裁決要旨 6役務等の提供による収入
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040043
- 裁決年月日
- 令和5年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開業登録して以来反復継続して社会保険労務士の業務(本件業務)を営んでおり、その間、事務所を備え、売上げとして相談料を受領している上、経費を負担するなどしていることから、本件業務は自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務であることは明らかであり、本件業務から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は社会保険労務士として行われ、有償性、反復継続性及び物的設備を有していたことは認められるものの、①連年多額の損失が生じていることから営利性は乏しいこと、②請求人が本件業務に係る損失を改善する手段を講じていたということはできないことから企画遂行性も希薄であること、③請求人が本件業務に費やした精神的及び肉体的労力の程度は必ずしも大きいものではないこと、④請求人の生活の資は本件業務による収入ではないこと、⑤本件業務から相当程度の期間安定した収益を得られる可能性があるとはいい難いことを総合的に考慮し、社会通念により判断すると、本件業務が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできないから、本件業務から生じた所得は事業所得には当たらず、雑所得に該当する。(令5. 6.16 関裁(所)令4-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040031
- 裁決年月日
- 令和5年3月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A国において組成されたリミテッド・ライアビリティー・パートナーシップ(本件LLP)は、任意組合等に該当するから、本件LLPの事業活動から生じた所得(本件LLP所得)は、構成員である請求人に直接帰属し、請求人の事業所得に該当する旨主張する。一方、請求人は、本件LLPは、我が国の租税法上の外国法人に該当するとした上、本件LLP所得は、法人から受ける剰余金の配当に類似するものであるから配当所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件LLPは外国法人に該当するものの、本件LLPの組成契約(本件LLP契約)の定めに従った配分はなされておらず、本件LLPの各パートナーが、各自の必要に応じて都合のよいときに本件LLPの銀行預金口座から出金することを認めていた。そうすると、各パートナーは、本件LLPから各自の分離資本勘定の残高の金額を限度として、本件LLPの銀行預金口座を自由に管理支配できる権限を与えられていたものといえることから、請求人が収入すべき金額は、請求人の分離資本勘定への組入額となる。そして、その所得区分については、本件LLPと各パートナーとの間において、本件LLP契約に定める分配が省略されていたことから、配当所得には当たらず、また、上記組入額は、外国法人である本件LLPが行った事業活動によって生じたものであり、本件LLP契約の定めに基づき、本件LLPの純利益と請求人の資本割合によって自動的に定まることから、請求人が主体的に事業を行ったことにより生じた所得とはいえず、事業所得にも当たらない。そして、利子所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しないことから、請求人の分離資本勘定への組入額は、雑所得に該当する。(令5. 3. 1 大裁(所)令4-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200070
- 裁決年月日
- 平成21年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・72ページ
要旨
○ 請求人は、昭和○○年に請求人がした職務発明(以下「本件職務発明」という。)に関してF社が定めた発明考案等取扱規定等に基づき、請求人が同社から受け取っていた報償金が請求人が得るべき「相当の対価」に満たないとして、その差額の支払を求めた訴訟(以下「本件訴訟」という。)における和解により得た金員(以下「本件和解金」という。)は、和解調書の記載のとおり、請求人が和解当日までに同社でした職務発明・考案にかかる権利を同社に譲渡した対価として受領したものであり、このような権利の譲渡により得た所得は譲渡所得に該当する旨主張する。しかしながら、和解調書には、「和解当日までに、請求人がF社においてした職務発明・考案に係る権利の譲渡の対価として本件和解金の支払義務があることを認める。」旨の条項があるが、本件訴訟の経緯等からすれば、本件職務発明に関する「特許を受ける権利」の譲渡後に、特許法第35条第3項に規定に基づく本件職務発明に関する「相当の対価」の追加分として同社から支払を受けたものであると認められるから、本件和解金が、和解当日までに、請求人が同社においてした職務発明・考案にかかるすべての権利の譲渡の対価として支払を受けたものであると認めるのは相当ではない。そして、本件和解金は本件職務発明に関する「特許を受ける権利」の譲渡後にいわばその使用料と同様の性格を有するものとして支払われたものであり、また、仮に、本件和解金の一部が、本件職務発明以外の請求人が同社においてした職務発明等に係る権利の譲渡の対価であったとしても、請求人が主張する本件職務発明を含めて請求人がF社でした職務発明及び考案に関する「特許を受ける権利」あるいは「実用新案登録を受ける権利」は、遅くとも昭和○○年から昭和○○年の出願時までには同社に譲渡され、同社は出願報償金を支払っていたと認めるのが相当であり、請求人が同社でした本件職務発明を含めたすべての職務発明及び考案に関する譲渡所得の基因となる資産に該当する「特許を受ける権利」あるいは「実用新案登録を受ける権利」が本件和解の日に譲渡されたとは認められないことから、請求人の主張を採用することはできない。すなわち、本件和解金は、「特許を受ける権利」あるいは「実用新案登録を受ける権利」が同社に譲渡された後に「相当の対価」として支払を受けた金員であるといえるから、本件和解金に係る所得は譲渡所得に該当せず、雑所得に該当するというべきである。(平21. 4.23 大裁(所)平20-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190179
- 裁決年月日
- 平成20年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・229ページ
要旨
○ 請求人は、請求人と雇用関係がないA社から付与された本件新株予約権の行使に係る本件権利行使益は、役務その他労務の対価ではなく、一時的、偶発的な所得であるから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件新株予約権の付与に当たって、具体的な役務の提供が明示的に合意されていたとはいえないとしても、請求人は、A社に対する社外協力者として同社の必要に応じて協力し、仮に、将来転職する場合には同社への入社を優先するなどの義務を負う社外協力者としての地位にあり、同社は、このような義務を伴う地位に就いていることを継続することの見返りとして本件各新株予約権を付与ないし割り当てたものということができる。そして、本件新株予約権については、その権利を譲渡し又は処分等することはできないものとされており、請求人は、これを行使することによって、初めて経済的利益を受けることができるものとされているのであるから、A社は、請求人に対し、本件新株予約権に係る付与契約により本件新株予約権を付与し、その約定に従って所定の権利行使価格で株式を取得させたことによって、本件権利行使益を得させたものということができる。したがって、本件権利行使益は、A社から請求人に与えられた給付に当たるものというべきで、本件各新株予約権を行使して得た本件権利行使益は、労務その他の役務の対価としての性質を有するというべきである。以上によると、本件権利行使益は、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得のいずれにも該当せず、また、労務その他の役務の対価として供与されたものであるから、一時所得には該当せず、雑所得に該当する。(平20. 5.13 東裁(所)平19-179)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成17年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法は、一定期間内に生じた経済的利得を課税の対象とし、担税力に応じた公平な税負担の分配を目的とするから、課税の対象たる所得金額の計算の要素である「収入すべき金額」とは、納税義務者が経済的にみて、その利得を現実に支配管理し、自己のためこれを享受し得る可能性の生じた金額をいうと解するのが相当であり、一般的には、「収入すべき金額」の原因となる権利が確定的に発生すれば、その利得を現実に支配管理し、自己のためこれを享受し得る可能性が生じたものといえるが、同権利が公序良俗に反し無効である場合には、現実に支払がされ、又は、これと同視し得る状態に至ることが必要であるというべきである。これを本件についてみると、請求人は、大学入学への便宜を図ることを目的とする口利き料である本件金員を自ら管理し、約1割もの手数料を支払い、若しくは、子の大学入学への便宜を図ることを希望する父母に対し、同父母を紹介した者の管理する預金口座へ入金させ、又は、自ら直接現金を交付させており、その使途も、請求人の意思に従って定められているというべきであるから、本件金員は、各預金口座へ振込入金されたあるいは、請求人に支払われた時点で、請求人の「収入すべき金額」に当たると解するのが相当である。(平17.12.16関裁(所)平17-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170029
- 裁決年月日
- 平成17年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人がその生前において、特許実施料の名目で勤務先から受領した金員は、被相続人は特許権者ではなく、特許発明をした同人の長年の功労に対して一時に支払われたものであるから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、当該金員は、同人の発明に係る製品が勤務先の売上に多大に貢献しており職務発明の世間相場額等を考慮して算定されていることからすると、特許法第35条第4項にいう「職務発明に係る相当の対価」に類するものと解される。そうすると、当該金員は、対価性を有するものであるから、一時所得には該当しないと解される。(平17.12.12大裁(所)平17-29)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、合意書に基づいて受領した金員(以下「本件金員」という。)をセクハラ等による精神的苦痛に対する慰謝料として、非課税所得である旨主張し、原処分庁は、本件金員のうち一部を非課税所得、その余を一時所得の収入金額とすべきである旨主張する。しかしながら、合意書は、その第2条において、①会社在職中に知り得たすべてのことを漏らさない旨、②会社が被告となっている裁判の出廷要請に出廷しない旨などの記載、同第4条には、請求人が第2条に反した場合は本件金員を返還しなければならない旨の記載があることから、第2条の遵守を条件として取り交わされたものと認められる。そうすると、本件金員は、合意書の第2条の履行を約する役務提供の対価(以下「不作為の役務提供の対価」という。)としての性質を有するものとするのが相当である。したがって、本件金員は、役務の対価としての性質を有すると認められるので、所得税法第34条の一時所得に該当せず、かつ、同法第23条ないし同法第33条に規定するいずれの所得にも該当しないことから、同法第35条の規定により雑所得に該当する。(平16.6.30福裁(所)平15-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140260
- 裁決年月日
- 平成15年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・238ページ
要旨
○ 請求人は、同人の勤務する内国法人A社の業務委託契約先である外国法人B社から付与されたストック・オプションの行使に係る経済的利益は、B社と雇用関係がなく、また、A社とB社は資本関係がないこと、提供した労務の質及び量と相関関係がない偶発的所得であること等から、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、当該経済的利益は、請求人が、A社の代表取締役としての地位に基づき、それとともに、個人の責任において本件個人保証を行うことにより、B社に対して役務の提供をすることを前提に、B社の株式を購入することができる権利をB社から付与され、B社に対して一定期間役務の提供をすること(本件個人保証を継続すること)により、これを行使して得たもの、換言すれば、請求人の役務の提供の対価としての性質をもった所得ということができるから、一時所得に該当せず、雑所得に該当すると解するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.06.東裁(所)平14-260)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140063
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員は請求人が入院用ベッド設備を設置したことにより生じたパチンコ業者(A社)との紛争に関し、入院用ベッド設備の設置の継続を断念したことに対する「断念料」というべき性質のものであり、一連の予期しない事情の発生により生じた一時的なもので、労務その他役務の対価としての性質を有しないものに当たるから一時所得に該当すると主張する。しかしながら、請求人は、A社のために、本件診療所が保護物件に該当しないようにするための本件変更届を保健所へ提出することを含め、本件パチンコ店の開業許可取得に協力することの対価として、本件金員を受け取ったものと認めるのが相当である。そうすると、本件金員は、本件パチンコ店の開業許可取得のための便宜提供という請求人のA社に対する役務の対価としての性質を有するものである。したがって、本件金員に係る所得は、一時所得には該当せず、雑所得に該当すると解するのが相当である。(平15.03.25.大裁(所)平14-63)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130031ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成14年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の生前の金銭の授受は複雑で、株式会社Fから受領した金員は借入金か預り金か事業用の投資なのか判然としないにもかかわらず、株式会社Fが支払手数料とした経理処理のみを基にして被相続人の雑所得と認定しており、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は当審判所に対して何ら証拠書類を提出しないばかりか、当審判所からの証拠書類等の提出、計数説明書類等の提出依頼に対しても何らの回答もしていない。そこで、当審判所の調査及び原処分関係書類により審理したところによれば、株式会社Fから証拠として収集した預り書、受取書、念書、支払内訳書及び経費処理明細並びに関係人の答述等から総合的に判断すると、被相続人がFから受領した金員は、Fから手形の回収及び手形詐欺事件の解決に係る役務提供の対価として受領したと認めるのが相当であり、かつ、事業所得とも認められないことから、雑所得とするのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 6.25熊裁(所)平13-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130069
- 裁決年月日
- 平成14年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の売却に係る本件違約金が請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、(1)本件違約金の支払いの元となった請求人と法人Mとの覚書は無効なものと認められること、(2)本件違約金を受け取ったとする法人Mはその実体がなく、かつ、本件土地の売却に関して法人M及びその代表者はかかわっていないと認められること及び(3)請求人は本件土地売却委任状に基づき実質的に本件土地の売却交渉をしていたと認められることから、本件違約金は請求人に帰属すると認められ、請求人が本土地の売却に直接かかわっていたことからすると、その行為には役務提供としての対価性が認められるから本件違約金は請求人の雑所得とすべきである。本件更正処分は、本件違約金を請求人の一時所得と認定したものであるが、これを雑所得として計算しても結果的に本件更正処分の額を上回ることとなるから、本件更正処分は適法である。(平14. 4.23名裁(所)平13-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120065
- 裁決年月日
- 平成12年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件モニター契約に基づく本件契約料は、本件マンションの購入価額の値引きであり、雑所得ではない旨主張するが、本件契約料は、本件モニター契約に基づき役務が提供され、その対価として支払われていたのであるから、本件契約料は、本件マンションの購入価額の値引きとは認められず、所法第35条に規定する雑所得に該当する。(平12.12.25関裁(所)平12−65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110070
- 裁決年月日
- 平成12年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 金銭の貸付行為が所得税法上の事業に該当するか否かは、営利性、継続性及び事業としての社会的客観性の有無によってその判定をすべきで、具体的には、貸付けの口数、貸付けの相手との関係、貸付けの目的、貸付金額、利率、担保権の設定の有無、貸付資金の調達方法、店舗等の施設や設備の有無及び広告宣伝の状況その他諸般の状況を総合勘案して判断すべきであると解されるところ、請求人の金銭の貸付先は、請求人が代表取締役等を務める法人4社で、しかもこのうち利息を収受しているのは1社のみであって、請求人は、これらの貸付金債権を保全するための担保権の設定等の措置を講じておらず、また、不特定多数の者を対象に金銭の貸付けを行うための店舗等の施設や設備を有することなく、広く一般に顧客を募るための広告宣伝も行っていないことが認められ、これらの事業からすると、請求人の金銭の貸付行為は、所得税法上の事業には該当しないものというべきである。(平12. 2. 7大裁(所)平11-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080185
- 裁決年月日
- 平成9年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告表示盤の貸付けをするに至った経緯、経営の状況、今後の予定等を考慮すれば、本件貸付けに係る所得は事業所得に該当する旨及び事業所得に該当しないとしても、広告表示盤は動産ではなく定着物であるから、本件貸付けは所基通26−5の定めにより不動産所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付けは、営利性、有償性、継続性等を有し、購入資金の調達も銀行借入れによっていることが認められるものの、請求人は、本件貸付けに当たって人的・物的設備を有せず、請求人が本件貸付けに費やした精神的、肉体的労力は事業活動といえる程度のものではなく、また、本件貸付けによって相当期間継続して安定した収益を得られる可能性も十分とはいえず、さらに、請求人は生活の資の大部分を給与収入によっていると認められることから、これらを総合して客観的に判断すれば、本件貸付けはいまだ所法第27条第1項に規定する事業には該当しないとみるのが相当である。また、(1)広告表示盤が減価償却資産に該当し、耐用年数を5年として減価償却をすることについては請求人も認めていること、(2)広告表示盤は建物に取り付けられ、また、取外しも可能な広告宣伝用の媒体器具であり、民法第86条第1項の規定でいう土地及びその定着物には該当しないと認められることから、動産とみるのが相当であり、本件貸付けは所法第26条第1項に規定する不動産所得には該当しないと見るのが相当である。したがって、本件貸付けに係る所得は雑所得に該当する。(平 9. 4.23東裁(所)平 8-185)、(平 9. 4.23東裁(所)平 8-186)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080005
- 裁決年月日
- 平成8年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201501016
- 争点
- 15雑所得/1所得の区分/1雑所得と認めた事例/6役務等の提供による収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社のBと通謀したC社のDから、F社がA社の製品を購入するようF社に働きかけをするなどの協力方の依頼を受け、F社に対する働きかけを行い、その協力に対する報酬としてA社から本件金員を受領したことが認められる。そうすると、請求人が本件金員を受領したことによる所得は、労務その他の役務の提供の対価としての所得であるというべきところ、請求人の事業所得や給与所得などに該当しないことは明らかであるから、所法第35条第1項に規定する雑所得に該当すると認めるのが相当である。(平 8. 7. 4東裁(所)平 8-5)、(平 8. 7. 4東裁(所)平 8-6,7)
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