裁決要旨 4求償権の行使不能

裁決要旨 4求償権の行使不能

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支部名
関東信越
裁決番号
令020028
裁決年月日
令和3年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金をもって関連会社(本件会社)を主債務者とする保証債務を履行し、それにより本件会社に対する求償権(本件求償権)を得たところ、本件会社が債務超過の状態にあったことなどから、本件求償権を行使する手立てが存在しなかったなどとして本件求償権の一部について所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項(本件特例)を適用できる旨主張する。しかしながら、当審判所において相当と認められる所得税基本通達64−1《回収不能の判定》が準ずる同通達51−12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める取扱いは、債務者の資産状況、支払能力等からみて、その債務者に対して有する貸金等の全額が回収できないことが明らかになったと認められる場合には、その貸金等の全額を貸倒れとすることができる旨定めているところ、この取扱いに準ずると、本件特例の適用上も、債務者の資産状況、支払能力等からみて、その債務者に対して有する求償権の全額が回収できないことが明らかになった場合には、法律上求償権が存在していても、当該求償権は行使できないものと評価されることになる。所得税法第64条が定める要件は、飽くまで「行使することができないこととなった」ことであり、求償権が存在していてもその回収の見込みが全くない場合、すなわち、全額が回収できないこととなった場合に、本件特例の適用を認めるものと解されるところ、本件求償権の行使不能判定時である確定申告期限において本件会社は債務超過の状態に陥っていたとはいえ、換価可能な資産を有しているなど、本件求償権の全額が回収不能であることが明らかになったとは認められない。したがって、本件において本件特例を適用することはできない。(令3. 5.21 関裁(所)令2-28)

支部名
東京
裁決番号
平280112
裁決年月日
平成29年4月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡代金をもって債務者である母に対する保証債務を履行して得た求償権(本件求償権)のうち、母が有する不動産(本件不動産)の時価を超える額について、所得税法第64条≪資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例≫第2項に規定する特例(本件特例)の適用が受けられる旨主張する。しかしながら、本件特例は、債務の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに、その行使できなくなった金額に対応する部分の金額は譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす旨規定しているところ、母について、同人が死亡するまでの間、①破産手続開始の決定等を受けた事実や本件求償債務を法的に免除された事実がなかったこと、②抵当権等の負担のない本件不動産を所有する一方、その一部からは賃貸収入を得ていたこと等からすると、請求人の有する本件求償権の全額が明らかに回収することができないとは認められず、求償権の全部又は一部を行使できなくなった事実は認められないから、本件特例を適用することはできない。さらに、請求人は、母の死亡により同人の求償債務(本件求償権と同額)の2分の1を請求人が相続し、本件求償権の2分の1が民法第520条の混同により消滅したとしても、税務行政上、本件特例の適用に影響しない旨主張するとともに、残りの2分の1の求償債務を妹が相続したとしても、妹に対する求償権の行使は事実上できない旨主張する。しかしながら、民法上債権が消滅しているものを税務上消滅していないと取り扱う法的根拠はなく、また、妹は母の相続により相当額の財産を得ており求償権の行使が可能であるから、本件特例を適用することはできない。(平29. 4. 4 東裁(所)平28-112)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務の履行のために資産を譲渡した後、その履行に伴う求償権(本件求償権)の全部が行使不能になったことにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の保証債務の特例に該当する事実が生じたとして、同法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定を適用して更正の請求(本件更正の請求)を行った旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項にいう、求償権の全部又は一部の行使が不能となったかどうかの判定については、所得税基本通達64-1《回収不能の判定》が準用する、同通達51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定めるとおり、回収不能が明らかな場合において、貸金等についての担保物を処分した後である場合を基準とすべきところ、本件求償権のうち、主たる債務者に対する部分の金額については、本件求償権の行使に係る訴訟の確定判決に基づく強制執行により、債権の一部を回収し、主たる債務者の資産の換価手続が終了した時点をもって、求償権の行使が不能となったと認めるのが相当である。そうすると、本件更正の請求は、求償権が行使不能となった事実が生じた日の翌日から5月以上後にされており、所得税法第152条に規定する更正の請求をすることができる期間を徒過してされたことは明らかである。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人がした債務保証(本件債務保証)は、請求人が、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識しながらあえて行ったのであるから、債務保証の履行に伴う求償権の行使を前提とした債務保証には当たらない旨主張する。しかしながら、主たる債務者は、本件債務保証がされた時点において、事業の開始に向けた実質的な準備を進めており、将来において事業利益を出すことを企図していたと推認されるほか、請求人が本件債務保証をした日の属する事業年度の決算書において、債務超過の状態に陥っていたとは認められないことからすると、請求人がした本件債務保証は、主たる債務者に弁済能力がなく、求償権の行使が不可能であることを認識して行ったものとはいえない。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

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支部名
沖縄
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務の履行のために資産を譲渡した後、その履行に伴う求償権(本件求償権)の全部が行使不能になったことにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の保証債務の特例(本件特例)に該当する事実が生じたとして、同法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定を適用して更正の請求(本件更正の請求)を行った旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項にいう、求償権の全部又は一部の行使が不能となったかどうかの判定については、所得税基本通達64-1《回収不能の判定》が準用する、同通達51-11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)に定める、債務超過の状態が相当期間継続している債務者に対して債務免除額を通知した場合及び同通達51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める、債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかであり、貸金等について担保物があればその担保物を処分した後である場合を基準とすべきであるところ、本件求償権については、他の連帯保証人らの資産状況や支払能力の有無が明らかではなく、また、他の連帯保証人らの担保物件に設定された他の債権者の抵当権等が、本件求償権が行使不能となったとする日までの間に実行された事実はなく、更に、請求人が、同日までの間に他の連帯保証人に対して本件求償権の免除を通知した事実もない。したがって、他の連帯保証人らに対する本件求償権の行使が、客観的に見て、不能となったと認めることはできず、本件特例に該当する事実が生じているとはいえない。(平28.12.12 沖裁(所)平28-2)

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支部名
大阪
裁決番号
平260045
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、主たる債務者であるA社に対して債務免除証書により免除する旨通知(本件債務免除)した求償権の額は、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》で準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)の定めにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する求償権の行使をすることができないこととなった金額に当たるから、請求人の株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、同項の規定する特例(本件特例)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除がされた時においてA社は債務超過であったと認められるものの、A社は本件債務免除後も事業を継続し、複数の賃貸不動産から賃料収入を得ていること、本件債務免除の前後において請求人を含む保証人らに求償権の一部を返済していること、A社に金融機関からの借入金はなく、同社の債務は請求人ら経営者一族に対するものが大部分を占め、いずれも無利息で返済期限の定めもないため直ちに返済を求められる可能性は極めて低いと認められることからすれば、本件債務免除の時点において、請求人がA社に対して有する債権のうち本件債務免除の額に相当する部分について、その全額が回収不能であることが客観的に明らかであったとはいえない。本件債務免除は、求償権を行使することができるにもかかわらず任意で行われたものにすぎないから、所得税基本通達51−11の(4)には該当せず、求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった場合には当たらない。したがって、本件特例を適用することはできない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-45)

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支部名
大阪
裁決番号
平260046
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、主たる債務者であるA社に対して債務免除証書により免除する旨通知(本件債務免除)した求償権の額は、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》で準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)の定めにより、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する求償権の行使をすることができないこととなった金額に当たるから、請求人の株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、同項の規定する特例(本件特例)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除がされた時においてA社は債務超過であったと認められるものの、A社は本件債務免除後も事業を継続し、複数の賃貸不動産から賃料収入を得ていること、本件債務免除の前後において保証人らに求償権の一部を返済していること、A社に金融機関からの借入金はなく、同社の債務は請求人ら経営者一族に対するものが大部分を占め、いずれも無利息で返済期限の定めもないため直ちに返済を求められる可能性は極めて低いと認められることからすれば、本件債務免除の時点において、本件債務免除の額に相当する部分について、その全額が回収不能であることが客観的に明らかであったとはいえない。本件債務免除は、求償権を行使することができるにもかかわらず任意で行われたものにすぎないから、所得税基本通達51−11の(4)には該当せず、求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった場合には当たらない。したがって、本件特例を適用することはできない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-46)

支部名
沖縄
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成24年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)に対する求償権(本件求償権)が行使不能になったと判断し、本件法人に対して債務免除の意思表示をしたのであるから、所得法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき行った更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する「求償権の全部又は一部を行使することができないこととなった」ときとは、求償金債権の相手方である主たる債務者について、破産宣告、特別清算等の開始決定を受けた場合、失踪、事業閉鎖等の事実が発生した場合、債務超過の状態が相当期間継続し、金融機関や大口債権者の協力を得られないため、事業運営が閉塞状態に陥り、再建の見込みが断ち切られていること、その他これらに準ずる事情があるため、求償金債権を行使しても、回収の見込みのないことが客観的に確実になった場合をいうものと解されるところ、本件法人は、①平成19年6月期以降債務超過及び赤字経営の状態が継続していること、②平成22年6月期以降本件法人が解散するまで売上げがないこと、③平成22年6月30日までに建設工事を行うのに必要な重機等を全て売却又は廃棄したこと、そして、④平成22年6月頃一級建築士を解雇したことが認められ、これらのことからすれば、少なくとも平成22年6月30日の時点では、解散は避けられない状態にあり、事業を再建する見込みはなく、請求人は本件求償権を行使することが客観的にみて不可能な状況に陥っていたと認めるのが相当であるから、平成23年5月2日になされた本件更正の請求は、所得税法第152条に規定する更正の請求の期限(事実が生じた日から2か月以内)を徒過したものであり、同条の手続要件を充足しないものである。(平24.11.21 沖裁(所)平24-3)

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支部名
福岡
裁決番号
平210010
裁決年月日
平成22年1月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項に規定する保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例(以下「本件特例」という。)にいう「求償権」とは、主たる債務者に対する求償権を指すものであり、共同保証人に対する求償権は含まれない旨主張する。しかしながら、連帯保証人間の求償権については、連帯保証人が主たる債務者のために自己の出捐によって債務を弁済した場合には、民法第465条の規定により同法第442条の規定を準用し、その連帯保証人は、他の連帯保証人に対してその各自の負担部分につき求償権を取得することになる。このことからすると、所得税法第64条第2項に規定する求償権は、主たる債務者に対する求償権のみならず、民法第465条に規定する共同保証人間の求償権についても対象となると解される。そうすると、共同保証人に対する求償権が本件特例にいう「求償権」に含まれない旨の請求人の主張には理由がない。(平22. 1.14 福裁(所)平21-10)

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支部名
大阪
裁決番号
平200083
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務及び請求人の父の債務に係る保証債務を履行したとして、本件土地に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定(いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例。以下「本件特例」という。)が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解される。そうすると、A社の債務については、本件土地の譲渡代金をもって保証債務を履行した金額、取得した求償権の額、求償権の行使不能となった金額並びに求償権行使不能となった日を主張、立証しない上、金融機関が発行した弁済を受けたとする証明書記載の金額と同額の請求人の定期預金の解約金があることから当該証明書は定期預金解約金をもって弁済されたことに対して発行されたと認めるのが合理的であり、他に請求人が本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務に充てたことを認めるに足る証拠はないので、少なくとも上記②ないし③の要件を満たさない。また、請求人の父の債務については、請求人が債務を弁済した事実が認められない上、仮に弁済した事実があったとしても、求償権の免除額の通知がなされた証拠もない上、請求人は、債務者ほかの所有する土地に債務者に対する債権を担保するために根抵当権を設定しており、これらの土地がその行使不能となった日までに処分された事実もない。そうすると、求償権の行使が不能との判定をすることができないから、本件特例の適用要件②③を欠くこととなる。(平21. 6.23 大裁(所)平20-83)

支部名
大阪
裁決番号
平200084
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務及び請求人の父の債務に係る保証債務を履行したとして、本件土地に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定(いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例。以下「本件特例」という。)」が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解される。そうすると、A社の債務については、本件土地の譲渡代金をもって保証債務を履行した金額、取得した求償権の額、求償権の行使不能となった金額並びに求償権行使不能となった日を主張、立証しない上、金融機関が発行した弁済をうけたとする証明書記載の金額と同額の請求人の定期預金の解約金があることから当該証明書は定期預金解約金をもって弁済されたことに対して発行されたと認めるのが合理的であり、他に請求人が本件土地の譲渡代金をもって、A社の債務に充てたことを認めるに足る証拠はなく、少なくとも上記②ないし③の要件を満たさない。また、請求人の父の債務については、請求人が債務を弁済した事実が認められない上、仮に弁済した事実があったとしても、求償権の免除額の通知がなされた証拠もない上、請求人は、債務者ほかの所有する土地に債務者に対する債権を担保するために根抵当権を設定しており、これらの土地がその行使不能となった日までに処分された事実もない。そうすると、求償権の行使が不能との判定をすることができないから、本件特例の適用要件②③を欠くこととなる。(平21. 6.23 大裁(所)平20-84)

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支部名
大阪
裁決番号
平200085ほか 1件
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第2項の規定による、いわゆる保証債務を履行するために資産を譲渡し求償権が行使不能となった場合の課税の特例が適用されるべきである旨主張する。上記特例の適用については、①債権者に対する保証債務の存在、②土地の譲渡が行われ、その譲渡代金を当該保証債務の履行に充て、③当該保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができなくなったことの各要件を満たさなければならないと解されるところ、請求人は、審判所から主張立証するように求められたにもかかわらず、少なくとも上記②及び③の要件該当性を判断するために必要な事実、例えば、土地譲渡代金のうち保証債務の履行に充てた具体的金額や主債務者の資産負債状況等についての主張ないし立証を行わず、また、当審判所の調査によっても、これらの要件該当性を認めるに足りる事実が確認できない。(平21. 6.23 大裁(所)平20-85)

支部名
大阪
裁決番号
平190045
裁決年月日
平成20年4月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604049
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/4その他
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要旨

○ 保証債務の履行に伴う求償権が行使不能となった時期について、原処分庁は、破産手続開始の決定があった時に、求償権の全部又は一部を行使することができなくなったと主張するが、破産手続は、破産管財人に一切の財産を管理させ、財産の換価により配当原資を用意し、債権額に応じた配当を受けさせる手続であることから、破産手続開始の決定があったことのみをもって求償権の全部又は一部の行使ができなくなったとは認められない。本件においては、請求人の求償権(一般破産債権)の全部の行使ができなくなったのは、一般破産債権者に対する配当の有無が明確になった時点であると認められ、本件更正の請求は、その日から2月以内に行なわれていることから、所得税法第152条に規定する期限を経過しているとしてされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法となる。(平20. 4.21 大裁(所)平19-45)

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支部名
金沢
裁決番号
平170034
裁決年月日
平成18年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人とその弟Kの連帯保証人間において、被相続人からKに対し、形式的なものだからサインだけしてほしい旨の発言があったことなどにより、Kの負担割合を零とする特約が黙示の合意により結ばれていたから、Kに対する求償権は存在しないし、仮に、存在するとしてもKには資力がなく求償権の行使は不可能である旨主張する。しかしながら、被相続人の当該発言をもってKの負担割合を零とする特約が合意により成立しているとは直ちに認めることはできず、他に、被相続人による保証債務の履行時において、被相続人とKとの間でKの負担割合を零とする特約の合意が存在していたことを認めるに足りる証拠資料はないから、被相続人は、Kに対してKの負担部分につき求償権を取得していることになる。なお、Kについては、破産宣告や和議手続の開始がされた事実等はなく、上場株式等の有価証券や不動産を保有するとともに多額の役員報酬等の給与収入があり、別途の銀行借入を返済条件に従い月々返済していることが認められるから、被相続人は、Kの支払能力に応じて求償債権の回収を図ることが可能である。したがって、請求人らの主張には理由がない。(平18. 5.31 金裁(所)平17-34)

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支部名
大阪
裁決番号
平170040
裁決年月日
平成18年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 保証債務の履行に伴う求償権は主たる債務者に対して生ずるところ、本件根抵当権は、根抵当権設定契約により債務者T物産と債権者S金庫の間の銀行取引を請求人の不動産によって担保したものであり、請求人は本件債務に係るT物産の連帯保証債務を代位して弁済したものと認められるから、請求人は、T物産に対する求償権を取得する。しかしながら、T物産の平成16年3月期以前3期の①貸借対照表の資産の部の合計は負債の部の合計を上回っており、事業閉鎖、倒産等に至ることなく事業を行い、毎期経常利益及び当期利益を上げ、②金融機関との間でも、融資を受け又はその返済をするなど支障なく取引をしていることが認められるから、求償権を行使しても目的を達する見込みがないことが確実となった場合とはいえない。したがって、保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部の行使ができないこととなったときとは認められない。(平18.2.15大裁(所)平17-40)

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支部名
福岡
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成17年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人の父(以下「被相続人」という。)が借入れの形式上の債務者となっているが、当該借入れの実質的な債務者は甲であり、被相続人は単なる保証人にすぎないこと、②甲は、強制執行をする財産を有しておらず債務超過状態にあり、保証債務の履行により生じた求償権の行使ができなかったことから、譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条第2項の規定(以下「本件特例」という。)を適用すべきである旨主張する。請求人は、甲の財産状況を確認するため、甲が居住する土地及び家屋の所有者を登記簿謄本で確認したことは認められるものの、甲に対して、財産等の所有状況の確認及び求償権の具体的な返済計画の協議を行っていないことから、請求人は、主観的には甲の債務超過が著しく、その状態が相当期間にわたって継続することを予想し、求償債務の弁済の見込みが立たないと判断していたとしても、このことを客観的な事実に基づき判断していたと認定することはできないことから、本件特例の適用要件である求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったときに該当するとは認められない。以上の結果、譲渡所得の金額の計算上、本件特例を適用することはできない。(平17.6.22福裁(所)平16-20)

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支部名
東京
裁決番号
平160237
裁決年月日
平成17年4月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同人が所有する土地及び建物を譲渡し、同人の親族が主宰する同族会社に係る保証債務の履行をしたが、債務免除の通知をした日において、同社は、債務超過の状態が長期間経過していること、最も重要な取引先から主たる受託業務を取りやめる旨の通告を受けていること、及びその通知をした日の半年後には解散を予定していたことにより、同社に対する求償権は行使不能であるから、当該譲渡には保証債務の特例が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、同社は、債務免除の通知をした日において、固定負債が減少しており必ずしも債務超過の状態の修復が困難とはいい難く、当該通知をした日の属する前々事務年度以降は利益金額が計上され事業の運営が衰微している状態に至っていないことが認められ、また、当該通知をした日以後において、同社が取引先からの受託業務の取りやめにより受け取る解決金の額等が確定しておらず、業務委託契約に係る業務を引き続き継続していることからして、当該通知をした日において、同社に対する求償権が客観的に行使不能であることが確実であるとは認められないのであるから、当該譲渡に当該特例は適用されない。(平17.4.19東裁(所)平16-237)

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支部名
東京
裁決番号
平160237
裁決年月日
平成17年4月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、同人所有の土地及び建物を譲渡して、同人の親族が主宰する同族会社に係る保証債務の履行をし、当該譲渡に保証債務の特例を適用したことについて、原処分庁は、①同社が、船舶の賃貸事業の開始に当たり融資を受けた借入金Aに係る請求人の債務保証については、当該事業に事業性がないので、同社に対する求償を前提としない債務引受又は贈与であり、また、②同社が、請求人所有の土地に隣接する土地の購入のため融資を受けた借入金Bの継続時にした請求人の物上保証は、当該購入した土地に担保割れが生じていることを認識した上でのものであって、前記と同様に債務引受け又は贈与であるから、当該譲渡に当該特例は適用できない旨主張する。しかしながら、①同社の船舶の賃貸事業に事業性がないとはいえず、借入金Aの債務保証の時点において、同社は債務超過の状況にあったとは認められず、また、②借入金Bに係る請求人の物上保証時点において、同社は、その後も事業による売上高が計上されていること、債務超過の状態にあるものの購入した船舶と土地を所有していること、他の親族が連帯保証人兼物上保証人となっており、債権者から返済期間を延長する旨協力を得ていることが認められ、請求人の物上保証時において、同社に対する借入金A及び借入金Bに係る求償権の行使が不能であることが客観的にみて確実であったということはできないから、当該譲渡には当該特例を適用すべきである。(平17.4.19東裁(所)平16-237)

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支部名
仙台
裁決番号
平160014
裁決年月日
平成16年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、所得税法第64条第2項に規定する求償権の行使が不能になったことから、所得税法第152条に基づき更正の請求をした旨主張する。しかしながら、主たる債務者は、平成3年12月以降資力を喪失し、法人としての機能が停止しており、請求人が代位弁済した時点(平成13年)で既に求償権行使が不能な状況にあったと認められる。また、共同保証人については、保証人、物上保証人及びその両資格を兼ねる者との間における各人の負担すべき額は、両資格を兼ねる者も一人として全員の頭数に応じた平等の割合の額であるから、請求人は、その代位弁済によって他の保証人に対する求償権は取得していないと認められる(他の保証人は、既に自らの負担部分を代位弁済している。)。したがって、他の保証人に対する求償権の行使の可否を判断するまでもないから、所得税法第152条に規定する後発的な事実が生じたことに該当しない。(平16.12.24仙裁(所)平16-14)

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支部名
仙台
裁決番号
平160015ほか 1件
裁決年月日
平成16年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、居住の用に供しているとして申告したA土地は、居宅の周囲を構成する部分で、一般的な住宅周辺の空地及び通路あるいは駐車場として使用されていたものであり、居住の用に供していた家屋の敷地の用に供されていた土地である旨主張する。しかしながら、A土地は、図面で示したとおり、貸家及び工場等への進入通路として利用されていたものであるから、租税特別措置法関係通達31の3−12に定める居住の用に供している家屋と一体として利用されていた土地とは認められない。(平16.12.24仙裁(所)平16-15)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成16年11月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件損害賠償債務における主たる債務者は甲と乙であって、請求人がこれを連帯保証する旨の意思表示をしたものと解すべきであり、また、これら2名に対する求償権の行使を前提として本件連帯保証を行ったものである旨主張する。しかしながら、①甲は本件和解契約の当事者とはなっておらず、②本件和解契約においては乙のみが本件損害賠償債務を負っていることを確認しており、③債権者は、本件損害賠償債務は乙が単独で弁済すべき債務である旨答述していることからすれば、本件損害賠償債務における債務者は乙のみであるというべきである。よって、本件連帯保証が甲に対する求償権の行使を前提としたものであるとは認められず、また、請求人は、本件和解契約当時の乙の資産負債及び収入支出の状況からして、同人に対する求償権を行使することは不可能な状態であった旨自ら申述していることからすれば、請求人は本件連帯保証のときにおいて既に、乙に対する求償権の行使を予定していなかったものと推認することが合理的である。そうすると、本件連帯保証は、実質的には請求人が乙に対して利益の供与又は贈与を行ったものというべきであるから、本件代物弁済につき所得税法第64条第2項の規定を適用する余地はないものと認められる。(平16.11.5関裁(所)平16-20)

支部名
東京
裁決番号
平160057
裁決年月日
平成16年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人の場合、主たる債務者に対して求償債権を有するものと認められる一方で、同額以上の債務を有していることが認められる。この点、請求人は、当該債務は請求人個人に帰属するものではない旨主張するが、請求人は、従前から当該債務を請求人個人に帰属する債務として認識して申告しており、当該債務は、形式的にも実質的にも請求人個人に帰属する債務と認められる。そうすると、請求人は、当該求償債権に係る求償権を当該債務と相殺することにより行使することができるから、所得税法第64条第2項に規定する保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合における所得計算の特例が適用要件である「求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったとき」に該当しないと認めるのが相当である。(平16.10.5東裁(所)平16-57)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成16年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①債務保証の時点で連帯保証人間において請求人が保証債務を履行し、他の連帯保証人には求償しない旨の合意があったから他の連帯保証人に対する求償権は存在しない、②仮に求償権があったとしても、連帯保証人である長男の所有不動産は売却困難な不動産であるから、求償権の行使は不可能である、さらに、③仮に求償権の行使が可能であるとしても、請求人は主債務者からの借入金があり、請求人の代位弁済額から借入金を相殺した後の金額を基礎として求償権の行使可能額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、①本件特例にいう「求償権を行使することができないこととなったとき」とは、その求償権の相手方について破産宣告等の事実が発生した場合等、求償権を行使してもその目的を達せられないことが確実になった場合をいい、連帯保証人間の合意によって求償権を放棄したことによる行使不能は、「求償権を行使することができないこととなったとき」には該当せず、②他の連帯保証人である長男には給与収入及び所有不動産があり、一時には返済不可能であるが、収入等の状況に応じて返済する方法があると認められることから求償権の行使は可能である。また、③求償権行使の相手方は相連帯保証人である長男であって主債務者ではないから主債務者の請求人に対する貸付債権を受働債権とする相殺は許されない(民法第505条第1項)。したがって、請求人の主張はいずれも理由がない。(平16.9.16名裁(所)平16-20)

支部名
東京
裁決番号
平150090
裁決年月日
平成15年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604042
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/2認めた事例
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、相続人が被相続人の有していた保証債務の履行に係る求償権を免除したことが、所得税法第64条第2項に規定する事由に該当しない旨主張する。しかしながら、所得税基本通達64−1等による求償権の免除に関する取扱いは合理的かつ相当であり、当該定めに基づき、主たる債務者の資産や営業の状況等を客観的に考慮し判断した結果、主たる債務者は債務超過の状態が相当期間継続していることに加え、処分できる不動産及び有価証券を有せず、本件求償権を計画的に返済していくことが可能とは認められないから、本件求償権は行使しても回収の見込みのないことが確実な債権であると認められる。そうすると、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、所得税法第64条第2項の規定の適用があることから、本件通知処分は違法であるので、その一部を取消すべきである。(平15.10.30東裁(所)平15-90)

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支部名
高松
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
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要旨

○ 請求人は、債務承認書に署名押印した際、請求人が代表取締役であった主たる債務者である同族法人は、営業もしており、資力を喪失していなかったので、本件譲渡所得について所得税法第64条第2項に規定する特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該法人の損益及び資産の状況、本件売掛代金の入金状況及び買掛代金の支払状況等から判断すると、請求人が主たる債務者の債務を保証した際、既に主たる債務者に資力がないため求償権の行使が不可能であることを知りながらあえて保証したことは明らかで、最初から主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであって、むしろ、主たる債務者の債務を引き受けたか、あるいは主たる債務者に対して利益供与又は贈与を行ったものと認めるのが相当であることから、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用はできない。(平15.02.24.高裁(所)平14-21)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140055
裁決年月日
平成15年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証契約締結当時、主たる債務者に十分な収入と農業所得があったことなどから、求償権を行使することは可能であり、主たる債務者に対する利益供与の意思がなかったことは明らかである旨主張する。しかしながら、農協の購買代金債務は、親子である請求人と主たる債務者とが共同で行った農業経営から生じたものであり、本件保証契約は、請求人と主たる債務者との間では、相互に負担部分が無く、いずれか一方が債務を履行しても、他方に求償権を行使することを予定していなかったものと解するのが合理的である。また、保証契約締結当時の主たる債務者の資産状況及び経営状況からすると、請求人は求償権を行使しても最終的に負担を免れ得ない状態であったことを知りながら、あえて保証したものと認められる。したがって、当該保証契約は主たる債務者に対する求償権の行使を前提としていないものであり、無償で利益を供与したものと認められるので、所得税法第64条第2項を適用することはできない。(平15.01.30.関裁(所)平14-55)

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支部名
沖縄
裁決番号
平140003
裁決年月日
平成14年12月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、保証債務を履行するために本件土地を譲渡したのであるから、所得税法第64条第2項に規定する特例の適用が受けられる旨主張する。しかしながら、所得税法第64条第2項は、主たる債務者に対して、債務履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに、その行使できなくなった金額に対応する金額は譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす旨規定しているところ、主たる債務者は、①請求人が保証債務を履行した以降も継続して農業を営んでいること、②現在に至るまで破産宣告等の事実も発生していないこと、③他からの融資も受けていること、から、請求人が求償権を行使しても回収の見込みがないことが確実な状況までは至っていないことが認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平14.12.18.沖裁(所)平14-3)

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支部名
広島
裁決番号
平140011
裁決年月日
平成14年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
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要旨

○ 乙保証については、主たる債務者は法人Aではなく、実質の債務者がBであり、同人に対する求償権行使が不能であることを前提に、連帯保証人である請求人の妻Cへの求償権行使の可否について、請求人は、合意書によりCは連帯保証人ではなくなったから、求償不能を主張し、原処分庁は、Cが連帯保証人から合意解除された事実はない旨主張する。しかしながら、Aの代表取締役BがA名義で金銭消費貸借契約を締結している以上、①Aの帳簿に乙債務の計上がないこと、②Aの経理担当者が乙債務を不知であることは、Aへの債務の帰属を否定する理由とはなり得ず、また、③乙債務の金銭借用証の連帯保証人欄のBの筆跡がB本人のものであると認められることは実質的な債務者の判定には無関係であり、むしろ、Bが個人として乙債務の連帯保証人となったのであれば、主たる債務者がB個人とみる余地はなく、また、当審判所の調査によっても、実質的な債務者がAではないと認めるに足りる証拠はない。そうすると、乙債務がAに有効に帰属している以上、主たる債務者であるAは、例え帳簿に乙債務の計上がないとしても、債権者に対して債務の支払を拒めず、この理は、求償権を取得した連帯保証人に対しても同様であり、また、Aは、現在も存続し営業を継続しており、客観的に乙保証の履行による求償権の行使が不能となった事実は認められず、乙保証については、請求人は保証債務を履行するために資産を譲渡し、その譲渡代金で保証債務を履行した事実は認められるものの、主たる債務者であるAに対して求償権の行使が不能になっているとは認められないから、他の連帯保証人への求償権行使の可否について判断するまでもなく、請求人は保証債務の特例の適用を受けることはできない。(平14.08.28.広裁(所)平14-11)

支部名
東京
裁決番号
平130068
裁決年月日
平成13年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人らは、更正の請求した保証債務の特例の適用は、確定申告書に当該特例を記載しなかったことには、「やむを得ない事情」があるから認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件確定申告書に記載された課税標準等及び税額等の計算に誤りがあったことは認められず、また、所得税法第64条第2項に規定する求債権の全部又は一部を行使することができなかった事実が本件確定申告書を提出した後に生じたものとも認められないことから、当該更正の請求は、法律の規定に基づかない不適法なものである。また、審判所の調査によっても請求人らに「やむを得ない事情」があると認められないことから、請求人らの主張には理由がない。(平13.10.23東裁(所)平13-68)

支部名
高松
裁決番号
平120017
裁決年月日
平成12年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
業種
農業
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要旨

所法第64条第2項は、保証債務を履行するため資産の譲渡があった場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部の行使が不能となった場合に、求償不能となった金額に対応する譲渡所得はなかったものとみなして所得税の課税対象としない旨規定されていることから、請求人以外に共同保証人が存する場合において求償権が行使可能な共同保証人に対し、その求償権を行使しなかった場合には、同条項を適用することはできない。(平12.12.19高裁(所)平12−17)

支部名
高松
裁決番号
平110062
裁決年月日
平成12年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、①主たる債務者の保証債務を履行した。②主たる債務者は債務超過の状態が著しく求償権の行使ができない。③したがって、主たる債務者に対して求償権の放棄を文書で通知したことから、所法第64条第2項の適用がある旨主張するが、①主たる債務者は求償権の放棄の通知を受けた日以後も事業を継続し、その売上げもほぼ一定していること。②主たる債務者は、求償権の放棄を受けた日以後の事業年度において請求人に対して利息の支払を行っていることから求償権を行使してもその目的が達せられないことが確実な状態であったとは認められない。③保証債務の履行があった日以後に主たる債務者は請求人を連帯保証人として新たな借入れを行っていることから、求償権の行使が不能であったか否かについて判断するまでもなく、保証債務の履行のための譲渡とは認められない。(平12. 6.19高裁(所)平11-62)

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支部名
大阪
裁決番号
平110134
裁決年月日
平成12年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
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要旨

○ 請求人は、本件譲渡代金でAの農協からの借入金を返済したことは認められるものの、仮に、請求人がAの農協からの借入金における連帯保証人であり農協からの請求に基づきAの借入金を返済したとしても、Aは、破産宣告等の事実もなく、米穀小売等に係る所得があり、また公庫等の融資についての返済も行っていることから、請求人は、Aに対して求償権の全部又は一部を行使することができなくなったときに該当しないと認めるのが相当である。なお、請求人は、平成11年3月26日付でAに対して書面により債権を放棄した旨主張するが、請求人が、Aに対する求償権を行使できるにもかかわらず、請求人が一方的にこれを放棄したものにすぎないものと認められる。いずれにしても、所法第64条の2の適用は認められない。(平12. 6.16大裁(所)平11-134)

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支部名
大阪
裁決番号
平110077
裁決年月日
平成12年3月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604042
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/2認めた事例
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要旨

○ 本件土地の譲渡の一部は、債務の保証債務の履行のための譲渡であると認められ、また、主たる債務者は行方不明で見るべき資産もなく、求償権の行使が不能であると認められるので、所法第64条第2項の規定が適用される。(平12. 3. 2大裁(所)平11-77)

支部名
大阪
裁決番号
平110005
裁決年月日
平成11年7月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 手形法において保証は手形に為す旨規定しているところ、請求人と長男Aは、手形券面に連帯保証人として記名しているのであるから、当該手形債務の連帯保証人であり、長男Aが正規の連帯保証人でないという請求人の主張は採用できない。また、請求人は、Aが連帯保証人であっても、請求人が履行した保証債務の額が保証債務の総額の2分の2を上回らないからAに対し求償権を有しない旨主張するが、連帯保証人間に負担部分の特約がない以上共同免責の出損は平等に負担すべきであるから、請求人が履行した保証債務の額の2分の1の求償権をAに対し有すると解すべきである。(平11. 7. 9大裁(所)平11-5)

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支部名
大阪
裁決番号
平100119
裁決年月日
平成11年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡時において主たる債務者には財産はなく収入も年金のみであり、本件求償権の行使は不能であるから、保証債務の特例を適用すべきである旨主張するが、本件求償権を行使して直ちに債権の回収を図ることが困難な場合であっても、債務者が継続的に収入を得ている場合には、債務者の支払能力に応じ、その生活状況をおびやかさない範囲と方法によって債権の回収を図ることも可能であり、経済的合理性の観点からは、特別な事情が存しない限り一般的にそのような方法を採るものであるところ、それによっても弁済が不可能である状態が相当期間継続し、回収の見込みがないことがその年度中に確実にならない限り、求償権の行使が不能になったとは認められない。(平11. 5.11大裁 (所) 平10-119)

支部名
大阪
裁決番号
平100109
裁決年月日
平成11年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務者が解散したので、保証債務の履行に係る求償権が行使できなくなったのであるから、本件特例の適用が認められるべきである旨主張するが、所法第64条第2項は、①保証債務の履行があったこと、②その履行のため資産の譲渡があったこと及び③主たる債務者に求償権の行使ができないことの全ての要件がととのったときに適用されるところ、請求人が資産を譲渡し保証債務を弁済したとしても、請求人は弁済額を主たる債務者から受けており求償権の行使不能額はないから本件特例は適用できない。(平11. 3.24大裁 (所) 平10-109)

支部名
東京
裁決番号
平100132
裁決年月日
平成11年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡代金を保証債務の履行として債権者に代位弁済したが、主たる債務者である法人が破産状態であることから所法第64条第2項に規定する保証債務の特例の適用がある旨主張するが、同法人の決算書等によれば当該弁済当時は債務超過であるとうかがい知れることができるものの、同法人がそれ以前から粉飾決算を行っていたと認定する資料はなく、本件譲渡が行われた以降も売上高又は販売管理費の支払等が毎期計上され、借入金も全体として毎期減少しており、また、継続して返済している事実も認められ、かつ、完済した債務もあり、さらに、同社は当該債務を返済する意思を有しており、加えて、本件譲渡が行われた翌年の3月15日現在において同社に事業の閉鎖等が生じたこと等もないことから、同社は事業を継続していると認めるのが相当であり、たとえ、請求人らが本件求償権を行使し、直ちにこれに応じることができない状況であったとしても客観的に同社が本件求償権に対して弁済不能なことが確実な状況までに至っているとは認めることのできないことから、直ちに、本件特例の規定を適用するのは相当でない。(平11. 3.24東裁(所)平10-132)

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支部名
大阪
裁決番号
平100042
裁決年月日
平成10年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務者は債務超過の状態が続いており、求償権を行使しても履行は不能である旨主張するが、求償権行使の相手方は、請求人が求償権を放棄した時点において事業を継続していることから、倒産による事業の廃止、事業再開のめどが立たないことなどの事情があったとは認められないことはもちろん、これらに準じる事態が生じたことによって、求償権の全部又は一部の弁済が受けられないことが客観的に確実になった場合にも該当しないというべきであり、本件譲渡物件の譲渡所得の計算において、所法第64条第2項の規定を適用することはできない。(平10.12. 7大裁 (所) 平10-42)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100013
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、主たる債務者が債務超過の状態であり求償権に対する弁済能力がまったく認められないから所法第64条第2項の規定に該当する旨主張するが、主たる債務者には、①債務超過の状態が継続しているが現在においても営業を継続していること、②金融機関から新たに借入れを行い、取引を継続していること及び③本件債務以外の債務に係る債権者は、債権放棄をしてないことが認められることから、請求人が求償権を行使した場合、直ちにこれに応じることができない状況にあったとしても、返済の見込みがないことが客観的に確実な状況まで至っていたものとは認められず、求償権を行使することができないこととなったときには該当しない。(平10. 9.30名裁(所)平10-13)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090092
裁決年月日
平成10年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡は、被相続人の妻に対する保証債務を履行するためのものであり、所法第64条第2項の適用がある旨主張するが、被相続人は、債務者である妻には財産も収入もないが、夫婦であることから債務保証したものと認められ、妻が資力を喪失しており、かつ弁済能力がないことを知りながら、あえて債務保証をしたのであるから、被相続人は妻の債務を引き受けたか、あるいは、妻に対して利益供与または贈与を行ったものとみなし得ることから、同項にいう「求償権の行使ができなくなったとき」に該当せず、同項の適用はできないものと認められる。(平10. 6.17名裁(所)平 9-92)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090043
裁決年月日
平成9年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)A社は事業を継続しているのではなく、山土砂を処分しているだけであること、(2)A社が所有する土地、建物を処分しないのは土地開発公社からの要請であること及び(3)A社が解散しないのは清算事務等の煩わしさを避けるためであり、A社に対する求償権の行使は不可能であることから、本件土地の譲渡所得の金額の計算上、保証債務の特例を適用すべき旨主張する。しかしながら、A社は、(1)請求人が求償権を行使できなくなったと主張する平成3年1月29日以降も事業を継続して利益を計上していること、(2)請求人からの借入金が3年間に約半分に減少していること及び(3)破産の状態にないことから、求償権の行使が不可能であったとは認められず、保証債務の特例を適用することはできない。(平 9.12.19関裁(所)平 9-43)

支部名
高松
裁決番号
平090003
裁決年月日
平成9年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、主たる債務者である法人が長期間債務超過となっており、回収の見込みがないため、本件譲渡代金の一部をもって保証債務を履行し、求償権をすべて放棄したのであるから、所法第64条第2項の特例が適用される旨主張する。しかしながら、請求人が求償権を放棄した時点においては、当該法人について、(1)債務超過の状態が相当期間継続していないこと、(2)引き続き事業を継続しており、事業内容の変更及び事業規模の縮小の事実がないこと、(3)銀行等がその貸付金に対して法的手続をとっていないこと、(4)求償権の放棄を受けた事業年度以降も銀行等から借入れを行っていること及び(5)求償権の放棄を受けた事業年度以降も請求人等に対して借入金を返済していることから、求償権を行使しても回収の見込みがないことが客観的に確実な状況にまで立ち至っていたと認められないので、所法第64条第2項の特例規定を適用することはできない。(平 9.10.27高裁(所)平 9-3)

支部名
東京
裁決番号
平080240
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
201604041
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/1求償権の行使による回収を期待しない債務保証
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、立退料は請求人と主たる債務者の従業員との協議に基づき当該従業員に対する退職金支給の原資として主たる債務者に支払ったものであり、しかも、実際に当該従業員に対する退職金として支払われているから、立退料相当額については、主たる債務者に係る保証債務の履行により取得した求償権を行使したとしても弁済を受けられないことは明らかであるとし、立退料相当額について所法第64条第2項の規定による特例の適用がある旨主張する。しかしながら、立退料の支払債務と保証債務の履行による求償権の一部は相殺適状にあったものと認められるところ、請求人は、立退料相当額について求償権の行使による回収を期待せず、これを事実上放棄したものと認められ、また、立退料が退職金として支払われたこと等のみをもって求償権の行使不能とする事由と解することもできないから、立退料相当額について、本件特例を適用することはできない。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-240)

支部名
広島
裁決番号
平080074
裁決年月日
平成9年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
201604043
争点
16所得計算の特例/4保証債務の履行/4求償権の行使不能/3認めなかった事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡代金を、保証債務の履行として請求人が代表者の法人の債務の弁済に充当したが、同法人が債務超過の状態にあり、また、同法人に対して求償権を放棄しているから所法第64条第2項に規定する保証債務の特例の適用がある旨主張するが、同法人には、請求人に対して、求償権の額を上回る貸付金等の残高があり、請求人は、求償権を当該貸付金等と相殺することにより行使することができると認められるから、請求人が任意に求償権を放棄していたとしても、保証債務の特例が適用されるための要件である求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったときには該当しない。(平 9. 3.28広裁(所)平 8-74)

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