裁決要旨 28繰延資産の償却費
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060205
- 裁決年月日
- 令和7年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開業に当たり支出した各費用(本件各費用)は事業を行うに当たり必須のものとして開業までに支出したものであり、開業後の利益のない期間に本件各費用を減価償却費として償却されてしまうと必要経費に算入する機会が失われることから、本件各費用は繰延資産として取り扱うのが合理的であること、所得税等の確定申告書には、繰延資産に係る償却費についての記載はしていなかったが、個人が行う申告手続にミスはつきものであって救済されるべきであることから、本件各費用を開業費として事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第2条《定義》第1項第20号及び所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項の規定により、本件各費用のうち資産の取得に係るものについては開業費に該当しないこと、資産の取得に係るものでないものについても開業費の償却期間を経過していることなどから、本件各費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令7. 5.16 東裁(所)令6-205)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250031
- 裁決年月日
- 平成26年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び請求人が役員を務める医療法人の各破産手続の中において、債権者である金融業者との間で、金融業者が破産管財人に対し届け出た各破産債権に対応する請求人の債務の額と同額の和解金を金融業者に支払うことによって、請求人の債務を免除するなどの合意(本件合意)があったと主張し、本件合意により請求人は破産管財人から病院に係る事業経営権を取得して、病院事業を再開することができたのであるから、本件合意に基づき支払った金員(本件金員)は、所得税法第2条《定義》第1項第20号、所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項第1号に規定する「開業費」、あるいは同施行令第7条第1項第3号ホに規定する「自己が便益を受けるために支出する費用」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が支払った本件金員は、請求人の借入債務又は連帯保証債務に対する弁済にすぎず、「開業費」にも、「自己が便益を受けるために支出する費用」としてその支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものにも該当しない。したがって、本件金員は、所得税法第2条第1項第20号、所得税法施行令第7条第1項第1号に規定する繰延資産には該当しない。(平26. 4.25 名裁(所)平25-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240014
- 裁決年月日
- 平成24年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がB社に対する残債務相当額を分割弁済するかわりに、B社は診療報酬債権の譲渡担保権を実行せず請求人のA病院経営を支援するとの合意(本件合意)により、A病院の業務を再開できたのであるから、本件合意に基づきB社へ支払った費用(本件費用)は、所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項第1号に規定する開業費に該当する旨主張する。しかしながら、開業費とは、事業を開始するまでの間に特別に支出した広告宣伝費、接待費、旅費及び調査費等をいうとされるところ、本件費用は、請求人の連帯保証債務、請求人個人の借入債務、請求人が引き受けた債務及びこれらの債務の借入利息に充当されており、A病院の事業を再開するためになされたものではないことから、「開業準備のために特別に支出する費用」とはいえない。また、本件費用は、債務の弁済であり、その効果は当該弁済の日にあることから、「支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶもの」でもない。したがって、本件費用は、所得税法第2条《定義》第1項第20号、所得税法施行令第7条第1項第1号に規定する繰延資産としての開業費には該当しない。(平24.10.31 名裁(所)平24-14)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210021
- 裁決年月日
- 平成22年6月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、営業権買取確認書による合意に基づく支払を求める訴訟上の和解によって支払った和解金について、請求人は営業譲渡行為はなかった旨訴訟において主張したことから、当該和解金は連帯保証人の立場で支出した費用であり、所得税法第45条第1項第1号の家事上の経費である旨主張する。しかしながら、当該確認書に基づく合意内容は、請求人が医院の経営者を退去させ同所において開業するために金員を支払うこととするものであると認められることから、当該確認書による合意による支払債務は、請求人が事業所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出するための費用であると認められ、当該費用は繰延資産である開業費に該当すると認められる。したがって原処分庁の主張は採用することができない。(平22. 6. 8 札裁(所)平21-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180180
- 裁決年月日
- 平成19年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・148ページ
要旨
○ 請求人は、平成15年分の必要経費に算入した平成10年分の開業費に係る償却費について、当該開業費は、平成10年1月から本件クリニックを開業した同年6月の間に支出した費用(以下「本件費用」という。)であり開業費に該当するから、任意償却により平成15年分の必要経費に算入したことは適法である旨主張する。 しかしながら、、請求人は、本件クリニックに係る平成10年1月以降の診療分を請求人の事業所得の収入金額として申告していることなどからすれば、遅くとも平成10年1月以降は、請求人自身の計算と危険において独立して、本件クリニックに係る業務を実質的に事業として行っていると認められるから、本件費用は開業費に該当しない。(平19. 2.20 東裁(所)平18-180)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120119
- 裁決年月日
- 平成13年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件研修費を開業費と認めなかった原処分庁の法解釈は狭義にすぎ誤りである旨主張するが、請求人が受講した研修は、既に開業した歯科医や歯科技工士も受講するなど、歯科医等一般を対象とした内容であって、歯科医の開業を予定している者を対象として、歯科医の開業準備という目的のために特別に行われた研修ではない。そうすると、本件研修費は、歯科医に係る技能又は知識を習得するために支出されたもので、現実にその後に開業するか否かにかかわらず、経常的に支出される性格のものであって、例えば開業のための広告宣伝費用のように、開業準備のために「特別に」要した費用とは自らその性格を異にしているといえる。よって、本件研修費は、「開業準備のために特別に支出した費用」とは認められず、繰延資産の開業費には当たらないとするのが相当である。(平13.6.25関裁(所)平12−119)
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