裁決要旨 1支払者の源泉徴収義務
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070010
- 裁決年月日
- 令和7年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の対象となった外注費(本件外注費)について、請求人の取締役(本件取締役)に対する給与に該当せず、請求人に源泉所得税等の納付義務はない旨主張する。しかしながら、本件外注費に係る請求書は、本件取締役が作成したものであること、本件外注費が振り込まれた預金口座(本件口座)が本件取締役の母親の名義で、本件取締役が本件口座から出金を行っていたことなどからすれば、本件外注費は、本件取締役に対する給与に該当するから、その支払の際、請求人は源泉徴収義務を負うこととなる。(令7. 8. 5 大裁(法・諸)令7-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030026
- 裁決年月日
- 令和4年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と「業務委託契約書」等を取り交わした警備員ら(本件警備員ら)に支払った報酬(本件警備員ら報酬)について、①本件警備員らとの関係は請負契約又は委任契約であること、②本件警備員ら報酬は、請求人が警備業務を受託している各取引先(本件各取引先)から受け取る報酬額と直接的な因果関係があり、本件警備員らは本件各取引先から直接的に利益や損失を受けていないとはいえないこと、③現場で直接的に本件警備員らを管理をしていたのは本件各取引先であり、請求人が労務の管理を行っていたとまではいえないこと等から、本件警備員ら報酬は所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する「給与等」に該当せず、消費税法第2条《定義》第1項第12号に規定する課税仕入れに該当する旨主張する。しかしながら、①本件警備員らは、請求人の決定した警備場所、警備時間に従って労務を提供し、請求人の警備日報により業務の遂行状況を報告すべき義務を負っていたこと、②本件警備員らは、警備業を営むために必要な公安委員会の認定を受けておらず、本件各取引先との契約上、請求人が本件警備員らに対して使用者として種々の法令上の責任を負っており、本件警備員らは法令上も契約上も独立した個人事業主として警備業務に従事することが認められていなかったこと、③本件警備員らは、警備業務に従事した時間に対して一定の報酬を受ける地位にあったことからすると、本件警備員ら報酬は、自己の計算と危険に基づいて自己が独立して営む業務を遂行したことに対する対価ということはできず、本件警備員らが請求人の指揮命令に服して、空間的、時間的な拘束を受けつつ、労働に従事した対価というべきであるから、所得税法第28条第1項に規定する「給与等」に該当する。したがって、請求人は源泉徴収義務を負うし、本件警備員ら報酬は消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額に該当しない。(令4. 1. 5 大裁(法・諸)令3-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010062
- 裁決年月日
- 令和2年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、請求人が営む梱包業に従事する作業員(本件各作業員)に対して支払った金員(本件支払額)について、請求人と本件各作業員との間で締結した業務委託契約に基づく報酬であるから、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、本件各作業員は、各人が作業する作業所において、業務に従事する時間や当該作業所の規則に従い、指示書どおりの梱包を完成させるという指示を請求人から受け、かつ、業務記録簿によって勤怠管理されており、空間的、時間的な拘束を受けて、継続的に労務を提供していたものであり、少なくとも間接的に、請求人の指揮命令に服していたものと認められる。また、本件各作業員は、業務遂行時間に対して一定の報酬を受ける地位にあったと認められ、自ら作業に従事しない場合、自己の責任において代わりの作業員を手配することもないのであるから、自己の危険と計算において業務を営むものとはいえない。したがって、本件支払額は、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当する。(令2.6.18大裁(諸)令元-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010003
- 裁決年月日
- 令和元年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、雇用契約を解除し他の外注先と同様に扱うこととした作業員(本件作業員)に対して作業の対価として支出した金員(本件支出金)は外注先に対する対価として支払ったものであるから、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、給与等に該当するか否かは形式的な雇用契約の存否等のみによって判断するものではないところ、本件作業員は、請求人との関係において空間的、時間的な拘束を受け、継続的に労務の提供をし、その対価として本件支出金の支給を受けたものであり、自己の計算と危険において独立して事業を営んでいたものとみることはできない。したがって、本件支出金は、本件作業員と請求人との雇用関係に類する原因に基づき、請求人の指揮命令に服して提供した労務の対価であり同項に規定する給与等に該当する。(令元. 8.27 関裁(諸)令元-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300033
- 裁決年月日
- 平成31年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家庭教師を一般家庭に派遣する事業(本件事業)において、家庭教師(本件家庭教師)と請求人とは指導委託の関係であるから、本件家庭教師に支払う金員(本件金員)は所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等(給与所得)ではなく、報酬(雑所得)である旨主張する。しかしながら、本件家庭教師は自己の計算と危険において独立して労務の提供等を行っているものではなく、請求人との関係において、空間的・時間的な拘束を受けて継続的ないし断続的に労務の提供をし、その指揮命令に服して提供した労務の対価として本件対価の支払を受けていたと認められることから、本件金員は、同項に規定する給与等に該当する。(平31. 3.19 関裁(所・諸)平30-33)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関与する貸金業(本件貸金業)の経営者ではなく、本件貸金業に従事する従業員に対して支払われた給与等の支払者ではないから、当該給与等の支払に係る源泉徴収義務がない旨主張する。しかしながら、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項にいう「支払をする者」とは、一般に、当該給与等の支払義務を負う者と解され、ある事業活動において生じた給与等の支払に係る源泉徴収義務は、その事業活動の主宰者すなわち経営者が負うものというべきであるところ、請求人は、自己の計算と危険の下で本件貸金業を開始し、その後も本件貸金業の収支を自ら管理しており、本件貸金業に従事する者の採用、これらの者に対する給料賃金の額の決定及び指揮監督を行っていたほか、本件貸金業の開始時から継続して本件貸金業の経営に重要な役割を果たしていたことが認められ、これらの事情を総合的に考慮すると、請求人は、本件貸金業に係る経営主体としての実体を有していたと認められる。したがって、本件貸金業に従事する者に対する給与等の支払義務を負う者は請求人であり、請求人には当該給与等の支払に係る源泉徴収義務があるというべきである。(平31. 2.13 福裁(所・諸)平30-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300013
- 裁決年月日
- 平成30年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本来の納税義務者(本件納税者)が自己が事業主体であるとして申告した事業(本件事業)について、本件納税者が代表取締役を務める法人(本件法人)の名義が使用されていたこと及び本件事業の従事者(本件従事者)が当該事業主体は本件法人であると認識していたことなどからすれば、本件事業の事業主体は本件法人であり、本件従事者に支払った金員(本件金員)の支払者も本件法人であるから、本件納税者について本件金員の源泉所得税の納税義務は成立していない旨主張する。しかしながら、本件納税者がその運営における主要な判断、収支の管理などを行なっており、その収益についても本件納税者が享受していたと認められるから、本件事業の事業主体は本件納税者であり、本件法人はその名義を使用されていたに過ぎず、また、本件従事者は、本件納税者との間でその業務内容及びその対価の支払を合意した上、本件事業に係る業務に従事し、労務の提供の対価として本件金員を受領していたから、本件納税者について本件金員の源泉所得税の納税義務が成立していたと認められる。(平30.11.13 関裁(諸)平30-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290026
- 裁決年月日
- 平成30年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、麻酔科医師(本件医師)に対して、手術室における麻酔業務等(本件麻酔業務等)の労務の対価として支払った報酬(本件報酬)は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、①麻酔を行う対象、場所、時間など本件麻酔業務等の一般的な態様について、請求人が本件医師に一定程度の指揮命令を行っていること、②請求人が手術室、手術開始時間、手術予定患者等を定めて本件医師に本件麻酔業務等を行わせ、平日1日の従事、夜間の従事等によって報酬の単価を定め、労務を提供する時間が短縮された場合には減額して報酬を支払っていることから、本件医師を一定程度の空間的、時間的に拘束して本件麻酔業務等を行わせていたこと、③本件医師が本件麻酔業務等を行うために必要な麻酔器等の使用料を請求人に支払っていないこと等から、自己の計算と危険において独立して本件麻酔業務等を行っていたとはいえないこと、④本件医師の勤務予定日が変更となった場合に本件医師に代って勤務する医師に対して報酬を支払うのは、本件医師ではなく請求人であり、代わりの医師は、自身と請求人との契約に基づいて勤務するのであって、本件医師から麻酔業務を請け負うのはでないことから、本件麻酔業務等には、本人自らが従事することに代えて他の者に依頼してその労務を提供させることが許容されるという意味での代替性があるとみることはできない。したがって、これらの点を総合的に考慮すれば、本件報酬は、雇用契約に類する原因に基づき提供された非独立的な労務の対価として給付されたものであり、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当する。(平30. 6. 6 広裁(諸)平29-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、デリバリーヘルス(デリヘル)A店の店長甲及びデリヘル5店(本件各店)の「統括」である乙の両名とは雇用関係になく、また、両名に対する支払は、出来高払いとなっていたことから、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、甲及び乙の両名は、デリヘル店の事務所に1か月のうち25日以上出勤することを義務付けられた上で、請求人の指揮命令の下、デリヘルA店の店長又は本件各店の「統括」という現場責任者として、デリヘル店に係る業務に従事し、その労務の対価として、基本給のほか、歩合給及び名義料を受領していたものと認められることから、請求人が甲及び乙の両名に支払った金員は、雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価に当たり、同項に規定する給与等に該当する。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280018
- 裁決年月日
- 平成28年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 原処分庁は、本件飲食店の経営主体は請求人の父ではなく請求人であり、請求人は本件飲食店の従業員に対して支払われた給与等及び税理士に対して支払われた税理士報酬の支払者であることから、当該給与等及び報酬について源泉徴収義務がある旨主張する。しかしながら、本件飲食店の経営主体は請求人の父であったと認められ、当該給与等及び報酬は請求人が支払ったものではないことから、請求人に源泉徴収義務はない。(平28. 8.10 東裁(所・諸)平28-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成27年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、風俗店4店舗(本件各店舗)の経営者は甲であり、請求人は本件各店舗の従業員に対する各給与(本件各給与)の支払者ではないから、本件各給与について所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項及び東日本大震災の復興財源の確保に関する特別措置法第28条《源泉徴収義務等》第1項に規定する源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、本件各店舗の経営上の行為の状況、利益の享受状況及び出資の状況から本件各店舗の経営者は請求人であると認められ、請求人は、雇用者として本件各店舗の従業員に対して給与の支払義務を負っていたものであるから、請求人は、本件各給与の支払者として源泉徴収義務がある。(平27. 3.31 広裁(所・諸)平26-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の各関係会社(本件各関係会社)が総勘定元帳に計上した給料手当等(本件各給料手当等)は、請求人が支払ったものではないから、請求人は、本件各給料手当等につき、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する「支払をする者」でなく、源泉徴収義務者に該当しない旨主張する。しかしながら、本件各関係会社が雇用したとする各労働者(本件各労働者)の真実の雇用者は請求人であると認められ、請求人は、本件各労働者に対して、本件各給与手当等の支払義務を負っているところ、請求人と本件各関係会社との間の外注取引(本件各外注取引)は実体のない取引であるにもかかわらず、本件各外注取引に係る外注費の代金として、本件各労働者に対する本件各給料手当等の支払に先立って、これを支払うに足りる金額が請求人名義の普通預金口座から本件各関係会社名義の普通預金口座に移動され、本件各関係会社名義の普通預金口座から本件各労働者名義の普通預金口座への振込みなどの方法によって本件各給料手当等の支払われていたのであるから、請求人は、本件各給料手当等について、所得税法第183条第1項に規定する「支払をする者」であり、源泉徴収義務者に該当する。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の各関係会社(本件各関係会社)名義で納付された源泉所得税は、請求人により納付されたとみなされる旨主張する。しかしながら、本件各関係会社名義の源泉所得税が、本件各関係会社名義で納付されており、外観上一見して当該納付した者が請求人であると判断できないから、本件各関係会社の名義でされた源泉所得税の納付は、本来の源泉徴収義務者である請求人自身の納付としての法的効果は生じない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240028
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が総勘定元帳に計上した請求人が雇用したとする労働者(本件各労働者)に対する給料手当等(本件各給料手当等)は、請求人が支払ったものであるから、請求人が、本件各給料手当等につき所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する「支払をする者」であり、源泉徴収義務者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と請求人の関係会社(本件関係会社)との間の外注取引(本件各外注取引)は実体のない取引であり、本件各労働者の真実の雇用者は、本件関係会社であると認められ、本件関係会社が本件各給料手当等の支払義務を負っていると認められるところ、本件関係会社は、本件各給料手当等の支払義務を履行するために、請求人を介して本件各給料手当等の支払ったといえるから、請求人は、本件各給料手当等について、所得税法第183条第1項に規定する「支払をする者」ではなく、源泉徴収義務者に該当しない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240030ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が総勘定元帳に計上した請求人が雇用したとする労働者(本件各労働者)に対する給料手当等(本件各給料手当等)は、請求人が支払ったものであるから、請求人が、本件各給料手当等につき所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する「支払をする者」であり、源泉徴収義務者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と請求人の関係会社(本件関係会社)との間の外注取引(本件各外注取引)は実体のない取引であり、本件各労働者の真実の雇用者は、本件関係会社であると認められ、本件関係会社が本件各給料手当等の支払義務を負っているところ、本件関係会社は、本件各給料手当等の支払義務を履行するために、請求人を介して本件各給料手当等の支払ったといえるから、請求人は、本件各給料手当等について、所得税法第183条第1項に規定する「支払をする者」ではなく、源泉徴収義務者に該当しない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-30)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240031
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、総勘定元帳に計上した請求人が雇用したとする労働者(本件各労働者)に対する給料手当等(本件各給料手当等)は、請求人が支払ったものであるから、請求人が、本件給料手当等について所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する「支払をする者」であり、源泉徴収義務者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と請求人の関係会社(本件関係会社)との外注取引(本件各外注取引)は実体のない取引であり、本件各労働者の真実の雇用者は、本件関係会社であると認められ、本件関係会社が本件各給料手当等の支払義務を負っていると認められるところ、本件関係会社は、本件各給料手当等の支払義務を履行するために、請求人を介して本件各給料手当等を支払ったといえるから、請求人は、本件各給料手当等について、所得税法第183条第1項に規定する「支払をする者」ではなく、源泉徴収義務者に該当しない。(平25. 6.17 広裁(諸)平24-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240049
- 裁決年月日
- 平成25年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営する診療施設において診療行為に従事する医師(本件医師)の当該診療行為という労務の提供に対する対価(本件対価)を、本件医師の申出により法人名義の預金口座に振り込んで支払っていたことについて、本件対価の支払は、居住者である本件医師に対してではなく、法人に対して行ったものであるから、請求人には、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、本件対価が支払われることとなった経緯や内容等を踏まえると、本件対価は、請求人と本件医師との間の雇用契約に基づき本件医師が診療行為に従事したことに対する報酬として支払われたものと認められる一方で、これとは別に請求人と支払先である法人との間に本件医師を請求人に派遣する旨の契約があったとは認められない。そうすると、請求人による本件対価の法人名義の預金口座への振込みは、本件医師に対する報酬の支払債務を消滅させる行為であると認められるから、所得税法第183条第1項にいう居住者(本件医師)に対する給与等の支払に該当し、請求人は、本件対価の支払につき源泉徴収義務を負うものというべきである。(平25. 1.30 大裁(諸)平24-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240024
- 裁決年月日
- 平成24年7月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、請求人の元勤務先X社の海外に所在する親会社Y社の株式報酬制度に基づいて付与された株式を無償で取得する権利(アワード)が権利確定したことにより、各アワードに対応するY社株式を無償で取得したことによる利益の支払について、X社は請求人との雇用契約の中で、平成14年の業績に対する年間の株式報酬として各アワードを請求人に付与する旨合意したものであるから、X社が雇用者として報酬プランに基づくY社株式を振り込む給与支払債務を負っているなどとして、国内において当該利益の支払をするX社に源泉徴収義務があり、当該利益について、源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額がある旨主張する。しかしながら、各アワードは、同報酬プランに基づきY社から請求人に付与されたものであり、当該利益は、請求人がX社ほか1社に提供した労務の対価としてY社から給付されたもので給与所得に該当するから、当該利益の支払をする者は、直接の支払義務を負う国外に所在するY社である。そして、同報酬プランの運営者である国外に所在するK社が、請求人の海外にある証券口座にY社株式を入庫するという支払手続を行ったのであるから、当該利益の支払は、国外において行われたものと認められるので、X社に源泉徴収義務はなく、源泉徴収された又はされるべき所得税の額はない。(平24. 7.24 東裁(所)平24-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成24年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、塗装作業に係る対価の支払先(本件各支払先)は、それぞれ独立した請負業者として請求人から業務を請け負っていたことが明らかであり、当該業務の対価の額(本件各支払金)は給与等には当たらない旨主張する。しかしながら、本件各支払先は、①請求人の指揮命令に服して空間的、時間的な拘束を受けて継続的ないし断続的に作業に従事していたと認められること、②作業に従事した時間数に応じた対価を受け取っており、時給で雇用される労働者と変わりがないこと、及び③作業に必要な材料の提供を請求人から受けていることなどからすれば、本件各支払先の行う塗装作業は、本件各支払先の危険と計算において独立して営まれている業務とは認められず、本件各支払先が請求人との関係において、雇用契約又はこれに類する原因に基づき請求人の指揮命令に服して労務の提供を行ったものであり、請求人は、その労務の対価として本件各支払金を支払ったものと認められる。したがって、本件各支払金は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当すると認められるので、請求人は、同法第183条《源泉徴収義務》第1項により源泉徴収義務を負う。(平24. 6. 8 福裁(諸)平23-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230047
- 裁決年月日
- 平成24年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件給与等に係る源泉徴収義務者は、本件給与等の支払をする者であるところ、単に支払明細書を作成し、給与等を手渡す等の事務を行う者は給与等の支払をする者には該当せず、従業員を雇用していない請求人は本件給与等の支払をする者には該当しない旨主張する。しかしながら、入金管理等の状況、人件費等の管理状況、事業場の経費負担などからすれば、請求人は、運営責任者として、収入及び人件費を含む経費の全てを管理、掌握し、従業員の採用や給与額の決定、従業員に対する研修等を行い、また、従業員の給与を計算し支払っていたと認めるのが相当であり、本件給与等に係る源泉徴収義務者は、請求人であるというべきである。(平24. 3.30 大裁(諸)平23-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230045
- 裁決年月日
- 平成24年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、雇用していない従業員の給与に係る源泉徴収義務は請求人に生じておらず、本件各納税告知処分の基となった実質所得者課税の判定は誤りであるから、本件各納税告知処分等も取り消されるべきである旨、仮に請求人が各事業場の給与の支払者に該当するとしても、親族により源泉徴収義務は適法に履行されていたのであるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が従業員の雇用主と主張する親族や関係者は、いずれも給与等の支払を受けるべき立場にあったのであって、本件各納税告知処分に係る給与等(本件給与等)の支払をする者であったと解する余地はなく、請求人以外に、従業員の採用・雇用等や、従業員に対する指揮監督・給与等の支払等をしていた者がいた事実があるとは認められないのであるから、給与等の支払を受ける者と特に密接な関係にあったのは請求人以外にはあり得ないというべきであり、本件給与等の支払をする者は請求人であると認めるのが相当である。また、所得税法第183条《源泉徴収義務》の規定が、給与等の支払をする者に所得税の源泉徴収義務を課しているのは、当該給与等の支払をする者が源泉所得税の徴税上特別の便宜を有し能率を上げ得る点を考慮したことによると解され、租税法の下においては、法的安定性及び法律関係の明確性の要請が強く支配することにも照らすと、源泉徴収義務者以外の第三者の名義によって源泉所得税の納付がされた場合には、例外的な場合でない限り、源泉徴収義務者本人の徴収・納付としての法的効果は生じないものと解するのが相当であるから、請求人の親族の名義でされた源泉所得税の納付によって、請求人が法定納期限内に本件給与等に係る源泉徴収義務を履行したものとすることはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230179
- 裁決年月日
- 平成24年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、甲ら元取締役の新株予約権の行使に当たっては、その目的である株式が信託銀行から直接甲らに交付されるので、請求人から支払が行われておらず、請求人が当該株式から源泉所得税額相当額を徴収することは実務上不可能であるから、当該経済的利益については請求人に源泉徴収義務がない旨主張する。しかしながら、請求人は、新株予約権割当契約に基づいて甲らに対して新株予約権を付与し、その約定に従って所定の権利行使価額で株式を取得させたことによって、甲らに経済的利益を享受させたということができることからすると、請求人は、給与等に係る経済的利益を甲らに供与したというべきであり、給与等に係る経済的利益の供与は、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する給与等の支払に該当するから、請求人に源泉徴収義務があるというべきである。(平24. 3. 7 東裁(諸)平23-179)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230009
- 裁決年月日
- 平成23年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁から、請求人と当時その理事長であった者(元理事長)との間で締結した不動産売買付債務免除契約によって請求人が元理事長に対して行った債務免除(本件債務免除)は、元理事長に対する役員給与になるとして源泉所得税の納税告知処分(本件納税告知処分)を受けたことに対し、本件債務免除に係る経済的な利益について、源泉徴収義務を負うことが当初から判明していれば、本件債務免除を行うことはなかったのであるから、当該契約のうち本件債務免除については錯誤による無効が成立し、本件納税告知処分に係る課税要件は存在しない旨主張する。しかしながら、上記契約に係る不動産の譲渡と本件債務免除は一体の契約として締結されたものであり、当事者の合理的意思としては、当該不動産の譲渡は本件債務免除がなければ行われなかったものと認められるから、請求人は本件債務免除のみを無効であるとして課税要件の欠如を主張することはできないというべきである。加えて、請求人は、元理事長らから譲渡された不動産を元理事長らに返還するなどの原状回復をしていない以上、本件債務免除による経済的成果は現に生じているとみることができるから、課税要件は充足され、課税は妨げられない。(平23.12.20 広裁(諸)平23-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人が国外勤務を終えて帰国した海外出向社員ら(本件海外出向社員ら)の外国所得税額(本件外国所得税額)をその帰国後に納付したことについて、原処分庁が居住者に対する給与等の支払に当たるとして、源泉所得税の納税告知処分等をしたのに対し、請求人は、海外出向社員の外国所得税額を請求人が負担することは海外勤務規定においてあらかじめ定められており、また、本件外国所得税額は、本件海外出向社員らが非居住者であった外国で勤務していた期間に支給された手取給与の額を基礎にグロスアップ計算されたものであり、当該手取給与と一体不可分であるから、所得税基本通達181〜223共−4《源泉徴収の対象となるものの支払額が税引手取額で定められている場合の税額の計算》の考え方に従い、本件海外出向社員らの非居住者期間中に生じた所得として取り扱うべきである旨主張する。しかしながら、請求人の海外勤務規定には、請求人が海外出向社員の外国所得税額を負担する時期についての規定はないところ、本件海外出向社員らは、使用者である請求人が同人らに代わって本件外国所得税額を納付した時に請求人から租税債務の消滅による経済的利益の供与を受けたものと認められ、また、当該納付が本件海外出向社員らの帰国後に行われていることからすれば、当該経済的利益は本件海外出向社員らが居住者となった以後の所得となる。(平23. 7. 6 東裁(諸)平23-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220238
- 裁決年月日
- 平成23年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、請求人の海外事業所に勤務していた海外勤務者本人が納付すべき外国所得税について、請求人が当該海外勤務者の帰国後に同人らに代わり納付したことは、当該海外勤務者に経済的利益の供与(給与等の支払)をしたものであり、当該海外勤務者の海外事業所勤務期間中の所属先が請求人のa本社であったことからすれば、a本社において外国所得税の納付(給与等の支払)事務を行っていたことになるから、支払が国内において行われたこととなり、請求人には源泉徴収義務がある旨主張する。しかしながら、当該外国所得税の納付に関しては、①当該海外事業所あるいは当該海外事業所からその事務を委託された現地の会計事務所が、当該海外勤務者の所得税額の計算及び申告・納税の手続を行っていたこと、②当該海外事業所の所長が納付すべき税額の確認及び支出の決定を行っていたこと、③当該海外事業所が当該外国所得税の納税の資金手当を行っていたことからすると、当該外国所得税に係る支払事務は当該海外事業所で行われていたと認めるのが相当である。そうすると、当該外国所得税の納付(給与等の支払)事務は国外において行われていたと認められるから、請求人に源泉徴収義務はないというべきである。(平23. 6.28 東裁(諸)平22-238)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220092
- 裁決年月日
- 平成23年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が運営する霊園(本件霊園)を支配管理し、実質的にその利益を享受しているのはA社であり、本件霊園に係る業務に従事する者(本件各従事者)に対して支払われた給与(本件給与)の支払者はA社であることから、請求人に源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、①契約当初の頃から、請求人がA社に一定額の業務委託料を支払い、A社はこれにより一定の管理運営業務を行うという契約が結ばれ、本件霊園内の駐車場を含む植栽の手入れ、片付け、清掃等の費用及び作業員の賃金等を含め本件霊園に係る費用は別途請求人が負担し、A社は、請求人の管理・監督の下で管理運営業務を行うことになったことが認められること、②本件各従事者の雇用についてみれば、採用事務、業務管理、勤務時間管理、給与計算等の事務はA社が行っていたとはいえ、請求人が採用を決定し、かつ、本件給与は請求人の承認と負担の下で支払われていたと認められることからすれば、本件各従事者との間で雇用契約を結んでいたのは請求人であり、請求人が本件給与の支払者であると認めることができるから、請求人が本件給与に係る源泉徴収義務を負う。(平23. 6. 7 関裁(諸)平22-92)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220018
- 裁決年月日
- 平成23年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営する飲食店において客を接待する業務に従事する本件従事者はホステス等に該当することが明らかであるので、本件従事者に対して支払った本件金員は、所得税法第204条《源泉徴収義務》第1項第6号に規定する報酬等に該当する旨主張する。しかしながら、本件従事者は、請求人の指揮命令に服し、空間的、時間的な拘束の中で自己の計算と危険を伴わず、継続的ないし断続的に客を接待する業務に従事していると認められ、その対価として請求人が決めた時給(日給)単価を基礎に算定された本件金員が請求人から支給されていることから、本件金員は所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当する。したがって、本件各納付告知処分はいずれも適法である。(平23. 3.10 札裁(諸)平22-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220023
- 裁決年月日
- 平成22年7月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件キャバクラ事業の経営主体はA法人であり、本件従業員等に対する金員の支払者ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、①各店舗の開設費用など本件事業に要する費用を負担していたこと、②各店舗の経営について指示監督を行うとともに、各店舗の従業員の人事権を掌握していたこと、及び③請求人が経営主体であると主張する法人の代表者等が受領する利益は毎月定額の「給料」であるのに対し、請求人が本件キャバクラ事業から生ずる利益のほぼ全額を自由に使用、処分していたことからすると、本件事業の経営は請求人が行っていたと認められる。(平22. 7.27 東裁(諸)平22-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210142
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件従業員が請求人の従業員である認識はなく、各人が確定申告をしている旨、また、本件従業員が請求人の従業員である根拠がないとか、請求人は本件従業員に対し労務管理上の指揮命令をしたこともない旨主張する。しかしながら、請求人が本件美容室を経営し本件収益が請求人に帰属し、本件従業員も請求人によって雇用され給与の支給を受けていたものと認められることから、本件支給額については、請求人に源泉徴収義務があると認められる。(平22. 4. 2 東裁(法・諸)平21-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210079
- 裁決年月日
- 平成21年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各講師に対する報酬は、請求人の指揮命令のもとで提供した労務の対価ではないから給与ではなく外注費であり、本件報酬について所得税の源泉徴収義務はない旨主張するが、本件各講師については、①請求人によって場所的、時間的な拘束を受け、②役務の提供に継続性があり、③請求人と直接支配従属の関係にあり請求人の指揮命令に服していると認められ、これらを総合勘案すれば、本件報酬は、自己の計算と危険において独立して営むことによって得られるものではなく、雇用契約又はこれに類する原因に基づき非独立的に提供された労務の対価として得られるものであり、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当するものと認められる。したがって、請求人は、所得税を徴収して納付しなければらない。(平21.12.15 東裁(諸)平21-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各関連法人は、法人としての事業実態を有しており、請求人のダミー法人ではなく、法人としての実体を有した上で本件給与等を支払っていたものであり、所得税の源泉徴収は本件給与等を実際に支払った本件各関連法人において源泉徴収すべきものであって、請求人には、本件給与等に係る源泉徴収義務がない旨主張する。しかしながら、本件各関連法人が支払ったとする本件給与等は、本件各関連法人には事業実態が認められず、そして、派遣従業員は請求人が雇用していること及び請求人が顧問税理士から業務の提供を受けていることから、請求人が支払ったものと認められ、したがって、本件給与等に係る源泉徴収義務は、請求人が負うこととなるところ、請求人は本件給与等に係る源泉所得税をその法定納期限までに完納している事実が認められないことからすれば、本件給与等に係る源泉所得税は、国税通則法第67条第1項に規定する「その法定納期限までに完納されなかつた場合」に該当するというべきである。よって、請求人の主張は、採用できない。(平21. 6. 1 大裁(諸)平20-76)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成21年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A有限会社に貸し付けているマンション(以下「本件マンション」という。)の管理業務(以下「本件管理業務」という。)を行っているB及び本件マンションの清掃業務(以下、「本件清掃業務」といい、本件管理業務と併せて「本件管理業務等」という。)を行っているCに対して請求人が支払った報酬(以下「本件各報酬」という。)は、請負契約により支払っているものであり、給与ではないから源泉徴収義務はない旨主張する。ところで、給与所得とは、雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいい、所得を生ずべき業務の遂行ないし労務の提供は、非独立的、従属的になされ自己の計算と危険を伴わないと解されている。これを本件についてみると、Bは本件管理業務を行うに当たり、請求人から本件管理業務について前任の管理人から引継ぎを受けるよう指示され、その引継ぎに基づいた本件管理業務を行っていること、一定の時間を拘束されていること、本件管理業務に関して必要な用具等に係る自己負担はないこと、本件マンションの入居者の退去時の修繕の要否及び範囲等について請求人の判断を仰いでいることが認められる。また、Cは、本件マンションの本件清掃業務を行うに当たり、本件清掃業務はBから指示されていること、本件清掃業務は週3回午前9時から昼ごろまで行っていること、清掃道具は本件マンション備付けのものを使用していることが認められる。さらに、本件各報酬は、毎月定額で支払われていることが認められる。そうすると、B及びCは、自己の計算と危険において、独立的に本件管理業務等の役務を請求人に対して提供していたとはいえず、請求人の指揮命令に服して本件管理業務等を請求人に提供し、その役務の対価として請求人から報酬を給付されていたものというべきであり、本件各報酬は、給与等に該当するから、本件各報酬の支払者である請求人には、源泉徴収義務があると認められる。(平21. 4.21 高裁(所・諸)平20-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200042
- 裁決年月日
- 平成21年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・222ページ
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達28−1に定める宿直料又は日直料の一部非課税の取扱いについて、宿直料が実費支弁の性格を有するので、宿直における仕事の内容及びその責任の軽重などにかかわらず一律4,000円までを非課税とするものであり、宿直とは夜間勤務のことをいうのであるから、請求人が設置する救急病院等に勤務する医師等に対する宿直料は4,000円まで非課税とすべきである旨主張する。しかしながら、本件通達が、ただし書きにおいて、課税しない宿日直料の対象となる宿日直勤務から①本来の職務として行ったもの、②通常の勤務時間に行ったもの、③代日休暇が与えられるもの及び④給与比例額により支給されるものを除いていることからすると、本件通達の取扱いの適用対象とされる宿日直勤務とは、所定労働時間外または休日において、本来の業務に従事しないで行う構内巡視、文書等の収受又は非常事態に備えての待機などをいうものと解され、夜間行われる勤務であるからといって直ちに本通達の適用対象とされる宿日直勤務に該当するということはできず、また、本通達が夜間の勤務1回について一律4,000円までを非課税とする旨を定めたものであると解することはできない。よって、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.19 関裁(諸)平20-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200115
- 裁決年月日
- 平成21年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・207ページ
要旨
○ 請求人は、事業実態のない各関係会社名義を用いての源泉所得税の納付であったものとしても、それは請求人が法定期限内に納付していたものであるから、請求人による納付があったものと扱うべきである旨主張する。しかしながら、租税法は、源泉徴収義務者本人が第三者名義で源泉所得税を徴収・納付することを予定していないというべきであり、これが外観上一見して源泉徴収義務者本人の通称ないし別名と判断できるような場合でない限り、源泉徴収義務者本人の徴収・納付としての法的効果は生じないものと解するのが相当である。本件における請求人の各関係会社は、それぞれが、①商業登記された法人であること、②給与支払事務所等の開設届出書を提出し、本件関係各社名で源泉所得税が納付されていること、及び③法人税及び消費税等の申告をしていることが認められ、これらのことからすれば、請求人による当該各関係会社の名義を用いた源泉所得税の徴収・納付は、外観上一見して請求人の通称ないし別名でなされたと判断することはできないから、本来の源泉徴収義務者である請求人自身の徴収・納付としての法的効果を生じないものと解される。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 1.19 東裁(諸)平20-115)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200063
- 裁決年月日
- 平成20年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者の母親は役員としての勤務実態があったもので、母親に対する役員報酬が振り込まれていた母親名義の預金口座は、母親が請求人の経営のために使用することを承知して代表者に口座の管理を任せていたものであるから、代表者の母親に対する役員報酬は実際に支給されたとみるべきである旨主張する。しかしながら、代表者の母親は査察調査において、役員としての業務関与は一切なかった旨申述していること、さらに、代表者も査察調査着手日において、同人は実際には名義上の役員であり、請求人の業務に関与した事実は一切なかった旨申述していることからすれば、同人には勤務実態がないというべきであり、請求人に勤務していたと認めることはできない。また、当該預金口座の預金通帳及びキャッシュカードは査察調査において代表者の居宅で差し押さえられていたこと、代表者も当該預金口座は自らが管理していた旨答述していること、さらに、代表者の母親は査察調査において、請求人から役員報酬を受領した事実はない旨申述していることからすれば、当該預金口座に入金された金員は、代表者に帰属するものとみるのが相当である。したがって、代表者の母親に対する役員報酬名目で支給された金員は代表者に対して支給された役員報酬であると認められるから、請求人の主張は採用できない。(平20.10.20 東裁(諸)平20-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200064
- 裁決年月日
- 平成20年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の実質経営者の両親は役員としての勤務実態があったもので、両親に対する役員報酬が振り込まれていた両親名義の預金口座は、両親が請求人の経営のために使用することを承知して実質経営者に口座の管理を任せていたものであるから、実質経営者の両親に対する役員報酬は実際に支給されたとみるべきである旨主張する。しかしながら、実質経営者の両親は査察調査において、役員としての業務関与は一切なかった旨申述していること、さらに、実質経営者も査察調査着手日において、同人らは実際には名義上の役員であり、請求人の業務に関与した事実は一切なかった旨申述していることからすれば、同人らには勤務実態がないというべきであり、請求人に勤務していたと認めることはできない。また、当該預金口座の預金通帳及びキャッシュカードは査察調査において実質経営者の居宅で差し押さえられていたこと、実質経営者も当該預金口座は自らが管理していた旨答述していること、さらに、実質経営者の両親は査察調査において、請求人から役員報酬を受領した事実はない旨申述していることからすれば、当該預金口座に入金された金員は、実質経営者に帰属するものとみるのが相当である。したがって、実質経営者の両親に対する役員報酬は、実質経営者に対する報酬を同人らの名義で架空に計上したものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平20.10.20 東裁(諸)平20-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190037
- 裁決年月日
- 平成20年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約書に基づいて、甲から本件店舗に従業員の派遣を受け、甲に委託報酬を支払っているのであり、本件店舗の従業員に対する給与を支払っていないから、源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、①請求人と甲との間で業務委託契約が成立していたとは認められないこと、②本件店舗は請求人により営まれていること、③本件店舗に係る売上げの管理や従業員の管理は店長が行っており、それらについては、請求人に逐一報告していたこと、④店長に対する給与及び本件店舗の従業員に対する給与は、請求人の代表者の指示の下、請求人の経理担当者が支払手続を行っていたことなどからすると、本件店舗の従業員は、本件店舗において、店長を介して、請求人の指揮命令に服していたものであり、その労務の対価は請求人から支払われたものと認めるのが相当である。そうすると、本件店舗の従業員に対する給与は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等に該当し、本件給与の支払をした請求人には、所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項に規定する源泉徴収義務が存するから、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.12 広裁(諸)平19-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190038
- 裁決年月日
- 平成20年4月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人に勤務する教授A、B、C三名について、その在外研究期間は、請求人が定める在外研究規程によれば、国外の大学で行う学術研究(以下「在外研究」という。)が最長1年間とされており、出発日を除くと、所得税基本通達3−3に定める「その地における在留期間が契約等によりあらかじめ1年未満となることが明らかである場合」に該当することから、当該教授らは所得税法施行令第15条第1項第1号の規定が適用される非居住者ではなく、居住者に該当する旨主張する。しかしながら、同通達に定める「契約等」とは、契約や職務命令のみならず、契約書等の体裁を有していない文書であっても、それが契約又は職務命令等と同等の拘束力を生じさせるものであれば、同通達に定める「契約等」に該当するというべきであり、本件においては、在外研究規定に基づき在外研究申請書、決定通知書、変更申請書及び出発届等の在外研究に係る一連の書類が、職務命令等と同等の拘束力を有していたと認めるに足る文書と認められ、これら一連の書類を総合的に判断すると、A及びBの在外研究期間は予め1年を超えることが予定されていたと認められることから、原処分庁の主張は認められず、非居住者に該当する。なお、Cの在外研究期間は予め1年を超えることが予定されていたとは認められないことから居住者に該当する。(平20. 4. 2 関裁(諸)平19-38)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 業種
- その他事業の部(学習塾経営)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年分以前の税務調査において講師に対して支払った報酬は外注費であると認定を受けたにもかかわらず、今回の調査においてこれらが給与と認定されており、原処分庁の認定には誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が学習塾を営んでいると認められること、講師の中には請求人と雇用契約を締結している者もいること、請求人が各講師に対して定期的に講師料を支払っていることから各講師に対する本件各年分の支払金額は、請求人が支払った給与であると認めることが相当であり、請求人は、所得税法第183条第1項に規定する源泉徴収義務を有することになる。(平20. 3. 6 仙裁(所・諸)平19-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180210
- 裁決年月日
- 平成19年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 業種
- その他事業の部(外科医)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が各院長名義で行われていた医業の実質経営者は請求人であり、同医業から生じる所得は、すべて請求人に帰属し、源泉徴収義務者も請求人であるとして行った源泉所得税の納税告知処分に対して、請求人は、各医院の従業員等に対する給与等に対する源泉所得税は、各院長を源泉徴収義務者として納付しており、当該源泉所得税に係る請求人の納税義務は履行済みである旨主張する。しかしながら、法は、源泉徴収義務者本人が第三者名義で源泉所得税を徴収・納付するということを予定していないというべきであり、これが外観上一見して源泉徴収義務者本人の通称ないし別名と判断できるような場合でない限り、源泉徴収義務者本人の徴収・納付としての法的効果は生じないものと解するのが相当である。加えて、請求人は各医院に係る所得が、自己に帰属することを隠ぺいするため、すなわち税のほ脱のために、各医院を各院長名義で開設し、各医院に係る所得を各院長名義で確定申告させ、各院長名義で源泉所得税を徴収・納付したと認められるのであるから、これに一定の法的効果を付与する合理的理由はなく、請求人の主張には理由がない。(平19. 3.27 東裁(所・諸)平18-210)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180031
- 裁決年月日
- 平成19年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、作業員に支払った報酬は請負契約に基づく対価であり、雇用契約又はこれに類する原因に基づく対価ではないから、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、所得税法第28条第1項に規定する給与等とは、労務の提供が自己の危険と計算によらず、他人の指揮命令ないし組織の支配に服してなされる場合にその対価として支給されるものであると解するのが相当であるところ、①作業員の個々の作業は、請求人の指示した作業現場、作業時間内において、作業現場の管理者等からの指示によるものであること、②作業に必要な資材や機械器具類等は、請求人等から提供されていること、③当該報酬は、時間単価に作業従事時間数を乗じて算出したものであり、作業完成の対価ではなく、労務の対価であること等を総合的に判断すると、作業員の労務の提供は、当該作業員自身の危険と計算によるものではなく、請求人の指揮命令に服してなされたものであると認めるのが相当である。そうすると、作業員に支払った報酬は、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平19. 2.22 広裁(諸)平18-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180039
- 裁決年月日
- 平成19年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・312ページ
要旨
○ 請求人は、源泉徴収義務者が源泉所得税を徴収しなかったとしても、受給者がその所得を確定申告し、納税すれば源泉所得税相当額が国庫に歳入される以上、その時点で源泉徴収義務は消滅する旨主張する。しかしながら、源泉所得税の納税義務を負う者は、源泉徴収の対象となるべき所得の支払者であって(所得税法第183条第1項、第204条第1項)、その納税義務は、その所得の受給者に係る所得税の納税義務とは別個のものとして成立、確定し、これと並存するものであり(国税通則法第15条)、所得税法221条、第222条及び国税通則法第36条の各規定からしても、源泉所得税の納税に関し、国と法律関係を有するのは徴収義務者のみで、その所得の受給者との間には直接の法律関係を生じない。また、「源泉徴収をされた又はされるべき所得税額」がある場合には、所定の税率を適用して算出された所得税の額からこれを控除した金額が所得税の確定申告書の記載事項(所得税法第120条第1項)とされているところ、この「源泉徴収された又はされるべき所得税額」については、所得税法の源泉徴収の規定に基づき正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するものであって、確定申告の際に、源泉所得税自体の過不足額の精算を行うことを予定しておらず、その所得の受給者が徴収されるべき源泉所得税を確定申告により納税することはできない。したがって、受給者の確定申告によって請求人の源泉徴収義務が消滅することはない。(平19. 1.12 関裁(諸)平18-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180141
- 裁決年月日
- 平成18年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、複数のクリニックを擁するグループの実質的な経営者であり、請求人が各クリニックの院長に支払った金額には、給与に相当する部分と各クリニックの事業に係る収支の精算金に相当する部分があり、請求人は、給与に相当する部分について源泉徴収しており、他方、精算金に相当する部分については、源泉徴収義務はない旨主張する。 しかしながら、①請求人と各院長とは、各院長が請求人に対して非独立的、従属的に役務を提供して、請求人が各院長に対してその対価を支払う関係にあったこと、②請求人は、各院長の役務提供に必要な費用及び役務提供に係る成果成就の危険性を負担する一方、各院長は、これらを負担していないことからすれば、請求人が各院長に対して支払った金額は、各院長にとって、請求人と各院長との雇用関係又はこれに類する原因に基づき非独立的に提供される労務の対価として使用者から受ける報酬及び実質的にこれに準ずべき給付であり、給与所得に該当すると認めるのが相当であり、請求人に源泉徴収義務があるとして行った原処分は相当である。(平18.12.26 東裁(諸)平18-141)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180099
- 裁決年月日
- 平成18年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、各院長名義で行われていた医業の実質経営者は請求人であり、同医業から生じる所得はすべて請求人に帰属するものであり、源泉徴収義務者も請求人であるとして行った源泉所得税の納税告知処分に対して、請求人は、各医院の従業員等に対する給与等に対する源泉所得税は、各院長を源泉徴収義務者として既に納付しており、当該源泉所得税に係る請求人の納税義務は履行済みである旨主張する。しかしながら、法は、源泉徴収義務者本人が第三者名義で源泉所得税を徴収・納付するということを予定していないというべきであり、これが外観上一見して源泉徴収義務者本人の通称ないし別名と判断できるような場合でない限り、源泉徴収義務者本人の徴収・納付としての法的効果は生じないものと解するのが相当である。加えて、請求人は各医院に係る所得が、自己に帰属することを隠ぺいするため、すなわち税のほ脱のために、各医院を各院長名義で開設し、各医院に係る所得を各院長名義で確定申告させ、各院長名義で源泉所得税を徴収・納付したと認められるのであるから、これに一定の法的効果を付与する合理的理由はなく、請求人の主張には理由がない。(平18.12. 8 東裁(所・諸)平18-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180068
- 裁決年月日
- 平成18年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が外国から招へいし、取引先で公演を行った外国人芸能人に対して支払った人的役務の提供に対する報酬について、請求人と当該外国人芸能人の間に雇用関係はないから、所得税の源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、公演契約書の記載等によれば、請求人が上記外国人芸能人を雇用していることは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平18.10.17 東裁(諸)平18-68)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170015
- 裁決年月日
- 平成17年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現地プロモーター及び本件タレントに直接支払いをしたのは本件各出演店であるから、源泉徴収をすべきなのは本件各出演店であり請求人に源泉徴収義務は存しない旨主張する。しかしながら、現地プロモーターは請求人に本件タレントを斡旋し、請求人が本件各出演店に本件タレントを派遣していること及び請求人と現地プロモーターとの間で金額が決定され、実際の送金金額は請求人からの指示書類にもとづいて本件各出演店が現地プロモーターに送金しているにすぎず、所得税法第161条第2号に規定する国内源泉所得に該当する。また、本件タレントに対する支払いは、請求人と本件タレントが雇用契約を締結するなど雇用者であると判断でき、請求人が本件タレントのサラリーの計算を行っていることからも、所得税法第161条第8号イに規定する国内源泉所得の支払をする者に当たるから、請求人が同法212条第1項に規定する源泉徴収義務を負うことになる。(平17.11.2広裁(諸)平17-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160069
- 裁決年月日
- 平成17年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支給する宿日直手当は、労働の対価ではなく、待機勤務によって増加する費用の弁償であるから、所得税基本通達28−1の但書に規定する課税されない宿直料、日直料に該当し、非課税とすべきである旨主張する。しかしながら、所得税基本通達28−1のただし書が想定している一般的な宿日直とは、所定労働時間外又は休日において、本来の業務に従事しないで行う構内巡視、文書等の収受又は非常事態に備えての待機など、常態としてほとんど労働する必要のない勤務をいい、宿日直勤務中に本来の業務(救急の外来患者への対応を含む。)を行うことがあるからといって直ちに宿日直でなくなるものではないが、軽度あるいは短時間とはいえない本来の業務を行うことが常態となっている場合には、もはや一般的な宿日直とはいえないというべきであるから、請求人が支給する宿日直手当が待機勤務によって増加する費用の弁償として支給するものであったとしても、課税されない宿日直手当であるか否かは、宿日直時間中の勤務実態により判断されるべきである。(平17.3.28大裁(諸)平16-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160084
- 裁決年月日
- 平成17年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った役員等の個人的費用の支払については、既に死亡した受給者を除き、受給者から返済を受けることが取締役会の決議により既に確定しているから、その受給事実はないこと、すでに死亡した受給者については、同人から所得税を徴することはできないことから、各受給者に係る納税告知処分はいずれも違法である旨主張する。しかしながら、法人が法人の役員の私事に属する費用を支払った場合には、当該金員については、一般に、役員に給与を支給した場合と同一の経済的効果があることから、特段の事情のない限り、その役員に対して給与(賞与)を支給したものと解するのが相当であるところ、①当該支払金額に関して、請求人は当該金員の支払事実自体については争わず、当審判所の調査の結果によってもこれを不相当とする事情は認められないこと、②上記特段の事情の有無について検討するに、特段の事情の有無は、当該金員が支払われるに至った事情等を基礎として判断されるべきであって、支払後の事情が、判断の基礎とならないことは、事柄の性質上、明らかであり、請求人の主張する受給者から返済を受けることが取締役会の決議により既に確定している旨の事情は、本件受給者支払金額の支払が、請求人の役員に対して給与を支給したことにはならない特段の事情とはなり得ないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。また、所得税法第183条第1項は、給与等の支払をする者は、その支払の際、所得税を徴収し翌月10日までに納付しなければならない旨、同法第221条は、源泉徴収義務者が法定納期限までに納付しなかったときは、税務署長は、その所得税を源泉徴収義務者から徴収する旨規定している。そうすると、死亡した者に係る源泉所得税については、追加徴収することは不可能であるが、所得税法第221条の規定により当該源泉所得税は請求人から徴収することとなるのであるから、納税告知処分の対象となる。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、納税告知処分は適法である。(平17.3.25名裁(法・諸)平16-84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160049
- 裁決年月日
- 平成17年2月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支給する宿日直手当は、労働の対価ではなく、待機勤務によって増加する費用の弁償であるから、所得税基本通達28−1のただし書に規定する課税されない宿直料、日直料に該当し、非課税とすべきである旨主張する。しかしながら、所得税基本通達28−1のただし書が想定している一般的な宿日直とは、所定労働時間外又は休日において、本来の業務に従事しないで行う構内巡視、文書等の収受又は非常事態に備えての待機など、常態としてほとんど労働する必要のない勤務をいい、宿日直勤務中に本来の業務(救急の外来患者への対応を含む。)を行うことがあるからといって直ちに宿日直でなくなるものではないが、軽度あるいは短時間とはいえない本来の業務を行うことが常態となっている場合には、もはや一般的な宿日直とはいえないというべきであるから、請求人が支給する宿日直手当が待機勤務によって増加する費用の弁償として支給するものであったとしても、課税されない宿日直手当であるか否かは、宿日直時間中の勤務実態により判断されるべきである。(平17.2.23大裁(諸)平16-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160126
- 裁決年月日
- 平成16年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者に対し、請求人の親会社である米国法人が支払った金員(本件金員)は、親会社と代表者の雇用関係に基づき国外で支払われたものであるから、国内払には当たらないこと、また、請求人は、代表者の出向の対価として、親会社に負担金を支払ってはいるものの、親会社に対し給与の支払を依頼した事実はないことから、本件金員について、請求人に源泉徴収義務はない旨を主張する。しかしながら、①親会社と代表者との雇用関係を証する事実はないこと、②代表者は請求人に雇用され代表取締役に就任しており、請求人は、親会社の給与等の規程に基づいて、代表者に対し給与を支払う旨を約していること、③請求人は、親会社に対して、親会社が代表者に支払った金員のすべてを補填すると約していることからすると、親会社には代表者に本件金員を支払う義務はなく、請求人は、A国の親会社に対して、代表者へ支払うべき給与の支払を委託したとみるのが相当であり、本件金員は実質的には、請求人の日本国内における事務所で支払われたものと認められるから、請求人には、本件金員について源泉徴収義務がある。(平16.11.29東裁(諸)平16-126)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、眼科医である請求人は、請求人が常務して診療している眼科医院のほかに、他の眼科医の名義で診療所の経営を行っており、当該診療所で診療を行っている他の眼科医に対してその報酬を支払っていると認められ、当該報酬は労務の対価であるから給与に該当するため、所得税の源泉徴収が必要であるにもかかわらず行っていない旨主張する。しかしながら、請求人は、他の眼科医が診療を行っている診療所に係る収益を享受しているとは認められず、当該診療所は請求人が経営しているのではなく他の眼科医が経営しているものと認められるので、当該診療所の診療の報酬として、請求人が他の眼科医に給与を支払うことはない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150054
- 裁決年月日
- 平成16年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の身体障害者通所授産施設(以下「本件施設」という。)に通所する身体障害者(以下「本件所員」という。)が本件施設での授産事業に従事したことに伴い、請求人が本件所員に支払った工賃等(以下「本件工賃等」という。)は、給与所得に該当するので、所得税を源泉徴収すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第28条第1項に規定する給与所得とは、雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいうもの解されており、一定の給付が給与所得に該当するというためには、①雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して労務を提供し、②当該労務の対価として受ける給付である必要がある。本件の場合、請求人は、身体障害者福祉法第18条の規定に基づき地方公共団体から措置決定を受けた者の委託を受け、自活させるための職業訓練を行い生活支援をしていること、もともと措置制度は、措置決定を受けた者と入所の委託を受ける施設との間に、何らの契約関係を発生させるものでないことからすると、本件所員と請求人の間に雇用契約又はこれに類する原因があるとは認められない。その上、授産事業活動の運営は本件所員によって行われていること、本件施設は身体障害者で雇用されることが困難なもの又は生活に困窮するもの等に必要な職業訓練を行い、自活させるための授産事業を行う施設であることに本件工賃等が本件所員の自立を促すために支払われているものであることを併せ考えると、本件工賃等を労務の対価として使用人から受ける給付と認めることはできないので、本件工賃等に対して源泉所得税の納税告知処分を行った原処分庁は、取消されるべきである。(平16.3.10名裁(諸)平15-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150097
- 裁決年月日
- 平成15年11月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員等に対して、給与等の一部につき債権放棄の協力依頼を行い、従業員等は、債権放棄をすることに合意したのであるから、債権放棄した額については実際に支払っておらず、所得税の源泉徴収義務はない旨主張する。ところで、所得税法の各規定における「支払」には、現実に金銭を交付する行為のほか、元本に繰り入れ又は預金口座に振り替えるなどその支払の債務が消滅する一切の行為が含まれると解されるところ、本件債権放棄により、本件債権放棄の額の支払債務は消滅し、将来、現実の支払という事実は発生し得ないことに確定したのであるから、支払債務の消滅という点において、本件債権放棄は「支払」と同視すべきものであり、本件債権放棄をした日に、その支払がなされ、請求人に所得税の源泉徴収義務が生じたと認めることができる。しかしながら、本件債権放棄は、「債務超過の状態が相当期間継続し、その支払をすることができないと認められる場合に行われたもの」と認めることができるから、放棄時点における請求人の債務超過の額に達するまでの放棄額は支払があったものとは認められず、本件納税告知処分はその一部を取り消すのが相当である。(平15.11.7東裁(諸)平15-97)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150004ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成15年9月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・212ページ
要旨
○ 請求人は、本件誕生日祝金を請求人の誕生祝実施要領に基づき、各使用人の誕生月に独身者は10,000円、既婚者は15,000円を現金で支給しており、誕生日祝金の支給は、使用者と使用人との間に限らず広く一般に社会的な慣習として行われているので、本件誕生日祝金は、所得税基本通達28−5のただし書きに定める給与等として課税しなくて差し支えない結婚祝金品等に該当する旨主張する。しかしながら、ある金品の交付が、同通達28−5による例外的取扱いが認められるためには、少なくとも、その金品の交付が広く一般に社会的な慣習として行われていることを要するところ、本件誕生祝金は、すべての使用人が、請求人に雇用されている限り、毎年誕生月に支給されるものであって、その支給形態等において、広く一般に社会的な慣習として行われているものであるとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.9.25札裁(諸)平15-4)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140035
- 裁決年月日
- 平成15年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、年末調整等を受ける機会のない外国人タレントから所得税を源泉徴収することを規定した所得税法は違憲であり、したがって、請求人は源泉徴収義務はない旨主張する。しかしながら、請求人が招へいした外国人タレントは、通常6か月以内しか滞在できないことから、所得税法第2条第1項第5号に規定されている非居住者に該当し、また、本件タレント報酬は、外国人タレントが国内の飲食店等において人的役務を提供したことに基因して支払われたもので、所得税法第161条第8号イに規定されている国内源泉所得に該当することから、請求人は所得税法第212条の規定により、本件タレント報酬の支払の際、所得税を徴収する義務があると認められる。(平15.06.23.福裁(法・諸)平14-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140027
- 裁決年月日
- 平成15年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、診療所の開設者として名義を貸しただけであり、真の経営者でないことから、請求人自身には給与の支払義務はなく、したがって源泉徴収の義務もない旨主張する。しかしながら、請求人は、毎週1回は診療所に赴き、院長として自らは診療行為などの職務を遂行しており、他方、事務運営に係る一連の事務処理はA社が行っていたとしても、このことは請求人が同社に委任していたものとみるのが相当であり、同社の行為の効果は請求人に帰属することとなること及び診療所の職員がA社の社員として支給を受けている事実がないことから、これらを併せ考えれば、請求人が単に同社に対し名義を貸していたとの請求人の主張は採用することができない。(平15.04.11.仙裁(諸)平14-27)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140068
- 裁決年月日
- 平成15年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代行運転手との間には雇用契約はなく、本件代行料は関係会社に支払った借上車両代金の一部であるから、源泉徴収すべき給与等に該当しない旨主張するが、請求人と代行運転手との間には確固たる雇用契約が存するか否かは明らかではないものの、代行運転手の勤務時間はタイムカードで管理され、運転代行業務の遂行に必要な燃料費、保険料及び保守修繕費その他の費用は、いずれも請求人が負担することとされており、代行運転手がこれらの費用を負担している事実はないから、本件代行料は、代行運転手が、請求人との雇用契約に準ずる関係に基づき、請求人の指揮命令に服して提供した労務の対価と認められ、給与等に該当することとなる。(平15.02.19.関裁(諸)平14-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140147
- 裁決年月日
- 平成15年1月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ホステスの業務については、所得税法第204条第1項第6号に明確に規定されており、本件ホステスらの業務は同号に該当するので、本件役務の対価については、同法第205条第2号の規定に基づき源泉所得税を徴収し、納付すべきものである旨主張する。しかしながら、本件役務の対価は、自己の計算と危険によらず、請求人の営む事業に従属的に役務提供したことに対する対価であると認められることから、給与等に該当し、所得税法第204条第2項の規定により同法第205条第2号の規定の適用はない。したがって、請求人の主張には理由がない(平15.01.20.東裁(諸)平14-147)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分(納税告知処分)が役員賞与と認定した金員については、受給者が既に確定申告を行っているから、原処分は取り消すべきであると主張するが、所得税法第183条に規定するとおり、請求人には、当該役員賞与の支払いの際所得税を徴収し、納付する義務があり、このことは、受給者が確定申告しているか否かによって影響を受けるものではないため、原処分は相当である。(平13. 7.25熊裁(法・諸)平13-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130005
- 裁決年月日
- 平成13年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、理容師紹介所からあっ旋された理容師(以下「本件紹介理容師」という。)に対して請求人の経営する理容院の業務に従事した対価として支払った金員は、請負契約に基づく支払であるから、給与等に当たらない旨主張する。しかしながら、本件紹介理容師は、当該理容院内において請求人との間で決められた時間帯に請求人の指示命令に服しながら理容の業務に従事しており、その従事した時間数(残業の時間を含む。)に応じて対価が支払われていることからすると、請求人に対する役務の提供は、請負契約に基づくものではなく、雇用契約に基づく労務の提供であって、その支払は、給与等の支給に当たるものであるから、請求人には、その支給時に源泉所得税を徴収する義務があると判断するのが相当である。(平13. 7.24東裁(諸)平13-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120102
- 裁決年月日
- 平成13年4月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査における原処分庁の指摘に従い、直ちに従来の非課税処理を是正し、現行の支給月から本件通勤手当の非課税限度超過額について所得税を源泉徴収する処理をしており、また、すでに退職した者から退職前の所得税を徴収することは事実上不可能であるから、3年間分遡及してなされた本件納税告知処分は違法である旨主張するが、本件通勤手当は給与等に該当し、その非課税限度超過額には所得税が課されるものであり、その支払者である請求人が本件通勤手当に係る源泉所得税の納税義務を負っていること及び当該納税義務がその支払の時に成立し、その納付すべき税額がその成立と同時に自動的に確定することは、所法第183条及び通則法第15条のとおりであるところ、請求人が従来の誤った処理を是正したことは、当然なすべき義務を履行したにすぎず、また、請求人が本件通勤手当に係る所得税をその受給者から徴収することが困難であるとしても、そのことにより源泉徴収義務を免れ得るものではないから、これらをもって本件納税告知処分を違法ならしめる理由とすることはできない。(平13.4.4関裁(諸)平12−102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120094
- 裁決年月日
- 平成13年3月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 業種
- 整形外科
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、嘱託医との間の契約は雇用契約ではなく、嘱託医の診療行為は請求人の指揮命令から独立的になされていることから、請求人が嘱託医に対して支払った報酬は給与所得に該当しない旨主張する。しかしながら、(1)嘱託医は、診療に必要な人的、物的設備及び医薬品等の提供を受けていること、(2)勤務時間、勤務場所等の拘束を受けていること、(3)診療報酬は請求人に帰属していること、(4)請求人は医療法第15条の監督義務を負っていること並びに(5)嘱託医は、契約により定められた一定額の報酬を受け取っていたことが認められ、そうすると、嘱託医の行う役務提供に独立性があるとは認められず、その役務提供は請求人の指揮監督に服してなされたものと認められ、請求人は雇用契約又はこれに類するが契約に基づき報酬を支給したものと認められるので、当該報酬は、給与所得に該当する。(平13.3.7東裁(諸)平12−94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役等に仕入数量を基に計算したコミッションを支払っているのではなく、あくまで米国に本店を有する関係法人が米国において支払っているものであり、さらに当該コミッションは当該役員の事業所得に該当し、当該役員は日本国内に恒久的施設を有しないから日本で課税することはできず、また、源泉徴収義務もない旨主張する。しかしながら、当該コミッションは、当該役員に支給した臨時の給与、すなわち役員賞与と認められるから、非居住者である当該役員に係る国内源泉所得については日本に課税権がある。そうすると、当該役員賞与は、所法第161条第8号イに該当し、日米租税条約第6条(6)並びに第18条(1)及び(5)により日本の税法上損金不算入の役員賞与に当たるので、所法第212条第1項に規定する源泉徴収義務があることになる。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110075
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・372ページ
要旨
○ 請求人は、マッサージ師は独立した営業主体であり、雇用関係はなく、本件外注費の支払に際し、源泉徴収義務はない旨主張するが、実質的には、請求人がマッサージ業務を行っていると認められ、マッサージ師は、請求人の指揮監督ないし組織の支払に服して、場所的、時間的な拘束を受けて継続的に労務を提供し、マッサージ業務に当たり費用負担もないと認められるから、請求人とマッサージ師は雇用関係があるということができる。したがって、本件外注費は請求人におけるマッサージ師に対する給与と認められるから、本件外注費の支払に際し、請求人は源泉徴収義務を負う。(平12. 2.29大裁(諸)平11-75)裁決事例集 №59・372ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110036
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費については、正規の取引であり、架空外注費ではないから、代表者らに対する給与ではない旨主張する。しかしながら、①請求人の取締役は、本件外注費を代表者らで一定の割合で分配した旨申述等していること、②本件ノートには、本件外注費の一部が分配された痕跡が記録されていること、③代表者らが受領した金員は、本件外注費を原資とするものであること、④代表者らが受領した金員が請求人の資産又は費用等に充てられたとする事実がないことなどから、代表者らがこれを個人的に費消したものと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.11.30関裁(法・諸)平11-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110027
- 裁決年月日
- 平成11年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、療治師(マッサージ師)は請求人を通じてM社からサウナにおける顧客の治療行為を請け負い、自己の責任と自由意思に基づき顧客に労務の提供をしていることから、本件治療報酬額は療治師の事業所得に該当し、請求人と療治師との間には雇用契約又はこれに準ずべき関係はないので、請求人には療治師に対して支払う本件治療報酬額について所得の源泉徴収義務はない旨主張するが、①請求人と療治師は支払従属の関係にあり、療治師は請求人の指揮命令に服していること、②療治師は請求人から場所的、時間的な拘束を受けていること、③療治師は継続的な役務の提供をしていること及び④請求人はサウナにおける療治師の治療行為及び休息のための費用のほとんどを負担しており、療治師は自己の計算によらないことなどが認められることから、請求人と療治師との関係は雇用契約又はこれに類する関係があったと認められる。したがって、本件治療報酬額は、給与所得に該当するから、請求人には、所法第183条第1項に規定する所得税の源泉徴収義務があると解するのが相当である。(平11.11. 5関裁(諸)平11-27)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年9月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人には理事長に対して給与又は報酬等を支給する旨の規定はなく、前理事長に対して、給与及び報酬等を支給した事実はないこと及び②前理事長が本件工事において本件設計料を水増しして本件利得を得たことは、前理事長個人の行為によるものであって、理事会の承認などの手続を踏んでおらず、請求人の意思決定に基づかないものであり、前理事長が請求人から本件利得を領得したことは、業務上横領に該当することから、本件納税告知処分は違法である旨主張する。ところで、給与所得とは、雇用契約又はこれに類する関係に基づき、非独立的に提供される役務の対価として、使用者から受ける報酬及び実質的にこれに準ずべき給付をいうものと解されている。また、その金銭の支給又は経済的利益の供与が役務提供の対価としての性質を持つか否かは、法人の主観的意思によって左右されるものではなく、その支給等が役員の職務執行の対価を有するか否かという客観的な基準によって判断すべきものであり、そして、一般に、法人の役員等に対してその法人から支給される金銭又は経済的利益は、その支給等がその役員の立場と全く無関係に、法人からみて純然たる第三者との間の取引ともいうべき態様によりなされるものでない限り、原則として、その職務執行の対価の性質を有すると解されている。さらに、所得税の課税は、所得自体に着眼し、そこに担税力を認めてなされるものであるから、その所得の発生原因が、私法上有効か否かを問わず、その利得が現実に利得者に帰属している以上、法律上無効な行為による所得であっても、所得税の課税の対象となると解されている。そうすると、前理事長への本件利得の支給が、請求人の定款に反し、また、理事会の承認を得ていない無効なものであり、さらに、そのことが、仮に横領に該当するものであったとしても、本件利得が現実に前理事長に帰属している以上、本件利得は、所法第28条第1項に規定する給与所得に該当することとなる。(平11. 9.13関裁(諸)平11-4)、(平11. 9.13関裁(諸)平11-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100138
- 裁決年月日
- 平成11年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・192ページ
要旨
○ 原処分庁は、社会福祉事業を営む請求人の創設者である元理事長が経費の架空計上等の方法によりねん出した資金を同人名義の預金口座に入金した金員及び同人が負担すべき費用に支出した金員は、元理事長がこれを支配管理し、自己の個人的費用に費消していたと認められるから、所法第28条第1項に規定する給与(賞与)所得に該当するとして、また、請求人の元理事が退職する際に、有価証券を持ち出し、これを換金した金員を同人名義の個人預金口座に入金していたが、当該金員は、請求人が元理事の退職に伴い一時金として支給したものと認められるから、所法第30条第1項に規定する退職所得に該当するとして、それぞれ源泉所得税の納税告知処分を行った。これに対し、請求人は、元理事長及び元理事がこれらの金員を横領したもので返還義務があり、同人らにそれぞれ損害賠償請求訴訟を提起しているので、同人らに賞与及び退職金を支給したものではない旨主張する。しかしながら、当該訴訟は係属中であり横領等の事実が確定していないこと、また、仮に、これらの金員が横領金であったとしても、各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額は、その収入の基因となった行為が適法であるかどうかを問わないと解されるので、当該金員は所得を構成する。したがって、請求人の主張には理由がない。以上のとおり、上記金員は給与(賞与)所得及び退職所得に該当するから、請求人には所法183条第1項及び第199条に規定する源泉所得税の徴収義務がある。(平11. 6.17大裁 (諸) 平10-138)裁決事例集 №57・192ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100082
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建築士から源泉所得税として預っている金員はなく、本件源泉所得税に相当する国税は当該建築士が納付済であるため、納税告知処分によって請求人が納付した場合には重複納税となること等不合理であるから、建築士に支払った報酬に対して源泉徴収を行う義務はない旨主張するが、請求人が、建築士に対して支払った金員は、建築確認出願代理業務等、建築士に対する業務に関する報酬であり、所法第204条第1項第2号に規定する報酬に該当するものであるから、請求人が、当該建築士から預かっている金員がないからといって、あるいは、報酬の支払を受けた建築士が、その報酬について確定申告し納税しているか否かによって、その報酬の支払者である請求人の源泉徴収義務が影響をうけるものではない。(平11. 3.26関裁(諸)平10-82)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平080009
- 裁決年月日
- 平成9年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、キャディーの業務の内容は自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性のある反復継続して行われる個人請負による役務提供であるから、キャディーに支払った役務提供の対価は、給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、(1)業務の内容が他人の代替を前提とするとはいえないこと、(2)業務を遂行するに当たって、請求人の指揮監督に服していること、(3)キャディーが既に提供した業務に係る対価の請求をなすことができること、(4)業務を遂行するに当たって請求人から用具等の供与がなされていること、(5)業務を遂行するに当たって請求人は使用者責任を負っていること等を総合的に判断すると、請求人とキャディーとの間には雇用関係があるものと認められ、キャディーに支払った役務提供の対価は、所法第28条第1項に規定する給与等に該当する。(平 9. 6.27沖裁(法・諸)平 8-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080125
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人ら(団体Aを構成するBほか複数の同盟)は、納税義務者及び源泉徴収義務者は租税実体法上の理論として租税実体法上の権利義務の主体となれる者であることが当然の前提とされるところ、本件告知処分を受けたAは請求人らを組合員とする民法上の組合であり、権利義務の主体となれない民法上の組合に源泉徴収義務を適用することは実益がなく、無責任な法律関係を形勢することとなるから、Aには源泉徴収義務がなく、また、原処分庁はAを人格のない社団等と誤認しているから、誤認に基づく原処分は原則として無効と解すべきであるとし、本件告知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、源泉徴収義務者を規定する所法第6条は、その規定ぶりからして、「給与等の支払をする者」はその人格を問わず源泉徴収義務を有するものと解すべきであるところ、Aが議長であるC及びその他の職員に対する給与等の支払者であることは、Aが原処分庁に対し給与支払事務所等の開設届出書を提出していることからも明らかであり、Aは源泉徴収義務を負うとともに、仮にAが民法上の組合であるとしても、組合に源泉徴収義務を負わせることが実益のない無責任な法律関係を形成するものではない。また、本件告知処分においてAを源泉徴収義務者とした根拠は、Aが給与等の支払者であることによるものであり、Aを人格のない社団等と認定したことを根拠とするものではないから、原処分庁がAを人格のない社団等であると認定したとしても、そのことをもって本件告知処分に無効とされるような重大かつ明白な瑕疵があったとはいえないものと解される。(平 9. 1.31東裁(諸)平 8-125)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080028
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202303010
- 争点
- 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aらに対して支払った金額は、(1)Aらはいわゆる一人親方で他の業者への役務の提供も拘束していないこと、(2)Aらとの間に雇用契約はないこと、(3)Aらは請求人とグループを作って仕事をしているものと思って事業所得として確定申告を行っていることから外注費であり、源泉所得税の徴収義務はない旨主張する。しかしながら、Aらは、請求人から指示を受けた現場において自ら作業に従事しなければならず、現場で使用する道具や消耗品はすべて請求人のものを使用しており、請求人に代わって現場の監督もしていることから、Aらの労務の提供は、Aらの個々の独立した事業として行われたものとは認められず、また、Aらに支払った金額は、1か月間の労働日数に一日当たりの基本給の額を乗じた金額、職長手当、家族手当及びボーナス手当などであるから、請求人とAらとの間に雇用契約書の作成はないものの、その実質は、請求人がAらを雇用の上、その就労の対価、すなわち給与として支払われたとみるのが相当である。(平 8.12.20名裁(諸)平 8-28)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。