裁決要旨 31資産の廃棄、滅失による損失

裁決要旨 31資産の廃棄、滅失による損失

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支部名
仙台
裁決番号
平250014
裁決年月日
平成26年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、漁業関係の法人への出資金は請求人が営む漁業に関連する支出で、漁獲量を確保するために必然的に強いられた出資であり、形式のみで有価証券として認定し事業所得の金額の計算上必要経費として認めないことは、経済的実態を無視し合理性を欠くものであり、出資先が解散したことによる出資金に係る損失(本件出資金損失額)は、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第1項の規定により、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、当該法人への出資金は株式であり、所得税法第2条《定義》第1項第17号に規定する有価証券に該当するところ、所得税法第51条第1項に規定する資産損失の対象となる資産には、有価証券は含まれない。したがって、本件出資金損失額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平26. 3.12 仙裁(所)平25-14)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成24年9月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 原処分庁は、請求人の所有していた民事再生法の規定による再生計画に基づき平成21年中に無償で消滅した株式(本件株式)の取得金額は、譲渡所得の金額の計算上、取得費として控除できない旨主張する。しかしながら、所得税法においては、株式が株式としての価値を失ったことにより損失が生じた場合、①その株式が事業所得の基因となるものであるときは、所得税法第37条《必要経費》第1項の規定に基づき、売上原価の計算を通じて自動的にその株式の取得価額相当額がその損失の発生した年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入され、また、②その株式が雑所得の基因となるものであるときは、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第4項の規定に基づき雑所得の金額を限度として、その株式の取得価額相当額が資産損失としてその損失が発生した年分の雑所得の金額の計算上必要経費に算入され、③その株式が譲渡所得の基因となるものであるときは、その損失は所得金額の計算上考慮されないところ、請求人の上場株式等の譲渡による所得は、事業所得又は雑所得と認められることから、本件株式が株式としての価値を失ったことによる損失の金額は、平成21年分の株式等の譲渡による事業所得又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入できることになる。(平24. 9.25 関裁(所)平24-6)

支部名
大阪
裁決番号
平240019
裁決年月日
平成24年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、個人事業を廃止し、法人組織に変更したことに伴い、個人事業の用に供していた事業用固定資産の未償却残高と時価との差額(本件差額)について、個人事業を廃止した年分の事業所得の必要経費に算入することは、所得税法上規定は無いものの、商法・企業会計原則の規定から認められるべきである旨主張する。しかしながら、税務上の取扱いが会計基準と必ずしも一致するものでないことは明らかであり、請求人が主張する本件差額については、当該事業用固定資産について、取り壊し、除却、滅失等の事実は無く、資産の時価が帳簿価格(未償却残高)より低くなった場合に帳簿価格を時価まで引き下げることによって生じる損失、すなわち評価損というべきものであって債務が確定したものではなく、また、所得税法37条《必要経費》に規定する「別段の定め」にも該当しないことから、本件差額を事業所得の必要経費に算入することはできない。(平24. 8. 3 大裁(所)平24-19)

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支部名
東京
裁決番号
平210013
裁決年月日
平成21年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集No.78・143ページ

要旨

○ 請求人は、社会保険診療報酬の不正・不当請求が判明したことにより保険者に返還すべきこととなった返還債務(以下「本件返還債務」という。)の金額は、監査機関に返還同意書を提出したときに債務が確定したと認められるからその年分の事業所得の必要経費に算入されるべきである旨主張するが、本件返還債務は、請求人が保険者に対して本来請求することができない診療報酬を不正又は不当に請求したために保険者から返還を求められたことにより生じたものであり、事業所得の基礎となった事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたと認められる。そうすると、本件返還債務は、それが現実に返還されるまでは請求人が担税力を有するものと認められるから、その損失は現実に返還したときにその年分の必要経費に算入されると解するのが相当である。(平21. 8.28 東裁(所)平21-13)

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支部名
大阪
裁決番号
平200034
裁決年月日
平成20年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自らが組合員である任意組合(以下「本件組合」という。)が出資した投資事業有限責任組合(以下「本件有責組合」という。)を通じて投資先会社に出資し、その後当該企業が破綻したことによって請求人に生じた本件損失額は、投資先会社が製造した機械を外国等に輸出するための営業活動を行っていたことなどを理由に、請求人の事業所得に係る必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件組合は、本件有責組合を通じて国内の中小企業等に投資し、同組合が将来当該企業の株式を売却してキャピタルゲインを得た場合にその出資を回収して利益の分配を受けることを予定するものであり、その事業内容は、本件有責組合への出資のみに限られ、請求人は、同組合の業務執行につき何らの権限も有しておらず、同組合の債務につき、その出資を限度とする有限責任を負担するにすぎないのであって、このような本件組合の事業内容が、自己の計算と危険において営利を目的とし対価を得て継続的に行う経済活動に該当するということはできないから、本件組合の事業から生じる所得の性質が事業所得に該当するということはできない。そして、当該所得はその他利子所得ないし一時所得のいずれにも該当しないといえるから、雑所得に該当するというべきである。そうすると、本件損失額は、雑所得の必要経費に算入する余地があるとしても、これを請求人の事業所得に係る必要経費に算入することはできないというべきである。さらに、本件組合の出資状況並びに本件組合契約及び本件有責組合契約の各定めによれば、本件組合が受け入れた出資金は、本件有責組合を通じて国内の中小企業等に出資されることが予定され、その出資先は投資先会社に限定されていないのであるから、仮に請求人が投資先会社との取引を予定し、その主張する営業活動等を行っていたとしても、本件損失額は、請求人の営む貿易業の総収入金額を得るために直接要した費用であるとは認めることはできない。(平20.12.11 大裁(所)平20-34)

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支部名
大阪
裁決番号
平200009
裁決年月日
平成20年9月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、オフィスコンピュータを事業廃業後に廃棄したことから未償却残高を廃棄損として廃業した年分の事業所得に係る必要経費に算入することとした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該オフィスコンピュータは、廃業した時には実在していないことから、請求人の主張は採用できない。(平20. 9.26 大裁(所・諸)平20-9)

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支部名
福岡
裁決番号
平190031
裁決年月日
平成20年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件創業費及び本件開発費に係る各支出は、ソフト開発に要した費用で、将来の収益獲得に有用であるとして繰延資産に計上したものであり、その償却費は、その支出効果が除去・滅失したことによる費用計上であるから、所得税法第51条第1項に規定する資産損失に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第51条第1項の規定により資産損失として必要経費に算入される場合の繰延資産とは、同法第37条第1項の規定する必要経費に算入されるものの要件が満たされなければならないところ、本件創業費及び本件開発費に係る各支出は、別法人のソフト開発に係る支出であると認められるもの、請求人の業務の遂行上必要性がないと推定され客観的に請求人の必要経費として認識できるものとは認められないものであり、請求人の事業所得又は不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないことから、同法第51条第1項の資産損失の規定は適用できない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 福裁(所)平19-31)

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支部名
大阪
裁決番号
平170066
裁決年月日
平成18年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集 №71・246ページ

要旨

○ 請求人は、本件施設利用権は事業の用に供する資産であることから、本件施設利用契約の解約により生じた当該資産の損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。 しかしながら、所得税法第51条は、事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産(以下「固定資産等」という。)について生じた損失について、必要経費に算入する旨規定しているところ、同項に規定する事業の用に供される固定資産等であるというためには、当該資産の主たる所有目的及び所有者において当該資産が事業の用に供される資産であると外部から客観的に認識できるかなどを総合的に勘案して、判断されるべきものであると解される。また、本件施設利用権の主たる所有目的を判断するに当たっては、本件共有持分権の所有目的に関する事実に、本件施設利用権に関する事実を加えて判断するのが相当である。 そして、本件不動産は、所有者である請求人が別荘と同様に保養等の用に供し得る性質のものであること、請求人は、本件共有持分権及び本件施設利用権を家族利用を目的に購入したと認められること、本件施設利用権は、請求人の事業に係る決算書の貸借対照表の資産の部に、事業用の資産として計上されていないこと及び本件施設利用契約の登録料及び保証金の支払のための借入金に係る利子についても事業上の経費に計上されていないことなど、請求人における他の本件不動産の性質、取得及び利用状況等の諸般の事情を総合勘案し、客観的に判断すると、本件施設利用権は、請求人が主として保養等の目的で所有していたものと認めるのが相当である。 したがって、本件施設利用権は、所得税法第51条第1項でいう事業の用に供される固定資産等に該当するとは認められないから、本件施設利用契約の解約により生じた損失は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとするのが相当である。(平18. 6.16 大裁(所)平17-66)

支部名
東京
裁決番号
平150219
裁決年月日
平成16年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件船舶が、衝突事故により損傷した船体を修理し、その後も事業の用に供していることから、支出した費用の額が修繕費に該当し、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該支出した費用は、本件船舶に生じた損傷を部分的に修理するために支出したとみるよりは、本件船舶の損壊による価値の減少を原状に回復するためにその全額が支出されたと認めるのが相当である。したがって、請求人が支出した費用に相当する金額は、所得税法第51条第1項に規定する損失の金額に該当する。(平16.3.15東裁(所)平15-219)

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支部名
札幌
裁決番号
平140020
裁決年月日
平成15年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集No.65・140ページ

要旨

○ 請求人は、繰延資産として償却していたA・B医師会への入会金及び開業時負担金について、償却期間が終了する前に個人事業を廃業(法人成)した場合の未償却残額は資産損失に該当する旨主張する。しかしながら、繰延資産の未償却残額に資産損失が生じたか否かは、その繰延資産に係る支出の効果に予定外の減少又は消滅があったかどうかにより判断するのが相当であると解される。そうすると、請求人は、個人事業を廃業した後も引き続き①A・B医師会の会員であり、②A・B医師会から従前と同様の各種の教育・サービスを受けていると認められるので、請求人がA・B医師会から受ける便益は変わらないのであるから、個人事業の廃業により入会金及び開業時負担金に係る支出の効果には予定外の消滅や減少があったとは認められず、資産損失が生じたとは認められない。したがって、入会金及び開業時負担金のうち個人事業の廃業時における未償却残額については、所得税法第51条第1項に規定する「その他の事由により生じた損失の金額」には該当せず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平15.06.24.札裁(所)平14-20)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110107
裁決年月日
平成12年5月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
200904310
争点
9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修繕費を資本的支出とした更正処分に当たり、取壊しによる損失を認容しなかったのは違法である旨主張する。ところで、所法第51条では、居住者の営む事業所得を生ずべき事業の用に供されている固定資産について、「取壊し、除去、滅失等により生じた損失の金額は、その者のその損失が生じた日の属する年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。」旨規定している。したがって、本件の場合、建物等減価償却資産の一部が取り壊されたことは明白であり、除去等による損失の金額を合理的に算定して必要経費に加算しなければならないことは、当然のことといえる。(平12. 5.31名裁(所)平11-107)

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