裁決要旨 4推計方法の選択
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年4月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604010
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/1請求人が本人比率による推計を主張した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、注文伝票の購入枚数から客の注文等を記載する以外に使用した注文伝票の枚数を控除した枚数に、昼営業に係る注文伝票1枚当たりの単価を乗じて売上金額を算出するという原処分庁が採用した推計方法よりも、おしぼりのレンタル本数及び弁当箱の購入個数から客に提供する以外の用途に使用する数量を控除した数量に、客単価(請求人の店内飲食売上金額と弁当売上金額の合計額を破棄されずに残存している注文伝票から集計した来客者数で除した金額)を乗じて売上金額を算出するという推計方法の方が真実の所得金額に近似する旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する推計方法は、夜営業に係る来客者数よりも昼営業に係る来客者数の方が多いという請求人の事業の実態を反映するものではなく、②おしぼりのレンタル本数及び弁当箱の購入数量について、客に提供する以外の用途に使用する数量を認定するに足る具体的な証拠はなく見積りにより算出していることに加え、おしぼりの調理使用分について使用方法が変更(キッチンペーパーと併用していたものをおしぼりのみに変更)されていることからすると、数値の正確性・連続性に欠けるおしぼりのレンタル本数及び弁当箱の購入数量を推計の基礎とすることはできないから、請求人の主張する推計方法の方が真実の所得金額に近似するということはできない。(平31. 4.24 熊裁(所・諸)平30-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成26年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604020
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/2請求人が同業者率による推計を主張した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の事業所得の推計方法としては、原処分庁が採用した資産負債増減法のほかに、類似同業者の総収入金額に占める水道光熱費の金額の割合の平均値(平均水道光熱費比率)を用いる方法が考えられ、この方法により算出した所得金額が最も真実に近似する所得金額を求める方法である旨主張する。しかしながら、平均水道光熱費比率の算定の基礎数値となる水道光熱費の額について、請求人の事業に係る正確な金額を算出することはできず、基礎数値の正確性に欠け、これにより推計した所得金額も正確性に欠けるから、真実の所得金額との近似性を論ずるまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平26. 6.30 広裁(所)平25-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平220015
- 裁決年月日
- 平成23年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202604030
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/3請求人が資産負債増減法による推計を主張した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、所得金額の推計方法は資産負債増減法によるべき旨主張し、一方、原処分庁は、請求人と同業種であると認められる個人事業者のうち、水道光熱費の金額が請求人の各店舗ごとに0.5倍以上、2倍以下である青色申告者を類似同業者として抽出し、当該類似同業者の水道光熱費の総収入金額に占める割合の平均値(平均水道光熱費率)を求め、請求人のそれぞれの店舗ごとの水道光熱費の金額を平均水道光熱費率で除して店舗ごとの総収入金額を算出し、さらに類似同業者の所得率の平均値(平均所得率)を乗じて算出する方法によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人から提出された貸借対照表は請求人の資産をすべて網羅したものであるとは認められないから、当該貸借対照表に基づいた資産負債増減法による推計の方法を採用することはできない。また、原処分庁は、店舗ごとに水道光熱費を推計の基礎として所得金額を算出して合計する方法を採っているが、請求人は、近接する地域内の各店舗において「スナック」という同一の業種を営んでいるから、請求人が営む事業全体を事業規模の判断要素とし、それとの近似性という観点から、各店舗の水道光熱費の合計金額を基礎として、これにより「スナック」を営む同業者の中から類似同業者を選定し、当該類似同業者の平均水道光熱費率及び平均所得率を適用して、請求人の総収入金額及び事業所得の金額を算定する方法がより合理的である。(平23. 6.24 熊裁(所・諸)平22-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190040
- 裁決年月日
- 平成20年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604010
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/1請求人が本人比率による推計を主張した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の事業は、同業者と異なり経費が多く掛かるから、請求人の平成19年分の本人比率の方がより合理的である旨主張して、当審判所に対し、「平成19年分領収証等」を提出したが、本人比率による方法が合理性を有するためには、その算定の基礎となる帳簿及び書類が正確に記載され、信ぴょう性を有していることが必要であるところ、当審判所の調査によれば、「平成19年分領収証等」は、収入と支出の対応関係が確認できないことなどから、帳簿及び書類が正確に記載され信ぴょう性を有しているとはいえないから、平成19年分領収証等に基づく経費率をもって、請求人の各年分の事業所得の金額を推計することはできない。(平20. 4.22 関裁(所・諸)平19-40)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160091
- 裁決年月日
- 平成17年4月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604010
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/1請求人が本人比率による推計を主張した事例
- 業種
- 電話占い業等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、電話による占い業(以下「本件占い業」という。)を営む審査請求人(以下「請求人」という。)の必要経費のうち外注先占い師へ支払った外注費の額を類似同業者の平均外注費率を用いて推計したのに対し、請求人は、異議調査担当職員が過去に在籍していた外注先占い師から聴取した報酬率を用いるか、あるいは、外注費明細を参考にして、外注費の額を算出すべきである旨主張する。しかしながら、本件占い業に係る鑑定については、請求人が従事するほかはすべて外注先占い師へ下請させていることからすると、請求人が支払う外注費は、もともと売上原価を構成するものに近い性質を有していると考えられるから、本件占い業に係る総収入金額と相当程度に密接な関係を有していたと推定される。また、およそ、業種、業態に類似性のある同業者にあっては、特段の事情がない限り、同程度の収入に対し同程度の経費を支出することが通例であることをも併せ考えると、原処分庁が、外注費の額を類似同業者の平均外注費率に基づき算出したことは、推計に当たり採用した同業者の営業規模の程度・内容、諸経費等に類似性があり、推計の基礎事実が正確に把握される限り、客観的でかつ本件に最適な推計方法であり、合理性があるものということができる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平17.4.8名裁(所・諸)平16-91)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140018
- 裁決年月日
- 平成15年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604010
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/1請求人が本人比率による推計を主張した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額は各年によって変動するのが一般的であるから、複数年分の事業所得の金額を平均して算定するのが合理的な推計方法であるので、平成9年分の事業所得の金額は、平成10年分及び平成11年分の事業所得の金額の計算に関する証拠書類に基づいて計算した所得金額の平均額である旨主張する。ところで、一般に継続して事業が営まれている場合、特に経済事情の変化や事業規模の変化等推計すべき課税要件の算定に影響を与えるような事情の変化がない限り、前年分の原価率、経費率等はその翌年分と同様であると推認して課税要件等を推計することができると解される。そして、本件においては、平成10年と平成9年の間において、経済事情に特段の変化はなく、また、請求人につき、所得率に変動を来すと認められるほどの事業規模の変化等の特段の事情があったとは認められないところ、平成10年分については、原処分庁は請求人の平成10年分の事業所得の金額を調査に基づいて算定しており、この事業所得の計算には信ぴょう性があるので、正確な所得率を算定できると認められ、原処分庁が採用した推計の方法は合理的であると認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.17.札裁(所・諸)平14-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110030
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202604990
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/6その他
- 業種
- 電気配線工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件においては、人件費及び外注費を特別経費として取引実績額を基礎とする金額により算出した上、その他の必要経費を一般経費として推計の方法により算定すべきである旨主張する。しかしながら、推計課税は、課税標準を損益計算の方法により算出することが困難な場合に、租税負担公平の観点から、実額課税(実額計算の方法に基づく課税。以下同じ。)の代替的手段として、合理的な推計の方法で課税標準を算定することを課税庁に許容した実体法上の制度であり、真実の所得を事実上の推定によって認定するものではないから、その推計の結果は、真実の所得金額と合致している必要はなく実額近似値で足りると解されている。とすれば、推計方法の合理性も、真実の所得を算出し得る最も合理的なものである必要はなく、実額近似値を求め得る程度の相応の合理性で足りると解すべきである。したがって、ほかにより合理的な推計方法がある場合において、推計方法の優劣を争う主張自体が許されるかどうかとの点はさて置くとして、課税庁が採用した推計方法に実額課税の代替的手段にふさわしい相応の合理性が認められれば、他の推計方法による金額と課税庁の推計方法による金額との開差が著しく、かつ、他の推計方法の方が実額に極めて近似すると認められるなどの特段の事情がない限り、推計課税は適法というべきである。これを本件についてみると、原処分庁の用いた推計の方法には相応の合理性を有すると認められるのに対して、請求人が当審判所に提出した証拠資料等によっては請求人の外注費ないし人件費の額を正確に把握することはできず、他にこれを正確に把握できる資料も見当たらないから、そもそも、請求人が主張する推計方法はこれを適用する基礎事実(正確な外注費等の額)に欠けており、合理性がないから、請求人の主張は採用できない。(平11.10.29名裁(所)平11-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090084
- 裁決年月日
- 平成10年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202604010
- 争点
- 26推計課税/4推計方法の選択/1請求人が本人比率による推計を主張した事例
- 業種
- 中華そば店
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が中華そば店を営む請求人の事業所得の金額を推計するに当たり、平成6年分の事業所得の金額を基にめん等の仕入金額1円当たり所得金額を算定し、これを過年分のめん等の仕入金額に乗じて算定したことに対し、平成6年分の事業所得金額を基にガスの使用量1立方メートル及び電力の使用量1キロワット当たり所得金額をそれぞれ算定し、これを過年分のガスの使用量及び電力の使用量に乗じて算定した金額の平均額とすべきである旨主張する。しかしながら、(1)ガスの使用量については、事業所得金額の多寡にかかわらず固定的に使用される部分(スープの保温等)が含まれていること及び(2)電力の使用量についても固定的に使用される部分(照明、冷房等)が多く含まれていることから、過年分の事業所得の金額を推計するに当たり、ガス及び電力の使用量を基に算定する方法よりも、直接材料費であるめん等の仕入金額を基に算定する方法がより合理的であると認められる。(平10. 3.27関裁(所・諸)平 9-84)
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