金の授受には関知しない旨の請求人の主張は採用できず、横領については、委託の本旨に反して権限がないのにほしいままに所有者のような処分行為をすることと解されているところ、請求人からは、Bに対する委託の事実及びBが委託の本旨に反して処分行為をした事実について何ら主張がなく、また、当審判所の調査によっても、当該事実があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.14高裁(所)平 9-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090086
- 裁決年月日
- 平成10年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人、請求人の子及び請求人の母が医師等の診療を受けるため、通院に自家用車を使用した際、高速道路代、有料道路代及び駐車料金を支払ったものであり、これらの費用は、所基通73−3の(1)に定める通院費に該当するから、所法第73条に規定する医療費に含まれる旨主張するが、同通達73−3の(1)に定める通院費は、所法第73条第2項及び所令第207条第3号に規定されている人的役務の提供の対価として支払った通常必要な費用に限定されるから、医師等の診療を受けるために支出した費用であっても、高速道路代、有料道路代及び駐車料金は人的役務の提供の対価として支出したものではなく、自動車道及び駐車場の施設の利用に当たって支出した使用の対価であり、医療費には該当しない。(平10. 4. 2関裁(所)平 9-86)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802990
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、損害額は、時価により計算するものであるから、原処分庁に対し、修繕費の見積書や領収書を提示する必要はなく、また、本件マンションの価額の下落を具体的に計算するのは困難であるから、本件簡易計算を適用すべきである旨主張するが、本件簡易計算は、建物の主要構造部に損害がある場合の損害額を計算するためのものであるから、本件マンションの主要構造部に損害がない以上、本件簡易計算は適用できない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802990
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、り災証明書しか本件マンションの損害の程度を判断する書類がなく、また、り災証明書は市区町村長が発行しているから、その内容を信用してり災証明書に基づき本件簡易計算を適用すべきである旨主張するが、(1)本件マンションでは応急危険度判定調査が実施され、また、当該調査の結果では本件マンションの主要構造部に損害があるとは認められないこと、(2)本件マンションの管理会社は、同マンションの主要構造部に損害はないと判断していること、(3)本件マンションの本件震災に係る補修工事の見積書からは、主要構造部の補修を行うとは認められないこと及び(4)その他主要構造部に損害があることを具体的に証する書類等もないことからすると、本件マンションの主要構造部に損害があるとは認められないので、同マンションの損害額の計算に当たり、本件簡易計算は適用できない。なお、請求人は、原処分庁が本件マンションの主要構造部に損害がないことをその根拠を示して証明すべきである旨主張するが、本件簡易計算は納税者が選択適用するものであるから、その適用要件である本件マンションの主要構造部の損害の程度の立証は、請求人がすべきであり、当該主張は採用できない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802990
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家財等の損害額を実額で計算するに当たり、衣類はなくてはならないものであり、衣類がなくなれば同じものを購入するのに同じ金額が必要であるから、いつ取得したものであっても、取得価額を損害額とすべきである旨主張するが、衣類であっても、その取得から損害を受けるまでの経過年数によりその価額は減価するから、取得価額をもって衣類の損害額とすることはできない。そうすると、原処分庁が、災害を受けた家財等の災害直前の価額を、その家財等の取得価額を基に各家財等の経過年数に応じた減価償却費累積額を除いた金額をもって認定したことは合理的であるから、当該金額をもって家財等の損害額とした原処分は適法である。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090069
- 裁決年月日
- 平成10年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201802990
- 争点
- 18所得控除/2雑損控除/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第3条を適用して、住宅家財等に対する損害額の簡易計算(阪神・淡路大震災用)により雑損控除を計算しているが、マンションのような区分所有建物の被害の程度は、建物全体の構造上重要な部分の被害の程度でみるべきであるところ、本件マンションを実際に見分した専門家の調査によれば、本件マンションの主要構造部に被害はなかったと判定されており、また、被害の補修工事の内容を検討しても建物の主要構造部に係る被害があったとは認められないことから、当該簡易計算を適用することはできない。また、請求人が本件マンションの共有部分の修復費用の負担金を支出していることは認められるが、請求人の総所得金額の10パーセント相当額を超えていないことから、雑損控除の額を零円とした原処分は適法である。(平10. 3. 5大裁 (所) 平 9-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090042
- 裁決年月日
- 平成9年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母が特別養護老人ホームに入所したことに伴い、請求人が市長に納付した措置費徴収金は、所法第73条に規定する医療費に該当する旨主張するが、当該措置費徴収金は、請求人の母が同ホームで受ける措置の内容とは関係なく市長が費用徴収基準により負担能力に応じて請求人から徴収したものであり、また、請求人の母が同ホームで受けた診療に係る費用は国民健康保険法等の適用により別途社会保険庁等に請求されるものであって当該措置費徴収金には含まれておらず、さらに、同ホームで受ける措置内容は日常生活の世話であって療養上の世話とは評価できないものであるから、当該措置費徴収金は同条に規定する医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平 9.12.11大裁 (所) 平 9-42)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090008
- 裁決年月日
- 平成9年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はA食品等の購入費用として支払った額が、所令第207条第1号に規定する医師等の診療等の対価に包含されるべきである旨主張するが、当該A食品等は医師の処方せんに記載されているものの、当該処方せんに記載されているものは、いわゆる食品と認められ、それら食品の購入代金が医療、治療等の対価に当たるかどうかは、客観的そして社会通念上決せられるべきものであり、それを食する者の主観的な価値観によるべきものではないことは当然のことである。そうすると、請求人が医師の処方せんに基づいて当該A食品等を購入し、これを服用したとしても、購入のために支払った額が所令第207条第1号に規定する医師等による診療等の対価に含めて解釈しなければならないとする合理的な根拠はなく、また法文上も医師等による診療等の対価と判断することはできない。(平 9.11.18仙裁(所)平 9-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201804000
- 争点
- 18所得控除/4社会保険料控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年分所得税の確定申告書における社会保険料控除の額は、確定申告書に記載した額の903,882円である旨主張する。しかしながら、社会保険料控除の額については、(1)A社会保険事務所に支払った金額650,022円には、児童手当法第20条に規定する事業主が負担すべき児童手当拠出金2,882円が含まれていること、(2)上記(1)の残金647,140円については、健康保険法第72条により事業主が負担すべき額は2分の1と規定されていることから、請求人の負担すべき額は323,570円となること及び(3)A区役所に支払ったとする金額253,860円は、請求人が確定申告書に添付した源泉徴収票に記載された238,000円が正当な金額であることから、請求人の社会保険料控除の額は561,570円となり、当該金額は原処分庁が認定した金額と同額のため、更正処分は適法である。(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080224
- 裁決年月日
- 平成9年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、冷暖房費は、自宅治療中、患部の清潔保持のために必要であるから、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用に該当する旨主張するが、所令第207条第1号ないし第6号において、限定列挙されている医療費の範囲に自宅治療に係る電気、ガス代については何ら定めがなく、また、冷暖房費は、直接的には生計を維持するための費用であり、医師等による診療等を受けるために直接必要な費用とは認められないから、医療費控除の対象とはならない。なお、請求人は、原処分庁の職員が冷暖房費が必要である旨を記載した医師の証明書の提出を求めていることから、冷暖房費は医療費控除の対象として認められるべきである旨主張するが、納税者が更正の請求をする場合においては、通則令第6条第2項にその理由の基礎となる事実を証明する書類を添付するものと規定されているところであり、原処分庁の職員は、更正の請求における医療費控除の適否を検討するために医師の証明書の提出を求めたものであるから、それをもって、原処分庁が冷暖房費を医療費控除の対象として容認したことになるものではないと解するのが相当である。(平 9. 6.19東裁(所)平 8-224)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080224
- 裁決年月日
- 平成9年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、おむつ代を医療費控除の対象とすべきである旨主張するが、おむつ代は、課税庁において、医師によるおむつ使用証明書を確定申告書に添付又は確定申告書を提出する際提示することにより、例外的に医療費控除の対象とすることに取り扱っているところ、請求人は、原処分庁に対し、おむつ使用証明書を添付又は提示した事実は認められないから、医療費控除の適用はないとするのが相当である。(平 9. 6.19東裁(所)平 8-224)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080205
- 裁決年月日
- 平成9年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配偶者に対して家族が行った介護につき当該介護の費用を支払ったものとして算出した金額については、医療費控除の対象とすべきである旨主張するが、当該金額は、パートタイマーを雇ったものと仮定して算出した金額であり、その支払の事実が認められないことから医療費控除の適用はない。(平 9. 5.16東裁(所)平 8-205)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080024
- 裁決年月日
- 平成9年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201808000
- 争点
- 18所得控除/8寄付金控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の市への寄付は、幅員2.4メートルの公道に面した土地を購入し、これを4.2メートルに拡幅させるために市へ寄付したものであり、寄付金控除の対象となる旨主張する。しかしながら、(1)上記公道は袋小路であり、本件土地の寄付により、利便を受けることになる者は、従来からその公道を専ら利用している特定の者に限定されること、(2)公道の幅員が拡幅されたことによって市が舗装することができる道路になり、舗装されたことにより請求人等の特定の者の利便が従来に比して向上したことは客観的事実として明らかであること、(3)不特定多数の者にも通行は可能であるが、袋小路の状態にあることから、その袋小路内の住民等の利用頻度が特に高く、当該寄付により享受する利便性はこれらの特定の者のみに及ぶものと認めることが相当であると考えられることから、当該寄付は、所法第78条第2項第1号に規定する「その他特別の利益がその寄付をした者に及ぶと認められるもの」に該当し、寄付金控除の対象とはならないものと認めるのが相当である。(平 9. 2.24仙裁(所)平 8-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080118
- 裁決年月日
- 平成9年1月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がAに対して支払った長女の指導の対価及び交通費は医療費控除の対象となる医療費に該当しない旨主張するが、当該費用は医師又は医療機関に直接支払われたものではないが、長女に対する指導は、特定の医師の管理と責任の下、同医師及びAにより実質的に一体となって行われていると認められるから、当該費用は医師による診療又は治療の対価と同一視でき、医療費控除の対象となる医療費に該当するのが相当である。(平9.1.20東裁(所)平8-118)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080025
- 裁決年月日
- 平成8年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201803010
- 争点
- 18所得控除/3医療費控除/1医療費の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母が特別養護老人ホームに入所したことに伴い、請求人が市長に納付した措置費徴収金は、所法第73条に規定する医療費に該当する旨主張するが、当該措置費徴収金は、請求人の母が同ホームで受ける措置の内容とは関係なく、市長が費用徴収基準により負担能力に応じて請求人から徴収したものであり、また、請求人の母が同ホームで受けた診療に係る費用は、国民健康保険法等の適用により別途社会保険庁等に請求されるものであり、当該措置費徴収金には含まれていない。さらに、同ホームで受ける措置内容は日常生活の世話であって、療養上の世話とは評価できないものであるから、医療費控除の対象となる医療費には該当しない。(平 8.12. 3大裁 (所) 平 8-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080021
- 裁決年月日
- 平成8年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201812000
- 争点
- 18所得控除/12配偶者控除・配偶者特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係にある者について、配偶者控除等の適用を認めるべきである旨主張するが、所法第2条第1項第33号に規定されている配偶者は、いずれも民法第739条の規定に基づき戸籍法に定めるところにより婚姻の届出をした配偶者を指すものと解されるから、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係にある者については、所法第83条の適用はない。(平 8.11.29名裁(所)平 8-21)
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