裁決要旨 1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がした債務保証(本件債務保証)は、請求人が、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識しながらあえて行ったのであるから、債務保証の履行に伴う求償権の行使を前提とした債務保証には当たらない旨主張する。しかしながら、主たる債務者は、本件債務保証がされた時点において、事業の開始に向けた実質的な準備を進めており、将来において事業利益を出すことを企図していたと推認されるほか、請求人が本件債務保証をした日の属する事業年度の決算書において、債務超過の状態に陥っていたとは認められないことからすると、請求人がした本件債務保証は、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識して行ったものとはいえない。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160237
- 裁決年月日
- 平成17年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、同人所有の土地及び建物を譲渡して、同人の親族が主宰する同族会社に係る保証債務の履行をし、当該譲渡に保証債務の特例を適用したことについて、原処分庁は、①同社が、船舶の賃貸事業の開始に当たり融資を受けた借入金Aに係る請求人の債務保証については、当該事業に事業性がないので、同社に対する求償を前提としない債務引受又は贈与であり、また、②同社が、請求人所有の土地に隣接する土地の購入のため融資を受けた借入金Bの継続時にした請求人の物上保証は、当該購入した土地に担保割れが生じていることを認識した上でのものであって、前記と同様に債務引受け又は贈与であるから、当該譲渡に当該特例は適用できない旨主張する。しかしながら、①同社の船舶の賃貸事業に事業性がないとはいえず、借入金Aの債務保証の時点において、同社は債務超過の状況にあったとは認められず、また、②借入金Bに係る請求人の物上保証時点において、同社は、その後も事業による売上高が計上されていること、債務超過の状態にあるものの購入した船舶と土地を所有していること、他の親族が連帯保証人兼物上保証人となっており、債権者から返済期間を延長する旨協力を得ていることが認められ、請求人の物上保証時において、同社に対する借入金A及び借入金Bに係る求償権の行使が不能であることが客観的にみて確実であったということはできないから、当該譲渡には当該特例を適用すべきである。(平17.4.19東裁(所)平16-237)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160020
- 裁決年月日
- 平成16年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件損害賠償債務における主たる債務者は甲と乙であって、請求人がこれを連帯保証する旨の意思表示をしたものと解すべきであり、また、これら2名に対する求償権の行使を前提として本件連帯保証を行ったものである旨主張する。しかしながら、①甲は本件和解契約の当事者とはなっておらず、②本件和解契約においては乙のみが本件損害賠償債務を負っていることを確認しており、③債権者は、本件損害賠償債務は乙が単独で弁済すべき債務である旨答述していることからすれば、本件損害賠償債務における債務者は乙のみであるというべきである。よって、本件連帯保証が甲に対する求償権の行使を前提としたものであるとは認められず、また、請求人は、本件和解契約当時の乙の資産負債及び収入支出の状況からして、同人に対する求償権を行使することは不可能な状態であった旨自ら申述していることからすれば、請求人は本件連帯保証のときにおいて既に、乙に対する求償権の行使を予定していなかったものと推認することが合理的である。そうすると、本件連帯保証は、実質的には請求人が乙に対して利益の供与又は贈与を行ったものというべきであるから、本件代物弁済につき所得税法第64条第2項の規定を適用する余地はないものと認められる。(平16.11.5関裁(所)平16-20)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140021
- 裁決年月日
- 平成15年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務承認書に署名押印した際、請求人が代表取締役であった主たる債務者である同族法人は、営業もしており、資力を喪失していなかったので、本件譲渡所得について所得税法第64条第2項に規定する特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該法人の損益及び資産の状況、本件売掛代金の入金状況及び買掛代金の支払状況等から判断すると、請求人が主たる債務者の債務を保証した際、既に主たる債務者に資力がないため求償権の行使が不可能であることを知りながらあえて保証したことは明らかで、最初から主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであって、むしろ、主たる債務者の債務を引き受けたか、あるいは主たる債務者に対して利益供与又は贈与を行ったものと認めるのが相当であることから、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用はできない。(平15.02.24.高裁(所)平14-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140055
- 裁決年月日
- 平成15年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証契約締結当時、主たる債務者に十分な収入と農業所得があったことなどから、求償権を行使することは可能であり、主たる債務者に対する利益供与の意思がなかったことは明らかである旨主張する。しかしながら、農協の購買代金債務は、親子である請求人と主たる債務者とが共同で行った農業経営から生じたものであり、本件保証契約は、請求人と主たる債務者との間では、相互に負担部分が無く、いずれか一方が債務を履行しても、他方に求償権を行使することを予定していなかったものと解するのが合理的である。また、保証契約締結当時の主たる債務者の資産状況及び経営状況からすると、請求人は求償権を行使しても最終的に負担を免れ得ない状態であったことを知りながら、あえて保証したものと認められる。したがって、当該保証契約は主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであり、無償で利益を供与したものと認められるので、所得税法第64条第2項を適用することはできない。(平15.01.30.関裁(所)平14-55)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090092
- 裁決年月日
- 平成10年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡は、被相続人の妻に対する保証債務を履行するためのものであり、所法第64条第2項の適用がある旨主張するが、被相続人は、債務者である妻には財産も収入もないが、夫婦であることから債務保証したものと認められ、妻が資力を喪失しており、かつ弁済能力がないことを知りながら、あえて債務保証をしたのであるから、被相続人は妻の債務を引き受けたか、あるいは、妻に対して利益供与または贈与を行ったものとみなし得ることから、同項にいう「求償権の行使ができなくなったとき」に該当せず、同項の適用はできないものと認められる。(平10. 6.17名裁(所)平 9-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080240
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201604041
- 争点
- 16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、立退料は請求人と主たる債務者の従業員との協議に基づき当該従業員に対する退職金支給の原資として主たる債務者に支払ったものであり、しかも、実際に当該従業員に対する退職金として支払われているから、立退料相当額については、主たる債務者に係る保証債務の履行により取得した求償権を行使したとしても弁済を受けられないことは明らかであるとし、立退料相当額について所法第64条第2項の規定による特例の適用がある旨主張する。しかしながら、立退料の支払債務と保証債務の履行による求償権の一部は相殺適状にあったものと認められるところ、請求人は、立退料相当額について求償権の行使による回収を期待せず、これを事実上放棄したものと認められ、また、立退料が退職金として支払われたこと等のみをもって求償権の行使不能とする事由と解することもできないから、立退料相当額について、本件特例を適用することはできない。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-240)
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