裁決要旨 6取引先等に対する調査
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和6年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、原処分庁は十分な調査を怠り、請求人の営む事業と無関係の者に対する書面照会を行ったものであり、本件調査に係る証拠資料の収集手続に原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が行った書面照会は、その照会先に過度の負担を強いるものとはいえないし、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の協力が得られなければ当該書面照会を実施する旨事前に請求人側に説明していたというのであるから、当該実施の方法は、優に社会通念上相当な限度にとどまるものと認められる。以上のとおり、調査担当職員がその事実を知り得ることができず、かつ、請求人について調査の手掛かりとなる情報を取得する方法がほかになかったこと、考慮すべき特段の事情もないことからすれば、当該書面照会は、その必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものと認められ、また、書面照会の対象が結果として請求人の取引先以外の者に及んでいたとしても、違法な調査と評価されるものではない。加えて、書面照会の実施の過程に、証拠資料の収集手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し社会通念上相当の限度を超えて濫用に渡ると評価すべき事情は見当たらない。(令6. 2.27 熊裁(所・諸)令5-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分の更正通知書には、「原処分に係る調査(本件調査)において、第三者の立会いを認めないと帳簿書類等の提示はできない旨申し立て、帳簿書類等を提示しなかった。」との記載があるが、①請求人は全ての調査対応日において帳簿書類等を用意して原処分庁の調査担当職員(本件職員)に示したこと、及び②税務調査は納税者の協力を得て行われる任意調査であって税務職員は請求人が選定した立会人を排除できないことから、請求人の取引先に対する調査(本件取引先調査)は、原処分の取消事由となる違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、本件職員は国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項及び国税通則法第127条に規定する守秘義務を負うことから、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密を守るためなどの配慮から、立会人(本件立会人)を退席させた上で質問検査等を行おうとしたものであり、このことには合理的な理由があるというべきである。その上で、税務調査における帳簿書類等の提示については、調査担当職員がその内容を精査して税額の計算の基礎となる金額が確認できる状態にされなければ、実額計算が可能となるような適切な帳簿書類等の提示があったとはいえないところ、本件職員が、守秘義務の観点から本件立会人が同席しない状況で帳簿書類等を提示するよう繰り返し求めたにもかかわらず、請求人は一貫してその求めに応じなかったのであるから、請求人は、本件調査において帳簿書類等を提示したということはできない。そして、このような状況下では本件職員が適正な税負担の実現に係る必要な資料を的確に収集することはできないから、本件取引先調査を行う必要性があったといえる。以上のことから、本件職員が本件取引先調査を行ったことに原処分を取り消すべき違法又は不当があるとは認められない。(令3. 6.23 札裁(所・諸)令2-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員が請求人の自宅兼事業所に臨場した日より前に、原処分庁が、請求人の預金残高の確認等のため銀行調査を行ったことは違法であり、原処分を取り消すべき事由に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》の規定は、納税義務がある者又は納税義務があると認められる者(納税義務者等)の取引先等に対する質問検査権の行使(取引先等調査)前に納税義務者等に対する質問検査権の行使(本人調査)をすることを要件としておらず、また、その他の法令にも取引先等調査の前に本人調査をすることを求める規定はないことから、本人調査の前に、取引先等調査をしたことに違法はない。(平27. 7.21 福裁(所・諸)平27-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、①請求人の許可なく取引先調査を行ったこと、②調査で資料を提示し協力しており取引先調査を行う必要がないこと、③取引先調査は、調査に名を借りた税務職員の守秘義務違反そのものであることから違法である旨を主張する。しかしながら、①取引先調査を行うかどうかは、納税者の事業の内容、申告内容、調査に対する協力度等の個別事情からみて調査権限を有する税務職員の合理的な判断に委ねられており、実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないこと、②調査担当職員は、申告内容を確認するためには、提示された資料の他に帳簿書類の内容の確認が必要であり、再三にわたり第三者の立会いがないところでの調査に応じるよう請求人に求めたが、請求人はこれに応じなかったため、やむを得ず取引先調査を行ったものと認められ、その判断に合理性を欠いた点はないこと、③質問検査権の適法な行使による取引先調査によって、請求人が税務調査を受けていることを取引先に知られることになったとしても、守秘義務に違反するとは認められないことから、調査担当職員が取引先調査を行ったことに違法はない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の了解なしに取引先に対する調査を行ったことは、質問検査権の範囲を逸脱した違法又は不当な調査であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税者の取引先に対する調査の実施については、権限ある税務職員が納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的な判断に委ねられており、その調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告の基になった書類の保存状況が悪かったため、調査の年分に係る収入金額等の算定が困難であると判断し、取引先に対する調査を実施したものと認められ、調査の年分の正確な収入金額等の把握のために、やむを得ず行ったものであることからすると、調査担当職員による取引先に対する質問検査権の行使は、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられた範囲を逸脱するような違法又は不当は認められない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査(本件調査)時に、調査担当職員が、請求人に対して調査理由を説明しなかったこと及び請求人に無断で取引先金融機関に対する調査を行ったことは、質問検査権の濫用である旨主張する。しかしながら、所得税の調査にあたり、調査理由を開示すること及び納税者の取引先に対する調査に納税者の同意を必要とすることを定めた法令上の規定はなく、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要と相手方の私的利益との比較衡量において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるところ、本件調査は、請求人からの更正の請求に基づいて行われたものであり、調査担当職員は、請求人に対し、更正の請求理由を聴取した上で、調査担当者の判断の下、請求人の取引先金融機関に対する調査を行ったのであり、このような状況で行われた本件調査は違法ではない。(平23. 6.22 沖裁(所)平22-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220156
- 裁決年月日
- 平成23年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者が、①日本国外に本社のある会社の日本支社に電話連絡した際、調査対象者について一切個別具体的に明示せずに漠然と質問検査権を行使したこと、②取引資料が日本国内に存在しないことを知りながら、支社に照会文書を送付し、質問検査権の及ばない国外に所在する本社から資料を収集しようとしたこと及び③取引資料を収集した際の手続がいずれも違法であると主張する。しかしながら、①については、本件調査担当者は、支社に対し、請求人との取引内容の調査に先立ち、電話で一般的な事項を問い合わせたに過ぎず、その時点で調査対象者を特定しなかったからといって違法とはならない。また、②については、調査担当者は、支社に対して質問検査権を行使したにすぎず、質問検査権の及ばない本社に対して質問検査権を行使したわけではないから、請求人の主張は、前提が誤っている。さらに、③については、調査担当者は、支社に対する照会では取引資料を入手することができなかったため、租税条約の規定に基づき、国外の税務当局を通じて、当該資料を収集したものであり、その手続に何ら違法な点は見当たらない。(平23. 2.23 東裁(所)平22-156)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾を得ずに取引先等に対する調査を行ったことは違法な調査である旨主張する。しかしながら、取引先等に対する調査を行うかどうかは、調査権限を有する税務職員が納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的判断にゆだねられており、その調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当である。そして、調査担当職員は数回にわたり、請求人に対し、帳簿書類等の提示を求めたにもかかわらず、請求人からの連絡は一切なく、帳簿書類等の提示がなかったので、やむを得ず取引先等に対する調査を行ったものであるから、調査担当職員が合理的な判断の範囲を逸脱したとはいえない。したがって、本件調査における取引先等に対する調査は、請求人の承諾なく行われたとしても、それをもって違法となるものではない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100105
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人、請求人の長男及び三女の承諾を得ずに、元従業員、長男及び三女の勤務先に対する調査を行い、それらの者に請求人の税務処理に対しての不信感を抱かせ、また、長男及び三女の勤務先での信用を失墜させたことは違法である旨主張するが、納税者の関係先等に対する調査は、納税者本人に対する調査と同様に、適正な租税負担を実現するために必要な資料を収集することを目的に行われるものであって、これを行うかどうかは、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるから、関係先等に対する調査は当該税務職員の合理的な判断に基づいて行われていれば足り、その調査の実施に当たり、納税者らの承諾を得る必要はない。(平11. 6.30名裁(所)平10-105)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税の調査に当たり、取引先等に対する調査を行うか否かは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等、その納税者の個別事情からみて、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、本件調査における取引先等に対する調査は、調査担当職員の合理的な判断に基づいて行われていることが認められるから違法ではない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 2)
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