裁決要旨 6その他の経済的利益
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030134
- 裁決年月日
- 令和4年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者に対する貸付金を減額する経理処理(本件貸付金減額処理)をしたことについて、関係法人である外国法人(本件外国法人)からの入金(本件各入金)によって代表者から貸付金の返済を受けており、代表者に対して債務を免除したものではない旨主張する。しかしながら、本件各入金は、架空取引と関連させて、請求人に帰属する金員を本件外国法人との間で循環させたものであり、代表者が本件外国法人から借り受けた金員により請求人に対して貸付金を返済したものと認めることはできない。そのほか、本件貸付金減額処理相当額の貸付金の返済があったことを認めるに足る証拠もないから、請求人は、貸付金の返済がないにもかかわらず、本件貸付金減額処理をしたことにより、代表者に対し、本件貸付金減額処理相当額の経済的利益を供与したもの(給与)と認められる。 (令4. 6.21 東裁(諸)令3-134)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020041
- 裁決年月日
- 令和2年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の取締役が負った第三者に対する損害賠償金等(本件各金員)について、民法第650条《受任者による費用等の償還請求等》第3項の規定に基づき支払っており、その支払は、業務命令によって収入を得る事業者が業務命令を遂行することで被った役員の損害を補填するものであり、当該取締役に経済的利益を付与するものでなく、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等にも該当しないから、源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税(源泉所得税等)の徴収義務を負わない旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人の事業遂行上必要なものではなく、当該取締役が個人の責任として負担すべき費用を請求人が負担したものであり、請求人が当該取締役に対して支給した退職給与以外の給与等に該当するから、請求人は、本件各金員について、源泉所得税等の徴収義務がある。(令2.12.17東裁(法・諸)令2-41)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成30年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から請求人の役員(本件役員)への自己株式の移転(本件自己株式移転)について、自己株式の処分は出資の受入れであって資産価値の流出はないから、給与等の支払があったとはいえない旨主張する。しかしながら、本件役員は、本件自己株式移転の時に請求人の代表取締役の地位にあり、本件自己株式移転に係る経緯に照らすと、本件役員は、その職務執行に係る功労をもって本件自己株式移転を受けたとみるのが相当であるから、本件役員が本件自己株式移転により請求人から享受した経済的利益は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する賞与に該当する。したがって、請求人には、本件自己株式移転の時に当該経済的利益について、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する源泉徴収義務がある。(平30. 3.19 札裁(諸)平29-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290006
- 裁決年月日
- 平成30年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から請求人の役員(本件役員)への自己株式の移転(本件自己株式移転)により、本件役員が経済的利益を享受したとしても、当該経済的利益が役員の地位又は職務等に関連して与えられたとは認めらないから、請求人には源泉徴収義務がない旨主張する。しかしながら、本件役員は、本件自己株式移転の時に請求人の取締役の地位にあり、本件自己株式移転に係る経緯に照らすと、本件役員は、その職務執行に係る功労をもって本件自己株式移転を受けたとみるのが相当であるから、本件役員が本件自己株式移転により請求人から享受した経済的利益は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する賞与に該当する。したがって、請求人には、本件自己株式移転の時に当該経済的利益について、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する源泉徴収義務がある。(平30. 3. 1 札裁(諸)平29-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290029
- 裁決年月日
- 平成29年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、副社長(本件役員)による服飾品等(本件服飾品等)の購入は交際接待のための贈答品として、宝飾品等(本件宝飾品等)の購入は投機用又は非常用資産として、それぞれ購入費用を負担したものであり、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、本件役員は、請求人の代表者の妻であり、経費支出という名目の下、実質的に請求人の資産を自由に処分し得る地位及び権限を有し、その意思に基づき、給与等の外形によらず、請求人から本件服飾品等及び本件宝飾品等の購入額等の利益を得たものであり、当該利益について、本件役員の地位及び権限と無関係に取得したという特段の事情はないものと認められる。したがって、本件服飾品等及び本件宝飾品等の購入額等は、請求人から本件役員に対する、同項に規定する給与等に該当する。(平29.11.14 大裁(法・諸)平29-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260044
- 裁決年月日
- 平成27年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が契約者として締結した、理事長等を被保険者とする養老保険契約(本件各保険契約)の死亡保険金について、従業員を被保険者とする保険契約の死亡保険金に比して多額であるが、格差が存する理由として、理事長等が病院の経営に生涯責任を持ち、請求人の借入金の保証人になっているため、所得税基本通達36−31《使用者契約の養老保険に係る経済的利益》(本件通達)の(注)2の(1)に定める「保険加入の対象とする役員又は使用人について、加入資格の有無、保険金額等に格差が設けられている場合」に該当し、本件通達の(3)ただし書に定める「役員…のみを被保険者としている場合」に該当しないことこととなるため、本件各保険契約に基づき請求人が支払う保険料(本件各保険料)の2分の1に相当する金額は理事長等に対する給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、理事長等は従業員とは質的に異なる重い責任を負っているということができるものの、本件通達の趣旨や「職種、年齢、勤続年数等」という列挙事由に照らせば、他に特別の事情のない限り、福利厚生を目的として、死亡保険金に大きな格差を設けることの合理的な根拠にはならないというべきである。さらに、本件各契約は、請求人の福利厚生規定に定めたりすることなく理事長等の判断だけで締結されていることからすれば、理事長等は自らが本件各保険契約による経済的利益を受ける目的で締結したものと評価せざるを得ず、本件各保険料の死亡保険金に係る部分には、もはや一種の福利厚生費としての性格が欠如していると言え、本件通達の(注)2の(1)に定める「職種、年齢、勤続年数等に応ずる合理的な基準により、普遍的に設けられた格差であると認められるとき」には該当しないというべきであり、本件通達の(3)ただし書に定める「役員…のみを被保険者としている場合」に該当すると評価できるから、本件各保険料の2分の1に相当する金額は理事長等に対する給与等に該当する。(平27. 6.19 名裁(諸)平26-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成26年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 宗教法人である請求人は、請求人の元代表役員が請求人の資産から取得した金員等(本件各金員)は、請求人が支給したものではなく、元代表役員により横領されたという認識でおり、請求人には、元代表役員に対して本件各金員を支給する明示又は黙示的な客観的意思がないから、本件各金員は給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、法人経営の実権を代表者が掌握し、法人を実質的に支配しているような法人において、代表者がその意思に基づき、法人の資産から支出をし、それを利得したと認められる場合には、その利得は、当該代表者の地位及び権限に基づいて当該法人から当該代表者に移転したものと推認することができると解されるところ、元代表役員は、住職という請求人における宗教上の地位もあいまって、請求人の運営を一人で専断実行し、代表役員をけんせいするはずのその他責任役員らによる監視や責任役員らによる役員会も一切機能していなかったという事情の下、その代表者としての意思で請求人の資産から金員を引き出し、あるいは、債権を取得し、経済的利益を得ていたといえる。そうすると、元代表役員による本件各金員の取得は、元代表役員の請求人における地位及び権限に基づきなされたというほかなく、元代表役員の立場と全く無関係で、請求人からみて純然たる第三者との取引ともいうべき態様によるものであるなどの特段の事情も認められないのであるから、本件各金員は、元代表役員が請求人からその地位及び権限に対して受けた給与等であると認めるのが相当である。(平26. 4.22 関裁(諸)平25-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成25年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と業務委託業者(本件委託業者)との間で締結した業務委託契約書(本件契約書)上の委託費の額は合意された正当な対価であり、本件委託業者から元理事長が受け取った金員(本件各金員)は本件委託業者からの謝礼である旨主張する。しかしながら、元理事長は、請求人の創始者として理事長に就任し、請求人の経営を専断実行していたという事情の下、本件委託業者を通じて請求人から金員を取得することを企て、本件委託業者との間で、本来の業務委託費に本件各金員を上乗せした価格で業務委託契約を締結し、その合意に基づき本件各金員を払い戻させることにより、本件各金員を利得、費消していたことが認められ、このことは、請求人の実権を掌握していた元理事長が、請求人の代表者の意思として、その権限に基づき、請求人の資産である本件各金員を利得、費消していたといえるので、本件各金員は請求人から元理事長への給与に該当する。(平25.12. 3 関裁(諸)平25-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成24年8月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の理事長に対する貸付金(本件理事長貸付金)に係る利息を計算する場合の利率について、所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》後段の定めによる利率は、現在民間において適用されている利率と著しく乖離しており合理性がない旨主張する。しかしながら、請求人が本件理事長貸付金に付した利率は、貸付利率として一定の根拠に基づいて定められた合理的な利率とは認められないから、所得税基本通達36−49の前段で定める場合には該当しないから、後段で定める商業手形の基準割引率に年4%の利率を加算した利率が、本件理事長貸付金について付すべき利率として一定の基準であるということができるところ、商業手形の基準割引率に年4%の利率を加算した4.1%ないし4.5%の利率は、①請求人の取引銀行が本件理事長貸付金と類似する条件の貸付けを行う場合の貸付金利をおおむね5%以上に設定していること、②一般的な無担保貸付けと性質は異なるものの、いわゆる民事法定利率が5%と規定されていることに照らしてみても、民間において用いられる利率との著しい乖離はなく、不相当なものではないと認められる。(平24. 8.31 東裁(法・諸)平24-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成24年8月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の理事長名義の有価証券を自己の資産とする経理処理をしたことについて、当該有価証券は請求人自身が取得したものであり、また、当該有価証券を資産に計上するに当たり、当該理事長に対する貸付金(本件理事長貸付金)と相殺する経理処理をしているから、本件理事長貸付金に係る利息の計算において、本件理事長貸付金の額は当該有価証券の取得価額相当額を減算した額とすべきである旨主張する。しかしながら、当該有価証券は理事長個人の口座において取得及び保管されており、他方、当該有価証券の取得に当たり、請求人が理事長に対してその取得を依頼した事実及びその取得の直近に請求人が資金を拠出した事実は認められず、請求人が資産計上をした後において当該有価証券の管理運用を行っていた事実も認められない。そうすると、当該有価証券は理事長個人に帰属するものと認めるのが相当であるから、本件理事長貸付金の額から、当該有価証券の取得価額相当額を減算すべき理由はない。(平24. 8.31 東裁(法・諸)平24-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成24年8月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の理事長に対する貸付金(本件理事長貸付金)に係る利息の計算の基礎とすべき本件理事長貸付金の額について、当事者間において本件理事長貸付金の額と理事長に対して請求人が負う未払債務の額を相殺する意思があったのであるから、帳簿上相殺の経理処理がされていなかったとしても、本件理事長貸付金の額は当該未払債務の額を減額した額とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、理事長からの受取利息の計算に当たり、相殺の経理処理をしていない場合は未払債務の額を減額しないところの本件理事長貸付金の額を元本の額として、反対に相殺する経理処理をした後はその相殺によって減額された本件理事長貸付金の額を元本の額としていることからすれば、理事長に対する未払債務額と本件理事長貸付金は、実際に相殺の経理処理により減額がなされるまでの間は請求人と理事長の間の債権債務として別個独立して存在するものとみるべきであり、これを覆すような当該未払債務額と本件理事長貸付金を相殺する合意があったと認めるに足る証拠はないのであるから、本件理事長貸付金の額は、当該未払債務額を減額した額とすべき理由はない。(平24. 8.31 東裁(法・諸)平24-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230183
- 裁決年月日
- 平成24年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、2名の役員に新株予約権を割り当てたことについて、当該新株予約権は、所得税法施行令(平成18年政令第124号による改正前のもの)第84条《株式等を取得する権利の価額》第4号に規定する有利な発行価額により新株を取得する権利には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人の株式は、非上場株式で気配相場のない株式であり、売買事例及び類似する他の法人の株式の価額があるとは認められないから、所得税基本通達23−35共−9《株式等を取得する権利の価額》の(4)に定める権利行使日等又は権利行使日等に最も近い日におけるその株式の発行法人の1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額により評価すべきところ、その評価方法は、必要な修正をした上で財産評価基本通達178《取引相場のない株式の評価上の区分》から189−7《株式の割当てを受ける権利等の発生している特定の評価会社の株式の価額の修正》までの例によって評価することが相当と認められるので、これにより、請求人の新株の発行価額を決定した日における請求人株式の1株当たりの価額を算定すると、当該新株の1株当たりの発行価額を大きく上回るから、当該新株予約権は、所得税法施行令第84条第4号に規定する有利な発行価額により新株を取得する権利に該当する。(平24. 3.15 東裁(諸)平23-183)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230009
- 裁決年月日
- 平成23年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の理事長に対し行った債務の免除(本件債務免除)について、本件債務免除に係る経済的な利益(本件債務免除益)は、所得税基本通達36−17《債務免除益の特例》に定める「債務者が資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であると認められる場合に受けたもの」に該当し、理事長の所得の金額の計算上収入金額に算入されないから、源泉徴収義務を負わない旨主張する。しかしながら、理事長は、本件債務免除時において、債務超過の状態であったものの、本件債務免除の前後において有してした収入、資産等から債務の一部を弁済することができただけでなく、信用、才能等を活用すれば、将来において、当該債務の一部を弁済するための資金を調達することができたものと認められるから、本件債務免除益は、上記通達に定める「債務者が資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であると認められる場合に受けたもの」には該当しない。そして、本件債務免除は、請求人に対する理事長の長年にわたる貢献を理由としていることなどからすれば、理事長が請求人の理事長の地位、労務又は役務に対する広義の対価としてされたものといえ、理事長が請求人の理事長であることと無関係になされたものと認めるべき特段の事情は認められないから、本件債務免除益は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与所得に該当し、請求人は、本件債務免除益について源泉徴収義務を負う。(平23.12.20 広裁(諸)平23-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が架空の資産の対価の一部として役員A又はBの個人名義の株式口座にそれぞれ入金した金員は、当該役員個人の株式購入資金に充てられており、役員から返金を受けた事実がないので、法人税法第35条(平成18年法律第10号による改正前のもの。)第1項に規定する役員賞与に該当する旨主張する。上記の役員Aに係る金員のうち、3500万円は役員A個人の株式購入資金に充てられており、役員Aが個人的に費消していると認められるから役員賞与に該当するが、上記の役員Aに係る金員のうち1000万円は架空の資産の対価の一部として支払われたとは認められず、また、上記の役員Bに係る金員1500万円は、後日請求人に返金されていると認められるから役員賞与に該当するとは認められない。(平22. 6.25 札裁(法・諸)平21-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210021
- 裁決年月日
- 平成21年10月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・222ページ
要旨
○ 請求人は、本件家具等は、請求人が宗教活動の用に供するために取得し、装飾や請求人の来客用等として本件マンション内に設置され、直接的あるいは間接的に宗教活動の用に供されるものであって、代表者に貸与したものではない旨主張する。しかしながら、本件マンションの間取りは居住用であり、代表者が一人で居住していることや宗教活動の用に供された事実がないことなどからすると、本件マンションは、その全体が専ら代表者の居住の用に供されていたと認められ、そうすると、本件マンション内に設置されている本件家具等は、請求人が、代表者が使用する目的で購入して代表者に貸与し、これを代表者が専属的に使用していたものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平21.10.28 大裁(諸)平21-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200012
- 裁決年月日
- 平成20年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、2つの学校法人を経営する理事長(以下「A」という。)が、その1つの学校法人である請求人名義の普通預金から出金した金員をA名義の普通預金に振替えたこと、及び請求人の定期預金を解約した金員を元に、新たにA名義の定期預金を開設(以下「本件名義変更」という。)したことについて、本件名義変更の一部の移転が請求人からAに対する給与の支払に当たるとしたところ、請求人は、本件名義変更をした請求人名義の預金は請求人に帰属するものではない旨主張する。しかしながら、本件名義変更により解約された定期預金及び出金された普通預金(これらの定期預金及び普通預金を併せて、以下「本件各預金」という)は、いずれも請求人名義で開設された預金口座で、その資金は請求人及び他の法人等の名義で預金されていた普通預金であり、それらの口座はすべて請求人代表者であるAが一人で管理しており、その資金をそれぞれの法的主体名義で金融機関に預金した行為自体、請求人代表者が当該金員を当該法的主体の代表者として占有する金銭とした上で、それを銀行預金としたものであることは明らかである。さらに、Aは請求人等の経営の実権を掌握し請求人法人を実質的に支配している事情にあり、また、請求人の現金及び預金を管理する立場にもあり、その地位を利用して、請求人名義の普通預金から出金した金員及び請求人名義の定期預金を解約した金員をもってA名義の普通預金への入金及びA名義の定期預金を開設したと認められることから、当該出金した金員又は解約した金員が請求人に帰属するものであれば、当該金員の移動は、請求人とA間の貸借関係に伴う法律行為でない限り、Aに対する給与の支払いに該当するものと認められる。(平20.12.19 熊裁(諸)平20-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成20年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、2つの学校法人を経営する理事長(以下「A」という。)が、その1つの学校法人である請求人名義の普通預金から出金した金員をA名義の普通預金に振替えたこと、及び請求人の定期預金を解約した金員を元に、新たにA名義の定期預金を開設(以下「本件名義変更」という。)したことについて、本件名義変更の一部の移転が請求からAに対する給与の支払いに当たるとしたところ、請求人は、本件名義変更をした請求人名義の預金は請求人に帰属するものではないと主張する。しかしながら、本件名義変更により解約された定期預金及び出金された普通預金(これらの定期預金及び普通預金を併せて、以下「本件各預金」という)は、いずれも請求人名義で開設された預金口座で、その資金は請求人及び他の法人等の名義で預金されていた普通預金であり、それらの口座はすべて請求人代表者であるAが一人で管理しており、その資金をそれぞれの法的主体名義で金融機関に預金した行為自体、請求人代表者が当該金員を当該法的主体の代表者として占有する金銭とした上で、それを銀行預金としたものであることは明らかである。さらに、Aは請求人等の経営の実権を掌握し請求人法人を実質的に支配している事情にあり、また、請求人の現金及び預金を管理する立場にもあり、その地位を利用して、請求人名義の普通預金から出金した金員及び請求人名義の定期預金を解約した金員をもってA名義の普通預金への入金及びA名義の定期預金を開設したと認められることから、当該出金した金員又は解約した金員が請求人に帰属するものであれば、当該金員の移動は、請求人とA間の貸借関係に伴う法律行為でない限り、Aに対する給与の支払いに該当するものと認められる。(平20.12.19 熊裁(諸)平20-13)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成20年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、2つの学校法人(以下「本件学校法人」という。)を経営する理事長が、本件学校法人名義の普通預金から出金した金員を請求人名義の普通預金に振替えたこと、及び本件学校法人の定期預金を解約した金員を元に、新たに請求人名義の定期預金を開設(以下「本件名義変更」という。)したことについて、本件名義変更の一部の移転が請求人に対する給与の支払に当たるとしたところ、請求人は、本件名義変更をした本件学校法人名義の預金は請求人に帰属するものではないと主張する。しかしながら、本件名義変更により解約された定期預金及び出金された普通預金(これらの定期預金及び普通預金を併せて、以下「本件各預金」という)は、いずれも本件学校法人名義で開設された預金口座で、その資金は本件学校法人の名義で預金されていた普通預金であり、それらの口座はすべて代表者である請求人が一人で管理しており、その資金をそれぞれの法的主体名義で金融機関に預金した行為自体、請求人が当該金員を当該法的主体の代表者として占有する金銭とした上で、それを銀行預金としたものであることは明らかである。さらに、請求人は本件学校法人等の経営の実権を掌握し本件学校法人を実質的に支配している事情にあり、また、本件学校法人の現金及び預金を管理する立場にもあり、その地位を利用して、本件学校法人名義の普通預金から出金した金員及び本件学校法人名義の定期預金を解約した金員をもって請求人名義の普通預金への入金及び請求人名義の定期預金を開設したと認められることから、当該出金した金員又は解約した金員が本件学校法人に帰属するものであれば、当該金員の移動は、本件学校法人と請求人間の貸借関係に伴う法律行為でない限り、請求人に対する給与の支払いに該当するものと認められる。(平20.12.19 熊裁(所)平20-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190037
- 裁決年月日
- 平成20年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件車両は、その登録名義が請求人であり、本件店舗の利用客の送迎用に利用されており、請求人の所有であるから、本件車両の購入代金の一部に充てられた本件金員は、請求人の代表者に対する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、①道路運送車両法に基づき登録されたことをもって車両の所有者とはいえないこと、②本件車両を請求人が利用客の送迎用に使用していると認めるに足る証拠はないこと、③請求人は、本件車両を請求人の資産として、その会計帳簿に計上していないこと、④本件車両については、請求人の代表者が個人的に使用するために購入したといえること、⑤本件車両の購入代金のうち本件金員を除く大部分は代表者の資金であることからすると、本件車両の所有者は請求人の代表者であると認めるのが相当であり、また、別途認定した事実関係より本件金員を払い出した店長名義の預金の出捐者は請求人と認められる。以上のことからすると、本件金員は、請求人の代表者個人の車両の購入費用の一部として支払われたものであり、請求人がその代表者の私的費用を負担したものと認めるのが相当である。そうすると、請求人が代表者に対し経済的利益を供与したのであるから、本件車両の購入代金は、請求人から代表者に対する給与等に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.12 広裁(諸)平19-37)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、定員外の園児に係る保育料収入等を管理する公表外の預金口座から出金され、公表の預金口座に入金された金員(以下「本件金員」という。)を理事長らからの寄付行為による金員であると認定し、これを請求人が公表外の預金口座の資金で負担したことは、請求人が理事長らに対し本件金員相当額の経済的利益を供与したことに当たる旨主張する。 しかしながら、本件金員は、請求人が自己資金を調達するために請求人が別途管理する公表外の預金口座から公表の預金口座へ移動させたにすぎない金員であって、理事長らに本件金員を負担すべき理由があったとは認められず、また、そのために理事長らが公表外の預金口座を利用した事実も認められない。したがって、請求人が本件金員を理事長らからの寄付金として処理したことは、いわば定員外の園児の受入れ等をカムフラージュするために採った実体の伴わない寄付金処理というべきであり、理事長らに対する経済的利益の供与が生じる余地はないから、原処分庁の主張には理由がない。(平19.12.18 金裁(諸)平19-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180065
- 裁決年月日
- 平成19年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、前代表者の葬儀の喪主が代表者であることを理由に、満中陰志の費用は代表者が負担すべきものである旨主張するが、葬儀費用は特段の事情がない限り、葬儀を実施した者が負担すると解するのが相当であり、葬儀を実施した者とは、一般的には喪主を指すが、単に形式的に喪主の席に座った者ではなく、自己の責任と計算において葬儀を準備、手配して挙行した実質的な葬儀主宰者を指すと認めるのが相当であり、また、満中陰志の費用についても葬儀の主宰者が負担すべきものであると認めるのが相当である。 そして、本件葬儀は、代表者を喪主としているものの、葬儀社の選択、同葬儀の費用の交渉、決定及び支払の立替え、香典の受取及び管理並びに満中陰志の手配及び支払の立替えはT取締役(前代表者の妻、現代表者の母)が行っていることから、同葬儀の主宰者は、同葬儀を準備し、手配して挙行したT取締役と認められる。 そうすると、満中陰志の費用は葬儀の主宰者が支払うべきものであるから、T取締役が負担すべきものであり、請求人がこれを負担することは、T取締役が請求人から経済的利益を得ていることになり、同人は請求人の役員であることから同人に対する役員賞与となる。(平19. 3.22 大裁(法・諸)平18-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180106
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A前役員の子B及びCは共に縁故採用であり、その採用形式は一般社員と異なるものの正規に雇用され、Bは企画業務を、また、Cは社命によりK国で研修を行っており、両名は勤務実態がある旨主張する。しかしながら、請求人とB及びCとの関係、勤務といわれるものの内容及び日常生活の状況並びに関係者の申述等からすれば、社会通念上、客観的には、両名と請求人との間には、いずれも雇用関係又はこれに類似する契約関係があるとは認められず、また、社会通念上、両名が請求人の従業員として勤務している実態がないことは明らかである。また、両名が請求人において勤務している実態がないにもかかわらず、請求人が給与等の名目でそれぞれ一定の金額を支払っていたのは、両名がA前役員の子であること以外に事情は認められない。そうすると、請求人がB及びCに対して給与等の名目で支払っていた一定の金額は、請求人のA前役員に対する利益の供与と同視すべきもの(B及びCはA前役員が請求人から供与された利益を事実上収受していたもの)といえる。したがって、請求人は、請求人がB及びCに対してそれぞれ支払った給与等の額に相当する経済的利益を、A前役員に供与したと認められるので、A前役員が請求人の役員を辞任するまでの期間に対応する金額については、役員報酬又は役員賞与に該当し、請求人は、所得税法第183条第1項の規定により当該役員報酬等について源泉徴収義務を負う。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180107
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮にS役員によるO研修所の私的使用があったとしても、原処分庁が認定した賃料相当額は、常に高額な使用料が算定される積算法(積算賃料)のみで算定し不当であり、当該賃料相当額の算定に当たっては、収益分析法を関連付けて算定すべきである旨主張する。しかしながら、O研修所は、極めて広大な土地に、研修所、ボイラー室等の建物や庭園等が配置され、対象物件が一体として利用されており、比準すべき賃貸事例が存在しない極めて特殊な物件であるから、その特殊性からすると、賃貸事例比較法は採用できず、また、不動産に帰属する純収益の額を適切に求め得る場合において有効である収益分析法を用いることにも合理性がない。したがって、O研修所の賃料相当額の算定については、対象物件の特性等に応じて積算法を用いるのが相当である。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180110
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮にB前役員によるS研修所の私的使用があったとしても原処分庁が認定した使用料(賃料)は常に高額な使用料が算定される積算法(積算賃料)のみで算定していて不当であり、当該使用料の算定は、賃貸事例比較法(比準賃料)を採用すべきである旨主張する。しかしながら、S研修所は、極めて広大な敷地面積を有する土地に居宅、管理棟及び研修室の建物、庭等が配置され、対象物件が一体として利用されており、また、比準すべき賃貸事例が存在しない極めて特殊な物件であることから、S研修所の使用料相当額の算定方法について、近隣地域又は同一需給圏内の類似地域等において対象不動産と類似の不動産の賃貸借等が行われている場合又は同一需給圏内の代替競争不動産の賃貸借等が行われている場合に有効な手法である賃貸事例比較法を採用することはできない。したがって、S研修所の使用料相当額の算定については、対象物件の特殊性に応じて積算法を用いるのが相当である。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180114
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員による請求人所有の施設の無償使用に伴う経済的利益の額を、広大な当該施設のすべてを対象に使用料相当額(賃料)を算定するのは違法である旨主張するが、当該役員及びその関係者以外の者が本件施設を使用した事実はなく、請求人の従業員に対し本件施設について周知した事実もないことから、当該役員が専属的に本件施設を使用していたと認めるのが相当である。 また、請求人は、当該使用料相当額について積算法と賃貸事例比較法を関連付けて算定すべきであり、積算法のみにより算定した原処分庁の使用料相当額は過大である旨主張するが、当該施設は、極めて広大な敷地面積を有する土地に配置された建物が一体として利用されており、当審判所の調査の結果によっても比準すべき賃貸事例が存在しない極めて特殊な物件であるため、当該施設の使用料相当額の算定方法について、近隣地域等において対象不動産と類似の不動産の賃貸借等が行われている場合等において有効な手法である賃貸事例比較法を採用することはできない。したがって、当該施設の使用料相当額の算定については、本件施設の特殊性を考慮し積算法のみを用いるのが相当である。 請求人は、仮に積算法のみを用いるにしても、当該施設の建物は経済的耐用年数を超過しており、償却済みの建物の減価償却費を必要経費等に含めることは不当である旨主張するが、不動産鑑定評価における減価償却の考え方は企業会計上の考え方と異なり、減価償却費をどの程度算定するかについては、対象不動産の状況に応じ、不動産鑑定評価における減価償却の考え方を踏まえた合理的な判断によって決定されるものであることからすると、経済的耐用年数が超過していることのみをもって、減価償却費を必要経費等に含めることが直ちに不当となるものではない。 したがって、原処分庁が、本件施設は当該役員が専属的に使用していたものと認定し、当該施設の減価償却費を考慮した上で積算法を用いて算定した使用料相当額を当該役員に対する経済的利益の額(役員報酬)として請求人に対して行った源泉所得税の納税告知処分は適法である。(平18.12.20 東裁(諸)平18-114)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180117
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A前代表取締役による請求人所有のヘリコプターの使用は業務のためであり、私的な使用ではないので、請求人からA前代表取締役に対する当該ヘリコプターの使用に係る経済的利益の供与は生じない旨主張する。 しかしながら、当該ヘリコプターの運航はA前代表取締役による私的使用と認められることから、請求人は、同人の私的な行動のために運航させたヘリコプターに係る費用等を請求人が負担することによる経済的利益を供与したと認められ、当該経済的利益に相当する金額は、請求人からA前代表取締役に対する賞与に該当することとなる。 したがって、請求人は、所得税法第183条第1項の規定により、A前代表取締役に対する賞与について源泉徴収義務を負うこととなる。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-117)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170048
- 裁決年月日
- 平成17年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が国外で発行した社債の支払利息は、直接の取引当事者である外国法人や外国信託に帰属し、請求人の取締役である家族には帰属していないので、当該支払利息を請求人の取締役である家族への役員報酬とした原処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、当該社債取引は、請求人と請求人の取締役が通謀し、請求人の欠損金の作出と請求人の取締役である家族への利益供与を目的として行われた仮装取引であり、請求人が社債利息として支払った金員が外国法人等に留まっていたとしても、当該外国法人等は取締役である家族のためにこれを受領し、保有しているものと認められるので、当該金員は、請求人の取締役である家族に帰属し、役員報酬に該当する。したがって、請求人の主張は採用できず、原処分は相当と認められる。(平17.10.21東裁(諸)平17-48)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150029
- 裁決年月日
- 平成16年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族関係会社から債務を減額された経済的利益を、賞与として請求人の給与所得の収入金額に加算した更正処分は、事実誤認に基づく違法なものである旨主張する。しかしながら、同族関係会社は、請求人に対する経済的利益の供与を認め、これを賞与とした上で法人税の修正申告書を提出しており、また、これに係る本税及び不納付加算税の額を既に納付して、納税告知処分に対する不服申立てを行っていない。さらに、請求人においても、提出された関係書類から、その債務が相殺(減額)されたことを十分に認識していたものと認められる。そうすると、請求人は、同族関係会社の役員という地位に基づき、その債務の一部を実質的に免除されたことによる経済的利益の供与を受けたことになるから、法人税法第35条第4項に規定する役員賞与を受給したことになる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.6.29熊裁(所)平15-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150024
- 裁決年月日
- 平成15年10月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前住職の七七日法礼費及び墓石代を代表役員に対する経済的利益の供与とした納税告知処分は不当である旨主張する。しかしながら、遺族が七七日法礼を行うことは、社会通念上私的な行事であり、七七日法礼に係る香資収入の請求人の収入として計上がなく、代表役員が受領していると推認される。また、墓石には代表役員の姓が彫られ、さらに戒名を記入できるよう墓誌の左側が空白となっていることが認められることから、この墓石は代表役員の家のものとみるのが自然である。したがって、七七日法礼費及び墓石代は代表役員個人が負担すべきものであるところ、請求人がその費用を負担したことは、請求人が請求人の代表役員に対し臨時的な給与を支給したものと認めるのが相当であるから、法礼費及び墓石代を代表役員個人に対する賞与であるとして行った納税告知処分は適法である。(平15.10.28名裁(法)平15-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150013
- 裁決年月日
- 平成15年9月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本店勤務に係る旅費(以下「本件宿泊費」という。)として、代表者、同人の妻である監査役及び取締役(以下「代表者等」という。)の3名に対して支給している金品は、請求人の出張旅費規程の範囲内であり、かつ、当該出張旅費規程も社会通念上相当であるから、所得税法第9条第1項第4号の非課税とされる金品に該当する旨主張する。しかしながら、本件のような定額の旅費支給については、本来の実費弁償に代えて社会通念上妥当な合理的基準に基づき算定されているならば、①旅費の支給を受けても、それは本来、旅行により消費されるものであると認められること、また、②その定額と旅行実費との間に若干の差額があっても、それは僅少の差に止まると認められることから、その差額相当額も含み、課税を行わないとしているところ、本件宿泊費は、当該①及び②に加え、③請求人の出張規程が実費精算を認めていること、④代表者等は、宿泊にそれぞれの自宅等を利用しており、宿泊に要する費用を支出していないこと、⑤④を請求人が客観的に判定でき了知していること、⑥④のような自宅に宿泊する本店勤務が年間の半分に至る程度に常態であること、⑦結果として、代表者等に多額の利得が生じること、及び⑧同業種、同規模の他の使用者等が、①ないし⑦を前提とした上で、その使用人に本件宿泊費に相当する金品を支給することが通常一般的かどうかの点を勘案すると、非課税所得であるとして課税を行わないとする合理的理由があるものとは認められず、所得税法第9条及び所得税基本通達9−3が射程としている範囲を超えているというべきである。(平15.9.12大裁(諸)平15-13)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年10月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件施設の工事請負業者から代表者の預金口座に振り込まれた金員につき、代表者が立て替えて支払った本件施設の工事代金の返金である旨主張するが、代表者が本件施設の工事代金を立て替えて支払っていたのは当該金員の一部であり、それ以外の金員は本件施設の工事代金の過払分の返金であるところ、それらの金員を含め代表者が受け取っていることから、当該金員のうち過払分の返金の部分は使用者が役員に支払った金品であり、請求人から代表者への臨時的な給与であると認められる。(平14.10.21.熊裁(法・諸)平14-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が購入した刀剣について、代表者の個人的な物品の購入と認められるとして、役員に対する賞与と認定したことに伴う源泉徴収に係る所得税の告知処分について、請求人は、代表者の個人的利益に供されたものではないから、代表者に対する賞与とされるべきものではない旨主張する。しかしながら、購入された刀剣は、法人税の更正処分のとおり、その使用状況から、代表者の個人的な物品といわざるを得ず、代表者に対する経済的利益の供与となり、法人税法第35条第4項に規定する役員賞与に該当するとして、代表者に対する源泉徴収に係る所得税の告知処分は適法である。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120098
- 裁決年月日
- 平成13年3月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 業種
- 内装工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 自己を契約者、自己の役員及び使用人を被保険者とし、死亡保険金の受取人を被保険者の遺族等とする定期保険契約に加入した請求人は、当該保険契約に基づき支払った保険料相当額については、福利厚生費の性格を有し、原処分庁が給与等に当たるとした告知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかし、本件保険契約は、特定の者のみを被保険者としていること及び被保険者ごとの受取保険金額に格差があることについて、「合理的な基準による格差」とは認められず、福利厚生費が役員及び使用人の全体の福利厚生のために使用されることを前提としていることからすると、本件保険契約に基づく支払保険料相当額は、福利厚生費とは認められず、被保険者である役員又は使用人に対する経済的利益の供与に当たり、同人に対する給与等に該当する。(平13.3.9東裁(諸)平12−98)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110064
- 裁決年月日
- 平成12年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員3名にA市、B市及びC市でそれぞれマンションを無償で貸与しているが、これらは請求人の事務所として請求人の事業の用に供し、経費節減のための請求人が居住を強制しているものであるから、家賃相当額を給与とすべきでない旨主張するが、A市及びB市については、事業の利用が認められず、全体が居住の用に供していると認められ、C市については、事業利用と居住用が半々と認められることから、それぞれ、これに見合う家賃相当額を給与としたことは相当である。また、それぞれの職務の遂行上、その居住以外に方法がなく、かつ、その居住が欠くことができないものと認められないから、強制居住には該当しない。(平12. 6.20高裁(法・諸)平11-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110110
- 裁決年月日
- 平成12年3月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する社宅を代表者に無償貸与したことについて、所法第36条第1項の経済的利益に当たるとして行われた源泉所得税の納税告知処分に対して、①請求人と代表者を同じくする他の法人が代表者の自宅を取り壊して、新たに建築する建物の工事期間中の代表者の自宅として無償貸与が行われたこと、②貸与する期間は当該建物の建築工事期間中という短期間であること、③請求人が当該建物の一部を使用する予定になっていること等を理由として、当該建物の無償貸与には経済的合理性があるから、経済的利益には当たらない旨主張する。しかしながら、代表者が請求人の所有する建物を無償で使用することによって、代表者には通常支払うべき使用料の免除という経済的利益が発生していることは明らかであるから、経済的利益の供与に当たるとした納税告知処分は適法である。(平12. 3.21東裁(諸)平11-110)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110008
- 裁決年月日
- 平成11年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が役員(理事長)に対して、①当該役員の個人的費用を建て替えた上、この立替金と当該役員からの架空の借入金とを相殺したこと及び②請求人の業務と関係のない当該役員の個人的な用途に充てるための費用を旅費名目で支給したことは、所法第28条第1項に規定する「給与等」(賞与)の支払に該当し、請求人は同法183条1号に規定する源泉徴収義務を負担する。(平11. 9.13名裁(諸)平11-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100174
- 裁決年月日
- 平成11年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁は本件当初更正処分でした本件支払利息等の貸付金認定を取り消すことなく、本件支払利息等は代表者に対する賞与として本件納税告知処分をしたこと、②請求人は代表者に対して未払金を有しているから、請求人が本件支払利息等を支払っても、それが直ちに代表者に対する経済的利益の供与にはならないこと、③原処分庁は、本件支払利息等に関する課税処分の取り消し訴訟が係属されているにも関わらず、本件納税告知処分を、また、本件納税告知処分に関連して、課税処分の取消訴訟の取下げを強要し裁判の妨害行為をしたことを主張する。しかしながら、①本件再更正処分等に係る更正の理由書においては、本件支払利息等の額に相当する金額を貸付金認定し留保金額に加算した本件当初更正処分等を取り消したことが理解できる程度に記載されており、また、本件納税告知処分は上記貸付金認定を是正した本件再更正処分等と同時に行われていること、②請求人の未払金に係る帳簿等によれば、代表者に対する未払金と本件支払利息等は相殺されることなく、本件支払利息等の額は請求人の損金の額に算入されていること、及び③課税処分の瑕疵を是正するために新たな課税処分をすることができ、そのために調査することもできることから、請求人の主張には理由がない。(平11. 5.26東裁(諸)平10-174)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090003
- 裁決年月日
- 平成9年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303026
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/2支払金額の存否(役員)/6その他の経済的利益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者の家族の旅行費用及びこれに係る消費税は役員賞与には当たらない旨主張するが、本来、福利厚生費とは、専ら従業員等本人のために行う福利厚生のために通常要する費用をいうのであるから、従業員等の家族を参加させなければその目的を達せられないなど特段の事情がある場合はともかく、単に家族による内助の功に報いるという趣旨のものはこれに当たらないと解するのが相当であり、本件慰安旅行等については、そのような特段の事情は認められず、代表者に対する給与(役員賞与)に該当すると認められるから、本件告知処分は適法である。(平 9. 7. 2熊裁(法・諸)平 9-3)
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