裁決要旨 4概算取得費

裁決要旨 4概算取得費

支部名
大阪
裁決番号
令060004
裁決年月日
令和6年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地建物(本件物件)の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額について、当該譲渡に係る収入金額の100分の5に相当する金額(概算取得費)を本件物件の取得費として確定申告した後、更正の請求をし、請求人の夫が請求人の父から聞いた本件物件の購入価額に基づいて計算した金額を取得費の額とすべきと主張する。しかしながら、請求人自らの判断と責任において確定申告を行った本件では、更正の請求において、その申告内容が真実に反するものであることの立証を請求人がしなければならないところ、請求人は、当該資料の裏付けとなる資料を提出しておらず、当該主張に係る事実を立証したものとは認められない。また、当審判所の調査及び審理の結果によっても、当該主張に係る事実を裏付ける証拠は見当たらず、本件物件の取得費が概算取得費を上回るものとは認められない。(令6. 7. 5 大裁(所)令6-4)

支部名
仙台
裁決番号
平280012
裁決年月日
平成29年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡した土地(本件土地)を相続により取得し、相続税の申告の際、当該相続開始時の相続税評価額(本件相続税評価額)を本件土地の財産の価額として申告し、本件相続税評価額に基づき相続税が課税されているのであるから、本件土地の譲渡による分離長期譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額は、本件相続税評価額を基に算出した価額となる旨主張する。しかしながら、本件土地は、請求人が相続により取得したものであることから、その取得費については、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項の規定により、被相続人が取得した価額等を引き継ぐこととなるのであって、本件相続税評価額を基に算出した価額を取得費とする旨の法令の規定は存在しない。そして、分離長期譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額は、租税特別措置法第31条の4《長期譲渡所得の概算取得費控除》第1項の規定及び租税特別措置法通達31の4−1《昭和28年以後に取得した資産についての適用》の定めにより、概算取得費が実額取得費に満たないことが証明された場合は実額取得費を採用することとなるが、請求人は、本件土地の実額取得費を明らかにする証拠を提出せず、概算取得費が実額取得費に満たないことが証明されたとは認められない以上、本件土地の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額は、概算取得費とするのが相当である。(平29. 6.26 仙裁(所)平28-12)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230012
裁決年月日
平成23年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した本件土地及び本件建物(本件物件)の譲渡(本件譲渡)に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上、土地取得時の近隣の公示価格及び親族が記憶する建物の建築価額等を基に算出した価額又は相続時の相続税評価額を取得費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件物件を相続により取得しているため、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項の規定により被相続人が取得した価額及び時期を引き継ぐこととなるところ、被相続人が本件物件を取得した際の売買価額等を明らかにする直接的な証拠はなく、ほかに本件物件を取得した際の金額を明らかにする証拠もない。また、本件土地の近隣の公示地からいかなる計算をしたとしても、本件土地の取得当時の時価を推測できるにとどまり、そこから本件土地の実際の取得価額を算出することはできない。譲渡所得の金額の計算上の取得費は、概算取得費が実額取得費に満たない場合で、かつ、実額取得費が証明できるときには、当該実額取得費によることができると取り扱われているところ、本件物件については、概算取得費が実額取得費に満たないと証明されたといえない以上、本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上、取得費として控除すべき額は、請求人が主張する価額ではなく、概算取得費とするのが相当である。(平23. 9.13 関裁(所)平23-12)

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支部名
名古屋
裁決番号
平230010
裁決年月日
平成23年8月22日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
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要旨

○ 請求人は、本件宅地の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費について、本件宅地は、換地処分により取得した土地のほか、買収により取得した土地(本件周辺土地)も含まれているから、本件周辺土地の買収や造成工事に要した費用の額を上回る額が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件宅地が、請求人の主張のとおり、換地処分による従前土地と本件周辺土地とから成るものであったとしても、本件周辺土地について、請求人の主張する費用の額を客観的に明らかにすることはできず、また、換地処分により取得した土地の取得費については、租税特別措置法第33条の6《収用交換等により取得した代替資産等の取得価額の計算》第1項の規定に基づき、従前土地の取得価額を引き継ぐこととなるところ、本件土地の従前土地について実額取得費を客観的に明らかにすることはできないから、これを引き継ぐ本件土地の実額取得費も明らかでない。土地建物等の取得費については、実額取得費が明らかでない場合には、概算取得費によることを認めているところ、上記のとおり、本件土地の実額取得費は明らかでないから、本件宅地の取得費は概算取得費による以外ない。(平23. 8.22 名裁(所)平23-10)

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支部名
関東信越
裁決番号
平200029
裁決年月日
平成20年12月25日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
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要旨

○ 本件土地の取得費について、請求人は、原処分庁が租税特別措置法通達31の4-1の定めを適用して本件土地の取得費を算定したことは、明らかに請求人の利益に反し違法であるから、所得税法第156条に基づき合理的に推計すべきである旨主張するが、そもそも、所得税法第156条は、税務署長が所得税につき更正又は決定をする場合に、所得金額等を推計して、これをすることができるとした規定であって、税務署長に推計を義務付けるものではなく、推計課税ができるとする確認規定にすぎないから、請求人の主張は採用できない。(平20.12.25 関裁(所)平20-29)

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支部名
東京
裁決番号
平200068ほか 1件
裁決年月日
平成20年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
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要旨

○ 請求人は、売買契約書等の取引記録を紛失した場合であっても、信頼できる資料、情報等から一定の価値を評価できる場合には、当該評価額は譲渡所得の計算上控除する土地の取得費として認められるべきであり、前所有者である亡母が生前に話していた土地の取得当時の坪単価、不動産業者の意見及び平成17年の取引事例に基づき土地価格指数で計算した坪単価からすると、請求人の主張する坪単価は妥当な金額である旨主張する。しかしながら、亡母が土地の正確な取得価額を知っていたとは認め難く、発言内容は曖昧であること、不動産業者の意見の基となる取引事例は本件土地とは異なる地域に存するものであり根拠として合理性がないこと及び請求人が提出した平成17年の取引事例の対象地は、本件の土地とは接面道路の条件などの個別的要因が異なっている上、六大都市の市街地価格の指数から導いた変動率が本件土地の価額の変動率を示しているともいえないことから、本件土地の取得費が請求人の主張する坪単価を基に計算した金額であると認定することはできず、実額取得費は不明であり、譲渡所得の計算上、請求人が主張する実額取得費を控除することはできない。租税特別措置法第31条の4第1項は、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地建物等の取得費は、所得税法第38条及び同法第61条の規定にかかわらず、譲渡収入金額の100分の5相当額(概算取得費)とすることとし、当該概算取得費が実額取得費に満たない場合で、かつ、実額取得費が証明できるときには、当該実額取得費によることができるとしており、昭和28年1月1日以後に取得した土地建物等の取得費が不明である場合には、租税特別措置法第31条の4の規定に準じて取得費の計算ができると解するのが相当であり、租税特別措置法通達においてそのように取り扱われているところ、本件においては、実額取得費が不明であるから、同条の規定に準じて取得費を計算している原処分は相当である。(平20.10.28 東裁(所)平20-68)

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支部名
沖縄
裁決番号
平140008
裁決年月日
平成15年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が甲土地の取得価額を示すものとして提出した本件売買契約書を含む複数の契約書は、信ぴょう性が乏しく、取得価額の決済の事実の確認もできないことから、租税特別措置法第31条の4第1項に規定する概算取得費により甲土地の取得費を算定した旨主張する。しかしながら、甲土地は、昭和62年に取得した本件土地と、昭和47年に取得したそれ以外の土地から構成されており、本件売買契約書の取得価額は、①本件土地近郊における売買取引実例価額に近似していること、②請求人及び譲渡人の答述が、本件売買契約書及び登記内容と概ね一致していることを併せ考えると、本件売買契約書は本件土地の真実の契約書と認められ、本件土地の取得費は、本件売買契約書を基に実額で算定することができることから、概算取得費によることは相当ではない。また、甲土地のうち昭和47年に取得したそれ以外の土地について、請求人は、1坪当たり10ドル前後で取得したと主張するが、売買契約書等の関係書類は粉失したとして提出はなく、当審判所の調査によっても、昭和47年の取得価額を明らかにする証拠資料等は把握できないことから、甲土地について1坪当たり10ドルとして取得費を計算することが妥当であるとは認められない。本件の場合、甲土地のうち昭和47年に取得したそれ以外の土地について、租税特別措置法(譲渡所得関係)通達の31の4−1の取扱いを適用することが不適当であるとする特段の事情があるとは認められないことから、同取扱いに従い、租税特別措置法第31条の4第1項に準じて取得費を算定した原処分は相当である。(平15.03.19.沖裁(所)平14-8)

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支部名
大阪
裁決番号
平080116
裁決年月日
平成9年5月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、分離課税の長期譲渡所得の金額の計算において、措法第31条の4に規定する概算取得費を土地等及び建物等の譲渡に係る収入金額の総額にすべきである旨主張する。しかしながら、同条第1項第1号では土地等の取得費の取扱いについて、同項第2号では建物等の取得費の取扱いについて規定されていることから、土地等及び建物等を同時に譲渡した場合は、土地等及び建物等のそれぞれで概算取得費の適用ができると解するのが相当であり、原処分庁の主張には理由がない。(平 9. 5.13大裁 (所) 平 8-116)

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支部名
大阪
裁決番号
平080049
裁決年月日
平成9年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集No53・220ページ

要旨

○ 請求人は、本件建物は請負契約により建築した建物であるが、外構等の微細な施工を残して本件建物に入居した昭和54年12月25日に本件建物の事実上の引渡しを受けたから、本件建物の平成2年1月1日における所有期間は10年超となり、したがって、その居住用部分に係る所得税額の計算に当たり居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人が昭和54年12月25日に本件建物に入居したとは認められないこと、(2)請求人は、念書により、本件建物の引渡しを昭和55年2月14日以降に行うことで請負業者と合意した旨を明示していることから、請求人が本件建物を取得した日は、昭和55年2月14日以降とするのが相当であり、請求人の本件建物の平成2年1月1日における所有期間は10年超とは認められないから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 1.24大裁 (所) 平 8-49) 裁決事例集No53・220ページ

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支部名
大阪
裁決番号
平080045
裁決年月日
平成8年12月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
202706040
争点
27措置法関係/6長期譲渡所得及び短期譲渡所得の課税の特例/4概算取得費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、記憶に基づく取得費は、(1)財産評価基準書に参考として掲載されている全国市街地価格指数による土地の値上り率の平均値から判断しても妥当な金額であり、原処分庁は措法第31条の4の規定により譲渡収入金額の5%相当額を取得費としているが、この規定は、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地について、概算取得費を計算するものであるから昭和40年に取得した本件土地には適用されず、また、取得費が不明な場合に採用される方法であるから、たとえ領収証は紛失しているにせよ取得価額を記憶している以上、その金額が妥当なものであれば取得費として認めるべきである旨主張するが、取得費を証明するものがない限り、概算取得費控除の規定を適用して譲渡収入金額の5%相当額を取得費とした原処分は相当である。(平 8.12.20大裁 (所) 平 8-45)

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