裁決要旨 2雑損控除

裁決要旨 2雑損控除

支部名
金沢
裁決番号
令060005
裁決年月日
令和7年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の知人(本件代表者)が代表を務める法人(本件法人)に交付した金員(本件各資産)は、請求人がその使途を定めて本件法人に預託したものであり、当該交付以後も請求人の有する資産であるから、本件代表者が、本件各資産を不正に領得し、これを特定された使途と異なる使途に費消した行為は横領に該当することから、請求人の有する資産について横領があった旨主張する。しかしながら、請求人が本件各資産を本件法人に交付した事実は推認されるものの、本件代表者がどのような意思をもって本件各資産を交付させたかは明らかではないこと、請求人が本件各資産について横領があった事実を立証する証拠書類を当審判所に提出していないことなどから、本件代表者が本件各資産を原資として本件代表者ないし本件法人名義で高級自動車等を購入したと認められる余地があるとしても、当該行為が横領に該当するとは認められないから、請求人の有する資産について横領があったとはいえない。(令7. 2. 3 金裁(所)令6-5)

支部名
仙台
裁決番号
令040014
裁決年月日
令和5年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自ら所有する家屋(本件家屋)に係る外壁塗装及び屋根塗装工事(本件工事)に支出した費用(本件工事費用)は、台風(本件台風)通過後に着工したことなどから所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する災害関連支出に該当する旨主張する。しかしながら、本件工事費用が本件台風による被害の復旧(原状回復)のために支出した金額に該当するというためには、本件工事費用が本件工事の発注書の内容の対価としてではなく、本件台風により本件家屋に被害が生じたため、本件工事の内容が原状回復工事に変更され、又は本件家屋の原状回復工事が追加発注され、その原状回復工事の対価として支払われたものであることを要するところ、請求人は、本件工事の着工から完了までの期間において、工事業者に対し本件工事の内容変更や本件台風の被害による本件家屋の原状回復工事の追加発注をしていない。そうすると、本件工事費用は本件台風の被害による原状回復工事の対価として支払われたものとは認められないことから、本件工事費用は、所得税法第72条第1項に規定する災害関連支出に該当しない。(令5. 5.11 仙裁(所)令4-14)

支部名
大阪
裁決番号
令030047
裁決年月日
令和4年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が支出した資金(本件交付金)は貸付金ではなく、共同事業における出資金(不動産の購入委託に係る金銭)であり、本件交付金で購入した不動産(本件不動産)の所有権又はその売却代金は請求人又は共同事業者に帰属するから、請求人には本件不動産又はその売却代金を共同事業者に横領されたことによる損失がある旨主張する。しかしながら、横領とは、他人の物の占有者が委託の任務に背いて、所有者でなければできないような処分をすることをいうと解されるところ、請求人は、共同事業者が本件不動産を売却することを了承しており、共同事業者による不動産の転売は委託の趣旨に背いたものとはいえない。また、共同事業者が作成した文書等の記載内容からは、本件交付金が出資金として請求人が共同事業者に交付したものといえるか否かを直ちに明らかにすることができず、請求人において、本件交付金が出資金であることの立証がされたとはいえないことなどからすれば、本件交付金が出資金として請求人から共同事業者に交付されたものであるとは認められず、売却代金の横領があったということはできない。(令4. 6.17 大裁(所)令3-47)

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支部名
東京
裁決番号
令030083
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回るから、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額がある旨主張する。しかしながら、同項に規定する「損失の金額」は、資産について受けた損失の金額(「資産の損失の金額」)に災害関連支出の金額(「災害関連支出の金額」)を加えたものから、保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件については、本件台風による被害に対する保険金として受領することとなっている保険金が、「資産の損失の金額」と「災害関連支出の金額」の合計を上回ることが明らかであるから、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-83)

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支部名
東京
裁決番号
令030084ほか 1件
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の一部(本件被災部分)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災部分について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-84)

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支部名
東京
裁決番号
令030085ほか 7件
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する「損失の金額」は、資産について受けた損失の金額(「資産の損失の金額」)に災害関連支出の金額(「災害関連支出の金額」)を加えたものから、保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件については、本件台風による被害に対する保険金として受領することとなっている保険金の額が、「資産の損失の金額」と「災害関連支出の金額」の合計額を上回ることは明らかであり、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-85)

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支部名
東京
裁決番号
令030094
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回るから、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額がある旨主張する。しかしながら、同項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の各設備等(本件被災設備等)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災設備等の全体について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-94)

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支部名
東京
裁決番号
令030095ほか 8件
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が所有するマンションの一室(本件住宅)について、台風(本件台風)による被災前の価額が被災後の価額である本件住宅に係る不動産鑑定評価額を上回り、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する損失の金額があるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項に規定する損失の金額は、①資産について受けた損失の金額に②災害関連支出の金額を加えたものから、③保険金により補填される金額を控除した後の金額である旨規定されているところ、本件台風による損失があった資産である本件のマンションの共用部分の各設備等(本件被災設備等)に関して、上記①と②の金額の合計額が上記③の金額を上回らないのであり、また、請求人の主張する金額はいわゆる評価損にすぎないのであるから、本件被災設備等の全体について、同項に規定する「損失の金額」はなく、請求人に、同項に規定する「損失の金額」はないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-95)

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支部名
大阪
裁決番号
令020051
裁決年月日
令和3年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、平成25年12月31日時点で、韓国の銀行に対する預金返還請求権を有しており、最終的に請求人が取得した金額のうちの一部が同預金返還請求権の額とされるのであれば、その差額については、雑損控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、同預金返還請求権の額は、裁判上の和解勧告決定を経て決定されたものであるから、請求人が上記差額相当分の損失を被ったわけではなく、もともと請求人の預金返還請求権又は損害賠償請求権の額が元本であったというにすぎず、請求人は、横領に基因して損失を被ったとは認められないから、雑損控除の適用は認められない。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)

支部名
東京
裁決番号
令020007
裁決年月日
令和2年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が貸し付けた金員(本件貸付金)、並びに、立て替えたとする金員(本件立替金)及び売り上げたとする金員(本件売買代金)の返済又は返還を受けておらず、これらのことが、請求人の有する資産について横領による損失が生じた場合に該当することから、所得税法第72条《雑損控除》第1項(租税特別措置法第37条の11《上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定(平成26年分及び平成27年分については平成25年法律第5号による改正前の租税特別措置法第37条の10《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例》第6項の規定)により読み替えられた後のもの)(本件規定)を適用し、請求人の各年分の総所得金額又は上場株式等に係る譲渡所得の金額(総所得金額等)から雑損控除の金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件貸付金については、各年分より前において、請求人が本件貸付金の返還請求権を放棄する旨の裁判上の和解(本件和解)を成立させたことが認められ、そうすると、本件和解が成立した時において、本件貸付金に係る返還請求権は消滅したのであるから、本件貸付金についての損失は各年分においては生じ得ないこととなり、また、本件立替金及び本件売買代金については、請求人が本件立替金の返済及び本件売買代金の返還を受けておらず、これらの資産に係る損失が生じた事実が明らかとなる証拠資料等の提出を行わず、また、当審判所の調査によっても、請求人の主張する損失が生じたと認めるに足る証拠は見当たらないため、横領による損失が生じた事実を認定できない。以上のことから、本件貸付金、本件立替金及び本件売買代金について、横領による損失が生じたとして本件規定を適用し、請求人の各年分の総所得金額等から雑損控除の金額を控除すべきでない。(令2.8.3東裁(所)令2-7)

支部名
東京
裁決番号
令010102
裁決年月日
令和2年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

〇請求人は、請求人には横領による損失の金額があり、横領加害者に対する不当利得返還請求権の存在をもって、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する「保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補填される部分」の金額があるとはいえないから、雑損控除の対象となる横領による損失の金額があり、請求人がした各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項において、その損失の額の算定に当たっては、保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補填される部分の金額を除く旨規定しているのは、保険金等でその損失の金額を補填されるのであれば担税力が低下したとはいえないからであると解されており、本件の場合、横領により生じたとして請求人が主張する損失の額と同額である不当利得返還請求権に基づく債権(本件債権)を横領加害者に対して有することが、判決において確定している。そうすると、横領による損失の金額とその補填される部分の金額が同額となり、請求人には、横領による損失の金額は生じないこととなる。そして、その後、本件債権が、法令上消滅した、あるいは、その債権の額が回収できなくなったとは認められないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令2.6.4東裁(所)令元-102)

支部名
東京
裁決番号
平290116
裁決年月日
平成30年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身の二度の振込みに係る投資額(本件各振込額)について、当該投資の勧誘者が諮って騙取したものであり、これらの行為は、同人の請求人に対する横領に該当し、本件各振込額から当該投資に係る入金額を控除した額(本件金員)は、所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する横領による損失に該当し、同項に規定する雑損控除の適用を受けることができるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各振込額は、請求人が請求人名義の預金口座内において管理していたものを請求人自身で振込みを行ったものであって、上記投資の勧誘者は占有していないことから、本件各振込額の振込みをもって本件金員が横領されたとはいえず、また、投資先に振り込んだ後、本件各振込額を、同人が占有し、これを領得したことを裏付ける証拠は見当たらないから、本件金員が同人により横領された事実を認めることはできない。そうすると、本件金員は、所得税法第72条第1項に規定する横領による損失の金額に該当しないため、請求人は、同項に規定する雑損控除を適用することはできず、また、翌年分以降について同法第71条《雑損失の繰越控除》第1項の規定による控除を受けることはできない。したがって、請求人の課税標準等又は税額等の計算に誤りがあったとは認められないため、国税通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当しない。(平30. 4.20 東裁(所)平29-116)

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支部名
東京
裁決番号
平270065
裁決年月日
平成27年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その所有する宅地(本件宅地)が東日本大震災に基因する地盤の液状化により被害を被ったとし、当該宅地に係る震災前後の固定資産税評価額の下落額をその損失の金額として所得税法第72条《雑損控除》第1項の規定が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同項にいう「損失」とは、災害等により生活に通常必要な資産の全部又は一部に毀損が生じた状態をいうものと解するのが相当であるところ、震災の前後で本件宅地の評価額が下落しているとしても、その下落幅が、生活に通常必要な資産としての毀損による損失額自体を反映したものとまでいい難く、評価額が下落している点をしてこのような毀損が生じたことを推認し得るものでもないから、当該宅地の震災前後の時価による差額をもって雑損控除の規定を適用することはできない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-65)

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支部名
東京
裁決番号
平270066
裁決年月日
平成27年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その所有する宅地(本件宅地)が東日本大震災に基因する地盤の液状化より被害を被ったとし、当該宅地に係る震災前後の固定資産税評価額の下落額をその損失の金額として所得税法第72条《雑損控除》第1項の規定が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同項にいう「損失」とは、災害等により生活に通常必要な資産の全部又は一部に毀損が生じた状態をいうものと解するのが相当であるところ、震災の前後で本件宅地の評価額が下落しているとしても、その下落幅が、生活に通常必要な資産としての毀損による損失額自体を反映したものとまではいい難く、評価額が下落している点をしてこのような毀損が生じたことを推認し得るものでもないから、当該宅地の震災前後の時価による差額をもって雑損控除の規定を適用することはできない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-66)

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支部名
東京
裁決番号
平240193
裁決年月日
平成25年4月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集№91

要旨

○請求人は、盗まれた普通預金通帳及び印鑑を使用して普通預金口座から金員が引き出されたことは盗難に該当するとして、預金通帳等が盗まれたことに伴う損失(本件損失)について雑損控除の適用をすべきであり、雑損控除を適用すれば課税所得はない旨主張する。しかしながら、預金者以外の者が行った不正な払戻しにより預金者が被った損失は、預金通帳等が窃取されたことに起因し、また、明らかに預金者の意思に基づかない事由によるのであるから、実質的にみて預金者の資産が「盗難」されたことにより生じた損失と評価し、雑損控除の対象となる「盗難」による損失に当たると解するのが相当であるから、本件損失は雑損控除の対象となる「盗難」による損失に当たると認められるものの、当該損失の金額は、総所得金額の10分の1を超えないため、雑損控除の額は零円となる。(平25. 4.22 東裁(所)平24-193)

支部名
大阪
裁決番号
平240026
裁決年月日
平成24年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、信用取引による上場株式の譲渡損失(本件損失)は、証券会社が結果責任を請求人に押し付けた証券詐欺であるから、盗難又は横領の一種による損失に当たり、雑損控除の対象になるべき損失に該当する旨主張する。しかしながら、雑損控除の対象となる損失は、納税者の意思に基づかないことが明らかな「災害又は盗難若しくは横領」によるものに限定されると解されるところ、本件損失は、証券会社の担当者から請求人が保有している株式を中国株式に乗りかえた方が利益が上がると勧誘され、これを自ら承諾し、当該中国株式の購入資金に充てるために上場株式を売却したことに基因して生じたものであるから、請求人が自己の判断と責任に基づいて行った通常の株式取引に係る譲渡損失と認めるのが相当である。したがって、本件損失は、所有者の意思に基づかないことが客観的に明らかな「災害又は盗難若しくは横領」によるものとは認められないから、雑損控除の対象となるものではない。(平24. 9.14 大裁(所)平24-26)

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支部名
仙台
裁決番号
平240001
裁決年月日
平成24年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、経理担当者が横領したとする金員(本件金員)は雑損控除の対象とされるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第72条《雑損控除》第1項は横領による損失が生じた場合当該損失をその年分の所得から控除する旨規定しているところ、本件金員は、その金額や発生年分を具体的に確認することができないことから合理的に算定することができず、本件金員を雑損控除の対象とすることはできない。(平24. 7. 2 仙裁(所・諸)平24-1)

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支部名
名古屋
裁決番号
平230068
裁決年月日
平成23年12月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年分の盗難に遭った現金は、請求人の妻が少しずつ手元にある金員を貯めたへそくりであり、盗難に遭ったことは、捜査を担当した警察官が請求人の妻の説明を納得したことからも明らかである旨、平成20年分の盗難による雑損控除の金額は、確定申告相談会場で担当職員が内容を確認した金額である旨主張する。雑損控除に係る損失に関連する具体的な事実及び損失金額は、納税者において主張・立証しなければならないと解されるところ、請求人の主張を裏付けるものは、請求人の妻の答述及び盗難に係る被害を警察へ届け出たことを明らかにするために警察から交付を受けた確認願以外ない。しかしながら、請求人の妻の答述は不自然、不合理なもので直ちに採用することはできず、確認願に記載された被害日時からは、盗難がいつ生じたか不明である。また、雑損控除の金額は、原処分庁の確定申告相談会場で担当職員が内容を確認した金額であるとする点については、納税相談は、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、税務署の一応の判断を示すものにすぎず、その申告内容を是認することまで意味するものではない。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。 (平23.12.22 名裁(所・諸)平23-68)

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支部名
東京
裁決番号
平220208
裁決年月日
平成23年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201802010
争点
18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
事例集登載頁
裁決事例集№83

要旨

○ 請求人は、いわゆる振り込め詐欺の被害に遭い、だまし取られた金額分の損失(本件損失)が、雑損控除制度の趣旨・目的に照らせば所得税法第72条《雑損控除》第1項に規定する「災害又は盗難若しくは横領」による損失、又は「災害」による損失、「盗難」による損失若しくは「横領」による損失のいずれかの損失に当たる旨主張する。しかしながら、「災害」、「盗難」及び「横領」はいずれも別個の概念であること、また、①上記詐欺の犯人が指定した口座に3回にわたり振込送金した請求人の行為(本件各振込み)自体が、請求人の意思に基づいてなされているから、本件損失は「災害」による損失に当たらないこと、②「盗難」の意義は「財物の占有者の意に反する第三者による当該財物の占有の移転」と解されるところ、本件各振込みが請求人の意思に基づいてなされているから、本件損失は「盗難」による損失に当たらないこと、③「横領」の意義は「他人の物の占有者が委託の任務に背いて、その物につき権限がないのに所有者でなければできないような処分をすること」と解されるところ、請求人が振り込んだ金銭に対する所有権は本件各振込みを終えた時点で、当該金銭に対する占有とともに上記詐欺の犯人側へ移転したと認められ、当該犯人はそもそも請求人の物の占有者ではないから、本件損失は「横領」による損失に当たらないことから、本件損失は、所得税法第72条第1項に規定する「災害又は盗難若しくは横領による損失」には当たらない。(平23. 5.23 東裁(所)平22-208)

支部名
東京
裁決番号
平220148ほか 1件
裁決年月日
平成23年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が区分所有するマンションにつき負担した耐震改修工事費用は、災害による被害の発生、拡大を防止し、また安全を確保するための緊急的に必要な措置を行う目的で支出したものであるから、その全額が所得税法施行令第206条《雑損控除の対象となる雑損失の範囲等》第1項第3号に規定する災害関連支出に当たる旨主張する。しかしながら、当該耐震改修工事の主な内容は、耐震壁等の増設、ポスト柱新設及び梁補強等の補強工事であって、当該マンションの耐震強度を法令上備わっているべき一定基準以上のものに向上させる目的で行われたものと認められるから、当該耐震改修工事費用は、請求人の住宅について受けた財産的な損失を実質的に回復するための支出であると認められ、被害の拡大を防止するための支出には当たらない。したがって、当該耐震改修工事費用は、災害関連支出には該当しないというべきである。(平23. 2. 9 東裁(所)平22-148)

支部名
東京
裁決番号
平220062
裁決年月日
平成22年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、離婚した元妻によって、請求人の家財等動産を勝手に持ち出されたことによる損失が、雑損控除の対象となる盗難による損失に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条第1項は、納税者等の有する資産について、災害、盗難及び横領による損失が生じた場合にのみその一定額の控除を認めているところ、請求人が、盗難の被害にあったと主張する家財等動産のうち、元妻に対するメール又は家財等動産引渡し訴訟(以下「本件訴訟」という。)において、請求人が所有権を主張していないものについては、その所有権は元妻に帰属していると推認できるから盗難には該当しないというべきであり、請求人が元妻に対するメール及び本件訴訟のいずれにおいても所有権を主張している家財等動産については、元妻も所有権を主張しており、所有権の帰属は本件訴訟において明らかにされておらず、原処分関係資料、請求人提出資料及び審判所の調査の結果によっても不明であるから、本件では、雑損控除の対象となる資産が特定されていないものといわざるを得ず、雑損控除を適用することはできない。(平22. 9.21 東裁(所)平22-62)

支部名
東京
裁決番号
平220037
裁決年月日
平成22年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201802990
争点
18所得控除/2雑損控除/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が主宰する法人Xと金融商品取引業者Yとの間で行われた外国為替証拠金取引(FX取引)において生じた損失(本件損失金額)は、Xの事業が請求人の生計維持のために行っているものであるから、請求人に帰属し、また、Yの詐欺・横領により請求人に生じた損失であるから、請求人の雑損失に当たる旨主張する。しかしながら、本件損失金額に係るFX取引は、X名義で行われており、FX口座もX名義であったこと、Xは、FX取引の損失額を外為事業投資損失額として計上した法人税の確定申告書を作成、提出していること、請求人は、Yとの間で請求人個人名義でFX取引を行っていたことを総合勘案すれば、本件損失金額はXとYとの間で行われたFX取引により生じたXの年間差引損益金合計額であり、Xに帰属すると認められ、請求人の資産について生じた損失であると認められない。また、Xは請求人とは別個の法人格を有するのであるから、同社の代表取締役である請求人が同社名義で行った法律行為の効果は、同社に帰属するのが原則であり、同社の事業が請求人の生計維持のために行われていたか否かによって左右されるものではない。(平22. 8.23 東裁(所)平22-37)

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支部名
大阪
裁決番号
平210032
裁決年月日
平成21年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201802010
争点
18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ビルの地下4階にある倉庫に保管していた生活用雑貨が、湧き水による災害を受けたとして雑損控除の適用を主張するが、本件湧き水は、所得税法第72条に規定する災害に該当しないため請求人の主張を認めることはできない。(平21.12.21 大裁(所)平21-32)

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支部名
大阪
裁決番号
平200046
裁決年月日
平成21年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201802030
争点
18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
事例集登載頁
裁決事例集No.77・125ページ

要旨

○ 請求人は、本件アスベスト除去費用等は、居住者はもちろんのこと、周辺住民という第三者の健康障害の防止のための支出であるならば、一層、雑損控除の対象となる支出として所得税法施行令第206条第1項第3号に規定する「被害の発生拡大又は発生を防止するため緊急に必要な措置を講ずるための支出」に該当し、雑損控除として認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する本件アスベスト除去費用等が周辺住民という第三者の健康障害の防止のための支出として、所得税法施行令第206条第1項第3号に規定する「被害の発生拡大又は発生を防止するため緊急に必要な措置を講ずるための支出」に当たり、雑損控除に該当するためには、人の身体自体が所得税法第72条に規定する「資産」に該当することが必要であるところ、所得税法第2条及び同法第9条の規定を踏まえれば、人の身体が所得税法第72条に規定する「資産」に該当すると認めることはできないというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)

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支部名
大阪
裁決番号
平200046
裁決年月日
平成21年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集No.77・125ページ

要旨

○ 請求人は、請求人の自宅建物(以下「本件建物」という。)にアスベストが含有されていることが判明し、本件建物設当時には全く危険視されていなかったアスベストが、本件建物解体時においては危険視され、アスベスト除去等が法令で義務付けされるに至った事実によって、本件建物はその経済的価値を減ずるに至ったことは明白であり、その経済的価値の減少自体が所得税法第72条に規定する「損失」である旨主張する。しかしながら、アスベストの除去等は、請求人も主張するようにアスベストの飛散による人の健康障害の発生を未然に予防することを目的とした法令の要請に従ったものであり、それは災害により生じたものではないから、仮に本件建物の経済的価値が減少したとしても、所得税法第72条に規定する「災害により損失が生じた」ということはできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)

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支部名
大阪
裁決番号
平200046
裁決年月日
平成21年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201802010
争点
18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
事例集登載頁
裁決事例集No.77・125ページ

要旨

○ 請求人は、所得税法第72条の規定の趣旨からすれば、同条に規定する「災害」とは、納税者の意思に基づかない事象をいうのであり、本件においては、本件建物の建築当時には合法であったアスベスト部材が、その後、科学的に人体に極めて有害であることが判明し、本件建物解体時にはアスベストの含有量調査及びその除去について法令により義務付けられるまでに至ったものであり、この一連の事象が納税者の意思に基づかない事象として同条に規定する「災害」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第72条に規定する「災害」の語義として、それを「納税者の意思に基づかない事象」とすることは広きに過ぎ、雑損控除の範囲を適切に画することができなくなることからすれば、「納税者の意思に基づかない事象」のみをもって同条に規定する「災害」に該当するとの考えは法解釈としては妥当ではなく、所得税法第2条第27号及び同法施行令第9条の規定からすれば、災害とは、自然界に生じた天災ないしはそれと同視すべき事象を指すものであり、また、人為によるものであっても、鉱害、火薬類の爆発など(のように)自然界に生じた天災と同視すべき劇的な過程を経て害を被る事象をいうものと解するのが相当である。また、請求人は、上記のとおり一連の事象が所得税法第72条に規定する「災害」に該当する旨主張するが、なおあいまいで特定された主張とはいい難いところ、本件においては、いかなる事象を所得税法第2条第27号を受けた同法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」に該当するものとして検討するかによって判断内容は異なるものとなる。すなわち、請求人の主張を「建物の解体の際にアスベストが発見されたことによりアスベストの除去作業等を法令により義務付けられるに至ったこと」が「災害」に該当するとの主張と解し、「人為による異常な災害」とみることができるかを検討すると、法令によりアスベストの除去作業等が義務付けられたのは、作業の過程において飛散するアスベストを作業員等が吸引することによる健康障害の発生を防止するためであり、従来建材等に広く使用されていたアスベストが、人の健康上危険視されてその使用が禁止され、除去作業等の費用負担を余儀なくされたこと自体は、予見及び回避不可能であり、納税者の責めに帰すべきものではなく、納税者の意思に基づかないものとしても、除去作業等の義務が課せられ、これを行ったこと自体は法令に基づく要請であり、かつ、その費用負担も受忍すべきものというべきであるから、かかる法令に基づき費用負担が生じたこと自体を上記「人為による異常な災害」とみることはできない。また、請求人の主張を「法令で除去等を義務付けられているかを問わず、本件建物建設当時においてはなんら危険視されていなかった物質が、その後一気に有害物質であるとの社会的評価を受け、劇的に危険視されることとなったこと」自体が「災害」に該当するとの主張と解し、所得税法第2条第27号を受けた同法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」とみることができるかを検討しても、そのように危険視されるに至った状態自体は、いまだ害を被る事象とはいえず、また、危険視されるに至ったアスベストに対していかなる対応をするかは政府等の判断であり、少なくともアスベストの除去費用等を国民が負担することが義務付けられたのは、あくまで法令に基づく要請であるから、やはり上記「人為による異常な災害」とみることはできない。さらに、請求人の主張を「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」が「災害」に該当するとの主張と解し、そのこと自体を「人為による異常な災害」とみることができるかを検討しても、そのことにより住宅に何らかの外的要因により物理的な害が生じたといえるものではなく、また、自然界に生じた天災と同視すべき劇的な過程を経て害を被る事象でもないから、「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」自体を上記「人為による異常な災害」とみることはできない。以上のことからすれば、いずれにせよ本件において請求人が主張する事象は、所得税法第72条に規定する「災害」に該当しないというべきである。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)

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支部名
大阪
裁決番号
平200046
裁決年月日
平成21年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集No.77・125ページ

要旨

○ 請求人は、アスベストが含有していた事実の判明によって、その除去等を余儀なくされた以上、その除去費用等は、少なくとも、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により(中略)その価値が減少したことによる当該住宅家財等の(中略)除去のための支出」に該当し、したがって、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当することは明白である旨主張する。しかしながら、アスベストの除去等は、その飛散による人の健康障害の発生を未然に予防することを目的とした法令の要請に従ったものであって、仮にアスベストが含有していたことにより本件建物の経済的価値が減少したとしても、「住宅建材に危険視されることとなったアスベストが含有されていたこと」は、所得税法第72条に規定する「災害」により生じたものではないから、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により」との要件には該当しない。したがって、アスベストの除去費用は、同号の規定に該当し、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当すると認めることはできない。さらに、本件において、解体工事着手からアスベスト除去等の負担を強いられたことは認められるものの、アスベストの飛散による労働者の健康障害の発生を未然に予防するために法令の要請により受忍すべき費用負担が発生し、解体費用が増加したにすぎないものと認めるのが相当である。したがって、アスベストの除去費用等は、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する「災害により(中略)その価値が減少したことによる当該住宅家財等の(中略)除去のための支出」に該当し、所得税法第72条に規定する「やむを得ない支出」に該当すると認めることはできないから、請求人の主張は採用することができない。(平21. 2.16 大裁(所)平20-46)

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支部名
関東信越
裁決番号
平200033
裁決年月日
平成21年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件オートバイを勤務先への通勤に使用していたから、請求人の生活において、「生活に通常必要な動産」に当たる旨主張するが、「生活に通常必要な動産」であるとは、通常の社会生活を営むのに必要とされる資産であり、また、二輪自動車が「生活に通常必要な動産」に当たるか否かについては、当該二輪自動車がどのような用途にどの程度使用されているか並びに 請求人が居住する地域の公共交通機関の有無及びその利用の容易性なども併せ考慮した上で判断するのが相当であるところ、請求人は、盗難に遭った当時、本件車両を通勤や休日の帰省の際に使用していたことが認められるものの、勤務先から電車通勤に係る通勤定期券代相当額の通勤費の支給を受けていたこと、自宅から最寄り駅までの距離は約600mで徒歩で約8分程度であり、当該最寄り駅からは平日は上下線のいずれにも一日各約190本の列車が発着していること、当該地下鉄路線の多くの駅は他の地下鉄線やJR線、私鉄線と接続し、乗換駅となっていること、また、請求人においては本件オートバイによる通勤や帰省等を余儀なくされる特別の事情があるとは認められないことなどを総合的に考慮して判断すると、本件オートバイは雑損控除の対象となる「生活に通常必要な動産」に当たらない。(平21. 1.30 関裁(所)平20-33)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200039
裁決年月日
平成21年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の子の横領により損失を受けたことから雑損控除は認められると主張する。しかしながら、請求人が横領の事実を証明する資料であるとする、請求人の母の平成16年分の所得税の確定申告書に添付された書類からは横領の事実を確認することはできず、そのほか当該書類以外に証拠の提出はなく、更には、当審判所の調査によっても請求人の主張する横領の事実を確認することができない。また、請求人は、本件申告書は原処分庁所属の職員の指導により作成されたものであるから雑損控除の適用は認められるべきであると主張するが、本件確定申告書が原処分庁所属の職員の指導により作成されたとしても、横領の事実が認められない本件において雑損控除の適用が認められるものではない。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、雑損控除の適用を認められないものと判断せざるを得ない。(平21. 1. 7 名裁(所)平20-39)

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支部名
東京
裁決番号
平200105
裁決年月日
平成20年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人の株主が出資した額を請求人が割賦弁済したとする金額は平成18年分の雑損控除に該当する旨主張する。しかしながら、当該金額は、所得税法第72条に規定する災害又は盗難若しくは横領による損失に基づくものではないから、請求人における平成18年分の雑損控除に該当しない。(平20.12.16 東裁(所)平20-105)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成20年9月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集No.76・169ページ

要旨

○ 請求人は、請求人名義の定期預金(以下「本件定期預金」という。)の更新手続を請求人が代表取締役を務める法人の従業員に任せていたところ、当該従業員が本件定期預金の一部を請求人に無断で解約し、これを横領されたから、請求人には雑損控除の対象となる損失が生じた旨主張する。しかしながら、所得税法第72条《雑損控除》第1項が規定する「横領」の概念について、所得税法に規定はなく、刑法上の横領罪にいう横領と同一のものと解するのが相当であり、本件定期預金の更新手続には、①本件定期預金の通帳、②銀行届出の印章及び③定期預金の払戻請求書が必要であるところ、本件定期預金を払い戻すために最も重要な銀行届出の印章は請求人自身が持ち歩き、本件定期預金の通常の更新手続においては請求人が更新手続後の利率を確認した上で払戻請求書に銀行届出の印章を押印していたことが認められること及び請求人が当該従業員に本件定期預金を払い戻して現金を引き出す権限を与えていたとは認められないことからすれば、請求人は当該従業員に本件定期預金の管理を任せていたとは認められないから、本件定期預金について、請求人と当該従業員との間に横領の前提となる委託信任関係が認められず、当該従業員が本件定期預金の一部を払い戻し、これを費消した行為は横領には当たらないと判断するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 9.19 名裁(所)平20-14)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成20年9月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集No.76・169ページ

要旨

○ 請求人は、平成16年1月から平成17年7月までの間に、銀行の貸金庫に保管していた現金を、請求人が代表取締役を務める法人の従業員に窃盗されたが、当該損失は、その事実が発覚した平成17年分の損失であり、平成17年分の雑損控除の対象となる旨主張する。そして、原処分庁は、平成17年末の時点において、請求人は当該従業員に対して損害賠償請求権を行使しておらず、当該従業員から回収できる損害賠償額が確定していないので、雑損失の額が確定していないから、平成17年分において雑損控除の対象となる盗難による損失が生じたこととはならない旨主張する。しかしながら、所得税基本通達72−6《保険金等及び災害関連支出の範囲等》において準用する同通達51−7《保険金等の見込控除》によれば、損失の金額から控除すべき損害賠償金等が確定していない場合には、当該損害賠償金等の見積額に基づき損失が生じた年分の確定申告に反映させることとしており、後日、当該損害賠償金等の確定額と見積額が異なった場合には、そ及してこれを訂正する旨定めているところ、この取扱いは、損害賠償金等の確定の有無にかかわらず、損失が生じた年分において雑損控除を適用すべきであることを定めたものであり、当審判所においても、相当と認められる。したがって、盗難又は横領による損失については、損失が生じたそれぞれの年分において雑損控除を適用すべきであるから、この点に関する請求人の主張には理由がなく、当該従業員から回収できる損害賠償額が確定していない場合であっても、盗難又は横領による損失が生じた年分において雑損控除を適用するのが相当であるから、この点に関する原処分庁の主張には理由がない。(平20. 9.19 名裁(所)平20-14)

支部名
東京
裁決番号
平190099
裁決年月日
平成20年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201802030
争点
18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

所得税法第72条第1項は、居住者等の有する資産について、災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合において、その年における当該損失の金額の合計額が一定の金額を超えるときは、その超える部分の金額を、その居住者のその年分の総所得金額等から控除する旨規定するとともに、雑損控除が適用される資産の範囲から所得税法第62条第1項に規定する「生活に通常必要でない資産」を除いている。「生活に通常必要でない資産」には、所得税法施行令第178条第1項及び同令第25条に規定されているとおり、①競走馬、射こう的手段の目的となる動産、②主として趣味、娯楽等の目的で所有する不動産及び③生活に通常必要な動産のうち、貴石、貴金属及び書画・こっとう等で1個又は1組の価額が30万円を超えるものがこれに該当する。したがって、1本当たりの評価額が約170万円である当該金地金は、1本の価額が30万円を超える貴金属に該当するから、「生活に通常必要でない資産」ということになり、雑損控除の適用を受けることができる資産には当たらない。なお、請求人は、金地金は、株券等の有価証券や預貯金と同等の金融資産であり、雑損控除の適用対象となる「生活に通常必要な資産」に当たる旨主張する。しかし、金地金は貴金属であり、また、当該金地金は1本当たり30万円を超る高価な貴金属等であるから、生活に通常必要でない資産となり雑損控除の対象となる資産には当たらず、請求人の主張は採用できない。(平20. 1.21 東裁(所)平19-99)

支部名
東京
裁決番号
平190068
裁決年月日
平成19年11月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件裁判に関連して支出した訴訟費用並びに判決に基づいて収去された本件建物の取壊費用及び転居費用を内容とする本件費用は、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 しかしながら、所得税法第72条の規定の趣旨は、納税者その他同条所定の者の有する資産について、災害、盗難、横領という、いずれも納税者の意思に基づかない原因による損失が生じた場合においてのみ、一定額の控除を認め、減少した担税力に即応して課税するものであると解されるところ、本件費用は、災害、盗難、横領という法定原因には該当しない、請求人の意思に基づく裁判に関連して支出されたものということができるから、同条の雑損控除が適用される損失には当たらない。(平19.11.26 東裁(所)平19-68)

支部名
東京
裁決番号
平190003
裁決年月日
平成19年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国為替証拠金取引における証拠金等の損失は、所得税法第72条第1項に規定する「居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産について盗難(窃盗)による損失」に該当する旨主張する。 ところで、窃盗とは他人の財物を搾取することをいうところ、搾取とは、不法領得の意思をもって、他人の占有する財物を、その意思に反して、自己又は第三者の占有に移すことをいうと解される。 請求人の場合、自己の意思に基づいて預けた証拠金及び自己の意思に基づいて行った外国為替証拠金取引において確定した売買差益のうち、請求人の出金要請により請求人名義の銀行預金口座に振り込まれるまでのものは、当該取引の取次業者がそれらを占有していると認められ、請求人には窃盗罪の保護法益である占有がなく、請求人との関係で窃盗罪は成立しないので、証拠金等の損失は盗難(窃盗)による損失とは認められないこと、及び、横領の事実を認めることができないことから、雑損控除の適用はない。 また、所得税法第37条についての別段の定めとして所得税法第51条の規定があり、同条第4項に基づき、雑所得を生ずべき業務の用に供され又は雑所得の基因となる資産の損失については、雑所得の金額を限度として必要経費に算入することができる。 請求人の場合、外国為替証拠金取引に係る収入金額等は雑所得であり、当該取引における証拠金は、雑所得を生ずべき業務の用に供され又は雑所得の基因となる資産に該当するので、当該証拠金の損失について、雑所得の金額を限度として必要経費に算入することができる。(平19. 7. 5 東裁(所)平19-3)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190002
裁決年月日
平成19年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、抵当権設定登記抹消登記手続請求の訴え(以下「本件訴訟」という。)につき、平成15年4月に和解が成立し(以下「本件和解」という。)、和解条項に基づき支払った和解金(以下「本件和解金」という。)は、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入することができないとしても、不動産の管理を依頼していた不動産業者に、借入金により取得した不動産の賃貸料及び当該不動産(交換後の不動産)の譲渡代金が横領されたことが原因で支払うこととなった損失であるから、平成15年分の所得税の計算において、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 所得税法第72条《雑損控除》第1項は、居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産について災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合には、その一定額をその者の総所得金額から控除する旨規定している。 これを本件についてみると、本件和解は、請求人が平成4年にAから借り入れた借入金(以下「本件借入金」という。)をBが代位弁済し、Bがその求償金(以下「本件求償金」という。)の支払を求めて、担保提供されている請求人の父所有土地における抵当権の実行を申し立てたところ、請求人らがそのことを争った本件訴訟に基因し、請求人らが、当該借入金の残額、当該借入金に係る利息及び遅延損害金(以下、これらを併せて「本件和解債務」という。)の支払義務を認めた上で、Bが当該抵当権の抹消する代わりに、請求人らは本件和解金を支払い、当該支払が行われた場合には、Bの請求人らに対するその他の本件和解債務を免除するとともに、請求人らに対するその他の事件を取り下げ等をし、請求人らのその他の請求を放棄するものであるから、本件和解金は、紛争の解決という機能を有するとともに、本件求償金に代替するものといえる。 したがって、本件和解金は本件求償金の代替であって、そもそも雑損控除の対象となる損失に該当しない、また、本件借入金により取得した不動産の賃料収入は、本件借入金の返済にすべて充てられており、当該不動産(等価交換後の不動産)の譲渡代金が横領された事実も認められないことから、当該賃貸料や譲渡代金が横領され損失が発生したとの事実も認められず、本件和解金は平成15年分の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平19. 7. 4 名裁(所)平19-2)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180065
裁決年月日
平成19年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人X1が借り入れた借入金(以下「本件借入金」という。)のうち9千万円をAに横領され損失が生じた(以下、当該損失を「本件損失」といい、その金額を「本件損失額」という。)ため、本件借入金に係る担保としていた請求人ら所有の本件各土地を譲渡し、当該譲渡代金により本件損失の穴埋めを行ったのであるから、各人別損失額は、雑損控除の対象となる旨主張する。 しかしながら、本件借入金の借入目的、使途、返済状況等から判断すると、本件借入金は、請求人X1から法人Bへ貸し付けられたとみるのが相当であるから、仮に、請求人らの主張どおり本件損失が横領により生じたものであるとしても、それは、法人Bの資産について生じたものであり、請求人らの資産に生じた損失とは認められない。したがって、本件損失は、所得税法第72条第1項に規定する居住者又はその者と生計を一にする親族の有する資産について生じた損失ではないから、同項に規定する雑損控除の対象となる資産には該当せず、請求人らが各人別損失額を雑損控除の対象とすることはできない。 また、請求人らは、Aが横領したと主張するのみで、告訴及び被害届の提出も行っておらず、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によっても、請求人X1名義預金からA名義預金へ本件損失額が振り込まれた事実は認められるものの、Aが横領した事実は認められない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 8 名裁(所)平18-65)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180032
裁決年月日
平成18年12月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802010
争点
18所得控除/2雑損控除/1災害等の範囲
事例集登載頁
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要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が貸し付けている土地(以下「本件貸付地」という。)にされた産業廃棄物(以下「本件産業廃棄物」という。)の不法投棄は、所得税法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」として、同法第72条に規定する「災害」に該当し、その産業廃棄物を撤去するための費用(以下「本件撤去費用」という。)は、同法施行令第206条第1項第2号イに規定する「災害により生じた土砂その他の障害物を除去するための支出」に該当する災害関連支出であり、本件撤去費用を支払ったことは雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。 しかしながら、所得税法第72条に規定する「災害」とは、自然現象の異変による災害、人為による異常な災害及び生物による異常な災害をいうものとされており(同法第2条第1項第27号及び同法施行令第9条)、これは単なる損害とは区分され、社会生活上その予見及び回避が不可能で、かつ、その発生が劇的な経過を経て発生したものであることを要するものと解されており、本件産業廃棄物の不法投棄については、上記「人為による異常な災害」に該当するか否かが問題となるところ、本件貸付地の賃借人の賃料の支払が滞ってから相当な時期に債務不履行を理由に賃貸借契約を解除し本件貸付地の明渡しを求める等の法的手段に訴えることにより、産業廃棄物が投棄されるのを回避することは可能であったというべきであるし、また、相当量の産業廃棄物が約2週間で投棄されているのであるから、本件産業廃棄物が劇的な経過を経て発生したとは認められない。 したがって、本件産業廃棄物の不法投棄は、所得税法施行令第9条に規定する「人為による異常な災害」には該当せず、本件撤去費用に係る損失は、雑損控除の対象になる損失には該当しないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.12.13 名裁(所)平18-32)

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支部名
東京
裁決番号
平170127
裁決年月日
平成18年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
201802030
争点
18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、自己の老齢厚生年金について、社会保険庁から支給停止額を通知されたことにより老齢厚生年金の資産(受給権)が減少したことになるから、雑損控除が認められるべきである旨主張する。しかしながら、雑損控除の制度の趣旨に照らしてみれば、老齢厚生年金の受給権が雑損控除の対象となる資産に当たらないことは明らかである。また、社会保険庁が本件支給停止額の決定をしたことが、所得税法第72条が規定する「災害又は盗難若しくは横領による損失が生じた場合に」当たらないことは明らかである。したがって、請求人の主張は、採用することができない。(平18.3.2東裁(所)平17-127)

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支部名
東京
裁決番号
平170090
裁決年月日
平成18年1月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、大学での活動を終えて帰宅する時刻が公共交通機関の終了後の深夜になるから、大学への通学に本件車両を使用する必要性があると主張する。しかしながら、仮に、請求人の大学からの帰宅時刻が公共交通機関の終了後であったとしても、請求人が通学する大学は午後11時には閉館されること、大学から帰宅するのに使用する電車の終電の時刻は大学の最寄駅発23時41分であること、大学の学則で自動車通学を禁止していること、本件車両の総走行距離のうち通学に充てられている割合及び大学の第二部に通学するのに自家用自動車を使用することが一般的に通常必要であるとは言い難いことを、雑損控除が本来納税者の所有する住宅、家財等が災害によって異常な損失を被った場合に、その原状回復のため、相当の出費を要することに伴い、多分に担税力が減殺されることに着目して設けられた制度であって、通常生活に必要でない資産の損失まで無制限に雑損控除の対象とするのは適当でないという、所得税法の趣旨に照らして考えれば、請求人が主張する点を考慮しても体件車両が生活に通常必要な資産であるということはできない。(平18.1.5東裁(所)平17-90)

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支部名
東京
裁決番号
平170090
裁決年月日
平成18年1月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、雑損控除の対象となる「生活に通常必要な動産」とは、通常の社会生活を営む場合に社会通念上必要とされる動産のことであり、本件車両が「生活に通常必要な動産」に当たるか否かは、①本件車両の用途及び使用状況等を考慮し、そのような状況が通常の社会生活を営むのに必要であるか否かを一般社会通念に基づいて判断すべきである②自家用自動車の保有台数が日本の総世帯数を超えているという日本の国民生活における現状と、請求人の本件車両の使用状況を総合的に勘案して決すべきである旨主張する。本件車両は一般の自家用自動車であって、請求人は本件車両を大学への通学、家事及びレジャーなどその他の用途に使用しているが、一般の自家用自動車は人の移動や荷物の輸送など交通の手段として通常の生活に必要とされるのであるから、自家用自動車が「生活に通常必要でない資産」に該当するか否かについては、請求人が当該自家用自動車をどのような用途にどの程度使用しているか並びに代替交通手段としての請求人が居住する地域の公共交通機関の有無及びその利用の容易性なども併せ考慮した上で判断するのが相当である。そうすると、請求人は、平成15年当時、A町に居住し、そこからB町またはC町に所在する勤務先に電車(地下鉄を含む)を利用して通勤していたこと、本件車両を、1か月の走行距離のうち、大学への通学に約25パーセントを、日用品等の購入等に約8パーセントを充てているにすぎないこと、D町に所在する大学には勤務先からも電車を利用して20分程度の乗車時間で通学できること、日用品等の購入等に本件車両を必要とする特別の事情があるとは認められないことなどを総合的に考慮すると、本件車両は、請求人の「生活に通常必要でない資産」に該当するというべきであり、雑損控除の対象となる資産に当たらないと認めるのが相当である。(平18.1.5東裁(所)平17-90)

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支部名
東京
裁決番号
平170004ほか 1件
裁決年月日
平成17年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集 №70・144ページ

要旨

○ 請求人らは、被相続人が加害者から抵抗不能の状態に陥るほどの暴行に等しい脅迫を受け、その結果、意思能力を欠き、現金を強取されたのであるから、本件損失は、盗難により生じたものであり、雑損控除の対象となる旨主張する。しかしながら、被相続人は、電話で脅迫されて銀行口座に金員を振り込んでおり、また、刑事事件を取り扱った警察署は、その事件について詐欺ないしは恐喝による事件として捜査していることから、加害者が、被相続人の反抗を抑圧する程度の脅迫を加えたとは認められないので、本件損失は、詐欺ないし恐喝により生じたものとするのが相当である。したがって、本件損失は、盗難により生じたものではないので、雑損控除の対象とはならない。(平17.7.1東裁(所)平17-4)

支部名
大阪
裁決番号
平160016
裁決年月日
平成16年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件株券が無断で売却されたことから、横領による損失の事実が生じた日は、本件株券の貸与者による平成3年12月4日及び同月16日から18日の本件株券の売却日であるが、平成13年3月8日の債権回収に係る強制競売事件の配当に関する和解日をもって損害額が確定したので、国税通則法第23条第1項の規定に基づき平成13年分において雑損控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第71条第1項において横領による損失が生じた場合において、その損失計上時期について法令上明確な定めがないものの、同基本通達72−6において準用する同51−7によれば、損失の金額から控除すべき損害賠償金等が確定していない場合には、当該損害賠償金の見積額に基づき損失が生じた年分の確定申告に反映させることとしており、後日、確定額と見積額が異なった場合には、そ及してこれを訂正する旨定めており、この取扱いは、損害賠償金等の確定の有無にかかわらず、損失を生じた年分において雑損控除を適用すべきであることを定めたものであり、これからすると、横領による損失は、加害者から損害賠償金として回収することのできる金額が確定していない場合であっても、横領による損失が生じた年分において雑損控除を適用するのが相当であると解されるから、本件において、本件株券横領による損失が生じたのは、本件株券が売却された平成3年分において雑損控除の適用が行われるべきであり、請求人の主張は採用できない。(平16.10.7大裁(所)平16-16)

支部名
東京
裁決番号
平150300
裁決年月日
平成16年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡に係る納税資金として預託していた金員が受託者により全額費消され、横領による損失が生じたとして、所得税法第72条第1項の規定が適用される旨主張する。しかしながら、仮に、当該金員が受託者により全額費消され、損失が生じたものであったとしても、当該損失は、詐欺による損失と認められるから、所得税法第72条第1項に規定する雑損控除の対象となる損失には該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.5.20東裁(所)平15-300)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150061
裁決年月日
平成16年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802030
争点
18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件自動車について、雨の日や夜間の緊急時に使用する程度では、生活に通常必要な動産、すなわち雑損控除の対象資産には該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各勤務先への通勤には、主として本件自動車を使用していたこと、②A病院からの勤務時間外の緊急呼出しやB病院及びC病院における夜間勤務は、その勤務時間帯や通勤距離からみて、本件自動車の使用が不可欠であったこと、③請求人は、A病院に自動車による通勤を届け出て、これに基づき通勤手当を受給していることなど、本件自動車の利用状況及び請求人の通勤事情等から判断すれば、本件自動車は、勤務医である請求人にとって本件各勤務先への通勤には欠くことのできないものと認められる。また、本件自動車は、いわゆるスポーツカーなどもっぱら趣味、娯楽のために所有する自動車でないことなどを併せ考えれば、請求人にとって通常の社会生活を営むのに必要とされる資産、すなわち「生活に通常必要な動産」であり、雑損控除の対象資産に該当すると解するのが相当である。(平16.4.13関裁(所)平15-61)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150061
裁決年月日
平成16年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802030
争点
18所得控除/2雑損控除/3対象資産の範囲
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、精神的肉体的苦痛に対する慰謝料相当額は、雑損控除の対象資産に含まれる旨主張する。しかしながら、雑損控除は、居住者の有する資産について災害等による損失が生じた場合に一定額を控除する旨を規定したものであり、その損失に慰謝料相当額は含まないと解されることから、当該損失は、雑損控除の対象となる損失に該当しない。(平16.4.13関裁(所)平15-61)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150061
裁決年月日
平成16年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、植木の伐採に係る工事費は、その支払いが、本件水害から1年1か月以上経過してからのものであり、植木が傷んだことと本件水害との関連性を確認することはできないことから、災害関連支出とは認められない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件工事における植木の伐採は、枯れた植木を伐採したものであると認められるところ、本件水害時には、当該植木が請求人宅の玄関付近に植えられていたことが確認でき、請求人宅付近においては、本件水害後も8月中に2回、9月中に1回床上浸水等の被害が発生し、当該植木が枯れたのは、これらの一連の床上浸水等によるものであると推認できる。また、災害関連支出は、災害後おおむね1年以内に取壊し又は除去が行われたものに係る支出と解されているところ、本件工事のうち植木の伐採に係る工事を行った日は特定できないが、本件水害及びその他の床上浸水等の被害の状況並びに本件工事に係る費用の支払日を考慮すれば、当該伐採工事は災害後おおむね1年以内に行われたものとみるのが相当である。したがって、植木の伐採に係る工事費は、所得税法施行令第206条第1項第1号に規定する災害関連支出に該当すると認められる。(平16.4.13関裁(所)平15-61)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150061
裁決年月日
平成16年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、当該損失については、領収を証する書類の添付又は提示がないことから雑損控除の適用要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人の答述、確定申告書に添付されたクレジット会社発行の利用明細の記載内容及び本件水害の状況などを基に総合的に判断すると、当該支払の事実及びその内容には信ぴょう性があり、雑損控除の適用要件を満たしていると認めることができる。(平16.4.13関裁(所)平15-61)

支部名
東京
裁決番号
平150143
裁決年月日
平成16年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、融資を受けた法人の代表者に、担保として差し入れた株券を横領されたことから、借入金の総額と株券の売却価格との差額が回収不能になったとして、当該回収不能額について雑損控除が適用できる旨主張する。しかしながら、横領の事実及び損失金額を客観的に認めることができず、さらに、ほかに客観的に認めるに足る証拠資料の提出もないことから、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-143)

支部名
東京
裁決番号
平150144
裁決年月日
平成16年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、融資を受けた法人の代表者に、担保として差し入れた株券を横領されたことから、借入金の総額と株券の売却価格との差額が回収不能になったとして、当該回収不能額について雑損控除が適用できる旨主張する。しかしながら、本件融資契約は請求人の実父の行為であると認められ、当該契約に基づく損失は同人の取引に基因するものであることから、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-144)

支部名
東京
裁決番号
平140285
裁決年月日
平成15年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件解雇により失った賃金は所得税法第72条第1項に規定する「居住者の有する資産」に該当し、本件解雇は同項に規定する「災害」に該当するから、本件解雇の無効確認を求めるための訴訟に要した費用は、災害関連支出に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の主張するところの本件解雇により失った賃金は、本件解雇がなければ将来において受け取ることができたであろう賃金であって、本件解雇の時点においてその支払請求をすることができたもの、すなわち、本件解雇の時点において請求人が所有していた資産ではないから、所得税法第72条第1項に規定する「居住者の有する資産」に該当しないため、本件解雇が所得税法第72条第1項に規定する「災害」に該当するか否かについて判断するまでもなく、当該訴訟に要した費用は、災害関連支出に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.27.東裁(所)平14-285)

支部名
東京
裁決番号
平140252
裁決年月日
平成15年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①雑損控除は法令等に3年間にわたり適用できるとの記載があることから、前年中の災害により生じた損失であっても、本年中に支払ったものは本年において雑損控除の適用が認められるべきであること及び②原状回復工事の見積額を基に、国税庁作成の手引き(以下「本件手引き」という。)により計算した本年分の雑損控除の額には誤りがなく、仮に、誤りがあるとすれば、それは当該手引きの不適切な表現である旨主張する。しかしながら、請求人が本年分において支出した原状回復のための修理代金は、所得税法第72条により、資産について受けた損失の金額又は受取保険金の額を下回ることから、本年分の雑損控除の適用は認められない。また、本件手引きは、一般的な事項を平易に解説したものであって、雑損控除に関する記載内容においても重大な瑕疵は認められず、本年分の雑損控除の額の誤りは請求人の誤信によるものと認められるから、請求人の利益を保護すべき特段の事情は認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.05.21.東裁(所)平14-252)

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支部名
東京
裁決番号
平140049
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和62年分から平成元年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成2年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成2年分及び平成元年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-49)

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支部名
東京
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和59年分から昭和63年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成4年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成4年分及び平成3年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-50)

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支部名
広島
裁決番号
平130026
裁決年月日
平成14年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
事例集登載頁
裁決事例集No.63・160ページ

要旨

○ 請求人は、水害により被災した請求人所有の自動車(以下「本件車両」という。)について、これを主として遠隔地の中学校に通学していた子供の送迎に使用していたから、「生活に通常必要な動産」に該当するとして、その損失の金額を雑損控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、「生活に通常必要な動産」とは「家具、じゅう器、衣類」及びこれらに類似する生活用資産であって、通常の社会生活を営むのに必要とされる資産をいうものと解するのが相当であるところ、請求人の子は請求人の妻の実家から歩いて中学校に通学していたことが認められるから、本件車両は通学の際の送迎に通常使用されていたとする請求人の主張を採用することはできない上、本件車両が通勤用に使用されていないこと、請求人の住所地は市の中心に位置し交通の便が特に悪いとも認められないことを総合的に判断すると、本件車両が通常の社会生活を営むのに必要なものであるとはいえず、本件車両は「生活に通常必要な動産」ということはできない。(平14. 2.26広裁(所)平13-26)裁決事例集NO63・160ページ

支部名
名古屋
裁決番号
平120094
裁決年月日
平成13年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、確定申告に際し雑損控除の対象としたものは、本件信用組合の理事長としての職責からの損失の補てん金である。当該損失補てん金に係る事故の被害者は本件信用組合となっており、請求人の有する資産が事故にあったとは認められず、したがって、当該損失補てん金は所法第72条に規定する雑損控除の対象とならない支出であることは明らかであり、当該損失補てん金の支出原因を検討をするまでもなく、当該損失補てん金を請求人の雑損控除の対象とすることは認められない。(平13.6.28名裁(所)平12−94)

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支部名
東京
裁決番号
平120198
裁決年月日
平成13年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
農業専従者
事例集登載頁
裁決事例集No.61・283ページ

要旨

○ 請求人らは、同人らが所有していた小切手及び現金を、不動産の売買を仲介した者に交付し、これを同人に不法に領得されたことにより生じた損失は、横領による損失であるから、雑損控除の対象となる損失に該当する旨主張する。しかしながら、当該損失は詐欺による損失であると認められ、また、請求人らが横領行為によって損害を受けたとして賠償を求めた裁判の判決は、被告が口頭弁論期日に出頭せず、答弁書等を提出しないことから、原告である請求人らの請求原因事実を自白したものと擬制したものであって、証拠によって横領の事実を客観的に認定したものではないから、所法第72条1項の雑損控除の対象となる損失には該当しない。(平13.6.28東裁(所)平12−198)裁決事例集NO61・283ページ

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支部名
関東信越
裁決番号
平120114
裁決年月日
平成13年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件金員の交付については、所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨主張するが、請求人がAを被告とする損害賠償請求訴訟の判決において、本件金員の交付については、請求人からAに対する贈与である旨判示しており、当審判所の調査によっても同様に、本件金員は請求人がAに対して贈与したものと認めるのが相当であるから、本件金員の交付が所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨の請求人の主張には理由がない。(平13.6.19関裁(所・諸)平12−114)

支部名
関東信越
裁決番号
平120087
裁決年月日
平成13年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201802040
争点
18所得控除/2雑損控除/4雑損控除の適用
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医療過誤により身体に損害を被ったが、請求人の身体は、所法72条に規定する「居住者の有する資産」に当たり、請求人が受けた医療過誤は、同条に規定する「災害」に当たり、また、それに関連して支出した本件証拠保全費用は、同条に規定する「災害関連支出の金額」に当たることから、雑損控除の適用要件を満たしている旨主張する。しかしながら、所法第72第1項に規定する資産とは、所得税法上、特別、定義が置かれていないが、一般的には、経済的な価値のあるもので取引の対象となるすべてのものをいい、生命・身体とは別個の概念であって、所得税法の諸規定もかかる概念を前提として設けられていると解される。このことは、所法第9条第1項第16号に、「損害保険契約に基づき支払を受ける保険金及び損害賠償金で、心身に加えられた損害又は突発的な事故により資産に加えられた損害に基因して取得するもの」との規定があり、ここにおいて、身体と資産が明確に区分されていることからも明らかである。そうすると、所得税法上、身体は資産に含まれないと解するのが相当であるから、その余を判断するまでもなく、本件証拠保全費用は雑損控除の対象とならない。(平13.2.26関裁(所)平12−87)

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支部名
関東信越
裁決番号
平120013
裁決年月日
平成12年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集No.60・329ページ

要旨

○ 請求人は、請求人からAに対する金員の交付については、所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当する旨主張するが、本件に関する損害賠償請求訴訟の判決において、本件金員の交付については、請求人からAに対する贈与である旨判示していることからすれば、本件金員は請求人がAに対して贈与したものと認めるのが相当であるから、本件金員の交付が所法第72条第1項に規定する横領による損失に該当しない。(平12.9.11関裁(所)平12−13)裁決事例集NO60・329ページ

支部名
東京
裁決番号
平110156
裁決年月日
平成12年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の子らの私立小学校等の入学等するために学習塾経営者に預けた金員を横領されたことによる損失は、所法第72条第1項に規定する損失に該当するので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件金員を平成5年6月21日から同年11月18日の間に、Bに預託し、これをA学習塾の運営資金等に費消し、請求人に返還しなかったことは認めることができるが、請求人は当初から本件金員を受験校側に入学寄付金として渡すつもりもなく、また、入学工作の資金として使うつもりもないのに、これに使用するように請求人に嘘を言って、請求人にその旨誤信させ、請求人から本件金員の交付を受けてこれを騙取したものというべきである。そして、騙取に係る財物を領得しても、その財物の事後処分にすぎず、これが「横領罪」となるものではないから、Bが騙取した本件金員を委託の趣旨に反して費消し、返還に応じないとしても、これをもって、横領ということはできないし、他に本件金員について、横領があったと認めるに足りる証拠もないことから、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。以上のとおり、本件損失は、所法第72条第1項に規定する損失には該当しないものであるから、請求人がした更正の請求に対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った本件通知処分は適法である。(平12. 6. 5東裁(所)平11-156)

支部名
東京
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成10年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、宗教団体の関係者に手渡した金員は、税金を支払うという使途を定めて寄託した金銭である以上他に流用してはならないという請求人の意思は保護及び尊重されるべきであるから、金額が特定している限り他に費消されればその時点で横領罪が成立し、雑損控除の対象となる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員を教祖に対するお布施と認識して教団関係者に渡していることが認められ、また、請求人の税金の支払が済むまで教団が費消してはならないという条件を付した事実も認められない上、税金の具体的な種類は金額等を教団関係者に通知しておらず、請求人自身これらを把握していなかったことから判断すると、税金については後日教団が支払うとしても、本件金員については教団の目的に使用することを容認していたものと認められる。以上のことから、請求人は、本件金員を教祖ないし教団に贈与したものであると認められ、本件金員は横領罪の構成要件にいう自己の占有する他人の物に当たらず、本件金員が横領されたと解することはできないから、雑損控除の対象となる損失とは認められない。(平10. 7. 8東裁(所)平10-10)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090098
裁決年月日
平成10年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに依頼して自己の所有する土地を譲渡したが、Aが譲渡代金の一部を横領したから雑損控除を適用すべき旨主張する。しかしながら、請求人は、Aに対して有している債権を全額放棄する旨を口頭で同人に伝えている事実は認められるものの、(1)Aを横領で告訴していないこと、(2)Aの横領に関して被害届も出していないこと及び(3)請求人は横領の事実を証する資料を提出せず、当審判所の調査によっても横領の事実が認められないことから、Aが譲渡代金の一部を横領したとの事実を認定することはできず、雑損控除の適用はできない。(平10. 5.19関裁(所)平 9-98)

支部名
高松
裁決番号
平090041
裁決年月日
平成10年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201802020
争点
18所得控除/2雑損控除/2横領損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに対する本件土地の譲渡に係る譲渡代金の授受には一切関知せず、当該譲渡代金はBに横領されたことから、当該譲渡代金の損失は、所法第72条第1項に規定する「横領による損失」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)当該譲渡代金をAから受領後、立会人のうちの一人に手渡した旨Aが申述していること、(2)本件土地の譲渡代金を受領した旨の領収証をAあて発行していること、(3)Bから当該譲渡代金を受領した旨の領収証を受け取っていることから、請求人は、当該譲渡代金をAから受領後、Bに支払ったことが認められ、当該譲渡代金の授受には関知しない旨の請求人の主張は採用できず、横領については、委託の本旨に反して権限がないのにほしいままに所有者のような処分行為をすることと解されているところ、請求人からは、Bに対する委託の事実及びBが委託の本旨に反して処分行為をした事実について何ら主張がなく、また、当審判所の調査によっても、当該事実があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.14高裁(所)平 9-41)

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支部名
大阪
裁決番号
平090091
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201802990
争点
18所得控除/2雑損控除/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、損害額は、時価により計算するものであるから、原処分庁に対し、修繕費の見積書や領収書を提示する必要はなく、また、本件マンションの価額の下落を具体的に計算するのは困難であるから、本件簡易計算を適用すべきである旨主張するが、本件簡易計算は、建物の主要構造部に損害がある場合の損害額を計算するためのものであるから、本件マンションの主要構造部に損害がない以上、本件簡易計算は適用できない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)

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支部名
大阪
裁決番号
平090091
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201802990
争点
18所得控除/2雑損控除/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、り災証明書しか本件マンションの損害の程度を判断する書類がなく、また、り災証明書は市区町村長が発行しているから、その内容を信用してり災証明書に基づき本件簡易計算を適用すべきである旨主張するが、(1)本件マンションでは応急危険度判定調査が実施され、また、当該調査の結果では本件マンションの主要構造部に損害があるとは認められないこと、(2)本件マンションの管理会社は、同マンションの主要構造部に損害はないと判断していること、(3)本件マンションの本件震災に係る補修工事の見積書からは、主要構造部の補修を行うとは認められないこと及び(4)その他主要構造部に損害があることを具体的に証する書類等もないことからすると、本件マンションの主要構造部に損害があるとは認められないので、同マンションの損害額の計算に当たり、本件簡易計算は適用できない。なお、請求人は、原処分庁が本件マンションの主要構造部に損害がないことをその根拠を示して証明すべきである旨主張するが、本件簡易計算は納税者が選択適用するものであるから、その適用要件である本件マンションの主要構造部の損害の程度の立証は、請求人がすべきであり、当該主張は採用できない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)

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支部名
大阪
裁決番号
平090091
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201802990
争点
18所得控除/2雑損控除/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、家財等の損害額を実額で計算するに当たり、衣類はなくてはならないものであり、衣類がなくなれば同じものを購入するのに同じ金額が必要であるから、いつ取得したものであっても、取得価額を損害額とすべきである旨主張するが、衣類であっても、その取得から損害を受けるまでの経過年数によりその価額は減価するから、取得価額をもって衣類の損害額とすることはできない。そうすると、原処分庁が、災害を受けた家財等の災害直前の価額を、その家財等の取得価額を基に各家財等の経過年数に応じた減価償却費累積額を除いた金額をもって認定したことは合理的であるから、当該金額をもって家財等の損害額とした原処分は適法である。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)

支部名
大阪
裁決番号
平090069
裁決年月日
平成10年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201802990
争点
18所得控除/2雑損控除/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第3条を適用して、住宅家財等に対する損害額の簡易計算(阪神・淡路大震災用)により雑損控除を計算しているが、マンションのような区分所有建物の被害の程度は、建物全体の構造上重要な部分の被害の程度でみるべきであるところ、本件マンションを実際に見分した専門家の調査によれば、本件マンションの主要構造部に被害はなかったと判定されており、また、被害の補修工事の内容を検討しても建物の主要構造部に係る被害があったとは認められないことから、当該簡易計算を適用することはできない。また、請求人が本件マンションの共有部分の修復費用の負担金を支出していることは認められるが、請求人の総所得金額の10パーセント相当額を超えていないことから、雑損控除の額を零円とした原処分は適法である。(平10. 3. 5大裁 (所) 平 9-69)

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